JP2002356433A - 免疫賦活剤 - Google Patents

免疫賦活剤

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JP2002356433A
JP2002356433A JP2001161756A JP2001161756A JP2002356433A JP 2002356433 A JP2002356433 A JP 2002356433A JP 2001161756 A JP2001161756 A JP 2001161756A JP 2001161756 A JP2001161756 A JP 2001161756A JP 2002356433 A JP2002356433 A JP 2002356433A
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Japan
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immunostimulant
lactic acid
polylactic acid
reaction
cyclic
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JP2001161756A
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English (en)
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Shuichi Tamauchi
秀一 玉内
Masahiro Murakami
正裕 村上
Suketsune Iwagaki
丞恒 岩垣
Yasukazu Nagato
康和 長戸
Chieko Murayama
千恵子 村山
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Amato Pharmaceutical Products Ltd
Tokai Education Instruments Co Ltd
Original Assignee
Amato Pharmaceutical Products Ltd
Tokai Education Instruments Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 副作用の少ない新規な免疫賦活剤、並びに上
記免疫賦活剤を利用した免疫賦活のための飲食品を提供
すること。 【解決手段】 縮合度3〜20の環状及び/又は鎖状の
ポリ乳酸混合物を含む免疫賦活剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、免疫賦活剤に関す
る。より詳細には、本発明は、例えば、ウイルスやバク
テリア等の微生物による感染症や各種悪性腫瘍などの予
防や治療に有効な医薬品、特定保健用食品、健康食品等
として用いることができる免疫賦活剤に関する。
【0002】
【従来技術】生体内の免疫系は、細菌、酵母、カビ、ウ
イルスなどの微生物による感染や、腫瘍に対する防御に
重要な役割を果しており、その主要な機構は、Tリンパ
球やBリンパ球などの免疫担当細胞がこれらの微生物や
腫瘍を抗原受容体を介して認識することにより刺激を受
け、抗原特異的に活性化し、これらの異物を排除する能
力を高めることである。常に微生物に曝され、また、細
胞が変異している生体内では、こうしたTリンパ球およ
びBリンパ球の活性化は常時起こっている。また、抗原
特異的な活性化の他に、Tリンパ球およびBリンパ球の
活性化には、菌体成分やレクチン等を認識する受容体を
介する抗原非特異的な活性化がある。抗原特異的および
抗原非特異的のいずれの活性化においても、他からの刺
激が加わるとTリンパ球およびBリンパ球の活性化はさ
らに促進される。
【0003】生体の免疫能力の低下に基づくと考えられ
る各種疾患には、例えば癌,各種病原微生物感染症など
があり、これらの疾患を予防もしくは治療する目的でこ
れまでに種々の免疫増強剤が報告されている。免疫担当
細胞を活性化して微生物感染や腫瘍に対する生体の防御
機構を高めることを目的として、各種の免疫賦活剤が使
用されているが、有効性において満足しうるものは少な
い。また、これらの免疫賦活剤の中には、生体にとって
好ましくない免疫応答を誘導し、種々のアレルギー反応
をはじめとする副作用を引き起こすという問題を伴なう
ものもある。
【0004】一方、食品の開発において、長い間、その
一次機能及び二次機能、すなわち栄養的特性および嗜好
的特性が研究の二大分野を形成していたが、近年になっ
て、生理機能調節特性と呼ばれる三次機能が見出され、
科学的に解明されつつある特定の疾病の予防に役立つ食
品として機能性食品が注目されるようになってきた。免
疫増強効果を有する機能性食品も幾つか提案されてお
り、今後更なる研究が期待される分野となってきている
【0005】これまでの研究により、縮合度3〜20の
環状及び/又は鎖状のポリL−乳酸混合物は、抗悪性腫
瘍剤として有用であることが報告されている(特開平9
−227388号公報および特開平10−130153
号公報)。しかしながら、縮合度3〜20の環状及び/
又は鎖状のポリ乳酸混合物が免疫賦活作用を発揮するか
どうかの評価については報告されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、副作用の少
ない新規な免疫賦活剤を提供することを解決すべき課題
とした。本発明はまた、上記免疫賦活剤を利用した免疫
賦活のための飲食品を提供することを解決すべき課題と
した。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、縮合度3〜20の
環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混合物(CPL)の経口投
与による免疫賦活効果の一つとしてマウスにおける末梢
でのナチュラルキラー(Natural Killer : NK)細胞活
性への増強効果を検討し、CPL経口摂取がナチュラル
キラー細胞を活性化することを見出した。さらに、本発
明者らは、CPLの腹腔投与によるナチュラルキラー細
胞活性への増強効果を検討した結果、一定量以上のCP
Lの腹腔投与により経口摂取の場合と同様の増強効果が
得られることを見い出した。本発明はこれらの知見に基
づいて完成したものである。
【0008】即ち、本発明によれば、縮合度3〜20の
環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混合物を含む免疫賦活剤
が提供される。本発明の免疫賦活剤は、ナチュラルキラ
ー細胞の活性化のために使用することができる。
【0009】好ましくは、ポリ乳酸中における反復単位
である乳酸は実質的にL−乳酸から成る。好ましくは、
縮合度3〜20の環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混合物
は、乳酸を不活性雰囲気下で脱水縮合し、得られた反応
液のエタノールおよびメタノール可溶分を逆相カラムク
ロマトグラフィーに付し、pH2〜3の25〜50重量
%のアセトニトリル水溶液で溶離後、pH2〜3の90
重量%以上のアセトニトリル水溶液で溶離した画分であ
る。
【0010】好ましくは、脱水縮合を窒素ガス雰囲気
下、段階的減圧及び昇温により行う。好ましくは、逆相
カラムクロマトグラフィーを、ODSカラムクロマトグ
ラフィーにより行う。本発明の別の側面によれば、上記
した本発明の免疫賦活剤を含む、免疫賦活のための飲食
品並びに家畜用飼料及び飼料添加物が提供される。
【0011】本発明のさらに別の側面によれば、免疫賦
活剤又は免疫賦活のための飲食品の製造における、縮合
度3〜20の環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混合物の使
用が提供される。本発明のさらに別の側面によれば、縮
合度3〜20の環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混合物の
有効量をヒトなどの哺乳動物に投与することを含む、免
疫を賦活するための方法が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施態様および実
施方法について詳細に説明する。本発明の免疫賦活剤
は、縮合度3〜20の環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混
合物を有効成分として含むものである。
【0013】本発明の免疫賦活剤は、ナチュラルキラー
細胞(NK細胞)を活性化することができ、これにより
生体の免疫能力を増強させる。なお、本発明でいう免疫
賦活とは、生体の有する免疫機能を活性化する効果だけ
ではなく、何らかの理由で生体の免疫機能が低下してい
る場合には、その機能を通常の状態まで回復させる効果
をも含むものである。
【0014】ナチュラルキラー細胞(NK細胞)は、腫
瘍細胞及びウイルスに対する防御作用を発揮するリンパ
球の一種である。NK細胞は、DC56及びDC16マ
ーカーの存在及びDC3マーカーの欠如によって同定す
ることができる。NK細胞は、免疫適合宿主又は免疫抑
制された宿主において抗原非特異的抗腫瘍免疫に関与
し、原発性腫瘍や転移性腫瘍の発生の防止に寄与してい
る。このようにNK細胞は抗原非特異的細胞傷害活性を
有するため、エフェクター細胞として養子免疫に用いる
ことも可能である。本発明の免疫賦活剤はナチュラルキ
ラー細胞を活性化することができるので、これにより腫
瘍細胞やウイルスに対する防御作用を発揮することがで
きる。
【0015】本発明でいうNK細胞の活性化とは、特
に、NK細胞の細胞傷害活性の増大及び/又はサイトカ
イン(IL−2、IFNγ等)の産生を意味する。これ
ら2つのパラメータは、当業者に公知の実施例に記載し
た方法に従って容易に測定可能である。
【0016】本発明の免疫賦活剤は、感染やストレスな
どによる生体の免疫能力の低下に基づくと考えられる各
種疾患を予防するために使用することができ、例えば、
病原性細菌やウイルスの感染防御や癌の予防などを目的
として使用することができる。より具体的には、本発明
の免疫賦活剤は、哺乳動物(例えば、マウス、ネコ、イ
ヌ、牛、馬、羊、山羊、家兎、ヒトなど)に対して免疫
賦活作用を発揮し、ナチュラルキラー細胞の活性化によ
り、各種ウィルス感染症や腫瘍の治療または予防に有用
である。例えば、本発明の免疫賦活剤を腫瘍を保持する
哺乳動物に投与することにより、延命効果を発揮するこ
とができる場合がある。本発明の免疫賦活剤を用いるこ
とができる対象疾患としては、各種白血病、悪性リンパ
腫、骨肉腫、悪性黒色腫、悪性絨毛上皮、筋肉腫、卵巣
癌、子宮癌、前立腺癌、膵癌、胃ならびに腸などの消化
器癌、肺癌、食道癌、頚頭部腫瘍、脳腫瘍、肝癌などの
ウィルス性腫瘍などが挙げられるが、これらに限定され
るものではない。
【0017】本発明の免疫賦活剤を病原性細菌やウイル
スの感染などに先立って予め摂取しておくと、感染しに
くく、また、感染しても治りやすいという予防的作用を
有する。従って、本発明の免疫賦活剤は、健康食品や医
薬品として日頃から摂取しておくことも好ましい。
【0018】本発明の免疫賦活剤及び免疫賦活のための
飲食品においては、縮合度3〜20の環状及び/又は鎖
状のポリ乳酸混合物が有効成分として用いられる。本明
細書で言う「ポリ乳酸混合物」とは、縮合度3〜20の
環状及び/又は鎖状のポリ乳酸が任意の割合で存在する
混合物を意味する。即ち、「混合物」という用語は、縮
合度3〜20の何れかを有するポリ乳酸の混合物である
ことを意味すると同時に、環状および鎖状のポリ乳酸の
混合物を含む概念としても用いられる。このような「ポ
リ乳酸混合物」は、本明細書中以下に述べるように、乳
酸を脱水縮合し、適当な方法で精製することにより得る
ことができる。なお、本明細書では便宜上「ポリ乳酸混
合物」という用語を用いたが、この中には一定の縮合度
を有する環状のポリ乳酸または一定の縮合度を有する鎖
状のポリ乳酸といった単一成分から成るポリ乳酸も含ま
れる。縮合度とは、ポリ乳酸中における反復単位である
乳酸単位の数を意味する。例えば、環状のポリ乳酸は下
記の構造式を有することが推測されるが、式中のnが縮
合度を表す(即ち、n=3〜20)。
【0019】
【化1】
【0020】本明細書で単に「乳酸」と称する場合、こ
の乳酸にはL−乳酸、D−乳酸またはこれらの任意の割
合の混合物の全てが包含される。本発明においては好ま
しくは、乳酸は実質的にL−乳酸から成る。ここで言う
「実質的に」とは、ポリ乳酸混合物中におけるL−乳酸
単位の比率[即ち、(L−乳酸単位数/L−乳酸単位数
+D−乳酸単位数)×100]が、例えば70%以上、
好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、さ
らに好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上
であることを意味する。なお、ポリ乳酸混合物中におけ
るL−乳酸単位の比率は、出発物質として使用する乳酸
中に存在するL−乳酸とD−乳酸の比率に依存する。
【0021】縮合度3〜20の環状及び/又は鎖状のポ
リ乳酸混合物の製造方法は、特に限定されるものではな
いが、例えば、特開平9−227388号公報、特開平
10−130153号公報、または特願平11−398
94号明細書(これらの特許明細書に記載の内容は全て
引用により本明細書の開示として含める。)などに記載
の製造方法により得ることができる。より具体的には、
例えば、縮合度3〜20の環状及び/又は鎖状のポリ乳
酸混合物は、下記の方法Aにより得ることができる。
【0022】方法A:先ず、乳酸(好ましくは、実質的
にL−乳酸から成る乳酸)を不活性雰囲気下で脱水縮合
させる。不活性雰囲気としては、例えば、窒素ガス、ア
ルゴンガスなどが挙げられるが、窒素ガスを用いるのが
好ましい。脱水縮合反応は、常圧〜1mmHg程度の減
圧下、110〜210℃、好ましくは130〜190℃
の温度で行われるが、段階的減圧および段階的昇温によ
って行うのが特に好ましい。反応時間は適宜設定できる
が、例えば1〜20時間反応を行うことができる。段階
的減圧および段階的昇温を用いる場合には、反応時間を
2以上から成る部分的な反応時間に分け、それぞれの部
分において圧力と温度を設定して反応を行う。段階的減
圧を用いる場合は、例えば、常圧→150mmHg→3
mmHgと減圧することができ、段階的昇温を用いる場
合は、例えば、145℃→155℃→185℃と昇温す
ることができる。実際には、これらを組み合わせて、例
えば、145℃で常圧で3時間、145℃で150mm
Hgで3時間、155℃で3mmHgで3時間そして1
85℃で3mmHgで1.5時間反応を行うことができ
る。
【0023】次いで、この脱水縮合反応により得られた
反応混合物にエタノールおよびメタノールを加え、濾過
して濾液を乾燥してエタノールおよびメタノール可溶分
が得られる。即ち、本明細書で言う「エタノールおよび
メタノール可溶分」とはエタノールとメタノールの混合
液に可溶な画分を意味する。なお、エタノールおよびメ
タノール可溶分を得る際には、脱水縮合反応の反応混合
物をエタノールおよびメタノールと混合するが、その際
のエタノールとメタノールの比率は適宜設定することが
でき、例えばエタノール:メタノール=1:9である。
なお、反応混合物にエタノールとメタノールを添加する
順番、方法などは限定されず、適宜選択することがで
き、例えば、脱水縮合反応の反応混合物に先ずエタノー
ルを添加し、次いでメタノールを添加することができ
る。
【0024】上記で得られたエタノール・メタノール可
溶分を逆相カラムクロマトグラフィー、特にオクタデシ
ルシラン(ODS)カラムを用いたクロマトグラフィー
に付し、まずpH2〜3の25〜50重量%のアセトニ
トリル水溶液で溶離する画分を除去し、次いでpH2〜
3の90重量%以上のアセトニトリル水溶液、好ましく
は99重量%以上のアセトニトリル水溶液で溶離してく
る画分を採取すると、縮合度3〜20の環状及び/又は
鎖状のポリ乳酸混合物が得られる。上記のようにして得
られた環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混合物は、水酸化
ナトリウムなどのアルカリ物質で中和し、減圧乾燥後、
常法により下記に述べるような所望の形態に製剤化する
ことができる。
【0025】本発明で用いる縮合度3〜20の環状及び
/又は鎖状のポリ乳酸混合物を製造するための別法とし
ては、例えば、特願平11−265715号明細書に記
載された方法(方法Bとする)または特願平11−26
5732号明細書に記載された方法(方法Cとする)を
挙げることができる(これらの特許明細書に記載の内容
は全て引用により本明細書の開示として含める。)。以
下、方法Bおよび方法Cについて具体的に説明する。
【0026】方法B:この方法は、ラクチドをRYLi
(式中、Rは脂肪族基又は芳香族基を示し、Yは酸素原
子又はイオウ原子を示す)で表されるリチウム化合物の
存在下で重合させることによって環状乳酸オリゴマーを
製造する方法である。重合反応を実施する場合、リチウ
ム化合物(RYLi)の使用割合は、ラクチド1モル当
たり、1〜0.1モル、好ましくは0.2〜0.3モル
の割合である。反応温度は−100〜0℃、好ましくは
−78〜−50℃である。反応は、−78〜−50℃の
温度で開始し、徐々に室温にまで昇温させるように実施
するのが好ましい。反応は、好ましくは反応溶媒の存在
下で実施される。反応溶媒としては、テトラヒドロフラ
ン等の環状エーテルの他、ジエチルエーテル、ジメトキ
シエタン等を用いることができる。反応雰囲気として
は、窒素ガスやアルゴン等の不活性ガス雰囲気が用いら
れる。反応圧力は特に制約されず、好ましくは常圧であ
る。
【0027】なお、上記のようにして得られる乳酸オリ
ゴマーの組成(即ち、環状乳酸オリゴマーと鎖状乳酸オ
リゴマーの混合比率)は、反応助剤として用いるリチウ
ム化合物によって変動する。リチウム化合物として炭素
数1〜3のアルキルアルコールのリチウム化合物(RO
Li)(式中、Rは炭素数1〜3のアルキル基)を用い
る場合には、環状乳酸オリゴマーと鎖状オリゴマーとの
混合物(環状乳酸オリゴマーの割合:80〜85重量
%)が得られる。一方、リチウム化合物としてt−ブチ
ルアルコール等の炭素数4以上のアルキルアルコールの
リチウム化合物や、チオフェノール化合物を用いるとき
には、実質的に環状乳酸オリゴマーのみを選択的に得る
ことができる。
【0028】方法C:この方法は、(i)乳酸を350
〜400mmHgの圧力条件で120〜140℃の範囲
の温度に加熱し、脱水縮合反応させるとともに、ラクチ
ドを留出させずに副生水のみを留出除去する第1加熱工
程、(ii)該第1加熱工程終了後、反応生成物を15
0〜160℃の温度に加熱し、該反応圧力を降圧速度
0.5〜1mmHg/分で15〜20mmHgまで降下
させるとともに、その降圧に際し、ラクチドの留出を回
避させながら副生水のみを留出除去し、該反応圧力が1
5〜20mmHgに降下後、同圧力条件及び反応温度1
50〜160℃においてさらに反応を継続して鎖状乳酸
オリゴマーを主成分とする脱水縮合物を生成させる第2
加熱工程、(iii)該第2加熱工程終了後、0.1〜
3mmHgの圧力条件で150〜160℃で加熱して該
鎖状乳酸オリゴマーを環化させ、環状オリゴマーを生成
させる第3加熱工程、からなることを特徴とする方法で
ある。
【0029】この方法では先ず、第1加熱工程におい
て、減圧下において乳酸を加熱し、脱水縮合反応させ
る。この場合の反応時間は3〜12時間、好ましくは5
〜6時間である。この第1加熱下での反応は、その反応
を円滑に進行させるために、乳酸の脱水縮合により生成
する副生水を留去させるが、この場合、乳酸2分子の脱
水縮合物であるラクチドが留去しないように実施する。
このためには、反応圧力を減圧、好ましくは300〜5
00mmHg、より好ましくは350〜400mmHg
に保持し、この圧力条件下において、100〜140
℃、好ましくは130〜140℃の範囲に加熱するのが
よい。この第1加熱工程での反応により、主に、乳酸の
3〜23分子の脱水縮合物を主成分とする反応生成物が
生じる。
【0030】上記第1加熱工程の終了後、第2加熱工程
において、高められた平均重合度のオリゴマーが得られ
るように、前記第1加熱工程における反応温度よりも高
められた温度、好ましくは145〜180℃、より好ま
しくは150〜160℃の温度に加熱するとともに、反
応圧力を10〜50mmHg、好ましくは15〜20m
mHgの圧力に降下させてさらに脱水縮合反応を継続す
る。
【0031】この反応も、前記第1加熱工程の反応の場
合と同様に、反応を円滑に進行させるために副生水を留
去させるが、ラクチドが留去しない条件で実施する。反
応圧力を前記範囲の圧力にまで降下させる速度(降圧速
度)は、ラクチドの留出を回避し、且つ反応効率を高め
るためには、0.25〜5mmHg/分、好ましくは
0.5〜1mmHg/分の範囲に保持することが通常は
必要である。前記範囲より低い降圧速度では、その所定
圧まで降圧させるのに必要な時間が長くなるため好まし
くなく、一方、前記範囲より高い降圧速度では、ラクチ
ドが副生水とともに留去するようになるので好ましくな
い。
【0032】反応圧力が所定圧力にまで降下後、この反
応圧力において、さらに反応を継続する。この場合の加
熱時間は、3〜12時間、好ましくは5〜6時間であ
る。前記第2加熱工程での反応により、平均重合度が3
〜30、好ましくは3〜23の乳酸オリゴマーが得られ
るが、この場合のオリゴマー中の環状オリゴマーの割合
は、通常、70〜80重量%程度である。
【0033】上記第2加熱工程終了後、第3加熱工程に
おいて、反応圧力を0.25〜5mmHg、好ましくは
0.5〜1mmHgに保持し、145〜180℃、好ま
しくは150〜160℃の温度でさらに反応を継続す
る。反応時間は3〜12時間、好ましくは5〜6時間で
ある。この場合に生じる副生水も留去させる。この場
合、ラクチドの留去も回避させることが好ましいが、反
応生成物にはラクチドは殆んど含まれないので、その降
圧速度を格別遅くする必要はない。前記第3加熱工程で
の反応により、平均重合度3〜30、好ましくは3〜2
3で、かつ環状オリゴマーの割合が90重量%以上、好
ましくは99重量%以上の乳酸オリゴマーが生成され
る。なお、上記方法A、BおよびCは本発明で用いるポ
リ乳酸混合物の製造方法の具体例の一部を示したものに
すぎず、本発明においては他の方法で製造されたポリ乳
酸混合物を用いることもできる。
【0034】本発明の免疫賦活剤は、他の化学療法剤お
よび/または他の免疫療法剤と併用することもできる。
他の化学療法剤としては、マイトマイシン、アドリアマ
イシン、シスプラチン、ビンデシン、ビンクリスチン、
サイクロフォスファミド、イフォマファミド、ブレオマ
イシン、ペプレオマイシンもしくはエトポシドのような
制癌剤が挙げられる。また他の免疫療法剤としては、微
生物もしくは細菌細胞壁骨核成分;免疫活性多糖天然型
もしくは遺伝子工学手法で得られるサイトカイン;また
はコロニー刺戟因子のようなものが挙げられ、上記免疫
活性多糖としてはレンチナンもしくはシゾフィラン等
が、細菌細胞壁骨核成分としてはムラミルジペプチド誘
導体等が、微生物としては乳酸菌等が、また天然型もし
くは遺伝子工学手法で得られるサイトカインとしてはイ
ンターフェロン等が挙げられる。
【0035】本発明の免疫賦活剤は、前記の成分に加え
てさらに必要に応じ、本発明の効果を損なわない範囲内
で、医薬品類、医薬部外品類などの製剤に使用される成
分や添加剤を任意に選択・併用して製造することができ
る。本発明の免疫賦活剤は、単独の医薬品類として使用
できる以外に、医薬品類や医薬部外品類などに配合して
用いることもできる。また、本発明の免疫賦活剤は他の
機能性食品と一緒に配合にて用いたり、併用することが
できる。
【0036】本発明の免疫賦活剤の形態は特に限定され
ず、経口投与又は非経口投与用の製剤形態の中から目的
に最も適した適宜の形態のものを選択することが可能で
ある。経口投与に適した製剤形態としては、例えば、錠
剤、カプセル剤、散剤、ドリンク剤、顆粒剤、細粒剤、
シロップ剤、溶液剤、乳剤、懸濁剤、チュアブル剤など
を挙げることができ、非経口投与に適する製剤形態とし
ては、例えば、注射剤(皮下注射、筋肉内注射、又は静
脈内注射など)、外用剤、点滴剤、吸入剤、噴霧剤など
が挙げられるが、これらに限定されることはない。
【0037】経口投与に適当な液体製剤、例えば、溶液
剤、乳剤、又はシロップ剤などは、水、ショ糖、ソルビ
ット、果糖などの糖類、ポリエチレングリコール、プロ
ピレングリコールなどのグリコール類、ごま油、オリー
ブ油、大豆油などの油類、p−ヒドロキシ安息香酸エス
テル類などの防腐剤、ストロベリーフレーバー、ペパー
ミントなどのフレーバー類などを用いて製造することが
できる。また、カプセル剤、錠剤、散剤、又は顆粒剤な
どの固体製剤の製造には、乳糖、ブドウ糖、蔗糖、マン
ニットなどの賦形剤、澱粉、アルギン酸ソーダなどの崩
壊剤、ステアリン酸マグネシウム、タルクなどの滑沢
剤、ポリビニールアルコール、ヒドロキシプロピルセル
ロース、ゼラチンなどの結合剤、脂肪酸エステルなどの
界面活性剤、グリセリンなどの可塑剤などを用いること
ができる。
【0038】非経口投与に適当な注射用又は点滴用の製
剤は、好ましくは、受容者の血液と等張な滅菌水性媒体
に有効成分である上記の物質を溶解又は懸濁状態で含ん
でいる。例えば、注射剤の場合、塩溶液、ブドウ糖溶
液、又は塩水とブドウ糖溶液との混合物からなる水性媒
体などを用いて溶液を調製することができる。腸内投与
のための製剤は、例えば、カカオ脂、水素化脂肪、又は
水素化カルボン酸などの担体を用いて調製することがで
き、座剤として提供される。また、噴霧剤の製造には、
有効成分である上記の物質を微細な粒子として分散させ
ることができ、受容者の口腔および気道粘膜を刺激せ
ず、かつ有効成分の吸収を容易ならしめる担体を用いる
ことができる。担体としては、具体的には、乳糖又はグ
リセリンなどが例示される。有効成分である物質及び使
用する担体の性質に応じて、エアロゾル又はドライパウ
ダーなどの形態の製剤が調製可能である。これらの非経
口投与用製剤には、グリコール類、油類、フレーバー
類、防腐剤、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、結合剤、界面活
性剤、可塑剤などから選択される1種又は2種以上の飲
食品を添加することもできる。
【0039】本発明の免疫賦活剤の投与量及び投与回数
は、投与の目的、投与形態、摂取者の年齢、体重又は性
別などの条件などを含む種々の要因により適宜設定する
ことができるが、一般的には、有効成分の投与量として
一日当り1〜10,000mg/kg、好ましくは10
〜2000mg/kg、より好ましくは10〜200m
g/kgである。上記投与量の製剤を一日1〜4回程度
に分けて投与することが好ましい。本発明の免疫賦活剤
の投与時期は特に限定されず、微生物感染の前でも後で
もよい。
【0040】本発明はさらに、縮合度3〜20の環状及
び/又は鎖状のポリ乳酸混合物を含む免疫賦活のための
飲食品にも関する。即ち、本発明で用いる縮合度3〜2
0の環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混合物は、上記した
ような単独の製剤の形態で使用するのみならず、飲食品
の中に配合して用いることができる。本発明の免疫賦活
のための飲食品は、ポリ乳酸混合物を分解させることな
く配合し得るものであれば、その配合形態には特に制限
はない。
【0041】本発明による免疫賦活のための飲食品の製
品の具体例としては、清涼飲料、ドリンク剤、健康食
品、特定保健用食品、機能性食品、機能活性型食品、栄
養補助食品、サプレメント、飼料、飼料添加物などと一
般に呼称される、飲料を含む健康食品または補助食品が
挙げられる。また、本発明の免疫賦活剤は、獣医薬、餌
飼料、家畜用飼料及び飼料添加物等として用いることも
できる。
【0042】飲食品の具体例としては、例えば、チュー
インガム、チョコレート、キャンディー、錠菓、ゼリ
ー、クッキー、ビスケット、ヨーグルト等の菓子類、ア
イスクリーム、氷菓等の冷菓類、茶、清涼飲料(ジュー
ス、コーヒー、ココア等を含む)、栄養ドリンク剤、美
容ドリンク剤等の飲料、パン、ハム、スープ、ジャム、
スパゲティー、冷凍食品など任意の飲食品を挙げること
ができる。あるいは、本発明で用いるポリ乳酸混合物は
調味料又は食品添加剤などに添加して用いることもでき
る。本発明の免疫賦活のための飲食品を摂取することに
より免疫賦活効果が発揮され、実質的に有害な副作用を
示さない安全な飲食品を提供することができる。本発明
の免疫賦活のための飲食品は、ポリ乳酸混合物を、食品
に使われる一般的な原料に直接混合、分散したのち、公
知の方法により所望の形態に加工することによって得る
ことができる。
【0043】本発明の免疫賦活のための飲食品はあらゆ
る形態の飲食品を包含するものであり、その種類は特に
制限されず、上記したような各種飲食物、あるいは各種
栄養組成物、例えば各種の経口又は経腸栄養剤や飲料等
に、本発明の免疫賦活剤を配合して飲食品として提供す
ることができる。このような飲食品の組成としては、縮
合度3〜20の環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混合物の
他に、蛋白質、脂質、糖質、ビタミン及び/又はミネラ
ル類などを含めることができる。飲食品の形態は特に限
定されず、摂取しやすい形態であれば、固形、粉末、液
体、ゲル状、スラリー状等のいずれであってもよい。
【0044】飲食品中におけるポリ乳酸混合物の含有量
は特には限定されないが、一般的には0.1〜20重量
%、より好ましくは0.1〜10重量%程度である。飲
食品に含まれるポリ乳酸混合物の量は、本発明の目的と
する免疫賦活作用を発揮できる程度に含まれることが好
ましく、好ましくは摂取される飲食物1食中に0.1g
から10g程度、より好ましくは0.5gから3g程度
である。以下の実施例により本発明をさらに具体的に説
明するが、本発明は実施例によっていかなる点において
も限定されることはない。
【0045】
【実施例】製造例1:ポリ乳酸混合物(以下、CPLと
も称する)の製造 マントルヒーターに収めたセパラブルフラスコにL−乳
酸(D−乳酸も混入しているもの)500mlを入れ
た。窒素ガス300ml/分の流入及び撹拌を行い、溜
出水は保温した下降型接続管を経て還流冷却器付フラス
コに導きながら、145℃で3時間加熱した。更に15
0mmHgに減圧して同温度で3時間加熱した後、3m
mHgの減圧下155℃で3時間、最後に3mmHgの
減圧下185℃で1.5時間加熱し、反応生成物である
ポリ乳酸を得た。得られたポリ乳酸は100℃に保ち、
エタノール100mlに続いてメタノール400mlを
それぞれ加えた後放冷した。これをメタノール500m
l中に加え、よく撹拌して静置した後濾過して精製し
た。その濾液を減圧乾燥してアセトニトリルに溶解し、
全量を200ml(原液)とした。
【0046】この原液を、予め平衡化した逆相ODSカ
ラム(TSK gel ODS−80TM)にかけ、0.01M
塩酸を含む30%、50%および100%アセトニトリ
ル(pH2.0)でステップワイズに溶離し、アセトニ
トリル100%溶出画分であるポリ乳酸(縮合度3〜2
0)を得た。得られた物質の質量スペクトルを図1に示
す。図1中の規則的なフラグメントイオンピークから明
らかなように、得られたポリ乳酸の混合物は、環状縮合
体を主体とし、直鎖状縮合体が少量混在した状態になっ
ている。
【0047】試験例1:試験例1では、環状ポリ乳酸
(CPL) の経口摂取による生体免疫反応、特に抗腫瘍
活性を示すエフェクター細胞の一つであるナチュラルキ
ラー(Natural Killer:NK)の活性について検討を加
えた。 (材料および方法)6週令雌C57BL/6マウスにC
PL含有飼料を2〜6週間自然経口摂取させた。CPL
の飼料への含有量は0.1%と1.0%の2種類を用い
た。脾臓細胞は脾臓摘出後細胞浮遊液とし、腸管上皮リ
ンパ球(Intraepithelial lymphocytes: IEL)は常法に従
って分離後、Precollにて精製したものを用いた。NK
活性は、その標的細胞であるリンホーマ(YAC−1)
51Crナトリウム溶液で標識し、エフェクター細胞と
100:1、50:1、25:1の割合で混ぜて37
℃、CO2インキュベーターにて4時間反応後の培養上
清中の放射活性をγカウンターで測定して細胞障害活性
を算出した。また、サイトカインの検出は、細胞内サイ
トカイン染色を用い、分離した細胞をBreferdinで4〜
6時間処理した後、リンパ球表面抗原(CD4もしくは
CD8) に対する抗体で染色し、パラホルムアルデヒ
ド溶液で固定後サポニンで細胞膜に穴を開けて蛍光標識
抗サイトカイン抗体にて染色を行い、自動細胞分析装置
(FACScan)にて二次元解析を行った。
【0048】(結果および考察)CPLの自然経口摂取
によって、脾臓中のNK活性が、未摂取群の活性値に対
して30‐40%増強された。0.1%と1.0%摂取
群の間では差は認められず共に同程度のNK活性を示し
た。lymphokine activated killer(LAK)活性は、認
められなかった。細胞数に変化は認められなかった。ま
た、サイトカインの産生を細胞内染色で見た場合、CD8+
IL-2+細胞が、未摂取群の約2〜5倍増加していた。I
ELに関しては、軽度のNK活性が認められ、細胞数の
変化は認められなかった。以上のことより、CPLの経
口摂取は腸管および脾臓中のNK活性を増強することが明
らかになった。
【0049】試験例2:試験例2では、腹腔内投与によ
るNK活性の増強効果について検討した。
【0050】(材料および方法)6週令雌C57BL/
6マウスの腹腔にCPL4mg/mouseの濃度で隔
日で10回投与した。最終投与2日後に脾臓を摘出し細
胞浮遊液にして、NK活性は、YAC−1、LAK活性
はRDM4を51Crナトリウム溶液で標識し、エフェク
ター細胞と標的細胞を100:1、50:1、25:1
の割合で混ぜて37℃、CO2インキュベータにて4時
間反応後の培養上清中の放射活性をγカウンターで測定
して細胞障害活性を算出した。また、CPLの最終投与
濃度がその半量であるマウスについても同様に検討を加
えた。
【0051】(結果および考察) (1)図2に、CPL腹腔投与によるC57BL/6マ
ウス脾臓の細胞数とNK活性およびLAK活性の検討の
結果を示す。6週令雌マウスに1回4mgのCPLを隔
日に投与し、最終投与2日後に脾臓を摘出して細胞数と
NKおよびLAK活性を測定した。 a)40mgのCPL投与時の脾細胞数。溶媒:DMS
O 40mgのCPLを投与したマウス脾臓のNK活性及び
LAK活性を、b)YAC−1(NK活性)、c)RD
M4(LAK活性)およびd)EL−4(NK・LAK
非感受性)を標的細胞として51Cr-release法にて測定
した。図2の結果から分かるように、総投与量40mg
のCPLの腹腔投与において脾細胞数は対照群(通常
食)と差は認められなかった。しかし、NK活性および
LAK活性は対照群に対して約2倍高い値を示した。ま
た、20mgCPL腹腔投与においては細胞数の変化お
よびNK活性、LAK活性ともに増強は認められなかっ
た。
【0052】以上の結果、総量40mgCPLの腹腔投
与により、マウス脾臓中のNK・LAK活性を増強する
ことが明らかになった。その増強効果は経口摂取の場合
と同様約2倍の効果であった。
【0053】試験例3:本試験では運動選手にCPLを
投与した。CPL投与群(n=10)と対照群(n=1
0)に分け、夏期合宿期間(60日)とその後30日間
を中心に、NK細胞数について検討した。CPL投与群
では、1日当たり10gの量のCPLを60日間に渡り
摂取させた。ALTRA−EPICSを用いて、CD5
6によるNK細胞(%)を表示した。図3はその結果を
示す。CPL投与により、NK細胞の有意な増加が認め
られた。
【0054】
【発明の効果】本発明の免疫賦活剤は、ナチュラルキラ
ー細胞を活性化して、生体の免疫機能を増強させること
ができる。従って、本発明の免疫賦活剤又はこれを添加
した飲食品を摂取することによって、感染やストレスな
どによる生体の免疫能力の低下に基づくと考えられる各
種疾患を予防することができる。また、本発明において
有効成分として用いられるポリ乳酸混合物は、生体成分
に由来する乳酸の低縮合体であることから、生体適合性
が高く、副作用が少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、製造例1で得られたポリ乳酸混合物の
質量スペクトルを示す。
【図2】図2は、CPL腹腔投与によるC57BL/6
マウス脾臓の細胞数とNK活性およびLAK活性の検討
の結果を示す。
【図3】図3は、CD56によるNK細胞の比率(%)
を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩垣 丞恒 神奈川県秦野市東田原497−6 (72)発明者 長戸 康和 神奈川県厚木市森の里2−20−12 (72)発明者 村山 千恵子 神奈川県海老名市上今泉5−38−1 Fターム(参考) 2B150 AA01 AA02 AA06 AA20 AB03 AB10 AB20 4B018 LE01 MD09 ME08 ME10 4C086 AA01 AA02 FA02 MA01 MA04 NA14 ZB09 ZB22 ZC75

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縮合度3〜20の環状及び/又は鎖状の
    ポリ乳酸混合物を含む免疫賦活剤。
  2. 【請求項2】 ナチュラルキラー細胞の活性化のために
    使用する、請求項1に記載の免疫賦活剤。
  3. 【請求項3】 ポリ乳酸中における反復単位である乳酸
    が実質的にL−乳酸から成る、請求項1又は2に記載の
    免疫賦活剤。
  4. 【請求項4】 縮合度3〜20の環状及び/又は鎖状の
    ポリ乳酸混合物が、乳酸を不活性雰囲気下で脱水縮合
    し、得られた反応液のエタノールおよびメタノール可溶
    分を逆相カラムクロマトグラフィーに付し、pH2〜3
    の25〜50重量%のアセトニトリル水溶液で溶離後、
    pH2〜3の90重量%以上のアセトニトリル水溶液で
    溶離した画分である、請求項1から3の何れか1項に記
    載の免疫賦活剤。
  5. 【請求項5】 脱水縮合を窒素ガス雰囲気下、段階的減
    圧及び昇温により行う、請求項4に記載の免疫賦活剤。
  6. 【請求項6】 逆相カラムクロマトグラフィーを、OD
    Sカラムクロマトグラフィーにより行う請求項4又は5
    に記載の免疫賦活剤。
  7. 【請求項7】 請求項1から6の何れかに記載の免疫賦
    活剤を含む、免疫賦活のための飲食品。
  8. 【請求項8】 請求項1から6の何れかに記載の免疫賦
    活剤を含む、免疫賦活のための家畜用飼料及び飼料添加
    物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004039794A1 (ja) * 2002-11-01 2004-05-13 Yoichiro Nagasu 細胞賦活剤、細胞賦活剤製造方法及びその装置
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WO2004107877A1 (en) 2003-06-05 2004-12-16 Purac Biochem B.V. Antimicrobial composition comprising a mixture of lactic acid or a derivative thereof and an inorganic acid
JP2006524639A (ja) * 2003-04-29 2006-11-02 リジュジトゥアンリミンジヤオチャン 党参および黄耆の組成物、それらの調製方法およびその使用

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