JP4462396B2 - 靴底用ゴム組成物及びそのゴム組成物を使用した靴底、並びに、靴 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐滑性及び耐久性に優れた靴底用ゴム組成物及びそのゴム組成物を使用した靴底、並びに靴に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、耐滑性、耐久性を向上させたゴム組成物は、使用用途毎に種々のものが開発され、使用されている。
例えば、靴底用にあっては、靴底用ゴム成分に窒化ケイ素、炭化ケイ素、アルミナ、酸化物系又は非酸化物系セラミックなどのセラミック粒子を配合してなるものが知られている(特開平1−305902号公報)。
【0003】
しかしながら、これらのセラミック粒子を天然ゴムや合成ゴム又は熱可塑性エラストマーなどのゴム成分に配合する場合、ゴム成分中へのセラミック粒子の分散性が悪く、分散性が不充分のまま加硫又は成形などした場合には目的の耐久性に優れた靴底用などのゴム組成物が得られていない点に課題がある。
また、上記セラミック粒子を配合した靴底用ゴム組成物により構成された靴底又はこの靴底を備えた靴にあっては、上記分散性の他、ウエット路面においては未だ滑りやすく、耐滑性に未だ課題があるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の課題等に鑑み、これを解消しようとするものであり、分散性が良好であり、耐滑性及び耐久性に優れた靴底用ゴム組成物及びそのゴム組成物を使用した靴底、並びに靴を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記従来技術の課題等について鋭意検討を重ねた結果、セラミック粒子に代わる材料について鋭意検討した結果、平均粒径、ビッカース硬度、密度及び気孔率を特定範囲とした多孔性炭素材をゴム成分又は熱可塑性エラストマーに特定量配合したゴム組成物を用いることにより、上記目的の分散性、耐滑性及び耐久性に優れた靴底用ゴム組成物及びそのゴム組成物を使用した靴底、並びに靴が得られることを見いだし、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(3)に存する。
(1) 天然ゴム及び/又は合成ゴムからなるゴム成分100重量部又は熱可塑性エラストマー100重量部に対して、麩糠類からなる植物原料に、熱硬化性樹脂を含浸させた原料組成物を焼成することにより、得られる平均粒径100〜300μm、ビッカース硬度100〜500kgf/mm 2 、密度1.0〜1.5g/cm 3 、気孔率40〜50体積%からなる硬質多孔性炭素材を1〜10重量部配合してなることを特徴とする靴底用ゴム組成物。
(2) 靴底を構成する材料を上記(1)記載の靴底用ゴム組成物により成形したことを特徴とする靴底。
(3) 甲材と中底及び靴底を備える靴において、前記靴底を構成する材料を上記(1)記載の靴底用ゴム組成物により成形したことを特徴とする靴。
なお、以下において、「硬質多孔性炭素材」を単に「多孔性炭素材」という場合がある。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明のゴム組成物は、天然ゴム及び/又は合成ゴムからなるゴム成分100重量部又は熱可塑性エラストマー100重量部に対して、平均粒径30〜1000μm、ビッカース硬度50〜600kgf/mm2、密度0.6〜1.7g/cm3、気孔率20〜70体積%からなる多孔性炭素材を1〜50重量部配合してなることを特徴とするものである。
【0007】
本発明に用いることができるゴム成分としては、天然ゴム(NR)及び/又は合成ゴムから選ばれる少なくとも1種以上の何れでもよく、ゴム組成物の使用用途別に好適なゴム成分を用いることができる。例えば、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、シリコーンゴム(Q)、アクリルゴム(ACM)、ポリブタジエンゴム(BR)、クロロプレンゴム(CR)などの合成ゴム及びこれらを混合した合成ゴム、または、これらの合成ゴムと天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)との混合ゴムなどが挙げられる。
【0008】
また、本発明に用いることができる熱可塑性エラストマーとしては、広い温度範囲でゴム的性質を示す一方、加熱することで溶融し、熱可塑性樹脂としての流動特性を有するものであれば、特に限定されず、例えば、オレフィン系、ポリエステル系、塩化ビニル系、スチレン系、ポリアミド系、ウレタン系、1,2−ポリブタジエン系などが挙げられ、これらから選ばれる少なくとも1種以上のいずれでも良いが、耐薬品性、耐溶剤性、成形容易性、コストなどを考慮するとオレフィン系の使用がより好ましい。
具体的には、三菱化学社製のサーモラン3551N、三井化学社製のミラストマー5030N、住友化学社製の住友TPE3570、日本ポリオレフィン社製のオレフレックスP100G、P132G(以上、オレフィン系エラストマー)、クラレ社製のスチレン系熱可塑性エラストマーであるセプトンCJ001、CJ002などが挙げられる。
これらの熱可塑性エラストマーは、ゴム組成物の使用用途別に好適な熱可塑性エラストマーを用いることができる。
【0009】
本発明において用いる多孔性炭素材は、平均粒径30〜1000μm、ビッカース硬度50〜600kgf/mm2、密度0.6〜1.7g/cm3及び気孔率20〜70体積%からなることが必要である。
上記多孔性炭素材の平均粒径が30μm未満の場合は、個々の多孔性炭素材粒子の耐滑性の発現が困難となり、また、平均粒径が1000μmを越えるものでは、耐滑性を発現させる粒子数が少なすぎることとなり、好ましくない。
ビッカース硬度が50kgf/mm2未満の場合は、摩耗や破砕により耐滑性の発現が困難となり、また、ビッカース硬度が600kgf/mm2を越えるものでは、床面や路面の歩行面を傷つけることとなり、好ましくない。
密度が0.6g/cm3未満の場合は、ゴム成分又は熱可塑性エラストマーよりも低密度のため分散性が劣ることとなり、また、密度が1.7g/cm3を越えるものでは、ゴム成分又は熱可塑性エラストマーよりも高密度のため分散性が劣ることとなり、好ましくない。
気孔率が20体積%未満のものでは、耐滑性を発現させる粒子数が少なすぎることとなり、また、気孔率が70体積%を越えるものでは、強度や耐摩耗性が著しく劣化することとなり、好ましくない。
本発明では、上記各特性を備えた多孔性炭素材を用いることにより、初めて目的の分散性、耐滑性及び耐久性に優れたゴム組成物が得られものとなる。
特に、好ましい多孔性炭素材としては、平均粒径100〜300μm、ビッカース硬度100〜500kgf/mm2、密度1.0〜1.5g/cm3及び気孔率40〜50体積%となるものが望ましく、この特性の多孔性炭素材は靴底用に好適に用いることができる。
【0010】
本発明の多孔性炭素材としては、上記特性を備えた多孔性炭素材であればその製造方法は特に限定されるものではないが、例えば、木材や麩糠類などの植物原料にフェノール樹脂などの熱硬化性樹脂を配合して原料組成物とし、そのまま又はこれを成型金型を用いて成型した後に、500℃以上の温度、好ましくは、700〜900℃で焼成することにより、または必要に応じて、粉砕、分別することにより、上記特性を備えた多孔性炭素材を製造することができる。
多孔性炭素材の出発原料として木材や麩糠類などの植物原料を用いた場合には、環境負荷が小さく環境適応性に優れ、また、麩糠類などは今まで有効活用が少ないものであったが、麩糠類などの植物原料の有効活用を図ることができるものとなる。
なお、上記平均粒径、ビッカース硬度、密度及び気孔率の範囲とするためには、原料の分別、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂の含浸率、焼成温度、焼成後の粉砕及び分別により調整することができる。
【0011】
上記各特性を備えた多孔性炭素材は、天然ゴム及び/又は合成ゴムからなるゴム成分100重量部、または熱可塑性エラストマー100重量部に対して、1〜50重量部、好ましくは、1〜10重量部であり、特に靴底用には、2〜8重量部配合することが望ましい。
多孔性炭素材の配合量が1重量部未満であると、目的の耐滑性及び耐久性に優れたゴム組成物が得られず、また、50重量部を越えると、目的の耐滑性の効果は変わらないが、分散性が悪くなり、好ましくない。
【0012】
本発明のゴム組成物において、前記ゴム成分を用いた場合には、通常配合される加硫剤、填料などのゴム用配合剤を適宜用いることができる。
加硫剤としては、硫黄やその同族元素(セレン,テルル)の他に、一般に使用されている、例えば、含硫黄有機化合物、有機過酸化物(ジクミルパーオキシド、ジtert-ブチルパーオキシド等)、金属酸化物〔酸化マグネシウム(MgO),酸化鉛(PbO),酸化亜鉛(ZnO)等〕、有機多価アミン、変性フェノール樹脂、イソシアナート類等が挙げられる。
填料としては、ゴム体を製造する際に慣用されている添加剤であれば良く、加硫促進剤(アルデヒド・アンモニア類,アルデヒド・アミン類,グアニジン類,チオウレア類,チアゾール類,チウラム類,スルフェンアミド類,ジチオカルバミン酸塩類,キサントゲン酸塩類等)、促進助剤(例えば、水酸化ナトリウム,酸化カルシウム,マグネシア,亜鉛華,酸化第一鉛等)、補強剤(炭酸カルシウム,コロイド粘土,軽質ヒドロキシ炭酸マグネシウム,珪藻土,二酸化ケイ素,カーボンブラック,リトボン,硫酸バリウム等)、老化防止剤(芳香族アミン類,ヒドロキノン,アルデヒドアミン縮合物等)等や、その他のゴム用配合剤が使用できる。
これら加硫剤及び填料の各成分の使用量は特に限定されないが、本発明の目的を損なわない範囲、使用用途毎に適宜量とすれば良い。
【0013】
また、熱可塑性エラストマーを使用する場合には、成形性の向上等の目的で非架橋性エラストマー、熱可塑性樹脂、充填剤、軟化剤、可塑剤、ブレンドオイル、各種添加剤等を配合でき、これらに用いる各成分の配合や添加量については、本発明の目的を損なわない範囲、使用用途毎に適宜量とすれば良い。
非架橋性エラストマーとしては、例えば、EPDM、EPR、ポリイソブチレン、IIR、SBR、NR、CR、IR等が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、PP、PE、EVA、EP共重合体等が挙げられる。充填剤、補強剤としては、例えば、炭酸カルシウム、コロイド粘土、軟質ヒドロキシ炭酸マグネシウム、硅藻土、二酸化珪素、カーボンブラック、リトポン、硫酸バリウム等が挙げられる。
加工性を向上させるための軟化剤、可塑剤としては、例えば、芳香族系、脂肪酸系、DOP系可塑剤等が挙げられる。その他に、無定型ポリマー等の改質剤、酸化防止剤、発泡剤、導電剤、着色剤、バインダー目的のために流動パラフィン等のブレンドオイルが選択される。
これらの熱可塑性エラスマーに用いられる上記各成分の使用量は、特に限定されないが、本発明の目的を損なわない範囲、使用用途毎に適宜量とすれば良い。
【0014】
本発明のゴム組成物は、天然ゴム及び/又は合成ゴムからなるゴム成分100重量部又は熱可塑性エラストマー100重量部に対して、平均粒径30〜1000μm、ビッカース硬度50〜600kgf/mm2、密度0.6〜1.7g/cm3、気孔率20〜70体積%からなる特定物性の多孔性炭素材を1〜50重量部配合してなるものであるので、ゴム成分中等への多孔性炭素材の分散性に優れ、通常の加硫又は成形ができると共に、目的の耐久性、ウエット路面等において優れた耐滑性を備えるゴム組成物とすることができる。
本発明のゴム組成物の用途としては、特に限定されるものではなく、例えば、靴底用;ゴルフクラブやテニスラケット等のグリップ部材;階段などのスベリ止め部材(テープ、マット);自動車、オートバイ、自転車等のハンドル部材、ペダル部材、ステップ部材;パソコン用のマウスパッド部材などに好適に使用でき、特に、耐久性、ウエット路面等において耐滑性にきわめて優れるので、特に、靴底用に好適に用いることができる。
【0015】
本発明のゴム組成物は、原料としてゴム成分を用いた場合には、上述のゴム成分、加硫剤及び填料を含有する原料ゴム組成物をバンバリーミキサー、ローラー等の混練加工機で素練り捏和した練り生地と、上記特性の多孔性炭素材とを前記したような混練加工機で混練した後、または、上記特性の多孔性炭素材を前記加硫剤などと共に混練加工機で混練した後、成形加硫することにより、種々のゴム成形体等を製造することができる。
また、原料として、熱可塑性エラストマーを用いた場合には、上述の熱可塑性エラスマー、上記特性の多孔性炭素材、各種配合剤を含有する熱可塑性エラスマー組成物をバンバリーミキサー、ローラー等の混練加工機で混練した後、成形加工することにより、種々のゴム成形体等を製造することができる。
なお、本発明では、ゴム組成物の使用用途等に応じて、任意の形状に加硫又は成形加工できるものである。
【0016】
本発明の靴底は、靴底を構成する材料を上記靴底用に好適となる上記特性の多孔性炭素材を1〜10重量部配合したゴム組成物(靴底用ゴム組成物)により成形したことを特徴とするものであり、また、本発明の靴は、甲材と中底及び靴底を備える靴において、前記靴底を構成する材料を上記靴底用ゴム組成物により成形したことを特徴とするものである。
本発明の靴底又は靴は、革靴、運動靴、婦人靴(ハイヒール、ローヒール)、先芯を備えた安全靴、作業靴、長靴、サンダルなどに好適に適用することができる。
また、本発明の靴は、靴底を構成する材料を上記靴底用ゴム組成物により成形したことを特徴とするので、靴底以外の甲材や中底は、特に限定されるものではなく、通常各種靴に使用される甲材や中底を用いることができる。
図1(a)〜(c)は、本発明の靴底用ゴム組成物を靴底に使用した靴の具体的実施形態を示す斜視図、断面図、底面図である。
図中Aは、本実施形態の靴を示すものである。この靴Aは、図1(a)〜(C)に示すように、靴底10を上記靴底用ゴム組成物で構成すると共に、中底20及び甲材30とから構成されている。
このように構成される本発明の靴底又は靴では、靴底を上記靴底用ゴム組成物で構成するので、耐久性、ウエット路面等において優れた耐滑性を備える靴底又は靴が提供できることとなる。
【0017】
【実施例】
以下に、製造例、試験例等を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記実施例によって何ら限定されるものではない。
【0018】
下記製造例1〜5により、多孔性炭素材を製造した。
得られた多孔性炭素材の平均粒径、ビッカース硬度、密度及び気孔率は、下記方法により測定した。
(平均粒径の測定方法)
JIS K 1474−19 (活性炭試験方法)により規定される粒度試験により粒度Gをそろえ、以下の式により平均粒径を算出した。
平均粒径(mm)=45G-1.28
(ビッカース硬度の測定方法)
ビッカース硬度が既知の様々な金属平板に対して、多孔性炭素材粒子を摩擦させ、金属平板の摩擦痕深さと上記ビッカース硬度が既知の金属平板との相対的な関係から、多孔性炭素材のビッカース硬度を測定(算出)した。
(密度の測定方法)
マイクロメータ、ノギス等によって、多孔性炭素材成形体の寸法を測定し、電子天秤によって測定される質量を用いて密度を算出した。
(気孔率の測定方法)
水銀圧入法(水銀ポロシメーター)により測定した。
【0019】
〔製造例1、多孔性炭素材(#83)の製造〕
脱脂した米ぬかにフェノール樹脂を25重量%含浸させ、窒素ガス雰囲気中900℃で炭化焼成して製造した。更に粒度を#83にそろえた。
この多孔性炭素材は、平均粒径160μm、ビッカース硬度400〜450kgf/mm2、密度1.1〜1.3g/cm3、気孔率40〜50体積%からなるものであった。
【0020】
〔製造例2、多孔性炭素材(#140)の製造〕
脱脂した米ぬかにフェノール樹脂を25重量%含浸させ、窒素ガス雰囲気中900℃で炭化焼成して製造した。更に粒度を#140にそろえた。
この多孔性炭素材は、平均粒径80μm、ビッカース硬度400〜450kgf/mm2、密度1.1〜1.3g/cm3、気孔率40〜50体積%からなるものであった。
【0021】
〔製造例3、多孔性炭素材(#60〜#100)の製造〕
脱脂した米ぬかにフェノール樹脂を25重量%含浸させ、窒素ガス雰囲気中900℃で炭化焼成して製造した。更に粒度を#60〜#100の範囲にそろえた。
この多孔性炭素材は、平均粒径120〜240μm、ビッカース硬度400〜450kgf/mm2、密度1.1〜1.3g/cm3、気孔率40〜50体積%からなるものであった。
【0022】
〔製造例4、多孔性炭素材(#100〜#140)の製造〕
脱脂した米ぬかにフェノール樹脂を25重量%含浸させ、窒素ガス雰囲気中900℃で炭化焼成して製造した。更に粒度を#100〜#140の範囲にそろえた。
この多孔性炭素材は、平均粒径80〜120μm、ビッカース硬度400〜450kgf/mm2、密度1.1〜1.3g/cm3、気孔率40〜50体積%からなるものであった。
【0023】
〔製造例5、多孔性炭素材の製造〕
脱脂した米ぬかにフェノール樹脂を25重量%含浸させ、窒素ガス雰囲気中900℃で炭化焼成して製造した。更に粒度を#140以下の範囲にそろえた。
この多孔性炭素材は、平均粒径80〜300μm、ビッカース硬度400〜450kgf/mm2、密度1.1〜1.3g/cm3、気孔率40〜50体積%からなるものであった。
【0024】
〔試験例1、分散性の評価〕
上記製造例1〜5で得られた各多孔性炭素材とゴム(加硫ゴム)又は熱可塑性エラストマー(TPE樹脂)とをバンバリーミキサー、ミキシングロール等の混練加工機に入れ、5〜6分間混練して、下記表1に示す配合組成となるように多孔性炭素材配合ゴムを調製した。なお、試験No.1〜11は、ゴム(加硫ゴム)を用いた分散性の評価であり、試験No.12〜15は、熱可塑性エラストマー(TPE樹脂)を用いた場合の分散性の評価である。
得られた多孔性炭素材配合ゴムを下記評価基準で目視により評価した。
分散性の評価基準:
◎:大変良い(5〜6分間の混練で分散状態が均一になる)
○:良い(10〜15分間の混練で分散状態が均一になる)
△:悪い(15分間以上の混練でも分散状態にムラがある)
×:大変悪い(15分間以上の混練でも分散しない)
これらの結果を下記表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
上記表1の結果から明らかなように、本発明となる各特性範囲となる多孔性炭素材及びその配合範囲の試験No.1〜15は、分散性に優れていることが判明した。
【0027】
〔試験例2〕
下記表2及び表3に示す平均粒径の異なる多孔性炭素材を各配合量とした加硫ゴム及び熱可塑性エラストマー(TPE樹脂)のプレート試験片について、往復摩擦試験装置(新東科学社製、22型)を用いて水潤滑下における摩擦(動摩擦係数、静摩擦係数)の荷重特性を評価した。
なお、上記各プレート試験片(50×20×3mm)において、加硫ゴムは配合組成としてNBR65重量部、NV(NBR/PVC)35重量部、カーボンブラック50重量部、白色充填剤10重量部、可塑剤15重量部、イオウ2重量部、その他ゴム薬品16重量部となるゴム素材により作製し、また、TPE樹脂では、配合組成としてスチレン系熱可塑性エラストマー70重量部、他熱可塑性エラストマー30重量部、カーボンブラック1重量部となる樹脂素材により作製した。
また、試験条件は、下記表4の条件で行った。
これらの結果を下記表2及び表3、並びに図2及び図3に示す。
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】
上記表2及び図2の結果から明らかなように、加硫ゴムでは、多孔性炭素材を5%配合することにより、配合しないものと比較して動摩擦係数を増加(61.7%〜127.3%)させることができ、静摩擦係数も増加(16.0%〜54.4%)させることができることが判った。また、多孔性炭素材(#60〜100)を5%配合した加硫ゴムは、実用的条件と考えられる高荷重域(0.784N,0.98N)において、配合しないものと比較して動摩擦係数を70%〜80%、静摩擦係数を30%〜35%増加させることができることが判った。
また、上記表3及び図3の結果から明らかなように、熱可塑性エラストマー(TPE樹脂)では、多孔性炭素材を配合することにより、配合しないものと比較して動摩擦係数を増加(17.6%〜139.9%)させることができ、静摩擦係数も増加(8.3%〜81.4%)させることができることが判った。多孔性炭素材配合率5%、10%のTPEの摩擦係数を比較すると、いずれの荷重においても5%の方が高い値を示す傾向にあることが判った。更に、多孔性炭素材(#60〜100)を5%配合したTPEは、実用的条件と考えられる高荷重域(0.784N,0.98N)において、配合しないものと比較して動摩擦係数を130%、静摩擦係数を60%〜80%増加させることができることが判った。
【0032】
〔試験例3〕
製造例5の多孔性炭素材を添加したゴムプレートと、多孔性炭素材を添加しないゴムプレートを調製し、上記試験例2の往復摩擦試験装置を用いて水潤滑下における摩擦(動摩擦係数、静摩擦係数)の荷重特性を上記試験例2と同様にして評価した。
なお、上記各ゴムプレート(50×20×3mm)は、前記試験例2で使用した加硫ゴムと同一ゴム素材によって作製した。
これらの結果を下記表5に示す。
【0033】
【表5】
【0034】
上記表5の結果から明らかなように、多孔性炭素材を添加したゴムプレートは、多孔性炭素材を添加しないゴムプレートに比較して、動摩擦係数を最大で86.7%、最小で42.1%増加させることができ、また、荷重0.196Nの場合を除いて、静摩擦係数を最大で67.7%、最小で34.4%増加させることができることが判った。
【0035】
〔試験例4〕
製造例5の多孔性炭素材を添加したゴムプレートと、従来の硬質粒子入りゴムプレートを調製し、上記試験例2の往復摩擦試験装置を用いて試験例2と同様にして水潤滑下における摩擦の荷重特性を評価した。
なお、上記硬質粒子入りゴムプレートは、原料ゴム100重量部に対し、特開平6−172588号公報記載の酸化チタンコーティング高分子中空微小球(平均粒径20μm、比重0.45)を5重量部混合し、シランカップリング剤を上記高分子中空微小球100重量部に対して1.5重量部添加混合し作製されたものからなるものであった。
これらの結果を下記表6に示す。
【0036】
【表6】
【0037】
上記表6の結果から明らかなように、多孔性炭素材を添加したゴムプレートは、硬質粒子入りゴムプレートに比較して、動摩擦係数を最大で35%、最小で6.7%増加させることができ、また、静摩擦係数を最大で40%、最小で7%増加させることができることが判った。
【0038】
〔試験例5〕
製造例1の多孔性炭素材の各配合量を添加した各ゴムプレートと、従来の硬質粒子入りゴムプレート(試験例4と同一)、ノーマルゴムの3種を調製し、上記試験例2の往復摩擦試験装置を用いて試験例2と同様にして水潤滑下における摩擦の荷重特性を評価した。
なお、多孔性炭素材配合ゴムプレート及びノーマルゴムは、前記試験例2で使用した加硫ゴムと同一素材からなるものであった。
これらの結果を下記表7に示す。
【0039】
【表7】
【0040】
上記表7の結果から明らかなように、多孔性炭素材を添加したゴムプレートは、硬質粒子入りゴムプレート及びノーマルゴムに比較して、動摩擦係数及び静摩擦係数を著しく増加させることができることが判った。
また、多孔性炭素材の配合量は5%前後が好ましいことが判明した。
【0041】
(靴底に多孔性炭素材配合ゴムを使用した靴の製造例)
前記試験例2で使用した配合組成となるゴム素材100重量部に対して、製造例1の多孔性炭素材(#83)を5重量部配合し、ミキシングロールにて5〜6分間混練し、所定の厚さに分出しを行い、シート状の未加硫ゴムを作製した。
次いで、靴底の形状に合わせてシート状の未加硫ゴムを裁断し、所定の靴底用金型にて加硫温度約150℃まで加熱・加圧により(加硫時間5〜6分間)加硫成形することにより、図1(a)〜(c)に示すような靴底10を成形した。
次に、この靴底10は、中底20を取り付けた甲材30に接着及び/又は縫付けにより底付けを行い、靴Aを製造した。
また、この靴Aの製造工程の中で、靴底は甲材と別々に成形するものに限定されるものではなく、靴底10を所定の金型にて加硫成形する際に中底20を取り付けた甲材30に直接加硫圧着しながら、底付けを行うことともできる。
更に、該靴底及び靴の製造工程は、多孔性炭素材を配合しない加硫ゴムだけの製造工程及び設備・金型等でできることを特徴とするものである。
【0042】
(靴底に多孔性炭素材配合TPE樹脂を使用した靴の製造例)
前記試験例2で使用した配合組成となるTPE樹脂素材100重量部に対して、製造例3の多孔性炭素材(#60〜100)を5重量部配合し、混合機にて、15分間混ぜ合わせ、その後加熱装置にて200℃で加熱成形し、粒状の未加硫ゴムを作製した。
次いで、靴底成形機に本ゴム材を入れ、加熱、加圧することことにより靴底10を射出成形した。
次に、この靴底10は、中底20を取り付けた甲材30に接着及び/又は縫付けにより底付けを行い、靴Aを製造した。
また、この靴Aの製造工程の中で、靴底は甲材と別々に成形するものに限定されるものではなく、靴底10を所定の金型にて加熱、加圧成形する際に中底20を取り付けた甲材30に直接加熱、加圧しながら、底付けを行うことともできる。
更に、該靴底及び靴の製造工程は、多孔性炭素材を配合しないTPE樹脂だけの製造工程及び設備・金型等でできることを特徴とするものである。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、硬質多孔性炭素材の分散性に優れ、耐滑性及び耐久性に優れた靴底用ゴム組成物が提供される。
また、本発明の靴底及び靴では、耐滑性及び耐久性に優れたものが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は、本発明の靴の一例を示す斜視図、断面図、底面図である。
【図2】(a)及び(b)は、夫々多孔性炭素材を配合したゴムの摩擦係数(静摩擦係数、動摩擦係数)と荷重の関係を示す特性図である。
【図3】(a)及び(b)は、夫々多孔性炭素材を配合したTPE樹脂の摩擦係数(静摩擦係数、動摩擦係数)と荷重の関係を示す特性図である。
【符号の説明】
10 靴底
20 中底
30 甲材
Claims (3)
- 天然ゴム及び/又は合成ゴムからなるゴム成分100重量部又は熱可塑性エラストマー100重量部に対して、麩糠類からなる植物原料に、熱硬化性樹脂を含浸させた原料組成物を焼成することにより、得られる平均粒径100〜300μm、ビッカース硬度100〜500kgf/mm 2 、密度1.0〜1.5g/cm 3 、気孔率40〜50体積%からなる硬質多孔性炭素材を1〜10重量部配合してなることを特徴とする靴底用ゴム組成物。
- 靴底を構成する材料を請求項1記載の靴底用ゴム組成物により成形したことを特徴とする靴底。
- 甲材と中底及び靴底を備える靴において、前記靴底を構成する材料を請求項1記載の靴底用ゴム組成物により成形したことを特徴とする靴。
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