JP2002349365A - 蒸発燃料処理装置の故障診断装置 - Google Patents
蒸発燃料処理装置の故障診断装置Info
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Abstract
た場合でも、診断機会をむやみに減少させることなく正
確な故障診断を行える蒸発燃料処理装置の故障診断装置
を提供する。 【解決手段】 燃料タンク1内を所定負圧P1まで減圧
させたあと大気と遮断された密閉状態での圧力上昇度合
ΔPを監視して故障診断を行う。そして診断時におい
て、燃料タンク1内の圧力検出値Pnと所定上昇率で増
加する参照値Mとを比較し、圧力検出値Pnが参照値M
を超えている間は圧力検出値Pnの更新を中断し、圧力
検出値が参照値M以下になると圧力検出値Pnの更新を
再開する。
Description
生する蒸散燃料が大気中に放出されるのを防止するため
の蒸発燃料処理装置の故障を診断する装置に関する。
は、燃料タンク内を所定負庄まで減圧させた後、大気と
遮断された密閉状態として圧力上昇度合を監視して所定
以上の圧力上昇が検出されると故障と診断する技術が開
示されている。このような方式を採用する場合におい
て、タンク内の燃料が激しく揺れて飛び跳ねるスロッシ
ュが発生すると、タンク内圧も大きく変動するため、誤
診断する可能性がある。
タンク内に負圧を所定期間導入し、タンク内圧が所定値
以下とならない場合は故障と診断する方式において、タ
ンク内圧の変動量ΔPが所定値以上の場合はタンク内の
燃料のスロッシュ発生と判定して診断処理を中止し、タ
ンク内圧がスロッシュ判定前の検出値Psより小さくな
ると診断処理を再開する発明が開示されている。このた
め、特開2000−161150号公報に記載の技術
に、特開平6−159157号公報に記載の手法を適用
して上述の問題を解決することが考えられる。
000−161150号公報に記載の技術は、減圧後の
復圧状況をモニタする方式であり、モニタ期問中は正常
時でもタンク内圧が漸増する特性を示すため、特開平6
−159157号公報に記載の手法のように圧力検出値
が急上昇発生前の圧力以下にならないと診断処理が再開
されない手法を適用すると、診断処理を再開させること
ができず、圧力急上昇検知時は毎回故障診断処理が中止
されることになり、診断機会が著しく減少してしまう問
題が生じる。
力が急上昇した場合でも、診断機会をむやみに減少させ
ることなく正確な故障診断を行える蒸発燃料処理装置の
故障診断装置を提供することを目的とする。
ンク内を所定負圧まで減圧させたあと大気と遮断された
密閉状態での圧力上昇度合を監視して故障診断を行う蒸
発燃料処理装置の故障診断装置は、燃料タンク内の圧力
検出値を、所定上昇率で増加する参照値とを比較して、
圧力検出値が参照値を超えている間は圧力検出値の更新
を中断し、圧力検出値が参照値以下になると圧力検出値
の更新を再開するようにしている。
参照値を超えている間はその更新を中断すると、スロッ
シュ等でタンク内圧が急上昇した場合の誤判定が防止さ
れる。また、参照値は所定上昇率で増加するため、減圧
後の復圧過程でタンク内圧の急上昇が発生した後の圧力
検出値が急上昇前の圧力まで低下する前に参照値以下に
なる。このため、圧力検出値が参照値以下になると圧力
検出値の更新を再開することで、診断機会をむやみに減
少させることがなくなる。
る参照値と圧力検出値とを比較し、圧力検出値が参照値
を超えている間は検出した圧力検出値を無効として参照
値を超える前の圧力検出値に置き換え、参照値以下にな
ると、その時点での圧力検出値に参照値を超える前の圧
力検出値を置き換えるようにしてもよい。このようにす
ると、診断機会をむやみに減少させることがなくなり、
誤判定を確実に防止できる。
検出値とを比較し、圧力検出値が参照値を超えている間
は検出した圧力検出値を無効として、比較時の参照値を
タンク内圧力として圧力検出値と置き換え、参照値以下
になると、その時点での圧力検出値に参照値を置き換え
るようにしてもよい。このようにすると、診断機会をむ
やみに減少させることがなくなり、誤判定を確実に防止
できる。
検知する検出手段の出力そのものであっても良いが、検
出手段の出力を、フィルターを介して処理したものであ
っても良い。このようにフィルター処理したものを圧力
検出値として用いると、検出手段の検出誤差や小さな変
動はフィルターで平均化され、フィルターの許容量を超
える大きな変動のみが参照値と比較されて処理されるの
で、安定した診断処理性能を確保することができる。
を用いて説明する。本形態にかかる蒸発燃料処理装置で
あるエバポパージシステムは、図1に示すように、自動
車等の車両に装備される燃料タンク1内に発生する蒸散
燃料(ベーパ)が大気中に放出されるのを防止するため
のものである。このシステムは、燃料タンク1からの蒸
散燃料を、ベーパ通路2につながるキャニスタ3内にベ
ーパ通路2を通して導入し、このキャニスタ3内に吸着
された蒸散燃料を所定条件下でパージ通路4を介して内
燃機関5の吸気通路6へ放出(パージ)するように構成
されている。
閉手段としてパージソレノイドバルブ7が介装されてい
る。キャニスタ3には大気導入部12を開閉するベント
ソレノイドバルブ8が取り付けられている。パージソレ
ノイドバルブ7及びベントソレノイドバルブ8は、故障
診断時に使用されるものである。これらのパージソレノ
イドバルブ7及びベントソレノイドバルブ8は、制御手
段としてのエンジンコントロールユニット(以下「EC
U」と記す)11と接続されていて、ECU11からの
制御信号に基づいて開閉制御されるようになっている。
と開状態となってパージ通路4を開放し、オフされると
閉状態となってパージ通路4を閉鎖する。ベントソレノ
イドバルブ8は、オフでは大気導入部12を開放し、オ
ンされると大気導入部12を閉鎖する。このエバポパー
ジシステムにおいては、通常パージソレノイドバルブ7
はオンされ、ベントソレノイドバルブ8はオフされてい
る。そして、故障判定するための判定条件が設立する
と、パージソレノイドバルブ7をオフしてパージ通路4
を閉鎖し、ベントソレノイドバルブ8をオンして大気導
入部12を閉鎖して燃料タンク1内を大気圧程度まで増
圧する。そして、この状態でパージソレノイドバルブ7
をオンしてパージ通路4を開放し、燃料タンク1と吸気
通路6とを、ベーパ通路2、パージ通路4を介して連通
し、吸気通路6内の負圧作用によりタンク内圧を所定負
圧P1まで減圧する。
ての燃料レベルセンサ9が取り付けられていて、タンク
内の燃料残量を検出できるようになっている。燃料タン
ク1には、圧力検出手段となる圧力センサ10が取り付
けられていて、タンク内圧力である圧力検出値Pnを検
出できるようになっている。燃料タンク1には、燃料温
度検出手段としての燃料温度センサ20が取り付けられ
ていて、タンク内の燃料温度を検出できるようになって
いる。これらの燃料レベルセンサ9、圧力センサ10、
燃料温度センサ20からの検出情報はECU11へ送ら
れるようになっている。燃料タンク1の給油口17に
は、着脱自在なフィラーキャップ16が装着されてい
る。このフィラーキャップ16は、給油口17へ正常に
装着された状態では給油口17を密閉状態とし、給油口
17から燃料タンク1内へ大気導入がなされないように
構成されている。 (第1の形態)このように構成されるエバポパージシス
テムには、エバポパージシステムの故障により蒸散燃料
が大気中に放出するのを防止すべく、エバポパージシス
テムのリーク故障を検知する故障診断装置が備えられて
いる。この故障診断装置は、図2に示すように、パージ
ソレノイドバルブ7及びベントソレノイドバルブ8を制
御することで、燃料タンク1内を所定負圧P1まで減圧
させたあと大気と遮断された密閉状態での燃料タンク1
内の圧力上昇度合(ΔP)を監視して故障判定を行うも
のである。
7及びベントソレノイドバルブ8を制御して、燃料タン
ク1内を所定負圧P1まで減圧させたあと大気と遮断さ
れた密閉状態での圧力上昇度合ΔP(所定負圧P1から
の圧力上昇量)を監視するとともに、燃料タンク1内の
圧力検出値Pnと所定上昇率で増加する参照値Mとを比
較し、その結果に応じて圧力検出値の更新を中断したり
再開して故障診断を行う故障診断手段13を備えてい
る。本形態において、故障診断手段13はECU11が
備えているが、ECU11と個別に設けても良い。
タであって、図示しないメモリーに図2に示すように、
故障診断手段13で用いる参照値Mのマッピングデータ
や判定値Lが予め記憶されている。参照値Mは、単位時
間当たり(更新期間中)に所定率で上昇するであろう燃
料タンク1内の上昇予測圧力である。図3において、縦
軸は圧力を示し、横軸は時間を示す。
示すフローチャートを基に説明する。図4において、ス
テップS1において、エンジン回転数Ne、エンジン負
荷Evを図示しない回転センサ及びスロットル開度セン
サ等の検出手段より検出して読み込む他、水温、吸気
温、空燃比学習値、燃料残量等の各運転状態を読込み、
ステップS2においてステップS1で読み込んだ検出値
に基づき判定条件が成立しているか否かを判断する。ス
テップS2での判断時に判定条件が成立していると、ス
テップS3に進んで故障診断を開始し、判定条件が成立
していなければ故障診断は実行しないで処理を終了す
る。
バルブ7をオンしてタンク内圧を減圧する。この減圧
は、ステップS4において所定負圧P1となるまで行わ
れ、所定負圧P1となるとステップS5に進む。ステッ
プS5では図示しないタイマーによって計測される更新
期間(更新時間)が判断される。例えば、更新期間を
0.5秒とすると、この時間を経過するとステップS6
に進む。更新期間は、上述の時間に限定されるものでは
なく、エンジン1の負圧能力や制御周期等を考慮して適
宜設定すればよい。ステップS6ではタンク内圧Pnを
検出し、ステップS7に進んで参照値Mが図3のマップ
情報から読み出されてステップS8に進む。
値Mとが比較され、圧力検出値Pnが参照値Mを超えて
いない場合には、ステップS9に進んで、圧力検出値P
nからタンク内の圧力上昇度合ΔP、すなわちPn−P
1を算出する。ステップS8において、圧力検出値Pn
が参照値Mを超える場合には、スロッシュによる過度な
圧力変動であるとしてステップS10に進む。ステップ
S10では、圧力検出値Pnを更新せずにステップS8
で判断が行われる前の、前回の圧力検出値Pn−1に置
き換え、ステップS9に進んで圧力上昇度合ΔPを算出
する。
実線で示すように参照値Mの範囲内の場合には検出した
圧力検出値Pnをそのまま使用し、例えば更新期間Aに
おいて圧力検出値Pnが破線で示すように参照値Mの範
囲を超える場合には、検出した圧力検出値Pnは用いず
に、更新期間A直前の圧力検出値Pn−1を用いてタン
ク内の圧力上昇度合ΔPを算出する。
度合ΔPと判定値Lとを比較し、圧力上昇度合ΔPが判
定値Lを超えると、エバポパージシステムにリーク(洩
れ)がある可能性があるものとしてステップS12に進
む。ステップS12ではリーク可能性有りと判定された
回数をカウントし、続くステップS13にてカウント回
数が所定回数(例えば2回)に達しているか否かを判定
する。所定回数に達している場合はステップS14で図
示しない警告灯を点灯して故障であることを警告して処
理を終了する。ステップS13でカウント回数が所定回
数に達していないと判断された場合はステップS3に戻
り、以降の処理を繰り返す。
度合ΔPが判定値Lを超えていなければ、ステップS1
5に進んで複圧量測定期間が終了したか否か、すなわち
所定負圧P1に減圧してから所定時間が経過したか否か
が判断される。そして、計測時間が経過している場合は
燃料系にリーク(洩れ)がないものと判断して処理を終
了する。一方、計測時間が経過していない場合はステッ
プS5に戻り、更新期間が経過すると、新たにタンク内
圧力Pnを検出するとともに、新たな更新期間にかかる
参照値Mを読み出す。そして、これらステップS5から
S11までは、圧力上昇度合ΔPが判定値Lを超えるま
で、あるいは複圧量測定期間が終了するまで実行され
る。
Pnが参照値Mを超えている間は、圧力検出値Pnの更
新を中断し、前回の圧力検出値Pn−1を用いて圧力上
昇度合ΔPを算出して故障診断するので、スロッシュ等
でタンク内圧が急上昇した場合でも誤判定を防止するこ
とができ、正確な判定が可能になる。参照値Mは経過期
間毎に所定上昇率で増加するため、減圧後の復圧過程で
タンク内圧の急上昇が発生した後の圧力検出値が急上昇
前の圧力まで低下する前に参照値M以下になる。このた
め、圧力検出値Pnが参照値M以下になって圧力検出値
Pnの更新を再開することで、常に最新の圧力検出値P
nを用いて圧力上昇度合ΔPを算出して故障診断が行え
るので、診断機会をむやみに減少させることがなくな
り、診断機会を確保しながら診断精度を向上させること
ができる。
0の出力をフィルタ処理したものが使用されている。こ
れにより小さな変動はフィルタで処理し、大きな変動は
参照値Mとの比較で処理することができ、圧力上昇度合
ΔPを的確に算出して故障診断を行うことができ、安定
した診断処理性能を確保することができる。
すものである。図5に示すフローチャートは、ステップ
T1からT8までは、図4に示すフローチャートのステ
ップS1からS8と同一の内容であるので、ステップT
1からT8までの詳細な説明は省略する。
する参照値Mと圧力検出値Pnとを比較し、圧力検出値
Pnが参照値Mを超えていない場合には、ステップT9
に進んで、圧力検出値Pnからタンク内の圧力上昇度合
ΔPを算出する。圧力検出値Pnが参照値Mを超えてい
る間はステップT10に進んで検出した圧力検出値Pn
を無効として、比較時の参照値Mをタンク内圧力として
圧力検出値Pnに置き換え、T9に進んで圧力上昇度合
ΔPを算出する。
度合ΔPと判定値Lとを比較し、圧力上昇度合ΔPが判
定値Lを超えると、エバポパージシステムにリーク(洩
れ)がある可能性があるものとしてステップT12に進
む。ステップT12ではリーク可能性有りと判定された
回数をカウントし、続くステップT13にてカウント回
数が所定回数(例えば2回)に達しているか否かを判定
する。所定回数に達している場合はステップT14で図
示しない警告灯を点灯して故障であることを警告して処
理を終了する。ステップT13でカウント回数が所定回
数に達していないと判断された場合はステップT3に戻
り、以降の処理を繰り返す。
度合ΔPが判定値Lを超えていなければ、ステップT1
5に進んで複圧量測定期間が終了したか否か、すなわち
所定負圧P1に減圧してから所定時間が経過したか否か
が判断される。そして、計測時間が経過している場合は
燃料系にリーク(洩れ)がないものと判断して処理を終
了する。一方、計測時間が経過していない場合はステッ
プT5に戻り、更新期間が経過すると、新たにタンク内
圧力Pnを検出するとともに、新たな更新期間にかかる
参照値Mを読み出す。そして、これらステップT5から
T11までは、圧力上昇度合ΔPが判定値Lを超えるま
で、あるいは複圧量測定期間が終了するまで実行され
る。
検出値Pnが参照値Mを超えている間は、圧力検出値P
nの更新を中断し、参照値Mを用いて圧力上昇度合ΔP
を算出して故障診断するので、スロッシュでタンク内圧
が急上昇した場合でも誤判定を防止することができ、正
確な判定が可能になる。参照値Mは経過期間毎に所定上
昇率で増加するため、減圧後の復圧過程でタンク内圧の
急上昇が発生した後の圧力検出値が急上昇前の圧力まで
低下する前に参照値M以下になる。このため、圧力検出
値Pnが参照値M以下になって圧力検出値Pnの更新を
再開することで、常に最新の圧力検出値Pnを用いて圧
力上昇度合ΔPを算出して故障診断が行えるので、診断
機会をむやみに減少させることがなくなり、診断機会を
確保しながら診断精度を向上させることができる。
示したマップから読み出すものとしたがこの方式に限ら
ず、例えば前回検出値(Pn−1)に所定量αを加算し
た値(Pn−1)+αを参照値Mとして更新期間毎に算
出する方式としてもよい。
出値と所定上昇率で増加する参照値とを比較して圧力検
出値が参照値を超えている間は更新を中断するので、燃
料の揺れ等でタンク内圧が急上昇した場合の誤判定が防
止され正確な判定が可能になる。参照値は所定上昇率で
増加するため、減圧後の復圧過程でタンク内圧の急上昇
が発生した後の圧力検出値は急上昇前の圧力まで低下す
る前に参照値以下になり、圧力検出値が参照値以下にな
ると更新を再開することで、診断機会をむやみに減少さ
せることがなく、診断機会を確保しながら診断精度を向
上させることができる。
及び故障診断装置を概略構成図である。
のタイムチャートである。
である。
る。
る。
Claims (1)
- 【請求項1】燃料タンク内を所定負圧まで減圧させたあ
と大気と遮断された密閉状態での圧力上昇度合を監視し
て故障診断を行う蒸発燃料処理装置の故障診断装置にお
いて、上記燃料タンク内の圧力検出値と所定上昇率で増
加する参照値とを比較して、上記圧力検出値が上記参照
値を超えている間は上記圧力検出値の更新を中断し、上
記圧力検出値が上記参照値以下になると上記圧力検出値
の更新を再開することを特徴とする蒸発燃料処理装置の
故障診断装置。
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JP2001156808A JP4552356B2 (ja) | 2001-05-25 | 2001-05-25 | 蒸発燃料処理装置の故障診断装置 |
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