JP2002355002A - 乾燥おから - Google Patents

乾燥おから

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JP2002355002A JP2001163145A JP2001163145A JP2002355002A JP 2002355002 A JP2002355002 A JP 2002355002A JP 2001163145 A JP2001163145 A JP 2001163145A JP 2001163145 A JP2001163145 A JP 2001163145A JP 2002355002 A JP2002355002 A JP 2002355002A
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▲たか▼仁 五師
Takashi Ito
崇 伊藤
Kenji Hatanaka
健治 畑中
Toshiyuki Tanaka
俊幸 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品衛生上の安全性に優れているとともに、
大豆独特の臭いが極めて少なく、湿潤おからの酸化、変
色及び焦げが抑制された乾燥おからを提供する。 【解決手段】 湿潤おからを、100℃以上の常圧過熱
水蒸気で30分以上乾燥した後、更に二次乾燥として、
180℃以下の空気を主体とする熱風で乾燥して得られ
たものである。一般生菌数が3×103個/g以下であ
り、且つ大腸菌数が陰性で、耐熱菌数が3×103個/
g以下であるとともに、リポキシゲナーゼ活性が無く、
且つn−ヘキサナールの濃度が2ppm以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、乾燥おからに関
し、特に、各種食品への食品素材として利用範囲の広い
乾燥おからに関する。
【0002】
【従来の技術】 おからは、卯の花、豆腐粕と称され、
大豆又は脱脂大豆に水溶性溶媒を加えて抽出物(豆乳)
を分離した残渣であり、栄養学的にみても、炭水化物、
蛋白質油脂等を含有し、且つ炭水化物中の3割以上が食
物繊維であるため、生理機能面でも優れている。
【0003】 このため、おからを有効利用すること
は、将来予想される食料バランスの解消及び環境保全面
からも極めて重要である。我が国では、年間50万トン
を越す大豆が豆腐に加工され、その際産出するおからは
70万トン前後と推定されるが、その8割が産業廃棄物
として廃棄され、残りの2割が飼料、飼育に使われてお
り、食品としての使用が極めて少ないのが現状である。
【0004】 おからは、従来からそのまま或いは野菜
等を加えて調理し、副食とすることが行われてきたが、
近年、その吸水性・分散性といった機能的特質やアミノ
酸組成に着目して、パン製品、練製品及び肉製品等に添
加することにより、品質向上に積極的に役立てようとす
る傾向があり、徐々にではあるが、良質なおからに対す
る需要が高まってきている。
【0005】 しかしながら、おからは、湿潤状態のま
までは、嵩高く、菌が繁殖し易いため、長期保存や取り
扱いが非常に困難であった。また、おからに菌が繁殖し
すぎると、菌による酸生成やpH低下等により、おから
特有の吸水性及び保水性が損なわれるだけでなく、病原
菌や腐敗臭が発生するため、極めて不衛生であり、食品
として使用することができなかった。
【0006】 これらの点を解消するため、湿潤状態の
おからを乾燥させて、乾燥おからにすることが行われて
いる。しかしながら、おからは、吸水性及び保水性に優
れているため、脱水及び乾燥が非常に困難であり、例え
ば、抽出物(豆乳)と残渣(おから)に分離する際に、
長時間かけて圧搾したり、強力に遠心分離を行うが、残
渣であるおからの水分を80%以下にすることが困難で
あった。
【0007】 このため、おからを十分に乾燥させるた
め乾燥条件を厳しく設定すると、おからの吸水性及び保
水性が損なわれたり、焦臭や褐変が発生するため、製品
価値を低下させるという問題点があった。一方、乾燥条
件を緩やかに設定すると、おからの乾燥に長時間を要す
るだけでなく、その間に菌が繁殖してしまうという問題
点があった。
【0008】 従来、乾燥おからの製造方法としては、
例えば、おからを分離後、速やかに過酸化水素添加及び
品温を80℃以上に昇温して殺菌し、全工程を120℃
以下の品温に維持して乾燥し、雑菌汚染を抑えた吸水
性、保水性の良好な乾燥おからを製造する方法(特公昭
61−3460号公報参照)等が提示されている。
【0009】 しかしながら、殺菌のため過酸化水素を
添加して製造された乾燥おからは、人体及び環境等に与
える影響を考慮すると、食品としての安全性が高いとは
いえなかった。また、従来の乾燥おからの製造方法は、
半閉回路乾燥が主流であるため、被処理物の酸化や乾燥
時に発生する排ガスの臭気処理をすることが困難であっ
た。
【0010】 更に、従来の乾燥おからの多くは、まだ
まだ菌数が多く、食品又は食品添加物として安心して利
用できるものではなく、長期保存にも適さないため、市
場に流通させることが困難であった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】 本発明は、このよう
な従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、
その目的とするところは、食品衛生上の安全性に優れて
いるとともに、大豆独特の臭いが極めて少なく、湿潤お
からの酸化、変色及び焦げが抑制された乾燥おからを提
供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】 すなわち、本発明によ
れば、湿潤おからを、100℃以上の常圧過熱水蒸気で
30分以上乾燥して得られたものであることを特徴とす
る乾燥おからが提供される。
【0013】 本発明によれば、湿潤おからを、100
℃以上の常圧過熱水蒸気で30分以上乾燥した後、更に
二次乾燥として、180℃以下の空気を主体とする熱風
で乾燥して得られたものであることを特徴とする乾燥お
からが提供される。
【0014】 また、本発明によれば、一般生菌数が3
×103個/g以下であり、且つ大腸菌数が陰性で、耐
熱菌数が3×103個/g以下であるとともに、リポキ
シゲナーゼ活性が無く、且つn−ヘキサナールの濃度が
2ppm以下であることを特徴とする乾燥おからが提供
される。
【0015】 更に、本発明によれば、湿潤おからを、
100℃以上の常圧過熱水蒸気で30分以上乾燥して得
られた乾燥おからであって、一般生菌数が、3×103
個/g以下であり、且つ大腸菌数が陰性で、耐熱菌数が
3×103個/g以下であるとともに、リポキシゲナー
ゼ活性が無く、且つn−ヘキサナールの濃度が2ppm
以下であることを特徴とする乾燥おからが提供される。
【0016】 このとき、上記乾燥おからは、嵩比重が
0.4〜0.7、含水率が10%以下、吸水率(乾燥重
量に対する水分量)が300%以上であることが好まし
い。
【0017】 また、本発明では、上記乾燥おからを、
平均粒子径が840μm以下になるように粉砕分級して
もよい。
【0018】
【発明の実施の形態】 以下、本発明における乾燥おか
らについて詳細に説明する。本発明の乾燥おからは、湿
潤おからを、100℃以上の常圧過熱水蒸気で30分以
上乾燥して得られたものであり、更に二次乾燥として、
180℃以下の空気を主体とする熱風で乾燥されている
ことが好ましい。これにより、本発明の乾燥おからは、
過酸化水素などの薬品添加による殺菌処理をすることな
く、一般生菌数を3×103個/g以下、且つ大腸菌数
が陰性で、耐熱菌数を3×103個/g以下にすること
ができ、口蹄疫等の原因となるウィルスの除去を確実に
行うこともできるため、飼料や食品用素材として用いる
場合における食品衛生上の安全性に優れている。
【0019】 また、本発明の乾燥おからは、大豆特有
の臭いであるn−ヘキサナールの濃度を2ppm以下に
することにより、食品用素材としての幅が広がるととも
に、不飽和脂質を酸化して臭気を発生させるリポキシゲ
ナーゼを失活させることができるため、保存中の酸化臭
の生成も低く、長期保存に適している。
【0020】 更に、本発明の乾燥おからは、食物繊
維、タンパク質、ミネラル等といったおから本来の主成
分に加えて、食物繊維の柔軟化、デンプンのα化及び糖
化、タンパク質の分解により旨味や栄養としての吸収性
を増加させることができるため、食品用素材として好適
に用いることができる。
【0021】 このとき、本発明の乾燥おからは、嵩比
重が0.4〜0.7、含水率が10%以下、吸水率(乾
燥重量に対する水分量)が300%以上であることが好
ましい。
【0022】 また、本発明では、上記乾燥おからを、
平均粒子径が840μm(20メッシュ)以下になるよ
うに粉砕分級することにより、食品用素材として用いた
場合、口当たりや食感を改善することができる。
【0023】 以下、本発明の乾燥おからの製造工程に
ついて更に詳細に説明する。本発明の製造工程の主な特
徴は、常圧過熱水蒸気の閉回路系で、おからの吸水性及
び保水性が損なわれたり、焦臭や褐変が発生する原因と
なる急激な品温上昇を抑制するため、原料おから(湿潤
おから)が定率乾燥域から減率乾燥域に移行する直前
に、熱風乾燥に切り替えることにあり、初期状態におけ
る原料おから保有水の70〜90%を除去するように、
常圧過熱水蒸気の閉回路系における原料おからの平均滞
留時間を最適化することが重要である。
【0024】 これにより、原料おからの殺菌、減菌及
び脱臭を確実に行い、過度の乾燥や高温による原料おか
らの褐変も抑制することができるだけでなく、熱風乾燥
系でのハンドリングに十分な乾燥を行うことができる。
尚、原料おからの平均滞留時間は、少なくとも30分以
上であることが好ましく、通常、1〜3時間程度であ
る。
【0025】 また、熱風乾燥系における仕上げ乾燥工
程では、製品である乾燥おからの水分量が10%以下
(より好ましくは、2〜10%)になるまで、180℃
以下の空気で乾燥を行うことが好ましい。
【0026】 更に、本発明の製造工程の主な特徴は、
常圧過熱水蒸気の閉回路系で得られた1次乾燥品を、外
気に触れることなく、熱風乾燥系で乾燥させることにあ
る。これにより、ホコリや雑菌などの汚染及び結露を防
止するとともに、一次乾燥工程中、乾燥機内への空気の
流入や乾燥機外への排ガスの流出が少ないため、酸素に
よる原料おからの酸化が生じることが少なく、乾燥機か
ら発生した臭気を外部に排出することが少ないため、環
境改善に貢献することができる。
【0027】 尚、常圧過熱水蒸気の閉回路系は、少な
くとも水蒸気濃度が50%(体積率)以上、好ましくは
60〜70%(体積率)以上、より好ましくは、80%
(体積率)以上、更に好ましくは、90%(体積率)以
上のガス組成であり、好ましくは105〜250℃、よ
り好ましくは110〜220℃、更に好ましくは120
〜180℃の常圧過熱水蒸気からなることが好ましい。
尚、常圧過熱水蒸気の閉回路系において、常圧過熱水蒸
気に占有された雰囲気は、空気分圧が非常に低く、空気
がほとんど介在しないため、「貧酸素状態」を呈する。
このような雰囲気を乾燥室内に一定の条件で維持し、継
続的に無酸素状態を維持するためには、乾燥室内の圧力
を、大気圧に対し微小差圧(±0.5〜2kPa)の範
囲内で制御するとともに、過熱水蒸気を導入又は発生し
続けることが重要である。
【0028】 即ち、本発明の乾燥おからは、過熱水蒸
気による乾燥を利用して、乾燥室内を水蒸気で満たした
まま乾燥するため、原料おからの酸化や原料おから表面
の硬化による皮質の形成が無く、水分蒸発期間の大部分
での品温が90〜100℃に保持されるので、殺菌、減
菌、酵素失活も被乾燥物の内部まで行うことができる。
これにより、本発明の乾燥おからは、菌数がやや多い
(例えば106個/g以下の)原料おからからでも製造
することができる。
【0029】 以上の点を考慮して、本発明の乾燥おか
らの製造には、例えば、図1(連続式)又は図2(バッ
チ式)に示す装置が用いられる。図1は、本発明の乾燥
おからの製造装置の一例(連続式)を示す概略構成図で
あり、例えば、原料おからを常圧過熱水蒸気の閉回路系
で連続的に乾燥させる連続式常圧過熱水蒸気乾燥機62
と、原料おからの残留水分の仕上げ乾燥工程において、
空気を主体とする熱風乾燥を連続的に行う熱風乾燥機6
6と、連続式常圧過熱水蒸気乾燥機62で得られた1次
乾燥品を、外気に触れることなく熱風乾燥機66に搬送
する搬送路64とを備えたものである。
【0030】 尚、ここで用いる連続式常圧過熱水蒸気
乾燥装置62は、循環供給される熱媒体ガスにより、所
定の熱媒体ガス雰囲気を形成する乾燥室12と、乾燥室
12内に収容され、原料おから60とホグシ媒体20を
接触混合させる(内面にリフター80を有する)乾燥容
器10と、乾燥容器10に、原料おから60を連続的に
供給する原料おから供給手段(原料フィーダー)13
と、乾燥室12内の空気を熱媒体ガスに置換するため、
乾燥室12内に熱媒体ガスを供給する熱媒体ガス供給手
段(図示せず)と、乾燥室12内に熱媒体ガスを循環さ
せる循環路15と、乾燥室12内の熱媒体ガスを循環路
15に導入する循環ファン16と、循環路15に導入さ
れた熱媒体ガスを加熱するヒーター14とを備えてなる
ものである(図1及び図3参照)。
【0031】 また、図2は、本発明の乾燥おからの製
造装置の他の例(バッチ式)を示す概略構成図であり、
循環供給される熱媒体ガスにより、所定の熱媒体ガス雰
囲気を形成する乾燥室12と、乾燥室12内に収容さ
れ、原料おからとホグシ媒体を入れる乾燥容器10と、
乾燥容器10を回転させる乾燥容器回転手段40と、熱
媒体ガスとして、空気を水蒸気に置換するために、乾燥
室12に水蒸気を供給する水蒸気供給手段32と、該熱
媒体ガスを加熱する加熱器33と、熱媒体ガスを循環さ
せる循環ファン37と、乾燥室12に空気を導入する空
気吸入口14と、乾燥室12内の熱媒体ガス雰囲気を調
整するとともに、原料おからの定率乾燥期間の終了時
に、空気の導入量を調整する制御部(図示せず)と、原
料おからの水分蒸発に伴う余剰水蒸気の凝縮及び空気導
入時に乾燥室12内の過熱水蒸気の一部を凝縮する凝縮
器42とを備えたものである。
【0032】 ここで、図2における乾燥方法は、先
ず、乾燥容器10内に原料おからとホグシ媒体を入れ、
乾燥室12内に収容する。次いで、水蒸気供給手段32
から水蒸気を導入し、乾燥室12内の蒸気置換及び予備
加熱を行った後、乾燥容器10を乾燥容器回転手段40
で回転させ、図2に示すように、原料おから60とホグ
シ媒体20を接触混合させながら、設定制御された過熱
水蒸気(120〜250℃)の熱媒体ガスを、乾燥室1
2上部に配設された熱媒体ガス吹出口(図示せず)から
乾燥室12内に導入するとともに、熱媒体ガス導入手段
35で乾燥容器10内に直接導入することにより原料お
からの過熱水蒸気乾燥を行う。次に、原料おからの定率
乾燥期間の終了時又はその前後に、乾燥室12内の過熱
水蒸気の一部を凝縮器42で凝縮させ、空気吸入口から
乾燥室12内へ空気を導入する。こうして設定制御され
た空気主体の熱媒体ガス(水蒸気濃度が50%[体積
率]以下であり、且つ150℃以下)を、乾燥室12及
び乾燥容器10に導入することにより、原料おからの乾
燥を続ける。
【0033】 尚、上記の装置では、熱媒体ガス循環路
36が配設されており、循環ファン37で乾燥室12内
に熱媒体ガスを循環させるとともに、加熱器33で熱媒
体ガスの加熱制御を行っている。また、上記の装置で
は、原料おからの定率乾燥期間の終了時に、無塵、無菌
化された空気が乾燥室12内に導入されるように高性能
なHEPAフィルター38を、空気吸入口14に取り付
けることが好ましい。
【0034】 ここで、図1〜2に示す装置の主な特徴
は、常圧過熱水蒸気の閉回路系で、原料おから60とホ
グシ媒体20を接触混合させながら原料おから60を、
乾燥容器10内で乾燥することにある(図3参照)。こ
れにより、原料おからを確実にほぐすことができるた
め、過熱水蒸気と原料おからとの接触面積を大きくする
ことができ、均一且つ高品質の乾燥おからを製造するこ
とができる。
【0035】 ここで、乾燥容器10の形状は、特に限
定されないが、円柱状、円錐状、円柱と円錐を組み合わ
せたもの、角柱状、角錐状、角柱と角錐を組み合わせた
もののいずれか1つの形状であることが好ましい。
【0036】 また、乾燥容器10の内部構造は、リフ
ター80を有するもの、ショートパス防止用のしきり板
を有するもの、排出部に出口堰を有するものからなる群
から選択された1又は2以上の構造を有することが、原
料おから60とホグシ媒体20との接触混合の効率を向
上させることができるため好ましい。
【0037】 更に、本発明で用いるホグシ媒体20
は、例えば、図4に示すような立方体や三角錐等の平面
を持つ形状であり、且つその一辺Tが10〜100mm
(より好ましくは、10〜50mm)であることが好ま
しい。これは、ホグシ媒体が多面体であることで、上部
から転がることにより、ほぐし効果が上昇すること、ま
た、その一辺Tを10〜100mmにすることにより、
過度の粉砕を防止し、且つおからとの分離を網で簡単に
できるようになるからである。また、乾燥容器内の原料
おからとホグシ媒体の体積比は、2〜100であること
が好ましい。更に、上記ホグシ媒体の材質は、乾燥容器
との相性や食品衛生面が考慮されていれば、特に限定さ
れないが、例えば、テフロン(登録商標)(ポリテトラ
フルオロエチレン)、ナイロン、PE、PPであること
が好ましい。
【0038】
【実施例】 以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。 (実施例1〜3、比較例1〜3)図2に示す装置を用い
て、表1に示す湿潤おからを、表2に示す条件で、それ
ぞれ過熱水蒸気で一次乾燥した後、空気で二次乾燥する
ことにより、乾燥おからを得た(実施例1〜3、比較例
1〜3)。これらの乾燥おからの分析結果を表2に示
す。尚、比較例2は、一次乾燥、二次乾燥とも空気系で
行い、比較例3は、ケージミル付きの気流乾燥を空気で
行った。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】(考察)表2の結果から、実施例1〜3で
は、一次乾燥に過熱水蒸気を使用することにより、得ら
れた乾燥おからの一般生菌数及び耐熱菌数が減少し、水
蒸気濃度が高いほど、また、乾燥時間が長いほど、その
効果が高いことが判明した。また、実施例1〜3では、
水蒸気濃度が高いほど、また、乾燥時間が長いほど、乾
燥おからのリポキシゲナーゼ活性を失活させることがで
き、且つn−ヘキサナールを減少させる上で有効である
ことが確認された。
【0042】 尚、比較例1では、実施例1〜3と比較
して、一次乾燥時の水蒸気濃度及び熱風温度が適切であ
るが、乾燥時間が十分でないため、乾燥おからの一般生
菌数及びn−ヘキサナール濃度を十分に減少させること
ができなかった。また、比較例2〜3では、空気系の熱
風乾燥のみであるため、表2の結果から明らかなように
食品用として用いるには不適であった。
【0043】
【発明の効果】 以上説明した通り、本発明によれば、
食品衛生上の安全性に優れているとともに、大豆独特の
臭いが極めて少なく、原料おからの酸化、変色及び焦げ
が抑制された乾燥おからを提供することができる。これ
により、本発明の乾燥おからは、飼料としてだけでな
く、食品用素材として好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の乾燥おからの製造に用いる装置の一
例(連続式)を示す概略構成図である。
【図2】 本発明の乾燥おからの製造に用いる装置の他
の例(バッチ式)を示す概略構成図である。
【図3】 図1のA−A断面図である。
【図4】 (a)〜(b)は、本発明で用いるホグシ媒
体を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
10…乾燥容器、12…乾燥室、13…原料フィーダ
ー、14…ヒーター、15…循環路、16…循環ファ
ン、18…ドラム吸引ファン、20…ホグシ媒体、22
…サイクロン、24…凝縮器、26…流動層乾燥機、2
8…排気ファン、30…熱風発生器、32…水蒸気供給
手段、33…加熱器、35…熱媒体ガス導入手段、36
…熱媒体ガス循環路、37…循環ファン、38…HEP
Aフィルター、39…微圧調整ダンパー、40…乾燥容
器回転手段、42…凝縮器、43…水封・排水タンク、
60…原料おから、62…常圧過熱水蒸気乾燥機、64
…搬送路(1次乾燥品フィーダー)、66…熱風乾燥
機、70…温度検出手段、80…リフター。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 崇 神奈川県横浜市都筑区池辺町3847 大川原 化工機株式会社内 (72)発明者 畑中 健治 神奈川県横浜市都筑区池辺町3847 大川原 化工機株式会社内 (72)発明者 田中 俊幸 神奈川県横浜市都筑区池辺町3847 大川原 化工機株式会社内 Fターム(参考) 3L113 AA04 AA06 AB02 AB03 AC05 AC08 AC45 AC46 AC48 AC52 AC53 AC58 AC63 AC68 AC79 AC83 AC86 BA16 CA04 DA24 4B020 LB24 LC07 LG07 LP05 LP20

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湿潤おからを、100℃以上の常圧過熱
    水蒸気で30分以上乾燥して得られたものであることを
    特徴とする乾燥おから。
  2. 【請求項2】 湿潤おからを、100℃以上の常圧過熱
    水蒸気で30分以上乾燥した後、更に二次乾燥として、
    180℃以下の空気を主体とする熱風で乾燥して得られ
    たものであることを特徴とする乾燥おから。
  3. 【請求項3】 一般生菌数が3×103個/g以下であ
    り、且つ大腸菌数が陰性で、耐熱菌数が3×103個/
    g以下であるとともに、リポキシゲナーゼ活性が無く、
    且つn−ヘキサナールの濃度が2ppm以下であること
    を特徴とする乾燥おから。
  4. 【請求項4】 湿潤おからを、100℃以上の常圧過熱
    水蒸気で30分以上乾燥して得られた乾燥おからであっ
    て、一般生菌数が、3×103個/g以下であり、且つ
    大腸菌数が陰性で、耐熱菌数が3×103個/g以下で
    あるとともに、リポキシゲナーゼ活性が無く、且つn−
    ヘキサナールの濃度が2ppm以下であることを特徴と
    する乾燥おから。
  5. 【請求項5】 嵩比重が、0.4〜0.7である請求項
    1〜4のいずれか1項に記載の乾燥おから。
  6. 【請求項6】 含水率が、10%以下である請求項1〜
    5のいずれか1項に記載の乾燥おから。
  7. 【請求項7】 吸水率(乾燥重量に対する水分量)が、
    300%以上である請求項1〜6のいずれか1項に記載
    の乾燥おから。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7に記載の乾燥おからを、平
    均粒子径が840μm以下になるように粉砕分級されて
    なることを特徴とする乾燥おから。
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JP2009133591A (ja) * 2007-12-03 2009-06-18 Ohkawara Kakohki Co Ltd 連続式常圧過熱水蒸気乾燥方法及び装置
WO2020153455A1 (ja) * 2019-01-23 2020-07-30 グレンカル・テクノロジー株式会社 処理装置、処理方法及び粉末体
WO2021256567A1 (ja) * 2020-06-19 2021-12-23 グレンカル・テクノロジー株式会社 粉末体及び粉末体の製造方法

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