JP4236392B2 - 乾燥おからの製造方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乾燥おからの製造方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
おからは、卯の花、豆腐粕と称され、大豆又は脱脂大豆に水溶性溶媒を加えて抽出物(豆乳)を分離した残渣であり、栄養学的にみても、炭水化物、蛋白質油脂等を含有し、且つ炭水化物中の3割以上が食物繊維であるため、生理機能面でも優れている。
【0003】
このため、おからを有効利用することは、将来予想される食料バランスの解消及び環境保全面からも極めて重要である。
我が国では、年間50万トンを越す大豆が豆腐に加工され、その際産出するおからは70万トン前後と推定されるが、その8割が産業廃棄物として廃棄され、残りの2割が飼料、飼育に使われており、食品としての使用が極めて少ないのが現状である。
【0004】
おからは、従来からそのまま或いは野菜等を加えて、副食とすることが多かったが、近年、その吸水性・分散性といった機能的特質やアミノ酸組成に着目して、パン製品、練製品及び肉製品等に添加することにより、品質向上に積極的に役立てようとする傾向があり、徐々にではあるが、良質なおからに対する需要が高まってきている。
【0005】
しかしながら、おからは、湿潤状態のままでは、かさ高く、菌が繁殖し易いため、長期保存や取り扱いが非常に困難であった。
また、おからに菌が繁殖しすぎると、菌による酸生成やpH低下等により、おから特有の吸水性及び保水性が損なわれるだけでなく、病原菌や腐敗臭が発生するため、極めて不衛生であり、食品として使用することができなかった。
【0006】
これらの点を解消するため、湿潤状態のおからを乾燥させて、乾燥おからにすることが行われている。
しかしながら、おからは、吸水性及び保水性に優れているため、脱水及び乾燥が非常に困難であり、例えば、抽出物(豆乳)と残渣(おから)に分離する際に、長時間かけて圧搾したり、強力に遠心分離を行うが、残渣であるおからの水分を80%以下にすることが困難であった。
【0007】
このため、おからを十分に乾燥させるため乾燥条件を厳しく設定すると、おからの吸水性及び保水性が損なわれたり、焦臭や褐変が発生するため、製品価値を低下させるという問題点があった。
一方、乾燥条件を緩やかに設定すると、おからの乾燥に長時間を要するだけでなく、その間に菌が繁殖してしまうという問題点があった。
【0008】
従来、乾燥おからの製造方法としては、例えば、おからを分離後、速やかに過酸化水素添加及び品温を80℃以上に昇温して殺菌し、全工程を120℃以下の品温に維持して乾燥し、雑菌汚染を抑えた吸水性、保水性の良好な乾燥おからを製造する方法(特公昭61−3460号公報参照)等が提示されている。
【0009】
しかしながら、殺菌のため過酸化水素を添加して製造された乾燥おからは、人体及び環境等に与える影響を考慮すると、食品としての安全性が高いとはいえなかった。
また、従来の乾燥おからの製造方法は、半閉回路乾燥が主流であるため、被処理物の酸化や乾燥時に発生する排ガスの臭気処理をすることが困難であった。
【0010】
更に、従来の乾燥おからの多くは、まだまだ菌数が多く、食品又は食品添加物として安心して利用できるものではなく、長期保存にも適さないため、市場に流通させることが困難であった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、原料おからから発生する臭気を乾燥装置外部に排出させることなく、原料おからの品質を維持しつつ、原料おからの殺菌、減菌及び脱臭が行え、原料おからを均一に乾燥することができ、更には省エネルギーで低ランニングコストである乾燥おからの製造方法及び装置を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明によれば、原料おからの水分除去及び殺菌の操作を連続的に行う乾燥おからの製造方法であって、常圧過熱水蒸気の閉回路系で、原料おからを少なくとも30分以上の平均滞留時間で乾燥させた後、外気に触れることなく搬送された該常圧過熱水蒸気の閉回路系で得られた1次乾燥品を、空気を主体とする熱風乾燥系で乾燥させることを特徴とする乾燥おからの製造方法が提供される。
このとき、上記1次乾燥品は、初期状態における原料おからの70〜90%の保有水が除去されたものであることが好ましい。
【0013】
また、本発明では、常圧過熱水蒸気の閉回路系が、水蒸気濃度70%(体積率)以上のガス組成で、105〜250℃の常圧過熱水蒸気からなることが好ましく、大気圧に対し±2KPaの範囲内で制御されることが好ましい。
【0014】
更に、本発明では、熱風乾燥系が、水蒸気濃度50%以下(体積率)のガス組成であり、150℃以下の空気であることが好ましい。
【0015】
また、本発明によれば、原料おからの水分除去及び殺菌の操作を行う乾燥おからの製造装置であって、循環供給される熱媒体ガスにより、所定の熱媒体ガス雰囲気を形成する乾燥室と、該乾燥室内に収容され、原料おからとホグシ媒体を接触混合させるドラム状回転容器と、該ドラム状回転容器に、原料おからを連続的に供給する原料おから供給手段と、該乾燥室内の空気を水蒸気に置換するため、該乾燥室内に水蒸気を供給する熱媒体ガス供給手段と、該乾燥室内に熱媒体ガスを循環させる循環路と、該乾燥室内の熱媒体ガスを該循環路に導入する循環ファンと、該循環路に導入された熱媒体ガスを加熱するヒーターと、熱媒体ガスの閉回路系を自動的に常圧に保持する凝縮器と、を備え、原料おからを常圧過熱水蒸気の閉回路系で連続的に乾燥させる連続式常圧過熱水蒸気乾燥機と、該連続式常圧過熱水蒸気乾燥機で得られた1次乾燥品に、空気を主体とする熱風乾燥を連続的に行う熱風乾燥機と、該連続式過熱水蒸気乾燥機で得られた1次乾燥品を、外気に触れることなく該熱風乾燥機に搬送する搬送路と、を備えたことを特徴とする乾燥おからの製造装置が提供される。
【0017】
また、本発明では、ドラム状回転容器の形状が、円柱状、円錐状、円柱と円錐を組み合わせたもの、角柱状、角錐状、角柱と角錐を組み合わせたもののいずれか1つの形状であることが好ましく、またドラム状回転容器の内部構造が、リフターを有するもの、ショートパス防止用のしきり板を有するもの、排出部に出口堰を有するものからなる群から選択された1又は2以上の構造を有することが好ましい。
尚、本発明で用いるホグシ媒体は、立方体や三角錐等の平面を持つ形状であり、且つその一辺が10〜100mmであることが好ましい。
【0018】
更に、本発明では、連続式常圧過熱水蒸気乾燥機における原料おからの平均滞留時間が、少なくとも30分以上であることが好ましく、更に連続式常圧過熱水蒸気乾燥機が、乾燥機出口品温の検出により、原料おからの平均滞留時間を制御することが好ましい。
【0019】
尚、本発明では、熱風乾燥機が、流動層乾燥機であることが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における乾燥おからの製造方法について詳細に説明する。
本発明の製造方法は、常圧過熱水蒸気の閉回路系で、原料おからを少なくとも30分以上の平均滞留時間で乾燥させた後、外気に触れることなく搬送された常圧過熱水蒸気の閉回路系で得られた1次乾燥品を、空気を主体とする熱風乾燥系で乾燥させることにある。
【0021】
このとき、1次乾燥工程は、原料おからの温度がほぼ熱風の湿球温度となる定率乾燥域で行われ、原料おからの温度を常圧過熱水蒸気の場合、ほぼ100℃に保つことができるため、原料おからの変色及び焦げを抑制することができる。
また、1次乾燥工程は、原料おからを常圧過熱水蒸気で乾燥することにより、原料おからの殺菌、減菌、脱臭の能力に優れ、且つ貧酸素雰囲気下における乾燥であるため、原料おからの酸化も抑制することができる。
尚、原料おからを空気で乾燥した場合、原料おからの温度が40〜60℃程度にしかならないため、殺菌効果が低い。
しかしながら、原料おからが定率乾燥域から減率乾燥域に移行すると、原料おからの温度が上昇するため、常圧過熱水蒸気で乾燥すると、かえって原料おからの変色及び焦げが生じやすくなるという問題点があった。
【0022】
これを解消するため、本発明では、1次乾燥工程を、原料おからが定率乾燥域から減率乾燥域に移行する直前に、2次乾燥工程である熱風乾燥に切り替えることにより、原料おからの変色及び焦げを大幅に軽減することを可能とした。
尚、1次乾燥工程で得られた1次乾燥品は、外気に触れることなく2次乾燥工程に搬送されるため、ホコリや雑菌などの汚染及び結露を防止することができる。
【0023】
以下、本発明の製造方法について更に詳細に説明する。
本発明の製造方法の主な特徴は、常圧過熱水蒸気の閉回路系で、おからの吸水性及び保水性が損なわれたり、焦臭や褐変が発生する原因となる急激な品温上昇を抑制するため、初期状態における原料おから保有水の70〜90%を除去するように、常圧過熱水蒸気の閉回路系における原料おからの平均滞留時間を最適化することが重要である。
これにより、原料おからの殺菌、減菌及び脱臭を確実に行い、過度の乾燥や高温による1次乾燥品の褐変も抑制することができるだけでなく、熱風乾燥系でのハンドリングに十分な乾燥を行うことができる。
尚、原料おからの平均滞留時間は、少なくとも30分以上であることが好ましく、通常、1〜3時間程度である。
【0024】
また、1次乾燥品の仕上げ乾燥工程では、製品である乾燥おからの水分量が10%以下(より好ましくは、2〜10%)になるまで乾燥を行うことが好ましい。
【0025】
更に、本発明の製造方法の主な特徴は、常圧過熱水蒸気の閉回路系で得られた1次乾燥品を、外気に触れることなく、熱風乾燥系に搬送することにある。
これにより、ホコリや雑菌などの汚染及び結露を防止するとともに、1次乾燥工程中、乾燥機内への空気の流入や乾燥機外への排ガスの流出が少ないため、酸素による原料おからの酸化が生じることが少なく、乾燥機から発生した臭気を外部に排出することが少ないため、環境改善に貢献することができる。
【0026】
尚、常圧過熱水蒸気の閉回路系は、好ましくは水蒸気濃度70%(体積率)以上、より好ましくは、80%(体積率)以上、更に好ましくは、90%(体積率)以上のガス組成であり、好ましくは105〜250℃、より好ましくは110〜220℃、更に好ましくは120〜180℃の常圧過熱水蒸気からなることが好ましい。
尚、常圧過熱水蒸気の閉回路系において、常圧過熱水蒸気に占有された雰囲気は、空気分圧が非常に低く、空気がほとんど介在しないため、「貧酸素状態」を呈する。
このような雰囲気を乾燥器内に一定の条件で維持し、継続的に無酸素状態を維持するためには、乾燥器内の圧力を、大気圧に対し微小差圧(±0.5〜2KPa)の範囲内で制御するとともに、過熱水蒸気を導入又は発生し続けることが重要である。
【0027】
また、熱風乾燥系は、好ましくは水蒸気濃度50%(体積率)以下、より好ましくは、40%(体積率)以下、更に好ましくは、30%(体積率)以下のガス組成であり、150℃以下の空気であることが好ましい。
【0028】
ここで、過熱水蒸気による乾燥方法とは、飽和温度以上の乾燥能力を有した蒸気(ドライスチーム)による乾燥方法である。常圧下において、水蒸気は100℃未満では飽和水蒸気であり乾燥能力を持たないが、100℃以上になると乾燥能力を有するようになり、温度を上げる程、乾燥速度は高まるため、物品を乾燥させ易くなる。水蒸気の温度では150℃〜180℃辺りに、加熱した空気乾燥よりも過熱水蒸気の方が乾燥速度の速くなる温度(逆転点温度)がある。
即ち、過熱水蒸気とは、100℃で蒸発した飽和水蒸気を常圧のまま、100℃以上(本発明では、105〜250℃)に過熱した水蒸気である。
【0029】
本発明では、過熱水蒸気による乾燥を利用して、乾燥室内を水蒸気で満たしたまま乾燥を行えるため、原料おからの酸化や原料おから表面の硬化による皮質の形成が無く、水分蒸発期間の大部分での品温が90〜100℃に保持されるので、殺菌、減菌、酵素失活も被乾燥物の内部まで行うことができる。
【0030】
以下、図面に基づいて、本発明の乾燥おからの製造方法及び装置について更に詳細に説明する。
図1は、本発明の乾燥おからの製造装置の一例を示す概略図である。
本発明の乾燥おからの製造装置は、例えば、図1に示すように、原料おからを常圧過熱水蒸気の閉回路系で連続的に乾燥させる連続式常圧過熱水蒸気乾燥機62と、原料おからの残留水分の仕上げ乾燥工程において、空気を主体とする熱風乾燥を連続的に行う熱風乾燥機66と、連続式常圧過熱水蒸気乾燥機62で得られた1次乾燥品を、外気に触れることなく熱風乾燥機66に搬送する搬送路64とを備えたものである。
【0031】
尚、本発明で用いる連続式常圧過熱水蒸気乾燥62は、循環供給される熱媒体ガスにより、所定の熱媒体ガス雰囲気を形成する乾燥室12と、乾燥室12内に収容され、原料おから60とホグシ媒体20を接触混合させる(内面にリフター80を有する)ドラム状回転容器10と、ドラム状回転容器10に、原料おから60を連続的に供給する原料おから供給手段(原料フィーダー)13と、乾燥室12内の空気を水蒸気に置換するため、乾燥室12内に水蒸気を供給する熱媒体ガス供給手段(図示せず)と、乾燥室12内に熱媒体ガスを循環させる循環路15と、乾燥室12内の熱媒体ガスを循環路15に導入する循環ファン16と、循環路15に導入された熱媒体ガスを加熱するヒーター14とを備えてなるものである(図1〜2参照)。
【0032】
このとき、本発明で用いる常圧過熱水蒸気乾燥機は、常圧過熱水蒸気の閉回路系が、大気圧に対し、±2KPa(より好ましくは、±0.5KPa)の範囲内で制御されていることが好ましい。
これは、閉回路系が常圧である場合、閉回路系と凝縮器24における圧力差がないように調節されており、閉回路系がプラス圧になると、余剰水蒸気(原料おからから発生する蒸発蒸気及び臭気等)が凝縮器24で凝縮水として回収され、一方、閉回路系がマイナス圧になると、被乾燥物から蒸発した蒸気が閉回路系内に供給されることにより、自動的に閉回路系を常圧に保持することができるからである。
【0033】
このとき、本発明の常圧過熱水蒸気乾燥機の主な特徴は、常圧過熱水蒸気の閉回路系が、ドラム状回転容器10内で、原料おから60とホグシ媒体20を接触混合させながら原料おから60を乾燥することにある(図2参照)。
これにより、原料おからを確実にほぐすことができるため、過熱水蒸気と原料おからとの接触面積を大きくすることができ、均一且つ高品質の乾燥おからを製造することができる。
【0034】
ここで、ドラム状回転容器10の形状は、特に限定されないが、円柱状、円錐状、円柱と円錐を組み合わせたもの、角柱状、角錐状、角柱と角錐を組み合わせたもののいずれか1つの形状であることが好ましい。
【0035】
また、ドラム状回転容器10の内部構造は、リフター80を有するもの、ショートパス防止用のしきり板を有するもの、排出部に出口堰を有するものからなる群から選択された1又は2以上の構造を有することが、原料おから60とホグシ媒体20との接触混合の効率を向上させることができるため好ましい。
【0036】
更に、本発明で用いるホグシ媒体20は、例えば、図3に示すような立方体や三角錐等の平面を持つ形状であり、且つその一辺Tが10〜100mm(より好ましくは、10〜50mm)であることが好ましい。
これは、ホグシ媒体が多面体であることで、上部から転がることにより、ほぐし効果が上昇すること、また、その1辺Tを10〜100mmにすることにより、過度の粉砕を防止し、且つおからとの分離を網で簡単にできるようになるからである。
また、乾燥容器内の原料おからとホグシ媒体の体積比は、2〜100であることが好ましい。
更に、上記ホグシ媒体の材質は、乾燥容器との相性や食品衛生面が考慮されていれば、特に限定されないが、例えば、テフロン(ポリテトラフルオロエチレン)、ナイロン、PE、PPであることが好ましい。
【0037】
また、本発明で用いる熱風乾燥機66は、特に限定されないが、流動層乾燥機26であることが、原料おからの有効乾燥面積を非常に大きく、更に熱伝達係数や処理能力の点で優れているため好ましい。
【0038】
更に、本発明で用いる搬送路64は、常圧過熱水蒸気乾燥機62で得られた被乾燥物を、外気に触れることなく、熱風乾燥機66に搬送するため、密閉型のフィーダー(1次乾燥品フィーダー)であることが好ましい。
【0039】
ここで、図1における乾燥装置は、先ず、常圧過熱水蒸気乾燥機62を用いて、原料おからが初期状態における原料おから保有水の70〜90%を除去するように、過熱水蒸気乾燥を行う。
更に詳細には、ドラム状回転容器10内にホグシ媒体20を入れ、乾燥室12内に収容した後、熱媒体ガス供給手段(図示せず)から水蒸気を導入し、乾燥室12内の水蒸気置換及び予備加熱、更に水蒸気から過熱水蒸気への加熱を行う。
次に、原料フィーダー13から原料おからをドラム状回転容器10に供給し、図2に示すように、原料おから60とホグシ媒体20を接触混合させながら、ヒーター14により設定制御された過熱水蒸気(105〜250℃)を、ドラム状回転容器10内に導入することにより、原料おからの平均滞留時間が少なくとも30分以上(通常、1〜3時間程度)になるように、過熱水蒸気乾燥を行い、常圧過熱水蒸気乾燥機62から1次乾燥品を取り出す。
尚、本発明では、乾燥機出口品温を、温度検出手段70で検出することにより、原料おからの平均滞留時間を最適化し、より乾燥効率を上げることができるだけでなく、1次乾燥品の過度の品温上昇を防止することができる。
【0040】
更に、常圧過熱水蒸気乾燥機62から取り出された1次乾燥品は、搬送路(1次乾燥品フィーダー)64で、熱風乾燥機66に搬送された後、熱風乾燥機66で、1次乾燥品の仕上げ乾燥工程を行う。
更に詳細には、熱風乾燥機66は、流動層乾燥機26であり、多孔板上の1次乾燥品層の下方より層内へ、水蒸気濃度50%以下[体積率]のガス組成で、150℃以下(通常、50〜100℃)の空気を吹き込み、流動化し分散させながら熱風乾燥を行うことにより、製品である乾燥おからを得ることができる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、原料おからから発生する臭気を乾燥装置外部に排出させることなく、原料おからの品質を維持しつつ、原料おからの殺菌、減菌及び脱臭が行え、原料おからを均一に乾燥することができ、更には省エネルギーで低ランニングコストである乾燥おからの製造方法及び装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の乾燥おからの製造装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】 図1のA−A断面図である。
【図3】 (a)〜(b)は、本発明で用いるホグシ媒体を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
10…ドラム状回転容器、12…乾燥室、13…原料フィーダー、14…ヒーター、15…循環路、16…循環ファン、18…ドラム吸引ファン、20…ホグシ媒体、22…サイクロン、24…凝縮器、26…流動層乾燥機、28…排気ファン、30…熱風発生器、60…原料おから、62…常圧過熱水蒸気乾燥機、64…搬送路(1次乾燥品フィーダー)、66…熱風乾燥機、70…温度検出手段、80…リフター。

Claims (11)

  1. 原料おからの水分除去及び殺菌の操作を連続的に行う乾燥おからの製造方法であって、
    常圧過熱水蒸気の閉回路系で、原料おからを少なくとも30分以上の平均滞留時間で乾燥させた後、外気に触れることなく搬送された該常圧過熱水蒸気の閉回路系で得られた1次乾燥品を、空気を主体とする熱風乾燥系で乾燥させることを特徴とする乾燥おからの製造方法。
  2. 1次乾燥品が、初期状態における原料おからの70〜90%の保有水が除去されたものである請求項1に記載の乾燥おからの製造方法。
  3. 常圧過熱水蒸気の閉回路系が、水蒸気濃度70%(体積率)以上のガス組成で、105〜250℃の常圧過熱水蒸気からなる請求項1又は2に記載の乾燥おからの製造方法。
  4. 常圧過熱水蒸気の閉回路系が、大気圧に対し、±2KPaの範囲内で制御されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の乾燥おからの製造方法。
  5. 熱風乾燥系が、水蒸気濃度50%以下(体積率)のガス組成であり、150℃以下の空気である請求項1〜4のいずれか1項に記載の乾燥おからの製造方法。
  6. 原料おからの水分除去及び殺菌の操作を行う乾燥おからの製造装置であって、
    循環供給される熱媒体ガスにより、所定の熱媒体ガス雰囲気を形成する乾燥室と、
    該乾燥室内に収容され、原料おからとホグシ媒体を接触混合させるドラム状回転容器と、
    該ドラム状回転容器に、原料おからを連続的に供給する原料おから供給手段と、
    該乾燥室内の空気を水蒸気に置換するため、該乾燥室内に水蒸気を供給する熱媒体ガス供給手段と、
    該乾燥室内に熱媒体ガスを循環させる循環路と、
    該乾燥室内の熱媒体ガスを該循環路に導入する循環ファンと、
    該循環路に導入された熱媒体ガスを加熱するヒーターと、
    熱媒体ガスの閉回路系を自動的に常圧に保持する凝縮器と、
    を備え、原料おからを常圧過熱水蒸気の閉回路系で連続的に乾燥させる連続式常圧過熱水蒸気乾燥機と、
    該連続式常圧過熱水蒸気乾燥機で得られた1次乾燥品に、空気を主体とする熱風乾燥を連続的に行う熱風乾燥機と、
    該連続式過熱水蒸気乾燥機で得られた1次乾燥品を、外気に触れることなく該熱風乾燥機に搬送する搬送路と、
    を備えたことを特徴とする乾燥おからの製造装置。
  7. ドラム状回転容器の形状が、円柱状、円錐状、円柱と円錐を組み合わせたもの、角柱状、角錐状、角柱と角錐を組み合わせたもののいずれか1つの形状である請求項6に記載の乾燥おからの製造装置。
  8. ホグシ媒体が、立方体や三角錐等の平面を持つ形状であり、且つその一辺が10〜100mmである請求項6又は7のいずれか1項に記載の乾燥おからの製造装置。
  9. 連続式常圧過熱水蒸気乾燥機における原料おからの平均滞留時間が、少なくとも30分以上である請求項6〜8のいずれか1項に記載の乾燥おからの製造装置。
  10. 連続式常圧過熱水蒸気乾燥機が、乾燥機出口品温の検出により、原料おからの平均滞留時間を制御する請求項6〜9のいずれか1項に記載の乾燥おからの製造装置。
  11. 熱風乾燥機が、流動層乾燥機である請求項6〜10のいずれか1項に記載の乾燥おからの製造装置。
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