JP2002351975A - 採血業務支援システム - Google Patents

採血業務支援システム

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JP2002351975A JP2001153454A JP2001153454A JP2002351975A JP 2002351975 A JP2002351975 A JP 2002351975A JP 2001153454 A JP2001153454 A JP 2001153454A JP 2001153454 A JP2001153454 A JP 2001153454A JP 2002351975 A JP2002351975 A JP 2002351975A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の採血台ユニットを有し、採血業務を支
援するシステムにおいて、被採血者に対するサービスを
向上する。 【解決手段】 検査受付ユニット10において、新しく
被採血者が受付られると、採血待ち被採血者が特定さ
れ、各種テーブル32〜38の参照をもって、当該被採
血者についての採血待ち時間が予測演算される。その採
血待ち時間は採血票28上に印刷され、その採血票28
が各被採血者に渡される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は採血業務支援システ
ムに関し、特に被採血者へ採血票を発行して被採血者を
管理するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】病院の血液検査部門等では、採血作業者
(看護婦など)により、採血管を利用して被採血者に対
して採血がなされる。血液検査項目などに応じて、多様
な採血管が用意され、被採血者に対する採血1回当た
り、被採血者ごとにあらかじめ定められた1又は複数の
採血管を利用して採血が実施される。
【0003】従来の採血業務支援システムは、例えば、
複数の採血台のそれぞれにおいて採血作業者によって採
血を行う際に、被採血者の割り当てを含む被採血者の管
理や各被採血者用の採血管セットの供給などを行うシス
テムである。そのようなシステムの中には、新規の被採
血者が受け付けられると、その被採血者に対して採血票
(採血受付整理票)が発行されるものがある。その採血
票は、例えば、患者名、受付番号及びそれらを表すバー
コードなどが印刷されたものである。それらのバーコー
ドは、被採血者を電子的に管理するために利用され、ま
た、採血台に現れた被採血者を照合する際の情報として
利用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
システムにおいては、採血票の発行時に、被採血者に対
して採血呼び出し時刻あるいは採血待ち時間などの情報
は提供されていなかった。よって、被採血者は、自分が
何時呼び出されるかを把握できず、その呼び出しまで待
合い室に事実上拘束され、このため、時にはストレスを
感じることもあった。そこで、被採血者側の視点から採
血サービスを向上することが望まれている。なお、本願
に関連する出願として平成12年12月26日に出願さ
れた特願2000−395595号がある。
【0005】本発明は、上記従来の課題に鑑みなされた
ものであり、その目的は、被採血者に対して待ち時間あ
るいは採血時刻の目安となる時間情報を提供できるシス
テムを構築することにある。
【0006】本発明の他の目的は、上記時間情報の推定
精度を向上させて、信頼性の高いシステムを構築するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、採血作業者による被採血者に対す
る採血を支援する採血業務支援システムにおいて、採血
待ち被採血者リストを管理する被採血者管理手段と、前
記採血待ち被採血者リストに基づいて、各被採血者ごと
に採血待ち時間又は採血時刻の少なくとも一方を時間情
報として予測演算する時間情報演算手段と、前記各被採
血者に対して前記時間情報を提供する時間情報提供手段
と、を含むことを特徴とする。
【0008】上記構成によれば、各被採血者には、時間
情報として、自己に採血順番がくるまでの予測待ち時間
あるいは予測時刻が提供されるため、各被採血者の便宜
を図って、採血サービスを向上できる。ここで、時間情
報の提供は、各被採血者に個別的に発行する採血票(採
血受付整理票)に当該時間情報を印字することによって
達成するのが望ましいが、それと共にあるいはそれに代
えて、当該時間情報をディスプレー表示などで出力する
ようにしてもよい。上記構成において、採血待ち時間と
採血時刻の両情報を提供してもよいし、一方の情報を提
供してもよい。前者の場合には、受付時刻の情報も同時
に提供するのが望ましい。なお、採血時刻は、通常は被
採血者側の視点から見て採血呼び出し時刻であるのが自
然であるが、実際に採血が開始される時刻であってもよ
いし、他の基準となる時刻であってもよい。これは予測
演算される採血待ち時間の終期についても同様である。
いずれにしても、自己に採血の順番がくるまでの時間的
目安を提供すれば、被採血者に生じる焦燥感、拘束感、
ストレスといったものを緩和、解消できる。
【0009】望ましくは、前記被採血者管理手段は、前
記被採血者リスト上の被採血者ごとに採血作業量を表す
採血作業量情報を管理し、前記時間情報演算手段は、前
記時間情報を予測演算する対象となった被採血者ごと
に、当該被採血者より採血順位が上位の採血待ち被採血
者を特定し、その前記採血作業量情報に基づいて、前記
時間情報を予測演算する。これは、採血作業量は採血に
要する時間を左右するものであり、よって今後の各被採
血者につき採血で要する時間を考慮して予測演算を行う
ものである。
【0010】望ましくは、前記採血作業量情報は採血で
使用する採血管の本数を表す情報である。採血時間は採
血管の本数に大きく依存するため、その本数を考慮する
ことによって、予測演算精度を向上できる。
【0011】望ましくは、前記時間情報演算手段は、更
に、並行して採血作業を実施する採血台の台数に基づい
て前記時間情報を予測演算する。つまり、複数の採血台
つまり複数の採血作業者によって、同時進行で採血が実
施される場合、単位時間当たりの処理能力が採血台の台
数に依存するため、その台数を考慮して時間情報の予測
演算がなされる。
【0012】望ましくは、前記時間情報演算手段は、更
に、過去の採血実績情報に基づいて前記時間情報を予測
演算する。望ましくは、前記過去の採血実績情報は、過
去における予測演算された時間情報と、過去における実
際の採血待ち時間又は採血時刻と、の差分としての予測
誤差情報を含む。この予測誤差情報を利用して、予測演
算式を補正すれば、予測演算精度を高められる。
【0013】(2)また、上記目的を達成するために、
本発明は、採血作業者による被採血者に対する採血を支
援する採血業務支援システムにおいて、採血待ち被採血
者リストを管理する被採血者管理手段と、前記採血待ち
被採血者リストに基づいて、各被採血者ごとに採血待ち
時間又は採血時刻の少なくとも一方を時間情報として予
測演算する時間情報演算手段と、前記被採血者ごとに前
記時間情報が記入された採血票を発行する採血票発行手
段と、を含むことを特徴とする。
【0014】上記構成において、採血待ち被採血者リス
トは、新規の被採血者の登録及び採血の実施(終了)に
伴って随時更新され、その採血待ち被採血者リストから
各採血台へ採血待ち被採血者が順番に引き当てられる。
望ましくは、その採血待ち被採血者リスト上には、各被
採血者ごとに採血管の本数も管理され、その本数の情報
が時間情報の予測演算に利用される。時間情報は各被採
血者に渡される採血票に記入され、これによって各被採
血者は自己に採血の順番が回ってくるおおよその時間を
認識でき、不安感、拘束感が解消される。
【0015】望ましくは、採血管の本数ごとに標準の採
血準備時間を対応付けてなる本数別準備時間テーブル
と、採血管の本数ごとに標準の採血時間を対応付けてな
る本数別採血時間テーブルと、を含み、前記時間情報演
算手段は、少なくとも前記本数別準備時間テーブル及び
前記本数別採血時間テーブルを参照し、各被採血者の採
血管の本数に対応した採血準備時間及び採血時間を考慮
しつつ前記時間情報を予測演算する。
【0016】望ましくは、被採血者の年齢ごとに被採血
者を呼び出してから採血を開始するまでの標準の呼び出
し時間を対応付けてなる年齢別呼び出し時間テーブルを
含み、前記時間情報演算手段は、更に前記年齢別呼び出
し時間テーブルを参照し、各採血待ち被採血者の年齢に
対応した呼び出し時間を考慮しつつ前記時間情報を予測
演算する。
【0017】望ましくは、過去における予測演算された
時間情報と、過去における実際の採血待ち時間又は採血
時刻と、の差分としての予測誤差情報を蓄積格納した実
績テーブルを含み、前記時間情報演算手段は、前記実績
テーブル上の過去の予測誤差情報を利用して前記予測演
算される時間情報の補正を行う。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
図面に基づいて説明する。
【0019】図1には、本発明に係る採血業務支援シス
テムの好適な実施形態が示されており、図1はその全体
構成を示すブロック図である。この採血業務支援システ
ムは例えば病院内に設置されるものである。
【0020】図1に示す採血業務支援システムは、大別
して、検査受付ユニット10、管理ユニット12、配給
ユニット14、複数の採血台ユニット16及び搬送機構
18を有している。複数の採血台ユニット16はそれぞ
れの採血台ごとに設置されたものであり、各採血台ユニ
ット16は採血作業者による被採血者への採血の実施を
支援するための設備を備えている。各採血台ユニット1
6では、担当することになった被採血者の呼び出しが行
われ、それに応じて現れた被採血者へ採血が実施され
る。そして、この一連の採血業務が複数台(n台)の採
血台ユニット16において同時進行で繰り返される。
【0021】本実施形態においては、配給ユニット14
が、複数の採血台ユニット16に対して採血で必要な採
血管の供給を行っており、具体的には、搬送機構18が
有する搬送ライン49を利用して、配給ユニット14か
らの採血管が供給先となった採血台ユニット16へ搬送
される。
【0022】まず、検査受付ユニット10について説明
する。検査受付処理装置20は例えばコンピュータなど
構成されるものであり、新規の被採血者ごとに採血の受
付を行って、それらの各被採血者ごとに紙片状の採血票
(採血受付整理票)28(後述)を発行する装置であ
る。
【0023】検査受付処理装置20には、入力部21と
してのカードリーダー22及び入力器24が接続されて
いる。カードリーダー22は、必要に応じて、被採血者
ごとに携帯される患者カードなどから当該被採血者の情
報を読み取る手段である。患者カードからの読み取りに
代えて、キーボードなどで構成される入力器24を利用
して、被採血者に関する情報の入力も行い得る。
【0024】検査受付処理装置20に対しては、病院内
のホストコンピュータから、被採血者ごとに、患者情報
及び採血情報が伝送されている。それらの情報は、検査
受付処理装置20を介して、あるいは直接的に、管理ユ
ニット12へ伝送される。管理ユニット12では、それ
らの情報が後述する管理テーブル42上に格納されて管
理される。検査受付処理装置20には記憶部30が接続
されており、その記憶部30上には、本実施形態におい
て、本数別準備時間テーブル32、年齢別呼び出し時間
テーブル34、本数別採血時間テーブル36及び実績テ
ーブル38が構築される。各テーブルの内容については
後に図3乃至図6を用いて説明する。プリンタ26は、
検査受付処理装置20の制御の下、採血票28を発行す
る手段として機能し、具体的には紙片上に後述する各情
報の印字を行う。
【0025】本実施形態において、検査受付処理装置2
0は、採血を行う新規の被採血者ごとに採血待ち時間
(本人に採血の順番が回ってくるまでの時間)を予測演
算し、その時間情報を当該被採血者に提供するサービス
機能を有する。具体的には、検査受付処理装置20は、
まず、新規の被採血者(受付対象者)を管理テーブル4
2上に受付順で登録する際に、その管理テーブル42上
において、当該受付対象者よりも受付順位が上位であっ
て、未だいずれの採血台への割り当てがなされていない
採血待ち被採血者(グループ)を特定し、同時に、それ
らの採血待ち被採血者の各人について、採血で使用する
採血管の本数及び年齢を特定する。そして、その特定さ
れた各情報を利用して、各テーブル32〜38から採血
待ち被採血者ごとに、準備時間(採血準備時間)、呼び
出し時間、採血時間を求め、更に必要に応じて実績テー
ブルから補正値を求め、それらの時間情報及び補正値を
予測演算式に代入することによって、当該受付対象につ
いて予測される採血待ち時間を演算する。その予測演算
された採血待ち時間は、上記の通り採血票28上に印字
される。この一連のプロセスについては、後に詳述する
ことにする。
【0026】図2の(B)には、本実施形態において発
行される採血票28の具体例が示されている。一方、図
2(A)に示される採血表28’は、採血票の従来例で
ある。まず、従来例としての採血票28’について説明
すると、その採血票28’には被採血者の氏名70、受
付番号72及びそれらの情報をコードとして表したバー
コード74が印刷されている。しかしながら、このよう
な採血票28’によると、それを受け取った被採血者
は、自己の採血開始時刻あるいはそれまでの待ち時間が
どの程度であるか一切予測できず、不安な状態におかれ
ることになる。
【0027】これに対し、本実施形態の採血票28によ
れば、図2の(B)に示すように、上述した各情報7
0、72、74に加えて、採血票28を発行した時刻の
情報76及び当該被採血者についての採血待ち時間の情
報78が印刷される。すなわち、被採血者は自己が受け
取った採血票28に印刷された採血待ち時間の情報78
等を見ることによって、採血までどのくらい待てばよい
かを認識することができ、また発行した時刻の情報76
と採血待ち時間の情報78とを併せ見ることによって、
採血時刻(呼び出し時刻)を予測することができる。も
ちろん、採血待ち時間の情報78に代えて、自己の呼び
出しが行われる時刻の情報を印刷するようにしてもよい
し、その時刻の情報と共に採血待ち時間の情報78を印
刷するようにしてもよい。
【0028】ちなみに、本実施形態においては、被採血
者ごとに採血票28を発行し、その採血票28ごとに採
血待ち時間の情報78を印字するようにしたが、もちろ
ん何らかのディスプレイ上にそのような時間情報を表示
するようにしてもよい。
【0029】なお、この採血票28は、各被採血者に対
して個別的に受付番号を提示するためのものであり、ま
た、採血に先だって個々の被採血者を照合するためのも
のである。本実施形態は、その採血票28を採血待ち時
間の情報を提供する媒体として活用するものである。
【0030】図1において、管理ユニット12は、本実
施形態において、システム制御部40と、メモリ上に構
築される管理テーブル42とを有する。システム制御部
40は例えばコンピュータなどからなるものである。こ
のシステム制御部40は、システム内における各装置の
動作制御を実行すると共に、本実施形態においては、特
に、管理テーブル42の管理を遂行し、また、管理テー
ブル42の内容に従って、各採血台ユニット16への被
採血者の割り当てを遂行している。すなわち、各採血台
ユニット16は、次の被採血者への採血に先立って、採
血作業者(オペレータ)の指示入力に基づき、管理ユニ
ット12に対して被採血者の割り当て要求を発行する機
能を有している。このような割り当て要求が発行される
と、その発行の順番に従って、システム制御部40は、
管理テーブル42に形成された採血待ち患者リスト上に
おいて、採血待ち順位が最も上位の被採血者を順番に割
り当てる制御を実行する。ちなみに、そのような被採血
者の割り当てに伴って、当該割り当てられた被採血者に
関する採血情報等が配給ユニット14へ供給されて配給
制御及びラベリング処理で利用され、一方、被採血者の
割り当てに係る採血台ユニット16に対しては、採血業
務を支援するために、その割り当てられた被採血者につ
いての被採血者情報及び採血情報が送信される。なお、
本実施形態では、新規の被採血者の管理テーブル(採血
待ち被採血者リスト)42への登録処理は、上記のよう
に、検査受付処理装置20によって直接的になされてい
るが、もちろん、その登録処理をシステム制御部40が
行うようにしてもよい。ここで、本実施形態では、シス
テム制御部40は、採血待ち被採血者リストの追加、変
更、更新、削除などの管理機能を具備する。
【0031】配給ユニット14は、本実施形態におい
て、収容庫44、ラベリングユニット46及びハンドリ
ングユニット48によって構成される。収容庫44は、
例えば10種類の採血管群を収容したものであり、シス
テム制御部40から出力された採血情報に基づいて、そ
の収容庫44から各被採血者ごとに必要な1又は複数の
採血管が自動的に取り出される。その取り出された各採
血管はラベリングユニット46に送られ、そこで各採血
管に対して当該採血管を管理するためのバーコードラベ
ルが貼付され、そのバーコードラベル貼付後の採血管が
ハンドリングユニット48によって取り出されて搬送ラ
イン49へ投入される。この場合において、搬送機構1
8は、各採血管ごとに搬送先を管理する。すなわち、被
採血者が割り当てられた採血台ユニット16に対して、
当該被採血者の採血で必要な1又は複数の採血管が配送
されることになる。ちなみに、採血管の搬送は、各被採
血者ごとにまとめてセット単位で行うようにしてもよい
し、採血管1本ごとに行うようにしてもよい。また、本
実施形態においては、1本の搬送ライン49のみが示さ
れているが、各採血台ユニット16ごとに独立して搬送
ラインを設けることもできる。
【0032】次に、採血台ユニット16について説明す
る。上述したように、採血台ユニット16は、採血台ご
とに設けられる採血支援のための設備である。その採血
台ユニット16には、搬送ライン49に接続された排出
トレイ50が設けられている。この排出トレイ50は、
割り当てられた被採血者の採血に先だって、その採血に
必要な1又は複数本の採血管が排出される。ちなみに、
収容庫44にあらかじめ収容されていない特殊タイプの
採血管に対しては、本実施形態においては、採血作業者
によって手作業でバーコードラベルの貼付などの準備作
業がなされる。いずれにしても、被採血者の採血に先だ
って必要な採血管が用意される。
【0033】ユニット制御部52は、採血台ユニット1
6が有する各構成の動作制御を行っているものであり、
例えばコンピュータなどによって構成される。このユニ
ット制御部52は、システム制御部40への割り当て要
求発行機能、及び、システム制御部40から伝送されて
くる情報の処理の機能を有する。
【0034】そのユニット制御部52に接続された表示
器56は例えば液晶パネルなどによって構成され、その
表示器56上には、割り当てられた被採血者に関して被
採血者情報や採血情報などが表示される。そのような情
報に従って採血作業者は採血を実施する。入力器54は
キーボードなどによって構成されるものであり、もちろ
ん液晶パネル上に設けられたタッチセンサによって、そ
の入力器54を構成してもよい。呼出表示器58は複数
桁からなる番号表示器などによって構成され、被採血者
を呼び出す際には、その受付番号が複数桁によって表示
される。また、呼出用スピーカ60は、呼出に係る被採
血者の氏名や受付番号などを音声出力するものである。
【0035】ラベルリーダー62は、採血台に現れた被
採血者が所持する採血票28から、そこに付されている
バーコード74の情報を読み取るための装置である。こ
のような読み取りによって被採血者の照合がなされる。
プリンタ64は、必要に応じてバーコードラベルなどを
印字したり、あるいは必要な情報を印字したりするため
の装置である。
【0036】もちろん、図1に示したシステム構成は一
例であって、これ以外にも各種の構成を採用し得るが、
いずれにしても各被採血者ごとに採血待ち時間あるいは
採血時刻といった時間情報を提供することにより、被採
血者に対する採血サービスの便宜を図ることができると
いう利点がある。
【0037】次に、図3〜図7を用いて、採血待ち時間
の予測演算の際に参照される各テーブルの具体的な構成
例について説明する。
【0038】図3には、本数別準備時間テーブル32の
具体的な構成例が示されている。この本数別準備時間テ
ーブル32においては、採血管の本数ごとに準備時間
(A)が対応づけられており、すなわち、被採血者につ
いての採血管の本数が特定されると、その本数から当該
被採血者についての標準の採血準備時間を求めることが
できる。
【0039】図4には年齢別呼び出し時間テーブル34
の具体的な構成例が示されている。この例では、年齢区
分ごとに標準の呼び出し時間(B)が対応づけられてい
る。ちなみに、呼び出し時間は、この実施形態では、採
血台において被採血者を呼び出してから本人が現れて採
血が実際に開始されるまでの時間として定義されてい
る。その呼び出し時間には、上述したように採血票28
を利用した照合すなわち本人確認のための時間なども含
まれている。
【0040】図5には、本数別採血時間テーブル36の
具体的な構成例が示されている。この例では、各採血管
の本数ごとに標準の採血時間(C)が対応づけられてい
る。
【0041】よって、このようなテーブル32〜36を
参照することにより、採血待ち被採血者について、必要
な採血管の本数や年齢が特定されると、その者について
採血で必要となる所要時間S(S=A+B+C)を推定
することが可能となる。
【0042】本実施形態では、年齢が考慮されるため、
年齢が考慮されない場合、よりその推定精度を向上する
ことができる。更に、採血管の種別、採血量、性別、そ
の他被採血者に関わる情報を考慮するようにしてもよ
い。
【0043】なお、採血待ち時間の予測演算式の例につ
いては後に詳述するが、その予測演算に当たっては、後
述のように、稼働している採血台の台数nも考慮されて
いる。
【0044】図6には、実績テーブル38の具体的な構
成例が示されている。この実績テーブル38は、過去に
おける採血の実績、特に予測誤差を管理するためのテー
ブルである。具体的に説明すると、過去における各被採
血者の受付番号80ごとに、受付時刻82、採血時刻8
4、実績待ち時間86、推定時間88、及び予測誤差9
0の各情報が管理されている。ここで、実績待ち時間8
6は、受付時刻と採血時刻との差であり、その差と予測
演算によって求められた推定時間(予測待ち時間)とを
比較することによって予測誤差90が算出される。その
算出に関わる演算は具体的には検査受付装置20によっ
て実行される。
【0045】そして、例えば30分などの時間単位ごと
に、予測誤差の平均値が求められ、それが補正値α92
として、後述する予測演算式の補正パラメータとして利
用される。ちなみに、図6においては、発明を説明する
ために、1日分の各時間帯における補正値αが示されて
いるが、もちろん1週間あるいは1ヶ月を単位として各
時間帯ごとに平均値としての補正値αを求めるのが望ま
しく、かかる構成によれば、より予測演算の精度を高め
ることができる。
【0046】図7には、管理テーブル42の内容、すな
わち採血待ち被採血者リストの具体的な構成例が示され
ている。この図7に示す例では、各受付番号100ごと
に被採血者情報102及び採血情報104が管理されて
いる。ここで、被採血者情報102はこの例において、
患者識別番号(ID)、氏名、年齢などの情報によって
構成され、また、採血情報104は、この例において採
血管の本数、各採血管の種別などの情報によって構成さ
れる。また、割当て済みフラグ106は、各被採血者ご
とにいずれかの採血台ユニットへの割り当て済みか否
か、換言すれば、採血待ち被採血者であるか否かを特定
する情報である。
【0047】図8には、被採血者ごとの所要時間Sの内
訳が例示されている。ここで、所要時間Sは、この例に
おいて、採血管の準備その他の準備を行う準備時間A
と、被採血者を呼び出してから採血を実際に開始できる
までの呼び出し時間Bと、採血管によって採血を実施す
る期間としての採血時間Cと、を加算したものとして定
義されている。図8の例では、S1は割り当て要求の発
行タイミングを示し、S2は被採血者の呼び出しタイミ
ングを示し、S3は被採血者が現れてその照合も完了し
実際に採血を開始するに至ったタイミングを示してい
る。さらに、S4は採血完了のタイミングを示し、これ
は同時に次の被採血者の割り当て要求の発行タイミング
に相当する。なお、実際の採血業務に当たって、採血管
の準備の途中で次の被採血者の呼び出しが行われるよう
な場合には、各時間の定義を変更すればよい。いずれに
しても採血者ごとの所要時間Sを定義することができ
る。
【0048】図1に戻って、検査受付処理装置20は、
上述したように、新しい被採血者につき受付処理を行う
際に、その新しい被採血者に関してホストコンピュータ
から入手される情報(被採血者情報、採血情報)を、自
らあるいはシステム制御部40への指令をもって、管理
テーブル42上に登録し、同時に、当該被採血者よりも
採血待ち順位が上位にある採血待ち被採血者(グルー
プ)を特定し、その個々の被採血者について、上述した
各テーブル32〜36の参照及び予測演算式の実行をも
って所要時間を推定し、更に、採血待ち被採血者につい
ての所要時間を加算することによって所用時間の総和を
求め、それを実際に並列的に稼働している採血台の台数
nで除することにより、当該採血受付を新しく行った被
採血者について、採血待ち時間を予測演算する。そし
て、その予測演算された採血待ち時間を採血票28へ印
刷する制御を実行する。また、実績テーブル38への採
血待ち時間の格納を行う。
【0049】以下に、そのような採血待ち時間の予測演
算の具体例について詳述することにする。
【0050】現在受け付けた被採血者(受付対象者)に
ついての受付番号がmである場合に、その受付対象者が
採血までおよそ待つべき時間(予測待ち時間)Tmは、
以下の(1)式によって演算される。但し、iは受付対
象者よりも受付順位が上位である採血待ち被採血者の人
数を表す。つまり、現在以後最も早く割り当てられる採
血待ち被採血者(先頭被採血者)の受付番号はm−1−
iとし、受付対象者の直前順位にある採血待ち被採血者
(直前被採血者)の受付番号はm−1とする。
【0051】
【数1】 Tm={Σ(Ak+Bk+Ck)}/n ・・・(1) (但し、k:m−1−i〜m−1) ここで、Ak+Bk+Ck:採血待ち被採血者ごとの所
要時間 Ak:採血待ち被採血者ごとの採血準備時間 Bk:採血待ち被採血者ごとの呼び出し時間 Ck:採血待ち被採血者ごとの採血時間 n:採血実施中の採血台の台数 上記の採血管準備時間Akは、採血待ち被採血者ごとに
管理テーブル42から採血管の本数を特定し、その採血
管の本数から本数別準備時間テーブル32を参照して求
められる。つまり、採血管の本数を考慮して個別的に決
定される。上記の呼び出し時間Bkは、被採血者ごとに
一定値としてもよいし、採血待ち被採血者ごとに年齢別
呼び出し時間テーブル34を参照して求めてもよい。つ
まり、年齢帯ごとの平均的な行動性を考慮するようにし
てもよい。上記の採血時間Ckは、採血待ち被採血者ご
とに管理テーブル42から採血管の本数を特定し、その
採血管の本数から本数別採血時間テーブル36を参照し
て求められる。つまり、採血待ち被採血者ごとに所要時
間(Ak+Bk+Ck)(=Sk)が算出され、それら
を積算し、その積算値を採血台数nで除することによっ
て、上記の通り、当該受付対象患者についての採血待ち
時間Tmが算定される。
【0052】次に、第1変形例について検討する。上記
の(1)式の計算では、受付番号mの被採血者に採血票
を発行する場合(現在)において、その者の予測待ち時
間Tmの計算に当たっては、受付番号m−1−iの先頭
被採血者から受付番号m−1の直前被採血者までが考慮
されている。逆に言えば、現在以後、いずれかの採血台
において採血が完了し、これにより先頭被採血者がその
採血台に割り当てられるまでの時間(タイムラグc)は
考慮されていない。また、受付番号mの被採血者に関し
ても、将来、その者がいずれかの採血台に割り当てられ
てから、その者が実際に呼び出されるまでの時間(つま
り採血準備時間Am)は考慮されていない。よって、上
記の(1)式に対してタイムラグc及び受付番号mの被
採血者の採血準備時間Amを加えて予測待ち時間Tmを
計算するのが望ましい。その場合には以下の(2)式を
利用できる。
【0053】
【数2】 Tm={Σ(Ak+Bk+Ck)/n}+Am+c ・・・(2) (但し、k:m−1−i〜m−1) 上記(2)式において、Amは本人の採血準備時間であ
り、cは上記タイムラグを一定時間とみなした場合の値
である。但し、各採血台における採血進行状況がリアル
タイムで認識できるならば、最も採血が進行している採
血台を特定し、その採血台の進行度合いから採血終了
(つまり次の割り当て要求)までの時間を予測して、そ
の時間をcとするようにしてもよい。
【0054】次に、第2の変形例について説明する。こ
の第2の変形例は、実績テーブル38に格納された情報
を採血待ち時間の予測演算に利用するものである。
【0055】この場合には、以下の(3)式を利用でき
る。
【0056】
【数3】 Tm={Σ(Ak+Bk+Ck)/n}+α ・・・(3) (但し、k:m−1−i〜m−1) 上記(3)式において、αは補正値であり、過去におけ
る予測待ち時間(推定待ち時間)と実際の実績待ち時間
の差分(予測誤差)から、当該補正値αが求められる。
この場合、図6において実績テーブル38の具体例を示
したように、各時間帯(例えば30分)ごとに補正値α
を用意し、時間帯ごとに補正値αを変えるのが望まし
い。その場合に、前日の実績データから求められる時間
帯ごとの誤差平均、1週間の実績データから求められる
時間帯ごとの誤差平均、あるいは、1ヶ月における実績
データから求められる時間帯ごとの誤差平均、などを補
正値αとしてもよい。このような手法によれば、時間帯
ごとの共通の誤差要因を考慮できる利点がある。
【0057】もちろん、このような補正値αに、各採血
作業者のスキル、その他の諸要因を考慮するようにして
もよいし、また、上記の採血管の本数に加えて、採血管
の種別、採血量などを考慮するようにしてもよい。いず
れにしても、実際の採血現場における諸々の要素を考慮
することによってより予測精度を向上して被採血者にと
って親切なシステムを構築できる。上記(2)式にαの
項を入れてもよい。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
被採血者に対して採血待ち時間の目安となる時間情報を
提供できるので、被採血者に対するサービスを向上でき
るという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る採血業務支援システムの全体構
成を示すブロック図である。
【図2】 採血票の従来例と本実施形態とを示す図であ
る。
【図3】 本数別準備時間テーブルの具体的な構成例を
示す図である。
【図4】 年齢別呼び出し時間テーブルの具体的な構成
例を示す図である。
【図5】 本数別採血時間テーブルの具体的な構成例を
示す図である。
【図6】 実績テーブルの具体的な構成例を示す図であ
る。
【図7】 管理テーブル上に構築される採血待ち患者リ
ストの具体的な構成例を示す図である。
【図8】 各時間の関係を説明するための図である。
【符号の説明】
10 検査受付ユニット、12 管理ユニット、14
配給ユニット、16採血台ユニット、18 搬送機構、
20 検査受付処理装置、26 プリンタ、28 採血
票、32 本数別準備時間テーブル、34 年齢別呼び
出し時間テーブル、36 本数別採血時間テーブル、3
8 実績テーブル、42 管理テーブル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片木 ひとみ 東京都三鷹市牟礼6丁目22番1号 アロカ 株式会社内 Fターム(参考) 4C038 TA10

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 採血作業者による被採血者に対する採血
    を支援する採血業務支援システムにおいて、 採血待ち被採血者リストを管理する被採血者管理手段
    と、 前記採血待ち被採血者リストに基づいて、各被採血者ご
    とに採血待ち時間又は採血時刻の少なくとも一方を時間
    情報として予測演算する時間情報演算手段と、 前記各被採血者に対して前記時間情報を提供する時間情
    報提供手段と、 を含むことを特徴とする採血業務支援システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシステムにおいて、 前記被採血者管理手段は、前記採血待ち被採血者リスト
    上の被採血者ごとに採血作業量を表す採血作業量情報を
    管理し、 前記時間情報演算手段は、前記時間情報を予測演算する
    対象となった被採血者ごとに、当該被採血者より採血順
    位が上位の採血待ち被採血者を特定し、その前記採血作
    業量情報に基づいて、前記時間情報を予測演算すること
    を特徴とする採血業務支援システム。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のシステムにおいて、 前記採血作業量情報は採血で使用する採血管の本数を表
    す情報であることを特徴とする採血業務支援システム。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3記載のシステムにおい
    て、 前記時間情報演算手段は、更に、並行して採血作業を実
    施する採血台の台数に基づいて前記時間情報を予測演算
    することを特徴とする採血業務支援システム。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4記載のいずれかのシステム
    において、 前記時間情報演算手段は、更に、過去の採血実績情報に
    基づいて前記時間情報を予測演算することを特徴とする
    採血業務支援システム。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のシステムにおいて、 前記過去の採血実績情報は、過去における予測演算され
    た時間情報と、過去における実際の採血待ち時間又は採
    血時刻と、の差分としての予測誤差情報を含むことを特
    徴とする採血業務支援システム。
  7. 【請求項7】 採血作業者による被採血者に対する採血
    を支援する採血業務支援システムにおいて、 採血待ち被採血者リストを管理する被採血者管理手段
    と、 前記採血待ち被採血者リストに基づいて、各被採血者ご
    とに採血待ち時間又は採血時刻の少なくとも一方を時間
    情報として予測演算する時間情報演算手段と、 前記被採血者ごとに前記時間情報が記入された採血票を
    発行する採血票発行手段と、 を含むことを特徴とする採血業務支援システム。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のシステムにおいて、 採血管の本数ごとに標準の採血準備時間を対応付けてな
    る本数別準備時間テーブルと、 採血管の本数ごとに標準の採血時間を対応付けてなる本
    数別採血時間テーブルと、 を含み、 前記時間情報演算手段は、前記本数別準備時間テーブル
    及び前記本数別採血時間テーブルを参照し、各被採血者
    の採血管の本数に対応した採血準備時間及び採血時間を
    考慮しつつ前記時間情報を予測演算することを特徴とす
    る採血業務支援システム。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のシステムにおいて、 被採血者の年齢ごとに被採血者を呼び出してから採血が
    開始されるまで標準の呼び出し時間を対応付けてなる年
    齢別呼び出し時間テーブルを含み、 前記時間情報演算手段は、更に前記年齢別呼び出し時間
    テーブルを参照し、各被採血者の年齢に対応した呼び出
    し時間を考慮しつつ前記時間情報を予測演算することを
    特徴とする採血業務支援システム。
  10. 【請求項10】 請求項7記載のシステムにおいて、 過去における予測演算された時間情報と、過去における
    実際の採血待ち時間又は採血時刻と、の差分としての予
    測誤差情報を蓄積格納した実績テーブルを含み、 前記時間情報演算手段は、前記実績テーブル上の過去の
    予測誤差情報を利用して前記予測演算される時間情報の
    補正を行うことを特徴とする採血業務支援システム。
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