JP2002355103A - アウトソール及びこれを備えた靴 - Google Patents

アウトソール及びこれを備えた靴

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JP2002355103A
JP2002355103A JP2001167951A JP2001167951A JP2002355103A JP 2002355103 A JP2002355103 A JP 2002355103A JP 2001167951 A JP2001167951 A JP 2001167951A JP 2001167951 A JP2001167951 A JP 2001167951A JP 2002355103 A JP2002355103 A JP 2002355103A
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JP
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outsole
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rubber
butadiene rubber
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JP2001167951A
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English (en)
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Ikuko Umezawa
育子 梅澤
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分なグリップ性と十分な耐摩耗性とを備え
たアウトソール5の提供。 【解決手段】 靴のアウトソール5は、ゴム組成物から
形成されている。このアウトソール5は、A領域とB領
域とを備えている。A領域は爪先寄りに存在しており、
B領域は踵寄りに存在している。A領域は、スチレン−
ブタジエンゴム又はアクリロニトリル−ブタジエンゴム
を基材ポリマー中に65質量%以上含有するゴム組成物
から成形されている。B領域は、シス−1,4結合の比
率が80%以上であり重量平均分子量(Mw)と数平均
分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が4.0以下であ
るブタジエンゴムを基材ポリマー中に40質量%以上含
有するゴム組成物から成形されている。A領域が底面に
占める面積比率は、10%以上である。B領域が底面に
占める面積比率は、5%以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テニスシューズ、
ゴルフシューズ、サッカーシューズ、ジョギングシュー
ズ、トレッキングシューズ、タウンシューズ等の靴と、
この靴に用いられるアウトソールとに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】靴は、その底面を形成するアウトソール
を備えている。このアウトソールに対する重要な要求性
能として、地面とスリップしにくいこと、すなわちグリ
ップ性が良好であることが挙げられる。グリップ性が良
好なアウトソールは、スリップによる着用者の転倒を防
ぐ。また、グリップ性が良好なアウトソールを備えた靴
は、着用者の運動しやすさにも寄与する。
【0003】アウトソールに対する他の要求性能とし
て、耐摩耗性が良好であることが挙げられる。耐摩耗性
が良好なアウトソールは長持ちするので、このアウトソ
ールを備えた靴は経済性に優れる。アウトソールのグリ
ップ性と耐摩耗性とを両立させる目的で、従来種々の工
夫が施されてきている(例えば特許第2957480号
公報等参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】アウトソールに軟質な
材料が用いられると、グリップ性が向上する傾向が見ら
れる。しかしながら、軟質な材料が用いられると、耐摩
耗性が低下する傾向も見られる。このことからも明らか
なように、グリップ性と耐摩耗性とはいわば相反する特
性である。十分なグリップ性と十分な耐摩耗性とを備え
たアウトソールは、未だに得られていないのが実状であ
る。
【0005】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、十分なグリップ性と十分な耐摩耗性とを備
えたアウトソールの提供と、このアウトソールを備えた
靴の提供とをその目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めになされた発明は、スチレン−ブタジエンゴム又はア
クリロニトリル−ブタジエンゴムを基材ポリマー中に6
5質量%以上含有するゴム組成物から成形されたA領域
と、シス−1,4結合の比率が80%以上であり重量平
均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw
/Mn)が4.0以下であるブタジエンゴムを基材ポリ
マー中に40質量%以上含有するゴム組成物から成形さ
れたB領域とを備えているアウトソール、である。
【0007】このアウトソールのA領域は、スチレン−
ブタジエンゴム(SBR)又はアクリロニトリル−ブタ
ジエンゴム(NBR)が主要ポリマーなので、グリップ
性向上に寄与する。また、B領域は、特定のブタジエン
ゴム(BR)が主要ポリマーなので、耐摩耗性向上に寄
与する。このアウトソールを備えた靴は、スリップしに
くく、しかも長持ちする。
【0008】好ましくは、A領域が底面に占める面積比
率は10%以上であり、B領域が底面に占める面積比率
は5%以上である。これにより、アウトソールのグリッ
プ性と耐摩耗性との両立がよりよく達成される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面が参照されつつ、
好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明され
る。
【0010】図1は、本発明の一実施形態にかかる靴1
が示された一部切り欠き断面図である。この靴1は、ア
ッパー2、インソール3、ミッドソール4及びアウトソ
ール5を備えている。アッパー2の材質、形状、寸法等
は、既知の靴のアッパーと同等である。インソール3の
材質、形状、寸法等は、既知の靴のインソールと同等で
ある。ミッドソール4の材質、形状、寸法等は、既知の
靴のミッドソールと同等である。インソール3及びミッ
ドソール4は、省略されてもよい。
【0011】図2は、図1の靴1のアウトソール5が示
された底面図である。このアウトソール5は、底面に突
出部6を備えている。底面のうち突出部6以外の部分
は、凹陥部7である。図2には左足用のアウトソール5
のみが示されているが、右足用のアウトソール5は、図
2に示された形状が反転された形状である。
【0012】図3は、図2のアウトソール5が示された
模式的底面図である。この図では、突出部6及び凹陥部
7の図示は省略されている。このアウトソール5は、A
領域とB領域とを備えている。図3において縦線で塗り
つぶされている部分がA領域であり、横線で塗りつぶさ
れているのがB領域である。図3から明らかなように、
A領域は爪先寄りに存在しており、B領域は踵寄りに存
在している。A領域及びB領域は、いずれもゴム組成物
が架橋されることによって成形されている。
【0013】A領域のゴム組成物には、スチレン−ブタ
ジエンゴム及びアクリロニトリル−ブタジエンゴムの両
方又はいずれか一方が用いられている。これらの合計量
がA領域の全基材ポリマーに占める比率は、65質量%
以上である。スチレン−ブタジエンゴム及びアクリロニ
トリル−ブタジエンゴムはグリップ性を高める特性を備
えたゴムなので、これらが用いられたA領域では優れた
グリップ性が発現される。特に、図3に示されるよう
に、足の指の付け根に相当する部分(着用者が地面を蹴
る際に最も力のかかる部分)の近傍にA領域が配される
ことにより、靴1のスリップが効果的に抑制される。グ
リップ性向上の観点から、スチレン−ブタジエンゴム及
びアクリロニトリル−ブタジエンゴムの合計量は70質
量%以上がより好ましく、80質量%以上が特に好まし
い。グリップ性の観点から特に好ましいゴムは、溶液重
合によって得られたスチレン−ブタジエンゴムである。
【0014】グリップ性の観点からはスチレン−ブタジ
エンゴム及びアクリロニトリル−ブタジエンゴムのみが
基材ポリマーとして用いられるのが好ましいが、強度向
上、加工性向上、耐油性向上、耐候性向上、柔軟性向上
等の目的で、他のゴムが併用されてもよい。併用されう
るゴムとしては、イソプレンゴム(IR)、ブタジエン
ゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロ
ピレン−ジエンゴム、アクリルゴム、エピクロルヒドリ
ンゴム、多硫化ゴム、ウレタンゴム、天然ゴム等が挙げ
られる。他のゴムに代えて、又は他のゴムと共に、合成
樹脂や熱可塑性エラストマーが基材ポリマーとして用い
られてもよい。
【0015】A領域が2以上の領域に細分されてそれぞ
れの領域で異なる材料が用いられてもよい。例えば、ス
チレン−ブタジエンゴム又はアクリロニトリル−ブタジ
エンゴムの配合量がそれぞれの領域毎に異なってもよ
く、添加剤の種類やその配合量がそれぞれの領域毎に異
なってもよい。
【0016】B領域のゴム組成物には、ミクロ構造に占
めるシス−1,4結合の比率が80%以上であり重量平
均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw
/Mn)が4.0以下であるブタジエンゴムが用いられ
ている。このブタジエンゴムがB領域の全基材ポリマー
に占める比率は、40質量%以上である。このブタジエ
ンゴムは耐摩耗性を高める特性を備えたゴムなので、こ
れが用いられたB領域では優れた耐摩耗性が発現され
る。特に、図3に示されるように、地面との擦れが激し
い踵近傍にB領域が配されることにより、この部分の摩
耗が抑えられるので好ましい。耐摩耗性の観点から、ブ
タジエンゴムの配合量は50質量%以上が好ましく、6
0質量%以上が特に好ましい。
【0017】耐摩耗性の観点からはシス−1,4結合の
比率が80%以上であり比(Mw/Mn)が4.0以下
であるブタジエンゴムのみが基材ポリマーとして用いら
れるのが好ましいが、強度向上、加工性向上、耐油性向
上、耐候性向上、柔軟性向上等の目的で、他のゴムが併
用されてもよい。併用されうるゴムとしては、他のブタ
ジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニト
リル−ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、
クロロプレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴ
ム、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、多硫化ゴ
ム、ウレタンゴム、天然ゴム等が挙げられる。他のゴム
に代えて、又は他のゴムと共に、合成樹脂や熱可塑性エ
ラストマーが基材ポリマーとして用いられてもよい。
【0018】耐摩耗性の観点から、シス−1,4結合比
率が90%以上、特に95%以上のブタジエンゴムがB
領域に用いられるのが好ましい。また、同様の観点か
ら、比(Mw/Mn)が3.9以下、特には3.8以下
のブタジエンゴムがB領域に用いられるのが好ましい。
比(Mw/Mn)があまりに小さいとゴム組成物のロー
ル加工性が悪化するので、比(Mw/Mn)は1.0以
上、特には2.7以上が好ましい。重量平均分子量(M
w)及び数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフ法によって測定される。
【0019】耐摩耗性の観点から、B領域に用いられる
ブタジエンゴムの重量平均分子量(Mw)は6.5×1
以上が好ましく、7.0×10以上がより好まし
く、7.5×10以上が特に好ましい。重量平均分子
量(Mw)があまりに大きいとゴム組成物のロール加工
性が悪化するので、重量平均分子量(Mw)は10.0
×10以下が好ましく、8.4×10以下が特に好
ましい。
【0020】B領域には、ニッケル系触媒、コバルト系
触媒又はネオジウム系触媒によって合成されたブタジエ
ンゴムが用いられるのが好ましい。これらのブタジエン
ゴムは、耐摩耗性に優れる。
【0021】B領域が2以上の領域に細分されてそれぞ
れの領域で異なる材料が用いられてもよい。例えば、ブ
タジエンゴムの配合量がそれぞれの領域毎に異なっても
よく、添加剤の種類やその配合量がそれぞれの領域毎に
異なってもよい。
【0022】A領域がアウトソール5の底面に占める面
積比率Saは10%以上が好ましく、20%以上が特に
好ましく、40%以上がさらに好ましい。この面積比率
Saが上記範囲未満であると、アウトソール5のグリッ
プ性が不十分となることがある。
【0023】B領域がアウトソール5の底面に占める面
積比率Sbは5%以上が好ましく、10%以上が特に好
ましく、20%以上がさらに好ましい。この面積比率S
bが上記範囲未満であると、アウトソール5の耐摩耗性
が不十分となることがある。
【0024】A領域がアウトソール5の底面に占める面
積比率SaとB領域がアウトソール5の底面に占める面
積比率Sbとの合計(Sa+Sb)は15%以上が好ま
しく、50%以上が特に好ましく、70%以上がさらに
好ましい。(Sa+Sb)の値が上記範囲未満である
と、アウトソール5のグリップ性と耐摩耗性との両立が
困難となることがある。
【0025】A領域がアウトソール5の底面に占める面
積比率Saに対する、B領域がアウトソール5の底面に
占める面積比率Sbの値(Sb/Sa)は、0.05以
上9.0以下が好ましく、0.5以上3.0以下が特に
好ましい。(Sb/Sa)の値が上記範囲未満である
と、アウトソール5の耐摩耗性が不十分となることがあ
る。(Sb/Sa)の値が上記範囲を越えると、アウト
ソール5のグリップ性が不十分となることがある。
【0026】A領域及びB領域のそれぞれに用いられる
ゴム組成物の架橋形態は特には制限されないが、通常は
硫黄架橋が採用される。これらのゴム組成物には、充填
剤、軟化剤、老化防止剤、シリル化剤、シランカップリ
ング剤、加硫促進剤、架橋助剤、着色剤等が適宜配合さ
れてもよい。用いられ得る充填剤としては、例えばシリ
カ、カーボンブラック、炭酸カルシウム、クレー等が挙
げられる。特に、補強効果に優れるシリカ及びカーボン
ブラックが好ましい。
【0027】図4は、図2及び図3のアウトソール5の
踵近傍が示された模式的拡大断面図である。この図にお
いて右側が、靴1の爪先側である。この図において左右
方向は、靴1の長さ方向である。本発明において、アウ
トソール5のA領域及びB領域の面積は、これらの底面
(露出面)が接地面(水平面)に投影されて得られる図
形の面積を意味する。例えば、図4において両矢印Lで
示されるのは、B領域の投影図形の長さ方向の寸法であ
る。同様に、B領域の幅方向に関しても、投影図形から
寸法が求められる。これらの投影寸法が用いられて、B
領域の面積が算出される。図示はされていないが、A領
域の面積も、同様に投影図形から算出される。なお、A
領域が2以上の領域に分断されて存在している場合は、
それぞれの領域の面積比率の合計がA領域の面積比率S
aとされる。同様に、B領域が2以上の領域に分断され
て存在している場合は、それぞれの領域の面積比率の合
計がB領域の面積比率Sbとされる。
【0028】図5(a)から図5(d)は、それぞれ本
発明の他の実施形態にかかるアウトソールが示された模
式的底面図である。これらの図において、縦線で塗りつ
ぶされている部分がA領域であり、横線で塗りつぶされ
ているのがB領域であり、残余の部分(白抜き部分)が
C領域である。C領域はアウトソールのうちA領域でも
なく、B領域でもない部分である。C領域も、通常はゴ
ム組成物から成形される。図5(a)から図5(d)の
アウトソールも図2と同等の突出部及び凹陥部を備えて
いるが、これらの図示は省略されている。
【0029】図5(a)に示されたアウトソールでは、
指の付け根に相当する部分の近傍がA領域とされてお
り、他の部分がB領域とされている。図5(b)に示さ
れたアウトソールでは、踵に相当する部分の近傍がB領
域とされており、他の部分がA領域とされている。図5
(c)に示されたアウトソールでは、踵に相当する部分
の近傍がB領域とされており、このB領域の前端から前
方に向かって指の付け根に相当する部分の近傍までがA
領域とされており、A領域の前端よりもさらに前方がC
領域とされている。図5(d)に示されたアウトソール
では、踵に相当する部分の近傍がB領域とされており、
指の付け根に相当する部分の近傍がA領域とされてお
り、他の部分がC領域とされている。
【0030】図5(a)から図5(d)に示されたアウ
トソールにおいても、スチレン−ブタジエンゴム又はア
クリロニトリル−ブタジエンゴムが主要ポリマーとされ
たA領域によってグリップ性が発現される。また、シス
−1,4結合の比率が80%以上であり比(Mw/M
n)が4.0以下であるブタジエンゴムが主要ポリマー
とされたB領域によって耐摩耗性が発現される。
【0031】図5には示されていないが、例えば底面か
ら突出する鋲体を備えたスパイクレスゴルフシューズの
アウトソールにおいて、鋲体がB領域とされ、他の部分
がA領域とされてもよい。
【0032】
【実施例】以下、実施例によって本発明の効果が明らか
にされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定
的に解釈されるべきはない。
【0033】[ゴム組成物の調製]下記の表1に示され
る配合剤を密閉式混練機で混練し、配合番号がA1から
A4及びB1からB4のゴム組成物を得た。なお、表1
では質量比によって配合量が表されている。
【0034】
【表1】
【0035】表1に示されたゴム及び添加剤の詳細は、
以下の通りである。 *1 シス−1,4結合比率:96%、(Mw/M
n):3.8 Mw:8.4×10 *2 シス−1,4結合比率:96%、(Mw/M
n):2.7 Mw:7.7×10 *3 シス−1,4結合比率:96%、(Mw/M
n):4.2 Mw:6.9×10 *4 シス−1,4結合比率:35%、(Mw/M
n):2.1 Mw:1.7×10 *5 ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テト
ラスルフェン *6 2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェ
ノール *7 N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルス
ルフェンアミド *8 ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛 *9 ジベンゾチアジルジスルフィド *10 テトラエチルチウラムジスルフィド *11 ジ−o−トリルグアニジン
【0036】[実施例1]アウトソールと同等形状のキ
ャビティを備えた金型を用意し、図3に示されるA領域
にゴム組成物A1を充填し、B領域にゴム組成物B2を
充填した。そして、160℃で8分間加圧・加熱して、
アウトソールを得た。このアウトソールにアッパー及び
インソールを取り付けて、実施例1の靴を得た。この靴
のアウトソールの底面形状は、図2に示される通りであ
る。この靴のA領域の面積比率Saは60%であり、B
領域の面積比率Sbは40%である。
【0037】[実施例2、4及び5並びに比較例1及び
2]B領域に充填するゴム組成物を下記の表2に示され
る通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2、4
及び5並びに比較例1及び2の靴を得た。
【0038】[実施例3]A領域とB領域との境界を前
方に移動し、A領域の面積比率Saを40%とし、B領
域の面積比率Sbを60%とした他は実施例1と同様に
して、実施例3の靴を得た。
【0039】[実施例6及び7並びに比較例3]A領域
に充填するゴム組成物を下記の表3に示される通りとし
た他は実施例1と同様にして、実施例6及び7並びに比
較例3の靴を得た。
【0040】[実施例8から11]A領域及びB領域の
配置を図5(a)に示されるようにした他は実施例1と
同様にして、実施例8の靴を得た。また、A領域及びB
領域の配置を図5(b)に示されるようにした他は実施
例1と同様にして、実施例9の靴を得た。また、A領域
及びB領域の配置を図5(c)に示されるようにした他
は実施例1と同様にして、実施例10の靴を得た。さら
に、A領域及びB領域の配置を図5(d)に示されるよ
うにした他は実施例1と同様にして、実施例11の靴を
得た。
【0041】[比較例4及び5]アウトソール全体をB
領域とした他は実施例1と同様にして、比較例4の靴を
得た。また、アウトソール全体をA領域とした他は実施
例1と同様にして、比較例5の靴を得た。
【0042】[グリップ性の評価]10名のテスター
に、各実施例及び各比較例の靴を着用させ、芝生上を歩
行させた。そして、グリップ性について、「1」から
「5」の5段階で評価させた。滑りにくいものを「5」
とし、滑りやすいものを「1」とした。これらの結果
が、下記の表2及び表3に示されている。なお、表2及
び表3において「○」は全テスターの評価の平均が3.
5点以上であることを表し、「△」は平均が2.0点以
上3.5点未満であることを表し、「×」は平均が2.
0未満であることを表している。
【0043】[耐摩耗性の評価]アスファルト路面上に
各実施例及び各比較例の靴のアウトソールを置き、10
kgの錘で均一に荷重をかけた。そして、50cmの距
離を引きずった。これを100往復繰り返し、アウトソ
ールの底面を摩耗させた。そして、摩耗前後のアウトソ
ールの質量から、摩耗量を算出した。この結果が、下記
の表2及び表3に示されている。
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】表2及び表3に示されるように、B領域に
(Mw/Mn)が4.0を超えるブタジエンゴムが用い
られた比較例1、B領域にシス−1,4結合の比率が8
0%未満であるブタジエンゴムが用いられた比較例2、
及びB領域が存在しない比較例5の靴では、アウトソー
ルの耐摩耗性が不十分である。また、A領域のスチレン
−ブタジエンゴム及びアクリロニトリル−ブタジエンゴ
ムの合計量が65質量%以下である比較例3、及びA領
域が存在しない比較例4の靴は、グリップ性に劣る。こ
れに対し、各実施例の靴は、グリップ性とアウトソール
の耐摩耗性との両方に優れる。この評価結果より、本発
明の優位性は明らかである。
【0047】
【発明の効果】以上説明されたように、本発明のアウト
ソールはグリップ性と耐摩耗性との両方に優れたもので
ある。このアウトソールを備えた靴の着用者は、運動が
しやすい。また、この靴は長持ちする。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態にかかる靴が示さ
れた一部切り欠き断面図である。
【図2】図2は、図1の靴のアウトソールが示された底
面図である。
【図3】図3は、図2のアウトソールが示された模式的
底面図である。
【図4】図4は、図2及び図3のアウトソールの踵近傍
が示された模式的拡大断面図である。
【図5】図5(a)から図5(d)は、それぞれ本発明
の他の実施形態にかかるアウトソールが示された模式的
底面図である。
【符号の説明】 1・・・靴 2・・・アッパー 3・・・インソール 4・・・ミッドソール 5・・・アウトソール 6・・・突出部 7・・・凹陥部 A・・・A領域 B・・・B領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F050 AA01 AA06 BA07 BA38 BA55 HA53 HA55 JA01 4J002 AC012 AC032 AC053 AC062 AC071 AC081 AC092 BB152 BB182 BG042 CH042 CK022 GC00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレン−ブタジエンゴム又はアクリロ
    ニトリル−ブタジエンゴムを基材ポリマー中に65質量
    %以上含有するゴム組成物から成形されたA領域と、シ
    ス−1,4結合の比率が80%以上であり重量平均分子
    量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/M
    n)が4.0以下であるブタジエンゴムを基材ポリマー
    中に40質量%以上含有するゴム組成物から成形された
    B領域とを備えているアウトソール。
  2. 【請求項2】 上記A領域が底面に占める面積比率が1
    0%以上であり、B領域が底面に占める面積比率が5%
    以上である請求項1に記載のアウトソール。
  3. 【請求項3】 スチレン−ブタジエンゴム又はアクリロ
    ニトリル−ブタジエンゴムを基材ポリマー中に65質量
    %以上含有するゴム組成物から成形されたA領域と、シ
    ス−1,4結合の比率が80%以上であり重量平均分子
    量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/M
    n)が4.0以下であるブタジエンゴムを基材ポリマー
    中に40質量%以上含有するゴム組成物から成形された
    B領域とを備えているアウトソールを有する靴。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100912282B1 (ko) 2007-07-19 2009-08-17 (주)인투스에이치씨앤 내외측 경도의 차이 배열을 이용한 지면반력중심점 이동궤적 조절용 밑창을 장착한 기능성 신발
KR101087047B1 (ko) 2011-06-14 2011-11-25 우현숙 신발 깔창 및 그 제조방법
CN105906881A (zh) * 2016-06-23 2016-08-31 福建省晋江市华银鞋材有限公司 一种抗菌鞋底材料及其制备方法

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