JP2002351026A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料

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JP2002351026A
JP2002351026A JP2001154695A JP2001154695A JP2002351026A JP 2002351026 A JP2002351026 A JP 2002351026A JP 2001154695 A JP2001154695 A JP 2001154695A JP 2001154695 A JP2001154695 A JP 2001154695A JP 2002351026 A JP2002351026 A JP 2002351026A
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JP2001154695A
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Seiji Yamashita
清司 山下
Susumu Soejima
晋 副島
Hiroyuki Yoneyama
博之 米山
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】デジタル露光用途(高照度露光)に適し、現像
処理時の圧力耐性が高く、高速処理(大量処理)可能で
高画質なプリントシステムを実現できるハロゲン化銀カ
ラー感光材料を提供すること。 【解決手段】 10-4秒の高照度で露光した場合に、青
色フィルターを通した分解露光時に0.5の反射濃度を
与える露光量に対し2.0の反射濃度を与える露光量が
4倍未満であり、緑色フィルターを通した分解露光時に
0.5の反射濃度を与える露光量に対し2.0の反射濃
度を与える露光量が8倍未満であり、赤色フィルターを
通した分解露光時に0.5の反射濃度を与える露光量に
対し2.0の反射濃度を与える露光量が5倍未満であ
り、発色現像処理後の未露光部における、波長λnmで
の反射濃度A(λ)が、450nmで0.08以下、5
50nmで0.10以下、及び650nmで0.04以
上0.08以下であるハロゲン化銀カラー写真感光材料
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー印画紙等に
利用されるハロゲン化銀カラー写真感光材料に関するも
のである。特にレーザー等の高照度露光を用いてデジタ
ル画像を形成した場合に、文字品質に優れるハロゲン化
銀カラー写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタル画像情報をレーザーやL
ED光源を用いて短時間(高照度)で露光し、画像形成
する方法が、ハロゲン化銀感光材料分野で盛んになって
きている。そのなかでも、カラー印画紙を上記レーザー
記録材料等に用いることで、高画質なプリントを提供す
る事が、おこなわれている。このようなデジタル画像に
おいては、画像部に文字を記載したりする使用法が、ポ
ストカードなどで広く用いられている。この様な目的に
合う感光材料の特徴としては、10−4秒露光以下の超
高照度露光において低濃度部から高濃度部まで高照度露
光時に高感度で十分な階調を有する感光材料が必要であ
ることが当業界でよく知られているが、特に文字の品質
に関しては、黒抜け文字でも白抜け文字でも周辺部への
露光による色のにじみ出しが大きいと大きく性能が劣化
することが知られている。が、単に高照度で硬調な感光
材料や最大濃度の高い感光材料を提供するだけでは、特
定の色が相対的にしみ出したり、色に対する人間の視感
度の問題などでにじみが顕著に見えたりするため、一概
に良好な文字品質は、得られなかった。そればかりか、
感光材料の高照度特性との兼ね合い白く抜けた部分の微
妙な色味の違いも文字品質に大きな影響を与える事など
は、あまり良く知られていなかった。
【0003】また、高照度特性との組み合わせにおい
て、光源との関係から、イラジエーション防止の為に必
要な染料の吸収に関しても良く知られているとは、言え
ない状況であった。また、これらをむやみに多量塗布す
れば、残色などにより白地が染色し、文字品質が著しく
低下してしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明の目的は、デジタル露光用途
(高照度露光)に適し、現像処理時の圧力耐性が高く、
高速処理(大量処理)可能で高画質なプリントシステム
を実現できるハロゲン化銀カラー感光材料を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
の結果、レーザーやLED等の高照度露光適性と感光材
料の白地度に着目し、文字の視認性に優れたハロゲン化
銀カラー感光材料を提供する方法を見いだした。即ち、
本発明は、 <1>10-4秒の高照度で露光した場合に、青色フィル
ターを通した分解露光時にイエロー発色濃度0.5の反
射濃度を与える露光量に対しイエロー発色濃度2.0の
反射濃度を与える露光量が4倍未満であり、緑色フィル
ターを通した分解露光時にマゼンタ発色濃度0.5の反
射濃度を与える露光量に対しマゼンタ発色濃度2.0の
反射濃度を与える露光量が8倍未満であり、赤色フィル
ターを通した分解露光時にシアン発色濃度0.5の反射
濃度を与える露光量に対しシアン発色濃度2.0の反射
濃度を与える露光量が5倍未満であるハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料であって、発色現像処理後の未露光部に
おける、波長λnmでの反射濃度A(λ)が、450n
mで0.08以下、550nmで0.10以下、及び6
50nmで0.04以上0.08以下であることを特徴
とするハロゲン化銀カラー写真感光材料である。
【0006】<2>前記発色現像処理前の感光材料にお
ける、波長λnmでの反射濃度A(λ)が、以下の
(1)、(2)および(3)の条件を満たすことを特徴
とする前記<1>に記載のハロゲン化銀カラー写真感光
材料である。 (1)473nmにおける反射反射濃度が、0.15以
上0.70以下 (2)532nmにおける反射反射濃度が、0.25以
上0.80以下 (3)685nmにおける反射反射濃度が、0.65以
上0.85以下
【0007】<3>前記感光材料を構成する層の少なく
とも1層に、有機配位子を有するイリジウム化合物を含
有することを特徴とする前記<1>又は<2>に記載の
ハロゲン化銀カラー写真感光材料である。
【0008】<4>前記感光材料を構成する層の少なく
とも1層に、下記一般式(I)の化合物を含有すること
を特徴とする前記<1>〜<3>のいずれかに記載のハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料である。 一般式(I):X―(L)n―Y (一般式(I)中、Xはハロゲン化銀への吸着基を表
す。Lは炭素原子、窒素原子、硫黄原子および酸素原子
のうち少なくとも1種を含む原子または原子団からなる
2価の連結基を表す。Yは還元性基を表す。nは0また
は1の整数を表す。)
【0009】<5>前記感光材料を構成する層の少なく
とも1層に、ヨウドイオンを含有することを特徴とする
前記<1>〜<5>のいずれかに記載のハロゲ化銀カラ
ー写真感光材料である。
【0010】<6>前記発色現像処理後の未露光部にお
ける、波長λnmでの反射濃度A(λ)が、450nm
で0.07以下、550nmで0.09以下、及び65
0nmで0.04以上0.07以下であることを特徴と
する前記<1>〜<5>のいずれかに記載のハロゲン化
銀カラー写真感光材料である。
【0011】<7>前記発色現像処理後の未露光部にお
ける、波長λnmでの反射濃度A(λ)が、450nm
で0.05以下、550nmで0.07以下、及び65
0nmで0.05以上0.06以下であることを特徴と
する前記<1>〜<5>のいずれかに記載のハロゲン化
銀カラー写真感光材料である。
【0012】<8>前記発色現像処理後の未露光部にお
ける、波長λnmでの反射濃度A(λ)の濃度比が、下
記条件式(I)および(II)を満たすことを特徴とする
前記<4>又は<5>に記載のハロゲン化銀カラー写真
感光材料。 (I)1.0≦A(550)/A(450)≦1.4 (II)0.6≦A(650)/A(450)≦1.2
【0013】<9>前記発色現像処理後の未露光部の色
度が下記条件〔A〕を満たすことを特徴とする前記<1
>〜<8>のいずれかに記載のハロゲン化銀カラー写真
感光材料である。 条件〔A〕 91≦L*≦96、0≦a*≦2.0、−9.0≦b*
−3.0
【0014】<10>前記発色現像処理後の未露光部の
色度が下記条件〔B〕を満たすことを特徴とする前記<
1>〜<8>のいずれかに記載のハロゲン化銀カラー写
真感光材料である。 条件〔B〕 91≦L*≦96、0.3≦a*≦1.6、−8.0≦b
*≦−4.8
【0015】<11>前記発色現像処理後の未露光部の
色度が下記条件〔C〕を満たすことを特徴とする前記<
1>〜<8>のいずれかに記載のハロゲン化銀カラー写
真感光材料である。 条件〔C〕 93≦L*≦96、0.3≦a*≦1.6、−8.0≦b
*≦−4.8
【0016】<12>前記感光材料を構成する層の少な
くとも1層に、顔料を含有することを特徴とする前記<
1>〜<11>のいずれかに記載のハロゲン化銀カラー
写真感光材料である。
【0017】<13>前記顔料が、インダントロン顔
料、インジゴ顔料、トリアリールカルボニウム顔料、ア
ゾ顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、及びジ
ケトピロロピロール顔料からなる群より選ばれる少なく
とも1種であることを特徴とする前記<12>に記載の
ハロゲン化銀カラー写真感光材料である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。まず、一般式(I)で表される化合物についてさ
らに詳細に説明する。 一般式(I) X−(L)n−Y (一般式(I)中、Xはハロゲン化銀への吸着基を表
す。Lは炭素原子、窒素原子、硫黄原子および酸素原子
のうち少なくとも1種を含む原子または原子団からなる
2価の連結基を表す。Yは還元性基を表す。nは0また
は1の整数を表す。)
【0019】一般式(I)におけるXを詳しく説明す
る。一般式(I)において、Xで示される吸着基とし
て、好ましくは下記の〜のいずれかの構造から得ら
れる基(下記に示す構造から水素原子を結合手に変えた
もの)である。 ヘテロ原子を2つ以上持つ5、6または7員のヘテロ
環、4級窒素原子を持つ下記aで表わされる5、6ま
たは7員の含窒素ヘテロ環、チオキソ基を持つ下記b
で表わされる5、6または7員の含窒素ヘテロ環、下
記cで表わされる5、6または7員の含窒素ヘテロ環、
下記dおよびeで表わされる5、6または7員の含窒
素ヘテロ環。ただし、ハロゲン化銀への吸着基であるた
めには、一般式(I)におけるL又Yと結合する結合手
は下記のaではZ部又はR1部、b及びcではZ部、d
ではZ部、L1部又はL2部(好ましくはZ部)、eでは
Z部に存在することが好ましい。
【0020】
【化1】
【0021】上記a〜eにおいて、Zは5、6または7
員の含窒素ヘテロ環を形成するのに必要な原子群を表
す。R1はアルキル基、アルケニル基またはアルキニル
基を表す。L1、L2はそれぞれ独立にメチン基を表す。
2は0、1または2を表す。R1としては、例えば炭素
原子数1〜18(より好ましくは炭素原子数1〜8)の
置換または無置換アルキル基、炭素原子数2〜18(よ
り好ましくは炭素原子数2〜8)の置換または無置換ア
ルケニル基、炭素原子数2〜18(より好ましくは炭素
原子数2〜8)の置換または無置換アルキニル基等が挙
げられ、具体的には、例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ヘキシル、オ
クチル、ドデシル、オクタデシル、シクロペンチル、シ
クロプロピル、シクロヘキシルが挙げられる。R1とし
てさらに好ましくは、炭素原子数1〜6の無置換アルキ
ル基、炭素原子数1〜8の置換アルキル基{例えばスル
ホアルキル基(例えば2−スルホエチル、3−スルホプ
ロピル、4−スルホブチル、3−スルホブチル)、カル
ボキシアルキル基(例えばカルボキシメチル、2−カル
ボキシエチル)、ヒドロキシアルキル基(例えば2−ヒ
ドロキシエチル)等}である。Zを環構成原子として含
む含窒素ヘテロ環は、少なくとも1個の窒素原子を含
み、他に窒素原子以外のヘテロ原子(例えば、酸素原
子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子等)を含んでい
てもよい5員、6員または7員のヘテロ環であり、好ま
しくはアゾール環(例えばイミダゾール、トリアゾー
ル、テトラゾール、オキサゾール、チアゾール、セレナ
ゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾトリアゾール、ベ
ンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、チアジアゾー
ル、オキサジアゾール、ベンゾセレナゾール、ピラゾー
ル、ナフトチアゾール、ナフトイミダゾール、ナフトオ
キサゾール、アザベンゾイミダゾール、プリン)、ピリ
ミジン環、トリアジン環、アザインデン環(例えば、ト
リアザインデン、テトラザインデン、ペンタアザインデ
ン)などが挙げられる。
【0022】一般式(I)において、Xで示される吸着
基として好ましくは、下記一般式(X−a)、(X−
b)、(X−c)、(X−d)及び(X−e)で表わさ
れる化合物である。なお、−(L)n−Yが置換したX
との観点から、好適なXで示される吸着基として化合物
を挙げて説明するので、下記一般式(X−a)〜(X−
e)には、それぞれ少なくとも1つの−(L)n−Yが
置換するこになる。但し、下記一般式(X−c)、(X
−d)のM1、M2に置換することはない。
【0023】
【化2】
【0024】一般式(X−a)〜(X−e)中、R2
3、R4、R5、R6およびR7は各々独立に水素原子ま
たは1価の置換基を表わす。R8、はアルキル基、アルケ
ニル基、アルキニル基、アリール基またはヘテロ環基を
表わす。R9は水素原子、アルキル基、アルケニル基、
アルキニル基、アリール基またはヘテロ環基を表わす。
10はアルキル基、アルケニル基、アルキニル基を表わ
す。R11は水素原子またはアルキル基、アルケニル基、
アルキニル基を表わす。L3は2価の連結基を表わす。
1、M2は各々独立に水素原子、アルカリ金属原子、ア
ンモニウム基またはブロック基を表わす。p1は0〜3
の整数である。Aは酸素原子、硫黄原子、>NH、>N
−(L4)p2−R12を表す(ここでL4は各々独立に2
価の連結基を表わす。R12は水素原子、アルキル基、ア
ルケニル基、アルキニル基、アリール基またはヘテロ環
基を表わす。p2は各々独立に0〜3の整数であ
る。)。Z1は5員または6員の含窒素ヘテロ環を形成
するのに必要な原子群を表わす。なお、p1およびp
2は、1であることが好ましい。
【0025】これら、一般式(X−a)〜(X−e)の
うち、好ましくは一般式(X−a)、(X−c)および
(X−d)であり、さらに好ましくは一般式(X−c)
である。
【0026】一般式(X−a)〜(X−e)において、
2、R3、R4、R5、R6およびR7で表わされる置換基
としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子);アルキル基[直鎖、分岐、環状の置
換もしくは無置換のアルキル基等を表す。それらはアル
キル基(好ましくは炭素数1から30のアルキル基、例
えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t
−ブチル、n−オクチル、エイコシル、2−クロロエチ
ル、2−シアノエチル、2―エチルヘキシル)、シクロ
アルキル基(好ましくは、炭素数3から30の置換また
は無置換のシクロアルキル基、例えばシクロヘキシル、
シクロペンチル、4−n−ドデシルシクロヘキシル)、
ビシクロアルキル基(好ましくは、炭素数5から30の
置換もしくは無置換のビシクロアルキル基つまり炭素数
5から30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り
去った一価の基である。例えばビシクロ[1,2,2]
ヘプタン−2−イル、ビシクロ[2,2,2]オクタン
−3−イル)、更に環構造が多いトリシクロ構造なども
包含するものである。以下に説明する置換基の中のアル
キル基(例えばアルキルチオ基のアルキル基)もこのよ
うな概念のアルキル基を表す。];アルケニル基[直
鎖、分岐、環状の置換もしくは無置換のアルケニル基を
表す。それらは、アルケニル基(好ましくは炭素数2か
ら30の置換または無置換のアルケニル基、例えばビニ
ル、アリル、プレニル、ゲラニル、オレイル)、シクロ
アルケニル基(好ましくは、炭素数3から30の置換も
しくは無置換のシクロアルケニル基、つまり炭素数3か
ら30のシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一
価の基である。例えば2−シクロペンテン−1−イル、
2−シクロヘキセン−1−イル)、ビシクロアルケニル
基(置換もしくは無置換のビシクロアルケニル基、好ま
しくは、炭素数5から30の置換もしくは無置換のビシ
クロアルケニル基、つまり二重結合を一個持つビシクロ
アルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。
例えば、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−1
−イル、ビシクロ[2,2,2]オクト−2−エン−4
−イル)を包含するものである。];アルキニル基(好
ましくは、炭素数2から30の置換または無置換のアル
キニル基、例えばエチニル、プロパルギル、トリメチル
シリルエチニル);アリール基(好ましくは炭素数6か
ら30の置換もしくは無置換のアリール基、例えばフェ
ニル、p−トリル、ナフチル、m−クロロフェニル、o
−ヘキサデカノイルアミノフェニル);ヘテロ環基(好
ましくは5または6員の置換もしくは無置換の、芳香族
もしくは非芳香族のヘテロ環化合物から一個の水素原子
を取り除いた一価の基であり、更に好ましくは、炭素数
3から30の5もしくは6員の芳香族のヘテロ環基であ
る。例えば2−フリル、2−チエニル、2−ピリミジニ
ル、2−ベンゾチアゾリル);シアノ基;ヒドロキシル
基;ニトロ基;カルボキシル基;アルコキシ基(好まし
くは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルコ
キシ基、例えばメトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、
t−ブトキシ、n−オクチルオキシ、2−メトキシエト
キシ);アリールオキシ基(好ましくは、炭素数6から
30の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、例えば
フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t−ブチルフ
ェノキシ、3−ニトロフェノキシ、2−テトラデカノイ
ルアミノフェノキシ);シリルオキシ基(好ましくは、
炭素数3から20のシリルオキシ基、例えばトリメチル
シリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ);ヘ
テロ環オキシ基(好ましくは、炭素数2から30の置換
もしくは無置換のヘテロ環オキシ基、1−フェニルテト
ラゾールー5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキ
シ);アシルオキシ基(好ましくはホルミルオキシ基、
炭素数2から30の置換もしくは無置換のアルキルカル
ボニルオキシ基、炭素数6から30の置換もしくは無置
換のアリールカルボニルオキシ基、例えばホルミルオキ
シ、アセチルオキシ、ピバロイルオキシ、ステアロイル
オキシ、ベンゾイルオキシ、p−メトキシフェニルカル
ボニルオキシ);カルバモイルオキシ基(好ましくは、
炭素数1から30の置換もしくは無置換のカルバモイル
オキシ基、例えばN,N−ジメチルカルバモイルオキ
シ、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ、モルホリノ
カルボニルオキシ、N,N−ジ−n−オクチルアミノカ
ルボニルオキシ、N−n−オクチルカルバモイルオキ
シ);アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭
素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシカルボ
ニルオキシ基、例えばメトキシカルボニルオキシ、エト
キシカルボニルオキシ、t−ブトキシカルボニルオキ
シ、n−オクチルカルボニルオキシ);アリールオキシ
カルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数7から30の
置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルオキシ
基、例えば、フェノキシカルボニルオキシ、p−メトキ
シフェノキシカルボニルオキシ、p−n−ヘキサデシル
オキシフェノキシカルボニルオキシ);アミノ基(好ま
しくは、アミノ基、炭素数1から30の置換もしくは無
置換のアルキルアミノ基、炭素数6から30の置換もし
くは無置換のアニリノ基、例えば、アミノ、メチルアミ
ノ、ジメチルアミノ、アニリノ、N−メチル−アニリ
ノ、ジフェニルアミノ);アシルアミノ基(好ましく
は、ホルミルアミノ基、炭素数1から30の置換もしく
は無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数6から
30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルアミノ
基、例えば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、ピバロ
イルアミノ、ラウロイルアミノ、ベンゾイルアミノ、
3,4,5−トリ−n−オクチルオキシフェニルカルボ
ニルアミノ);アミノカルボニルアミノ基(好ましく
は、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアミノカ
ルボニルアミノ、例えばカルバモイルアミノ、N,N−
ジメチルアミノカルボニルアミノ、N,N−ジエチルア
ミノカルボニルアミノ、モルホリノカルボニルアミ
ノ);アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素
数2から30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニ
ルアミノ基、例えば、メトキシカルボニルアミノ、エト
キシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミ
ノ、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ、N−メ
チルーメトキシカルボニルアミノ);アリールオキシカ
ルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数7から30の置
換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ
基、例えばフェノキシカルボニルアミノ、p−クロロフ
ェノキシカルボニルアミノ、m−n−オクチルオキシフ
ェノキシカルボニルアミノ);スルファモイルアミノ基
(好ましくは、炭素数0から30の置換もしくは無置換
のスルファモイルアミノ基、例えばスルファモイルアミ
ノ、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ、N−n
−オクチルアミノスルホニルアミノ);アルキル及びア
リールスルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1から3
0の置換もしくは無置換のアルキルスルホニルアミノ、
炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールスル
ホニルアミノ、例えばメチルスルホニルアミノ、ブチル
スルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ、2,
3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ、p−メ
チルフェニルスルホニルアミノ);メルカプト基;アル
キルチオ基(好ましくは、炭素数1から30の置換もし
くは無置換のアルキルチオ基、例えばメチルチオ、エチ
ルチオ、n−ヘキサデシルチオ);アリールチオ基(好
ましくは炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリ
ールチオ、例えばフェニルチオ、p−クロロフェニルチ
オ、m−メトキシフェニルチオ);ヘテロ環チオ基(好
ましくは炭素数2から30の置換または無置換のヘテロ
環チオ基、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、1−フ
ェニルテトラゾール−5−イルチオ);スルファモイル
基(好ましくは炭素数0から30の置換もしくは無置換
のスルファモイル基、例えばN−エチルスルファモイ
ル、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイ
ル、N,N−ジメチルスルファモイル、N−アセチルス
ルファモイル、N−ベンゾイルスルファモイル、N−
(N’−フェニルカルバモイル)スルファモイル);ス
ルホ基;アルキル及びアリールスルフィニル基(好まし
くは、炭素数1から30の置換または無置換のアルキル
スルフィニル基、6から30の置換または無置換のアリ
ールスルフィニル基、例えばメチルスルフィニル、エチ
ルスルフィニル、フェニルスルフィニル、p−メチルフ
ェニルスルフィニル);アルキル及びアリールスルホニ
ル基(好ましくは、炭素数1から30の置換または無置
換のアルキルスルホニル基、6から30の置換または無
置換のアリールスルホニル基、例えばメチルスルホニ
ル、エチルスルホニル、フェニルスルホニル、p−メチ
ルフェニルスルホニル);アシル基(好ましくはホルミ
ル基、炭素数2から30の置換または無置換のアルキル
カルボニル基、、炭素数7から30の置換もしくは無置
換のアリールカルボニル基、炭素数4から30の置換も
しくは無置換の炭素原子でカルボニル基と結合している
ヘテロ環カルボニル基、例えばアセチル、ピバロイル、
2−クロロアセチル、ステアロイル、ベンゾイル、p−
n−オクチルオキシフェニルカルボニル、2―ピリジル
カルボニル、2―フリルカルボニル);アリールオキシ
カルボニル基(好ましくは、炭素数7から30の置換も
しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、例えばフ
ェノキシカルボニル、o−クロロフェノキシカルボニ
ル、m−ニトロフェノキシカルボニル、p−t−ブチル
フェノキシカルボニル);アルコキシカルボニル基(好
ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換アル
コキシカルボニル基、例えばメトキシカルボニル、エト
キシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、n−オクタ
デシルオキシカルボニル);カルバモイル基(好ましく
は、炭素数1から30の置換もしくは無置換のカルバモ
イル、例えばカルバモイル、N−メチルカルバモイル、
N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジ−n−オク
チルカルバモイル、N−(メチルスルホニル)カルバモ
イル);アリール及びヘテロ環アゾ基(好ましくは炭素
数6から30の置換もしくは無置換のアリールアゾ基、
炭素数3から30の置換もしくは無置換のヘテロ環アゾ
基、例えば、フェニルアゾ、p−クロロフェニルアゾ、
5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−イ
ルアゾ);イミド基(好ましくは、N−スクシンイミ
ド、N−フタルイミド);ホスフィノ基(好ましくは、
炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィノ
基、例えばジメチルホスフィノ、ジフェニルホスフィ
ノ、メチルフェノキシホスフィノ);ホスフィニル基
(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換
のホスフィニル基、例えば、ホスフィニル、ジオクチル
オキシホスフィニル、ジエトキシホスフィニル);ホス
フィニルオキシ基(好ましくは、炭素数2から30の置
換もしくは無置換のホスフィニルオキシ基、例えばジフ
ェノキシホスフィニルオキシ、ジオクチルオキシホスフ
ィニルオキシ);ホスフィニルアミノ基(好ましくは、
炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィニル
アミノ基、例えばジメトキシホスフィニルアミノ、ジメ
チルアミノホスフィニルアミノ);シリル基(好ましく
は、炭素数3から30の置換もしくは無置換のシリル
基、例えばトリメチルシリル、t−ブチルジメチルシリ
ル、フェニルジメチルシリル);等を表わす。上記置換
基の中で、水素原子を有するものは、これを取り去り更
に上記置換基と同様な基で置換されていてもよい。その
ような置換基の例としては、アルキルカルボニルアミノ
スルホニル基、アリールカルボニルアミノスルホニル
基、アルキルスルホニルアミノカルボニル基、アリール
スルホニルアミノカルボニル基が挙げられ、具体的には
例えば、メチルスルホニルアミノカルボニル、p−メチ
ルフェニルスルホニルアミノカルボニル、アセチルアミ
ノスルホニル、ベンゾイルアミノスルホニル基等が挙げ
られる。これらは更に置換されていてもよい。
【0027】一般式(X−a)〜(X−e)において、
2、R3、R4、R5、R6およびR7として、さらに好ま
しくは、低級アルキル基(好ましくは置換または無置換
の炭素数1〜4個のもの、例えばメチル、エチル、n−
プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、メ
トキシエチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシメチル、
ビニル、アリル)、カルボキシ基、アルコキシ基(好ま
しくは置換または無置換の炭素数1〜5個のもの、例え
ばメトキシ、エトキシ、メトキシエトキシ、ヒドロキシ
エトキシ)、アラルキル基(好ましく置換または無置換
の炭素数7〜12個のもの、例えばベンジル、フェネチ
ル、フェニルプロピル)、アリール基(好ましくは置換
または無置換の炭素数6〜12個のもの、例えばフェニ
ル、4−メチルフェニル、4−メトキシフェニル)、ヘ
テロ環基(例えば2−ピリジル)、アルキルチオ基(好
ましくは置換または無置換の炭素数1〜10のもの、例
えばメチルチオ、エチルチオ)、アリールチオ基(好ま
しくは置換または無置換の炭素数6〜12のもの、例え
ばフェニルチオ)、アリールオキシ基(好ましくは置換
または無置換の炭素数6〜12のもの、例えばフェノキ
シ)、炭素原子数3以上のアルキルアミノ基(例えば、
プロピルアミノ、ブチルアミノ)、アリールアミノ基
(例えば、アニリノ)、ハロゲン原子(例えば、塩素原
子、臭素原子、フッ素原子)、または下記f〜hが挙げ
られる。
【0028】
【化3】
【0029】上記f〜hにおいて。L5はアルキレン基
(好ましくは、炭素数1〜5のもの、例えばメチレン、
プロピレン、2−ヒドロキシプロピレン)を表わす。R
13とR14はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素
原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基(好ま
しくは置換または無置換の炭素数1〜10のもの、例え
ばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−
ブチル、t−ブチル、n−オクチル、メトキシエチル、
ヒドロキシエチル、アリル、プロパルギル)、アラルキ
ル基(好ましくは、置換または無置換の炭素数7〜12
のもの、例えばベンジル、フェネチル、ビニルベンジ
ル)、アリール基(好ましくは置換または無置換の炭素
数6〜12個のもの、例えばフェニル、4−メチルフェ
ニル)、またはヘテロ環基(例えば2−ピリジル)を表
わす。R13、R14のアルキル基、アルケニル基、アルキ
ニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基は無置
換でも置換されていてもよい。置換基としては、一般式
(X〜a)〜(X〜e)におけるR2〜R7が有してもよ
い置換基として挙げたものが適用できる。これらの中で
好ましくは、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原
子、フッ素原子)、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ
基、アルコキシ基(例えばメトキシ)、アリール基(例
えばフェニル)、アシルアミノ基(例えばプロピオニル
アミノ)、アルコキシカルボニルアミノ基(例えばメト
キシカルボニルアミノ)、ウレイド基、アミノ基、ヘテ
ロ環基(例えば2−ピリジル)、アシル基(例えばアセ
チル)、スルファモイル基、スルホンアミド基、チオウ
レイド基、カルバモイル基、アルキルチオ基(例えばメ
チルチオ)、アリールチオ基(例えばフェニルチオ、ヘ
テロ環チオ基(例えば2−ベンゾチアゾリルチオ)、カ
ルボン酸基、スルホ基またはそれらの塩などを挙げるこ
とができる。なお、上記ウレイド基、チオウレイド基、
スルファモイル基、カルバモイル基、アミノ基はそれぞ
れ無置換のもの、N−アルキル置換のもの、N−アリー
ル置換のものを含む。また、上記アリール基の例として
はフェニル基や置換フェニル基があり、この置換基とし
てはR2〜R7が有してもよい置換基として挙げたものが
適用できる。
【0030】一般式(X〜a)〜(X〜e)において、
1およびM2で表わされるアルカリ金属原子としては、
例えばナトリウム原子、カリウム原子が挙げられる。ア
ンモニウム基としては、例えばテトラメチルアンモニウ
ム、トリメチルベンジルアンモニウムが挙げられる。ま
たブロック基は、アルカリ条件下で開裂可能な基のこと
で、例えばアセチル、シアノエチル、メタンスルホニル
エチルが挙げられる。
【0031】一般式(X〜a)〜(X〜e)において、
3、L4で表わされる2価の連結基の具体例としては、
下記i、j、k、l、m、n、o、pで表される連結基
またはこれらを組合せたものを挙げられる。
【0032】
【化4】
【0033】上記i〜pにおいて、R15は水素原子、ア
ルキル基、アルケニル基、アルキニル基(好ましくは、
置換または無置換の炭素数1〜4個のもの、例えば、メ
チル、エチル、n−ブチル、メトキシエチル、ヒドロキ
シエチル、アリル)またはアラルキル基(好ましくは置
換または無置換の炭素数7〜12個のもの、例えばベン
ジル、フェネチル、フェニルプロピル)を表す。なお、
15が複数存在する場合、複数のR15は各々同一でも異
なっていてもよい。
【0034】一般式(X〜a)〜(X〜e)において、
1を環構成原子として有するヘテロ環基として好まし
くは、チアゾリウム類{例えばチアゾリウム、4−メチ
ルチアゾリウム、ベンゾチアゾリウム、5−メチルベン
ゾチアゾリウム、5−クロロベンゾチアゾリウム、5−
メトキシベンゾチアゾリウム、6−メチルベンゾチアゾ
リウム、6−メトキシベンゾチアゾリウム、ナフト
〔1,2−d〕チアゾリウム、ナフト〔2,1−d〕チ
アゾリウム};オキサゾリウム類{例えばオキサゾリウ
ム、4−メチルオキサゾリウム、ベンゾオキサゾリウ
ム、5−クロロベンゾオキサゾリウム、5−フェニルベ
ンゾオキサゾリウム、5−メチルベンゾオキサゾリウ
ム、ナフト〔1,2−d〕オキサゾリウム};イミダゾ
リウム類{例えば1−メチルベンゾイミダゾリウム、1
−プロピル−5−クロロベンゾイミダゾリウム、1−エ
チル−5,6−シクロロベンゾイミダゾリウム、1−ア
リル−5−トリフロロメチル−6−クロロ−ベンゾイミ
ダゾリウム};セレナゾリウム類{例えばベンゾセレナ
ゾリウム、5−クロロベンゾセレナゾリウム、5−メチ
ルベンゾセレナゾリウム、5−メトキシベンゾセレナゾ
リウム、ナフト〔1,2−d〕セレナゾリウム};など
が挙げられる。特に好ましくは、チアゾリウム類(例え
ば、ベンゾチアゾリウム、5−クロロベンゾチアゾリウ
ム、5−メトキシベンゾチアゾリウム、ナフト〔1,2
−d〕チアゾリウム)である。
【0035】一般式(X〜a)〜(X〜e)において、
8、R9、およびR12として好ましくは、R2〜R7で説
明したアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリ
ール基、又はヘテロ環基が好ましく、より好ましくは炭
素数1〜30のアルキル基、炭素数6〜30のアリール
基、又は炭素数3〜30のヘテロ環基であり、さらに好
ましくは、炭素数1〜18のアルキル基、又は炭素数6
〜10のアリール基であり、最も好ましくは炭素数6〜
10のアリール基である。
【0036】一般式(X〜a)〜(X〜e)において、
10およびR11として好ましくは、水素原子;炭素数1
〜18の無置換のアルキル基(例えばメチル、エチル、
プロピル、ブチル、ペンチル、オクチル、デシル、ドデ
シル、オクタデシル);炭素数1〜18の置換アルキル
基{置換基として例えば、ビニル基、カルボキシ基、ス
ルホ基、シアノ基、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩
素、臭素である。)、ヒドロキシ基、炭素数1〜8のア
ルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル、エ
トキシカルボニル、フェノキシカルボニル、ベンジルオ
キシカルボニル)、炭素数1〜8のアルコキシ基(例え
ばメトキシ、エトキシ、ベンジルオキシ、フェネチルオ
キシ)、炭素数6〜10の単環式のアリールオキシ基
(例えばフェノキシ、p−トリルオキシ)、炭素数1〜
3のアシルオキシ基(例えばアセチルオキシ、プロピオ
ニルオキシ)、炭素数1〜8のアシル基(例えばアセチ
ル、プロピオニル、ベンゾイル、メシル)、カルバモイ
ル基(例えばカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモ
イル、モルホリノカルボニル、ピペリジノカルボニ
ル)、スルファモイル基(例えばスルファモイル、N,
N−ジメチルスルファモイル、モルホリノスルホニル、
ピペリジノスルホニル)、炭素数6〜10のアリール基
(例えばフェニル、4−クロルフェニル、4−メチルフ
ェニル、α−ナフチル)で置換された炭素数1〜18の
アルキル基};が挙げられる。ただし、R10が水素原子
であることはない。R10としてさらに好ましくは、無置
換アルキル基(例えば、メチル、エチル)、アルケニル
基(例えばアリル基)であり、R11としてさらに好まし
くは、水素原子および無置換低級アルキル基(例えば、
メチル、エチル)である。
【0037】一般式(I)において、Xで示される吸着
基として最も好ましくは、1−フェニル−1H−テトラ
ゾール−5−チオール、4−フェニル−4H−[1,
2,4]トリアゾール−3−チオールである。
【0038】一般式(I)におけるLを詳しく説明す
る。一般式(I)において、Lは炭素原子、窒素原子、
硫黄原子、酸素原子のうち、少なくとも1種を含む原子
または原子団からなる2価の連結基を表わす。Lとして
好ましくは、炭素数1〜8のアルキレン基(例えば、メ
チレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレ
ン)、炭素数6〜12のアリーレン基(例えば、フェニ
レン、ナフチレン)、炭素数2〜8のアルケニレン基
(例えば、エチニレン、プロペニレン)、アミド基、カ
ルバモイル基、エステル基、スルホンアミド基、スルフ
ァモイル基、スルホン酸エステル基、ウレイド基、スル
ホニル基、スルフィニル基、チオエーテル基、エーテル
基、カルボニル基、−N(R16)−(ここでR16は水素
原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは
無置換のアリール基を表わす。)、2価のヘテロ環残基
(例えば、6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2,
4−ジイル、ピリミジン−2,4−ジイル、キノキサリ
ン−2,3−ジイル)、等を1つまたはそれ以上組合せ
て構成される炭素数1〜20の2価の連結基を表わす。
さらに好ましくは、それらの連結基の中でアルキレン
基、アリーレン基、ウレイド基、アミド基、カルバモイ
ル基を1つ以上含む2価の連結基である。
【0039】一般式(I)におけるYを詳しく説明す
る。一般式(I)のYで表される還元性基としては、ハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料中で還元的に働く基であ
れば何でもよいが、例えばレダクトン類、フェノール類
(例えば、トコフェロール類、ポリフェノール類、ハイ
ドロキノン類、アミノフェノール類)、フェニレンジア
ミン類、フェニドン類、ヒドロキシルアミン類、ヒドロ
キシウレア類、ヒドロキシセミカルバジド類、ヒドラジ
ド類、ヒドラジン類、ヒドロキシウレタン類、ヒドロキ
サム酸類、セミカルバジド類等が挙げられる。Yとし
て、好ましくはレダクトン類、フェノール類、ヒドロキ
シルアミン類、ヒドロキシウレア類、ヒドロキシセミカ
ルバジド類、ヒドラジド類、ヒドロキシウレタン類、ヒ
ドロキサム酸類であり、より好ましくはフェノール類、
ヒドロキシウレア類、ヒドロキシセミカルバジド類、ヒ
ドロキサム酸類であり、特に好ましくはヒドロキシウレ
ア類、ヒドロキシセミカルバジド類、ヒドロキサム酸類
である。
【0040】一般式(I)におけるnを詳しく説明す
る。一般式(I)においてnは0または1であり、好ま
しくは0である。
【0041】一般式(I)で表される化合物として、好
ましくは下記一般式(II)で表される化合物であり、
より好ましくは一般式(III)で表される化合物であ
る。 一般式(II) X−Y1 (一般式(II)中、Xは一般式(I)におけるXと同
義であり、好ましい範囲も同じである。Y1はレダクト
ン類、フェノール類、フェニレンジアミン類、フェニド
ン類、ヒドロキシルアミン類、ヒドロキシウレア類、ヒ
ドロキシセミカルバジド類、ヒドラジド類、ヒドラジン
類、ヒドロキシウレタン類、ヒドロキサム酸類、セミカ
ルバジド類を表す。)
【0042】一般式(III) X1−Y2 (一般式(III)中、X1は1−フェニル−1H−テ
トラゾール−5−チオール又は4−フェニル−4H−
[1,2,4]トリアゾール−3−チオールを表す。Y
2はフェノール類、ヒドロキシルアミン類、ヒドロキシ
ウレア類、ヒドロキシセミカルバジド類、ヒドロキシウ
レタン類、ヒドロキサム酸類を表す。
【0043】以下、一般式(I)で表される化合物の好
ましい具体例(例示化合物(I−1)〜(I−50))
を示すが、本発明の範囲はこれらに限定されるものでは
ない。
【0044】
【化5】
【0045】
【化6】
【0046】
【化7】
【0047】
【化8】
【0048】
【化9】
【0049】
【化10】
【0050】
【化11】
【0051】
【化12】
【0052】一般式(I)で表される化合物は、特開昭
61−90153号、特開平4−368935号公報及
びこれらに引用された特許に記載の方法で容易に合成す
ることができる。
【0053】一般式(I)で表される化合物の含有量
は、感光性ハロゲン化銀乳剤に対して、1.0×10-8
モル/モルAg〜1.0×10-2モル/モルAgが好ま
しく、より好ましくは1.0×10-7モル/モルAg〜
1.0×10-3モル/モルAgであり、さらに好ましく
は1.0×10-6モル/モルAg〜5.0×10-4モル
/モルAgである。なお、一般式(I)で表される化合
物は、吸着基を有するので、特定の感光性ハロゲン化銀
乳剤のみのカブリ、保存性に対して効果を奏することが
でき、またこれにより、使用量(含有量)も少なくて済
む。
【0054】一般式(I)で表される化合物は感光性ハ
ロゲン化銀乳剤と組合わせて用いるものであり、青感性
ハロゲン化銀乳剤、緑感性ハロゲン化銀乳剤、赤感性ハ
ロゲン化銀乳剤のいずれでも構わないが、特に好ましく
は青感性乳剤である。また、一般式(I)で表される化
合物を感光性ハロゲン化銀乳剤と組合わせて使用する場
合、ハロゲン化銀乳剤の製造段階で添加してもよく、ま
たカプラー等の疎水性化合物とともに乳化分散物として
感光材料中に組み込んでも構わないが、好ましくはハロ
ゲン化銀乳剤の製造段階で添加される。ハロゲン化銀乳
剤の製造段階で添加する場合、ハロゲン化銀粒子形成工
程、水洗工程、沈殿分散工程、化学増感前工程、化学増
感工程、化学増感後工程、塗布前工程のいずれの工程で
添加してもよいが、水洗工程以降、特に化学増感工程以
降に添加することが好ましい。
【0055】次に本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤
に関し、詳しく説明する。本発明に用いられるハロゲン
化銀乳剤中のハロゲン化銀粒子は、好ましくは実質的に
{100}面を持つ立方体または14面体の結晶粒子
(これらは粒子頂点が丸みを帯び、さらに高次の面を有
していてもよい)または8面体の結晶粒子、または全投
影面積の50%以上が{100}面または{111}面
からなるアスペクト比2以上の平板状粒子が好ましい。
アスペクト比とは、投影面積に相当する円の直径を粒子
の厚さで割った値である。本発明では、立方体または
{100}面を主平面とする平板状粒子または{11
1}面を主平面とする平板状粒子が好ましく適用され
る。
【0056】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤として
は、塩化銀、臭化銀、沃臭化銀、塩(沃)臭化銀乳剤等
が用いられるが、迅速処理性の観点からは、塩化銀含有
率が95モル%以上の塩化銀、塩臭化銀、塩沃化銀、ま
たは塩臭沃化銀乳剤が好ましく、更に塩化銀含有率が9
8モル%以上の塩化銀、塩臭化銀、塩沃化銀、または塩
臭沃化銀乳剤が好ましい。このようなハロゲン化銀乳剤
の中でも、ハロゲン化銀粒子のシェル部分に、全銀モル
あたり0.01〜0.50モル%、より好ましくは0.
05〜0.40モル%の沃塩化銀相を有するものも高感
度が得られ、高照度露光適性に優れるため好ましい。ま
た、ハロゲン化銀粒子の表面に全銀モルあたり0.2〜
5モル%、より好ましくは0.5〜3モル%の臭化銀局
在相を有するものが、高感度が得られ、しかも写真性能
の安定化が図れることから特に好ましい。
【0057】本発明の乳剤が沃化銀を含有することが好
ましい。沃化物イオン(ヨウドイオン)の導入は、沃化
物塩の溶液を単独で添加させるか、或いは銀塩溶液と高
塩化物塩溶液の添加と併せて沃化物塩溶液を添加しても
良い。後者の場合は、沃化物塩溶液と高塩化物塩溶液を
別々に、または沃化物塩と高塩化物塩の混合溶液として
添加しても良い。沃化物塩は、アルカリもしくはアルカ
リ土類沃化物塩のような溶解性塩の形で添加する。或い
は米国特許第5,389,508号明細書に記載される
有機分子から沃化物イオンを開裂させることで沃化物を
導入することもできる。また別の沃化物イオン源とし
て、微小沃化銀粒子を用いることもできる。
【0058】沃化物塩溶液の添加は、粒子形成の一時期
に集中して行っても良く、またある一定期間かけて行っ
ても良い。高塩化物乳剤への沃化物イオンの導入位置
は、高感度で低被りな乳剤を得る上で制限される。沃化
物イオンの導入は、乳剤粒子のより内部に行うほど感度
の増加が小さい。故に沃化物塩溶液の添加は、粒子体積
の50%より外側が好ましく、より好ましくは70%よ
り外側から、最も好ましくは80%より外側から行うの
が良い。また沃化物塩溶液の添加は、好ましくは粒子体
積の98%より内側で、最も好ましくは96%より内側
で終了するのが良い。沃化物塩溶液の添加は、粒子表面
から少し内側で終了することで、より高感度で低被りな
乳剤を得ることができる。
【0059】粒子内の深さ方向への沃化物イオン濃度の
分布は、エッチング/TOF−SIMS(Time o
f Flight−Secondary Ion Ma
ssSpectrometry)法により、例えばPh
i Evans社製TRIFTII型TOF−SIMS
を用いて測定できる。TOF−SIMS法については、
具体的には日本表面科学会編「表面分析技術選書 二次
イオン質量分析法」丸善株式会社(1999年発行)に
記載されている。エッチング/TOF−SIMS法で乳
剤粒子を解析すると、沃化物塩溶液の添加を粒子の内側
で終了しても、粒子表面に向けて沃化物イオンがしみ出
していることが分析できる。本発明の乳剤が沃化銀を含
有する場合、エッチング/TOF−SIMS法による分
析で、沃化物イオンは粒子表面で濃度極大を有し、内側
に向けて沃化物イオン濃度が減衰していることが好まし
い。
【0060】本発明の感光材料中の乳剤は、臭化銀局在
層を有することが好ましい。本発明の乳剤が臭化銀局在
相を含有する場合、臭化銀含有率が少なくとも10モル
%以上の臭化銀局在相を粒子表面にエピタキシャル成長
させてつくることが好ましい。また、表層近傍に臭化銀
含有率1モル%以上の最外層シェル部を有することが好
ましい。臭化銀局在相の臭化銀含有率は、1〜80モル
%の範囲が好ましく、5〜70モル%の範囲が最も好ま
しい。臭化銀局在相は、本発明におけるハロゲン化銀粒
子を構成する全銀量の0.1〜30モル%の銀から構成
されていることが好ましく、0.3〜20モル%の銀か
ら構成されていることが更に好ましい。臭化銀局在相中
には、塩化第1イリジウム(III)、臭化第1イリジ
ウム(III)、塩化第2イリジウム(IV)、ヘキサ
クロロイリジウム(III)酸ナトリウム、ヘキサクロ
ロイリジウム(IV)酸カリウム、ヘキサアンミンイリ
ジウム(IV)塩、トリオキザラトイリジウム(II
I)塩、トリオキザラトイリジウム(IV)塩等の第V
III族金属錯イオンを含有させることが好ましい。こ
れらの化合物の添加量は目的に応じて広範囲にわたる
が、ハロゲン化銀1モルに対して10-9〜10-2モルが
好ましい。
【0061】本発明においては、ハロゲン化銀粒子を形
成及び/または成長させる過程で遷移金属イオンを添加
し、ハロゲン化銀粒子の内部及び/または表面に金属イ
オンを組み込むことが好ましい。用いる金属イオンとし
ては遷移金属イオンが好ましく、なかでも、鉄、ルテニ
ウム、イリジウム、オスミウム、鉛、カドミウム、また
は、亜鉛であることが好ましい。さらにこれらの金属イ
オンは配位子を伴い6配位八面体型錯体として用いるこ
とがより好ましい。無機化合物を配位子として用いる場
合には、シアン化物イオン、ハロゲン化物イオン、チオ
シアン、水酸化物イオン、過酸化物イオン、アジ化物イ
オン、亜硝酸イオン、水、アンモニア、ニトロシルイオ
ン、または、チオニトロシルイオンを用いることが好ま
しく、上記の鉄、ルテニウム、イリジウム、オスミウ
ム、鉛、カドミウム、または、亜鉛のいずれの金属イオ
ンに配位させて用いることも好ましく、複数種の配位子
を1つの錯体分子中に用いることも好ましい。この中で
本発明のハロゲン化銀乳剤には、高照度相反則不軌改良
の目的で、少なくとも一つの有機配位子を持つイリジウ
ムイオン(イリジウム化合物)を含むことが特に好まし
い。配位子として有機化合物を用いる場合、他の遷移金
属の場合にも共通であるが、好ましい有機化合物として
は主鎖の炭素数が5以下の鎖状化合物および/または5
員環あるいは6員環の複素環化合物を挙げることが出来
る。さらに好ましい有機化合物は分子内に窒素原子、リ
ン原子、酸素原子、または、硫黄原子を金属への配位原
子として有する化合物であり、最も好ましくはフラン、
チオフェン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾ
ール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、ト
リアゾール、フラザン、ピラン、ピリジン、ピリダジ
ン、ピリミジン、ピラジンであり、さらにこれらの化合
物を基本骨格としそれらに置換基を導入した化合物もま
た好ましい。特にこれらの中で、イリジウムイオンに好
ましい配位子は、チアゾール配位子の中でも5メチルチ
アゾールが特に好ましく用いられる。
【0062】金属イオンと配位子の組み合わせとして好
ましくは、鉄イオン及びルテニウムイオンとシアン化物
イオンの組み合わせが挙げられる。これらの化合物にお
いてシアン化物イオンは中心金属である鉄またはルテニ
ウムへの配位数のうち過半数を占めることが好ましく、
残りの配位部位はチオシアン、アンモニア、水、ニトロ
シルイオン、ジメチルスルホキシド、ピリジン、ピラジ
ン、または、4,4'−ビピリジンで占められることが
好ましい。最も好ましくは中心金属の6つの配位部位が
全てシアン化物イオンで占められ、ヘキサシアノ鉄錯体
またはヘキサシアノルテニウム錯体を形成することであ
る。これらシアン化物イオンを配位子とする錯体は粒子
形成中に銀1モル当たり1×10-8モルから1×10-2
モル添加することが好ましく、1×10-6モルから5×
10-4モル添加することが最も好ましい。また、イリジ
ウムイオンは、有機配位子だけでなく、フッ化物イオ
ン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、中
でも塩化物イオンまたは臭化物イオンを用いることが好
ましい。イリジウム錯体としては、前述の有機配位子を
もつもの以外に、以下の具体的化合物を用いることが出
来る。 [IrCl63-、[IrCl62-、[IrC
5(H2O)]2-、[IrCl5(H2O)]-、[Ir
Cl4(H2O)2-、[IrCl4(H2O)20、[I
rCl3(H2O)30、[IrCl3(H2O)3+
[IrBr63-、[IrBr62-、[IrBr 5(H2
O)]2-、[IrBr5(H2O)]-、[IrBr4(H
2O)2-、[IrBr4(H2O)20、[IrBr
3(H2O)30、および[IrBr3(H2O)3+であ
る。これらのイリジウム錯体は粒子形成中に銀1モル当
たり1×10 -10モルから1×10-3モル添加すること
が好ましく、1×10-8モルから1×10-5モル添加す
ることが最も好ましい。ルテニウムおよびオスミウムを
中心金属とした場合にはニトロシルイオン、チオニトロ
シルイオン、または水分子と塩化物イオンを配位子とし
て共に用いることも好ましい。より好ましくはペンタク
ロロニトロシル錯体、ペンタクロロチオニトロシル錯
体、または、ペンタクロロアクア錯体を形成することで
あり、ヘキサクロロ錯体を形成することも好ましい。こ
れらの錯体は粒子形成中に銀1モル当たり1×10-10
モルから1×10-6モル添加することが好ましく、より
好ましくは1×10-9モルから1×10-6モル添加する
ことである。
【0063】本発明において上記の錯体は、ハロゲン化
銀粒子形成時に反応溶液中に直接添加するか、ハロゲン
化銀粒子を形成するためのハロゲン化物水溶液中、ある
いはそれ以外の溶液中に添加し、粒子形成反応溶液に添
加することにより、ハロゲン化銀粒子内に組み込むが好
ましい。さらにこれらの方法を組み合わせてハロゲン化
銀粒子内へ含有させることも好ましい。
【0064】これらの錯体をハロゲン化銀粒子に組み込
む場合、粒子内部に均一に存在させることも好ましい
が、特開平4−208936号、特開平2−12524
5号、特開平3−188437号各公報に開示されてい
る様に、粒子表面層のみに存在させることも好ましく、
粒子内部のみに錯体を存在させ粒子表面には錯体を含有
しない層を付加することも好ましい。また、米国特許第
5,252,451号および5,256,530号明細
書に開示されているように、錯体を粒子内に組み込んだ
微粒子で物理熟成して粒子表面相を改質することも好ま
しい。さらに、これらの方法を組み合わせて用いること
も出来、複数種の錯体を1つのハロゲン化銀粒子内に組
み込んでもよい。上記の錯体を含有させる位置のハロゲ
ン組成には特に制限はなく、塩化銀層、塩臭化銀層、臭
化銀層、沃塩化銀層、沃臭化銀層に何れに錯体を含有さ
せることも好ましい。
【0065】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤に含まれ
るハロゲン化銀粒子の平均粒子サイズ(粒子の投影面積
と等価な円の直径を以て粒子サイズとし、その数平均を
とったもの)は、0.1μm〜2μmが好ましい。ま
た、それらの粒子サイズ分布は変動係数(粒子サイズ分
布の標準偏差を平均粒子サイズで除したもの)20%以
下、望ましくは15%以下、更に好ましくは10%以下
の所謂単分散なものが好ましい。このとき、広いラチチ
ュードを得る目的で上記の単分散乳剤を同一層にブレン
ドして使用することや、重層塗布することも好ましく行
われる。
【0066】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤には、感
光材料の製造工程、保存中あるいは写真処理中のかぶり
を防止する、あるいは写真性能を安定化させる目的で種
々の化合物あるいはそれ等の前駆体を添加することがで
きる。これらの化合物の具体例は前出の特開昭62−2
15272号公報明細書の第39頁〜第72頁に記載の
ものが好ましく用いられる。更にEP0447647号
に記載された5−アリールアミノ−1,2,3,4−チ
アトリアゾール化合物(該アリール残基には少なくとも
一つの電子吸引性基を持つ)も好ましく用いられる。
【0067】また、本発明において、ハロゲン化銀乳剤
の保存性を高めるため、特開平11−109576号に
記載のヒドロキサム酸誘導体、特開平11−32709
4号に記載のカルボニル基に隣接して、両端がアミノ基
もしくはヒドロキシル基が置換した二重結合を有す環状
ケトン類(特に一般式(S1)で表されるもので、段落
番号0036〜0071は本願の明細書に取り込むこと
ができる。)、特開平11−143011号に記載のス
ルホ置換のカテコールやハイドロキノン類(例えば、
4,5−ジヒドロキシ−1,3−ベンゼンジスルホン
酸、2,5−ジヒドロキシ−1,4−ベンゼンジスルホ
ン酸、3,4−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,
3−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,5−ジヒド
ロキシベンゼンスルホン酸、3,4,5−トリヒドロキ
シベンゼンスルホン酸およびこれらの塩など)、特開平
11−102045号の一般式(I)〜(III)で表さ
れる水溶性還元剤は本発明においても好ましく使用され
る。
【0068】分光増感は、本発明の感光材料における各
層の乳剤に対して所望の光波長域に分光感度を付与する
目的で行われる。本発明の感光材料において、青、緑、
赤領域の分光増感に用いられる分光増感色素としては例
えば、F.M.Harmer著Heterocycli
c compounds−Cyanine dyes
and related compounds (Jo
hn Wiley & Sons [New Yor
k,London] 社刊1964年)に記載されてい
るものを挙げることができる。具体的な化合物の例なら
びに分光増感法は、前出の特開昭62−215272号
公報の第22頁右上欄〜第38頁に記載のものが好まし
く用いられる。また、特に塩化銀含有率の高いハロゲン
化銀乳剤粒子の赤感光性分光増感色素としては特開平3
−123340号に記載された分光増感色素が安定性、
吸着の強さ、露光の温度依存性等の観点から非常に好ま
しい。
【0069】これらの分光増感色素の添加量は場合に応
じて広範囲にわたり、ハロゲン化銀1モルあたり0.5
×10-6モル〜1.0×10-2モルの範囲が好ましい。
更に好ましくは、1.0×10-6モル〜5.0×10-3
モルの範囲である。
【0070】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤は、通常
化学増感を施される。化学増感法については、不安定硫
黄化合物の添加に代表される硫黄増感、金増感に代表さ
れる貴金属増感、あるいは還元増感等を単独もしくは併
用して用いることができる。化学増感に用いられる化合
物については、特開昭62−215272号の第18頁
右下欄から第22頁右上欄に記載のものが好ましく用い
られる。このうち、特に、金増感を施したものであるこ
とが好ましい。金増感を施すことにより、レーザー光等
によって走査露光したときの写真性能の変動を更に小さ
くすることができるからである。
【0071】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤に金
増感を施すには、種々の無機金化合物や無機配位子を有
する金(I)錯体及び有機配位子を有する金(I)化合
物を利用することができる。無機金化合物としては、例
えば塩化金酸もしくはその塩、無機配位子を有する金
(I)錯体としては、例えばジチオシアン酸金(I)カ
リウム等のジチオシアン酸金化合物やジチオ硫酸金
(I)3ナトリウム等のジチオ硫酸金化合物等の化合物
を用いることが好ましい。
【0072】有機配位子を有する金(I)化合物として
は、特開平4−267249号に記載のビス金(I)メ
ソイオン複素環類、例えば四フッ化硼酸金(I)ビス
(1,4,5−トリメチル−1,2,4−トリアゾリウ
ム−3−チオラート)、特開平11−218870号に
記載の有機メルカプト金(I)錯体、例えばカリウム−
ビス(1−[3−(2−スルホナートベンズアミド)フ
ェニル]−5−メルカプトテトラゾールカリウム塩)オ
ーレート(I)5水和物、特開平4−268550号に
記載の窒素化合物アニオンが配位した金(I)化合物、
例えば、ビス(1−メチルヒダントイナート)金(I)
ナトリウム塩四水和物、を用いることができる。また、
米国特許第3、503、749号に記載されている金
(I)チオレート化合物、特開平8−69074号、特
開平8−69075号、特開平9−269554号に記
載の金化合物、米国特許第5620841号、同591
2112号、同5620841号、同5939245
号、同5912111号に記載の化合物も用いることが
できる。これらの化合物の添加量は場合に応じて広範囲
に変わり得るがハロゲン化銀1モルあたり5×10-7
5×10-3モル、好ましくは5×10-6〜5×10-4
ルである。
【0073】また、コロイド状硫化金を用いることも可
能であり、その製造方法はリサーチ・ディスクロージャ
ー(Reserch Disclosure,3715
4)、ソリッド ステート イオニクス(Solid
State Ionics)第79巻、60〜66頁、
1995年刊、Compt.Rend.Hebt.Se
ances Acad.Sci.Sect.B第263
巻、1328頁、1966年刊等に記載されている。コ
ロイド状硫化金としてさまざまなサイズのものを利用で
き、粒径50nm以下のものも用いることができる。添
加量は場合に応じて広範囲に変わり得るがハロゲン化銀
1モルあたり金原子として5×10-7〜5×10-3
ル、好ましくは5×10-6〜5×10-4モルである。本
発明においては、金増感を更に他の増感法、例えば硫黄
増感、セレン増感、テルル増感、還元増感あるいは金化
合物以外を用いた貴金属増感等と組み合わせてもよい。
【0074】本発明の発色現像処理後の未露光部の色度
に関し、詳細に説明する。本発明においては、発色現像
処理後の未露光部(白地)の色度がCIE1976L*
**表色空間(以後CIELAB表色空間と略す)上
で下記条件を満たすことが好ましい。L*は91以上9
6以下、更に好ましくは92以上96以下、最も好まし
くは93以上96以下である。a*は0以上2.0以
下、好ましくは0.3以上1.6以下、好ましくは0.
5以上1.3以下である。b*は−9.0以上−3.0
以下、好ましくは−8.0以上−4.8以下、更に好ま
しくは−8.0以上−4.0以下である。
【0075】ここでCIE1976L***表色空間
の詳細は、日本写真学会・日本画像学会編「ファインイ
メージングとカラーハードコピー」354ページ(19
99年、コロナ社刊行)に詳記されている。また、この
表色空間を用いる際の3色刺激値は、蛍光性反射物体の
X,Y,Z座標の3刺激値測定方法を規定したJISZ
8717記載の方法に従って求められた値である。CI
E1976L** *表色空間(以後CIELAB表色
空間と略す)上の色度は、基準となる白色の色度を標準
昼光の国際標準であるCIED65(6504K)に置
いて測定する。したがって、上記の条件式〔A〕、
〔B〕および〔C〕の各条件を満たすことの検証のため
の測定はCIE1976L***表色空間上の色度を
測定できるいずれの色度測定装置を用いることができ
る。例えば、日立製作所社製C−2000カラーアナラ
イザーおよび基準光源としてCIE D65(6504
K)を用いて測定できる。
【0076】発色現像処理後の未露光部における、波長
λnmでの反射濃度A(λ)は以下の条件を満たすこと
が好ましい。450nmにおける反射濃度A(以下A
(450)と略す)は0.08以下、更に好ましくは
0.07以下、最も好ましくは0.05以下である。5
50nmにおける反射濃度A(以下A(550)と略
す)は0.10以下、更に好ましくは0.09以下、最
も好ましくは0.07以下である。650nmにおける
反射濃度A(以下A(650)と略す)は0.04以上
0.08以下、更に好ましくは0.04以上0.07以
下、最も好ましくは0.05以上0.06以下である。
A(λ)値は小さい程好ましいが、白色顔料含有ポリエ
チレン樹脂で被覆された紙支持体を用いる場合には実質
的にA(450)、A(550)、A(650)とも
0.01以上である。更に、色味バランスによって人間
の嗜好を加味した官能的な「白」に見える傾向が変化す
ることから、濃度比にも好ましい条件が存在し、好まし
くは1.0≦A(550)/A(450)≦1.4かつ
0.6≦A(650)/A(450)≦1.2であり、
より好ましくは1.1≦A(550)/A(450)≦
1.3かつ0.6≦A(650)/A(450)≦1.
2であり、更に好ましくは1.1≦A(550)/A
(450)≦1.2かつ0.8≦A(650)/A(4
50)≦1.1である。
【0077】ここで、波長λnmにおける反射濃度A
(λ)の詳細は以下の様に定義する。25℃60%RH
条件下で積分球開口率2%、スリット巾5nm、スペキ
ュラー光を除いたところでの反射吸光度とする。反射吸
光度測定器の代表的な例として、日立製作所社製U−3
410型スペクトロフォトメーターが挙げられる。
【0078】本発明において、上記の好ましい範囲に白
地を調節する方法は、主として支持体の白色度を調節す
る方法と写真構成層を形成する親水性コロイド層で調節
する方法の2つに大別することができる。
【0079】本発明において好ましく用いられる反射支
持体について詳細に説明する。本発明の反射支持体は該
反射支持体の感光層塗設側の耐水性樹脂被覆層中に白色
顔料が含有されていることが好ましい。耐水性樹脂に混
合分散する白色顔料としては、二酸化チタン、硫酸バリ
ウム、リトポン、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、
酸化珪素、三酸化アンチモン、燐酸チタニウム、酸化亜
鉛、鉛白、酸化ジルコニウム等の無機顔料やポリスチレ
ン、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体等の有機微粉
末等を挙げることができる。これらの顔料の中でも、二
酸化チタンの使用が特に効果的である。二酸化チタン
は、ルチル型およびアナターゼ型のいずれでも良いが、
白色度を優先する場合アナターゼ型を、また鮮鋭度を優
先する場合はルチル型が好ましい。白色度と鮮鋭度両方
を考慮してアナターゼ型とルチル型をブレンドして用い
ても良い。更に耐水性樹脂層が多層から成る場合、ある
層にはアナターゼ型を、又、他の層にはルチル型を使用
する方法も好ましい。またこれらの二酸化チタンは、サ
ルフェート法、クロライド法のいずれの方法で製造され
たものであっても良い。
【0080】本発明で使用する反射支持体の耐水性樹脂
とは、吸水率(質量%)が0.5以下、好ましくは0.
1以下の樹脂で、例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン系重合体等のポリオレフィン、ビニー
ルポリマーやそのコポリマー(ポリスチレン、ポリアク
リレートやそのコポリマー)やポリエステル(ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート等)
やそのコポリマーである。特に好ましくはポリエチレン
とポリエステルである。ポリエチレンは高密度ポリエチ
レン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン及
びこれらポリエチレンのブレンドを用いることができ
る。
【0081】ポリエステルとしては、ジカルボン酸とジ
オールから縮合重合によって合成されたポリエステルが
好ましく、また好ましいジカルボン酸としてはテレフタ
ル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げ
られる。好ましいジオールとしては、エチレングリコー
ル、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ト
リエチレングリコール、ブタンジオール、ヘキシレング
リコール、ビスフェノールAエチレンオキシド付加物
(2,2−ビス(4−(2−ヒドロキシエチルオキシ)
フェニル)プロパン)、1,4−ジヒドロキシメチルシ
クロヘキサン等が挙げられる。これらジカルボン酸の単
独あるいは混合物と、ジオールの単独あるいは混合物と
を縮合重合して得られる種々のポリエステルを使用する
ことができる。中でもジカルボン酸の少なくとも一種は
テレフタル酸であることが好ましい。
【0082】上記耐水性樹脂と白色顔料の混合比率は質
量比で98/2〜30/70(耐水性樹脂/白色顔
料)、好ましくは95/5〜50/50、特に好ましく
は90/10〜60/40である。これらの耐水性樹脂
層は2〜200μmの厚みで基体上に被覆するのが好ま
しく、更に好ましくは5〜80μmである。基体の感光
層塗布面側でない面に被覆する樹脂または樹脂組成物の
厚みは、5〜100μmが好ましく、より好ましくは1
0〜50μmである。
【0083】本発明使用の反射支持体においては、感光
層塗設側の耐水性樹脂被覆層が白色顔料の含有率の異な
る2層以上の耐水性樹脂被覆層からなる反射支持体であ
ることがコスト、支持体の製造適性等の観点からより好
ましい場合もある。この場合白色顔料の含有率が異なる
耐水性樹脂被覆層のうち、基体に最も近い耐水性樹脂被
覆層の白色顔料の含有率が、この層よりも上層にある少
なくとも1つの耐水性樹脂被覆層の白色顔料の含有率よ
りも低いことが好ましい。
【0084】多層耐水性樹脂層における各層の白色顔料
の含有率は0質量%〜70質量%、好ましくは0質量%
〜50質量%、より好ましくは0質量%〜40質量%で
ある。またこの多層耐水性樹脂層のうち最も白色顔料の
含有率が高い層の含有率は9質量%〜70質量%、好ま
しくは15質量%〜50質量%、更に好ましくは20質
量%〜40質量%である。
【0085】又、耐水性樹脂層には、ブルーイング剤を
含有させて本発明の白地の範囲内に調節することができ
る。ブルーイング剤としては、一般に知られる群青、コ
バルトブルー、酸化リン酸コバルト、キナクリドン系顔
料等とその混合物が用いられる。ブルーイング剤の粒子
径に特に限定はないが、市販のブルーイング剤の粒径は
通常0.3μm〜10μm程度であり、この範囲の粒径
であれば特に使用上支障がない。本発明で使用する反射
支持体の耐水性樹脂層が多層構成である場合、耐水性樹
脂層におけるブルーイング剤の含有量は、最上層の耐水
性樹脂層中の含有率を、下層の含有率以上にするのが好
ましい。好ましいブルーイング剤の含有量は、最上層に
0.2質量%〜0.5質量%、またその下側の層には0
〜0.45質量%である。
【0086】本発明の反射支持体に使用される基体は、
天然パルプを主原料とする天然パルプ紙、天然パルプと
合成繊維とから成る混抄紙、合成繊維を主成分とする合
成繊維紙、ポリスチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂
フィルムを擬紙化した、所謂合成紙、ポリエチレンテレ
フタレートやポリブチレンテレフタレートなどのポリエ
ステルフィルム、三酢酸セルロースフィルム、ポリスチ
レンフィルム、ポリプロピレンフィルムなどのポリオレ
フィンフィルム、等のプラスチックフィルムの何れでも
良いが、写真用耐水性樹脂被覆の基体としては天然パル
プ紙(以下単に原紙と称する)が特に好ましく有利に用
いられる。必要に応じ、染料や蛍光染料を添加して白地
を本発明の範囲に調節することもできる。
【0087】本発明に使用される支持体の原紙の厚さは
特に限定されるものではないが、坪量としては、50g
/m2〜250g/m2が、厚みとしては、50μm〜2
50μmが望ましい。
【0088】本発明においてさらに好ましい反射支持体
としては、ハロゲン化銀乳剤層を設ける側の紙基体上に
微小空孔を有するポリオレフィン層を有しているものが
挙げられる。ポリオレフィン層は多層から成っていても
よく、その場合、好ましくはハロゲン化銀乳剤層側のゼ
ラチン層に隣接するポリオレフィン層は微小空孔を有さ
ず(例えばポリプロピレン、ポリエチレン)、紙基体上
に近い側に微小空孔を有するポリオレフィン(例えばポ
リプロピレン、ポリエチレン)から成るものがより好ま
しい。紙基体及び写真構成層の間に位置するこれら多層
もしくは一層のポリオレフィン層の密度は0.40〜
1.0g/mlであることが好ましく、0.50〜0.
70g/mlがより好ましい。また、紙基体及び写真構
成層の間に位置するこれら多層もしくは一層のポリオレ
フィン層の厚さは10〜100μmが好ましく、15〜
70μmがさらに好ましい。また、ポリオレフィン層と
紙基体の厚さの比は0.05〜0.2が好ましく、0.
1〜0.15がさらに好ましい。
【0089】また、上記紙基体の写真構成層とは逆側
(裏面)にポリオレフィン層を設けることも、反射支持
体の剛性を高める点から好ましく、この場合、裏面のポ
リオレフィン層は表面が艶消しされたポリエチレン又は
ポリプロピレンが好ましく、ポリプロピレンがより好ま
しい。裏面のポリオレフィン層は5〜50μmが好まし
く、10〜30μmがより好ましく、さらに密度が0.
7〜1.1g/mlであることが好ましい。本発明の反
射支持体において、紙基体上に設けるポリオレフィン層
に関する好ましい態様については、特開平10−333
277号、同10−333278号、同11−5251
3号、同11−65024号、EP0880065号、
及びEP0880066号に記載されている例が挙げら
れる。
【0090】更に前記の耐水性樹脂層中には蛍光増白剤
を含有するのが好ましい。また、前記蛍光増白剤を分散
含有する親水性コロイド層を、別途形成してもよい。前
記蛍光増白剤として、好ましくは、ベンゾオキサゾール
系、クマリン系、ピラゾリン系が用いることができ、更
に好ましくは、ベンゾオキサゾリルナフタレン系及びベ
ンゾオキサゾリルスチルベン系の蛍光増白剤である。使
用量は、特に限定されていが、好ましくは1〜100m
g/m2である。耐水性樹脂に混合する場合の混合比
は、好ましくは樹脂に対して0.0005〜3質量%で
あり、更に好ましくは0.001〜0.5質量%であ
る。
【0091】反射型支持体としては、透過型支持体、又
は上記のような反射型支持体上に、白色顔料を含有する
親水性コロイド層を塗設したものでもよい。また、反射
型支持体は、鏡面反射性又は第2種拡散反射性の金属表
面をもつ支持体であってもよい。
【0092】支持体上に塗布された写真構成層を形成す
る親水性コロイド層で好ましい範囲に白地を調節する方
法について詳細に説明する。写真構成層に由来し白地を
悪化させる要因としては、ハロゲン化銀乳剤のかぶり、
増感色素の残色、処理液の汚れ吸着等が挙げられる。そ
れらの悪化要因を低減することで支持体自身が本来有す
る白色度に近づけることができる。また、処理で脱色さ
れない染料または顔料のを添加し着色させたり、処理後
の感光材料中に蛍光増白剤を含有せしめることで、白地
を本発明の好ましい範囲に調節することができる。
【0093】本発明において写真構成層の親水性コロイ
ド層の着色に好ましく用いられる顔料について説明す
る。本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料は、反射
支持体上に塗設された、感光性ハロゲン化銀乳剤層、非
感光性層の少なくとも一層中に少なくとも一種の顔料が
分散されているもの(即ち、分散された顔料)が好まし
い。本発明において、顔料を含む層は、ハロゲン化銀乳
剤を含有する感光性層でもよく、また、ハロゲン化銀乳
剤層の間に位置する中間層やハロゲン化銀乳剤層の上層
に位置する紫外線吸収層、またはゼラチンの下塗り層等
の非感光性層のいずれでもよい。ハロゲン化銀乳剤層は
通常、特性曲線の調節のために塗布流量を変化させるた
め、色味付けを一定にするためには、顔料を非感光性層
に導入する方が好ましい場合が多い。
【0094】通常、イエローステインを克服するために
はブルーの色味付けを施す。この色味付けとしては通常
イエローステインと拮抗させ、ニュートラルな色とし、
人間の目に白と感じさせるのに十分な量の顔料を添加す
る。さらに、顔料を2種類以上用いてそれらの顔料の使
用量比率を変えることによって、広い範囲でのイエロー
ステイン補正が可能である。一般にはシアン方向に色相
を変化させる青顔料とマゼンタ方向に色相を変化させる
赤または紫顔料の併用である。これにより広い範囲の色
味の調節が可能である。本発明に用いられる顔料は水不
溶性であればどういう顔料でも良いが、特に有機溶媒に
対し、親和性が強く、有機溶媒中で容易に分散されるも
のが好ましい。一般に顔料の粒子径は0.01μm〜5
μmが効率よく色味付けするのに良い。好ましくは、
0.01μm〜3μmである。
【0095】本発明においては、顔料は以下のようにし
て導入するのが最も好ましい。即ち、通常の色素形成カ
プラー(本明細書中、カプラーともいう)等の写真性有
用物質を乳化分散し、分散物として感光材料に組み込む
のと同様に、本発明に用いられる顔料を高沸点有機溶媒
に加え、微粒子顔料からなる均一な自発分散液を生成さ
せる。この液を親水性コロイド中、好ましくはゼラチン
水溶液中に、界面活性剤の分散剤と共に超音波、コロイ
ドミル、ホモジナイザー、マントンゴーリン、高速ディ
ゾルバー等の公知の装置により微粒子状に乳化分散し、
分散物を得る。本発明に用いられる高沸点有機溶媒は、
特に制限するものではなく、通常のものが用いられ、例
えば米国特許第2,322,027号、特開平7−15
2129号に記載のものが挙げられる。また、高沸点有
機溶媒と共に補助溶媒を用いることができる。補助溶媒
の例としては、酢酸エチル、酢酸ブチル等の低級アルコ
ールのアセテート、プロピオン酸エチル、2級ブチルア
セテート、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、β−エトキシエチルアセテート、メチルセロソルブ
アセテート、メチルカルビトールアセテートやシクロヘ
キサノン等が挙げられる。また、本発明に用いられる顔
料は、本発明の感光材料に使用するカプラー等の写真用
有用化合物を溶解する有機溶媒中に共存させ、共乳化し
て乳化物として調製して用いるのが最も好ましい。
【0096】本発明を下記に挙げるいくつかの例により
さらに詳細に説明するが、特に断らない限りそれらの例
に限定されるものではない。本発明においては、求めら
れる色調調整が可能で現像処理時に変化することなく感
光材料中に留まるものであればいかなる種類の顔料も制
限なく使用することができる。以下に好ましい顔料につ
いて具体例を挙げながら説明するが、本発明に用いられ
る青顔料とは、「カラーインデックス」(The So
cietyof Dyers and colouri
sts)において、C.I.Pigment Blue
として分類されている顔料をさす。同様に、本発明に用
いられる赤顔料とは、C.I.Pigment Re
d,本発明に用いられる紫顔料とは、C.I.Pigm
ent Violetとして分類されている顔料をさ
す。
【0097】本発明で用いることができる青顔料として
は、例えばアゾ顔料(例えば、 C.I.Pigmen
t Blue 25)、フタロシアニン顔料(例えば、
C.I.Pigment Blue 15:1、同1
5:3、同15:6、同16、同75)、インダントロ
ン顔料(例えば、 C.I.Pigment Blue
60、同64、同21)、トリアリールカルボニウム系
の塩基性染料レーキ顔料(例えば、 C.I.Pigm
ent Blue 1、同2、同9、同10、同14、
同62)、同じくトリアリールカルボニウム系の酸性染
料レーキ顔料(例えば 、C.I.Pigment B
lue 18、同19、同24:1、同24:x、同5
6、同61)、インジゴ顔料(例えば、C.I.Pig
mentBlue 63、同66)などの有機顔料を挙
げることができる。これらの中でもインダントロン顔
料、トリアリールカルボニウム系の塩基性染料レーキ顔
料及び酸性染料レーキ顔料、インジゴ顔料が色相的に好
ましく、さらに堅牢性の点でインダントロン顔料が最も
好ましい。本発明における青顔料としては、無機顔料の
群青、コバルトブルーも好ましく用いることができる。
本発明に用いられるインダントロン顔料としては、有機
溶媒と親和性の高いものが特に好ましく、これは市販品
から選ぶことができ、例えば、Ciba Specia
lity Chemicals(チバ スペシャリティ
ケミカルズ)社製の、BlueA3R−KP(商品
名)、BlueA3R−K(商品名)等を用いることが
できる。
【0098】本発明においては、色相を調整するため
に、さらに赤乃至紫の顔料を併用することが好ましい。
好ましい赤顔料としては、アゾ顔料(例えばC.I.P
igment Red 2、同3、同5、同12、同2
3、同48:2、同48:3、同52:1、同53:
1、同57:1、同63:2、同112、同144、同
146、同150、同151、同166、同175、同
176、同184、同187、同220、同221、同
245 )、キナクリドン顔料(例えばC.I.Pig
ment Red 122、同192、同202、同2
06、同207、同209)、ジケトピロロピロール顔
料(例えばC.I.Pigment Red254、同
255、同264、同272)ペリレン顔料(例えば
C.I.Pigment Red 123、同149、
同178、同179、同190、同224)、ぺリノン
顔料(例えば C.I.Pigment Red 19
4)、アントラキノン顔料(例えば C.I.Pigm
ent Red 83:1、同89、同168、同17
7)、ベンズイミダゾロン顔料(例えば C.I.Pi
gment Red 171、同175、同176、同
185、同208)、トリアリールカルボニウム系の塩
基性染料レーキ顔料(例えば C.I.Pigment
Red 81:1 、同169)、チオインジゴ顔料
(例えば C.I.Pigment Red 88、同
181)、ピラントロン顔料(例えば C.I.Pig
ment Red 216、同226)、ピラゾロキナ
ゾロン顔料(例えば C.I.Pigment Red
251、同252)、イソインドリン顔料(例えば
C.I.Pigment Red 260)等を挙げる
ことができる。中でもアゾ顔料、キナクリドン顔料、ジ
ケトピロロピロール顔料、ペリレン顔料がより好まし
く、アゾ顔料、ジケトピロロピロール顔料が特に好まし
い。
【0099】好ましい紫顔料としては、アゾ顔料(例え
ばC.I.Pigment Violet 13、同2
5、同44、同50)、ジオキサジン顔料(例えばC.
I.Pigment Violet 23、同37)、
キナクリドン顔料(例えばC.I.Pigment V
iolet 19、同42)、トリアリールカルボニウ
ム系の塩基性染料レーキ顔料(例えば C.I.Pig
ment Violet 1、同2、同3、同27、同
39)、アントラキノン顔料(例えば C.I.Pig
ment Violet 5:1、同33)、ペリレン
顔料(例えばC.I.Pigment Violet
29)、イソビオラントロン顔料(例えば C.I.P
igment Violet 31)、ベンズイミダゾ
ロン顔料(例えば C.I.Pigment Viol
et 32)等を挙げることができる。中でもアゾ顔
料、ジオキサジン顔料、キナクリドン顔料が好ましく、
ジオキサジン顔料が特に好ましい。本発明に用いられる
ジオキサジン顔料としては、有機溶媒と親和性の高いも
のが特に好ましく、これは市販品から選ぶことができ、
例えば、Ciba Spesialty Chemic
als社製の、Violet B−K(商品名)、Vi
olet B−KP(商品名)等を用いることができ
る。
【0100】本発明では、上記に挙げた顔料の他に、色
調調整のためさらに他の顔料( C.I.Pigmen
t Yellow、 C.I.Pigment Ora
nge、 C.I.Pigment Brown、
C.I.Pigment Greenで分類された各顔
料)を併用することができる。具体的な化合物について
は、「カラーインデックス」(The Society
of Dyers and colourist
s)、W.Herbst,K.Hunger共著"In
dustrial Organic pigment
s"、(VCH Verlagsgesellschs
ft mbH1993年刊)に記載されている。
【0101】本発明に使用できる顔料は、上述の裸の顔
料であっても良いし、表面処理を施された顔料でも良
い。表面処理の方法には、樹脂やワックスを表面コート
する方法、界面活性剤を付着させる方法、反応性物質
(例えば、シランカップリング剤やエポキシ化合物、ポ
リイソシアネートなど)を顔料表面に結合させる方法、
顔料誘導体(シナジスト)を使用する方法などが考えら
れ、次の文献等に記載されている。 金属石鹸の性質と応用(幸書房) 印刷インキ技術(CMC出版、1984) 最新顔料応用技術(CMC出版、1986) 中でも樹脂やワックスで顔料表面を予め表面コートされ
た形で市販されている易分散性の顔料、所謂インスタン
ト顔料(例えばCiba SpesialtyChem
icals社製のマイクロリス顔料)は、感光材料に導
入する際に分散する必要なく高沸点有機溶剤中に良好に
分散できるため特に好ましい。この場合、顔料が分散さ
れた高沸点有機溶剤をさらにゼラチンなどの親水性コロ
イド中に分散することができる。
【0102】本発明においては、上記のように顔料を高
沸点有機溶剤に分散し、次いでそれをゼラチンなどの親
水性コロイド中に分散してもよいが、顔料を親水性コロ
イド中に直接分散してもよい。この際使用される分散剤
は、用いるバインダーと顔料に合わせて種々のもの、例
えば界面活性剤型の低分子分散剤や高分子型分散剤、を
用いることが出来るが、分散安定性の観点から高分子型
分散剤を用いることがより好ましい。分散剤の例として
は特開平3−69949号、欧州特許549486号等
に記載のものを挙げることができる。本発明に使用でき
る顔料の粒径は、分散後で、0.01〜10μmの範囲
であることが好ましく、0.02〜1μmであることが
更に好ましい。顔料をバインダー中へ分散する方法とし
ては、インク製造やトナー製造時に用いられる公知の分
散技術が使用できる。分散機としては、サンドミル、ア
トライター、パールミル、スーパーミル、ボールミル、
インペラー、デスパーサー、KDミル、コロイドミル、
ダイナトロン、3本ロールミル、加圧ニーダー等が挙げ
られる。詳細は「最新顔料応用技術」(CMC出版、1
986年出版)に記載がある。
【0103】本発明に用いられる顔料の全使用量の好ま
しい範囲は、0.1mg/m2〜10mg/m2であり、
より好ましくは、0.3mg/m2〜5mg/m2であ
る。また、ブルーの顔料と、異なる色相の顔料を併用す
るのが好ましい。顔料を写真構成層を形成する親水性コ
ロイド層に添加する方法は、顔料を支持体のポリオレフ
ィン被覆樹脂中に添加する方法に対して同一の色味に調
節するのに必要な顔料の量を大きく減ずることができる
ので、コスト上メリットがあり好ましい。本発明におい
て、前記青顔料と、前記赤顔料及び/又は紫顔料とを併
用する場合は、同一または異なる親水性コロイド層に分
散させて用いることができ、特に制限するものではな
い。
【0104】発色現像液には公知もしくは市販のジアミ
ノスチルベン系蛍光増白剤を用いることができる。公知
のビストリアジニルジアミノスチルベンジスルホン酸化
合物としては例えば特開平6−329936、特開平7
−140625号または特開平10−104809に記
載の化合物が好ましい。市販の化合物は例えば「染色ノ
ート」第19版(色染社)P.165〜P.168に記
載されており、ここに記載されている製品のなかでも
Blankophor UWliq、Blankoph
or REUまたはHakkol BRK が好まし
い。また次に示す化合物(FL−1〜FL−3)も好ま
しく用いることができる。
【0105】
【化13】
【0106】本発明においては感光材料の写真構成層に
油溶性染料を用い白地の調節をすることも好ましい。油
溶性染料の代表的具体例は、特開平2−842号の
(8)〜(9)頁に記載の化合物1〜27が挙げられ
る。
【0107】また、本発明においては感光材料の親水性
コロイド層中に蛍光増白剤を含有させて、処理後に感光
材料中に蛍光増白剤を残存させることにより白地を調節
することもできる。また、感光材料中にポリビニルピロ
リドン等の蛍光増白剤を捕獲するポリマーを添加するこ
ともできる。本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
には、上述したハロゲン化銀乳剤の他、、従来公知の写
真用素材や添加剤を使用できる。例えば写真用反射型支
持体としては特に複数のポリエチレン層やポリエステル
層でラミネートされ、このような耐水性樹脂層(ラミネ
ート層)の少なくとも一層に酸化チタン等の白色顔料を
含有する反射支持体が好ましい。
【0108】本発明においてさらに好ましい反射支持体
としては、ハロゲン化銀乳剤層を設ける側の紙基体上に
微小空孔を有するポリオレフィン層を有しているものが
挙げられる。ポリオレフィン層は多層から成っていても
よく、その場合、好ましくはハロゲン化銀乳剤層側のゼ
ラチン層に隣接するポリオレフィン層は微小空孔を有さ
ず(例えばポリプロピレン、ポリエチレン)、紙基体上
に近い側に微小空孔を有するポリオレフィン(例えばポ
リプロピレン、ポリエチレン)から成るものがより好ま
しい。紙基体及び写真構成層の間に位置するこれら多層
もしくは一層のポリオレフィン層の密度は0.40〜
1.0g/mlであることが好ましく、0.50〜0.
70g/mlがより好ましい。また、紙基体及び写真構
成層の間に位置するこれら多層もしくは一層のポリオレ
フィン層の厚さは10〜100μmが好ましく、15〜
70μmがさらに好ましい。また、ポリオレフィン層と
紙基体の厚さの比は0.05〜0.2が好ましく、0.
1〜0.15がさらに好ましい。
【0109】また、上記紙基体の写真構成層とは逆側
(裏面)にポリオレフィン層を設けることも、反射支持
体の剛性を高める点から好ましく、この場合、裏面のポ
リオレフィン層は表面が艶消しされたポリエチレン又は
ポリプロピレンが好ましく、ポリプロピレンがより好ま
しい。裏面のポリオレフィン層は5〜50μmが好まし
く、10〜30μmがより好ましく、さらに密度が0.
7〜1.1g/mlであることが好ましい。本発明の反
射支持体において、紙基体上に設けるポリオレフィン層
に関する好ましい態様については、特開平10−333
277号、同10−333278号、同11−5251
3号、同11−65024号、EP0880065号、
及びEP0880066号に記載されている例が挙げら
れる。
【0110】更に前記の耐水性樹脂層中には蛍光増白剤
を含有するのが好ましい。また、前記蛍光増白剤を分散
含有する親水性コロイド層を、別途形成してもよい。前
記蛍光増白剤として、好ましくは、ベンゾオキサゾール
系、クマリン系、ピラゾリン系が用いることができ、更
に好ましくは、ベンゾオキサゾリルナフタレン系及びベ
ンゾオキサゾリルスチルベン系の蛍光増白剤である。使
用量は、特に限定されていが、好ましくは1〜100m
g/m2である。耐水性樹脂に混合する場合の混合比
は、好ましくは樹脂に対して0.0005〜3質量%で
あり、更に好ましくは0.001〜0.5質量%であ
る。
【0111】反射型支持体としては、透過型支持体、又
は上記のような反射型支持体上に、白色顔料を含有する
親水性コロイド層を塗設したものでもよい。また、反射
型支持体は、鏡面反射性又は第2種拡散反射性の金属表
面をもつ支持体であってもよい。
【0112】また、本発明に係わる感光材料に用いられ
る支持体としては、ディスプレイ用に白色ポリエステル
系支持体又は白色顔料を含む層がハロゲン化銀乳剤層を
有する側の支持体上に設けられた支持体を用いてもよ
い。更に鮮鋭性を改良するために、アンチハレーション
層を支持体のハロゲン化銀乳剤層塗布側又は裏面に塗設
するのが好ましい。特に反射光でも透過光でもディスプ
レイが観賞できるように、支持体の透過濃度を0.35
〜0.8の範囲に設定するのが好ましい。
【0113】本発明に係わる感光材料には、画像のシャ
ープネス等を向上させる目的で親水性コロイド層に、欧
州特許EP0,337,490A2号の第27〜76頁
に記載の、処理により脱色可能な染料(なかでもオキソ
ノール系染料)を感光材料の680nmに於ける反射濃
度が0.70以上になるように添加したり、支持体の耐
水性樹脂層中に2〜4価のアルコール類(例えばトリメ
チロールエタン)等で表面処理された酸化チタンを12
質量%以上(より好ましくは14質量%以上)含有させ
るのが好ましい。
【0114】本発明に係わる感光材料には、イラジエー
ションやハレーションを防止したり、セーフライト安全
性等を向上させる目的で親水性コロイド層に、欧州特許
EP0337490A2号明細書の第27〜76頁に記
載の、処理により脱色可能な染料(中でもオキソノール
染料、シアニン染料)を添加することが好ましい。さら
に、欧州特許EP0819977号明細書に記載の染料
も本発明に好ましく添加される。これらの水溶性染料の
中には使用量を増やすと色分離やセーフライト安全性を
悪化するものもある。色分離を悪化させないで使用でき
る染料としては、特開平5−127324号、同5−1
27325号、同5−216185号に記載された水溶
性染料が好ましい。
【0115】本発明においては、水溶性染料の代わり、
あるいは水溶性染料と併用しての処理で脱色可能な着色
層が用いられる。用いられる処理で脱色可能な着色層
は、乳剤層に直接接してもよく、ゼラチンやハイドロキ
ノンなどの処理混色防止剤を含む中間層を介して接する
ように配置されていてもよい。この着色層は、着色され
た色と同種の原色に発色する乳剤層の下層(支持体側)
に設置されることが好ましい。各原色毎に対応する着色
層を全て個々に設置することも、このうちに一部のみを
任意に選んで設置することも可能である。また複数の原
色域に対応する着色を行った着色層を設置することも可
能である。
【0116】着色層の反射濃度は、露光に使用する波長
領域において最も反射濃度の高い波長における反射濃度
値が0.1以上3.0以下であることが好ましい。さら
に好ましくは0.1以上2.5以下、特に0.1以上
2.0以下が好ましいが、特に本発明においては、青色
露光、緑色露光、赤色露光のそれぞれにおいて次の要件
を満たすことが好ましい。即ち、発色現像処理前の感光
材料は、473nmの青色光における反射濃度(以下A
(473)と略す)が0.15以上0.70以下である
ことが好ましく、特に0.18以上0.60以上である
ことが好ましい。532nmの緑色光における反射濃度
(以下A(532)と略す)が0.25以上0.80以
下であることが好ましく、特に0.30以上0.80以
上であることが好ましい。685nmの赤色光における
反射濃度(以下A(685)と略す)が0.65以上
0.85以下であることが好ましく、特に0.70以上
0.80以上であることが好ましい。これらの値は、本
発明者等が鋭意検討を行った結果、染料によるハレーシ
ョン防止効果での鮮鋭性の向上並びに染料の脱色性のバ
ランスを検討して見出された条件である。また、当業界
に広く用いられている、青色及び緑色の固体レーザ、並
びに赤色の半導体レーザの発光波長を考慮した場合に好
ましい反射濃度を見出した結果から得られる条件であ
る。さらに、着色層の反射濃度は、露光に使用する波長
域(通常のプリンター露光においては400nm〜70
0nmの可視光領域、走査露光の場合には使用する走査
露光光源の波長)において最も反射濃度の高い波長にお
ける反射濃度値が0.2以上3.0以下であることが好
ましい。さらに好ましくは0.5以上2.5以下、特に
0.8以上2.0以下が好ましい。
【0117】着色層を形成するためには、従来公知の方
法が適用できる。例えば、特開平2−282244号3
頁右上欄から8頁に記載された染料や、特開平3−79
31号3頁右上欄から11頁左下欄に記載された染料の
ように固体微粒子分散体の状態で親水性コロイド層に含
有させる方法、アニオン性色素をカチオンポリマーに媒
染する方法、色素をハロゲン化銀等の微粒子に吸着させ
て層中に固定する方法、特開平1−239544号に記
載されているようなコロイド銀を使用する方法などであ
る。色素の微粉末を固体状で分散する方法としては、た
とえば、少なくともpH6以下では実質的に水不溶性で
あるが、少なくともpH8以上では実質的に水溶性であ
る微粉末染料を含有させる方法が特開平2−30824
4号の第4〜13頁に記載されている。また、例えば、
アニオン性色素をカチオンポリマーに媒染する方法とし
ては、特開平2−84637号の第18〜26頁に記載
されている。光吸収剤としてのコロイド銀の調製法につ
いては米国特許第2,688,601号、同3,45
9,563号に示されている。これらの方法のなかで微
粉末染料を含有させる方法、コロイド銀を使用する方法
などが好ましい。
【0118】本発明のカラー印画紙は、イエロー発色性
ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ発色性ハロゲン化銀乳剤
層及びシアン発色性ハロゲン化銀乳剤層をそれぞれ少な
くとも1層ずつ有してなることが好ましく、一般には、
これらのハロゲン化銀乳剤層は支持体から近い順にイエ
ロー発色性ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ発色性ハロゲ
ン化銀乳剤層、シアン発色性ハロゲン化銀乳剤層であ
る。
【0119】しかしながら、これとは異なった層構成を
取っても構わない。イエロ−カプラーを含有するハロゲ
ン化銀乳剤層は支持体上のいずれの位置に配置されても
かまわないが、該イエローカプラー含有層にハロゲン化
銀平板粒子を含有する場合は、マゼンタカプラー含有ハ
ロゲン化銀乳剤層又はシアンカプラー含有ハロゲン化銀
乳剤層の少なくとも一層よりも支持体から離れた位置に
塗設されていることが好ましい。また、発色現像促進、
脱銀促進、増感色素による残色の低減の観点からは、イ
エロ−カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層は他のハロゲン
化銀乳剤層より、支持体から最も離れた位置に塗設され
ていることが好ましい。更に、Blix退色の低減の観
点からはシアンカプラー含有ハロゲン化銀乳剤層は他の
ハロゲン化銀乳剤層の中央の層が好ましく、光退色の低
減の観点からはシアンカプラー含有ハロゲン化銀乳剤層
は最下層が好ましい。また、イエロー、マゼンタ及びシ
アンのそれぞれの発色性層は2層又は3層からなっても
よい。例えば、特開平4−75055号、同9−114
035号、同10−246940号、米国特許第5,5
76,159号等に記載のように、ハロゲン化銀乳剤を
含有しないカプラー層をハロゲン化銀乳剤層に隣接して
設け、発色層とすることも好ましい。
【0120】本発明において適用されるハロゲン化銀乳
剤やその他の素材(添加剤など)及び写真構成層(層配
置など)、並びにこの感光材料を処理するために適用さ
れる処理法や処理用添加剤としては、特開昭62−21
5272号、特開平2−33144号、欧州特許EP
0,355,660A2号に記載されているもの、特に
欧州特許EP0,355,660A2号に記載されてい
るものが好ましく用いられる。更には、特開平5−34
889号、同4−359249号、同4−313753
号、同4−270344号、同5−66527号、同4
−34548号、同4−145433号、同2−854
号、同1−158431号、同2−90145号、同3
−194539号、同2−93641号、欧州特許公開
第0520457A2号等に記載のハロゲン化銀カラー
写真感光材料やその処理方法も好ましい。
【0121】特に、本発明においては、前記の反射型支
持体やハロゲン化銀乳剤、更にはハロゲン化銀粒子中に
ドープされる異種金属イオン種、ハロゲン化銀乳剤の保
存安定剤又はカブリ防止剤、化学増感法(増感剤)、分
光増感法(分光増感剤)、シアン、マゼンタ、イエロー
カプラー及びその乳化分散法、色像保存性改良剤(ステ
イン防止剤や褪色防止剤)、染料(着色層)、ゼラチン
種、感光材料の層構成や感光材料の被膜pHなどについ
ては、下記表に示す特許の各箇所に記載のものが特に好
ましく適用できる。
【0122】
【表1】
【0123】本発明において用いられるシアン、マゼン
タ及びイエローカプラーとしては、その他、特開昭62
−215272号の第91頁右上欄4行目〜121頁左
上欄6行目、特開平2−33144号の第3頁右上欄1
4行目〜18頁左上欄末行目と第30頁右上欄6行目〜
35頁右下欄11行目やEP0355,660A2号の
第4頁15行目〜27行目、5頁30行目〜28頁末行
目、45頁29行目〜31行目、47頁23行目〜63
頁50行目に記載のカプラーも有用である。また、本発
明はWO−98/33760号の一般式(II)及び
(III)、特開平10−221825号の一般式
(D)で表される化合物を添加してもよく、好ましい。
【0124】本発明に使用可能なシアン色素形成カプラ
ー(単に、「シアンカプラー」という場合がある)とし
ては、ピロロトリアゾール系カプラーが好ましく用いら
れ、特開平5−313324号の一般式(I)又は(I
I)で表されるカプラー及び特開平6−347960号
の一般式(I)で表されるカプラー並びにこれらの特許
に記載されている例示カプラーが特に好ましい。また、
フェノール系、ナフトール系のシアンカプラーも好まし
く、例えば、特開平10−333297号に記載の一般
式(ADF)で表されるシアンカプラーが好ましい。上
記以外のシアンカプラーとしては、欧州特許EP048
8248号明細書及びEP0491197A1号明細書
に記載のピロロアゾール型シアンカプラー、米国特許第
5,888,716号に記載の2,5−ジアシルアミノ
フェノールカプラー、米国特許第4,873,183
号、同第4,916,051号に記載の6位に電子吸引
性基、水素結合基を有するピラゾロアゾール型シアンカ
プラー、特に、特開平8−171185号、同8−31
1360号、同8−339060号に記載の6位にカル
バモイル基を有するピラゾロアゾール型シアンカプラー
も好ましい。
【0125】また、特開平2−33144号公報に記載
のジフェニルイミダゾール系シアンカプラーの他に、欧
州特許EP0333185A2号明細書に記載の3−ヒ
ドロキシピリジン系シアンカプラー(なかでも具体例と
して列挙されたカプラー(42)の4当量カプラーに塩
素離脱基をもたせて2当量化したものや、カプラー
(6)や(9)が特に好ましい)や特開昭64−322
60号公報に記載された環状活性メチレン系シアンカプ
ラー(なかでも具体例として列挙されたカプラー例3、
8、34が特に好ましい)、欧州特許EP045622
6A1号明細書に記載のピロロピラゾール型シアンカプ
ラー、欧州特許EP0484909号に記載のピロロイ
ミダゾール型シアンカプラーを使用することもできる。
【0126】尚、これらのシアンカプラーのうち、特開
平11−282138号公報に記載の一般式(I)で表
されるピロロアゾール系シアンカプラーが特に好まし
く、該特許の段落番号0012〜0059の記載は例示
シアンカプラー(1)〜(47)を含め、本願にそのま
ま適用され、本願の明細書の一部として好ましく取り込
まれる。
【0127】本発明に用いられるマゼンタ色素形成カプ
ラー(単に、「マゼンタカプラー」という場合がある)
としては、前記の表の公知文献に記載されたような5−
ピラゾロン系マゼンタカプラーやピラゾロアゾール系マ
ゼンタカプラーが用いられるが、中でも色相や画像安定
性、発色性等の点で特開昭61−65245号に記載さ
れたような2級又は3級アルキル基がピラゾロトリアゾ
ール環の2、3又は6位に直結したピラゾロトリアゾー
ルカプラー、特開昭61−65246号に記載されたよ
うな分子内にスルホンアミド基を含んだピラゾロアゾー
ルカプラー、特開昭61−147254号に記載された
ようなアルコキシフェニルスルホンアミドバラスト基を
持つピラゾロアゾールカプラーや欧州特許第226,8
49A号や同第294,785A号に記載されたような
6位にアルコキシ基やアリールオキシ基をもつピラゾロ
アゾールカプラーの使用が好ましい。特に、マゼンタカ
プラーとしては特開平8−122984号に記載の一般
式(M−I)で表されるピラゾロアゾールカプラーが好
ましく、該特許の段落番号0009〜0026はそのま
ま本願に適用され、本願の明細書の一部として取り込ま
れる。これに加えて、欧州特許第854384号、同第
884640号に記載の3位と6位の両方に立体障害基
を有するピラゾロアゾールカプラーも好ましく用いられ
る。
【0128】また、イエロー色素形成カプラー(本明細
書において、単に「イエローカプラー」という場合があ
る)としては、前記表中に記載の化合物の他に、欧州特
許EP0447969A1号明細書に記載のアシル基に
3〜5員の環状構造を有するアシルアセトアミド型イエ
ローカプラー、欧州特許EP0482552A1号明細
書に記載の環状構造を有するマロンジアニリド型イエロ
ーカプラー、欧州公開特許第953870A1号、同第
953871A1号、同第953872A1号、同第9
53873A1号、同第953874A1号、同第95
3875A1号等に記載のピロール−2又は3−イルも
しくはインドール−2又は3−イルカルボニル酢酸アニ
リド系カプラー、米国特許第5,118,599号明細
書に記載されたジオキサン構造を有するアシルアセトア
ミド型イエローカプラーが好ましく用いられる。その中
でも、アシル基が1−アルキルシクロプロパン−1−カ
ルボニル基であるアシルアセトアミド型イエローカプラ
ー、アニリドの一方がインドリン環を構成するマロンジ
アニリド型イエローカプラーの使用が特に好ましい。こ
れらのカプラーは、単独あるいは併用することができ
る。
【0129】本発明に使用するカプラーは、前出表中記
載の高沸点有機溶媒の存在下で(又は不存在下で)ロー
ダブルラテックスポリマー(例えば米国特許第4,20
3,716号)に含浸させて、又は水不溶性かつ有機溶
媒可溶性のポリマーとともに溶かして親水性コロイド水
溶液に乳化分散させることが好ましい。好ましく用いる
ことのできる水不溶性かつ有機溶媒可溶性のポリマー
は、米国特許第4,857,449号明細書の第7欄〜
15欄及び国際公開WO88/00723号明細書の第
12頁〜30頁に記載の単独重合体又は共重合体が挙げ
られる。より好ましくはメタクリレート系あるいはアク
リルアミド系ポリマー、特にアクリルアミド系ポリマー
の使用が色像安定性等の上で好ましい。
【0130】本発明においては公知の混色防止剤を用い
ることができるが、その中でも以下に挙げる特許に記載
のものが好ましい。例えば、特開平5−333501号
に記載の高分子量のレドックス化合物、WO98/33
760号、米国特許第4,923,787号等に記載の
フェニドンやヒドラジン系化合物、特開平5−2496
37号、特開平10−282615号及び独国特許第1
9629142A1号等に記載のホワイトカプラーを用
いることができる。また、特に現像液のpHを上げ、現
像の迅速化を行う場合には独国特許第19618786
A1号、欧州特許第839623A1号、欧州特許第8
42975A1号、独国特許19806846A1号及
び仏国特許第2760460A1号等に記載のレドック
ス化合物を用いることも好ましい。
【0131】本発明においては紫外線吸収剤としてモル
吸光係数の高いトリアジン骨核を有する化合物を用いる
ことが好ましく、例えば、以下の特許に記載の化合物を
用いることができる。これらは、感光性層又は/及び非
感光性に好ましく添加される。例えば、特開昭46−3
335号、同55−152776号、特開平5−197
074号、同5−232630号、同5−307232
号、同6−211813号、同8−53427号、同8
−234364号、同8−239368号、同9−31
067号、同10−115898号、同10−1475
77号、同10−182621号、独国特許第1973
9797A号、欧州特許第711804A号及び特表平
8−501291号等に記載されている化合物を使用で
きる。
【0132】本発明に係わる感光材料に用いることので
きる結合剤又は保護コロイドとしては、ゼラチンを用い
ることが有利であるが、それ以外の親水性コロイドを単
独であるいはゼラチンとともに用いることができる。好
ましいゼラチンとしては、鉄、銅、亜鉛、マンガン等の
不純物として含有される重金属は、好ましくは5ppm
以下、更に好ましくは3ppm以下である。また、感光
材料中に含まれるカルシウム量は、好ましくは20mg
/m2以下、更に好ましくは10mg/m2以下、最も好
ましくは5mg/m2以下である。
【0133】本発明においては、親水性コロイド層中に
繁殖して画像を劣化させる各種の黴や細菌を防ぐため
に、特開昭63−271247号公報に記載のような防
菌・防黴剤を添加するのが好ましい。さらに、感光材料
の被膜pHは4.0〜7.0が好ましく、より好ましく
は4.0〜6.5である。
【0134】本発明においては、感光材料の塗布安定性
向上、静電気発生防止、帯電量調節等の点から界面活性
剤を感光材料に添加することができる。界面活性剤とし
てはアニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ベ
タイン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤があり、例
えば特開平5−333492号に記載のものが挙げられ
る。本発明に用いる界面活性剤としてはフッ素原子含有
の界面活性剤が好ましい。特に、フッ素原子含有界面活
性剤を好ましく用いることができる。これらのフッ素原
子含有界面活性剤は単独で用いても、従来公知の他の界
面活性剤と併用してもかまわないが、好ましくは従来公
知の他の界面活性剤との併用である。これらの界面活性
剤の感光材料への添加量は特に限定されるものではない
が、一般的には、1×10-5〜1g/m2、好ましくは
1×10-4〜1×10-1g/m2、更に好ましくは1×
10-3〜1×10-2g/m2である。
【0135】本発明の感光材料は、通常のネガプリンタ
ーを用いたプリントシステムに使用される以外に、陰極
線(CRT)を用いた走査露光方式にも適している。陰
極線管露光装置は、レーザーを用いた装置に比べて、簡
便でかつコンパクトであり、低コストになる。また、光
軸や色の調整も容易である。画像露光に用いる陰極線管
には、必要に応じてスペクトル領域に発光を示す各種発
光体が用いられる。例えば赤色発光体、緑色発光体、青
色発光体のいずれか1種、あるいは2種以上が混合され
て用いられる。スペクトル領域は、上記の赤、緑、青に
限定されず、黄色、橙色、紫色或いは赤外領域に発光す
る蛍光体も用いられる。特に、これらの発光体を混合し
て白色に発光する陰極線管がしばしば用いられる。
【0136】感光材料が異なる分光感度分布を有する複
数の感光性層を持ち、陰極性管も複数のスペクトル領域
の発光を示す蛍光体を有する場合には、複数の色を一度
に露光、即ち陰極線管に複数の色の画像信号を入力して
管面から発光させてもよい。各色ごとの画像信号を順次
入力して各色の発光を順次行わせ、その色以外の色をカ
ットするフィルムを通して露光する方法(面順次露光)
を採っても良く、一般には、面順次露光の方が、高解像
度の陰極線管を用いることができるため、高画質化のた
めには好ましい。
【0137】本発明の感光材料は、ガスレーザー、発光
ダイオード、半導体レーザー、半導体レーザーあるいは
半導体レーザーを励起光源に用いた固体レーザーと非線
形光学結晶を組合わせた第二高調波発光光源(SHG)
等の単色高密度光を用いたデジタル走査露光方式が好ま
しく使用される。システムをコンパクトで、安価なもの
にするために半導体レーザー、半導体レーザーあるいは
固体レーザーと非線形光学結晶を組合わせた第二高調波
発生光源(SHG)を使用することが好ましい。特にコ
ンパクトで、安価、更に寿命が長く安定性が高い装置を
設計するためには半導体レーザーの使用が好ましく、露
光光源の少なくとも一つは半導体レーザーを使用するこ
とが好ましい。
【0138】このような走査露光光源を使用する場合、
本発明の感光材料の分光感度極大波長は、使用する走査
露光用光源の波長により任意に設定することができる。
半導体レーザーを励起光源に用いた固体レーザーあるい
は半導体レーザーと非線形光学結晶を組合わせて得られ
るSHG光源では、レーザーの発振波長を半分にできる
ので、青色光、緑色光が得られる。従って、感光材料の
分光感度極大は通常の青、緑、赤の3つの波長領域に持
たせることが可能である。このような走査露光における
露光時間は、画素密度を400dpiとした場合の画素
サイズを露光する時間として定義すると、好ましい露光
時間としては10 -4秒以下、更に好ましくは10-6秒以
下である。
【0139】本発明に適用できる好ましい走査露光方式
については、前記の表に掲示した特許に詳しく記載され
ている。本発明の感光材料の好ましい高照度露光階調に
関して以下に述べる。本発明においては、10-4秒の照
度で露光した場合に、青色フィルターを通した分解露光
時にイエロー発色濃度0.5の反射濃度を与える露光量
に対し2.0の反射濃度を与える露光量が2倍以上4倍
未満であることが好ましく、より好ましくは2.5倍以
上3.5倍未満である。2倍未満であると硬調すぎてプ
リント中でハイライト部のの画像に飛びを生じたり、シ
ャドー部がつぶれたりすることがあるので好ましくな
い。同様に、緑色フィルターを通した分解露光時にマゼ
ンタ発色濃度0.5の反射濃度を与える露光量に対し
2.0の反射濃度を与える露光量が2倍以上8倍未満で
あることが好ましく、より好ましくは2倍以上5倍未満
であり、さらに好ましくは2.5倍以上4倍未満であ
る。さらに同様に、赤色フィルターを通した分解露光時
にシアン発色濃度0.5の反射濃度を与える露光量に対
し2.0の反射濃度を与える露光量が2倍以上5倍未満
であることが好ましく、より好ましくは2.5倍以上4
倍未満である。また本発明の感光材料を処理するには、
特開平2−207250号の第26頁右下欄1行目〜3
4頁右上欄9行目、及び特開平4−97355号の第5
頁左上欄17行目〜18頁右下欄20行目に記載の処理
素材や処理方法が好ましく適用できる。また、この現像
液に使用する保恒剤としては、前記の表に掲示した特許
に記載の化合物が好ましく用いられる。
【0140】本発明は迅速処理適性を有する感光材料に
も好ましく適用される。本発明において迅速処理を行う
場合には、発色現像時間は好ましくは60秒以下、更に
好ましくは50秒以下6秒以上、より好ましくは30秒
以下6秒以上である。同様に、漂白定着時間は好ましく
は60秒以下、更に好ましくは50秒以下6秒以上、よ
り好ましくは30秒以下6秒以上である。また、水洗又
は安定化時間は、好ましくは150秒以下、更に好まし
くは130秒以下6秒以上である。
【0141】発色現像時間とは、感光材料が発色現像液
中に入ってから次の処理工程の漂白定着液に入るまでの
時間をいう。例えば、自動現像機などで処理される場合
には、感光材料が発色現像液中に浸漬されている時間
(いわゆる液中時間)と、感光材料が発色現像液を離れ
次の処理工程の漂白定着浴に向けて空気中を搬送されて
いる時間(いわゆる空中時間)との両者の合計を発色現
像時間という。同様に、漂白定着時間とは、感光材料が
漂白定着液中に入ってから次の水洗又は安定浴に入るま
での時間をいう。また、水洗又は安定化時間とは、感光
材料が水洗又は安定化液中に入ってから乾燥工程に向け
て液中にある時間(いわゆる液中時間)をいう。
【0142】本発明の感光材料を露光後、現像する方法
としては、従来のアルカリ剤と現像主薬を含む現像液で
現像する方法、現像主薬を感光材料に内蔵し、現像主薬
を含まないアルカリ液などのアクチベーター液で現像す
る方法などの湿式方式のほか、処理液を用いない熱現像
方式などを用いることができる。特に、アクチベーター
方法は、現像主薬を処理液に含まないため、処理液の管
理や取扱いが容易であり、また廃液処理時の負荷が少な
く環境保全上の点からも好ましい方法である。アクチベ
ーター方法において、感光材料中に内蔵される現像主薬
またはその前駆体としては、例えば、特開平8−234
388号、同9−152686号、同9−152693
号、同9−211814号、同9−160193号に記
載されたヒドラジン型化合物が好ましい。
【0143】また、感光材料の塗布銀量を低減し、過酸
化水素を用いた画像増幅処理(補力処理)する現像方法
も好ましく用いられる。特に、この方法をアクチベータ
ー方法に用いることは好ましい。具体的には、特開平8
−297354号、同9−152695号に記載された
過酸化水素を含むアクチベーター液を用いた画像形成方
法が好ましく用いられる。アクチベーター方法におい
て、アクチベーター液で処理後、通常脱銀処理される
が、低銀量の感光材料を用いた画像増幅処理方法では、
脱銀処理を省略し、水洗または安定化処理といった簡易
な方法を行うことができる。また、感光材料から画像情
報をスキャナー等で読み取る方式では、撮影用感光材料
などの様に高銀量の感光材料を用いた場合でも、脱銀処
理を不要とする処理形態を採用することができる。
【0144】本発明で用いられるアクチベーター液、脱
銀液(漂白/定着液)、水洗および安定化液の処理素材
や処理方法は公知のものを用いることができる。好まし
くは、リサーチ・ディスクロージャーItem 365
44(1994年9月)第536頁〜第541頁、特開
平8−234388号に記載されたものを用いることが
できる。
【0145】本発明の感光材料をプリンター露光する
際、米国特許第4,880,726号に記載のバンドス
トップフィルターを用いることが好ましい。これによっ
て光混色が取り除かれ、色再現性が著しく向上する。本
発明においては、欧州特許EP0789270A1や同
EP0789480A1号に記載のように、画像情報を
付与する前に、予め、黄色のマイクロドットパターンを
前露光し、複写規制を施しても構わない。本発明の感光
材料は、以下の公知資料に記載の露光、現像システムと
組み合わせることで好ましく用いることができる。 ・特開平10−333253号に記載の自動プリント並
びに現像システム ・特開2000−10206号に記載の感光材料搬送装
置 ・特開平11−215312号に記載の画像読取装置を
含む記録システム ・特開平11−88619号並びに特開平10−202
950号に記載のカラー画像記録方式からなる露光シス
テム ・特開平10−210206号に記載の遠隔診断方式を
含むデジタルフォトプリントシステム ・特願平10−159187号に記載の画像記録装置を
含むフォトプリントシステム
【0146】本発明の効果は、ハロゲン化銀カラー感光
材料を用いたデジタルダイレクトカラープルーフ用のカ
ラー感光材料(以下プルーフ用感光材料と言う)、デジ
タルダイレクトカラープルーフシステム、およびその画
像形成方法においても適用できる。プルーフ用感光材料
は、一般的には支持体上に少なくともイエロー色素、マ
ゼンタ色素、およびシアン色素を形成するハロゲン化銀
感光層を有するハロゲン化銀カラー感光材料であり、印
刷インクに近似した色相を有し、網点化された画像情報
に基づいて3つ以上の互いに異なる波長の光源ユニット
を用いて露光し、面積変調の画像を形成する。黒(色度
およびDmax)と単色ベタ(色度とDmax)の両立
(色再現性の改良)や墨版の判別を目的として第4の感
光層を設けることもできる。この場合には、露光光源は
互いに波長の異なる3つまたは4つの光源を用いる。露
光光源は、各色の光源ユニットを複数個(8個以上が好
ましい)有する場合が多く、LEDまたはLD、その他
のデバイスを使用することが可能である。露光光源は、
青、緑、赤などの可視域および赤外域のあらゆる波長の
光源を使用することが可能であり、これらの組み合わせ
も自由である。
【0147】システムとしては感光材料を自動的にマガ
ジンから引き出して、シート状にカットし、露光用アウ
タードラムに巻き付けて回転させ、網点化された画像情
報を3つ以上の互いに異なる波長の光源ユニットを各8
個以上組み合わせた露光用アレー光源を用いて走査露光
することにより2000dpi以上の解像度のドットに
より面積階調の網点画像を記録した後、露光された該カ
ラー感光材料が自動的に自動現像機により現像処理し、
A3サイズ以上(必要に応じてB1サイズのシステムも
可能である)の大きさの網点カラープルーフ画像を出力
するダイレクトデジタルカラープルーフシステムおよび
画像形成方法が好ましいが、本発明をカラープルーフに
適応することは、上記に記載したプルーフ用感光材料、
システム、画像形成に限定されるものではない。240
0dpi以上の解像度、1ドットの露光ビーム径が光強
度の半値幅で0.5μm以上50μmであること、少な
くとも一つの露光光源が1ドットを露光するときの露光
時間が10-8秒以上10-2秒以下であること、アウター
ドラムの回転数が100rpm以上4000rpm以下
であること、少なくともひとつの露光光源の波長が70
0nm以上であること、少なくともひとつの露光光源の
露光量が2段階以上であること、最も長波の露光光源の
露光エネルギーが他の露光エネルギーの1.1倍以上で
あること、露光後、感光材料をアウタードラムから引き
剥がして露光された面が下向きなるように搬送されるこ
と、自動現像機のカラー発色現像液中、漂白定着液中お
よび水洗浴中で乳剤面を下向きにターンするように搬送
されること、感光材料の露光終了から発色現像液に先端
が入るまでの時間が20秒以上3分以内であること、露
光終了から、露光された感光材料の搬送方向先頭がカラ
ー発色現像液に入る時間までの時間および搬送方向後端
がカラー発色現像液に入るまでの時間の差が1分以上1
0分以内、カラー発色現像液と漂白定着液の処理時間が
10秒以上100秒以内であり、かつ処理時間の差が3
0秒以内であること、カラー発色現像液と漂白定着液の
処理タンクの容量が8L以上20L以下であること、水
洗用タンクが2漕以上5漕以下であること、カラー発色
現像および漂白定着液が一体化されたキットにより供給
され、かつカラー発色現像の補充量が感光材料1m2
たり、50ml以上300ml以下で、かつ漂白定着液
の補充量が感光材料1m2あたり30ml以上250m
l以下で、かつ水洗水の補充量が水洗水全体で50ml
以上1000ml以下で、かつ処理される感光材料の面
積を自動的に関知して補充されること、自動現像機に少
なくともひとつの空中ターン搬送ローラーが自動的に水
洗される機構を持つこと、感光材料の乳剤面が接する少
なくともひとつのガイド板がテフロン(登録商標)材料
を使用していること、プルーフプリント中または、別の
出力プリントに、特定の画像を書き込み、この画像濃度
または色度を測定することまたは目標画像と目視比較す
ることにより感光材料のロット間差、経時変化、露光時
の温度および湿度処理液状態の変化などによる感度の変
化を補正するためのキャリブレーション機能を有、感光
材料のDmaxよりも低い濃度の連続調の画像によりキ
ャリブレーションを行える機能を有すること、20%以
上80%以下の平網画像を目視判断または濃度測定また
は色差測色によりキャリブレーションを行えること、2
つ以上のマガジンで同じサイズの感光材料が供給され、
一方のマガジンの感光材料が無くなったときに自動的に
他のマガジンの感光材料が供給されること、2種以上の
サイズの感光材料をそれぞれ異なるマガジンにより同時
に供給され、自動的にサイズ切り替えを行うこと、ひと
つの感光材料の巻き長が30m以上100m以下である
こと、マガジンから感光材料を引き出して、引き出し終
了後露光を開始するまで時間が10秒以上100秒以内
であること、墨版画像がイエロー、マゼンタ、シアンか
ら形成されていること、墨版の網点を形成する各色のド
ットゲインの差が5%以内であること、感光材料に用い
られる支持体の総厚みが50μm以上150μmである
こと、感光材料に用いられる支持体の表ラミネートの厚
みが10μm以上50μmであること、感光材料に用い
られる支持体の裏ラミネートの厚みが10μm以上50
μmであること、感光材料の感光性層が塗設されている
面とは逆の面に0.1μm以上30μm以下のバック層
を有すること、感光材料の感光性ハロゲン化銀を有する
面の総膜厚が3μm以上30μm以下であること、感光
材料の感光性ハロゲン化銀を有する面の総膜厚とバック
面の総膜厚の差が10μm以内であること、感光材料に
使用している感光性ハロゲン化銀の塩化銀含有率が90
%以上であることを特徴とすること、感光材料の乳剤面
を外側に向けてロール状に加工したものを使用するこ
と、少なくとも一層の極大分光感度のピーク波長が70
0nm以上であること、スクイズローラーによりシート
状にカット(切断)された感光材料を自動的にドラムに
巻き回すことなどの特徴から選ばれる一つまたは複数の
特徴を有するダイレクトデジタルカラープルーフシステ
ムおよび画像形成方法およびプルーフ用感光材料も本発
明の効果を適応することが可能である。
【0148】また、スポットの形状は、円形、楕円形、
矩形の何れでも良い。1スポットの光量分布はガウス分
布になっていても良いし、比較的強度の一定した台形に
なっていても良い。特に、光源は1つでも良いが複数個
の光源を並べたアレーが好ましい。
【0149】レーザーやLED及びそれらのアレーを光
源として使用した露光方法、画像形成方法に関しては、
特開平10−142752号、特開平11−24231
5号、特開2000−147723号、特開2000−
246958号、特開2000−354174号、特開
2000−206654号、欧州特許EP−10489
76A等に詳細に記載されており、本発明において好ま
しく使用することができる。
【0150】より具体的には、以下の通りである。露光
光源についての好ましい態様は、特開2000−147
723号の段落番号0022や特開2000−2066
54号の段落番号0053、0059〜0061、00
64〜0067に記載されており、本発明に好ましく適
用される。露光光源のビームの形態および露光光源のア
レーの好ましい態様は、特開2000−147723号
の段落番号0022〜0023や特開2000−206
654号の段落番号0025〜0030に記載されてお
り、本発明に好ましく適用される。露光時の生産性を向
上させるためには、感光材料をドラムに巻きつけ走査露
光する方法が優れている。その好ましい光源の態様は、
特開2000−246958号に記載のLEDアレーで
あり、該LEDアレーを有する特開2000−2469
58号に記載の画像記録装置は本発明により好ましく適
用される。またドラムに巻きつける方法については、特
開2000−206654号の段落番号0057〜00
58、0062〜0063に記載されており、同様に本
発明に好ましく適用される。また、欧州特許EP−10
48976Aに記載の方法でキャリブレーションを行い
画像を安定に形成させることも好ましく、本発明に適用
される。本発明においてカラープルーフを作製する際に
好ましく採用される、デジタル画像データから露光用画
像データへの変換および露光処理方法については、特開
2000−354174号、特開2000−14772
3号に記載のものをそのまま用いることができる。より
具体的には、特開2000−354174号に記載の図
1のカラープルーフ作製装置であり、該図1を含め、図
1〜図4、並びに段落番号0011〜0021、段落番
号0022の最初の1文、および段落番号0034〜0
057の記載部分は本発明の明細書の一部として好まし
く取り込まれる。
【0151】
【実施例】以下に本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。 [実施例1] (本発明青感層乳剤A−1、2の調製)5.7質量%の
脱イオンゼラチンを含む脱イオン蒸留水1.06リット
ルにNaClの10%溶液を46.3ml加え、さらに
2SO4(1N)を46.4ml添加し、さらに化合物
(X)を0.012g添加した後に60℃に液温度を調
整したところで、高速攪拌を行いながら、直ちに硝酸銀
0.1モルとNaCl0.1モルを10分間かけて反応
容器中に添加した。引き続き、1.5モルの硝酸銀とN
aCl溶液を60分間かけて初期添加速度に対し最終添
加速度が、4倍になるように流量加速法で添加した。次
に、0.2モル%の硝酸銀とNaCl溶液を一定添加速
度で、6分間かけて添加した。このとき、NaCl溶液
には、K3IrCl5(H2O)を全銀量に対して5×1
-7モルになる量添加して、アコ化イリジウムを粒子中
にドープした。さらに0.2モルの硝酸銀と0.18モ
ルのNaCl並びに0.02モルのKBr溶液を6分間
かけて添加した。このときハロゲン水溶液中に、全銀量
に対して0.5×10-5モルに相当するK4Ru(C
N)6とK4Fe(CN)6を各々溶解してハロゲン化銀
粒子に添加した。また、この最終段の粒子成長中に、全
銀量に対し、0.0001モルに相当するKI水溶液を
反応容器中に1分間かけて添加した。添加開始の位置
は、全粒子形成の93%が終了した時点から開始した。
その後40℃にて化合物(Y)の沈降剤を加え、pHを
3.5付近に調整して脱塩、水洗を行った。
【0152】
【化14】
【0153】脱塩水洗後の乳剤に、脱イオンゼラチンと
NaCl水溶液、並びにNaOH水溶液を加え、50℃
に昇温してpAg7.6、pH5.6に調整した。この
ようにして、塩化銀99.9モル%、臭化銀1モル%、
沃化銀0.01モル%のハロゲン組成からなる、平均辺
長0.70μm、辺長の変動係数8%のハロゲン化銀立
方体粒子を含むゼラチン得た。
【0154】上記乳剤粒子を60℃に維持して、分光増
感色素−1および2をそれぞれ2.5×10-4モル/A
gモルと2.0×10-4モル/Agモル添加した。さら
に、チオスルフォン酸化合物ー1を1×10-5モル/A
gモル添加し、平均粒子経0.05μmの臭化銀90モ
ル%塩化銀10モル%で六塩化イリジウムをドープした
微粒子乳剤を添加して、10分間熟成した。さらに平均
粒子径0.05μmの臭化銀40モル%塩化銀60モル
%の微粒子を添加し10分間熟成した。微粒子は溶解
し、これによりホストの立方体粒子の臭化銀含有率は、
1.3モルに増加した。また六塩化イリジウムは、1×
10-7モル/Agモルドープされた。
【0155】引き続き、チオ硫酸ナトリウム1×10-5
モル/Agモルと金増感剤−1を2×10-5モルを添加
した。そして直ちに、60℃に昇温し、引き続き40分
間熟成し、そののち50℃に降温した。降温後直ちに、
メルカプト化合物ー1,2をそれぞれ6×10-4モル/
Agモルになるように添加した。こののち10分間の熟
成後、KBr水溶液を銀に対して、0.008モルにな
るように添加し、10分間の熟成後、降温して収納し
た。この様にして、青感層用高感側乳剤A−1を作製し
た。
【0156】上記乳剤調整方法と粒子形成中の温度以外
は、まったく同様にして、平均辺長0.55μm、辺長
の変動係数9%の立方体粒子を形成した。粒子形成中の
温度は、55℃であった。分光増感ならびに化学増感
は、比表面積を合わせる補正(辺長比0.7/0.55
=1.27倍)を行なった量で実施し、青感層用低感度
側乳剤A―2を作製した。
【0157】
【化15】
【0158】(比較青感層乳剤B−1、2の調整)乳剤
A−1と調整条件を下記のごとく変える以外は、乳剤B
−1、2の調整条件と同様にして比較青感層用高感側乳
剤B―1、比較青感層用低感側乳剤B―2を作製した。
乳剤A―1の乳剤調整条件の中で、粒子形成時の温度を
68℃にする事で、粒子サイズを平均辺長0.85μm
にした。辺長の変動係数は、12%である。また粒子形
成最終段のヨウドイオン導入を止めClイオンに置き換
えた。従って粒子形成時終了時のハロゲン組成は、塩化
銀99モル%臭化銀1モル%である。分光増感色素―1
および分光増感色素―2の添加量は、乳剤A−1調整時
の1.25倍にした。チオスルフォン酸化合物―1は等
量使用した。化学増感は、以下の様に変更した。平均粒
子経0.05μmの臭化銀90モル%塩化銀10モル%
で六塩化イリジウムをドープした微粒子乳剤を添加し
て、10分間熟成した。さらに平均粒子径0.05μm
の臭化銀40モル%塩化銀60モル%の微粒子を添加し
10分間熟成した。微粒子は溶解し、これによりホスト
の立方体粒子の臭化銀含有率は、2.0モル%に増加し
た。また六塩化イリジウムは、2×10-7モル/Agモ
ルドープされた。引き続き、チオ硫酸ナトリウム1×1
-5モル/Agモルを添加した。そして直ちに、55℃
に昇温し、引き続き70分間熟成し、そののち50℃に
降温した。金増感剤は、添加しなかった。降温後直ち
に、メルカプト化合物ー1,2をそれぞれ4×10-4
ル/Agモルになるように添加した。こののち10分間
の熟成後、KBr水溶液を銀に対して、0.010モル
になるように添加し、10分間の熟成後、降温して収納
した。この様にして比較青感層用高感側乳剤B―1を作
製した。
【0159】乳剤B―1と同様にして、ただし粒子形成
時の温度を下げることで、平均辺長0.68μm、辺長
の変動係数12%の粒子を形成した。分光増感、化学増
感剤は、表面積の比率を考慮して乳剤B―1に対し、
1.25倍とし、比較青感層用低感側乳剤B−2を作製
した。
【0160】(本発明緑感層用乳剤C−1、2の調整)
乳剤A−1と粒子形成時の温度を下げ並びに増感色素の
種類を下記のごとく変える以外は、乳剤A−1、2の調
整条件と同様にして緑感層用高感側乳剤C―1、緑感層
用低感側乳剤C―2を作製した。粒子サイズは高感側乳
剤C−1が平均辺長0.40μm、低感側乳剤C−2が
平均辺長0.30μmであり、その変動係数は、いずれ
も8%であった。
【0161】
【化16】
【0162】(増感色素Dをハロゲン化銀1モル当り、
大サイズ乳剤(高感側乳剤C−1)に対しては3.0×
10-4モル、小サイズ乳剤(低感側乳剤C−2)に対し
ては3.6×10-4モル、また、増感色素Eをハロゲン
化銀1モル当り、大サイズ乳剤に対しては4.0×10
-5モル、小サイズ乳剤に対しては7.0×10-5モル添
加した。)
【0163】(比較緑感層用乳剤D−1、2の調整)乳
剤B−1と粒子形成時の温度を下げ並びに増感色素の種
類を下記のごとく変える以外は、乳剤B−1、2の調整
条件と同様にして比較緑感層用高感側乳剤D―1、比較
緑感層用低感側乳剤D―2を作製した。粒子サイズは高
感側乳剤D−1が平均辺長0.50μm、低感側乳剤D
−2が平均辺長0.40μmであり、辺長の変動係数
は、いずれも10%であった。増感色素Dをハロゲン化
銀1モル当り、大サイズ乳剤(高感側乳剤D−1)に対
しては4.0×10-4モル、小サイズ乳剤(低感側乳剤
D−2)に対しては4.5×10-4モル、また、増感色
素Eをハロゲン化銀1モル当り、大サイズ乳剤に対して
は5.0×10-5モル、小サイズ乳剤に対しては8.8
×10-5モル添加した。
【0164】(本発明赤感層用乳剤E−1、2の調整)
乳剤A−1と粒子形成時の温度を下げ並びに増感色素の
種類を下記のごとく変える以外は、乳剤A−1、2の調
整条件と同様にして赤感層用高感側乳剤E―1、赤感層
用低感側乳剤E―2を作製した。粒子サイズは高感側乳
剤E−1が平均辺長0.38μm、低感側乳剤E−2が
平均辺長0.32μmであり、辺長の変動係数は、各々
9%と10%であった。
【0165】
【化17】
【0166】(増感色素GおよびHをそれぞれ、ハロゲ
ン化銀1モル当り、大サイズ乳剤(高感側乳剤E−1)
に対しては8.0×10-5モル、小サイズ乳剤(低感側
乳剤E−2)に対しては10.7×10-5モル添加し
た。) さらに、以下の化合物Iを赤感層にハロゲン化銀1モル
当たり3.0×10-3モル添加した。
【0167】
【化18】
【0168】(比較赤感層用乳剤F−1、2の調整)乳
剤B−1と粒子形成時の温度を下げ並びに増感色素の種
類を下記のごとく変える以外は、乳剤B−1、2の調整
条件と同様にして比較赤感層用高感側乳剤F―1、比較
赤感層用低感側乳剤F―2を作製した。粒子サイズは高
感側乳剤F−1が平均辺長0.57μm、低感側乳剤F
−2が平均辺長0.43μmであり、辺長の変動係数は
各々9%と10%であった。増感色素GおよびHをそれ
ぞれ、ハロゲン化銀1モル当り、大サイズ乳剤(高感側
乳剤F−1)に対しては1.0×10-4モル、小サイズ
乳剤(低感側乳剤F−2)に対しては1.34×10-4
モル添加した。さらに、化合物Iを赤感層にハロゲン化
銀1モル当たり3.0×10-3モル添加した。
【0169】(第一層塗布液調製)イエローカプラー
(ExY)57g、色像安定剤(Cpd−1)7g、色
像安定剤(Cpd−2)4g、色像安定剤(Cpd−
3)7g、色像安定剤(Cpd−8)2gを溶媒(So
lv−1)21g及び酢酸エチル80mlに溶解し、こ
の液を4gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを
含む23.5質量%ゼラチン水溶液220g中に高速攪
拌乳化機(ディゾルバー)で乳化分散し、水を加えて9
00gの乳化分散物Aを調製した。一方、前記乳化分散
物Aと乳剤A−1、A−2を混合溶解し、後記組成とな
るように第一層塗布液を調製した。乳剤塗布量は、銀量
換算塗布量を示す。
【0170】第二層〜第七層用の塗布液も第一層塗布液
と同様の方法で調製した。各層のゼラチン硬化剤として
は、1−オキシ−3,5−ジクロロ−s−トリアジンナ
トリウム塩(H−1)、(H−2)、(H−3)を用い
た。また、各層にAb−1、Ab−2、Ab−3、及び
Ab−4をそれぞれ全量が15.0mg/m2、60.
0mg/m2,5.0mg/m2及び10.0mg/m2
となるように添加した。
【0171】
【化19】
【0172】
【化20】
【0173】また、緑感性乳剤層および赤感性乳剤層に
対し、1−(3−メチルウレイドフェニル)−5−メル
カプトテトラゾールを、それぞれハロゲン化銀1モル当
り1.0×10-3モルおよび5.9×10-4モル添加し
た。さらに、第二層、第四層、第六層および第七層に
も、それぞれ0.2mg/m 2、0.2mg/m2、0.
6mg/m2、0.1mg/m2となるように添加した。
また、青感性乳剤層および緑感性乳剤層に対し、4−ヒ
ドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザイ
ンデンを、それぞれハロゲン化銀1モル当たり、1×1
-4モル、2×10-4モル添加した。また、赤感性乳剤
層にメタクリル酸とアクリル酸ブチルの共重合体ラテッ
クス(質量比1:1、平均分子量200000〜400
000)を0.05g/m2を添加した。また第二層、
第四層および第六層にカテコール−3,5−ジスルホン
酸二ナトリウムをそれぞれ6mg/m2、6mg/m2
18mg/m2となるように添加した。また、イラジエ
ーション防止のために、以下の染料(カッコ内は塗布量
を表す)を添加した。
【0174】
【化21】
【0175】(層構成)以下に、各層の構成を示す。数
字は塗布量(g/m2)を表す。ハロゲン化銀乳剤は、
銀換算塗布量を表す。
【0176】支持体 ポリエチレン樹脂ラミネート紙 [第一層側のポリエチレン樹脂に白色顔料(TiO2
含有率16質量%、ZnO;含有率4質量%)と蛍光増
白剤(4,4′−ビス(5−メチルベンゾオキサゾリ
ル)スチルベン。含有率0.03質量%)、青味染料
(群青、含有率0.33質量%)を含む。ポリエチレン
樹脂の量は29.2g/m2
【0177】 第一層(青感性乳剤層) ハロゲン化銀乳剤A−1、A−2 0.24 ゼラチン 1.25 イエローカプラー(ExY) 0.57 色像安定剤(Cpd−1) 0.07 色像安定剤(Cpd−2) 0.04 色像安定剤(Cpd−3) 0.07 色像安定剤(Cpd−8) 0.02 溶媒(Solv−1) 0.21
【0178】 第二層(混色防止層) ゼラチン 1.15 混色防止剤(Cpd−4) 0.10 色像安定剤(Cpd−5) 0.018 色像安定剤(Cpd−6) 0.13 色像安定剤(Cpd−7) 0.07 溶媒(Solv−1) 0.04 溶媒(Solv−2) 0.12 溶媒(Solv−5) 0.11
【0179】 第三層(緑感性乳剤層) ハロゲン化銀乳剤C―1、C―2 0.14 ゼラチン 1.21 マゼンタカプラー(ExM) 0.15 紫外線吸収剤(UV−A) 0.14 色像安定剤(Cpd−2) 0.003 色像安定剤(Cpd−4) 0.002 色像安定剤(Cpd−6) 0.09 色像安定剤(Cpd−8) 0.02 色像安定剤(Cpd−9) 0.01 色像安定剤(Cpd−10) 0.01 色像安定剤(Cpd−11) 0.0001 溶媒(Solv−3) 0.09 溶媒(Solv−4) 0.18 溶媒(Solv−5) 0.17
【0180】 第四層(混色防止層) ゼラチン 0.68 混色防止剤(Cpd−4) 0.06 色像安定剤(Cpd−5) 0.011 色像安定剤(Cpd−6) 0.08 色像安定剤(Cpd−7) 0.04 溶媒(Solv−1) 0.02 溶媒(Solv−2) 0.07 溶媒(Solv−5) 0.065
【0181】 第五層(赤感性乳剤層) ハロゲン化銀乳剤E−1、E−2 0.16 ゼラチン 0.95 シアンカプラー(ExC−1) 0.023 シアンカプラー(ExC−2) 0.05 シアンカプラー(ExC−3) 0.17 紫外線吸収剤(UV−A) 0.055 色像安定剤(Cpd−1) 0.22 色像安定剤(Cpd−7) 0.003 色像安定剤(Cpd−9) 0.01 色像安定剤(Cpd−12) 0.01 溶媒(Solv−8) 0.05
【0182】 第六層(紫外線吸収層) ゼラチン 0.46 紫外線吸収剤(UV−B) 0.35 化合物(S1−4) 0.0015 溶媒(Solv−7) 0.18
【0183】 第七層(保護層) ゼラチン 1.00 ポリビニルアルコールのアクリル変性共重合体 (変性度17%) 0.4 流動パラフィン 0.02 界面活性剤(Cpd−13) 0.02
【0184】
【化22】
【0185】
【化23】
【0186】
【化24】
【0187】
【化25】
【0188】
【化26】
【0189】
【化27】
【0190】
【化28】
【0191】
【化29】
【0192】
【化30】
【0193】
【化31】
【0194】
【化32】
【0195】この様にして本発明の試料101を作製し
た。乳剤を乳剤B―1、B―2(青感光層)、乳剤D―
1、D―2(緑感光層)、乳剤F―1、F―2(赤感光
層)に置き換えた比較用試料102を作製した。さらに
試料101に対し表2の様な変更を加えて感光材料10
3〜110を作製した。
【0196】
【表2】
【0197】
【化33】
【0198】得られた試料について、以下に示す測定を
行った。この測定により得た試料の特性を表3〜6に示
す。
【0199】<センシトメトリー(高照度階調特性の測
定)>塗布試料に対して、高照度露光用感光計(山下電
装(株)製HIE型)を用いて、センシトメトリー用の
階調露光を与えた。この際、420nm〜475nmの
光を透過するバンドパスフィルターを用いて青色露光時
のセンシトメトリーを行った。また、505nm〜57
5nmを透過するバンドパスフィルターを用いて緑色露
光時のセンシトメトリーを行った。さらに605nmよ
り長波の光を透過するシャープカットフィルターを用い
て赤色露光時のセンシトメトリーを行った。露光後は、
以下に記す現像処理Aを行った。
【0200】−現像処理A− 上記の感光材料試料を127mm幅のロール状に加工
し、富士写真フイルム(株)製ミニラボプリンタープロ
セッサーPP350を用いて感光材料試料に平均濃度の
ネガティブフイルムから像様露光を行い、下記処理工程
にて使用した発色現像補充液の容量が発色現像タンク容
量の2倍となるまで連続処理(ランニングテスト)を行
った。このランニング処理液を用いた処理を処理Aとし
た。
【0201】 処理工程 温度 時間 補充量 発色現像 38.5℃ 45秒 45mL 漂白定着 38.0℃ 45秒 35mL リンス1 38.0℃ 20秒 − リンス2 38.0℃ 20秒 − リンス3 38.0℃ 20秒 − リンス4 38.0℃ 20秒 121mL 乾燥 80℃ (注) * 感光材料1m2あたりの補充量 **富士写真フイルム(株)製リンスクリーニングシス
テムRC50Dををリンス(3)に装着し、リンス
(3)からリンス液を取り出してポンプにより逆浸透モ
ジュール(RC50D)へ送る。同槽で送られた透過水
はリンス(4)に供給し、濃縮液はリンス(3)に戻
す。逆浸透モジュールへの透過水量は50〜300mL
/分を維持するようにポンプ圧を調整し、1日10時間
温調循環させた。リンスは(1)から(4)への4タン
ク向流方式とした。
【0202】各処理液の組成は以下の通りである。 [発色現像液] [タンク液] 〔補充液〕 水 800mL 800mL 蛍光増白剤(FL−1) 2.2g 5.1g 蛍光増白剤(FL−2) 0.35g 1.75g トリイソプロパノールアミン 8.8g 8.8g ポリエチレングリコール平均分子量300 10.0g 10.0g エチレンジアミン4酢酸 4.0g 4.0g 亜硫酸ナトリウム 0.10g 0.20g 塩化カリウム 10.0g − 4,5−ジヒドロキシベンゼン− 1,3−ジスルホン酸ナトリウム 0.50g 0.50g ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナート エチル)ヒドロキシルアミン 8.5g 14.0g 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N− (β−メタンスルホンアミドエチル)アニリン ・3/2硫酸塩・モノハイドレード 4.8g 14.0g 炭酸カリウム 26.3g 26.3g 水を加えて全量 1000mL 1000mL pH(25℃、硫酸とKOHで調整)10.15
【0203】 [漂白定着液] [タンク液] [補充液] 水 800mL 800mL チオ硫酸アンモニウム(750g/mL)107mL 214mL m−カルボキシベンゼンスルフィン酸 8.3g 16.5g エチレンジアミン4酢酸鉄(III)アンモニウム47.0g 94.0g エチレンジアミン4酢酸 1.4g 2.8g 硝酸(67%) 16.5g 33.0g イミダゾール 14.6g 29.2g 亜硫酸アンモニウム 16.0g 32.0g メタ重亜硫酸カリウム 23.1g 46.2g 水を加えて全量 1000mL 1000mL pH(25℃、硝酸とアンモニア水で調整)6.5 6.5
【0204】 [リンス液] [タンク液] [補充液] 塩素化イソシアヌール酸ナトリウム 0.02g 0.02g 脱イオン水(電導度5μS/cm以下)1000mL 1000mL pH(25℃) 6.5 6.5
【0205】上述した現像処理をした後の発色濃度を測
定し、10-4秒露光での各分解露光での濃度0.5を与
える光量と濃度2.0の値を与える光量を求めその比を
整理した。
【0206】<L***値の測定>先に定義した発色
現像処理後の未露光部L***値は、日立製作所社製
C−2000カラーアナラーザーおよびキセノン常用光
源により測定し、D65を白色点としてL***色度
空間上の測色値を求めた。
【0207】<波長λnmにおける反射濃度A(λ)の
測定>特定の波長おける、発色現像処理後の未露光部の
反射濃度、並びに未処理感光材料の反射濃度を、日立製
作所社製U−3410型スペクトロフォトメーターを用
いて測定した。
【0208】<文字品質評価>富士フィルム(株)社製
のフロンティア350を改良して用いて年賀状用ポスト
カードに用いられている定型文字と住所・氏名のモデル
パターンを上記の感光材料101〜110に露光し、上
記処理を行った後に、文字品質を評価した。評価基準は
以下の通りである。 ◎ 文字が非常にはっきり見える。 ○ 文字がはっきり見える。 △ 文字の端部がややにじみやや見にくい。 × 文字が滲んで見にくい。
【0209】
【表3】
【0210】
【表4】
【0211】
【表5】
【0212】
【表6】
【0213】表6の結果より、本発明によりデジタル露
光での文字品質が非常に良いことが判る。
【0214】また、以下に示す現像処理Bを行い、同様
に評価したところ本発明の感光材料は、好ましい性能を
示す事が確認された。
【0215】現像処理B 上記の感光材料試料を127mm幅のロール状に加工
し、処理時間、処理温度を変えられるように富士写真フ
イルム(株)製ミニラボプリンタープロセッサーPP3
50を改造した実験処理装置用いて感光材料試料に平均
濃度のネガティブフイルムから像様露光を行い、下記処
理工程にて使用した発色現像補充液の容量が発色現像タ
ンク容量の2倍となるまで連続処理(ランニングテス
ト)を行った。このランニング処理液を用いた処理を処
理Bとした。
【0216】 処理工程 温度 時間 補充量 発色現像 45.0℃ 20秒 45mL 漂白定着 40.0℃ 20秒 35mL リンス1 40.0℃ 8秒 − リンス2 40.0℃ 8秒 − リンス3 40.0℃ 8秒 − リンス4 38.0℃ 8秒 121mL 乾燥 80℃ 15秒 (注) * 感光材料1m2あたりの補充量 **富士写真フイルム(株)製リンスクリーニングシス
テムRC50Dををリンス(3)に装着し、リンス
(3)からリンス液を取り出してポンプにより逆浸透モ
ジュール(RC50D)へ送る。同槽で送られた透過水
はリンス(4)に供給し、濃縮液はリンス(3)に戻
す。逆浸透モジュールへの透過水量は50〜300mL
/分を維持するようにポンプ圧を調整し、1日10時間
温調循環させた。リンスは(1)から(4)への4タン
ク向流方式とした。
【0217】各処理液の組成は以下の通りである。 [発色現像液] [タンク液] 〔補充液〕 水 800mL 800mL 蛍光増白剤(FL−3) 4.0g 8.0g 残色低減剤(SR−1) 3.0g 5.5g トリイソプロパノールアミン 8.8g 8.8g p−トルエンスルホン酸ナトリウム 10.0g 10.0g エチレンジアミン4酢酸 4.0g 4.0g 亜硫酸ナトリウム 0.10g 0.10g 塩化カリウム 10.0g ― 4,5−ジヒドロキシベンゼン− 1,3−ジスルホン酸ナトリウム 0.50g 0.50g ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナート エチル)ヒドロキシルアミン 8.5g 14.0g 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N− (β−メタンスルホンアミドエチル)アニリン ・3/2硫酸塩・モノハイドレード 7.0g 19.0g 炭酸カリウム 26.3g 26.3g 水を加えて全量 1000mL 1000mL pH(25℃、硫酸とKOHで調整) 10.25 12.6
【0218】
【化34】
【0219】 [漂白定着液] [タンク液] [補充液] 水 800mL 800mL チオ硫酸アンモニウム(750g/mL)107mL 214mL コハク酸 29.5g 59.0g エチレンジアミン4酢酸鉄(III)アンモニウム47.0g 94.0g エチレンジアミン4酢酸 1.4g 2.8g 硝酸(67%) 17.5g 35.0g イミダゾール 14.6g 29.2g 亜硫酸アンモニウム 16.0g 32.0g メタ重亜硫酸カリウム 23.1g 46.2g 水を加えて全量 1000mL 1000mL pH(25℃、硝酸とアンモニア水で調整)6.00 6.00
【0220】 [リンス液] [タンク液] [補充液] 塩素化イソシアヌール酸ナトリウム 0.02g 0.02g 脱イオン水(電導度5μS/cm以下)1000mL 1000mL pH(25℃) 6.5 6.5
【0221】[実施例2]層構成を下記のように変えて
薄層化した試料を調製し、実施例1で作製した試料10
1〜110に対応する試料201〜210を作製し、実
施例1と同様にして処理し、評価を行った。結果は実施
例1の結果と同様で、この結果から、薄層化した試料の
超迅速処理でも本発明の効果が確かめられた。
【0222】基本試料201の作製条件を以下に示す。 第一層(青感性乳剤層) 乳剤 0.24 ゼラチン 1.25 イエローカプラー(ExY) 0.57 色像安定剤(Cpd−1) 0.07 色像安定剤(Cpd−2) 0.04 色像安定剤(Cpd−3) 0.07 色像安定剤(Cpd−8) 0.02 溶媒(Solv−1) 0.21
【0223】 第二層(混色防止層) ゼラチン 0.60 混色防止剤(Cpd−19) 0.09 色像安定剤(Cpd−5) 0.007 色像安定剤(Cpd−7) 0.007 紫外線吸収剤(UV−C) 0.05 溶媒(Solv−5) 0.11
【0224】 第三層(緑感性乳剤層) 乳剤 0.14 ゼラチン 0.73 マゼンタカプラー(ExM) 0.15 紫外線吸収剤(UV−A) 0.05 色像安定剤(Cpd−2) 0.02 色像安定剤(Cpd−7) 0.008 色像安定剤(Cpd−8) 0.07 色像安定剤(Cpd−9) 0.03 色像安定剤(Cpd−10) 0.009 色像安定剤(Cpd−11) 0.0001 溶媒(Solv−3) 0.06 溶媒(Solv−4) 0.11 溶媒(Solv−5) 0.06
【0225】 第四層(混色防止層) ゼラチン 0.48 混色防止層(Cpd−4) 0.07 色像安定剤(Cpd−5) 0.006 色像安定剤(Cpd−7) 0.006 紫外線吸収剤(UV−C) 0.04 溶媒(Solv−5) 0.09
【0226】 第五層(赤感性乳剤層) 乳剤 0.12 ゼラチン 0.59 シアンカプラー(ExC−2) 0.13 シアンカプラー(ExC−3) 0.03 色像安定剤(Cpd−7) 0.01 色像安定剤(Cpd−9) 0.04 色像安定剤(Cpd−15) 0.19 色像安定剤(Cpd−18) 0.04 紫外線吸収剤(UV−7) 0.02 溶媒(Solv−5) 0.09
【0227】 第六層(紫外線吸収層) ゼラチン 0.32 紫外線吸収剤(UV−C) 0.42 溶媒(Solv−7) 0.08
【0228】 第七層(保護層) ゼラチン 0.70 ポリビニルアルコールのアクリル変性共重合体 (変性度17%) 0.04 流動パラフィン 0.01 界面活性剤(Cpd−13) 0.01 ポリジメチルシロキサン 0.01 二酸化珪素 0.003
【0229】[実施例3]実施例1、2で作製した試料
を用いて、レーザー走査露光によって画像形成を行っ
た。レーザー光源としては、半導体レーザーGaAlA
s(発振波長808.5nm)を励起光源としたYAG
固体レーザー(発振波長946nm)を反転ドメイン構
造を有するLiNbO3のSHG結晶により波長変換し
て取り出した473nmと、半導体レーザーGaAlA
s(発振波長808.7nm)を励起光源としたYVO
4固体レーザー(発振波長1064nm)を反転ドメイ
ン構造を有するLiNbO3のSHG結晶により波長変
換して取り出した532nmと、AlGaInP(発振
波長約680nm:松下電産製タイプNo.LN9R2
0)とを用いた。3色のそれぞれのレーザー光はポリゴ
ンミラーにより走査方向に対して垂直方向に移動し、試
料上に、順次走査露光できるようにした。半導体レーザ
ーの温度による光量変動は、ペルチェ素子を利用して温
度が一定に保たれることで抑えられている。実効的なビ
ーム径は、40μmで、走査ピッチは21μm(120
0dpi)であり、1画素あたりの平均露光時間は、
0.8×10-7秒であった。露光後、発色現像処理Bに
より処理を行ったところ、実施例1、2での結果と同
様、本発明の試料は、上記レーザー走査露光を用いた画
像形成に適していることが分かった。
【0230】
【発明の効果】以上、本発明によれば、デジタル露光用
途(高照度露光)に適し、現像処理時の圧力耐性が高
く、高速処理(大量処理)可能で高画質なプリントシス
テムを実現できるハロゲン化銀カラー感光材料を提供す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米山 博之 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H016 AB03 2H023 BA02 CA01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 10-4秒の高照度で露光した場合に、青
    色フィルターを通した分解露光時にイエロー発色濃度
    0.5の反射濃度を与える露光量に対しイエロー発色濃
    度2.0の反射濃度を与える露光量が4倍未満であり、
    緑色フィルターを通した分解露光時にマゼンタ発色濃度
    0.5の反射濃度を与える露光量に対しマゼンタ発色濃
    度2.0の反射濃度を与える露光量が8倍未満であり、
    赤色フィルターを通した分解露光時にシアン発色濃度
    0.5の反射濃度を与える露光量に対しシアン発色濃度
    2.0の反射濃度を与える露光量が5倍未満であるハロ
    ゲン化銀カラー写真感光材料であって、 発色現像処理後の未露光部における、波長λnmでの反
    射濃度A(λ)が、450nmで0.08以下、550
    nmで0.10以下、及び650nmで0.04以上
    0.08以下であることを特徴とするハロゲン化銀カラ
    ー写真感光材料。
  2. 【請求項2】 前記発色現像処理前の感光材料におけ
    る、波長λnmでの反射濃度A(λ)が、以下の
    (1)、(2)および(3)の条件を満たすことを特徴
    とする請求項1に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材
    料。 (1)473nmにおける反射濃度が、0.15以上
    0.70以下 (2)532nmにおける反射濃度が、0.25以上
    0.80以下 (3)685nmにおける反射濃度が、0.65以上
    0.85以下
  3. 【請求項3】 前記感光材料を構成する層の少なくとも
    1層に、有機配位子を有するイリジウム化合物を含有す
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載のハロゲン化
    銀カラー写真感光材料。
  4. 【請求項4】 前記感光材料を構成する層の少なくとも
    1層に、下記一般式(I)の化合物を含有することを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のハロゲン化銀
    カラー写真感光材料 一般式(I):X―(L)n―Y (一般式(I)中、Xはハロゲン化銀への吸着基を表
    す。Lは炭素原子、窒素原子、硫黄原子および酸素原子
    のうち少なくとも1種を含む原子または原子団からなる
    2価の連結基を表す。Yは還元性基を表す。nは0また
    は1の整数を表す。)
  5. 【請求項5】 前記感光材料を構成する層の少なくとも
    1層に、ヨウドイオンを含有することを特徴とする請求
    項1〜4のいずれかに記載のハロゲ化銀カラー写真感光
    材料。
  6. 【請求項6】 前記発色現像処理後の未露光部におけ
    る、波長λnmでの反射濃度A(λ)が、450nmで
    0.07以下、550nmで0.09以下、及び650
    nmで0.04以上0.07以下であることを特徴とす
    る請求項1〜5のいずれかに記載のハロゲン化銀カラー
    写真感光材料。
  7. 【請求項7】 前記発色現像処理後の未露光部におけ
    る、波長λnmでの反射濃度A(λ)が、450nmで
    0.05以下、550nmで0.07以下、及び650
    nmで0.05以上0.06以下であることを特徴とす
    る請求項1〜5のいずれかに記載のハロゲン化銀カラー
    写真感光材料。
  8. 【請求項8】 前記発色現像処理後の未露光部におけ
    る、波長λnmでの反射濃度A(λ)の濃度比が、下記
    条件式(I)および(II)を満たすことを特徴とする請
    求項4又は5に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材
    料。 (I)1.0≦A(550)/A(450)≦1.4 (II)0.6≦A(650)/A(450)≦1.2
  9. 【請求項9】 前記発色現像処理後の未露光部の色度が
    下記条件〔A〕を満たすことを特徴とする請求項1〜8
    のいずれかに記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。 条件〔A〕 91≦L*≦96、0≦a*≦2.0、−9.0≦b*
    −3.0
  10. 【請求項10】 前記発色現像処理後の未露光部の色度
    が下記条件〔B〕を満たすことを特徴とする請求項1〜
    8のいずれかに記載のハロゲン化銀カラー写真感光材
    料。 条件〔B〕 91≦L*≦96、0.3≦a*≦1.6、−8.0≦b
    *≦−4.8
  11. 【請求項11】 前記発色現像処理後の未露光部の色度
    が下記条件〔C〕を満たすことを特徴とする請求項1〜
    8のいずれかに記載のハロゲン化銀カラー写真感光材
    料。 条件〔C〕 93≦L*≦96、0.3≦a*≦1.6、−8.0≦b
    *≦−4.8
  12. 【請求項12】 前記感光材料を構成する層の少なくと
    も1層に、顔料を含有することを特徴とする請求項1〜
    11のいずれかに記載のハロゲン化銀カラー写真感光材
    料。
  13. 【請求項13】 前記顔料が、インダントロン顔料、イ
    ンジゴ顔料、トリアリールカルボニウム顔料、アゾ顔
    料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、及びジケト
    ピロロピロール顔料からなる群より選ばれる少なくとも
    1種であることを特徴とする請求項12に記載のハロゲ
    ン化銀カラー写真感光材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005010610A1 (ja) * 2003-07-23 2005-02-03 Konica Minolta Photo Imaging, Inc. ハロゲン化銀カラー写真感光材料
WO2005015307A1 (ja) * 2003-08-06 2005-02-17 Konica Minolta Photo Imaging, Inc. ハロゲン化銀カラー写真感光材料
WO2005024511A1 (ja) * 2003-09-02 2005-03-17 Konica Minolta Photo Imaging, Inc. ハロゲン化銀カラー写真感光材料
WO2009090809A1 (ja) * 2008-01-15 2009-07-23 Nippon Shokubai Co., Ltd. 熱可塑性樹脂組成物とそれを用いた樹脂成形品および偏光子保護フィルムならびに樹脂成形品の製造方法

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