JP2002356438A - 細胞形質変換剤 - Google Patents
細胞形質変換剤Info
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- JP2002356438A JP2002356438A JP2002044741A JP2002044741A JP2002356438A JP 2002356438 A JP2002356438 A JP 2002356438A JP 2002044741 A JP2002044741 A JP 2002044741A JP 2002044741 A JP2002044741 A JP 2002044741A JP 2002356438 A JP2002356438 A JP 2002356438A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】腫瘍等に対する分化誘導作用を有する薬剤の開
発。 【解決手段】配列番号:1、配列番号:2、配列番号:
3または配列番号:31で表わされるアミノ酸配列と同
一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタン
パク質またはその塩を含有してなる細胞形質変換剤。
発。 【解決手段】配列番号:1、配列番号:2、配列番号:
3または配列番号:31で表わされるアミノ酸配列と同
一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタン
パク質またはその塩を含有してなる細胞形質変換剤。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な細胞形質変
換剤などに関する。
換剤などに関する。
【0002】
【従来の技術】分化能を保持している癌細胞の多くは理
論的には終末分化した非増殖性の細胞に誘導することに
よって脱腫瘍状態に変化させることが可能である。この
仮説を基に血液系癌細胞に対しては、古典的な分化誘導
剤(DMSO,フルボールエステルなど)が適用されて
きた。一方、固形腫瘍への分化誘導療法の適用は、一般
的にはneuroblastomaやteratocarcinomaを用いて検討さ
れてきたのみであり、新しいモデルシステムが開発され
出したのは極く最近のことである。
論的には終末分化した非増殖性の細胞に誘導することに
よって脱腫瘍状態に変化させることが可能である。この
仮説を基に血液系癌細胞に対しては、古典的な分化誘導
剤(DMSO,フルボールエステルなど)が適用されて
きた。一方、固形腫瘍への分化誘導療法の適用は、一般
的にはneuroblastomaやteratocarcinomaを用いて検討さ
れてきたのみであり、新しいモデルシステムが開発され
出したのは極く最近のことである。
【0003】横紋筋肉腫(RMS)は幼児期に最も高く
発症する悪性腫瘍の一種であり、未成熟な間葉系細胞か
ら発生した肉腫である。RMSは正常な胎児骨格筋と形
状が似ており、かつ筋特異的な遺伝子を発現することか
ら(J. Clin. Oncol., 13, 2123-2139 (1995), Semin. D
iagn. Pathol, 11, 39-46 (1994))、筋組織になるべき
未成熟細胞から発生したものと考えられている。またR
MSはその形態的な違いからいくつかのサブタイプに分
類されている。患者の生存率は肉腫の形態的な相違によ
りかなり異なるものの、RMSを患っている子供の生存
率は概して50―70%である。特に重篤な場合は疾患
部位の切除を伴う悪性の肉腫であることから、早期発見
と的確な治療、および有効な薬剤の開発が望まれてき
た。しかしながら、これまで行われてきたRMSの分子
生物学的な研究は、染色体変異に関するもの等に限られ
てきた感がある。胎児性RMSは染色体11p15にLOH
(lossof heterozygosity)が知られているが、これはそ
の近傍に位置する遺伝子の1つであり、かつRMSの増
殖因子としても知られているインスリン様増殖因子の発
現に影響を及ぼすものと考えられている (Nature, 329,
645-647 (1987), Cell Growth Differ., 1, 325-331
(1990))。
発症する悪性腫瘍の一種であり、未成熟な間葉系細胞か
ら発生した肉腫である。RMSは正常な胎児骨格筋と形
状が似ており、かつ筋特異的な遺伝子を発現することか
ら(J. Clin. Oncol., 13, 2123-2139 (1995), Semin. D
iagn. Pathol, 11, 39-46 (1994))、筋組織になるべき
未成熟細胞から発生したものと考えられている。またR
MSはその形態的な違いからいくつかのサブタイプに分
類されている。患者の生存率は肉腫の形態的な相違によ
りかなり異なるものの、RMSを患っている子供の生存
率は概して50―70%である。特に重篤な場合は疾患
部位の切除を伴う悪性の肉腫であることから、早期発見
と的確な治療、および有効な薬剤の開発が望まれてき
た。しかしながら、これまで行われてきたRMSの分子
生物学的な研究は、染色体変異に関するもの等に限られ
てきた感がある。胎児性RMSは染色体11p15にLOH
(lossof heterozygosity)が知られているが、これはそ
の近傍に位置する遺伝子の1つであり、かつRMSの増
殖因子としても知られているインスリン様増殖因子の発
現に影響を及ぼすものと考えられている (Nature, 329,
645-647 (1987), Cell Growth Differ., 1, 325-331
(1990))。
【0004】近年、最もよく研究されているRMS細胞
に胎児性横紋筋肉腫細胞株RDがある。RD細胞には先
ほど述べた染色体11p15におけるLOH(loss of hetero
zygosity)(Cancer Research, 57, 4493-4497 (1997))、
p53の塩基置換による機能変異(Biochem. Biophys. R
es. Commun., 202, 17-24 (1994))、あるいはp16の
欠失変異(British J. Cancer, 79, 1032-1036 (1999))
等の遺伝子変異が知られている。また他のRMS細胞と
同様に、RD細胞の骨格筋細胞への最終分化が困難であ
り、このことが腫瘍形成に必須の増殖性を獲得する上で
有利に働いているものと推定されている。事実すでにい
くつかの研究報告があり、RD細胞を分化誘導培地で培
養しても増殖抑制がおこらず、また筋分化マーカーの発
現上昇(誘導)もおこらないことが知られている(Cance
r Research, 58, 2042-2049 (1998))。ところが一方
で、積極的に分化を誘導するような薬剤の開発も進めら
れており、特に抗癌剤としての活用を目指して、このR
D細胞を指標細胞に薬剤開発が行われてきた。例えば、
GR−891は新規構造を有する5-fluorouracil acycl
onucleosideであるが、これはRD細胞に対して細胞障
害活性を及ぼすことなく形態変化を引き起こし、また分
化マーカーとしてのvimentinやdesmin等の細胞骨格系タ
ンパク質の発現を誘導することにより接着性を促進する
ことが判明した(British J. Cancer, 79, 807-813 (199
9))。また1-β-D-arabinofuranosyl cytosine (Ara-C)
も細胞障害性を与えることなく濃度依存的に増殖を抑制
し、かつ骨格筋特異的アクチン、骨格筋特異的ミオシン
重鎖タンパク質等の発現上昇を伴う多核細胞への分化を
誘導することが知られている(Exp. Cell Res., 204, 21
0-216 (1993))。さらにまた天然に存在が知られている
リン酸化炭化水素物であるInosiol hexaphosphate (IP
6)はRD細胞の分化を誘導し、細胞質の肥大化と筋特異
的アクチンの発現誘導を惹起することが報告された(Ant
icancer Research, 18, 1377-1384 (1998))。従って、
積極的に癌細胞の分化誘導を促進する化合物なりタンパ
ク質製剤があれば、これらは細胞障害作用からくる炎症
反応を惹起することなく、細胞分化という手段によって
抗癌効果を発揮できるものと期待されている。
に胎児性横紋筋肉腫細胞株RDがある。RD細胞には先
ほど述べた染色体11p15におけるLOH(loss of hetero
zygosity)(Cancer Research, 57, 4493-4497 (1997))、
p53の塩基置換による機能変異(Biochem. Biophys. R
es. Commun., 202, 17-24 (1994))、あるいはp16の
欠失変異(British J. Cancer, 79, 1032-1036 (1999))
等の遺伝子変異が知られている。また他のRMS細胞と
同様に、RD細胞の骨格筋細胞への最終分化が困難であ
り、このことが腫瘍形成に必須の増殖性を獲得する上で
有利に働いているものと推定されている。事実すでにい
くつかの研究報告があり、RD細胞を分化誘導培地で培
養しても増殖抑制がおこらず、また筋分化マーカーの発
現上昇(誘導)もおこらないことが知られている(Cance
r Research, 58, 2042-2049 (1998))。ところが一方
で、積極的に分化を誘導するような薬剤の開発も進めら
れており、特に抗癌剤としての活用を目指して、このR
D細胞を指標細胞に薬剤開発が行われてきた。例えば、
GR−891は新規構造を有する5-fluorouracil acycl
onucleosideであるが、これはRD細胞に対して細胞障
害活性を及ぼすことなく形態変化を引き起こし、また分
化マーカーとしてのvimentinやdesmin等の細胞骨格系タ
ンパク質の発現を誘導することにより接着性を促進する
ことが判明した(British J. Cancer, 79, 807-813 (199
9))。また1-β-D-arabinofuranosyl cytosine (Ara-C)
も細胞障害性を与えることなく濃度依存的に増殖を抑制
し、かつ骨格筋特異的アクチン、骨格筋特異的ミオシン
重鎖タンパク質等の発現上昇を伴う多核細胞への分化を
誘導することが知られている(Exp. Cell Res., 204, 21
0-216 (1993))。さらにまた天然に存在が知られている
リン酸化炭化水素物であるInosiol hexaphosphate (IP
6)はRD細胞の分化を誘導し、細胞質の肥大化と筋特異
的アクチンの発現誘導を惹起することが報告された(Ant
icancer Research, 18, 1377-1384 (1998))。従って、
積極的に癌細胞の分化誘導を促進する化合物なりタンパ
ク質製剤があれば、これらは細胞障害作用からくる炎症
反応を惹起することなく、細胞分化という手段によって
抗癌効果を発揮できるものと期待されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】斯かる状況に鑑み、腫
瘍、特に横紋筋肉腫(RMS)に対する分化誘導作用を
有する薬剤が開発できれば、炎症反応等からくる副作用
を回避しながら抗癌作用を発揮できる薬剤への開発へ繋
げることができると考えられる。
瘍、特に横紋筋肉腫(RMS)に対する分化誘導作用を
有する薬剤が開発できれば、炎症反応等からくる副作用
を回避しながら抗癌作用を発揮できる薬剤への開発へ繋
げることができると考えられる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、TNFフ
ァミリーに属するリガンド分子であるTL4(WO98
/03648号)が予想外にも横紋筋肉腫細胞株RDの
増殖を遅延し、かつ細胞質の肥大化を伴う顕著な形態変
化能を保持する事実を突き止めた。さらに研究を進める
ことにより、本発明を完成するに至った。
ァミリーに属するリガンド分子であるTL4(WO98
/03648号)が予想外にも横紋筋肉腫細胞株RDの
増殖を遅延し、かつ細胞質の肥大化を伴う顕著な形態変
化能を保持する事実を突き止めた。さらに研究を進める
ことにより、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、(1)配列番号:
1、配列番号:2、配列番号:3または配列番号:31
で表わされるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一
のアミノ酸配列を含有するタンパク質またはその塩を含
有してなる細胞形質変換剤、(2)配列番号:1、配列
番号:2または配列番号:3で表わされるアミノ酸配列
と実質的に同一のアミノ酸配列が、配列番号:1で表わ
されるアミノ酸配列の第8〜21番目、第54〜59番
目、第93〜102番目、第109〜116番目、第1
18〜126番目、第128〜134番目、第144〜
149番目、第162〜170番目、第176〜182
番目、第184〜189番目、第193〜213番目、
第215〜219番目および第228〜240番目のア
ミノ酸配列を有するアミノ酸配列である上記(1)記載
の剤、(3)上記(1)記載のタンパク質の部分ペプチ
ドまたはその塩を含有してなる細胞形質変換剤、(4)
上記(1)記載のタンパク質の部分ペプチドが配列番
号:1で表されるアミノ酸配列の第84〜240番目の
アミノ酸配列を有するアミノ酸配列からなるペプチドで
ある上記(3)記載の剤、(5)上記(1)記載のタン
パク質または上記(3)記載の部分ペプチドをコードす
るDNAを含有するDNAを含有してなる細胞形質変換
剤、(6)DNAが配列番号:4〜配列番号:10のい
ずれかの配列番号または配列番号:30で表わされる塩
基配列を有するDNAである上記(5)記載の剤、
(7)横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、筋ジストロフィー症ま
たは子宮筋腫の予防(及び/又は)治療剤である上記
(1)、上記(3)または上記(5)記載の剤、(8)
配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3または配列
番号:31で表わされるアミノ酸配列と同一もしくは実
質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質、その
部分ペプチドまたはその塩に対する抗体を含有してなる
横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、筋ジストロフィー症または子
宮筋腫の診断剤、(9)配列番号:1、配列番号:2、
配列番号:3または配列番号:31で表わされるアミノ
酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含
有するタンパク質またはその部分ペプチドをコードする
DNAを含有するDNAを含有してなる横紋筋肉腫、平
滑筋肉腫、筋ジストロフィー症または子宮筋腫の診断
剤、(10)哺乳動物に対して、配列番号:1、配列番
号:2、配列番号:3または配列番号:31で表わされ
るアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸
配列を含有するタンパク質、その部分ペプチドまたはそ
れらの塩の有効量を投与することを特徴とする細胞形質
変換方法、(11)哺乳動物に対して、配列番号:1、
配列番号:2、配列番号:3または配列番号:31で表
わされるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のア
ミノ酸配列を含有するタンパク質、その部分ペプチドま
たはその塩の有効量を投与することを特徴とする横紋筋
肉腫、平滑筋肉腫、筋ジストロフィー症または子宮筋腫
の予防(及び/又は)治療方法、(12)哺乳動物に対
して、配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3また
は配列番号:31で表わされるアミノ酸配列と同一もし
くは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質
またはその部分ペプチドをコードするDNAを含有する
DNAの有効量を投与することを特徴とする細胞形質変
換方法、(13)哺乳動物に対して、配列番号:1、配
列番号:2、配列番号:3または配列番号:31で表わ
されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミ
ノ酸配列を含有するタンパク質またはその部分ペプチド
をコードするDNAを含有するDNAの有効量を投与す
ることを特徴とする横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、筋ジスト
ロフィー症または子宮筋腫の予防(及び/又は)治療方
法、(14)細胞形質変換剤を製造するための配列番
号:1、配列番号:2、配列番号:3または配列番号:
31で表わされるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に
同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質、その部分ペ
プチドまたはそれらの塩の使用、(15)横紋筋肉腫、
平滑筋肉腫、筋ジストロフィー症または子宮筋腫の予防
・治療剤を製造するための配列番号:1、配列番号:
2、配列番号:3または配列番号:31で表わされるア
ミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列
を含有するタンパク質、その部分ペプチドまたはそれら
の塩の使用、(16)細胞形質変換剤を製造するための
配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3または配列
番号:31で表わされるアミノ酸配列と同一もしくは実
質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質または
その部分ペプチドをコードするDNAを含有するDNA
の使用、および(17)横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、筋ジ
ストロフィー症または子宮筋腫の予防・治療剤を製造す
るための配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3ま
たは配列番号:31で表わされるアミノ酸配列と同一も
しくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク
質またはその部分ペプチドをコードするDNAを含有す
るDNAの使用などを提供する。
1、配列番号:2、配列番号:3または配列番号:31
で表わされるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一
のアミノ酸配列を含有するタンパク質またはその塩を含
有してなる細胞形質変換剤、(2)配列番号:1、配列
番号:2または配列番号:3で表わされるアミノ酸配列
と実質的に同一のアミノ酸配列が、配列番号:1で表わ
されるアミノ酸配列の第8〜21番目、第54〜59番
目、第93〜102番目、第109〜116番目、第1
18〜126番目、第128〜134番目、第144〜
149番目、第162〜170番目、第176〜182
番目、第184〜189番目、第193〜213番目、
第215〜219番目および第228〜240番目のア
ミノ酸配列を有するアミノ酸配列である上記(1)記載
の剤、(3)上記(1)記載のタンパク質の部分ペプチ
ドまたはその塩を含有してなる細胞形質変換剤、(4)
上記(1)記載のタンパク質の部分ペプチドが配列番
号:1で表されるアミノ酸配列の第84〜240番目の
アミノ酸配列を有するアミノ酸配列からなるペプチドで
ある上記(3)記載の剤、(5)上記(1)記載のタン
パク質または上記(3)記載の部分ペプチドをコードす
るDNAを含有するDNAを含有してなる細胞形質変換
剤、(6)DNAが配列番号:4〜配列番号:10のい
ずれかの配列番号または配列番号:30で表わされる塩
基配列を有するDNAである上記(5)記載の剤、
(7)横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、筋ジストロフィー症ま
たは子宮筋腫の予防(及び/又は)治療剤である上記
(1)、上記(3)または上記(5)記載の剤、(8)
配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3または配列
番号:31で表わされるアミノ酸配列と同一もしくは実
質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質、その
部分ペプチドまたはその塩に対する抗体を含有してなる
横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、筋ジストロフィー症または子
宮筋腫の診断剤、(9)配列番号:1、配列番号:2、
配列番号:3または配列番号:31で表わされるアミノ
酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含
有するタンパク質またはその部分ペプチドをコードする
DNAを含有するDNAを含有してなる横紋筋肉腫、平
滑筋肉腫、筋ジストロフィー症または子宮筋腫の診断
剤、(10)哺乳動物に対して、配列番号:1、配列番
号:2、配列番号:3または配列番号:31で表わされ
るアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸
配列を含有するタンパク質、その部分ペプチドまたはそ
れらの塩の有効量を投与することを特徴とする細胞形質
変換方法、(11)哺乳動物に対して、配列番号:1、
配列番号:2、配列番号:3または配列番号:31で表
わされるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のア
ミノ酸配列を含有するタンパク質、その部分ペプチドま
たはその塩の有効量を投与することを特徴とする横紋筋
肉腫、平滑筋肉腫、筋ジストロフィー症または子宮筋腫
の予防(及び/又は)治療方法、(12)哺乳動物に対
して、配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3また
は配列番号:31で表わされるアミノ酸配列と同一もし
くは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質
またはその部分ペプチドをコードするDNAを含有する
DNAの有効量を投与することを特徴とする細胞形質変
換方法、(13)哺乳動物に対して、配列番号:1、配
列番号:2、配列番号:3または配列番号:31で表わ
されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミ
ノ酸配列を含有するタンパク質またはその部分ペプチド
をコードするDNAを含有するDNAの有効量を投与す
ることを特徴とする横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、筋ジスト
ロフィー症または子宮筋腫の予防(及び/又は)治療方
法、(14)細胞形質変換剤を製造するための配列番
号:1、配列番号:2、配列番号:3または配列番号:
31で表わされるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に
同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質、その部分ペ
プチドまたはそれらの塩の使用、(15)横紋筋肉腫、
平滑筋肉腫、筋ジストロフィー症または子宮筋腫の予防
・治療剤を製造するための配列番号:1、配列番号:
2、配列番号:3または配列番号:31で表わされるア
ミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列
を含有するタンパク質、その部分ペプチドまたはそれら
の塩の使用、(16)細胞形質変換剤を製造するための
配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3または配列
番号:31で表わされるアミノ酸配列と同一もしくは実
質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質または
その部分ペプチドをコードするDNAを含有するDNA
の使用、および(17)横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、筋ジ
ストロフィー症または子宮筋腫の予防・治療剤を製造す
るための配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3ま
たは配列番号:31で表わされるアミノ酸配列と同一も
しくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク
質またはその部分ペプチドをコードするDNAを含有す
るDNAの使用などを提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の細胞形質変換剤に含有さ
れるタンパク質(以下、本発明のタンパク質と称する場
合がある)は、配列番号:1、配列番号:2、配列番
号:3または配列番号:31で表わされるアミノ酸配列
と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有す
る。本発明のタンパク質は、例えば、ヒトやひ非ヒト温
血動物(例えば、モルモット、ラット、マウス、ニワト
リ、ウサギ、ブタ、ヒツジ、ウシ、ウマ、サルなど)の
あらゆる細胞(例えば、脾細胞、神経細胞、グリア細
胞、膵臓β細胞、骨髄細胞、メサンギウム細胞、ランゲ
ルハンス細胞、表皮細胞、上皮細胞、内皮細胞、繊維芽
細胞、繊維細胞、筋細胞、脂肪細胞、免疫細胞(例、マ
クロファージ、T細胞、B細胞、ナチュラルキラー細
胞、肥満細胞、好中球、好塩基球、好酸球、単球)、巨
核球、滑膜細胞、軟骨細胞、骨細胞、骨芽細胞、破骨細
胞、乳腺細胞、肝細胞もしくは間質細胞、またはこれら
細胞の前駆細胞、幹細胞もしくはガン細胞など)、また
はそれらの細胞が存在するあらゆる組織、例えば、脳、
脳の各部位(例、嗅球、扁桃核、大脳基底核、海馬、視
床、視床下部、大脳皮質、延髄、小脳)、脊髄、下垂
体、胃、膵臓、腎臓、肝臓、生殖腺、甲状腺、胆のう、
骨髄、副腎、皮膚、筋肉、肺、消化管(例、大腸、小
腸、十二指腸)、血管、心臓、胸腺、脾臓、顎下腺、末
梢血、前立腺、睾丸、卵巣、胎盤、子宮、骨、関節、骨
格筋などに由来するタンパク質であってもよく、また合
成タンパク質であってもよい。
れるタンパク質(以下、本発明のタンパク質と称する場
合がある)は、配列番号:1、配列番号:2、配列番
号:3または配列番号:31で表わされるアミノ酸配列
と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有す
る。本発明のタンパク質は、例えば、ヒトやひ非ヒト温
血動物(例えば、モルモット、ラット、マウス、ニワト
リ、ウサギ、ブタ、ヒツジ、ウシ、ウマ、サルなど)の
あらゆる細胞(例えば、脾細胞、神経細胞、グリア細
胞、膵臓β細胞、骨髄細胞、メサンギウム細胞、ランゲ
ルハンス細胞、表皮細胞、上皮細胞、内皮細胞、繊維芽
細胞、繊維細胞、筋細胞、脂肪細胞、免疫細胞(例、マ
クロファージ、T細胞、B細胞、ナチュラルキラー細
胞、肥満細胞、好中球、好塩基球、好酸球、単球)、巨
核球、滑膜細胞、軟骨細胞、骨細胞、骨芽細胞、破骨細
胞、乳腺細胞、肝細胞もしくは間質細胞、またはこれら
細胞の前駆細胞、幹細胞もしくはガン細胞など)、また
はそれらの細胞が存在するあらゆる組織、例えば、脳、
脳の各部位(例、嗅球、扁桃核、大脳基底核、海馬、視
床、視床下部、大脳皮質、延髄、小脳)、脊髄、下垂
体、胃、膵臓、腎臓、肝臓、生殖腺、甲状腺、胆のう、
骨髄、副腎、皮膚、筋肉、肺、消化管(例、大腸、小
腸、十二指腸)、血管、心臓、胸腺、脾臓、顎下腺、末
梢血、前立腺、睾丸、卵巣、胎盤、子宮、骨、関節、骨
格筋などに由来するタンパク質であってもよく、また合
成タンパク質であってもよい。
【0009】本発明のタンパク質としては、例えば、W
O 98/03648号公報およびWO 97/3491
1号公報に記載のタンパク質などがあげられる。さらに
本発明のタンパク質としては、例えば、J. Clin. Inves
t., 102, 1142-1151 (1998)や米国特許第5,874,240号に
記載のレセプタータンパク質に対するリガンド活性を有
するタンパク質(ポリペプチド)なども含まれる。配列
番号:1、配列番号:2、配列番号:3と実質的に同一
のアミノ酸配列としては、例えば、配列番号:1、配列
番号:2、配列番号:3で表わされるアミノ酸配列と約
40%以上、好ましくは60%以上、より好ましくは約
80%以上、さらに好ましくは約90%以上、最も好ま
しくは約95%以上の相同性を有するアミノ酸配列など
が挙げられる。特に、配列番号:1で表わされるアミノ
酸配列のうち第84番目〜第240番目のアミノ酸配
列、配列番号:2で表わされるアミノ酸配列のうち第8
2番目〜第239番目のアミノ酸配列または配列番号:
3で表わされるアミノ酸配列のうち第82番目〜第23
9番目のアミノ酸配列と約40%以上、好ましくは60
%以上、より好ましくは約80%以上、さらに好ましく
は約90%以上の相同性を有する場合が好ましい。
O 98/03648号公報およびWO 97/3491
1号公報に記載のタンパク質などがあげられる。さらに
本発明のタンパク質としては、例えば、J. Clin. Inves
t., 102, 1142-1151 (1998)や米国特許第5,874,240号に
記載のレセプタータンパク質に対するリガンド活性を有
するタンパク質(ポリペプチド)なども含まれる。配列
番号:1、配列番号:2、配列番号:3と実質的に同一
のアミノ酸配列としては、例えば、配列番号:1、配列
番号:2、配列番号:3で表わされるアミノ酸配列と約
40%以上、好ましくは60%以上、より好ましくは約
80%以上、さらに好ましくは約90%以上、最も好ま
しくは約95%以上の相同性を有するアミノ酸配列など
が挙げられる。特に、配列番号:1で表わされるアミノ
酸配列のうち第84番目〜第240番目のアミノ酸配
列、配列番号:2で表わされるアミノ酸配列のうち第8
2番目〜第239番目のアミノ酸配列または配列番号:
3で表わされるアミノ酸配列のうち第82番目〜第23
9番目のアミノ酸配列と約40%以上、好ましくは60
%以上、より好ましくは約80%以上、さらに好ましく
は約90%以上の相同性を有する場合が好ましい。
【0010】また、配列番号:1、配列番号:2または
配列番号:3と実質的に同一のアミノ酸配列としては、
構成アミノ酸として、配列番号:1で表わされるアミノ
酸配列の第8〜21番目、第55〜59番目、第93〜
102番目、第109〜116番目、第118〜126
番目、第128〜134番目、第144〜149番目、
第162〜170番目、第176〜182番目、第18
4〜189番目、第193〜213番目、第215〜2
19番目および第228〜239番目のアミノ酸配列を
有するアミノ酸配列なども好ましい。これらのアミノ酸
配列は、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列、配列
番号:2で表わされるアミノ酸配列および配列番号:3
で表わされるアミノ酸配列に共通するアミノ酸配列であ
る。また、配列番号:1または配列番号:2と実質的に
同一のアミノ酸配列としては、構成アミノ酸として、配
列番号:1で表わされるアミノ酸配列の第8〜21番
目、第54〜59番目、第93〜102番目、第109
〜116番目、第118〜126番目、第128〜13
4番目、第144〜149番目、第162〜170番
目、第176〜182番目、第184〜189番目、第
193〜213番目、第215〜219番目および第2
28〜240番目のアミノ酸配列を有するアミノ酸配列
なども好ましい。これらのアミノ酸配列は、配列番号:
2で表わされるアミノ酸配列の第6〜20番目、第52
〜57番目、第91〜100番目、第107〜114番
目、第116〜124番目、第126〜132番目、第
142〜147番目、第162〜170番目、第176
〜182番目、第184〜189番目、第192〜21
2番目、第214〜218番目および第227〜239
番目のアミノ酸配列に対応し、配列番号:1で表わされ
るアミノ酸配列と配列番号:2で表わされるアミノ酸配
列に共通するアミノ酸配列である。
配列番号:3と実質的に同一のアミノ酸配列としては、
構成アミノ酸として、配列番号:1で表わされるアミノ
酸配列の第8〜21番目、第55〜59番目、第93〜
102番目、第109〜116番目、第118〜126
番目、第128〜134番目、第144〜149番目、
第162〜170番目、第176〜182番目、第18
4〜189番目、第193〜213番目、第215〜2
19番目および第228〜239番目のアミノ酸配列を
有するアミノ酸配列なども好ましい。これらのアミノ酸
配列は、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列、配列
番号:2で表わされるアミノ酸配列および配列番号:3
で表わされるアミノ酸配列に共通するアミノ酸配列であ
る。また、配列番号:1または配列番号:2と実質的に
同一のアミノ酸配列としては、構成アミノ酸として、配
列番号:1で表わされるアミノ酸配列の第8〜21番
目、第54〜59番目、第93〜102番目、第109
〜116番目、第118〜126番目、第128〜13
4番目、第144〜149番目、第162〜170番
目、第176〜182番目、第184〜189番目、第
193〜213番目、第215〜219番目および第2
28〜240番目のアミノ酸配列を有するアミノ酸配列
なども好ましい。これらのアミノ酸配列は、配列番号:
2で表わされるアミノ酸配列の第6〜20番目、第52
〜57番目、第91〜100番目、第107〜114番
目、第116〜124番目、第126〜132番目、第
142〜147番目、第162〜170番目、第176
〜182番目、第184〜189番目、第192〜21
2番目、第214〜218番目および第227〜239
番目のアミノ酸配列に対応し、配列番号:1で表わされ
るアミノ酸配列と配列番号:2で表わされるアミノ酸配
列に共通するアミノ酸配列である。
【0011】さらに、配列番号:31と実質的に同一の
アミノ酸配列としては、構成アミノ酸として、配列番
号:31で表わされるアミノ酸配列の第8〜21番目、
第57〜66番目、第73〜80番目、第82〜90番
目、第92〜98番目、第108〜111番目、第12
6〜134番目、第140〜146番目、第148〜1
53番目、第157〜177番目、第179〜183番
目および第192〜204番目のアミノ酸配列を有する
アミノ酸配列などがあげられる。配列番号:1、配列番
号:2、配列番号:3または配列番号:31で表わされ
るアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含有す
る本発明のタンパク質としては、上記のとおり配列番
号:1、配列番号:2、配列番号:3または配列番号:
31で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ
酸配列を有し、配列番号:1、配列番号:2、配列番
号:3または配列番号:31で表わされるアミノ酸配列
を含有するタンパク質と実質的に同質の活性を有するタ
ンパク質などが好ましい。実質的に同質の活性として
は、例えば、細胞形質変換作用などの活性があげられ
る。細胞形質変換作用としては、細胞増殖を抑制し、か
つ細胞の形態変化を引き起こす作用などのことをいい、
具体的には、癌・腫瘍(好ましくは、(胎児性)横紋筋
肉腫など)細胞増殖を抑制し、かつ癌・腫瘍(好ましく
は、(胎児性)横紋筋肉腫など)細胞を細胞質肥大を伴
った筋細胞様への形質変化させる、多核細胞などへ分化
誘導させる、筋特異的マーカータンパク質、例えば平滑
筋あるいは骨格筋特異的α-アクチンを誘導し、形質変
化せしめる作用のことなどをいう。実質的に同質とは、
それらの活性が性質的(例、生理化学的または薬理学
的)に同質であることを示す。したがって、細胞形質変
換作用などの活性が同等(例、約0.01〜20倍、好
ましくは約0.2〜5倍、より好ましくは約0.5〜2
倍)であることが好ましいが、これらの活性の程度やタ
ンパク質の分子量などの量的要素は異なっていてもよ
い。
アミノ酸配列としては、構成アミノ酸として、配列番
号:31で表わされるアミノ酸配列の第8〜21番目、
第57〜66番目、第73〜80番目、第82〜90番
目、第92〜98番目、第108〜111番目、第12
6〜134番目、第140〜146番目、第148〜1
53番目、第157〜177番目、第179〜183番
目および第192〜204番目のアミノ酸配列を有する
アミノ酸配列などがあげられる。配列番号:1、配列番
号:2、配列番号:3または配列番号:31で表わされ
るアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含有す
る本発明のタンパク質としては、上記のとおり配列番
号:1、配列番号:2、配列番号:3または配列番号:
31で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ
酸配列を有し、配列番号:1、配列番号:2、配列番
号:3または配列番号:31で表わされるアミノ酸配列
を含有するタンパク質と実質的に同質の活性を有するタ
ンパク質などが好ましい。実質的に同質の活性として
は、例えば、細胞形質変換作用などの活性があげられ
る。細胞形質変換作用としては、細胞増殖を抑制し、か
つ細胞の形態変化を引き起こす作用などのことをいい、
具体的には、癌・腫瘍(好ましくは、(胎児性)横紋筋
肉腫など)細胞増殖を抑制し、かつ癌・腫瘍(好ましく
は、(胎児性)横紋筋肉腫など)細胞を細胞質肥大を伴
った筋細胞様への形質変化させる、多核細胞などへ分化
誘導させる、筋特異的マーカータンパク質、例えば平滑
筋あるいは骨格筋特異的α-アクチンを誘導し、形質変
化せしめる作用のことなどをいう。実質的に同質とは、
それらの活性が性質的(例、生理化学的または薬理学
的)に同質であることを示す。したがって、細胞形質変
換作用などの活性が同等(例、約0.01〜20倍、好
ましくは約0.2〜5倍、より好ましくは約0.5〜2
倍)であることが好ましいが、これらの活性の程度やタ
ンパク質の分子量などの量的要素は異なっていてもよ
い。
【0012】細胞形質変換作用などの活性は、公知の方
法あるいはそれに準じる方法(例えば、Cancer Researc
h, 50, 3377-3382 (1990)、British J. Cancer, 79, 80
7-813 (1999)、Exp. Cell Res., 204, 210-216 (1993)
などに記載の方法)や例えば、後述する実施例になどに
記載されている方法などを用いて測定することができ
る。また、本発明のタンパク質には、配列番号:1、
配列番号:2、配列番号:3または配列番号:31で表
わされるアミノ酸配列中の1または2個以上(例えば1
〜80個、好ましくは1〜20個程度、より好ましくは
1〜9個程度、さらに好ましくは数(例、1〜5)個)
のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、配列番号:1、
配列番号:2、配列番号:3または配列番号:31で表
わされるアミノ酸配列に1または2個以上(例えば1〜
80個、好ましくは1〜20個程度、より好ましくは1
〜9個程度、さらに好ましくは数(例、1〜5)個)の
アミノ酸が付加したアミノ酸配列、配列番号:1、配
列番号:2、配列番号:3または配列番号:31で表わ
されるアミノ酸配列中の1または2個以上(例えば1〜
80個、好ましくは1〜20個程度、より好ましくは1
〜9個程度、さらに好ましくは数(例、1〜5)個)の
アミノ酸が他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列、ま
たはそれらを組み合わせたアミノ酸配列を含有するタ
ンパク質などのいわゆるムテインも含まれる。上記のよ
うにアミノ酸配列が欠失または置換されている場合、そ
の欠失または置換の位置としては、特に限定されない
が、例えば、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列
の第8〜21番目、第55〜59番目(または第54〜
59番目)、第93〜102番目、第109〜116番
目、第118〜126番目、第128〜134番目、第
144〜149番目、第162〜170番目、第176
〜182番目、第184〜189番目、第193〜21
3番目、第215〜219番目または第228〜239
番目(または第228〜240番目)のアミノ酸配列以
外の位置、好ましくは、配列番号:1で表わされるアミ
ノ酸配列の第93〜102番目、第109〜116番
目、第118〜126番目、第128〜134番目、第
144〜149番目、第162〜170番目、第176
〜182番目、第184〜189番目、第193〜21
3番目、第215〜219番目または第228〜240
番目のアミノ酸配列以外の位置、配列番号:2で表わ
されるアミノ酸配列の第6〜19番目、第53〜57番
目(または第52〜57番目)、第91〜100番目、
第107〜114番目、第116〜124番目、第12
6〜132番目、第142〜147番目、第162〜1
70番目、第176〜182番目、第184〜189番
目、第192〜212番目、第214〜218番目また
は第227〜238番目(または第227〜239番
目)のアミノ酸配列以外の位置、好ましくは、配列番
号:2で表わされるアミノ酸配列の第91〜100番
目、第107〜114番目、第116〜124番目、第
126〜132番目、第142〜147番目、第162
〜170番目、第176〜182番目、第184〜18
9番目、第192〜212番目、第214〜218番目
または第227〜239番目のアミノ酸配列以外の位
置、配列番号:3で表わされるアミノ酸配列の第6〜
19番目、53〜57番目(または第52〜57番
目)、第91〜100番目、第107〜114番目、第
116〜124番目、第126〜132番目、第142
〜147番目、第162〜170番目、第176〜18
2番目、第184〜189番目、第192〜212番
目、第214〜218番目または第227〜238番目
(または第227〜239番目)のアミノ酸配列以外の
位置、好ましくは、配列番号:3で表わされるアミノ酸
配列の第91〜100番目、第107〜114番目、第
116〜124番目、第126〜132番目、第142
〜147番目、第162〜170番目、第176〜18
2番目、第184〜189番目、第192〜212番
目、第214〜218番目または第227〜239番目
のアミノ酸配列以外の位置、配列番号:31で表わさ
れるアミノ酸配列の第8〜21番目、第57〜66番
目、第73〜80番目、第82〜90番目、第92〜9
8番目、第108〜111番目、第126〜134番
目、第140〜146番目、第148〜153番目、第
157〜177番目、第179〜183番目および第1
92〜204番目のアミノ酸配列以外の位置などが挙げ
られる。
法あるいはそれに準じる方法(例えば、Cancer Researc
h, 50, 3377-3382 (1990)、British J. Cancer, 79, 80
7-813 (1999)、Exp. Cell Res., 204, 210-216 (1993)
などに記載の方法)や例えば、後述する実施例になどに
記載されている方法などを用いて測定することができ
る。また、本発明のタンパク質には、配列番号:1、
配列番号:2、配列番号:3または配列番号:31で表
わされるアミノ酸配列中の1または2個以上(例えば1
〜80個、好ましくは1〜20個程度、より好ましくは
1〜9個程度、さらに好ましくは数(例、1〜5)個)
のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、配列番号:1、
配列番号:2、配列番号:3または配列番号:31で表
わされるアミノ酸配列に1または2個以上(例えば1〜
80個、好ましくは1〜20個程度、より好ましくは1
〜9個程度、さらに好ましくは数(例、1〜5)個)の
アミノ酸が付加したアミノ酸配列、配列番号:1、配
列番号:2、配列番号:3または配列番号:31で表わ
されるアミノ酸配列中の1または2個以上(例えば1〜
80個、好ましくは1〜20個程度、より好ましくは1
〜9個程度、さらに好ましくは数(例、1〜5)個)の
アミノ酸が他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列、ま
たはそれらを組み合わせたアミノ酸配列を含有するタ
ンパク質などのいわゆるムテインも含まれる。上記のよ
うにアミノ酸配列が欠失または置換されている場合、そ
の欠失または置換の位置としては、特に限定されない
が、例えば、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列
の第8〜21番目、第55〜59番目(または第54〜
59番目)、第93〜102番目、第109〜116番
目、第118〜126番目、第128〜134番目、第
144〜149番目、第162〜170番目、第176
〜182番目、第184〜189番目、第193〜21
3番目、第215〜219番目または第228〜239
番目(または第228〜240番目)のアミノ酸配列以
外の位置、好ましくは、配列番号:1で表わされるアミ
ノ酸配列の第93〜102番目、第109〜116番
目、第118〜126番目、第128〜134番目、第
144〜149番目、第162〜170番目、第176
〜182番目、第184〜189番目、第193〜21
3番目、第215〜219番目または第228〜240
番目のアミノ酸配列以外の位置、配列番号:2で表わ
されるアミノ酸配列の第6〜19番目、第53〜57番
目(または第52〜57番目)、第91〜100番目、
第107〜114番目、第116〜124番目、第12
6〜132番目、第142〜147番目、第162〜1
70番目、第176〜182番目、第184〜189番
目、第192〜212番目、第214〜218番目また
は第227〜238番目(または第227〜239番
目)のアミノ酸配列以外の位置、好ましくは、配列番
号:2で表わされるアミノ酸配列の第91〜100番
目、第107〜114番目、第116〜124番目、第
126〜132番目、第142〜147番目、第162
〜170番目、第176〜182番目、第184〜18
9番目、第192〜212番目、第214〜218番目
または第227〜239番目のアミノ酸配列以外の位
置、配列番号:3で表わされるアミノ酸配列の第6〜
19番目、53〜57番目(または第52〜57番
目)、第91〜100番目、第107〜114番目、第
116〜124番目、第126〜132番目、第142
〜147番目、第162〜170番目、第176〜18
2番目、第184〜189番目、第192〜212番
目、第214〜218番目または第227〜238番目
(または第227〜239番目)のアミノ酸配列以外の
位置、好ましくは、配列番号:3で表わされるアミノ酸
配列の第91〜100番目、第107〜114番目、第
116〜124番目、第126〜132番目、第142
〜147番目、第162〜170番目、第176〜18
2番目、第184〜189番目、第192〜212番
目、第214〜218番目または第227〜239番目
のアミノ酸配列以外の位置、配列番号:31で表わさ
れるアミノ酸配列の第8〜21番目、第57〜66番
目、第73〜80番目、第82〜90番目、第92〜9
8番目、第108〜111番目、第126〜134番
目、第140〜146番目、第148〜153番目、第
157〜177番目、第179〜183番目および第1
92〜204番目のアミノ酸配列以外の位置などが挙げ
られる。
【0013】さらには、配列番号:1、配列番号:2ま
たは配列番号:3で表されるアミノ酸配列と実質的に同
一のアミノ酸配列を含有するタンパク質として具体的に
は、一般式、 Met Glu Xaa Ser Val Val Xaa Pro Ser Val Phe Val Val Asp Gly Gln 1 5 10 15 Thr Asp Ile Pro Phe Xaa Arg Leu Xaa Xaa Xaa His Arg Arg Xaa Xaa 20 25 30 Cys Xaa Xaa Xaa Xaa Val Xaa Leu Xaa Leu Xaa Leu Leu Leu Xaa Gly 35 40 45 Ala Gly Leu Ala Xaa Gln Gly Trp Phe Leu Leu Xaa Leu His Xaa Arg 50 55 60 Leu Gly Xaa Xaa Vla Xaa Xaa Leu Pro Asp Gly Xaa Xaa Gly Ser Trp 65 70 75 80 Glu Xaa Leu Ile Gln Xaa Xaa Arg Ser His Xaa Xaa Asn Pro Ala Ala 85 90 95 His Leu Thr Gly Ala Asn Xaa Ser Leu Xaa Gly Xaa Gly Gly Pro Leu 100 105 110 Leu Trp Glu Thr Xaa Leu Gly Leu Ala Phe Leu Arg Gly Leu Xaa Tyr 115 120 125 His Asp Gly Ala Leu Val Xaa Xaa Xaa Xaa Gly Tyr Tyr Tyr Xaa Tyr 130 135 140 Ser Lys Val Gln Leu Xaa Gly Val Gly Cys Pro Xaa Gly Leu Ala Xaa 145 150 155 160 Xaa Xaa Xaa Ile Thr His Gly Leu Tyr Lys Arg Thr Xaa Arg Tyr Pro 165 170 175 Glu Xaa Leu Glu Leu Leu Val Ser Xaa Xaa Ser Pro Cys Gly Arg Ala 180 185 190 Xaa Xaa Ser Ser Arg Val Trp Trp Asp Ser Ser Phe Leu Gly Gly Val 195 200 205 Val His Leu Glu Ala Gly Glu Xaa Val Val Val Arg Val Xaa Xaa Xaa 210 215 220 Arg Leu Val Arg Xaa Arg Asp Gly Thr Arg Ser Tyr Phe Gly Ala Phe 225 230 235 240 Met Val (I) 〔式中、Xaaは任意のアミノ酸残基または結合手を示
す〕で表わされるアミノ酸配列〔配列番号:25で表わ
されるアミノ酸配列〕を有するタンパク質なども好まし
く用いられる。
たは配列番号:3で表されるアミノ酸配列と実質的に同
一のアミノ酸配列を含有するタンパク質として具体的に
は、一般式、 Met Glu Xaa Ser Val Val Xaa Pro Ser Val Phe Val Val Asp Gly Gln 1 5 10 15 Thr Asp Ile Pro Phe Xaa Arg Leu Xaa Xaa Xaa His Arg Arg Xaa Xaa 20 25 30 Cys Xaa Xaa Xaa Xaa Val Xaa Leu Xaa Leu Xaa Leu Leu Leu Xaa Gly 35 40 45 Ala Gly Leu Ala Xaa Gln Gly Trp Phe Leu Leu Xaa Leu His Xaa Arg 50 55 60 Leu Gly Xaa Xaa Vla Xaa Xaa Leu Pro Asp Gly Xaa Xaa Gly Ser Trp 65 70 75 80 Glu Xaa Leu Ile Gln Xaa Xaa Arg Ser His Xaa Xaa Asn Pro Ala Ala 85 90 95 His Leu Thr Gly Ala Asn Xaa Ser Leu Xaa Gly Xaa Gly Gly Pro Leu 100 105 110 Leu Trp Glu Thr Xaa Leu Gly Leu Ala Phe Leu Arg Gly Leu Xaa Tyr 115 120 125 His Asp Gly Ala Leu Val Xaa Xaa Xaa Xaa Gly Tyr Tyr Tyr Xaa Tyr 130 135 140 Ser Lys Val Gln Leu Xaa Gly Val Gly Cys Pro Xaa Gly Leu Ala Xaa 145 150 155 160 Xaa Xaa Xaa Ile Thr His Gly Leu Tyr Lys Arg Thr Xaa Arg Tyr Pro 165 170 175 Glu Xaa Leu Glu Leu Leu Val Ser Xaa Xaa Ser Pro Cys Gly Arg Ala 180 185 190 Xaa Xaa Ser Ser Arg Val Trp Trp Asp Ser Ser Phe Leu Gly Gly Val 195 200 205 Val His Leu Glu Ala Gly Glu Xaa Val Val Val Arg Val Xaa Xaa Xaa 210 215 220 Arg Leu Val Arg Xaa Arg Asp Gly Thr Arg Ser Tyr Phe Gly Ala Phe 225 230 235 240 Met Val (I) 〔式中、Xaaは任意のアミノ酸残基または結合手を示
す〕で表わされるアミノ酸配列〔配列番号:25で表わ
されるアミノ酸配列〕を有するタンパク質なども好まし
く用いられる。
【0014】また、上記の一般式(I)において、1個
または2個以上(例えば1〜56、好ましくは1〜40
個、より好ましくは1〜20個、さらに好ましくは1〜
9個、最も好ましくは数(1〜5)個)の位置でXaa
が欠失していてもよい。Xaaで示されるアミノ酸とし
ては、親水性アミノ酸、疎水性アミノ酸のいずれでもよ
く、また、酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸、中性アミノ
酸のいずれでもよい。具体的には、Gly、Ala、V
al、Leu、Ile、Ser、Thr、Cys、Me
t、Glu、Asp、Lys、Arg、His、Ph
e、Tyr、Trp、Pro、Asn、Glnなどが用
いられる。一般式(I)中、第3番目のXaaとして
は、Gluが好ましく、あるいは欠失していてもよい。
第7番目のXaaとしては、親水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、ArgまたはGlnが好適である。第
22番目のXaaとしては、親水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、ThrまたはArgが好適である。第
25番目のXaaとしては、親水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、GlyまたはGluが好適である。第
26番目のXaaとしては、親水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、ArgまたはGlnが好適である。第
27番目のXaaとしては、親水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、SerまたはAsnが好適である。第
31番目のXaaとしては、親水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、GlnまたはArgが好適である。第
32番目のXaaとしては、親水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、SerまたはArgが好適である。第
34番目のXaaとしては、親水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、SerまたはGlyが好適である。第
35番目のXaaとしては、例えば、ValまたはTh
rが好適である。第36番目のXaaとしては、例え
ば、疎水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Alaま
たはValが好適である。第37番目のXaaとして
は、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、
ArgまたはGlnが好適である。第39番目のXaa
としては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的
には、GlyまたはSerが好適である。第41番目の
Xaaとしては、例えば、GlyまたはAlaが好適で
ある。第43番目のXaaとしては、例えば、疎水性ア
ミノ酸が好ましく、具体的には、LeuまたはValが
好適である。第47番目のXaaとしては、Metが好
ましく、あるいは欠失していてもよい。第53番目のX
aaとしては、例えば、ValまたはThrが好適であ
る。
または2個以上(例えば1〜56、好ましくは1〜40
個、より好ましくは1〜20個、さらに好ましくは1〜
9個、最も好ましくは数(1〜5)個)の位置でXaa
が欠失していてもよい。Xaaで示されるアミノ酸とし
ては、親水性アミノ酸、疎水性アミノ酸のいずれでもよ
く、また、酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸、中性アミノ
酸のいずれでもよい。具体的には、Gly、Ala、V
al、Leu、Ile、Ser、Thr、Cys、Me
t、Glu、Asp、Lys、Arg、His、Ph
e、Tyr、Trp、Pro、Asn、Glnなどが用
いられる。一般式(I)中、第3番目のXaaとして
は、Gluが好ましく、あるいは欠失していてもよい。
第7番目のXaaとしては、親水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、ArgまたはGlnが好適である。第
22番目のXaaとしては、親水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、ThrまたはArgが好適である。第
25番目のXaaとしては、親水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、GlyまたはGluが好適である。第
26番目のXaaとしては、親水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、ArgまたはGlnが好適である。第
27番目のXaaとしては、親水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、SerまたはAsnが好適である。第
31番目のXaaとしては、親水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、GlnまたはArgが好適である。第
32番目のXaaとしては、親水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、SerまたはArgが好適である。第
34番目のXaaとしては、親水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、SerまたはGlyが好適である。第
35番目のXaaとしては、例えば、ValまたはTh
rが好適である。第36番目のXaaとしては、例え
ば、疎水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Alaま
たはValが好適である。第37番目のXaaとして
は、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、
ArgまたはGlnが好適である。第39番目のXaa
としては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的
には、GlyまたはSerが好適である。第41番目の
Xaaとしては、例えば、GlyまたはAlaが好適で
ある。第43番目のXaaとしては、例えば、疎水性ア
ミノ酸が好ましく、具体的には、LeuまたはValが
好適である。第47番目のXaaとしては、Metが好
ましく、あるいは欠失していてもよい。第53番目のX
aaとしては、例えば、ValまたはThrが好適であ
る。
【0015】第60番目のXaaとしては、例えば、親
水性アミノ酸が好ましく、具体的には、GlnまたはA
rgが好適である。第63番目のXaaとしては、例え
ば、TrpまたはGlnが好適である。第67番目のX
aaとしては、例えば、酸性アミノ酸が好ましく、具体
的には、GluまたはAspが好適である。第68番目
のXaaとしては、例えば、疎水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、MetまたはIleが好適である。第
70番目のXaaとしては、例えば、ThrまたはAl
aが好適である。第71番目のXaaとしては、例え
ば、塩基性アミノ酸が好ましく、具体的には、Argま
たはHisが好適である。第76番目のXaaとして
は、例えば、ProまたはGlyが好適である。第77
番目のXaaとしては、例えば、AlaまたはLysが
好適である。第82番目のXaaとしては、例えば、親
水性アミノ酸が好ましく、具体的には、GlnまたはL
ysが好適である。第86番目のXaaとしては、例え
ば、酸性アミノ酸が好ましく、具体的には、Gluまた
はAspが好適である。第87番目のXaaとしては、
例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Ar
gまたはGlnが好適である。第91番目のXaaとし
ては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的に
は、GluまたはGlnが好適である。第92番目のX
aaとしては、例えば、疎水性アミノ酸が好ましく、具
体的には、ValまたはAlaが好適である。第103
番目のXaaとしては、例えば、SerまたはAlaが
好適である。第106番目のXaaとしては、例えば、
ThrまたはIleが好適である。第108番目のXa
aとしては、例えば、SerまたはIleが好適であ
る。第117番目のXaaとしては、例えば、親水性ア
ミノ酸が好ましく、具体的には、GlnまたはArgが
好適である。第127番目のXaaとしては、例えば、
親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Serまたは
Thrが好適である。第135番目のXaaとしては、
例えば、ValまたはThrが好適である。第136番
目のXaaとしては、例えば、ThrまたはMetが好
適である。第137番目のXaaとしては、例えば、親
水性アミノ酸が好ましく、具体的には、LysまたはG
luが好適である。第138番目のXaaとしては、例
えば、疎水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Ala
またはProが好適である。第143番目のXaaとし
ては、例えば、疎水性アミノ酸が好ましく、具体的に
は、IleまたはValが好適である。第150番目の
Xaaとしては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、
具体的には、GlyまたはSerが好適である。第15
6番目のXaaとしては、例えば、LeuまたはGln
が好適である。第160番目のXaaとしては、例え
ば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Serま
たはAsnが好適である。第161番目のXaaとして
は、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、
ThrまたはGlyが好適である。第162番目のXa
aとしては、Leuが好ましく、あるいは欠失していて
もよい。第163番目のXaaとしては、Proが好ま
しく、あるいは欠失していてもよい。第173番目のX
aaとしては、例えば、ProまたはSerが好適であ
る。第178番目のXaaとしては、例えば、親水性ア
ミノ酸が好ましく、具体的には、GluまたはLysが
好適である。第185番目および186番目のXaaと
しては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的に
は、GlnまたはArgが好適である。第193番目の
Xaaとしては、Thrが好ましく、あるいは欠失して
いてもよい。第194番目のXaaとしては、例えば、
親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Serまたは
Asnが好適である。第216番目のXaaとしては、
例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Ly
sまたはGluが好適である。第222番目のXaaと
しては、例えば、疎水性アミノ酸が好ましく、具体的に
は、LeuまたはProが好適である。第223番目の
Xaaとしては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、
具体的には、AspまたはGlyが好適である。第22
4番目のXaaとしては、例えば、親水性アミノ酸が好
ましく、具体的には、GluまたはAsnが好適であ
る。第229番目のXaaとしては、例えば、疎水性ア
ミノ酸が好ましく、具体的には、LeuまたはProが
好適である。
水性アミノ酸が好ましく、具体的には、GlnまたはA
rgが好適である。第63番目のXaaとしては、例え
ば、TrpまたはGlnが好適である。第67番目のX
aaとしては、例えば、酸性アミノ酸が好ましく、具体
的には、GluまたはAspが好適である。第68番目
のXaaとしては、例えば、疎水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、MetまたはIleが好適である。第
70番目のXaaとしては、例えば、ThrまたはAl
aが好適である。第71番目のXaaとしては、例え
ば、塩基性アミノ酸が好ましく、具体的には、Argま
たはHisが好適である。第76番目のXaaとして
は、例えば、ProまたはGlyが好適である。第77
番目のXaaとしては、例えば、AlaまたはLysが
好適である。第82番目のXaaとしては、例えば、親
水性アミノ酸が好ましく、具体的には、GlnまたはL
ysが好適である。第86番目のXaaとしては、例え
ば、酸性アミノ酸が好ましく、具体的には、Gluまた
はAspが好適である。第87番目のXaaとしては、
例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Ar
gまたはGlnが好適である。第91番目のXaaとし
ては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的に
は、GluまたはGlnが好適である。第92番目のX
aaとしては、例えば、疎水性アミノ酸が好ましく、具
体的には、ValまたはAlaが好適である。第103
番目のXaaとしては、例えば、SerまたはAlaが
好適である。第106番目のXaaとしては、例えば、
ThrまたはIleが好適である。第108番目のXa
aとしては、例えば、SerまたはIleが好適であ
る。第117番目のXaaとしては、例えば、親水性ア
ミノ酸が好ましく、具体的には、GlnまたはArgが
好適である。第127番目のXaaとしては、例えば、
親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Serまたは
Thrが好適である。第135番目のXaaとしては、
例えば、ValまたはThrが好適である。第136番
目のXaaとしては、例えば、ThrまたはMetが好
適である。第137番目のXaaとしては、例えば、親
水性アミノ酸が好ましく、具体的には、LysまたはG
luが好適である。第138番目のXaaとしては、例
えば、疎水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Ala
またはProが好適である。第143番目のXaaとし
ては、例えば、疎水性アミノ酸が好ましく、具体的に
は、IleまたはValが好適である。第150番目の
Xaaとしては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、
具体的には、GlyまたはSerが好適である。第15
6番目のXaaとしては、例えば、LeuまたはGln
が好適である。第160番目のXaaとしては、例え
ば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Serま
たはAsnが好適である。第161番目のXaaとして
は、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、
ThrまたはGlyが好適である。第162番目のXa
aとしては、Leuが好ましく、あるいは欠失していて
もよい。第163番目のXaaとしては、Proが好ま
しく、あるいは欠失していてもよい。第173番目のX
aaとしては、例えば、ProまたはSerが好適であ
る。第178番目のXaaとしては、例えば、親水性ア
ミノ酸が好ましく、具体的には、GluまたはLysが
好適である。第185番目および186番目のXaaと
しては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的に
は、GlnまたはArgが好適である。第193番目の
Xaaとしては、Thrが好ましく、あるいは欠失して
いてもよい。第194番目のXaaとしては、例えば、
親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Serまたは
Asnが好適である。第216番目のXaaとしては、
例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Ly
sまたはGluが好適である。第222番目のXaaと
しては、例えば、疎水性アミノ酸が好ましく、具体的に
は、LeuまたはProが好適である。第223番目の
Xaaとしては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、
具体的には、AspまたはGlyが好適である。第22
4番目のXaaとしては、例えば、親水性アミノ酸が好
ましく、具体的には、GluまたはAsnが好適であ
る。第229番目のXaaとしては、例えば、疎水性ア
ミノ酸が好ましく、具体的には、LeuまたはProが
好適である。
【0016】また、配列番号:31で表されるアミノ酸
配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク
質として具体的には、一般式、 Met Glu Xaa Ser Val Val Xaa Pro Ser Val Phe Val Val Asp Gly Gln 1 5 10 15 Thr Asp Ile Pro Phe Xaa Arg Leu Xaa Xaa Xaa His Arg Arg Xaa Xaa 20 25 30 Cys Xaa Xaa Xaa Xaa Asp Gly Xaa Xaa Gly Ser Trp Glu Xaa Leu Ile 35 40 45 Gln Xaa Xaa Arg Ser His Xaa Xaa Asn Pro Ala Ala His Leu Thr Gly 50 55 60 Ala Asn Xaa Ser Leu Xaa Gly Xaa Gly Gly Pro Leu Leu Trp Glu Thr 65 70 75 80 Xaa Leu Gly Leu Ala Phe Leu Arg Gly Leu Xaa Tyr His Asp Gly Ala 85 90 95 Leu Val Xaa Xaa Xaa Xaa Gly Tyr Tyr Tyr Xaa Tyr Ser Lys Val Gln 100 105 110 Leu Xaa Gly Val Gly Cys Pro Xaa Gly Leu Ala Xaa Xaa Ile Thr His 115 120 125 Gly Leu Tyr Lys Arg Thr Xaa Arg Tyr Pro Glu Xaa Leu Glu Leu Leu 130 135 140 Val Ser Xaa Xaa Ser Pro Cys Gly Arg Ala Xaa Xaa Ser Ser Arg Val 145 150 155 160 Trp Trp Asp Ser Ser Phe Leu Gly Gly Val Val His Leu Glu Ala Gly 165 170 175 Glu Xaa Val Val Val Arg Val Xaa Xaa Xaa Arg Leu Val Arg Xaa Arg 180 185 190 Asp Gly Thr Arg Ser Tyr Phe Gly Ala Phe Met Val (II) 195 200 204 〔式中、Xaaは任意のアミノ酸残基または結合手を示
す〕で表わされるアミノ酸配列〔配列番号:32で表わ
されるアミノ酸配列〕を有するタンパク質なども好まし
く用いられる。
配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク
質として具体的には、一般式、 Met Glu Xaa Ser Val Val Xaa Pro Ser Val Phe Val Val Asp Gly Gln 1 5 10 15 Thr Asp Ile Pro Phe Xaa Arg Leu Xaa Xaa Xaa His Arg Arg Xaa Xaa 20 25 30 Cys Xaa Xaa Xaa Xaa Asp Gly Xaa Xaa Gly Ser Trp Glu Xaa Leu Ile 35 40 45 Gln Xaa Xaa Arg Ser His Xaa Xaa Asn Pro Ala Ala His Leu Thr Gly 50 55 60 Ala Asn Xaa Ser Leu Xaa Gly Xaa Gly Gly Pro Leu Leu Trp Glu Thr 65 70 75 80 Xaa Leu Gly Leu Ala Phe Leu Arg Gly Leu Xaa Tyr His Asp Gly Ala 85 90 95 Leu Val Xaa Xaa Xaa Xaa Gly Tyr Tyr Tyr Xaa Tyr Ser Lys Val Gln 100 105 110 Leu Xaa Gly Val Gly Cys Pro Xaa Gly Leu Ala Xaa Xaa Ile Thr His 115 120 125 Gly Leu Tyr Lys Arg Thr Xaa Arg Tyr Pro Glu Xaa Leu Glu Leu Leu 130 135 140 Val Ser Xaa Xaa Ser Pro Cys Gly Arg Ala Xaa Xaa Ser Ser Arg Val 145 150 155 160 Trp Trp Asp Ser Ser Phe Leu Gly Gly Val Val His Leu Glu Ala Gly 165 170 175 Glu Xaa Val Val Val Arg Val Xaa Xaa Xaa Arg Leu Val Arg Xaa Arg 180 185 190 Asp Gly Thr Arg Ser Tyr Phe Gly Ala Phe Met Val (II) 195 200 204 〔式中、Xaaは任意のアミノ酸残基または結合手を示
す〕で表わされるアミノ酸配列〔配列番号:32で表わ
されるアミノ酸配列〕を有するタンパク質なども好まし
く用いられる。
【0017】また、上記の一般式(II)において、1個
または2個以上(例えば1〜40個、好ましくは1〜2
0個、より好ましくは1〜9個、最も好ましくは数(1
〜5)個)の位置でXaaが欠失していてもよい。Xa
aで示されるアミノ酸としては、親水性アミノ酸、疎水
性アミノ酸のいずれでもよく、また、酸性アミノ酸、塩
基性アミノ酸、中性アミノ酸のいずれでもよい。具体的
には、Gly、Ala、Val、Leu、Ile、Se
r、Thr、Cys、Met、Glu、Asp、Ly
s、Arg、His、Phe、Tyr、Trp、Pr
o、Asn、Glnなどが用いられる。一般式(II)
中、第3番目のXaaとしては、Gluが好ましく、あ
るいは欠失していてもよい。第7番目のXaaとして
は、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Argま
たはGlnが好適である。第22番目のXaaとして
は、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Thrま
たはArgが好適である。第25番目のXaaとして
は、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Glyま
たはGluが好適である。第26番目のXaaとして
は、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Argま
たはGlnが好適である。第27番目のXaaとして
は、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Serま
たはAsnが好適である。第31番目のXaaとして
は、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Glnま
たはArgが好適である。第32番目のXaaとして
は、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Serま
たはArgが好適である。第34番目のXaaとして
は、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Serま
たはGlyが好適である。第35番目のXaaとして
は、例えば、ValまたはThrが好適である。第36
番目のXaaとしては、例えば、疎水性アミノ酸が好ま
しく、具体的には、AlaまたはValが好適である。
第37番目のXaaとしては、例えば、親水性アミノ酸
が好ましく、具体的には、ArgまたはGlnが好適で
ある。第40番目のXaaとしては、例えば、Proま
たはGlyが好適である。第41番目のXaaとして
は、例えば、AlaまたはLysが好適である。第46
番目のXaaとしては、例えば、親水性アミノ酸が好ま
しく、具体的には、GlnまたはLysが好適である。
第50番目のXaaとしては、例えば、酸性アミノ酸が
好ましく、具体的には、GluまたはAspが好適であ
る。第51番目のXaaとしては、例えば、親水性アミ
ノ酸が好ましく、具体的には、ArgまたはGlnが好
適である。第55番目のXaaとしては、例えば、親水
性アミノ酸が好ましく、具体的には、GluまたはGl
nが好適である。第56番目のXaaとしては、例え
ば、疎水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Valま
たはAlaが好適である。第67番目のXaaとして
は、例えば、SerまたはAlaが好適である。第70
番目のXaaとしては、例えば、ThrまたはIleが
好適である。第72番目のXaaとしては、例えば、S
erまたはIleが好適である。第81番目のXaaと
しては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的に
は、GlnまたはArgが好適である。第91番目のX
aaとしては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具
体的には、SerまたはThrが好適である。第99番
目のXaaとしては、例えば、ValまたはThrが好
適である。第100番目のXaaとしては、例えば、T
hrまたはMetが好適である。第101番目のXaa
としては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的
には、LysまたはGluが好適である。第102番目
のXaaとしては、例えば、疎水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、AlaまたはProが好適である。第
107番目のXaaとしては、例えば、疎水性アミノ酸
が好ましく、具体的には、IleまたはValが好適で
ある。第114番目のXaaとしては、例えば、親水性
アミノ酸が好ましく、具体的には、GlyまたはSer
が好適である。第120番目のXaaとしては、例え
ば、LeuまたはGlnが好適である。第124番目の
Xaaとしては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、
具体的には、SerまたはAsnが好適である。第12
5番目のXaaとしては、例えば、親水性アミノ酸が好
ましく、具体的には、ThrまたはGlyが好適であ
る。第135番目のXaaとしては、Proが好まし
く、あるいは欠失していてもよい。第140番目のXa
aとしては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体
的には、GluまたはLysが好適である。第147番
目および148番目のXaaとしては、例えば、親水性
アミノ酸が好ましく、具体的には、GlnまたはArg
が好適である。第155番目のXaaとしては、Thr
が好ましく、あるいは欠失していてもよい。第156番
目のXaaとしては、例えば、親水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、SerまたはAsnが好適である。第
178番目のXaaとしては、例えば、親水性アミノ酸
が好ましく、具体的には、LysまたはGluが好適で
ある。第184番目のXaaとしては、例えば、疎水性
アミノ酸が好ましく、具体的には、LeuまたはPro
が好適である。第185番目のXaaとしては、例え
ば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Aspま
たはGlyが好適である。第186番目のXaaとして
は、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、
GluまたはAsnが好適である。第191番目のXa
aとしては、例えば、疎水性アミノ酸が好ましく、具体
的には、LeuまたはProが好適である。
または2個以上(例えば1〜40個、好ましくは1〜2
0個、より好ましくは1〜9個、最も好ましくは数(1
〜5)個)の位置でXaaが欠失していてもよい。Xa
aで示されるアミノ酸としては、親水性アミノ酸、疎水
性アミノ酸のいずれでもよく、また、酸性アミノ酸、塩
基性アミノ酸、中性アミノ酸のいずれでもよい。具体的
には、Gly、Ala、Val、Leu、Ile、Se
r、Thr、Cys、Met、Glu、Asp、Ly
s、Arg、His、Phe、Tyr、Trp、Pr
o、Asn、Glnなどが用いられる。一般式(II)
中、第3番目のXaaとしては、Gluが好ましく、あ
るいは欠失していてもよい。第7番目のXaaとして
は、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Argま
たはGlnが好適である。第22番目のXaaとして
は、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Thrま
たはArgが好適である。第25番目のXaaとして
は、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Glyま
たはGluが好適である。第26番目のXaaとして
は、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Argま
たはGlnが好適である。第27番目のXaaとして
は、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Serま
たはAsnが好適である。第31番目のXaaとして
は、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Glnま
たはArgが好適である。第32番目のXaaとして
は、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Serま
たはArgが好適である。第34番目のXaaとして
は、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Serま
たはGlyが好適である。第35番目のXaaとして
は、例えば、ValまたはThrが好適である。第36
番目のXaaとしては、例えば、疎水性アミノ酸が好ま
しく、具体的には、AlaまたはValが好適である。
第37番目のXaaとしては、例えば、親水性アミノ酸
が好ましく、具体的には、ArgまたはGlnが好適で
ある。第40番目のXaaとしては、例えば、Proま
たはGlyが好適である。第41番目のXaaとして
は、例えば、AlaまたはLysが好適である。第46
番目のXaaとしては、例えば、親水性アミノ酸が好ま
しく、具体的には、GlnまたはLysが好適である。
第50番目のXaaとしては、例えば、酸性アミノ酸が
好ましく、具体的には、GluまたはAspが好適であ
る。第51番目のXaaとしては、例えば、親水性アミ
ノ酸が好ましく、具体的には、ArgまたはGlnが好
適である。第55番目のXaaとしては、例えば、親水
性アミノ酸が好ましく、具体的には、GluまたはGl
nが好適である。第56番目のXaaとしては、例え
ば、疎水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Valま
たはAlaが好適である。第67番目のXaaとして
は、例えば、SerまたはAlaが好適である。第70
番目のXaaとしては、例えば、ThrまたはIleが
好適である。第72番目のXaaとしては、例えば、S
erまたはIleが好適である。第81番目のXaaと
しては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的に
は、GlnまたはArgが好適である。第91番目のX
aaとしては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具
体的には、SerまたはThrが好適である。第99番
目のXaaとしては、例えば、ValまたはThrが好
適である。第100番目のXaaとしては、例えば、T
hrまたはMetが好適である。第101番目のXaa
としては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的
には、LysまたはGluが好適である。第102番目
のXaaとしては、例えば、疎水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、AlaまたはProが好適である。第
107番目のXaaとしては、例えば、疎水性アミノ酸
が好ましく、具体的には、IleまたはValが好適で
ある。第114番目のXaaとしては、例えば、親水性
アミノ酸が好ましく、具体的には、GlyまたはSer
が好適である。第120番目のXaaとしては、例え
ば、LeuまたはGlnが好適である。第124番目の
Xaaとしては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、
具体的には、SerまたはAsnが好適である。第12
5番目のXaaとしては、例えば、親水性アミノ酸が好
ましく、具体的には、ThrまたはGlyが好適であ
る。第135番目のXaaとしては、Proが好まし
く、あるいは欠失していてもよい。第140番目のXa
aとしては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体
的には、GluまたはLysが好適である。第147番
目および148番目のXaaとしては、例えば、親水性
アミノ酸が好ましく、具体的には、GlnまたはArg
が好適である。第155番目のXaaとしては、Thr
が好ましく、あるいは欠失していてもよい。第156番
目のXaaとしては、例えば、親水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、SerまたはAsnが好適である。第
178番目のXaaとしては、例えば、親水性アミノ酸
が好ましく、具体的には、LysまたはGluが好適で
ある。第184番目のXaaとしては、例えば、疎水性
アミノ酸が好ましく、具体的には、LeuまたはPro
が好適である。第185番目のXaaとしては、例え
ば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Aspま
たはGlyが好適である。第186番目のXaaとして
は、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、
GluまたはAsnが好適である。第191番目のXa
aとしては、例えば、疎水性アミノ酸が好ましく、具体
的には、LeuまたはProが好適である。
【0018】本明細書におけるタンパク質は、ペプチド
標記の慣例に従って左端がN末端(アミノ末端)、右端
がC末端(カルボキシル末端)である。配列番号:1で
表わされるアミノ酸配列を含有するタンパク質をはじめ
とする、本発明のタンパク質は、C末端が通常カルボキ
シル基(−COOH)、カルボキシレート(−CO
O-)、アミド(−CONH2)またはエステル(−CO
OR)であってもよい。ここでエステル基のRとして
は、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロ
ピルもしくはn−ブチルなどのC1-6アルキル基、例え
ば、シクロペンチル、シクロヘキシルなどのC3-8シク
ロアルキル基、例えば、フェニル、α−ナフチルなどの
C6-12アリール基、例えば、ベンジル、フェネチルなど
のフェニル−C1-2アルキル基もしくはα−ナフチルメ
チルなどのα−ナフチル−C1-2アルキル基などのC
7-14アラルキル基のほか、経口用エステルとして汎用さ
れるピバロイルオキシメチル基などが用いられる。本発
明のタンパク質がC末端以外にカルボキシル基(または
カルボキシレート)を有している場合、カルボキシル基
がアミド化またはエステル化されているものも本発明の
タンパク質に含まれる。この場合のエステルとしては、
例えば上記したC末端のエステルなどが用いられる。
標記の慣例に従って左端がN末端(アミノ末端)、右端
がC末端(カルボキシル末端)である。配列番号:1で
表わされるアミノ酸配列を含有するタンパク質をはじめ
とする、本発明のタンパク質は、C末端が通常カルボキ
シル基(−COOH)、カルボキシレート(−CO
O-)、アミド(−CONH2)またはエステル(−CO
OR)であってもよい。ここでエステル基のRとして
は、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロ
ピルもしくはn−ブチルなどのC1-6アルキル基、例え
ば、シクロペンチル、シクロヘキシルなどのC3-8シク
ロアルキル基、例えば、フェニル、α−ナフチルなどの
C6-12アリール基、例えば、ベンジル、フェネチルなど
のフェニル−C1-2アルキル基もしくはα−ナフチルメ
チルなどのα−ナフチル−C1-2アルキル基などのC
7-14アラルキル基のほか、経口用エステルとして汎用さ
れるピバロイルオキシメチル基などが用いられる。本発
明のタンパク質がC末端以外にカルボキシル基(または
カルボキシレート)を有している場合、カルボキシル基
がアミド化またはエステル化されているものも本発明の
タンパク質に含まれる。この場合のエステルとしては、
例えば上記したC末端のエステルなどが用いられる。
【0019】さらに、本発明のタンパク質には、上記し
たタンパク質において、N末端のアミノ酸残基のアミノ
基が保護基(例えば、ホルミル基、アセチル基などのC
1-6アルカノイルなどのC1-6アシル基など)で保護され
ているもの、N端側が生体内で切断され生成したグルタ
ミル基がピログルタミン酸化したもの、分子内のアミノ
酸の側鎖上の置換基(例えば、−OH、−SH、アミノ
基、イミダゾール基、インドール基、グアニジノ基な
ど)が適当な保護基(例えば、ホルミル基、アセチル基
などのC1-6アルカノイルなどのC1-6アシル基など)で
保護されているもの、あるいは糖鎖が結合したいわゆる
糖タンパク質などの複合タンパク質なども含まれる。よ
り具体的には、本発明のタンパク質としては、例えば、
配列番号:1で表わされるアミノ酸配列を有するヒト肝
臓由来のタンパク質、配列番号:2で表わされるアミノ
酸配列を有するマウス胚由来のタンパク質、配列番号:
3で表わされるアミノ酸配列を有するラット肝臓由来の
タンパク質、配列番号:31で表されるヒト肝臓由来の
タンパク質などが好適である。
たタンパク質において、N末端のアミノ酸残基のアミノ
基が保護基(例えば、ホルミル基、アセチル基などのC
1-6アルカノイルなどのC1-6アシル基など)で保護され
ているもの、N端側が生体内で切断され生成したグルタ
ミル基がピログルタミン酸化したもの、分子内のアミノ
酸の側鎖上の置換基(例えば、−OH、−SH、アミノ
基、イミダゾール基、インドール基、グアニジノ基な
ど)が適当な保護基(例えば、ホルミル基、アセチル基
などのC1-6アルカノイルなどのC1-6アシル基など)で
保護されているもの、あるいは糖鎖が結合したいわゆる
糖タンパク質などの複合タンパク質なども含まれる。よ
り具体的には、本発明のタンパク質としては、例えば、
配列番号:1で表わされるアミノ酸配列を有するヒト肝
臓由来のタンパク質、配列番号:2で表わされるアミノ
酸配列を有するマウス胚由来のタンパク質、配列番号:
3で表わされるアミノ酸配列を有するラット肝臓由来の
タンパク質、配列番号:31で表されるヒト肝臓由来の
タンパク質などが好適である。
【0020】本発明のタンパク質の部分ペプチドとして
は、前記した本発明のタンパク質と同質の活性、例え
ば、細胞形質変換作用などの活性を有するペプチドであ
れば何れのものであってもよい。例えば、本発明のタン
パク質のアミノ酸配列のうち、少なくとも約20個以
上、好ましくは約50個以上、より好ましくは約70個
以上、さらに好ましくは約100個以上、最も好ましく
は約200個以上のアミノ酸残基を有するペプチドなど
が好ましく用いられる。例えば、(1)配列番号:1で
表わされるアミノ酸配列の第8〜21番目、第55〜5
9番目、第93〜102番目、第109〜116番目、
第118〜126番目、第128〜134番目、第14
4〜149番目、第162〜170番目、第176〜1
82番目、第184〜189番目、第193〜213番
目、第215〜219番目および第228〜239番目
のアミノ酸配列から選ばれる少なくとも1つ以上のアミ
ノ酸配列を有する部分ペプチド(すなわち、配列番号:
2または配列番号:3で表わされるアミノ酸配列の第6
〜20番目、第53〜57番目、第91〜100番目、
第107〜114番目、第116〜124番目、第12
6〜132番目、第142〜147番目、第162〜1
70番目、第176〜182番目、第184〜189番
目、第192〜212番目、第214〜218番目およ
び第227〜238番目のアミノ酸配列から選ばれる少
なくとも1つ以上のアミノ酸配列を有する部分ペプチ
ド)、(2)配列番号:1で表わされるアミノ酸配列の
第8〜21番目、第54〜59番目、第93〜102番
目、第109〜116番目、第118〜126番目、第
128〜134番目、第144〜149番目、第162
〜170番目、第176〜182番目、第184〜18
9番目、第193〜213番目、第215〜219番目
および第228〜240番目のアミノ酸配列から選ばれ
る少なくとも1つ以上のアミノ酸配列を有する部分ペプ
チド(すなわち、配列番号:2または配列番号:3で表
わされるアミノ酸配列の第6〜20番目、第52〜57
番目、第91〜100番目、第107〜114番目、第
116〜124番目、第126〜132番目、第142
〜147番目、第162〜170番目、第176〜18
2番目、第184〜189番目、第192〜212番
目、第214〜218番目および第227〜239番目
のアミノ酸配列から選ばれる少なくとも1つ以上のアミ
ノ酸配列を有する部分ペプチド)、(3)配列番号:3
1で表わされるアミノ酸配列の第8〜21番目、第57
〜66番目、第73〜80番目、第82〜90番目、第
92〜98番目、第108〜113番目、第126〜1
34番目、第140〜146番目、第148〜153番
目、第157〜177番目、第179〜183番目およ
び第192〜203番目のアミノ酸配列から選ばれる少
なくとも1つ以上のアミノ酸配列を有する部分ペプチド
などが用いられる。
は、前記した本発明のタンパク質と同質の活性、例え
ば、細胞形質変換作用などの活性を有するペプチドであ
れば何れのものであってもよい。例えば、本発明のタン
パク質のアミノ酸配列のうち、少なくとも約20個以
上、好ましくは約50個以上、より好ましくは約70個
以上、さらに好ましくは約100個以上、最も好ましく
は約200個以上のアミノ酸残基を有するペプチドなど
が好ましく用いられる。例えば、(1)配列番号:1で
表わされるアミノ酸配列の第8〜21番目、第55〜5
9番目、第93〜102番目、第109〜116番目、
第118〜126番目、第128〜134番目、第14
4〜149番目、第162〜170番目、第176〜1
82番目、第184〜189番目、第193〜213番
目、第215〜219番目および第228〜239番目
のアミノ酸配列から選ばれる少なくとも1つ以上のアミ
ノ酸配列を有する部分ペプチド(すなわち、配列番号:
2または配列番号:3で表わされるアミノ酸配列の第6
〜20番目、第53〜57番目、第91〜100番目、
第107〜114番目、第116〜124番目、第12
6〜132番目、第142〜147番目、第162〜1
70番目、第176〜182番目、第184〜189番
目、第192〜212番目、第214〜218番目およ
び第227〜238番目のアミノ酸配列から選ばれる少
なくとも1つ以上のアミノ酸配列を有する部分ペプチ
ド)、(2)配列番号:1で表わされるアミノ酸配列の
第8〜21番目、第54〜59番目、第93〜102番
目、第109〜116番目、第118〜126番目、第
128〜134番目、第144〜149番目、第162
〜170番目、第176〜182番目、第184〜18
9番目、第193〜213番目、第215〜219番目
および第228〜240番目のアミノ酸配列から選ばれ
る少なくとも1つ以上のアミノ酸配列を有する部分ペプ
チド(すなわち、配列番号:2または配列番号:3で表
わされるアミノ酸配列の第6〜20番目、第52〜57
番目、第91〜100番目、第107〜114番目、第
116〜124番目、第126〜132番目、第142
〜147番目、第162〜170番目、第176〜18
2番目、第184〜189番目、第192〜212番
目、第214〜218番目および第227〜239番目
のアミノ酸配列から選ばれる少なくとも1つ以上のアミ
ノ酸配列を有する部分ペプチド)、(3)配列番号:3
1で表わされるアミノ酸配列の第8〜21番目、第57
〜66番目、第73〜80番目、第82〜90番目、第
92〜98番目、第108〜113番目、第126〜1
34番目、第140〜146番目、第148〜153番
目、第157〜177番目、第179〜183番目およ
び第192〜203番目のアミノ酸配列から選ばれる少
なくとも1つ以上のアミノ酸配列を有する部分ペプチド
などが用いられる。
【0021】より具体的には、配列番号:1で表わされ
るアミノ酸配列の第84番目〜第240番目のアミノ酸
配列を有する部分ペプチド、配列番号:2で表わされる
アミノ酸配列の第82番目〜第239番目のアミノ酸配
列を有する部分ペプチド、配列番号:3で表わされるア
ミノ酸配列の第82番目〜第239番目のアミノ酸配列
を有する部分ペプチド、配列番号:31で表わされるア
ミノ酸配列の第48番目〜第204番目のアミノ酸配列
を有する部分ペプチドなどが好ましく用いられる。さら
に、本発明の部分ペプチドとしては、配列番号:1で
表わされるアミノ酸配列の第84番目〜第240番目の
アミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を有し、配
列番号:1で表わされるアミノ酸配列の第84番目〜第
240番目のアミノ酸配列を含有するペプチドと実質的
に同質の活性を有するペプチド、配列番号:2で表わ
されるアミノ酸配列の第82番目〜第239番目のアミ
ノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を有し、配列番
号:2で表わされるアミノ酸配列の第82番目〜第23
9番目のアミノ酸配列を含有するペプチドと実質的に同
質の活性を有するペプチド、配列番号:3で表わされ
るアミノ酸配列の第82番目〜第239番目のアミノ酸
配列と実質的に同一のアミノ酸配列を有し、配列番号:
2で表わされるアミノ酸配列の第82番目〜第239番
目のアミノ酸配列を含有するペプチドと実質的に同質の
活性を有するペプチド、配列番号:31で表わされる
アミノ酸配列の第48番目〜第204番目のアミノ酸配
列と実質的に同一のアミノ酸配列を有し、配列番号:1
で表わされるアミノ酸配列の第48番目〜第204番目
のアミノ酸配列を含有するペプチドと実質的に同質の活
性を有するペプチドなどが好ましい。
るアミノ酸配列の第84番目〜第240番目のアミノ酸
配列を有する部分ペプチド、配列番号:2で表わされる
アミノ酸配列の第82番目〜第239番目のアミノ酸配
列を有する部分ペプチド、配列番号:3で表わされるア
ミノ酸配列の第82番目〜第239番目のアミノ酸配列
を有する部分ペプチド、配列番号:31で表わされるア
ミノ酸配列の第48番目〜第204番目のアミノ酸配列
を有する部分ペプチドなどが好ましく用いられる。さら
に、本発明の部分ペプチドとしては、配列番号:1で
表わされるアミノ酸配列の第84番目〜第240番目の
アミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を有し、配
列番号:1で表わされるアミノ酸配列の第84番目〜第
240番目のアミノ酸配列を含有するペプチドと実質的
に同質の活性を有するペプチド、配列番号:2で表わ
されるアミノ酸配列の第82番目〜第239番目のアミ
ノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を有し、配列番
号:2で表わされるアミノ酸配列の第82番目〜第23
9番目のアミノ酸配列を含有するペプチドと実質的に同
質の活性を有するペプチド、配列番号:3で表わされ
るアミノ酸配列の第82番目〜第239番目のアミノ酸
配列と実質的に同一のアミノ酸配列を有し、配列番号:
2で表わされるアミノ酸配列の第82番目〜第239番
目のアミノ酸配列を含有するペプチドと実質的に同質の
活性を有するペプチド、配列番号:31で表わされる
アミノ酸配列の第48番目〜第204番目のアミノ酸配
列と実質的に同一のアミノ酸配列を有し、配列番号:1
で表わされるアミノ酸配列の第48番目〜第204番目
のアミノ酸配列を含有するペプチドと実質的に同質の活
性を有するペプチドなどが好ましい。
【0022】配列番号:1で表わされるアミノ酸配列の
第84番目〜第240番目のアミノ酸配列と実質的に同
一のアミノ酸配列としては、例えば、配列番号:1で表
わされるアミノ酸配列の第84番目〜第240番目のア
ミノ酸配列と約40%以上、好ましくは60%以上、よ
り好ましくは約80%以上、さらに好ましくは約90%
以上、最も好ましくは約95%以上の相同性を有するア
ミノ酸配列などが用いられる。配列番号:2で表わされ
るアミノ酸配列の第82番目〜第239番目のアミノ酸
配列と実質的に同一のアミノ酸配列としては、例えば、
配列番号:2で表わされるアミノ酸配列の第82番目〜
第239番目のアミノ酸配列と約40%以上、好ましく
は60%以上、より好ましくは約80%以上、さらに好
ましくは約90%以上、最も好ましくは約95%以上の
相同性を有するアミノ酸配列などが用いられる。配列番
号:3で表わされるアミノ酸配列の第82番目〜第23
9番目のアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列と
しては、例えば、配列番号:3で表わされるアミノ酸配
列の第82番目〜第239番目のアミノ酸配列と約40
%以上、好ましくは60%以上、より好ましくは約80
%以上、さらに好ましくは約90%以上、最も好ましく
は約95%以上の相同性を有するアミノ酸配列などが用
いられる。配列番号:31で表わされるアミノ酸配列の
第48番目〜第204番目のアミノ酸配列と実質的に同
一のアミノ酸配列としては、例えば、配列番号:31で
表わされるアミノ酸配列の第48番目〜第204番目の
アミノ酸配列と約40%以上、好ましくは60%以上、
より好ましくは約80%以上、さらに好ましくは約90
%以上、最も好ましくは約95%以上の相同性を有する
アミノ酸配列などが用いられる。「実質的に同質の活
性」とは、前記と同意義を示す。
第84番目〜第240番目のアミノ酸配列と実質的に同
一のアミノ酸配列としては、例えば、配列番号:1で表
わされるアミノ酸配列の第84番目〜第240番目のア
ミノ酸配列と約40%以上、好ましくは60%以上、よ
り好ましくは約80%以上、さらに好ましくは約90%
以上、最も好ましくは約95%以上の相同性を有するア
ミノ酸配列などが用いられる。配列番号:2で表わされ
るアミノ酸配列の第82番目〜第239番目のアミノ酸
配列と実質的に同一のアミノ酸配列としては、例えば、
配列番号:2で表わされるアミノ酸配列の第82番目〜
第239番目のアミノ酸配列と約40%以上、好ましく
は60%以上、より好ましくは約80%以上、さらに好
ましくは約90%以上、最も好ましくは約95%以上の
相同性を有するアミノ酸配列などが用いられる。配列番
号:3で表わされるアミノ酸配列の第82番目〜第23
9番目のアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列と
しては、例えば、配列番号:3で表わされるアミノ酸配
列の第82番目〜第239番目のアミノ酸配列と約40
%以上、好ましくは60%以上、より好ましくは約80
%以上、さらに好ましくは約90%以上、最も好ましく
は約95%以上の相同性を有するアミノ酸配列などが用
いられる。配列番号:31で表わされるアミノ酸配列の
第48番目〜第204番目のアミノ酸配列と実質的に同
一のアミノ酸配列としては、例えば、配列番号:31で
表わされるアミノ酸配列の第48番目〜第204番目の
アミノ酸配列と約40%以上、好ましくは60%以上、
より好ましくは約80%以上、さらに好ましくは約90
%以上、最も好ましくは約95%以上の相同性を有する
アミノ酸配列などが用いられる。「実質的に同質の活
性」とは、前記と同意義を示す。
【0023】また、本発明の部分ペプチドには、配列
番号:1で表わされるアミノ酸配列の第84番目〜第2
40番目のアミノ酸配列中の1または2個以上(例えば
1〜80個、好ましくは1〜20個程度、より好ましく
は1〜9個程度、さらに好ましくは数(例、1〜5)
個)のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、配列番号:1
で表わされるアミノ酸配列の第84番目〜第240番目
のアミノ酸配列に1または2個以上(例えば1〜80
個、好ましくは1〜20個程度、より好ましくは1〜9
個程度、さらに好ましくは数(例、1〜5)個)のアミ
ノ酸が付加したアミノ酸配列、配列番号:1で表わされ
るアミノ酸配列の第84番目〜第240番目のアミノ酸
配列中の1または2個以上(例えば1〜80個、好まし
くは1〜20個程度、より好ましくは1〜9個程度、さ
らに好ましくは数(例、1〜5)個)のアミノ酸が他の
アミノ酸で置換されたアミノ酸配列、またはそれらを組
み合わせたアミノ酸配配列を含有する部分ペプチド、
配列番号:2で表わされるアミノ酸配列の第82番目〜
第239番目のアミノ酸配列中の1または2個以上(例
えば1〜80個、好ましくは1〜20個程度、より好ま
しくは1〜9個程度、さらに好ましくは数(例、1〜
5)個)のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、配列番
号:2で表わされるアミノ酸配列の第82番目〜第23
9番目のアミノ酸配列に1または2個以上(例えば1〜
80個、好ましくは1〜20個程度、より好ましくは1
〜9個程度、さらに好ましくは数(例、1〜5)個)の
アミノ酸が付加したアミノ酸配列、配列番号:2で表わ
されるアミノ酸配列の第82番目〜第239番目のアミ
ノ酸配列中の1または2個以上(例えば1〜80個、好
ましくは1〜20個程度、より好ましくは1〜9個程
度、さらに好ましくは数(例、1〜5)個)のアミノ酸
が他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列、またはそれ
らを組み合わせたアミノ酸配配列を含有する部分ペプチ
ド、配列番号:3で表わされるアミノ酸配列の第82
番目〜第239番目のアミノ酸配列中の1または2個以
上(例えば1〜80個、好ましくは1〜20個程度、よ
り好ましくは1〜9個程度、さらに好ましくは数(例、
1〜5)個)のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、配列
番号:3で表わされるアミノ酸配列の第82番目〜第2
39番目のアミノ酸配列に1または2個以上(例えば1
〜80個、好ましくは1〜20個程度、より好ましくは
1〜9個程度、さらに好ましくは数(例、1〜5)個)
のアミノ酸が付加したアミノ酸配列、配列番号:3で表
わされるアミノ酸配列の第82番目〜第239番目のア
ミノ酸配列中の1または2個以上(例えば1〜80個、
好ましくは1〜20個程度、より好ましくは1〜9個程
度、さらに好ましくは数(例、1〜5)個)のアミノ酸
が他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列、またはそれ
らを組み合わせたアミノ酸配配列を含有する部分ペプチ
ド、配列番号:31で表わされるアミノ酸配列の第4
8番目〜第204番目のアミノ酸配列中の1または2個
以上(例えば1〜80個、好ましくは1〜20個程度、
より好ましくは1〜9個程度、さらに好ましくは数
(例、1〜5)個)のアミノ酸が欠失したアミノ酸配
列、配列番号:31で表わされるアミノ酸配列の第48
番目〜第204番目のアミノ酸配列に1または2個以上
(例えば1〜80個、好ましくは1〜20個程度、より
好ましくは1〜9個程度、さらに好ましくは数(例、1
〜5)個)のアミノ酸が付加したアミノ酸配列、配列番
号:31で表わされるアミノ酸配列の第48番目〜第2
04番目のアミノ酸配列中の1または2個以上(例えば
1〜80個、好ましくは1〜20個程度、より好ましく
は1〜9個程度、さらに好ましくは数(例、1〜5)
個)のアミノ酸が他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配
列、またはそれらを組み合わせたアミノ酸配配列を含有
する部分ペプチドなども含まれる。
番号:1で表わされるアミノ酸配列の第84番目〜第2
40番目のアミノ酸配列中の1または2個以上(例えば
1〜80個、好ましくは1〜20個程度、より好ましく
は1〜9個程度、さらに好ましくは数(例、1〜5)
個)のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、配列番号:1
で表わされるアミノ酸配列の第84番目〜第240番目
のアミノ酸配列に1または2個以上(例えば1〜80
個、好ましくは1〜20個程度、より好ましくは1〜9
個程度、さらに好ましくは数(例、1〜5)個)のアミ
ノ酸が付加したアミノ酸配列、配列番号:1で表わされ
るアミノ酸配列の第84番目〜第240番目のアミノ酸
配列中の1または2個以上(例えば1〜80個、好まし
くは1〜20個程度、より好ましくは1〜9個程度、さ
らに好ましくは数(例、1〜5)個)のアミノ酸が他の
アミノ酸で置換されたアミノ酸配列、またはそれらを組
み合わせたアミノ酸配配列を含有する部分ペプチド、
配列番号:2で表わされるアミノ酸配列の第82番目〜
第239番目のアミノ酸配列中の1または2個以上(例
えば1〜80個、好ましくは1〜20個程度、より好ま
しくは1〜9個程度、さらに好ましくは数(例、1〜
5)個)のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、配列番
号:2で表わされるアミノ酸配列の第82番目〜第23
9番目のアミノ酸配列に1または2個以上(例えば1〜
80個、好ましくは1〜20個程度、より好ましくは1
〜9個程度、さらに好ましくは数(例、1〜5)個)の
アミノ酸が付加したアミノ酸配列、配列番号:2で表わ
されるアミノ酸配列の第82番目〜第239番目のアミ
ノ酸配列中の1または2個以上(例えば1〜80個、好
ましくは1〜20個程度、より好ましくは1〜9個程
度、さらに好ましくは数(例、1〜5)個)のアミノ酸
が他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列、またはそれ
らを組み合わせたアミノ酸配配列を含有する部分ペプチ
ド、配列番号:3で表わされるアミノ酸配列の第82
番目〜第239番目のアミノ酸配列中の1または2個以
上(例えば1〜80個、好ましくは1〜20個程度、よ
り好ましくは1〜9個程度、さらに好ましくは数(例、
1〜5)個)のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、配列
番号:3で表わされるアミノ酸配列の第82番目〜第2
39番目のアミノ酸配列に1または2個以上(例えば1
〜80個、好ましくは1〜20個程度、より好ましくは
1〜9個程度、さらに好ましくは数(例、1〜5)個)
のアミノ酸が付加したアミノ酸配列、配列番号:3で表
わされるアミノ酸配列の第82番目〜第239番目のア
ミノ酸配列中の1または2個以上(例えば1〜80個、
好ましくは1〜20個程度、より好ましくは1〜9個程
度、さらに好ましくは数(例、1〜5)個)のアミノ酸
が他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列、またはそれ
らを組み合わせたアミノ酸配配列を含有する部分ペプチ
ド、配列番号:31で表わされるアミノ酸配列の第4
8番目〜第204番目のアミノ酸配列中の1または2個
以上(例えば1〜80個、好ましくは1〜20個程度、
より好ましくは1〜9個程度、さらに好ましくは数
(例、1〜5)個)のアミノ酸が欠失したアミノ酸配
列、配列番号:31で表わされるアミノ酸配列の第48
番目〜第204番目のアミノ酸配列に1または2個以上
(例えば1〜80個、好ましくは1〜20個程度、より
好ましくは1〜9個程度、さらに好ましくは数(例、1
〜5)個)のアミノ酸が付加したアミノ酸配列、配列番
号:31で表わされるアミノ酸配列の第48番目〜第2
04番目のアミノ酸配列中の1または2個以上(例えば
1〜80個、好ましくは1〜20個程度、より好ましく
は1〜9個程度、さらに好ましくは数(例、1〜5)
個)のアミノ酸が他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配
列、またはそれらを組み合わせたアミノ酸配配列を含有
する部分ペプチドなども含まれる。
【0024】上記のように欠失または置換されている場
合、具体的には、一般式(I)で表わされるアミノ酸配
列から第1〜83番目のアミノ酸を取り除いたアミノ酸
配列を有するペプチドなどが好ましく用いられる。ま
た、本発明の部分ペプチドのC末端は通常カルボキシル
基(−COOH)、カルボキシレート(−COO-)、ア
ミド(−CONH2)またはエステル(−COOR)
(Rは前記と同意義を示す)のいずれであってもよい。
さらに、本発明の部分ペプチドには、前記した本発明の
タンパク質と同様に、上記した部分ペプチドにおいて、
N末端のアミノ酸残基のアミノ基が保護基で保護されて
いるもの、N端側が生体内で切断され生成したグルタミ
ン残基がピログルタミン酸化したもの、分子内のアミノ
酸の側鎖上の置換基が適当な保護基で保護されているも
の、あるいは糖鎖が結合したいわゆる糖ペプチドなどの
複合ペプチドなども含まれる。
合、具体的には、一般式(I)で表わされるアミノ酸配
列から第1〜83番目のアミノ酸を取り除いたアミノ酸
配列を有するペプチドなどが好ましく用いられる。ま
た、本発明の部分ペプチドのC末端は通常カルボキシル
基(−COOH)、カルボキシレート(−COO-)、ア
ミド(−CONH2)またはエステル(−COOR)
(Rは前記と同意義を示す)のいずれであってもよい。
さらに、本発明の部分ペプチドには、前記した本発明の
タンパク質と同様に、上記した部分ペプチドにおいて、
N末端のアミノ酸残基のアミノ基が保護基で保護されて
いるもの、N端側が生体内で切断され生成したグルタミ
ン残基がピログルタミン酸化したもの、分子内のアミノ
酸の側鎖上の置換基が適当な保護基で保護されているも
の、あるいは糖鎖が結合したいわゆる糖ペプチドなどの
複合ペプチドなども含まれる。
【0025】本発明の部分ペプチドとしては、配列番
号:1で表わされるアミノ酸配列の第84番目〜第24
0番目のアミノ酸配列、配列番号:2で表わされるアミ
ノ酸配列の第82番目〜第239番目のアミノ酸配列を
有するペプチド、配列番号:3で表わされるアミノ酸配
列の第82番目〜第239番目のアミノ酸配列、配列番
号:31で表わされるアミノ酸配列の第48番目〜第2
04番目のアミノ酸配列を有するペプチドが好適であ
る。本発明のタンパク質またはその部分ペプチドの塩と
しては、生理学的に許容される酸(例、無機酸、有機
酸)または塩基(例、アルカリ金属)などとの塩が用い
られ、とりわけ生理学的に許容される酸付加塩が好まし
い。この様な塩としては、例えば、無機酸(例えば、塩
酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸)との塩、あるいは有機
酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マ
レイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚
酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸)との塩などが用いられる。本発明のタンパク質また
はその塩は、前述したヒトや非ヒト温血動物の細胞また
は組織から公知のタンパク質の精製方法によって製造す
ることもできるし、後述するタンパク質をコードするD
NAを含有する形質転換体を培養することによっても製
造することができる。また、後述のタンパク質合成法ま
たはこれに準じて製造することもできる。具体的には、
WO 98/03648号公報またはWO 97/349
11号公報に記載の方法によって製造することができ
る。ヒトや非ヒト温血動物の組織または細胞から製造す
る場合、ヒトや非ヒト温血動物の組織または細胞をホモ
ジナイズした後、酸などで抽出を行い、該抽出液を逆相
クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィーな
どのクロマトグラフィーを組み合わせることにより精製
単離することができる。
号:1で表わされるアミノ酸配列の第84番目〜第24
0番目のアミノ酸配列、配列番号:2で表わされるアミ
ノ酸配列の第82番目〜第239番目のアミノ酸配列を
有するペプチド、配列番号:3で表わされるアミノ酸配
列の第82番目〜第239番目のアミノ酸配列、配列番
号:31で表わされるアミノ酸配列の第48番目〜第2
04番目のアミノ酸配列を有するペプチドが好適であ
る。本発明のタンパク質またはその部分ペプチドの塩と
しては、生理学的に許容される酸(例、無機酸、有機
酸)または塩基(例、アルカリ金属)などとの塩が用い
られ、とりわけ生理学的に許容される酸付加塩が好まし
い。この様な塩としては、例えば、無機酸(例えば、塩
酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸)との塩、あるいは有機
酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マ
レイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚
酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸)との塩などが用いられる。本発明のタンパク質また
はその塩は、前述したヒトや非ヒト温血動物の細胞また
は組織から公知のタンパク質の精製方法によって製造す
ることもできるし、後述するタンパク質をコードするD
NAを含有する形質転換体を培養することによっても製
造することができる。また、後述のタンパク質合成法ま
たはこれに準じて製造することもできる。具体的には、
WO 98/03648号公報またはWO 97/349
11号公報に記載の方法によって製造することができ
る。ヒトや非ヒト温血動物の組織または細胞から製造す
る場合、ヒトや非ヒト温血動物の組織または細胞をホモ
ジナイズした後、酸などで抽出を行い、該抽出液を逆相
クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィーな
どのクロマトグラフィーを組み合わせることにより精製
単離することができる。
【0026】本発明のタンパク質、その部分ペプチドも
しくはそれらの塩またはそれらのアミド体の合成には、
通常市販のタンパク質合成用樹脂を用いることができ
る。そのような樹脂としては、例えば、クロロメチル樹
脂、ヒドロキシメチル樹脂、ベンズヒドリルアミン樹
脂、アミノメチル樹脂、4−ベンジルオキシベンジルア
ルコール樹脂、4−メチルベンズヒドリルアミン樹脂、
PAM樹脂、4−ヒドロキシメチルメチルフェニルアセト
アミドメチル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、4−
(2',4'-ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチル)フェ
ノキシ樹脂、4−(2',4'-ジメトキシフェニル−Fmocア
ミノエチル)フェノキシ樹脂などを挙げることができ
る。このような樹脂を用い、α−アミノ基と側鎖官能基
を適当に保護したアミノ酸を、目的とするタンパク質の
配列通りに、公知の各種縮合方法に従い、樹脂上で縮合
させる。反応の最後に樹脂からタンパク質を切り出すと
同時に各種保護基を除去し、さらに高希釈溶液中で分子
内ジスルフィド結合形成反応を実施し、目的のタンパク
質、その部分ペプチドまたはそれらのアミド体を取得す
る。上記した保護アミノ酸の縮合に関しては、タンパク
質合成に使用できる各種活性化試薬を用いることができ
るが、特に、カルボジイミド類がよい。カルボジイミド
類としては、DCC、N,N'-ジイソプロピルカルボジイミ
ド、N-エチル-N'-(3-ジメチルアミノプロリル)カルボ
ジイミドなどが用いられる。これらによる活性化にはラ
セミ化抑制添加剤(例えば、HOBt, HOOBt)とともに保護
アミノ酸を直接樹脂に添加するかまたは、対称酸無水物
またはHOBtエステルあるいはHOOBtエステルとしてあら
かじめ保護アミノ酸の活性化を行なったのちに樹脂に添
加することができる。保護アミノ酸の活性化や樹脂との
縮合に用いられる溶媒としては、タンパク質縮合反応に
使用しうることが知られている溶媒から適宜選択されう
る。例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチ
ルピロリドン、クロロホルム、トリフルオロエタノー
ル、ジメチルスルホキシド、DMF、ジメチルスルホキシ
ド、ピリジン、クロロホルム、ジオキサン、塩化メチレ
ン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、酢酸エチ
ル、N-メチルピロリドンあるいはこれらの適宜の混合
物などが用いられる。反応温度はタンパク質結合形成反
応に使用され得ることがしられている範囲から適宜選択
され、通常約−20℃〜50℃の範囲から適宜選択され
る。活性化されたアミノ酸誘導体は通常1.5〜4倍過
剰で用いられる。ニンヒドリン反応を用いたテストの結
果、縮合が不十分な場合には保護基の脱離を行うことな
く縮合反応を繰り返すことにより十分な縮合を行なうこ
とができる。反応を繰り返しても十分な縮合が得られな
いときには、無水酢酸またはアセチルイミダゾールを用
いて未反応アミノ酸をアセチル化することによって、後
の反応に影響を与えないようにすることができる。
しくはそれらの塩またはそれらのアミド体の合成には、
通常市販のタンパク質合成用樹脂を用いることができ
る。そのような樹脂としては、例えば、クロロメチル樹
脂、ヒドロキシメチル樹脂、ベンズヒドリルアミン樹
脂、アミノメチル樹脂、4−ベンジルオキシベンジルア
ルコール樹脂、4−メチルベンズヒドリルアミン樹脂、
PAM樹脂、4−ヒドロキシメチルメチルフェニルアセト
アミドメチル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、4−
(2',4'-ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチル)フェ
ノキシ樹脂、4−(2',4'-ジメトキシフェニル−Fmocア
ミノエチル)フェノキシ樹脂などを挙げることができ
る。このような樹脂を用い、α−アミノ基と側鎖官能基
を適当に保護したアミノ酸を、目的とするタンパク質の
配列通りに、公知の各種縮合方法に従い、樹脂上で縮合
させる。反応の最後に樹脂からタンパク質を切り出すと
同時に各種保護基を除去し、さらに高希釈溶液中で分子
内ジスルフィド結合形成反応を実施し、目的のタンパク
質、その部分ペプチドまたはそれらのアミド体を取得す
る。上記した保護アミノ酸の縮合に関しては、タンパク
質合成に使用できる各種活性化試薬を用いることができ
るが、特に、カルボジイミド類がよい。カルボジイミド
類としては、DCC、N,N'-ジイソプロピルカルボジイミ
ド、N-エチル-N'-(3-ジメチルアミノプロリル)カルボ
ジイミドなどが用いられる。これらによる活性化にはラ
セミ化抑制添加剤(例えば、HOBt, HOOBt)とともに保護
アミノ酸を直接樹脂に添加するかまたは、対称酸無水物
またはHOBtエステルあるいはHOOBtエステルとしてあら
かじめ保護アミノ酸の活性化を行なったのちに樹脂に添
加することができる。保護アミノ酸の活性化や樹脂との
縮合に用いられる溶媒としては、タンパク質縮合反応に
使用しうることが知られている溶媒から適宜選択されう
る。例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチ
ルピロリドン、クロロホルム、トリフルオロエタノー
ル、ジメチルスルホキシド、DMF、ジメチルスルホキシ
ド、ピリジン、クロロホルム、ジオキサン、塩化メチレ
ン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、酢酸エチ
ル、N-メチルピロリドンあるいはこれらの適宜の混合
物などが用いられる。反応温度はタンパク質結合形成反
応に使用され得ることがしられている範囲から適宜選択
され、通常約−20℃〜50℃の範囲から適宜選択され
る。活性化されたアミノ酸誘導体は通常1.5〜4倍過
剰で用いられる。ニンヒドリン反応を用いたテストの結
果、縮合が不十分な場合には保護基の脱離を行うことな
く縮合反応を繰り返すことにより十分な縮合を行なうこ
とができる。反応を繰り返しても十分な縮合が得られな
いときには、無水酢酸またはアセチルイミダゾールを用
いて未反応アミノ酸をアセチル化することによって、後
の反応に影響を与えないようにすることができる。
【0027】原料のアミノ基の保護基としては、例え
ば、Z、Boc、ターシャリーアミルオキシカルボニル、
イソボルニルオキシカルボニル、4−メトキシベンジル
オキシカルボニル、Cl-Z、Br-Z、アダマンチルオキシカ
ルボニル、トリフルオロアセチル、フタリル、ホルミ
ル、2−ニトロフェニルスルフェニル、ジフェニルホス
フィノチオイル、Fmocなどが用いられる。カルボキシル
基は、例えば、アルキルエステル(例えば、メチル、エ
チル、プロピル、ブチル、ターシャリーブチル、シクロ
ペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオ
クチル、2−アダマンチルなどのエステル基)、ベンジ
ルエステル、4−ニトロベンジルエステル、4−メトキ
シベンジルエステル、4−クロロベンジルエステル、ベ
ンズヒドリルエステル、フェナシンエステル、ベンジル
オキシカルボニルヒドラジド、ターシャリーブトキシカ
ルボニルヒドラジド、トリチルヒドラジドなどに導くこ
とによって保護することができる。セリンの水酸基は、
例えば、エステル化またはエーテル化によって保護する
ことができる。このエステル化に適する基としては、例
えば、アセチル基などの低級アルカノイル基、ベンゾイ
ル基などのアロイル基、ベンジルオキシカルボニル基、
エトキシカルボニル基などの炭素から誘導される基など
が用いられる。また、エーテル化に適する基としては、
例えば、ベンジル基、テトラヒドロピラニル基、t-ブチ
ル基などである。
ば、Z、Boc、ターシャリーアミルオキシカルボニル、
イソボルニルオキシカルボニル、4−メトキシベンジル
オキシカルボニル、Cl-Z、Br-Z、アダマンチルオキシカ
ルボニル、トリフルオロアセチル、フタリル、ホルミ
ル、2−ニトロフェニルスルフェニル、ジフェニルホス
フィノチオイル、Fmocなどが用いられる。カルボキシル
基は、例えば、アルキルエステル(例えば、メチル、エ
チル、プロピル、ブチル、ターシャリーブチル、シクロ
ペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオ
クチル、2−アダマンチルなどのエステル基)、ベンジ
ルエステル、4−ニトロベンジルエステル、4−メトキ
シベンジルエステル、4−クロロベンジルエステル、ベ
ンズヒドリルエステル、フェナシンエステル、ベンジル
オキシカルボニルヒドラジド、ターシャリーブトキシカ
ルボニルヒドラジド、トリチルヒドラジドなどに導くこ
とによって保護することができる。セリンの水酸基は、
例えば、エステル化またはエーテル化によって保護する
ことができる。このエステル化に適する基としては、例
えば、アセチル基などの低級アルカノイル基、ベンゾイ
ル基などのアロイル基、ベンジルオキシカルボニル基、
エトキシカルボニル基などの炭素から誘導される基など
が用いられる。また、エーテル化に適する基としては、
例えば、ベンジル基、テトラヒドロピラニル基、t-ブチ
ル基などである。
【0028】チロシンのフェノール性水酸基の保護基と
しては、例えば、Bzl、Cl2-Bzl、2−ニトロベンジル、
Br-Z、ターシャリーブチルなどが用いられる。ヒスチジ
ンのイミダゾールの保護基としては、例えば、Tos、4-
メトキシ-2,3,6-トリメチルベンゼンスルホニル、DNP、
ベンジルオキシメチル、Bum、Boc、Trt、Fmocなどが用
いられる。原料のカルボキシル基の活性化されたものと
しては、例えば、対応する酸無水物、アジド、活性エス
テル〔アルコール(例えば、ペンタクロロフェノール、
2,4,5-トリクロロフェノール、2,4-ジニトロフェノー
ル、シアノメチルアルコール、パラニトロフェノール、
HONB、N-ヒドロキシスクシミド、N-ヒドロキシフタルイ
ミド、HOBt)とのエステル〕などが用いられる。原料の
アミノ基の活性化されたものとしては、例えば、対応す
るリン酸アミドが用いられる。保護基の除去(脱離)方
法としては、例えば、Pd-黒あるいはPd-炭素などの触媒
の存在下での水素気流中での接触還元や、また、無水フ
ッ化水素、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスル
ホン酸、トリフルオロ酢酸あるいはこれらの混合液など
による酸処理や、ジイソプロピルエチルアミン、トリエ
チルアミン、ピペリジン、ピペラジンなどによる塩基処
理、また液体アンモニア中ナトリウムによる還元なども
用いられる。上記酸処理による脱離反応は、一般に約−
20℃〜40℃の温度で行なわれるが、酸処理において
は、例えば、アニソール、フェノール、チオアニソー
ル、メタクレゾール、パラクレゾール、ジメチルスルフ
ィド、1,4-ブタンジチオール、1,2-エタンジチオールの
ようなカチオン捕捉剤の添加が有効である。また、ヒス
チジンのイミダゾール保護基として用いられる2,4-ジニ
トロフェニル基はチオフェノール処理により除去され、
トリプトファンのインドール保護基として用いられるホ
ルミル基は上記の1,2-エタンジチオール、1,4-ブタンジ
チオールなどの存在下の酸処理による脱保護以外に、希
水酸化ナトリウム溶液、希アンモニアなどによるアルカ
リ処理によっても除去される。原料の反応に関与すべき
でない官能基の保護および保護基、ならびにその保護基
の脱離、反応に関与する官能基の活性化などは公知の基
あるいは公知の手段から適宜選択しうる。
しては、例えば、Bzl、Cl2-Bzl、2−ニトロベンジル、
Br-Z、ターシャリーブチルなどが用いられる。ヒスチジ
ンのイミダゾールの保護基としては、例えば、Tos、4-
メトキシ-2,3,6-トリメチルベンゼンスルホニル、DNP、
ベンジルオキシメチル、Bum、Boc、Trt、Fmocなどが用
いられる。原料のカルボキシル基の活性化されたものと
しては、例えば、対応する酸無水物、アジド、活性エス
テル〔アルコール(例えば、ペンタクロロフェノール、
2,4,5-トリクロロフェノール、2,4-ジニトロフェノー
ル、シアノメチルアルコール、パラニトロフェノール、
HONB、N-ヒドロキシスクシミド、N-ヒドロキシフタルイ
ミド、HOBt)とのエステル〕などが用いられる。原料の
アミノ基の活性化されたものとしては、例えば、対応す
るリン酸アミドが用いられる。保護基の除去(脱離)方
法としては、例えば、Pd-黒あるいはPd-炭素などの触媒
の存在下での水素気流中での接触還元や、また、無水フ
ッ化水素、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスル
ホン酸、トリフルオロ酢酸あるいはこれらの混合液など
による酸処理や、ジイソプロピルエチルアミン、トリエ
チルアミン、ピペリジン、ピペラジンなどによる塩基処
理、また液体アンモニア中ナトリウムによる還元なども
用いられる。上記酸処理による脱離反応は、一般に約−
20℃〜40℃の温度で行なわれるが、酸処理において
は、例えば、アニソール、フェノール、チオアニソー
ル、メタクレゾール、パラクレゾール、ジメチルスルフ
ィド、1,4-ブタンジチオール、1,2-エタンジチオールの
ようなカチオン捕捉剤の添加が有効である。また、ヒス
チジンのイミダゾール保護基として用いられる2,4-ジニ
トロフェニル基はチオフェノール処理により除去され、
トリプトファンのインドール保護基として用いられるホ
ルミル基は上記の1,2-エタンジチオール、1,4-ブタンジ
チオールなどの存在下の酸処理による脱保護以外に、希
水酸化ナトリウム溶液、希アンモニアなどによるアルカ
リ処理によっても除去される。原料の反応に関与すべき
でない官能基の保護および保護基、ならびにその保護基
の脱離、反応に関与する官能基の活性化などは公知の基
あるいは公知の手段から適宜選択しうる。
【0029】タンパク質のアミド体を得る別の方法とし
ては、まず、カルボキシ末端アミノ酸のα−カルボキシ
ル基をアミド化して保護した後、アミノ基側にペプチド
(タンパク質)鎖を所望の鎖長まで延ばした後、該ペプ
チド鎖のN末端のα−アミノ基の保護基のみを除いたタ
ンパク質とC末端のカルボキシル基の保護基のみを除去
したタンパク質とを製造し、この両タンパク質を上記し
たような混合溶媒中で縮合させる。縮合反応の詳細につ
いては上記と同様である。縮合により得られた保護タン
パク質を精製した後、上記方法によりすべての保護基を
除去し、所望の粗タンパク質を得ることができる。この
粗タンパク質は既知の各種精製手段を駆使して精製し、
主要画分を凍結乾燥することで所望のタンパク質のアミ
ド体を得ることができる。タンパク質のエステル体を得
るには、カルボキシ末端アミノ酸のα−カルボキシル基
を所望のアルコール類と縮合しアミノ酸エステルとした
後、タンパク質のアミド体と同様にして、所望のタンパ
ク質のエステル体を得ることができる。本発明の部分ペ
プチドまたはその塩は、公知のペプチドの合成法に従っ
て、あるいは本発明のタンパク質を適当なペプチダーゼ
で切断することによって製造することができる。ペプチ
ドの合成法としては、例えば、固相合成法、液相合成法
のいずれによっても良い。すなわち、本発明のタンパク
質を構成し得る部分ペプチドもしくはアミノ酸と残余部
分とを縮合させ、生成物が保護基を有する場合は保護基
を脱離することにより目的のペプチドを製造することが
できる。公知の縮合方法や保護基の脱離としては、例え
ば、以下の〜に記載された方法が挙げられる。 M. Bodanszky および M.A. Ondetti、ペプチド・シン
セシス (Peptide Synthesis), Interscience Publisher
s, New York (1966年) SchroederおよびLuebke、ザ・ペプチド(The Peptid
e), Academic Press, NewYork (1965年) 泉屋信夫他、ペプチド合成の基礎と実験、 丸善(株)
(1975年) 矢島治明 および榊原俊平、生化学実験講座 1、蛋白
質の化学IV、 205、(1977年) 矢島治明監修、続医薬品の開発 第14巻 ペプチド合成
広川書店
ては、まず、カルボキシ末端アミノ酸のα−カルボキシ
ル基をアミド化して保護した後、アミノ基側にペプチド
(タンパク質)鎖を所望の鎖長まで延ばした後、該ペプ
チド鎖のN末端のα−アミノ基の保護基のみを除いたタ
ンパク質とC末端のカルボキシル基の保護基のみを除去
したタンパク質とを製造し、この両タンパク質を上記し
たような混合溶媒中で縮合させる。縮合反応の詳細につ
いては上記と同様である。縮合により得られた保護タン
パク質を精製した後、上記方法によりすべての保護基を
除去し、所望の粗タンパク質を得ることができる。この
粗タンパク質は既知の各種精製手段を駆使して精製し、
主要画分を凍結乾燥することで所望のタンパク質のアミ
ド体を得ることができる。タンパク質のエステル体を得
るには、カルボキシ末端アミノ酸のα−カルボキシル基
を所望のアルコール類と縮合しアミノ酸エステルとした
後、タンパク質のアミド体と同様にして、所望のタンパ
ク質のエステル体を得ることができる。本発明の部分ペ
プチドまたはその塩は、公知のペプチドの合成法に従っ
て、あるいは本発明のタンパク質を適当なペプチダーゼ
で切断することによって製造することができる。ペプチ
ドの合成法としては、例えば、固相合成法、液相合成法
のいずれによっても良い。すなわち、本発明のタンパク
質を構成し得る部分ペプチドもしくはアミノ酸と残余部
分とを縮合させ、生成物が保護基を有する場合は保護基
を脱離することにより目的のペプチドを製造することが
できる。公知の縮合方法や保護基の脱離としては、例え
ば、以下の〜に記載された方法が挙げられる。 M. Bodanszky および M.A. Ondetti、ペプチド・シン
セシス (Peptide Synthesis), Interscience Publisher
s, New York (1966年) SchroederおよびLuebke、ザ・ペプチド(The Peptid
e), Academic Press, NewYork (1965年) 泉屋信夫他、ペプチド合成の基礎と実験、 丸善(株)
(1975年) 矢島治明 および榊原俊平、生化学実験講座 1、蛋白
質の化学IV、 205、(1977年) 矢島治明監修、続医薬品の開発 第14巻 ペプチド合成
広川書店
【0030】また、反応後は通常の精製法、例えば、溶
媒抽出・蒸留・カラムクロマトグラフィー・液体クロマ
トグラフィー・再結晶などを組み合わせて本発明のタン
パク質を精製単離することができる。上記方法で得られ
るタンパク質が遊離体である場合は、公知の方法あるい
はそれに準じる方法によって適当な塩に変換することが
できるし、逆に塩で得られた場合は、公知の方法あるい
はそれに準じる方法によって遊離体または他の塩に変換
することができる。
媒抽出・蒸留・カラムクロマトグラフィー・液体クロマ
トグラフィー・再結晶などを組み合わせて本発明のタン
パク質を精製単離することができる。上記方法で得られ
るタンパク質が遊離体である場合は、公知の方法あるい
はそれに準じる方法によって適当な塩に変換することが
できるし、逆に塩で得られた場合は、公知の方法あるい
はそれに準じる方法によって遊離体または他の塩に変換
することができる。
【0031】本発明のタンパク質をコードするDNAと
しては、前述した本発明のタンパク質をコードするDN
Aを含有するものであればいかなるものであってもよ
い。また、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリー、
前記した細胞・組織由来のcDNA、前記した細胞・組
織由来のcDNAライブラリー、合成DNAのいずれで
もよい。ライブラリーに使用するベクターは、バクテリ
オファージ、プラスミド、コスミド、ファージミドなど
いずれであってもよい。また、前記した細胞・組織より
mRNA画分を調製したものを用いて直接Reverse Tran
scriptase Polymerase Chain Reaction(以下、RT-P
CR法と略称する)によって増幅することもできる。ま
た、WO 98/03648号公報またはWO 97/3
4911号公報に記載の本発明のタンパク質をコードす
る塩基配列を含有するDNAも本発明のDNAとしてあ
げられる。具体的には、本発明の配列番号:1で表わさ
れるアミノ酸配列を有するタンパク質をコードするDN
Aとしては、例えば、配列番号:4で表わされる塩基
配列を有するDNA、配列番号:4で表わされる塩基
配列を有するDNAにハイストリンジェントな条件下で
ハイブリダイズし、配列番号:1で表わされるアミノ酸
配列を有するタンパク質と同質の活性(例、細胞形質変
換作用など)を有するタンパク質をコードするDNAな
どが用いられる。配列番号:4で表わされる塩基配列を
有するDNAとハイストリンジェントな条件下でハイブ
リダイズできるDNAとしては、例えば、配列番号:4
で表わされる塩基配列と約40%以上、好ましくは約6
0%以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましく
は約90%以上、最も好ましくは約95%以上の相同性
を有する塩基配列を含有するDNAなどが用いられる。
しては、前述した本発明のタンパク質をコードするDN
Aを含有するものであればいかなるものであってもよ
い。また、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリー、
前記した細胞・組織由来のcDNA、前記した細胞・組
織由来のcDNAライブラリー、合成DNAのいずれで
もよい。ライブラリーに使用するベクターは、バクテリ
オファージ、プラスミド、コスミド、ファージミドなど
いずれであってもよい。また、前記した細胞・組織より
mRNA画分を調製したものを用いて直接Reverse Tran
scriptase Polymerase Chain Reaction(以下、RT-P
CR法と略称する)によって増幅することもできる。ま
た、WO 98/03648号公報またはWO 97/3
4911号公報に記載の本発明のタンパク質をコードす
る塩基配列を含有するDNAも本発明のDNAとしてあ
げられる。具体的には、本発明の配列番号:1で表わさ
れるアミノ酸配列を有するタンパク質をコードするDN
Aとしては、例えば、配列番号:4で表わされる塩基
配列を有するDNA、配列番号:4で表わされる塩基
配列を有するDNAにハイストリンジェントな条件下で
ハイブリダイズし、配列番号:1で表わされるアミノ酸
配列を有するタンパク質と同質の活性(例、細胞形質変
換作用など)を有するタンパク質をコードするDNAな
どが用いられる。配列番号:4で表わされる塩基配列を
有するDNAとハイストリンジェントな条件下でハイブ
リダイズできるDNAとしては、例えば、配列番号:4
で表わされる塩基配列と約40%以上、好ましくは約6
0%以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましく
は約90%以上、最も好ましくは約95%以上の相同性
を有する塩基配列を含有するDNAなどが用いられる。
【0032】本発明の配列番号:2で表わされるアミノ
酸配列を有するタンパク質をコードするDNAとして
は、例えば、配列番号:7で表わされる塩基配列を有
するDNA、配列番号:7で表わされる塩基配列を有
するDNAにハイストリンジェントな条件下でハイブリ
ダイズし、配列番号:2で表わされるアミノ酸配列を有
するタンパク質と同質の活性を有するタンパク質をコー
ドするDNAなどが用いられる。配列番号:7で表わさ
れる塩基配列とハイストリンジェントな条件下でハイブ
リダイズできるDNAとしては、例えば、配列番号:7
で表わされる塩基配列と約40%以上、好ましくは約6
0%以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましく
は約90%以上、最も好ましくは約95%以上の相同性
を有する塩基配列を含有するDNAなどが用いられる。
本発明の配列番号:3で表わされるアミノ酸配列を有す
るタンパク質をコードするDNAとしては、例えば、
配列番号:10で表わされる塩基配列を有するDNA、
配列番号:10で表わされる塩基配列を有するDNA
にハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、
配列番号:3で表わされるアミノ酸配列を有するタンパ
ク質と同質の活性を有するタンパク質をコードするDN
Aなどが用いられる。配列番号:10で表わされる塩基
配列とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
できるDNAとしては、例えば、配列番号:10で表わ
される塩基配列と約40%以上、好ましくは約60%以
上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは約9
0%以上、最も好ましくは約95%以上の相同性を有す
る塩基配列を含有するDNAなどが用いられる。本発明
の配列番号:31で表わされるアミノ酸配列を有するタ
ンパク質をコードするDNAとしては、例えば、配列
番号:30で表わされる塩基配列を有するDNA、配
列番号:30で表わされる塩基配列を有するDNAにハ
イストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、配列
番号:2で表わされるアミノ酸配列を有するタンパク質
と同質の活性を有するタンパク質をコードするDNAな
どが用いられる。
酸配列を有するタンパク質をコードするDNAとして
は、例えば、配列番号:7で表わされる塩基配列を有
するDNA、配列番号:7で表わされる塩基配列を有
するDNAにハイストリンジェントな条件下でハイブリ
ダイズし、配列番号:2で表わされるアミノ酸配列を有
するタンパク質と同質の活性を有するタンパク質をコー
ドするDNAなどが用いられる。配列番号:7で表わさ
れる塩基配列とハイストリンジェントな条件下でハイブ
リダイズできるDNAとしては、例えば、配列番号:7
で表わされる塩基配列と約40%以上、好ましくは約6
0%以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましく
は約90%以上、最も好ましくは約95%以上の相同性
を有する塩基配列を含有するDNAなどが用いられる。
本発明の配列番号:3で表わされるアミノ酸配列を有す
るタンパク質をコードするDNAとしては、例えば、
配列番号:10で表わされる塩基配列を有するDNA、
配列番号:10で表わされる塩基配列を有するDNA
にハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、
配列番号:3で表わされるアミノ酸配列を有するタンパ
ク質と同質の活性を有するタンパク質をコードするDN
Aなどが用いられる。配列番号:10で表わされる塩基
配列とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
できるDNAとしては、例えば、配列番号:10で表わ
される塩基配列と約40%以上、好ましくは約60%以
上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは約9
0%以上、最も好ましくは約95%以上の相同性を有す
る塩基配列を含有するDNAなどが用いられる。本発明
の配列番号:31で表わされるアミノ酸配列を有するタ
ンパク質をコードするDNAとしては、例えば、配列
番号:30で表わされる塩基配列を有するDNA、配
列番号:30で表わされる塩基配列を有するDNAにハ
イストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、配列
番号:2で表わされるアミノ酸配列を有するタンパク質
と同質の活性を有するタンパク質をコードするDNAな
どが用いられる。
【0033】配列番号:30で表わされる塩基配列とハ
イストリンジェントな条件下でハイブリダイズできるD
NAとしては、例えば、配列番号:30で表わされる塩
基配列と約40%以上、好ましくは約60%以上、より
好ましくは80%以上、さらに好ましくは約90%以
上、最も好ましくは約95%以上の相同性を有する塩基
配列を含有するDNAなどが用いられる。ハイブリダイ
ゼーションは、公知の方法あるいはそれに準じる方法、
例えば、モレキュラー・クローニング(Molecular Clon
ing)2nd(J. Sambrook et al.,Cold Spring Harbor L
ab. Press, 1989)に記載の方法などに従って行なうこ
とができる。また、市販のライブラリーを使用する場
合、添付の使用説明書に記載の方法に従って行なうこと
ができる。より好ましくは、ハイストリンジェントな条
件に従って行なうことができる。ハイストリンジェント
な条件とは、例えば、ナトリウム濃度が約19〜40m
M、好ましくは約19〜20mMで、温度が約50〜7
0℃、好ましくは約60〜65℃の条件を示す。特に、
ナトリウム濃度が約19mMで温度が約65℃の場合が
最も好ましい。より具体的には、配列番号:1で表わさ
れるアミノ酸配列を含有するタンパク質をコードするD
NAとしては、配列番号:4で表わされる塩基配列を有
するDNAなどが用いられる。また、本発明の配列番
号:1で表わされるアミノ酸配列を含有するタンパク質
をコードするDNAを含有するDNAとしては、例え
ば、配列番号:5または配列番号:6で表わされる塩基
配列を有するDNAなどが用いられる。
イストリンジェントな条件下でハイブリダイズできるD
NAとしては、例えば、配列番号:30で表わされる塩
基配列と約40%以上、好ましくは約60%以上、より
好ましくは80%以上、さらに好ましくは約90%以
上、最も好ましくは約95%以上の相同性を有する塩基
配列を含有するDNAなどが用いられる。ハイブリダイ
ゼーションは、公知の方法あるいはそれに準じる方法、
例えば、モレキュラー・クローニング(Molecular Clon
ing)2nd(J. Sambrook et al.,Cold Spring Harbor L
ab. Press, 1989)に記載の方法などに従って行なうこ
とができる。また、市販のライブラリーを使用する場
合、添付の使用説明書に記載の方法に従って行なうこと
ができる。より好ましくは、ハイストリンジェントな条
件に従って行なうことができる。ハイストリンジェント
な条件とは、例えば、ナトリウム濃度が約19〜40m
M、好ましくは約19〜20mMで、温度が約50〜7
0℃、好ましくは約60〜65℃の条件を示す。特に、
ナトリウム濃度が約19mMで温度が約65℃の場合が
最も好ましい。より具体的には、配列番号:1で表わさ
れるアミノ酸配列を含有するタンパク質をコードするD
NAとしては、配列番号:4で表わされる塩基配列を有
するDNAなどが用いられる。また、本発明の配列番
号:1で表わされるアミノ酸配列を含有するタンパク質
をコードするDNAを含有するDNAとしては、例え
ば、配列番号:5または配列番号:6で表わされる塩基
配列を有するDNAなどが用いられる。
【0034】配列番号:2で表わされるアミノ酸配列を
含有するタンパク質をコードするDNAとしては、配列
番号:7で表わされる塩基配列を有するDNAなどが用
いられる。また、本発明の配列番号:2で表わされるア
ミノ酸配列を含有するタンパク質をコードするDNAを
含有するDNAとしては、例えば、配列番号:8または
配列番号:9で表わされる塩基配列を有するDNAなど
が用いられる。配列番号:3で表わされるアミノ酸配列
を含有するタンパク質をコードするDNAとしては、配
列番号:10で表わされる塩基配列を有するDNAなど
が用いられる。配列番号:31で表わされるアミノ酸配
列を含有するタンパク質をコードするDNAとしては、
配列番号:30で表わされる塩基配列を有するDNAな
どが用いられる。本発明の部分ペプチドをコードするD
NAとしては、前述した本発明の部分ペプチドをコード
する塩基配列を含有するものであればいかなるものであ
ってもよい。また、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブ
ラリー、前記した細胞・組織由来のcDNA、前記した
細胞・組織由来のcDNAライブラリー、合成DNAの
いずれでもよい。ライブラリーに使用するベクターは、
バクテリオファージ、プラスミド、コスミド、ファージ
ミドなどいずれであってもよい。また、前記した細胞・
組織よりmRNA画分を調製したものを用いて直接RT
-PCR法によって増幅することもできる。
含有するタンパク質をコードするDNAとしては、配列
番号:7で表わされる塩基配列を有するDNAなどが用
いられる。また、本発明の配列番号:2で表わされるア
ミノ酸配列を含有するタンパク質をコードするDNAを
含有するDNAとしては、例えば、配列番号:8または
配列番号:9で表わされる塩基配列を有するDNAなど
が用いられる。配列番号:3で表わされるアミノ酸配列
を含有するタンパク質をコードするDNAとしては、配
列番号:10で表わされる塩基配列を有するDNAなど
が用いられる。配列番号:31で表わされるアミノ酸配
列を含有するタンパク質をコードするDNAとしては、
配列番号:30で表わされる塩基配列を有するDNAな
どが用いられる。本発明の部分ペプチドをコードするD
NAとしては、前述した本発明の部分ペプチドをコード
する塩基配列を含有するものであればいかなるものであ
ってもよい。また、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブ
ラリー、前記した細胞・組織由来のcDNA、前記した
細胞・組織由来のcDNAライブラリー、合成DNAの
いずれでもよい。ライブラリーに使用するベクターは、
バクテリオファージ、プラスミド、コスミド、ファージ
ミドなどいずれであってもよい。また、前記した細胞・
組織よりmRNA画分を調製したものを用いて直接RT
-PCR法によって増幅することもできる。
【0035】具体的には、配列番号:1で表わされるア
ミノ酸配列の第8〜21番目、第55〜59番目(また
は第54〜59番目)、第93〜102番目、第109
〜116番目、第118〜126番目、第128〜13
4番目、第144〜149番目、第162〜170番
目、第176〜182番目、第184〜189番目、第
193〜213番目、第215〜219番目および第2
28〜239番目(または第228〜240番目)のア
ミノ酸配列から選ばれる少なくとも1つのアミノ酸配列
を有する部分ペプチドをコードするDNAとしては、例
えば、配列番号:4で表わされる塩基配列の第22〜6
3番目、第163〜177番目(または第160〜17
7番目)、第277〜306番目、第325〜348番
目、第352〜378番目、第382〜402番目、第
430〜447番目、第484〜510番目、第526
〜546番目、第550〜567番目、第577〜63
9番目、第643〜657番目および第682〜717
番目(または第682〜720番目)の塩基配列から選
ばれる少なくとも1つの塩基配列を有するDNAなどが
用いられる。配列番号:2で表わされるアミノ酸配列の
第6〜20番目、第53〜57番目(または第52〜5
7番目)、第91〜100番目、第107〜114番
目、第116〜124番目、第126〜132番目、第
142〜147番目、第162〜170番目、第176
〜182番目、第184〜189番目、第192〜21
2番目、第214〜218番目および第227〜238
番目(または第227〜239番目)のアミノ酸配列か
ら選ばれる少なくとも1つのアミノ酸配列を有する部分
ペプチドをコードするDNAとしては、例えば、配列番
号:7で表わされる塩基配列の第16〜60番目、第1
57〜171番目(または第154〜171番目)、第
271〜300番目、第319〜342番目、第346
〜372番目、第376〜396番目、第424〜44
1番目、第484〜510番目、第526〜546番
目、第550〜567番目、第574〜636番目、第
640〜654番目および第678〜714番目(また
は第678〜717番目)の塩基配列から選ばれる少な
くとも1つの塩基配列を有するDNAなどが用いられ
る。
ミノ酸配列の第8〜21番目、第55〜59番目(また
は第54〜59番目)、第93〜102番目、第109
〜116番目、第118〜126番目、第128〜13
4番目、第144〜149番目、第162〜170番
目、第176〜182番目、第184〜189番目、第
193〜213番目、第215〜219番目および第2
28〜239番目(または第228〜240番目)のア
ミノ酸配列から選ばれる少なくとも1つのアミノ酸配列
を有する部分ペプチドをコードするDNAとしては、例
えば、配列番号:4で表わされる塩基配列の第22〜6
3番目、第163〜177番目(または第160〜17
7番目)、第277〜306番目、第325〜348番
目、第352〜378番目、第382〜402番目、第
430〜447番目、第484〜510番目、第526
〜546番目、第550〜567番目、第577〜63
9番目、第643〜657番目および第682〜717
番目(または第682〜720番目)の塩基配列から選
ばれる少なくとも1つの塩基配列を有するDNAなどが
用いられる。配列番号:2で表わされるアミノ酸配列の
第6〜20番目、第53〜57番目(または第52〜5
7番目)、第91〜100番目、第107〜114番
目、第116〜124番目、第126〜132番目、第
142〜147番目、第162〜170番目、第176
〜182番目、第184〜189番目、第192〜21
2番目、第214〜218番目および第227〜238
番目(または第227〜239番目)のアミノ酸配列か
ら選ばれる少なくとも1つのアミノ酸配列を有する部分
ペプチドをコードするDNAとしては、例えば、配列番
号:7で表わされる塩基配列の第16〜60番目、第1
57〜171番目(または第154〜171番目)、第
271〜300番目、第319〜342番目、第346
〜372番目、第376〜396番目、第424〜44
1番目、第484〜510番目、第526〜546番
目、第550〜567番目、第574〜636番目、第
640〜654番目および第678〜714番目(また
は第678〜717番目)の塩基配列から選ばれる少な
くとも1つの塩基配列を有するDNAなどが用いられ
る。
【0036】配列番号:3で表わされるアミノ酸配列の
第6〜20番目、第53〜57番目(または第52〜5
7番目)、第91〜100番目、第107〜114番
目、第116〜124番目、第126〜132番目、第
142〜147番目、第162〜170番目、第176
〜182番目、第184〜189番目、第192〜21
2番目、第214〜218番目および第227〜238
番目(または第227〜239番目)のアミノ酸配列か
ら選ばれる少なくとも1つのアミノ酸配列を有する部分
ペプチドをコードするDNAとしては、例えば、配列番
号:10で表わされる塩基配列の第16〜60番目、第
157〜171番目(または第154〜171番目)、
第271〜300番目、第319〜342番目、第34
6〜372番目、第376〜396番目、第424〜4
41番目、第484〜510番目、第526〜546番
目、第550〜567番目、第574〜636番目、第
640〜654番目および第678〜714番目(また
は第678〜717番目)の塩基配列から選ばれる少な
くとも1つの塩基配列を有するDNAなどが用いられ
る。配列番号:31で表わされるアミノ酸配列の第8〜
21番目、第57〜66番目、第73〜80番目、第8
2〜90番目、第92〜98番目、第108〜113番
目、第126〜134番目、第140〜146番目、第
148〜153番目、第157〜177番目、第179
〜183番目および第192〜203番目のアミノ酸配
列から選ばれる少なくとも1つ以上のアミノ酸配列を有
する部分ペプチドをコードするDNAとしては、例え
ば、配列番号:30で表わされる塩基配列の第22〜6
3番目、第169〜198番目、第217〜240番
目、第244〜270番目、第274〜294番目、第
322〜339番目、第376〜402番目、第418
〜438番目、第442〜459番目、第469〜53
1番目、第535〜549番目および第574〜607
番目の塩基配列から選ばれる少なくとも1つの塩基配列
を有するDNAなどが用いられる。
第6〜20番目、第53〜57番目(または第52〜5
7番目)、第91〜100番目、第107〜114番
目、第116〜124番目、第126〜132番目、第
142〜147番目、第162〜170番目、第176
〜182番目、第184〜189番目、第192〜21
2番目、第214〜218番目および第227〜238
番目(または第227〜239番目)のアミノ酸配列か
ら選ばれる少なくとも1つのアミノ酸配列を有する部分
ペプチドをコードするDNAとしては、例えば、配列番
号:10で表わされる塩基配列の第16〜60番目、第
157〜171番目(または第154〜171番目)、
第271〜300番目、第319〜342番目、第34
6〜372番目、第376〜396番目、第424〜4
41番目、第484〜510番目、第526〜546番
目、第550〜567番目、第574〜636番目、第
640〜654番目および第678〜714番目(また
は第678〜717番目)の塩基配列から選ばれる少な
くとも1つの塩基配列を有するDNAなどが用いられ
る。配列番号:31で表わされるアミノ酸配列の第8〜
21番目、第57〜66番目、第73〜80番目、第8
2〜90番目、第92〜98番目、第108〜113番
目、第126〜134番目、第140〜146番目、第
148〜153番目、第157〜177番目、第179
〜183番目および第192〜203番目のアミノ酸配
列から選ばれる少なくとも1つ以上のアミノ酸配列を有
する部分ペプチドをコードするDNAとしては、例え
ば、配列番号:30で表わされる塩基配列の第22〜6
3番目、第169〜198番目、第217〜240番
目、第244〜270番目、第274〜294番目、第
322〜339番目、第376〜402番目、第418
〜438番目、第442〜459番目、第469〜53
1番目、第535〜549番目および第574〜607
番目の塩基配列から選ばれる少なくとも1つの塩基配列
を有するDNAなどが用いられる。
【0037】また、配列番号:1で表わされるアミノ酸
配列の第84番目〜240番目のアミノ酸配列を有する
部分ペプチドをコードするDNAとしては、例えば、
配列番号:4で表わされる塩基配列の第250番目〜第
720番目の塩基配列を有するDNA、配列番号:4
で表わされる塩基配列の第250番目〜第720番目の
塩基配列を有するDNAにハイストリンジェントな条件
下でハイブリダイズし、配列番号:1で表わされるアミ
ノ酸配列の第84番目〜240番目のアミノ酸配列を有
する部分ペプチドと同質の活性(例、細胞形質変換作用
など)を有する部分ペプチドをコードするDNAなども
用いられる。配列番号:4で表わされる塩基配列の第2
50番目〜第720番目の塩基配列とハイストリンジェ
ントな条件下でハイブリダイズできるDNAとしては、
例えば、配列番号:4で表わされる塩基配列の第250
番目〜第720番目の塩基配列と約40%以上、好まし
くは約60%以上、より好ましくは80%以上、さらに
好ましくは約90%以上、最も好ましくは約95%以上
の相同性を有する塩基配列を含有するDNAなどが用い
られる。配列番号:2で表わされるアミノ酸配列の第8
2番目〜239番目のアミノ酸配列を有する部分ペプチ
ドをコードするDNAとしては、例えば、配列番号:
7で表わされる塩基配列の第244番目〜第717番目
の塩基配列を有するDNA、配列番号:7で表わされ
る塩基配列の第244番目〜第717番目の塩基配列を
有するDNAにハイブリダイズし、配列番号:2で表わ
されるアミノ酸配列の第82番目〜239番目のアミノ
酸配列を有する部分ペプチドと同質の活性(例、細胞形
質変換作用など)を有する部分ペプチドをコードするD
NAなども用いられる。
配列の第84番目〜240番目のアミノ酸配列を有する
部分ペプチドをコードするDNAとしては、例えば、
配列番号:4で表わされる塩基配列の第250番目〜第
720番目の塩基配列を有するDNA、配列番号:4
で表わされる塩基配列の第250番目〜第720番目の
塩基配列を有するDNAにハイストリンジェントな条件
下でハイブリダイズし、配列番号:1で表わされるアミ
ノ酸配列の第84番目〜240番目のアミノ酸配列を有
する部分ペプチドと同質の活性(例、細胞形質変換作用
など)を有する部分ペプチドをコードするDNAなども
用いられる。配列番号:4で表わされる塩基配列の第2
50番目〜第720番目の塩基配列とハイストリンジェ
ントな条件下でハイブリダイズできるDNAとしては、
例えば、配列番号:4で表わされる塩基配列の第250
番目〜第720番目の塩基配列と約40%以上、好まし
くは約60%以上、より好ましくは80%以上、さらに
好ましくは約90%以上、最も好ましくは約95%以上
の相同性を有する塩基配列を含有するDNAなどが用い
られる。配列番号:2で表わされるアミノ酸配列の第8
2番目〜239番目のアミノ酸配列を有する部分ペプチ
ドをコードするDNAとしては、例えば、配列番号:
7で表わされる塩基配列の第244番目〜第717番目
の塩基配列を有するDNA、配列番号:7で表わされ
る塩基配列の第244番目〜第717番目の塩基配列を
有するDNAにハイブリダイズし、配列番号:2で表わ
されるアミノ酸配列の第82番目〜239番目のアミノ
酸配列を有する部分ペプチドと同質の活性(例、細胞形
質変換作用など)を有する部分ペプチドをコードするD
NAなども用いられる。
【0038】配列番号:7で表わされる塩基配列の第2
44番目〜第717番目の塩基配列とハイストリンジェ
ントな条件下でハイブリダイズできるDNAとしては、
例えば、配列番号:7で表わされる塩基配列の第244
番目〜第717番目の塩基配列と約40%以上、好まし
くは約60%以上、より好ましくは80%以上、さらに
好ましくは約90%以上、最も好ましくは約95%以上
の相同性を有する塩基配列を含有するDNAなどが用い
られる。配列番号:3で表わされるアミノ酸配列の第8
2番目〜239番目のアミノ酸配列を有する部分ペプチ
ドをコードするDNAとしては、例えば、配列番号:
10で表わされる塩基配列の第244番目〜第717番
目の塩基配列を有するDNA、配列番号:10で表わ
される塩基配列の第244番目〜第717番目の塩基配
列を有するDNAにハイブリダイズし、配列番号:3で
表わされるアミノ酸配列の第82番目〜239番目のア
ミノ酸配列を有する部分ペプチドと同質の活性(例、細
胞形質変換作用など)を有する部分ペプチドをコードす
るDNAなども用いられる。また、配列番号:31で表
わされるアミノ酸配列の第48番目〜204番目のアミ
ノ酸配列を有する部分ペプチドをコードするDNAとし
ては、例えば、配列番号:30で表わされる塩基配列
の第142番目〜第612番目の塩基配列を有するDN
A、配列番号:30で表わされる塩基配列の第142
番目〜第612番目の塩基配列を有するDNAにハイス
トリンジェントな条件下でハイブリダイズし、配列番
号:31で表わされるアミノ酸配列の第48番目〜20
4番目のアミノ酸配列を有する部分ペプチドと同質の活
性(例、細胞形質変換作用など)を有する部分ペプチド
をコードするDNAなども用いられる。配列番号:10
で表わされる塩基配列の第244番目〜第717番目の
塩基配列とハイストリンジェントな条件下でハイブリダ
イズできるDNAとしては、例えば、配列番号:10で
表わされる塩基配列の第244番目〜第717番目の塩
基配列と約40%以上、好ましくは約60%以上、より
好ましくは80%以上、さらに好ましくは約90%以
上、最も好ましくは約95%以上の相同性を有する塩基
配列を含有するDNAなどが用いられる。ハイブリダイ
ゼーションの方法およびハイストリンジェントな条件
は、前記と同様である。
44番目〜第717番目の塩基配列とハイストリンジェ
ントな条件下でハイブリダイズできるDNAとしては、
例えば、配列番号:7で表わされる塩基配列の第244
番目〜第717番目の塩基配列と約40%以上、好まし
くは約60%以上、より好ましくは80%以上、さらに
好ましくは約90%以上、最も好ましくは約95%以上
の相同性を有する塩基配列を含有するDNAなどが用い
られる。配列番号:3で表わされるアミノ酸配列の第8
2番目〜239番目のアミノ酸配列を有する部分ペプチ
ドをコードするDNAとしては、例えば、配列番号:
10で表わされる塩基配列の第244番目〜第717番
目の塩基配列を有するDNA、配列番号:10で表わ
される塩基配列の第244番目〜第717番目の塩基配
列を有するDNAにハイブリダイズし、配列番号:3で
表わされるアミノ酸配列の第82番目〜239番目のア
ミノ酸配列を有する部分ペプチドと同質の活性(例、細
胞形質変換作用など)を有する部分ペプチドをコードす
るDNAなども用いられる。また、配列番号:31で表
わされるアミノ酸配列の第48番目〜204番目のアミ
ノ酸配列を有する部分ペプチドをコードするDNAとし
ては、例えば、配列番号:30で表わされる塩基配列
の第142番目〜第612番目の塩基配列を有するDN
A、配列番号:30で表わされる塩基配列の第142
番目〜第612番目の塩基配列を有するDNAにハイス
トリンジェントな条件下でハイブリダイズし、配列番
号:31で表わされるアミノ酸配列の第48番目〜20
4番目のアミノ酸配列を有する部分ペプチドと同質の活
性(例、細胞形質変換作用など)を有する部分ペプチド
をコードするDNAなども用いられる。配列番号:10
で表わされる塩基配列の第244番目〜第717番目の
塩基配列とハイストリンジェントな条件下でハイブリダ
イズできるDNAとしては、例えば、配列番号:10で
表わされる塩基配列の第244番目〜第717番目の塩
基配列と約40%以上、好ましくは約60%以上、より
好ましくは80%以上、さらに好ましくは約90%以
上、最も好ましくは約95%以上の相同性を有する塩基
配列を含有するDNAなどが用いられる。ハイブリダイ
ゼーションの方法およびハイストリンジェントな条件
は、前記と同様である。
【0039】より具体的には、配列番号:1で表わされ
るアミノ酸配列の第84番目〜240番目のアミノ酸配
列を有する部分ペプチドをコードするDNAとしては、
配列番号:4で表わされる塩基配列の第250番目〜第
720番目の塩基配列を有するDNAなどが用いられ
る。配列番号:2で表わされるアミノ酸配列の第82番
目〜239番目のアミノ酸配列を有する部分ペプチドを
コードするDNAとしては、配列番号:7で表わされる
塩基配列の第244番目〜第717番目の塩基配列を有
するDNAなどが用いられる。配列番号:3で表わされ
るアミノ酸配列の第82番目〜239番目のアミノ酸配
列を有する部分ペプチドをコードするDNAとしては、
配列番号:10で表わされる塩基配列の第244番目〜
第717番目の塩基配列を有するDNAなどが用いられ
る。配列番号:31で表わされるアミノ酸配列の第48
番目〜204番目のアミノ酸配列を有する部分ペプチド
をコードするDNAとしては、配列番号:30で表わさ
れる塩基配列の第142番目〜第612番目の塩基配列
を有するDNAなどが用いられる。本発明のタンパク質
またはその部分ペプチドをコードするDNAのクローニ
ングの手段としては、本発明のタンパク質をコードする
DNAの部分塩基配列を有する合成DNAプライマーを
用いて、PCR法によって前記DNAライブラリー等か
ら目的とするDNAを増幅するか、または適当なベクタ
ーに組み込んだDNAを本発明のタンパク質の一部ある
いは全領域を有するDNA断片もしくは合成DNAを用
いて標識したものとのハイブリダイゼーションによって
選別することができる。ハイブリダイゼーションの方法
は、例えば、モレキュラー・クローニング(Molecular
Cloning)2nd(J. Sambrook et al., Cold Spring Har
bor Lab. Press, 1989)に記載の方法などに従って行な
うことができる。また、市販のライブラリーを使用する
場合、添付の使用説明書に記載の方法に従って行なうこ
とができる。DNAの塩基配列の変換は、公知のキッ
ト、例えば、MutanTM-super ExpressKm(宝酒造
(株))、MutanTM-K(宝酒造(株))等を用いて、ODA
-LA PCR法やGapped duplex法やKunkel法等の公知の方法
あるいはそれらに準じる方法に従って行なうことができ
る。クローン化された本発明のタンパク質またはその部
分ペプチドをコードするDNAは、目的によりそのま
ま、または所望により制限酵素で消化したり、リンカー
を付加したりして使用することができる。該DNAはそ
の5'末端側に翻訳開始コドンとしてのATGを有し、
また3'末端側には翻訳終止コドンとしてのTAA、T
GAまたはTAGを有していてもよい。これらの翻訳開
始コドンや翻訳終止コドンは、適当な合成DNAアダプ
ターを用いて付加することもできる。本発明のタンパク
質またはその部分ペプチドをコードするDNAの発現ベ
クターは、例えば、(イ)本発明のタンパク質をコード
するDNAから目的とするDNA断片を切り出し、
(ロ)該DNA断片を適当な発現ベクター中のプロモー
ターの下流に連結することにより製造することができ
る。ベクターとしては、例えば、大腸菌由来のプラスミ
ド(例、pBR322,pBR325,pUC12,p
UC13)、枯草菌由来のプラスミド(例、pUB11
0,pTP5,pC194)、酵母由来プラスミド
(例、pSH19,pSH15)、λファージなどのバ
クテリオファージ、レトロウイルス,ワクシニアウイル
ス,バキュロウイルスなどの動物ウイルスなどの他、p
A1−11、pXT1、pRc/CMV、pRc/RS
V、pcDNAI/Neoなどが用いられる。本発明で
用いられるプロモーターとしては、遺伝子の発現に用い
る宿主に対応して適切なプロモーターであればいかなる
ものでもよい。例えば、動物細胞を宿主として用いる場
合は、SRαプロモーター、SV40プロモーター、L
TRプロモーター、CMV(サイトメガロウイルス)プ
ロモーター、HSV-TKプロモーターなどが挙げられ
る。これらのうち、CMVプロモーター、SRαプロモ
ーターなどを用いるのが好ましい。宿主がエシェリヒア
属菌である場合は、trpプロモーター、lacプロモ
ーター、recAプロモーター、λPLプロモーター、
lppプロモーターなどが、宿主がバチルス属菌である
場合は、SPO1プロモーター、SPO2プロモータ
ー、penPプロモーターなど、宿主が酵母である場合
は、AOX1プロモーター、PHO5プロモーター、P
GKプロモーター、GAPプロモーター、ADHプロモ
ーターなどが好ましい。宿主が昆虫細胞である場合は、
ポリヘドリンプロモーター、P10プロモーターなどが
好ましい。発現ベクターには、以上の他に、所望により
エンハンサー、スプライシングシグナル、ポリA付加シ
グナル、選択マーカー、SV40複製オリジン(以下、
SV40oriと略称する場合がある)などを含有して
いるものを用いることができる。選択マーカーとして
は、例えば、ジヒドロ葉酸還元酵素(以下、dhfrと
略称する場合がある)遺伝子、アンピシリン耐性遺伝子
(以下、Amprと略称する場合がある)、ネオマイシ
ン耐性遺伝子(以下、Neoと略称する場合がある、G
418耐性)等が用いられる。dhfr遺伝子はメソト
レキセート(MTX)耐性を、NeoはG418耐性を
付与する。特に、dhfr遺伝子欠損チャイニーズハム
スター細胞CHOを用いてdhfr遺伝子を選択マーカ
ーとして使用する場合、チミジンを含まない培地によっ
ても目的とする遺伝子を選択することができる。また、
必要に応じて、宿主に合ったシグナル配列を、タンパク
質のN端末側に付加する。宿主がエシェリヒア属菌であ
る場合は、PhoA・シグナル配列、OmpA・シグナル配列
などが、宿主がバチルス属菌である場合は、α−アミラ
ーゼ・シグナル配列、サブチリシン・シグナル配列など
が、宿主が酵母である場合は、MFα・シグナル配列、
SUC2・シグナル配列など、宿主が動物細胞である場
合には、例えばインシュリン・シグナル配列、α−イン
ターフェロン・シグナル配列、抗体分子・シグナル配列
などがそれぞれ利用できる。
るアミノ酸配列の第84番目〜240番目のアミノ酸配
列を有する部分ペプチドをコードするDNAとしては、
配列番号:4で表わされる塩基配列の第250番目〜第
720番目の塩基配列を有するDNAなどが用いられ
る。配列番号:2で表わされるアミノ酸配列の第82番
目〜239番目のアミノ酸配列を有する部分ペプチドを
コードするDNAとしては、配列番号:7で表わされる
塩基配列の第244番目〜第717番目の塩基配列を有
するDNAなどが用いられる。配列番号:3で表わされ
るアミノ酸配列の第82番目〜239番目のアミノ酸配
列を有する部分ペプチドをコードするDNAとしては、
配列番号:10で表わされる塩基配列の第244番目〜
第717番目の塩基配列を有するDNAなどが用いられ
る。配列番号:31で表わされるアミノ酸配列の第48
番目〜204番目のアミノ酸配列を有する部分ペプチド
をコードするDNAとしては、配列番号:30で表わさ
れる塩基配列の第142番目〜第612番目の塩基配列
を有するDNAなどが用いられる。本発明のタンパク質
またはその部分ペプチドをコードするDNAのクローニ
ングの手段としては、本発明のタンパク質をコードする
DNAの部分塩基配列を有する合成DNAプライマーを
用いて、PCR法によって前記DNAライブラリー等か
ら目的とするDNAを増幅するか、または適当なベクタ
ーに組み込んだDNAを本発明のタンパク質の一部ある
いは全領域を有するDNA断片もしくは合成DNAを用
いて標識したものとのハイブリダイゼーションによって
選別することができる。ハイブリダイゼーションの方法
は、例えば、モレキュラー・クローニング(Molecular
Cloning)2nd(J. Sambrook et al., Cold Spring Har
bor Lab. Press, 1989)に記載の方法などに従って行な
うことができる。また、市販のライブラリーを使用する
場合、添付の使用説明書に記載の方法に従って行なうこ
とができる。DNAの塩基配列の変換は、公知のキッ
ト、例えば、MutanTM-super ExpressKm(宝酒造
(株))、MutanTM-K(宝酒造(株))等を用いて、ODA
-LA PCR法やGapped duplex法やKunkel法等の公知の方法
あるいはそれらに準じる方法に従って行なうことができ
る。クローン化された本発明のタンパク質またはその部
分ペプチドをコードするDNAは、目的によりそのま
ま、または所望により制限酵素で消化したり、リンカー
を付加したりして使用することができる。該DNAはそ
の5'末端側に翻訳開始コドンとしてのATGを有し、
また3'末端側には翻訳終止コドンとしてのTAA、T
GAまたはTAGを有していてもよい。これらの翻訳開
始コドンや翻訳終止コドンは、適当な合成DNAアダプ
ターを用いて付加することもできる。本発明のタンパク
質またはその部分ペプチドをコードするDNAの発現ベ
クターは、例えば、(イ)本発明のタンパク質をコード
するDNAから目的とするDNA断片を切り出し、
(ロ)該DNA断片を適当な発現ベクター中のプロモー
ターの下流に連結することにより製造することができ
る。ベクターとしては、例えば、大腸菌由来のプラスミ
ド(例、pBR322,pBR325,pUC12,p
UC13)、枯草菌由来のプラスミド(例、pUB11
0,pTP5,pC194)、酵母由来プラスミド
(例、pSH19,pSH15)、λファージなどのバ
クテリオファージ、レトロウイルス,ワクシニアウイル
ス,バキュロウイルスなどの動物ウイルスなどの他、p
A1−11、pXT1、pRc/CMV、pRc/RS
V、pcDNAI/Neoなどが用いられる。本発明で
用いられるプロモーターとしては、遺伝子の発現に用い
る宿主に対応して適切なプロモーターであればいかなる
ものでもよい。例えば、動物細胞を宿主として用いる場
合は、SRαプロモーター、SV40プロモーター、L
TRプロモーター、CMV(サイトメガロウイルス)プ
ロモーター、HSV-TKプロモーターなどが挙げられ
る。これらのうち、CMVプロモーター、SRαプロモ
ーターなどを用いるのが好ましい。宿主がエシェリヒア
属菌である場合は、trpプロモーター、lacプロモ
ーター、recAプロモーター、λPLプロモーター、
lppプロモーターなどが、宿主がバチルス属菌である
場合は、SPO1プロモーター、SPO2プロモータ
ー、penPプロモーターなど、宿主が酵母である場合
は、AOX1プロモーター、PHO5プロモーター、P
GKプロモーター、GAPプロモーター、ADHプロモ
ーターなどが好ましい。宿主が昆虫細胞である場合は、
ポリヘドリンプロモーター、P10プロモーターなどが
好ましい。発現ベクターには、以上の他に、所望により
エンハンサー、スプライシングシグナル、ポリA付加シ
グナル、選択マーカー、SV40複製オリジン(以下、
SV40oriと略称する場合がある)などを含有して
いるものを用いることができる。選択マーカーとして
は、例えば、ジヒドロ葉酸還元酵素(以下、dhfrと
略称する場合がある)遺伝子、アンピシリン耐性遺伝子
(以下、Amprと略称する場合がある)、ネオマイシ
ン耐性遺伝子(以下、Neoと略称する場合がある、G
418耐性)等が用いられる。dhfr遺伝子はメソト
レキセート(MTX)耐性を、NeoはG418耐性を
付与する。特に、dhfr遺伝子欠損チャイニーズハム
スター細胞CHOを用いてdhfr遺伝子を選択マーカ
ーとして使用する場合、チミジンを含まない培地によっ
ても目的とする遺伝子を選択することができる。また、
必要に応じて、宿主に合ったシグナル配列を、タンパク
質のN端末側に付加する。宿主がエシェリヒア属菌であ
る場合は、PhoA・シグナル配列、OmpA・シグナル配列
などが、宿主がバチルス属菌である場合は、α−アミラ
ーゼ・シグナル配列、サブチリシン・シグナル配列など
が、宿主が酵母である場合は、MFα・シグナル配列、
SUC2・シグナル配列など、宿主が動物細胞である場
合には、例えばインシュリン・シグナル配列、α−イン
ターフェロン・シグナル配列、抗体分子・シグナル配列
などがそれぞれ利用できる。
【0040】このようにして構築された本発明のタンパ
ク質をコードするDNAを含有するベクターを細胞に導
入することによって形質転換体を製造することができ
る。宿主としては、例えば、エシェリヒア属菌、バチル
ス属菌、酵母、昆虫細胞、昆虫、動物細胞などが用いら
れる。エシェリヒア属菌としては、例えば、エシェリヒ
ア・コリ(Escherichia coli)K12・DH1〔プロシ
ージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ
・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Na
tl. Acad. Sci. USA),60巻,160(196
8)〕,JM103〔ヌクイレック・アシッズ・リサー
チ,(Nucleic Acids Research),9巻,309(19
81)〕,JA221〔ジャーナル・オブ・モレキュラ
ー・バイオロジー(Journal of Molecular Biolog
y)〕,120巻,517(1978)〕,HB101
〔ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー,4
1巻,459(1969)〕,C600〔ジェネティック
ス(Genetics),39巻,440(1954)〕などが用
いられる。バチルス属菌としては、例えば、バチルス・
サチルス(Bacillus subtilis)MI114〔ジーン,
24巻,255(1983)〕,207−21〔ジャーナ
ル・オブ・バイオケミストリー(Journal of Biochemis
try),95巻,87(1984)〕などが用いられる。
酵母としては、例えば、サッカロマイセス セレビシエ
(Saccharomyces cerevisiae)AH22,AH22R
−,NA87−11A,DKD−5D,20B−12、
シゾサッカロマイセス ポンベ(Schizosaccharomyces
pombe)NCYC1913,NCYC2036、ピキア
パストリス(Pichia pastoris)KM71などが用い
られる。昆虫細胞としては、例えば、ウイルスがAcN
PVの場合は、ヨトウガの幼虫由来株化細胞(Spodopte
ra frugiperda cell;Sf細胞)、Trichoplusia niの
中腸由来のMG1細胞、Trichoplusia niの卵由来のHig
h FiveTM細胞、Mamestrabrassicae由来の細胞またはEst
igmena acrea由来の細胞などが用いられる。ウイルスが
BmNPVの場合は、カイコ由来株化細胞(Bombyx mor
i N;BmN細胞)などが用いられる。該Sf細胞とし
ては、例えば、Sf9細胞(ATCC CRL1711)、Sf21
細胞(以上、Vaughn, J.L.ら、イン・ヴィトロ(in Vit
ro),13,213-217,(1977))などが用いられる。
ク質をコードするDNAを含有するベクターを細胞に導
入することによって形質転換体を製造することができ
る。宿主としては、例えば、エシェリヒア属菌、バチル
ス属菌、酵母、昆虫細胞、昆虫、動物細胞などが用いら
れる。エシェリヒア属菌としては、例えば、エシェリヒ
ア・コリ(Escherichia coli)K12・DH1〔プロシ
ージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ
・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Na
tl. Acad. Sci. USA),60巻,160(196
8)〕,JM103〔ヌクイレック・アシッズ・リサー
チ,(Nucleic Acids Research),9巻,309(19
81)〕,JA221〔ジャーナル・オブ・モレキュラ
ー・バイオロジー(Journal of Molecular Biolog
y)〕,120巻,517(1978)〕,HB101
〔ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー,4
1巻,459(1969)〕,C600〔ジェネティック
ス(Genetics),39巻,440(1954)〕などが用
いられる。バチルス属菌としては、例えば、バチルス・
サチルス(Bacillus subtilis)MI114〔ジーン,
24巻,255(1983)〕,207−21〔ジャーナ
ル・オブ・バイオケミストリー(Journal of Biochemis
try),95巻,87(1984)〕などが用いられる。
酵母としては、例えば、サッカロマイセス セレビシエ
(Saccharomyces cerevisiae)AH22,AH22R
−,NA87−11A,DKD−5D,20B−12、
シゾサッカロマイセス ポンベ(Schizosaccharomyces
pombe)NCYC1913,NCYC2036、ピキア
パストリス(Pichia pastoris)KM71などが用い
られる。昆虫細胞としては、例えば、ウイルスがAcN
PVの場合は、ヨトウガの幼虫由来株化細胞(Spodopte
ra frugiperda cell;Sf細胞)、Trichoplusia niの
中腸由来のMG1細胞、Trichoplusia niの卵由来のHig
h FiveTM細胞、Mamestrabrassicae由来の細胞またはEst
igmena acrea由来の細胞などが用いられる。ウイルスが
BmNPVの場合は、カイコ由来株化細胞(Bombyx mor
i N;BmN細胞)などが用いられる。該Sf細胞とし
ては、例えば、Sf9細胞(ATCC CRL1711)、Sf21
細胞(以上、Vaughn, J.L.ら、イン・ヴィトロ(in Vit
ro),13,213-217,(1977))などが用いられる。
【0041】昆虫としては、例えば、カイコの幼虫など
が用いられる〔前田ら、ネイチャー(Nature),315
巻,592(1985)〕。動物細胞としては、例えば、
サル細胞COS−7,Vero,チャイニーズハムスター
細胞CHO(以下、CHO細胞と略記),dhfr遺伝
子欠損チャイニーズハムスター細胞CHO(以下、CH
O(dhfr-)細胞と略記),マウスL細胞,マウス
AtT−20,マウスミエローマ細胞,ラットGH3,
ヒトFL細胞、293細胞、C127細胞、BALB3
T3細胞、Sp−2細胞などが用いられる。これらの中
でも、CHO細胞、CHO(dhfr-)細胞、293
細胞などが好ましい。エシェリヒア属菌を形質転換する
には、例えば、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナ
ル・アカデミー・オブ・サイエンジイズ・オブ・ザ・ユ
ーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),69
巻,2110(1972)やジーン(Gene),17巻,1
07(1982)などに記載の方法に従って行なうことが
できる。バチルス属菌を形質転換するには、例えば、モ
レキュラー・アンド・ジェネラル・ジェネティックス
(Molecular & General Genetics),168巻,11
1(1979)などに記載の方法に従って行なうことがで
きる。酵母を形質転換するには、例えば、メソッズ・イ
ン・エンザイモロジー(Methods in Enzymology),1
94巻,182−187(1991)、プロシージング
ズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエ
ンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Aca
d. Sci. USA),75巻,1929(1978)など
に記載の方法に従って行なうことができる。
が用いられる〔前田ら、ネイチャー(Nature),315
巻,592(1985)〕。動物細胞としては、例えば、
サル細胞COS−7,Vero,チャイニーズハムスター
細胞CHO(以下、CHO細胞と略記),dhfr遺伝
子欠損チャイニーズハムスター細胞CHO(以下、CH
O(dhfr-)細胞と略記),マウスL細胞,マウス
AtT−20,マウスミエローマ細胞,ラットGH3,
ヒトFL細胞、293細胞、C127細胞、BALB3
T3細胞、Sp−2細胞などが用いられる。これらの中
でも、CHO細胞、CHO(dhfr-)細胞、293
細胞などが好ましい。エシェリヒア属菌を形質転換する
には、例えば、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナ
ル・アカデミー・オブ・サイエンジイズ・オブ・ザ・ユ
ーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),69
巻,2110(1972)やジーン(Gene),17巻,1
07(1982)などに記載の方法に従って行なうことが
できる。バチルス属菌を形質転換するには、例えば、モ
レキュラー・アンド・ジェネラル・ジェネティックス
(Molecular & General Genetics),168巻,11
1(1979)などに記載の方法に従って行なうことがで
きる。酵母を形質転換するには、例えば、メソッズ・イ
ン・エンザイモロジー(Methods in Enzymology),1
94巻,182−187(1991)、プロシージング
ズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエ
ンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Aca
d. Sci. USA),75巻,1929(1978)など
に記載の方法に従って行なうことができる。
【0042】昆虫細胞や昆虫を形質転換するには、例え
ば、バイオ/テクノロジー(Bio/Technology),6, 47-5
5(1988))などに記載の方法に従って行なうことができ
る。動物細胞を形質転換するには、例えば、細胞工学別
冊8 新細胞工学実験プロトコール.263−267
(1995)(秀潤社発行)、ヴィロロジー(Virolog
y),52巻,456(1973)に記載の方法に従って
行なうことができる。発現ベクターの細胞への導入方法
としては、例えば、リン酸カルシウム法〔Graham, F.
L. and van der Eb, A. J.ヴィロロジー(Virology) 5
2, 456-467(1973)〕、電気穿孔法〔Nuemann, E. et a
l. エンボ・ジャーナル(EMBO J.) 1,841-845(198
2)〕等が用いられる。このようにして、本発明のタン
パク質をコードするDNAを含有する発現ベクターで形
質転換された形質転換体を得ることができる。なお、動
物細胞を用いて、本発明のタンパク質を安定に発現させ
る方法としては、上記の動物細胞に導入された発現ベク
ターが染色体に組み込まれた細胞をクローン選択によっ
て選択する方法がある。具体的には、上記の選択マーカ
ーを指標にして形質転換体を選択することができる。さ
らに、このように選択マーカーを用いて得られた動物細
胞に対して、繰り返しクローン選択を行なうことにより
本発明のタンパク質の高発現能を有する安定な動物細胞
株を得ることができる。また、dhfr遺伝子を選択マ
ーカーとして用いた場合、MTX濃度を徐々に上げて培
養し、耐性株を選択することにより、dhfr遺伝子と
ともに、本発明のタンパク質をコードするDNAを細胞
内で増幅させて、さらに高発現の動物細胞株を得ること
もできる。上記の形質転換体を本発明のタンパク質また
はその部分ペプチドをコードするDNAが発現可能な条
件下で培養し、本発明のタンパク質またはその部分ペプ
チドを生成、蓄積せしめることによって、本発明のタン
パク質、その部分ペプチドまたはそれらの塩を製造する
ことができる。
ば、バイオ/テクノロジー(Bio/Technology),6, 47-5
5(1988))などに記載の方法に従って行なうことができ
る。動物細胞を形質転換するには、例えば、細胞工学別
冊8 新細胞工学実験プロトコール.263−267
(1995)(秀潤社発行)、ヴィロロジー(Virolog
y),52巻,456(1973)に記載の方法に従って
行なうことができる。発現ベクターの細胞への導入方法
としては、例えば、リン酸カルシウム法〔Graham, F.
L. and van der Eb, A. J.ヴィロロジー(Virology) 5
2, 456-467(1973)〕、電気穿孔法〔Nuemann, E. et a
l. エンボ・ジャーナル(EMBO J.) 1,841-845(198
2)〕等が用いられる。このようにして、本発明のタン
パク質をコードするDNAを含有する発現ベクターで形
質転換された形質転換体を得ることができる。なお、動
物細胞を用いて、本発明のタンパク質を安定に発現させ
る方法としては、上記の動物細胞に導入された発現ベク
ターが染色体に組み込まれた細胞をクローン選択によっ
て選択する方法がある。具体的には、上記の選択マーカ
ーを指標にして形質転換体を選択することができる。さ
らに、このように選択マーカーを用いて得られた動物細
胞に対して、繰り返しクローン選択を行なうことにより
本発明のタンパク質の高発現能を有する安定な動物細胞
株を得ることができる。また、dhfr遺伝子を選択マ
ーカーとして用いた場合、MTX濃度を徐々に上げて培
養し、耐性株を選択することにより、dhfr遺伝子と
ともに、本発明のタンパク質をコードするDNAを細胞
内で増幅させて、さらに高発現の動物細胞株を得ること
もできる。上記の形質転換体を本発明のタンパク質また
はその部分ペプチドをコードするDNAが発現可能な条
件下で培養し、本発明のタンパク質またはその部分ペプ
チドを生成、蓄積せしめることによって、本発明のタン
パク質、その部分ペプチドまたはそれらの塩を製造する
ことができる。
【0043】宿主がエシェリヒア属菌、バチルス属菌で
ある形質転換体を培養する際、培養に使用される培地と
しては液体培地が適当であり、その中には該形質転換体
の生育に必要な炭素源、窒素源、無機物その他が含有せ
しめられる。炭素源としては、例えば、グルコース、デ
キストリン、可溶性澱粉、ショ糖など、窒素源として
は、例えば、アンモニウム塩類、硝酸塩類、コーンスチ
ープ・リカー、ペプトン、カゼイン、肉エキス、大豆
粕、バレイショ抽出液などの無機または有機物質、無機
物としては、例えば、塩化カルシウム、リン酸二水素ナ
トリウム、塩化マグネシウムなどがそれぞれ用いられ
る。また、酵母エキス、ビタミン類、生長促進因子など
を添加してもよい。培地のpHは約5〜8が望ましい。
エシェリヒア属菌を培養する際の培地としては、例え
ば、グルコース、カザミノ酸を含むM9培地〔ミラー
(Miller),ジャーナル・オブ・エクスペリメンツ・イ
ン・モレキュラー・ジェネティックス(Journal of Exp
eriments in Molecular Genetics),431−433,
Cold Spring Harbor Laboratory, New York1972〕
が好ましい。ここに必要によりプロモーターを効率よく
働かせるために、例えば3β−インドリル アクリル酸
のような薬剤を加えることができる。宿主がエシェリヒ
ア属菌の場合、培養は通常約15〜43℃で約3〜24
時間行ない、必要により、通気や撹拌を加えることもで
きる。宿主がバチルス属菌の場合、培養は通常約30〜
40℃で約6〜24時間行ない、必要により通気や撹拌
を加えることもできる。宿主が酵母である形質転換体を
培養する際、培地としては、例えば、バークホールダー
(Burkholder)最小培地〔Bostian, K. L. ら、プロシ
ージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ
・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Na
tl. Acad. Sci. USA),77巻,4505(198
0)〕や0.5%カザミノ酸を含有するSD培地〔Bitte
r, G. A. ら、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナ
ル・アカデミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユ
ーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),81
巻,5330(1984)〕が挙げられる。培地のpH
は約5〜8に調整するのが好ましい。培養は通常約20
℃〜35℃で約24〜72時間行ない、必要に応じて通
気や撹拌を加える。宿主が昆虫細胞である形質転換体を
培養する際、培地としては、Grace's Insect Medium(G
race, T.C.C.,ネイチャー(Nature),195,788(1962))
に非動化した10%ウシ血清等の添加物を適宜加えたも
のなどが用いられる。培地のpHは約6.2〜6.4に
調整するのが好ましい。培養は通常約27℃で約3〜5
日間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加える。
ある形質転換体を培養する際、培養に使用される培地と
しては液体培地が適当であり、その中には該形質転換体
の生育に必要な炭素源、窒素源、無機物その他が含有せ
しめられる。炭素源としては、例えば、グルコース、デ
キストリン、可溶性澱粉、ショ糖など、窒素源として
は、例えば、アンモニウム塩類、硝酸塩類、コーンスチ
ープ・リカー、ペプトン、カゼイン、肉エキス、大豆
粕、バレイショ抽出液などの無機または有機物質、無機
物としては、例えば、塩化カルシウム、リン酸二水素ナ
トリウム、塩化マグネシウムなどがそれぞれ用いられ
る。また、酵母エキス、ビタミン類、生長促進因子など
を添加してもよい。培地のpHは約5〜8が望ましい。
エシェリヒア属菌を培養する際の培地としては、例え
ば、グルコース、カザミノ酸を含むM9培地〔ミラー
(Miller),ジャーナル・オブ・エクスペリメンツ・イ
ン・モレキュラー・ジェネティックス(Journal of Exp
eriments in Molecular Genetics),431−433,
Cold Spring Harbor Laboratory, New York1972〕
が好ましい。ここに必要によりプロモーターを効率よく
働かせるために、例えば3β−インドリル アクリル酸
のような薬剤を加えることができる。宿主がエシェリヒ
ア属菌の場合、培養は通常約15〜43℃で約3〜24
時間行ない、必要により、通気や撹拌を加えることもで
きる。宿主がバチルス属菌の場合、培養は通常約30〜
40℃で約6〜24時間行ない、必要により通気や撹拌
を加えることもできる。宿主が酵母である形質転換体を
培養する際、培地としては、例えば、バークホールダー
(Burkholder)最小培地〔Bostian, K. L. ら、プロシ
ージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ
・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Na
tl. Acad. Sci. USA),77巻,4505(198
0)〕や0.5%カザミノ酸を含有するSD培地〔Bitte
r, G. A. ら、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナ
ル・アカデミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユ
ーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),81
巻,5330(1984)〕が挙げられる。培地のpH
は約5〜8に調整するのが好ましい。培養は通常約20
℃〜35℃で約24〜72時間行ない、必要に応じて通
気や撹拌を加える。宿主が昆虫細胞である形質転換体を
培養する際、培地としては、Grace's Insect Medium(G
race, T.C.C.,ネイチャー(Nature),195,788(1962))
に非動化した10%ウシ血清等の添加物を適宜加えたも
のなどが用いられる。培地のpHは約6.2〜6.4に
調整するのが好ましい。培養は通常約27℃で約3〜5
日間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加える。
【0044】宿主が動物細胞である形質転換体を培養す
る際、培地としては、例えば、約5〜20%の胎児牛血
清を含むMEM培地〔サイエンス(Science),122
巻,501(1952)〕,DMEM培地〔ヴィロロジー
(Virology),8巻,396(1959)〕,RPMI
1640培地〔ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・メ
ディカル・アソシエーション(The Journal of the Ame
rican Medical Association)199巻,519(196
7)〕,199培地〔プロシージング・オブ・ザ・ソサ
イエティ・フォー・ザ・バイオロジカル・メディスン
(Proceeding ofthe Society for the Biological Medi
cine),73巻,1(1950)〕などが用いられる。p
Hは約6〜8であるのが好ましい。培養は通常約30℃
〜40℃で約15〜72時間行ない、必要に応じて通気
や撹拌を加える。特に、CHO(dhfr-)細胞およ
びdhfr遺伝子を選択マーカーとして用いる場合、チ
ミジンをほとんど含まない透析ウシ胎児血清を含むDM
EM培地を用いるのが好ましい。上記培養物から本発明
のタンパク質を分離精製するには、例えば、下記の方法
により行なうことができる。本発明のタンパク質を培養
菌体あるいは細胞から抽出するに際しては、培養後、公
知の方法で菌体あるいは細胞を集め、これを適当な緩衝
液に懸濁し、超音波、リゾチームおよび/または凍結融
解などによって菌体あるいは細胞を破壊したのち、遠心
分離やろ過により本発明のタンパク質の粗抽出液を得る
方法などが適宜用い得る。緩衝液の中に尿素や塩酸グア
ニジンなどのタンパク変性剤や、トリトンX−100TM
などの界面活性剤が含まれていてもよい。培養液中にタ
ンパク質が分泌される場合には、培養終了後、それ公知
の方法で菌体あるいは細胞と上清とを分離し、上清を集
める。このようにして得られた培養上清、あるいは抽出
液中に含まれる本発明のタンパク質の精製は、公知の分
離・精製法を適切に組み合わせて行なうことができる。
これらの公知の分離、精製法としては、塩析や溶媒沈澱
法などの溶解度を利用する方法、透析法、限外ろ過法、
ゲルろ過法、およびSDS−ポリアクリルアミドゲル電
気泳動法などの主として分子量の差を利用する方法、イ
オン交換クロマトグラフィーなどの荷電の差を利用する
方法、アフィニティークロマトグラフィーなどの特異的
親和性を利用する方法、逆相高速液体クロマトグラフィ
ーなどの疎水性の差を利用する方法、等電点電気泳動法
などの等電点の差を利用する方法などが用いられる。
る際、培地としては、例えば、約5〜20%の胎児牛血
清を含むMEM培地〔サイエンス(Science),122
巻,501(1952)〕,DMEM培地〔ヴィロロジー
(Virology),8巻,396(1959)〕,RPMI
1640培地〔ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・メ
ディカル・アソシエーション(The Journal of the Ame
rican Medical Association)199巻,519(196
7)〕,199培地〔プロシージング・オブ・ザ・ソサ
イエティ・フォー・ザ・バイオロジカル・メディスン
(Proceeding ofthe Society for the Biological Medi
cine),73巻,1(1950)〕などが用いられる。p
Hは約6〜8であるのが好ましい。培養は通常約30℃
〜40℃で約15〜72時間行ない、必要に応じて通気
や撹拌を加える。特に、CHO(dhfr-)細胞およ
びdhfr遺伝子を選択マーカーとして用いる場合、チ
ミジンをほとんど含まない透析ウシ胎児血清を含むDM
EM培地を用いるのが好ましい。上記培養物から本発明
のタンパク質を分離精製するには、例えば、下記の方法
により行なうことができる。本発明のタンパク質を培養
菌体あるいは細胞から抽出するに際しては、培養後、公
知の方法で菌体あるいは細胞を集め、これを適当な緩衝
液に懸濁し、超音波、リゾチームおよび/または凍結融
解などによって菌体あるいは細胞を破壊したのち、遠心
分離やろ過により本発明のタンパク質の粗抽出液を得る
方法などが適宜用い得る。緩衝液の中に尿素や塩酸グア
ニジンなどのタンパク変性剤や、トリトンX−100TM
などの界面活性剤が含まれていてもよい。培養液中にタ
ンパク質が分泌される場合には、培養終了後、それ公知
の方法で菌体あるいは細胞と上清とを分離し、上清を集
める。このようにして得られた培養上清、あるいは抽出
液中に含まれる本発明のタンパク質の精製は、公知の分
離・精製法を適切に組み合わせて行なうことができる。
これらの公知の分離、精製法としては、塩析や溶媒沈澱
法などの溶解度を利用する方法、透析法、限外ろ過法、
ゲルろ過法、およびSDS−ポリアクリルアミドゲル電
気泳動法などの主として分子量の差を利用する方法、イ
オン交換クロマトグラフィーなどの荷電の差を利用する
方法、アフィニティークロマトグラフィーなどの特異的
親和性を利用する方法、逆相高速液体クロマトグラフィ
ーなどの疎水性の差を利用する方法、等電点電気泳動法
などの等電点の差を利用する方法などが用いられる。
【0045】かくして得られる本発明のタンパク質が遊
離体で得られた場合には、公知の方法あるいはそれに準
じる方法によって塩に変換することができ、逆に塩で得
られた場合には公知の方法あるいはそれに準じる方法に
より、遊離体または他の塩に変換することができる。な
お、組換え体が産生する本発明のタンパク質を、精製前
または精製後に適当な蛋白修飾酵素を作用させることに
より、任意に修飾を加えたり、ポリペプチドを部分的に
除去することもできる。蛋白修飾酵素としては、例え
ば、トリプシン、キモトリプシン、アルギニルエンドペ
プチダーゼ、プロテインキナーゼ、グリコシダーゼなど
が用いられる。かくして生成する本発明のタンパク質の
存在は、特異抗体を用いたエンザイムイムノアッセイな
どにより測定することができる。本発明のタンパク質、
その部分ペプチドまたはそれらの塩に対する抗体は、本
発明のタンパク質、その部分ペプチドまたはそれらの塩
(以下、本発明のタンパク質と略記することもある)を
認識し得る抗体であれば、ポリクローナル抗体、モノク
ローナル抗体の何れであってもよい。
離体で得られた場合には、公知の方法あるいはそれに準
じる方法によって塩に変換することができ、逆に塩で得
られた場合には公知の方法あるいはそれに準じる方法に
より、遊離体または他の塩に変換することができる。な
お、組換え体が産生する本発明のタンパク質を、精製前
または精製後に適当な蛋白修飾酵素を作用させることに
より、任意に修飾を加えたり、ポリペプチドを部分的に
除去することもできる。蛋白修飾酵素としては、例え
ば、トリプシン、キモトリプシン、アルギニルエンドペ
プチダーゼ、プロテインキナーゼ、グリコシダーゼなど
が用いられる。かくして生成する本発明のタンパク質の
存在は、特異抗体を用いたエンザイムイムノアッセイな
どにより測定することができる。本発明のタンパク質、
その部分ペプチドまたはそれらの塩に対する抗体は、本
発明のタンパク質、その部分ペプチドまたはそれらの塩
(以下、本発明のタンパク質と略記することもある)を
認識し得る抗体であれば、ポリクローナル抗体、モノク
ローナル抗体の何れであってもよい。
【0046】本発明のタンパク質に対する抗体(以下、
本発明の抗体と略記することもある)は、本発明のタン
パク質を抗原として用い、公知の抗体または抗血清の製
造法に従って製造することができる。 〔モノクローナル抗体の作製〕 (a)モノクロナール抗体産生細胞の作製 本発明のタンパク質は、ヒト又は、非ヒト温血動物に対
して投与により抗体産生が可能な部位にそれ自体あるい
は担体、希釈剤とともに投与される。投与に際して抗体
産生能を高めるため、完全フロイントアジュバントや不
完全フロイントアジュバントを投与してもよい。投与は
通常2〜6週毎に1回ずつ、計2〜10回程度行なうこ
とができる。ヒト又は、非ヒト温血動物としては、例え
ば、サル、ウサギ、イヌ、モルモット、マウス、ラッ
ト、ヒツジ、ヤギ、ニワトリが用いられるが、マウスお
よびラットが好ましく用いられる。モノクローナル抗体
産生細胞の作製に際しては、抗原を免疫された非ヒト温
血動物、例えば、マウスから抗体価の認められた個体を
選択し最終免疫の2〜5日後に脾臓またはリンパ節を採
取し、それらに含まれる抗体産生細胞を同種または異種
の骨髄腫細胞と融合させることにより、モノクローナル
抗体産生ハイブリドーマを調製することができる。抗血
清中の抗体価の測定は、例えば、後記の標識化タンパク
質等と抗血清とを反応させたのち、抗体に結合した標識
剤の活性を測定することにより行なうことができる。融
合操作は既知の方法、例えば、ケーラーとミルスタイン
の方法〔ネイチャー(Nature)、256、495 (1975)〕に従
い実施できる。融合促進剤としては、例えば、ポリエチ
レングリコール(PEG)やセンダイウィルスなどが挙
げられるが、好ましくはPEGが用いられる。
本発明の抗体と略記することもある)は、本発明のタン
パク質を抗原として用い、公知の抗体または抗血清の製
造法に従って製造することができる。 〔モノクローナル抗体の作製〕 (a)モノクロナール抗体産生細胞の作製 本発明のタンパク質は、ヒト又は、非ヒト温血動物に対
して投与により抗体産生が可能な部位にそれ自体あるい
は担体、希釈剤とともに投与される。投与に際して抗体
産生能を高めるため、完全フロイントアジュバントや不
完全フロイントアジュバントを投与してもよい。投与は
通常2〜6週毎に1回ずつ、計2〜10回程度行なうこ
とができる。ヒト又は、非ヒト温血動物としては、例え
ば、サル、ウサギ、イヌ、モルモット、マウス、ラッ
ト、ヒツジ、ヤギ、ニワトリが用いられるが、マウスお
よびラットが好ましく用いられる。モノクローナル抗体
産生細胞の作製に際しては、抗原を免疫された非ヒト温
血動物、例えば、マウスから抗体価の認められた個体を
選択し最終免疫の2〜5日後に脾臓またはリンパ節を採
取し、それらに含まれる抗体産生細胞を同種または異種
の骨髄腫細胞と融合させることにより、モノクローナル
抗体産生ハイブリドーマを調製することができる。抗血
清中の抗体価の測定は、例えば、後記の標識化タンパク
質等と抗血清とを反応させたのち、抗体に結合した標識
剤の活性を測定することにより行なうことができる。融
合操作は既知の方法、例えば、ケーラーとミルスタイン
の方法〔ネイチャー(Nature)、256、495 (1975)〕に従
い実施できる。融合促進剤としては、例えば、ポリエチ
レングリコール(PEG)やセンダイウィルスなどが挙
げられるが、好ましくはPEGが用いられる。
【0047】骨髄腫細胞としては、例えば、NS−1、
P3U1、SP2/0、AP−1などの非ヒト温血動物
由来の骨髄腫細胞が用いられるが、P3U1が好ましく
用いられる。用いられる抗体産生細胞(脾臓細胞)数と
骨髄腫細胞数との好ましい比率は1:1〜20:1程度
であり、PEG(好ましくはPEG1000〜PEG6
000)が10〜80%程度の濃度で添加され、20〜
40℃、好ましくは30〜37℃で1〜10分間インキ
ュベートすることにより効率よく細胞融合を実施するこ
とができる。モノクローナル抗体産生ハイブリドーマの
スクリーニングには種々の方法が使用できるが、例え
ば、タンパク質抗原を直接あるいは担体とともに吸着さ
せた固相(例、マイクロプレート)にハイブリドーマ培
養上清を添加し、次に放射性物質や酵素などで標識した
抗免疫グロブリン抗体(細胞融合に用いられる細胞がマ
ウスの場合、抗マウス免疫グロブリン抗体が用いられ
る)またはプロテインAを加え、固相に結合したモノク
ローナル抗体を検出する方法、抗免疫グロブリン抗体ま
たはプロテインAを吸着させた固相にハイブリドーマ培
養上清を添加し、放射性物質や酵素などで標識したタン
パク質を加え、固相に結合したモノクローナル抗体を検
出する方法などが用いられる。
P3U1、SP2/0、AP−1などの非ヒト温血動物
由来の骨髄腫細胞が用いられるが、P3U1が好ましく
用いられる。用いられる抗体産生細胞(脾臓細胞)数と
骨髄腫細胞数との好ましい比率は1:1〜20:1程度
であり、PEG(好ましくはPEG1000〜PEG6
000)が10〜80%程度の濃度で添加され、20〜
40℃、好ましくは30〜37℃で1〜10分間インキ
ュベートすることにより効率よく細胞融合を実施するこ
とができる。モノクローナル抗体産生ハイブリドーマの
スクリーニングには種々の方法が使用できるが、例え
ば、タンパク質抗原を直接あるいは担体とともに吸着さ
せた固相(例、マイクロプレート)にハイブリドーマ培
養上清を添加し、次に放射性物質や酵素などで標識した
抗免疫グロブリン抗体(細胞融合に用いられる細胞がマ
ウスの場合、抗マウス免疫グロブリン抗体が用いられ
る)またはプロテインAを加え、固相に結合したモノク
ローナル抗体を検出する方法、抗免疫グロブリン抗体ま
たはプロテインAを吸着させた固相にハイブリドーマ培
養上清を添加し、放射性物質や酵素などで標識したタン
パク質を加え、固相に結合したモノクローナル抗体を検
出する方法などが用いられる。
【0048】モノクローナル抗体の選別は、公知あるい
はそれに準じる方法に従って行なうことができる。通常
HAT(ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジン)
を添加した動物細胞用培地で行なうことができる。選別
および育種用培地としては、ハイブリドーマが生育でき
るものならばどのような培地を用いても良い。例えば、
1〜20%、好ましくは10〜20%の牛胎児血清を含
むRPMI 1640培地、1〜10%の牛胎児血清を
含むGIT培地(和光純薬工業(株))あるいはハイブ
リドーマ培養用無血清培地(SFM−101、日水製薬
(株))などを用いることができる。培養温度は、通常
20〜40℃、好ましくは約37℃である。培養時間
は、通常5日〜3週間、好ましくは1週間〜2週間であ
る。培養は、通常5%炭酸ガス下で行なうことができ
る。ハイブリドーマ培養上清の抗体価は、上記の抗血清
中の抗体価の測定と同様にして測定できる。
はそれに準じる方法に従って行なうことができる。通常
HAT(ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジン)
を添加した動物細胞用培地で行なうことができる。選別
および育種用培地としては、ハイブリドーマが生育でき
るものならばどのような培地を用いても良い。例えば、
1〜20%、好ましくは10〜20%の牛胎児血清を含
むRPMI 1640培地、1〜10%の牛胎児血清を
含むGIT培地(和光純薬工業(株))あるいはハイブ
リドーマ培養用無血清培地(SFM−101、日水製薬
(株))などを用いることができる。培養温度は、通常
20〜40℃、好ましくは約37℃である。培養時間
は、通常5日〜3週間、好ましくは1週間〜2週間であ
る。培養は、通常5%炭酸ガス下で行なうことができ
る。ハイブリドーマ培養上清の抗体価は、上記の抗血清
中の抗体価の測定と同様にして測定できる。
【0049】(b)モノクロナール抗体の精製 モノクローナル抗体の分離精製は、公知の方法、例え
ば、免疫グロブリンの分離精製法〔例、塩析法、アルコ
ール沈殿法、等電点沈殿法、電気泳動法、イオン交換体
(例、DEAE)による吸脱着法、超遠心法、ゲルろ過
法、抗原結合固相あるいはプロテインAあるいはプロテ
インGなどの活性吸着剤により抗体のみを採取し、結合
を解離させて抗体を得る特異的精製法〕に従って行なう
ことができる。 〔ポリクローナル抗体の作製〕本発明のポリクローナル
抗体は、それ公知あるいはそれに準じる方法にしたがっ
て製造することができる。例えば、免疫抗原(タンパク
質抗原)とキャリアータンパク質との複合体をつくり、
上記のモノクローナル抗体の製造法と同様に非ヒト温血
動物に免疫を行ない、該免疫動物から本発明のポリクロ
ーナル抗体含有物を採取して、抗体の分離精製を行なう
ことにより製造することができる。非ヒト温血動物を免
疫するために用いられる免疫抗原とキャリアータンパク
質との複合体に関し、キャリアータンパク質の種類およ
びキャリアーとハプテンとの混合比は、キャリアーに架
橋させて免疫したハプテンに対して抗体が効率良くでき
れば、どの様なものをどの様な比率で架橋させてもよい
が、例えば、ウシ血清アルブミンやウシサイログロブリ
ン、ヘモシアニン等を重量比でハプテン1に対し、約
0.1〜20、好ましくは約1〜5の割合でカプルさせ
る方法が用いられる。また、ハプテンとキャリアーのカ
プリングには、種々の縮合剤を用いることができるが、
グルタルアルデヒドやカルボジイミド、マレイミド活性
エステル、チオール基、ジチオビリジル基を含有する活
性エステル試薬等が用いられる。縮合生成物は、非ヒト
温血動物に対して、抗体産生が可能な部位にそれ自体あ
るいは担体、希釈剤とともに投与される。投与に際して
抗体産生能を高めるため、完全フロイントアジュバント
や不完全フロイントアジュバントを投与してもよい。投
与は、通常約2〜6週毎に1回ずつ、計約3〜10回程
度行なうことができる。ポリクローナル抗体は、上記の
方法で免疫された非ヒト温血動物の血液、腹水など、好
ましくは血液から採取することができる。抗血清中のポ
リクローナル抗体価の測定は、上記の血清中の抗体価の
測定と同様にして測定できる。抗体の分離精製は、上記
のモノクローナル抗体の分離精製と同様の免疫グロブリ
ンの分離精製法に従って行なうことができる。本発明の
タンパク質または部分ペプチドをコードするDNAまた
はmRNAに実質的に相補的な塩基配列を有するアンチ
センスDNAとしては、本発明のタンパク質または部分
ペプチドをコードするDNAまたはmRNAの塩基配列
またはその一部の塩基配列に実質的に相補的な塩基配列
を有し、該タンパク質または部分ペプチドの発現を抑制
し得る作用を有するオリゴヌクレオチドまたはその誘導
体であれば、いずれのアンチセンスDNAであってもよ
い。該DNAまたはmRNAに実質的に相補的な塩基配
列とは、例えば、該DNAまたはmRNAに相補的な塩
基配列(すなわち、該DNAまたはmRNAの相補鎖)
の全塩基配列または部分塩基配列と約40%以上、好ま
しくは約60%以上、より好ましくは約80%以上、さ
らに好ましくは約90%以上の相同性を有する塩基配列
などが挙げられる。特に、本発明のDNAまたはmRN
Aの相補鎖の全塩基配列うち、本発明のタンパク質のN
末端部位をコードする部分の塩基配列(例えば、開始コ
ドン付近の塩基配列など)の相補鎖と約40%以上、好
ましくは約60%以上、より好ましくは約80%以上、
さらに好ましくは約90%以上の相同性を有するアンチ
センスDNAが好適である。これらのアンチセンスDN
Aは、公知のDNA合成装置などを用いて製造すること
ができる。
ば、免疫グロブリンの分離精製法〔例、塩析法、アルコ
ール沈殿法、等電点沈殿法、電気泳動法、イオン交換体
(例、DEAE)による吸脱着法、超遠心法、ゲルろ過
法、抗原結合固相あるいはプロテインAあるいはプロテ
インGなどの活性吸着剤により抗体のみを採取し、結合
を解離させて抗体を得る特異的精製法〕に従って行なう
ことができる。 〔ポリクローナル抗体の作製〕本発明のポリクローナル
抗体は、それ公知あるいはそれに準じる方法にしたがっ
て製造することができる。例えば、免疫抗原(タンパク
質抗原)とキャリアータンパク質との複合体をつくり、
上記のモノクローナル抗体の製造法と同様に非ヒト温血
動物に免疫を行ない、該免疫動物から本発明のポリクロ
ーナル抗体含有物を採取して、抗体の分離精製を行なう
ことにより製造することができる。非ヒト温血動物を免
疫するために用いられる免疫抗原とキャリアータンパク
質との複合体に関し、キャリアータンパク質の種類およ
びキャリアーとハプテンとの混合比は、キャリアーに架
橋させて免疫したハプテンに対して抗体が効率良くでき
れば、どの様なものをどの様な比率で架橋させてもよい
が、例えば、ウシ血清アルブミンやウシサイログロブリ
ン、ヘモシアニン等を重量比でハプテン1に対し、約
0.1〜20、好ましくは約1〜5の割合でカプルさせ
る方法が用いられる。また、ハプテンとキャリアーのカ
プリングには、種々の縮合剤を用いることができるが、
グルタルアルデヒドやカルボジイミド、マレイミド活性
エステル、チオール基、ジチオビリジル基を含有する活
性エステル試薬等が用いられる。縮合生成物は、非ヒト
温血動物に対して、抗体産生が可能な部位にそれ自体あ
るいは担体、希釈剤とともに投与される。投与に際して
抗体産生能を高めるため、完全フロイントアジュバント
や不完全フロイントアジュバントを投与してもよい。投
与は、通常約2〜6週毎に1回ずつ、計約3〜10回程
度行なうことができる。ポリクローナル抗体は、上記の
方法で免疫された非ヒト温血動物の血液、腹水など、好
ましくは血液から採取することができる。抗血清中のポ
リクローナル抗体価の測定は、上記の血清中の抗体価の
測定と同様にして測定できる。抗体の分離精製は、上記
のモノクローナル抗体の分離精製と同様の免疫グロブリ
ンの分離精製法に従って行なうことができる。本発明の
タンパク質または部分ペプチドをコードするDNAまた
はmRNAに実質的に相補的な塩基配列を有するアンチ
センスDNAとしては、本発明のタンパク質または部分
ペプチドをコードするDNAまたはmRNAの塩基配列
またはその一部の塩基配列に実質的に相補的な塩基配列
を有し、該タンパク質または部分ペプチドの発現を抑制
し得る作用を有するオリゴヌクレオチドまたはその誘導
体であれば、いずれのアンチセンスDNAであってもよ
い。該DNAまたはmRNAに実質的に相補的な塩基配
列とは、例えば、該DNAまたはmRNAに相補的な塩
基配列(すなわち、該DNAまたはmRNAの相補鎖)
の全塩基配列または部分塩基配列と約40%以上、好ま
しくは約60%以上、より好ましくは約80%以上、さ
らに好ましくは約90%以上の相同性を有する塩基配列
などが挙げられる。特に、本発明のDNAまたはmRN
Aの相補鎖の全塩基配列うち、本発明のタンパク質のN
末端部位をコードする部分の塩基配列(例えば、開始コ
ドン付近の塩基配列など)の相補鎖と約40%以上、好
ましくは約60%以上、より好ましくは約80%以上、
さらに好ましくは約90%以上の相同性を有するアンチ
センスDNAが好適である。これらのアンチセンスDN
Aは、公知のDNA合成装置などを用いて製造すること
ができる。
【0050】本発明のタンパク質、その部分ペプチドま
たはそれらの塩は、例えば、細胞形質変換作用などの作
用を有している。したがって、本発明のタンパク質、そ
の部分ペプチドまたはそれらの塩は上記作用に基づくさ
まざまな用途に用いることができる。
たはそれらの塩は、例えば、細胞形質変換作用などの作
用を有している。したがって、本発明のタンパク質、そ
の部分ペプチドまたはそれらの塩は上記作用に基づくさ
まざまな用途に用いることができる。
【0051】以下に、本発明のタンパク質、その部分ペ
プチドまたはそれらの塩(以下、本発明のタンパク質と
略記する場合がある)、本発明のタンパク質等をコード
するDNA(以下、本発明のDNAと略記する場合があ
る)、本発明のタンパク質等に対する抗体(本発明の抗
体と略記する場合がある)およびアンチセンスDNAの
用途を説明する。 (1)細胞形質変換作用に基づく各種疾病の治療・予防
剤などの医薬 細胞形質変換作用としては、細胞増殖を抑制し、かつ細
胞の形態変化を引き起こす作用などのことをいい、具体
的には、癌・腫瘍(好ましくは、(胎児性)横紋筋肉腫
など)細胞増殖を抑制し、かつ癌・腫瘍(好ましくは、
(胎児性)横紋筋肉腫など)細胞を細胞質肥大を伴った
筋細胞様への形質変化させる、多核細胞などへ分化誘導
させる、筋特異的マーカータンパク質、例えば平滑筋あ
るいは骨格筋特異的α-アクチンを誘導し、形質変化せ
しめる作用のことなどをいう。例えば、生体内において
本発明のタンパク質が減少あるいは欠損しているため
に、細胞形質変換作用などが十分に、あるいは正常に発
揮されない患者がいる場合に、(イ)本発明のDNAを
該患者に投与し、生体内で本発明のタンパク質を発現さ
せることによって、(ロ)細胞に本発明のDNAを挿入
し、本発明のタンパク質を発現させた後に、該細胞を患
者に移植することによって、(ハ)本発明のタンパク質
を該患者に投与することなどによって、該患者における
本発明のタンパク質の役割を十分に、あるいは正常に発
揮させることができる。また、本発明のタンパク質は癌
・腫瘍(好ましくは、(胎児性)横紋筋肉腫など)細胞
増殖を抑制し、かつ癌・腫瘍(好ましくは、(胎児性)
横紋筋肉腫など)細胞を多核細胞などへ分化誘導等する
ことにより形質変化せしめる性質を有している。したが
って、本発明のタンパク質および本発明のDNAは、例
えば、(胎児性)横紋筋肉腫(胞巣状横紋筋肉腫、横紋
筋原発性肝臓肉腫など)、平滑筋肉腫、筋ジストロフィ
ー症(筋強直政ジストロフィー症)または子宮筋腫など
の疾病の治療・予防剤などの医薬として有用である。本
発明のDNAを上記の治療・予防剤などとして使用する
場合は、該DNAを単独あるいはレトロウイルスベクタ
ー、アデノウイルスベクター、アデノウイルスアソシエ
ーテッドウイルスベクターなどの適当なベクターに挿入
した後、常套手段に従ってヒトまたは非ヒト温血動物に
投与することができる。本発明のDNAは、そのまま
で、あるいは摂取促進のために補助剤などの生理学的に
認められる担体とともに製剤化し、遺伝子銃やハイドロ
ゲルカテーテルのようなカテーテルによって投与でき
る。本発明のタンパク質を上記の治療・予防剤として使
用する場合は、少なくとも90%、好ましくは95%以
上、より好ましく98%以上、さらに好ましくは99%
以上に精製されたものを使用するのが好ましい。本発明
のタンパク質を上記の医薬として使用する場合は、例え
ば、必要に応じて糖衣を施した錠剤、カプセル剤、エリ
キシル剤、マイクロカプセル剤などとして経口的に、あ
るいは水もしくはそれ以外の薬学的に許容し得る液との
無菌性溶液、または懸濁液剤などの注射剤の形で非経口
的に使用できる。例えば、本発明のタンパク質を生理学
的に認められる担体、香味剤、賦形剤、ベヒクル、防腐
剤、安定剤、結合剤などとともに一般に認められた製剤
実施に要求される単位用量形態で混和することによって
製造することができる。これら製剤における有効成分量
は指示された範囲の適当な用量が得られるようにするも
のである。本発明のDNAを用いる場合は、該DNAを
単独あるいはレトロウイルスベクター、アデノウイルス
ベクター、アデノウイルスアソシエーテッドウイルスベ
クターなどの適当なベクターに挿入した後、常套手段に
従って投与することができる。錠剤、カプセル剤などに
混和することができる添加剤としては、例えば、ゼラチ
ン、コーンスターチ、トラガント、アラビアゴムのよう
な結合剤、結晶性セルロースのような賦形剤、コーンス
ターチ、ゼラチン、アルギン酸などのような膨化剤、ス
テアリン酸マグネシウムのような潤滑剤、ショ糖、乳糖
またはサッカリンのような甘味剤、ペパーミント、アカ
モノ油またはチェリーのような香味剤などが用いられ
る。調剤単位形態がカプセルである場合には、前記タイ
プの材料にさらに油脂のような液状担体を含有すること
ができる。注射のための無菌組成物は注射用水のような
ベヒクル中の活性物質、胡麻油、椰子油などのような天
然産出植物油などを溶解または懸濁させるなどの通常の
製剤実施に従って処方することができる。注射用の水性
液としては、例えば、生理食塩水、ブドウ糖やその他の
補助薬を含む等張液(例えば、D−ソルビトール、D−
マンニトール、塩化ナトリウムなど)などが用いられ、
適当な溶解補助剤、例えば、アルコール(例えば、エタ
ノールなど)、ポリアルコール(例えば、プロピレング
リコール、ポリエチレングリコールなど)、非イオン性
界面活性剤(例えば、ポリソルベート80TM、HCO−
50など)などと併用してもよい。油性液としては、例
えば、ゴマ油、大豆油などが用いられ、溶解補助剤とし
て安息香酸ベンジル、ベンジルアルコールなどと併用し
てもよい。また、緩衝剤(例えば、リン酸塩緩衝液、酢
酸ナトリウム緩衝液など)、無痛化剤(例えば、塩化ベ
ンザルコニウム、塩酸プロカインなど)、安定剤(例え
ば、ヒト血清アルブミン、ポリエチレングリコールな
ど)、保存剤(例えば、ベンジルアルコール、フェノー
ルなど)、酸化防止剤などと配合してもよい。調整され
た注射液は、通常、適当なアンプルに充填される。本発
明のDNAが挿入されたベクターも上記と同様に製剤化
され、通常、非経口的に使用される。
プチドまたはそれらの塩(以下、本発明のタンパク質と
略記する場合がある)、本発明のタンパク質等をコード
するDNA(以下、本発明のDNAと略記する場合があ
る)、本発明のタンパク質等に対する抗体(本発明の抗
体と略記する場合がある)およびアンチセンスDNAの
用途を説明する。 (1)細胞形質変換作用に基づく各種疾病の治療・予防
剤などの医薬 細胞形質変換作用としては、細胞増殖を抑制し、かつ細
胞の形態変化を引き起こす作用などのことをいい、具体
的には、癌・腫瘍(好ましくは、(胎児性)横紋筋肉腫
など)細胞増殖を抑制し、かつ癌・腫瘍(好ましくは、
(胎児性)横紋筋肉腫など)細胞を細胞質肥大を伴った
筋細胞様への形質変化させる、多核細胞などへ分化誘導
させる、筋特異的マーカータンパク質、例えば平滑筋あ
るいは骨格筋特異的α-アクチンを誘導し、形質変化せ
しめる作用のことなどをいう。例えば、生体内において
本発明のタンパク質が減少あるいは欠損しているため
に、細胞形質変換作用などが十分に、あるいは正常に発
揮されない患者がいる場合に、(イ)本発明のDNAを
該患者に投与し、生体内で本発明のタンパク質を発現さ
せることによって、(ロ)細胞に本発明のDNAを挿入
し、本発明のタンパク質を発現させた後に、該細胞を患
者に移植することによって、(ハ)本発明のタンパク質
を該患者に投与することなどによって、該患者における
本発明のタンパク質の役割を十分に、あるいは正常に発
揮させることができる。また、本発明のタンパク質は癌
・腫瘍(好ましくは、(胎児性)横紋筋肉腫など)細胞
増殖を抑制し、かつ癌・腫瘍(好ましくは、(胎児性)
横紋筋肉腫など)細胞を多核細胞などへ分化誘導等する
ことにより形質変化せしめる性質を有している。したが
って、本発明のタンパク質および本発明のDNAは、例
えば、(胎児性)横紋筋肉腫(胞巣状横紋筋肉腫、横紋
筋原発性肝臓肉腫など)、平滑筋肉腫、筋ジストロフィ
ー症(筋強直政ジストロフィー症)または子宮筋腫など
の疾病の治療・予防剤などの医薬として有用である。本
発明のDNAを上記の治療・予防剤などとして使用する
場合は、該DNAを単独あるいはレトロウイルスベクタ
ー、アデノウイルスベクター、アデノウイルスアソシエ
ーテッドウイルスベクターなどの適当なベクターに挿入
した後、常套手段に従ってヒトまたは非ヒト温血動物に
投与することができる。本発明のDNAは、そのまま
で、あるいは摂取促進のために補助剤などの生理学的に
認められる担体とともに製剤化し、遺伝子銃やハイドロ
ゲルカテーテルのようなカテーテルによって投与でき
る。本発明のタンパク質を上記の治療・予防剤として使
用する場合は、少なくとも90%、好ましくは95%以
上、より好ましく98%以上、さらに好ましくは99%
以上に精製されたものを使用するのが好ましい。本発明
のタンパク質を上記の医薬として使用する場合は、例え
ば、必要に応じて糖衣を施した錠剤、カプセル剤、エリ
キシル剤、マイクロカプセル剤などとして経口的に、あ
るいは水もしくはそれ以外の薬学的に許容し得る液との
無菌性溶液、または懸濁液剤などの注射剤の形で非経口
的に使用できる。例えば、本発明のタンパク質を生理学
的に認められる担体、香味剤、賦形剤、ベヒクル、防腐
剤、安定剤、結合剤などとともに一般に認められた製剤
実施に要求される単位用量形態で混和することによって
製造することができる。これら製剤における有効成分量
は指示された範囲の適当な用量が得られるようにするも
のである。本発明のDNAを用いる場合は、該DNAを
単独あるいはレトロウイルスベクター、アデノウイルス
ベクター、アデノウイルスアソシエーテッドウイルスベ
クターなどの適当なベクターに挿入した後、常套手段に
従って投与することができる。錠剤、カプセル剤などに
混和することができる添加剤としては、例えば、ゼラチ
ン、コーンスターチ、トラガント、アラビアゴムのよう
な結合剤、結晶性セルロースのような賦形剤、コーンス
ターチ、ゼラチン、アルギン酸などのような膨化剤、ス
テアリン酸マグネシウムのような潤滑剤、ショ糖、乳糖
またはサッカリンのような甘味剤、ペパーミント、アカ
モノ油またはチェリーのような香味剤などが用いられ
る。調剤単位形態がカプセルである場合には、前記タイ
プの材料にさらに油脂のような液状担体を含有すること
ができる。注射のための無菌組成物は注射用水のような
ベヒクル中の活性物質、胡麻油、椰子油などのような天
然産出植物油などを溶解または懸濁させるなどの通常の
製剤実施に従って処方することができる。注射用の水性
液としては、例えば、生理食塩水、ブドウ糖やその他の
補助薬を含む等張液(例えば、D−ソルビトール、D−
マンニトール、塩化ナトリウムなど)などが用いられ、
適当な溶解補助剤、例えば、アルコール(例えば、エタ
ノールなど)、ポリアルコール(例えば、プロピレング
リコール、ポリエチレングリコールなど)、非イオン性
界面活性剤(例えば、ポリソルベート80TM、HCO−
50など)などと併用してもよい。油性液としては、例
えば、ゴマ油、大豆油などが用いられ、溶解補助剤とし
て安息香酸ベンジル、ベンジルアルコールなどと併用し
てもよい。また、緩衝剤(例えば、リン酸塩緩衝液、酢
酸ナトリウム緩衝液など)、無痛化剤(例えば、塩化ベ
ンザルコニウム、塩酸プロカインなど)、安定剤(例え
ば、ヒト血清アルブミン、ポリエチレングリコールな
ど)、保存剤(例えば、ベンジルアルコール、フェノー
ルなど)、酸化防止剤などと配合してもよい。調整され
た注射液は、通常、適当なアンプルに充填される。本発
明のDNAが挿入されたベクターも上記と同様に製剤化
され、通常、非経口的に使用される。
【0052】このようにして得られる製剤は、安全で低
毒性であるので、例えば、哺乳動物(例えば、ヒト、ラ
ット、マウス、モルモット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウ
シ、ウマ、ネコ、イヌ、サルなど)に対して投与するこ
とができる。本発明のタンパク質の投与量は、対象疾
患、投与対象、投与ルートなどにより差異はあるが、例
えば、(胎児性)横紋筋肉腫治療剤として本発明のタン
パク質を経口投与する場合、一般的に成人(60kgと
して)においては、一日につき該タンパク質を約0.1
mg〜100mg、好ましくは約1.0〜50mg、よ
り好ましくは約1.0〜20mg投与する。非経口的に
投与する場合は、該タンパク質の1回投与量は投与対
象、対象疾患などによっても異なるが、例えば、(胎児
性)横紋筋肉腫治療剤として本発明のタンパク質を注射
剤の形で成人(体重60kgとして)に投与する場合、
一日につき該タンパク質を約0.01〜30mg程度、
好ましくは約0.1〜20mg程度、より好ましくは約
0.1〜10mg程度を患部に注射することにより投与
するのが好都合である。他の動物の場合も、60kg当
たりに換算した量を投与することができる。本発明のタ
ンパク質および本発明のDNAは、RD細胞の各TNF
ファミリーリガンド分子(例、TNFα、TNFβ、L
Tα1β2など)によるNF−κBの活性化作用、RD
細胞におけるケモカインの発現誘導作用または産生促進
作用、RD細胞の分化誘導作用を有している。
毒性であるので、例えば、哺乳動物(例えば、ヒト、ラ
ット、マウス、モルモット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウ
シ、ウマ、ネコ、イヌ、サルなど)に対して投与するこ
とができる。本発明のタンパク質の投与量は、対象疾
患、投与対象、投与ルートなどにより差異はあるが、例
えば、(胎児性)横紋筋肉腫治療剤として本発明のタン
パク質を経口投与する場合、一般的に成人(60kgと
して)においては、一日につき該タンパク質を約0.1
mg〜100mg、好ましくは約1.0〜50mg、よ
り好ましくは約1.0〜20mg投与する。非経口的に
投与する場合は、該タンパク質の1回投与量は投与対
象、対象疾患などによっても異なるが、例えば、(胎児
性)横紋筋肉腫治療剤として本発明のタンパク質を注射
剤の形で成人(体重60kgとして)に投与する場合、
一日につき該タンパク質を約0.01〜30mg程度、
好ましくは約0.1〜20mg程度、より好ましくは約
0.1〜10mg程度を患部に注射することにより投与
するのが好都合である。他の動物の場合も、60kg当
たりに換算した量を投与することができる。本発明のタ
ンパク質および本発明のDNAは、RD細胞の各TNF
ファミリーリガンド分子(例、TNFα、TNFβ、L
Tα1β2など)によるNF−κBの活性化作用、RD
細胞におけるケモカインの発現誘導作用または産生促進
作用、RD細胞の分化誘導作用を有している。
【0053】(2)遺伝子診断剤 本発明のDNAは、プローブとして使用することによ
り、哺乳動物(例えば、ヒト、ラット、マウス、モルモ
ット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ウマ、ネコ、イ
ヌ、サルなど)における本発明のタンパク質をコードす
るDNAの異常(遺伝子異常)を検出することができ
る。したがって、本発明のDNAは、本発明のタンパク
質が関与する各種疾病の遺伝子診断剤として有用であ
る。例えば、本発明のタンパク質をコードするDNAま
たはmRNAが損傷し、欠損し、あるいはタンパク質の
発現が減少していることが検出された場合は、(胎児
性)横紋筋肉腫(胞巣状横紋筋肉腫、横紋筋原発性肝臓
肉腫など)、平滑筋肉腫、筋ジストロフィー症(筋強直
政ジストロフィー症)または子宮筋腫などの疾病である
と診断することができる。本発明のDNAを用いる上記
の遺伝子診断は、例えば、公知のノーザンハイブリダイ
ゼーションやPCR−SSCP法(ゲノミックス(Geno
mics),第5巻,874〜879頁(1989年)、プ
ロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・
オブ・サイエンシイズ・オブ・ユーエスエー(Proceedi
ngs of theNational Academy of Sciences of the Unit
ed States of America),第86巻,2766〜277
0頁(1989年))などにより実施することができ
る。例えば、ノーザンハイブリダイゼーションにより該
mRNAの発現低下が検出された場合は、例えば、(胎
児性)横紋筋肉腫(胞巣状横紋筋肉腫、横紋筋原発性肝
臓肉腫など)、平滑筋肉腫、筋ジストロフィー症(筋強
直政ジストロフィー症)または子宮筋腫などの疾病であ
る、または将来罹患する可能性が高いと診断することが
できる。
り、哺乳動物(例えば、ヒト、ラット、マウス、モルモ
ット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ウマ、ネコ、イ
ヌ、サルなど)における本発明のタンパク質をコードす
るDNAの異常(遺伝子異常)を検出することができ
る。したがって、本発明のDNAは、本発明のタンパク
質が関与する各種疾病の遺伝子診断剤として有用であ
る。例えば、本発明のタンパク質をコードするDNAま
たはmRNAが損傷し、欠損し、あるいはタンパク質の
発現が減少していることが検出された場合は、(胎児
性)横紋筋肉腫(胞巣状横紋筋肉腫、横紋筋原発性肝臓
肉腫など)、平滑筋肉腫、筋ジストロフィー症(筋強直
政ジストロフィー症)または子宮筋腫などの疾病である
と診断することができる。本発明のDNAを用いる上記
の遺伝子診断は、例えば、公知のノーザンハイブリダイ
ゼーションやPCR−SSCP法(ゲノミックス(Geno
mics),第5巻,874〜879頁(1989年)、プ
ロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・
オブ・サイエンシイズ・オブ・ユーエスエー(Proceedi
ngs of theNational Academy of Sciences of the Unit
ed States of America),第86巻,2766〜277
0頁(1989年))などにより実施することができ
る。例えば、ノーザンハイブリダイゼーションにより該
mRNAの発現低下が検出された場合は、例えば、(胎
児性)横紋筋肉腫(胞巣状横紋筋肉腫、横紋筋原発性肝
臓肉腫など)、平滑筋肉腫、筋ジストロフィー症(筋強
直政ジストロフィー症)または子宮筋腫などの疾病であ
る、または将来罹患する可能性が高いと診断することが
できる。
【0054】(3)本発明のタンパク質、その部分ペプ
チドまたはそれらの塩の定量による本発明のタンパク質
の細胞形質変換作用に基づく各種疾病の診断 本発明の抗体は、本発明のタンパク質を特異的に認識す
ることができるので、被検液中の本発明のタンパク質の
定量、特にサンドイッチ免疫測定法による定量をするこ
とによって、本発明のタンパク質の細胞形質変換作用に
基づく各種疾病の診断などに使用することができる。本
発明のタンパク質の定量法としては、(i)本発明の抗
体と、被検液および標識化された本発明のタンパク質と
を競合的に反応させ、該抗体に結合した標識化された本
発明のタンパク質の割合を測定することを特徴とする被
検液中の本発明のタンパク質を定量する方法、および
(ii)被検液と担体上に不溶化した本発明の抗体および
標識化された本発明の別の抗体とを同時あるいは連続的
に反応させたのち、不溶化担体上の標識剤の活性を測定
することを特徴とする被検液中の本発明のタンパク質を
定量する方法などがあげられる。上記(ii)の定量法に
おいては、一方の抗体が本発明のタンパク質のN端部を
認識する抗体で、他方の抗体が本発明のタンパク質のC
端部に反応する抗体であることが望ましい。また、本発
明のタンパク質に対するモノクローナル抗体(以下、単
にモノクローナル抗体と称する場合がある)を用いて本
発明のタンパク質の定量を行なえるほか、組織染色等に
よる検出を行なうこともできる。これらの目的には、抗
体分子そのものを用いてもよく、また、抗体分子のF
(ab')2 、Fab'、あるいはFab画分を用いてもよ
い。本発明の抗体を用いる本発明のタンパク質の定量法
は、 特に制限されるべきものではなく、被測定液中の
抗原量(例えば、タンパク質量)に対応した抗体、抗原
もしくは抗体−抗原複合体の量を化学的または物理的手
段により検出し、これを既知量の抗原を含む標準液を用
いて作製した標準曲線より算出する測定法であれば、い
ずれの測定法を用いてもよい。例えば、ネフロメトリ
ー、競合法、イムノメトリック法およびサンドイッチ法
が好適に用いられるが、感度、特異性の点で、後述する
サンドイッチ法を用いるのが特に好ましい。標識物質を
用いる測定法に用いられる標識剤としては、例えば、放
射性同位元素、酵素、蛍光物質、発光物質などが用いら
れる。放射性同位元素としては、例えば、〔125I〕、
〔131I〕、〔3H〕、〔14C〕などが、上記酵素として
は、安定で比活性の大きなものが好ましく、例えば、β
−ガラクトシダーゼ、β−グルコシダーゼ、アルカリフ
ォスファターゼ、パーオキシダーゼ、リンゴ酸脱水素酵
素などが、蛍光物質としては、例えば、フルオレスカミ
ン、フルオレッセンイソチオシアネートなどが、発光物
質としては、例えば、ルミノール、ルミノール誘導体、
ルシフェリン、ルシゲニンなどがそれぞれ用いられる。
さらに、抗体あるいは抗原と標識剤との結合にビオチン
−アビジン系を用いることもできる。抗原あるいは抗体
の不溶化に当っては、物理吸着を用いてもよく、また通
常タンパク質あるいは酵素等を不溶化、固定化するのに
用いられる化学結合を用いる方法でもよい。担体として
は、例えば、アガロース、デキストラン、セルロースな
どの不溶性多糖類、ポリスチレン、ポリアクリルアミ
ド、シリコン等の合成樹脂、あるいはガラスなどが用い
られる。サンドイッチ法においては不溶化したモノクロ
ーナル抗体に被検液を反応させ(1次反応)、さらに標
識化したモノクローナル抗体を反応させ(2次反応)た
のち、不溶化担体上の標識剤の活性を測定することによ
り被検液中の本発明のタンパク質量を定量することがで
きる。1次反応と2次反応は逆の順序に行っても、ま
た、同時に行なってもよいし時間をずらして行なっても
よい。標識化剤および不溶化の方法は前記のそれらに準
じることができる。また、サンドイッチ法による免疫測
定法において、固相用抗体あるいは標識用抗体に用いら
れる抗体は必ずしも1種類である必要はなく、測定感度
を向上させる等の目的で2種類以上の抗体の混合物を用
いてもよい。
チドまたはそれらの塩の定量による本発明のタンパク質
の細胞形質変換作用に基づく各種疾病の診断 本発明の抗体は、本発明のタンパク質を特異的に認識す
ることができるので、被検液中の本発明のタンパク質の
定量、特にサンドイッチ免疫測定法による定量をするこ
とによって、本発明のタンパク質の細胞形質変換作用に
基づく各種疾病の診断などに使用することができる。本
発明のタンパク質の定量法としては、(i)本発明の抗
体と、被検液および標識化された本発明のタンパク質と
を競合的に反応させ、該抗体に結合した標識化された本
発明のタンパク質の割合を測定することを特徴とする被
検液中の本発明のタンパク質を定量する方法、および
(ii)被検液と担体上に不溶化した本発明の抗体および
標識化された本発明の別の抗体とを同時あるいは連続的
に反応させたのち、不溶化担体上の標識剤の活性を測定
することを特徴とする被検液中の本発明のタンパク質を
定量する方法などがあげられる。上記(ii)の定量法に
おいては、一方の抗体が本発明のタンパク質のN端部を
認識する抗体で、他方の抗体が本発明のタンパク質のC
端部に反応する抗体であることが望ましい。また、本発
明のタンパク質に対するモノクローナル抗体(以下、単
にモノクローナル抗体と称する場合がある)を用いて本
発明のタンパク質の定量を行なえるほか、組織染色等に
よる検出を行なうこともできる。これらの目的には、抗
体分子そのものを用いてもよく、また、抗体分子のF
(ab')2 、Fab'、あるいはFab画分を用いてもよ
い。本発明の抗体を用いる本発明のタンパク質の定量法
は、 特に制限されるべきものではなく、被測定液中の
抗原量(例えば、タンパク質量)に対応した抗体、抗原
もしくは抗体−抗原複合体の量を化学的または物理的手
段により検出し、これを既知量の抗原を含む標準液を用
いて作製した標準曲線より算出する測定法であれば、い
ずれの測定法を用いてもよい。例えば、ネフロメトリ
ー、競合法、イムノメトリック法およびサンドイッチ法
が好適に用いられるが、感度、特異性の点で、後述する
サンドイッチ法を用いるのが特に好ましい。標識物質を
用いる測定法に用いられる標識剤としては、例えば、放
射性同位元素、酵素、蛍光物質、発光物質などが用いら
れる。放射性同位元素としては、例えば、〔125I〕、
〔131I〕、〔3H〕、〔14C〕などが、上記酵素として
は、安定で比活性の大きなものが好ましく、例えば、β
−ガラクトシダーゼ、β−グルコシダーゼ、アルカリフ
ォスファターゼ、パーオキシダーゼ、リンゴ酸脱水素酵
素などが、蛍光物質としては、例えば、フルオレスカミ
ン、フルオレッセンイソチオシアネートなどが、発光物
質としては、例えば、ルミノール、ルミノール誘導体、
ルシフェリン、ルシゲニンなどがそれぞれ用いられる。
さらに、抗体あるいは抗原と標識剤との結合にビオチン
−アビジン系を用いることもできる。抗原あるいは抗体
の不溶化に当っては、物理吸着を用いてもよく、また通
常タンパク質あるいは酵素等を不溶化、固定化するのに
用いられる化学結合を用いる方法でもよい。担体として
は、例えば、アガロース、デキストラン、セルロースな
どの不溶性多糖類、ポリスチレン、ポリアクリルアミ
ド、シリコン等の合成樹脂、あるいはガラスなどが用い
られる。サンドイッチ法においては不溶化したモノクロ
ーナル抗体に被検液を反応させ(1次反応)、さらに標
識化したモノクローナル抗体を反応させ(2次反応)た
のち、不溶化担体上の標識剤の活性を測定することによ
り被検液中の本発明のタンパク質量を定量することがで
きる。1次反応と2次反応は逆の順序に行っても、ま
た、同時に行なってもよいし時間をずらして行なっても
よい。標識化剤および不溶化の方法は前記のそれらに準
じることができる。また、サンドイッチ法による免疫測
定法において、固相用抗体あるいは標識用抗体に用いら
れる抗体は必ずしも1種類である必要はなく、測定感度
を向上させる等の目的で2種類以上の抗体の混合物を用
いてもよい。
【0055】本発明のサンドイッチ法による本発明のタ
ンパク質の測定法においては、1次反応と2次反応に用
いられる本発明のモノクローナル抗体は、本発明のタン
パク質の結合する部位が相異なる抗体が好ましく用いら
れる。すなわち、1次反応および2次反応に用いられる
抗体は、例えば、2次反応で用いられる抗体が、本発明
のタンパク質のC端部を認識する場合、1次反応で用い
られる抗体は、好ましくはC端部以外、例えばN端部を
認識する抗体が用いられる。本発明のモノクローナル抗
体をサンドイッチ法以外の測定システム、例えば、競合
法、イムノメトリック法あるいはネフロメトリーなどに
用いることができる。競合法では、被検液中の抗原と標
識抗原とを抗体に対して競合的に反応させたのち、未反
応の標識抗原(F)と抗体と結合した標識抗原(B)と
を分離し(B/F分離)、B,Fいずれかの標識量を測
定し、被検液中の抗原量を定量する。本反応法には、抗
体として可溶性抗体を用い、B/F分離をポリエチレン
グリコール、前記抗体に対する第2抗体などを用いる液
相法、および、第1抗体として固相化抗体を用いるか、
あるいは、第1抗体は可溶性のものを用い第2抗体とし
て固相化抗体を用いる固相化法とが用いられる。イムノ
メトリック法では、被検液中の抗原と固相化抗原とを一
定量の標識化抗体に対して競合反応させた後固相と液相
を分離するか、あるいは、被検液中の抗原と過剰量の標
識化抗体とを反応させ、次に固相化抗原を加え未反応の
標識化抗体を固相に結合させたのち、固相と液相を分離
する。次に、いずれかの相の標識量を測定し被検液中の
抗原量を定量する。また、ネフロメトリーでは、ゲル内
あるいは溶液中で抗原抗体反応の結果生じた不溶性の沈
降物の量を測定する。被検液中の抗原量僅かであり、少
量の沈降物しか得られない場合にもレーザーの散乱を利
用するレーザーネフロメトリーなどが好適に用いられ
る。これら個々の免疫学的測定法を本発明の定量方法に
適用するにあたっては、特別の条件、操作等の設定は必
要とされない。それぞれの方法における通常の条件、操
作法に当業者の通常の技術的配慮を加えて本発明のタン
パク質の測定系を構築すればよい。これらの一般的な技
術手段の詳細については、総説、成書などを参照するこ
とができる。例えば、入江 寛編「ラジオイムノアッセ
イ」(講談社、昭和49年発行)、入江 寛編「続ラジ
オイムノアッセイ」(講談社、昭和54年発行)、石川
栄治ら編「酵素免疫測定法」(医学書院、昭和53年発
行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定法」(第2版)(医
学書院、昭和57年発行)、石川栄治ら編「酵素免疫測
定法」(第3版)(医学書院、昭和62年発行)、「Me
thods in ENZYMOLOGY」 Vol. 70(Immunochemical Techn
iques(Part A))、 同書 Vol. 73(Immunochemical Techn
iques(Part B))、 同書 Vol. 74(Immunochemical Techn
iques(Part C))、 同書 Vol. 84(Immunochemical Techn
iques(Part D: Selected Immunoassays))、 同書 Vol.
92(Immunochemical Techniques(Part E: Monoclonal An
tibodies and General Immunoassay Methods))、 同書
Vol. 121(Immunochemical Techniques(Part I: Hybrido
ma Technology and Monoclonal Antibodies))(以上、ア
カデミックプレス社発行)などを参照することができ
る。以上のようにして、本発明の抗体を用いることによ
って、本発明のタンパク質を感度良く定量することがで
きる。上述の定量法によって、本発明のタンパク質が関
与する各種疾病の診断を行なうことができる。例えば、
本発明のタンパク質の濃度の減少が検出された場合は、
例えば、(胎児性)横紋筋肉腫(胞巣状横紋筋肉腫、横
紋筋原発性肝臓肉腫など)、平滑筋肉腫、筋ジストロフ
ィー症(筋強直政ジストロフィー症)または子宮筋腫な
どの疾病である、または将来罹患する可能性が高いと診
断することができる。
ンパク質の測定法においては、1次反応と2次反応に用
いられる本発明のモノクローナル抗体は、本発明のタン
パク質の結合する部位が相異なる抗体が好ましく用いら
れる。すなわち、1次反応および2次反応に用いられる
抗体は、例えば、2次反応で用いられる抗体が、本発明
のタンパク質のC端部を認識する場合、1次反応で用い
られる抗体は、好ましくはC端部以外、例えばN端部を
認識する抗体が用いられる。本発明のモノクローナル抗
体をサンドイッチ法以外の測定システム、例えば、競合
法、イムノメトリック法あるいはネフロメトリーなどに
用いることができる。競合法では、被検液中の抗原と標
識抗原とを抗体に対して競合的に反応させたのち、未反
応の標識抗原(F)と抗体と結合した標識抗原(B)と
を分離し(B/F分離)、B,Fいずれかの標識量を測
定し、被検液中の抗原量を定量する。本反応法には、抗
体として可溶性抗体を用い、B/F分離をポリエチレン
グリコール、前記抗体に対する第2抗体などを用いる液
相法、および、第1抗体として固相化抗体を用いるか、
あるいは、第1抗体は可溶性のものを用い第2抗体とし
て固相化抗体を用いる固相化法とが用いられる。イムノ
メトリック法では、被検液中の抗原と固相化抗原とを一
定量の標識化抗体に対して競合反応させた後固相と液相
を分離するか、あるいは、被検液中の抗原と過剰量の標
識化抗体とを反応させ、次に固相化抗原を加え未反応の
標識化抗体を固相に結合させたのち、固相と液相を分離
する。次に、いずれかの相の標識量を測定し被検液中の
抗原量を定量する。また、ネフロメトリーでは、ゲル内
あるいは溶液中で抗原抗体反応の結果生じた不溶性の沈
降物の量を測定する。被検液中の抗原量僅かであり、少
量の沈降物しか得られない場合にもレーザーの散乱を利
用するレーザーネフロメトリーなどが好適に用いられ
る。これら個々の免疫学的測定法を本発明の定量方法に
適用するにあたっては、特別の条件、操作等の設定は必
要とされない。それぞれの方法における通常の条件、操
作法に当業者の通常の技術的配慮を加えて本発明のタン
パク質の測定系を構築すればよい。これらの一般的な技
術手段の詳細については、総説、成書などを参照するこ
とができる。例えば、入江 寛編「ラジオイムノアッセ
イ」(講談社、昭和49年発行)、入江 寛編「続ラジ
オイムノアッセイ」(講談社、昭和54年発行)、石川
栄治ら編「酵素免疫測定法」(医学書院、昭和53年発
行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定法」(第2版)(医
学書院、昭和57年発行)、石川栄治ら編「酵素免疫測
定法」(第3版)(医学書院、昭和62年発行)、「Me
thods in ENZYMOLOGY」 Vol. 70(Immunochemical Techn
iques(Part A))、 同書 Vol. 73(Immunochemical Techn
iques(Part B))、 同書 Vol. 74(Immunochemical Techn
iques(Part C))、 同書 Vol. 84(Immunochemical Techn
iques(Part D: Selected Immunoassays))、 同書 Vol.
92(Immunochemical Techniques(Part E: Monoclonal An
tibodies and General Immunoassay Methods))、 同書
Vol. 121(Immunochemical Techniques(Part I: Hybrido
ma Technology and Monoclonal Antibodies))(以上、ア
カデミックプレス社発行)などを参照することができ
る。以上のようにして、本発明の抗体を用いることによ
って、本発明のタンパク質を感度良く定量することがで
きる。上述の定量法によって、本発明のタンパク質が関
与する各種疾病の診断を行なうことができる。例えば、
本発明のタンパク質の濃度の減少が検出された場合は、
例えば、(胎児性)横紋筋肉腫(胞巣状横紋筋肉腫、横
紋筋原発性肝臓肉腫など)、平滑筋肉腫、筋ジストロフ
ィー症(筋強直政ジストロフィー症)または子宮筋腫な
どの疾病である、または将来罹患する可能性が高いと診
断することができる。
【0056】(4)アンチセンスDNAを含有する医薬 本発明のDNAに相補的に結合し、該DNAの発現を抑
制することができるアンチセンスDNAは、生体内にお
ける本発明のタンパク質または本発明のDNAの機能を
抑制することができるので、例えば、本発明のタンパク
質などの発現過多に起因する疾患の治療・予防剤として
使用することができる。上記アンチセンスDNAを上記
の治療・予防剤として使用する場合、前記した本発明の
DNAを含有する各種疾病の治療・予防剤と同様にして
使用することができる。例えば、該アンチセンスDNA
を用いる場合、該アンチセンスDNAを単独あるいはレ
トロウイルスベクター、アデノウイルスベクター、アデ
ノウイルスアソシエーテッドウイルスベクターなどの適
当なベクターに挿入した後、常套手段に従って投与する
ことができる。該アンチセンスDNAは、そのままで、
あるいは摂取促進のために補助剤などの生理学的に認め
られる担体とともに製剤化し、遺伝子銃やハイドロゲル
カテーテルのようなカテーテルによって投与できる。さ
らに、該アンチセンスDNAは、組織や細胞における本
発明のDNAの存在やその発現状況を調べるための診断
用オリゴヌクレオチドプローブとして使用することもで
きる。
制することができるアンチセンスDNAは、生体内にお
ける本発明のタンパク質または本発明のDNAの機能を
抑制することができるので、例えば、本発明のタンパク
質などの発現過多に起因する疾患の治療・予防剤として
使用することができる。上記アンチセンスDNAを上記
の治療・予防剤として使用する場合、前記した本発明の
DNAを含有する各種疾病の治療・予防剤と同様にして
使用することができる。例えば、該アンチセンスDNA
を用いる場合、該アンチセンスDNAを単独あるいはレ
トロウイルスベクター、アデノウイルスベクター、アデ
ノウイルスアソシエーテッドウイルスベクターなどの適
当なベクターに挿入した後、常套手段に従って投与する
ことができる。該アンチセンスDNAは、そのままで、
あるいは摂取促進のために補助剤などの生理学的に認め
られる担体とともに製剤化し、遺伝子銃やハイドロゲル
カテーテルのようなカテーテルによって投与できる。さ
らに、該アンチセンスDNAは、組織や細胞における本
発明のDNAの存在やその発現状況を調べるための診断
用オリゴヌクレオチドプローブとして使用することもで
きる。
【0057】本明細書および図面において、塩基やアミ
ノ酸などを略号で表示する場合、IUPAC−IUB
Commission on Biochemical Nomenclature による略号
あるいは当該分野における慣用略号に基づくものであ
り、その例を下記する。またアミノ酸に関し光学異性体
があり得る場合は、特に明示しなければL体を示すもの
とする。 DNA :デオキシリボ核酸 cDNA :相補的デオキシリボ核酸 A :アデニン T :チミン G :グアニン C :シトシン RNA :リボ核酸 mRNA :メッセンジャーリボ核酸 dATP :デオキシアデノシン三リン酸 dTTP :デオキシチミジン三リン酸 dGTP :デオキシグアノシン三リン酸 dCTP :デオキシシチジン三リン酸 ATP :アデノシン三リン酸 EDTA :エチレンジアミン四酢酸 SDS :ドデシル硫酸ナトリウム Gly :グリシン Ala :アラニン Val :バリン Leu :ロイシン Ile :イソロイシン Ser :セリン Thr :スレオニン Cys :システイン Met :メチオニン Glu :グルタミン酸 Asp :アスパラギン酸 Lys :リジン Arg :アルギニン His :ヒスチジン Phe :フェニルアラニン Tyr :チロシン Trp :トリプトファン Pro :プロリン Asn :アスパラギン Gln :グルタミン pGlu :ピログルタミン酸
ノ酸などを略号で表示する場合、IUPAC−IUB
Commission on Biochemical Nomenclature による略号
あるいは当該分野における慣用略号に基づくものであ
り、その例を下記する。またアミノ酸に関し光学異性体
があり得る場合は、特に明示しなければL体を示すもの
とする。 DNA :デオキシリボ核酸 cDNA :相補的デオキシリボ核酸 A :アデニン T :チミン G :グアニン C :シトシン RNA :リボ核酸 mRNA :メッセンジャーリボ核酸 dATP :デオキシアデノシン三リン酸 dTTP :デオキシチミジン三リン酸 dGTP :デオキシグアノシン三リン酸 dCTP :デオキシシチジン三リン酸 ATP :アデノシン三リン酸 EDTA :エチレンジアミン四酢酸 SDS :ドデシル硫酸ナトリウム Gly :グリシン Ala :アラニン Val :バリン Leu :ロイシン Ile :イソロイシン Ser :セリン Thr :スレオニン Cys :システイン Met :メチオニン Glu :グルタミン酸 Asp :アスパラギン酸 Lys :リジン Arg :アルギニン His :ヒスチジン Phe :フェニルアラニン Tyr :チロシン Trp :トリプトファン Pro :プロリン Asn :アスパラギン Gln :グルタミン pGlu :ピログルタミン酸
【0058】また、本明細書中で繁用される置換基、保
護基および試薬を下記の記号で表記する。 Me :メチル基 Et :エチル基 Bu :ブチル基 Ph :フェニル基 TC :チアゾリジン−4(R)−カルボキ
サミド基 Tos :p−トルエンスルフォニル CHO :ホルミル Bzl :ベンジル Cl2Bzl :2,6−ジクロロベンジル Bom :ベンジルオキシメチル Z :ベンジルオキシカルボニル Cl−Z :2−クロロベンジルオキシカルボニ
ル Br−Z :2−ブロモベンジルオキシカルボニ
ル Boc :t−ブトキシカルボニル DNP :ジニトロフェノール Trt :トリチル Bum :t−ブトキシメチル Fmoc :N−9−フルオレニルメトキシカル
ボニル HOBt :1−ヒドロキシベンズトリアゾール HOOBt :3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシ
−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアジン HONB :1-ヒドロキシ-5-ノルボルネン-2,3-
ジカルボキシイミド DCC :N、N'−ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド
護基および試薬を下記の記号で表記する。 Me :メチル基 Et :エチル基 Bu :ブチル基 Ph :フェニル基 TC :チアゾリジン−4(R)−カルボキ
サミド基 Tos :p−トルエンスルフォニル CHO :ホルミル Bzl :ベンジル Cl2Bzl :2,6−ジクロロベンジル Bom :ベンジルオキシメチル Z :ベンジルオキシカルボニル Cl−Z :2−クロロベンジルオキシカルボニ
ル Br−Z :2−ブロモベンジルオキシカルボニ
ル Boc :t−ブトキシカルボニル DNP :ジニトロフェノール Trt :トリチル Bum :t−ブトキシメチル Fmoc :N−9−フルオレニルメトキシカル
ボニル HOBt :1−ヒドロキシベンズトリアゾール HOOBt :3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシ
−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアジン HONB :1-ヒドロキシ-5-ノルボルネン-2,3-
ジカルボキシイミド DCC :N、N'−ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド
【0059】本明細書の配列表の配列番号は、以下の配
列を示す。 〔配列番号:1〕本発明のヒト由来タンパク質のアミノ
酸配列を示す。 〔配列番号:2〕本発明のマウス由来タンパク質のアミ
ノ酸配列を示す。 〔配列番号:3〕本発明のラット由来タンパク質のアミ
ノ酸配列を示す。 〔配列番号:4〕本発明の配列番号:1で表わされるア
ミノ酸配列を有するヒト由来タンパク質をコードするc
DNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:5〕プラスミドpTB1939に挿入され
ている、本発明の配列番号:1で表わされるアミノ酸配
列を有するヒト由来タンパク質をコードするcDNAを
含有するDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:6〕プラスミドpTB1940に挿入され
ている、本発明の配列番号:1で表わされるアミノ酸配
列を有するヒト由来タンパク質をコードするcDNAを
含有するDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:7〕本発明の配列番号:2で表わされるア
ミノ酸配列を有するマウス由来タンパク質をコードする
cDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:8〕プラスミドpTB1958に挿入され
ている、本発明の配列番号:2で表わされるアミノ酸配
列を有するマウス由来タンパク質をコードするcDNA
を含有するDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:9〕本発明の配列番号:2で表わされるア
ミノ酸配列を有するマウス由来タンパク質をコードする
ゲノムDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:10〕本発明の配列番号:3で表わされる
アミノ酸配列を有するラット由来タンパク質をコードす
るcDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:11〕本発明のヒト由来タンパク質をコー
ドするDNAをクローニングするために使用した合成オ
リゴヌクレオチドの塩基配列を示す。 〔配列番号:12〕本発明のヒト由来タンパク質をコー
ドするDNAをクローニングするために使用したプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:13〕本発明のヒト由来タンパク質をコー
ドするDNAをクローニングするために使用したプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:14〕本発明のマウス由来タンパク質をコ
ードするDNAをクローニングするために使用したオリ
ゴヌクレオチドの塩基配列を示す。 〔配列番号:15〕本発明のマウス由来タンパク質をコ
ードするDNAをクローニングするために使用したオリ
ゴヌクレオチドの塩基配列を示す。 〔配列番号:16〕本発明のマウス由来タンパク質をコ
ードするDNAの開始コドン付近の塩基配列の解析に使
用した合成オリゴヌクレオチドの塩基配列を示す。 〔配列番号:17〕本発明のマウス由来タンパク質をコ
ードするDNAの開始コドン付近の塩基配列の解析に使
用した合成オリゴヌクレオチドの塩基配列を示す。 〔配列番号:18〕本発明のマウス由来タンパク質をコ
ードするDNAの開始コドン付近の塩基配列の解析に使
用したマウス染色体DNA断片の両末端結合しているア
ダプターの塩基配列を示す。 〔配列番号:19〕本発明のマウス由来タンパク質をコ
ードするDNAの開始コドン付近の塩基配列の解析に使
用した合成オリゴヌクレオチドの塩基配列を示す。 〔配列番号:20〕本発明のマウス由来タンパク質をコ
ードするDNAの開始コドン付近の塩基配列の解析に使
用した合成オリゴヌクレオチドの塩基配列を示す。 〔配列番号:21〕本発明のヒト由来タンパク質の細胞
外領域をコードするDNAをクローニングするために使
用したプライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:22〕本発明のヒト由来タンパク質の細胞
外領域をコードするDNAをクローニングするために使
用したプライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:23〕本発明のラット由来タンパク質をコ
ードするDNAをクローニングするために使用したプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:24〕本発明のラット由来タンパク質をコ
ードするDNAをクローニングするために使用したプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:25〕本発明のタンパク質のアミノ酸配列
の一般式(I)を示す。 〔配列番号:26〕後述の参考例6で使用したプライマ
ーの塩基配列を示す。 〔配列番号:27〕後述の参考例6で使用したプライマ
ーの塩基配列を示す。 〔配列番号:28〕後述の参考例7で使用したプライマ
ー1の塩基配列を示す。 〔配列番号:29〕後述の参考例7で使用したプライマ
ー2の塩基配列を示す。 〔配列番号:30〕後述の参考例7で取得した612塩
基からなるcDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:31〕後述の参考例7で取得したhTL4
−2のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:32〕本発明のタンパク質のアミノ酸配列
の一般式(II)を示す。 〔配列番号:33〕後述の参考例8で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:34〕後述の参考例8で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:35〕後述の実施例1で用いられたプロー
ブの塩基配列を示す。 〔配列番号:36〕後述の実施例1で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:37〕後述の実施例1で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:38〕後述の実施例1で用いられたプロー
ブの塩基配列を示す。 〔配列番号:39〕後述の実施例1で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:40〕後述の実施例1で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:41〕後述の実施例1で用いられたプロー
ブの塩基配列を示す。 〔配列番号:42〕後述の実施例1で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:43〕後述の実施例1で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:44〕後述の実施例1で用いられたプロー
ブの塩基配列を示す。 〔配列番号:45〕後述の実施例1で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:46〕後述の実施例1で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:47〕後述の実施例7で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:48〕後述の実施例7で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:49〕後述の実施例7で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:50〕後述の実施例7で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:51〕後述の実施例7で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:52〕後述の実施例7で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:53〕後述の実施例7で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:54〕後述の実施例7で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。
列を示す。 〔配列番号:1〕本発明のヒト由来タンパク質のアミノ
酸配列を示す。 〔配列番号:2〕本発明のマウス由来タンパク質のアミ
ノ酸配列を示す。 〔配列番号:3〕本発明のラット由来タンパク質のアミ
ノ酸配列を示す。 〔配列番号:4〕本発明の配列番号:1で表わされるア
ミノ酸配列を有するヒト由来タンパク質をコードするc
DNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:5〕プラスミドpTB1939に挿入され
ている、本発明の配列番号:1で表わされるアミノ酸配
列を有するヒト由来タンパク質をコードするcDNAを
含有するDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:6〕プラスミドpTB1940に挿入され
ている、本発明の配列番号:1で表わされるアミノ酸配
列を有するヒト由来タンパク質をコードするcDNAを
含有するDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:7〕本発明の配列番号:2で表わされるア
ミノ酸配列を有するマウス由来タンパク質をコードする
cDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:8〕プラスミドpTB1958に挿入され
ている、本発明の配列番号:2で表わされるアミノ酸配
列を有するマウス由来タンパク質をコードするcDNA
を含有するDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:9〕本発明の配列番号:2で表わされるア
ミノ酸配列を有するマウス由来タンパク質をコードする
ゲノムDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:10〕本発明の配列番号:3で表わされる
アミノ酸配列を有するラット由来タンパク質をコードす
るcDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:11〕本発明のヒト由来タンパク質をコー
ドするDNAをクローニングするために使用した合成オ
リゴヌクレオチドの塩基配列を示す。 〔配列番号:12〕本発明のヒト由来タンパク質をコー
ドするDNAをクローニングするために使用したプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:13〕本発明のヒト由来タンパク質をコー
ドするDNAをクローニングするために使用したプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:14〕本発明のマウス由来タンパク質をコ
ードするDNAをクローニングするために使用したオリ
ゴヌクレオチドの塩基配列を示す。 〔配列番号:15〕本発明のマウス由来タンパク質をコ
ードするDNAをクローニングするために使用したオリ
ゴヌクレオチドの塩基配列を示す。 〔配列番号:16〕本発明のマウス由来タンパク質をコ
ードするDNAの開始コドン付近の塩基配列の解析に使
用した合成オリゴヌクレオチドの塩基配列を示す。 〔配列番号:17〕本発明のマウス由来タンパク質をコ
ードするDNAの開始コドン付近の塩基配列の解析に使
用した合成オリゴヌクレオチドの塩基配列を示す。 〔配列番号:18〕本発明のマウス由来タンパク質をコ
ードするDNAの開始コドン付近の塩基配列の解析に使
用したマウス染色体DNA断片の両末端結合しているア
ダプターの塩基配列を示す。 〔配列番号:19〕本発明のマウス由来タンパク質をコ
ードするDNAの開始コドン付近の塩基配列の解析に使
用した合成オリゴヌクレオチドの塩基配列を示す。 〔配列番号:20〕本発明のマウス由来タンパク質をコ
ードするDNAの開始コドン付近の塩基配列の解析に使
用した合成オリゴヌクレオチドの塩基配列を示す。 〔配列番号:21〕本発明のヒト由来タンパク質の細胞
外領域をコードするDNAをクローニングするために使
用したプライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:22〕本発明のヒト由来タンパク質の細胞
外領域をコードするDNAをクローニングするために使
用したプライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:23〕本発明のラット由来タンパク質をコ
ードするDNAをクローニングするために使用したプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:24〕本発明のラット由来タンパク質をコ
ードするDNAをクローニングするために使用したプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:25〕本発明のタンパク質のアミノ酸配列
の一般式(I)を示す。 〔配列番号:26〕後述の参考例6で使用したプライマ
ーの塩基配列を示す。 〔配列番号:27〕後述の参考例6で使用したプライマ
ーの塩基配列を示す。 〔配列番号:28〕後述の参考例7で使用したプライマ
ー1の塩基配列を示す。 〔配列番号:29〕後述の参考例7で使用したプライマ
ー2の塩基配列を示す。 〔配列番号:30〕後述の参考例7で取得した612塩
基からなるcDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:31〕後述の参考例7で取得したhTL4
−2のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:32〕本発明のタンパク質のアミノ酸配列
の一般式(II)を示す。 〔配列番号:33〕後述の参考例8で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:34〕後述の参考例8で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:35〕後述の実施例1で用いられたプロー
ブの塩基配列を示す。 〔配列番号:36〕後述の実施例1で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:37〕後述の実施例1で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:38〕後述の実施例1で用いられたプロー
ブの塩基配列を示す。 〔配列番号:39〕後述の実施例1で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:40〕後述の実施例1で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:41〕後述の実施例1で用いられたプロー
ブの塩基配列を示す。 〔配列番号:42〕後述の実施例1で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:43〕後述の実施例1で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:44〕後述の実施例1で用いられたプロー
ブの塩基配列を示す。 〔配列番号:45〕後述の実施例1で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:46〕後述の実施例1で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:47〕後述の実施例7で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:48〕後述の実施例7で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:49〕後述の実施例7で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:50〕後述の実施例7で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:51〕後述の実施例7で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:52〕後述の実施例7で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:53〕後述の実施例7で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:54〕後述の実施例7で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。
【0060】後述の参考例1で得られた形質転換体エシ
ェリヒア コリ(Escherichia coli)DH10B/pT
B1939およびエシェリヒア コリ(Escherichia co
li)DH10B/pTB1940は、それぞれ1996
年7月17日から茨城県つくば市東1丁目1番地1 中
央第6(郵便番号 305−8566) 独立行政法人
産業技術総合研究所 特許生物寄託センター(旧 通商
産業省工業技術院生命工学工業技術研究所(NIB
H))に寄託番号FERM BP−5595およびFE
RM BP−5596として、また1996年7月11
日から財団法人・発酵研究所(IFO)に寄託番号IF
O 15997およびIFO 15998として寄託さ
れている。後述の参考例2で得られた形質転換体エシェ
リヒア コリ(Escherichia coli)DH5α/pTB1
958は、1997年1月30日から茨城県つくば市東
1丁目1番地1 中央第6(郵便番号 305−856
6) 独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託
センター(旧 通商産業省工業技術院生命工学工業技術
研究所(NIBH))に寄託番号FERM BP−58
05として、また1997年1月31日から財団法人・
発酵研究所(IFO)に寄託番号IFO 16054と
して寄託されている。なお、NIBHによる寄託証中の
微生物の識別のための表示欄に「エシェリヒア・コリ
(Escherichia coli)DH10B/pTB1958」と
記載されているが、正しくは「エシェリヒア・コリ(Es
cherichia coli)DH5α/pTB1958」であり、
本件については1997年2月5日付で記載事項変更届
を提出済みである。後述の参考例3で得られた形質転換
体エシェリヒア コリ(Escherichia coli)DH5α/
pTB2011は、1997年7月8日から茨城県つく
ば市東1丁目1番地1 中央第6(郵便番号 305−
8566) 独立行政法人産業技術総合研究所 特許生
物寄託センター(旧 通商産業省工業技術院生命工学工
業技術研究所(NIBH))に寄託番号FERM BP
−6012として、また1997年7月7日から財団法
人・発酵研究所(IFO)に寄託番号IFO 1610
9として寄託されている。後述の参考例5で得られた形
質転換体エシェリヒア コリ(Escherichia coli)DH
5α/pTB2012は、1997年7月8日から茨城
県つくば市東1丁目1番地1 中央第6(郵便番号 3
05−8566) 独立行政法人産業技術総合研究所
特許生物寄託センター(旧 通商産業省工業技術院生命
工学工業技術研究所(NIBH))に寄託番号FERM
BP−6013として、また1997年7月7日から
財団法人・発酵研究所(IFO)に寄託番号IFO 1
6110として寄託されている。後述の参考例7で得ら
れたhTL4−2をコードする塩基配列を保持する形質
転換体エシェリヒア コリ(Escherichia coli)DH5
α/hTL4−pCR2.1は、1999年12月6日
から茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6(郵便
番号 305−8566) 独立行政法人産業技術総合
研究所 特許生物寄託センター(旧 通商産業省工業技
術院生命工学工業技術研究所(NIBH))に寄託番号
FERM BP−6958として、また1999年10
月27日から財団法人・発酵研究所(IFO)に寄託番
号IFO 16329として寄託されている。
ェリヒア コリ(Escherichia coli)DH10B/pT
B1939およびエシェリヒア コリ(Escherichia co
li)DH10B/pTB1940は、それぞれ1996
年7月17日から茨城県つくば市東1丁目1番地1 中
央第6(郵便番号 305−8566) 独立行政法人
産業技術総合研究所 特許生物寄託センター(旧 通商
産業省工業技術院生命工学工業技術研究所(NIB
H))に寄託番号FERM BP−5595およびFE
RM BP−5596として、また1996年7月11
日から財団法人・発酵研究所(IFO)に寄託番号IF
O 15997およびIFO 15998として寄託さ
れている。後述の参考例2で得られた形質転換体エシェ
リヒア コリ(Escherichia coli)DH5α/pTB1
958は、1997年1月30日から茨城県つくば市東
1丁目1番地1 中央第6(郵便番号 305−856
6) 独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託
センター(旧 通商産業省工業技術院生命工学工業技術
研究所(NIBH))に寄託番号FERM BP−58
05として、また1997年1月31日から財団法人・
発酵研究所(IFO)に寄託番号IFO 16054と
して寄託されている。なお、NIBHによる寄託証中の
微生物の識別のための表示欄に「エシェリヒア・コリ
(Escherichia coli)DH10B/pTB1958」と
記載されているが、正しくは「エシェリヒア・コリ(Es
cherichia coli)DH5α/pTB1958」であり、
本件については1997年2月5日付で記載事項変更届
を提出済みである。後述の参考例3で得られた形質転換
体エシェリヒア コリ(Escherichia coli)DH5α/
pTB2011は、1997年7月8日から茨城県つく
ば市東1丁目1番地1 中央第6(郵便番号 305−
8566) 独立行政法人産業技術総合研究所 特許生
物寄託センター(旧 通商産業省工業技術院生命工学工
業技術研究所(NIBH))に寄託番号FERM BP
−6012として、また1997年7月7日から財団法
人・発酵研究所(IFO)に寄託番号IFO 1610
9として寄託されている。後述の参考例5で得られた形
質転換体エシェリヒア コリ(Escherichia coli)DH
5α/pTB2012は、1997年7月8日から茨城
県つくば市東1丁目1番地1 中央第6(郵便番号 3
05−8566) 独立行政法人産業技術総合研究所
特許生物寄託センター(旧 通商産業省工業技術院生命
工学工業技術研究所(NIBH))に寄託番号FERM
BP−6013として、また1997年7月7日から
財団法人・発酵研究所(IFO)に寄託番号IFO 1
6110として寄託されている。後述の参考例7で得ら
れたhTL4−2をコードする塩基配列を保持する形質
転換体エシェリヒア コリ(Escherichia coli)DH5
α/hTL4−pCR2.1は、1999年12月6日
から茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6(郵便
番号 305−8566) 独立行政法人産業技術総合
研究所 特許生物寄託センター(旧 通商産業省工業技
術院生命工学工業技術研究所(NIBH))に寄託番号
FERM BP−6958として、また1999年10
月27日から財団法人・発酵研究所(IFO)に寄託番
号IFO 16329として寄託されている。
【0061】
【実施例】以下に、実施例および参考例をあげて本発明
をさらに具体的に説明するが、本発明はそれに限定され
るものではない。なお、大腸菌を用いての遺伝子操作法
は、モレキュラー・クローニング(Molecular clonin
g)に記載されている方法に従った。
をさらに具体的に説明するが、本発明はそれに限定され
るものではない。なお、大腸菌を用いての遺伝子操作法
は、モレキュラー・クローニング(Molecular clonin
g)に記載されている方法に従った。
【0062】参考例1 ヒト由来TL4タンパク質をコ
ードするcDNAのクローニング cDNAのクローニングは、ジーントラッパー(GENETR
APPERTM)cDNAポジティブ選択システム(ギブコビ
ーアールエル社)を用いて行なった。 スーパースクリ
プトTMヒト肝臓cDNAライブラリー(ギブコビーアー
ルエル社)の大腸菌DH12S株を、100μg/ml ア
ンピシリン含有Terrific Broth(12g/lBacto-trypton
e(ディフコ社)、24g/l Bacto-yeast extract(ディ
フコ社)、2.3g/l リン酸一カリウム、12.5g/l リ
ン酸二カリウム、0.4% グリセロール)で30℃で
16時間培養し、集菌後、キアジェンプラスミドキット
(キアジェン社)を用いて、プラスミドcDNAライブ
ラリーを調製した。精製したプラスミドcDNAライブ
ラリーをGeneII,ExoIII(いずれもギブコビー
アールエル社)によって消化し、一本鎖cDNAライブ
ラリーを作成した。一方、プローブとして、合成オリゴ
ヌクレオチド(配列番号:11)をcDNAライブラリ
ーのスクリーニングに用いた。プローブは、TdT,ビ
オチン−14−dCTP(ギブコビーアールエル社)を
用いて、3'末端をビオチン化することで標識した。一
本鎖cDNAライブラリーを95℃で1分間処理した
後、氷中で急冷し、ビオチン化したプローブを加えて3
7℃で1時間、室温でハイブリダイゼーションを行なっ
た。ハイブリダイゼーション後、ジーントラッパーcD
NAポジティブ選択システム・ストレプトアビジンビー
ズ(ギブコビーアールエル社)を加えて、室温で2分ご
とに撹拌しながら30分間放置した。その後、ジーント
ラッパーcDNAポジティブ選択システム・マグネット
ラック(ギブコビーアールエル社)中に入れ、2分間放
置した。上清を捨て、マグネットビーズをジーントラッ
パーcDNAポジティブ選択システム・ウオッシュバッ
ファーで洗浄した。このウオッシュバッファーによる洗
浄を3回行なった。その後、マグネットラックに入れて
放置し、上清を捨て、ジーントラッパーcDNAポジテ
ィブ選択システム・溶出バッファーを加え、5分間室温
で放置した。マグネットラックに入れて5分間放置した
後、その上清のDNA溶液を回収した。取得したDNA
溶液にプライマーとして合成オリゴヌクレオチド(配列
番号:11)を入れ、95℃で1分間処理した。ジーン
トラッパーcDNAポジティブ選択システム・修復酵素
を加え、70℃で15分間放置して二本鎖DNAを合成
した。合成した二本鎖DNAをエレクトロポレーション
装置(バイオ・ラッド社)により、大腸菌DH10B株
に導入した。得られた形質転換株を用いて2種のオリゴ
ヌクレオチド(配列番号:12、配列番号:13)をプ
ライマーとしてコロニーPCRによるスクリーニングを
行なった。PCRにより434bpの増幅断片が形成さ
れたコロニーを陽性クローンとして3株(#9、#3
3、#81)選択した。選択した大腸菌を培養後、DN
Aを抽出し、Taqダイデオキシターミネーターサイク
ルシーケンシングキット(パーキンエルマー社)を用い
て反応を行ない、ABI PRISMTM 377 DNAシーケン
サー(パーキンエルマー社)により、cDNA断片の塩
基配列を決定した。取得した3クローンのうち、クロー
ン#9とクローン#33は同一のDNA断片を含んでお
り、poly(A)+鎖を含む配列番号:5で表される149
1個の塩基配列を有していた。また、クローン#81は
poly(A)+鎖、並びに poly(A)+付加シグナル(AAT
AA)を含む配列番号:6で表される1353個の塩基
配列を有していた。これら3クローンのcDNA断片に
は同一遺伝子が含まれており、配列番号:1で表される
240個のアミノ酸からなるTL4タンパク質がコード
されていた。また Kyte−Doolittle解析から、35番バ
リン(Val)から63番トリプトファン(Trp)に
かけての疎水性領域が本タンパク質の膜貫通領域と予想
された。本タンパク質はヒトリンホトキシンβと最も相
同性が高かったが、アミノ酸レベルで33%の相同性が
見られた。また、ヒトFasリガンドとはアミノ酸レベ
ルで31%の相同性が見られたが、J. Hein法(PAM250
residue weight table に基づく)による系統樹解析で
は、ヒトリンホトキシンβよりもヒトFasリガンドと
のより高い相同性が見られた。本発明のタンパク質をコ
ードするDNAのうちクローン#9を保持するプラスミ
ドpTB1939並びにクローン#81を含むプラスミ
ドpTB1940を大腸菌(Escherichia coli)DH1
0Bに導入して、形質転換体:大腸菌(Escherichia co
li)DH10B/pTB1939並びに大腸菌(Escher
ichia coli)DH10B/pTB1940を得た。
ードするcDNAのクローニング cDNAのクローニングは、ジーントラッパー(GENETR
APPERTM)cDNAポジティブ選択システム(ギブコビ
ーアールエル社)を用いて行なった。 スーパースクリ
プトTMヒト肝臓cDNAライブラリー(ギブコビーアー
ルエル社)の大腸菌DH12S株を、100μg/ml ア
ンピシリン含有Terrific Broth(12g/lBacto-trypton
e(ディフコ社)、24g/l Bacto-yeast extract(ディ
フコ社)、2.3g/l リン酸一カリウム、12.5g/l リ
ン酸二カリウム、0.4% グリセロール)で30℃で
16時間培養し、集菌後、キアジェンプラスミドキット
(キアジェン社)を用いて、プラスミドcDNAライブ
ラリーを調製した。精製したプラスミドcDNAライブ
ラリーをGeneII,ExoIII(いずれもギブコビー
アールエル社)によって消化し、一本鎖cDNAライブ
ラリーを作成した。一方、プローブとして、合成オリゴ
ヌクレオチド(配列番号:11)をcDNAライブラリ
ーのスクリーニングに用いた。プローブは、TdT,ビ
オチン−14−dCTP(ギブコビーアールエル社)を
用いて、3'末端をビオチン化することで標識した。一
本鎖cDNAライブラリーを95℃で1分間処理した
後、氷中で急冷し、ビオチン化したプローブを加えて3
7℃で1時間、室温でハイブリダイゼーションを行なっ
た。ハイブリダイゼーション後、ジーントラッパーcD
NAポジティブ選択システム・ストレプトアビジンビー
ズ(ギブコビーアールエル社)を加えて、室温で2分ご
とに撹拌しながら30分間放置した。その後、ジーント
ラッパーcDNAポジティブ選択システム・マグネット
ラック(ギブコビーアールエル社)中に入れ、2分間放
置した。上清を捨て、マグネットビーズをジーントラッ
パーcDNAポジティブ選択システム・ウオッシュバッ
ファーで洗浄した。このウオッシュバッファーによる洗
浄を3回行なった。その後、マグネットラックに入れて
放置し、上清を捨て、ジーントラッパーcDNAポジテ
ィブ選択システム・溶出バッファーを加え、5分間室温
で放置した。マグネットラックに入れて5分間放置した
後、その上清のDNA溶液を回収した。取得したDNA
溶液にプライマーとして合成オリゴヌクレオチド(配列
番号:11)を入れ、95℃で1分間処理した。ジーン
トラッパーcDNAポジティブ選択システム・修復酵素
を加え、70℃で15分間放置して二本鎖DNAを合成
した。合成した二本鎖DNAをエレクトロポレーション
装置(バイオ・ラッド社)により、大腸菌DH10B株
に導入した。得られた形質転換株を用いて2種のオリゴ
ヌクレオチド(配列番号:12、配列番号:13)をプ
ライマーとしてコロニーPCRによるスクリーニングを
行なった。PCRにより434bpの増幅断片が形成さ
れたコロニーを陽性クローンとして3株(#9、#3
3、#81)選択した。選択した大腸菌を培養後、DN
Aを抽出し、Taqダイデオキシターミネーターサイク
ルシーケンシングキット(パーキンエルマー社)を用い
て反応を行ない、ABI PRISMTM 377 DNAシーケン
サー(パーキンエルマー社)により、cDNA断片の塩
基配列を決定した。取得した3クローンのうち、クロー
ン#9とクローン#33は同一のDNA断片を含んでお
り、poly(A)+鎖を含む配列番号:5で表される149
1個の塩基配列を有していた。また、クローン#81は
poly(A)+鎖、並びに poly(A)+付加シグナル(AAT
AA)を含む配列番号:6で表される1353個の塩基
配列を有していた。これら3クローンのcDNA断片に
は同一遺伝子が含まれており、配列番号:1で表される
240個のアミノ酸からなるTL4タンパク質がコード
されていた。また Kyte−Doolittle解析から、35番バ
リン(Val)から63番トリプトファン(Trp)に
かけての疎水性領域が本タンパク質の膜貫通領域と予想
された。本タンパク質はヒトリンホトキシンβと最も相
同性が高かったが、アミノ酸レベルで33%の相同性が
見られた。また、ヒトFasリガンドとはアミノ酸レベ
ルで31%の相同性が見られたが、J. Hein法(PAM250
residue weight table に基づく)による系統樹解析で
は、ヒトリンホトキシンβよりもヒトFasリガンドと
のより高い相同性が見られた。本発明のタンパク質をコ
ードするDNAのうちクローン#9を保持するプラスミ
ドpTB1939並びにクローン#81を含むプラスミ
ドpTB1940を大腸菌(Escherichia coli)DH1
0Bに導入して、形質転換体:大腸菌(Escherichia co
li)DH10B/pTB1939並びに大腸菌(Escher
ichia coli)DH10B/pTB1940を得た。
【0063】参考例2 マウス由来TL4タンパク質を
コードするcDNAのクローニング cDNAのクローニングは、PCR法によって行なっ
た。スーパースクリプト TMマウス8.5日胚由来cDN
Aライブラリー(ギブコビーアールエル社)の大腸菌D
H12S株を、100μg/ml アンピシリン含有Super B
roth(32g/l Bacto-tryptone(ディフコ社)、20g
/l Bacto-yeast extract(ディフコ社)、0.2g/l N
aCl)で30℃、16時間培養した後、キアジェンプラ
スミドキット(キアジェン社)を用いてプラスミドcD
NAライブラリーを調製し、鋳型として用いた。プライ
マーとして、次の2つの合成オリゴヌクレオチドを用い
た。 5'−TCTGCTCTGGCATGGAGAGTGT
GGT−3'(配列番号:14) 5'−CTATTGCTGGGTTTGAGGTGAG
TC−3'(配列番号:15) PCR反応は、TaKaRa Ex Taq(宝酒造
(株))を含む系で、サーマルサークラー(GeneAmpR
PCR System 2400,パーキンエルマー社)を用いて94
℃,1分を1サイクル、94℃,20秒→55℃,30
秒→72℃,2分を30サイクル、4℃放置の条件で行
なった。得られた増幅断片をpT7Blue T-vector(ノバジ
ェン社)にDNAライゲーションキットバージョン2
(宝酒造(株))を用いて挿入し、大腸菌DH5α株に
導入した。得られた形質転換菌からプラスミドDNAを
抽出し、ダイターミネーターサイクルシークエンスFS
レディリアクションキット(パーキンエルマー社)を用
いて反応を行ない、373A DNAシーケンサー(パ
ーキンエルマー社)によりcDNA断片の塩基配列を決
定した。取得したクローンは、配列番号:7で表わされ
る717個の塩基配列を含む配列番号:8で表される7
95個の塩基配列を有しており、配列番号:2で表わさ
れる239個のアミノ酸からなるマウス由来TL4タン
パク質をコードしていた。このマウス由来TL4タンパ
ク質と参考例1で得られた配列番号:1で表わされるア
ミノ酸配列を有するヒト由来TL4タンパク質とは、ア
ミノ酸レベルで78%の相同性を有しており、また、そ
れをコードするDNAは、塩基レベルで77%の相同性
を有していた。 得られたマウス由来TL4タンパク質
をコードするDNAを保持するプラスミドpTB195
8を大腸菌(Escherichia coli)DH5αに導入して、
形質転換体:大腸菌(Escherichia coli)DH5α/p
TB1958を得た。次に、プロモーターファインダー
DNAウォーキングキット(クローンテック社)を用い
て、本発明のマウス由来タンパク質をコードするDNA
の開始コドン付近の配列の解析を行なった。使用したマ
ウスゲノムDNAは、予めScaIの制限酵素で消化さ
れ、その5'および3'末端に、プライマーAP1(クロ
ーンテック社)やプライマーAP2(クローンテック
社)が結合可能なアダプター配列が連結されている。 プライマーAP1:(配列番号:16)5'−GTA
ATACGACTCACTATAGGGC−3' プライマーAP2:(配列番号:17)5'−ACT
ATAGGGCACGCGTGGT−3' アダプター配列:(配列番号:18)5'−GTAA
TACGACTCACTATAGGGCACGCGTG
GTCGACGGCCCGGGCTGGT−3' 第1PCR反応は、このマウスゲノムDNA溶液とTa
KaRa LA PCRキットバージョン2(宝酒造
(株))、AP1、合成オリゴヌクレオチドGSP1を
用い、サーマルサイクラー(GeneAmpR PCR System 240
0,パーキンエルマー社)で、94℃,2秒、72℃,
3分を7サイクル、94℃,2秒、68℃,3分を37
サイクル、68℃,4分、4℃放置の条件で行なった。 合成オリゴヌクレオチドGSP1:(配列番号:1
9) 5'−CAGCCCAGCACCTAGCAGCAGC
ACCAG−3' 次に、この反応液を滅菌水で50倍希釈し、第2PCR
反応に用いた。第2PCR反応は、この第1PCR反応
液、TaKaRa LA PCRキットバージョン2(宝
酒造(株))、前記プライマーAP2、合成オリゴヌク
レオチドGSP2を用い、サーマルサイクラー(GeneAm
pR PCR System 2400,パーキンエルマー社)で、94
℃,2秒、72℃,3分を5サイクル、94℃,2秒、
68℃,3分を25サイクル、68℃,4分、4℃放置
の条件で行なった。 合成オリゴヌクレオチドGSP2:(配列番号:2
0) 5'−GCCGCCTGAATGGGATGTCCGT
CTGTC−3' ScaIで消化したゲノムDNA溶液から得られた約
1.1kbpの増幅断片をpT7ブルーT−ベクター
(ノバジェン社)にDNAライゲーションキットバージ
ョン2(宝酒造(株))を用いて挿入し、大腸菌DH5
α株に導入し、形質転換株を得た。得られた形質転換株
から、プラスミドDNAを抽出し、ダイターミネーター
サイクルシークエンスFSレディリアクションキット
(パーキンエルマー社)を用いて反応を行ない、373
A DNAシークエンサー(パーキンエルマー社)によ
り増幅断片の塩基配列の一部を決定した。取得したクロ
ーンには、配列番号:2で表わされるアミノ酸配列を有
する本発明のマウス由来タンパク質の1番Met(開始
コドン)から13番Aspをコードする塩基配列(配列
番号:7で表わされる塩基配列の第1〜39番目の塩基
配列)と完全に一致する配列が存在したことから、本発
明のマウス由来タンパク質をコードするcDNAのクロ
ーニングに用いた合成オリゴヌクレオチド(配列番号:
14)の配列は、実際の本発明のマウス由来タンパク質
をコードするDNAの配列の一部であることが確認され
た。
コードするcDNAのクローニング cDNAのクローニングは、PCR法によって行なっ
た。スーパースクリプト TMマウス8.5日胚由来cDN
Aライブラリー(ギブコビーアールエル社)の大腸菌D
H12S株を、100μg/ml アンピシリン含有Super B
roth(32g/l Bacto-tryptone(ディフコ社)、20g
/l Bacto-yeast extract(ディフコ社)、0.2g/l N
aCl)で30℃、16時間培養した後、キアジェンプラ
スミドキット(キアジェン社)を用いてプラスミドcD
NAライブラリーを調製し、鋳型として用いた。プライ
マーとして、次の2つの合成オリゴヌクレオチドを用い
た。 5'−TCTGCTCTGGCATGGAGAGTGT
GGT−3'(配列番号:14) 5'−CTATTGCTGGGTTTGAGGTGAG
TC−3'(配列番号:15) PCR反応は、TaKaRa Ex Taq(宝酒造
(株))を含む系で、サーマルサークラー(GeneAmpR
PCR System 2400,パーキンエルマー社)を用いて94
℃,1分を1サイクル、94℃,20秒→55℃,30
秒→72℃,2分を30サイクル、4℃放置の条件で行
なった。得られた増幅断片をpT7Blue T-vector(ノバジ
ェン社)にDNAライゲーションキットバージョン2
(宝酒造(株))を用いて挿入し、大腸菌DH5α株に
導入した。得られた形質転換菌からプラスミドDNAを
抽出し、ダイターミネーターサイクルシークエンスFS
レディリアクションキット(パーキンエルマー社)を用
いて反応を行ない、373A DNAシーケンサー(パ
ーキンエルマー社)によりcDNA断片の塩基配列を決
定した。取得したクローンは、配列番号:7で表わされ
る717個の塩基配列を含む配列番号:8で表される7
95個の塩基配列を有しており、配列番号:2で表わさ
れる239個のアミノ酸からなるマウス由来TL4タン
パク質をコードしていた。このマウス由来TL4タンパ
ク質と参考例1で得られた配列番号:1で表わされるア
ミノ酸配列を有するヒト由来TL4タンパク質とは、ア
ミノ酸レベルで78%の相同性を有しており、また、そ
れをコードするDNAは、塩基レベルで77%の相同性
を有していた。 得られたマウス由来TL4タンパク質
をコードするDNAを保持するプラスミドpTB195
8を大腸菌(Escherichia coli)DH5αに導入して、
形質転換体:大腸菌(Escherichia coli)DH5α/p
TB1958を得た。次に、プロモーターファインダー
DNAウォーキングキット(クローンテック社)を用い
て、本発明のマウス由来タンパク質をコードするDNA
の開始コドン付近の配列の解析を行なった。使用したマ
ウスゲノムDNAは、予めScaIの制限酵素で消化さ
れ、その5'および3'末端に、プライマーAP1(クロ
ーンテック社)やプライマーAP2(クローンテック
社)が結合可能なアダプター配列が連結されている。 プライマーAP1:(配列番号:16)5'−GTA
ATACGACTCACTATAGGGC−3' プライマーAP2:(配列番号:17)5'−ACT
ATAGGGCACGCGTGGT−3' アダプター配列:(配列番号:18)5'−GTAA
TACGACTCACTATAGGGCACGCGTG
GTCGACGGCCCGGGCTGGT−3' 第1PCR反応は、このマウスゲノムDNA溶液とTa
KaRa LA PCRキットバージョン2(宝酒造
(株))、AP1、合成オリゴヌクレオチドGSP1を
用い、サーマルサイクラー(GeneAmpR PCR System 240
0,パーキンエルマー社)で、94℃,2秒、72℃,
3分を7サイクル、94℃,2秒、68℃,3分を37
サイクル、68℃,4分、4℃放置の条件で行なった。 合成オリゴヌクレオチドGSP1:(配列番号:1
9) 5'−CAGCCCAGCACCTAGCAGCAGC
ACCAG−3' 次に、この反応液を滅菌水で50倍希釈し、第2PCR
反応に用いた。第2PCR反応は、この第1PCR反応
液、TaKaRa LA PCRキットバージョン2(宝
酒造(株))、前記プライマーAP2、合成オリゴヌク
レオチドGSP2を用い、サーマルサイクラー(GeneAm
pR PCR System 2400,パーキンエルマー社)で、94
℃,2秒、72℃,3分を5サイクル、94℃,2秒、
68℃,3分を25サイクル、68℃,4分、4℃放置
の条件で行なった。 合成オリゴヌクレオチドGSP2:(配列番号:2
0) 5'−GCCGCCTGAATGGGATGTCCGT
CTGTC−3' ScaIで消化したゲノムDNA溶液から得られた約
1.1kbpの増幅断片をpT7ブルーT−ベクター
(ノバジェン社)にDNAライゲーションキットバージ
ョン2(宝酒造(株))を用いて挿入し、大腸菌DH5
α株に導入し、形質転換株を得た。得られた形質転換株
から、プラスミドDNAを抽出し、ダイターミネーター
サイクルシークエンスFSレディリアクションキット
(パーキンエルマー社)を用いて反応を行ない、373
A DNAシークエンサー(パーキンエルマー社)によ
り増幅断片の塩基配列の一部を決定した。取得したクロ
ーンには、配列番号:2で表わされるアミノ酸配列を有
する本発明のマウス由来タンパク質の1番Met(開始
コドン)から13番Aspをコードする塩基配列(配列
番号:7で表わされる塩基配列の第1〜39番目の塩基
配列)と完全に一致する配列が存在したことから、本発
明のマウス由来タンパク質をコードするcDNAのクロ
ーニングに用いた合成オリゴヌクレオチド(配列番号:
14)の配列は、実際の本発明のマウス由来タンパク質
をコードするDNAの配列の一部であることが確認され
た。
【0064】参考例3 マウス由来TL4タンパク質遺
伝子のコード領域を含む染色体遺伝子のクローニング マウス由来TL4タンパク質遺伝子のオープンリーディ
ングフレーム部分を含む領域をコードする染色体DNA
断片の取得は、129SVJマウス染色体DNA Sa
u3AI部分消化断片を組み込んだラムダFIXRIIラ
イブラリー(ストラタジーン社)を用いて、標識したマ
ウス由来TL4タンパク質cDNAをプローブとしたプ
ラークハイブリダイゼーション法により単離した。ま
ず、1-10×104pfu(plaque-forming unit)/mlにな
るように希釈したファージ溶液に、0.2%マルトー
ス,10mM MgSO4を添加したLB培地で30℃一晩
培養した大腸菌XL1−Blue MRAの培養液を同
量混ぜ、37℃、10分間インキュベートした。該混合
液200μlに対して、あらかじめ50℃に温めておい
た5mlのトップアガロース(0.7%になるようアガロ
ースを添加したNZY培地〔5g/l NaCl、2g/l M
gSO4・7H2O、5g/l yeast extract、10g/l N
Zアミン(pH7.5に調整)〕を加え、NZYプレー
ト(1.5% アガロース、9cmディッシュ)に均一にな
るように重曹した後、9時間、37℃で静置した。あら
かじめプレートの位置がわかるように印をつけたナイロ
ントランスファーメンブレン HybondTM−N+(アマ
シャム社)を該プレート上に1分間密着させることによ
り、出現したファージ粒子をメンブレン上に移した。該
メンブレンを変性溶液(1.5M NaCl、0.5M N
aOH)を染み込ませたワットマン3MMペーパー濾紙
(ワットマンインターナショナル社)上に、ファージの
ついた面を上にして7分間置いた後、中和溶液(1.5
M NaCl、0.5M トリス塩酸(pH7.2)、1mM
EDTA)を染み込ませた濾紙上に、ファージのつい
た面を上にして3分間放置した。再度この中和処理を繰
り返した後、2×SSC溶液(0.3M NaCl、0.
03M クエン酸ナトリウム)で洗浄した。該メンブレ
ンを自然乾燥させた後、0.4M NaOHを染み込ませ
た濾紙上に、ファージのついた面を上にして20分間置
き、5×SSC溶液(0.75M NaCl、75mM ク
エン酸ナトリウム)で洗浄し、ハイブリダイゼーション
パックにつめた。このパックにECL遺伝子検出システ
ム(アマシャム社)のハイブリダイゼーションバッファ
ーを5ml加えて1時間、42℃でプレハイブリダイゼー
ションを行なった。一方、マウス由来TL4タンパク質
cDNAのオープンリーディングフレーム部分(720
bp)をPCR反応により増幅させたDNA断片を熱変
性後に、ECL遺伝子検出システムのラベリング試薬と
グルタルアルデヒドを同量ずつ添加して5分間37℃で
インキュベートし標識した後、これを10μlずつプレ
ハイブリダイゼーションパックに添加し、42℃で1時
間インキュベートした。その後パックよりメンブレンを
取り出し、あらかじめ42℃に保温させた一次洗浄バッ
ファー(6M 尿素、4g/l SDS、25ml/l 20×S
SC)で20分間洗浄した。これを再度繰り返した後、
室温で二次洗浄バッファー(2×SSC)で5分間洗浄
した。これを再度繰り返した後、ECL遺伝子検出シス
テムの検出試薬に1分間浸した後、メンブレンをX線フ
ィルムに重ね、感光させた。1時間後に該メンブレンを
取り出して現像を行ない、ポジティブクローンを選択し
た。ここで選択したクローンをさらに先と同様の方法に
より二次スクリーニングに供し、最終的に5つの候補ク
ローン(#2,3,4,5,6)を得ることができた。
PCR反応を行なった結果から、これら5つの候補クロ
ーンのうち、マウス由来TL4タンパク質をコードする
遺伝子の全領域を包含しているクローンは#1クローン
及び#6クローンであることがわかった。次に、マウス
由来TL4タンパク質遺伝子のコード領域を含む染色体
DNAの塩基配列を明らかにする目的でサブクローニン
グを行なった。まず得られた#6クローンを制限酵素X
baIで消化した後、0.7%アガロースゲルを用いて
電気泳動を行ない、マウス由来TL4タンパク質遺伝子
のコード領域を含むことが考えられた約9kbのDNA断
片を切り出し、キアクイックゲル抽出キット(キアジェ
ン社)を用いて回収・精製を行なった。一方、クローニ
ングベクターpUC19は制限酵素XbaIで消化した
後、1.0%アガロースゲルを用いて電気泳動を行な
い、2.7kbに相当するDNA断片を切り出し、キアク
イックゲル抽出キット(キアジェン社)を用いて回収・
精製を行なった後、ウシ小腸由来アルカリフォスファタ
ーゼCIAP(宝酒造)を用いて末端の脱リン酸化を行
なった。このCIAP処理pUC19に、先に調製した
#6クローン由来のDNA断片をDNA Ligation Kit
Ver.2(宝酒造)を用いて連結し、大腸菌DH5αに導
入して得られたアンピシリン耐性株より目的のDNA断
片が挿入されたプラスミドDNAを選択・単離した。ク
ローン化された#6クローン由来のXbaI DNA断
片の塩基配列については、種々の合成オリゴDNAをプ
ライマーとし、ダイターミネーターサイクルシークエン
スFSレディリアクションキット(パーキンエルマー
社)を用いたシークエンス反応を、添付資料の条件に従
ってGeneAmpRPCR System 2400で行なった後、該試料を
DNAシーケンサー373A(パーキンエルマー社)で決定
した。得られた塩基配列は遺伝子解析ソフトレーザージ
ーン(Lasergene、ディーエヌエースター(DNASTAR)
社)で確認した。その結果、マウス由来TL4タンパク
質をコードする染色体遺伝子は4つのエクソンから成る
ことが分かった。以上のようにして取得した、マウス由
来TL4タンパク質のコード領域を含む#6クローン由
来のXbaI DNA断片を保持するプラスミドはpT
B2011と命名し、大腸菌(Escherichia coli)DH
5αに導入して得た形質転換体は、大腸菌(Escherichi
a coli)DH5α/pTB2011とした。
伝子のコード領域を含む染色体遺伝子のクローニング マウス由来TL4タンパク質遺伝子のオープンリーディ
ングフレーム部分を含む領域をコードする染色体DNA
断片の取得は、129SVJマウス染色体DNA Sa
u3AI部分消化断片を組み込んだラムダFIXRIIラ
イブラリー(ストラタジーン社)を用いて、標識したマ
ウス由来TL4タンパク質cDNAをプローブとしたプ
ラークハイブリダイゼーション法により単離した。ま
ず、1-10×104pfu(plaque-forming unit)/mlにな
るように希釈したファージ溶液に、0.2%マルトー
ス,10mM MgSO4を添加したLB培地で30℃一晩
培養した大腸菌XL1−Blue MRAの培養液を同
量混ぜ、37℃、10分間インキュベートした。該混合
液200μlに対して、あらかじめ50℃に温めておい
た5mlのトップアガロース(0.7%になるようアガロ
ースを添加したNZY培地〔5g/l NaCl、2g/l M
gSO4・7H2O、5g/l yeast extract、10g/l N
Zアミン(pH7.5に調整)〕を加え、NZYプレー
ト(1.5% アガロース、9cmディッシュ)に均一にな
るように重曹した後、9時間、37℃で静置した。あら
かじめプレートの位置がわかるように印をつけたナイロ
ントランスファーメンブレン HybondTM−N+(アマ
シャム社)を該プレート上に1分間密着させることによ
り、出現したファージ粒子をメンブレン上に移した。該
メンブレンを変性溶液(1.5M NaCl、0.5M N
aOH)を染み込ませたワットマン3MMペーパー濾紙
(ワットマンインターナショナル社)上に、ファージの
ついた面を上にして7分間置いた後、中和溶液(1.5
M NaCl、0.5M トリス塩酸(pH7.2)、1mM
EDTA)を染み込ませた濾紙上に、ファージのつい
た面を上にして3分間放置した。再度この中和処理を繰
り返した後、2×SSC溶液(0.3M NaCl、0.
03M クエン酸ナトリウム)で洗浄した。該メンブレ
ンを自然乾燥させた後、0.4M NaOHを染み込ませ
た濾紙上に、ファージのついた面を上にして20分間置
き、5×SSC溶液(0.75M NaCl、75mM ク
エン酸ナトリウム)で洗浄し、ハイブリダイゼーション
パックにつめた。このパックにECL遺伝子検出システ
ム(アマシャム社)のハイブリダイゼーションバッファ
ーを5ml加えて1時間、42℃でプレハイブリダイゼー
ションを行なった。一方、マウス由来TL4タンパク質
cDNAのオープンリーディングフレーム部分(720
bp)をPCR反応により増幅させたDNA断片を熱変
性後に、ECL遺伝子検出システムのラベリング試薬と
グルタルアルデヒドを同量ずつ添加して5分間37℃で
インキュベートし標識した後、これを10μlずつプレ
ハイブリダイゼーションパックに添加し、42℃で1時
間インキュベートした。その後パックよりメンブレンを
取り出し、あらかじめ42℃に保温させた一次洗浄バッ
ファー(6M 尿素、4g/l SDS、25ml/l 20×S
SC)で20分間洗浄した。これを再度繰り返した後、
室温で二次洗浄バッファー(2×SSC)で5分間洗浄
した。これを再度繰り返した後、ECL遺伝子検出シス
テムの検出試薬に1分間浸した後、メンブレンをX線フ
ィルムに重ね、感光させた。1時間後に該メンブレンを
取り出して現像を行ない、ポジティブクローンを選択し
た。ここで選択したクローンをさらに先と同様の方法に
より二次スクリーニングに供し、最終的に5つの候補ク
ローン(#2,3,4,5,6)を得ることができた。
PCR反応を行なった結果から、これら5つの候補クロ
ーンのうち、マウス由来TL4タンパク質をコードする
遺伝子の全領域を包含しているクローンは#1クローン
及び#6クローンであることがわかった。次に、マウス
由来TL4タンパク質遺伝子のコード領域を含む染色体
DNAの塩基配列を明らかにする目的でサブクローニン
グを行なった。まず得られた#6クローンを制限酵素X
baIで消化した後、0.7%アガロースゲルを用いて
電気泳動を行ない、マウス由来TL4タンパク質遺伝子
のコード領域を含むことが考えられた約9kbのDNA断
片を切り出し、キアクイックゲル抽出キット(キアジェ
ン社)を用いて回収・精製を行なった。一方、クローニ
ングベクターpUC19は制限酵素XbaIで消化した
後、1.0%アガロースゲルを用いて電気泳動を行な
い、2.7kbに相当するDNA断片を切り出し、キアク
イックゲル抽出キット(キアジェン社)を用いて回収・
精製を行なった後、ウシ小腸由来アルカリフォスファタ
ーゼCIAP(宝酒造)を用いて末端の脱リン酸化を行
なった。このCIAP処理pUC19に、先に調製した
#6クローン由来のDNA断片をDNA Ligation Kit
Ver.2(宝酒造)を用いて連結し、大腸菌DH5αに導
入して得られたアンピシリン耐性株より目的のDNA断
片が挿入されたプラスミドDNAを選択・単離した。ク
ローン化された#6クローン由来のXbaI DNA断
片の塩基配列については、種々の合成オリゴDNAをプ
ライマーとし、ダイターミネーターサイクルシークエン
スFSレディリアクションキット(パーキンエルマー
社)を用いたシークエンス反応を、添付資料の条件に従
ってGeneAmpRPCR System 2400で行なった後、該試料を
DNAシーケンサー373A(パーキンエルマー社)で決定
した。得られた塩基配列は遺伝子解析ソフトレーザージ
ーン(Lasergene、ディーエヌエースター(DNASTAR)
社)で確認した。その結果、マウス由来TL4タンパク
質をコードする染色体遺伝子は4つのエクソンから成る
ことが分かった。以上のようにして取得した、マウス由
来TL4タンパク質のコード領域を含む#6クローン由
来のXbaI DNA断片を保持するプラスミドはpT
B2011と命名し、大腸菌(Escherichia coli)DH
5αに導入して得た形質転換体は、大腸菌(Escherichi
a coli)DH5α/pTB2011とした。
【0065】参考例4 Pichia酵母を宿主としたヒト由
来TL4タンパク質の細胞外領域の発現とウエスタンブ
ロット解析 本発明のヒト由来TL4タンパク質の細胞外領域を酵母
Pichia pastorisで発現させるためのベクターとしては
pPICZαA(インビトロジェン社)を用いた。本ベ
クターには該酵母のアルコールオキシダーゼ遺伝子(A
OX1)のプロモーターの下流にPichia酵母でも機能的
な出芽酵母Saccharomyces cerevisiaeの分泌シグナルα
−因子をコードする遺伝子とそれに続くマルチクローニ
ングサイトが含まれており、組換えタンパク質を培地中
に分泌させることが可能である。まず本発明のヒト由来
TL4タンパク質の細胞外領域をコードするDNA断片
はPCR法により調製するが、その際用いる次の2種の
プライマーをDNA合成機(Oligo1000M、ベックマン
社)で合成した。 5'−プライマー:(配列番号:21) 5'−ACGAATTCCAAGAGCGAAGGTC
TCACGAGGTC−3' (このプライマーは、EcoRI認識配列とその3'側
にヒト由来TL4タンパク質の細胞外領域のうち、N末
端側の85番Glnから8アミノ酸をコードする24塩
基を有する) 3'−プライマー:(配列番号:22) 5'−AGTCTAGACTCCTTCCTTCACA
CCATGAAAGCCCC−3' (このプライマーは、XbaI認識配列とその3'側に
終止コドン(TGA)とヒト由来TL4タンパク質の細
胞外領域C末端5アミノ酸をコードする15塩基に相補
的な配列を有する) 得られたプライマーをそれぞれ50pmol、参考例1で得
られたプラスミドpTB1939を100ng、dAT
P、dCTP、dGTP、dTTPを各10nmol、2.
5ユニットのネイティブPfu DNAポリメラーゼ
(ストラタジーン社)とネイティブPfuバッファー
(ストラタジーン社)5μlを含む50μlの溶液を調
製し、サーマルサイクラー(GeneAmpR PCR System 240
0、パーキンエルマー社)を用いて、94℃、1分、続
いて98℃、20秒→55℃、30秒→68℃、2分を
1サイクルとする反応を30サイクル、最後に72℃、
5分の条件でPCR反応を行なった。反応終了液からP
CR産物を回収し、EcoRI、XbaIで消化後、予
めEcoRI、XbaIで消化・線状化したpPICZ
αAに連結し、環状化プラスミドを得た。該プラスミド
DNAを再びAOX1座位のSacIユニーク切断部位
で切断し、線状化後、エレクトロポレーション法により
Pichia pastoris KM71株に導入した。そこで得られ
た100μg/ml ZeocinTM(インビトロジェン社)含有
YPD寒天培地(1% yeast extract(ディフコ(Difc
o)社)、2% Bactopeptone(ディフコ(Difco)
社)、2% glucose(和光純薬)、2% 寒天末(和光
純薬))上で生育可能なZeocinTM耐性株の中から数クロ
ーンを選択し、各染色体DNAを調製後、それを鋳型に
用いた、導入プラスミドDNAの染色体への組み込みを
確認するためのPCR反応を行ない、組み込みが確認さ
れたクローンを目的とする組換えタンパク質発現用形質
転換株として選択した。組換えタンパク質の発現は以下
の手順で行なった。まず、1白金耳のヒト由来TL4タ
ンパク質の発現用形質転換株のコロニーをBMGY培地
(1% 酵母エキス、2% ペプトン、100mM リン酸
カリウム(pH6.0)、1.34% yeast nitrogen ba
se with ammonium sulfate without amino acids(ディ
フコ(Difco)社)、4×10-5% ビオチン、1% グ
リセロール)25mlに接種し、30℃、20時間培養し
た。菌体を遠心で集め、次にOD600=1.0になる
ようにBMMY(1% 酵母エキス、2% ペプトン、1
00mM リン酸カリウム(pH6.0)、1.34% yeas
t nitrogen base with ammonium sulfate withoutamino
acids(ディフコ(Difco)社)、4×10-5% ビオチ
ン、0.5% メタノール)培地に再懸濁後、30℃で培
養し、1日、または2日後に該培養液をサンプリング
し、遠心して培養上清を得た。本培養上清を用いたウエ
スタンブロッティングは以下の通りに行なった。まず、
ヒト由来TL4タンパク質の細胞外領域のアミノ酸配列
の一部(配列番号:1で表わされるアミノ酸配列の第1
66番目〜第180番目までのアミノ酸配列)を含むペ
プチドを合成し、該合成ペプチドを認識するウサギ抗血
清を公知の方法に従って作製した。次に上述の培養上清
5μlをサンプル処理液(0.25M Tris−HC
l、2% SDS、30% glycerol、10% β−merca
ptoethanol,0.01% bromophenol blue,pH6.
8)5μlと混合し95℃で5分処理した後、SDS−
ポリアクリルアミドゲル電気泳動(10−20%グラジ
エントゲル)を用い、泳動終了後タンパク質ブロッティ
ング装置(SemiPhorTM、ホーファ・ファルマシア・バイ
オテック(Hoefer Pharmacia BioTech)社)を用いてニ
トロセルロース膜(ファルマシア社)に泳動タンパク質
を転写した。3% ゼラチン含有TBS(20mM Tri
s,500mM NaCl,pH7.5)で膜をブロッキン
グして、次にTTBS(0.05% Tween−20含
有TBS)で洗浄後、1.0% ゼラチン含有TTBSで
2000倍に希釈された上述のウサギ抗血清と室温で2
時間反応させた。反応終了後、膜をTTBSで2回洗浄
して、次に1.0%ゼラチン含有TTBSで3000倍
に希釈されたアルカリフォスファターゼ(AP)標識ヤ
ギ抗ウサギIgG抗体と室温で1時間反応させた。膜を
TTBSで2回洗浄してさらにTBSで1回洗浄後、A
P発色キット(バイオラッド社)を用いて検出した。発
現ベクターを導入した株の培養上清では約20kD付近
に主たるバンドが認められ、そのシグナルの強さは経時
的に増加していたが、対照のpPICZαA導入株の培
養上清では全くシグナルが認められなかった。
来TL4タンパク質の細胞外領域の発現とウエスタンブ
ロット解析 本発明のヒト由来TL4タンパク質の細胞外領域を酵母
Pichia pastorisで発現させるためのベクターとしては
pPICZαA(インビトロジェン社)を用いた。本ベ
クターには該酵母のアルコールオキシダーゼ遺伝子(A
OX1)のプロモーターの下流にPichia酵母でも機能的
な出芽酵母Saccharomyces cerevisiaeの分泌シグナルα
−因子をコードする遺伝子とそれに続くマルチクローニ
ングサイトが含まれており、組換えタンパク質を培地中
に分泌させることが可能である。まず本発明のヒト由来
TL4タンパク質の細胞外領域をコードするDNA断片
はPCR法により調製するが、その際用いる次の2種の
プライマーをDNA合成機(Oligo1000M、ベックマン
社)で合成した。 5'−プライマー:(配列番号:21) 5'−ACGAATTCCAAGAGCGAAGGTC
TCACGAGGTC−3' (このプライマーは、EcoRI認識配列とその3'側
にヒト由来TL4タンパク質の細胞外領域のうち、N末
端側の85番Glnから8アミノ酸をコードする24塩
基を有する) 3'−プライマー:(配列番号:22) 5'−AGTCTAGACTCCTTCCTTCACA
CCATGAAAGCCCC−3' (このプライマーは、XbaI認識配列とその3'側に
終止コドン(TGA)とヒト由来TL4タンパク質の細
胞外領域C末端5アミノ酸をコードする15塩基に相補
的な配列を有する) 得られたプライマーをそれぞれ50pmol、参考例1で得
られたプラスミドpTB1939を100ng、dAT
P、dCTP、dGTP、dTTPを各10nmol、2.
5ユニットのネイティブPfu DNAポリメラーゼ
(ストラタジーン社)とネイティブPfuバッファー
(ストラタジーン社)5μlを含む50μlの溶液を調
製し、サーマルサイクラー(GeneAmpR PCR System 240
0、パーキンエルマー社)を用いて、94℃、1分、続
いて98℃、20秒→55℃、30秒→68℃、2分を
1サイクルとする反応を30サイクル、最後に72℃、
5分の条件でPCR反応を行なった。反応終了液からP
CR産物を回収し、EcoRI、XbaIで消化後、予
めEcoRI、XbaIで消化・線状化したpPICZ
αAに連結し、環状化プラスミドを得た。該プラスミド
DNAを再びAOX1座位のSacIユニーク切断部位
で切断し、線状化後、エレクトロポレーション法により
Pichia pastoris KM71株に導入した。そこで得られ
た100μg/ml ZeocinTM(インビトロジェン社)含有
YPD寒天培地(1% yeast extract(ディフコ(Difc
o)社)、2% Bactopeptone(ディフコ(Difco)
社)、2% glucose(和光純薬)、2% 寒天末(和光
純薬))上で生育可能なZeocinTM耐性株の中から数クロ
ーンを選択し、各染色体DNAを調製後、それを鋳型に
用いた、導入プラスミドDNAの染色体への組み込みを
確認するためのPCR反応を行ない、組み込みが確認さ
れたクローンを目的とする組換えタンパク質発現用形質
転換株として選択した。組換えタンパク質の発現は以下
の手順で行なった。まず、1白金耳のヒト由来TL4タ
ンパク質の発現用形質転換株のコロニーをBMGY培地
(1% 酵母エキス、2% ペプトン、100mM リン酸
カリウム(pH6.0)、1.34% yeast nitrogen ba
se with ammonium sulfate without amino acids(ディ
フコ(Difco)社)、4×10-5% ビオチン、1% グ
リセロール)25mlに接種し、30℃、20時間培養し
た。菌体を遠心で集め、次にOD600=1.0になる
ようにBMMY(1% 酵母エキス、2% ペプトン、1
00mM リン酸カリウム(pH6.0)、1.34% yeas
t nitrogen base with ammonium sulfate withoutamino
acids(ディフコ(Difco)社)、4×10-5% ビオチ
ン、0.5% メタノール)培地に再懸濁後、30℃で培
養し、1日、または2日後に該培養液をサンプリング
し、遠心して培養上清を得た。本培養上清を用いたウエ
スタンブロッティングは以下の通りに行なった。まず、
ヒト由来TL4タンパク質の細胞外領域のアミノ酸配列
の一部(配列番号:1で表わされるアミノ酸配列の第1
66番目〜第180番目までのアミノ酸配列)を含むペ
プチドを合成し、該合成ペプチドを認識するウサギ抗血
清を公知の方法に従って作製した。次に上述の培養上清
5μlをサンプル処理液(0.25M Tris−HC
l、2% SDS、30% glycerol、10% β−merca
ptoethanol,0.01% bromophenol blue,pH6.
8)5μlと混合し95℃で5分処理した後、SDS−
ポリアクリルアミドゲル電気泳動(10−20%グラジ
エントゲル)を用い、泳動終了後タンパク質ブロッティ
ング装置(SemiPhorTM、ホーファ・ファルマシア・バイ
オテック(Hoefer Pharmacia BioTech)社)を用いてニ
トロセルロース膜(ファルマシア社)に泳動タンパク質
を転写した。3% ゼラチン含有TBS(20mM Tri
s,500mM NaCl,pH7.5)で膜をブロッキン
グして、次にTTBS(0.05% Tween−20含
有TBS)で洗浄後、1.0% ゼラチン含有TTBSで
2000倍に希釈された上述のウサギ抗血清と室温で2
時間反応させた。反応終了後、膜をTTBSで2回洗浄
して、次に1.0%ゼラチン含有TTBSで3000倍
に希釈されたアルカリフォスファターゼ(AP)標識ヤ
ギ抗ウサギIgG抗体と室温で1時間反応させた。膜を
TTBSで2回洗浄してさらにTBSで1回洗浄後、A
P発色キット(バイオラッド社)を用いて検出した。発
現ベクターを導入した株の培養上清では約20kD付近
に主たるバンドが認められ、そのシグナルの強さは経時
的に増加していたが、対照のpPICZαA導入株の培
養上清では全くシグナルが認められなかった。
【0066】参考例5 ラット由来TL4タンパク質を
コードするcDNAのクローニング ラット由来TL4タンパク質をコードするcDNAのク
ローニングは、PCR法によって行なった。スーパース
クリプトTMラット肝臓cDNAライブラリー(ギブコビ
ーアールエル社)の大腸菌DH12S株を、100μg/
mlアンピシリン含有Terrific Broth(12g/l Bacto-tr
yptone(ディフコ社),24g/l Bacto-yeast extract
(ディフコ社),2.3g/l リン酸一カリウム,12.5
g/l リン酸二カリウム,0.4% グリセロール)で30
℃で16時間培養し、集菌後、キアジェンプラスミドキ
ット(キアジェン社)を用いてプラスミドcDNAライ
ブラリーを調製した。該DNAを鋳型として、また、下
記の2つの合成オリゴヌクレオチドをプライマーDNA
として、またTaKaRa LA Taq(宝酒造(株))をDNA
ポリメラーゼとして用いた反応系でPCR反応を行なっ
た。 5'−CCTGACCCTGGGCTTCTGAGCC
TC−3'(配列番号:23) 5'−TCCACAAAATCCATTGTCGTCA
TAGCC−3'(配列番号:24) 反応はサーマルサイクラー(GeneAmpR PCR System 240
0,パーキンエルマー社)を用いて、94℃・1分を1
サイクル、98℃・20秒→55℃・30秒→72℃・
3分を35サイクル、72℃・2分を1サイクル、4℃
・放置のプログラムで行なった。反応終了液の一部を
1.0%アガロースゲル電気泳動し、PCR反応で増幅
された単一のDNA断片に対応するバンドを確認の後、
キアクィックゲルエキストラクションキット(キアジェ
ン社)を用いて該DNA断片を回収し、その塩基配列を
決定するためにpT7Blue T-vector(ノバジェン社)のT
クローニングサイトにDNAライゲーションキットバー
ジョン2(宝酒造(株))を用いて挿入・連結した。該
ライゲーション液を大腸菌DH5α株に導入後、アンピ
シリン含有LB寒天培地上で出現してきたアンピシリン
耐性形質転換株のコロニー群の中から2クローンを選択
し、各々からプラスミドDNAを調製した。両クローン
の各挿入DNAの塩基配列を決定するため、各プラスミ
ドDNAを鋳型に、2種(PRM−007、PRM−0
08)の市販プライマーDNA(東洋紡績(株))の
他、DNA合成装置(Oligo1000M、ベックマン社)で合
成したオリゴDNAをプライマーDNAとして用い、Th
ermo SequenaseTM dye terminatorcycle sequencing pr
e-mix kit(アマシャム社)を用いたサイクルシークエ
ンス反応を添付資料の条件に従ってGeneAmpR PCR Syst
em 2400で行なった後、該試料をDNAシーケンサー3
73A(パーキンエルマー社)で分析した。得られた塩
基配列は遺伝子解析ソフトレーザージーン(Lasergen
e、ディーエヌエースター(DNASTAR)社)で解析した。
その結果、両クローンとも、Tクローニングサイトに
は、配列番号:3で表される239個のアミノ酸からな
るラット由来TL4タンパク質をコードする配列番号:
10で表される717個の塩基配列からなるオープンリ
ーディングフレーム(Open reading frame)を含む78
4塩基対の塩基配列のDNA断片が含まれていた。この
ラット由来TL4タンパク質と参考例1で得られた配列
番号:1で表されるアミノ酸配列を有するヒト由来TL
4タンパク質とはアミノ酸レベルで75%の相同性を有
しており、それらをコードするDNAは塩基レベルで7
4%の相同性を有していた。また、このラット由来TL
4タンパク質と参考例2で得られた配列番号:2で表さ
れるアミノ酸配列を有するマウス由来TL4タンパク質
とはアミノ酸レベルで96%の相同性を有しており、そ
れらをコードするDNAは塩基レベルで94%の相同性
を有していた。得られたラット由来TL4タンパク質を
コードするDNAを保持するプラスミドpTB2012
を大腸菌(Escherichia coli)DH5αに導入して形質
転換体:大腸菌(Escherichia coli)DH5α/pTB
2012を得た。
コードするcDNAのクローニング ラット由来TL4タンパク質をコードするcDNAのク
ローニングは、PCR法によって行なった。スーパース
クリプトTMラット肝臓cDNAライブラリー(ギブコビ
ーアールエル社)の大腸菌DH12S株を、100μg/
mlアンピシリン含有Terrific Broth(12g/l Bacto-tr
yptone(ディフコ社),24g/l Bacto-yeast extract
(ディフコ社),2.3g/l リン酸一カリウム,12.5
g/l リン酸二カリウム,0.4% グリセロール)で30
℃で16時間培養し、集菌後、キアジェンプラスミドキ
ット(キアジェン社)を用いてプラスミドcDNAライ
ブラリーを調製した。該DNAを鋳型として、また、下
記の2つの合成オリゴヌクレオチドをプライマーDNA
として、またTaKaRa LA Taq(宝酒造(株))をDNA
ポリメラーゼとして用いた反応系でPCR反応を行なっ
た。 5'−CCTGACCCTGGGCTTCTGAGCC
TC−3'(配列番号:23) 5'−TCCACAAAATCCATTGTCGTCA
TAGCC−3'(配列番号:24) 反応はサーマルサイクラー(GeneAmpR PCR System 240
0,パーキンエルマー社)を用いて、94℃・1分を1
サイクル、98℃・20秒→55℃・30秒→72℃・
3分を35サイクル、72℃・2分を1サイクル、4℃
・放置のプログラムで行なった。反応終了液の一部を
1.0%アガロースゲル電気泳動し、PCR反応で増幅
された単一のDNA断片に対応するバンドを確認の後、
キアクィックゲルエキストラクションキット(キアジェ
ン社)を用いて該DNA断片を回収し、その塩基配列を
決定するためにpT7Blue T-vector(ノバジェン社)のT
クローニングサイトにDNAライゲーションキットバー
ジョン2(宝酒造(株))を用いて挿入・連結した。該
ライゲーション液を大腸菌DH5α株に導入後、アンピ
シリン含有LB寒天培地上で出現してきたアンピシリン
耐性形質転換株のコロニー群の中から2クローンを選択
し、各々からプラスミドDNAを調製した。両クローン
の各挿入DNAの塩基配列を決定するため、各プラスミ
ドDNAを鋳型に、2種(PRM−007、PRM−0
08)の市販プライマーDNA(東洋紡績(株))の
他、DNA合成装置(Oligo1000M、ベックマン社)で合
成したオリゴDNAをプライマーDNAとして用い、Th
ermo SequenaseTM dye terminatorcycle sequencing pr
e-mix kit(アマシャム社)を用いたサイクルシークエ
ンス反応を添付資料の条件に従ってGeneAmpR PCR Syst
em 2400で行なった後、該試料をDNAシーケンサー3
73A(パーキンエルマー社)で分析した。得られた塩
基配列は遺伝子解析ソフトレーザージーン(Lasergen
e、ディーエヌエースター(DNASTAR)社)で解析した。
その結果、両クローンとも、Tクローニングサイトに
は、配列番号:3で表される239個のアミノ酸からな
るラット由来TL4タンパク質をコードする配列番号:
10で表される717個の塩基配列からなるオープンリ
ーディングフレーム(Open reading frame)を含む78
4塩基対の塩基配列のDNA断片が含まれていた。この
ラット由来TL4タンパク質と参考例1で得られた配列
番号:1で表されるアミノ酸配列を有するヒト由来TL
4タンパク質とはアミノ酸レベルで75%の相同性を有
しており、それらをコードするDNAは塩基レベルで7
4%の相同性を有していた。また、このラット由来TL
4タンパク質と参考例2で得られた配列番号:2で表さ
れるアミノ酸配列を有するマウス由来TL4タンパク質
とはアミノ酸レベルで96%の相同性を有しており、そ
れらをコードするDNAは塩基レベルで94%の相同性
を有していた。得られたラット由来TL4タンパク質を
コードするDNAを保持するプラスミドpTB2012
を大腸菌(Escherichia coli)DH5αに導入して形質
転換体:大腸菌(Escherichia coli)DH5α/pTB
2012を得た。
【0067】参考例6 昆虫細胞発現系を用いた可溶型
ヒトTL4の生産 ヒトTL4タンパク質をコードするDNAを挿入したプ
ラスミドpTB1940を鋳型にして、5'末端部分に
制限酵素EcoRIの切断部位を付加した合成オリゴヌクレ
オチド(5'GAATTCGATACAAGAGCGA
AGGTCTCACGAGGTC3'(配列番号:2
6))と3'末端部にXbaIの制限酵素部位を付加した合
成オリゴヌクレオチド(5'AAATCTAGATCC
TTCCTTCACACCATGAAAGCCCC3'
(配列番号:27))をプライマーとして用いてPCR
反応を行い、TL4の細胞外領域に相当する84残基目
のイソロイシンから240残基目のバリンをコードする
可溶型TL4の増幅DNA断片を得た。PCR反応はD
NAサーマルサイクラー9600を使用し、94℃で1
分間処理した後、ExTaqDNAポリメラーゼを用い
て98℃で10秒間、55℃で5秒間、72℃で1分間
のサイクルを25回繰り返した。このようにして得られ
た増幅断片は制限酵素EcoRI及びXbaIで処理した。また
pCMV−FLAGプラスミドを同じく制限酵素EcoRI
及びXbaIで処理して、プレプロトリプシンのシグナル
配列並びにタグとして精製・検出を容易にする目的で付
加されたFLAGタンパク質を各々コードするDNA断
片を取得した。該プレプロトリプシン-FLAGタンパ
ク質をコードするDNA断片の3'末端側に制限酵素処
理を行った可溶型TL4の増幅DNA断片を連結した。
得られた該プレプロトリプシン-FLAGタンパク質-可
溶型ヒトTL4タンパク質をコードするDNA断片を制
限酵素SacI及びXbaIで処理し、同じく制限酵素Sac
I及びXbaIで処理した昆虫細胞発現用ベクターpFAS
T Bac1(GIBCO BRLライフテック社)に挿入
した。得られたTL4発現プラスミドpFAST Bac1/shTL
4は、昆虫細胞においてプレプロトリプシンを利用して
細胞培養上清中に分泌され、かつFLAGタグが付加さ
れた融合タンパク質として産生されることが期待され
た。以後の操作については、Bac-to-Bac Baculovirus
Expression Systems(GIBCO BRLライフテッ
ク社)を用い、実験方法については添付のプロトコール
に従った。すなわち、得られたヒトTL4タンパク質を
コードするDNAを挿入した組換えプラスミドpFAST B
ac1/shTL4を添付の大腸菌DH10Bacに導入し形質
転換菌を得た後、その菌体より組換えバックミドを回収
した。得られた組換えバックミドは添付のセルフェクチ
ン試薬を用いてSf9昆虫細胞へ形質導入し、組換えバ
キュロウイルスを得た。これをSf9昆虫細胞へ再度感
染させた後、4日ないし5日間培養を行い、培養上清中
に分泌されたFLAGヒトTL4融合タンパク質を抗F
LAG抗体カラムを用いて精製し、shTL4と名づけた。
ヒトTL4の生産 ヒトTL4タンパク質をコードするDNAを挿入したプ
ラスミドpTB1940を鋳型にして、5'末端部分に
制限酵素EcoRIの切断部位を付加した合成オリゴヌクレ
オチド(5'GAATTCGATACAAGAGCGA
AGGTCTCACGAGGTC3'(配列番号:2
6))と3'末端部にXbaIの制限酵素部位を付加した合
成オリゴヌクレオチド(5'AAATCTAGATCC
TTCCTTCACACCATGAAAGCCCC3'
(配列番号:27))をプライマーとして用いてPCR
反応を行い、TL4の細胞外領域に相当する84残基目
のイソロイシンから240残基目のバリンをコードする
可溶型TL4の増幅DNA断片を得た。PCR反応はD
NAサーマルサイクラー9600を使用し、94℃で1
分間処理した後、ExTaqDNAポリメラーゼを用い
て98℃で10秒間、55℃で5秒間、72℃で1分間
のサイクルを25回繰り返した。このようにして得られ
た増幅断片は制限酵素EcoRI及びXbaIで処理した。また
pCMV−FLAGプラスミドを同じく制限酵素EcoRI
及びXbaIで処理して、プレプロトリプシンのシグナル
配列並びにタグとして精製・検出を容易にする目的で付
加されたFLAGタンパク質を各々コードするDNA断
片を取得した。該プレプロトリプシン-FLAGタンパ
ク質をコードするDNA断片の3'末端側に制限酵素処
理を行った可溶型TL4の増幅DNA断片を連結した。
得られた該プレプロトリプシン-FLAGタンパク質-可
溶型ヒトTL4タンパク質をコードするDNA断片を制
限酵素SacI及びXbaIで処理し、同じく制限酵素Sac
I及びXbaIで処理した昆虫細胞発現用ベクターpFAS
T Bac1(GIBCO BRLライフテック社)に挿入
した。得られたTL4発現プラスミドpFAST Bac1/shTL
4は、昆虫細胞においてプレプロトリプシンを利用して
細胞培養上清中に分泌され、かつFLAGタグが付加さ
れた融合タンパク質として産生されることが期待され
た。以後の操作については、Bac-to-Bac Baculovirus
Expression Systems(GIBCO BRLライフテッ
ク社)を用い、実験方法については添付のプロトコール
に従った。すなわち、得られたヒトTL4タンパク質を
コードするDNAを挿入した組換えプラスミドpFAST B
ac1/shTL4を添付の大腸菌DH10Bacに導入し形質
転換菌を得た後、その菌体より組換えバックミドを回収
した。得られた組換えバックミドは添付のセルフェクチ
ン試薬を用いてSf9昆虫細胞へ形質導入し、組換えバ
キュロウイルスを得た。これをSf9昆虫細胞へ再度感
染させた後、4日ないし5日間培養を行い、培養上清中
に分泌されたFLAGヒトTL4融合タンパク質を抗F
LAG抗体カラムを用いて精製し、shTL4と名づけた。
【0068】参考例7 ヒト肝臓由来の新規Fasリガン
ド様可溶型タンパク質をコードするcDNAのクローニング
と塩基配列の決定 ヒト肝臓cDNAを鋳型とし、2個のプライマー、プライマ
ー1(配列番号:28)及びプライマー2(配列番号:2
9)を用いてPCR反応を行った。該反応における反応液の
組成は上記cDNA、33.5ngを鋳型として使用し、Advantag
e 2 PolymeraseMix(CLONTECH社)1/50量、プライマー1
(配列番号:28)及びプライマー2(配列番号:29)を
各々20μM、dNTPs 2.5mM、及び酵素に添付のバッファー
を1/10を加え、総50μlの液量とした。PCR反応は95℃
・30秒の後95℃・10秒、58℃・10秒、72℃・45秒のサ
イクルを30回最後に72℃・2分の伸長反応を行った。
該PCR反応後の反応産物は、723塩基と615塩基の二つの
産物を有するが、615塩基対の反応産物をゲルから回収
し、QIAquick Gel Extraction Kit(QIAGEN社)の方法に
従い、精製を行った。精製産物をTAクローニングキット
(Invitrogen社)の処方に従い、プラスミドベクターpCR
2.1-TOPO vectorへサブクローニングした。これを大腸
菌DH5αに導入し、目的のcDNAを持つクローンをアンピ
シリンを含むLB寒天培地中で選択した後、個々のクロー
ンの配列を解析した結果、新規Fasリガンド様可溶型タ
ンパク質をコードする612塩基対のcDNA配列(配列番号:
30)を得た。このcDNAより導き出されるアミノ酸配列
(配列番号:31)を有する新規Fasリガンド様可溶型タ
ンパク質をhTL4-2と命名した。
ド様可溶型タンパク質をコードするcDNAのクローニング
と塩基配列の決定 ヒト肝臓cDNAを鋳型とし、2個のプライマー、プライマ
ー1(配列番号:28)及びプライマー2(配列番号:2
9)を用いてPCR反応を行った。該反応における反応液の
組成は上記cDNA、33.5ngを鋳型として使用し、Advantag
e 2 PolymeraseMix(CLONTECH社)1/50量、プライマー1
(配列番号:28)及びプライマー2(配列番号:29)を
各々20μM、dNTPs 2.5mM、及び酵素に添付のバッファー
を1/10を加え、総50μlの液量とした。PCR反応は95℃
・30秒の後95℃・10秒、58℃・10秒、72℃・45秒のサ
イクルを30回最後に72℃・2分の伸長反応を行った。
該PCR反応後の反応産物は、723塩基と615塩基の二つの
産物を有するが、615塩基対の反応産物をゲルから回収
し、QIAquick Gel Extraction Kit(QIAGEN社)の方法に
従い、精製を行った。精製産物をTAクローニングキット
(Invitrogen社)の処方に従い、プラスミドベクターpCR
2.1-TOPO vectorへサブクローニングした。これを大腸
菌DH5αに導入し、目的のcDNAを持つクローンをアンピ
シリンを含むLB寒天培地中で選択した後、個々のクロー
ンの配列を解析した結果、新規Fasリガンド様可溶型タ
ンパク質をコードする612塩基対のcDNA配列(配列番号:
30)を得た。このcDNAより導き出されるアミノ酸配列
(配列番号:31)を有する新規Fasリガンド様可溶型タ
ンパク質をhTL4-2と命名した。
【0069】参考例8 昆虫細胞発現系を用いた可溶型
マウスTL4の生産 マウスTL4タンパク質(配列番号:2)をコードするDNA
を挿入したプラスミドpTB1958を鋳型にして、5'末端部
分に制限酵素EcoRIの切断部位を付加した合成オリゴヌ
クレオチド(5'-GTAGAATTCGGCCAACCCAGCAGCACATCTTAC-
3'(配列番号:33))と3'末端部にXbaIの制限酵素部
位を付加した合成オリゴヌクレオチド(5'-AAATCTAGATA
TTGCTGGGTTTGAGGTGAGTCC-3'(配列番号:34))をプラ
イマーとして用いてPCR反応を行い、TL4の細胞外
領域に相当する90残基目のアラニンから239残基目のバ
リンをコードする可溶型TL4の増幅DNA断片を得
た。PCR反応はDNAサーマルサイクラー9600を
使用し、94℃で1分間処理した後、ExTaqDNA
ポリメラーゼを用いて98℃で10秒間、60℃で5秒
間、72℃で1.5分間のサイクルを25回繰り返した。
このようにして得られた増幅断片は制限酵素EcoRI及びX
baIで処理した。またpCMV−FLAGプラスミドを
同じく制限酵素EcoRI及びXbaIで処理して、プレプロト
リプシンのシグナル配列並びにタグとして精製・検出を
容易にする目的で付加されたFLAGタンパク質を各々
コードするDNA断片を取得した。該プレプロトリプシ
ン-FLAGタンパク質をコードするDNA断片の3'末
端側に制限酵素処理を行った可溶型TL4の増幅DNA
断片を連結した。得られた該プレプロトリプシン-FL
AGタンパク質-可溶型マウスTL4タンパク質をコー
ドするDNA断片を制限酵素SacI及びXbaIで処理
し、同じく制限酵素SacI及びXbaIで処理した昆虫
細胞発現用ベクターpFAST Bac1(GIBCO BRL
ライフテック社)に挿入した。得られたTL4発現プラ
スミドpFAST Bac1/smTL4は、昆虫細胞においてプレプ
ロトリプシンを利用して細胞培養上清中に分泌され、か
つFLAGタグが付加された融合タンパク質として産生
されることが期待された。以後の操作については、Bac-
to-Bac Baculovirus Expression Systems(GIBC
O BRLライフテック社)を用い、実験方法について
は添付のプロトコールに従った。すなわち、得られたマ
ウスTL4タンパク質をコードするDNAを挿入した組
換えプラスミドpFAST Bac1/smTL4を添付の大腸菌DH
10Bacに導入し形質転換菌を得た後、その菌体より
組換えバックミドを回収した。得られた組換えバックミ
ドは添付のセルフェクチン試薬を用いてSf9昆虫細胞
へ形質導入し、組換えバキュロウイルスを得た。これを
1.5x106/mlに調製したSf9昆虫細胞へ総体積の1/20量
を再度感染させた後、2日間培養を行い、培養上清中に
分泌されたFLAGマウスTL4融合タンパク質を回収
した。これをUF膜(MWCO 3000 0.1平方メートル)で濃縮
し、TBS(50mM Tris-HCl,150mM NaCl pH7.4)に置換し
た。抗FLAG M2抗体カラムを用いて精製し、溶出液
をSephadex G-25カラムで精製後、再度抗FLAG M2抗
体カラムを用いて精製し、各画分をSDS-PAGEで確認後、
純度の高い画分をまとめて回収した。これをCentriplus
10Kで濃縮し、 Sephadex G-25カラムで精製後PBSに置
換した。得られたFLAGマウスTL4融合タンパク質
をsmTL4と名づけた。
マウスTL4の生産 マウスTL4タンパク質(配列番号:2)をコードするDNA
を挿入したプラスミドpTB1958を鋳型にして、5'末端部
分に制限酵素EcoRIの切断部位を付加した合成オリゴヌ
クレオチド(5'-GTAGAATTCGGCCAACCCAGCAGCACATCTTAC-
3'(配列番号:33))と3'末端部にXbaIの制限酵素部
位を付加した合成オリゴヌクレオチド(5'-AAATCTAGATA
TTGCTGGGTTTGAGGTGAGTCC-3'(配列番号:34))をプラ
イマーとして用いてPCR反応を行い、TL4の細胞外
領域に相当する90残基目のアラニンから239残基目のバ
リンをコードする可溶型TL4の増幅DNA断片を得
た。PCR反応はDNAサーマルサイクラー9600を
使用し、94℃で1分間処理した後、ExTaqDNA
ポリメラーゼを用いて98℃で10秒間、60℃で5秒
間、72℃で1.5分間のサイクルを25回繰り返した。
このようにして得られた増幅断片は制限酵素EcoRI及びX
baIで処理した。またpCMV−FLAGプラスミドを
同じく制限酵素EcoRI及びXbaIで処理して、プレプロト
リプシンのシグナル配列並びにタグとして精製・検出を
容易にする目的で付加されたFLAGタンパク質を各々
コードするDNA断片を取得した。該プレプロトリプシ
ン-FLAGタンパク質をコードするDNA断片の3'末
端側に制限酵素処理を行った可溶型TL4の増幅DNA
断片を連結した。得られた該プレプロトリプシン-FL
AGタンパク質-可溶型マウスTL4タンパク質をコー
ドするDNA断片を制限酵素SacI及びXbaIで処理
し、同じく制限酵素SacI及びXbaIで処理した昆虫
細胞発現用ベクターpFAST Bac1(GIBCO BRL
ライフテック社)に挿入した。得られたTL4発現プラ
スミドpFAST Bac1/smTL4は、昆虫細胞においてプレプ
ロトリプシンを利用して細胞培養上清中に分泌され、か
つFLAGタグが付加された融合タンパク質として産生
されることが期待された。以後の操作については、Bac-
to-Bac Baculovirus Expression Systems(GIBC
O BRLライフテック社)を用い、実験方法について
は添付のプロトコールに従った。すなわち、得られたマ
ウスTL4タンパク質をコードするDNAを挿入した組
換えプラスミドpFAST Bac1/smTL4を添付の大腸菌DH
10Bacに導入し形質転換菌を得た後、その菌体より
組換えバックミドを回収した。得られた組換えバックミ
ドは添付のセルフェクチン試薬を用いてSf9昆虫細胞
へ形質導入し、組換えバキュロウイルスを得た。これを
1.5x106/mlに調製したSf9昆虫細胞へ総体積の1/20量
を再度感染させた後、2日間培養を行い、培養上清中に
分泌されたFLAGマウスTL4融合タンパク質を回収
した。これをUF膜(MWCO 3000 0.1平方メートル)で濃縮
し、TBS(50mM Tris-HCl,150mM NaCl pH7.4)に置換し
た。抗FLAG M2抗体カラムを用いて精製し、溶出液
をSephadex G-25カラムで精製後、再度抗FLAG M2抗
体カラムを用いて精製し、各画分をSDS-PAGEで確認後、
純度の高い画分をまとめて回収した。これをCentriplus
10Kで濃縮し、 Sephadex G-25カラムで精製後PBSに置
換した。得られたFLAGマウスTL4融合タンパク質
をsmTL4と名づけた。
【0070】実施例1 RD細胞におけるTNFレセプター
ファミリー分子の発現解析 ヒト横紋筋肉腫細胞株RDにおける各TNFレセプターファ
ミリー分子すなわちLymphotoxinβreceptor 、TR2/HVEM
、TNF receptor I およびTNF receptor II の発現量を
定量的に調べた。RD細胞はATCCより購入した(ATCC No.
CCL-136)。細胞は10%fetal bovine serum(FBS)と最終濃
度1mMのピルビン酸ナトリウムを含むDMEM(GIBCOBRL社)
中で培養した。トータルRNA (tRNA)調製は培養中のRD細
胞からRNeasy Mini Kit(QIAGEN社)のプロトコールに従
って調製した。すなわちT75フラスコ中でコンフルエン
トになったRD細胞をトリプシン-EDTAを用いて回収し、P
BS(-)で洗浄後、600μlのRLTバッファー(1%βメルカプ
トエタノールを含む)で懸濁し、20-Gのニードルを用い
てホモジナイズ後、QIAshredderカラム(QIAGEN社)で再
度ホモジナイズを行った。このセルライセートに600μl
の70%エタノールを加えピペッティング後、RNeasy mini
spin columnにとおし、フロースルー画分を除去後、カ
ラムを700μlのRLTバッファーで1回洗浄し、続いて500
μlのRPEバッファーで2回洗浄した。最後にメンブラン
上のtRNAをRNase-freeの滅菌水で溶出させ、濃度測定を
行った。次に該tRNAをMessageCleanKit(Gen Hunter Cor
poration社)を用いてDNaseI処理した。該反応における
反応組成はtRNAを25μg 、添付バッファーを5.7μl、Dn
aseIを1μlを加え、総56.7μlの液量とした。37℃・30
分の反応を行った後、RNeasy Mini Kit(QIAGEN社)のRNA
cleanupのプロトコールに従い、RNAを精製した。該精
製RNAをTaqMan Gold RT-PCR Kit(PE Applied Biosystem
s)のプロトコールに従い、リバーストランスクリプショ
ン(RT)反応を行った。該反応における反応組成はtRNAを
1μg 、10xTaqMan RT Bufferを5μl、5.5mMMgCl2、0.5m
M dNTPs、2.5μM Random Hexamer、 RNase Inhibitor
0.4U/μl 、MultiScribe Reverse Transcriptase 1.25
U/μlを加え、総50μlの液量とした。25℃・10分、48℃
・30分、95℃・5分のPCR反応を行った後、cDNA溶液とし
て-20℃保存を行った。RD細胞における各レセプターの
発現量はリアルタイムモニタリングによる定量的PCR法
(TaqMan法)によって行った。TaqMan法はPCR増幅された
特異的PCR鎖をTaqManプローブと呼ばれる蛍光プローブ
の蛍光強度によってリアルタイムにSDS7700によって検
出、定量する原理に基付いている。各レセプターに対す
るTaqManプローブとプライマーはPrimer Express(PE Ap
plied Biosystems社製ソフトウエアー)を用いて設計し
合成した。以下にそれらの配列を記述する。 (1)TR2/HVEM プローブ:5'-Fam-AACCCTGCCCTCCAGGCACCTACAT-Tamra-3'
(配列番号:35) プライマー : 5'-GCTGACGGGCACAGTGTGT-3'(配列番号:3
6) プライマー : 5'-TGCTTAGGCCATTGAGGTGG-3'(配列番号:
37) 「Fam」は6-carboxyfluoresceinを示し、「TAMRA」は6-
carboxy-N,N,N',N'-tetramethylrhodamineを示す。 (2)Lymphotoxinβreceptor(LTβR) プローブ: 5'-Fam-TGCCAGCCGGGAATGTTCTGTG-Tamra-3'(配列番号:
38) プライマー : 5'-ACAAGCAAACGGAAGACCCA-3'(配列番
号:39) プライマー : 5'-GTACACTCGAGGGCCCAGG-3'(配列番号:
40) (3)TNF receptor I (TNFRI) プローブ:5'-Fam-CCTCAATGGGACCGTGCACCTCTC-Tamra-3'
(配列番号:41) プライマー : 5'-CAGTGCTTCAATTGCAGCCTC-3'(配列番
号:42) プライマー : 5'-GGTGTTCTGTTTCTCCTGGCA-3'(配列番
号:43) (4)TNF receptor II (TNFRII) プローブ:5'-Fam-AAGGAGGAATGTGCCTTTCGGTCACA-Tamra-
3'(配列番号:44) プライマー : 5'-GACGAGCAGGTCCCCTTCTC-3'(配列番
号:45) プライマー : 5'-GGGTCTCTGGCGTCTCCAG-3'(配列番号:
46) TaqMan PCR反応における反応組成は既に調製したcDNAを
鋳型として使用し、2xTaqMan Universal PCR Master Mi
x(PE Applied Biosystems) 12.5μl、200nM TaqManプロ
ーブ、TaqManプライマー各々100nMになるように加え、
総25μlの液量とした。PCR反応は50℃・2分、95℃・10
分の後、95℃・15秒、62℃・1分のサイクルを40回行
い、反応終了と同時にPCRの定量的自動解析を行った。
その結果、これら4種のレセプターは全て恒常的に発現
していることがわかったが、それらの発現レベルには大
きな差があった。TR2の発現が40コピー/ng totalRNAと
一番低く、この発現を1とするとTNFRIは215倍、LTβRは
125倍、そしてTNFRIIは45倍発現していることが解
った(図1)。
ファミリー分子の発現解析 ヒト横紋筋肉腫細胞株RDにおける各TNFレセプターファ
ミリー分子すなわちLymphotoxinβreceptor 、TR2/HVEM
、TNF receptor I およびTNF receptor II の発現量を
定量的に調べた。RD細胞はATCCより購入した(ATCC No.
CCL-136)。細胞は10%fetal bovine serum(FBS)と最終濃
度1mMのピルビン酸ナトリウムを含むDMEM(GIBCOBRL社)
中で培養した。トータルRNA (tRNA)調製は培養中のRD細
胞からRNeasy Mini Kit(QIAGEN社)のプロトコールに従
って調製した。すなわちT75フラスコ中でコンフルエン
トになったRD細胞をトリプシン-EDTAを用いて回収し、P
BS(-)で洗浄後、600μlのRLTバッファー(1%βメルカプ
トエタノールを含む)で懸濁し、20-Gのニードルを用い
てホモジナイズ後、QIAshredderカラム(QIAGEN社)で再
度ホモジナイズを行った。このセルライセートに600μl
の70%エタノールを加えピペッティング後、RNeasy mini
spin columnにとおし、フロースルー画分を除去後、カ
ラムを700μlのRLTバッファーで1回洗浄し、続いて500
μlのRPEバッファーで2回洗浄した。最後にメンブラン
上のtRNAをRNase-freeの滅菌水で溶出させ、濃度測定を
行った。次に該tRNAをMessageCleanKit(Gen Hunter Cor
poration社)を用いてDNaseI処理した。該反応における
反応組成はtRNAを25μg 、添付バッファーを5.7μl、Dn
aseIを1μlを加え、総56.7μlの液量とした。37℃・30
分の反応を行った後、RNeasy Mini Kit(QIAGEN社)のRNA
cleanupのプロトコールに従い、RNAを精製した。該精
製RNAをTaqMan Gold RT-PCR Kit(PE Applied Biosystem
s)のプロトコールに従い、リバーストランスクリプショ
ン(RT)反応を行った。該反応における反応組成はtRNAを
1μg 、10xTaqMan RT Bufferを5μl、5.5mMMgCl2、0.5m
M dNTPs、2.5μM Random Hexamer、 RNase Inhibitor
0.4U/μl 、MultiScribe Reverse Transcriptase 1.25
U/μlを加え、総50μlの液量とした。25℃・10分、48℃
・30分、95℃・5分のPCR反応を行った後、cDNA溶液とし
て-20℃保存を行った。RD細胞における各レセプターの
発現量はリアルタイムモニタリングによる定量的PCR法
(TaqMan法)によって行った。TaqMan法はPCR増幅された
特異的PCR鎖をTaqManプローブと呼ばれる蛍光プローブ
の蛍光強度によってリアルタイムにSDS7700によって検
出、定量する原理に基付いている。各レセプターに対す
るTaqManプローブとプライマーはPrimer Express(PE Ap
plied Biosystems社製ソフトウエアー)を用いて設計し
合成した。以下にそれらの配列を記述する。 (1)TR2/HVEM プローブ:5'-Fam-AACCCTGCCCTCCAGGCACCTACAT-Tamra-3'
(配列番号:35) プライマー : 5'-GCTGACGGGCACAGTGTGT-3'(配列番号:3
6) プライマー : 5'-TGCTTAGGCCATTGAGGTGG-3'(配列番号:
37) 「Fam」は6-carboxyfluoresceinを示し、「TAMRA」は6-
carboxy-N,N,N',N'-tetramethylrhodamineを示す。 (2)Lymphotoxinβreceptor(LTβR) プローブ: 5'-Fam-TGCCAGCCGGGAATGTTCTGTG-Tamra-3'(配列番号:
38) プライマー : 5'-ACAAGCAAACGGAAGACCCA-3'(配列番
号:39) プライマー : 5'-GTACACTCGAGGGCCCAGG-3'(配列番号:
40) (3)TNF receptor I (TNFRI) プローブ:5'-Fam-CCTCAATGGGACCGTGCACCTCTC-Tamra-3'
(配列番号:41) プライマー : 5'-CAGTGCTTCAATTGCAGCCTC-3'(配列番
号:42) プライマー : 5'-GGTGTTCTGTTTCTCCTGGCA-3'(配列番
号:43) (4)TNF receptor II (TNFRII) プローブ:5'-Fam-AAGGAGGAATGTGCCTTTCGGTCACA-Tamra-
3'(配列番号:44) プライマー : 5'-GACGAGCAGGTCCCCTTCTC-3'(配列番
号:45) プライマー : 5'-GGGTCTCTGGCGTCTCCAG-3'(配列番号:
46) TaqMan PCR反応における反応組成は既に調製したcDNAを
鋳型として使用し、2xTaqMan Universal PCR Master Mi
x(PE Applied Biosystems) 12.5μl、200nM TaqManプロ
ーブ、TaqManプライマー各々100nMになるように加え、
総25μlの液量とした。PCR反応は50℃・2分、95℃・10
分の後、95℃・15秒、62℃・1分のサイクルを40回行
い、反応終了と同時にPCRの定量的自動解析を行った。
その結果、これら4種のレセプターは全て恒常的に発現
していることがわかったが、それらの発現レベルには大
きな差があった。TR2の発現が40コピー/ng totalRNAと
一番低く、この発現を1とするとTNFRIは215倍、LTβRは
125倍、そしてTNFRIIは45倍発現していることが解
った(図1)。
【0071】実施例2 RD細胞の細胞増殖、細胞形態に
及ぼすTNFファミリーリガンド分子の効果 RD細胞の細胞増殖に及ぼすTL4の効果はCell Proliferat
ion ELISA,BrdU(colorimetric) (ロシュ社)のキットを
用いて行った。すなわちRD細胞(2500個 / well)とTL4(h
TL4,lot99c、昆虫細胞を宿主とし、分泌蛋白としてFLAG
カラムで精製:(配列番号:31で表されるアミノ酸配
列からなるタンパク質)を始めとする、TNFα、TNFβ、
LTα1β2 (いずれもR&D社)の各TNFファミリーリガンド
蛋白溶液を各々濃度をふって96穴プレートに添加し、総
100μlの液量とし、4日間培養した。4日後、10μlのBrd
U標識溶液を加え、1.5時間培養後、培養液を除きPBS(-)
で2回洗浄し、200μlのFixDenatを加え、室温で30分反
応させた。その後FixDenatを除いて抗BrdU-POD反応液を
100μl加え、室温で90分反応させた後、PBS(-)で3回洗
浄し、100μlの基質液を加え、室温で反応させた。次に
1MのH2SO4を25μl加え、反応を停止させ、450nm(対照69
0nm)で測定した。また同時にRD細胞の細胞増殖における
TL4(hTL4,lotc)の作用は、実際に増殖している細胞数を
カウントする方法でも測定した。すなわちRD細胞(7×10
4個 / フラスコ)とTL4(hTL4,lotc)を始めとする各TNFフ
ァミリーリガンド 分子、TNFα、TNFβ、LTα1β2およ
びTGFβ1,TGFβ3 (いずれもR&D社)蛋白溶液を各々最終
濃度50ng/mlになるようにT25フラスコに添加し、総10ml
の液量とし、6日間培養した。6日後にトリプシンで細胞
を回収し、トリパンブルーに細胞液を懸濁して細胞数を
カウントした。その結果、TL4(hTL4,lotc)添加4,6日後
では、未添加群と比べて明らかにBrdUの取り込み量は抑
制され、総細胞数も3分の1程度に減少したが、培養開始
時の細胞数と比較するとTL4(hTL4,lotc)添加群でも約25
倍増加していることがわかった。しかし顕微鏡観察よ
り、TL4(hTL4,lotc)添加により細胞の密度は明らかに疎
になり、長くのびた細胞が多く形態も顕著に変化してい
た。また同様に他のTNFファミリーリガンド分子のRD細
胞増殖における作用を調べた結果、TNFβとLTα1β2の
両方で刺激したときのみ、TL4(hTL4,lotc)よりも強い増
殖抑制が見られたが、細胞数は開始時の10倍程度増加し
ていた。LTα1β2単独でもBrdUの取り込みは未添加時と
比較して抑制されていたが、TNFα、TNFβではTL4(hTL
4,lotc)ほどの作用はなく、これはBrdU法、細胞数カウ
ント法の両方で同様の結果が得られた。顕微鏡観察で
は、LTα1β2単独添加時にあるいはTNFβとLTα1β2の
両方で刺激した時TL4(hTL4,lotc)と同様な形態変化が見
られたが、TNFα、TNFβによる刺激では未添加群に近い
細胞形態が観察された。一方RD細胞はTGFβにより細胞
増殖抑制が誘導されるという報告(The FASEB Jornal: v
ol.14,1147-1158,2000)とTPAにより骨格筋細胞へ分化す
るという報告(EXPERIMENTAL CELL RESEARCH,208,209-21
7,1993)があるが、我々のデータでもTGFβ1とTGFβ3の
同時添加により、増殖抑制効果が観察された。細胞形態
は、長く伸び、表面が針状になったような像が得られた
が、TL4(hTL4,lotc)添加時とは異なった形態であった。
(図2、図3)
及ぼすTNFファミリーリガンド分子の効果 RD細胞の細胞増殖に及ぼすTL4の効果はCell Proliferat
ion ELISA,BrdU(colorimetric) (ロシュ社)のキットを
用いて行った。すなわちRD細胞(2500個 / well)とTL4(h
TL4,lot99c、昆虫細胞を宿主とし、分泌蛋白としてFLAG
カラムで精製:(配列番号:31で表されるアミノ酸配
列からなるタンパク質)を始めとする、TNFα、TNFβ、
LTα1β2 (いずれもR&D社)の各TNFファミリーリガンド
蛋白溶液を各々濃度をふって96穴プレートに添加し、総
100μlの液量とし、4日間培養した。4日後、10μlのBrd
U標識溶液を加え、1.5時間培養後、培養液を除きPBS(-)
で2回洗浄し、200μlのFixDenatを加え、室温で30分反
応させた。その後FixDenatを除いて抗BrdU-POD反応液を
100μl加え、室温で90分反応させた後、PBS(-)で3回洗
浄し、100μlの基質液を加え、室温で反応させた。次に
1MのH2SO4を25μl加え、反応を停止させ、450nm(対照69
0nm)で測定した。また同時にRD細胞の細胞増殖における
TL4(hTL4,lotc)の作用は、実際に増殖している細胞数を
カウントする方法でも測定した。すなわちRD細胞(7×10
4個 / フラスコ)とTL4(hTL4,lotc)を始めとする各TNFフ
ァミリーリガンド 分子、TNFα、TNFβ、LTα1β2およ
びTGFβ1,TGFβ3 (いずれもR&D社)蛋白溶液を各々最終
濃度50ng/mlになるようにT25フラスコに添加し、総10ml
の液量とし、6日間培養した。6日後にトリプシンで細胞
を回収し、トリパンブルーに細胞液を懸濁して細胞数を
カウントした。その結果、TL4(hTL4,lotc)添加4,6日後
では、未添加群と比べて明らかにBrdUの取り込み量は抑
制され、総細胞数も3分の1程度に減少したが、培養開始
時の細胞数と比較するとTL4(hTL4,lotc)添加群でも約25
倍増加していることがわかった。しかし顕微鏡観察よ
り、TL4(hTL4,lotc)添加により細胞の密度は明らかに疎
になり、長くのびた細胞が多く形態も顕著に変化してい
た。また同様に他のTNFファミリーリガンド分子のRD細
胞増殖における作用を調べた結果、TNFβとLTα1β2の
両方で刺激したときのみ、TL4(hTL4,lotc)よりも強い増
殖抑制が見られたが、細胞数は開始時の10倍程度増加し
ていた。LTα1β2単独でもBrdUの取り込みは未添加時と
比較して抑制されていたが、TNFα、TNFβではTL4(hTL
4,lotc)ほどの作用はなく、これはBrdU法、細胞数カウ
ント法の両方で同様の結果が得られた。顕微鏡観察で
は、LTα1β2単独添加時にあるいはTNFβとLTα1β2の
両方で刺激した時TL4(hTL4,lotc)と同様な形態変化が見
られたが、TNFα、TNFβによる刺激では未添加群に近い
細胞形態が観察された。一方RD細胞はTGFβにより細胞
増殖抑制が誘導されるという報告(The FASEB Jornal: v
ol.14,1147-1158,2000)とTPAにより骨格筋細胞へ分化す
るという報告(EXPERIMENTAL CELL RESEARCH,208,209-21
7,1993)があるが、我々のデータでもTGFβ1とTGFβ3の
同時添加により、増殖抑制効果が観察された。細胞形態
は、長く伸び、表面が針状になったような像が得られた
が、TL4(hTL4,lotc)添加時とは異なった形態であった。
(図2、図3)
【0072】実施例3 TL4(hTL4,lotc)処理したRD細胞
における細胞周期解析 細胞周期の解析はフローサイトメトリー(Beckton Dikin
son社製)によって行った。T75フラスコにRD細胞を1×10
6個と、TL4(hTL4,lotc)を最終濃度50ng/mlになるように
加えて総20mlの反応溶液とし、3日間培養した。またコ
ントロール群にはTL4(hTL4,lotc)の代わりに同量の培地
を加えた。3日培養後、上清を除去し、トリプシン処理
によって細胞を回収し、PBS(-)で2回洗浄後、5mlの70%
エタノールに細胞が凝集しないよう慎重に懸濁し、-20
℃で一晩以上固定した。固定後エタノールを除去し、PB
S(-)で1回洗浄後、細胞を0.5mlのPBS(-)で懸濁し、最終
濃度2mg/mlのRNaseA溶液を加えて、37℃で20分間インキ
ュベートした。細胞を遠心で回収後、最終濃度0.05mg/m
lのプロピジウムイオタイド(PI)溶液1mlを加え、室温で
30分以上染色し、測定まで4℃で遮光保存した。染色後
の細胞をナイロンメッシュで濾過し、測定用試験管に移
してFACSで測定(488nm励起波長、610nm蛍光波長)した。
その結果、TL4(hTL4,lotc)添加3日培養後の細胞におい
て測定したところ、未添加群と比較して、2N(G0/G1)のD
NA含量を保持した細胞集団の割合が10%程度増加する傾
向がみられたが、G0/G1停止した細胞集団が顕著に増加
することはなかった(図4-A)。しかしながらTL4(hTL4,
lotc)添加により細胞質量、DNA含量が増加した細胞集団
数が増加した(図4-B)。この結果は細胞形態変化と相
関するデータとなった。
における細胞周期解析 細胞周期の解析はフローサイトメトリー(Beckton Dikin
son社製)によって行った。T75フラスコにRD細胞を1×10
6個と、TL4(hTL4,lotc)を最終濃度50ng/mlになるように
加えて総20mlの反応溶液とし、3日間培養した。またコ
ントロール群にはTL4(hTL4,lotc)の代わりに同量の培地
を加えた。3日培養後、上清を除去し、トリプシン処理
によって細胞を回収し、PBS(-)で2回洗浄後、5mlの70%
エタノールに細胞が凝集しないよう慎重に懸濁し、-20
℃で一晩以上固定した。固定後エタノールを除去し、PB
S(-)で1回洗浄後、細胞を0.5mlのPBS(-)で懸濁し、最終
濃度2mg/mlのRNaseA溶液を加えて、37℃で20分間インキ
ュベートした。細胞を遠心で回収後、最終濃度0.05mg/m
lのプロピジウムイオタイド(PI)溶液1mlを加え、室温で
30分以上染色し、測定まで4℃で遮光保存した。染色後
の細胞をナイロンメッシュで濾過し、測定用試験管に移
してFACSで測定(488nm励起波長、610nm蛍光波長)した。
その結果、TL4(hTL4,lotc)添加3日培養後の細胞におい
て測定したところ、未添加群と比較して、2N(G0/G1)のD
NA含量を保持した細胞集団の割合が10%程度増加する傾
向がみられたが、G0/G1停止した細胞集団が顕著に増加
することはなかった(図4-A)。しかしながらTL4(hTL4,
lotc)添加により細胞質量、DNA含量が増加した細胞集団
数が増加した(図4-B)。この結果は細胞形態変化と相
関するデータとなった。
【0073】実施例4 RD細胞の各TNFファミリーリガ
ンド分子によるNF-κBの活性化 RD細胞においてTL4(hTL4,lotc)と各TNFファミリーリガ
ンド分子(TNFα、TNFβ、LTα1β2、TNFβ+LTα1β2)か
らの刺激により影響される転写因子の活性化を調べる目
的で、Mercury Pathway Profiling System(CLONTECH社)
を用いてシグナルアッセイを行った。まずRD細胞を 8×
104個 / wellで12穴プレートに蒔き、10%FBS含有DMEM
培地中で一晩培養した後、培地交換した。一方、トラン
スフェクションするための準備として、FuGENE6 Transf
ection 試薬(ロシュ社)98.5μlとOPTI-MEMI培養液(GIBC
OBRL社)1.5μlを混合し、更にレポーター遺伝子(SEAP)
の上流にシスエレメントを組み込んだベクタープラスミ
ド溶液を0.5μg分混合して、室温で15分間放置した。15
分後、RD細胞を蒔いたプレートに102μl / wellずつ滴
下し、軽く撹拌した後、インキュベート中で一晩放置
し、トランスフェクションを行った。その後、上清を除
去し、DMEM培地(血清無添加)で2回洗浄後、同培養液に
置き換えた。一方TL4(hTL4,lotc)と各TNFファミリーリ
ガンド (TNFα、TNFβ、LTα1β2、TNFβ+LTα1β2)蛋
白溶液をDMEM培地(血清無添加)を用いて調製し、各試薬
を最終濃度50ng/mlとなるように、各ウェルに添加し
た。試薬添加3,4,5,6,7時間後に40μlずつ上清を採取
し、即座に-20℃で保存した。一方、SEAP活性測定はGre
at EscAPe Chemiluminescence Detection Kit(CLONTECH
社)を用いて行った。方法はキットのプロトコールに従
い、検出は化学発光アッセイで行った。その結果、TL4
(hTL4,lotc)と各TNFファミリーリガンド分子はいずれも
NF-κBを活性化することがわかった。NF-κBの活性化は
試薬添加後3時間目から少なくとも7時間目まで検出さ
れ、その強さはTNFαやTNFβなどのTNFRを介したシグナ
ルが最も強く、次いでLTα1β2(LTβレセプターを介す
る)からのシグナル、これはTNFRの約1/3程度であった。
一方、TL4(hTL4,lotc) (TR2およびLTβレセプターを介
する)からのシグナルはLTα1β2(LTβRを介する)の1/2
程度であった(図5)。
ンド分子によるNF-κBの活性化 RD細胞においてTL4(hTL4,lotc)と各TNFファミリーリガ
ンド分子(TNFα、TNFβ、LTα1β2、TNFβ+LTα1β2)か
らの刺激により影響される転写因子の活性化を調べる目
的で、Mercury Pathway Profiling System(CLONTECH社)
を用いてシグナルアッセイを行った。まずRD細胞を 8×
104個 / wellで12穴プレートに蒔き、10%FBS含有DMEM
培地中で一晩培養した後、培地交換した。一方、トラン
スフェクションするための準備として、FuGENE6 Transf
ection 試薬(ロシュ社)98.5μlとOPTI-MEMI培養液(GIBC
OBRL社)1.5μlを混合し、更にレポーター遺伝子(SEAP)
の上流にシスエレメントを組み込んだベクタープラスミ
ド溶液を0.5μg分混合して、室温で15分間放置した。15
分後、RD細胞を蒔いたプレートに102μl / wellずつ滴
下し、軽く撹拌した後、インキュベート中で一晩放置
し、トランスフェクションを行った。その後、上清を除
去し、DMEM培地(血清無添加)で2回洗浄後、同培養液に
置き換えた。一方TL4(hTL4,lotc)と各TNFファミリーリ
ガンド (TNFα、TNFβ、LTα1β2、TNFβ+LTα1β2)蛋
白溶液をDMEM培地(血清無添加)を用いて調製し、各試薬
を最終濃度50ng/mlとなるように、各ウェルに添加し
た。試薬添加3,4,5,6,7時間後に40μlずつ上清を採取
し、即座に-20℃で保存した。一方、SEAP活性測定はGre
at EscAPe Chemiluminescence Detection Kit(CLONTECH
社)を用いて行った。方法はキットのプロトコールに従
い、検出は化学発光アッセイで行った。その結果、TL4
(hTL4,lotc)と各TNFファミリーリガンド分子はいずれも
NF-κBを活性化することがわかった。NF-κBの活性化は
試薬添加後3時間目から少なくとも7時間目まで検出さ
れ、その強さはTNFαやTNFβなどのTNFRを介したシグナ
ルが最も強く、次いでLTα1β2(LTβレセプターを介す
る)からのシグナル、これはTNFRの約1/3程度であった。
一方、TL4(hTL4,lotc) (TR2およびLTβレセプターを介
する)からのシグナルはLTα1β2(LTβRを介する)の1/2
程度であった(図5)。
【0074】実施例5 RD細胞のケモカイン産生におけ
るTNFファミリーリガンド分子の効果 RD細胞を5×104個とTL4(hTL4,lotc)もしくは他の TNFフ
ァミリーリガンド (TNFα、TNFβ、LTα1β2、TNFβとL
Tα1β2)蛋白溶液をそれぞれ10あるいは50ng/mlになる
ように12wellプレートに入れ(総1mlの反応系)、37℃で
培養した。培養開始後2日目と3日目に200μlずつ上清を
採取し、即座に-20℃に保存した。上清中のIL-8、RANTE
S量はELISAの系で測定した。方法はQuantikine human I
L-8 Colorimetric Sandwich ELISAとQuantikine human
RANTES Colorimetric Sandwich ELISA(いずれもR&D社)
のプロトコールに従った。その結果、TL4(hTL4,lotc)や
各TNFファミリーリガンド分子いずれにおいてもRANTES
とIL-8の発現誘導がみられた。IL-8は培養開始後2日目
と3日目で産生量に差がなかったが、用いた分子間で産
生量に差があり、TL4(hTL4,lotc)、LTα1β2では約2000
pg/ml、TNFα、TNFβあるいはTNFβとLTα1β2の同時添
加では約7000pg/mlであった。RANTESはTL4(hTL4,lotc)
やTNFβとLTα1β2の同時添加で若干産生量が高く、か
つ全てのサイトカインでIL-8とは異なり培養時間依存的
にその産生量は増加した。またTL4(hTL4,lotc)ではRANT
ESの方がIL-8よりも3倍程度高く誘導されることがわか
った(図6)。
るTNFファミリーリガンド分子の効果 RD細胞を5×104個とTL4(hTL4,lotc)もしくは他の TNFフ
ァミリーリガンド (TNFα、TNFβ、LTα1β2、TNFβとL
Tα1β2)蛋白溶液をそれぞれ10あるいは50ng/mlになる
ように12wellプレートに入れ(総1mlの反応系)、37℃で
培養した。培養開始後2日目と3日目に200μlずつ上清を
採取し、即座に-20℃に保存した。上清中のIL-8、RANTE
S量はELISAの系で測定した。方法はQuantikine human I
L-8 Colorimetric Sandwich ELISAとQuantikine human
RANTES Colorimetric Sandwich ELISA(いずれもR&D社)
のプロトコールに従った。その結果、TL4(hTL4,lotc)や
各TNFファミリーリガンド分子いずれにおいてもRANTES
とIL-8の発現誘導がみられた。IL-8は培養開始後2日目
と3日目で産生量に差がなかったが、用いた分子間で産
生量に差があり、TL4(hTL4,lotc)、LTα1β2では約2000
pg/ml、TNFα、TNFβあるいはTNFβとLTα1β2の同時添
加では約7000pg/mlであった。RANTESはTL4(hTL4,lotc)
やTNFβとLTα1β2の同時添加で若干産生量が高く、か
つ全てのサイトカインでIL-8とは異なり培養時間依存的
にその産生量は増加した。またTL4(hTL4,lotc)ではRANT
ESの方がIL-8よりも3倍程度高く誘導されることがわか
った(図6)。
【0075】実施例6 RD細胞の分化誘導に及ぼすTNF
ファミリーリガンド分子の作用 RD細胞の分化誘導に及ぼす各TNFファミリーリガンド分
子の作用を解析する手段の一つとしてWestern blot 解
析を行った。RD細胞(7×104個 / フラスコ)とTL4(hTL4,
lotc)を始めとする各TNFファミリーリガンド分子 (TNF
α、TNFβ、LTα1β2)またTGFβ1,TGFβ3蛋白溶液を各
々最終濃度50ng/mlになるよう、またTPA(12-O-tetradec
anoylphorbol-13-acetate)(和光純薬)は最終濃度0.1mg/
mlになるようT25フラスコに添加し、総10mlの液量と
し、6日間培養した。6日後、培養上清を除去し、PBS(-)
で洗浄後、細胞をスクレーパーで剥がし、PBS(-)に懸濁
後、遠心操作で細胞を回収した。細胞はHigh Salt Buff
er(0.6M KCl,10mM Tris-HCl pH7.5,プロテアーゼインヒ
ビター)100μl中に再懸濁し、10秒間のボルテックス
後、15000rpm、25分間の遠心を行い、その上清を蛋白粗
抽出液とした。還元条件下で2〜15%グラージェントゲル
(第一化学薬品、マルチゲル2/15)を用いてSDS-PAGEを行
い、タンパク質をニトロセルロースメンブレンにトラン
スファーした後、1%BSAを含むTBST(20mM Tris-HCl,pH7.
5、150mM NaCl、0.05% Tween20)中に30分間、室温で放
置しブロッキングを行った。このように調製したメンブ
レンは各々100倍希釈したMouse Anti-Skeletal Myosin,
Clone:MY-32,mouseIgG1(ZYMED社)で一次抗体反応を室
温、一時間行い、TBST中で3回洗浄した。次にProtoBlot
II APSystem(Promega社)に添付のAnti-Mouse IgG(H+L)
AP ConjugateをTBSTで5000倍希釈し、室温1時間、二次
抗体反応を行った。TBST中で2回、TBS中で1回洗浄後、
システムに添付のWestren Blue Stabilized Substrate
for Alkaline Phosphatase中にメンブレンを浸し、染色
反応を行った。また別の方法として細胞免疫染色法を行
った。RD細胞(6×103個 / well)とTL4(hTL4,lotc)を始
めとする各TNFファミリーリガンド分子 (TNFα、TNF
β、LTα1β2)またはTGFβ1とTGFβ3蛋白液を各々最終
濃度50ng/mlになるよう、あるいはTPA(12-O-tetradecan
oylphorbol-13-acetate)(和光純薬)を最終濃度0.1mg/ml
になるようにLab-Tek Chamber Slide(8well)(NUNC社)の
各ウェルに添加し、総0.4mlの液量とし、6日間培養し
た。6日後、培養上清を除去し、冷PBS(+)で細胞を剥が
さないよう注意深く洗浄し、冷エタノールとアセトンを
1:1の割合で混合した溶液中で-20℃、20分間固定を行っ
た。さらにPBS(-)で洗浄後、1%BSAを含むPBS(+)中で室
温、30分放置し、ブロッキングを行った。Myosin,Clon
e:MY-32,mouseIgG1(ZYMED社)またはAnti-Myosin Mouse
monoclonal antibody,Clone:F126.16D9,mouse IgM (BIO
CYTEX社)で一次抗体反応を室温、一時間行い、1%BSAを
含むPBS(+)で3回洗浄した。Myosin,Clone:MY-32,mouseI
gG1(ZYMED社)に対しては、HRP-mouseIgGF(ab')2 (Cappe
l社)をAnti-Myosin Mouse monoclonal antibody,Clone:
F126.16D9,mouse IgM (BIOCYTEX社)に対してはHRP-mous
e IgM(μchain)F(ab')2 (Cappel社)を二次抗体として用
いて、室温、一時間反応を行い、1%BSAを含むPBS(+)で
3回洗浄した。洗浄後DABを基質として発色を行い、ヘマ
トキシリン、エオジン(HE)染色操作の後、顕微鏡観察を
行った。TPAにおける分化誘導能を陽性対照として、Ske
letal muscle myosinを特異的に認識できる抗体(αSkMm
Ab)とSmoothあるいはnon- muscle myosinを広く認識す
る抗体(αSmMmAb)を用いてWestern blot 解析(αSkMmAb
のみ)と細胞免疫染色を行った。一次抗体としてαSkMmA
bを用いたWestern blot 解析では、TPAで刺激したRD細
胞のみに約210K相当のMyosinのバンドが現れたが、TL4
(hTL4,lotc)あるいは他の分子で刺激したRD細胞の粗抽
出液ではSkeletal muscle特有の myosinのバンドは現れ
なかった(図8)。免疫細胞染色での結果は、αSmMmAbで
染色した場合にはコントロールのRD細胞、TL4(hTL4,lot
c)などで形態変化を起こしたRD細胞、TPAによって完全
に分化しなかったRD細胞の全ての細胞がmyosinに対して
陽性となった(図9)。SkMmAbで染色した場合にはWester
n blot 解析の結果を良く反映しており、TPAにより、形
態変化を引き起こしたRD細胞のみがmyosinに対して陽性
であり、コントロールのRD細胞やTL4(hTL4,lotc)、TGF
βなどで形態変化を起こしたRD細胞は殆どが陰性であっ
た(図7)。
ファミリーリガンド分子の作用 RD細胞の分化誘導に及ぼす各TNFファミリーリガンド分
子の作用を解析する手段の一つとしてWestern blot 解
析を行った。RD細胞(7×104個 / フラスコ)とTL4(hTL4,
lotc)を始めとする各TNFファミリーリガンド分子 (TNF
α、TNFβ、LTα1β2)またTGFβ1,TGFβ3蛋白溶液を各
々最終濃度50ng/mlになるよう、またTPA(12-O-tetradec
anoylphorbol-13-acetate)(和光純薬)は最終濃度0.1mg/
mlになるようT25フラスコに添加し、総10mlの液量と
し、6日間培養した。6日後、培養上清を除去し、PBS(-)
で洗浄後、細胞をスクレーパーで剥がし、PBS(-)に懸濁
後、遠心操作で細胞を回収した。細胞はHigh Salt Buff
er(0.6M KCl,10mM Tris-HCl pH7.5,プロテアーゼインヒ
ビター)100μl中に再懸濁し、10秒間のボルテックス
後、15000rpm、25分間の遠心を行い、その上清を蛋白粗
抽出液とした。還元条件下で2〜15%グラージェントゲル
(第一化学薬品、マルチゲル2/15)を用いてSDS-PAGEを行
い、タンパク質をニトロセルロースメンブレンにトラン
スファーした後、1%BSAを含むTBST(20mM Tris-HCl,pH7.
5、150mM NaCl、0.05% Tween20)中に30分間、室温で放
置しブロッキングを行った。このように調製したメンブ
レンは各々100倍希釈したMouse Anti-Skeletal Myosin,
Clone:MY-32,mouseIgG1(ZYMED社)で一次抗体反応を室
温、一時間行い、TBST中で3回洗浄した。次にProtoBlot
II APSystem(Promega社)に添付のAnti-Mouse IgG(H+L)
AP ConjugateをTBSTで5000倍希釈し、室温1時間、二次
抗体反応を行った。TBST中で2回、TBS中で1回洗浄後、
システムに添付のWestren Blue Stabilized Substrate
for Alkaline Phosphatase中にメンブレンを浸し、染色
反応を行った。また別の方法として細胞免疫染色法を行
った。RD細胞(6×103個 / well)とTL4(hTL4,lotc)を始
めとする各TNFファミリーリガンド分子 (TNFα、TNF
β、LTα1β2)またはTGFβ1とTGFβ3蛋白液を各々最終
濃度50ng/mlになるよう、あるいはTPA(12-O-tetradecan
oylphorbol-13-acetate)(和光純薬)を最終濃度0.1mg/ml
になるようにLab-Tek Chamber Slide(8well)(NUNC社)の
各ウェルに添加し、総0.4mlの液量とし、6日間培養し
た。6日後、培養上清を除去し、冷PBS(+)で細胞を剥が
さないよう注意深く洗浄し、冷エタノールとアセトンを
1:1の割合で混合した溶液中で-20℃、20分間固定を行っ
た。さらにPBS(-)で洗浄後、1%BSAを含むPBS(+)中で室
温、30分放置し、ブロッキングを行った。Myosin,Clon
e:MY-32,mouseIgG1(ZYMED社)またはAnti-Myosin Mouse
monoclonal antibody,Clone:F126.16D9,mouse IgM (BIO
CYTEX社)で一次抗体反応を室温、一時間行い、1%BSAを
含むPBS(+)で3回洗浄した。Myosin,Clone:MY-32,mouseI
gG1(ZYMED社)に対しては、HRP-mouseIgGF(ab')2 (Cappe
l社)をAnti-Myosin Mouse monoclonal antibody,Clone:
F126.16D9,mouse IgM (BIOCYTEX社)に対してはHRP-mous
e IgM(μchain)F(ab')2 (Cappel社)を二次抗体として用
いて、室温、一時間反応を行い、1%BSAを含むPBS(+)で
3回洗浄した。洗浄後DABを基質として発色を行い、ヘマ
トキシリン、エオジン(HE)染色操作の後、顕微鏡観察を
行った。TPAにおける分化誘導能を陽性対照として、Ske
letal muscle myosinを特異的に認識できる抗体(αSkMm
Ab)とSmoothあるいはnon- muscle myosinを広く認識す
る抗体(αSmMmAb)を用いてWestern blot 解析(αSkMmAb
のみ)と細胞免疫染色を行った。一次抗体としてαSkMmA
bを用いたWestern blot 解析では、TPAで刺激したRD細
胞のみに約210K相当のMyosinのバンドが現れたが、TL4
(hTL4,lotc)あるいは他の分子で刺激したRD細胞の粗抽
出液ではSkeletal muscle特有の myosinのバンドは現れ
なかった(図8)。免疫細胞染色での結果は、αSmMmAbで
染色した場合にはコントロールのRD細胞、TL4(hTL4,lot
c)などで形態変化を起こしたRD細胞、TPAによって完全
に分化しなかったRD細胞の全ての細胞がmyosinに対して
陽性となった(図9)。SkMmAbで染色した場合にはWester
n blot 解析の結果を良く反映しており、TPAにより、形
態変化を引き起こしたRD細胞のみがmyosinに対して陽性
であり、コントロールのRD細胞やTL4(hTL4,lotc)、TGF
βなどで形態変化を起こしたRD細胞は殆どが陰性であっ
た(図7)。
【0076】実施例7 RD細胞における筋肉特異的な転
写産物の発現解析 RD細胞における筋肉特異的な遺伝子の発現確認はRT-PCR
法によって行った。各遺伝子のプライマー情報を以下に
示す。 (1)平滑筋特異的α-actin: α-actin Primer Set for RT-PCR(STRATAGENE社) forward primer : 5'-GCTCACGGAGGCACCCCTGAA-3'(配列
番号:47) reverse primer : 5'-CTGATAGGACATTGTTAGCAT-3'(配列
番号:48) (2)β-actin: β-actin Primer Set for RT-PCR(STRATAGENE社) forward primer : 5'-TGACGGGGTCACCCACACTGTGCCCATC
TA-3'(配列番号:49) reverse primer : 5'-CTAGAAGCATTTGCGGTGGACGATGGA GG
G-3'(配列番号:50) (3)myogenin: forward primer : 5'-CCGTGGGCGTGTAAGGTGTG-3'(配列番
号:51) reverse primer : 5'-ACGATGGAGGTGAGGGAGTGC-3'(配列
番号:52) (4)Id-1 : forward primer : 5'-CGAGGTGGTGCGCTGTCTGTCT-3'(配列
番号:53) reverse primer : 5'-TCGCCGTTGAGGGTGCTGAG-3'(配列
番号:54) RT-PCR反応における反応組成は既に実施例1で調製したc
DNAの25分の1量を鋳型として使用し、Advantage2 Polym
erase Mix(CLONTECH社) 25分の1量、フォワードプライ
マー及びリバースプライマーを各1μM、dNTPsを200μ
M、及び酵素に添付のバッファーを加え、総25μlとし、
PCR反応は、プライマー依存的に下記の条件で行った。
α-actinは94℃・3分の後、94℃・15秒、60℃15秒、68
℃・45秒のサイクルを35回繰り返し、最後に68℃・5分
の伸長反応を行った。β-actinは94℃・3分の後、94℃
・15秒、60℃15秒、68℃・45秒のサイクルを18回繰り返
し、最後に68℃・5分の伸長反応を行った。Myogeninは9
4℃・3分の後、94℃・15秒、61.9℃15秒、68℃・45秒の
サイクルを28回繰り返し、最後に68℃・5分の伸長反応
を行った。Id-1は94℃・3分の後、94℃・15秒、62.5℃1
5秒、68℃・45秒のサイクルを25回繰り返し、最後に68
℃・5分の伸長反応を行った。PCR反応終了後、3μlを1.
5%アガロースゲル電気泳動で解析した。その結果、平滑
筋特異的α-actinはRD細胞では殆ど発現していなかった
が、TL4(hTL4,lotc)を作用させたRD細胞ではその発現は
顕著に増加した。またTL4様の形態変化を示すLTα1β2
、もしくはTNFβと LTα1β2の同時添加でも発現は上
昇した。TNFα、TNFβはRD細胞のBrdU取り込みや形態変
化に影響を及ぼさないことは上述したが、平滑筋特異的
α-actinも未処理のRD細胞と同様、殆ど発現しなかっ
た。一方RD細胞に増殖抑制効果のあるTGFβや分化誘導
能のあるTPAではα-actinの発現は若干上昇したが、こ
れらの薬剤で観察される形態変化はTL4(hTL4,lotc)のそ
れとは若干異なっていた。またβ-actin、myogeninの発
現は未処理群と種々の処理群で発現の差は見られなかっ
たが、Id-1はTPA処理した時のみ、その発現が未処理のR
D細胞と比較して低下した(図10)。
写産物の発現解析 RD細胞における筋肉特異的な遺伝子の発現確認はRT-PCR
法によって行った。各遺伝子のプライマー情報を以下に
示す。 (1)平滑筋特異的α-actin: α-actin Primer Set for RT-PCR(STRATAGENE社) forward primer : 5'-GCTCACGGAGGCACCCCTGAA-3'(配列
番号:47) reverse primer : 5'-CTGATAGGACATTGTTAGCAT-3'(配列
番号:48) (2)β-actin: β-actin Primer Set for RT-PCR(STRATAGENE社) forward primer : 5'-TGACGGGGTCACCCACACTGTGCCCATC
TA-3'(配列番号:49) reverse primer : 5'-CTAGAAGCATTTGCGGTGGACGATGGA GG
G-3'(配列番号:50) (3)myogenin: forward primer : 5'-CCGTGGGCGTGTAAGGTGTG-3'(配列番
号:51) reverse primer : 5'-ACGATGGAGGTGAGGGAGTGC-3'(配列
番号:52) (4)Id-1 : forward primer : 5'-CGAGGTGGTGCGCTGTCTGTCT-3'(配列
番号:53) reverse primer : 5'-TCGCCGTTGAGGGTGCTGAG-3'(配列
番号:54) RT-PCR反応における反応組成は既に実施例1で調製したc
DNAの25分の1量を鋳型として使用し、Advantage2 Polym
erase Mix(CLONTECH社) 25分の1量、フォワードプライ
マー及びリバースプライマーを各1μM、dNTPsを200μ
M、及び酵素に添付のバッファーを加え、総25μlとし、
PCR反応は、プライマー依存的に下記の条件で行った。
α-actinは94℃・3分の後、94℃・15秒、60℃15秒、68
℃・45秒のサイクルを35回繰り返し、最後に68℃・5分
の伸長反応を行った。β-actinは94℃・3分の後、94℃
・15秒、60℃15秒、68℃・45秒のサイクルを18回繰り返
し、最後に68℃・5分の伸長反応を行った。Myogeninは9
4℃・3分の後、94℃・15秒、61.9℃15秒、68℃・45秒の
サイクルを28回繰り返し、最後に68℃・5分の伸長反応
を行った。Id-1は94℃・3分の後、94℃・15秒、62.5℃1
5秒、68℃・45秒のサイクルを25回繰り返し、最後に68
℃・5分の伸長反応を行った。PCR反応終了後、3μlを1.
5%アガロースゲル電気泳動で解析した。その結果、平滑
筋特異的α-actinはRD細胞では殆ど発現していなかった
が、TL4(hTL4,lotc)を作用させたRD細胞ではその発現は
顕著に増加した。またTL4様の形態変化を示すLTα1β2
、もしくはTNFβと LTα1β2の同時添加でも発現は上
昇した。TNFα、TNFβはRD細胞のBrdU取り込みや形態変
化に影響を及ぼさないことは上述したが、平滑筋特異的
α-actinも未処理のRD細胞と同様、殆ど発現しなかっ
た。一方RD細胞に増殖抑制効果のあるTGFβや分化誘導
能のあるTPAではα-actinの発現は若干上昇したが、こ
れらの薬剤で観察される形態変化はTL4(hTL4,lotc)のそ
れとは若干異なっていた。またβ-actin、myogeninの発
現は未処理群と種々の処理群で発現の差は見られなかっ
たが、Id-1はTPA処理した時のみ、その発現が未処理のR
D細胞と比較して低下した(図10)。
【0077】
【発明の効果】本発明のタンパク質、その部分ペプチド
またはそれらの塩は、細胞形質変換作用、より具体的に
は、(胎児性)横紋筋肉腫(胞巣状横紋筋肉腫、横紋筋
原発性肝臓肉腫など)、平滑筋肉腫、筋ジストロフィー
症(筋強直政ジストロフィー症)または子宮筋腫などの
予防・治療作用を有しており、例えば、(胎児性)横紋
筋肉腫(胞巣状横紋筋肉腫、横紋筋原発性肝臓肉腫な
ど)、平滑筋肉腫、筋ジストロフィー症(筋強直政ジス
トロフィー症)または子宮筋腫などの予防・治療剤など
の医薬として有用である。
またはそれらの塩は、細胞形質変換作用、より具体的に
は、(胎児性)横紋筋肉腫(胞巣状横紋筋肉腫、横紋筋
原発性肝臓肉腫など)、平滑筋肉腫、筋ジストロフィー
症(筋強直政ジストロフィー症)または子宮筋腫などの
予防・治療作用を有しており、例えば、(胎児性)横紋
筋肉腫(胞巣状横紋筋肉腫、横紋筋原発性肝臓肉腫な
ど)、平滑筋肉腫、筋ジストロフィー症(筋強直政ジス
トロフィー症)または子宮筋腫などの予防・治療剤など
の医薬として有用である。
【0078】
【配列表】 [Sequence Listing] <110> Takeda Chemical Industries, Ltd. <120> Cell Differentiating Agent <130> P02-0016PCT <150>JP2001-49450 <151>2001-02-23 <160> 54 <210> 1 <211> 240 <212> PRT <213> Human <400> 1 Met Glu Glu Ser Val Val Arg Pro Ser Val Phe Val Val Asp Gly Gln 1 5 10 15 Thr Asp Ile Pro Phe Thr Arg Leu Gly Arg Ser His Arg Arg Gln Ser 20 25 30 Cys Ser Val Ala Arg Val Gly Leu Gly Leu Leu Leu Leu Leu Met Gly 35 40 45 Ala Gly Leu Ala Val Gln Gly Trp Phe Leu Leu Gln Leu His Trp Arg 50 55 60 Leu Gly Glu Met Val Thr Arg Leu Pro Asp Gly Pro Ala Gly Ser Trp 65 70 75 80 Glu Gln Leu Ile Gln Glu Arg Arg Ser His Glu Val Asn Pro Ala Ala 85 90 95 His Leu Thr Gly Ala Asn Ser Ser Leu Thr Gly Ser Gly Gly Pro Leu 100 105 110 Leu Trp Glu Thr Gln Leu Gly Leu Ala Phe Leu Arg Gly Leu Ser Tyr 115 120 125 His Asp Gly Ala Leu Val Val Thr Lys Ala Gly Tyr Tyr Tyr Ile Tyr 130 135 140 Ser Lys Val Gln Leu Gly Gly Val Gly Cys Pro Leu Gly Leu Ala Ser 145 150 155 160 Thr Ile Thr His Gly Leu Tyr Lys Arg Thr Pro Arg Tyr Pro Glu Glu 165 170 175 Leu Glu Leu Leu Val Ser Gln Gln Ser Pro Cys Gly Arg Ala Thr Ser 180 185 190 Ser Ser Arg Val Trp Trp Asp Ser Ser Phe Leu Gly Gly Val Val His 195 200 205 Leu Glu Ala Gly Glu Lys Val Val Val Arg Val Leu Asp Glu Arg Leu 210 215 220 Val Arg Leu Arg Asp Gly Thr Arg Ser Tyr Phe Gly Ala Phe Met Val 225 230 235 240 <210> 2 <211> 239 <212> PRT <213> Murine <400> 2 Met Glu Ser Val Val Gln Pro Ser Val Phe Val Val Asp Gly Gln Thr 1 5 10 15 Asp Ile Pro Phe Arg Arg Leu Glu Gln Asn His Arg Arg Arg Arg Cys 20 25 30 Gly Thr Val Gln Val Ser Leu Ala Leu Val Leu Leu Leu Gly Ala Gly 35 40 45 Leu Ala Thr Gln Gly Trp Phe Leu Leu Arg Leu His Gln Arg Leu Gly 50 55 60 Asp Ile Val Ala His Leu Pro Asp Gly Gly Lys Gly Ser Trp Glu Lys 65 70 75 80 Leu Ile Gln Asp Gln Arg Ser His Gln Ala Asn Pro Ala Ala His Leu 85 90 95 Thr Gly Ala Asn Ala Ser Leu Ile Gly Ile Gly Gly Pro Leu Leu Trp 100 105 110 Glu Thr Arg Leu Gly Leu Ala Phe Leu Arg Gly Leu Thr Tyr His Asp 115 120 125 Gly Ala Leu Val Thr Met Glu Pro Gly Tyr Tyr Tyr Val Tyr Ser Lys 130 135 140 Val Gln Leu Ser Gly Val Gly Cys Pro Gln Gly Leu Ala Asn Gly Leu 145 150 155 160 Pro Ile Thr His Gly Leu Tyr Lys Arg Thr Ser Arg Tyr Pro Lys Glu 165 170 175 Leu Glu Leu Leu Val Ser Arg Arg Ser Pro Cys Gly Arg Ala Asn Ser 180 185 190 Ser Arg Val Trp Trp Asp Ser Ser Phe Leu Gly Gly Val Val His Leu 195 200 205 Glu Ala Gly Glu Glu Val Val Val Arg Val Pro Gly Asn Arg Leu Val 210 215 220 Arg Pro Arg Asp Gly Thr Arg Ser Tyr Phe Gly Ala Phe Met Val 225 230 235 <210> 3 <211> 239 <212> PRT <213> Rat <400> 3 Met Glu Ser Val Val Gln Pro Ser Val Phe Val Val Asp Gly Gln Thr 1 5 10 15 Asp Ile Pro Phe Arg Arg Leu Gly Gln Asn His Arg Arg Arg His Cys 20 25 30 Gly Thr Val Gln Val Ser Leu Ala Leu Leu Leu Leu Leu Gly Ala Gly 35 40 45 Leu Ala Thr Glu Gly Trp Phe Leu Leu Arg Leu His Gln Arg Leu Gly 50 55 60 Asp Ile Val Ala His Leu Pro Asp Gly Gly Lys Gly Ser Trp Glu Lys 65 70 75 80 Leu Ile Gln Asp Gln Arg Ser His Gln Pro Asn Pro Ala Ala His Leu 85 90 95 Thr Gly Ala Asn Ala Ser Leu Ile Gly Ile Gly Gly Pro Leu Leu Trp 100 105 110 Glu Thr Gln Leu Gly Leu Ala Phe Leu Arg Gly Leu Thr Tyr His Asp 115 120 125 Gly Ala Leu Val Thr Thr Glu Ala Gly Tyr Tyr Tyr Val Tyr Ser Lys 130 135 140 Val Gln Leu Ser Gly Val Gly Cys Pro Gln Gly Leu Ala Asn Gly Leu 145 150 155 160 Pro Ile Thr His Gly Leu Tyr Lys Arg Thr Ser Arg Tyr Pro Lys Glu 165 170 175 Leu Glu Leu Leu Val Ser Arg Arg Ser Pro Cys Gly Arg Ala Asn Ser 180 185 190 Ser Arg Val Trp Trp Asp Ser Ser Phe Leu Gly Gly Val Val His Leu 195 200 205 Glu Ala Gly Glu Glu Val Val Val Arg Val Pro Gly Asn Arg Leu Val 210 215 220 Arg Pro Arg Asp Gly Thr Arg Ser Tyr Phe Gly Ala Phe Met Ile 225 230 235 <210> 4 <211> 720 <212> DNA <213> Human <400> 4 atggaggaga gtgtcgtacg gccctcagtg tttgtggtgg atggacagac cgacatccca 60 ttcacgaggc tgggacgaag ccaccggaga cagtcgtgca gtgtggcccg ggtgggtctg 120 ggtctcttgc tgttgctgat gggggctggg ctggccgtcc aaggctggtt cctcctgcag 180 ctgcactggc gtctaggaga gatggtcacc cgcctgcctg acggacctgc aggctcctgg 240 gagcagctga tacaagagcg aaggtctcac gaggtcaacc cagcagcgca tctcacaggg 300 gccaactcca gcttgaccgg cagcgggggg ccgctgttat gggagactca gctgggcctg 360 gccttcctga ggggcctcag ctaccacgat ggggcccttg tggtcaccaa agctggctac 420 tactacatct actccaaggt gcagctgggc ggtgtgggct gcccgctggg cctggccagc 480 accatcaccc acggcctcta caagcgcaca ccccgctacc ccgaggagct ggagctgttg 540 gtcagccagc agtcaccctg cggacgggcc accagcagct cccgggtctg gtgggacagc 600 agcttcctgg gtggtgtggt acacctggag gctggggaga aggtggtcgt ccgtgtgctg 660 gatgaacgcc tggttcgact gcgtgatggt acccggtctt acttcggggc tttcatggtg 720 <210> 5 <211> 1491 <212> DNA <213> Human <400> 5 cgagactcca tctcaaaaac aaaacaaata aacgaacaaa aaaacccaca acgtattatt 60 ttcttgttta cgaggtttct tgtctctctg gctccaccag aagaggagca gggacccttc 120 ttgctgttgt tcattgctgc atcccccaca ccgagagcag agcctggcat gggcagaaag 180 tcctcagtcg atatttggtg gccccaagcg aatgaagcat ccaagaaggg aaagctgggg 240 gctccccact gcacttgcca cctgagtcac attttcagaa gcctctggaa agtcgtgcac 300 agcccaggag tgttgagcaa tttcggtttc ctctgaggtt gaaggaccca ggcgtgtcag 360 ccctgctcca gacaccttgg gcatggagga gagtgtcgta cggccctcag tgtttgtggt 420 ggatggacag accgacatcc cattcacgag gctgggacga agccaccgga gacagtcgtg 480 cagtgtggcc cgggtgggtc tgggtctctt gctgttgctg atgggggctg ggctggccgt 540 ccaaggctgg ttcctcctgc agctgcactg gcgtctagga gagatggtca cccgcctgcc 600 tgacggacct gcaggctcct gggagcagct gatacaagag cgaaggtctc acgaggtcaa 660 cccagcagcg catctcacag gggccaactc cagcttgacc ggcagcgggg ggccgctgtt 720 atgggagact cagctgggcc tggccttcct gaggggcctc agctaccacg atggggccct 780 tgtggtcacc aaagctggct actactacat ctactccaag gtgcagctgg gcggtgtggg 840 ctgcccgctg ggcctggcca gcaccatcac ccacggcctc tacaagcgca caccccgcta 900 ccccgaggag ctggagctgt tggtcagcca gcagtcaccc tgcggacggg ccaccagcag 960 ctcccgggtc tggtgggaca gcagcttcct gggtggtgtg gtacacctgg aggctgggga 1020 gaaggtggtc gtccgtgtgc tggatgaacg cctggttcga ctgcgtgatg gtacccggtc 1080 ttacttcggg gctttcatgg tgtgaaggaa ggagcgtggt gcattggaca tgggtctgac 1140 acgtggagaa ctcagagggt gcctcagggg aaagaaaact cacgaagcag aggctgggcg 1200 tggtggctct cgcctgtaat cccagcactt tgggaggcca aggcaggcgg atcacctgag 1260 gtcaggagtt cgagaccagc ctggctaaca tggcaaaacc ccatctctac taaaaataca 1320 aaaattagcc ggacgtggtg gtgcctgcct gtaatccagc tactcaggag gctgaggcag 1380 gataattttg cttaaacccg ggaggcggag gttgcagtga gccgagatca caccactgca 1440 ctccaacctg ggaaacgcag tgagactgtg cctcaaaaaa aaaaaaaaaa a 1491 <210> 6 <211> 1353 <212> DNA <213> Human <400> 6 cccacgcgtc cgcccacgcg tccgctgagg ttgaaggacc caggcgtgtc agccctgctc 60 cagacacctt gggcatggag gagagtgtcg tacggccctc agtgtttgtg gtggatggac 120 agaccgacat cccattcacg aggctgggac gaagccaccg gagacagtcg tgcagtgtgg 180 cccgggtggg tctgggtctc ttgctgttgc tgatgggggc tgggctggcc gtccaaggct 240 ggttcctcct gcagctgcac tggcgtctag gagagatggt cacccgcctg cctgacggac 300 ctgcaggctc ctgggagcag ctgatacaag agcgaaggtc tcacgaggtc aacccagcag 360 cgcatctcac aggggccaac tccagcttga ccggcagcgg ggggccgctg ttatgggaga 420 ctcagctggg cctggccttc ctgaggggcc tcagctacca cgatggggcc cttgtggtca 480 ccaaagctgg ctactactac atctactcca aggtgcagct gggcggtgtg ggctgcccgc 540 tgggcctggc cagcaccatc acccacggcc tctacaagcg cacaccccgc taccccgagg 600 agctggagct gttggtcagc cagcagtcac cctgcggacg ggccaccagc agctcccggg 660 tctggtggga cagcagcttc ctgggtggtg tggtacacct ggaggctggg gagaaggtgg 720 tcgtccgtgt gctggatgaa cgcctggttc gactgcgtga tggtacccgg tcttacttcg 780 gggctttcat ggtgtgaagg aaggagcgtg gtgcattgga catgggtctg acacgtggag 840 aactcagagg gtgcctcagg ggaaagaaaa ctcacgaagc agaggctggg attacaggcg 900 tgagccactg ttcccagcag gaatttcttt tttatagtat tggataaagt ttggtgtttt 960 tacagaggag aagcaatggg tcttagctct ttctctatta tgttatcatc ctcccttttt 1020 tgtacaatat gttgtttacc tgaaaggaag gtttctattc gttggttgtg gacctggaca 1080 aagtccaagt ctgtggaact taaaaccttg aaggtctgtc ataggactct ggacaatctc 1140 acaccttagc tattcccagg gaaccccagg gggcaactga cattgctcca agatgttctc 1200 ctgatgtagc ttgagatata aaggaaaggc cctgcacagg tggctgtttc ttgtctgtta 1260 tgtcagagga acagtcctgt tcagaaaggg gctcttctga gcagaaatgg ctaataaact 1320 ttgtgctgat ctggaaaaaa aaaaaaaaaa aaa 1353 <210> 7 <211> 717 <212> DNA <213> Murine <400> 7 atggagagtg tggtacagcc ttcagtgttt gtggtggatg gacagacgga catcccattc 60 aggcggctgg aacagaacca ccggagacgg cgctgtggca ctgtccaggt cagcctggcc 120 ctggtgctgc tgctaggtgc tgggctggcc actcagggct ggtttctcct gagactgcat 180 caacgtcttg gagacatagt agctcatctg ccagatggag gcaaaggctc ctgggagaag 240 ctgatacaag atcaacgatc tcaccaggcc aacccagcag cacatcttac aggagccaac 300 gccagcttga taggtattgg tggacctctg ttatgggaga cacgacttgg cctggccttc 360 ttgaggggct tgacgtatca tgatggggcc ctggtgacca tggagcccgg ttactactat 420 gtgtactcca aagtgcagct gagcggcgtg ggctgccccc aggggctggc caatggcctc 480 cccatcaccc atggactata caagcgcaca tcccgctacc cgaaggagtt agaactgctg 540 gtcagtcggc ggtcaccctg tggccgggcc aacagctccc gagtctggtg ggacagcagc 600 ttcctgggcg gcgtggtaca tctggaggct ggggaagagg tggtggtccg cgtgcctgga 660 aaccgcctgg tcagaccacg tgacggcacc aggtcctatt tcggagcttt catggtc 717 <210> 8 <211> 795 <212> DNA <213> Murine <400> 8 tctgctctgg catggagagt gtggtacagc cttcagtgtt tgtggtggat ggacagacgg 60 acatcccatt caggcggctg gaacagaacc accggagacg gcgctgtggc actgtccagg 120 tcagcctggc cctggtgctg ctgctaggtg ctgggctggc cactcagggc tggtttctcc 180 tgagactgca tcaacgtctt ggagacatag tagctcatct gccagatgga ggcaaaggct 240 cctgggagaa gctgatacaa gatcaacgat ctcaccaggc caacccagca gcacatctta 300 caggagccaa cgccagcttg ataggtattg gtggacctct gttatgggag acacgacttg 360 gcctggcctt cttgaggggc ttgacgtatc atgatggggc cctggtgacc atggagcccg 420 gttactacta tgtgtactcc aaagtgcagc tgagcggcgt gggctgcccc caggggctgg 480 ccaatggcct ccccatcacc catggactat acaagcgcac atcccgctac ccgaaggagt 540 tagaactgct ggtcagtcgg cggtcaccct gtggccgggc caacagctcc cgagtctggt 600 gggacagcag cttcctgggc ggcgtggtac atctggaggc tggggaagag gtggtggtcc 660 gcgtgcctgg aaaccgcctg gtcagaccac gtgacggcac caggtcctat ttcggagctt 720 tcatggtctg aaggctgcgg tgacaatgta ttttgtggag ggacctctcc aggactcacc 780 tcaaacccag caata 795 <210> 9 <211> 9058 <212> DNA <213> Murine <400> 9 tctagattgc attaacagag agaagaccct gagtatgggt ggagtcatct cagggctgag 60 gtcctgggct gaatgaaaat gacagagtga gcagagcacc cgtgttcttt ggtttctgct 120 acctcactgt ggatttgaca tgaccaactg cctcgtgcta cctcccctct ccccactttg 180 acttctccac tgtgatagac acttctcact atgagccaag atttttcttc ctcccagtct 240 tagttggggt ttctactgct gtgctaaaac accatgacca aaagcaactt ggagagaaga 300 gggtttattt cagttacatt tccaggttat agttcatcac tgaataaaat caggacagga 360 attctaattg tgcaggatcc tggaggcagt aggtgacgca gaggccatga ggatgctgct 420 tgctagtttg ctccccatgg cttgcttgct cagcctgctt tcttatagaa cccaggatca 480 tcagcccagg ggatggtgcc atccacagtg gactgggccc ttccgcatca atcactaatg 540 gagaaaatgc cccacgggct taaatgcatc ctgatcttat ggaggcattt ttttttcaac 600 tgaggctccc tcctctcaga tgatttttgc tcgtgtcaag ttgacataaa actatccagc 660 accctgtacc ctttgtcatc ttgacacaca aacacaacac tagtaagcca caacctttcc 720 tttcttgtca tctccaagat caaacattaa tatcaacgtc acaacataaa aacattttgt 780 gggctagaga gatggcttgg aggctaagag cactggctgt ccttcaagaa aatgagcaat 840 tcccagcacc cacacggcag ctcacaactg tctttaattc attttccagg ggatccaaat 900 ccctcacaca tgcaagcaaa acactaatgt acagaaaata gaaataaata aatttttaaa 960 cattttgcaa acttaaaaaa aaaaaaagtc ccaccacttt acaaattcaa acaggttaaa 1020 atttagtgtc tttaaaactc caaagtttaa agttgaaaaa cctttaaaat ctaaaatatt 1080 ttaaaagcta gcctctcagc tgtgggatcc tataacattg aaaacaagct taatacttcc 1140 ttatttcaag agggaagaac cacggcacag tcaacaacct gaacaagcaa aaccaaatac 1200 cagctgtgta aataattcga tttccagtgt ctgggattca aacatgatct tctgggctcc 1260 tccaaaggtc ctgagtgcct tctctggtgc tgccctatgc agccctcaca tcttgtcttc 1320 taggctgggg ctggctccac cccaaggctg ctgctgctgc tgctgctgct ggtgatcatc 1380 ccaagacacc agcatcttca aaatactgtg gtcttctgct gccacggagg ctgcactttc 1440 accaacagcc tctcctggtc ccacacagtg ccatgcctca gcttctctcc atggcctcct 1500 tatccttcca aacccagcat catctgagga taaccttgtt caccttaaca gcacagcttc 1560 tgtgtactgg ttctctcagg aaacactccc cagatttcac ctcagtgatg caggtctctt 1620 ctaaatcacg gccagttctg cagaacaagc taagcagaac taagaatctc atttcaaata 1680 tcaaacatcc ccaatgctct ccttgttgtt gtttttgttt taaaatagaa tccctttata 1740 gttcttgctc tcttggaact cactatgtag aataggctgg ttttgatctc acaggagatc 1800 catctgcctc tgcctcccaa aggtgtgtac taccctaccc aggaaatcgt ggtggtcttt 1860 aagaaactct caaacttccc tctgtaattt cacaaggcag gcctccatca tctgccgtat 1920 tctcagcatt ttgaacttcc aagctcccac agaacagccc actgagctct gcatggaaca 1980 gtttctccag tccaaagttg agaggccgta caatcttctc aataccatag tcaggtcttt 2040 cctattccta acccacacct gattccaatt tgtgtcttgg ctaggatttc tattgctgtc 2100 ataaaacagc atgatcaaaa gcaacctcag cttacacttt caggtcacac cccatccact 2160 gagggaggtc aggacaggaa cctggagaca ggagctgatg cagagactat ggaagaacac 2220 tgcttactgg cttgtgtcct atgacttgtt cagcctgctt tcttatagaa ctcaggaatg 2280 ccagtgcagg gaaggcccag tttacagtga gcacggcctc ccacaagcca atctgttggg 2340 ggtgttttct ccattgaagt ttcctcttcc aaaatgaatg tagcttgtgt caaattgaca 2400 ctggccagca cagaccatga gagattagag aacgcttcca ggcagatcct ttatggagta 2460 tcagatactc cgggctgctg agtaatttgc acagttccag gaatggacct gagttgggca 2520 acagcaaaga gatgaagaaa cgacaaacac agacatccag gaatcctggg gtcatgtgat 2580 ctgggccttc tgcacacgag ttctcttagc acgttattat atagagtcga gtggagaagt 2640 ggggttattg cctaccactg aaaaaggcaa cttattacat acagttaagc aaggaggcag 2700 ggtttatatg cacaatggga tggggaaggc aggttgagtt agtctccata agaactgtcc 2760 ctggaaggga gctatgttca tgcgtcagca ctcaaggggg aggatggtga acacattcta 2820 cacacactgg cgacatgcac atccatgcgt ggaccagaag agaaggctat gtttccctct 2880 gggtctgagg ctctggagtt gttgacaagc tcatgtcaac agcacacatc ccttcagcac 2940 ctcacagacc tgggcttcct ctgaagggct ctgttgctga ggcaggtgga tgggtgggtc 3000 ctgcaggggg acaggagtct cagcagtact ttcccctgga cccttggtta gagaacccat 3060 gaatcagcag cgtggcagag cactggggtt ctgtggtcac agcatcgcca gccctgtgtc 3120 aagacaaaca ctacagcatg ggggccattg acattgagaa ggggcgctgg tgattcttat 3180 aactgaaccc ccaagtcttc agtatctggg agggtgtctg atgggggtaa gctccaagct 3240 gaagatttgg ggacaaggtg gtatctgaaa atctacccca gcaccgtctc cagtggacac 3300 acatatgaac acatctgagg ttcatgtgtg catgtgctaa tagatgatag acactgtagt 3360 gtgtgtgtgt gtgtgtgtcc atatatggac ctgcacacac atcaggaaat gcctgtgtgc 3420 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Human <220> <221> VARIANT <222> <223> <400> 32 Met Glu Xaa Ser Val Val Xaa Pro Ser Val Phe Val Val Asp Gly Gln 1 5 10 15 Thr Asp Ile Pro Phe Xaa Arg Leu Xaa Xaa Xaa His Arg Arg Xaa Xaa 20 25 30 Cys Xaa Xaa Xaa Xaa Asp Gly Xaa Xaa Gly Ser Trp Glu Xaa Leu Ile 35 40 45 Gln Xaa Xaa Arg Ser His Xaa Xaa Asn Pro Ala Ala His Leu Thr Gly 50 55 60 Ala Asn Xaa Ser Leu Xaa Gly Xaa Gly Gly Pro Leu Leu Trp Glu Thr 65 70 75 80 Xaa Leu Gly Leu Ala Phe Leu Arg Gly Leu Xaa Tyr His Asp Gly Ala 85 90 95 Leu Val Xaa Xaa Xaa Xaa Gly Tyr Tyr Tyr Xaa Tyr Ser Lys Val Gln 100 105 110 Leu Xaa Gly Val Gly Cys Pro Xaa Gly Leu Ala Xaa Xaa Ile Thr His 115 120 125 Gly Leu Tyr Lys Arg Thr Xaa Arg Tyr Pro Glu Xaa Leu Glu Leu Leu 130 135 140 Val Ser Xaa Xaa Ser Pro Cys Gly Arg Ala Xaa Xaa Ser Ser Arg Val 145 150 155 160 Trp Trp Asp Ser Ser Phe Leu Gly Gly Val Val His Leu Glu Ala Gly 165 170 175 Glu Xaa Val Val Val Arg Val Xaa Xaa Xaa Arg Leu Val Arg Xaa Arg 180 185 190 Asp Gly Thr Arg Ser Tyr Phe Gly Ala Phe Met Val 195 200 <210> 33 <211> 33 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 33 gtagaattcg gccaacccag cagcacatct tac 33 <210> 34 <211> 33 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 34 aaatctagat attgctgggt ttgaggtgag tcc 33 <210> 35 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Probe <400> 35 aaccctgccc tccaggcacc tacat 25 <210> 36 <211> 19 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 36 gctgacgggc acagtgtgt 19 <210> 37 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 37 tgcttaggcc attgaggtgg 20 <210> 38 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Probe <400> 38 tgccagccgg gaatgttctg tg 22 <210> 39 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 39 acaagcaaac ggaagaccca 20 <210> 40 <211> 19 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 40 gtacactcga gggcccagg 19 <210> 41 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Probe <400> 41 cctcaatggg accgtgcacc tctc 24 <210> 42 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 42 cagtgcttca attgcagcct c 21 <210> 43 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 43 ggtgttctgt ttctcctggc a 21 <210> 44 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Probe <400> 44 aaggaggaat gtgcctttcg gtcac 25 <210> 45 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 45 gacgagcagg tccccttctc 20 <210> 46 <211> 19 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 46 gggtctctgg cgtctccag 19 <210> 47 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 47 gctcacggag gcacccctga a 21 <210> 48 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 48 ctgataggac attgttagca t 21 <210> 49 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 49 tgacggggtc acccacactg tgcccatcta 30 <210> 50 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 50 ctagaagcat ttgcggtgga cgatggaggg 30 <210> 51 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 51 ccgtgggcgt gtaaggtgtg 20 <210> 52 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 52 acgatggagg tgagggagtg c 21 <210> 53 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 53 cgaggtggtg cgctgtctgt ct 22 <210> 54 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 54 tcgccgttga gggtgctgag 20
【図1】実施例1で行われたRD細胞におけるTNFレ
セプターファミリーの発現解析の結果を示す。
セプターファミリーの発現解析の結果を示す。
【図2】実施例2で行われたRD細胞の細胞増殖におけ
るTNFファミリーリガンド分子の効果(BrdU法)
の結果を示す。図中、−黒四角−はTL4、--黒四角--
はTNFα、−▲−はTNFβ、−●−はLTα1β
2、−*−はTNFβ+LTα1β2を示す。
るTNFファミリーリガンド分子の効果(BrdU法)
の結果を示す。図中、−黒四角−はTL4、--黒四角--
はTNFα、−▲−はTNFβ、−●−はLTα1β
2、−*−はTNFβ+LTα1β2を示す。
【図3】実施例2で行われたRD細胞増殖におけるTN
Fファミリーリガンド分子(50ng/ml)の効果
(生細胞数)を示す。図中、□は培養開始時の細胞数、
黒四角は培養6日目の細胞数を示す。
Fファミリーリガンド分子(50ng/ml)の効果
(生細胞数)を示す。図中、□は培養開始時の細胞数、
黒四角は培養6日目の細胞数を示す。
【図4】実施例3で行われたTL4処理したRD細胞に
おける細胞周期解析の結果を示す図を示す。図中、
(A)はコントロール群、(B)はTL4添加群での解
析結果を示す。また個々のピークはG0/G1期、S
期、G2/M期を表わす。
おける細胞周期解析の結果を示す図を示す。図中、
(A)はコントロール群、(B)はTL4添加群での解
析結果を示す。また個々のピークはG0/G1期、S
期、G2/M期を表わす。
【図5】実施例4で行われたRD細胞のTNFファミリ
ーリガンドにおけるNF−κBの活性化の結果を示す。
図中、−◆−はコントロール、−黒四角−はTL4、−
▲−はTNFβ+LTα1β2、−×−はTNFα、−
*−はTNFβ、−●−はLTα1β2を示す。
ーリガンドにおけるNF−κBの活性化の結果を示す。
図中、−◆−はコントロール、−黒四角−はTL4、−
▲−はTNFβ+LTα1β2、−×−はTNFα、−
*−はTNFβ、−●−はLTα1β2を示す。
【図6】実施例5で行われたRD細胞のケモカイン産生
におけるTNFファミリーリガンド分子の効果を示す。
におけるTNFファミリーリガンド分子の効果を示す。
【図7】実施例6で行われたTNFファミリーリガンド
刺激時におけるRD細胞のskeletal muscle myosin hea
vy chain認識抗体、MY−32を用いての細胞免疫染色
の結果図を示す。
刺激時におけるRD細胞のskeletal muscle myosin hea
vy chain認識抗体、MY−32を用いての細胞免疫染色
の結果図を示す。
【図8】実施例7で行われたTNFファミリーリガンド
刺激時におけるRD細胞粗抽出液のskeletal muscle my
osin heavy chain認識抗体、MY−32を用いてのWest
ern blot解析の結果図を示す。図中、Mは分子量マーカ
ー、レーン1はコントロール、レーン2はTL4、レー
ン3はTNFα、レーン4はTNFβ、レーン5はTN
Fβ+LTα1β2、レーン6はLTα1β2、レーン
7はTGFβ1β3、レーン8、レーン9はTPA、レ
ーン10はTGFβ1β3+TPAを示す。
刺激時におけるRD細胞粗抽出液のskeletal muscle my
osin heavy chain認識抗体、MY−32を用いてのWest
ern blot解析の結果図を示す。図中、Mは分子量マーカ
ー、レーン1はコントロール、レーン2はTL4、レー
ン3はTNFα、レーン4はTNFβ、レーン5はTN
Fβ+LTα1β2、レーン6はLTα1β2、レーン
7はTGFβ1β3、レーン8、レーン9はTPA、レ
ーン10はTGFβ1β3+TPAを示す。
【図9】実施例6で行われたTNFファミリーリガンド
刺激時におけるRD細胞のsmooth and non muscle myos
in heavy chain認識抗体、F126.16D9を用いての細胞免
疫染色の結果図を示す。
刺激時におけるRD細胞のsmooth and non muscle myos
in heavy chain認識抗体、F126.16D9を用いての細胞免
疫染色の結果図を示す。
【図10】実施例7で行われたRD細胞における筋肉特
異的な転写産物の発現解析と細胞形態の結果図を示す。
図中、レーン1はコントロール、レーン2はTL4、レ
ーン3はTNFα、レーン4はTNFβ、レーン5はT
NFβ+LTα1β2、レーン6はLTα1β2、レー
ン7はTGFβ1+TGFβ3、レーン8はTPA、レ
ーン9はTGFβ1+TGFβ3+TPA、レーン10
はTL4(8日間培養)を示す。
異的な転写産物の発現解析と細胞形態の結果図を示す。
図中、レーン1はコントロール、レーン2はTL4、レ
ーン3はTNFα、レーン4はTNFβ、レーン5はT
NFβ+LTα1β2、レーン6はLTα1β2、レー
ン7はTGFβ1+TGFβ3、レーン8はTPA、レ
ーン9はTGFβ1+TGFβ3+TPA、レーン10
はTL4(8日間培養)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 15/09 ZNA C12Q 1/68 A // C07K 14/525 A61K 37/02 C12Q 1/68 C12N 15/00 ZNAA (72)発明者 松井 英起 茨城県つくば市並木4丁目16番地1 ガー デンヒルズ並木708号 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 BA28 CA04 DA02 DA06 EA02 EA04 GA11 GA18 GA19 HA03 HA12 HA17 4B063 QA01 QA18 QA19 QQ02 QQ42 QR32 QR38 QR56 QR82 QS25 QS34 QS39 QX02 4C084 AA01 AA02 BA01 BA08 BA22 CA18 CA23 CA53 NA14 ZA812 ZA942 ZB262 4C086 AA01 AA02 EA16 MA01 MA04 ZA94 ZB26 4H045 AA10 AA30 BA10 CA40 DA14 EA50 FA74
Claims (17)
- 【請求項1】配列番号:1、配列番号:2、配列番号:
3または配列番号:31で表わされるアミノ酸配列と同
一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタン
パク質またはその塩を含有してなる細胞形質変換剤。 - 【請求項2】配列番号:1、配列番号:2または配列番
号:3で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のアミ
ノ酸配列が、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列の
第8〜21番目、第54〜59番目、第93〜102番
目、第109〜116番目、第118〜126番目、第
128〜134番目、第144〜149番目、第162
〜170番目、第176〜182番目、第184〜18
9番目、第193〜213番目、第215〜219番目
および第228〜240番目のアミノ酸配列を有するア
ミノ酸配列である請求項1記載の剤。 - 【請求項3】配列番号:1、配列番号:2、配列番号:
3または配列番号:31で表わされるアミノ酸配列と同
一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタン
パク質の部分ペプチドまたはその塩を含有してなる細胞
形質変換剤。 - 【請求項4】該部分ペプチドが配列番号:1で表される
アミノ酸配列の第84〜240番目のアミノ酸配列を有
するアミノ酸配列からなるペプチドである請求項3記載
の剤。 - 【請求項5】配列番号:1、配列番号:2、配列番号:
3または配列番号:31で表わされるアミノ酸配列と同
一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタン
パク質またはその部分ペプチドをコードするDNAを含
有するDNAを含有してなる細胞形質変換剤。 - 【請求項6】DNAが配列番号:4〜配列番号:10の
いずれかの配列番号または配列番号:30で表わされる
塩基配列を含有するDNAである請求項5記載の剤。 - 【請求項7】横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、筋ジストロフィ
ー症または子宮筋腫の予防・治療剤である請求項1、請
求項3または請求項5記載の剤。 - 【請求項8】配列番号:1、配列番号:2、配列番号:
3または配列番号:31で表わされるアミノ酸配列と同
一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタン
パク質、その部分ペプチドまたはその塩に対する抗体を
含有してなる横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、筋ジストロフィ
ー症または子宮筋腫の診断剤。 - 【請求項9】配列番号:1、配列番号:2、配列番号:
3または配列番号:31で表わされるアミノ酸配列と同
一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタン
パク質またはその部分ペプチドをコードするDNAを含
有するDNAを含有してなる横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、
筋ジストロフィー症または子宮筋腫の診断剤。 - 【請求項10】哺乳動物に対して、配列番号:1、配列
番号:2、配列番号:3または配列番号:31で表わさ
れるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ
酸配列を含有するタンパク質、その部分ペプチドまたは
それらの塩の有効量を投与することを特徴とする細胞形
質変換方法。 - 【請求項11】哺乳動物に対して、配列番号:1、配列
番号:2、配列番号:3または配列番号:31で表わさ
れるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ
酸配列を含有するタンパク質、その部分ペプチドまたは
その塩の有効量を投与することを特徴とする横紋筋肉
腫、平滑筋肉腫、筋ジストロフィー症または子宮筋腫の
予防・治療方法。 - 【請求項12】哺乳動物に対して、配列番号:1、配列
番号:2、配列番号:3または配列番号:31で表わさ
れるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ
酸配列を含有するタンパク質またはその部分ペプチドを
コードするDNAを含有するDNAの有効量を投与する
ことを特徴とする細胞形質変換方法。 - 【請求項13】哺乳動物に対して、配列番号:1、配列
番号:2、配列番号:3または配列番号:31で表わさ
れるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ
酸配列を含有するタンパク質またはその部分ペプチドを
コードするDNAを含有するDNAの有効量を投与する
ことを特徴とする横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、筋ジストロ
フィー症または子宮筋腫の予防・治療方法。 - 【請求項14】細胞形質変換剤を製造するための配列番
号:1、配列番号:2、配列番号:3または配列番号:
31で表わされるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に
同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質、その部分ペ
プチドまたはそれらの塩の使用。 - 【請求項15】横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、筋ジストロフ
ィー症または子宮筋腫の予防・治療剤を製造するための
配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3または配列
番号:31で表わされるアミノ酸配列と同一もしくは実
質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質、その
部分ペプチドまたはそれらの塩の使用。 - 【請求項16】細胞形質変換剤を製造するための配列番
号:1、配列番号:2、配列番号:3または配列番号:
31で表わされるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に
同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質またはその部
分ペプチドをコードするDNAを含有するDNAの使
用。 - 【請求項17】横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、筋ジストロフ
ィー症または子宮筋腫の予防・治療剤を製造するための
配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3または配列
番号:31で表わされるアミノ酸配列と同一もしくは実
質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質または
その部分ペプチドをコードするDNAを含有するDNA
の使用。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002044741A JP2002356438A (ja) | 2001-02-23 | 2002-02-21 | 細胞形質変換剤 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001049450 | 2001-02-23 | ||
JP2001-49450 | 2001-02-23 | ||
JP2002044741A JP2002356438A (ja) | 2001-02-23 | 2002-02-21 | 細胞形質変換剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002356438A true JP2002356438A (ja) | 2002-12-13 |
Family
ID=26610048
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002044741A Withdrawn JP2002356438A (ja) | 2001-02-23 | 2002-02-21 | 細胞形質変換剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002356438A (ja) |
-
2002
- 2002-02-21 JP JP2002044741A patent/JP2002356438A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050510 |