JP2002348393A - 表面を修飾するための方法 - Google Patents

表面を修飾するための方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着性、耐久性に優れた、生物医学的材料又
は眼科用装置を被覆するための方法を提供する。 【解決手段】 (a)材料表面に、ポリマー基本骨格及
びここに懸垂して結合している側鎖(ここで少なくとも
側鎖の一部は、カルベン又はニトレン形成を誘発可能な
前駆体を担持する)を含む1つ以上の異なる櫛状ポリマ
ーを塗装する工程;並びに(b)このポリマーを、熱又
は放射、特にUV若しくは可視光のような放射を用いて
材料表面に固定する工程を含む方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、物品を被覆するための方法に関
するものであり、ここで被覆剤は、基板への接着性、耐
久性、軟度、親水性、滑性、湿潤性、生体適合性及び透
過性に関して望ましい性状を有するポリマーを含む。更
に詳細には、本発明は、生物医学的材料又は物品、特に
眼内インプラント、人工角膜及び長期装着コンタクトレ
ンズを含むコンタクトレンズのような眼科用装置のよう
な物品を被覆するための方法に関するものであり、ここ
で少なくとも被覆剤の一部は、「瓶洗いブラシ」又は櫛
状構造を有するポリマーを含む。本発明の被覆剤は、ポ
リマー基本骨格に懸垂して結合している光反応性基を有
する新規な予備形成櫛状ポリマーから、これを基板表面
に塗布し、次に照射を用いてこれを固定することにより
得ることができる。生じる被覆剤は、毛状の高親水性ポ
リマー鎖又は高度分岐ポリマー鎖からなり、そしてこれ
らが、共有結合しており、かつ全体にわたって大きな空
隙率を持つ、ゆるく架橋した高含水網状構造を形成す
る。
【0002】「不活性」な疎水性基板上に親水性ポリマ
ー被覆剤を調製するための色々な異なる型の方法が、先
行技術において開示されている。例えば、WO 99/57581
は、まず第1に、物品表面に共有結合した光開始剤分子
を準備し、修飾表面を重合性マクロモノマーの層で被覆
し、次にこれを熱又は放射処理に付すことにより、マク
ロモノマーをグラフト重合し、そして新規な物品表面を
形成することを開示している。既知の表面修飾方法は、
官能基化表面を有する物品にのみ適用可能、即ち、物品
の表面が本来官能基を含むか、又はプラズマ処理などに
より前もって官能基を導入しなければならない。
【0003】大量生産の一部としてのプラズマ処理は、
機器における相当の投資を必要とし、そして更に自動生
産プロセスに組み込むことが困難である。例えば、プラ
ズマ処理は、通常高真空条件を必要とする;更に処理す
べき物品は、プラズマへの曝露前に乾燥している必要が
ある。即ち、事前の水和又は抽出により濡れているコン
タクトレンズのようなポリマー物品を前もって乾燥させ
る必要があり、このため、レンズ生産プロセス全体にお
いて時間が追加され、更には乾燥機器を入手する付加費
用が強要される。更に、ヒドロゲル型コンタクトレンズ
の乾燥は、しばしばその形状及び光学的品質に不可逆的
な影響を及ぼす。したがって、プラズマ処理が回避さ
れ、そして周囲条件下で標準機器により実施が容易で、
かつそのためにより自動生産プロセスに適した方法によ
って置換されるように、「不活性」表面への親水性層の
共有結合を開始することが非常に望ましい。
【0004】驚くべきことに、今や官能基が欠けている
物品の表面と反応することができる、新規な分岐した反
応性ポリマー誘導体が見い出された。該新規なポリマー
によって、物品、特に例えば、湿潤性、保水性、表面滑
性及び生体適合性が改善され、更には装着快適性及び長
期の総合眼上性能が高いコンタクトレンズのような生物
医学的装置を得ることができる。
【0005】よって本発明は、1つの側面において、
(a)材料表面に、ポリマー基本骨格及びここに懸垂し
て結合している側鎖(ここで少なくとも側鎖の一部は、
カルベン又はニトレン形成を誘発可能な前駆体を担持す
る)を含む1つ以上の異なる櫛状ポリマーを塗装する工
程;並びに(b)このポリマーを、熱又は放射、特にU
V若しくは可視光のような放射を用いて材料表面に固定
する工程を含む、材料表面を被覆するための方法に関す
る。
【0006】本発明の方法において有用なポリマーは、
新規であり、かつ本発明の更に別の目的である。
【0007】本方法の工程(a)のポリマーの基本骨格
は、例えば、ポリビニルホモポリマー−若しくはコポリ
マー、ポリエチレンイミン、ポリペプチド、ポリエーテ
ル又は多糖であってよい。このポリマー基本骨格に結合
している適切な側鎖の例は、機能性親水性ホモ−若しく
はコテロマー、ポリアルキレンオキシド、オリゴ糖又は
オリゴペプチドであり、そして少なくとも該側鎖の一部
は、カルベン又はニトレン形成を誘発可能な少なくとも
1つの前駆体を担持する。
【0008】本方法の工程(a)の櫛状ポリマーは、例
えば、(I)例えば、式(1a)、若しくは(1b):
【0009】
【化25】
【0010】〔式中、Rは、水素又はC1−C4−アルキ
ルであり、そしてZ1は、少なくとも1つのカルベン又
はニトレン形成を誘発可能な前駆体を含み、かつ≧20
0の重量平均分子量を有する、親水性側鎖である〕で示
される単位を含むポリビニルポリマーであるか;又は
(II)式(1c):
【0011】
【化26】
【0012】〔式中、Z2は、少なくとも1つのカルベ
ン又はニトレン形成を誘発可能な前駆体を含むことを特
徴とし、かつ≧200の重量平均分子量を有する、親水
性側鎖である〕で示される単位を含むポリエチレンイミ
ン;又は(III)式(1d):
【0013】
【化27】
【0014】〔式中、Z3は、少なくとも1つのカルベ
ン又はニトレン形成を誘発可能な前駆体を含むことを特
徴とし、かつ≧200の重量平均分子量を有する、親水
性側鎖である〕で示される単位を含むポリペプチド;又
は(IV)例えば、式(1e):
【0015】
【化28】
【0016】〔式中、Z4は、少なくとも1つのカルベ
ン又はニトレン形成を誘発可能な前駆体を含むことを特
徴とし、かつ≧200の重量平均分子量を有する、親水
性側鎖である〕で示される単位を含むポリエーテル、又
は(V)少なくとも1つのカルベン若しくはニトレン形
成を誘発可能な前駆体を含むことを特徴とし、かつ≧2
00の重量平均分子量を有する側鎖Z5が結合している
糖単位を含む多糖である。
【0017】ビニルポリマー(I)の適切な側鎖Z
1は、例えば、式(2):
【0018】
【化29】
【0019】〔式中、Aは、式(2a)〜(2k):
【0020】
【化30】
【0021】で示される基であり;(alk′)は、C
1−C6−アルキレンであり;(alk″)は、C2−C
12−アルキレンであり;(alk″′)は、C1−C6
アルキレンであり;Dは、基:−C(O)−又は−C
(S)−であり、そしてsは、0又は1であり;X及び
1は、それぞれ独立に、基:−O−又は−NR1−であ
り、ここでR1は、水素又はC1−C4−アルキルであ
り;(オリゴマー1)は、(i)1つ以上の異なる共重
合性ビニルモノマーから誘導される親水性テロマーの
基、(ii)オリゴ糖の基;(iii)オリゴペプチドの
基;又は(iv)ポリアルキレンオキシドの基であり;Q
は、カルベン又はニトレン形成を誘発可能な前駆体を含
む基であり;rは、1〜4の整数であり;そしてmは、
≧1の整数である〕で示されるものである。
【0022】式(2a)〜(2k)は、左の結合が、各
場合にポリマー基本骨格のC原子に向いており、そして
右の結合が、(オリゴマー1)に向いていると解釈され
たい。
【0023】Rは、好ましくは水素又はメチルである。
【0024】Xが、−NR1−基である場合、R1は、好
ましくは水素、メチル又はエチル、特に水素である。X
及びX1は、それぞれ独立に、好ましくは基:−O−又
は−NH−である。式(2e)中のX及びX1は、それ
ぞれ好ましくは−O−基である。(alk″)は、好ま
しくはC2−C6−アルキレン、更に好ましくはC2−C4
−アルキレン、そして特に好ましくは1,2−エチレン
である。(alk′)は、好ましくはメチレン、1,2
−エチレン又は1,1−ジメチル−メチレン、特に基:
−CH2−又は−C(CH32−である。(al
k″′)は、好ましくはC1−C4−アルキレン、更に好
ましくはC1−C2−アルキレン、そして特にメチレンで
ある。rは、好ましくは数:2又は3、特に2である。
可変基Aは、好ましくは上記式(2a)、(2c)、
(2d)、(2i)又は(2k)の基であり、ここで上
記の意味及び優先選択がここに含まれる可変基に適用さ
れる。可変基Aは、特に好ましくは上記式(2a)、
(2d)又は(2k)の基であり、ここでXは、−NH
−であり、(alk″)は、1,2−エチレンであり、
そして(alk″′)は、メチレンである。
【0025】テロマー基(i)としての(オリゴマ
1)は、例えば、式(3):
【0026】
【化31】
【0027】〔式中、(alk)には、(alk″)に
ついて上述の意味及び優先選択が独立に適用され、そし
て(オリゴマー)−(Q)mは、例えば、式(3a):
【0028】
【化32】
【0029】(式中、B及びB′は、それぞれ他と独立
に、ビニル二重結合を単結合により置換することによっ
て、親水性置換基により置換されている共重合性ビニル
モノマーから誘導できる1,2−エチレン基であり、
B″は、ビニル二重結合を単結合により置換することに
よって、共重合性ビニルモノマーから誘導できる1,2
−エチレン基であり、p及びqは、それぞれ他と独立
に、0〜250の整数であり、ここで(p+q)の合計
は、2〜250の整数であり、Tは、重合連鎖反応の停
止剤として作用するのに適している一価の基であり、そ
してQ及びmは、上記と同義である)に対応する〕で示
されるものである。
【0030】Tは、原重合反応において存在する任意の
基から誘導することができ、そして例えば、水素であ
る。
【0031】(p+q)の合計は、好ましくは2〜15
0、更に好ましくは5〜100、更になお好ましくは5
〜75、そして特に好ましくは10〜50の整数であ
る。本発明の1つの好ましい実施態様において、qは、
0であり、そしてpは、2〜249、好ましくは3〜1
49、更に好ましくは4〜99、そして特に好ましくは
9〜49の整数である。本発明の別の好ましい実施態様
において、p及びqは、それぞれ独立に、≧1の整数で
あり、そして(p+q)の和は、2〜249、好ましく
は3〜149、更に好ましくは4〜99、そして特に9
〜49の整数である。
【0032】mは、好ましくは1〜3、そして特に1〜
2の数である。
【0033】基:B又はB′の適切な親水性置換基は、
非イオン性、アニオン性、カチオン性又は両性イオン性
置換基であってよい。したがって、式(3a)のテロマ
ー鎖は、アニオン性、カチオン性及び/又は両性イオン
性基を含む荷電鎖であっても、又は非荷電鎖であっても
よい。更に、このテロマー鎖は、非荷電及び荷電単位の
共重合性混合物を含んでもよい。存在するならば、テロ
マー中の電荷の分布は、ランダム又は塊状であってよ
い。
【0034】本発明の1つの好ましい実施態様におい
て、式(3a)のテロマー基は、非イオン性モノマー単
位:B及び/又はB′のみからなっている。本発明の別
の好ましい実施態様において、式(3a)のテロマー基
は、イオン性モノマー単位:B及び/又はB′のみ、例
えば、カチオン性モノマー単位のみ、又はアニオン性モ
ノマー単位のみからなっている。本発明の更に別の好ま
しい実施態様は、非イオン性単位B及びイオン性単位
B′を含む、式(3a)のテロマー基に関する。
【0035】B又はB′の適切な非イオン性置換基は、
例えば、ヒドロキシ若しくはC1−C4−アルコキシによ
り置換されているC1−C6−アルキル基;ヒドロキシ若
しくはC1−C4−アルコキシにより置換されているフェ
ニル;−COOY基(ここでYは、非置換であるか、又
は例えば、ヒドロキシ、C1−C4−アルコキシ、−O−
Si(CH33、−O−(CH2CH2O)1-24−E基
(ここでEは、水素又はC1−C6−アルキルである)、
若しくは−NH−C(O)−O−G基(ここで−O−G
は、1〜8個の糖単位を伴う糖の基である)により置換
されている、C 1−C24−アルキルであるか、あるいは
−O−(CH2CH2O)1-24−E基(ここでEは、上記
と同義である)である);−CONY12(ここでY1
及びY2は、それぞれ独立に、水素、C1−C12−アルキ
ル(非置換であるか、又は例えば、ヒドロキシ、C1
4−アルコキシ若しくは−O−(CH2CH2O)1-24
−E基(ここでEは、上記と同義である)により置換さ
れている)であるか、あるいはY1及びY2は、近接した
N原子と一緒に、追加のヘテロ原子がないか、又は1個
の追加の酸素若しくは窒素原子を有する5員又は6員複
素環を形成する);−OY3基(ここでY3は、水素、C
1−C2−アルキル又は−C(O)−C1−C4−アルキル
基である);又は少なくとも1個のN原子を有してお
り、各場合に該窒素原子を介して結合している5員〜7
員複素環基を含む。
【0036】B又はB′の適切なアニオン性置換基は、
例えば、−SO3H、−OSO3H、−OPO32若しく
は−COOHにより置換されている、C1−C6−アルキ
ル;−SO3H、−COOH、−OH及び−CH2−SO
3Hよりなる群から選択される1つ以上の同一であるか
又は異なる置換基により置換されている、フェニル;−
COOH;−COOY4基(ここでY4は、例えば、−C
OOH、−SO3H、−OSO3H、−OPO32又は−
NH−C(O)−O−G′基(ここでG′は、アニオン
性炭水化物の基である)により置換されている、C1
24−アルキルである);−CONY56基(ここでY
5は、−COOH、−SO3H、−OSO3H又は−OP
32により置換されている、C1−C24−アルキルで
あり、そしてY6は、独立にY5の意味を有するか、又は
水素若しくはC1−C12−アルキルである);又は−S
3H;又はこれらの塩、例えば、そのナトリウム、カ
リウム、アンモニウムなどの塩を含む。
【0037】B又はB′の適切なカチオン性置換基は、
−NR2323′又はC1−C12−アルキル(基:−NR
2323′若しくは−NR2323′R23+An-(ここで
23、R23′及びR23″は、それぞれ他と独立に、水素
又は非置換若しくはヒドロキシ−置換C1−C6−アルキ
ル若しくはフェニルであり、そしてAn-は、アニオン
である);又は基:−C(O)NHY7若しくは−C
(O)OY7(ここでY7は、C1−C24−アルキル(−
NR2323′又は−NR2323′R23+An-により置
換されており、そして更に非置換であるか、又は例えば
ヒドロキシにより置換されている)である(ここで
23、R23′、R23″及びAn-は、上記と同義であ
る))により置換されている)を含む。
【0038】B又はB′の適切な両性イオン性置換基
は、−R24−Zw基(ここでR24は、直接結合又は官能
基、例えば、カルボニル、カルボナート、アミド、エス
テル、ジカルボ無水物(dicarboanhydride)、ジカルボ
イミド(dicarboimide)、尿素若しくはウレタン基であ
り;そしてZwは、それぞれ1個のアニオン基と1個の
カチオン基を含む脂肪族部分である)を含む。
【0039】下記の優先選択が、B及びB′の親水性置
換基に適用される: (i)非イオン性置換基:B又はB′の好ましいアルキ
ル置換基は、C1−C4−アルキル、特にヒドロキシによ
り置換されているC1−C2−アルキルである。
【0040】B又はB′の親水性置換基が、−COOY
基である場合に、場合により置換されているアルキルと
してのYは、好ましくはC1−C12−アルキル、更に好
ましくはC1−C6−アルキル、更になお好ましくはC1
−C4−アルキル、そして特に好ましくはC1−C2−ア
ルキル(これらそれぞれは、非置換であるか、又はヒド
ロキシにより置換されている)である。−NH−C
(O)−O−Gにより置換されているアルキル基Yの適
切な糖置換基−O−Gの例は、単糖若しくは二糖の基、
例えば、グルコース、アセチルグルコース、メチルグル
コース、グルコサミン、N−アセチルグルコサミン、グ
ルコノラクトン、マンノース、ガラクトース、ガラクト
サミン、N−アセチルガラクトサミン、フルクトース、
マルトース、ラクトース、フコース、サッカロース若し
くはトレハロース;レボグルコサンのような無水糖の
基、オクチルグルコシドのようなグルコシドの基、ソル
ビトールのような糖アルコールの基、ラクトビオン酸ア
ミドのような糖酸誘導体の基、又は最大8個の糖単位を
持つオリゴ糖の基、例えば、シクロデキストリンの断
片、デンプン、キトサン、マルトトリオース若しくはマ
ルトヘキサオースである。−O−G基は、好ましくは単
糖若しくは二糖の基又は最大8個の糖単位を持つシクロ
デキストリン断片の基を意味する。特に好ましい糖基−
O−Gは、トレハロースの基又はシクロデキストリン断
片の基である。アルキル基Yが、基:−O−(CH2
2O)1-24−E又は−NH−C(O)−O−G(ここ
で−O−Gは、−O−(CH2CH2O)1-24−Eであ
る)により置換されている場合に、(CH2CH2O)単
位の数は、好ましくは各場合に1〜12、そして更に好
ましくは2〜8である。Eは、好ましくは水素又はC1
−C2−アルキルである。
【0041】好ましい非イオン性基−COOYは、Y
が、C1−C4−アルキル;又はヒドロキシ、C1−C2
アルコキシ及び−O−Si(CH33よりなる群から選
択される1つ若しくは2つの置換基により置換されてい
るC2−C6−アルキルであるか;あるいはYが、−CH
2CH2−O−(CH2CH2O)1-12−E基(ここでE
は、水素又はC1−C2−アルキルである)であるか;あ
るいは−C2−C4−アルキレン−NH−C(O)−O−
G基(ここで−O−Gは、糖の基である)であるもので
ある。
【0042】更に好ましい非イオン性基−COOYは、
Yが、C1−C2−アルキル、ヒドロキシ−置換C2−C4
−アルキル、又は−CH2CH2−O−(CH2CH2O)
1-12−E基(ここでEは、水素又はC1−C2−アルキル
である)であるか;あるいは−C2−C4−アルキレン−
NH−C(O)−O−G基(ここで−O−Gは、糖の基
である)であるものである。
【0043】特に好ましい−COOY基は、Yが、C1
−C2−アルキル、特にメチル;又はC2−C3−アルキ
ル(非置換であるか、又はヒドロキシにより置換されて
いる)であるか、あるいは−C2−C3−アルキレン−N
H−C(O)−O−G基(ここで−O−Gは、トレハロ
ースの基又は最大8個の糖単位を持つシクロデキストリ
ン断片の基である)であるものを含む。
【0044】B又はB′の好ましい非イオン性置換基−
C(O)−NY12は、Y1及びY2が、それぞれ他と独
立に、水素、又は非置換であるか、若しくはヒドロキシ
により置換されているC1−C4−アルキルであるか;あ
るいはY1及びY2が、近接したN原子と一緒に、追加の
ヘテロ原子がないか、又は更にもう1個のN−若しくは
O原子を有する6員複素環を形成するものである。Y1
及びY2の更に好ましい意味は、相互に独立に、水素、
1−C2−アルキル又はヒドロキシにより置換されてい
るC2−C4−アルキルであるか;あるいはY1及びY
2は、近接したN原子と一緒に、N−C1−C2−アルキ
ルピペラジノ又はモルホリノ環を形成する。特に好まし
い非イオン性基−C(O)−NY12は、Y1及びY
2が、それぞれ他と独立に、水素、C1−C2−アルキル
又はヒドロキシ−C2−C3−アルキルであるか;あるい
はY1及びY2が、近接したN原子と一緒にモルホリノ環
を形成するものである。
【0045】B又はB′の好ましい非イオン性置換基−
OY3は、Y3が、水素、C1−C2−アルキル又は−C
(O)C1−C2−アルキル基であるものである。Y
3は、特に好ましくは水素又はアセチルである。
【0046】B又はB′の好ましい非イオン性複素環置
換基は、1個のN原子、及び更にはヘテロ原子がない
か、又は1個の追加のN若しくはO−ヘテロ原子を有す
る5員又は6員の複素環式芳香族又は複素環式脂肪族基
であるか、あるいは5〜7員のラクタムである。このよ
うな複素環基の例は、N−ピロリドニル、2−若しくは
4−ピリジニル、2−メチルピリジン−5−イル、2
−、3−若しくは4−ヒドロキシピリジニル、N−ε−
カプロラクタミル、N−イミダゾリル、2−メチルイミ
ダゾール−1−イル、N−モルホリニル又は4−N−メ
チルピペラジン−1−イル、特にN−モルホリニル又は
N−ピロリドニルである。
【0047】B又はB′の好ましい非イオン性置換基の
一群は、C1−C2−アルキル(非置換であるか、又は−
OHにより置換されている);−COOY基(ここでY
は、C1−C4−アルキル、ヒドロキシ−置換C2−C4
アルキル、又は−C2−C4−アルキレン−NH−C
(O)−O−G基(ここで−O−Gは、糖の基である)
である);−C(O)−NY12基(ここでY1及びY2
は、それぞれ他と独立に、水素、又は非置換であるか、
若しくはヒドロキシにより置換されているC1−C4−ア
ルキルであるか、あるいはY1及びY2は、近接したN原
子と一緒に、追加のヘテロ原子がないか、又は更にもう
1個のN−若しくはO原子を有する6員複素環を形成す
る);−OY3基(ここでY3は、水素、C1−C4−アル
キル又は−C(O)C1−C2−アルキル基である);あ
るいは1個のN原子、及び更にはヘテロ原子がないか、
若しくは1個の追加のN−、O−若しくはS−ヘテロ原
子を有する5員若しくは6員の複素環式芳香族若しくは
複素環式脂肪族基、又は5〜7員のラクタムを含む。
【0048】B又はB′の更に好ましい非イオン性置換
基の一群は、−COOY基(ここでYは、C1−C2−ア
ルキル、ヒドロキシ−C2−C3−アルキル、又は−C2
−C4−アルキレン−NH−C(O)−O−G基(ここ
で−O−Gは、トレハロースの基である)である);−
CO−NY12基(ここでY1及びY2は、それぞれ他と
独立に、水素、C1−C2−アルキル又はヒドロキシ−C
2−C3−アルキルであるか、あるいはY1及びY2は、近
接したN原子と一緒に、N−C1−C2−アルキルピペラ
ジノ又はモルホリノ環を形成する);又はN−ピロリド
ニル、2−若しくは4−ピリジニル、2−メチルピリジ
ン−5−イル、2−、3−若しくは4−ヒドロキシピリ
ジニル、N−ε−カプロラクタミル、N−イミダゾリ
ル、2−メチルイミダゾール−1−イル、N−モルホリ
ニル及び4−N−メチルピペラジン−1−イルよりなる
群から選択される複素環基を含む。
【0049】B又はB′の非イオン性置換基の特に好ま
しい群は、基:−CONH2、−CON(CH32、下
記式:
【0050】
【化33】
【0051】で示される基、−CONH−(CH22
OH、及び−COO(CH22-4−NHC(O)−O−
G(ここで−O−Gは、トレハロースの基である)を含
む。B又はB′の特に好ましい非イオン性置換基は、−
CONH2、−CON(CH3 2及びN−ピロリドニル
である。
【0052】(ii)アニオン性置換基:B又はB′の好
ましいアニオン性置換基は、−SO3H及び−OPO3
2よりなる群から選択される1つ以上の置換基により置
換されている、C1−C4−アルキル、特にC1−C2−ア
ルキル、例えば−CH2−SO3H;−SO3H又はスル
ホメチルにより置換されているフェニル、例えば、o
−、m−若しくはp−スルホフェニル、又はp−スルホ
メチルフェニル;−COOH;−COOY4基(ここで
4は、−COOH、−SO3H、−OSO3H、−OP
32、又は−NH−C(O)−O−G′基(ここで
G′は、ラクトビオン酸、ヒアルロン酸又はシアル酸の
基である)により置換されている、C2−C6−アルキ
ル、特に−SO3H又は−OSO3Hにより置換されてい
る、C2−C4−アルキルである);−CONY56
(ここでY5は、スルホにより置換されているC1−C6
−アルキル、特にスルホにより置換されているC2−C4
−アルキルであり、そしてY6は、水素である)、例え
ば−C(O)−NH−C(CH32−CH2−SO3
基;あるいは−SO3H;あるいはこれらの適切な塩で
ある。B又はB′の特に好ましいアニオン性置換基は、
−COOH、−SO3H、o−、m−若しくはp−スル
ホフェニル、o−、m−若しくはp−スルホメチルフェ
ニル又は−CONY56基(ここでY5は、スルホによ
り置換されているC2−C4−アルキルであり、そしてY
6は、水素である)、特に−COOHである。
【0053】(iii)カチオン性置換基:B又はB′の
好ましいカチオン性置換基は、−NR2323′;C1
4−アルキル、特にC1−C2−アルキル(各場合に、
−NR2323′又は−NR2323′R23+An-により
置換されている);又は基:−C(O)NHY7若しく
は−C(O)OY7(ここでY7は、C2−C6−アルキ
ル、特にC2−C4−アルキル(各場合に、−NR
2323′又は−NR2323′R23+An-により置換さ
れており、そして更に非置換であるか、又はヒドロキシ
により置換されている)である)であり;ここでR23
23′及びR23″は、それぞれ他と独立に、好ましくは
水素、C1−C4−アルキル又はヒドロキシ−置換C1
4−アルキルであり、更に好ましくは水素、メチル、
エチル又はモノ−若しくはジヒドロキシC2−C3−アル
キルである。適切なアニオンAn-の例は、Hal-(こ
こでHalは、ハロゲンである)、例えば、Br-
-、I-若しくは特にCl-、更にはHCO3 -、C
3 2-、H2PO3 -、HPO3 2-、PO3 3-、HSO4 -、S
4 2-又はOCOCH3 -のような有機酸の基である。B
又はB′の特に好ましいカチオン性置換基は、−N
2、−CH2−NH2、−CH2−N(CH32、−CH
2−NH−CH2−CH(OH)−CH2−OH、−C
(O)NH−(CH22-3−NH2、−C(O)O−
(CH22-3−NH2、−COO−(CH22−N(C
32又は−C(O)O−CH2−CH(OH)−CH2
−N(CH33 +An-(ここでAn-は、アニオンであ
る)である。B又はB′のとりわけ好ましいカチオン性
置換基は、−NH2、−C(O)NH−(CH22-3
NH2、−C(O)O−(CH22-3−NH2又は−CH
2−NH−CH2−CH(OH)−CH2−OHである。
【0054】(iv)両性イオン性置換基−R24−Zw:
24は、好ましくはカルボニル、エステル又はアミド官
能基であり、更に好ましくはエステル基−C(O)−O
−である。Zw部分の適切なアニオン性基は、例えば−
COO-、−SO3 -、−OSO3 -、−OPO3-又は二
価の−O−PO2 -−又は−O−PO2 -−O−、好ましく
は基:−COO-若しくは−SO3 -又は二価基−O−P
2 -−、そして特に−SO3 -基である。Zw部分の適切
なカチオン性基は、例えば、−NR2323′R23+
又は二価基−NR2323+−(ここでR23、R23′及
びR23″は、上記と同義であり、そしてそれぞれ他と独
立に、好ましくは水素又はC1−C6−アルキル、好まし
くは水素又はC1−C4−アルキル、そして最も好ましく
はそれぞれメチル又はエチルである)である。
【0055】Zw部分は、例えばC2−C30−アルキ
ル、好ましくはC2−C12−アルキル、そして更に好ま
しくはC3−C8−アルキル(各場合に、中断されていな
いか、又は−O−により中断されており、そしてそれぞ
れ上述のアニオン性及びカチオン性基の1つにより置換
又は中断されており、そして更には非置換であるか、又
は−OY8基(ここでY8は、水素又はカルボン酸のアシ
ル基である)により置換されている)である。
【0056】Y8は、好ましくは水素又は高級脂肪酸の
アシル基である。
【0057】Zwは、好ましくはC2−C12−アルキ
ル、そして更に好ましくはC3−C8−アルキル(それぞ
れ上述のアニオン性及びカチオン性基の1つにより置換
又は中断されており、更には−OY8基により更に置換
されていてもよい)である。
【0058】両性イオン性置換基−R24−Zwの好まし
い基は、下記式:
【0059】
【化34】
【0060】〔式中、R23は、水素又はC1−C6−アル
キルであり;An-は、アニオン性基:−COO-、−S
3 -、−OSO3 -又は−OPO3-、好ましくは−CO
-又は−SO3 -、そして最も好ましくは−SO3 -であ
り、(Alk′)は、C1−C1 2−アルキレンであり、
(Alk″)は、非置換であるか、又は−OY8基によ
り置換されているC2−C24−アルキレンであり、Y
8は、水素又はカルボン酸のアシル基であり、そして
(Alk″′)は、C2−C8−アルキレンである〕に対
応する。
【0061】(Alk′)は、好ましくはC2−C8−ア
ルキレン、更に好ましくはC2−C6−アルキレン、そし
て最も好ましくはC2−C4−アルキレンである。(Al
k″)は、好ましくはC2−C12−アルキレン、更に好
ましくはC2−C6−アルキレン、そして特に好ましくは
2−C3−アルキレン(各場合に、非置換であるか、又
はヒドロキシ若しくは−OY8基により置換されてい
る)である。(Alk″′)は、好ましくはC2−C4
アルキレン、そして更に好ましくはC2−C3−アルキレ
ンである。R23は、水素又はC1−C4−アルキル、更に
好ましくはメチル又はエチル、そして特に好ましくはメ
チルである。B又はB′の好ましい両性イオン性置換基
は、下記式: −C(O)O−CH2−CH(OY8)−CH2−O−P
2 -−(CH22−N(CH33 +、 〔式中、Y8は、水素又は高級脂肪酸のアシル基であ
る〕で示されるものである。
【0062】Bは、例えば、式(4a)又は(4b):
【0063】
【化35】
【0064】で示される基、好ましくは式(4a)の基
(ここでR25は、水素又はC1−C4−アルキル、好まし
くは水素又はメチルであり;R26は、親水性置換基(こ
こで上述の意味及び優先選択が適用される)であり;R
27は、C1−C4−アルキル、フェニル又は−C(O)O
9基(ここでY9は、水素又は非置換若しくはヒドロキ
シ−置換C1−C4−アルキルである)であり;そしてR
28は、基:−C(O)OY9′又は−CH2−C(O)O
9′(ここでY9′は、独立にY9の意味を有する)で
ある)を意味する。
【0065】R27は、好ましくはC1−C2−アルキル、
フェニル又は−C(O)OY9基である。R28は、好ま
しくは基:−C(O)OY9′又は−CH2−C(O)O
9′(ここでY9及びY9′は、それぞれ他と独立に、
水素、C1−C2−アルキル又はヒドロキシ−C1−C2
アルキルである)である。本発明の特に好ましい−CH
27−CHR28−単位は、R27が、メチル又は−C
(O)OY9基であり、そしてR28が、基:−C(O)
OY9′又は−CH2−C(O)OY9′(ここでY9及び
9′は、それぞれ水素、C1−C2−アルキル又はヒド
ロキシ−C1−C2−アルキルである)であるものであ
る。
【0066】B′は、独立にBに関して上述される意味
の1つを有してよい。
【0067】基:(オリゴマー1)、(オリゴマー)又
はB″の適切な置換基Qは、例えば、式(5):
【0068】
【化36】
【0069】〔式中、R29は、C1−C4−アルキル、C
1−C4−アルコキシ、アミノ、ヒドロキシ、スルホ、ニ
トロ、トリフルオロメチル又はハロゲンであり、gは、
0〜2の整数であり、L1は、カルベン又はニトレン形
成を誘発可能な前駆体として機能する基であり、そして
1は、例えば式(6a)〜(6f):
【0070】
【化37】
【0071】(式中、X′及びX2は、それぞれ独立
に、基:−O−又は−NR1′−であり、R1′は、水素
又はC1−C4−アルキルであり;D1は、基:−C
(O)−又は−C(S)−であり、(Alk)は、C2
−C12−アルキレンであり、そしてtは、0又は1であ
る)で示される結合メンバーである〕のものである。
【0072】式(5)中のL1は、例えば、式(7a)
又は(7b):
【0073】
【化38】
【0074】〔式中、R30は、電子求引性置換基、例え
ば、−C25基又は好ましくは−CF 3基のような、フ
ッ素化C1−C6−アルキルである〕で示される基であ
る。
【0075】R29は、好ましくはC1−C4−アルコキ
シ、ニトロ、C1−C4−アルキル、ヒドロキシ、アミノ
又はスルホである。可変数gは、例えば1又は好ましく
は0である。
【0076】式(6a)〜(6e)は、左の結合が、各
場合に(オリゴマー1)、(オリゴマー)又はB″に向
いており、そして右の結合が、芳香環に向いていると解
釈されたい。
【0077】式(6c)又は(6e)中の(Alk)
は、好ましくはC2−C6−アルキレン、そして特にC2
−C3−アルキレンである。
【0078】X′及びX2は、それぞれ他と独立に、好
ましくは−O−又は−NH−、特に−NH−である。
【0079】tは、数1又は好ましくは0である。
【0080】A1は、好ましくは式(6b)、(6
c)、(6d)又は(6e)の基、特に式(6b)又は
(6c)の基(ここでそれぞれ上述の意味及び優先選択
が、これらの式に含まれる可変基に適用される)であ
る。
【0081】好ましい実施態様は、上の式(5)のQ基
(ここでA1は、式(6b)又は(6c)の基であり、
gは、0であり、そしてL1は、式(7a)の基であ
る)に関する。更に別の好ましい実施態様は、上の式
(5)のQ基(ここでA1は、式(6b)又は(6c)
の基であり、gは、0であり、そしてL1は、式(7
b)の基である)に関する。
【0082】式(3a)中のB″−Qは、好ましくは式
(4c):
【0083】
【化39】
【0084】〔式中、R25″は、独立に上述のR25の意
味を有し、そしてA1、L1、R29及びgそれぞれに関し
て、上述の意味及び優先選択が適用される〕で示される
1,2−エチレン基である。
【0085】本発明の好ましい実施態様は、式(3
b):
【0086】
【化40】
【0087】〔式中、R25′及びR25″は、それぞれ独
立に、前述のR25の意味を有し、R26′は、独立に前述
のR26の意味を有し、そしてR25、R26、R29、A1
1、T、g、p、q及びmそれぞれに関して、上述の
意味及び優先選択が適用される〕で示されるテロマー基
(i)−(オリゴマー)−(Q)mに関する。
【0088】特に好ましいテロマー基−(オリゴマー)
−(Q)mは、上の式(3b)(ここでR25、R25′及
びR25″は、それぞれ独立に、水素又はメチルであり、
26は、基:−CONH2、−CON(CH32又はN
−ピロリドニルであり、R26′は、−NH2又は−C
(O)X′−(Alk)−NH2であり、X′は、−O
−又は−NH−であり、(Alk)は、C2−C3−アル
キレンであり、A1は、基:−NH−C(O)−又は−
C(O)−NH−(CH22-4−NH−C(O)−であ
り、gは、0であり、そしてL1は、基:
【0089】
【化41】
【0090】又は−N3である)のものである。
【0091】式(3)、(3a)又は(3b)のテロマ
ー基は、例えば、200〜20000、好ましくは25
0〜12500、更に好ましくは350〜5000、そ
して特に500〜3000の数平均分子量Mnを有す
る。
【0092】本発明のポリマーの好ましい群は、上の式
(1a)の単位(ここでRは、水素又はメチルであり;
1は、上の式(2)の基であり;Aは、式(2a)又
は(2d):
【0093】
【化42】
【0094】で示される基であり;(alk″)は、C
2−C4−アルキレン、特に1,2−エチレンであり;X
は、−NH−であり;そして(オリゴマー1)−(Q)m
は、上の式(3)のテロマー基(ここで(alk)は、
2−C4−アルキレン、特に1,2−エチレンであり、
そして(オリゴマー)−(Q)mは、上の式(3b)の
基である)である)を含むものである。
【0095】オリゴ糖(ii)としての(オリゴマー1
−(Q)mは、例えば、m個の上述のQ基が結合してい
る、生体高分子からの断片を含む炭水化物を含む、二糖
又は多糖である。例は、シクロデキストリン、トレハロ
ース、セロビオース、マルトトリオース、マルトヘキサ
オース、キトヘキサオース又はデンプン、ラクトビオン
酸、ヒアルロン酸、脱アセチル化ヒアルロン酸、キトサ
ン、アガロース、キチン50、アミロース、グルカン、
ヘパリン、キシラン、ペクチン、ガラクタン、グリコサ
ミノグリカン、ムチン、デキストラン、アミノ化デキス
トラン、セルロース、ヒドロキシアルキルセルロース又
はカルボキシアルキルセルロースオリゴマー(それぞ
れ、m個のQ基(上述の意味及び優先選択が適用され
る)を含むことを特徴とし、そしてそれぞれ例えば25
000までの、好ましくは10000までの数平均分子
量を有する)の基である。
【0096】本発明の更に別の好ましい群は、上の式
(1a)の単位(ここでRは、水素であり;Z1は、上
の式(2)の基であり;Aは、上の式(2h)、(2
i)又は(2k)の基であり、そして(オリゴマー1
−(Q)mは、ラクトビオン酸の基(ここでカルボキシ
基は、Aの一部であり、そして少なくとも1個のヒドロ
キシ基は、Q基により置換されている)である)を含む
ものである。
【0097】オリゴペプチド(iii)としての(オリゴ
マー1)−(Q)mは、例えば、式(8a)又は(8
b):
【0098】
【化43】
【0099】〔式中、R21は、水素、C1−C4−アルキ
ル、又はヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、アミ
ノ、フェニル、o−、m−若しくはp−ヒドロキシフェ
ニル、イミダゾリル、インドリル若しくは−NH−C
(=NH)−NH2基により置換されている、C1−C4
−アルキルであり、lは、2〜250の整数であり、そ
してm個のR21基又は末端アミノ若しくはカルボキシ基
は、Q基により置換されている〕で示される基である。
好ましくは(iii)のポリペプチドは、式(8a)又は
(8b)の基(ここでR21は、水素、メチル、ヒドロキ
シメチル、カルボキシメチル、1−ヒドロキシエチル、
2−カルボキシエチル、イソプロピル、n−、sec−若
しくはイソ−ブチル、4−アミノ−n−ブチル、ベンジ
ル、p−ヒドロキシベンジル、イミダゾリルメチル、イ
ンドリルメチル又は−(CH23−NH−C(=NH)
−NH2基である)である。lは、2〜150、好まし
くは5〜100、更に好ましくは5〜75、そして特に
好ましくは10〜50の整数であり、そして1〜4個の
21基又は末端アミノ若しくはカルボキシ基は、Q基
(ここで上述の意味及び優先選択が適用される)により
置換されている。
【0100】ポリオキシアルキレン基(iv)としての
(オリゴマー1)−(Q)mは、例えば、式(8c):
【0101】
【化44】
【0102】〔式中、(alk**)は、C2−C4−アル
キレンであり、tは、0又は1であり、d及びeは、そ
れぞれ独立に、0〜250の整数であり、かつ(d+
e)の合計は、2〜250であり、そしてR22は、式
(5a):
【0103】
【化45】
【0104】(式中、L1、R29及びgは、上記と同義
であり、A3は、例えば、基:−C(O)−、−C
(O)−NH−又は−C(S)−NH−であり、そして
後の2つの基の窒素は、それぞれフェニル環に結合して
いる)で示される基である〕で示される基である。
【0105】(alk**)は、好ましくはC2−C3−ア
ルキレン基である。tは、好ましくは0である。d及び
eは、それぞれ独立に、好ましくは0〜100の整数
(ここで(d+e)の合計は、5〜100である)であ
る。d及びeは、それぞれ独立に、更に好ましくは0〜
50の整数(ここで(d+e)の合計は、8〜50であ
る)である。ポリオキシアルキレン基(iv)の特に好ま
しい実施態様では、dは、8〜50、そして特に9〜2
5の整数であり、そしてeは、0である。
【0106】式(1a)又は(1b)の単位に加えて、
本発明のポリビニルポリマー(I)は、エチレン不飽和
化合物から誘導される更に別の単位を含んでもよい。
【0107】本発明のポリビニルポリマーの一部であっ
てよい更に別の単位の例は、下記のものである: (a) −〔B1〕−単位(ここでB1は、独立に上述の
Bの意味を有する)。好ましい−〔B1〕−単位は、式
(4a′):
【0108】
【化46】
【0109】〔式中、R25a及びR26aは、それぞれ独立
に、上述の優先選択を含めてR25及びR26の意味を有す
る〕で示されるものである。適切な−〔B1〕−単位の
例は、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミ
ド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−ビニル
ピロリドン、2−ヒドロキシエチルアクリラート若しく
はメタクリラート、N−アクリロイルモルホリン、メタ
クリル酸メチル、酢酸ビニル、ビニルアルコール又はア
リルアミンなどから、二重結合を単結合によって置換す
ることにより誘導される基である;
【0110】(b) 式(9a)又は(9b):
【0111】
【化47】
【0112】〔式中、R′は、独立にRの意味を有し、
そしてZ*は、カルベン又はニトレン形成を誘発可能な
前駆体を全く含まず、≧200の重量平均分子量を有す
る、親水性側鎖である〕で示される単位。
【0113】Z*は、例えば、親水性テロマー、オリゴ
ペプチド、オリゴ糖又はポリアルキレンオキシドの基、
好ましくは親水性テロマー又はオリゴ糖の基である。
【0114】好ましい側鎖Z*は、式(3c):
【0115】
【化48】
【0116】〔式中、A′は、独立にAの意味を有し、
(alk*)は、独立に(alk)の意味を有し、そし
て(オリゴマー′)は、1つ以上の異なる共重合性ビニ
ルモノマーから誘導され、かつカルベン又はニトレン形
成を誘発可能な前駆体を含む基を全く含まない、親水性
テロマーの基である〕で示される基である。
【0117】更に別の好ましい側鎖Z*は、式(3
c′):
【0118】
【化49】
【0119】〔式中、A′は、式(2h)、(2i)又
は(2k)の基であり、そして(オリゴマー″)は、オ
リゴ糖の基、特にラクトビオン酸の基である〕で示され
る基である。
【0120】テロマー基−(オリゴマー′)は、例え
ば、式(3d):
【0121】
【化50】
【0122】〔式中、B2は、独立に前述のBの意味を
有し、B2′は、独立に前述のB′の意味を有し、T′
は、独立に前述のTの意味を有し、p1及びq1は、そ
れぞれ独立に、0〜250の整数であり、かつ(p1+
q1)の合計は、2〜250の整数である〕に対応す
る。
【0123】本発明の好ましい実施態様は、式(3
d′):
【0124】
【化51】
【0125】〔式中、R25 *及びR25 **は、それぞれ独
立に、前述のR25の意味を有し、R26 *及びR26 **は、
それぞれ独立に、前述のR26の意味を有し、p1及びq
1は、それぞれ独立に、0〜150の整数であり、かつ
(p1+q1)の合計は、2〜150の整数であり、そ
してT′は、独立にTの意味を有する〕で示されるテロ
マー基−(オリゴマー′)に関する。
【0126】本発明の好ましい櫛状ポリマーは、式(1
a′):
【0127】
【化52】
【0128】で示される単位、及び場合により式(9
a′)又は(4a′):
【0129】
【化53】
【0130】〔式中、A、A′、R、R′、R25a、R
26a、(alk)、(alk*)、(オリゴマー)−
(Q)m及び(オリゴマー′)は、上記と同義である〕
で示される単位を含むポリマーである。
【0131】本発明の別の好ましい櫛状ポリマーは、式
(1a*)及び(9a*):
【0132】
【化54】
【0133】〔式中、可変基は、それぞれ上記と同義で
ある〕で示される単位を含むポリマーである。
【0134】特に好ましいポリマーは、上記式(1
*)及び場合により上の(9a*)の単位〔ここで、R
及びR′は、同一であり、かつそれぞれ水素又はメチル
であり;R25及びR25 *は、同一であり、かつそれぞれ
水素又はメチルであり;R25′、R25″、及びR
25 **は、同一であり、かつそれぞれ水素又はメチルであ
り;R26及びR26 *は、同一であり、かつ好ましくはそ
れぞれ基:−CONH2、−CON(CH32又はN−
ピロリドニルであり;R26′及びR26 **は、同一であ
り、かつそれぞれ−NH2又は−C(O)X′−(Al
k)−NH2(ここでX′は、−O−又は−NH−であ
り、そして(Alk)は、C2−C3−アルキレンであ
る)であり;A1は、基:−NH−C(O)−又は−C
(O)−NH−(CH22-4−NH−C(O)−であ
り;gは、0であり、そしてL1は、基:
【0135】
【化55】
【0136】又は−N3であり;A及びA′は、同一で
あり、かつそれぞれ式(2a)又は(2d):
【0137】
【化56】
【0138】(式中、(alk″)は、C2−C4−アル
キレンであり、そしてXは、−NH−である)で示され
る基であり;(alk)及び(alk*)は、同一であ
り、かつそれぞれC2−C4−アルキレン、特に1,2−
エチレンであり;T及びT′は、それぞれ独立に、重合
連鎖反応の停止剤の基であり;p及びp1は、同一であ
り、かつそれぞれ0〜250の整数であり;q1は、
(q+m)の合計と同一であり、かつ両方とも2〜25
0の整数であり;mは、1〜2の整数であり;そしてq
は、(q1−1)〜(q1−2)の整数である〕よりな
る。
【0139】更に別の特に好ましい櫛状ポリマーは、上
記式(1a*)の単位(ここで上述の意味及び優先選択
が、これに含まれる可変基に適用される)のみからな
る。
【0140】式(1a*)、(3a)、(3b)、(3
d)、(3d′)、(8c)及び(9a*)のような式
は、各化合物及び基の統計的記述として、即ち単位の配
向及び配列は、該式により何ら固定されないと解釈され
たい。更に、該式中のd、e、p、p1、q、q1及び
mの値は、統計的にはモノマー又はセグメントの統計的
組成を示すものである。
【0141】本出願を通して、カルボキシ、カルボン
酸、−COOH、スルホ、−SO3H、アミノ、−NH2
などのような用語は、遊離酸又はアミン、更にはその適
切な塩、例えば、(酸の)ナトリウム、カリウム、アン
モニウム塩など、又は(アミンの)塩酸塩のようなハロ
ゲン化水素塩のような、例えば、生物医学的に、又は特
に眼科的に許容しうるその塩を常に含む。
【0142】本発明の櫛状ポリエチレンイミン(II)
は、例えば、上の式(1c)の単位(ここでZ2は、式
(2′):
【0143】
【化57】
【0144】(式中、Q、m及び(オリゴマー1)に関
して、それぞれ上述の意味及び優先選択が適用される)
で示される基である)を含むポリマーである。
【0145】本発明の櫛状ポリペプチド(III)は、例
えば、上の式(1d)の単位(ここでZ3は、式
(2″):
【0146】
【化58】
【0147】(式中、Alk*は、C1−C4−アルキレ
ン、特にメチレン又は1,4−ブチレンであり、Aは、
例えば、基:−C(O)X−又は−XC(O)−であ
り、そしてX、Q、m及び(オリゴマー1)に関して、
それぞれ上述の意味及び優先選択が適用される)で示さ
れる基である)を含むポリマーである。
【0148】本発明の櫛状ポリエーテル(IV)は、例え
ば、ヒドロキシ基が、式(2):
【0149】
【化59】
【0150】〔式中、Aは、例えば、−OC(O)−で
あり、そしてQ、m及び(オリゴマー 1)に関して、そ
れぞれ上述の意味及び優先選択が適用される〕で示され
る基により一部置換されている、ポリグリシドールであ
る。
【0151】本発明の櫛状多糖(V)は、例えば、ヒド
ロキシ、アミノ又はカルボキシ基が、上述の式(2)の
基〔ここでAは、例えば、−XC(O)−又は−C
(O)X−であり、そしてX、Q、m及び(オリゴマー
1)に関して、それぞれ上述の意味及び優先選択が適用
される〕により一部置換されている、キトサン、ヒアル
ロン酸、アミノデキストラン又はカルボキシメチルセル
ロースである。
【0152】本発明の櫛状ポリマーは、例えば、10〜
200000kDa、そして好ましくは150〜1500k
Daの数平均分子量Mnを有する。
【0153】本発明のポリビニルポリマー(i)は、例
えば、式(10)又は(11):
【0154】
【化60】
【0155】〔式中、R及びZ1は、上記と同義であ
る〕で示されるマクロモノマーを、場合により更に別の
コモノマーの存在下で、それ自体既知の方法で重合する
ことにより調製することができる。
【0156】マクロモノマーの重合は、例えば、溶液中
で行われ、そして例えば、熱の作用により熱的に、又は
照射により、特に熱的に開始することができる。適切な
溶媒は、例えば、水、メタノール若しくはエタノールの
ようなC1−C4−アルカノール、エチレングリコールの
ようなグリコール、又は例えばアセトニトリル、N,N
−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチルピロリ
ドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、
N,N−ジメチルアセトアミド若しくはアセトンのよう
な双極性非プロトン性溶媒である。
【0157】マクロモノマーの熱開始重合の場合に、該
重合は、例えば高温で、例えば35〜100℃、そして
好ましくは40〜80℃の温度で、例えば10分間〜4
8時間、そして好ましくは30分間〜36時間の時間、
溶媒及び熱開始剤の存在下で行うことができる。適切な
熱重合開始剤は、当業者には既知であり、そして例えば
過酸化物、ヒドロペルオキシド、アゾ−ビス(アルキル
−又はシクロアルキルニトリル)、過硫酸塩、過炭酸塩
又はこれらの混合物を含む。例は、過酸化ベンゾイル、
過酸化tert−ブチル、ジ−tert−ブチル−ジペルオキシ
フタラート、tert−ブチルヒドロペルオキシド、アゾ−
ビス(イソブチロニトリル)、1,1′−アゾ−ビス
(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2′−ア
ゾ−ビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、4,
4′−アゾ−ビス(4−シアノ吉草酸)、4,4′−ア
ゾ−ビス(4−シアノ−n−ペンタノール)などであ
る。
【0158】式(10a)又は(10b)のマクロモノ
マーの重合はまた、PCT出願WO 92/09639により、こ
れらを場合により1つ以上のコモノマーの存在下で、シ
ステアミン塩酸塩、チオグリコール酸などのような連鎖
移動剤の存在下で重合することによっても行うことがで
きる。
【0159】式(10)の化合物、例えば、式(10
a):
【0160】
【化61】
【0161】〔式中、可変基は、上記と同義である〕で
示される化合物は、例えば、WO 99/57581に開示される
方法と同様に、式(12):
【0162】
【化62】
【0163】〔式中、Rは、上述の意味を有し、そして
*は、例えば、−C(O)−A°基(ここでA°は、
例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、特に塩素、エステル基
の基である);又はエポキシ基を含むオキシアルキレン
基、例えば下記式:
【0164】
【化63】
【0165】で示される基;又は−O−C2−C12−ア
ルキレン−N=C=O基;又は下記式:
【0166】
【化64】
【0167】で示される基である〕で示される化合物
を、式(13): A4−(alk)−S−(オリゴマー)−〔Q〕m (13) 〔式中、(alk)、(Alk*)、及び(オリゴマ
ー)−〔Q〕mは、上記と同義であり、そしてA4は、A
*に対して共反応性の基、例えば、ヒドロキシ、アミ
ノ、カルボキシ又はその誘導体、特にアミノである〕で
示される化合物と反応させることにより得ることができ
る。
【0168】カルボキシ誘導体、カルボキシなどの誘導
体は、例えば、ラクトン、カルボン酸無水物、ハロゲン
化物、アミド又はエステル、例えば、−C(O)Cl、
−C(O)NH2、−C(O)C1−C6−アルキル、−
C(O)−フェニル又は特に活性化剤(例えば、N−ヒ
ドロキシスクシンイミド(NHS)又はスルホ−N−ヒ
ドロキシスクシンイミド)と反応しているカルボキシの
ような活性化エステルを意味すると解釈されたい。特に
好ましいカルボキシ誘導体は、下記式:
【0169】
【化65】
【0170】〔式中、Ka+は、カチオン、例えば、N
+又はK+である〕で示される活性化エステルである。
例えば、カルボキシ、カルボン酸ハロゲン化物、エステ
ル、特に活性化エステル、酸無水物、イソシアナト又は
イソチオシアナト基を有する式(12)の化合物と、式
(13)の化合物のアミノ又はヒドロキシ基A4との反
応、又はその逆は、当該分野において周知であり、そし
て有機化学の教科書に記載されるように行うことができ
る。
【0171】例えば、式(12)のイソシアナト又はイ
ソチオシアナト誘導体と、式(13)の化合物のアミノ
−又はヒドロキシ基A4との反応は、場合によりハロゲ
ン化されている炭化水素(例えば、石油エーテル、メチ
ルシクロヘキサン、トルエン、クロロホルム、塩化メチ
レンなど)、又はエーテル(例えば、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、又は更に極性
の溶媒(DMSO、DMA、N−メチルピロリドンのよ
うな)又は更に低級アルコールのような、不活性有機溶
媒中で、0〜100℃、好ましくは0〜50℃の温度、
そして特に好ましくは室温で、場合により触媒、例え
ば、トリエチルアミン若しくはトリ−n−ブチルアミン
のような第3級アミン、1,4−ジアザビシクロオクタ
ン、又はジラウリン酸ジブチルスズ若しくはジオクタン
酸スズのようなスズ化合物の存在下で行うことができ
る。上記反応は、不活性雰囲気下、例えば窒素又はアル
ゴン雰囲気下で行うことが有利である。
【0172】カルボキシ無水物基を担持する式(12)
の化合物の場合には、カルボキシ無水物と、式(13)
の化合物のアミノ又はヒドロキシ基A4との反応は、有
機化学の教科書に記載されるように、例えば、非プロト
ン性溶媒(例えば、上述の非プロトン性溶媒の1つ)中
で、室温〜約100℃の温度で行うことができる。
【0173】カルボキシ基を担持する式(12)の化合
物の場合には、該カルボキシ基と、式(13)の化合物
のアミノ又はヒドロキシ基A4との反応(又はその逆)
は、エステル又はアミド形成に通例の条件下で、例え
ば、非プロトン性媒体中で約室温〜約100℃の温度で
行うことができる。エステル化又はアミド化反応は、活
性化剤、例えば、N−エチル−N′−(3−ジメチルア
ミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、N−ヒドロ
キシスクシンイミド(NHS)、スルホ−N−ヒドロキ
シスクシンイミド又はN,N′−ジシクロヘキシルカル
ボジイミド(DCC)の存在下で、あるいはヘキサフル
オロリン酸o−(ベンズトリアゾール−1−イル)−
N,N,N,N−テトラメチルウロニウムのようなo−
(ベンズトリアゾール)−ウロニウム塩の存在下で行う
ことが更に好ましい。最も好ましくは、式(12)のカ
ルボン酸誘導体は、上述の活性化剤の1つを用いて前も
って活性化エステルに変換し、次に活性化エステルを、
式(13)の化合物のヒドロキシ又は好ましくはアミノ
基と更に反応させる。
【0174】式(12)の化合物がグリシジル基を担持
する場合には、該グリシジル基と、式(13)の化合物
のアミノ基A4との反応は、例えば、室温又は高温、例
えば約20〜100℃で、水中、適切な有機溶媒中又は
その混合物中で行うことができる。グリシジル基と、式
(13)の化合物のヒドロキシ基A4との反応は、例え
ば、室温又は高温、例えば約20〜100℃で、非プロ
トン性媒体中で、塩基性触媒、例えばAl(O−C1
6−アルキル)3又はTi(O−C1−C6−アルキル)
3を用いて行うことができる。
【0175】式(12)の化合物は既知であり、そして
一部は市販されている。
【0176】式(13)の化合物は、既知の方法によ
り、例えばWO 92/09639又はWO 99/57581に記載されるよ
うに、1つ以上の親水性エチレン不飽和モノマー(これ
らの少なくとも1つは、−〔Q〕基を担持する)を、シ
ステアミン塩酸塩、チオグリコール酸などのような機能
性連鎖転移剤の存在下で共重合することにより調製する
ことができる。
【0177】〔Q〕基を担持する適切なモノマーは、例
えば、式(14):
【0178】
【化66】
【0179】〔式中、A1、L1、R25″、R29及びg
は、それぞれ上記と同義である〕で示されるモノマーで
ある。
【0180】式(14)の化合物は、例えば、式(1
5):
【0181】
【化67】
【0182】で示される化合物と、式(5a):
【0183】
【化68】
【0184】〔式中、A**は、独立に前述のA*の意味
を有し、A5は、独立に前述のA4の意味を有し、かつ好
ましくは基:ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ若しくは
その上述の誘導体、−NCO、−NCS又はグリシジル
であり、そしてR25″、R29、L1及びgは、それぞれ
上述の意味を有する〕で示される化合物とを反応させる
ことにより得ることができる。式(5a)及び(15)
の化合物間の反応は、上述のように行うことができる。
【0185】式(5a)の化合物は、既知であるか、又
は既知法により調製することができ、これらの幾つかは
市販もされている。
【0186】式(13)のテロマー化合物は、好ましく
は上の式(14)の化合物(ここで上述の意味及び優先
選択がここに含まれる可変基に適用される)と、親水性
モノマー、例えば、式:CH2=CR25a26a(式中、
25a及びR26aは、上記と同義である)のモノマー、特
にアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド又
はN−ビニルピロリドンとを、システアミン塩酸塩、チ
オグリコール酸などのような機能性連鎖転移剤の存在下
で共重合することにより得られる。
【0187】式(10)の化合物(ここでZ1は、オリ
ゴ糖、オリゴペプチド又はポリアルキレンオキシド基の
−(オリゴマー1)−(Q)mを含む)は、例えば、市販
のオリゴ糖、オリゴペプチド又はポリアルキレンオキシ
ドと、それぞれ上述の式(12)及び(5a)の化合物
とを上述の方法により反応させることによって調製する
ことができる。
【0188】本発明の櫛状ポリマーの一群への更に別の
合成経路は、最初に式(1′):
【0189】
【化69】
【0190】〔式中、A、R、(alk)及び(オリゴ
マー)は、前記と同義であり、A6は、例えば、カルボ
キシ若しくはその誘導体であるか、又は−(CH2t
X′H基であるか、又は−C(O)X′−(Alk)−
2H基(ここでX′、X2、(Alk)及びtは、上記
と同義である)であり、そしてm1は、例えば1〜25
0、好ましくは1〜100、そして特に1〜50の整数
である〕で示される単位を含むポリマーを調製し、そし
て該ポリマーと約m当量の式(5a):
【0191】
【化70】
【0192】〔式中、R29、L1及びgは、上記と同義
であり、そしてA5は、A6に対して共反応性の基、例え
ば、基:−X′H、カルボキシ若しくはその誘導体、−
NCO、−NCS又はグリシジルである(ここでX′
は、上記と同義である)〕で示される化合物とを反応さ
せることを含む。
【0193】式(1′)のポリマーのA6基と式(5
a)の化合物のA5基との間の反応は、上述のように行
うことができる。
【0194】式(1′)のポリマーは、例えば、基礎の
マクロモノマーを、場合により更に別のコモノマー又は
コマクロマーの存在下で、式(10a)の化合物の重合
のための上述の方法の1つにより(共)重合することに
よって得ることができる。該マクロモノマーは、WO 99/
57581に記載される方法により得ることができる。
【0195】本発明の特に好ましい実施態様は、式(1
5a):
【0196】
【化71】
【0197】及び場合により(15b):
【0198】
【化72】
【0199】〔式中、A、L1、R、R29、T、T′、
(alk)、g、p、q及びmは、それぞれ上記と同義
であり、そしてA7は、−C(O)−、−NHC(O)
−、−NHC(S)−又は−CH2−CH(OH)−C
2−、特に−C(O)−である〕で示される単位を含
むポリマーに関するものであり、そしてこれは、最初に
式(15c):
【0200】
【化73】
【0201】で示されるマクロモノマーを調製し、この
マクロモノマーをそれ自体既知の方法で重合することに
より、式(15d):
【0202】
【化74】
【0203】で示される単位を含むか、又は好ましくは
同単位からなるホモポリマーが生成し、(q+m)個の
カルボンアミドエチレン単位のカルボンアミド基をアミ
ノ基に、例えば、式(15c)の単位を含むホモポリマ
ーをホフマン分解反応に付して還元することによって、
式(15e):
【0204】
【化75】
【0205】で示される単位を含むポリマーが生成し、
そして該ポリマーと前述の式(5a)の化合物とを、ポ
リマー側鎖の幾つか又は全てが、カルベン又はニトレン
形成を誘発可能な(m個の)前駆体を伴うのに十分な量
で反応させる(ここでA7は、カルボキシ若しくはその
誘導体であるか、又は−NCO、−NCS若しくはグリ
シジルである)ことによって得られる。上記式(15
a)〜(15e)において、可変基は、前述されるよう
な意味及び優先選択を有する。
【0206】式(15c)のマクロモノマーは、既知で
あるか、又は既知の方法により、例えば、WO 92/09639
又はWO 99/57581に記載されるように調製することがで
きる。式(15c)のマクロモノマーの重合は、上述の
ような標準法を用いて行うことができる。式(15d)
のポリマー内のある量のカルボンアミド基のアミノ基へ
の分解は、有機化学(Organic Chemistry)の教科書に
記載されるように、例えばNaOClのような次亜塩素
酸塩の作用により、水性アルカリ性媒体中で行うことが
できる。例えば、約0.5〜40%、好ましくは1〜2
0%のカルボンアミド基がアミノ基に変換される。式
(15e)の生じるポリマーと式(5a)の化合物との
反応は、上述のように行うことができる。
【0207】上述の式(1a)又は(1b)の単位を含
む本発明の櫛状ポリマーは、更に、反応性基、例えば、
アミノ、メチルアミノ、ヒドロキシ又はカルボキシ若し
くは適切なその誘導体を含む、ポリビニル−又はポリス
チリルポリマーと、ポリビニル又はポリスチリルポリマ
ーの反応性基に対して共反応性の官能基、例えば、カル
ボキシ、アミノ又はヒドロキシ基又はこれらの誘導体を
有するオリゴマー、例えば、オリゴ糖、オリゴペプチド
又はポリアルキレンオキシドとを反応させることによっ
て得ることができる。生じる櫛状ポリマーの側鎖内の官
能基、例えば、アミノ又はヒドロキシ基が、次に上述の
式(5a)の化合物と反応して、本発明の反応性櫛状ポ
リマーを得ることができる。
【0208】同様に、式(1c)又は(1d)の単位を
含む本発明の櫛状ポリマーは、例えば、市販のポリエチ
レンイミン、ポリペプチド又は多糖と、共反応性官能基
を有するオリゴマー、例えば、テロマー、オリゴ糖、オ
リゴペプチド又はポリアルキレンオキシドとを反応さ
せ、次に生じる櫛状ポリマーの側鎖内の官能基、例え
ば、アミノ又はヒドロキシ基と、上述の式(5a)の化
合物とを反応させることによって得ることができる。
【0209】本発明により被覆すべき材料の例は、無機
又は有機バルク材料、例えば、石英、セラミックス、ガ
ラス、ケイ酸塩鉱物、シリカゲル、金属、金属酸化物、
黒鉛若しくはガラス状炭素のような炭素材料、天然若し
くは合成有機ポリマー、又は該材料の積層物、複合材料
若しくは配合物、特に多数知られている天然又は合成有
機ポリマーである。ポリマーの幾つかの例は、重付加及
び重縮合ポリマー(ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリ
エーテル、ポリエステル、ポリアミド及びポリイミ
ド);ビニルポリマー(ポリアクリラート、ポリメタク
リラート、ポリスチレン、ポリエチレン及びそのハロゲ
ン化誘導体、ポリ酢酸ビニル及びポリアクリロニトリ
ル);又はエラストマー(シリコーン、ポリブタジエン
及びポリイソプレン)である。
【0210】被覆すべき材料の好ましい群は、生物医学
的装置、例えば、コンタクトレンズ、特にそれ自体親水
性でないコンタクトレンズの製造のために従来使用され
ているものである。このような材料は、当業者には既知
であり、そして例えば、ポリシロキサン、ペルフルオロ
ポリエーテル、フッ素化ポリ(メタ)アクリラート若し
くは例えば他の重合性カルボン酸から誘導される同等な
フッ素化ポリマー、ポリアルキル(メタ)アクリラート
若しくは他の重合性カルボン酸から誘導される同等なア
ルキルエステルポリマー、ポリオレフィン、又はポリフ
ッ化ビニリデン、フッ素化エチレンプロピレン、若しく
はテトラフルオロエチレンのようなフッ素化ポリオレフ
ィン、好ましくは、ペルフルオロ−2,2−ジメチル−
1,3−ジオキソールのような、特定のジオキソールと
組合せたものを含む。適切なバルク材料の例は、例え
ば、ロトラフィルコンA(Lotrafilcon A)、ネオフォ
コン(Neofocon)、パシフォコン(Pasifocon)、テレ
フォコン(Telefocon)、シラフォコン(Silafocon)、
フルオルシルフォコン(Fluorsilfocon)、パフルフォ
コン(Paflufocon)、シラフォコン(Silafocon)、エ
ラストフィルコン(Elastofilcon)、フルオロフォコン
(Fluorofocon)又はテフロンAF(Teflon AF)160
0若しくはテフロンAF2400のようなテフロンAF
材料(これらは、約63〜73mol%のペルフルオロ−
2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール及び約37〜
27mol%のテトラフルオロエチレン、又は約80〜9
0mol%のペルフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−
ジオキソール及び約20〜10mol%のテトラフルオロ
エチレンのコポリマーである)である。
【0211】被覆すべき好ましい材料の別の群は、結合
又は架橋メンバーにより結合している、少なくとも1つ
の疎水性セグメント及び少なくとも1つの親水性セグメ
ントを含む、両親媒性セグメント化コポリマーである。
例は、シリコーンヒドロゲル、例えば、PCT出願WO 9
6/31792及びWO 97/49740に開示されるものである。
【0212】被覆すべき材料はまた、腎臓透析膜、血液
貯蔵バッグ、ペースメーカーのリード又は人工血管の製
造のために従来使用されている、任意の血液接触材料で
あってもよい。例えば、表面を修飾すべき材料は、ポリ
ウレタン、ポリジメチルシロキサン、ポリテトラフルオ
ロエチレン、ポリ塩化ビニル、ダクロン(Dacron)(登
録商標)又はこれらから作られる複合材料であってもよ
い。
【0213】更に、被覆すべき材料はまた、適切な反応
性基を伴うか又は伴わない、無機又は金属性基礎材料、
例えば、シリコーン又は金のような、セラミック、石
英、又は金属、あるいは他の重合性又は非重合性基板で
あってもよい。例えば、体内移植型の医用応用には、セ
ラミックス又は多糖のような材料を含む炭水化物が非常
に有用である。更に、例えばバイオセンサーの目的に
は、デキストラン被覆基礎材料は、被覆剤の構造が十分
に制御されるならば、非特異的結合作用を減少させるこ
とが期待される。バイオセンサーは、金、石英、又は他
の非重合性基板上に多糖を必要とすることがある。
【0214】被覆すべき材料の形態は、広い範囲内で変
化させられる。例は、粒子、顆粒、カプセル、繊維、及
び特に全ての種類の成形品、例えば、チューブ、フィル
ム、膜又は生物医学的成形品、特にコンタクトレンズ、
眼内レンズ若しくは人工角膜のような眼用成形品であ
る。成形品の更に別の例は、例えば創傷治癒包帯、眼
帯、薬物送達パッチのような活性化合物の持続放出のた
めの材料、心臓弁、人工血管、カテーテル、人工臓器、
カプセル化生体用インプラント、例えば、膵島のような
外科用に使用することができる成形品、代用骨のような
プロテーゼ用材料、又は診断用成形品、膜又は生物医学
的器具若しくは装置である。
【0215】本発明のポリマーは、それ自体既知の方法
によりバルク材料表面に塗装することができる。例え
ば、バルク材料は、ポリマーの溶液に浸漬するか、ある
いは先ず最初に1層のポリマーを修飾バルク材料表面
に、例えば、浸し塗り、噴霧、印刷、例えば成形品から
の転写グラフト(transfer grafting)、塗布、流し込
み、ロール掛け、スピンコーティング又は真空蒸着(浸
し塗り又は特に噴霧が好ましい)によって沈着させる。
最も好ましくは、本発明の1つ以上の異なるポリマーを
含む溶液を、バルク材料表面(濡れているか、又は好ま
しくは乾燥している)に噴霧する。更に別の好ましい実
施態様では、被覆すべき材料を、材料を膨潤させること
ができる溶媒中のポリマーの溶液に浸たす(膨潤浸し塗
り)。
【0216】本発明のポリマーの溶媒として有用な適切
な溶媒は、例えば、水;メタノール、エタノール又はイ
ソ−プロパノールのようなC1−C4−アルカノール;ア
セトニトリルのようなニトリル;テトラヒドロフラン
(THF);アルカノール、THFなどを含む水性溶
液;更には炭化水素、例えば、塩化メチレン又はクロロ
ホルムのような、ハロゲン化炭化水素である。噴霧溶液
中のポリマーの濃度は、使用される特定の化合物に依存
するが、一般には、0.1〜100g/l、好ましくは
0.5〜50g/l、更に好ましくは0.5〜25g/l、そ
して特に1〜10g/lの範囲である。
【0217】次にバルク材料表面への本発明のポリマー
の固定は、例えば、熱又は好ましくは照射、特にUV若
しくは可視光による照射によって開始することができ
る。照射のための適切な光源は、当業者には既知であ
り、そして例えば、水銀灯、高圧水銀灯、キセノン灯、
炭素アーク灯又は日光を含む。照射波長をシフトさせる
ために増感剤を使用してもよい。更に、特定の波長範囲
に照射を限定するために適切なフィルターを使用しても
よい。好ましくは、前もって本発明のポリマーが適用さ
れているバルク材料表面を波長≧300nmの光により照
射する。照射の時間は、決定的に重要ではないが、通常
30分以内、好ましくは10秒〜10分、そして更に好
ましくは15秒〜5分、そして特に好ましくは20秒〜
1分の範囲である。不活性ガスの雰囲気で照射を行うこ
とが有利である。重合後、任意の非共有結合ポリマー
は、例えば、適切な溶媒(例えば、水、C1−C4−アル
カノール、水/C1−C4−アルカノール混合物又はアセ
トニトリル)での処理(例えば、抽出)により除去する
ことができる。
【0218】上に略述されるプロセスサイクルの(i)
表面をポリマーと接触させ(即ち、噴霧又は浸し塗
り)、そして(ii)ポリマーを表面上に固定する(即
ち、照射により)ことは、1回又は数回行うことができ
る。例えば、1〜100回、好ましくは1〜50回、そ
して特に1〜25回、本発明の1つ以上の異なるポリマ
ーの異なる層をバルク材料表面に加えて固定する。本発
明の更に別の実施態様では、表面をポリマーと接触させ
る(即ち、噴霧又は浸し塗り)工程(i)は、数回、例
えば、2〜25回、そして好ましくは2〜10回行い、
そして固定工程(ii)は、後に1回行われる。数回の噴
霧又は浸し塗り工程を含む方法が用いられるならば、各
噴霧又は浸し塗り工程は、同一ポリマーにより行われる
か;あるいは各噴霧又は浸し塗り工程において異なるポ
リマーを使用することができる。例えば、多重層被覆を
得るために2つ以上の異なる非荷電ポリマーを使用する
ことができるか;又は高分子電解質被覆を得るためにポ
リアニオン性及びポリカチオン性ポリマーの交互層を使
用することができる。
【0219】バルク材料上のポリマー被覆の厚さは、主
として所望の性質に依存する。これは、例えば、0.0
01〜1000μm、好ましくは0.005〜100μ
m、更に好ましくは0.01〜50μm、更になお好まし
くは0.01〜5μm、特に好ましくは0.01〜1μ
m、そしてとりわけ好ましくは0.01〜0.5μmであ
ってよい。
【0220】本発明の被覆材料及び特にこのような被覆
を含む生物医学的成形品は、これらの成形品を実用上の
目的(例えば、装着時間延長のためのコンタクトレンズ
又は眼内レンズとして)に非常に適切なものにしてい
る、先行技術にまさる種々の予期せざる利点を有する。
例えば、これらは、接触角、水分保持力及び水膜崩壊時
間又は眼上プレレンズ涙液膜崩壊時間(TBUT)によ
り証明することができる、高い表面の湿潤性を有する。
【0221】TBUTは、コンタクトレンズのような眼
科用装置の分野において特に重要な役割を演じる。即
ち、コンタクトレンズ上の眼瞼の容易な運動が、装着者
の快適さには重要であることが立証されている;この滑
り運動は、コンタクトレンズ上における、組織/レンズ
界面を潤滑にする層である、涙液の連続層の存在により
促進される。しかし臨床試験は、現在利用可能なコンタ
クトレンズが、瞬きの間に部分的に乾燥して、眼瞼とレ
ンズの間の摩擦を上昇させることを証明している。摩擦
が上昇すると、眼の痛みが生じ、コンタクトレンズの運
動が減少する。今や、本発明の表面被覆剤を塗装するこ
とにより、例えば、ネルフィルコンA(nelfilcon
A)、ヴィフィルコンA(vifilcon A)又はロトラフィ
ルコンA(lotrafilcon A)のような市販のコンタクト
レンズのTBUTをかなりの程度上昇させることが可能
になった。コンタクトレンズのベースカーブにおいて、
被覆剤の著しい滑性は、コンタクトレンズの延長装着に
必須な眼上レンズ運動を促進する。更に、本発明の複合
材料は、微生物付着を低下させるのに実質的に寄与する
プレレンズ涙液膜の厚さの増大及び沈着物形成に対する
抵抗性の増大のような、延長装着にはレンズに必須な更
なる効果を提供する。この新規な表面被覆剤の極めて柔
軟かつ滑らかな性状のため、特にコンタクトレンズのよ
うな生物医学的物品は、夕方の乾燥及び長期(一晩中)
装着に関する改善を含む、優れた装着快適性を示す。こ
の新規な表面被覆剤は更に、眼の粘液と可逆的に相互作
用し、そしてこのことが、装着快適性の改善に寄与す
る。
【0222】更に、本発明の方法により被覆されてい
る、生物医学的装置、例えば、コンタクトレンズのよう
な眼科用装置は、良好な機械的性質と合せて、非常に著
しい生体適合性を有する。例えば、本装置は、血液適合
性であり、そして良好な組織組み込みを示す。更に、一
般に有害な眼作用は観察されず、一方タンパク質又は脂
質の吸着は低く、また塩沈着物形成も従来のコンタクト
レンズよりも低い。一般に、汚損が少なく、微生物付着
が少なく、かつ生体分解性も低いが、同時に例えば、低
い摩擦係数及び低い剥離性に、良好な機械的性質を見い
出すことができる。更には、本発明により得られる材料
は、寸法安定性だけでなく長期安定性も優秀である。更
に、本発明による所定のバルク材料での親水性表面被覆
剤の結合は、その視覚的透明度に影響を及ぼさない。
【0223】要約すると、コンタクトレンズ、人工角膜
又は眼内レンズのような、本発明の方法により得られる
眼科用装置は、細胞破砕物、化粧品、塵芥若しくは汚
損、溶媒蒸気又は化学物質に関しての損傷の低さと、例
えば眼科用装置の非常に良好な眼上運動を与える、柔軟
なヒドロゲル表面のための、このような眼科用装置を装
着する患者にとっての高い快適さとの組合せを提供す
る。
【0224】本発明の方法により被覆される、腎臓透析
膜、血液貯蔵バッグ、ペースメーカーのリード又は人工
血管のような生物医学的装置は、結合水の連続層によっ
てタンパク質の汚れに抵抗し、それによって血栓症の割
合及び程度を減少させる。よって本発明により製作され
る血液接触装置は、血液適合性かつ生体適合性である。
【0225】実施例において、他に記載がなければ、量
は、重量であり、温度は、摂氏度で与えられる。一般
に、ジアジリン又はアジド化合物を必要とする反応は、
褐色ガラス製のフラスコなどの中で行われる。涙液崩壊
時間値は、一般に、M. Guillonら, Ophthal. Physiol.
Opt. 9, 355-359 (1989)又はM. Guillonら, Optometrya
nd Vision Science 74, 273-279 (1997)により発表され
ている方法によって測定される、プレレンズ涙液膜非侵
襲的崩壊時間(PLTF−NIBUT)に関係づけられ
る。被覆及び非被覆レンズの平均前進及び後退水接触角
は、クルス(Kruess)K−12計器(クルス社(Kruess
GmbH)、ハンブルク、ドイツ)を用いる動的ヴィルヘ
ルミー(Wilhelmy)法により測定される。固体への湿潤
力は、固体を表面張力既知の液体に浸漬するか、又はそ
こから引き上げるときに測定する。
【0226】実施例A−1:アクリルアミドテロマー
(Mn 2650Da)合成 1000ml丸底フラスコに、水400ml中のアクリルア
ミド71.1g(1mol)、α,α′−アゾジイソブチ
ルアミジン二塩酸塩4.93g(18.2mmol)及びシ
ステアミン塩酸塩4.93g(36.4mmol)の溶液を
充填した。この清澄でわずかに帯黄色の溶液を、塩酸数
滴によりpH3まで酸性にした。この撹拌酸性溶液を5
0mbarまで排気して、アルゴンを満たした。これを3回
繰り返した。アルゴンの一定流と共に、この溶液を50
0ml滴下漏斗に注ぎ入れ、そしてこれを、1000ml三
つ口丸底フラスコ、還流冷却器、温度計、マグネティッ
クスターラー及び30cmリービッヒ冷却器(ガラスウー
ルを満たした)よりなる「流出型反応器」に据え付け
た。装置全体をアルゴンで絶えずパージした。滴下ロー
トをリービッヒ冷却器に据え付けて、これを65℃に加
熱した。フラスコを60℃に加熱した。リービッヒ冷却
器を通して溶液を撹拌フラスコ中にゆっくり滴下した。
これには2.5時間要した。この期間、フラスコ中の温
度は58〜65℃の間に保持した。添加終了後、溶液を
60℃で2時間撹拌した。
【0227】pH10に到達するまで、この清澄でわず
かに帯黄色の溶液にNaOHを加えた。生成物は、カッ
トオフ1000Daのミリポア(Millipore)カートリッ
ジを用いて、逆浸透により精製し、そして凍結乾燥し
た。明白色の固体生成物を得た(Mn≒2650Da)。
【0228】実施例A−2:N,N−ジメチル−アクリ
ルアミド(DMA)テロマー合成 実施例A−1に記載される手順にしたがい、分子量Mn
≒2000のN,N−ジメチル−アクリルアミド(DM
A)のモノアミン−塩酸塩が末端のテロマーを調製し
た。
【0229】実施例B−1:IEM−官能基化アクリル
アミドテロマー溶液の調製 実施例A−1のアクリルアミドテロマー7.5gをHP
LC水80mlに溶解した。次にこの溶液に約30分間ア
ルゴンをバブリングさせた。次にこの混合物を、イソシ
アナトエチルメタクリラート(IEM、イソシアナート
力価=6.45mEq/g)当量(0.81g)に撹拌下で
加えた。次に混合物全体をアルゴン流下で12時間撹拌
した。溶液にNaCl 0.8gを加えて10分間撹拌
後、混合物を0.45μmテフロン(登録商標)フィル
ターにより濾過し、酸素を除去するために反復(3×)
排気及びアルゴンでのバブリングによって脱気した。
【0230】実施例B−2:IEM−官能基化DMAテ
ロマー溶液の調製 実施例A−2で得られたDMAテロマーを水(HPLC
等級)に溶解して、水酸化ナトリウム水溶液を加えるこ
とによりpH10に調整した。実施例B−1に略述され
る手順にしたがい、こうして生成した第1級末端アミノ
基を次に2−イソシアナトエチル−メタクリラートと反
応させた。生じた清澄な水溶液の限外濾過及び凍結乾燥
後、マクロモノマーを白色の粉末として得た。
【0231】実施例C:ポリアクリルアミド櫛状ポリマ
ー合成 実施例B−1により得られたIEM−官能基化アクリル
アミドテロマー(Mn=2650Da)35gを、二つ口
丸底フラスコにとり、水314gを加えた。この清澄な
溶液に、NaCl 350mg及び開始剤水溶液(10.
47mg V50/ml)を加えた。酸素を除去するために
反復(3×)排気及びアルゴンでのバブリングによっ
て、この混合物を脱気した。撹拌混合物を3.5時間8
0℃まで加熱し、次に室温まで冷却した。メタノール中
に溶液を滴下すると、生成物が単離した。白色の粉末を
濾過して、水600mlを加えた。この粘性溶液を凍結乾
燥した。生成物は、レーザー光散乱と組合せたサイズ排
除クロマトグラフィーにより分析した。重量平均分子量
wは、7830kDaであり、数平均分子量Mnは、30
40kDaであり、そして多分散性は、2.6であった。
回転半径は、103nmであった。
【0232】実施例D−1〜D−3:ポリアクリルアミ
ド櫛状ポリマーのホフマン分解 実施例Cの櫛状ポリマー2.47gを、フラスコにと
り、水43gを加えた。この清澄な溶液を0℃に冷却し
た。表に与えられる量のNaOCl及びNaOHを撹拌
しながら加えた。反応時間は約1時間であった。その
後、HClにより溶液をpH2に調整して、メタノール
300ml中での沈殿により生成物を単離した。この白色
の粉末を濾過し、水100mlに再び溶解して、G3によ
り濾過した。溶液を限外濾過(カットオフ膜10kDa)
して凍結乾燥した。生成物は、レーザー光散乱、1H−
NMR及びアミノ滴定と組合せたサイズ排除クロマトグ
ラフィーにより分析した(表を参照のこと)。
【0233】
【表1】
【0234】実施例E:ジアジリンNHSエステルの合
成 N−エチル−N′−(3−ジメチルアミノプロピル)カ
ルボジイミド塩酸塩7.06g(36.81mmol)を、
水200mlを充填した500ml丸底フラスコにpH12
でとった。室温で15分間撹拌後、ジクロロメタン50
mlを加えた。ジクロロメタン50mlで抽出を3回繰り返
した。有機相を合わせて、MgSO4で乾燥し、濾過し
て高真空で乾燥した。この遊離塩基を250ml丸底フラ
スコにとり、アセトニトリル(28.4ppm水)150m
lに溶解した。メリフィールド(Merrifield)ポリマー
17.19g(≒12mmol CI)を加えた。還流下で
懸濁液を16時間100℃まで加熱した。室温に冷却
後、活性化メリフィールドポリマーをアセトニトリル5
0mlで3回、ジエチルエーテル50mlで2回洗浄して、
高真空で乾燥した。
【0235】4−(1−アジ−2,2,2−トリフルオ
ロエチル)安息香酸300mg(1.30mmol)、N−ヒ
ドロキシスクシンイミド135mg(1.17mmol)、活
性化メリフィールドポリマー6.3g及びクロロホルム
45mlを100ml褐色丸底フラスコにとり、室温で振盪
した。30分後DCコントロールが完全な変換を示し
た。混合物を濾過してクロロホルムで洗浄した。濾液を
高真空で乾燥した。完全な反応は、1H−NMR分光法
により測定した。
【0236】実施例F−1:反応性櫛状ポリマーの合成 実施例D−2の櫛状ポリマー0.5g(0.49mE/g
アミノ塩酸塩)を水25mlに溶解して0℃に冷却した。
この溶液をpH10に調整して、実施例Eのジアジリン
化合物160mg(0.49mmol)を撹拌下1時間で加え
た。その後、10kDaカットオフ膜を用いて溶液を限外
濾過し、次に凍結乾燥した。
【0237】実施例F−2:反応性櫛状ポリマーの合成 実施例D−2の櫛状ポリマー0.5g(0.49mE/g
アミノ塩酸塩)を水25mlに溶解して0℃に冷却した。
この溶液をpH10に調整して、4−アジドフェニルイ
ソチオシアナート87mg(0.49mmol)を撹拌下1時
間で加えた。その後、10kDaカットオフ膜を用いて溶
液を限外濾過し、次に凍結乾燥した。
【0238】実施例G−1:コンタクトレンズの噴霧被
覆 実施例F−2の反応性櫛状ポリマー2mg/mlの水溶液を
エアブラシ・アエロ−プロ381(aero-pro 381)(登
録商標)(ハンザ(Hansa))のロートにとった。溶液
は、ロトラフィルコンA(lotrafilcon A)コンタクト
レンズ(ポリシロキサン/ペルフルオロアルキルポリエ
ーテルコポリマー)の両側に1.2barの窒素圧を用い
て5秒間噴霧した。その後、1.29mW/cm2の強度を持
つUVLQ 400Bランプ(グローベル(Groebe
l))及び305nmカットオフフィルターを用いて、レ
ンズを30秒間照射した。レンズを水中で一晩抽出し、
次にオートクレーブに付した。湿潤性は、動的接触角測
定によりモニターして、20°及び0°の前進及び後退
接触角を導いた。
【0239】実施例G−2:コンタクトレンズの噴霧被
覆 実施例F−1の反応性櫛状ポリマー1mg/mlの水溶液を
エアブラシ・アエロ−プロ381(登録商標)(ハンザ
(Hansa))のロートにとった。溶液は、ロトラフィル
コンAコンタクトレンズの両側に1.2barの窒素圧を
用いて5秒間噴霧した。その後、EFOS青色光ランプ
を用いてレンズを60秒間照射した。レンズを水中で一
晩抽出し、次にオートクレーブに付した。湿潤性は、動
的接触角測定によりモニターして、15°及び0°の前
進及び後退接触角を導いた。
【0240】実施例G−3:コンタクトレンズの浸し塗
り被覆 ロトラフィルコンAレンズを、実施例F−1の反応性櫛
状ポリマー0.1mg/mlの水溶液中に撹拌下で5分間浸
した。その後、EFOS青色光ランプを用いてレンズを
60秒間照射した。レンズを水中で一晩抽出し、次にオ
ートクレーブに付した。湿潤性は、動的接触角測定によ
りモニターして、0°及び0°の前進及び後退接触角を
導いた。
【0241】実施例G−4:コンタクトレンズの浸し塗
り被覆 ロトラフィルコンAレンズを、実施例F−2の反応性櫛
状ポリマー0.1mg/mlの水溶液中に撹拌下で5分間浸
した。その後、1.29mW/cm2の強度を持つUV LQ
400Bランプ(グローベル(Groebel))及び30
5nmカットオフフィルターを用いて、レンズを30秒間
照射した。レンズを水中で一晩抽出し、次にオートクレ
ーブに付した。湿潤性は、動的接触角測定によりモニタ
ーして、10°及び0°の前進及び後退接触角を導い
た。
【0242】実施例H:櫛状ポリマーの調製 ポリ−アリルアミン(Mw≒70,000)5.7g
(100mVal NH2)を蒸留水100mlに溶解して、
ラクトビオノラクトン64.8g(200mMol)を加え
た。混合物を室温で48時間撹拌して、8時間40℃ま
で加熱した。限外濾過(カットオフ膜1000Da)によ
る溶液からの未反応又は加水分解ラクトンの除去後、残
留アミノ基の滴定により、53%の変換が示された。ポ
リマー上の残存第1級アミノ基は、グリシドール22.
2g(300mMol)の添加によりクエンチした。完全な
変換を達成するために、反応混合物を室温で12時間、
次に40℃で更に8時間撹拌した。前記のように限外濾
過により過剰グリシドールを溶液から除去後、生成物か
らアミンを取り除いた。凍結乾燥及び0.001Torrで
の真空乾燥後に白色の粉末状生成物を得た。水中でのG
PC分析により、Mw≒390kダルトンのポリマーの
分子量が示された。
【0243】実施例J:光反応性櫛状ポリマーの調製 実施例Hのポリマー3.6gを無水DMSO 100ml
に懸濁して、ポリマーの十分な膨潤を達成するために6
0℃で6時間撹拌した。25℃まで懸濁液を冷却後、4
−(2,2,2−トリフルオロ−1−ジアジリニル−エ
チル)−フェニルイソシアナート0.18g(5% w/
w)及びジラウリン酸ジブチルスズ20mgを加えた。混
合物を40℃で6時間撹拌し、次にジエチルエーテル中
で沈殿させた。得られたわずかに帯黄色の生成物を沸騰
ジエチルエーテル30mlで3回抽出し、次に0.001
Torr及び40℃で乾燥した。
【0244】実施例K−1:N−メタクリロイル−,
N′−〔4−(2,2,2−トリフルオロ−1−ジアジ
リニル−エチル)−ベンゾイル〕−1,3−ジアミノ−
プロパン マグネティック撹拌バー、滴下ロート、温度計及び還流
冷却器を取り付けた三つ口の50ml褐色ガラス反応瓶中
で、4−〔2,2,2−トリフルオロ−1−(ジアジリ
ニル−3)−エチル〕−安息香酸のN−ヒドロキシスク
シンアミド−エステル(実施例Eに略述される手順によ
り調製)1g(3.05mMol)及びN−(3−アミノプ
ロピル)−メタクリルアミド塩酸塩(APMAH)0.
546g(3.05mMol)を、乾燥窒素のブランケット
下で無水酢酸エチル20mlに懸濁した。次に10分間か
けて、酢酸エチル5ml中の無水トリエチルアミン0.3
10g(3.06mMol)の溶液を混合物に加えた。生成
した白色の懸濁液を室温で12時間撹拌し、遮光下でガ
ラスフィルターロートにより濾過した。溶媒の留去及び
THF/n−ヘキサンの1:3混合物からの再結晶後、
白色の結晶性固体を得た。生成物の構造及び純度は、1
H−NMRスペクトルにより確認した;7.25/7.
9ppm及び5.38/5.78ppmのシグナルは、芳香環
及びメタクリル酸基の存在に対応する。
【0245】実施例K−2:N−(4−アジド−フェニ
ル),N′−(2−メタクリロイルオキシ)−エチル−
尿素 実施例K−1に略述される手順にしたがい、4−アジド
−アニリン塩酸塩2.36g(13.9mMol)及び2−
イソシアナトエチル−メタクリラート(IEM)2.1
5g(13.9mMol)を無水ピリジン20mlに溶解し
た。次に無水トリエチルアミン7.03g(69.5mM
ol)を20分間かけて加え、そして混合物を室温で12
時間撹拌した。−18℃に冷却後、生成した暗色の懸濁
液を濾過して、溶媒を留去した。残渣をCH2Cl2/n
−ヘキサンの1:3混合物から再結晶することにより、
明ベージュ色の結晶性生成物を得た。1H−NMRスペ
クトルにより、化合物の構造を確認し、そしてその純度
は元素分析により確認した: 計算値:C 53.97%、H 5.23%、N 24.21%、O 16.59% 実測値:C 53.92%、H 5.35%、N 23.83%、O 16.59%
【0246】実施例K−3:実施例Eの化合物の代わり
に当量の4−アジドフェニル−イソチオシアナートを用
いて、実施例K−1の手順を繰り返した。
【0247】実施例K−4:実施例Eの化合物の代わり
に当量の4−(2,2,2−トリフルオロ−1−ジアジ
リニル−エチル)−フェニルイソシアナートを用いて、
実施例K−1の手順を繰り返した。
【0248】実施例L−1:光反応性モノマーとN,N
−ジメチルアクリルアミド(DMA)とのコテロメリゼ
ーション 温度計、スターラー、滴下ロート及び還流冷却器を取り
付けた250ml褐色ガラスの三つ口反応フラスコを、ア
ルゴンで注意深くパージして、アルゴンブランケット下
でテロメリゼーションの間保持した。次にフラスコに、
0.01N HCl水溶液を用いてpH4に設定したア
セトニトリル70ml中の、実施例K2で調製されたアジ
ド含有モノマー0.36g(1.25mMol)、DMA
12.5g(125mMol)、システアミン塩酸塩0.9
4g(8.81mMol)及びAIBN 100.4mg
(0.632mMol)の脱気溶液10mlを充填した。反応
フラスコを60℃に加熱後、反応温度を一定に保持しな
がら30分間かけて溶液の残り60mlを反応混合物に加
えた。60℃で4時間後、混合物を25℃に冷却し、ガ
ラスフィルターロートで濾過して、溶媒を留去した。残
渣を蒸留水200mlに溶解し、次に1000ダルトンの
カットオフを持つ膜を用いて限外濾過により精製した。
精製溶液の凍結乾燥後、白色の粉末としてコ−テロマー
を得た。
【0249】実施例L−2:光反応性モノマーとN,N
−ジメチルアクリルアミド(DMA)とのコテロメリゼ
ーション 実施例L−1に略述される手順にしたがい、DMA 1
2.5g(125mMol)を、溶媒としてトルエン70ml
を用いて、実施例K1で調製されたジアジリン含有モノ
マー0.62g(1.25mMol)及びシステアミン塩酸
塩0.94g(8.31mMol)とコテロマー化した。限
外濾過及び凍結乾燥後、白色の粉末としてコ−テロマー
を得た。
【0250】実施例M−1:重合性光反応性コテロマー
の合成 マグネティック撹拌バー及びアルゴン注入口を取り付け
た100ml褐色ガラス反応フラスコ中で、実施例L−2
で調製されたジアジリン含有コ−テロマー4gを蒸留水
50mlに溶解して、2−イソシアナト−エチルメタクリ
ラート(IEM)0.45gを激しい撹拌下で5℃で加
えた。0.1N NaOH水溶液を用いて混合物のpH
を10に設定後、室温で撹拌を3時間続けた。次にマク
ロモノマーの水溶液を実施例L1に記載されるように限
外濾過により精製して、凍結乾燥した。GPC分析によ
り、生成物は2800ダルトンの数平均分子量Mnを示
し、そしてその水溶液の微量滴定により、塩化物及びア
ミン含量が両方とも0.001mVal未満であることが判
った。マクロモノマーのメタクリル酸ヘッド基は、1H
−NMRスペクトルにおいて、はっきり同定することが
できた。
【0251】実施例M−2:光反応性マクロモノマーの
合成 実施例M−1に記載される手順にしたがい、実施例L1
で調製されたコ−テロマー4gをアクリロイルクロリド
0.3gと反応させた。凍結乾燥後、白色の粉末として
マクロモノマーを得た。N−アクリロイルが末端のコ−
テロマーの数平均分子量Mnは、GPC分析により26
80ダルトンであることを見い出した。
【0252】実施例M−3:光反応性マクロモノマーの
合成 実施例M−1に略述されるように、水の代わりに無水ア
セトニトリル25gを溶媒として用いて、実施例L−2
のコテロマー12.5gを2−イソシアナトエチル−メ
タクリラート970mgと反応させた。コテロマーの末端
アミン塩酸塩官能基の中和のために、トリエチルアミン
640mgを反応混合物に加えた。室温で8時間撹拌後、
イソシアナートの総変換量をIR分光法により確認し
た。ジエチルエーテル250ml中での沈殿後、白色の粉
末として生成物を得た。精製のため、この物質を水に溶
解して、1000Daカットオフの膜を用いて透析した。
残った清澄な無色溶液の凍結乾燥後、1mol%ジアジリ
ンを含む白色の粉末状マクロモノマーを得た。末端メタ
クリル酸官能基の滴定及びGPC分析により、Mn≒2
200及びMw≒3500の分子量が示された。
【0253】実施例N−1:光反応性マクロモノマーの
単独重合 実施例M1で調製されたマクロモノマー3.5g及び
α,α′−アゾジイソブチルアミジン二塩酸塩の水溶液
(10.5mg/ml)0.1gを蒸留水30mlに溶解し、
次に注意深く脱気した。混合物を撹拌して、60℃で8
時間重合した。得られた「櫛状」ポリマー溶液を残留マ
クロモノマー及びオリゴマーから、10,000ダルト
ンの分子量カットオフを持つ膜を用いて限外濾過により
精製した。水溶液の凍結乾燥後、白色のポリマーを得
た。この生成物は、D2O中での1H−NMR、水中で
のオンライン光散乱を伴うGPC−分析により性状解析
した。得られたジアジリン含有櫛状ポリマーの重量平均
分子量Mwは、15500ダルトンであることを見い出
した。
【0254】実施例N−2〜N−3:光反応性マクロモ
ノマーの共重合 実施例N−1に略述される手順にしたがい、実施例M−
3で調製されたジアジリン含有マクロモノマー(I)
を、実施例B−2で調製されたDMAマクロモノマー
(II)と、表に略述されるように異なるモル比で共重合
した。
【0255】
【表2】
【0256】実施例O−1〜O−5:コンタクトレンズ
表面への光反応性櫛状ポリマーのUV結合 実施例N−1で調製されたジアジリン含有ポリマー2g
を水(HPLC等級)50mlに溶解した。この溶液を、
ロトラフィルコンAコンタクトレンズ(チバビジョン
(Ciba Vision)、アトランタ)の噴霧又は浸し塗り被
覆のために使用し、続いて実施例G1又はG3に記載さ
れるように光反応性ポリマーのUV開始共有結合による
固定を行った。被覆コンタクトレンズを次に121℃で
20分間オートクレーブに付し、そしてレンズ表面を動
的接触角の測定により性状解析した。
【0257】
【表3】
【0258】実施例O−6〜O−7:コンタクトレンズ
表面への光反応性櫛状ポリマーのUV結合 実施例O−1〜O−5に略述される手順にしたがい、実
施例Jで調製されたポリマー2gを水に溶解し、そして
この溶液を、実施例G−3に記載されるようにロトラフ
ィルコンAコンタクトレンズの浸し塗り/UV結合被覆
のために使用した。60秒のUV照射時間を用いた。
【0259】
【表4】
【0260】実施例O−8〜O−9:コンタクトレンズ
表面への光反応性櫛状ポリマーのUV結合 実施例O−6〜O−7に略述される手順を用いて、実施
例N−3で調製された光反応性瓶洗いブラシ状コポリマ
ーの5% w/w水溶液を、ロトラフィルコンAコンタク
トレンズの被覆のために利用した。オートクレーブ後の
レンズの湿潤性は、動的接触角測定により性状解析し
た。
【0261】
【表5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02C 7/04 G02C 7/04 // C08L 101:00 C08L 101:00 (72)発明者 ヨルク ロイケル ドイツ国 79110 フライブルク ツィー ゲルホーフシュトラーセ 156 Fターム(参考) 2H006 BC05 BC06 DA08 4C081 AB22 AB23 BB01 BB02 BB04 BB07 BB08 CA012 CA102 CA182 CC07 CD012 CD112 DA02 DA15 DB07 DC03 DC05 EA06 4F006 AA22 AA31 AB02 AB03 AB20 AB24 AB32 CA05 CA09 EA03 4J038 BA011 BA181 CE001 DF001 DF011 DJ011 PA17

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 材料表面を被覆するための方法であっ
    て、 (a)材料表面に、ポリマー基本骨格及びここに懸垂し
    て結合している側鎖(ここで少なくとも側鎖の一部は、
    カルベン又はニトレン形成を誘発可能な前駆体を担持す
    る)を含む1つ以上の異なる櫛状ポリマーを塗装する工
    程;並びに (b)このポリマーを、熱又は放射、特にUV若しくは
    可視光のような放射を用いて材料表面に固定する工程を
    含む方法。
  2. 【請求項2】 本方法の工程(a)のポリマー基本骨格
    が、ポリビニルホモポリマー−若しくはコポリマー、ポ
    リエチレンイミン、ポリペプチド、ポリエーテル又は多
    糖を含むことを特徴とし、そしてこのポリマー基本骨格
    に結合している側鎖が、機能性親水性テロマー、ポリア
    ルキレンオキシド、オリゴ糖及びオリゴペプチドよりな
    る群から選択される、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 本方法の工程(a)の櫛状ポリマーが、 (I)式(1a)若しくは(1b): 【化1】 〔式中、Rは、水素又はC1−C4−アルキルであり、そ
    してZ1は、少なくとも1つのカルベン又はニトレン形
    成を誘発可能な前駆体を含み、かつ≧200の重量平均
    分子量を有する、親水性側鎖である〕で示される単位を
    含むポリビニルポリマーであるか;又は(II)式(1
    c): 【化2】 〔式中、Z2は、少なくとも1つのカルベン又はニトレ
    ン形成を誘発可能な前駆体を含み、かつ≧200の重量
    平均分子量を有する、親水性側鎖である〕で示される単
    位を含むポリエチレンイミンであるか;又は(III)式
    (1d): 【化3】 〔式中、Z3は、少なくとも1つのカルベン又はニトレ
    ン形成を誘発可能な前駆体を含み、かつ≧200の重量
    平均分子量を有する、親水性側鎖である〕で示される単
    位を含むポリペプチドであるか;又は(IV)式(1
    e): 【化4】 〔式中、Z4は、少なくとも1つのカルベン又はニトレ
    ン形成を誘発可能な前駆体を含み、かつ≧200の重量
    平均分子量を有する、親水性側鎖である〕で示される単
    位を含むポリエーテル、又は(V)少なくとも1つのカ
    ルベン又はニトレン形成を誘発可能な前駆体を含み、か
    つ≧200の重量平均分子量を有する側鎖Z5が結合し
    ている糖単位を含む多糖である、請求項1又は2記載の
    方法。
  4. 【請求項4】 工程(a)の櫛状ポリマーが、式
    (1): 【化5】 〔式中、Rは、水素又はC1−C4−アルキルであり;A
    は、式(2a)〜(2k): 【化6】 で示される基であり;ここで(alk′)は、C1−C6
    −アルキレンであり;(alk″)は、C2−C12−ア
    ルキレンであり;(alk″′)は、C1−C6−アルキ
    レンであり;Dは、基:−C(O)−又は−C(S)−
    であり、そしてsは、0又は1であり;X及びX1は、
    それぞれ独立に、基:−O−又は−NR1−であり、こ
    こでR1は、水素又はC1−C4−アルキルであり;(オ
    リゴマー1)は、 (i)1つ以上の異なる共重合可能なビニルモノマーか
    ら誘導される親水性テロマーの基、 (ii)オリゴ糖の基;(iii)オリゴペプチドの基;又
    は(iv)ポリアルキレンオキシドの基であり;Qは、カ
    ルベン又はニトレン形成を誘発可能な前駆体を含む基で
    あり;rは、1〜4の整数であり;そしてmは、≧1の
    整数である〕で示される単位を含む、請求項1〜3のい
    ずれか1項記載の方法。
  5. 【請求項5】 −(オリゴマー1)−(Q)m基が、式
    (3): 【化7】 〔式中、(alk)は、C2−C6−アルキレンであり、
    そして(オリゴマー)−(Q)mは、式(3a): 【化8】 (式中、B及びB′は、それぞれ他と独立に、式(4
    a)又は(4b): 【化9】 (式中、R25は、水素又はC1−C4−アルキルであり、
    26は、親水性置換基であり;R27は、C1−C4−アル
    キル、フェニル又は−C(O)OY9基であり(ここで
    9は、水素又は非置換若しくはヒドロキシ置換C1−C
    4−アルキルである);そしてR28は、基:−C(O)
    OY9′又は−CH2−C(O)OY9′である(ここで
    9′は、独立にY9の意味を有する))で示される基で
    あり;B″−Qは、式(4c): 【化10】 (式中、R25″は、水素又はC1−C4−アルキルであ
    り、 A1は、式(6a)〜(6f): 【化11】 で示される結合メンバーであり、 X′及びX2は、それぞれ独立に、基:−O−又は−N
    1′−であり、R1′は、水素又はC1−C4−アルキル
    であり;D1は、基:−C(O)−又は−C(S)−で
    あり、(Alk)は、C2−C12−アルキレンであり、
    tは、0又は1であり、 R29は、C1−C4−アルキル、C1−C4−アルコキシ、
    アミノ、ヒドロキシ、スルホ、ニトロ、トリフルオロメ
    チル又はハロゲンであり、 gは、0〜2の整数であり、 L1は、式(7a)又は(7b): 【化12】 で示される基であり、 R30は、フッ素化C1−C6−アルキルである)で示され
    る1,2−エチレン基であり;p及びqは、それぞれ他
    と独立に、0〜250の整数であり、ここで(p+q)
    の合計は、2〜250の整数であり、mは、1〜3の整
    数であり、そしてTは、重合連鎖反応の停止剤として作
    用するのに適している一価の基である)に相当する〕で
    示される基に相当する、請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 B及びB′が、それぞれ独立に、式(4
    a)の基であり、R 25が、水素又はメチルであり、そし
    てR26が、基:−CONH2、−CON(CH32、下
    記式: 【化13】 で示される基、−CONH−(CH22−OH、−CO
    O(CH22-4−NHC(O)−O−G(ここで−O−
    Gは、トレハロースの基である)、−COOH、−NH
    2、−CH2−NH2、−CH2−N(CH32、−C
    (O)NH−(CH22-3−NH2、−C(O)O−
    (CH22-3−NH2、−COO−(CH22−N(C
    32又は−C(O)O−CH2−CH(OH)−CH2
    −N(CH33 +An-(ここでAn-は、アニオンであ
    る)である、請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 式(1)のポリマー単位において、R
    が、水素又はメチルであり、Aが、式(2a)又は(2
    d): 【化14】 で示される基であり、 (alk″)が、C2−C4−アルキレンであり;Xが、
    −NH−であり;そして(オリゴマー1)−(Q)mが、
    式(3): 【化15】 〔式中、(alk)は、C2−C4−アルキレンであり、
    そして(オリゴマー)−(Q)mは、式(3b): 【化16】 (式中、R25、R25′及びR25″は、それぞれ独立に、
    水素又はメチルであり、R26は、基:−CONH2、−
    CON(CH32又はN−ピロリドニルであり、R26
    は、−NH2又は−C(O)X′−(Alk)−NH2
    あり、X′は、−O−又は−NH−であり、(Alk)
    は、C2−C3−アルキレンであり、A1は、基:−NH
    −C(O)−又は−C(O)−NH−(CH22-4−N
    H−C(O)−であり、gは、0であり、L1は、基: 【化17】 又は−N3であり、p及びqは、それぞれ独立に、0〜
    150の整数であり(ここで(p+q)の合計は、2〜
    150の整数である)、mは、1〜3の整数であり、そ
    してTは、重合連鎖反応の停止剤として作用するのに適
    している一価の基である)に対応する〕で示されるテロ
    マー基である、請求項4〜6のいずれか1項記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 工程(a)の櫛状ポリマーが、式(1
    a′): 【化18】 及び場合により式(9a′)又は(4a′): 【化19】 〔式中、R、R′及びR25aは、それぞれ独立に、水素
    又はメチルであり、R26aは、基:−CONH2、−CO
    N(CH32又はN−ピロリドニルであり、A及びA′
    は、それぞれ独立に、請求項4で定められた上記式(2
    a)、(2c)、(2d)、(2i)又は(2k)の基
    (ここでXは、基:−O−又は−NH−であり、(al
    k″)は、C2−C4−アルキレンであり、(alk′)
    は、基:−CH2又は−C(CH32−であり、そして
    (alk″′)は、C1−C2−アルキレンである)であ
    り、 (alk)及び(alk*)は、それぞれ独立に、C2
    4−アルキレンであり、 (オリゴマー)−(Q)mは、請求項7記載の式(3
    b)の基であり、そして(オリゴマー′)は、式(3
    d′): 【化20】 (式中、R25 *及びR25 **は、それぞれ独立に、水素又
    はメチルであり、R26 *及びR26 **は、それぞれ独立
    に、基:−CONH2、−CON(CH32又はN−ピ
    ロリドニルであり、p1及びq1は、それぞれ独立に、
    0〜150の整数であり、かつ(p1+q1)の合計
    は、2〜150の整数であり、そしてT′は、重合連鎖
    反応の停止剤として作用するのに適している一価の基で
    ある)で示される基である〕で示される単位を含むポリ
    マーである、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
  9. 【請求項9】 工程(a)の櫛状ポリマーが、実質的に
    式(1a′)の単位よりなる、請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 工程(a)の櫛状ポリマーが、実質的
    に式(1a′)及び場合により(9a′)の単位よりな
    る、請求項8記載の方法。
  11. 【請求項11】 被覆すべき材料表面が、生物医学的装
    置、特にコンタクトレンズ、眼内レンズ又は人工角膜の
    表面である、請求項1〜10のいずれか1項記載の方
    法。
  12. 【請求項12】 (i)無機又は有機のバルク材料;及
    び(ii)請求項1〜11のいずれか1項記載の方法によ
    り得ることができる親水性表面被覆剤を含む複合材料。
  13. 【請求項13】 材料表面、特に生物医学的物品の表面
    の修飾のための、ポリマー基本骨格及びここに懸垂して
    結合している側鎖(ここで少なくとも側鎖の一部は、カ
    ルベン又はニトレン形成を誘発可能な前駆体を担持す
    る)を含む櫛状ポリマーの使用。
  14. 【請求項14】 請求項3記載の式(1a)、(1
    b)、(1c)又は(1d)の単位を含むポリマー。
  15. 【請求項15】 式(14): 【化21】 〔式中、A1、L1、R25″、R29及びgは、それぞれ請
    求項5と同義である〕で示される化合物。
  16. 【請求項16】 式(13): 【化22】 〔式中、A4は、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ又は
    その誘導体であり、(alk)は、C2−C6−アルキレ
    ンであり、そして(オリゴマー)−〔Q〕mは、式(3
    b): 【化23】 (式中、R25、R25′及びR25″は、それぞれ独立に、
    水素又はC1−C4−アルキルであり、R26及びR26
    は、それぞれ独立に、親水性置換基であり、 p及びqは、それぞれ他と独立に、0〜250の整数で
    あり、ここで(p+q)の合計は、2〜250の整数で
    あり、mは、≧1の整数であり、 Tは、重合連鎖反応の停止剤として作用するのに適して
    いる一価の基であり、そしてR25″、R29、A1、L1
    びgは、それぞれ請求項5と同義である)で示される基
    である〕で示されるテロマー。
  17. 【請求項17】 式(10a): 【化24】 〔式中、Rは、水素又はC1−C4−アルキルであり、
    (alk)は、C2−C6−アルキレンであり、Aは、請
    求項4で定められた式(2a)〜(2k)の基であり、
    そして(オリゴマー)−(Q)mは、請求項16で定め
    られた式(3b)の基である〕で示されるマクロモノマ
    ー。
  18. 【請求項18】 熱又は放射の作用により、その表面上
    に請求項14記載のポリマーを固定することにより得る
    ことができる、表面被覆剤を含む、生物医学的物品、特
    にコンタクトレンズ、眼内レンズ又は人工角膜。
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