JPH0617715A - エバポパージシステムの故障診断装置 - Google Patents

エバポパージシステムの故障診断装置

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JPH0617715A
JPH0617715A JP18838992A JP18838992A JPH0617715A JP H0617715 A JPH0617715 A JP H0617715A JP 18838992 A JP18838992 A JP 18838992A JP 18838992 A JP18838992 A JP 18838992A JP H0617715 A JPH0617715 A JP H0617715A
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evaporative
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canister
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Takayuki Otsuka
孝之 大塚
Tatsumasa Sugiyama
辰優 杉山
Katsuhiko Teraoka
克彦 寺岡
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はエバポパージシステムの故障診断装
置に関し、大気圧の変化による誤診断を防止し、信頼性
を向上させることを目的とする。 【構成】 エバポ系内圧力検出手段16は、エバポ通路
12から燃料タンク11までのエバポ系内の圧力を検出
する。判別手段17は、上記エバポ系内圧力検出手段1
6の検出圧力の変化を判定値と比較して前記エバポパー
ジシステムの故障診断を行なう。大気圧検出手段18
は、大気圧を検出する。補正手段19は、上記大気圧検
出手段18で検出した大気圧に応じて、上記エバポ系内
圧力検出手段16の検出圧力、又は上記判別手段17の
判定値を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエバポパージシステムの
故障診断装置に係り、特に内燃機関の蒸発燃料(ベー
パ)をキャニスタ内の吸着剤に吸着させ、吸着された燃
料を所定運転条件下で内燃機関の吸気系へ放出(パー
ジ)して燃焼させるエバポパージシステムの故障を診断
する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料タンク内で蒸発した燃料(ベーパ)
が大気へ放出されるのを防止するため、各部分を密閉す
ると共に、ベーパを一旦キャニスタ内の吸着剤に吸着さ
せ、車両の走行中に吸着した燃料を吸気系に吸引させて
燃焼させるエバポパージシステムを備えた内燃機関にお
いては、何らかの原因でベーパ供給通路が破損したり、
配管がはずれたりした場合にはベーパがキャニスタから
大気に放出されてしまい、また吸気系へのパージ通路が
閉塞した場合には、キャニスタ内のベーパがオーバーフ
ローし、キャニスタ大気導入口より大気にベーパが漏れ
てしまう。従って、このようなエバポパージシステムの
故障発生の有無を診断することが必要とされる。
【0003】そこで、本出願人は先に特願平3−138
002号にて、キャニスタに蓄えられた蒸発燃料を内燃
機関の吸気系へパージするパージ通路を開閉する第1の
制御弁と、キャニスタの大気孔を開閉する第2の制御弁
とを有し、故障診断時には第2の制御弁を閉弁した後、
所定負圧になるのを待って第1の制御弁を閉弁して所定
時間密閉を保持し、そのときの相対圧センサで検出した
圧力の変化度合いによって故障発生の有無を診断するよ
うにしたエバポパージシステムの故障診断装置を提案し
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の故障診断時には
燃料タンクに負圧を導入するため、この負圧導入時に燃
料タンク内の高濃度のベーパが吸気通路にパージされ、
空燃比が変動する。このため、パージによる空燃比の変
動が小さくなるように吸入空気量の大きな運転状態つま
り車速がある程度大きな状態で上記の故障診断が行なわ
れる。
【0005】ところで、5%勾配の坂道を時速90km
/hで走行すると、1分間で75mの高度差が生じる。
ここで、高度差100mで1333Paの大気圧変化が
あるため、上記75mの高度差では1分間当たり998
Paの圧力変化が生じる。
【0006】これに対して、故障検出をしようとするベ
ーパ供給通路に生じた直径0.4mmの孔では1分間当
たり約638Paの圧力変化が生じる。大気圧との差圧
を検出する相対圧センサを用いて密閉した系におけるエ
バポの洩れ判定を行なっている過程で大気圧が変化する
と、密閉した系内の圧力は大気圧変化の影響がないた
め、大気側と密閉系内とで大気圧変化による影響に差が
生じ、上記の洩れ判定を正確に行なうことができず、正
確な故障診断が行なえないという問題があった。本発明
は上記の点に鑑みてなされたもので、エバポ系内の検出
圧力又は判定値を大気圧に応じて補正することにより、
大気圧の変化による誤診断を防止し、信頼性を向上させ
るエバポパージシステムの故障診断装置を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のエバポパージシ
ステムの故障診断装置は、図1の原理図に示す如く燃料
タンク11からの蒸発燃料をベーパ通路12を通してキ
ャニスタ13内の吸着剤に吸着させ、上記キャニスタ1
3内の吸着燃料をパージ通路14を通して内燃機関10
の吸気通路15へパージするエバポパージシステムで、
上記エバポ通路12から燃料タンク11までのエバポ系
内のうち密閉空間とした空間内の圧力を検出するエバポ
系内圧力検出手段16を有し、上記エバポ系内圧力検出
手段16の検出圧力の変化を判別手段17で判定値と比
較して前記エバポパージシステムの故障診断を行なうエ
バポパージシステムの故障診断装置において、大気圧を
検出する大気圧検出手段18と、上記大気圧検出手段1
8で検出した大気圧に応じて、上記エバポ系内のうち密
閉空間とした空間内圧力検出手段16の検出圧力、又は
上記判別手段17の判定値を補正する補正手段19とを
有する。
【0008】
【作用】本発明において、エバポパージシステムは、燃
料タンク11からの蒸発燃料をベーパ通路12を通して
キャニスタ13内の吸着剤に吸着させ、上記キャニスタ
13内の吸着燃料をパージ通路14を通して内燃機関1
0の吸気通路15へパージする。
【0009】エバポ系内圧力検出手段16は、上記エバ
ポ通路12から燃料タンク11までのエバポ系内のうち
密閉空間とした空間内の圧力を検出する。
【0010】判別手段17は上記エバポ系内圧力検出手
段16の検出圧力の変化を判定値と比較して前記エバポ
パージシステムの故障診断を行なう。
【0011】大気圧検出手段18は、大気圧を検出す
る。
【0012】補正手段19は、上記大気圧検出手段18
で検出した大気圧に応じて、上記エバポ系内圧力検出手
段16の検出圧力、又は上記判別手段17の判定値を補
正する。
【0013】
【実施例】図2は本発明の第1実施例のシステム構成図
を示す。同図中、エアクリーナ22により大気中のほこ
り、塵埃等が除去された空気はエアフロメータ23によ
りその吸入空気量が測定された後、吸気管24内のスロ
ットルバルブ25により、その流量が制御され、更にサ
ージタンク26、インテークマニホルド27(前記吸気
管24と共に前記吸気通路15を構成)を通して内燃機
関の吸気弁の開の期間燃焼室(いずれも図示せず)内に
流入する。
【0014】スロットルバルブ25はアクセルペダル
(図示せず)に連動して開度が制御され、その開度はス
ロットルポジションセンサ28により検出される。ま
た、インテークマニホルド27内に一部が突出するよう
各気筒毎に燃料噴射弁29が配設されている。この燃料
噴射弁29はインテークマニホルド27を通る空気流中
に燃料タンク30内の燃料31を、マイクロコンピュー
タ21により指示された時間噴射する。
【0015】燃料タンク30は前記した燃料タンク11
に相当し、燃料31を収容しており、内部で発生した蒸
発燃料(ベーパ)を、ベーパ通路32(前記ベーパ通路
12に相当)を通してキャニスタ33(前記したキャニ
スタ13に相当)へ送出する。キャニスタ33は内部に
活性炭等の吸着剤が充填されており、また一部に大気孔
34が設けられている。
【0016】上記の大気孔34は大気通路35を介して
キャニスタ大気孔バキューム・スイッチング・バルブ
(VSV)36に連通されている。キャニスタ大気孔V
SV36はマイクロコンピュータ21の制御信号に基づ
き、大気導入孔36aと大気通路35との間を連通又は
遮断する制御弁である。
【0017】また、キャニスタ33はパージ通路37を
介してパージ側VSV38に連通されている。パージ側
VSV38は一端が例えばサージタンク26に連通され
ているパージ通路39の他端と上記パージ通路37の他
端とを、マイクロコンピュータ21からの制御信号に基
づき連通又は遮断する制御弁である。
【0018】圧力センサ40(前記したエバポ系内圧力
手段16に相当)はベーパ通路32の途中に設けられ、
ベーパ通路32の圧力(相対圧)を検出することで、燃
料タンク30の内圧を実質的に検出するために設けられ
ている。
【0019】大気圧センサ41(前記した大気圧検出手
段に相当)は大気圧を検出するために設けられている。
ウォーニングランプ42はマイクロコンピュータ21が
異常を検出したとき、その異常を運転者に通知するため
に設けられている。
【0020】かかる構成において、燃料タンク30内に
発生したベーパは、ベーパ通路32を介してキャニスタ
33内の活性炭に吸着されて大気への放出が防止され
る。通常はキャニスタ大気孔VSV36は開弁されてお
り、またエバポパージシステム作動時にはパージ側VS
V38も開弁されている。これにより、運転時にインテ
ークマニホルド27の負圧を利用して大気導入口36a
からキャニスタ大気孔VSV36、大気通路35及び大
気孔34を通して大気をキャニスタ33内に導入する。
【0021】すると、活性炭に吸着されている燃料が脱
離され、その燃料がパージ通路37、パージ側VSV3
8及びパージ通路39を夫々通してサージタンク26内
へ吸い込まれる。また、活性炭は上記の脱離により再生
され、次のベーパの吸着に備える。
【0022】マイクロコンピュータ21は図3に示す如
き公知のハードウェア構成を有している。同図中、図2
と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略す
る。図3において、マイクロコンピュータ21は中央処
理装置(CPU)50、処理プログラムを格納したリー
ド・オンリ・メモリ(ROM)51、作業領域として使
用されるランダム・アクセス・メモリ(RAM)52、
エンジン停止後もデータを保持するバックアップRAM
53、入力インタフェース回路54、マルチプレクサ付
きA/Dコンバータ56及び入出力インタフェース回路
55などから構成されており、それらはバス57を介し
て接続されている。
【0023】A/Dコンバータ56はエアフローメータ
23からの吸入空気量検出信号、スロットルポジション
センサ28からの検出信号、圧力センサ40、大気圧セ
ンサ41からの圧力検出信号などを入力インタフェース
回路54を通して順次切換えて取り込み、それをアナロ
グ・ディジタル変換してバス57へ順次送出する。
【0024】入出力インタフェース回路55はスロット
ルポジションセンサ28からの検出信号が入力され、そ
れをバス57を介してCPU50へ入力する一方、バス
57から入力された各信号を燃料噴射弁29、キャニス
タ大気孔VSV36、パージ側VSV38及びウォーニ
ングランプ42へ選択的に送出してそれらを制御する。
【0025】上記の構成のマイクロコンピュータ21の
CPU50はROM51内に格納されたプログラムに従
い、以下説明するフローチャートの処理を実行する。
【0026】図4の診断処理ルーチンは例えば65ms
ec毎に実行されるメインルーチンの一部であり、触媒
温度が所定値以上で、かつ、吸入空気量が所定値以上の
条件で開始される。まず実行フラグがセット(値が
“1”)されているか見る(ステップ100)。機関始
動時のイニシャルルーチンによって実行フラグはクリア
(値は“0”)されているため、最初はセットされてい
ないので、次のステップ101へ進む。
【0027】ステップ101では、後述の洩れ判定中フ
ラグがセットされているか見る。この洩れ判定中フラグ
もイニシャルルーチンによってクリアされているため、
最初はセットされておらず、最初は次のステップ102
へ進む。ステップ102ではキャニスタ大気孔VSV3
6を遮断(閉弁)状態にし、続くステップ103でパー
ジ側VSV38を開放(開弁)状態にする。
【0028】上記のキャニスタ大気孔VSV36の閉弁
が図5(B)に示す如く時刻t1 で行なわれ、上記のパ
ージ側VSV38の開弁が図5(A)に示す如く実質上
同一時刻t1 で行なわれたものとすると、機関燃焼室へ
の負圧が図2に示したパージ通路39、パージ側VSV
38、パージ通路37、キャニスタ33、ベーパ通路3
2を通して燃料タンク30に加わる。これにより、燃料
タンク30の内圧(タンク内圧)は、図5(C)に示す
如く、時刻t1 以降負方向へ急激に上昇する(負圧が低
下する)。
【0029】続いて、図4のステップ104で圧力セン
サ40の検出信号に基づき、タンク内圧が所定値X P
a以下であるかどうか判定し、X Pa以下のときには
負圧設定中のため、このルーチンを終了する。タンク内
圧がX Paより負圧側に大となるまで65ms毎に上
記のステップ100〜104が繰り返し実行される。そ
して、タンク内圧がX Paより負圧側に大となったと
ステップ104で判定されると、パージ側VSV38を
図5(A)に示す如く時刻t2 で遮断する(ステップ1
05)。
【0030】次に、洩れ判定タイマが“0”か否か判定
される(ステップ106)。前記したイニシャルルーチ
ンによって、この洩れ判定タイマは“0”にクリアされ
ているので、最初にこのステップ106の判定が行なわ
れたときは、“0”と判定されてステップ200へ進
み、現在の圧力センサ40の検出値を診断開始圧力値P
S としてRAM52に記憶し、またステップ201で現
在の大気圧センサ41の検出値を診断開始大気圧PSH
してRAM52に記憶する。
【0031】続いて、洩れ判定タイマの値を所定値加算
し(ステップ202)、洩れ判定中フラグを“1”にセ
ットして(ステップ203)、このルーチンを終了す
る。そして、次に再びこのルーチンが起動されると、ス
テップ101で洩れ判定中と判定されるため、ステップ
102〜104をジャンプし、更にステップ105を経
由してステップ106に到る。
【0032】今度はステップ106で洩れ判定タイマは
“0”ではないと判定されるため、洩れ判定タイマの値
が診断時間(洩れ判定時間)αに相当する値になってい
るかどうか判定し(ステップ112)、まだ時間αにな
っていないときはステップ202,203を経由してこ
のルーチンを終了する。
【0033】このようにして、ステップ100,10
1,105〜107,202,203の処理が65ms
毎に繰り返され、洩れ判定タイマの値が洩れ判定時間α
に相当する値になるとステップ108に進み、その時点
の圧力センサ40の検出値を診断終了圧力値PE として
RAM52に記憶し、大気圧センサ41の検出値を診断
終了大気圧PEHとしてRAM52に記憶する(ステップ
109)。そして、RAM52から読み出して圧力値P
S ,PE 及び大気圧PSH,PEHから(PE −PS)−
(PEH−PSH)なる式から大気圧変化の影響を除去した
燃料タンク30の圧力変化を算出し(ステップ10
9)、この圧力変化をα秒で除算して変換率を算出する
(ステップ110)。
【0034】続いて、算出した変化率が所定のしきい値
β以上か否か判定し(ステップ112)、β以上のとき
は圧力の変化が大なため洩れが大であり異常であると判
断して、ウォーニングランプ42を点灯して(ステップ
113)、運転者にエバポパージシステムの故障発生を
通知した後、洩れ故障フェイルコードを例えばバックア
ップRAM53に記憶し(ステップ114)、ステップ
115へ進む。洩れ故障フェイルコードはその後の修理
の際にバックアップRAM53から読み出されて、エバ
ポパージシステムの故障原因を知らせる。
【0035】一方、算出変化率がβ未満と判定されたと
きは、洩れが規定値以下であるから正常と判断してステ
ップ113,114をジャンプしてステップ115へ進
む。ステップ115ではキャニスタ大気孔VSV36を
開放状態(開弁)する。続いて、洩れ判定タイマをクリ
アし(ステップ116)、実行フラグを“1”にセット
し(ステップ117)、更に洩れ判定中フラグを“0”
にクリアして(ステップ118)、故障診断処理を終了
する。以後は、このルーチンが起動されてもステップ1
01で実行フラグが“1”と判定されるので、以後再始
動されるまでこのルーチンが実行されることはない。
【0036】ステップ118でキャニスタ大気孔VSV
36が開弁された時刻がt3 であるものとすると、図5
(C)に示す如く、タンク内圧は大気導入口36aから
導入される大気により短時間で大気圧に到る。
【0037】ここで大気圧の変化がない場合はタンク内
圧は図5(C)に実線で示す如く変化する。時刻t2
3 間でタンク内圧が上昇するのはベーパの発生によ
る。
【0038】また、図5(E)の破線で示す如き降坂路
運転状態では、図5(D)の破線で示す如き大気圧が増
大するために、圧力センサ40で検出されるタンク内圧
は時刻t2 ,t3 間で図5(C)の破線で示す如く上昇
が大きくなる。
【0039】また、図5(E)の一点鎖線で示す如き登
坂路運転状態では、図5(D)の一点鎖線で示す如き大
気圧が減少するために、圧力センサ40で検出されるタ
ンク内圧は時刻t2 ,t3 間で図5(C)の一点鎖線で
示す如く上昇が小さくなる。しかし、上記の実施例では
ステップ110でタンク内圧の変化(PE −PS )から
大気圧の変化(PEH−PSH)を減算した圧力変化を求
め、これを用いてステップ111で変化率を求めるた
め、降坂路又は登坂路に拘らず図5(C)の実線に示す
タンク内圧の変化率を求めることができ、これによって
正確な洩れ判定を行ない、故障診断の信頼性が向上す
る。
【0040】図6は本発明の第2実施例のシステム構成
図を示す。同図中、図2と同一部分には同一符号を付
し、その説明を省略する。図6においてはベーパ通路3
2のキャニスタ33から圧力センサ40までの間にチェ
ックバルブ60を設け、チェックバルブ60をベーパ通
路61によりキャニスタ33に連通すると共に、VSV
36が除去され大気孔34は大気に開放されている。チ
ェックバルブ60は燃料タンク30側の圧力がキャニス
タ33側の圧力より所定値以上に高くなった状態でのみ
開弁される。
【0041】図2の実施例では燃料タンク30,ベーパ
通路32,キャニスタ33,パージ通路37間の故障を
診断するのに対して、図6の実施例は燃料タンク30,
ベーパ通路32間の故障を診断する簡易型である。
【0042】機関停止時には燃料タンク30はベーパ通
路32,チェックバルブ60,ベーパ通路61,キャニ
スタ33大気孔34を通して大気に開放されているた
め、タンク内圧力はP0 大気圧程度のP0 である。
【0043】機関始動時には燃料タンク30から燃料3
1がポンプで汲み上げられるため、燃料タンク30の上
部空間の体積が増大してタンク内圧力は低下して負圧と
なる。この後、高温の燃料がリターンされると燃料タン
ク30内の燃料温度が上昇してベーパの発生が増大しタ
ンク内圧力は上昇して正圧となる。
【0044】マイクロコンピュータ21は図3に示す構
成であり、図7及び図8に示す診断処理を実行する。
【0045】図7の大気圧読込みルーチンは例えば1分
毎の割込みルーチンである。まず、ステップ300では
現在の大気圧センサ41の検出値を大気圧PAHとしてR
AM52に記憶する。
【0046】次にステップ302で機関始動時か否かを
判別してイグニッションスイッチがオンの始動時にはス
テップ304に進み大気圧PAHを前回大気圧PAHO に転
送してRAM52に記憶し、この後ステップ306で大
気圧PAHから前回大気圧PAH O を減算して大気圧変化Δ
AHを算出しこのルーチンを終了する。
【0047】また、始動時でなければステップ302か
らステップ308に進み大気圧PAHから前回大気圧P
AHO を減算して大気圧変化ΔPAHを算出した後、ステッ
プ310で大気圧PAHを前回大気圧PAHO に転送してR
AM52に記憶しこのルーチンを終了する。
【0048】図8の診断処理ルーチンは例えば65msec
毎に実行されるメインルーチンの一部であり、機関始動
時のイニシャルルーチンによって正常フラグはリセット
(値は“0”)されている。
【0049】まず、ステップ320で始動後所定時間を
経過しているか否かを判別する。この所定時間は例えば
10分程度である。始動後所定時間を経過していない場
合はステップ322に進み、ここで大気圧変化ΔPAH
用いて図9(A),(B)夫々に示すマップを参照して
圧力判定値a,b夫々を算出する。この圧力判定値aは
タンク内圧がこれ以上となったとき正常と判定するため
の値であり、圧力判定値bはタンク内圧がこれ以下とな
ったとき正常と判定するための値である。
【0050】図9(A)のマップは大気圧変化ΔPAH
大きくなる程つまり大気圧の上昇率が高い程、正圧の圧
力判定値aが低くなることを表わし、図9(B)のマッ
プは大気圧変化ΔPAHが大きくなるほど、負圧の圧力判
定値bが低くなることを表わしている。
【0051】次にステップ324で圧力センサ40の検
出値であるタンク内圧力Pを読込み、ステップ326,
328夫々でこのタンク内圧Pを圧力判定値a,b夫々
と比較する。ステップ326でタンク内圧力Pが圧力判
定値a以上の場合、又はステップ328でタンク内圧力
Pが圧力判定値b以下の場合はステップ330で正常フ
ラグを値“1”にセットしてルーチンを終了し、ステッ
プ326及び328でb<P<aの場合はそのままこの
ルーチンを終了する。
【0052】一方、始動後所定時間経過するとステップ
320からステップ332に進み、ここで正常フラグが
値“1”にセットされているか否かを判別する。正常フ
ラグがセットされていればステップ334に進んでウォ
ーニングランフ42を消灯し、正常フラグがセットされ
てなければステップ336に進んでウォーニングランプ
42を点灯した後、このルーチンを終了する。
【0053】ここで、大気圧変化ΔPaが零の場合、圧
力判定値a,b夫々はa1 ,b1 となる。燃料タンク3
0及びベーパ通路32に漏れがなければ、タンク内圧力
Pは機関始動(t0 )後、図10の実線Iaに示す如く
低下して圧力判定値b1 未満となった後上昇して圧力判
定値a1 を越える。このため正常フラグがセットされウ
ォーニングランプ42は消灯したままである。また、燃
料タンク30に小さな漏れがあれば、タンク内圧力Pは
破線Ibに示す如く圧力判定値a1 からb1 間を推移し
て正常フラグがセットされずウォーニングランプ42が
点灯し、燃料タンク30に大きな漏れがあれば、タンク
内圧力Pは二点鎖線Icに示す如く圧力P0 からほとん
ど変化せず正常フラグがセットされずウォーニングラン
プ42が点灯する。
【0054】次に、大気圧変化ΔPaが図11(B)に
示す如く負の場合、圧力判定値a,b夫々はa1 ,b1
より上昇してa1 ,b1 となる。燃料タンク30及びベ
ーパ通路32に漏れがなければ、タンク内圧力Pは機関
始動(t0 )後、図11(A)の実線IIaに示す如く低
下して圧力判定値b1 以上であるがb2 未満となった後
上昇して圧力判定値a2 を越える。このため正常フラグ
がセットされウォーニングランプ42は消灯したままで
ある。また、燃料タンク30に小さな漏れがあれば、タ
ンク内圧力Pは破線IIbに示す如く圧力判定値a1 を越
えるが圧力判定値a2 からb2 間を推移して正常フラグ
がセットされずウォーニングランプ42が点灯し、燃料
タンク30に大きな漏れがあれば、タンク内圧力Pは二
点鎖線IIcに示す如く圧力P0 からほとんど変化せず正
常フラグがセットされずウォーニングランプ42が点灯
する。
【0055】また、大気圧変化ΔPaが図12(B)に
示す如く正の場合、圧力判定値a,b夫々はa1 ,b1
より低下してa3 ,b3 となる。燃料タンク30及びベ
ーパ通路32に漏れがなければ、タンク内圧力Pは機関
始動(t0 )後、図12(A)の実線III aに示す如く
低下して圧力判定値b3 未満となった後上昇して圧力判
定値a3 を越える。このため正常フラグがセットされウ
ォーニングランプ42は消灯したままである。また、燃
料タンク30に小さな漏れがあれば、タンク内圧力Pは
破線III bに示す如く圧力判定値a1 未満となるが圧力
判定値a3 からb3 間を推移して正常フラグがセットさ
れずウォーニングランプ42が点灯し、燃料タンク30
に大きな漏れがあれば、タンク内圧力Pは二点鎖線III
cに示す如く圧力P0 からほとんど変化せず正常フラグ
がセットされずウォーニングランプ42が点灯する。
【0056】このように大気圧変化ΔPAHに応じて圧力
判定値a,bを可変することにより、燃料タンク30に
小さな漏れがある場合に正常と誤診断することが防止さ
れ、正確な診断を行なうことができる。
【0057】なお、図7のフローチャートにおいてステ
ップ310を削除して始動時の大気圧を基準とした大気
圧変化ΔPAHを求め、圧力判定値a,bを算出する構成
であっても良い。
【0058】更に始動後所定時間内のタンク内圧力の最
少値と最大値との差圧を算出して、この差圧が判定値を
越えたとき正常と判定する方法でも、第1実施例の如く
タンク内圧力の最少値,最大値夫々を大気圧で補正して
差圧を算出することにより誤診断を防止できる。
【0059】
【発明の効果】上述の如く、本発明のエバポパージシス
テムの故障診断装置によれば、大気圧の変化による誤診
断を防止でき、信頼性を向上させることができ、実用上
きわめて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理図である。
【図2】本発明の第1実施例のシステム構成図である。
【図3】図2中のマイクロコンピュータのハードウェア
の一例の構成図である。
【図4】本発明の診断処理の動作説明用フローチャート
である。
【図5】本発明の動作を説明するタイムチャートであ
る。
【図6】本発明の第2実施例のシステム構成図である。
【図7】本発明の診断処理の動作説明用フローチャート
である。
【図8】本発明の診断処理の動作説明用フローチャート
である。
【図9】圧力判定値のマップを示す図である。
【図10】本発明の動作を説明するためのタイムチャー
トである。
【図11】本発明の動作を説明するためのタイムチャー
トである。
【図12】本発明の動作を説明するためのタイムチャー
トである。
【符号の説明】
11,30 燃料タンク 12,32,61 ベーパ通路 13,33 キャニスタ 14,37,39 パージ通路 15 吸気通路 16 エバポ系内圧力検出手段 17 判別手段 18 大気圧検出手段 19 補正手段 20 判定手段 21 マイクロコンピュータ 36 キャニスタ大気孔バキューム・スイッチング・バ
ルブ(VSV) 38 ベーパ側バキューム・スイッチング・バルブ(V
SV) 40 圧力センサ 60 チェックバルブ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンクからの蒸発燃料をベーパ通路
    を通してキャニスタ内の吸着剤に吸着させ、上記キャニ
    スタ内の吸着燃料をパージ通路を通して内燃機関の吸気
    通路へパージするエバポパージシステムで、 上記エバポ通路から燃料タンクまでのエバポ系内のうち
    密閉空間とした空間内の圧力を検出するエバポ系内圧力
    検出手段を有し、 上記エバポ系内圧力検出手段の検出圧力の変化を判定値
    と比較して前記エバポパージシステムの故障診断を行な
    うエバポパージシステムの故障診断装置において、 大気圧を検出する大気圧検出手段と、 上記大気圧検出手段で検出した大気圧に応じて、上記エ
    バポ系内圧力検出手段の検出圧力、又は上記判定値を補
    正する補正手段とを有することを特徴とするエバポパー
    ジシステムの故障診断装置。
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