JP2002354869A - アクチュエータ用制御装置 - Google Patents

アクチュエータ用制御装置

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JP2002354869A
JP2002354869A JP2001161778A JP2001161778A JP2002354869A JP 2002354869 A JP2002354869 A JP 2002354869A JP 2001161778 A JP2001161778 A JP 2001161778A JP 2001161778 A JP2001161778 A JP 2001161778A JP 2002354869 A JP2002354869 A JP 2002354869A
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量太 橋本
Takeshi Ikeda
健 池田
Takayuki Kawakura
孝之 川倉
Yoshikatsu Hosoya
義勝 細谷
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良夫 森嶋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクチュエータの定速度制御を安価に実現す
る。 【解決手段】 ポテンショメータ3により検出されたポ
テンショ電圧の定速度動作時の時間変化によりアクチュ
エータの速度の変化を検出し、そのポテンショ電圧変化
率と本来の定速度動作時の変化率との偏差(速度偏差)
に応じて、駆動制御出力(駆動デューティ比)の補正を
行うことにより、アクチュエータの定速度制御を行う。 【効果】 本来位置センサとして用いられるポテンショ
メータを用いて定速度制御を行うことができ、一般にポ
テンショメータは安価であることから、アクチュエータ
の定速度制御を安価な構成で実現し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクチュエータ用
制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ベッドにおいて各部を電動アクチ
ュエータにより変位可能にしたベッドシステムが知られ
ている。そのようなベッドシステムにおいて、定速制御
機能と自動停止機能とを設けるためには、それぞれに対
応して回転検出用センサと位置検出用センサとを必要と
する。また、それら回転検出や位置検出に例えばサーボ
モータにおいてホールICを用いたものがある。
【0003】上記したようなホールICをセンサとして
用いるものにあって定速度制御を行う場合には、ホール
ICによる回転検出信号から回転速度を算出し、その算
出値から目標とする回転速度との偏差を求め、その偏差
に応じてフィードバック制御を行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記構造
のようにモータにホールICなどの回転センサを設けた
場合には、回転センサが一般的に高価であるためモータ
が高騰化し、またその制御回路も複雑化する。そのた
め、アクチュエータで速度制御を行うべく回転センサを
設けたモータを用いた場合には、アクチュエータが高騰
化し、かつその制御回路も複雑化するという問題があ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決し
て、アクチュエータの定速度制御を安価に実現するため
に、本発明に於いては、アクチュエータを目標速度で駆
動するべく、前記アクチュエータの変位に連動するポテ
ンショメータを設けて、前記ポテンショメータの検出電
圧の変化が前記アクチュエータの目標速度に対応した基
準変化に対してずれた場合には、該ずれに応じて前記ア
クチュエータに対する駆動制御出力値を増減するものと
した。
【0006】これによれば、本来位置センサとして用い
られるポテンショメータを用いて、定速度制御を行うこ
とができる。
【0007】また、前記目標速度に対応した前記駆動制
御出力値と前記アクチュエータの電流値との関係をマッ
プ化した特性マップを設け、前記駆動制御出力値にて前
記アクチュエータを駆動した際の前記アクチュエータの
電流検出値が前記特性マップにおける対応する値に対し
て偏差が生じた場合には、前記特性マップにおける前記
駆動制御出力値を前記偏差に応じて補正することにより
前記特性マップを書き換え、その書き換えられた新たな
特性マップに基づいて次回からの制御を行うことによれ
ば、経年変化により初期特性が変化した場合であって
も、その偏差に応じて補正するように特性マップを書き
換えることから、容易に対応可能である。
【0008】また、前記ずれと前記ずれに応じた前記駆
動制御出力値の補正値との関係をマップ化した補正マッ
プを設け、前記アクチュエータに対する駆動制御出力値
の増減量を前記補正マップにより求めると共に、前記補
正マップにより補正した駆動制御出力値にて前記アクチ
ュエータを駆動した際に前記ずれが生じた場合には、前
記補正マップにおける前記駆動制御出力値の補正値を前
記ずれに応じて補正することにより前記補正マップを書
き換え、その書き換えられた新たな補正マップに基づい
て次回からの制御を行うことによれば、基本となるマッ
プを書き換えることなく、補正マップのみを書き換える
ことから、何らかの原因により補正マップの書き換えが
誤った場合にはその補正マップを使用せずに、基本とな
るマップのみを用いるようにすることができる。
【0009】また、前記目標速度に対応した前記駆動制
御出力値と前記アクチュエータの電流値との関係をマッ
プ化した特性マップを設け、前記目標速度で駆動してい
る間の負荷変動を前記アクチュエータの電流値の変化に
より検出し、前記検出された前記電流値に対応して前記
特性マップから求められた駆動制御出力値により前記ア
クチュエータを制御することによれば、負荷変動が生じ
ても常に定速度制御を行うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に添付の図面に示された具体
例に基づいて本発明の実施の形態について詳細に説明す
る。
【0011】図1は、本発明が適用されたベッドシステ
ムにおける任意の1部位に対する位置調整用電動アクチ
ュエータの要部概略制御回路図である。図に示されるよ
うに、制御ユニット1には、上昇・下降用操作スイッチ
SW1・SW2と、モータ2と、モータ2に連動するポ
テンショメータ3とが接続されている。
【0012】制御ユニット1内には、モータ2の駆動を
制御するためのCPU1aが設けられている。上記各ス
イッチSW1・SW2からの操作信号がCPU1aの各
入力端子I1・I2に入力し、それら各信号応じて対称
部位を上昇/下降させるための各制御信号がCPU1a
の各出力端子O1・O2から出力される。それら各出力
端子O1・O2にはそれぞれトランジスタQ1・Q2が
接続され、各トランジスタQ1・Q2により各リレーR
Y1・RY2がオン/オフし、各リレーRY1・RY2
の状態に応じてモータ2が正逆転するようになってい
る。
【0013】また、CPU1aには各センサ端子S1・
S2・S3が設けられており、その端子S1によりポテ
ンショメータ3に電圧が印加され、その印加電圧を端子
S2により検出すると共に、ポテンショメータ電圧を端
子S3により検出するようになっている。
【0014】次に、本アクチュエータによるモータ駆動
制御要領について以下に示す。上記ポテンショメータ3
により検出されたポテンショ電圧Vpのアクチュエータ
定速度動作時における変化が図2の実線に示されるよう
になる場合には、そのポテンショ電圧変化率はΔV/Δ
tとなる。本発明によれば、検出されたポテンショ電圧
変化率ΔVp/Δtと本来の定速度動作時の変化率ΔV
/Δtとの偏差(速度偏差)に応じて、駆動出力(駆動
デューティ比)の補正を行う。
【0015】図3に示されるように、ポテンショメータ
3による上記速度偏差に応じて駆動デューティ比比補正
値ΔDmを求める補正マップを設定しておくことによ
り、ポテンショメータ3を用いたアクチュエータによる
定速度制御を行うことができる。図では、目標速度から
遅れた場合の速度偏差を正として、速度偏差がΔSP1
〜ΔSP2の間では駆動デューティ比比補正値をΔDm
1とし、速度偏差がΔSP2以上では駆動デューティ比
補正値をΔDm2としている。また、速度偏差がΔSP
1〜−ΔSP3の間では駆動デューティ比補正値を0と
し、速度偏差が−ΔSP3〜−ΔSP4の間では駆動デ
ューティ比補正値を−ΔDm3とし、速度偏差が−ΔS
P4以下では駆動デューティ比補正値を−ΔDm4とし
ている。
【0016】なお、駆動デューティ比補正値を0とする
範囲を、図3では速度偏差の0を挟んで負側と正側との
所定の範囲にしたが、それに限るものではなく、速度偏
差の0から負側または正側のいずれか一方にオフセット
させるようにしても良い。特に、速度偏差の0から正側
のみにした場合には、速度が足りない時の方が寄り付き
に時間がかかるという現象を補うことができる。
【0017】このようにすることにより、本来位置セン
サとして用いられるポテンショメータ3を用いて、定速
度制御を行うことができる。
【0018】また、自動位置停止機能としては、ポテン
ショ電圧Vpの検出値が規程の電圧(予め位置に対する
ポテンショ電圧Vpを求めておく)に達したら、出力端
子O1・O2からの制御信号出力をオフにすることによ
りその位置に停止させることができる。なお、本装置の
主電源投入直後にあっては、そのタイミングで端子S1
によりポテンショメータ3に電圧が印加されるようにす
ることにより、その時の位置を即座に検出可能であり、
したがって、従来例で述べたような停止位置を記憶して
おくための不揮発性メモリなどを必要としない。
【0019】このように、ポテンショメータ3をセンサ
として用いることから、他の光学式や磁気式などのセン
サよりは低価格であり、かつポテンショメータ3のみで
回転センサ及び位置センサを用いたものと略同等の性能
を確保できる。
【0020】次に、本発明による第2の例を以下に示
す。この第2の例にあっては、定速度制御を、モータ回
転速度を直接検出せずに、駆動デューティ比−モータ電
流特性を用いて行うものに適用される。なお、図1の想
像線に示されるようにモータ電流を検出するための電流
センサ4を設け、図4に示されるように駆動デューティ
比Dmとモータ電流Imとの間の特性をマップ化した特
性マップを設けておく。
【0021】図4の特性マップを用いることにより、例
えば、ある目標速度を実現し得る駆動デューティ比Dm
1で制御を行った場合に、この駆動デューティ比Dm1
で出力した場合のモータ電流Imが特性マップ値Im1
よりも大きい(Im2)場合には目標速度に対して低下
していると判断できる。そして、駆動デューティ比Dm
を増大させる(Dm2)ことにより、定速度制御を行う
ことができる。また、逆の場合も同様に制御することが
できる。
【0022】しかしながら、アクチュエータの初期電圧
のばらつきや、アクチュエータの温度上昇による電流変
化や、アクチュエータの経年変化による電流のばらつき
などがあると、電流により出力電圧が決まることから、
定速度制御の精度に影響がある。また、アクチュエータ
を繰り返し作動させた場合、モータ電流検出値と実アク
チュエータ速度との関係が、アクチュエータ機構部のフ
リクションの変化(温度や摩耗による)により初期状態
から変化する。
【0023】それに対して、上記図示例のようにポテン
ショメータ3を用いて、速度偏差をポテンショ電圧Vp
の変化率から検出し、その速度偏差に応じて駆動デュー
ティ比補正値ΔDmを求めることにより、簡易的な速度
補正を行って、繰り返し作動時の定速度制御精度の低下
を防止することができる。しかしながら、上記したよう
な動作時に行う補正処理だけでは、スイッチ操作の度に
補正処理を行うようになった場合に、応答性が悪化する
という虞がある。
【0024】それに対して、第2の例にあっては、補正
データにより特性マップを更新するようにしており、図
5のフロー図を参照して、その制御要領について以下に
示す。まず、第1ステップST1ではいずれかの操作ス
イッチSW1・SW2が操作されている(オン)か否か
を判別し、操作されている場合には第2ステップST2
に進む。なお、第1ステップST1で各操作スイッチS
W1・SW2が操作されていないと判別された場合には
本ルーチンを終了し、停止処理を行う。
【0025】第2ステップST2では、スイッチ操作が
行われていることの確認のため例えば10ms経過した
か否かを判別する。この10msが経過するまでは第1
ステップST1に戻ってスイッチ操作が行われているか
否かを判別し、連続して10ms以上スイッチ操作が行
われていたら第3ステップST3に進む。
【0026】第3ステップST3では、今回のスイッチ
操作が初回のものか否かを判別し、初回のものである場
合には第4ステップST4に進み、そこで、駆動デュー
ティ比の初期値を出力する。第3ステップST3で初回
のスイッチ操作でないと判別された場合または上記第4
ステップST4の次には、第5ステップST5〜第10
ステップST10までの一連の処理を行う。
【0027】第5ステップST5ではモータ電流Imを
検出し、第6ステップST6では、上記検出されたモー
タ電流Imに基づき図4の特性マップから基本となる駆
動デューティ比Dmを算出する。第7ステップST7で
は、上記基本駆動デューティ比Dmにより駆動した状態
での速度偏差を算出し、かつその速度偏差に基づき前記
したように図3の補正マップから駆動デューティ比補正
値ΔDmを求める。
【0028】次の第8ステップST8では、上記駆動デ
ューティ比補正値ΔDmにより駆動デューティ比Dmを
補正(Dm±ΔDm)し、第9ステップST9でその補
正された駆動デューティ比(Dm±ΔDm)に基づきモ
ータ2を駆動する。そして、第10ステップST10で
は、上記第5ステップST5で検出されたモータ電流I
mに対して補正された駆動デューティ比(Dm±ΔD
m)を新たな駆動デューティ比(Dm=Dm±ΔDm)
として、図4の特性マップを更新する。このようにして
更新されることにより、図6に想像線で示した図4の特
性マップによる初期特性が例えば図6の実線に示される
ようになる。
【0029】上記特性マップの更新値を記憶する所には
EEPROMやフラッシュROMなどの不揮発性メモリ
を用いることにより、上記学習結果を電源オフ時でも記
憶しておくことができる。これにより、経年変化などで
初期の特性マップをそのまま使用することが好ましくな
い場合に、初期の特性マップを補正に応じて更新し、次
回からはその更新された特性マップを使用することがで
き、その都度補正処理を行う必要が無くなるため、応答
性が向上し得る。
【0030】次に、本発明による第3の例を以下に示
す。この第3の例にあっては、上記第2の例における第
1ステップST1〜第9ステップST9までの制御を同
一とするものであり、その説明を省略する。そして、図
5の第10ステップST10に対応する図7に示される
補正フローにより、第2の例の第10ステップST10
で行った駆動デューティ比−モータ電流特性の特性マッ
プの更新を行う代わりに、図3に示した駆動デューティ
比補正値ΔDmを求める補正マップの更新を行う。
【0031】すなわち、第8ステップST8で求めた補
正駆動デューティ比(Dm+ΔDm)でモータ2を駆動
した場合における目標速度との偏差に基づいて図3の補
正マップを補正する。図7に示されるように、第10a
ステップST10aでは、前回の制御サイクル時に補正
を実施(第7ステップST7で補正値ΔDmを算出)し
たか否かを確認し、補正を実施していない場合には本補
正制御フローを行わず、補正を実施していた場合には第
10bステップST10bに進む。
【0032】第10bステップST10bでは、今回の
制御サイクルにおける第7ステップST7で算出した補
正値ΔDmの補正対象エリアが前回と同一エリアである
か否かを判別し、同一エリアでは無い場合には本補正制
御フローを行わない。この場合の同一エリアとは、図8
に示される速度偏差に対する分割エリア(A・B・C・
D及びE・F・G・H)のことである。なお、図では速
度偏差の正側及び負側にそれぞれ4分割した分割エリア
を設けているが、単なる一例である。そして、同一エリ
アである場合には第10cステップST10cに進む。
【0033】第10cステップST10cでは、対象と
なるエリアx(A〜H)の補正値ΔDm(x)に補正量K
(x)を加算して、新たな補正値ΔDm(x)を求める。な
お、負側の速度偏差に対してはK(x)を負の値とする。
また、K(x)の値は、各エリア別に異なる値に設定され
ていて良い。
【0034】例えばエリアAに対して補正を行う場合に
は、その新たな補正値ΔDm(A)がΔDm(A)+K(A)と
なる。なお、図示例の場合にはエリアAにおける初期の
補正値ΔDmは0であることから、図8(a)に示され
るように、新たな補正値ΔDm(A)はK(A)となる。さら
に、他のエリア(例えばB・C・D)についても同様に
新たな補正値ΔDm(x)を設定した場合には、例えば
図8(b)に示されるようになる。
【0035】このようにすることにより、基本となる特
性マップ(図4)は変更せず、その基本特性マップに対
して補正する補正マップ(図3)を更新して、目標速度
に対する速度制御を行うことから、基本となる特性マッ
プ(図4)を初期設定のまま残しておくことができる。
したがって、補正マップ(図3)が書き換えられていく
過程で誤学習してしまったような場合には、その補正さ
れた駆動デューティ比による制御結果の適否を目標速度
に対する偏差の大きさなどで判別することができ、その
場合には基本となる特性マップ(図4)のみを用いた制
御に切り換えることにより、誤学習された補正を行った
制御を回避することができ、誤ったままの制御を続行し
てしまうことを防止できる。
【0036】次に、本発明の第4の例を以下に示す。こ
の第4の例にあっては、ポテンショメータ3を用いた場
合の定速度制御におけるフィードバック制御を行うもの
である。この場合には、ポテンショメータ3からは回転
センサによるパルス信号に相当する出力が無いため、モ
ータ2の回転を直接検出するフィードバック制御を行う
ことができない。
【0037】まず、定速度制御を行う要領について図9
を参照して以下に示す。この定速度制御にあっては、負
荷が変化することによる速度−トルク特性の変化を速度
制御のパラメータとして使用する。図において横軸にモ
ータ2のトルクを示し、縦軸にモータ2の角速度を示
す。
【0038】負荷の速度−トルク特性が図のTL1で示
されるような場合に目標速度ω1に対する定速度制御を
行う際にはポイントP1に基づき制御することになる。
この時、負荷の変動により速度−トルク特性が図のTL
2に示されるように変化した場合には、ポイントP1を
通るモータの速度−トルク特性が図のTM1に示される
場合には、上記ポイントP1がTL1とTM1との交点
である平衡点P1’に移る。この平衡点P1’にあって
は角速度がω2になる。
【0039】新たな負荷の速度−トルク特性TL2に対
して角速度を目標角速度ω1にするためには、変動した
負荷の速度−トルク特性TL2とモータの速度−トルク
特性との交点である平衡点P1’が図に示されるポイン
トP2になるようにTM2になるように変えることにな
る。これにより、ポイントP1がポイントP2になり、
このモータの速度−トルク特性の変更は、速度可変要素
であるモータ電圧を操作することにより可能である。こ
のようにして定速度制御を行うことができる。
【0040】それに対して、トルク(負荷)の変化はモ
ータ電流が変化したことと同じなため、本第3の例にお
ける制御にあってはモータ電流Imを使用する。その制
御要領について図10のフロー図を参照して以下に示
す。
【0041】まず、第11ステップST11では、いず
れかの操作スイッチSW1・SW2が操作されている
(オン)か否かを判別し、操作されている場合には第1
2ステップST12に進み、そこでモータ電流Imを検
出し、第13ステップST13に進む。第13ステップ
ST13では、起動時に行うソフトスタート制御が終了
したか否かを判別する。
【0042】ソフトスタート制御処理が終了していない
場合には第13ステップST13から第14ステップS
T14に進み、そこでソフトスタート処理を行う。この
ソフトスタート処理にあっては、例えば定速度制御おけ
る目標速度に達するまでの速度上昇を緩やかにして起動
時のショックを防止するように、駆動デューティ比の増
加率を低く設定するものであって良い。第14ステップ
ST14の次の第15ステップST15では、上記駆動
デューティ比に基づいてPWM制御によるモータ駆動制
御を行い、第11ステップST11に戻る。
【0043】ソフトスタート処理が終了したら第16ス
テップST16に進む。第16ステップST16では、
図11に示されるような出力−モータ電流マップから、
上記検出されたモータ電流Imに応じた出力として駆動
デューティ比Dmを求める。この出力−モータ電流マッ
プは、上記図9に基づいて作成される。例えば図9にお
ける各ポイントP1・P2に対応するモータ電流及び駆
動デューティ比を求め、同様にして他のポイントP3、
…Pnに対応する各モータ電流及び駆動デューティ比を
求めて、図11に示されるような出力(駆動デューティ
比)−モータ電流マップを作成することができる。
【0044】上記第16ステップST16の次には第1
5ステップST15に進む。この時の第15ステップS
T15では、第16ステップST16において図11の
出力−モータ電流マップから求めた駆動デューティ比D
mに基づいてPWM制御によるモータ駆動制御を行い、
第11ステップST11に戻る。これを一定時間(処理
サイクル時間)毎に行うことにより、上記したように目
標速度に対する定速度制御を行うことができる。
【0045】なお、第11ステップST11で各操作ス
イッチSW1・SW2が操作されていないと判別された
場合には第17ステップST17に進む。第17ステッ
プST17では、定速度制御中であるか否かを判別し、
定速度制御中でない場合には第11ステップST11に
戻る。定速度制御中である場合には第18ステップST
18に進み、そこでソフトストップ処理を行う。このソ
フトストップ処理にあっては、上記ソフトスタート処理
と同様に、例えば停止するまでの速度低下を緩やかにし
て停止時のショックを防止するように、駆動デューティ
比の減少率を低く設定するものであって良い。
【0046】このようにすることにより、高価な回転セ
ンサを用いることなく、安価なポテンショメータを用い
て、回転センサによる回転パルス信号を用いて回転速度
を直接検出することによるフィードバック制御を行う場
合と同様の定速度制御を行うことができる。
【0047】
【発明の効果】このように本発明によれば、本来位置セ
ンサとして用いられるポテンショメータを用いて定速度
制御を行うことができ、一般にポテンショメータは安価
であることから、アクチュエータの定速度制御を安価な
構成で実現し得る。また、目標速度に対応した駆動制御
出力値とアクチュエータの電流値との関係をマップ化し
た特性マップを設け、その特性マップでは定速度制御に
おいて速度偏差が生じるようになったら補正すると共に
その補正に基づいて特性マップを書き換え、その書き換
えられた新たな特性マップに基づいて次回からの制御を
行うことによれば、経年変化により初期特性が変化した
場合であっても、容易に対応可能である。
【0048】また、定速度制御における速度のずれに応
じた駆動制御出力値の補正値をマップ化した補正マップ
を設け、ずれが生じた場合には補正マップにおける駆動
制御出力値の補正値をずれに応じて補正すると共に補正
マップを書き換え、その書き換えられた新たな補正マッ
プに基づいて次回からの制御を行うことによれば、基本
となるマップを書き換えることなく、補正マップのみを
書き換えることから、何らかの原因により補正マップの
書き換えが誤った場合にはその補正マップを使用せず
に、基本となる特性マップのみを用いるようにすること
ができる。
【0049】また、目標速度に対応した駆動制御出力値
とアクチュエータの電流値との関係をマップ化した特性
マップを設け、目標速度で駆動している間の負荷変動を
アクチュエータの電流値の変化により検出し、その検出
値に対応して特性マップから求められた駆動制御出力値
によりアクチュエータを制御することによれば、負荷変
動が生じても常に定速度制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたベッドシステムにおける任
意の1部位に対する位置調整用電動アクチュエータの要
部概略制御回路図。
【図2】定速度制御におけるポテンショ電圧の時間変化
を示す図。
【図3】速度偏差に応じた駆動デューティ補正値を示す
図。
【図4】駆動デューティ比とモータ電流との関係を示す
図。
【図5】第2の例における制御フローを示す図。
【図6】駆動デューティ比の補正要領を示す説明図。
【図7】補正マップを補正するための制御フローを示す
図。
【図8】(a)は図7に基づく駆動デューティ比補正値
の書き換え要領を示す図3に対応する図であり、(b)
はさらに補正を行った場合を示す図。
【図9】第4の例における定速度制御要領を示す説明
図。
【図10】第4の例における制御フローを示す図。
【図11】出力(駆動デューティ比)−モータ電流マッ
プを示す図。
【符号の説明】
1 制御ユニット1 1a CPU 2 モータ 3 ポテンショメータ
フロントページの続き (72)発明者 池田 健 群馬県桐生市広沢町1丁目2681番地 株式 会社ミツバ内 (72)発明者 川倉 孝之 群馬県桐生市広沢町1丁目2681番地 株式 会社ミツバ内 (72)発明者 細谷 義勝 群馬県桐生市広沢町1丁目2681番地 株式 会社ミツバ内 (72)発明者 森嶋 良夫 群馬県桐生市広沢町1丁目2681番地 株式 会社ミツバ内 Fターム(参考) 4C040 AA03 BB01 BB06 DD01 DD08 EE05 5H571 BB10 CC01 DD01 EE02 HA04 HD02 JJ03 LL02 LL22

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクチュエータを目標速度で駆動するべ
    く、前記アクチュエータの変位に連動するポテンショメ
    ータを設けて、前記ポテンショメータの検出電圧の変化
    が前記アクチュエータの目標速度に対応した基準変化に
    対してずれた場合には、該ずれに応じて前記アクチュエ
    ータに対する駆動制御出力値を増減することを特徴とす
    るアクチュエータ用制御装置。
  2. 【請求項2】 前記目標速度に対応した前記駆動制御出
    力値と前記アクチュエータの電流値との関係をマップ化
    した特性マップを設け、 前記駆動制御出力値にて前記アクチュエータを駆動した
    際の前記アクチュエータの電流検出値が前記特性マップ
    における対応する値に対して偏差が生じた場合には、前
    記特性マップにおける前記駆動制御出力値を前記偏差に
    応じて補正することにより前記特性マップを書き換え、
    その書き換えられた新たな特性マップに基づいて次回か
    らの制御を行うことを特徴とする請求項1に記載のアク
    チュエータ用制御装置。
  3. 【請求項3】 前記ずれと前記ずれに応じた前記駆動制
    御出力値の補正値との関係をマップ化した補正マップを
    設け、前記アクチュエータに対する駆動制御出力値の増
    減量を前記補正マップにより求めると共に、 前記補正マップにより補正した駆動制御出力値にて前記
    アクチュエータを駆動した際に前記ずれが生じた場合に
    は、前記補正マップにおける前記駆動制御出力値の補正
    値を前記ずれに応じて補正することにより前記補正マッ
    プを書き換え、その書き換えられた新たな補正マップに
    基づいて次回からの制御を行うことを特徴とする請求項
    1に記載のアクチュエータ用制御装置。
  4. 【請求項4】 前記目標速度に対応した前記駆動制御出
    力値と前記アクチュエータの電流値との関係をマップ化
    した特性マップを設け、 前記目標速度で駆動している間の負荷変動を前記アクチ
    ュエータの電流値の変化により検出し、前記検出された
    前記電流値に対応して前記特性マップから求められた駆
    動制御出力値により前記アクチュエータを制御すること
    を特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ用制御装
    置。
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