JP2002355577A - 選別装置 - Google Patents
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Abstract
する磁力選別機及び乾燥食品中の金属を検知する金属探
知器を個々に使用するのに比して、金属探知器における
非磁性金属の検知感度を向上させて非磁性金属を含んだ
乾燥食品の除去効率をより向上させると共に、装置の設
置スペースを小さくすることができる選別装置を提供す
る。 【解決手段】選別装置1は、乾燥食品を搬送するための
搬送用ベルト41、搬送用ベルト41を巻き掛ける駆動
ロール42及び分離用永久磁石ロール43を有し、分離
用永久磁石ロール43により磁性物を混入あるいは付着
した乾燥食品を分離する磁力選別機40と、磁力選別機
40の下流側に配置され、分離された乾燥食品を除いた
乾燥食品中の非磁性金属を検知する金属探知器50とを
具備している。磁力選別機40と金属探知器50とは、
一体のユニット内に収納されている。
Description
食品に含まれる金属、石、泥等の異物を除去するための
選別装置に関する。
乾燥椎茸等の乾燥食品には、その製造時において、必然
的にステンレス等の金属、石、泥等の異物が含まれてし
まう。従って、これら異物及び異物を混入あるいは付着
した不良乾燥食品は、乾燥食品の製造メーカーにおいて
出荷前に除去され、異物を混入あるいは付着していない
良品の乾燥食品のみを市場に供給するようにしている。
ト中の磁性微小金属片を除去するための永久磁石式ロー
ルセパレータとして、従来、例えば、図9に示すものが
知られている(特開平4−74546号公報参照)。こ
の永久磁石式ロールセパレータは、樹脂ペレットを搬送
するための樹脂ペレット搬送用ベルト101と、この樹
脂ペレット搬送用ベルト101を巻き掛ける駆動ロール
102及び5000ガウス以上の磁束密度を有する分離
用永久磁石ロール103と、この永久磁石ロール103
からベルト101が分離する下端近傍に設けられた分離
用スクレーパ104とを備えている。
屑や長いペレットを分離されたペレットが、永久磁石式
ロールセパレータの駆動ロール102側の樹脂ペレット
搬送用ベルト101上に供給される。この搬送用ベルト
101は、永久磁石ロール103方向へ移動し、搬送用
ベルト101上に供給されたペレットは、ベルト101
上を広がりを永久磁石ロール103の位置に到達する。
そして、搬送用ベルト101は永久磁石ロール103に
沿って円運動を始め、この結果、ペレットには搬送の速
度に重力による下向きの加速度が加算され、速度を変え
ながら落下する。この時、磁性金属片が混入していない
ペレットは、ロール103に引き付けられないので、ベ
ルト11の移動速度と重力加速度による落下とを合わせ
た力に、前方向成分も増加されてロール103の前方端
部に相当する位置よりやや上に相当する位置からベルト
101を離れ落下する。一方、磁性金属片が混入してい
るペレットは、ロール103に引き付けられる結果、大
型の磁性金属片混入ペレットは、落下することなく、よ
り磁力の強い方向に付着した状態で移動し、そのままス
クレーパ104まで移動し、ここで擦り落とされて落下
する。また、微細な磁性金属片混入ペレットは、ロール
103に引き付けられ、その結果、前向きの成分が減じ
られ、その金属片の大きさ及びそのペレット中での位置
に応じて、前向きの速度成分が殆ど0又は後向きの速度
成分を得てベルト101から離れ落下する。
良品受け105に集積され、混入のないペレットは、不
良品受け105の前方に配置された良品受け106に集
積されるようになっている。また、従来においては、磁
性体であると非磁性体であるとを問わず乾燥食品中の金
属を金属探知器により検知し、この検知信号に基づいて
リジェクターを作動させ、金属片が混入した乾燥食品を
不良品受けに集積し、混入のない乾燥食品を良品受けに
集積するようにしている。
来の、樹脂ペレット中の磁性微小金属片を除去するため
の永久磁石式ロールセパレータや金属探知器にあって
は、それら永久磁石式ロールセパレータや金属探知器を
ともに備えたものはなく、全く別個の装置として存在
し、永久磁石式ロールセパレータ及び金属探知器を個々
に使用するようにしている。そして、永久磁石式セパレ
ータによって磁性物を分離してから非磁性金属を検知す
るのか、あるいは金属探知器によって金属を検知してか
ら磁性物を分離するのかの順序も定まっていない。この
ため、金属探知器における金属の検知感度、特に非磁性
金属の検知感度が低く、微小な非磁性金属の除去をでき
ない場合もあり、非磁性金属の除去効率が悪かった。ま
た、磁性物を分離する永久磁石式ロールセパレータと金
属を検知する金属探知器とを共に備えた場合に装置の設
置スペースが大型化してしまうおそれがあった。
なされたものであり、その目的は、磁性物を混入あるい
は付着した乾燥食品を分離する磁力選別機及び乾燥食品
中の金属を検知する金属探知器を個々に使用するのに比
して、金属探知器における非磁性金属の検知感度を向上
させて非磁性金属を含んだ乾燥食品の除去効率をより向
上させると共に、装置の設置スペースを小さくすること
ができる選別装置を提供することにある。
め、本発明のうち請求項1に係る選別装置は、乾燥食品
を搬送するための搬送用ベルト、該搬送用ベルトを巻き
掛ける駆動ロール及び分離用永久磁石ロールを有し、該
分離用永久磁石ロールにより磁性物を混入あるいは付着
した乾燥食品を分離する磁力選別機と、該磁力選別機の
下流側に配置され、分離された乾燥食品を除いた乾燥食
品中の非磁性金属を検知する金属探知器とを具備したこ
とを特徴としている。
別機の搬送用ベルトにより搬送されて分離用永久磁石ロ
ールにより磁性物を混入あるいは付着した乾燥食品が分
離され、分離された乾燥食品を除いた乾燥食品中の非磁
性金属が金属探知器により検知される。金属探知器に
は、磁性物が入り込まないため、金属探知器の発振コイ
ルからの電磁場が磁性物によって乱されず、非磁性金属
の検知感度が向上する。このため、より微小な非磁性金
属を含んだ乾燥食品を除去することができ、非磁性金属
を含んだ乾燥食品の除去効率を向上させることができ
る。
請求項1記載の発明において、前記磁力選別機と前記金
属探知器とを一体のユニット内に収納したことを特徴と
している。この選別装置によれば、磁力選別及び金属探
知の機能を有する装置の設置スペースを小さくすること
ができる。
請求項1又は2記載の発明において、前記分離用永久磁
石ロールが、隣り合う永久磁石の磁極が互いに反発する
ように配置された複数のリング状永久磁石と、隣接する
前記リング状永久磁石間に設置された軟鉄製ヨークとを
備えて構成されると共に、前記金属探知器の入口に、該
金属探知器からの電磁場の漏れを抑制するステンレス製
リングを取付けたことを特徴としている。
ールからの磁力線は、個々のリング状永久磁石から飛ぶ
ため、分離用永久磁石ロールを単一の永久磁石で構成す
る場合よりも、遠くに飛ばず、また、ステンレス製リン
グにより金属探知器からの電磁場の漏れが抑制されるた
め、分離用永久磁石ロールと金属探知器とを近くに配置
しても、分離用永久磁石ロールからの磁力線により金属
探知器からの電磁場に乱れが生じるのを回避でき、非磁
性金属の誤検知を回避することができる。このため、分
離用永久磁石ロールと金属探知器とを近くに配置するこ
とが可能となり、より一層、磁力選別及び金属探知の機
能を有する装置の設置スペースを小さくすることができ
る。
請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の発明におい
て、前記磁力選別機の上流側に、所定の重さを有する前
記乾燥食品に比して軽い異物を除去する風力選別機を設
置したことを特徴としている。この選別装置によれば、
所定の重さを有する乾燥食品に比して軽い異物、例え
ば、毛髪、ビニールの紐片等を風力選別機で除去し、こ
れら軽い異物を除去した乾燥食品が磁力選別機の搬送用
ベルトに送られる。
請求項4記載の発明において、前記風力選別機の上流側
に、所定範囲の大きさを有する適正形状の前記乾燥食品
に比して大きい物及び小さい物を分離する形状選別機を
設置したことを特徴としている。この選別装置によれ
ば、所定範囲の大きさを有する適正形状の乾燥食品に比
して大きい物及び小さい物、例えば、異常に形状の大き
い乾燥食品や形状の小さな金属粉、石、乾燥食品の粉等
を形状選別機で分離し、これら大きい物や小さい物が分
離された適正形状の乾燥食品が風力選別機に送られる。
て説明する。図1は、本発明に係る選別装置の概略説明
図である。図2は、本発明に係る選別装置の正面図であ
る。図1に示すように、選別装置1は、形状選別機1
0、形状選別機10の下流側に配置された風力選別機2
0、風力選別機20の下流側に設置された磁力選別機4
0、磁力選別機40の下流側に設置された金属探知器5
0とを一体のユニット内に収納している。
きさを有する適正形状の乾燥食品に比して大きい物及び
小さい物を分離するものであって、振動可能に設置され
た筐体11内に上下2段構造の金網部材13,14を設
けた振動フィーダで構成されている。形状選別機10の
筐体11の一端部(図1における右端部)には、金属、
石、泥等の異物を含んだ乾燥野菜、ごま、乾燥ひじき、
乾燥椎茸等の乾燥食品が導入される供給口12が設けら
れ、供給口12から導入された乾燥食品は、形状選別機
10の振動により上段の金網部材13上を所定方向(図
1における右側から左側への方向)に進行するようにな
っている。筐体11の他端部であって上段の金網部材1
3の進行方向端部には、大形状物排出口15が設けられ
ている。また、筐体11の進行方向端部であって下段の
金網部材14の下方には、小形状物排出口16が設けら
れている。また、筐体11の進行方向略中央部には、下
段の金網部材14から筐体11の下方外部に延びる適正
形状物排出口17が設けられている。そして、上段の金
網部材13のメッシュサイズは、所定範囲の大きさを有
する適正形状の乾燥食品を通過可能とし、それよりも大
きい物、例えば、異常に大きな乾燥食品を遮断するサイ
ズで形成されている。また、下段の金網部材14のメッ
シュサイズは、所定範囲の大きさを有する適正形状の乾
燥食品よりも小さい物、例えば、金属粉、乾燥食品の粉
等を通過可能とし、所定範囲の大きさを有する適正形状
の乾燥食品を遮断するサイズで形成されている。
する乾燥食品に比して軽い異物、例えば、毛髪、ビニー
ルの紐片等を除去するものであって、頂部に入口24を
底部に出口25を有する筐体21を備えている。そし
て、風力選別機20は、筐体21の頂部から底部に向っ
て延びる仕切り板22によって入口24に連通する乾燥
食品落下通路26と下部において乾燥食品落下通路26
と連通する排出通路27とを仕切っている。出口25
は、乾燥食品落下通路26及び排出通路27に連通して
いる。そして、筐体21内であって、乾燥食品落下通路
26の下方左側部(図1における下方左側部)には、エ
ア供給源に接続された複数のエアノズル23が設置され
ている。また、排出通路27の上方右側部には、排出通
路27に連通するダクト接続部29が設けられ、このダ
クト接続部29には排出通路27を集塵機30に接続す
るためのダクト28が接続されている。集塵機30は、
乾燥食品から除去した毛髪等の軽いものを吸引する。
下方向と直交する方向に所定速度で走行する、乾燥食品
を搬送するための搬送用ベルト41と、搬送用ベルト4
1を巻き掛ける駆動ロール42及び分離用永久磁石ロー
ル43とを備えている。分離用永久磁石ロール43は、
搬送用ベルト41の下流側に設けられ、分離用永久磁石
ロール43により磁性物を混入あるいは付着した乾燥食
品を磁性物を混入あるいは付着していない乾燥食品から
分離する。磁性物としては、鉄、ステンレス、コバル
ト、ニッケル、及び石や泥中の酸化鉄等が挙げられる。
搬送用ベルト41の走行速度は、単位時間当たりの処理
量、分離する乾燥食品、磁性物の種類や大きさによって
適宜決定されるものであるが、通常、30cm/ sec
〜120cm/ secの範囲から適宜決定することが好
ましい。また、搬送用ベルト41の走行速度は、駆動ロ
ール42の回転速度を調整することによって調整され、
駆動ロール42は図示しない電動機に接続されている。
また、分離用永久磁石ロール3から搬送用ベルト41が
分離する下端近傍には、分離用スクレーパ44が設置さ
れている。
3に最もよく示すように、回転軸43aと、回転軸43
aの周囲であって、隣り合う永久磁石の磁極が互いに反
発するように配置された複数のリング状永久磁石43d
と、隣接するリング状永久磁石43d間及び両端のリン
グ状永久磁石43dの両側に設置された軟鉄製ヨーク4
3eとを備えている。そして、両端の軟鉄製ヨーク43
eの両側には、これら複数のリング状永久磁石43d及
び軟鉄製ヨーク43eが互いに接触するように固定する
ための1対の固定部材43b、43cが設置されてい
る。片側の固定部材43cを締付ナット43fで外側か
ら締付固定することにより、複数のリング状永久磁石4
3d及び軟鉄製ヨーク43eが互いに接触するように固
定される。このように、分離用永久磁石ロール43を、
隣り合う永久磁石の磁極が互いに反発するように配置さ
れた複数のリング状永久磁石43dと、隣接するリング
状永久磁石43d間及び両端のリング状永久磁石43d
の両側に設置された軟鉄製ヨーク43eとで構成するこ
とで、分離用永久磁石ロール43からの磁力線は、図3
における一点鎖線に示すように、個々のリング状永久磁
石43dから飛ぶため、分離用永久磁石ロールを単一の
永久磁石で構成する場合よりも、遠くに飛ばない。な
お、参考として、分離用永久磁石ロールを単一の永久磁
石で構成した場合の磁力線を破断線で示す。なお、リン
グ状永久磁石43dの個々の残留磁束密度は、分離する
磁性物の透磁率によって適宜決定されるものであるが、
ステンレス等の弱磁性物を分離するには、12500〜
13000ガウス程度が好ましく、これらリング状永久
磁石43dを組合せた場合の軟鉄製ヨーク43eに生じ
る残留磁束密度は11000〜12000ガウス程度と
することが好ましい。
物を混入あるいは付着した、分離された乾燥食品を収集
する漏斗状の収集器45と、この収集器45の下方に設
置された不良品受け46とが設けられている。そして、
収集器45の上端であって分離用永久磁石ロール43の
下流側には、支点47を中心に所定角度の範囲で揺動可
能な磁性物分離板48が設けられている。支点47も搬
送用ベルト41の走行方向と略平行の方向に移動可能と
なっている。磁性物分離板48は、分離用永久磁石ロー
ル43により分離された磁性物を混入あるいは付着した
乾燥食品と磁性物を混入あるいは付着していない乾燥食
品とを分離するものであって、支点47の位置及び磁性
物分離板48の角度を、磁性物及び乾燥食品の種類や大
きさに応じて適宜調節するようにしている。また、漏斗
状収集器44の磁性物分離板48を挟んだ外側には、分
離された乾燥食品を除く乾燥食品が落下可能な通路49
が形成されている。
接続されたエア供給源、集塵機30、磁力選別機40の
駆動ローラ42に接続された電動機、及び磁性物分離板
48は、制御盤80に接続され、制御盤80は、形状選
別機10の振動制御、エア供給源のエア供給制御、集塵
機30の吸引制御、駆動ローラ42の回転制御、及び磁
性物分離板48の角度及び支点47の位置制御を行なう
ようになっている。
方下流側に設置され、落下する、磁性物を混入あるいは
付着していない(分離された乾燥食品を除いた)乾燥食
品中の非磁性金属を検知するようになっている。金属探
知器50は、そのヘッド部の略中央に落下してくる乾燥
食品が通過可能な貫通路51を有し、貫通路51には、
図4に示すように、電磁場を発生するための発振用コイ
ルTXと、発振用コイルTXの両側に所定距離を置いて
設置され、発振用コイルTXにより発生した電磁場によ
って電圧を励起する受信用コイルRX1,RX2とが設
けられている。また、貫通路51の入口には、発振用コ
イルTXからの電磁場の漏れを抑制するステンレス製リ
ング52が取付けられている。金属探知器50は、後述
するように、受信用コイルRX1,RX2の出力電圧差
が所定のしきい値を超えたときに、非磁性金属の検知信
号を図2に示す制御装置70に送出するようになってい
る。
金属探知器50を通過した乾燥食品を、非磁性金属を含
む不良品の乾燥食品と非磁性金属を含まない良品とを分
離する非磁性金属分離装置60が設けられている。非磁
性金属としては、アルミニウムや銅等が挙げられる。こ
の非磁性金属分離装置60は、内部に揺動可能な分離板
61を備え、分離板61を挟んで金属探知器50の貫通
路51に対応する下方位置に位置する良品排出部64と
その反対側に位置する不良品排出部62とを備えてい
る。そして、不良品排出部62の下方には、不良品受け
63が配置され、良品排出部64の下方には、良品受け
65が配置されている。制御装置70が金属探知器50
から非磁性金属の検知信号を受信すると、制御装置70
は非磁性金属分離装置60の分離板61に対して非磁性
金属排出指令を出力し、分離板61はこの非磁性金属排
出指令に基づいて図1における破線の方向に揺動して非
磁性金属を含む不良品の乾燥食品が不良品排出部62を
介して不良品受け63内に集積される。一方、制御装置
70が金属探知器50から非磁性金属の検知信号を受信
しないときには、制御装置70は非磁性金属分離装置6
0の分離板61に対して非磁性金属排出指令を出力せ
ず、分離板61は図1における実線の位置を維持し、非
磁性金属を含まない良品の乾燥食品が良品排出部64を
介して良品受け65内に集積される。
探知原理について図5乃至図8を参照して簡単に説明す
る。図5は金属探知器の貫通路内を非磁性金属を含む乾
燥食品が通過したときの発振コイルからの電磁場の変化
の一例を示す説明図である。図6は金属探知器の貫通路
内を非磁性金属を含む乾燥食品が通過するときの通過位
置と発振コイル及び受信コイルの位置との関係を示す説
明図である。図7は受信コイルの出力電圧差と金属探知
器の貫通路内を非磁性金属を含む乾燥食品が通過すると
きの通過位置との関係を示すグラフである。図8は受信
コイルの出力電圧差と時間との関係、及びタイマーT
1、T2のオンオフ波形を示すタイムチャートである。
属を含む乾燥食品Aが通過したときには、図5に示すよ
うに、発振コイルTXからの電磁場は変化する。この乾
燥食品Aの通過に際しては、発振コイルRX1、RX2
の出力電圧と乾燥食品Aの通過位置との関係は、例え
ば、表1に示すようになる。
がaのときには、受信コイルRX1及びRX2のそれぞ
れの出力電圧値は2.0mV、乾燥食品Aの通過位置が
bのときには、受信コイルRX1及びRX2のそれぞれ
の出力電圧値は1.5mV,2.0mV、乾燥食品Aの
通過位置がcのときには、受信コイルRX1及びRX2
のそれぞれの出力電圧値は1.0mV,2.0mV、乾
燥食品Aの通過位置がdのときには、受信コイルRX1
及びRX2のそれぞれの出力電圧値は1.5mV,1.
5mV、乾燥食品Aの通過位置がeのときには、受信コ
イルRX1及びRX2のそれぞれの出力電圧値は2.0
mV,1.0mV、乾燥食品Aの通過位置がfのときに
は、受信コイルRX1及びRX2のそれぞれの出力電圧
値は2..0mV,1.5mV、乾燥食品Aの通過位置
がgのときには、受信コイルRX1及びRX2のそれぞ
れの出力電圧値は2.0mV,2.0mVとなってい
る。
出力電圧差と乾燥食品Aが通過するときの通過位置との
関係は、図7に示すようになり、受信コイルRX1、R
X2の出力電圧差は、乾燥食品Aの通過位置がaのとき
には0.0mV、乾燥食品Aの通過位置がbのときには
−0.5mV、乾燥食品Aの通過位置がcのときには−
1.0mV、乾燥食品Aの通過位置がdのときには0.
0mV、乾燥食品Aの通過位置がeのときには1.0m
V、乾燥食品Aの通過位置がfのときには0.5mV、
乾燥食品Aの通過位置がgのときには0.0mVとなっ
ている。
X1、RX2の出力電圧差が−しきい値(−0.5mV
から−1.0mVの間)を超えたときには、タイマーT
1が所定時間だけオンし、受信コイルRX1、RX2の
出力電圧差が+しきい値(0.5mVから1.0mVの
間)を超えたときには、タイマーT2が所定時間だけオ
ンする。タイマーT1がオンしているときに、タイマー
T2がオンすると、タイマーT2のオン信号をトリガと
して、金属探知器50は非磁性金属の検知信号を図2に
示す制御装置70に送出するのである。
磁性金属を含まない乾燥食品Aが通過するときには、受
信コイルRX1、RX2の出力電圧差が+しきい値及び
−しきい値を超えることなく、非磁性金属の検知信号は
送出されない。次に、選別装置による異物及び異物を混
入あるいは付着した不良乾燥食品の除去方法について説
明する。
る。すると、制御盤80は、形状選別機10の振動を開
始させるさせると共に、エアノズル23からエアを噴射
させ、集塵機30の吸引動作を開始させる。そして、制
御盤80は、磁力選別機40の駆動ローラ42を回転さ
せると共に、磁力選別機40の下流側に配置された磁性
物分離板48の角度及び支点47の位置を調節する。こ
の駆動ローラ42の回転速度や磁性物分離板48の角度
及び支点47の位置においては、選別対象となる乾燥食
品の種類や大きさに応じてそれらを決定する。
した後、金属、石、泥等の異物を含んだ乾燥食品を、形
状選別機10の供給口12に導入する。これら異物を含
んだ乾燥食品は、形状選別機10の振動により上段の金
網部材13上を所定方向(図1における右側から左側へ
の方向)に進行する。この際に、上段の金網部材13の
メッシュサイズよりも小さな所定範囲の大きさを有する
適正形状の乾燥食品及びこの所定範囲の大きさを有する
適正形状の乾燥食品よりも小さな物、例えば、金属粉、
乾燥食品の粉等は、上段の金網部材13のメッシュから
下段の金網部材14上に落下する。そして、上段の金網
部材13のメッシュサイズよりも大きな物、例えば、異
常に大きな乾燥食品は、上段の金網部材13の進行方向
端部に配置された大形状物排出口15に至るまで進行し
てこの大形状物排出口15から外部に排出される。一
方、下段の金網部材14上に落下した小さな適正形状の
乾燥食品及びこの適正形状の乾燥食品よりも小さな物の
うち、適正形状の乾燥食品よりも小さな物は、下段の金
網部材14のメッシュサイズよりも小さいことから、下
段の金網部材14のメッシュより落下し、筐体11の進
行方向端部に配置された小形状物排出口16に至るまで
進行してこの小形状物排出口16から外部に排出され
る。また、下段の金網部材14上に落下した適正形状の
乾燥食品は、下段の金網部材14の進行方向略中央部に
配置された適正形状物排出口17から風力選別機20側
に排出される。
正形状の乾燥食品は、風力選別機20の筐体21の入口
24を通って乾燥食品落下通路25内を落下し、出口2
5より磁力選別機40側に排出される。乾燥食品落下通
路25の下方左側部に設置された複数のエアノズル23
からは装置が動作している間エアが常に噴射さているの
で、乾燥食品の排出工程において、落下する乾燥食品に
エアが噴射される。乾燥食品には、所定の重さを有する
乾燥食品に比して軽い異物、例えば、毛髪、ビニールの
紐片等が付着していることがあるが、これら軽いもの
は、エアによって吹き飛ばされ、エアによる旋回流によ
って排出通路27内を上昇し、ダクト28を介して集塵
機30によって吸引される。
乾燥食品は、磁力選別機40の搬送用ベルト41上に落
下する。この搬送用ベルト41は、分離用永久磁石ロー
ル43方向へ移動し、搬送用ベルト41上に落下した乾
燥食品は、搬送用ベルト41上を広がりを分離用永久磁
石ロール43の位置に到達する。そして、搬送用ベルト
41は分離用永久磁石ロール43に沿って円運動を始
め、この結果、乾燥食品には搬送の速度に重力による下
向きの加速度が加算され、速度を変えながら落下する。
この時、磁性物が混入あるいは付着していない乾燥食品
は、分離用永久磁石ロール43に引き付けられないの
で、搬送用ベルト41の走行速度と重力加速度による落
下とを合わせた力に、前方向成分も増加されて分離用永
久磁石ロール43の前方端部に相当する位置よりやや上
に相当する位置から搬送用ベルト41を離れ落下する。
一方、磁性物が混入あるいは付着している乾燥食品は、
分離用永久磁石ロール43に引き付けられる結果、前向
きの成分が減じられ、前向きの速度成分が殆ど0又は後
向きの速度成分を得て搬送用ベルト41から離れ落下す
る。なお、磁性物が混入あるいは付着している乾燥食品
は、分離用永久磁石ロール43に引き付けられる際に、
残留磁束密度の大きい軟鉄製ヨーク43eに引き付けら
れる。
乾燥食品は、磁性物分離板48の内側を通って漏斗状の
収集器45を介して不良品受け46に集積される。ま
た、磁性物が混入あるいは付着していない乾燥食品は、
磁性物分離板48の外側を通って通路49及びステンレ
ス製リング52を介して金属探知器50の貫通路51内
を落下する。
金属を含む乾燥食品が通過するときには、非磁性金属の
検知信号を前述の原理に基づいて制御装置70に送出す
る。制御装置70が金属探知器50から非磁性金属の検
知信号を受信すると、制御装置70は非磁性金属分離装
置60の分離板61に対して非磁性金属排出指令を出力
し、分離板61はこの非磁性金属排出指令に基づいて図
1における破線の方向に揺動して非磁性金属を含む不良
品の乾燥食品が不良品排出部62を介して不良品受け6
3内に集積される。
おいて、金属探知器50には、磁性物が入り込まないた
め、金属探知器50の発振コイルTXからの電磁場が磁
性物によって乱されない。このため、図8における受信
コイルRX1とRX2との出力電圧差が影響を受けず、
非磁性金属の検知感度が向上する。よって、より微小な
非磁性金属を含んだ乾燥食品を除去することができ、非
磁性金属を含んだ乾燥食品の除去効率を向上させること
ができる。また、磁力選別機40と金属探知器50とを
一体のユニット内に収納したため、磁力選別及び金属探
知の機能を有する装置の設置スペースを小さくすること
ができるそして、分離用永久磁石ロール43からの磁力
線は、個々のリング状永久磁石43dから飛ぶため、分
離用永久磁石ロール43を単一の永久磁石で構成する場
合よりも、遠くに飛ばず、また、ステンレス製リング5
2により金属探知器50からの電磁場の漏れが抑制され
る。このため、分離用永久磁石ロール43と金属探知器
50とを近くに配置しても、分離用永久磁石ロール43
からの磁力線により金属探知器50からの電磁場に乱れ
が生じるのを回避でき、非磁性金属の誤検知を回避する
ことができる。このため、分離用永久磁石ロール43と
金属探知器50とを近くに配置することが可能となり、
より一層、磁力選別及び金属探知の機能を有する装置の
設置スペースを小さくすることができる。
磁力選別機40、及び金属探知器50を一体のユニット
内に収納したことから、形状選別、風力選別、磁力選
別、及び金属探知の機能を有する装置の設置スペースを
小さくすることができる一方、貫通路51内を非磁性金
属を含まない乾燥食品が通過するときには、金属探知器
50は非磁性金属の検知信号を制御装置70に送出しな
い。このため、制御装置70は非磁性金属分離装置60
の分離板61に対して非磁性金属排出指令を出力せず、
分離板61は図1における実線の位置を維持し、非磁性
金属を含まない良品の乾燥食品が良品排出部64を介し
て良品受け65内に集積される。そして、良品受け65
に集積された乾燥食品は、製品として出荷される。製品
には、もちろん金属、石、泥等の異物は含まれない。
きたが、本発明はこれに限定されず、種々の変更を行な
うことができる。例えば、金属探知器50による非磁性
金属の検知においては、落下する乾燥食品中の非磁性金
属を検知する場合のみならず、ベルト等の搬送手段によ
り搬送されてくる乾燥食品中の非磁性金属を検知するよ
うにしてもよい。
項1に係る選別装置によれば、乾燥食品を搬送するため
の搬送用ベルト、該搬送用ベルトを巻き掛ける駆動ロー
ル及び分離用永久磁石ロールを有し、該分離用永久磁石
ロールにより磁性物を混入あるいは付着した乾燥食品を
分離する磁力選別機と、該磁力選別機の下流側に配置さ
れ、分離された乾燥食品を除いた乾燥食品中の非磁性金
属を検知する金属探知器とを具備したので、金属探知器
には、磁性物が入り込まないため、金属探知器の発振器
からの電磁場が磁性物によって乱されず、非磁性金属の
検知感度が向上する。このため、より微小な非磁性金属
を含んだ乾燥食品を除去することができ、非磁性金属を
含んだ乾燥食品の除去効率を向上させることができる。
れば、請求項1記載の発明において、前記磁力選別機と
前記金属探知器とを一体のユニット内に収納したため、
磁力選別及び金属探知の機能を有する装置の設置スペー
スを小さくすることができる。また、本発明のうち請求
項3に係る選別装置によれば、請求項1又は2記載の発
明において、前記分離用永久磁石ロールが、隣り合う永
久磁石の磁極が互いに反発するように配置された複数の
リング状永久磁石と、隣接する前記リング状永久磁石間
に設置された軟鉄製ヨークとを備えて構成されると共
に、前記金属探知器の入口に、該金属探知器からの電磁
場の漏れを抑制するステンレス製リングを取付けたの
で、分離用永久磁石ロールと金属探知器とを近くに配置
しても、分離用永久磁石ロールからの磁力線により金属
探知器からの電磁場に乱れが生じるのを回避でき、非磁
性金属の誤検知を回避することができる。このため、分
離用永久磁石ロールと金属探知器とを近くに配置するこ
とが可能となり、より一層、磁力選別及び金属探知の機
能を有する装置の設置スペースを小さくすることができ
る。
装置によれば、請求項1乃至3のうちいずれか一項に記
載の発明において、前記磁力選別機の上流側に、所定の
重さを有する前記乾燥食品に比して軽い異物を除去する
風力選別機を設置したので、所定の重さを有する乾燥食
品に比して軽い異物、例えば、毛髪、ビニールの紐片等
を風力選別機で除去し、これら軽い異物を除去した乾燥
食品を磁力選別機の搬送用ベルトに送りこむことができ
る。
れば、請求項4記載の発明において、前記風力選別機の
上流側に、所定範囲の大きさを有する適正形状の前記乾
燥食品に比して大きい物及び小さい物を分離する形状選
別機を設置したので、所定範囲の大きさを有する適正形
状の乾燥食品に比して大きい物及び小さい物、例えば、
異常に形状の大きい乾燥食品や形状の小さな金属粉、
石、乾燥食品の粉等を形状選別機で分離し、これら大き
い物や小さい物が分離された適正形状の乾燥食品を風力
選別機に送りこむことができる。
及び受信用コイルの概略構成図である。
食品が通過したときの発振コイルからの電磁場の変化の
一例を示す説明図である。
食品が通過するときの通過位置と発振コイル及び受信コ
イルの位置との関係を示す説明図である。
内を非磁性金属を含む乾燥食品が通過するときの通過位
置との関係を示すグラフである。
タイマーT1、T2のオンオフ波形を示すタイムチャー
トである。
明図である。
Claims (5)
- 【請求項1】乾燥食品を搬送するための搬送用ベルト、
該搬送用ベルトを巻き掛ける駆動ロール及び分離用永久
磁石ロールを有し、該分離用永久磁石ロールにより磁性
物を混入あるいは付着した乾燥食品を分離する磁力選別
機と、該磁力選別機の下流側に配置され、分離された乾
燥食品を除いた乾燥食品中の非磁性金属を検知する金属
探知器とを具備したことを特徴とする選別装置。 - 【請求項2】前記磁力選別機と、前記金属探知器とが一
体のユニット内に配置されていることを特徴とする請求
項1記載の選別装置。 - 【請求項3】前記分離用永久磁石ロールが、隣り合う永
久磁石の磁極が互いに反発するように配置された複数の
リング状永久磁石と、隣接する前記リング状永久磁石間
に設置された軟鉄製ヨークとを備えて構成されると共
に、前記金属探知器の入口に、該金属探知器からの電磁
場の漏れを抑制するステンレス製リングを取付けたこと
を特徴とする請求項1又は2記載の選別装置。 - 【請求項4】前記磁力選別機の上流側に、所定の重さを
有する前記乾燥食品に比して軽い異物を除去する風力選
別機を設置したことを特徴とする請求項1乃至3のうち
いずれか一項に記載の選別装置。 - 【請求項5】前記風力選別機の上流側に、所定範囲の大
きさを有する適正形状の前記乾燥食品に比して大きい物
及び小さい物を分離する形状選別機を設置したことを特
徴とする請求項4記載の選別装置。
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