JP2002355077A - カスパーゼ3阻害剤 - Google Patents

カスパーゼ3阻害剤

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JP2002355077A
JP2002355077A JP2002044740A JP2002044740A JP2002355077A JP 2002355077 A JP2002355077 A JP 2002355077A JP 2002044740 A JP2002044740 A JP 2002044740A JP 2002044740 A JP2002044740 A JP 2002044740A JP 2002355077 A JP2002355077 A JP 2002355077A
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靖 新谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特にカスパーゼの活性化を直接的あるいは間
接的に抑制できる薬剤の開発。 【解決手段】 配列番号:1、配列番号:2、配列番
号:3または配列番号:31で表わされるアミノ酸配列
と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
タンパク質またはその塩を含有してなるカスパーゼ3阻
害剤。 【効果】 本発明のタンパク質、その部分ペプチドまた
はそれらの塩は、例えば、AIDS、アルツハイマー
病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、色素性網膜
炎、小脳変性、骨髄異形成症、再生不良性貧血、鉄芽球
性貧血、心筋虚血、伝導障害、慢性心不全、移植片対宿
主病または先天性・後天性酵素障害などの予防および/
または治療剤などの医薬として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なカスパーゼ
3阻害剤などに関する。
【0002】
【従来の技術】アポトーシスが発生過程や生体での不必
要な細胞、何らかの傷害を受けて生体を維持する上で危
険となった細胞の除去機構として生理的に重要な機能を
担っていることが認識されてきた。しかもアポトーシス
が増殖や分化にかかわっていることが明らかにされてき
ている。このことは、死のプログラムの異常という概念
から疾患を見直すことで、新しい疾患概念の確立や治療
法の開発への道を開ける可能性を示唆している(アポト
ーシスの多様性とその制御機構:臨床免疫、27:308-316
(1995))。生体内でのアポトーシスの機能は大きく次
の3つに分かれる。第1は発生過程での形態、組織形成
時のプログラム細胞死にみられるもので、発生過程での
不必要な細胞群の除去にかかわっている。第2には、生
体のホメオスターシスの維持のための機能である。臓器
ではそれを構成する細胞の増殖とアポトーシスの2つの
過程によって細胞動態のバランスがとられており、機能
の調節や細胞のターンオーバが行われていると考えてい
る。第3には細胞内外からの侵襲によって障害を受けて
危険になった細胞、例えば前癌状態になった細胞やウイ
ルス等の感染した細胞にアポトーシスを誘発させて積極
的にその細胞群を除去するための生体防御機構である。
このように、アポトーシスが生体の機能維持に重要な機
能を担っていることから、その障害は当然、病気の発症
や病態とかかわってくることが推察される。
【0003】アポトーシス制御による治療の可能性につ
いては、近年、その可能性を支持する報告が増加してい
る。すなわち、アポトーシスの異常による疾病の治療
は、その過程の分子を制御することでアポトーシスを促
進させたり、あるいは抑制することが可能になりつつあ
る。例えば癌細胞にアポトーシス誘発を目的とした化学
療法、放射線療法、ホルモン療法、サイトカイン療法な
どが臨床的に用いられている(Science, 267, 1456-146
2 (1995), Cancer, 73, 2013-2026 (1994))。受容体の
アンタゴニストによる乳癌の治療やFas抗原を標的と
したモノクローナル抗体による治療の試み、あるいは自
己免疫疾患における自己抗体の反復投与なども受容体を
標的としてアポトーシスの誘発を目的とした治療法の例
である。逆に、エリスロポエチンや顆粒球コロニー刺激
因子による貧血、好中球減少症の治療はアポトーシスを
抑制することを目的にしている。これらはいずれもアポ
トーシスのシグナルとレセプターを標的とした治療法で
ある。
【0004】細胞内の情報伝達系のうち、カスパーゼフ
ァミリーを含めたプロテアーゼ、タンパク質リン酸化・
脱リン酸化を標的とした治療法も近年、研究が進んでい
る。例えばチロシンリン酸化阻害薬による癌細胞のアポ
トーシス誘発なども試みられている。さらに、アポトー
シスを制御するp53やbcl−2などのアンチセンス
オリゴヌクレオチド、あるいは逆にそれらの遺伝子発現
誘導による手法が癌・リンパ腫治療への応用として注目
されている。例えばbcl−2の臓器特異的な発現は細
胞死促進により生じた疾病の有効な治療法としての可能
性を示唆しているし、またbcl−2機能を抑制するb
cl−Xsを発現させることによって乳癌治療を行う試
みも動物実験でなされている。アポトーシスの実行過程
での制御、すなわちプロテアーゼ、トランスグルタミナ
ーゼ、エンドヌクレアーゼなどもアポトーシスの異常に
よる病態に対しての対症療法としての標的になると考え
られているが、未だその応用について十分には検討がな
されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】斯かる状況に鑑み、ア
ポトーシスの実行過程での制御、特にカスパーゼの活性
化を直接的あるいは間接的に抑制できる薬剤が開発でき
れば、アポトーシスの異常による疾病の治療に繋げるこ
とができると考えられる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、TNFフ
ァミリーに属するリガンド分子であるTL4(WO98
/03648号)がTNFαにより惹起される正常ヒト
肝実質細胞の細胞死を抑制する過程で、予想外にもこの
抑制効果にTL4によるカスパーゼ3の活性化の阻害が
中心的に関与する事実を突き止めた。これはカスパーゼ
3が疾病原因の中心的な役割を担っている疾患において
は、TL4の投与がその疾患に対して新たな治療法とな
りうることを示している。さらに研究を進めることによ
り、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、(1)配列番号:
1、配列番号:2、配列番号:3または配列番号:31
で表わされるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一
のアミノ酸配列を含有するタンパク質またはその塩を含
有してなるカスパーゼ3阻害剤、(2)配列番号:1、
配列番号:2または配列番号:3で表わされるアミノ酸
配列と実質的に同一のアミノ酸配列が、配列番号:1で
表わされるアミノ酸配列の第8〜21番目、第54〜5
9番目、第93〜102番目、第109〜116番目、
第118〜126番目、第128〜134番目、第14
4〜149番目、第162〜170番目、第176〜1
82番目、第184〜189番目、第193〜213番
目、第215〜219番目および第228〜240番目
のアミノ酸配列を有するアミノ酸配列である上記(1)
記載の剤、(3)上記(1)記載のタンパク質の部分ペ
プチドまたはその塩を含有してなるカスパーゼ3阻害
剤、(4)上記(1)記載のタンパク質の部分ペプチド
が配列番号:1で表されるアミノ酸配列の第84〜24
0番目のアミノ酸配列を有するアミノ酸配列からなるペ
プチドである上記(3)記載の剤、(5)上記(1)記
載のタンパク質または上記(3)記載の部分ペプチドを
コードするDNAを含有するDNAを含有してなるカス
パーゼ3阻害剤、(6)DNAが配列番号:4〜配列番
号:10のいずれかの配列番号または配列番号:30で
表わされる塩基配列を有するDNAである上記(5)記
載の剤、(7)AIDS、アルツハイマー病、パーキン
ソン病、筋萎縮性側索硬化症、色素性網膜炎、小脳変
性、骨髄異形成症、再生不良性貧血、鉄芽球性貧血、心
筋虚血、伝導障害、慢性心不全、移植片対宿主病または
先天性・後天性酵素障害の予防・治療剤である上記
(1)、上記(3)または上記(5)記載の剤、(8)
配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3または配列
番号:31で表わされるアミノ酸配列と同一もしくは実
質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質、その
部分ペプチドまたはその塩に対する抗体を含有してなる
AIDS、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮
性側索硬化症、色素性網膜炎、小脳変性、骨髄異形成
症、再生不良性貧血、鉄芽球性貧血、心筋虚血、伝導障
害、慢性心不全、移植片対宿主病または先天性・後天性
酵素障害の診断剤、(9)配列番号:1、配列番号:
2、配列番号:3または配列番号:31で表わされるア
ミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列
を含有するタンパク質またはその部分ペプチドをコード
するDNAを含有するDNAを含有してなるAIDS、
アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化
症、色素性網膜炎、小脳変性、骨髄異形成症、再生不良
性貧血、鉄芽球性貧血、心筋虚血、伝導障害、慢性心不
全、移植片対宿主病または先天性・後天性酵素障害の診
断剤、(10)哺乳動物に対して、配列番号:1、配列
番号:2、配列番号:3または配列番号:31で表わさ
れるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ
酸配列を含有するタンパク質またはその塩の有効量を投
与することを特徴とするカズパーゼ3阻害方法、(1
1)哺乳動物に対して、配列番号:1、配列番号:2、
配列番号:3または配列番号:31で表わされるアミノ
酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含
有するタンパク質またはその塩の有効量を投与すること
を特徴とするAIDS、アルツハイマー病、パーキンソ
ン病、筋萎縮性側索硬化症、色素性網膜炎、小脳変性、
骨髄異形成症、再生不良性貧血、鉄芽球性貧血、心筋虚
血、伝導障害、慢性心不全、移植片対宿主病または先天
性・後天性酵素障害の予防・治療方法、(12)哺乳動
物に対して、配列番号:1、配列番号:2、配列番号:
3または配列番号:31で表わされるアミノ酸配列と同
一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタン
パク質またはその部分ペプチドをコードするDNAを含
有するDNAの有効量を投与することを特徴とするカス
パーゼ3阻害方法、(13)哺乳動物に対して、配列番
号:1、配列番号:2、配列番号:3または配列番号:
31で表わされるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に
同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質またはその部
分ペプチドをコードするDNAを含有するDNAの有効
量を投与することを特徴とするAIDS、アルツハイマ
ー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、色素性網
膜炎、小脳変性、骨髄異形成症、再生不良性貧血、鉄芽
球性貧血、心筋虚血、伝導障害、慢性心不全、移植片対
宿主病または先天性・後天性酵素障害の予防・治療方
法、(14)カスパーゼ3阻害剤を製造するための配列
番号:1、配列番号:2、配列番号:3または配列番
号:31で表わされるアミノ酸配列と同一もしくは実質
的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質またはそ
の塩の使用、(15)AIDS、アルツハイマー病、パ
ーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、色素性網膜炎、小
脳変性、骨髄異形成症、再生不良性貧血、鉄芽球性貧
血、心筋虚血、伝導障害、慢性心不全、移植片対宿主病
または先天性・後天性酵素障害の予防・治療剤を製造す
るための配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3ま
たは配列番号:31で表わされるアミノ酸配列と同一も
しくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク
質またはその塩の使用、(16)カスパーゼ3阻害剤を
製造するための配列番号:1、配列番号:2、配列番
号:3または配列番号:31で表わされるアミノ酸配列
と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
タンパク質またはその部分ペプチドをコードするDNA
を含有するDNAの使用、および(17)AIDS、ア
ルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化
症、色素性網膜炎、小脳変性、骨髄異形成症、再生不良
性貧血、鉄芽球性貧血、心筋虚血、伝導障害、慢性心不
全、移植片対宿主病または先天性・後天性酵素障害の予
防・治療剤を製造するための配列番号:1、配列番号:
2、配列番号:3または配列番号:31で表わされるア
ミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列
を含有するタンパク質またはその部分ペプチドをコード
するDNAを含有するDNAの使用などを提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のカスパーゼ3阻害剤に含
有されるタンパク質(以下、本発明のタンパク質と称す
る場合がある)は、配列番号:1、配列番号:2、配列
番号:3または配列番号:31で表わされるアミノ酸配
列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有す
る。本発明のタンパク質は、例えば、ヒトや非ヒト温血
動物(例えば、モルモット、ラット、マウス、ニワト
リ、ウサギ、ブタ、ヒツジ、ウシ、ウマ、サルなど)の
あらゆる細胞(例えば、脾細胞、神経細胞、グリア細
胞、膵臓β細胞、骨髄細胞、メサンギウム細胞、ランゲ
ルハンス細胞、表皮細胞、上皮細胞、内皮細胞、繊維芽
細胞、繊維細胞、筋細胞、脂肪細胞、免疫細胞(例、マ
クロファージ、T細胞、B細胞、ナチュラルキラー細
胞、肥満細胞、好中球、好塩基球、好酸球、単球)、巨
核球、滑膜細胞、軟骨細胞、骨細胞、骨芽細胞、破骨細
胞、乳腺細胞、肝細胞もしくは間質細胞、またはこれら
細胞の前駆細胞、幹細胞もしくはガン細胞など)、また
はそれらの細胞が存在するあらゆる組織、例えば、脳、
脳の各部位(例、嗅球、扁桃核、大脳基底核、海馬、視
床、視床下部、大脳皮質、延髄、小脳)、脊髄、下垂
体、胃、膵臓、腎臓、肝臓、生殖腺、甲状腺、胆のう、
骨髄、副腎、皮膚、筋肉、肺、消化管(例、大腸、小
腸、十二指腸)、血管、心臓、胸腺、脾臓、顎下腺、末
梢血、前立腺、睾丸、卵巣、胎盤、子宮、骨、関節、骨
格筋などに由来するタンパク質であってもよく、また合
成タンパク質であってもよい。
【0009】本発明のタンパク質としては、例えば、W
O 98/03648号公報およびWO 97/3491
1号公報に記載のタンパク質などがあげられる。さらに
本発明のタンパク質としては、例えば、J. Clin. Inves
t., 102, 1142-1151 (1998)や米国特許第5,874,240号に
記載のレセプタータンパク質に対するリガンド活性を有
するタンパク質(ポリペプチド)なども含まれる。配列
番号:1、配列番号:2、配列番号:3と実質的に同一
のアミノ酸配列としては、例えば、配列番号:1、配列
番号:2、配列番号:3で表わされるアミノ酸配列と約
40%以上、好ましくは60%以上、より好ましくは約
80%以上、さらに好ましくは約90%以上、最も好ま
しくは約95%以上の相同性を有するアミノ酸配列など
が挙げられる。特に、配列番号:1で表わされるアミノ
酸配列のうち第84番目〜第240番目のアミノ酸配
列、配列番号:2で表わされるアミノ酸配列のうち第8
2番目〜第239番目のアミノ酸配列または配列番号:
3で表わされるアミノ酸配列のうち第82番目〜第23
9番目のアミノ酸配列と約40%以上、好ましくは60
%以上、より好ましくは約80%以上、さらに好ましく
は約90%以上の相同性を有する場合が好ましい。
【0010】また、配列番号:1、配列番号:2または
配列番号:3と実質的に同一のアミノ酸配列としては、
構成アミノ酸として、配列番号:1で表わされるアミノ
酸配列の第8〜21番目、第55〜59番目、第93〜
102番目、第109〜116番目、第118〜126
番目、第128〜134番目、第144〜149番目、
第162〜170番目、第176〜182番目、第18
4〜189番目、第193〜213番目、第215〜2
19番目および第228〜239番目のアミノ酸配列を
有するアミノ酸配列なども好ましい。これらのアミノ酸
配列は、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列、配列
番号:2で表わされるアミノ酸配列および配列番号:3
で表わされるアミノ酸配列に共通するアミノ酸配列であ
る。また、配列番号:1または配列番号:2と実質的に
同一のアミノ酸配列としては、構成アミノ酸として、配
列番号:1で表わされるアミノ酸配列の第8〜21番
目、第54〜59番目、第93〜102番目、第109
〜116番目、第118〜126番目、第128〜13
4番目、第144〜149番目、第162〜170番
目、第176〜182番目、第184〜189番目、第
193〜213番目、第215〜219番目および第2
28〜240番目のアミノ酸配列を有するアミノ酸配列
なども好ましい。これらのアミノ酸配列は、配列番号:
2で表わされるアミノ酸配列の第6〜20番目、第52
〜57番目、第91〜100番目、第107〜114番
目、第116〜124番目、第126〜132番目、第
142〜147番目、第162〜170番目、第176
〜182番目、第184〜189番目、第192〜21
2番目、第214〜218番目および第227〜239
番目のアミノ酸配列に対応し、配列番号:1で表わされ
るアミノ酸配列と配列番号:2で表わされるアミノ酸配
列に共通するアミノ酸配列である。
【0011】さらに、配列番号:31と実質的に同一の
アミノ酸配列としては、構成アミノ酸として、配列番
号:31で表わされるアミノ酸配列の第8〜21番目、
第57〜66番目、第73〜80番目、第82〜90番
目、第92〜98番目、第108〜111番目、第12
6〜134番目、第140〜146番目、第148〜1
53番目、第157〜177番目、第179〜183番
目および第192〜204番目のアミノ酸配列を有する
アミノ酸配列などがあげられる。配列番号:1、配列番
号:2、配列番号:3または配列番号:31で表わされ
るアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含有す
る本発明のタンパク質としては、上記のとおり配列番
号:1、配列番号:2、配列番号:3または配列番号:
31で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ
酸配列を有し、配列番号:1、配列番号:2、配列番
号:3または配列番号:31で表わされるアミノ酸配列
を含有するタンパク質と実質的に同質の活性を有するタ
ンパク質などが好ましい。実質的に同質の活性として
は、例えば、カスパーゼ3阻害作用などの活性があげら
れる。カスパーゼ3阻害作用とは、細胞の細胞死が誘導
される際に活性化されて、種々の細胞内タンパク質を分
解することによって細胞死を実行するプロテア―ゼであ
るカスパーゼ3の部分切断による活性化を抑制する作用
をいう。実質的に同質とは、それらの活性が性質的
(例、生理化学的または薬理学的)に同質であることを
示す。したがって、カスパーゼ3阻害作用などの活性が
同等(例、約0.01〜20倍、好ましくは約0.2〜
5倍、より好ましくは約0.5〜2倍)であることが好
ましいが、これらの活性の程度やタンパク質の分子量な
どの量的要素は異なっていてもよい。
【0012】カスパーゼ3阻害作用などの活性は、公知
の方法あるいはそれに準じる方法(例えば、Trends Bio
chem. Sci., 22, 388-393 (1997)、Biochem. J., 326,
1-16(1997)、Anal. Biochem., 251, 98-102 (1997)など
に記載の方法)や例えば、後述するスクリーニング方
法、実施例になどに記載されている方法などを用いて測
定することができる。また、本発明のタンパク質には、
配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3または配
列番号:31で表わされるアミノ酸配列中の1または2
個以上(例えば1〜80個、好ましくは1〜20個程
度、より好ましくは1〜9個程度、さらに好ましくは数
(例、1〜5)個)のアミノ酸が欠失したアミノ酸配
列、配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3また
は配列番号:31で表わされるアミノ酸配列に1または
2個以上(例えば1〜80個、好ましくは1〜20個程
度、より好ましくは1〜9個程度、さらに好ましくは数
(例、1〜5)個)のアミノ酸が付加したアミノ酸配
列、配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3また
は配列番号:31で表わされるアミノ酸配列中の1また
は2個以上(例えば1〜80個、好ましくは1〜20個
程度、より好ましくは1〜9個程度、さらに好ましくは
数(例、1〜5)個)のアミノ酸が他のアミノ酸で置換
されたアミノ酸配列、またはそれらを組み合わせたア
ミノ酸配列を含有するタンパク質などのいわゆるムテイ
ンも含まれる。上記のようにアミノ酸配列が欠失または
置換されている場合、その欠失または置換の位置として
は、特に限定されないが、例えば、配列番号:1で表
わされるアミノ酸配列の第8〜21番目、第55〜59
番目(または第54〜59番目)、第93〜102番
目、第109〜116番目、第118〜126番目、第
128〜134番目、第144〜149番目、第162
〜170番目、第176〜182番目、第184〜18
9番目、第193〜213番目、第215〜219番目
または第228〜239番目(または第228〜240
番目)のアミノ酸配列以外の位置、好ましくは、配列番
号:1で表わされるアミノ酸配列の第93〜102番
目、第109〜116番目、第118〜126番目、第
128〜134番目、第144〜149番目、第162
〜170番目、第176〜182番目、第184〜18
9番目、第193〜213番目、第215〜219番目
または第228〜240番目のアミノ酸配列以外の位
置、配列番号:2で表わされるアミノ酸配列の第6〜
19番目、第53〜57番目(または第52〜57番
目)、第91〜100番目、第107〜114番目、第
116〜124番目、第126〜132番目、第142
〜147番目、第162〜170番目、第176〜18
2番目、第184〜189番目、第192〜212番
目、第214〜218番目または第227〜238番目
(または第227〜239番目)のアミノ酸配列以外の
位置、好ましくは、配列番号:2で表わされるアミノ酸
配列の第91〜100番目、第107〜114番目、第
116〜124番目、第126〜132番目、第142
〜147番目、第162〜170番目、第176〜18
2番目、第184〜189番目、第192〜212番
目、第214〜218番目または第227〜239番目
のアミノ酸配列以外の位置、配列番号:3で表わされ
るアミノ酸配列の第6〜19番目、53〜57番目(ま
たは第52〜57番目)、第91〜100番目、第10
7〜114番目、第116〜124番目、第126〜1
32番目、第142〜147番目、第162〜170番
目、第176〜182番目、第184〜189番目、第
192〜212番目、第214〜218番目または第2
27〜238番目(または第227〜239番目)のア
ミノ酸配列以外の位置、好ましくは、配列番号:3で表
わされるアミノ酸配列の第91〜100番目、第107
〜114番目、第116〜124番目、第126〜13
2番目、第142〜147番目、第162〜170番
目、第176〜182番目、第184〜189番目、第
192〜212番目、第214〜218番目または第2
27〜239番目のアミノ酸配列以外の位置、配列番
号:31で表わされるアミノ酸配列の第8〜21番目、
第57〜66番目、第73〜80番目、第82〜90番
目、第92〜98番目、第108〜111番目、第12
6〜134番目、第140〜146番目、第148〜1
53番目、第157〜177番目、第179〜183番
目および第192〜204番目のアミノ酸配列以外の位
置などが挙げられる。
【0013】さらには、配列番号:1、配列番号:2ま
たは配列番号:3で表されるアミノ酸配列と実質的に同
一のアミノ酸配列を含有するタンパク質として具体的に
は、一般式、 Met Glu Xaa Ser Val Val Xaa Pro Ser Val Phe Val Val Asp Gly Gln 1 5 10 15 Thr Asp Ile Pro Phe Xaa Arg Leu Xaa Xaa Xaa His Arg Arg Xaa Xaa 20 25 30 Cys Xaa Xaa Xaa Xaa Val Xaa Leu Xaa Leu Xaa Leu Leu Leu Xaa Gly 35 40 45 Ala Gly Leu Ala Xaa Gln Gly Trp Phe Leu Leu Xaa Leu His Xaa Arg 50 55 60 Leu Gly Xaa Xaa Vla Xaa Xaa Leu Pro Asp Gly Xaa Xaa Gly Ser Trp 65 70 75 80 Glu Xaa Leu Ile Gln Xaa Xaa Arg Ser His Xaa Xaa Asn Pro Ala Ala 85 90 95 His Leu Thr Gly Ala Asn Xaa Ser Leu Xaa Gly Xaa Gly Gly Pro Leu 100 105 110 Leu Trp Glu Thr Xaa Leu Gly Leu Ala Phe Leu Arg Gly Leu Xaa Tyr 115 120 125 His Asp Gly Ala Leu Val Xaa Xaa Xaa Xaa Gly Tyr Tyr Tyr Xaa Tyr 130 135 140 Ser Lys Val Gln Leu Xaa Gly Val Gly Cys Pro Xaa Gly Leu Ala Xaa 145 150 155 160 Xaa Xaa Xaa Ile Thr His Gly Leu Tyr Lys Arg Thr Xaa Arg Tyr Pro 165 170 175 Glu Xaa Leu Glu Leu Leu Val Ser Xaa Xaa Ser Pro Cys Gly Arg Ala 180 185 190 Xaa Xaa Ser Ser Arg Val Trp Trp Asp Ser Ser Phe Leu Gly Gly Val 195 200 205 Val His Leu Glu Ala Gly Glu Xaa Val Val Val Arg Val Xaa Xaa Xaa 210 215 220 Arg Leu Val Arg Xaa Arg Asp Gly Thr Arg Ser Tyr Phe Gly Ala Phe 225 230 235 240 Met Val (I) 〔式中、Xaaは任意のアミノ酸残基または結合手を示
す〕で表わされるアミノ酸配列〔配列番号:25で表わ
されるアミノ酸配列〕を有するタンパク質なども好まし
く用いられる。
【0014】また、上記の一般式(I)において、1個
または2個以上(例えば1〜56、好ましくは1〜40
個、より好ましくは1〜20個、さらに好ましくは1〜
9個、最も好ましくは数(1〜5)個)の位置でXaa
が欠失していてもよい。Xaaで示されるアミノ酸とし
ては、親水性アミノ酸、疎水性アミノ酸のいずれでもよ
く、また、酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸、中性アミノ
酸のいずれでもよい。具体的には、Gly、Ala、V
al、Leu、Ile、Ser、Thr、Cys、Me
t、Glu、Asp、Lys、Arg、His、Ph
e、Tyr、Trp、Pro、Asn、Glnなどが用
いられる。一般式(I)中、第3番目のXaaとして
は、Gluが好ましく、あるいは欠失していてもよい。
第7番目のXaaとしては、親水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、ArgまたはGlnが好適である。第
22番目のXaaとしては、親水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、ThrまたはArgが好適である。第
25番目のXaaとしては、親水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、GlyまたはGluが好適である。第
26番目のXaaとしては、親水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、ArgまたはGlnが好適である。第
27番目のXaaとしては、親水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、SerまたはAsnが好適である。第
31番目のXaaとしては、親水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、GlnまたはArgが好適である。第
32番目のXaaとしては、親水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、SerまたはArgが好適である。第
34番目のXaaとしては、親水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、SerまたはGlyが好適である。第
35番目のXaaとしては、例えば、ValまたはTh
rが好適である。第36番目のXaaとしては、例え
ば、疎水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Alaま
たはValが好適である。第37番目のXaaとして
は、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、
ArgまたはGlnが好適である。第39番目のXaa
としては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的
には、GlyまたはSerが好適である。第41番目の
Xaaとしては、例えば、GlyまたはAlaが好適で
ある。第43番目のXaaとしては、例えば、疎水性ア
ミノ酸が好ましく、具体的には、LeuまたはValが
好適である。第47番目のXaaとしては、Metが好
ましく、あるいは欠失していてもよい。第53番目のX
aaとしては、例えば、ValまたはThrが好適であ
る。第60番目のXaaとしては、例えば、親水性アミ
ノ酸が好ましく、具体的には、GlnまたはArgが好
適である。第63番目のXaaとしては、例えば、Tr
pまたはGlnが好適である。第67番目のXaaとし
ては、例えば、酸性アミノ酸が好ましく、具体的には、
GluまたはAspが好適である。第68番目のXaa
としては、例えば、疎水性アミノ酸が好ましく、具体的
には、MetまたはIleが好適である。第70番目の
Xaaとしては、例えば、ThrまたはAlaが好適で
ある。第71番目のXaaとしては、例えば、塩基性ア
ミノ酸が好ましく、具体的には、ArgまたはHisが
好適である。第76番目のXaaとしては、例えば、P
roまたはGlyが好適である。第77番目のXaaと
しては、例えば、AlaまたはLysが好適である。第
82番目のXaaとしては、例えば、親水性アミノ酸が
好ましく、具体的には、GlnまたはLysが好適であ
る。第86番目のXaaとしては、例えば、酸性アミノ
酸が好ましく、具体的には、GluまたはAspが好適
である。第87番目のXaaとしては、例えば、親水性
アミノ酸が好ましく、具体的には、ArgまたはGln
が好適である。第91番目のXaaとしては、例えば、
親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Gluまたは
Glnが好適である。第92番目のXaaとしては、例
えば、疎水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Val
またはAlaが好適である。
【0015】第103番目のXaaとしては、例えば、
SerまたはAlaが好適である。第106番目のXa
aとしては、例えば、ThrまたはIleが好適であ
る。第108番目のXaaとしては、例えば、Serま
たはIleが好適である。第117番目のXaaとして
は、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、
GlnまたはArgが好適である。第127番目のXa
aとしては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体
的には、SerまたはThrが好適である。第135番
目のXaaとしては、例えば、ValまたはThrが好
適である。第136番目のXaaとしては、例えば、T
hrまたはMetが好適である。第137番目のXaa
としては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的
には、LysまたはGluが好適である。第138番目
のXaaとしては、例えば、疎水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、AlaまたはProが好適である。第
143番目のXaaとしては、例えば、疎水性アミノ酸
が好ましく、具体的には、IleまたはValが好適で
ある。第150番目のXaaとしては、例えば、親水性
アミノ酸が好ましく、具体的には、GlyまたはSer
が好適である。第156番目のXaaとしては、例え
ば、LeuまたはGlnが好適である。第160番目の
Xaaとしては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、
具体的には、SerまたはAsnが好適である。第16
1番目のXaaとしては、例えば、親水性アミノ酸が好
ましく、具体的には、ThrまたはGlyが好適であ
る。第162番目のXaaとしては、Leuが好まし
く、あるいは欠失していてもよい。第163番目のXa
aとしては、Proが好ましく、あるいは欠失していて
もよい。第173番目のXaaとしては、例えば、Pr
oまたはSerが好適である。第178番目のXaaと
しては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的に
は、GluまたはLysが好適である。第185番目お
よび186番目のXaaとしては、例えば、親水性アミ
ノ酸が好ましく、具体的には、GlnまたはArgが好
適である。第193番目のXaaとしては、Thrが好
ましく、あるいは欠失していてもよい。第194番目の
Xaaとしては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、
具体的には、SerまたはAsnが好適である。第21
6番目のXaaとしては、例えば、親水性アミノ酸が好
ましく、具体的には、LysまたはGluが好適であ
る。第222番目のXaaとしては、例えば、疎水性ア
ミノ酸が好ましく、具体的には、LeuまたはProが
好適である。第223番目のXaaとしては、例えば、
親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Aspまたは
Glyが好適である。第224番目のXaaとしては、
例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Gl
uまたはAsnが好適である。第229番目のXaaと
しては、例えば、疎水性アミノ酸が好ましく、具体的に
は、LeuまたはProが好適である。
【0016】また、配列番号:31で表されるアミノ酸
配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク
質として具体的には、一般式、 Met Glu Xaa Ser Val Val Xaa Pro Ser Val Phe Val Val Asp Gly Gln 1 5 10 15 Thr Asp Ile Pro Phe Xaa Arg Leu Xaa Xaa Xaa His Arg Arg Xaa Xaa 20 25 30 Cys Xaa Xaa Xaa Xaa Asp Gly Xaa Xaa Gly Ser Trp Glu Xaa Leu Ile 35 40 45 Gln Xaa Xaa Arg Ser His Xaa Xaa Asn Pro Ala Ala His Leu Thr Gly 50 55 60 Ala Asn Xaa Ser Leu Xaa Gly Xaa Gly Gly Pro Leu Leu Trp Glu Thr 65 70 75 80 Xaa Leu Gly Leu Ala Phe Leu Arg Gly Leu Xaa Tyr His Asp Gly Ala 85 90 95 Leu Val Xaa Xaa Xaa Xaa Gly Tyr Tyr Tyr Xaa Tyr Ser Lys Val Gln 100 105 110 Leu Xaa Gly Val Gly Cys Pro Xaa Gly Leu Ala Xaa Xaa Ile Thr His 115 120 125 Gly Leu Tyr Lys Arg Thr Xaa Arg Tyr Pro Glu Xaa Leu Glu Leu Leu 130 135 140 Val Ser Xaa Xaa Ser Pro Cys Gly Arg Ala Xaa Xaa Ser Ser Arg Val 145 150 155 160 Trp Trp Asp Ser Ser Phe Leu Gly Gly Val Val His Leu Glu Ala Gly 165 170 175 Glu Xaa Val Val Val Arg Val Xaa Xaa Xaa Arg Leu Val Arg Xaa Arg 180 185 190 Asp Gly Thr Arg Ser Tyr Phe Gly Ala Phe Met Val (II) 195 200 204 〔式中、Xaaは任意のアミノ酸残基または結合手を示
す〕で表わされるアミノ酸配列〔配列番号:32で表わ
されるアミノ酸配列〕を有するタンパク質なども好まし
く用いられる。
【0017】また、上記の一般式(II)において、1個
または2個以上(例えば1〜40個、好ましくは1〜2
0個、より好ましくは1〜9個、最も好ましくは数(1
〜5)個)の位置でXaaが欠失していてもよい。Xa
aで示されるアミノ酸としては、親水性アミノ酸、疎水
性アミノ酸のいずれでもよく、また、酸性アミノ酸、塩
基性アミノ酸、中性アミノ酸のいずれでもよい。具体的
には、Gly、Ala、Val、Leu、Ile、Se
r、Thr、Cys、Met、Glu、Asp、Ly
s、Arg、His、Phe、Tyr、Trp、Pr
o、Asn、Glnなどが用いられる。一般式(II)
中、第3番目のXaaとしては、Gluが好ましく、あ
るいは欠失していてもよい。第7番目のXaaとして
は、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Argま
たはGlnが好適である。第22番目のXaaとして
は、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Thrま
たはArgが好適である。第25番目のXaaとして
は、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Glyま
たはGluが好適である。第26番目のXaaとして
は、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Argま
たはGlnが好適である。第27番目のXaaとして
は、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Serま
たはAsnが好適である。第31番目のXaaとして
は、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Glnま
たはArgが好適である。第32番目のXaaとして
は、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Serま
たはArgが好適である。第34番目のXaaとして
は、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Serま
たはGlyが好適である。第35番目のXaaとして
は、例えば、ValまたはThrが好適である。第36
番目のXaaとしては、例えば、疎水性アミノ酸が好ま
しく、具体的には、AlaまたはValが好適である。
第37番目のXaaとしては、例えば、親水性アミノ酸
が好ましく、具体的には、ArgまたはGlnが好適で
ある。第40番目のXaaとしては、例えば、Proま
たはGlyが好適である。第41番目のXaaとして
は、例えば、AlaまたはLysが好適である。第46
番目のXaaとしては、例えば、親水性アミノ酸が好ま
しく、具体的には、GlnまたはLysが好適である。
第50番目のXaaとしては、例えば、酸性アミノ酸が
好ましく、具体的には、GluまたはAspが好適であ
る。第51番目のXaaとしては、例えば、親水性アミ
ノ酸が好ましく、具体的には、ArgまたはGlnが好
適である。第55番目のXaaとしては、例えば、親水
性アミノ酸が好ましく、具体的には、GluまたはGl
nが好適である。第56番目のXaaとしては、例え
ば、疎水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Valま
たはAlaが好適である。第67番目のXaaとして
は、例えば、SerまたはAlaが好適である。第70
番目のXaaとしては、例えば、ThrまたはIleが
好適である。第72番目のXaaとしては、例えば、S
erまたはIleが好適である。第81番目のXaaと
しては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的に
は、GlnまたはArgが好適である。第91番目のX
aaとしては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具
体的には、SerまたはThrが好適である。第99番
目のXaaとしては、例えば、ValまたはThrが好
適である。第100番目のXaaとしては、例えば、T
hrまたはMetが好適である。第101番目のXaa
としては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的
には、LysまたはGluが好適である。第102番目
のXaaとしては、例えば、疎水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、AlaまたはProが好適である。第
107番目のXaaとしては、例えば、疎水性アミノ酸
が好ましく、具体的には、IleまたはValが好適で
ある。第114番目のXaaとしては、例えば、親水性
アミノ酸が好ましく、具体的には、GlyまたはSer
が好適である。第120番目のXaaとしては、例え
ば、LeuまたはGlnが好適である。第124番目の
Xaaとしては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、
具体的には、SerまたはAsnが好適である。第12
5番目のXaaとしては、例えば、親水性アミノ酸が好
ましく、具体的には、ThrまたはGlyが好適であ
る。第135番目のXaaとしては、Proが好まし
く、あるいは欠失していてもよい。第140番目のXa
aとしては、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体
的には、GluまたはLysが好適である。第147番
目および148番目のXaaとしては、例えば、親水性
アミノ酸が好ましく、具体的には、GlnまたはArg
が好適である。第155番目のXaaとしては、Thr
が好ましく、あるいは欠失していてもよい。第156番
目のXaaとしては、例えば、親水性アミノ酸が好まし
く、具体的には、SerまたはAsnが好適である。第
178番目のXaaとしては、例えば、親水性アミノ酸
が好ましく、具体的には、LysまたはGluが好適で
ある。第184番目のXaaとしては、例えば、疎水性
アミノ酸が好ましく、具体的には、LeuまたはPro
が好適である。第185番目のXaaとしては、例え
ば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、Aspま
たはGlyが好適である。第186番目のXaaとして
は、例えば、親水性アミノ酸が好ましく、具体的には、
GluまたはAsnが好適である。第191番目のXa
aとしては、例えば、疎水性アミノ酸が好ましく、具体
的には、LeuまたはProが好適である。
【0018】本明細書におけるタンパク質は、ペプチド
標記の慣例に従って左端がN末端(アミノ末端)、右端
がC末端(カルボキシル末端)である。配列番号:1で
表わされるアミノ酸配列を含有するタンパク質をはじめ
とする、本発明のタンパク質は、C末端が通常カルボキ
シル基(−COOH)またはカルボキシレート(−CO
-)であるが、C末端がアミド(−CONH2)または
エステル(−COOR)であってもよい。ここでエステ
ル基のRとしては、例えば、メチル、エチル、n−プロ
ピル、イソプロピルもしくはn−ブチルなどのC1-6
ルキル基、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシルな
どのC3-8シクロアルキル基、例えば、フェニル、α−
ナフチルなどのC6-12アリール基、例えば、ベンジル、
フェネチルなどのフェニル−C1-2アルキル基もしくは
α−ナフチルメチルなどのα−ナフチル−C1-2アルキ
ル基などのC7-14アラルキル基のほか、経口用エステル
として汎用されるピバロイルオキシメチル基などが用い
られる。本発明のタンパク質がC末端以外にカルボキシ
ル基(またはカルボキシレート)を有している場合、カ
ルボキシル基がアミド化またはエステル化されているも
のも本発明のタンパク質に含まれる。この場合のエステ
ルとしては、例えば上記したC末端のエステルなどが用
いられる。
【0019】さらに、本発明のタンパク質には、上記し
たタンパク質において、N末端のアミノ酸残基のアミノ
基が保護基(例えば、ホルミル基、アセチル基などのC
1-6アルカノイルなどのC1-6アシル基など)で保護され
ているもの、N端側が生体内で切断され生成したグルタ
ミル基がピログルタミン酸化したもの、分子内のアミノ
酸の側鎖上の置換基(例えば、−OH、−SH、アミノ
基、イミダゾール基、インドール基、グアニジノ基な
ど)が適当な保護基(例えば、ホルミル基、アセチル基
などのC1-6アルカノイルなどのC1-6アシル基など)で
保護されているもの、あるいは糖鎖が結合したいわゆる
糖タンパク質などの複合タンパク質なども含まれる。よ
り具体的には、本発明のタンパク質としては、例えば、
配列番号:1で表わされるアミノ酸配列を有するヒト肝
臓由来のタンパク質、配列番号:2で表わされるアミノ
酸配列を有するマウス胚由来のタンパク質、配列番号:
3で表わされるアミノ酸配列を有するラット肝臓由来の
タンパク質、配列番号:31で表されるヒト肝臓由来の
タンパク質などが好適である。
【0020】本発明のタンパク質の部分ペプチドとして
は、前記した本発明のタンパク質と同質の活性、例え
ば、カスパーゼ3阻害作用などの活性を有するペプチド
であれば何れのものであってもよい。例えば、本発明の
タンパク質のアミノ酸配列のうち、少なくとも約20個
以上、好ましくは約50個以上、より好ましくは約70
個以上、さらに好ましくは約100個以上、最も好まし
くは約200個以上のアミノ酸残基を有するペプチドな
どが好ましく用いられる。例えば、(1)配列番号:1
で表わされるアミノ酸配列の第8〜21番目、第55〜
59番目、第93〜102番目、第109〜116番
目、第118〜126番目、第128〜134番目、第
144〜149番目、第162〜170番目、第176
〜182番目、第184〜189番目、第193〜21
3番目、第215〜219番目および第228〜239
番目のアミノ酸配列から選ばれる少なくとも1つ以上の
アミノ酸配列を有する部分ペプチド(すなわち、配列番
号:2または配列番号:3で表わされるアミノ酸配列の
第6〜20番目、第53〜57番目、第91〜100番
目、第107〜114番目、第116〜124番目、第
126〜132番目、第142〜147番目、第162
〜170番目、第176〜182番目、第184〜18
9番目、第192〜212番目、第214〜218番目
および第227〜238番目のアミノ酸配列から選ばれ
る少なくとも1つ以上のアミノ酸配列を有する部分ペプ
チド)、(2)配列番号:1で表わされるアミノ酸配列
の第8〜21番目、第54〜59番目、第93〜102
番目、第109〜116番目、第118〜126番目、
第128〜134番目、第144〜149番目、第16
2〜170番目、第176〜182番目、第184〜1
89番目、第193〜213番目、第215〜219番
目および第228〜240番目のアミノ酸配列から選ば
れる少なくとも1つ以上のアミノ酸配列を有する部分ペ
プチド(すなわち、配列番号:2または配列番号:3で
表わされるアミノ酸配列の第6〜20番目、第52〜5
7番目、第91〜100番目、第107〜114番目、
第116〜124番目、第126〜132番目、第14
2〜147番目、第162〜170番目、第176〜1
82番目、第184〜189番目、第192〜212番
目、第214〜218番目および第227〜239番目
のアミノ酸配列から選ばれる少なくとも1つ以上のアミ
ノ酸配列を有する部分ペプチド)、(3)配列番号:3
1で表わされるアミノ酸配列の第8〜21番目、第57
〜66番目、第73〜80番目、第82〜90番目、第
92〜98番目、第108〜113番目、第126〜1
34番目、第140〜146番目、第148〜153番
目、第157〜177番目、第179〜183番目およ
び第192〜203番目のアミノ酸配列から選ばれる少
なくとも1つ以上のアミノ酸配列を有する部分ペプチド
などが用いられる。
【0021】より具体的には、配列番号:1で表わされ
るアミノ酸配列の第84番目〜第240番目のアミノ酸
配列を有する部分ペプチド、配列番号:2で表わされる
アミノ酸配列の第82番目〜第239番目のアミノ酸配
列を有する部分ペプチド、配列番号:3で表わされるア
ミノ酸配列の第82番目〜第239番目のアミノ酸配列
を有する部分ペプチド、配列番号:31で表わされるア
ミノ酸配列の第48番目〜第204番目のアミノ酸配列
を有する部分ペプチドなどが好ましく用いられる。さら
に、本発明の部分ペプチドとしては、配列番号:1で
表わされるアミノ酸配列の第84番目〜第240番目の
アミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を有し、配
列番号:1で表わされるアミノ酸配列の第84番目〜第
240番目のアミノ酸配列を含有するペプチドと実質的
に同質の活性を有するペプチド、配列番号:2で表わ
されるアミノ酸配列の第82番目〜第239番目のアミ
ノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を有し、配列番
号:2で表わされるアミノ酸配列の第82番目〜第23
9番目のアミノ酸配列を含有するペプチドと実質的に同
質の活性を有するペプチド、配列番号:3で表わされ
るアミノ酸配列の第82番目〜第239番目のアミノ酸
配列と実質的に同一のアミノ酸配列を有し、配列番号:
2で表わされるアミノ酸配列の第82番目〜第239番
目のアミノ酸配列を含有するペプチドと実質的に同質の
活性を有するペプチド、配列番号:31で表わされる
アミノ酸配列の第48番目〜第204番目のアミノ酸配
列と実質的に同一のアミノ酸配列を有し、配列番号:1
で表わされるアミノ酸配列の第48番目〜第204番目
のアミノ酸配列を含有するペプチドと実質的に同質の活
性を有するペプチドなどが好ましい。
【0022】配列番号:1で表わされるアミノ酸配列の
第84番目〜第240番目のアミノ酸配列と実質的に同
一のアミノ酸配列としては、例えば、配列番号:1で表
わされるアミノ酸配列の第84番目〜第240番目のア
ミノ酸配列と約40%以上、好ましくは60%以上、よ
り好ましくは約80%以上、さらに好ましくは約90%
以上、最も好ましくは約95%以上の相同性を有するア
ミノ酸配列などが用いられる。配列番号:2で表わされ
るアミノ酸配列の第82番目〜第239番目のアミノ酸
配列と実質的に同一のアミノ酸配列としては、例えば、
配列番号:2で表わされるアミノ酸配列の第82番目〜
第239番目のアミノ酸配列と約40%以上、好ましく
は60%以上、より好ましくは約80%以上、さらに好
ましくは約90%以上、最も好ましくは約95%以上の
相同性を有するアミノ酸配列などが用いられる。配列番
号:3で表わされるアミノ酸配列の第82番目〜第23
9番目のアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列と
しては、例えば、配列番号:3で表わされるアミノ酸配
列の第82番目〜第239番目のアミノ酸配列と約40
%以上、好ましくは60%以上、より好ましくは約80
%以上、さらに好ましくは約90%以上、最も好ましく
は約95%以上の相同性を有するアミノ酸配列などが用
いられる。配列番号:31で表わされるアミノ酸配列の
第48番目〜第204番目のアミノ酸配列と実質的に同
一のアミノ酸配列としては、例えば、配列番号:31で
表わされるアミノ酸配列の第48番目〜第204番目の
アミノ酸配列と約40%以上、好ましくは60%以上、
より好ましくは約80%以上、さらに好ましくは約90
%以上、最も好ましくは約95%以上の相同性を有する
アミノ酸配列などが用いられる。「実質的に同質の活
性」とは、前記と同意義を示す。
【0023】また、本発明の部分ペプチドには、配列
番号:1で表わされるアミノ酸配列の第84番目〜第2
40番目のアミノ酸配列中の1または2個以上(例えば
1〜80個、好ましくは1〜20個程度、より好ましく
は1〜9個程度、さらに好ましくは数(例、1〜5)
個)のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、配列番号:1
で表わされるアミノ酸配列の第84番目〜第240番目
のアミノ酸配列に1または2個以上(例えば1〜80
個、好ましくは1〜20個程度、より好ましくは1〜9
個程度、さらに好ましくは数(例、1〜5)個)のアミ
ノ酸が付加したアミノ酸配列、配列番号:1で表わされ
るアミノ酸配列の第84番目〜第240番目のアミノ酸
配列中の1または2個以上(例えば1〜80個、好まし
くは1〜20個程度、より好ましくは1〜9個程度、さ
らに好ましくは数(例、1〜5)個)のアミノ酸が他の
アミノ酸で置換されたアミノ酸配列、またはそれらを組
み合わせたアミノ酸配配列を含有する部分ペプチド、
配列番号:2で表わされるアミノ酸配列の第82番目〜
第239番目のアミノ酸配列中の1または2個以上(例
えば1〜80個、好ましくは1〜20個程度、より好ま
しくは1〜9個程度、さらに好ましくは数(例、1〜
5)個)のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、配列番
号:2で表わされるアミノ酸配列の第82番目〜第23
9番目のアミノ酸配列に1または2個以上(例えば1〜
80個、好ましくは1〜20個程度、より好ましくは1
〜9個程度、さらに好ましくは数(例、1〜5)個)の
アミノ酸が付加したアミノ酸配列、配列番号:2で表わ
されるアミノ酸配列の第82番目〜第239番目のアミ
ノ酸配列中の1または2個以上(例えば1〜80個、好
ましくは1〜20個程度、より好ましくは1〜9個程
度、さらに好ましくは数(例、1〜5)個)のアミノ酸
が他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列、またはそれ
らを組み合わせたアミノ酸配配列を含有する部分ペプチ
ド、配列番号:3で表わされるアミノ酸配列の第82
番目〜第239番目のアミノ酸配列中の1または2個以
上(例えば1〜80個、好ましくは1〜20個程度、よ
り好ましくは1〜9個程度、さらに好ましくは数(例、
1〜5)個)のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、配列
番号:3で表わされるアミノ酸配列の第82番目〜第2
39番目のアミノ酸配列に1または2個以上(例えば1
〜80個、好ましくは1〜20個程度、より好ましくは
1〜9個程度、さらに好ましくは数(例、1〜5)個)
のアミノ酸が付加したアミノ酸配列、配列番号:3で表
わされるアミノ酸配列の第82番目〜第239番目のア
ミノ酸配列中の1または2個以上(例えば1〜80個、
好ましくは1〜20個程度、より好ましくは1〜9個程
度、さらに好ましくは数(例、1〜5)個)のアミノ酸
が他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列、またはそれ
らを組み合わせたアミノ酸配配列を含有する部分ペプチ
ド、配列番号:31で表わされるアミノ酸配列の第4
8番目〜第204番目のアミノ酸配列中の1または2個
以上(例えば1〜80個、好ましくは1〜20個程度、
より好ましくは1〜9個程度、さらに好ましくは数
(例、1〜5)個)のアミノ酸が欠失したアミノ酸配
列、配列番号:31で表わされるアミノ酸配列の第48
番目〜第204番目のアミノ酸配列に1または2個以上
(例えば1〜80個、好ましくは1〜20個程度、より
好ましくは1〜9個程度、さらに好ましくは数(例、1
〜5)個)のアミノ酸が付加したアミノ酸配列、配列番
号:31で表わされるアミノ酸配列の第48番目〜第2
04番目のアミノ酸配列中の1または2個以上(例えば
1〜80個、好ましくは1〜20個程度、より好ましく
は1〜9個程度、さらに好ましくは数(例、1〜5)
個)のアミノ酸が他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配
列、またはそれらを組み合わせたアミノ酸配配列を含有
する部分ペプチドなども含まれる。
【0024】上記のように欠失または置換されている場
合、具体的には、一般式(I)で表わされるアミノ酸配
列から第1〜83番目のアミノ酸を取り除いたアミノ酸
配列を有するペプチドなどが好ましく用いられる。ま
た、本発明の部分ペプチドのC末端は通常カルボキシル
基(−COOH)またはカルボキシレート(−COO-
であるが、前記した本発明のタンパク質のごとく、C末
端がアミド(−CONH2)またはエステル(−COO
R)(Rは前記と同意義を示す)であってもよい。さら
に、本発明の部分ペプチドには、前記した本発明のタン
パク質と同様に、上記した部分ペプチドにおいて、N末
端のアミノ酸残基のアミノ基が保護基で保護されている
もの、N端側が生体内で切断され生成したグルタミン残
基がピログルタミン酸化したもの、分子内のアミノ酸の
側鎖上の置換基が適当な保護基で保護されているもの、
あるいは糖鎖が結合したいわゆる糖ペプチドなどの複合
ペプチドなども含まれる。
【0025】本発明の部分ペプチドとしては、配列番
号:1で表わされるアミノ酸配列の第84番目〜第24
0番目のアミノ酸配列、配列番号:2で表わされるアミ
ノ酸配列の第82番目〜第239番目のアミノ酸配列を
有するペプチド、配列番号:3で表わされるアミノ酸配
列の第82番目〜第239番目のアミノ酸配列、配列番
号:31で表わされるアミノ酸配列の第48番目〜第2
04番目のアミノ酸配列を有するペプチドが好適であ
る。本発明のタンパク質またはその部分ペプチドの塩と
しては、生理学的に許容される酸(例、無機酸、有機
酸)または塩基(例、アルカリ金属)などとの塩が用い
られ、とりわけ生理学的に許容される酸付加塩が好まし
い。この様な塩としては、例えば、無機酸(例えば、塩
酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸)との塩、あるいは有機
酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マ
レイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚
酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸)との塩などが用いられる。本発明のタンパク質また
はその塩は、前述したヒトや非ヒト温血動物の細胞また
は組織から公知のタンパク質の精製方法によって製造す
ることもできるし、後述するタンパク質をコードするD
NAを含有する形質転換体を培養することによっても製
造することができる。また、後述のタンパク質合成法ま
たはこれに準じて製造することもできる。具体的には、
WO 98/03648号公報またはWO 97/349
11号公報に記載の方法によって製造することができ
る。ヒトや非ヒト温血動物の組織または細胞から製造す
る場合、ヒトや非ヒト温血動物の組織または細胞をホモ
ジナイズした後、酸などで抽出を行い、得られた抽出液
を逆相クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフ
ィーなどのクロマトグラフィーを組み合わせることによ
り精製単離することができる。
【0026】本発明のタンパク質、その部分ペプチドも
しくはそれらの塩またはそれらのアミド体の合成には、
通常市販のタンパク質合成用樹脂を用いることができ
る。そのような樹脂としては、例えば、クロロメチル樹
脂、ヒドロキシメチル樹脂、ベンズヒドリルアミン樹
脂、アミノメチル樹脂、4−ベンジルオキシベンジルア
ルコール樹脂、4−メチルベンズヒドリルアミン樹脂、
PAM樹脂、4−ヒドロキシメチルメチルフェニルアセ
トアミドメチル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、4−
(2’,4’−ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチ
ル)フェノキシ樹脂、4−(2’,4’−ジメトキシフ
ェニル−Fmocアミノエチル)フェノキシ樹脂などを
挙げることができる。このような樹脂を用い、α−アミ
ノ基と側鎖官能基を適当に保護したアミノ酸を、目的と
するタンパク質の配列通りに、公知の各種縮合方法に従
い、樹脂上で縮合させる。反応の最後に樹脂からタンパ
ク質を切り出すと同時に各種保護基を除去し、さらに高
希釈溶液中で分子内ジスルフィド結合形成反応を実施
し、目的のタンパク質、その部分ペプチドまたはそれら
のアミド体を取得する。上記した保護アミノ酸の縮合に
関しては、タンパク質合成に使用できる各種活性化試薬
を用いることができるが、特に、カルボジイミド類がよ
い。カルボジイミド類としては、DCC、N,N’−ジ
イソプロピルカルボジイミド、N−エチル−N’−(3
−ジメチルアミノプロリル)カルボジイミドなどが用い
られる。これらによる活性化にはラセミ化抑制添加剤
(例えば、HOBt、HOOBt)とともに保護アミノ
酸を直接樹脂に添加するかまたは、対称酸無水物または
HOBtエステルあるいはHOOBtエステルとしてあ
らかじめ保護アミノ酸の活性化を行なったのちに樹脂に
添加することができる。保護アミノ酸の活性化や樹脂と
の縮合に用いられる溶媒としては、タンパク質縮合反応
に使用しうることが知られている溶媒から適宜選択され
うる。例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メ
チルピロリドン、クロロホルム、トリフルオロエタノー
ル、ジメチルスルホキシド、DMF、ジメチルスルホキ
シド、ピリジン、クロロホルム、ジオキサン、塩化メチ
レン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、酢酸エチ
ル、N-メチルピロリドンあるいはこれらの適宜の混合
物などが用いられる。反応温度はタンパク質結合形成反
応に使用され得ることがしられている範囲から適宜選択
され、通常約−20℃〜50℃の範囲から適宜選択され
る。活性化されたアミノ酸誘導体は通常1.5〜4倍過
剰で用いられる。ニンヒドリン反応を用いたテストの結
果、縮合が不十分な場合には保護基の脱離を行うことな
く縮合反応を繰り返すことにより十分な縮合を行なうこ
とができる。反応を繰り返しても十分な縮合が得られな
いときには、無水酢酸またはアセチルイミダゾールを用
いて未反応アミノ酸をアセチル化することによって、後
の反応に影響を与えないようにすることができる。
【0027】原料のアミノ基の保護基としては、例え
ば、Z、Boc、ターシャリーアミルオキシカルボニ
ル、イソボルニルオキシカルボニル、4−メトキシベン
ジルオキシカルボニル、Cl−Z、Br−Z、アダマン
チルオキシカルボニル、トリフルオロアセチル、フタリ
ル、ホルミル、2−ニトロフェニルスルフェニル、ジフ
ェニルホスフィノチオイル、Fmocなどが用いられ
る。カルボキシル基は、例えば、アルキルエステル(例
えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ターシャリ
ーブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘ
プチル、シクロオクチル、2−アダマンチルなどのエス
テル基)、ベンジルエステル、4−ニトロベンジルエス
テル、4−メトキシベンジルエステル、4−クロロベン
ジルエステル、ベンズヒドリルエステル、フェナシンエ
ステル、ベンジルオキシカルボニルヒドラジド、ターシ
ャリーブトキシカルボニルヒドラジド、トリチルヒドラ
ジドなどに導くことによって保護することができる。セ
リンの水酸基は、例えば、エステル化またはエーテル化
によって保護することができる。このエステル化に適す
る基としては、例えば、アセチル基などの低級アルカノ
イル基、ベンゾイル基などのアロイル基、ベンジルオキ
シカルボニル基、エトキシカルボニル基などの炭素から
誘導される基などが用いられる。また、エーテル化に適
する基としては、例えば、ベンジル基、テトラヒドロピ
ラニル基、t-ブチル基などである。
【0028】チロシンのフェノール性水酸基の保護基と
しては、例えば、Bzl、Cl2−Bzl、2−ニトロ
ベンジル、Br−Z、ターシャリーブチルなどが用いら
れる。ヒスチジンのイミダゾールの保護基としては、例
えば、Tos、4−メトキシ−2,3,6−トリメチル
ベンゼンスルホニル、DNP、ベンジルオキシメチル、
Bum、Boc、Trt、Fmocなどが用いられる。
原料のカルボキシル基の活性化されたものとしては、例
えば、対応する酸無水物、アジド、活性エステル〔アル
コール(例えば、ペンタクロロフェノール、2,4,5
−トリクロロフェノール、2,4−ジニトロフェノー
ル、シアノメチルアルコール、パラニトロフェノール、
HONB、N−ヒドロキシスクシミド、N−ヒドロキシ
フタルイミド、HOBt)とのエステル〕などが用いら
れる。原料のアミノ基の活性化されたものとしては、例
えば、対応するリン酸アミドが用いられる。保護基の除
去(脱離)方法としては、例えば、Pd−黒あるいはP
d−炭素などの触媒の存在下での水素気流中での接触還
元や、また、無水フッ化水素、メタンスルホン酸、トリ
フルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸あるいは
これらの混合液などによる酸処理や、ジイソプロピルエ
チルアミン、トリエチルアミン、ピペリジン、ピペラジ
ンなどによる塩基処理、また液体アンモニア中ナトリウ
ムによる還元なども用いられる。上記酸処理による脱離
反応は、一般に約−20℃〜40℃の温度で行なわれる
が、酸処理においては、例えば、アニソール、フェノー
ル、チオアニソール、メタクレゾール、パラクレゾー
ル、ジメチルスルフィド、1,4−ブタンジチオール、
1,2−エタンジチオールのようなカチオン捕捉剤の添
加が有効である。また、ヒスチジンのイミダゾール保護
基として用いられる2,4−ジニトロフェニル基はチオ
フェノール処理により除去され、トリプトファンのイン
ドール保護基として用いられるホルミル基は上記の1,
2−エタンジチオール、1,4−ブタンジチオールなど
の存在下の酸処理による脱保護以外に、希水酸化ナトリ
ウム溶液、希アンモニアなどによるアルカリ処理によっ
ても除去される。原料の反応に関与すべきでない官能基
の保護および保護基、ならびにその保護基の脱離、反応
に関与する官能基の活性化などは公知の基あるいは公知
の手段から適宜選択しうる。
【0029】タンパク質のアミド体を得る別の方法とし
ては、まず、カルボキシ末端アミノ酸のα−カルボキシ
ル基をアミド化して保護した後、アミノ基側にペプチド
(タンパク質)鎖を所望の鎖長まで延ばした後、該ペプ
チド鎖のN末端のα−アミノ基の保護基のみを除いたタ
ンパク質とC末端のカルボキシル基の保護基のみを除去
したタンパク質とを製造し、この両タンパク質を上記し
たような混合溶媒中で縮合させる。縮合反応の詳細につ
いては上記と同様である。縮合により得られた保護タン
パク質を精製した後、上記方法によりすべての保護基を
除去し、所望の粗タンパク質を得ることができる。この
粗タンパク質は既知の各種精製手段を駆使して精製し、
主要画分を凍結乾燥することで所望のタンパク質のアミ
ド体を得ることができる。タンパク質のエステル体を得
るには、カルボキシ末端アミノ酸のα−カルボキシル基
を所望のアルコール類と縮合しアミノ酸エステルとした
後、タンパク質のアミド体と同様にして、所望のタンパ
ク質のエステル体を得ることができる。本発明の部分ペ
プチドまたはその塩は、公知のペプチドの合成法に従っ
て、あるいは本発明のタンパク質を適当なペプチダーゼ
で切断することによって製造することができる。ペプチ
ドの合成法としては、例えば、固相合成法、液相合成法
のいずれによっても良い。すなわち、本発明のタンパク
質を構成し得る部分ペプチドもしくはアミノ酸と残余部
分とを縮合させ、生成物が保護基を有する場合は保護基
を脱離することにより目的のペプチドを製造することが
できる。公知の縮合方法や保護基の脱離としては、例え
ば、以下の〜に記載された方法が挙げられる。 M. Bodanszky および M.A. Ondetti、ペプチド・シン
セシス (Peptide Synthesis), Interscience Publisher
s, New York (1966年) SchroederおよびLuebke、ザ・ペプチド(The Peptid
e), Academic Press, NewYork (1965年) 泉屋信夫他、ペプチド合成の基礎と実験、 丸善(株)
(1975年) 矢島治明 および榊原俊平、生化学実験講座 1、 タン
パク質の化学IV、 205、(1977年) 矢島治明監修、続医薬品の開発 第14巻 ペプチド合成
広川書店
【0030】また、反応後は通常の精製法、例えば、溶
媒抽出・蒸留・カラムクロマトグラフィー・液体クロマ
トグラフィー・再結晶などを組み合わせて本発明のタン
パク質を精製単離することができる。上記方法で得られ
るタンパク質が遊離体である場合は、公知の方法あるい
はそれに準じる方法によって適当な塩に変換することが
できるし、逆に塩で得られた場合は、公知の方法あるい
はそれに準じる方法によって遊離体または他の塩に変換
することができる。
【0031】本発明のタンパク質をコードするDNAと
しては、前述した本発明のタンパク質をコードするDN
Aを含有するものであればいかなるものであってもよ
い。また、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリー、
前記した細胞または組織由来のcDNA、前記した細胞
または組織由来のcDNAライブラリー、合成DNAの
いずれでもよい。ライブラリーに使用するベクターは、
バクテリオファージ、プラスミド、コスミド、ファージ
ミドなどいずれであってもよい。また、前記した細胞ま
たは組織よりmRNA画分を調製したものを用いて直接
Reverse Transcriptase Polymerase Chain Reaction
(以下、RT−PCR法と略称する)によって増幅する
こともできる。また、WO 98/03648号公報ま
たはWO 97/34911号公報に記載の本発明のタ
ンパク質をコードする塩基配列を含有するDNAも本発
明のDNAとしてあげられる。具体的には、本発明の配
列番号:1で表わされるアミノ酸配列を有するタンパク
質をコードするDNAとしては、例えば、配列番号:
4で表わされる塩基配列を有するDNA、配列番号:
4で表わされる塩基配列を有するDNAにハイストリン
ジェントな条件下でハイブリダイズし、配列番号:1で
表わされるアミノ酸配列を有するタンパク質と同質の活
性(例、カスパーゼ3阻害作用など)を有するタンパク
質をコードするDNAなどが用いられる。配列番号:4
で表わされる塩基配列を有するDNAとハイストリンジ
ェントな条件下でハイブリダイズできるDNAとして
は、例えば、配列番号:4で表わされる塩基配列と約4
0%以上、好ましくは約60%以上、より好ましくは8
0%以上、さらに好ましくは約90%以上、最も好まし
くは約95%以上の相同性を有する塩基配列を含有する
DNAなどが用いられる。
【0032】本発明の配列番号:2で表わされるアミノ
酸配列を有するタンパク質をコードするDNAとして
は、例えば、配列番号:7で表わされる塩基配列を有
するDNA、配列番号:7で表わされる塩基配列を有
するDNAにハイストリンジェントな条件下でハイブリ
ダイズし、配列番号:2で表わされるアミノ酸配列を有
するタンパク質と同質の活性を有するタンパク質をコー
ドするDNAなどが用いられる。配列番号:7で表わさ
れる塩基配列とハイストリンジェントな条件下でハイブ
リダイズできるDNAとしては、例えば、配列番号:7
で表わされる塩基配列と約40%以上、好ましくは約6
0%以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましく
は約90%以上、最も好ましくは約95%以上の相同性
を有する塩基配列を含有するDNAなどが用いられる。
本発明の配列番号:3で表わされるアミノ酸配列を有す
るタンパク質をコードするDNAとしては、例えば、
配列番号:10で表わされる塩基配列を有するDNA、
配列番号:10で表わされる塩基配列を有するDNA
にハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、
配列番号:3で表わされるアミノ酸配列を有するタンパ
ク質と同質の活性を有するタンパク質をコードするDN
Aなどが用いられる。配列番号:10で表わされる塩基
配列とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
できるDNAとしては、例えば、配列番号:10で表わ
される塩基配列と約40%以上、好ましくは約60%以
上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは約9
0%以上、最も好ましくは約95%以上の相同性を有す
る塩基配列を含有するDNAなどが用いられる。本発明
の配列番号:31で表わされるアミノ酸配列を有するタ
ンパク質をコードするDNAとしては、例えば、配列
番号:30で表わされる塩基配列を有するDNA、配
列番号:30で表わされる塩基配列を有するDNAにハ
イストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、配列
番号:2で表わされるアミノ酸配列を有するタンパク質
と同質の活性を有するタンパク質をコードするDNAな
どが用いられる。
【0033】配列番号:30で表わされる塩基配列とハ
イストリンジェントな条件下でハイブリダイズできるD
NAとしては、例えば、配列番号:30で表わされる塩
基配列と約40%以上、好ましくは約60%以上、より
好ましくは80%以上、さらに好ましくは約90%以
上、最も好ましくは約95%以上の相同性を有する塩基
配列を含有するDNAなどが用いられる。ハイブリダイ
ゼーションは、公知の方法あるいはそれに準じる方法、
例えば、モレキュラー・クローニング(Molecular Clon
ing)2nd(J. Sambrook et al.,Cold Spring Harbor L
ab. Press, 1989)に記載の方法などに従って行なうこ
とができる。また、市販のライブラリーを使用する場
合、添付の使用説明書に記載の方法に従って行なうこと
ができる。より好ましくは、ハイストリンジェントな条
件に従って行なうことができる。ハイストリンジェント
な条件とは、例えば、ナトリウム濃度が約19〜40m
M、好ましくは約19〜20mMで、温度が約50〜7
0℃、好ましくは約60〜65℃の条件を示す。特に、
ナトリウム濃度が約19mMで温度が約65℃の場合が
最も好ましい。より具体的には、配列番号:1で表わさ
れるアミノ酸配列を含有するタンパク質をコードするD
NAとしては、配列番号:4で表わされる塩基配列を有
するDNAなどが用いられる。また、本発明の配列番
号:1で表わされるアミノ酸配列を含有するタンパク質
をコードするDNAを含有するDNAとしては、例え
ば、配列番号:5または配列番号:6で表わされる塩基
配列を有するDNAなどが用いられる。
【0034】配列番号:2で表わされるアミノ酸配列を
含有するタンパク質をコードするDNAとしては、配列
番号:7で表わされる塩基配列を有するDNAなどが用
いられる。また、本発明の配列番号:2で表わされるア
ミノ酸配列を含有するタンパク質をコードするDNAを
含有するDNAとしては、例えば、配列番号:8または
配列番号:9で表わされる塩基配列を有するDNAなど
が用いられる。配列番号:3で表わされるアミノ酸配列
を含有するタンパク質をコードするDNAとしては、配
列番号:10で表わされる塩基配列を有するDNAなど
が用いられる。配列番号:31で表わされるアミノ酸配
列を含有するタンパク質をコードするDNAとしては、
配列番号:30で表わされる塩基配列を有するDNAな
どが用いられる。本発明の部分ペプチドをコードするD
NAとしては、前述した本発明の部分ペプチドをコード
する塩基配列を含有するものであればいかなるものであ
ってもよい。また、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブ
ラリー、前記した細胞または組織由来のcDNA、前記
した細胞または組織由来のcDNAライブラリー、合成
DNAのいずれでもよい。ライブラリーに使用するベク
ターは、バクテリオファージ、プラスミド、コスミド、
ファージミドなどいずれであってもよい。また、前記し
た細胞または組織よりmRNA画分を調製したものを用
いて直接RT−PCR法によって増幅することもでき
る。
【0035】具体的には、配列番号:1で表わされるア
ミノ酸配列の第8〜21番目、第55〜59番目(また
は第54〜59番目)、第93〜102番目、第109
〜116番目、第118〜126番目、第128〜13
4番目、第144〜149番目、第162〜170番
目、第176〜182番目、第184〜189番目、第
193〜213番目、第215〜219番目および第2
28〜239番目(または第228〜240番目)のア
ミノ酸配列から選ばれる少なくとも1つのアミノ酸配列
を有する部分ペプチドをコードするDNAとしては、例
えば、配列番号:4で表わされる塩基配列の第22〜6
3番目、第163〜177番目(または第160〜17
7番目)、第277〜306番目、第325〜348番
目、第352〜378番目、第382〜402番目、第
430〜447番目、第484〜510番目、第526
〜546番目、第550〜567番目、第577〜63
9番目、第643〜657番目および第682〜717
番目(または第682〜720番目)の塩基配列から選
ばれる少なくとも1つの塩基配列を有するDNAなどが
用いられる。配列番号:2で表わされるアミノ酸配列の
第6〜20番目、第53〜57番目(または第52〜5
7番目)、第91〜100番目、第107〜114番
目、第116〜124番目、第126〜132番目、第
142〜147番目、第162〜170番目、第176
〜182番目、第184〜189番目、第192〜21
2番目、第214〜218番目および第227〜238
番目(または第227〜239番目)のアミノ酸配列か
ら選ばれる少なくとも1つのアミノ酸配列を有する部分
ペプチドをコードするDNAとしては、例えば、配列番
号:7で表わされる塩基配列の第16〜60番目、第1
57〜171番目(または第154〜171番目)、第
271〜300番目、第319〜342番目、第346
〜372番目、第376〜396番目、第424〜44
1番目、第484〜510番目、第526〜546番
目、第550〜567番目、第574〜636番目、第
640〜654番目および第678〜714番目(また
は第678〜717番目)の塩基配列から選ばれる少な
くとも1つの塩基配列を有するDNAなどが用いられ
る。
【0036】配列番号:3で表わされるアミノ酸配列の
第6〜20番目、第53〜57番目(または第52〜5
7番目)、第91〜100番目、第107〜114番
目、第116〜124番目、第126〜132番目、第
142〜147番目、第162〜170番目、第176
〜182番目、第184〜189番目、第192〜21
2番目、第214〜218番目および第227〜238
番目(または第227〜239番目)のアミノ酸配列か
ら選ばれる少なくとも1つのアミノ酸配列を有する部分
ペプチドをコードするDNAとしては、例えば、配列番
号:10で表わされる塩基配列の第16〜60番目、第
157〜171番目(または第154〜171番目)、
第271〜300番目、第319〜342番目、第34
6〜372番目、第376〜396番目、第424〜4
41番目、第484〜510番目、第526〜546番
目、第550〜567番目、第574〜636番目、第
640〜654番目および第678〜714番目(また
は第678〜717番目)の塩基配列から選ばれる少な
くとも1つの塩基配列を有するDNAなどが用いられ
る。配列番号:31で表わされるアミノ酸配列の第8〜
21番目、第57〜66番目、第73〜80番目、第8
2〜90番目、第92〜98番目、第108〜113番
目、第126〜134番目、第140〜146番目、第
148〜153番目、第157〜177番目、第179
〜183番目および第192〜203番目のアミノ酸配
列から選ばれる少なくとも1つ以上のアミノ酸配列を有
する部分ペプチドをコードするDNAとしては、例え
ば、配列番号:30で表わされる塩基配列の第22〜6
3番目、第169〜198番目、第217〜240番
目、第244〜270番目、第274〜294番目、第
322〜339番目、第376〜402番目、第418
〜438番目、第442〜459番目、第469〜53
1番目、第535〜549番目および第574〜607
番目の塩基配列から選ばれる少なくとも1つの塩基配列
を有するDNAなどが用いられる。
【0037】また、配列番号:1で表わされるアミノ酸
配列の第84番目〜240番目のアミノ酸配列を有する
部分ペプチドをコードするDNAとしては、例えば、
配列番号:4で表わされる塩基配列の第250番目〜第
720番目の塩基配列を有するDNA、配列番号:4
で表わされる塩基配列の第250番目〜第720番目の
塩基配列を有するDNAにハイストリンジェントな条件
下でハイブリダイズし、配列番号:1で表わされるアミ
ノ酸配列の第84番目〜240番目のアミノ酸配列を有
する部分ペプチドと同質の活性(例、カスパーゼ3阻害
作用など)を有する部分ペプチドをコードするDNAな
ども用いられる。配列番号:4で表わされる塩基配列の
第250番目〜第720番目の塩基配列とハイストリン
ジェントな条件下でハイブリダイズできるDNAとして
は、例えば、配列番号:4で表わされる塩基配列の第2
50番目〜第720番目の塩基配列と約40%以上、好
ましくは約60%以上、より好ましくは80%以上、さ
らに好ましくは約90%以上、最も好ましくは約95%
以上の相同性を有する塩基配列を含有するDNAなどが
用いられる。配列番号:2で表わされるアミノ酸配列の
第82番目〜239番目のアミノ酸配列を有する部分ペ
プチドをコードするDNAとしては、例えば、配列番
号:7で表わされる塩基配列の第244番目〜第717
番目の塩基配列を有するDNA、配列番号:7で表わ
される塩基配列の第244番目〜第717番目の塩基配
列を有するDNAにハイブリダイズし、配列番号:2で
表わされるアミノ酸配列の第82番目〜239番目のア
ミノ酸配列を有する部分ペプチドと同質の活性(例、カ
スパーゼ3阻害作用など)を有する部分ペプチドをコー
ドするDNAなども用いられる。
【0038】配列番号:7で表わされる塩基配列の第2
44番目〜第717番目の塩基配列とハイストリンジェ
ントな条件下でハイブリダイズできるDNAとしては、
例えば、配列番号:7で表わされる塩基配列の第244
番目〜第717番目の塩基配列と約40%以上、好まし
くは約60%以上、より好ましくは80%以上、さらに
好ましくは約90%以上、最も好ましくは約95%以上
の相同性を有する塩基配列を含有するDNAなどが用い
られる。配列番号:3で表わされるアミノ酸配列の第8
2番目〜239番目のアミノ酸配列を有する部分ペプチ
ドをコードするDNAとしては、例えば、配列番号:
10で表わされる塩基配列の第244番目〜第717番
目の塩基配列を有するDNA、配列番号:10で表わ
される塩基配列の第244番目〜第717番目の塩基配
列を有するDNAにハイブリダイズし、配列番号:3で
表わされるアミノ酸配列の第82番目〜239番目のア
ミノ酸配列を有する部分ペプチドと同質の活性(例、カ
スパーゼ3阻害作用など)を有する部分ペプチドをコー
ドするDNAなども用いられる。また、配列番号:31
で表わされるアミノ酸配列の第48番目〜204番目の
アミノ酸配列を有する部分ペプチドをコードするDNA
としては、例えば、配列番号:30で表わされる塩基
配列の第142番目〜第612番目の塩基配列を有する
DNA、配列番号:30で表わされる塩基配列の第1
42番目〜第612番目の塩基配列を有するDNAにハ
イストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、配列
番号:31で表わされるアミノ酸配列の第48番目〜2
04番目のアミノ酸配列を有する部分ペプチドと同質の
活性(例、カスパーゼ3阻害作用など)を有する部分ペ
プチドをコードするDNAなども用いられる。配列番
号:10で表わされる塩基配列の第244番目〜第71
7番目の塩基配列とハイストリンジェントな条件下でハ
イブリダイズできるDNAとしては、例えば、配列番
号:10で表わされる塩基配列の第244番目〜第71
7番目の塩基配列と約40%以上、好ましくは約60%
以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは約
90%以上、最も好ましくは約95%以上の相同性を有
する塩基配列を含有するDNAなどが用いられる。ハイ
ブリダイゼーションの方法およびハイストリンジェント
な条件は、前記と同様である。
【0039】より具体的には、配列番号:1で表わされ
るアミノ酸配列の第84番目〜240番目のアミノ酸配
列を有する部分ペプチドをコードするDNAとしては、
配列番号:4で表わされる塩基配列の第250番目〜第
720番目の塩基配列を有するDNAなどが用いられ
る。配列番号:2で表わされるアミノ酸配列の第82番
目〜239番目のアミノ酸配列を有する部分ペプチドを
コードするDNAとしては、配列番号:7で表わされる
塩基配列の第244番目〜第717番目の塩基配列を有
するDNAなどが用いられる。配列番号:3で表わされ
るアミノ酸配列の第82番目〜239番目のアミノ酸配
列を有する部分ペプチドをコードするDNAとしては、
配列番号:10で表わされる塩基配列の第244番目〜
第717番目の塩基配列を有するDNAなどが用いられ
る。配列番号:31で表わされるアミノ酸配列の第48
番目〜204番目のアミノ酸配列を有する部分ペプチド
をコードするDNAとしては、配列番号:30で表わさ
れる塩基配列の第142番目〜第612番目の塩基配列
を有するDNAなどが用いられる。
【0040】本発明のタンパク質またはその部分ペプチ
ドをコードするDNAのクローニングの手段としては、
本発明のタンパク質をコードするDNAの部分塩基配列
を有する合成DNAプライマーを用いて、PCR法によ
って前記DNAライブラリー等から目的とするDNAを
増幅するか、または適当なベクターに組み込んだDNA
を本発明のタンパク質の一部あるいは全領域を有するD
NA断片もしくは合成DNAを用いて標識したものとの
ハイブリダイゼーションによって選別することができ
る。ハイブリダイゼーションの方法は、例えば、モレキ
ュラー・クローニング(Molecular Cloning)2nd(J.
Sambrook et al., Cold Spring Harbor Lab. Press, 19
89)に記載の方法などに従って行なうことができる。ま
た、市販のライブラリーを使用する場合、添付の使用説
明書に記載の方法に従って行なうことができる。DNA
の塩基配列の置換は、公知のキット、例えば、MutanTM-
super ExpressKm(宝酒造(株))、MutanTM-K(宝酒造
(株))等を用いて、ODA-LA PCR法やGapped duplex法
やKunkel法等の公知の方法あるいはそれらに準じる方法
に従って行なうことができる。
【0041】クローン化された本発明のタンパク質また
はその部分ペプチドをコードするDNAは、目的により
そのまま、または所望により制限酵素で消化したり、リ
ンカーを付加したりして使用することができる。該DN
Aはその5'末端側に翻訳開始コドンとしてのATGを
有し、また3'末端側には翻訳終止コドンとしてのTA
A、TGAまたはTAGを有していてもよい。これらの
翻訳開始コドンや翻訳終止コドンは、適当な合成DNA
アダプターを用いて付加することもできる。本発明のタ
ンパク質またはその部分ペプチドをコードするDNAの
発現ベクターは、例えば、(イ)本発明のタンパク質を
コードするDNA、例えばcDNAから目的とするDN
A断片を切り出し、(ロ)該DNA断片を適当な発現ベ
クター中のプロモーターの下流に連結することにより製
造することができる。ベクターとしては、例えば、大腸
菌由来のプラスミド(例、pBR322,pBR32
5,pUC12,pUC13)、枯草菌由来のプラスミ
ド(例、pUB110,pTP5,pC194)、酵母
由来プラスミド(例、pSH19,pSH15)、λフ
ァージなどのバクテリオファージ、レトロウイルス,ワ
クシニアウイルス,バキュロウイルスなどの動物ウイル
スなどの他、pA1−11、pXT1、pRc/CM
V、pRc/RSV、pcDNAI/Neoなどが用い
られる。本発明で用いられるプロモーターとしては、遺
伝子の発現に用いる宿主に対応して適切なプロモーター
であればいかなるものでもよい。例えば、動物細胞を宿
主として用いる場合は、SRαプロモーター、SV40
プロモーター、LTRプロモーター、CMV(サイトメ
ガロウイルス)プロモーター、HSV-TKプロモータ
ーなどが挙げられる。これらのうち、CMVプロモータ
ー、SRαプロモーターなどを用いるのが好ましい。宿
主がエシェリヒア属菌である場合は、trpプロモータ
ー、lacプロモーター、recAプロモーター、λP
Lプロモーター、lppプロモーターなどが、宿主がバ
チルス属菌である場合は、SPO1プロモーター、SP
O2プロモーター、penPプロモーターなど、宿主が
酵母である場合は、AOX1プロモーター、PHO5プ
ロモーター、PGKプロモーター、GAPプロモータ
ー、ADHプロモーターなどが好ましい。宿主が昆虫細
胞である場合は、ポリヘドリンプロモーター、P10プ
ロモーターなどが好ましい。
【0042】発現ベクターには、以上の他に、所望によ
りエンハンサー、スプライシングシグナル、ポリA付加
シグナル、選択マーカー、SV40複製オリジン(以
下、SV40oriと略称する場合がある)などを含有
しているものを用いることができる。選択マーカーとし
ては、例えば、ジヒドロ葉酸還元酵素(以下、dhfr
と略称する場合がある)遺伝子、アンピシリン耐性遺伝
子(以下、Amprと略称する場合がある)、ネオマイ
シン耐性遺伝子(以下、Neorと略称する場合があ
る、G418耐性)等が用いられる。dhfr遺伝子は
メソトレキセート(MTX)耐性を、NeoはG418
耐性を付与する。特に、dhfr遺伝子欠損チャイニー
ズハムスター細胞CHOを用いてdhfr遺伝子を選択
マーカーとして使用する場合、チミジンを含まない培地
によっても目的とする遺伝子を選択することができる。
また、必要に応じて、宿主に合ったシグナル配列を、タ
ンパク質のN端末側に付加する。宿主がエシェリヒア属
菌である場合は、PhoA・シグナル配列、OmpA・
シグナル配列などが、宿主がバチルス属菌である場合
は、α−アミラーゼ・シグナル配列、サブチリシン・シ
グナル配列などが、宿主が酵母である場合は、MFα・
シグナル配列、SUC2・シグナル配列など、宿主が動
物細胞である場合には、例えばインシュリン・シグナル
配列、α−インターフェロン・シグナル配列、抗体分子
・シグナル配列などがそれぞれ利用できる。
【0043】このようにして構築された本発明のタンパ
ク質をコードするDNAを含有するベクターを細胞に導
入することによって形質転換体を製造することができ
る。宿主としては、例えば、エシェリヒア属菌、バチル
ス属菌、酵母、昆虫細胞、昆虫、動物細胞などが用いら
れる。エシェリヒア属菌としては、例えば、エシェリヒ
ア・コリ(Escherichia coli)K12・DH1〔プロシ
ージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ
・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Na
tl. Acad. Sci. USA),60巻,160(196
8)〕,JM103〔ヌクイレック・アシッズ・リサー
チ,(Nucleic Acids Research),9巻,309(19
81)〕,JA221〔ジャーナル・オブ・モレキュラ
ー・バイオロジー(Journal of Molecular Biolog
y)〕,120巻,517(1978)〕,HB101
〔ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー,4
1巻,459(1969)〕,C600〔ジェネティック
ス(Genetics),39巻,440(1954)〕などが用
いられる。バチルス属菌としては、例えば、バチルス・
サチルス(Bacillus subtilis)MI114〔ジーン,
24巻,255(1983)〕,207−21〔ジャーナ
ル・オブ・バイオケミストリー(Journal of Biochemis
try),95巻,87(1984)〕などが用いられる。
酵母としては、例えば、サッカロマイセス・セレビシエ
(Saccharomyces cerevisiae)AH22,AH22
-,NA87−11A,DKD−5D,20B−1
2、シゾサッカロマイセス・ポンベ(Schizosaccharomy
ces pombe)NCYC1913,NCYC2036、ピ
キア・パストリス(Pichia pastoris)KM71などが
用いられる。昆虫細胞としては、例えば、ウイルスがA
cNPVの場合は、夜盗蛾の幼虫由来株化細胞(Spodop
tera frugiperda cell;Sf細胞)、Trichoplusia ni
の中腸由来のMG1細胞、Trichoplusia niの卵由来のH
igh FiveTM細胞、Mamestra brassicae由来の細胞または
Estigmena acrea由来の細胞などが用いられる。ウイル
スがBmNPVの場合は、蚕由来株化細胞(Bombyx mor
i N;BmN細胞)などが用いられる。該Sf細胞とし
ては、例えば、Sf9細胞(ATCC CRL1711)、Sf21
細胞(以上、Vaughn, J.L.ら、イン・ヴィトロ(in Vit
ro),13, 213-217,(1977))などが用いられる。昆虫と
しては、例えば、カイコの幼虫などが用いられる〔前田
ら、ネイチャー(Nature),315巻,592(198
5)〕。動物細胞としては、例えば、サル細胞COS−
7,Vero,チャイニーズハムスター細胞CHO(以
下、CHO細胞と略記),dhfr遺伝子欠損チャイニ
ーズハムスター細胞CHO(以下、CHO(dhf
-)細胞と略記),マウスL細胞,マウスAtT−2
0,マウスミエローマ細胞,ラットGH3,ヒトFL細
胞、293細胞、C127細胞、BALB3T3細胞、
Sp−2細胞などが用いられる。これらの中でも、CH
O細胞、CHO(dhfr-)細胞、293細胞などが
好ましい。
【0044】エシェリヒア属菌を形質転換するには、例
えば、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカ
デミー・オブ・サイエンジイズ・オブ・ザ・ユーエスエ
ー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),69巻,21
10(1972)やジーン(Gene),17巻,107(1
982)などに記載の方法に従って行なうことができ
る。バチルス属菌を形質転換するには、例えば、モレキ
ュラー・アンド・ジェネラル・ジェネティックス(Mole
cular & General Genetics),168巻,111(19
79)などに記載の方法に従って行なうことができる。
酵母を形質転換するには、例えば、メソッズ・イン・エ
ンザイモロジー(Methods in Enzymology),194
巻,182−187(1991)、プロシージングズ・
オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシ
イズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sc
i. USA),75巻,1929(1978)などに記載
の方法に従って行なうことができる。昆虫細胞や昆虫を
形質転換するには、例えば、バイオ/テクノロジー(Bi
o/Technology),6, 47-55(1988))などに記載の方法に
従って行なうことができる。動物細胞を形質転換するに
は、例えば、細胞工学別冊8 新細胞工学実験プロトコ
ール.263−267(1995)(秀潤社発行)、ヴ
ィロロジー(Virology),52巻,456(1973)に
記載の方法に従って行なうことができる。発現ベクター
の細胞への導入方法としては、例えば、リン酸カルシウ
ム法〔Graham, F. L. and van der Eb, A. J.ヴィロロ
ジー(Virology) 52, 456-467(1973)〕、電気穿孔法
〔Nuemann, E. et al. エンボ・ジャーナル(EMBO J.)
1,841-845(1982)〕等が用いられる。このようにし
て、本発明のタンパク質をコードするDNAを含有する
発現ベクターで形質転換された形質転換体を得ることが
できる。なお、動物細胞を用いて、本発明のタンパク質
を安定に発現させる方法としては、上記の動物細胞に導
入された発現ベクターが染色体に組み込まれた細胞をク
ローン選択によって選択する方法がある。具体的には、
上記の選択マーカーを指標にして形質転換体を選択する
ことができる。さらに、このように選択マーカーを用い
て得られた動物細胞に対して、繰り返しクローン選択を
行なうことにより本発明のタンパク質の高発現能を有す
る安定な動物細胞株を得ることができる。また、dhf
r遺伝子を選択マーカーとして用いた場合、MTX濃度
を徐々に上げて培養し、耐性株を選択することにより、
dhfr遺伝子とともに、本発明のタンパク質をコード
するDNAを細胞内で増幅させて、さらに高発現の動物
細胞株を得ることもできる。上記の形質転換体を本発明
のタンパク質またはその部分ペプチドをコードするDN
Aが発現可能な条件下で培養し、本発明のタンパク質ま
たはその部分ペプチドを生成、蓄積せしめることによっ
て、本発明のタンパク質、その部分ペプチドまたはそれ
らの塩を製造することができる。
【0045】宿主がエシェリヒア属菌、バチルス属菌で
ある形質転換体を培養する際、培養に使用される培地と
しては液体培地が適当であり、その中には該形質転換体
の生育に必要な炭素源、窒素源、無機物その他が含有せ
しめられる。炭素源としては、例えば、グルコース、デ
キストリン、可溶性澱粉、ショ糖など、窒素源として
は、例えば、アンモニウム塩類、硝酸塩類、コーンスチ
ープ・リカー、ペプトン、カゼイン、肉エキス、大豆
粕、バレイショ抽出液などの無機または有機物質、無機
物としては、例えば、塩化カルシウム、リン酸二水素ナ
トリウム、塩化マグネシウムなどがそれぞれ用いられ
る。また、酵母エキス、ビタミン類、生長促進因子など
を添加してもよい。培地のpHは約5〜8が望ましい。
エシェリヒア属菌を培養する際の培地としては、例え
ば、グルコース、カザミノ酸を含むM9培地〔ミラー
(Miller),ジャーナル・オブ・エクスペリメンツ・イ
ン・モレキュラー・ジェネティックス(Journal of Exp
eriments in Molecular Genetics),431−433,
Cold Spring Harbor Laboratory, New York1972〕
が好ましい。ここに必要によりプロモーターを効率よく
働かせるために、例えば3β−インドリルアクリル酸の
ような薬剤を加えることができる。宿主がエシェリヒア
属菌の場合、培養は通常約15〜43℃で約3〜24時
間行ない、必要により、通気や撹拌を加えることもでき
る。宿主がバチルス属菌の場合、培養は通常約30〜4
0℃で約6〜24時間行ない、必要により通気や撹拌を
加えることもできる。宿主が酵母である形質転換体を培
養する際、培地としては、例えば、バークホールダー
(Burkholder)最小培地〔Bostian, K. L. ら、プロシ
ージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ
・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Na
tl. Acad. Sci. USA),77巻,4505(198
0)〕や0.5%カザミノ酸を含有するSD培地〔Bitte
r, G. A. ら、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナ
ル・アカデミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユ
ーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),81
巻,5330(1984)〕が挙げられる。培地のpH
は約5〜8に調整するのが好ましい。培養は通常約20
℃〜35℃で約24〜72時間行ない、必要に応じて通
気や撹拌を加える。宿主が昆虫細胞である形質転換体を
培養する際、培地としては、Grace's Insect Medium(G
race, T.C.C.,ネイチャー(Nature),195,788(1962))
に非動化した10%ウシ血清等の添加物を適宜加えたも
のなどが用いられる。培地のpHは約6.2〜6.4に
調整するのが好ましい。培養は通常約27℃で約3〜5
日間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加える。宿主が
動物細胞である形質転換体を培養する際、培地として
は、例えば、約5〜20%の胎児牛血清を含むMEM培
地〔サイエンス(Science),122巻,501(195
2)〕,DMEM培地〔ヴィロロジー(Virology),8
巻,396(1959)〕,RPMI 1640培地〔ジ
ャーナル・オブ・ザ・アメリカン・メディカル・アソシ
エーション(The Journal of the American Medical As
sociation)199巻,519(1967)〕,199培
地〔プロシージング・オブ・ザ・ソサイエティ・フォー
・ザ・バイオロジカル・メディスン(Proceeding ofthe
Society for the Biological Medicine),73巻,1
(1950)〕などが用いられる。pHは約6〜8である
のが好ましい。培養は通常約30℃〜40℃で約15〜
72時間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加える。特
に、CHO(dhfr-)細胞およびdhfr遺伝子を
選択マーカーとして用いる場合、チミジンをほとんど含
まない透析ウシ胎児血清を含むDMEM培地を用いるの
が好ましい。
【0046】上記培養物から本発明のタンパク質を分離
精製するには、例えば、下記の方法により行なうことが
できる。本発明のタンパク質を培養菌体あるいは細胞か
ら抽出するに際しては、培養後、公知の方法で菌体ある
いは細胞を集め、これを適当な緩衝液に懸濁し、超音
波、リゾチームおよび/または凍結融解などによって菌
体あるいは細胞を破壊したのち、遠心分離やろ過により
本発明のタンパク質の粗抽出液を得る方法などが適宜用
い得る。緩衝液の中に尿素や塩酸グアニジンなどのタン
パク変性剤や、トリトンX−100TMなどの界面活性剤
が含まれていてもよい。培養液中にタンパク質が分泌さ
れる場合には、培養終了後、公知の方法で菌体あるいは
細胞と上清とを分離し、上清を集める。このようにして
得られた培養上清、あるいは抽出液中に含まれる本発明
のタンパク質の精製は、公知の分離・精製法を適切に組
み合わせて行なうことができる。これらの公知の分離、
精製法としては、塩析や溶媒沈澱法などの溶解度を利用
する方法、透析法、限外ろ過法、ゲルろ過法、およびS
DS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法などの主とし
て分子量の差を利用する方法、イオン交換クロマトグラ
フィーなどの荷電の差を利用する方法、アフィニティー
クロマトグラフィーなどの特異的親和性を利用する方
法、逆相高速液体クロマトグラフィーなどの疎水性の差
を利用する方法、等電点電気泳動法などの等電点の差を
利用する方法などが用いられる。このようにして得られ
る本発明のタンパク質が遊離体で得られた場合には、公
知の方法あるいはそれに準じる方法によって塩に変換す
ることができ、逆に塩で得られた場合には公知の方法あ
るいはそれに準じる方法により、遊離体または他の塩に
変換することができる。なお、組換え体が産生する本発
明のタンパク質を、精製前または精製後に適当なタンパ
ク質修飾酵素を作用させることにより、任意に修飾を加
えたり、ポリペプチドを部分的に除去することもでき
る。タンパク質修飾酵素としては、例えば、トリプシ
ン、キモトリプシン、アルギニルエンドペプチダーゼ、
プロテインキナーゼ、グリコシダーゼなどが用いられ
る。このようにして生成する本発明のタンパク質の存在
は、特異抗体を用いたエンザイムイムノアッセイなどに
より測定することができる。
【0047】本発明のタンパク質、その部分ペプチドま
たはそれらの塩に対する抗体は、本発明のタンパク質、
その部分ペプチドまたはそれらの塩(以下、本発明のタ
ンパク質と略記することもある)を認識し得る抗体であ
れば、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体の何れ
であってもよい。本発明のタンパク質に対する抗体(以
下、本発明の抗体と略記することもある)は、本発明の
タンパク質を抗原として用い、公知の抗体または抗血清
の製造法に従って製造することができる。
【0048】〔モノクローナル抗体の作製〕 (a)モノクロナール抗体産生細胞の作製 本発明のタンパク質は、温血動物に対して投与により抗
体産生が可能な部位にそれ自体あるいは担体、希釈剤と
ともに投与される。投与に際して抗体産生能を高めるた
め、完全フロイントアジュバントや不完全フロイントア
ジュバントを投与してもよい。投与は通常2〜6週毎に
1回ずつ、計2〜10回程度行なうことができる。温血
動物としては、例えば、サル、ウサギ、イヌ、モルモッ
ト、マウス、ラット、ヒツジ、ヤギ、ニワトリが用いら
れるが、マウスおよびラットが好ましく用いられる。モ
ノクローナル抗体産生細胞の作製に際しては、抗原を免
疫された温血動物、例えば、マウスから抗体価の認めら
れた個体を選択し最終免疫の2〜5日後に脾臓またはリ
ンパ節を採取し、それらに含まれる抗体産生細胞を同種
または異種の骨髄腫細胞と融合させることにより、モノ
クローナル抗体産生ハイブリドーマを調製することがで
きる。抗血清中の抗体価の測定は、例えば、後記の標識
化タンパク質等と抗血清とを反応させたのち、抗体に結
合した標識剤の活性を測定することにより行なうことが
できる。融合操作は既知の方法、例えば、ケーラーとミ
ルスタインの方法〔ネイチャー(Nature)、256、495 (1
975)〕に従い実施できる。融合促進剤としては、例え
ば、ポリエチレングリコール(PEG)やセンダイウィ
ルスなどが挙げられるが、好ましくはPEGが用いられ
る。
【0049】骨髄腫細胞としては、例えば、NS−1、
P3U1、SP2/0、AP−1などの温血動物由来の
骨髄腫細胞が用いられるが、P3U1が好ましく用いら
れる。用いられる抗体産生細胞(脾臓細胞)数と骨髄腫
細胞数との好ましい比率は1:1〜20:1程度であ
り、PEG(好ましくはPEG1000〜PEG600
0)が10〜80%程度の濃度で添加され、20〜40
℃、好ましくは30〜37℃で1〜10分間インキュベ
ートすることにより効率よく細胞融合を実施することが
できる。モノクローナル抗体産生ハイブリドーマのスク
リーニングには種々の方法が使用できるが、例えば、タ
ンパク質抗原を直接あるいは担体とともに吸着させた固
相(例、マイクロプレート)にハイブリドーマ培養上清
を添加し、次に放射性物質や酵素などで標識した抗免疫
グロブリン抗体(細胞融合に用いられる細胞がマウスの
場合、抗マウス免疫グロブリン抗体が用いられる)また
はプロテインAを加え、固相に結合したモノクローナル
抗体を検出する方法、抗免疫グロブリン抗体またはプロ
テインAを吸着させた固相にハイブリドーマ培養上清を
添加し、放射性物質や酵素などで標識したタンパク質を
加え、固相に結合したモノクローナル抗体を検出する方
法などが用いられる。
【0050】モノクローナル抗体の選別は、公知あるい
はそれに準じる方法に従って行なうことができる。通常
HAT(ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジン)
を添加した動物細胞用培地で行なうことができる。選別
および育種用培地としては、ハイブリドーマが生育でき
るものならばどのような培地を用いても良い。例えば、
1〜20%、好ましくは10〜20%の牛胎児血清を含
むRPMI 1640培地、1〜10%の牛胎児血清を
含むGIT培地(和光純薬工業(株))あるいはハイブ
リドーマ培養用無血清培地(SFM−101、日水製薬
(株))などを用いることができる。培養温度は、通常
20〜40℃、好ましくは約37℃である。培養時間
は、通常5日〜3週間、好ましくは1週間〜2週間であ
る。培養は、通常5%炭酸ガス下で行なうことができ
る。ハイブリドーマ培養上清の抗体価は、上記の抗血清
中の抗体価の測定と同様にして測定できる。
【0051】(b)モノクロナール抗体の精製 モノクローナル抗体の分離精製は、公知の方法、例え
ば、免疫グロブリンの分離精製法〔例、塩析法、アルコ
ール沈殿法、等電点沈殿法、電気泳動法、イオン交換体
(例、DEAE)による吸脱着法、超遠心法、ゲルろ過
法、抗原結合固相あるいはプロテインAあるいはプロテ
インGなどの活性吸着剤により抗体のみを採取し、結合
を解離させて抗体を得る特異的精製法〕に従って行なう
ことができる。 〔ポリクローナル抗体の作製〕本発明のポリクローナル
抗体は、公知あるいはそれに準じる方法にしたがって製
造することができる。例えば、免疫抗原(タンパク質抗
原)とキャリアータンパク質との複合体をつくり、上記
のモノクローナル抗体の製造法と同様に温血動物に免疫
を行ない、該免疫動物から本発明のポリクローナル抗体
含有物を採取して、抗体の分離精製を行なうことにより
製造することができる。温血動物を免疫するために用い
られる免疫抗原とキャリアータンパク質との複合体に関
し、キャリアータンパク質の種類およびキャリアーとハ
プテンとの混合比は、キャリアーに架橋させて免疫した
ハプテンに対して抗体が効率良くできれば、どの様なも
のをどの様な比率で架橋させてもよいが、例えば、ウシ
血清アルブミンやウシサイログロブリン、ヘモシアニン
等を重量比でハプテン1に対し、約0.1〜20、好ま
しくは約1〜5の割合でカプルさせる方法が用いられ
る。また、ハプテンとキャリアーのカプリングには、種
々の縮合剤を用いることができるが、グルタルアルデヒ
ドやカルボジイミド、マレイミド活性エステル、チオー
ル基、ジチオビリジル基を含有する活性エステル試薬等
が用いられる。縮合生成物は、温血動物に対して、抗体
産生が可能な部位にそれ自体あるいは担体、希釈剤とと
もに投与される。投与に際して抗体産生能を高めるた
め、完全フロイントアジュバントや不完全フロイントア
ジュバントを投与してもよい。投与は、通常約2〜6週
毎に1回ずつ、計約3〜10回程度行なうことができ
る。ポリクローナル抗体は、上記の方法で免疫された温
血動物の血液、腹水など、好ましくは血液から採取する
ことができる。抗血清中のポリクローナル抗体価の測定
は、上記の血清中の抗体価の測定と同様にして測定でき
る。抗体の分離精製は、上記のモノクローナル抗体の分
離精製と同様の免疫グロブリンの分離精製法に従って行
なうことができる。
【0052】本発明のタンパク質または部分ペプチドを
コードするDNAまたはmRNAに実質的に相補的な塩
基配列を有するアンチセンスDNAとしては、本発明の
タンパク質または部分ペプチドをコードするDNAまた
はmRNAの塩基配列またはその一部の塩基配列に実質
的に相補的な塩基配列を有し、該タンパク質または部分
ペプチドの発現を抑制し得る作用を有するオリゴヌクレ
オチドまたはその誘導体であれば、いずれのアンチセン
スDNAであってもよい。該DNAまたはmRNAに実
質的に相補的な塩基配列とは、例えば、該DNAまたは
mRNAに相補的な塩基配列(すなわち、該DNAまた
はmRNAの相補鎖)の全塩基配列または部分塩基配列
と約40%以上、好ましくは約60%以上、より好まし
くは約80%以上、さらに好ましくは約90%以上の相
同性を有する塩基配列などが挙げられる。特に、本発明
のDNAまたはmRNAの相補鎖の全塩基配列うち、本
発明のタンパク質のN末端部位をコードする部分の塩基
配列(例えば、開始コドン付近の塩基配列など)の相補
鎖と約40%以上、好ましくは約60%以上、より好ま
しくは約80%以上、さらに好ましくは約90%以上の
相同性を有するアンチセンスDNAが好適である。これ
らのアンチセンスDNAは、公知のDNA合成装置など
を用いて製造することができる。
【0053】本発明のタンパク質、その部分ペプチドま
たはそれらの塩は、例えば、カスパーゼ3阻害作用など
の作用を有している。したがって、本発明のタンパク
質、その部分ペプチドまたはそれらの塩は上記作用に基
づくさまざまな用途に用いることができる。
【0054】以下に、本発明のタンパク質、その部分ペ
プチドまたはそれらの塩(以下、本発明のタンパク質と
略記する場合がある)、本発明のタンパク質等をコード
するDNA(以下、本発明のDNAと略記する場合があ
る)、本発明のタンパク質等に対する抗体(本発明の抗
体と略記する場合がある)およびアンチセンスDNAの
用途を説明する。
【0055】(1)カスパーゼ3阻害作用に基づく各種
疾病の予防および/または治療剤などの医薬 カスパーゼ3阻害作用とは、細胞の細胞死が誘導される
際に活性化されて、種々の細胞内タンパク質を分解する
ことによって細胞死を実行するプロテア―ゼであるとこ
ろのカスパーゼ3の部分切断による活性化を抑制する作
用のことなどをいう。すなわち、本発明のタンパク質ま
たは本発明のDNAは、カスパーゼの前駆体から活性型
カスパーゼへのプロセッシングを抑制する作用を有して
いる。例えば、生体内において本発明のタンパク質が減
少あるいは欠損しているために、カスパーゼ3阻害作用
などが十分に、あるいは正常に発揮されない患者がいる
場合に、(イ)本発明のDNAを該患者に投与し、生体
内で本発明のタンパク質を発現させることによって、
(ロ)細胞に本発明のDNAを挿入し、本発明のタンパ
ク質を発現させた後に、該細胞を患者に移植することに
よって、(ハ)本発明のタンパク質を該患者に投与する
ことなどによって、該患者における本発明のタンパク質
の役割を十分に、あるいは正常に発揮させることができ
る。。したがって、本発明のタンパク質および本発明の
DNAは、カスパーゼ3阻害剤として、例えば、AID
S、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索
硬化症、色素性網膜炎、小脳変性、骨髄異形成症、再生
不良性貧血、鉄芽球性貧血、心筋虚血、伝導障害、慢性
心不全、移植片対宿主病または先天性・後天性酵素障害
などの疾病の予防および/または治療剤などの医薬とし
て有用である。本発明のDNAを上記の予防および/ま
たは治療剤などとして使用する場合は、該DNAを単独
あるいはレトロウイルスベクター、アデノウイルスベク
ター、アデノウイルスアソシエーテッドウイルスベクタ
ーなどの適当なベクターに挿入した後、常套手段に従っ
てヒトまたは温血動物に投与することができる。本発明
のDNAは、そのままで、あるいは摂取促進のために補
助剤などの生理学的に認められる担体とともに製剤化
し、遺伝子銃やハイドロゲルカテーテルのようなカテー
テルによって投与できる。
【0056】本発明のタンパク質を上記の予防および/
または治療剤として使用する場合は、少なくとも90
%、好ましくは95%以上、より好ましく98%以上、
さらに好ましくは99%以上に精製されたものを使用す
るのが好ましい。本発明のタンパク質を上記の医薬とし
て使用する場合は、例えば、必要に応じて糖衣を施した
錠剤、カプセル剤、エリキシル剤、マイクロカプセル剤
などとして経口的に、あるいは水もしくはそれ以外の薬
学的に許容し得る液との無菌性溶液、または懸濁液剤な
どの注射剤の形で非経口的に使用できる。例えば、本発
明のタンパク質を生理学的に認められる担体、香味剤、
賦形剤、ベヒクル、防腐剤、安定剤、結合剤などととも
に一般に認められた製剤実施に要求される単位用量形態
で混和することによって製造することができる。これら
製剤における有効成分量は指示された範囲の適当な用量
が得られるようにするものである。本発明のDNAを用
いる場合は、該DNAを単独あるいはレトロウイルスベ
クター、アデノウイルスベクター、アデノウイルスアソ
シエーテッドウイルスベクターなどの適当なベクターに
挿入した後、常套手段に従って投与することができる。
【0057】錠剤、カプセル剤などに混和することがで
きる添加剤としては、例えば、ゼラチン、コーンスター
チ、トラガント、アラビアゴムのような結合剤、結晶性
セルロースのような賦形剤、コーンスターチ、ゼラチ
ン、アルギン酸などのような膨化剤、ステアリン酸マグ
ネシウムのような潤滑剤、ショ糖、乳糖またはサッカリ
ンのような甘味剤、ペパーミント、アカモノ油またはチ
ェリーのような香味剤などが用いられる。調剤単位形態
がカプセルである場合には、前記タイプの材料にさらに
油脂のような液状担体を含有することができる。注射の
ための無菌組成物は注射用水のようなベヒクル中の活性
物質、胡麻油、椰子油などのような天然産出植物油など
を溶解または懸濁させるなどの通常の製剤実施に従って
処方することができる。注射用の水性液としては、例え
ば、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張
液(例えば、D−ソルビトール、D−マンニトール、塩
化ナトリウムなど)などが用いられ、適当な溶解補助
剤、例えば、アルコール(例えば、エタノールなど)、
ポリアルコール(例えば、プロピレングリコール、ポリ
エチレングリコールなど)、非イオン性界面活性剤(例
えば、ポリソルベート80TM、HCO−50など)など
と併用してもよい。油性液としては、例えば、ゴマ油、
大豆油などが用いられ、溶解補助剤として安息香酸ベン
ジル、ベンジルアルコールなどと併用してもよい。ま
た、緩衝剤(例えば、リン酸塩緩衝液、酢酸ナトリウム
緩衝液など)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウ
ム、塩酸プロカインなど)、安定剤(例えば、ヒト血清
アルブミン、ポリエチレングリコールなど)、保存剤
(例えば、ベンジルアルコール、フェノールなど)、酸
化防止剤などと配合してもよい。調整された注射液は、
通常、適当なアンプルに充填される。本発明のDNAが
挿入されたベクターも上記と同様に製剤化され、通常、
非経口的に使用される。
【0058】このようにして得られる製剤は、安全で低
毒性であるので、例えば、哺乳動物(例えば、ヒト、ラ
ット、マウス、モルモット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウ
シ、ウマ、ネコ、イヌ、サルなど)に対して投与するこ
とができる。本発明のタンパク質の投与量は、対象疾
患、投与対象、投与ルートなどにより差異はあるが、例
えば、再生不良性貧血治療剤として本発明のタンパク質
を経口投与する場合、一般的に成人(60kgとして)
においては、一日につき該タンパク質を約0.1mg〜
100mg、好ましくは約1.0〜50mg、より好ま
しくは約1.0〜20mg投与する。非経口的に投与す
る場合は、該タンパク質の1回投与量は投与対象、対象
疾患などによっても異なるが、例えば、再生不良性貧血
治療剤として本発明のタンパク質を注射剤の形で成人
(体重60kgとして)に投与する場合、一日につき該
タンパク質を約0.01〜30mg程度、好ましくは約
0.1〜20mg程度、より好ましくは約0.1〜10
mg程度を患部に注射することにより投与するのが好都
合である。他の動物の場合も、60kg当たりに換算し
た量を投与することができる。
【0059】(2)遺伝子診断剤 本発明のDNAは、プローブとして使用することによ
り、哺乳動物(例えば、ヒト、ラット、マウス、モルモ
ット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ウマ、ネコ、イ
ヌ、サルなど)における本発明のタンパク質をコードす
るDNAの異常(遺伝子異常)を検出することができ
る。したがって、本発明のDNAは、本発明のタンパク
質が関与する各種疾病の遺伝子診断剤として有用であ
る。例えば、本発明のタンパク質をコードするDNAま
たはmRNAが損傷し、欠損し、あるいはタンパク質の
発現が減少していることが検出された場合は、カスパー
ゼ3阻害作用が十分でないことから、AIDS、アルツ
ハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、色
素性網膜炎、小脳変性、骨髄異形成症、再生不良性貧
血、鉄芽球性貧血、心筋虚血、伝導障害、慢性心不全、
移植片対宿主病または先天性・後天性酵素障害などの疾
病であると診断することができる。本発明のDNAを用
いる上記の遺伝子診断は、例えば、公知のノーザンハイ
ブリダイゼーションやPCR−SSCP法(ゲノミック
ス(Genomics),第5巻,874〜879頁(1989
年)、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカ
デミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ユーエスエー
(Proceedings of theNational Academy of Sciences o
f the United States of America),第86巻,276
6〜2770頁(1989年))などにより実施するこ
とができる。例えば、ノーザンハイブリダイゼーション
により該mRNAの発現低下が検出された場合は、例え
ば、カスパーゼ3阻害作用が十分でないことから、AI
DS、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側
索硬化症、色素性網膜炎、小脳変性、骨髄異形成症、再
生不良性貧血、鉄芽球性貧血、心筋虚血、伝導障害、慢
性心不全、移植片対宿主病または先天性・後天性酵素障
害などの疾病である、または将来罹患する可能性が高い
と診断することができる。
【0060】(3)本発明のタンパク質、その部分ペプ
チドまたはそれらの塩の定量による本発明のタンパク質
のカスパーゼ3阻害作用に基づく各種疾病の診断 本発明の抗体は、本発明のタンパク質を特異的に認識す
ることができるので、被検液中の本発明のタンパク質の
定量、特にサンドイッチ免疫測定法による定量をするこ
とによって、本発明のタンパク質のカスパーゼ3阻害作
用に基づく各種疾病の診断などに使用することができ
る。本発明のタンパク質の定量法としては、(i)本発
明の抗体と、被検液および標識化された本発明のタンパ
ク質とを競合的に反応させ、該抗体に結合した標識化さ
れた本発明のタンパク質の割合を測定することを特徴と
する被検液中の本発明のタンパク質を定量する方法、お
よび(ii)被検液と担体上に不溶化した本発明の抗体お
よび標識化された本発明の別の抗体とを同時あるいは連
続的に反応させたのち、不溶化担体上の標識剤の活性を
測定することを特徴とする被検液中の本発明のタンパク
質を定量する方法などがあげられる。上記(ii)の定量
法においては、一方の抗体が本発明のタンパク質のN端
部を認識する抗体で、他方の抗体が本発明のタンパク質
のC端部に反応する抗体であることが望ましい。また、
本発明のタンパク質に対するモノクローナル抗体(以
下、単にモノクローナル抗体と称する場合がある)を用
いて本発明のタンパク質の定量を行なえるほか、組織染
色等による検出を行なうこともできる。これらの目的に
は、抗体分子そのものを用いてもよく、また、抗体分子
のF(ab')2 、Fab'、あるいはFab画分を用いて
もよい。本発明の抗体を用いる本発明のタンパク質の定
量法は、特に制限されるべきものではなく、被測定液中
の抗原量(例えば、タンパク質量)に対応した抗体、抗
原もしくは抗体−抗原複合体の量を化学的または物理的
手段により検出し、これを既知量の抗原を含む標準液を
用いて作製した標準曲線より算出する測定法であれば、
いずれの測定法を用いてもよい。例えば、ネフロメトリ
ー、競合法、イムノメトリック法およびサンドイッチ法
が好適に用いられるが、感度、特異性の点で、後述する
サンドイッチ法を用いるのが特に好ましい。標識物質を
用いる測定法に用いられる標識剤としては、例えば、放
射性同位元素、酵素、蛍光物質、発光物質などが用いら
れる。放射性同位元素としては、例えば、〔125I〕、
131I〕、〔3H〕、〔14C〕などが、上記酵素として
は、安定で比活性の大きなものが好ましく、例えば、β
−ガラクトシダーゼ、β−グルコシダーゼ、アルカリフ
ォスファターゼ、パーオキシダーゼ、リンゴ酸脱水素酵
素などが、蛍光物質としては、例えば、フルオレスカミ
ン、フルオレッセンイソチオシアネートなどが、発光物
質としては、例えば、ルミノール、ルミノール誘導体、
ルシフェリン、ルシゲニンなどがそれぞれ用いられる。
さらに、抗体あるいは抗原と標識剤との結合にビオチン
−アビジン系を用いることもできる。抗原あるいは抗体
の不溶化に当っては、物理吸着を用いてもよく、また通
常タンパク質あるいは酵素等を不溶化、固定化するのに
用いられる化学結合を用いる方法でもよい。担体として
は、例えば、アガロース、デキストラン、セルロースな
どの不溶性多糖類、ポリスチレン、ポリアクリルアミ
ド、シリコン等の合成樹脂、あるいはガラスなどが用い
られる。サンドイッチ法においては不溶化したモノクロ
ーナル抗体に被検液を反応させ(1次反応)、さらに標
識化したモノクローナル抗体を反応させ(2次反応)た
のち、不溶化担体上の標識剤の活性を測定することによ
り被検液中の本発明のタンパク質量を定量することがで
きる。1次反応と2次反応は逆の順序に行っても、ま
た、同時に行なってもよいし時間をずらして行なっても
よい。標識化剤および不溶化の方法は前記のそれらに準
じることができる。また、サンドイッチ法による免疫測
定法において、固相用抗体あるいは標識用抗体に用いら
れる抗体は必ずしも1種類である必要はなく、測定感度
を向上させる等の目的で2種類以上の抗体の混合物を用
いてもよい。
【0061】本発明のサンドイッチ法による本発明のタ
ンパク質の測定法においては、1次反応と2次反応に用
いられる本発明のモノクローナル抗体は、本発明のタン
パク質の結合する部位が相異なる抗体が好ましく用いら
れる。すなわち、1次反応および2次反応に用いられる
抗体は、例えば、2次反応で用いられる抗体が、本発明
のタンパク質のC端部を認識する場合、1次反応で用い
られる抗体は、好ましくはC端部以外、例えばN端部を
認識する抗体が用いられる。本発明のモノクローナル抗
体をサンドイッチ法以外の測定システム、例えば、競合
法、イムノメトリック法あるいはネフロメトリーなどに
用いることができる。競合法では、被検液中の抗原と標
識抗原とを抗体に対して競合的に反応させたのち、未反
応の標識抗原(F)と抗体と結合した標識抗原(B)と
を分離し(B/F分離)、B,Fいずれかの標識量を測
定し、被検液中の抗原量を定量する。本反応法には、抗
体として可溶性抗体を用い、B/F分離をポリエチレン
グリコール、前記抗体に対する第2抗体などを用いる液
相法、および、第1抗体として固相化抗体を用いるか、
あるいは、第1抗体は可溶性のものを用い第2抗体とし
て固相化抗体を用いる固相化法とが用いられる。イムノ
メトリック法では、被検液中の抗原と固相化抗原とを一
定量の標識化抗体に対して競合反応させた後固相と液相
を分離するか、あるいは、被検液中の抗原と過剰量の標
識化抗体とを反応させ、次に固相化抗原を加え未反応の
標識化抗体を固相に結合させたのち、固相と液相を分離
する。次に、いずれかの相の標識量を測定し被検液中の
抗原量を定量する。また、ネフロメトリーでは、ゲル内
あるいは溶液中で抗原抗体反応の結果生じた不溶性の沈
降物の量を測定する。被検液中の抗原量僅かであり、少
量の沈降物しか得られない場合にもレーザーの散乱を利
用するレーザーネフロメトリーなどが好適に用いられ
る。
【0062】これら個々の免疫学的測定法を本発明の定
量方法に適用するにあたっては、特別の条件、操作等の
設定は必要とされない。それぞれの方法における通常の
条件、操作法に当業者の通常の技術的配慮を加えて本発
明のタンパク質の測定系を構築すればよい。これらの一
般的な技術手段の詳細については、総説、成書などを参
照することができる。例えば、入江 寛編「ラジオイム
ノアッセイ」(講談社、昭和49年発行)、入江 寛編
「続ラジオイムノアッセイ」(講談社、昭和54年発
行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定法」(医学書院、昭
和53年発行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定法」(第
2版)(医学書院、昭和57年発行)、石川栄治ら編
「酵素免疫測定法」(第3版)(医学書院、昭和62年
発行)、「Methods in ENZYMOLOGY」 Vol. 70(Immunoch
emical Techniques(Part A))、同書 Vol. 73(Immunoche
mical Techniques(Part B))、 同書 Vol. 74(Immunoche
mical Techniques(Part C))、 同書 Vol. 84(Immunoche
mical Techniques(Part D: Selected Immunoassays))、
同書 Vol. 92(Immunochemical Techniques(Part E: Mo
noclonal Antibodiesand General Immunoassay Method
s))、 同書 Vol. 121(Immunochemical Techniques(Part
I: Hybridoma Technology and Monoclonal Antibodie
s))(以上、アカデミックプレス社発行)などを参照する
ことができる。以上のようにして、本発明の抗体を用い
ることによって、本発明のタンパク質を感度良く定量す
ることができる。上述の定量法によって、本発明のタン
パク質が関与する各種疾病の診断を行なうことができ
る。例えば、本発明のタンパク質の濃度の減少が検出さ
れた場合は、例えば、カスパーゼ3阻害作用が不十分で
あることから、AIDS、アルツハイマー病、パーキン
ソン病、筋萎縮性側索硬化症、色素性網膜炎、小脳変
性、骨髄異形成症、再生不良性貧血、鉄芽球性貧血、心
筋虚血、伝導障害、慢性心不全、移植片対宿主病または
先天性・後天性酵素障害などの疾病である、または将来
罹患する可能性が高いと診断することができる。
【0063】(4)アンチセンスDNAを含有する医薬 本発明のDNAに相補的に結合し、該DNAの発現を抑
制することができるアンチセンスDNAは、生体内にお
ける本発明のタンパク質または本発明のDNAの機能を
抑制することができるので、例えば、本発明のタンパク
質などの発現過多に起因する疾患の予防および/または
治療剤として使用することができる。上記アンチセンス
DNAを上記の予防および/または治療剤として使用す
る場合、前記した本発明のDNAを含有する各種疾病の
予防および/または治療剤と同様にして使用することが
できる。例えば、該アンチセンスDNAを用いる場合、
該アンチセンスDNAを単独あるいはレトロウイルスベ
クター、アデノウイルスベクター、アデノウイルスアソ
シエーテッドウイルスベクターなどの適当なベクターに
挿入した後、常套手段に従って投与することができる。
該アンチセンスDNAは、そのままで、あるいは摂取促
進のために補助剤などの生理学的に認められる担体とと
もに製剤化し、遺伝子銃やハイドロゲルカテーテルのよ
うなカテーテルによって投与できる。さらに、該アンチ
センスDNAは、組織や細胞における本発明のDNAの
存在やその発現状況を調べるための診断用オリゴヌクレ
オチドプローブとして使用することもできる。
【0064】本明細書および図面において、塩基やアミ
ノ酸などを略号で表示する場合、IUPAC-IUB Commission
on Biochemical Nomenclatureによる略号あるいは当該
分野における慣用略号に基づくものであり、その例を下
記する。またアミノ酸に関し光学異性体があり得る場合
は、特に明示しなければL体を示すものとする。 DNA :デオキシリボ核酸 cDNA :相補的デオキシリボ核酸 A :アデニン T :チミン G :グアニン C :シトシン RNA :リボ核酸 mRNA :メッセンジャーリボ核酸 dATP :デオキシアデノシン三リン酸 dTTP :デオキシチミジン三リン酸 dGTP :デオキシグアノシン三リン酸 dCTP :デオキシシチジン三リン酸 ATP :アデノシン三リン酸 EDTA :エチレンジアミン四酢酸 SDS :ドデシル硫酸ナトリウム Gly :グリシン Ala :アラニン Val :バリン Leu :ロイシン Ile :イソロイシン Ser :セリン Thr :スレオニン Cys :システイン Met :メチオニン Glu :グルタミン酸 Asp :アスパラギン酸 Lys :リジン Arg :アルギニン His :ヒスチジン Phe :フェニルアラニン Tyr :チロシン Trp :トリプトファン Pro :プロリン Asn :アスパラギン Gln :グルタミン pGlu :ピログルタミン酸
【0065】また、本明細書中で繁用される置換基、保
護基および試薬を下記の記号で表記する。 Me :メチル基 Et :エチル基 Bu :ブチル基 Ph :フェニル基 TC :チアゾリジン−4(R)−カルボキサミド基 Tos :p−トルエンスルフォニル CHO :ホルミル Bzl :ベンジル Cl2Bzl :2,6−ジクロロベンジル Bom :ベンジルオキシメチル Z :ベンジルオキシカルボニル Cl−Z :2−クロロベンジルオキシカルボニル Br−Z :2−ブロモベンジルオキシカルボニル Boc :t−ブトキシカルボニル DNP :ジニトロフェノール Trt :トリチル Bum :t−ブトキシメチル Fmoc :N−9−フルオレニルメトキシカルボニル HOBt :1−ヒドロキシベンズトリアゾール HOOBt :3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−4−オキソ− 1,2,3−ベンゾトリアジン HONB :1-ヒドロキシ-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミド DCC :N、N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド
【0066】本明細書の配列表の配列番号は、以下の配
列を示す。 〔配列番号:1〕本発明のヒト由来タンパク質のアミノ
酸配列を示す。 〔配列番号:2〕本発明のマウス由来タンパク質のアミ
ノ酸配列を示す。 〔配列番号:3〕本発明のラット由来タンパク質のアミ
ノ酸配列を示す。 〔配列番号:4〕本発明の配列番号:1で表わされるア
ミノ酸配列を有するヒト由来タンパク質をコードするc
DNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:5〕プラスミドpTB1939に挿入され
ている、本発明の配列番号:1で表わされるアミノ酸配
列を有するヒト由来タンパク質をコードするcDNAを
含有するDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:6〕プラスミドpTB1940に挿入され
ている、本発明の配列番号:1で表わされるアミノ酸配
列を有するヒト由来タンパク質をコードするcDNAを
含有するDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:7〕本発明の配列番号:2で表わされるア
ミノ酸配列を有するマウス由来タンパク質をコードする
cDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:8〕プラスミドpTB1958に挿入され
ている、本発明の配列番号:2で表わされるアミノ酸配
列を有するマウス由来タンパク質をコードするcDNA
を含有するDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:9〕本発明の配列番号:2で表わされるア
ミノ酸配列を有するマウス由来タンパク質をコードする
ゲノムDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:10〕本発明の配列番号:3で表わされる
アミノ酸配列を有するラット由来タンパク質をコードす
るcDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:11〕本発明のヒト由来タンパク質をコー
ドするDNAをクローニングするために使用した合成オ
リゴヌクレオチドの塩基配列を示す。 〔配列番号:12〕本発明のヒト由来タンパク質をコー
ドするDNAをクローニングするために使用したプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:13〕本発明のヒト由来タンパク質をコー
ドするDNAをクローニングするために使用したプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:14〕本発明のマウス由来タンパク質をコ
ードするDNAをクローニングするために使用したオリ
ゴヌクレオチドの塩基配列を示す。 〔配列番号:15〕本発明のマウス由来タンパク質をコ
ードするDNAをクローニングするために使用したオリ
ゴヌクレオチドの塩基配列を示す。 〔配列番号:16〕本発明のマウス由来タンパク質をコ
ードするDNAの開始コドン付近の塩基配列の解析に使
用した合成オリゴヌクレオチドの塩基配列を示す。 〔配列番号:17〕本発明のマウス由来タンパク質をコ
ードするDNAの開始コドン付近の塩基配列の解析に使
用した合成オリゴヌクレオチドの塩基配列を示す。 〔配列番号:18〕本発明のマウス由来タンパク質をコ
ードするDNAの開始コドン付近の塩基配列の解析に使
用したマウス染色体DNA断片の両末端結合しているア
ダプターの塩基配列を示す。 〔配列番号:19〕本発明のマウス由来タンパク質をコ
ードするDNAの開始コドン付近の塩基配列の解析に使
用した合成オリゴヌクレオチドの塩基配列を示す。 〔配列番号:20〕本発明のマウス由来タンパク質をコ
ードするDNAの開始コドン付近の塩基配列の解析に使
用した合成オリゴヌクレオチドの塩基配列を示す。 〔配列番号:21〕本発明のヒト由来タンパク質の細胞
外領域をコードするDNAをクローニングするために使
用したプライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:22〕本発明のヒト由来タンパク質の細胞
外領域をコードするDNAをクローニングするために使
用したプライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:23〕本発明のラット由来タンパク質をコ
ードするDNAをクローニングするために使用したプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:24〕本発明のラット由来タンパク質をコ
ードするDNAをクローニングするために使用したプラ
イマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:25〕本発明のタンパク質のアミノ酸配列
の一般式(I)を示す。 〔配列番号:26〕後述の参考例6で使用したプライマ
ーの塩基配列を示す。 〔配列番号:27〕後述の参考例6で使用したプライマ
ーの塩基配列を示す。 〔配列番号:28〕後述の参考例7で使用したプライマ
ー1の塩基配列を示す。 〔配列番号:29〕後述の参考例7で使用したプライマ
ー2の塩基配列を示す。 〔配列番号:30〕後述の参考例7で取得した612塩
基からなるcDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:31〕後述の参考例7で取得したhTL4
−2のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:32〕本発明のタンパク質のアミノ酸配列
の一般式(II)を示す。 〔配列番号:33〕後述の参考例8で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:34〕後述の参考例8で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。
【0067】後述の参考例1で得られた形質転換体エシ
ェリヒア・コリ(Escherichia coli)DH10B/pT
B1939およびエシェリヒア・コリ(Escherichia co
li)DH10B/pTB1940は、それぞれ1996
年7月17日から茨城県つくば市東1丁目1番地1 中
央第6(郵便番号305−8566)の独立行政法人産
業技術総合研究所 特許生物寄託センター(旧 通商産
業省工業技術院生命工学工業技術研究所(NIBH))
に寄託番号FERM BP−5595およびFERM
BP−5596として、また1996年7月11日から
大阪府大阪市淀川区十三本町2丁目17番85号(郵便
番号532−8686)の財団法人・発酵研究所(IF
O)に寄託番号IFO 15997およびIFO 15
998として寄託されている。後述の参考例2で得られ
た形質転換体エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)
DH5α/pTB1958は、1997年1月30日か
ら茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6(郵便番
号305−8566)の独立行政法人産業技術総合研究
所 特許生物寄託センター(旧 通商産業省工業技術院
生命工学工業技術研究所(NIBH))に寄託番号FE
RM BP−5805として、また1997年1月31
日から大阪府大阪市淀川区十三本町2丁目17番85号
(郵便番号532−8686)の財団法人・発酵研究所
(IFO)に寄託番号IFO 16054として寄託さ
れている。なお、NIBHによる寄託証中の微生物の識
別のための表示欄に「エシェリヒア・コリ(Escherichi
a coli)DH10B/pTB1958」と記載されてい
るが、正しくは「エシェリヒア・コリ(Escherichia co
li)DH5α/pTB1958」であり、本件について
は1997年2月5日付で記載事項変更届を提出済みで
ある。後述の参考例3で得られた形質転換体エシェリヒ
ア・コリ(Escherichia coli)DH5α/pTB201
1は、1997年7月8日から茨城県つくば市東1丁目
1番地1 中央第6(郵便番号305−8566)の独
立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター
(旧 通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所
(NIBH))に寄託番号FERM BP−6012と
して、また1997年7月7日から大阪府大阪市淀川区
十三本町2丁目17番85号(郵便番号532−868
6)の財団法人・発酵研究所(IFO)に寄託番号IF
O 16109として寄託されている。後述の参考例5
で得られた形質転換体エシェリヒア・コリ(Escherichi
a coli)DH5α/pTB2012は、1997年7月
8日から茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6
(郵便番号305−8566)の独立行政法人産業技術
総合研究所 特許生物寄託センター(旧 通商産業省工
業技術院生命工学工業技術研究所(NIBH))に寄託
番号FERM BP−6013として、また1997年
7月7日から大阪府大阪市淀川区十三本町2丁目17番
85号(郵便番号532−8686)の財団法人・発酵
研究所(IFO)に寄託番号IFO 16110として
寄託されている。後述の参考例7で得られたhTL4−
2をコードする塩基配列を保持する形質転換体エシェリ
ヒア・コリ(Escherichia coli)DH5α/hTL4−
pCR2.1は、1999年12月6日から茨城県つく
ば市東1丁目1番地1 中央第6(郵便番号305−8
566)の独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物
寄託センター(旧 通商産業省工業技術院生命工学工業
技術研究所(NIBH))に寄託番号FERM BP−
6958として、また1999年10月27日から大阪
府大阪市淀川区十三本町2丁目17番85号(郵便番号
532−8686)の財団法人・発酵研究所(IFO)
に寄託番号IFO 16329として寄託されている。
【0068】
【実施例】以下に、実施例および参考例をあげて本発明
をさらに具体的に説明するが、本発明はそれに限定され
るものではない。なお、大腸菌を用いての遺伝子操作法
は、モレキュラー・クローニング(Molecular clonin
g)に記載されている方法に従った。
【0069】参考例1 ヒト由来TL4タンパク質をコ
ードするcDNAのクローニング cDNAのクローニングは、ジーントラッパー(GENETR
APPERTM)cDNAポジティブ選択システム(ギブコ
ビーアールエル社)を用いて行なった。スーパースクリ
プトTMヒト肝臓cDNAライブラリー(ギブコビーアー
ルエル社)の大腸菌DH12S株を、100μg/ml ア
ンピシリン含有Terrific Broth(12g/l Bacto-trypto
ne(ディフコ社)、24g/l Bacto-yeast extract(デ
ィフコ社)、2.3g/l リン酸一カリウム、12.5g/l
リン酸二カリウム、0.4% グリセロール)で30℃
で16時間培養し、集菌後、キアジェンプラスミドキッ
ト(キアジェン社)を用いて、プラスミドcDNAライ
ブラリーを調製した。精製したプラスミドcDNAライ
ブラリーをGeneII,ExoIII(いずれもギブコビ
ーアールエル社)によって消化し、一本鎖cDNAライ
ブラリーを作成した。一方、プローブとして、合成オリ
ゴヌクレオチド(配列番号:11)をcDNAライブラ
リーのスクリーニングに用いた。プローブは、TdT,
ビオチン−14−dCTP(ギブコビーアールエル社)
を用いて、3'末端をビオチン化することで標識した。
一本鎖cDNAライブラリーを95℃で1分間処理した
後、氷中で急冷し、ビオチン化したプローブを加えて3
7℃で1時間、室温でハイブリダイゼーションを行なっ
た。ハイブリダイゼーション後、ジーントラッパーcD
NAポジティブ選択システム・ストレプトアビジンビー
ズ(ギブコビーアールエル社)を加えて、室温で2分ご
とに撹拌しながら30分間放置した。その後、ジーント
ラッパーcDNAポジティブ選択システム・マグネット
ラック(ギブコビーアールエル社)中に入れ、2分間放
置した。上清を捨て、マグネットビーズをジーントラッ
パーcDNAポジティブ選択システム・ウオッシュバッ
ファーで洗浄した。このウオッシュバッファーによる洗
浄を3回行なった。その後、マグネットラックに入れて
放置し、上清を捨て、ジーントラッパーcDNAポジテ
ィブ選択システム・溶出バッファーを加え、5分間室温
で放置した。マグネットラックに入れて5分間放置した
後、その上清のDNA溶液を回収した。取得したDNA
溶液にプライマーとして合成オリゴヌクレオチド(配列
番号:11)を入れ、95℃で1分間処理した。ジーン
トラッパーcDNAポジティブ選択システム・修復酵素
を加え、70℃で15分間放置して二本鎖DNAを合成
した。合成した二本鎖DNAをエレクトロポレーション
装置(バイオ・ラッド社)により、大腸菌DH10B株
に導入した。得られた形質転換株を用いて2種のオリゴ
ヌクレオチド(配列番号:12、配列番号:13)をプ
ライマーとしてコロニーPCRによるスクリーニングを
行なった。PCRにより434bpの増幅断片が形成さ
れたコロニーを陽性クローンとして3株(#9、#3
3、#81)選択した。選択した大腸菌を培養後、DN
Aを抽出し、Taqダイデオキシターミネーターサイク
ルシーケンシングキット(パーキンエルマー社)を用い
て反応を行ない、ABI PRISMTM 377 DNAシーケン
サー(パーキンエルマー社)により、cDNA断片の塩
基配列を決定した。取得した3クローンのうち、クロー
ン#9とクローン#33は同一のDNA断片を含んでお
り、poly(A)+鎖を含む配列番号:5で表される149
1個の塩基配列を有していた。また、クローン#81は
poly(A)+鎖、並びに poly(A)+付加シグナル(AAT
AA)を含む配列番号:6で表される1353個の塩基
配列を有していた。これら3クローンのcDNA断片に
は同一遺伝子が含まれており、配列番号:1で表される
240個のアミノ酸からなるTL4タンパク質がコード
されていた。また Kyte−Doolittle解析から、35番バ
リン(Val)から63番トリプトファン(Trp)に
かけての疎水性領域が本タンパク質の膜貫通領域と予想
された。本タンパク質はヒトリンホトキシンβと最も相
同性が高かったが、アミノ酸レベルで33%の相同性が
見られた。また、ヒトFasリガンドとはアミノ酸レベ
ルで31%の相同性が見られたが、J. Hein法(PAM250
residue weight table に基づく)による系統樹解析で
は、ヒトリンホトキシンβよりもヒトFasリガンドと
のより高い相同性が見られた。本発明のタンパク質をコ
ードするDNAのうちクローン#9を保持するプラスミ
ドpTB1939並びにクローン#81を含むプラスミ
ドpTB1940を大腸菌(Escherichia coli)DH1
0Bに導入して、形質転換体:大腸菌(Escherichia co
li)DH10B/pTB1939並びに大腸菌(Escher
ichia coli)DH10B/pTB1940を得た。
【0070】参考例2 マウス由来TL4タンパク質を
コードするcDNAのクローニングcDNAのクローニ
ングは、PCR法によって行なった。スーパースクリプ
TMマウス8.5日胚由来cDNAライブラリー(ギブ
コビーアールエル社)の大腸菌DH12S株を、100
μg/ml アンピシリン含有Super Broth(32g/l Bacto
-tryptone(ディフコ社)、20g/l Bacto-yeast extr
act(ディフコ社)、0.2g/l NaCl)で30℃、16
時間培養した後、キアジェンプラスミドキット(キアジ
ェン社)を用いてプラスミドcDNAライブラリーを調
製し、鋳型として用いた。プライマーとして、次の2つ
の合成オリゴヌクレオチドを用いた。 5'−TCTGCTCTGGCATGGAGAGTGTGGT−3' (配列番号:14) 5'−CTATTGCTGGGTTTGAGGTGAGTC−3' (配列番号:15) PCR反応は、TaKaRa Ex Taq(宝酒造
(株))を含む系で、サーマルサークラー(GeneAmpR
PCR System 2400,パーキンエルマー社)を用いて94
℃,1分を1サイクル、94℃,20秒→55℃,30
秒→72℃,2分を30サイクル、4℃放置の条件で行
なった。得られた増幅断片をpT7Blue T-vector(ノバジ
ェン社)にDNAライゲーションキットバージョン2
(宝酒造(株))を用いて挿入し、大腸菌DH5α株に
導入した。得られた形質転換菌からプラスミドDNAを
抽出し、ダイターミネーターサイクルシークエンスFS
レディリアクションキット(パーキンエルマー社)を用
いて反応を行ない、373A DNAシーケンサー(パ
ーキンエルマー社)によりcDNA断片の塩基配列を決
定した。取得したクローンは、配列番号:7で表わされ
る717個の塩基配列を含む配列番号:8で表される7
95個の塩基配列を有しており、配列番号:2で表わさ
れる239個のアミノ酸からなるマウス由来TL4タン
パク質をコードしていた。このマウス由来TL4タンパ
ク質と参考例1で得られた配列番号:1で表わされるア
ミノ酸配列を有するヒト由来TL4タンパク質とは、ア
ミノ酸レベルで78%の相同性を有しており、また、そ
れをコードするDNAは、塩基レベルで77%の相同性
を有していた。得られたマウス由来TL4タンパク質を
コードするDNAを保持するプラスミドpTB1958
を大腸菌(Escherichia coli)DH5αに導入して、形
質転換体:大腸菌(Escherichia coli)DH5α/pT
B1958を得た。次に、プロモーターファインダーD
NAウォーキングキット(クローンテック社)を用い
て、本発明のマウス由来タンパク質をコードするDNA
の開始コドン付近の配列の解析を行なった。使用したマ
ウスゲノムDNAは、予めScaIの制限酵素で消化さ
れ、その5'および3'末端に、プライマーAP1(クロ
ーンテック社)やプライマーAP2(クローンテック
社)が結合可能なアダプター配列が連結されている。 プライマーAP1:(配列番号:16) 5'−GTAATACGACTCACTATAGGGC
−3' プライマーAP2:(配列番号:17) 5'−ACTATAGGGCACGCGTGGT−3' アダプター配列:(配列番号:18) 5'−GTAATACGACTCACTATAGGGC
ACGCGTGGTCGACGGCCCGGGCTGG
T−3' 第1PCR反応は、このマウスゲノムDNA溶液とTa
KaRa LA PCRキットバージョン2(宝酒造
(株))、AP1、合成オリゴヌクレオチドGSP1を
用い、サーマルサイクラー(GeneAmpR PCR System 240
0,パーキンエルマー社)で、94℃,2秒、72℃,
3分を7サイクル、94℃,2秒、68℃,3分を37
サイクル、68℃,4分、4℃放置の条件で行なった。 合成オリゴヌクレオチドGSP1:(配列番号:1
9) 5'−CAGCCCAGCACCTAGCAGCAGC
ACCAG−3' 次に、この反応液を滅菌水で50倍希釈し、第2PCR
反応に用いた。第2PCR反応は、この第1PCR反応
液、TaKaRa LA PCRキットバージョン2(宝
酒造(株))、前記プライマーAP2、合成オリゴヌク
レオチドGSP2を用い、サーマルサイクラー(GeneAm
pR PCR System 2400,パーキンエルマー社)で、94
℃,2秒、72℃,3分を5サイクル、94℃,2秒、
68℃,3分を25サイクル、68℃,4分、4℃放置
の条件で行なった。 合成オリゴヌクレオチドGSP2:(配列番号:2
0) 5'−GCCGCCTGAATGGGATGTCCGT
CTGTC−3' ScaIで消化したゲノムDNA溶液から得られた約
1.1kbpの増幅断片をpT7ブルーT−ベクター
(ノバジェン社)にDNAライゲーションキットバージ
ョン2(宝酒造(株))を用いて挿入し、大腸菌DH5
α株に導入し、形質転換株を得た。得られた形質転換株
から、プラスミドDNAを抽出し、ダイターミネーター
サイクルシークエンスFSレディリアクションキット
(パーキンエルマー社)を用いて反応を行ない、373
A DNAシークエンサー(パーキンエルマー社)によ
り増幅断片の塩基配列の一部を決定した。取得したクロ
ーンには、配列番号:2で表わされるアミノ酸配列を有
する本発明のマウス由来タンパク質の1番Met(開始
コドン)から13番Aspをコードする塩基配列(配列
番号:7で表わされる塩基配列の第1〜39番目の塩基
配列)と完全に一致する配列が存在したことから、本発
明のマウス由来タンパク質をコードするcDNAのクロ
ーニングに用いた合成オリゴヌクレオチド(配列番号:
14)の配列は、実際の本発明のマウス由来タンパク質
をコードするDNAの配列の一部であることが確認され
た。
【0071】参考例3 マウス由来TL4タンパク質遺
伝子のコード領域を含む染色体遺伝子のクローニング マウス由来TL4タンパク質遺伝子のオープンリーディ
ングフレーム部分を含む領域をコードする染色体DNA
断片の取得は、129SVJマウス染色体DNA Sa
u3AI部分消化断片を組み込んだラムダFIXRIIラ
イブラリー(ストラタジーン社)を用いて、標識したマ
ウス由来TL4タンパク質cDNAをプローブとしたプ
ラークハイブリダイゼーション法により単離した。ま
ず、1-10×104pfu(plaque-forming unit)/mlにな
るように希釈したファージ溶液に、0.2%マルトー
ス,10mM MgSO4を添加したLB培地で30℃一晩
培養した大腸菌XL1−Blue MRAの培養液を同
量混ぜ、37℃、10分間インキュベートした。該混合
液200μlに対して、あらかじめ50℃に温めておい
た5mlのトップアガロース(0.7%になるようアガロ
ースを添加したNZY培地〔5g/l NaCl、2g/l M
gSO4・7H2O、5g/l yeast extract、10g/l N
Zアミン(pH7.5に調整)〕を加え、NZYプレー
ト(1.5% アガロース、9cmディッシュ)に均一にな
るように重曹した後、9時間、37℃で静置した。あら
かじめプレートの位置がわかるように印をつけたナイロ
ントランスファーメンブレン HybondTM−N+(アマ
シャム社)を該プレート上に1分間密着させることによ
り、出現したファージ粒子をメンブレン上に移した。該
メンブレンを変性溶液(1.5M NaCl、0.5M N
aOH)を染み込ませたワットマン3MMペーパー濾紙
(ワットマンインターナショナル社)上に、ファージの
ついた面を上にして7分間置いた後、中和溶液(1.5
M NaCl、0.5M トリス塩酸(pH7.2)、1mM
EDTA)を染み込ませた濾紙上に、ファージのつい
た面を上にして3分間放置した。再度この中和処理を繰
り返した後、2×SSC溶液(0.3M NaCl、0.
03M クエン酸ナトリウム)で洗浄した。該メンブレ
ンを自然乾燥させた後、0.4M NaOHを染み込ませ
た濾紙上に、ファージのついた面を上にして20分間置
き、5×SSC溶液(0.75M NaCl、75mM ク
エン酸ナトリウム)で洗浄し、ハイブリダイゼーション
パックにつめた。このパックにECL遺伝子検出システ
ム(アマシャム社)のハイブリダイゼーションバッファ
ーを5ml加えて1時間、42℃でプレハイブリダイゼー
ションを行なった。一方、マウス由来TL4タンパク質
cDNAのオープンリーディングフレーム部分(720
bp)をPCR反応により増幅させたDNA断片を熱変
性後に、ECL遺伝子検出システムのラベリング試薬と
グルタルアルデヒドを同量ずつ添加して5分間37℃で
インキュベートし標識した後、これを10μlずつプレ
ハイブリダイゼーションパックに添加し、42℃で1時
間インキュベートした。その後パックよりメンブレンを
取り出し、あらかじめ42℃に保温させた一次洗浄バッ
ファー(6M 尿素、4g/l SDS、25ml/l 20×S
SC)で20分間洗浄した。これを再度繰り返した後、
室温で二次洗浄バッファー(2×SSC)で5分間洗浄
した。これを再度繰り返した後、ECL遺伝子検出シス
テムの検出試薬に1分間浸した後、メンブレンをX線フ
ィルムに重ね、感光させた。1時間後に該メンブレンを
取り出して現像を行ない、ポジティブクローンを選択し
た。ここで選択したクローンをさらに先と同様の方法に
より二次スクリーニングに供し、最終的に5つの候補ク
ローン(#2,3,4,5,6)を得ることができた。
PCR反応を行なった結果から、これら5つの候補クロ
ーンのうち、マウス由来TL4タンパク質をコードする
遺伝子の全領域を包含しているクローンは#1クローン
及び#6クローンであることがわかった。次に、マウス
由来TL4タンパク質遺伝子のコード領域を含む染色体
DNAの塩基配列を明らかにする目的でサブクローニン
グを行なった。まず得られた#6クローンを制限酵素X
baIで消化した後、0.7%アガロースゲルを用いて
電気泳動を行ない、マウス由来TL4タンパク質遺伝子
のコード領域を含むことが考えられた約9kbのDNA断
片を切り出し、キアクイックゲル抽出キット(キアジェ
ン社)を用いて回収・精製を行なった。一方、クローニ
ングベクターpUC19は制限酵素XbaIで消化した
後、1.0%アガロースゲルを用いて電気泳動を行な
い、2.7kbに相当するDNA断片を切り出し、キアク
イックゲル抽出キット(キアジェン社)を用いて回収・
精製を行なった後、ウシ小腸由来アルカリフォスファタ
ーゼCIAP(宝酒造)を用いて末端の脱リン酸化を行
なった。このCIAP処理pUC19に、先に調製した
#6クローン由来のDNA断片をDNA Ligation Kit
Ver.2(宝酒造)を用いて連結し、大腸菌DH5αに導
入して得られたアンピシリン耐性株より目的のDNA断
片が挿入されたプラスミドDNAを選択・単離した。ク
ローン化された#6クローン由来のXbaI DNA断
片の塩基配列については、種々の合成オリゴDNAをプ
ライマーとし、ダイターミネーターサイクルシークエン
スFSレディリアクションキット(パーキンエルマー
社)を用いたシークエンス反応を、添付資料の条件に従
ってGeneAmpRPCR System 2400で行なった後、該試料を
DNAシーケンサー373A(パーキンエルマー社)で決定
した。得られた塩基配列は遺伝子解析ソフトレーザージ
ーン(Lasergene、ディーエヌエースター(DNASTAR)
社)で確認した。その結果、マウス由来TL4タンパク
質をコードする染色体遺伝子は4つのエクソンから成る
ことが分かった。以上のようにして取得した、マウス由
来TL4タンパク質のコード領域を含む#6クローン由
来のXbaI DNA断片を保持するプラスミドはpT
B2011と命名し、大腸菌(Escherichia coli)DH
5αに導入して得た形質転換体は、大腸菌(Escherichi
a coli)DH5α/pTB2011とした。
【0072】参考例4 Pichia酵母を宿主としたヒト由
来TL4タンパク質の細胞外領域の発現とウエスタンブ
ロット解析 本発明のヒト由来TL4タンパク質の細胞外領域を酵母
Pichia pastorisで発現させるためのベクターとしては
pPICZαA(インビトロジェン社)を用いた。本ベ
クターには該酵母のアルコールオキシダーゼ遺伝子(A
OX1)のプロモーターの下流にPichia酵母でも機能的
な出芽酵母Saccharomyces cerevisiaeの分泌シグナルα
−因子をコードする遺伝子とそれに続くマルチクローニ
ングサイトが含まれており、組換えタンパク質を培地中
に分泌させることが可能である。まず本発明のヒト由来
TL4タンパク質の細胞外領域をコードするDNA断片
はPCR法により調製するが、その際用いる次の2種の
プライマーをDNA合成機(Oligo1000M、ベックマン
社)で合成した。 5'−プライマー:(配列番号:21) 5'−ACGAATTCCAAGAGCGAAGGTC
TCACGAGGTC−3' (このプライマーは、EcoRI認識配列とその3'側
にヒト由来TL4タンパク質の細胞外領域のうち、N末
端側の85番Glnから8アミノ酸をコードする24塩
基を有する) 3'−プライマー:(配列番号:22) 5'−AGTCTAGACTCCTTCCTTCACA
CCATGAAAGCCCC−3' (このプライマーは、XbaI認識配列とその3'側に
終止コドン(TGA)とヒト由来TL4タンパク質の細
胞外領域C末端5アミノ酸をコードする15塩基に相補
的な配列を有する) 得られたプライマーをそれぞれ50pmol、参考例1で得
られたプラスミドpTB1939を100ng、dAT
P、dCTP、dGTP、dTTPを各10nmol、
2.5ユニットのネイティブPfu DNAポリメラーゼ
(ストラタジーン社)とネイティブPfuバッファー
(ストラタジーン社)5μlを含む50μlの溶液を調
製し、サーマルサイクラー(GeneAmpR PCR System 240
0、パーキンエルマー社)を用いて、94℃、1分、続
いて98℃、20秒→55℃、30秒→68℃、2分を
1サイクルとする反応を30サイクル、最後に72℃、
5分の条件でPCR反応を行なった。反応終了液からP
CR産物を回収し、EcoRI、XbaIで消化後、予
めEcoRI、XbaIで消化・線状化したpPICZ
αAに連結し、環状化プラスミドを得た。該プラスミド
DNAを再びAOX1座位のSacIユニーク切断部位
で切断し、線状化後、エレクトロポレーション法により
Pichia pastoris KM71株に導入した。そこで得られ
た100μg/mlZeocinTM(インビトロジェン社)含有Y
PD寒天培地(1% yeast extract(ディフコ(Difc
o)社)、2% Bactopeptone(ディフコ(Difco)
社)、2% glucose(和光純薬)、2% 寒天末(和光
純薬))上で生育可能なZeocinTM耐性株の中から数クロ
ーンを選択し、各染色体DNAを調製後、それを鋳型に
用いた、導入プラスミドDNAの染色体への組み込みを
確認するためのPCR反応を行ない、組み込みが確認さ
れたクローンを目的とする組換えタンパク質発現用形質
転換株として選択した。組換えタンパク質の発現は以下
の手順で行なった。まず、1白金耳のヒト由来TL4タ
ンパク質の発現用形質転換株のコロニーをBMGY培地
(1% 酵母エキス、2% ペプトン、100mM リン酸
カリウム(pH6.0)、1.34% yeast nitrogen ba
se with ammonium sulfate without amino acids(ディ
フコ(Difco)社)、4×10-5% ビオチン、1% グ
リセロール)25mlに接種し、30℃、20時間培養し
た。菌体を遠心で集め、次にOD600=1.0になる
ようにBMMY(1% 酵母エキス、2% ペプトン、1
00mM リン酸カリウム(pH6.0)、1.34% yeas
t nitrogen base with ammonium sulfate withoutamino
acids(ディフコ(Difco)社)、4×10-5% ビオチ
ン、0.5% メタノール)培地に再懸濁後、30℃で培
養し、1日、または2日後に該培養液をサンプリング
し、遠心して培養上清を得た。本培養上清を用いたウエ
スタンブロッティングは以下の通りに行なった。まず、
ヒト由来TL4タンパク質の細胞外領域のアミノ酸配列
の一部(配列番号:1で表わされるアミノ酸配列の第1
66番目〜第180番目までのアミノ酸配列)を含むペ
プチドを合成し、該合成ペプチドを認識するウサギ抗血
清を公知の方法に従って作製した。次に上述の培養上清
5μlをサンプル処理液(0.25M Tris−HC
l、2% SDS、30% glycerol、10% β−merca
ptoethanol,0.01% bromophenol blue,pH6.
8)5μlと混合し95℃で5分処理した後、SDS−
ポリアクリルアミドゲル電気泳動(10−20%グラジ
エントゲル)を用い、泳動終了後タンパク質ブロッティ
ング装置(SemiPhorTM、ホーファ・ファルマシア・バイ
オテック(Hoefer Pharmacia BioTech)社)を用いてニ
トロセルロース膜(ファルマシア社)に泳動タンパク質
を転写した。3% ゼラチン含有TBS(20mM Tri
s,500mM NaCl,pH7.5)で膜をブロッキン
グして、次にTTBS(0.05% Tween−20含
有TBS)で洗浄後、1.0% ゼラチン含有TTBSで
2000倍に希釈された上述のウサギ抗血清と室温で2
時間反応させた。反応終了後、膜をTTBSで2回洗浄
して、次に1.0%ゼラチン含有TTBSで3000倍
に希釈されたアルカリフォスファターゼ(AP)標識ヤ
ギ抗ウサギIgG抗体と室温で1時間反応させた。膜を
TTBSで2回洗浄してさらにTBSで1回洗浄後、A
P発色キット(バイオラッド社)を用いて検出した。発
現ベクターを導入した株の培養上清では約20kD付近
に主たるバンドが認められ、そのシグナルの強さは経時
的に増加していたが、対照のpPICZαA導入株の培
養上清では全くシグナルが認められなかった。
【0073】参考例5 ラット由来TL4タンパク質を
コードするcDNAのクローニング ラット由来TL4タンパク質をコードするcDNAのク
ローニングは、PCR法によって行なった。スーパース
クリプトTMラット肝臓cDNAライブラリー(ギブコ
ビーアールエル社)の大腸菌DH12S株を、100μ
g/mlアンピシリン含有Terrific Broth(12g/l Bacto-
tryptone(ディフコ社),24g/l Bacto-yeast extrac
t(ディフコ社),2.3g/l リン酸一カリウム,12.
5g/l リン酸二カリウム,0.4% グリセロール)で3
0℃で16時間培養し、集菌後、キアジェンプラスミド
キット(キアジェン社)を用いてプラスミドcDNAラ
イブラリーを調製した。該DNAを鋳型として、また、
下記の2つの合成オリゴヌクレオチドをプライマーDN
Aとして、またTaKaRa LA Taq(宝酒造(株))をDN
Aポリメラーゼとして用いた反応系でPCR反応を行な
った。 5'−CCTGACCCTGGGCTTCTGAGCCTC−3' (配列番号:23) 5'−TCCACAAAATCCATTGTCGTCATAGCC−3' (配列番号:24) 反応はサーマルサイクラー(GeneAmpR PCR System 240
0,パーキンエルマー社)を用いて、94℃・1分を1
サイクル、98℃・20秒→55℃・30秒→72℃・
3分を35サイクル、72℃・2分を1サイクル、4℃
・放置のプログラムで行なった。反応終了液の一部を
1.0%アガロースゲル電気泳動し、PCR反応で増幅
された単一のDNA断片に対応するバンドを確認の後、
キアクィックゲルエキストラクションキット(キアジェ
ン社)を用いて該DNA断片を回収し、その塩基配列を
決定するためにpT7Blue T-vector(ノバジェン社)のT
クローニングサイトにDNAライゲーションキットバー
ジョン2(宝酒造(株))を用いて挿入・連結した。該
ライゲーション液を大腸菌DH5α株に導入後、アンピ
シリン含有LB寒天培地上で出現してきたアンピシリン
耐性形質転換株のコロニー群の中から2クローンを選択
し、各々からプラスミドDNAを調製した。両クローン
の各挿入DNAの塩基配列を決定するため、各プラスミ
ドDNAを鋳型に、2種(PRM−007、PRM−0
08)の市販プライマーDNA(東洋紡績(株))の
他、DNA合成装置(Oligo1000M、ベックマン社)で合
成したオリゴDNAをプライマーDNAとして用い、Th
ermo SequenaseTM dye terminator cycle sequencing
pre-mix kit(アマシャム社)を用いたサイクルシーク
エンス反応を添付資料の条件に従ってGeneAmpR PCR Sy
stem 2400で行なった後、該試料をDNAシーケンサー
373A(パーキンエルマー社)で分析した。得られた
塩基配列は遺伝子解析ソフトレーザージーン(Lasergen
e、ディーエヌエースター(DNASTAR)社)で解析した。
その結果、両クローンとも、Tクローニングサイトに
は、配列番号:3で表される239個のアミノ酸からな
るラット由来TL4タンパク質をコードする配列番号:
10で表される717個の塩基配列からなるオープンリ
ーディングフレーム(Open reading frame)を含む78
4塩基対の塩基配列のDNA断片が含まれていた。この
ラット由来TL4タンパク質と参考例1で得られた配列
番号:1で表されるアミノ酸配列を有するヒト由来TL
4タンパク質とはアミノ酸レベルで75%の相同性を有
しており、それらをコードするDNAは塩基レベルで7
4%の相同性を有していた。また、このラット由来TL
4タンパク質と参考例2で得られた配列番号:2で表さ
れるアミノ酸配列を有するマウス由来TL4タンパク質
とはアミノ酸レベルで96%の相同性を有しており、そ
れらをコードするDNAは塩基レベルで94%の相同性
を有していた。得られたラット由来TL4タンパク質を
コードするDNAを保持するプラスミドpTB2012
を大腸菌(Escherichia coli)DH5αに導入して形質
転換体:大腸菌(Escherichia coli)DH5α/pTB
2012を得た。
【0074】参考例6 昆虫細胞発現系を用いた可溶型
ヒトTL4の生産 ヒトTL4タンパク質をコードするDNAを挿入したプ
ラスミドpTB1940を鋳型にして、5'末端部分に
制限酵素EcoRIの切断部位を付加した合成オリゴヌクレ
オチド(5’GAATTCGATACAAGAGCGA
AGGTCTCACGAGGTC3'(配列番号:2
6))と3’末端部にXbaIの制限酵素部位を付加した合
成オリゴヌクレオチド(5'AAATCTAGATCC
TTCCTTCACACCATGAAAGCCCC3’
(配列番号:27))をプライマーとして用いてPCR
反応を行い、TL4の細胞外領域に相当する84残基目
のイソロイシンから240残基目のバリンをコードする
可溶型TL4の増幅DNA断片を得た。PCR反応はD
NAサーマルサイクラー9600を使用し、94℃で1
分間処理した後、ExTaqDNAポリメラーゼを用い
て98℃で10秒間、55℃で5秒間、72℃で1分間
のサイクルを25回繰り返した。このようにして得られ
た増幅断片は制限酵素EcoRI及びXbaIで処理した。また
pCMV−FLAGプラスミドを同じく制限酵素EcoRI
及びXbaIで処理して、プレプロトリプシンのシグナル
配列並びにタグとして精製・検出を容易にする目的で付
加されたFLAGタンパク質を各々コードするDNA断
片を取得した。該プレプロトリプシン-FLAGタンパ
ク質をコードするDNA断片の3'末端側に制限酵素処
理を行った可溶型TL4の増幅DNA断片を連結した。
得られた該プレプロトリプシン-FLAGタンパク質-可
溶型ヒトTL4タンパク質をコードするDNA断片を制
限酵素SacI及びXbaIで処理し、同じく制限酵素Sac
I及びXbaIで処理した昆虫細胞発現用ベクターpFAS
T Bac1(GIBCO BRLライフテック社)に挿入
した。得られたTL4発現プラスミドpFAST Bac1/shTL
4は、昆虫細胞においてプレプロトリプシンを利用して
細胞培養上清中に分泌され、かつFLAGタグが付加さ
れた融合タンパク質として産生されることが期待され
た。以後の操作については、Bac-to-Bac Baculovirus
Expression Systems(GIBCO BRLライフテッ
ク社)を用い、実験方法については添付のプロトコール
に従った。すなわち、得られたヒトTL4タンパク質を
コードするDNAを挿入した組換えプラスミドpFAST B
ac1/shTL4を添付の大腸菌DH10Bacに導入し形質
転換菌を得た後、その菌体より組換えバックミドを回収
した。得られた組換えバックミドは添付のセルフェクチ
ン試薬を用いてSf9昆虫細胞へ形質導入し、組換えバ
キュロウイルスを得た。これをSf9昆虫細胞へ再度感
染させた後、4日ないし5日間培養を行い、培養上清中
に分泌されたFLAGヒトTL4融合タンパク質を抗F
LAG抗体カラムを用いて精製し、shTL4と名づけた。
【0075】参考例7 ヒト肝臓由来の新規Fasリガ
ンド様可溶型タンパク質をコードするcDNAのクロー
ニングと塩基配列の決定 ヒト肝臓cDNAを鋳型とし、2個のプライマー、プラ
イマー1(配列番号:28)及びプライマー2(配列番
号:29)を用いてPCR反応を行った。該反応におけ
る反応液の組成は上記cDNA、33.5ngを鋳型として使
用し、Advantage2 Polymerase Mix(CLONTECH社)1/50
量、プライマー1(配列番号:28)及びプライマー2
(配列番号:29)を各々20μM、dNTPs 2.5mM、及び酵素
に添付のバッファーを1/10を加え、総50μlの液量とし
た。PCR反応は95℃・30秒の後95℃・10秒、58℃
・10秒、72℃・45秒のサイクルを30回最後に72℃・2
分の伸長反応を行った。該PCR反応後の反応産物は、
723塩基と615塩基の二つの産物を有するが、615塩基対
の反応産物をゲルから回収し、QIAquick Gel Extractio
n Kit(QIAGEN社)の方法に従い、精製を行った。精製産
物をTAクローニングキット(Invitrogen社)の処方に従
い、プラスミドベクターpCR2.1-TOPO vectorへサブクロ
ーニングした。これを大腸菌DH5αに導入し、目的の
cDNAを持つクローンをアンピシリンを含むLB寒天
培地中で選択した後、個々のクローンの配列を解析した
結果、新規Fasリガンド様可溶型タンパク質をコード
する612塩基対のcDNA配列(配列番号:30)を得
た。このcDNAより導き出されるアミノ酸配列(配列
番号:31)を有する新規Fasリガンド様可溶型タン
パク質をhTL4−2と命名した。
【0076】参考例8 昆虫細胞発現系を用いた可溶型
マウスTL4の生産 マウスTL4タンパク質(配列番号:2)をコードする
DNAを挿入したプラスミドpTB1958を鋳型にして、
5’末端部分に制限酵素EcoRIの切断部位を付加した合
成オリゴヌクレオチド(5'-GTAGAATTCGGCCAACCCAGCAGCA
CATCTTAC-3'(配列番号:33))と3’末端部にXbaIの
制限酵素部位を付加した合成オリゴヌクレオチド(5'-A
AATCTAGATATTGCTGGGTTTGAGGTGAGTCC-3'(配列番号:3
4))をプライマーとして用いてPCR反応を行い、T
L4の細胞外領域に相当する90残基目のアラニンから23
9残基目のバリンをコードする可溶型TL4の増幅DN
A断片を得た。PCR反応はDNAサーマルサイクラー
9600を使用し、94℃で1分間処理した後、ExT
aqDNAポリメラーゼを用いて98℃で10秒間、60
℃で5秒間、72℃で1.5分間のサイクルを25回繰り
返した。このようにして得られた増幅断片は制限酵素Ec
oRI及びXbaIで処理した。またpCMV−FLAGプラ
スミドを同じく制限酵素EcoRI及びXbaIで処理して、プ
レプロトリプシンのシグナル配列並びにタグとして精製
・検出を容易にする目的で付加されたFLAGタンパク
質を各々コードするDNA断片を取得した。該プレプロ
トリプシン-FLAGタンパク質をコードするDNA断
片の3'末端側に制限酵素処理を行った可溶型TL4の
増幅DNA断片を連結した。得られた該プレプロトリプ
シン-FLAGタンパク質-可溶型マウスTL4タンパク
質をコードするDNA断片を制限酵素SacI及びXba
Iで処理し、同じく制限酵素SacI及びXbaIで処理
した昆虫細胞発現用ベクターpFAST Bac1(GIBCO
BRLライフテック社)に挿入した。得られたTL4
発現プラスミドpFAST Bac1/smTL4は、昆虫細胞におい
てプレプロトリプシンを利用して細胞培養上清中に分泌
され、かつFLAGタグが付加された融合タンパク質と
して産生されることが期待された。以後の操作について
は、Bac-to-Bac Baculovirus Expression Systems
(GIBCO BRLライフテック社)を用い、実験方
法については添付のプロトコールに従った。すなわち、
得られたマウスTL4タンパク質をコードするDNAを
挿入した組換えプラスミドpFAST Bac1/smTL4を添付の
大腸菌DH10Bacに導入し形質転換菌を得た後、そ
の菌体より組換えバックミドを回収した。得られた組換
えバックミドは添付のセルフェクチン試薬を用いてSf
9昆虫細胞へ形質導入し、組換えバキュロウイルスを得
た。これを1.5x106/mlに調製したSf9昆虫細胞へ総体
積の1/20量を再度感染させた後、2日間培養を行い、培
養上清中に分泌されたFLAGマウスTL4融合タンパ
ク質を回収した。これをUF膜(MWCO 3000 0.1平方メ
ートル)で濃縮し、TBS(50mM Tris-HCl,150mM NaCl
pH7.4)に置換した。抗FLAG M2抗体カラムを用
いて精製し、溶出液をSephadex G-25カラムで精製後、
再度抗FLAG M2抗体カラムを用いて精製し、各画
分をSDS−PAGEで確認後、純度の高い画分をまと
めて回収した。これをCentriplus 10Kで濃縮し、Sephad
ex G-25カラムで精製後PBSに置換した。得られたF
LAGマウスTL4融合タンパク質をsmTL4と名づ
けた。
【0077】実施例1 TL4によるカスパーゼ3のプ
ロセッシングの抑制 I型コラーゲンコート225cm2培養フラスコ(IW
AKI)を用いて、ハムF−12培地とライホビッツL
−15培地(GIBCO社)を当量混合した基礎培地に、各
最終濃度1% BSA、5mMグルコース(WAKO社)、10-8Mデキ
サメタゾン(WAKO社)、10-8Mウシインスリン(GIBCO
社)となるように添加した基本培地に、正常ヒト肝実質
細胞(Cell System社 #3716)を5000個/well/100m
lで懸濁し、CO2インキュベーターで24時間培養した。
その後、基本培地に最終濃度1%となるよう新生仔牛血
清(GIBCO社)を添加した培地に置換し、1.33mMの
アクチノマイシンD(WAKO社)と最終濃度が100ng/m
lになるようにヒトTNFα(Genzyme社)を添加してア
ポトーシス誘導を行った。参考例7で得られたhTL4-2を
最終濃度100ng/mlでアポトーシス誘導刺激6時間前に添
加することにより行った。アポトーシス誘導4時間、1
4時間後にスクレーパーで細胞を回収し、タンパク抽出
まで−80℃で保存した。タンパク抽出は以下のように
行った。すなわち、−80℃保存してあった細胞に0.
5mlの細胞融解液(50mM TrisHCl(pH8.0), 1mM EDTA,
150mM NaCl, 1% NP-40, 100μM APMSF((p-Amidinophe
nyl) Methanesulfonyl Fluoride Hydrochloride), 1μ
g/mlAprotinin, 5μg/ml Leupeptin, 1μg/ml Pepstati
nA, 50μg/ml Antipain)を添加し、懸濁後、15000rpm
で10分間遠心した後、上清を回収しこれを細胞抽出液と
した。各細胞抽出液のタンパク定量をプロテインアッセ
イキット(バイオラッド社)で行い、タンパク量20か
ら80μg/laneでSDS−PAGEを行った。その後、
0.8mA/cm2で2時間イモビロン−Pメンブレンへトラン
スファーを行った。次にブロックエース(大日本製薬)
中にて4℃で一晩ブロッキングを行った。ブロッキング
後、メンブレンを25%ブロックエースで1/1000
希釈した抗カスパーゼ3抗体(ファーミンジェン社:6
5906E)と30分間室温で反応させた。最終濃度
0.05% Tween20を含むPBS(PBST)でメン
ブレンを3回洗浄後、1/5000希釈したHRP標識
抗ウサギIg抗体(サンタクルズ社:sc-2004)と30
分間室温で反応させた後PBSTで5回洗浄した。EC
Lplus(アマシャム社)で前駆体カスパーゼ3、および
成熟カスパーゼ3のバンドを検出した。対照として抗ア
クチン抗体(サンタクルズ社:sc-1616)、2次抗体と
してHRP標識抗ヤギ抗体Ig抗体(サンタクルズ社:
sc-2020)を用いた。得られた結果を図1および図2に
示す。図1に示すように、アポトーシス刺激4時間後に
おいて、hTL4−2前処理サンプル中の成熟カスパー
ゼ3量が非処理のそれと比較して低下していた。また、
刺激14時間後においては、成熟カスパーゼ3量は両者
においてほぼ同量であったが、hTL4−2前処理サン
プル中の前駆体カスパーゼ3量は非刺激サンプルと同程
度含まれていた。一方、非処理サンプル中の前駆体カス
パーゼ3量は、非刺激サンプルのそれと比較して明らか
に低下していた。従ってTNFαによりカスパーゼ3の
プロセッシングはhTL4−2前処理によって抑制でき
ることが示された。カスパーゼ3のプロセッシングはカ
スパーゼ3の活性化に必須であることから、hTL4−
2はカスパーゼ3の活性化を抑制することが示唆され
た。このことから、hTL4−2はTNFαによるアポ
トーシスを抑制するのみならず、カスパーゼ3が中心と
なって関与するアポトーシスを伴う疾患を改善すること
が期待できる。
【0078】実施例2 TL4によるカスパーゼ3また
はカスパーゼ8活性化の抑制 実施例1の結果より、hTL4−2はTNFαによるカ
スパーゼ3のプロセッシングを抑制することが明らかと
なった。カスパーゼはプロセッシングを受けることで活
性化することが知られている。この時のカスパーゼ3ま
たはカスパーゼ8の活性化状態を酵素活性を指標に検討
した。すなわち、実施例1で得た細胞抽出液を用い、A
poAlert caspase3 assay ki
t、あるいはApoAlert caspase8 a
ssay kit(CLONTECH社)を利用し、細
胞抽出液中の各酵素活性を測定した。得られた結果を図
3および図4に示した。TNFα添加により抽出液中の
カスパーゼ3またはカスパーゼ8の酵素活性が上昇した
が、hTL4−2前処理によってその活性上昇は抑制さ
れた。また、酵素反応処理の際、各カスパーゼ阻害剤を
添加した場合、酵素活性はバックグラウンドまで低下し
た。以上のことからTNFαにより特異的にカスパーゼ
3またはカスパーゼ8の活性化が起こるが、hTL4−
4はそれを抑制することが明らかとなった。このことか
らTL4はカスパーゼ3のみならずカスパーゼ8の活性
化により誘導される細胞死を抑制することが分かった。
【0079】実施例3 TL4によるNucleofa
ctor−kB(NF−kB)の活性化 細胞死を抑制する刺激のいくつかはNF−kBを活性化
することが知られている。そこで、実施例1に従ってN
F−kBの活性化が起きるか否かをMercury P
athway Profiling System(C
LONTECH社)を用いて検討した。すなわち、実施
例1で用いたヒト正常肝実質細胞用いた10%FCSを
含む基本培地で懸濁し、I型コラーゲンコート24穴プ
レート(FALCON社)に2x104/well/m
lとなるように播種した。1晩培養後、98.5μlの
DMEMと1.5μlのFugene6(ベーリンガー
社)と1μlの各プラスミド(pNF−kB−SEA
P、pTAL−SEAP(陰性対照)、pSEAP2−
control(陽性対照))を混合後500μlの1
0%FCS含DMEMと混合し、各ウェルに添加した。
1晩培養後、細胞を1%NBCS含基本培地で2回洗浄
した。最終濃度100ng/mlとなるようhTL4−
2またはTNFα、500ng/mlとなるよう抗Fa
s抗体を培地で調整し、それを600μl各ウェルに添
加した。添加後1,2,3,4,5,6,8,24時間
後に50μlずつ分取し、培養液中のSEAP活性測定
まで−20度で保存した。SEAP活性測定はGrea
t EscAPe SEAP ReporterSys
tem(CLONTECH社)を用いて測定した。結果
を図5に示した。hTL4−2またはTNFαを添加し
た場合、経時的に培養上清中のSEAP活性は上昇し
た。一方、抗Fas抗体を添加した場合、活性上昇は観
察されなかった。すなわち、hTL4−2およびTNF
αによりヒト正常肝実質細胞のNF−kBの転写活性能
が上昇することが明らかとなった。このことから、TL
4により、NF−kBが制御する細胞死抑制因子または
生存因子の発現上昇が促進されることが分かった。
【0080】
【発明の効果】本発明のタンパク質、その部分ペプチド
またはそれらの塩は、カスパーゼ3阻害作用を有してお
り、例えば、AIDS、アルツハイマー病、パーキンソ
ン病、筋萎縮性側索硬化症、色素性網膜炎、小脳変性、
骨髄異形成症、再生不良性貧血、鉄芽球性貧血、心筋虚
血、伝導障害、慢性心不全、移植片対宿主病または先天
性・後天性酵素障害などの予防および/または治療剤な
どの医薬として有用である。
【0081】
【配列表】 Sequence Listing <110> Takeda Chemical Industries, Ltd. <120> Caspase 3 Inhibitor <130> P02-0017 <150> JP 2001-49453 <151> 2001-02-23 <160> 34 <210> 1 <211> 240 <212> PRT <213> Human <400> 1 Met Glu Glu Ser Val Val Arg Pro Ser Val Phe Val Val Asp Gly Gln 1 5 10 15 Thr Asp Ile Pro Phe Thr Arg Leu Gly Arg Ser His Arg Arg Gln Ser 20 25 30 Cys Ser Val Ala Arg Val Gly Leu Gly Leu Leu Leu Leu Leu Met Gly 35 40 45 Ala Gly Leu Ala Val Gln Gly Trp Phe Leu Leu Gln Leu His Trp Arg 50 55 60 Leu Gly Glu Met Val Thr Arg Leu Pro Asp Gly Pro Ala Gly Ser Trp 65 70 75 80 Glu Gln Leu Ile Gln Glu Arg Arg Ser His Glu Val Asn Pro Ala Ala 85 90 95 His Leu Thr Gly Ala Asn Ser Ser Leu Thr Gly Ser Gly Gly Pro Leu 100 105 110 Leu Trp Glu Thr Gln Leu Gly Leu Ala Phe Leu Arg Gly Leu Ser Tyr 115 120 125 His Asp Gly Ala Leu Val Val Thr Lys Ala Gly Tyr Tyr Tyr Ile Tyr 130 135 140 Ser Lys Val Gln Leu Gly Gly Val Gly Cys Pro Leu Gly Leu Ala Ser 145 150 155 160 Thr Ile Thr His Gly Leu Tyr Lys Arg Thr Pro Arg Tyr Pro Glu Glu 165 170 175 Leu Glu Leu Leu Val Ser Gln Gln Ser Pro Cys Gly Arg Ala Thr Ser 180 185 190 Ser Ser Arg Val Trp Trp Asp Ser Ser Phe Leu Gly Gly Val Val His 195 200 205 Leu Glu Ala Gly Glu Lys Val Val Val Arg Val Leu Asp Glu Arg Leu 210 215 220 Val Arg Leu Arg Asp Gly Thr Arg Ser Tyr Phe Gly Ala Phe Met Val 225 230 235 240 <210> 2 <211> 239 <212> PRT <213> Murine <400> 2 Met Glu Ser Val Val Gln Pro Ser Val Phe Val Val Asp Gly Gln Thr 1 5 10 15 Asp Ile Pro Phe Arg Arg Leu Glu Gln Asn His Arg Arg Arg Arg Cys 20 25 30 Gly Thr Val Gln Val Ser Leu Ala Leu Val Leu Leu Leu Gly Ala Gly 35 40 45 Leu Ala Thr Gln Gly Trp Phe Leu Leu Arg Leu His Gln Arg Leu Gly 50 55 60 Asp Ile Val Ala His Leu Pro Asp Gly Gly Lys Gly Ser Trp Glu Lys 65 70 75 80 Leu Ile Gln Asp Gln Arg Ser His Gln Ala Asn Pro Ala Ala His Leu 85 90 95 Thr Gly Ala Asn Ala Ser Leu Ile Gly Ile Gly Gly Pro Leu Leu Trp 100 105 110 Glu Thr Arg Leu Gly Leu Ala Phe Leu Arg Gly Leu Thr Tyr His Asp 115 120 125 Gly Ala Leu Val Thr Met Glu Pro Gly Tyr Tyr Tyr Val Tyr Ser Lys 130 135 140 Val Gln Leu Ser Gly Val Gly Cys Pro Gln Gly Leu Ala Asn Gly Leu 145 150 155 160 Pro Ile Thr His Gly Leu Tyr Lys Arg Thr Ser Arg Tyr Pro Lys Glu 165 170 175 Leu Glu Leu Leu Val Ser Arg Arg Ser Pro Cys Gly Arg Ala Asn Ser 180 185 190 Ser Arg Val Trp Trp Asp Ser Ser Phe Leu Gly Gly Val Val His Leu 195 200 205 Glu Ala Gly Glu Glu Val Val Val Arg Val Pro Gly Asn Arg Leu Val 210 215 220 Arg Pro Arg Asp Gly Thr Arg Ser Tyr Phe Gly Ala Phe Met Val 225 230 235 <210> 3 <211> 239 <212> PRT <213> Rat <400> 3 Met Glu Ser Val Val Gln Pro Ser Val Phe Val Val Asp Gly Gln Thr 1 5 10 15 Asp Ile Pro Phe Arg Arg Leu Gly Gln Asn His Arg Arg Arg His Cys 20 25 30 Gly Thr Val Gln Val Ser Leu Ala Leu Leu Leu Leu Leu Gly Ala Gly 35 40 45 Leu Ala Thr Glu Gly Trp Phe Leu Leu Arg Leu His Gln Arg Leu Gly 50 55 60 Asp Ile Val Ala His Leu Pro Asp Gly Gly Lys Gly Ser Trp Glu Lys 65 70 75 80 Leu Ile Gln Asp Gln Arg Ser His Gln Pro Asn Pro Ala Ala His Leu 85 90 95 Thr Gly Ala Asn Ala Ser Leu Ile Gly Ile Gly Gly Pro Leu Leu Trp 100 105 110 Glu Thr Gln Leu Gly Leu Ala Phe Leu Arg Gly Leu Thr Tyr His Asp 115 120 125 Gly Ala Leu Val Thr Thr Glu Ala Gly Tyr Tyr Tyr Val Tyr Ser Lys 130 135 140 Val Gln Leu Ser Gly Val Gly Cys Pro Gln Gly Leu Ala Asn Gly Leu 145 150 155 160 Pro Ile Thr His Gly Leu Tyr Lys Arg Thr Ser Arg Tyr Pro Lys Glu 165 170 175 Leu Glu Leu Leu Val Ser Arg Arg Ser Pro Cys Gly Arg Ala Asn Ser 180 185 190 Ser Arg Val Trp Trp Asp Ser Ser Phe Leu Gly Gly Val Val His Leu 195 200 205 Glu Ala Gly Glu Glu Val Val Val Arg Val Pro Gly Asn Arg Leu Val 210 215 220 Arg Pro Arg Asp Gly Thr Arg Ser Tyr Phe Gly Ala Phe Met Ile 225 230 235 <210> 4 <211> 720 <212> DNA <213> Human <400> 4 atggaggaga gtgtcgtacg gccctcagtg tttgtggtgg atggacagac cgacatccca 60 ttcacgaggc tgggacgaag ccaccggaga cagtcgtgca gtgtggcccg ggtgggtctg 120 ggtctcttgc tgttgctgat gggggctggg ctggccgtcc aaggctggtt cctcctgcag 180 ctgcactggc gtctaggaga gatggtcacc cgcctgcctg acggacctgc aggctcctgg 240 gagcagctga tacaagagcg aaggtctcac gaggtcaacc cagcagcgca tctcacaggg 300 gccaactcca gcttgaccgg cagcgggggg ccgctgttat gggagactca gctgggcctg 360 gccttcctga ggggcctcag ctaccacgat ggggcccttg tggtcaccaa agctggctac 420 tactacatct actccaaggt gcagctgggc ggtgtgggct gcccgctggg cctggccagc 480 accatcaccc acggcctcta caagcgcaca ccccgctacc ccgaggagct ggagctgttg 540 gtcagccagc agtcaccctg cggacgggcc accagcagct cccgggtctg gtgggacagc 600 agcttcctgg gtggtgtggt acacctggag gctggggaga aggtggtcgt ccgtgtgctg 660 gatgaacgcc tggttcgact gcgtgatggt acccggtctt acttcggggc tttcatggtg 720 <210> 5 <211> 1491 <212> DNA <213> Human <400> 5 cgagactcca tctcaaaaac aaaacaaata aacgaacaaa aaaacccaca acgtattatt 60 ttcttgttta cgaggtttct tgtctctctg gctccaccag aagaggagca gggacccttc 120 ttgctgttgt tcattgctgc atcccccaca ccgagagcag agcctggcat gggcagaaag 180 tcctcagtcg atatttggtg gccccaagcg aatgaagcat ccaagaaggg aaagctgggg 240 gctccccact gcacttgcca cctgagtcac attttcagaa gcctctggaa agtcgtgcac 300 agcccaggag tgttgagcaa tttcggtttc ctctgaggtt gaaggaccca ggcgtgtcag 360 ccctgctcca gacaccttgg gcatggagga gagtgtcgta cggccctcag tgtttgtggt 420 ggatggacag accgacatcc cattcacgag gctgggacga agccaccgga gacagtcgtg 480 cagtgtggcc cgggtgggtc tgggtctctt gctgttgctg atgggggctg ggctggccgt 540 ccaaggctgg ttcctcctgc agctgcactg gcgtctagga gagatggtca cccgcctgcc 600 tgacggacct gcaggctcct gggagcagct gatacaagag cgaaggtctc acgaggtcaa 660 cccagcagcg catctcacag gggccaactc cagcttgacc ggcagcgggg ggccgctgtt 720 atgggagact cagctgggcc tggccttcct gaggggcctc agctaccacg atggggccct 780 tgtggtcacc aaagctggct actactacat ctactccaag gtgcagctgg gcggtgtggg 840 ctgcccgctg ggcctggcca gcaccatcac ccacggcctc tacaagcgca caccccgcta 900 ccccgaggag ctggagctgt tggtcagcca gcagtcaccc tgcggacggg ccaccagcag 960 ctcccgggtc tggtgggaca gcagcttcct gggtggtgtg gtacacctgg aggctgggga 1020 gaaggtggtc gtccgtgtgc tggatgaacg cctggttcga ctgcgtgatg gtacccggtc 1080 ttacttcggg gctttcatgg tgtgaaggaa ggagcgtggt gcattggaca tgggtctgac 1140 acgtggagaa ctcagagggt gcctcagggg aaagaaaact cacgaagcag aggctgggcg 1200 tggtggctct cgcctgtaat cccagcactt tgggaggcca aggcaggcgg atcacctgag 1260 gtcaggagtt cgagaccagc ctggctaaca tggcaaaacc ccatctctac taaaaataca 1320 aaaattagcc ggacgtggtg gtgcctgcct gtaatccagc tactcaggag gctgaggcag 1380 gataattttg cttaaacccg ggaggcggag gttgcagtga gccgagatca caccactgca 1440 ctccaacctg ggaaacgcag tgagactgtg cctcaaaaaa aaaaaaaaaa a 1491 <210> 6 <211> 1353 <212> DNA <213> Human <400> 6 cccacgcgtc cgcccacgcg tccgctgagg ttgaaggacc caggcgtgtc agccctgctc 60 cagacacctt gggcatggag gagagtgtcg tacggccctc agtgtttgtg gtggatggac 120 agaccgacat cccattcacg aggctgggac gaagccaccg gagacagtcg tgcagtgtgg 180 cccgggtggg tctgggtctc ttgctgttgc tgatgggggc tgggctggcc gtccaaggct 240 ggttcctcct gcagctgcac tggcgtctag gagagatggt cacccgcctg cctgacggac 300 ctgcaggctc ctgggagcag ctgatacaag agcgaaggtc tcacgaggtc aacccagcag 360 cgcatctcac aggggccaac tccagcttga ccggcagcgg ggggccgctg ttatgggaga 420 ctcagctggg cctggccttc ctgaggggcc tcagctacca cgatggggcc cttgtggtca 480 ccaaagctgg ctactactac atctactcca aggtgcagct gggcggtgtg ggctgcccgc 540 tgggcctggc cagcaccatc acccacggcc tctacaagcg cacaccccgc taccccgagg 600 agctggagct gttggtcagc cagcagtcac cctgcggacg ggccaccagc agctcccggg 660 tctggtggga cagcagcttc ctgggtggtg tggtacacct ggaggctggg gagaaggtgg 720 tcgtccgtgt gctggatgaa cgcctggttc gactgcgtga tggtacccgg tcttacttcg 780 gggctttcat ggtgtgaagg aaggagcgtg gtgcattgga catgggtctg acacgtggag 840 aactcagagg gtgcctcagg ggaaagaaaa ctcacgaagc agaggctggg attacaggcg 900 tgagccactg ttcccagcag gaatttcttt tttatagtat tggataaagt ttggtgtttt 960 tacagaggag aagcaatggg tcttagctct ttctctatta tgttatcatc ctcccttttt 1020 tgtacaatat gttgtttacc tgaaaggaag gtttctattc gttggttgtg gacctggaca 1080 aagtccaagt ctgtggaact taaaaccttg aaggtctgtc ataggactct ggacaatctc 1140 acaccttagc tattcccagg gaaccccagg gggcaactga cattgctcca agatgttctc 1200 ctgatgtagc ttgagatata aaggaaaggc cctgcacagg tggctgtttc ttgtctgtta 1260 tgtcagagga acagtcctgt tcagaaaggg gctcttctga gcagaaatgg ctaataaact 1320 ttgtgctgat ctggaaaaaa aaaaaaaaaa aaa 1353 <210> 7 <211> 717 <212> DNA <213> Murine <400> 7 atggagagtg tggtacagcc ttcagtgttt gtggtggatg gacagacgga catcccattc 60 aggcggctgg aacagaacca ccggagacgg cgctgtggca ctgtccaggt cagcctggcc 120 ctggtgctgc tgctaggtgc tgggctggcc actcagggct ggtttctcct gagactgcat 180 caacgtcttg gagacatagt agctcatctg ccagatggag gcaaaggctc ctgggagaag 240 ctgatacaag atcaacgatc tcaccaggcc aacccagcag cacatcttac aggagccaac 300 gccagcttga taggtattgg tggacctctg ttatgggaga cacgacttgg cctggccttc 360 ttgaggggct tgacgtatca tgatggggcc ctggtgacca tggagcccgg ttactactat 420 gtgtactcca aagtgcagct gagcggcgtg ggctgccccc aggggctggc caatggcctc 480 cccatcaccc atggactata caagcgcaca tcccgctacc cgaaggagtt agaactgctg 540 gtcagtcggc ggtcaccctg tggccgggcc aacagctccc gagtctggtg ggacagcagc 600 ttcctgggcg gcgtggtaca tctggaggct ggggaagagg tggtggtccg cgtgcctgga 660 aaccgcctgg tcagaccacg tgacggcacc aggtcctatt tcggagcttt catggtc 717 <210> 8 <211> 795 <212> DNA <213> Murine <400> 8 tctgctctgg catggagagt gtggtacagc cttcagtgtt tgtggtggat ggacagacgg 60 acatcccatt caggcggctg gaacagaacc accggagacg gcgctgtggc actgtccagg 120 tcagcctggc cctggtgctg ctgctaggtg ctgggctggc cactcagggc tggtttctcc 180 tgagactgca tcaacgtctt ggagacatag tagctcatct gccagatgga ggcaaaggct 240 cctgggagaa gctgatacaa gatcaacgat ctcaccaggc caacccagca gcacatctta 300 caggagccaa cgccagcttg ataggtattg gtggacctct gttatgggag acacgacttg 360 gcctggcctt cttgaggggc ttgacgtatc atgatggggc cctggtgacc atggagcccg 420 gttactacta tgtgtactcc aaagtgcagc tgagcggcgt gggctgcccc caggggctgg 480 ccaatggcct ccccatcacc catggactat acaagcgcac atcccgctac ccgaaggagt 540 tagaactgct ggtcagtcgg cggtcaccct gtggccgggc caacagctcc cgagtctggt 600 gggacagcag cttcctgggc ggcgtggtac atctggaggc tggggaagag gtggtggtcc 660 gcgtgcctgg aaaccgcctg gtcagaccac gtgacggcac caggtcctat ttcggagctt 720 tcatggtctg aaggctgcgg tgacaatgta ttttgtggag ggacctctcc aggactcacc 780 tcaaacccag caata 795 <210> 9 <211> 9058 <212> DNA <213> Murine <400> 9 tctagattgc attaacagag agaagaccct gagtatgggt ggagtcatct cagggctgag 60 gtcctgggct gaatgaaaat gacagagtga gcagagcacc cgtgttcttt ggtttctgct 120 acctcactgt ggatttgaca tgaccaactg cctcgtgcta cctcccctct ccccactttg 180 acttctccac tgtgatagac acttctcact atgagccaag atttttcttc ctcccagtct 240 tagttggggt ttctactgct gtgctaaaac accatgacca aaagcaactt ggagagaaga 300 gggtttattt cagttacatt tccaggttat agttcatcac tgaataaaat caggacagga 360 attctaattg tgcaggatcc tggaggcagt aggtgacgca gaggccatga ggatgctgct 420 tgctagtttg ctccccatgg cttgcttgct cagcctgctt tcttatagaa cccaggatca 480 tcagcccagg ggatggtgcc atccacagtg gactgggccc ttccgcatca atcactaatg 540 gagaaaatgc cccacgggct taaatgcatc ctgatcttat ggaggcattt ttttttcaac 600 tgaggctccc tcctctcaga tgatttttgc tcgtgtcaag ttgacataaa actatccagc 660 accctgtacc ctttgtcatc ttgacacaca aacacaacac tagtaagcca caacctttcc 720 tttcttgtca tctccaagat caaacattaa tatcaacgtc acaacataaa aacattttgt 780 gggctagaga gatggcttgg aggctaagag cactggctgt ccttcaagaa aatgagcaat 840 tcccagcacc cacacggcag ctcacaactg tctttaattc attttccagg ggatccaaat 900 ccctcacaca tgcaagcaaa acactaatgt acagaaaata gaaataaata aatttttaaa 960 cattttgcaa acttaaaaaa aaaaaaagtc ccaccacttt acaaattcaa acaggttaaa 1020 atttagtgtc tttaaaactc caaagtttaa agttgaaaaa cctttaaaat ctaaaatatt 1080 ttaaaagcta gcctctcagc tgtgggatcc tataacattg aaaacaagct taatacttcc 1140 ttatttcaag agggaagaac cacggcacag tcaacaacct gaacaagcaa aaccaaatac 1200 cagctgtgta aataattcga tttccagtgt ctgggattca aacatgatct tctgggctcc 1260 tccaaaggtc ctgagtgcct tctctggtgc tgccctatgc agccctcaca tcttgtcttc 1320 taggctgggg ctggctccac cccaaggctg ctgctgctgc tgctgctgct ggtgatcatc 1380 ccaagacacc agcatcttca aaatactgtg gtcttctgct gccacggagg ctgcactttc 1440 accaacagcc tctcctggtc ccacacagtg ccatgcctca gcttctctcc atggcctcct 1500 tatccttcca aacccagcat catctgagga taaccttgtt caccttaaca gcacagcttc 1560 tgtgtactgg ttctctcagg aaacactccc cagatttcac ctcagtgatg caggtctctt 1620 ctaaatcacg gccagttctg cagaacaagc taagcagaac taagaatctc atttcaaata 1680 tcaaacatcc ccaatgctct ccttgttgtt gtttttgttt taaaatagaa tccctttata 1740 gttcttgctc tcttggaact cactatgtag aataggctgg ttttgatctc acaggagatc 1800 catctgcctc tgcctcccaa aggtgtgtac taccctaccc aggaaatcgt ggtggtcttt 1860 aagaaactct caaacttccc tctgtaattt cacaaggcag gcctccatca tctgccgtat 1920 tctcagcatt ttgaacttcc aagctcccac agaacagccc actgagctct gcatggaaca 1980 gtttctccag tccaaagttg agaggccgta caatcttctc aataccatag tcaggtcttt 2040 cctattccta acccacacct gattccaatt tgtgtcttgg ctaggatttc tattgctgtc 2100 ataaaacagc atgatcaaaa gcaacctcag cttacacttt caggtcacac cccatccact 2160 gagggaggtc aggacaggaa cctggagaca ggagctgatg cagagactat ggaagaacac 2220 tgcttactgg cttgtgtcct atgacttgtt cagcctgctt tcttatagaa ctcaggaatg 2280 ccagtgcagg gaaggcccag tttacagtga gcacggcctc ccacaagcca atctgttggg 2340 ggtgttttct ccattgaagt ttcctcttcc aaaatgaatg tagcttgtgt caaattgaca 2400 ctggccagca cagaccatga gagattagag aacgcttcca ggcagatcct ttatggagta 2460 tcagatactc cgggctgctg agtaatttgc acagttccag gaatggacct gagttgggca 2520 acagcaaaga gatgaagaaa cgacaaacac agacatccag gaatcctggg gtcatgtgat 2580 ctgggccttc tgcacacgag ttctcttagc acgttattat atagagtcga gtggagaagt 2640 ggggttattg cctaccactg aaaaaggcaa cttattacat acagttaagc aaggaggcag 2700 ggtttatatg cacaatggga tggggaaggc aggttgagtt agtctccata agaactgtcc 2760 ctggaaggga gctatgttca tgcgtcagca ctcaaggggg aggatggtga acacattcta 2820 cacacactgg cgacatgcac atccatgcgt ggaccagaag agaaggctat gtttccctct 2880 gggtctgagg ctctggagtt gttgacaagc tcatgtcaac agcacacatc ccttcagcac 2940 ctcacagacc tgggcttcct ctgaagggct ctgttgctga ggcaggtgga tgggtgggtc 3000 ctgcaggggg acaggagtct cagcagtact ttcccctgga cccttggtta gagaacccat 3060 gaatcagcag cgtggcagag cactggggtt ctgtggtcac agcatcgcca gccctgtgtc 3120 aagacaaaca ctacagcatg ggggccattg acattgagaa ggggcgctgg tgattcttat 3180 aactgaaccc ccaagtcttc agtatctggg agggtgtctg atgggggtaa gctccaagct 3240 gaagatttgg ggacaaggtg gtatctgaaa atctacccca gcaccgtctc cagtggacac 3300 acatatgaac acatctgagg ttcatgtgtg catgtgctaa tagatgatag acactgtagt 3360 gtgtgtgtgt gtgtgtgtcc atatatggac ctgcacacac atcaggaaat gcctgtgtgc 3420 ttgttccagc acttgcagac acatatcaga acatctacac ctgtgtgcac acatccacga 3480 accgtgcatc tgtacaagca cctgcaccca tatgcacaga ctaaagcaaa cacagaggcc 3540 tctgcttgtc agcgcgtgca aatgcaggtg cggtgcaaga tgcttgcatg gaacccacag 3600 aagttctttt gagggaaaca aaagccacca agtacatcgg agcaggggct gccccatcca 3660 tcccacctga gtcacatttt ctggaaagtg tgagctatgg tggcctcagt gagagtgatc 3720 gaccgggggc tggccttctg ggggcacagg aagaagagga ggtacgtgag gaaaggggag 3780 gcaccagact tcagctttaa agtgagtcct aggggtgaca ggaacctttt gcagtttgca 3840 cagcccgagc gtgttgggca attgtggttt cctccggaga ggaggaactc aggcttgcca 3900 accctttccc ctgggcttcg gagcctcagc tgctctggca tggagagtgt ggtacagcct 3960 tcagtgtttg tggtggatgg acagacggac atcccattca ggcggctgga acagaaccac 4020 cggagacggc gctgtggcac tgtccaggtc agcctggccc tggtgctgct gctaggtgct 4080 gggctggcca ctcagggctg gtttctcctg agactgcatc aacgtcttgg agacatagta 4140 gctcatctgc cagtaagtgg ggcttgggga accagcgagt cttctccagt acctgtccct 4200 ttatggttgt gtattgtgtg ctagaaccca gggcttcggt tagcctgtct ctctgaccct 4260 cagtcttctc atctttacat gaggatctga tacacgtgca gtgcccggca gtttccttgg 4320 gattcaccta ctcggttgtt gtttccagcc caaacctttg tccaccactg gcttcatggt 4380 caccctgctt cactcgcagc tctctcatgt gcttgctcta ctgtttcctt tcagacaagc 4440 catgggtgtg tcacagtatg ctcccgagtc tttgcctata ttttcttttt aagttttttt 4500 ttttaattac atttacttat ttagtgtgta gacatgaaaa agtatgcatg tgccgcagca 4560 tgtatgtgga acacctctat ggaatcactt ctctgtgcct tcctttgtgg agggtcctag 4620 ggactgaact caggtagcca ggcttggcag caagcacttt taccgcctga gccctctcac 4680 cggccctcaa ctatccaaaa acctcgaaaa cagttccgaa acaattctag tctcaagcat 4740 ttcagacact cgacttgact agttaattcc tcatcccagc acttgggcag gggaggcaga 4800 agactgaggg agttcaaggt catcctaggc tatttagcaa gtctgaggcc agactgggct 4860 acatgagagc ctatcttgga aatacaacag atctaattag gtgtgtgccc ctccccctgc 4920 atctgtgtgt atgtatgtga tatgtgcatg tgtggctctg catacatgtc catgggtggt 4980 gtctgtggcc atggccagac agtctcatca ccacatacca gtgagactcg gagcggcatg 5040 tccttaccaa acatccctgt ctgcatttca ggatggaggc aaaggctcct gggagaagct 5100 gatacaaggt gagtttgggc cccagtccct ttgaagcagg tggaatggtt tccgttcagc 5160 acctccccac accaactctg ggtcatcacc cagtgtcaca ttgtaggcct cgcaggtgcc 5220 cctcccccag ggccagagaa gcagaaatct gggtccaaaa gggacagagc ctgacacagg 5280 tagcctcaat tgatgtgtga gaaacttcgg gtacacacac actgagacat gcgtgcacac 5340 acacacatac acacacacac acacacacac aatcctcttt ttgtctctaa cctttgactc 5400 tcttcctcag atcaacgatc tcaccaggcc aacccagcag cacatcttac aggtgagagg 5460 gaccccagat cttcacacgg aatggggttt agcatgtcct gggagactca gatctttata 5520 agttagagca ctcgtttatg cattcattta gtgtgtcttt aaattttttt tgacatttac 5580 ttctttttat tcatttatta ttgcacatgt gcatgccata gtgtagaggt cagaaaactc 5640 tcaggggaac gattctttcc ttccaccttt tggcctccgt gtactgatct cagccatcag 5700 gcttggctct aagtaccttt actctctgcg ccatcttgcc ggtcactttt ttttttctca 5760 gtgtttacta aaaaacagcc cagagaagag ccacagggag ccatgtaaag tcaactcttc 5820 accctgctag tcatggggac acatcccaag gtccttggag gcctcagaag atgttgggac 5880 tcagacctac cacagtttat atttgtttgt ttgtttggtt ggttggttgg ttggttggtt 5940 ggttggttga ttggttggtt ggttttggtt ttggagacag ggtctctctg tgtagcttgg 6000 gctgcctggg tagacctgcc tctgtcctga gtactggaat taacaggaat taacgacgtg 6060 ggccactaca cccagctgta tatactggtt tttcttttgg catagacagt ttaatttata 6120 atttaacaag taagaaacta acaagaatac acataaagta tgctgtaatt aaaaactatt 6180 tttgaaacat gatgtgggag atagggaggt ggctccatgt gcaaattgct agccactttt 6240 gactcaacat ctgagccaaa agccaaacac acactcccgt gacagttaca gaggcagatt 6300 cagacagaca cacactcctg tgacagtcat ggagacagag acaggcagag aggtccctag 6360 gacctgctgt ccagcagcct tgacaaacag gggacttcca gggtcaataa gagactctgc 6420 ctcaaaacta aggtggacag aggttgaaac tgaggaagtt gcctggtttt gacttctggg 6480 cacacacaca cacacacaca cacatatata taacacatac atcacacaca tatacacaaa 6540 catacagtca cacacacttt ttgagataga gtctcatgta gcctaaaccg gccttgaact 6600 cttgatcctc cagactcgac gtcccaagat ctggatgtca ccactacacc tgatttattt 6660 ggtactgggg ctggaatgta cagccttcgg catgctgggc gagtgttcca cctcctaaat 6720 cctaacccca tttaaaaaaa atttttttga catttcacta ggaagcttca ataccttgtg 6780 cctcagtttc ttctttggta ttcaagtgac tttgctcctc agtgcttcag tgtctaccct 6840 tgcagaagga gatgggaatg aacggagtta agacacaacc accaaattac tttgcttgct 6900 ttcctgtatc tcagtttctt ccccctgcaa gataggaatg ggctgagtca acccagacaa 6960 gcagcctact atggtggtga aaccagaggg aactagcata aggtcacaca gaaagggtgg 7020 gcacaatgct aaccgtgctg acgggttatc tttctctctc ctttcctccc aggagccaac 7080 gccagcttga taggtattgg tggacctctg ttatgggaga cacgacttgg cctggccttc 7140 ttgaggggct tgacgtatca tgatggggcc ctggtgacca tggagcccgg ttactactat 7200 gtgtactcca aagtgcagct gagcggcgtg ggctgccccc aggggctggc caatggcctc 7260 cccatcaccc atggactata caagcgcaca tcccgctacc cgaaggagtt agaactgctg 7320 gtcagtcggc ggtcaccctg tggccgggcc aacagctccc gagtctggtg ggacagcagc 7380 ttcctgggcg gcgtggtaca tctggaggct ggggaagagg tggtggtccg cgtgcctgga 7440 aaccgcctgg tcagaccacg tgacggcacc aggtcctatt tcggagcttt catggtctga 7500 aggctgcggt gacaatgtat tttgtggagg gacctctcca ggactcacct caaacccagc 7560 aatagggttt gaagtcctcc ctttaaggag ccctgaactc tgcagtgctc ggggcggtgt 7620 tcactgctga cctgctttgg gcaatcttca aatcagagac ctggagactt ggggcgtgga 7680 gcccaggagc gaggggtcag ctcatttgcc tgatattcag gaagaaagaa tcaagctggg 7740 gtatttatgc ttctgatgca aacactgaga tttcggcttt ctgggttttg agctggaggc 7800 aagaaacctt cccagagtgt catcaggacc atgttggcag gacttggggc tccagacttg 7860 ccaccacact ctggcctctc ccatccatcc gctgcattgg tttccagcca ccaaaacagc 7920 actggccccc tggctgcaac tggccaggta cgagcttctg agcacctaca ttcctcaggg 7980 acatcttgat gagatctcag tactcagtcc aatgcgcagc agcgacagac atgccaggaa 8040 tggttggtca gaagggaagg gaggaaaggg aggaaagaac ggaatgcaca agagaagggg 8100 ggaaaacaag accaaaacaa aacagcaaca acaaagcggc agggaagaag ttgacaccct 8160 tggggatact ttagtcaaca cacttagaac agattgtgcc aggcctgttg gattcctgga 8220 gttgatggga tcgtgggaag gcacaatggg gagcaagtgg gcttgggtta tggctcagtg 8280 ggtaaagtgc aattatgggg atctgagttt gaatccctgg tacccatata aagacacaga 8340 tgcggtgatg ggcacttgtg acaatgagat catcaatagg gaatggagac aggagggacc 8400 tctggggttc actggccagg cagtctagct gaatcaaaga gctccaagtt cagtcgatag 8460 ctcctgaaga tgacaactga ggctattctc caaaccccac acgcagggac acatgcgtaa 8520 taaataaaat tttaaaaata ttaaataata gtgtttgaga ggcactttat atgttctaat 8580 catttgtgct tttgtttatt tgttcaggtt tgtttgtttg tttgttggaa gacaggggtc 8640 tcaagtagcc caggctagct ttgaactata tatttcatat attttgaggc agtcttatgc 8700 cttttatcta ggttttcttg gcatctaaag ctatagctgt gtgttactcc aatggaacat 8760 ctgggcagtt acccagcacc ttcaaatgca gagcccacac ctgatagggt cgggctcgcc 8820 ctgctcaggg gtcgctgcta gtccaagcca gtccaagcgg acttcccgcg tcctgtcctt 8880 gcaaccctgg tgggaggtgg aaaagccccc aaatacccag tctcaccctc catcggagtt 8940 tcctttatgc ttatcacggc ctgtttccgt gtctttgatg agaccaaggt gtggggacag 9000 tatatttata aaaagccacc agcagtttcc gctgtaagga aaaaaaaatc actctaga 9058 <210> 10 <211> 717 <212> DNA <213> Rat <400> 10 atggagagtg tggtacagcc ttcagtgttt gtggtggatg gacagacaga catcccattc 60 aggcggctgg gacagaacca caggagacgg cactgcggca ctgtccaggt cagcctggcc 120 ctgctgctgc tgctgggtgc tgggctggcc actgagggct ggtttctcct gagactgcat 180 cagcgtcttg gggacatagt agctcatctg ccagatggag gcaaaggctc ctgggagaag 240 ctgatacaag atcaacgatc tcaccagccc aacccagcag cacatctcac aggagctaac 300 gccagcttga taggcattgg tggacctctg ttatgggaga cacaacttgg cctggccttc 360 ctgaggggcc tgacgtatca tgatggggcc ctggtgacca ccgaggctgg ctactactac 420 gtgtactcca aagtgcagtt gagtggtgtg ggctgccccc aggggctggc caatggcctc 480 cccatcaccc acgggctgta caagcgcaca tcccgatacc ccaaggagtt agaactgctg 540 gtcagccggc ggtcaccttg tggccgggcc aacagctccc gagtctggtg ggacagtagt 600 ttcctcggcg gagtggtaca tctggaggcc ggagaagagg tggtggtccg cgtgcctgga 660 aaccgcctgg tcagaccacg tgatggcacg aggtcctatt tcggagcttt catgatc 717 <210> 11 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 11 aggtcaaccc agcagcgcat ctca 24 <210> 12 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 12 aggtcaaccc agcagcgcat ctcacagg 28 <210> 13 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 13 caaattaaac cgggtaccat cacgcagtcg 30 <210> 14 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 14 tctgctctgg catggagagt gtggt 25 <210> 15 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 15 ctattgctgg gtttgaggtg agtc 24 <210> 16 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 16 gtaatacgac tcactatagg gc 22 <210> 17 <211> 19 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 17 actatagggc acgcgtggt 19 <210> 18 <211> 48 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 18 gtaatacgac tcactatagg gcacgcgtgg tcgacggccc gggctggt 48 <210> 19 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 19 cagcccagca cctagcagca gcaccag 27 <210> 20 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 20 gccgcctgaa tgggatgtcc gtctgtc 27 <210> 21 <211> 32 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 21 acgaattcca agagcgaagg tctcacgagg tc 32 <210> 22 <211> 35 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 22 agtctagact ccttccttca caccatgaaa gcccc 35 <210> 23 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 23 cctgaccctg ggcttctgag cctc 24 <210> 24 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 24 tccacaaaat ccattgtcgt catagcc 27 <210> 25 <211> 242 <212> PRT <213> Human, Murine, Rat <220> <221> VARIANT <222> <223> <400> 25 Met Glu Xaa Ser Val Val Xaa Pro Ser Val Phe Val Val Asp Gly Gln 1 5 10 15 Thr Asp Ile Pro Phe Xaa Arg Leu Xaa Xaa Xaa His Arg Arg Xaa Xaa 20 25 30 Cys Xaa Xaa Xaa Xaa Val Xaa Leu Xaa Leu Xaa Leu Leu Leu Xaa Gly 35 40 45 Ala Gly Leu Ala Xaa Gln Gly Trp Phe Leu Leu Xaa Leu His Xaa Arg 50 55 60 Leu Gly Xaa Xaa Val Xaa Xaa Leu Pro Asp Gly Xaa Xaa Gly Ser Trp 65 70 75 80 Glu Xaa Leu Ile Gln Xaa Xaa Arg Ser His Xaa Xaa Asn Pro Ala Ala 85 90 95 His Leu Thr Gly Ala Asn Xaa Ser Leu Xaa Gly Xaa Gly Gly Pro Leu 100 105 110 Leu Trp Glu Thr Xaa Leu Gly Leu Ala Phe Leu Arg Gly Leu Xaa Tyr 115 120 125 His Asp Gly Ala Leu Val Xaa Xaa Xaa Xaa Gly Tyr Tyr Tyr Xaa Tyr 130 135 140 Ser Lys Val Gln Leu Xaa Gly Val Gly Cys Pro Xaa Gly Leu Ala Xaa 145 150 155 160 Xaa Xaa Xaa Ile Thr His Gly Leu Tyr Lys Arg Thr Xaa Arg Tyr Pro 165 170 175 Glu Xaa Leu Glu Leu Leu Val Ser Xaa Xaa Ser Pro Cys Gly Arg Ala 180 185 190 Xaa Xaa Ser Ser Arg Val Trp Trp Asp Ser Ser Phe Leu Gly Gly Val 195 200 205 Val His Leu Glu Ala Gly Glu Xaa Val Val Val Arg Val Xaa Xaa Xaa 210 215 220 Arg Leu Val Arg Xaa Arg Asp Gly Thr Arg Ser Tyr Phe Gly Ala Phe 225 230 235 240 Met Val <210> 26 <211> 34 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 26 gaattcgata caagagcgaa ggtctcacga ggtc 34 <210> 27 <211> 35 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 27 aaatctagat ccttccttca caccatgaaa gcccc 35 <210> 28 <211> 36 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 28 aggaattcat ggaggagagt gtcgtacggc cctcag 36 <210> 29 <211> 35 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 29 agctcgagct ccttccttca caccatgaaa gcccc 35 <210> 30 <211> 612 <212> DNA <213> Human <400> 30 atggaggaga gtgtcgtacg gccctcagtg tttgtggtgg atggacagac cgacatccca 60 ttcacgaggc tgggacgaag ccaccggaga cagtcgtgca gtgtggcccg ggacggacct 120 gcaggctcct gggagcagct gatacaagag cgaaggtctc acgaggtcaa cccagcagcg 180 catctcacag gggccaactc cagcttgacc ggcagcgggg ggccgttgtt atgggagact 240 cagctgggcc tggccttcct gaggggcctc agctaccatg atggggccct tgtggtcacc 300 aaagctggct actactacat ctactccaag gtgcagctgg gcggtgtggg ctgcccgctg 360 ggcctggcca gcaccatcac ccacggcctc tacaagcgca caccccgcta ccccgaggag 420 ctggagctgt tggtcagcca gcagtcaccc tgcggacggg ccaccagcag ctcccgggtc 480 tggtgggaca gcagcttcct gggtggtgtg gtacacctgg aggctgggga gaaggtggtc 540 gtccgtgtgc tggatgaacg cctggttcga ctgcgtgatg gtacccggtc ttacttcggg 600 gctttcatgg tg 612 <210> 31 <211> 204 <212> PRT <213> Human <400> 31 Met Glu Glu Ser Val Val Arg Pro Ser Val Phe Val Val Asp Gly Gln 1 5 10 15 Thr Asp Ile Pro Phe Thr Arg Leu Gly Arg Ser His Arg Arg Gln Ser 20 25 30 Cys Ser Val Ala Arg Asp Gly Pro Ala Gly Ser Trp Glu Gln Leu Ile 35 40 45 Gln Glu Arg Arg Ser His Glu Val Asn Pro Ala Ala His Leu Thr Gly 50 55 60 Ala Asn Ser Ser Leu Thr Gly Ser Gly Gly Pro Leu Leu Trp Glu Thr 65 70 75 80 Gln Leu Gly Leu Ala Phe Leu Arg Gly Leu Ser Tyr His Asp Gly Ala 85 90 95 Leu Val Val Thr Lys Ala Gly Tyr Tyr Tyr Ile Tyr Ser Lys Val Gln 100 105 110 Leu Gly Gly Val Gly Cys Pro Leu Gly Leu Ala Ser Thr Ile Thr His 115 120 125 Gly Leu Tyr Lys Arg Thr Pro Arg Tyr Pro Glu Glu Leu Glu Leu Leu 130 135 140 Val Ser Gln Gln Ser Pro Cys Gly Arg Ala Thr Ser Ser Ser Arg Val 145 150 155 160 Trp Trp Asp Ser Ser Phe Leu Gly Gly Val Val His Leu Glu Ala Gly 165 170 175 Glu Lys Val Val Val Arg Val Leu Asp Glu Arg Leu Val Arg Leu Arg 180 185 190 Asp Gly Thr Arg Ser Tyr Phe Gly Ala Phe Met Val 195 200 <210> 32 <211> 204 <212> PRT <213> Human <220> <221> VARIANT <222> <223> <400> 32 Met Glu Xaa Ser Val Val Xaa Pro Ser Val Phe Val Val Asp Gly Gln 1 5 10 15 Thr Asp Ile Pro Phe Xaa Arg Leu Xaa Xaa Xaa His Arg Arg Xaa Xaa 20 25 30 Cys Xaa Xaa Xaa Xaa Asp Gly Xaa Xaa Gly Ser Trp Glu Xaa Leu Ile 35 40 45 Gln Xaa Xaa Arg Ser His Xaa Xaa Asn Pro Ala Ala His Leu Thr Gly 50 55 60 Ala Asn Xaa Ser Leu Xaa Gly Xaa Gly Gly Pro Leu Leu Trp Glu Thr 65 70 75 80 Xaa Leu Gly Leu Ala Phe Leu Arg Gly Leu Xaa Tyr His Asp Gly Ala 85 90 95 Leu Val Xaa Xaa Xaa Xaa Gly Tyr Tyr Tyr Xaa Tyr Ser Lys Val Gln 100 105 110 Leu Xaa Gly Val Gly Cys Pro Xaa Gly Leu Ala Xaa Xaa Ile Thr His 115 120 125 Gly Leu Tyr Lys Arg Thr Xaa Arg Tyr Pro Glu Xaa Leu Glu Leu Leu 130 135 140 Val Ser Xaa Xaa Ser Pro Cys Gly Arg Ala Xaa Xaa Ser Ser Arg Val 145 150 155 160 Trp Trp Asp Ser Ser Phe Leu Gly Gly Val Val His Leu Glu Ala Gly 165 170 175 Glu Xaa Val Val Val Arg Val Xaa Xaa Xaa Arg Leu Val Arg Xaa Arg 180 185 190 Asp Gly Thr Arg Ser Tyr Phe Gly Ala Phe Met Val 195 200 204 <210> 33 <211> 33 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 33 gtagaattcg gccaacccag cagcacatct tac 33 <210> 34 <211> 33 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 34 aaatctagat attgctgggt ttgaggtgag tcc 33
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で確認された本発明のタンパク質の
カスパーゼ3阻害作用の結果を示す。図中、レーン1は
非刺激、レーン2は刺激4時間後、前処理なし、レーン
3は刺激4時間後、本発明のタンパク質前処理、レーン
4は刺激14時間後、前処理なし、レーン5は刺激14
時間後、本発明のタンパク質前処理の各サンプルを示
す。また、Aは前駆体カスパーゼ3のバンドを、Bは成
熟カスパーゼ3のバンドを示す。
【図2】 実施例1で抗アクチン抗体を用いた対照実験
の結果を示す。図中、レーン1は非刺激、レーン2は刺
激4時間後、前処理なし、レーン3は刺激4時間後、本
発明のタンパク質前処理、レーン4は刺激14時間後、
前処理なし、レーン5は刺激14時間後、本発明のタン
パク質前処理の各サンプルを示す。また、Aはアクチン
のバンドを示す。
【図3】 アクチノマイシンD(ActD)とTNFα
により活性化されたカスパーゼ3に対するTL4の抑制
活性を調べた結果を示す。横軸は無添加の場合、Act
DはアクチノマイシンDを添加した場合、TNFαはT
NFαを添加した場合、Act+TNFαはActDお
よびTNFαを添加した場合、Act+TNFα+TL
4はActD、TNFαおよびhTL4−2を添加した
場合を示す。縦軸はカスパーゼ3活性の値を示す。
【図4】 ActDとTNFαにより活性化されたカス
パーゼ8に対するTL4の抑制活性を調べた結果を示
す。横軸は無添加の場合、ActDはアクチノマイシン
Dを添加した場合、TNFαはTNFαを添加した場
合、Act+TNFαはActDおよびTNFαを添加
した場合、Act+TNFα+TL4はActD、TN
FαおよびhTL4−2を添加した場合を示す。縦軸は
カスパーゼ8活性の値を示す。
【図5】 肝実質細胞におけるTL4によるNF−kB
活性化を調べた結果を示す。−○−は無添加の場合、−
△−はTL4(hTL4−2)を添加した場合、−□−
はTNFaはTNFαを添加した場合、−◇−はFas
を添加した場合を示す。縦軸はNF−kB活性の値を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 7/06 A61P 9/10 9/04 21/04 9/10 25/00 21/04 25/16 25/00 25/28 25/16 27/02 25/28 31/18 27/02 37/06 31/18 43/00 105 37/06 111 43/00 105 C12N 9/99 111 C12Q 1/68 A C12N 9/99 C12N 15/00 ZNAA C12Q 1/68 A61K 37/64 (72)発明者 引地 由紀子 茨城県つくば市松代4丁目21番地2 シャ レールつくば松代1号棟504号 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 BA14 CA04 DA02 DA06 EA02 EA04 GA11 GA18 GA19 HA12 HA17 4B063 QA01 QA12 QA18 QQ02 QQ42 QR32 QR38 QR55 QR82 QS25 QS34 QS39 QX02 4C084 AA02 AA06 AA07 AA13 BA01 BA08 BA22 CA17 CA18 DC01 DC02 DC32 NA14 ZA011 ZA021 ZA161 ZA331 ZA361 ZA401 ZA551 ZA941 ZB081 4C086 AA01 AA02 AA04 EA16 NA14 ZA01 ZA02 ZA16 ZA33 ZA36 ZA40 ZA55 ZA94 ZB08

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号:1、配列番号:2、配列番
    号:3または配列番号:31で表わされるアミノ酸配列
    と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
    タンパク質またはその塩を含有してなるカスパーゼ3阻
    害剤。
  2. 【請求項2】 配列番号:1、配列番号:2または配列
    番号:3で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のア
    ミノ酸配列が、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列
    の第8〜21番目、第54〜59番目、第93〜102
    番目、第109〜116番目、第118〜126番目、
    第128〜134番目、第144〜149番目、第16
    2〜170番目、第176〜182番目、第184〜1
    89番目、第193〜213番目、第215〜219番
    目および第228〜240番目のアミノ酸配列を有する
    アミノ酸配列である請求項1記載の剤。
  3. 【請求項3】 配列番号:1、配列番号:2、配列番
    号:3または配列番号:31で表わされるアミノ酸配列
    と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
    タンパク質の部分ペプチドまたはその塩を含有してなる
    カスパーゼ3阻害剤。
  4. 【請求項4】 該部分ペプチドが配列番号:1で表され
    るアミノ酸配列の第84〜240番目のアミノ酸配列を
    有するアミノ酸配列からなるペプチドである請求項3記
    載の剤。
  5. 【請求項5】 配列番号:1、配列番号:2、配列番
    号:3または配列番号:31で表わされるアミノ酸配列
    と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
    タンパク質またはその部分ペプチドをコードするDNA
    を含有するDNAを含有してなるカスパーゼ3阻害剤。
  6. 【請求項6】 DNAが配列番号:4から配列番号:1
    0のいずれかの配列番号または配列番号:30で表わさ
    れる塩基配列を含有するDNAである請求項5記載の
    剤。
  7. 【請求項7】 AIDS、アルツハイマー病、パーキン
    ソン病、筋萎縮性側索硬化症、色素性網膜炎、小脳変
    性、骨髄異形成症、再生不良性貧血、鉄芽球性貧血、心
    筋虚血、伝導障害、慢性心不全、移植片対宿主病または
    先天性・後天性酵素障害の予防・治療剤である請求項
    1、請求項3または請求項5記載の剤。
  8. 【請求項8】 配列番号:1、配列番号:2、配列番
    号:3または配列番号:31で表わされるアミノ酸配列
    と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
    タンパク質、その部分ペプチドまたはその塩に対する抗
    体を含有してなるAIDS、アルツハイマー病、パーキ
    ンソン病、筋萎縮性側索硬化症、色素性網膜炎、小脳変
    性、骨髄異形成症、再生不良性貧血、鉄芽球性貧血、心
    筋虚血、伝導障害、慢性心不全、移植片対宿主病または
    先天性・後天性酵素障害の診断剤。
  9. 【請求項9】 配列番号:1、配列番号:2、配列番
    号:3または配列番号:31で表わされるアミノ酸配列
    と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
    タンパク質またはその部分ペプチドをコードするDNA
    を含有するDNAを含有してなるAIDS、アルツハイ
    マー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、色素性
    網膜炎、小脳変性、骨髄異形成症、再生不良性貧血、鉄
    芽球性貧血、心筋虚血、伝導障害、慢性心不全、移植片
    対宿主病または先天性・後天性酵素障害の診断剤。
  10. 【請求項10】 哺乳動物に対して、配列番号:1、配
    列番号:2、配列番号:3または配列番号:31で表わ
    されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミ
    ノ酸配列を含有するタンパク質またはその塩の有効量を
    投与することを特徴とするカズパーゼ3阻害方法。
  11. 【請求項11】 哺乳動物に対して、配列番号:1、配
    列番号:2、配列番号:3または配列番号:31で表わ
    されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミ
    ノ酸配列を含有するタンパク質またはその塩の有効量を
    投与することを特徴とするAIDS、アルツハイマー
    病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、色素性網膜
    炎、小脳変性、骨髄異形成症、再生不良性貧血、鉄芽球
    性貧血、心筋虚血、伝導障害、慢性心不全、移植片対宿
    主病または先天性・後天性酵素障害の予防・治療方法。
  12. 【請求項12】 哺乳動物に対して、配列番号:1、配
    列番号:2、配列番号:3または配列番号:31で表わ
    されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミ
    ノ酸配列を含有するタンパク質またはその部分ペプチド
    をコードするDNAを含有するDNAの有効量を投与す
    ることを特徴とするカスパーゼ3阻害方法。
  13. 【請求項13】 哺乳動物に対して、配列番号:1、配
    列番号:2、配列番号:3または配列番号:31で表わ
    されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミ
    ノ酸配列を含有するタンパク質またはその部分ペプチド
    をコードするDNAを含有するDNAの有効量を投与す
    ることを特徴とするAIDS、アルツハイマー病、パー
    キンソン病、筋萎縮性側索硬化症、色素性網膜炎、小脳
    変性、骨髄異形成症、再生不良性貧血、鉄芽球性貧血、
    心筋虚血、伝導障害、慢性心不全、移植片対宿主病また
    は先天性・後天性酵素障害の予防・治療方法。
  14. 【請求項14】 カスパーゼ3阻害剤を製造するための
    配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3または配列
    番号:31で表わされるアミノ酸配列と同一もしくは実
    質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質または
    その塩の使用。
  15. 【請求項15】 AIDS、アルツハイマー病、パーキ
    ンソン病、筋萎縮性側索硬化症、色素性網膜炎、小脳変
    性、骨髄異形成症、再生不良性貧血、鉄芽球性貧血、心
    筋虚血、伝導障害、慢性心不全、移植片対宿主病または
    先天性・後天性酵素障害の予防・治療剤を製造するため
    の配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3または配
    列番号:31で表わされるアミノ酸配列と同一もしくは
    実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質また
    はその塩の使用。
  16. 【請求項16】 カスパーゼ3阻害剤を製造するための
    配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3または配列
    番号:31で表わされるアミノ酸配列と同一もしくは実
    質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質または
    その部分ペプチドをコードするDNAを含有するDNA
    の使用。
  17. 【請求項17】 AIDS、アルツハイマー病、パーキ
    ンソン病、筋萎縮性側索硬化症、色素性網膜炎、小脳変
    性、骨髄異形成症、再生不良性貧血、鉄芽球性貧血、心
    筋虚血、伝導障害、慢性心不全、移植片対宿主病または
    先天性・後天性酵素障害の予防・治療剤を製造するため
    の配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3または配
    列番号:31で表わされるアミノ酸配列と同一もしくは
    実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質また
    はその部分ペプチドをコードするDNAを含有するDN
    Aの使用。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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