JP2004538034A - 生物医学的モールディング - Google Patents

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Abstract

本発明は、表面に、式(I)(式中、変数は、特許請求の範囲で定義されたとおりである)で示される基が結合している、非生分解性の生体適合性有機ポリマーを含む生物医学的成形物に関する。本発明の生物医学的成形物は、照射感受性を示し、例えば、眼科手術における眼内レンズとして使用することができる。

Description

【0001】
本発明は、それらの表面に特定の照射線感受性基を含む成形物、特に眼科用成形物のような生物医学的な成形物に関し、そして該成形物を生組織、特に角膜人工器官として眼に取り付ける方法に関する。
【0002】
眼の光学的特性の矯正や、その外観の変化のために、多孔質ポリマー材料から構成される角膜人工器官を提供することが、例えば、国際公開公報95/13764号から既知である。一般に、角膜インレーは、外科的方法を用いて、例えば角膜間質組織を切開してポケットを設け、その中にアンレーを配置し、その後、縫合により切開部を閉じることにより、哺乳動物の角膜内または角膜上に移植される。
【0003】
より最近の方法は、掻爬により角膜の上皮細胞層を除去すること、合成レンズを角膜組織に直接かつ密接に接触させて配置すること、および上皮細胞が回復し、移植片上に増殖するのに十分な時間、レンズを定位置に保持することを含み、それにより永続的にこれを固定する。角膜上へのアンレーの初期段階の一時的な固定は、市販のコラーゲンまたはフィブリンベースの二成分接着剤のような生体適合性接着剤の使用によって行われる。しかし、該接着剤は、主にシビアな取扱い上の問題から、未だ満足のいくものであることは立証されていない。例えば、外科医は、使用前に必ず接着剤成分を混合しなければならない。一旦予備混合されると、接着剤の特定の硬化時間によって、限られた時間しか、接着剤を使用することができない。このことは、外科医に時間的なプレッシャーを与える。角膜上へのアンレーの取り付け後には、余分な接着剤を慎重に除去しなければならないが、これはさもないと、硬化した接着剤の残渣が、アンレー上の上皮細胞の増殖を阻害し得るからである。既知の接着剤のさらなる欠点は、例えば、機械的安定性および持続時間が不十分なことである。これらおよび他の欠点に照らして、角膜上のポリマー性アンレーの一時的な固定のための改良された方法および材料が必要とされる。
【0004】
予期しないことに、生物医学的成形物、特に角膜アンレーのような眼科用成形物は、それらの表面に、共有結合した特定の照射線感受性基を含む場合、生組織に都合よく取り付けられることが見出された。
【0005】
したがって、一態様において、本発明は、式:
【0006】
【化9】
Figure 2004538034
【0007】
(式中、Rは、例えば、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、スルホ、ニトロ、トリフルオロメチルまたはハロゲン(例えば、フッ素または塩素)であり、mは、0〜2の整数であり、そしてZは、カルベン、ニトレンまたはベンズヒドロール形成のための誘発可能な前駆体(triggerable precursor)として機能する基である)で示される基が、表面に結合している、非生分解性の生体適合性有機ポリマーを含む、生物医学的成形物に関する。
【0008】
式(1)の基が結合する、適切な生体適合性有機ポリマーの例は、重付加および重縮合ポリマー、例えば、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリエーテル、ポリエステル、ポリアミドまたはポリイミド;ポリオレフィン、例えば、ポリアクリラート、ポリメタクリラート、ポリスチレン、ポリエチレンまたはそれらのハロゲン化誘導体)、酢酸ポリビニルまたはポリアクリロニトリル;あるいはエラストマー、例えば、シリコーン、ポリブタジエンまたはポリイソプレンである。
【0009】
好ましい有機ポリマー群は、生物医学的デバイス、例えば、それ自体は親水性ではない、コンタクトレンズ、人工角膜または眼内レンズの製造に都合よく使用されるものである。このような材料は当業者に既知であり、例えば、ポリシロキサン、ペルフルオロアルキルポリエーテル、フッ素化ポリ(メタ)アクリラートまたは例えば他の重合可能なカルボン酸から誘導される同等のフッ素化ポリマー、ポリアルキル(メタ)アクリラートまたは他の重合可能なカルボン酸から誘導される同等のアルキルエステルポリマー、ポリオレフィンまたはフッ素化ポリオレフィン(例えば、ポリフッ化ビニリデン、フッ素化エチレンプロピレンまたはテトラフルオロエチレン(好ましくは、ペルフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソールのような特定のジオキソールとの組み合わせ))を含み得る。適切なバルク材の例は、例えば、Lotrafilcon A、Neofocon、Pasifocon、Telefocon、Silafocon、Fluorsifocon、Paflufocon、Silafocon、Elastofilcon、FluorofoconまたはTeflon AF材料(例えば、ペルフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール約63〜73mol%とテトラフルオロエチレン約37〜27mol%とのコポリマーまたはペルフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール約80〜90mol%とテトラフルオロエチレン約20〜10mol%とのコポリマーであるTeflon AF 1600またはTeflon AF 2400)である。特に好ましい疎水性ポリマー群は、非多孔質もしくは特に多孔質のペルフルオロアルキルポリエーテル(PFPE)のホモポリマーもしくはコポリマーであるか、またはペルフルオロアルキルアクリラートもしくはメタクリラートであり、例えば、国際公開公報第96/31546号、国際公開公報第96/31548号、国際公開公報第97/35906号または国際公開公報第00/15686に開示されているものである。
【0010】
別の好ましい生体適合性有機ポリマーは、生物医学的デバイス、例えばコンタクトレンズの製造に都合よく使用されるポリマーであり、材料中に親水性基(例えば、カルボキシ、カルバモイル、スルファート、スルホナート、ホスファート、アミン、アンモニウムまたはヒドロキシ基)が本質的に存在するために、それ自体親水性である。このような材料は当業者に既知であり、例えば、ポリヒドロキシエチルアクリラート、ポリヒドロキシエチルメタクリラート(HEMA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリ−N,N−ジメチルアクリルアミド(DMA)、ポリビニルアルコール、コポリマー(例えば、ヒドロキシエチルアクリラート、ヒドロキシエチルメタクリラート、N−ビニルピロリドン、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ビニルアルコール、酢酸ビニルなどの群からの2種以上のモノマーからのコポリマー)、ポリアルキレングリコール(例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールまたはポリエチレン/ポリプロピレングリコールブロックコポリマー)を含む。典型的な例は、Polymacon、Tefilcon、Methafilcon、Deltafilcon、Bufilcon、Phemfilcon、Ocufilcon、Focofilcon、Etafilcon、Hefilcon、Vifilcon、Tetrafilcon,Perfilcon、Droxifilcon、Dimefilcon、Isofilcon、Mafilcon、NelfilconまたはAtlafilconである。
【0011】
別の好ましい有機ポリマー群は、直接結合または架橋メンバーを介して結合した、少なくとも1個の疎水性セグメントと少なくとも1個の親水性セグメントとを含む、両親媒性セグメントコポリマーである。例えば、シリコーンヒドロゲルであり、例えば、国際公開公報第96/31792号および国際公開公報第97/49740号に開示されているものである。
【0012】
有機ポリマーの形態は、広範な範囲で変化することができる。例えば、あらゆる種類の成形物(例えば、チューブ、フィルム、膜)、特に眼科用成形物(例えば、コンタクトレンズ、眼内レンズまたは人工角膜)である。成形物のさらなる例は、例えば、創傷治癒包帯や眼帯に有用な材料、活性化合物の徐放用材料(例えば、薬物送達パッチ)、手術で使用することができる成形物(例えば、心臓弁、血管移植片、カテーテル、人工臓器)、カプセル化生体移植片(例えば、膵島)、人工器官用材料(例えば、骨代用物)、診断用成形物、膜または生物医学的な機器もしくは装置である。
【0013】
式(1)におけるZは、例えば、式:
【0014】
【化10】
Figure 2004538034
【0015】
または
【0016】
【化11】
Figure 2004538034
【0017】
(式中、Rは、電子求引性置換基(例えば、基C、好ましくは基CFなどのフッ素化C〜Cアルキル)であり、R′は、独立してRの意味を有し、m1は、独立してmの意味を有する)で示される基である。
【0018】
およびR′は、それぞれ互いに独立して、好ましくは、基C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルまたはスルホである。
【0019】
変数mは、1または好ましくは0である。変数m1は、好ましくは0である。
【0020】
適切な式(1)の基は、Zが、基:
【0021】
【化12】
Figure 2004538034
【0022】
であり、mが、0である、基である。
【0023】
さらなる適切な式(1)の基は、Zが、−N基であり、mが、1または好ましくは0である。
【0024】
式(1)の基を、生物医学的、特に眼科的に許容されるあらゆる既知の連結基によって、成形物表面に結合させることができる。例えば、式(1)の基を、官能基によって、例えば、式:
【0025】
【化13】
Figure 2004538034
【0026】
(式中、XおよびXは、それぞれ互いに独立して、基−O−または−NR−(式中、Rは、水素またはC〜Cアルキル)である)の官能基によって、成形物表面に直接、結合させることができる。好ましくは、XおよびXは、それぞれ互いに独立して、−O−または−NH−であり、特にそれぞれが―NH―基である。
【0027】
式(1)の基と成形物表面との間の直接の連結基は、好ましくは、式(3a)、(3b)または(3c)である。式(3a)〜(3d)の基は、それぞれの場合、左側の結合が式(1)の基に向かい、右側の結合が有機ポリマー表面に向かうと理解すべきである。
【0028】
したがって、本発明の好ましい態様は、表面に、式:
【0029】
【化14】
Figure 2004538034
【0030】
(式中、R、m、およびZは、上記に定義されたとおりであり、Aは、上記の式(3a)、(3b)、(3c)または(3d)である)の基が結合している、生物医学的成形物に関する。好ましくは、Zが、式:
【0031】
【化15】
Figure 2004538034
【0032】
の基であり、mが、0であり、Aが、上記の式(3a)の基である。別の好ましい態様では、Zが、基−Nであり、mが、1または好ましくは0であり、Aが、式(3b)または(3d)、特に(3d)の基である。
【0033】
表面に、式(1a)の基が結合した生物医学的成形物を、例えば、式:
【0034】
【化16】
Figure 2004538034
【0035】
(式中、Aは、基XH、−NCO、−NCS、−COOHまたはカルボキシ誘導体(例えば、酸ハロゲン化物、場合により活性化エステルまたは無水物)であり、R、Z、X、およびmは、上記に定義されたとおりである)の化合物を、成形物表面の共反応基(例えば、基XH、−NCO、−NCS、−COOHまたはカルボキシ誘導体(例えば、酸ハロゲン化物、エステルまたは無水物)であってよい)と反応させることにより、調製することができる。
【0036】
例えば、カルボキシ、カルボン酸ハロゲン化物の基、好ましくは活性化エステル、酸無水物、ラクトン、イソシアナトまたはイソチオシアナト基を有する、式(1′)の化合物と、成形物表面のアミノまたはヒドロキシ化合物との反応、あるいはその逆の反応は、当技術分野で周知であり、有機化学の教科書に記載のように行うことができる。例えば、式(1′)のイソシアナトまたはイソチオシアナト誘導体と、成形物表面のアミノまたはヒドロキシ化合物との反応を、不活性有機溶媒(場合よりハロゲン化されている炭化水素(例えば、石油エーテル、メチルシクロヘキサン、トルエン、クロロホルム、塩化メチレン)、またはエーテル(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、またはより極性の高い溶媒(例えば、DMSO、DMA、N−メチルピロリジン)、または低級アルコールでさえも)中、0〜100℃、好ましくは0〜50℃、特に好ましくは室温で、場合により触媒(例えば、第三級アミン(トリエチルアミンまたはトリ−n−ブチルアミン)、1,4−ジアザビシクロオクタンまたはスズ化合物(ジブチルスズジラウラートまたはスズジオクタノアートなど))の存在下で行うことができる。不活性雰囲気下、例えば、窒素またはアルゴン雰囲気下で上記反応を行うことが有利である。
【0037】
カルボン酸無水物の基を有する式(1′)の化合物または成形物表面の場合、カルボン酸無水物と、アミノもしくは水酸基を有する成形物表面または式(1′)の化合物との反応を、有機化学の教科書に記載のように、例えば、非プロトン性溶媒(例えば、上記の非プロトン性溶媒の1種)中、室温から約100℃の温度で行うことができる。
【0038】
カルボキシ基を有する式(1′)の化合物または成形物表面の場合、カルボキシ基と、アミノもしくは水酸基を有する成形物表面または式(1′)の化合物との反応を、エステルまたはアミド形成に慣用の条件下、例えば、非プロトン性溶媒中、約室温から約100℃で行うことができる。さらに好ましくは、エステル化またはアミド化反応を、例えば、N−エチル−N′−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)、スルホ−N−ヒドロキシスクシンイミドまたはN,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)のような活性化剤の存在下、または例えば(o−(ベンズトリアゾール−1−イル)−N,N,N,N−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸のようなo−(ベンズトリアゾール)ウロニウム塩の存在下で行う。最も好ましくは、式(1′)のカルボン酸誘導体を、上記活性化剤の1種を使用して、予め活性化エステルに変換し、次いで活性化エステルを表面の水酸基または好ましくはアミノ基とさらに反応させる。
【0039】
得られた修飾された生物医学的成形物は、有利には、使用前に、例えば、適切な溶媒中での洗浄または抽出によって精製される。
【0040】
式(1′)の化合物は、既知であり、一部市販されているか、既知のプロセスによって調製することができる。
【0041】
適切な共反応性官能基は、修飾を受ける成形物表面に本質的(先天的)に存在していてもよい。成形物表面が、反応基をほとんど含まないか、または全く含まない場合、材料の表面を、それ自体公知の方法、例えば、プラズマ化学法(例えば、国際公開公報第94/06485号を参照のこと)、または生成された−OH、−NHもしくは−COHのような基との慣用の官能化により、予め修飾することができる。
【0042】
好ましくは、成形物表面のアミノまたは水酸基を、共反応性のカルボキシ、カルボン酸無水物、活性化カルボン酸エステル、カルボン酸ハロゲン化物、イソシアナートまたはイソチオシアナートの基を有する式(1′)の化合物と反応させる。同様に好ましい代替法によれば、表面のカルボキシ、活性化カルボン酸エステルまたはカルボン酸ハロゲン化物の基を、共反応性のアミノまたは水酸基を有する式(1′)の化合物と反応させる。
【0043】
本発明のさらなる態様によれば、式(1)の基を、スペーサー基によって成形物表面に結合させる。適切なスペーサー基は、例えば、式:
【0044】
【化17】
Figure 2004538034
【0045】
(式中、Aは、C〜C30アルキレンであり、Cアルキルを除いて−O−により割り込まれていてもよく、
は、C〜C200アルキレンであり、Cアルキルを除いて−O−により割り込まれていてもよく
は、−O−または−NH−により割り込まれていてもよいC〜C200アルキレンであり、
およびAは、それぞれ互いに独立して、−O−、−NH−、−C(O)NH−、−NH(CO)−、−C(O)O−または−O(O)C−により割り込まれていてもよいC〜C200アルキレンであり、
Rは、直鎖もしくは分岐鎖のC〜C18アルキレンであるか、あるいは非置換またはC〜Cアルキル−もしくはC〜Cアルコキシ−で置換されている、C〜C10アリーレン、C〜C18アラルキレン、C〜C10−アリーレン−C〜Cアルキレン−C〜C10アリーレン、C〜Cシクロアルキレン、C〜Cシクロアルキレン−C〜Cアルキレン、C〜Cシクロアルキレン−C〜Cアルキレン−C〜CシクロアルキレンまたはC〜Cアルキレン−C〜Cシクロアルキレン−C〜Cアルキレンであり、
XおよびXは、上記に定義されたとおりである)である。
【0046】
式(3e)〜(3j)の基は、それぞれの場合、左側の結合が式(1)の基に向かい、右側の結合が有機ポリマー表面に向かうと理解されるべきである。
【0047】
は、好ましくは、分岐鎖もしくは好ましくは直鎖のC〜C12アルキレン基または基(CHCHO) −CHCH−、特に直鎖のC〜Cアルキルまたは−(CHCHO) −CHCH−である。
【0048】
式(3f)のアルキレンとしてのRは、好ましくは、直鎖または分岐鎖C〜C14アルキレン基、より好ましくは、直鎖または分岐鎖C〜C12アルキレン基、最も好ましくは、直鎖または分岐鎖C〜C10アルキレン基である。
【0049】
Rがアリーレンの場合、それは、例えば、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシで置換することができるナフチレン、特にフェニレンである。好ましくは、アリーレンとしてのRは、1,3−または1,4−フェニレンであり、非置換であるか、または少なくとも1個の連結部位に対してオルト位でC〜CアルキルもしくはC〜Cアルコキシで置換されている。
【0050】
アラルキレンとしてのRは、好ましくは、ナフチルアルキレン、最も好ましくは、フェニルアルキレンである。アラルキレンにおけるアルキレン基は、好ましくは、1〜12個、より好ましくは、1〜6個、最も好ましくは、1〜4個の炭素原子を含む。最も好ましくは、アラルキレンにおけるアルキレン基は、メチレンまたはエチレンである。
【0051】
Rがシクロアルキレンの場合、好ましくは、C〜Cシクロアルキレン、最も好ましくは、非置換であるか、またはメチルで置換されているシクロヘキシレンである。
【0052】
Rがシクロアルキレン−アルキレンの場合、好ましくは、シクロペンチレン−C〜Cアルキレン、特にシクロヘキシレン−C〜Cアルキレンであり、それぞれ非置換であるか、またはC〜Cアルキル、特にメチルでモノもしくはポリ置換されている。より好ましくは、シクロアルキレン−アルキレン基は、シクロヘキシレン−エチレン基、最も好ましくはシクロヘキシレン−メチレン基であり、それぞれ非置換であるか、またはシクロヘキシレン基が1〜3個のメチル基で置換されている。
【0053】
Rがアルキレン−シクロアルキレン−アルキレンの場合、好ましくは、C〜Cアルキレン−シクロペンチレン−C〜Cアルキレン、特にC〜Cアルキレン−シクロヘキシレン−C〜Cアルキレンであり、それぞれ非置換であるか、またはC〜Cアルキル、特にメチルでモノもしくはポリ置換されている。より好ましくは、アルキレン−シクロヘキシレン−アルキレン基は、エチレン−シクロヘキシレン−エチレンであり、最も好ましくは、非置換であるか、またはシクロヘキシレン基が1〜3個のメチル基で置換されているメチレン−シクロヘキシレン−メチレンである。
【0054】
〜C−シクロアルキレン−C〜Cアルキレン−C〜CシクロアルキレンまたはC〜C10アリーレン−C〜Cアルキレン−C〜C10アリーレンとしてのRは、好ましくは、C〜Cシクロアルキレン−メチレン−C〜Cシクロアルキレンまたはフェニレン−メチレン−フェニレンであり、それぞれ非置換であるか、またはシクロアルキルもしくはフェニル環が1個以上のメチル基で置換されていてもよい。
【0055】
式(3f)中の基Rは、対称または好ましくは非対称構造を有する。
【0056】
好ましいスペーサー基は、Rが、直鎖もしくは分岐鎖のC〜C10アルキレンであるか、または非置換もしくはシクロヘキシル部分が1〜3個のメチル基で置換されているシクロヘキシレン−メチレンもしくはシクロヘキシレン−メチレン−シクロヘキシレンである、式(3f)の基を含む。
【0057】
式(3f)中の二価の基Rは、好ましくは、ジイソシナートから誘導され、最も好ましくは、イソホロンジイソシアナート(IPDI)、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアナート)、1,6−ジイソシアナト−2,2,4−トリメチル−n−ヘキサン(TMDI)、メチレンビス(シクロヘキシル−4−イソシアナート)およびヘキサメチレンジイソシアナート(HMDI)から選択されるジイソシアナートから誘導される。
【0058】
式(3g)におけるAは、好ましくは、直鎖もしくは分岐鎖のC〜C24アルキレン、または−O−により割り込まれているC〜C160アルキレン、より好ましくは、直鎖もしくは分岐鎖のC〜Cアルキレン、または−O−により割り込まれているC〜C60アルキレン、最も好ましくは、C〜Cアルキレン、または−(alk)−O−(CHCHO) 25−(alk)−(式中、(alk)は、例えば、C〜Cアルキル、好ましくは、C〜Cアルキル、より好ましくは、C〜Cアルキル、特にエチルである)である。
【0059】
は、好ましくは、直鎖もしくは分岐鎖のC〜C24アルキレン、または−O−もしくは−NH−により割り込まれているC〜C160アルキレン、より好ましくは、C〜Cアルキレン、または−O−により割り込まれているC〜C60アルキレン、最も好ましくは、C〜Cアルキレン、または基−(alk)−O−(CHCHO) 25−(alk)−(式中、(alk)は、上記に定義されたとおりである)である。
【0060】
アルキレンとしてのAは、例えば、分岐鎖もしくは好ましくは直鎖のC〜C24アルキレン、より好ましくは、C〜C18アルキレン、特に直鎖C〜C12アルキレンである。−O−により割り込まれているアルキレン基Aは、例えば、基−(CHCHRO)−(alk)−(式中、(alk)は、上記に定義されたとおりであり、Rは、水素またはメチルであり、xは、約2〜約99である)である。−O−により割り込まれている好ましいアルキレン基Aは、基(CHCHO)−(CHCH)−(式中、xは、4〜80、特に8〜80である)である。−C(O)NH−により割り込まれているアルキレン基Aは、例えば、式−(CH−C(O)NH)−CHR−(式中、Rは、水素であるか、あるいは非置換またはヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、アミノ、フェニル、o−、m−もしくはp−ヒドロキシフェニル、イミダゾリル、インドリルまたは基NH−C(=NH)−NHで置換されているC〜Cアルキルであり、tは、約2〜80の整数である)のポリペプチド基である。−C(O)O−または−OC(O)−により割り込まれているアルキレン基Aは、例えば、ポリエステル基である。式(3i)の好ましい基は、式−C(O)O−(CHCHO) 80−CHCH−C(O)NH−または−C(O)O−(alk′)−C(O)NH−(式中、(alk′)は分岐鎖または好ましくは直鎖C〜C18アルキレンである)に相当する。
【0061】
アルキレンとしてのAは、例えば、分岐鎖または好ましくは直鎖のC〜C24アルキレン、より好ましくはC〜C18アルキレン、特にC〜C12アルキレンである。−O−により割り込まれているアルキレン基Aは、例えば、基−(alk)−(OCHRCH−(式中、(alk)は、上記に定義されたとおりであり、Rは、水素またはメチルであり、xは、約2〜約99である)である。−O−により割り込まれている好ましいアルキレン基Aは、基−(CHCH)−(OCHCH−(式中、xは、4〜80、特に8〜80である)である。−NHC(O)−により割り込まれているアルキレン基Aは、例えば、式−CHR−(NHC(O)−CHR−(式中、Rは、水素であるか、あるいは非置換またはヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、アミノ、フェニル、o−、m−もしくはp−ヒドロキシフェニル、イミダゾリル、インドリルまたは基NH−C(=NH)−NHで置換されているC〜Cアルキルであり、tは、約2〜80の整数である)のポリペプチドの基である。−C(O)O−または−OC(O)−により割り込まれているアルキレン基Aは、例えば、ポリエステルの基である。
【0062】
したがって、本発明のさらに好ましい態様は、式:
【0063】
【化18】
Figure 2004538034
【0064】
(式中、R、mおよびZには、それぞれ上記で与えられた意味および好適例が適用され、A′は、上記の式(3e)、(3e′)、(3f)、(3g)、(3h)、(3i)または(3j)の基、好ましくは、(3f)、(3g)または(3i)の基であり、これらに含まれる変数には、上記の意味および好適例が適用される)の基が、表面に、結合している、生物医学的成形物に関する。
【0065】
表面に、式(1b)(式中、A′は、式(3e)の基である)の基が結合している生物医学的成形物は、例えば、式:
【0066】
【化19】
Figure 2004538034
【0067】
(式中、A、R、Zおよびmは、上記に定義されたとおりである)で示される化合物、またはそれらのカルボキシ誘導体(例えば、そのハロゲン化物、エステルまたは無水物)を、成形物表面の−XH基(Xは、上記に定義されたとおりである)と反応させることによって、調製することができる。表面に、式(1b)(式中、A′は、上記式(3e′)の基である)の基が結合している成形物は、例えば、上記式(1′)(式中、Aは、基XHである)で示される化合物を、成形物表面のカルボキシ基、またはそれらの誘導体と反応させることによって、調製することができる。
【0068】
表面に、式(1b)(式中、A′は、上記式(3f)または(3g)の基である)の基が結合している成形物は、例えば、上記式(1′)(式中、Aは、基XHである)で示される化合物、および成形物表面の−XH基(ここで、XおよびXは上記で定義されたとおりである)を、任意の順序で、式ONC−R−NCO(式中、Rは、上記で定義されたとおりである)の化合物、式HOOC−A−COOH(式中、Aは、上記で定義されたとおりである)の化合物または上記のそれらのカルボキシ誘導体と反応させることによって、調製することができる。
【0069】
表面に、式(1b)(式中、A′は、上記式(3h)の基である)の基が結合している生物医学的成形物は、例えば、上記式(1′)(式中、Aは、基COOHまたは上記のそれらのカルボキシ誘導体である)で示される化合物、および成形物表面の−COOH基または上記のそれらのカルボキシ誘導体を、任意の順序で、式XH−A−XH(式中、XおよびXは、上記で定義されたとおりである)で示される化合物と反応させることによって、調製することができる。
【0070】
表面に、式(1b)(式中、A′は、上記式(3i)の基である)の基が結合している生物医学的成形物は、例えば、上記式(1′)(式中、Aは、基COOHまたは上記それらのカルボキシ誘導体である)で示される化合物、および成形物表面の−XH基を、任意の順序で、式HX−A−COOHまたは上記のそれらのカルボキシ誘導体(式中、A、XおよびXは、上記で定義されたとおりである)で示される化合物と反応させることによって、調製することができる。
【0071】
表面に式(1b)(式中、A′は上記式(3i)の基である)の基が結合している生物医学的成形物は、例えば、上記式(1′)(式中、Aは、基XHである)で示される化合物、および成形物表面の−COOH基または上記のそれらのカルボキシ誘導体を、任意の順序で、式HOOC−A−XH(式中、A、X、およびXは、上記で定義されたとおりである)で示される化合物と反応させることによって、調製することができる。
【0072】
式(1′)および(1″)の化合物ならびにONC−R−NCO、HOOC−A−COOH、XH−A−XH、HX−A−COOHおよびHOOC−A−XHの化合物は当技術分野で周知であり、一部市販されている。さらに、式(1b)の基を含む成形物表面を得るための、成形物表面の反応基、式(1′)または(1″)の適切な化合物および場合により上記の二官能性の化合物の1種との反応は、それぞれの場合において、上記で概説したように、エステル、アミド、ウレタンまたは尿素形態で、慣用の条件下で行うことができる。
【0073】
本願を通して、カルボキシ、カルボン酸、−COOH、スルホ、−SOH、アミノ、−NHなどの用語には、常にそれらの遊離酸またはアミン、およびそれらの適切な塩、例えば、生物医学的、特に眼科的に許容されうるそれらの塩(例えば、(酸の)ナトリウム、カリウム、アンモニウム塩または(アミンの)塩酸塩のようなヒドロハライド)が含まれる。
【0074】
本発明のさらに別の態様によれば、式(1)の照射線感受性基を、下記工程:(i)反応基を有するエチレン性不飽和化合物のプラズマ誘導重合によって反応基を有する成形物を提供する工程、および(ii)修飾された成形物表面の反応基を、式(1)の基を含む共反応性化合物と反応させる工程、を含む方法によって、生物医学的成形物に結合させることができる。適切な機能的モノマーのプラズマ誘導重合方法は、例えば、国際公開公報第98/28026号に記載されている。この工程で使用することができる適切な機能的モノマーは、反応基を有し、蒸発させることができ、かつプラズマ発生装置に導入して装置中の被覆を受ける材料と接触させることができる、あらゆる重合可能な不飽和化合物である。本明細書中で意図する反応基の例には、イソシアナート(−NCO)、イソチオシアナート(−NCS)、エポキシ、無水物、アズラクトンおよびラクトン(例えば、β−、γ−、δ−ラクトン)の基が含まれる。この文脈中で、反応基を有する適切なビニルモノマーは、例えば、式:
【0075】
【化20】
Figure 2004538034
【0076】
(式中、Rは、水素であるか、非置換またはヒドロキシで置換されているC〜Cアルキルまたはフェニルであり、
は、水素、C〜Cアルキルまたはハロゲンであり、
およびR′は、それぞれ2〜6個のC原子を有するエチレン性不飽和基であるか、あるいはRおよびR′は一緒になって、二価の基−C(R)=C(R′)−(式中、Rは、上記で定義されたとおりであり、R′は、独立して、Rの意味を有する)を形成しており、
(Alk)は、C〜Cアルキレンであり、(Alk**)は、C〜C12アルキレンである)で示される化合物である。
【0077】
以下の好適例は、式(4a)〜(4e)に含まれる変数に適用される:
は、好ましくは、水素またはヒドロキシ−C〜Cアルキル、特に水素またはβ−ヒドロキシエチルである。
は、好ましくは、水素またはメチルである。
およびR′は、好ましくは、それぞれビニルまたは1−メチルビニルであるか、あるいはRおよびR′は、一緒になって、基−C(R)=C(R′)−(式中、RおよびR′は、それぞれ独立して、水素またはメチルである)を形成する。
(Alk)は、好ましくは、メチレン、エチレンまたは1,1−ジメチルメチレン、特に基CH−または−C(CH−である。
(Alk**)は、好ましくはC〜Cアルキレン、特に1,2−エチレンである。
【0078】
特に好ましい反応基を有するビニルモノマーは、2−イソシアナトエチルメタクリラート(IEM)、2−ビニルアズラクトン、2−ビニル−4,4−ジメチル−アズラクトン、アクリル酸、メタクリル酸、無水アクリル酸、無水マレイン酸、2−ヒドロキシエチルアクリラート(HEA)、2−ヒドロキシメタクリラート(HEMA)、グリシジルアクリラートまたはグリシジルメタクリラートである。
【0079】
式(1)の基を含む工程(ii)における適切な共反応性化合物は、例えば、上記式(1′)(式中、Aは、例えば、−XH、−COOHまたはカルボキシ誘導体(例えば、それらの酸ハロゲン化物、エステルまたは無水物)であり、R、Z、およびmは、上記で定義されたとおりである)である。
【0080】
式(1)の基を含む本発明の生物医学的成形物は、照射線感受性、すなわち、照射、例えばUVおよび可視光線による照射で、成形物表面に、合成および天然ポリマーを含むあらゆる種類の有機材料と反応することができ、共有結合−C−C−または−C−N−C−を形成する、高度に反応性のカルベン、ニトレンまたはベンズヒドロール基が与えられる。したがって、本発明の生物医学的成形物は、生組織を含むあらゆる有機材料に、化学的または実質的に結合させることができ、手術、特に眼科手術用の有益なツールに転ずる。
【0081】
したがって、本発明の特定の目的は、表面に、式(1)の基が結合した角膜アンレーを提供することにある。該アンレーは、上記の必須の機械的特性をもつ任意の既知の合成材料から構成することができる。角膜アンレーは、上皮の再コロニー形成に適合させるが、これは、アンレーが形成されるポリマー材料は、細胞の接着または運動を阻害しないことを意味する。式(1)の基を合成材料に結合させて、上記のアンレーを作製する。本発明の一態様によれば、角膜上に固定するため、アンレーの一部のみ、好ましくは内側の前面のみに、式(1)の基が与えられる。別の態様では、アンレーの外側の後面および前面の両方に、式(1)の基が与えられる。アンレーの後面への照射線感受性基の提供は、アンレーの外側の表面のさらなる改質に役立ち、例えば、以下に記載のように細胞接着を容易にすることができる。
【0082】
本発明の角膜アンレーの角膜上への固定を、例えば、照射、特にUVまたは可視光線の照射によって開始することができる。好ましくは、角膜を、アンレーの取り付けの前に、例えば、掻爬による角膜の上皮細胞層の除去によって、下準備する。一般に、アンレーを、角膜組織に密着させてから照射する。適切な照射光源は当業者に既知であり、例えば、水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ、炭素アーク灯または日光を含む。増感剤を使用して、照射線の波長を変更することができる。さらに、適切なフィルターを使用して、照射線を特定の波長範囲に制限することができる。好ましくは、予め式(1)の基を含む化合物を塗布したアンレーの表面に、300nm以上、好ましくは350〜400nmの光を照射する。照射時間は、決定的に重要ではないが、通常、30分まで、好ましくは10秒〜10分、より好ましくは15秒〜5分、特に好ましくは20秒〜1分の範囲である。
【0083】
したがって、角膜上への角膜アンレーの好ましい移植法は、
(i)式(1)の基を前面のみに含むアンレーを提供する工程、
(ii)アンレーを角膜組織と接触させて配置する工程、および
(iii)アンレーを照射することによって、角膜上にアンレーを固定する工程、を含む。
【0084】
上記の角膜上へのアンレーの固定後、以下のように、移植片の後面を、組織の増殖を促進する化合物で被覆することができる。
【0085】
角膜上への角膜アンレーの別の好ましい移植法は、
(i)式(1)の基を後面および前面の両方に含むアンレーを提供する工程、
(ii)アンレーを角膜組織と接触させて配置する工程、
(iii)工程(ii)の前または後に、移植アンレーに隣接する組織の増殖を促進する1種またはそれ以上の成分で、後面を被覆する工程、および
(iv)アンレーを照射することによって、角膜上にアンレーを固定し、組織の増殖を促進する化合物をアンレー表面の後面に固定する工程
を含む。
【0086】
上記両方法における適切な組織成長促進化合物は、例えば、アルブミン、細胞外基質(ECM)、フィブロネクチン、ラミニン、コンドロイタン硫酸(condroitan sulfate)、コラーゲン、細胞接着タンパク質(cell−attachment proteins)、抗ゼラチン因子、常温不溶性グロブリン、コンドロネクチン、上皮増殖因子、イガイ接着タンパク質、唾液タンパク質、トロンボスポンジン、ビトロネクチン、各種プロテオグリカンおよび/もしくは上記の誘導体またはそれらの混合物である。組織の増殖を促進する好ましい化合物は、コラーゲン、細胞接着タンパク質または上皮増殖因子である。
【0087】
本発明の生物医学的成形物は、実施が容易で、使用者の視界に影響を与えず、かつ安全な、角膜上への角膜アンレーの新規の移植法を提供する。特に、上皮細胞が回復し、角膜上で成長に十分な期間継続して、角膜上に移植片が機械的に安定に固定され、それにより、移植片が永続的に固定される。アンレーは、それらの使用が、例えば、接着成分の予備混合、あるいは接着成分の特定の硬化時間に起因する外科医への時間的なプレッシャーも伴わないため、取扱いが非常に容易である。さらに、角膜上へのアンレーの固定後の過剰な接着剤の厄介な除去の必要がなく、従前の接着剤残渣による増殖阻害の問題は存在しない。加えて、本発明のアンレーは、例えば、表面を保護するカバーホイルを有するパッチの形態で、長期間、都合よく保存することができる。その後、使用直前に、表面からカバーホイルを除去するだけで、アンレーをすぐに使用することができる。上記の全利点は、コンタクトレンズだけでなく、上記の本発明の他の生物医学的成形物にも当然に適用される。
【0088】
実施例では、特記しない限り、量は重量に基づき、温度は摂氏温度を示す。
【0089】
実施例1:(ジアジリンNHSエステルの合成)
塩酸N−エチル−N′−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド7.06g(36.81mmol)を、水200mLを満たした500mLの丸底フラスコに、pH12で入れた。室温で15分の撹拌後、ジクロロメタン50mLを添加した。ジクロロメタン50mLで抽出を3回繰り返した。有機相を合わせ、MgSOで乾燥させ、高真空で乾燥させた。250mLの丸底フラスコに遊離塩基を入れ、アセトニトリル150mL(28.4ppm水溶液)中に溶解させた。メリフィールドポリマー17.19g(〜12mmol Cl)を添加した。懸濁液を100℃で16時間加熱還流した。室温まで冷却後、活性化したメリフィールドポリマーを、アセトニトリル50mLで3回、ジエチルエーテル50mLで2回洗浄し、高真空で乾燥させた。4−(1−アジ−2,2,2−トリフルオロエチル)安息香酸300mg(1.30mmol)、N−ヒドロキシスクシンイミド135mg(1.17mmol)、活性化メリフィールドポリマー6.3gおよびクロロホルム45mLを、100mLの褐色丸底フラスコに入れ、室温で振盪した。DCコントロールは、30分後に完全な変換を示した。混合物を濾過し、クロロホルムで洗浄した。濾過物を高圧乾燥させた。1H−NMR分光学によって反応の完結を測定した。
【0090】
実施例2:(1,2−ジアミノシクロヘキサンプラズマ(DACH)を使用したレンズ(lenticule)のアミノ官能化)
ペルフルオロアルキルポリエーテル材料(合成については国際公開公報第00/15686号の実施例2を参照のこと)から構成されるレンズを、イソプロパノール、トルエン、そして再びイソプロパノールで抽出し、その後、外部の環状電極と、誘導結合冷グロー放電プラズマ発生のための27.3MHz高周波(RF)発生器とを具備したプラズマ反応器内のガラスホルダー上に置いた。基質とプラズマゾーンの下縁との間の距離は12cmであった。反応器を0.008mbarの圧力まで脱気し、この条件を1時間保持した。次いで、反応器のプラズマゾーンへのアルゴンプラズマガスの流速を20sccm(標準、立方センチメートル)にセットし、反応器の圧力を0.12mbarに調整し、RF発生器のスイッチを入れた。250Wのプラズマ放電を、計1分間保持した(レンズ表面を清浄化および活性化するため)。その後、1,2−DACH蒸気を、0.15mbarで1分間、DACHリザーバ(24℃に保持)から反応室に導入した。この後、DACHのプラズマ重合について以下のパラメータを選択した:
プラズマ励起のためのアルゴン流速=5sccm、DACH輸送のためのアルゴンキャリアガス流速=5sccm、DACH蒸発ユニットの温度=24℃、プラズマゾーンの下縁と基質との間の距離=5cm、圧力=0.2mbar、およびプラズマ出力=100W。
レンズを、グロー放電プラズマのパルス(オン1μ秒、オフ3μ秒)で約5分間処理した。5分の蒸着後、プラズマ放電を中断し、DACH蒸気をさらに5分間反応器に注入した。次いで、反応器を脱気し、0.008mbarの圧力で30分間保持し、残存モノマーを除去し、活性化させた。乾燥窒素を使用して、内部圧を大気圧にした。
【0091】
内部前面上を処理したレンズ部分を、反応器から外した。レンズの別の部分を反応器に保持し、裏返し、全手順を繰り返し、基質の他の側をコートした。
【0092】
実施例3:(スペーサーを使用しない、レンズへの光反応性ジアジリンの結合)
実施例1のジアジリンNHSエステル9.25mgを、イソプロパノール12mLに溶解させた。片側にDACHプラズマを有する(アミノ密度12/nm)、実施例2からのレンズ8個を、2つの金属グリッドの間に据えて、溶液に添加し、室温で72時間適度に振盪した。レンズを、イソプロパノール12mLで4回抽出し、水で段階的に平衡化した。
【0093】
実施例4:(親水性スペーサーを介したレンズ上への光反応性ジアジリンの結合)
式:HOOC−(CHCHO)−CHCH−FMOC(式中、FMOCは9−フルオレニルメチルカルバマートであり、xの平均は約75〜80である(分子量3400Da、Shearwater))の二官能性ポリエチレングリコール(PEG)のNHSエステルを、実施例1の方法にしたがって調製した。
FMOC−PEG−NHSエステル84.3mg(28μmol)を、アセトニトリル7mL中に溶解させた。実施例2のレンズ(片側がDACHプラズマ、アミノ密度12/nm)7個を加え、室温で一晩振盪した。レンズを、アセトニトリル7mLで10回抽出した。溶媒を除去し、20%ピペリジンのアセトニトリル溶液7mLを添加し、30分間振盪した。アセトニトリル7mLで7回抽出した。溶媒を、イソプロパノールに交換した。実施例A 19.8mgをイソプロパノール7mLに溶解させ、レンズに添加し、室温で一晩振盪した。レンズを、イソプロパノール7mLで7回抽出した。抽出後、レンズを水で平衡化した。
【0094】
実施例5:(疎水性スペーサーを介した、レンズ上への光反応性ジアジリンの結合)
アミノウンデカン酸1g(4.9mmol)および水100mLを混合した。懸濁液に1N HCl 6mL(6mmol)を添加した。透明溶液を凍結乾燥させた。アミノウンデカン酸塩酸塩の酸の基を、実施例1の方法を使用してNHS活性エステルに移した。NHSエステルウンデカンアミノヒドロクロリド60mgを、アセトニトリル3mLに溶解した。イソプロパノール3mLを添加した。実施例2の7個のレンズ(片側にDACHプラズマ、アミノ密度12/nm)を添加し、72時間振盪した。レンズを、イソプロパノールおよびアセトニトリルで抽出した。トリエチルアミン6滴を添加し、4時間振盪した。レンズを、アセトニトリル7mLで5回抽出した。溶液を、イソプロパノールと交換した。実施例1の化合物20.1mgの添加後、全体を一晩振盪した。次いで、レンズを、イソプロパノール7mLで6回抽出し、最後に水で平衡化した。
【0095】
実施例6:(サンプルブタ眼に対する接着強度試験)
新鮮なブタ眼の上皮を除去した。実施例3、4、および5の光反応性レンズを水溶液中から出し、ワイプを使用してレンズ表面から水を除去した。レンズを穏やかに押すことによってブタ眼上に置いた。青色光源(EFOSランプ)を照射に使用した。120秒間の照射後、レンズ上に数的の水を与えた。接着剤試験を以下の3つの方法によって行った:指圧試験、剥離試験、およびブタ眼上の接着レンズを数日間の生理食塩水中に置くことによる安定性試験。全サンプルを、照射しないものと比較した。実施例3で高い接着性が認められ、実施例5で非常に高い接着性が認められた。実施例4で高い接着性が認められた。
【0096】
実施例7:(生きたネコの眼に対する接着試験)
実施例6に記載のように、ネコ眼の上皮を除去し、実施例3のレンズを眼上に置いた。青色光ランプを使用した120秒間の照射後、接着安定性についてネコを観察した。レンズはネコに2日間保持されたが、アンレーの縁に外観上健常な上皮細胞が突出し、アンレーを被覆し始めた。レンズ除去後、細胞は創傷上に完全に増殖した。

Claims (12)

  1. 式:
    Figure 2004538034
    (式中、Rは、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、スルホ、ニトロ、トリフルオロメチルまたはハロゲンであり、mは、0〜2の整数であり、そしてZは、カルベン、ニトレンまたはベンズヒドロール形成のための誘発可能な前駆体として機能する基である)
    で示される基が、表面に結合している、非生分解性の生体適合性有機ポリマーを含む、生物医学的成形物。
  2. 前記生体適合性有機ポリマーが、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリエーテル、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリブタジエン、ポリイソプレンおよびシリコーンから選択される、請求項1記載の生物医学的成形物。
  3. 前記生体適合性有機ポリマーが、ポリシロキサン、ペルフルオロアルキルポリエーテル、フッ素化ポリ(メタ)アクリラート、ポリアルキル(メタ)アクリラート、ポリオレフィンおよびフッ素化ポリオレフィンから選択される、請求項1または2記載の生物医学的成形物。
  4. 式(1)中のZが、式(2a)、(2b)または(2c):
    Figure 2004538034
    または
    Figure 2004538034
    (式中、Rは、フッ素化C〜Cアルキルであり、R′は、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、スルホ、ニトロ、トリフルオロメチルまたはハロゲンであり、そしてm1は、0または1である)
    で示される基である、請求項1〜3のいずれか一項記載の生物医学的成形物。
  5. 式:
    Figure 2004538034
    (式中、R、m、およびZは、請求項1に定義されたとおりであり、そしてAは、式:
    Figure 2004538034
    (式中、XおよびXは、それぞれ互いに独立して、基−O−または−NR−であり、そしてRは、水素またはC〜Cアルキルである)の官能基である)
    で示される基が、表面に結合している、請求項1〜4のいずれか一項記載の生物医学的成形物。
  6. 式:
    Figure 2004538034
    (式中、R、m、およびZは、請求項1に定義されたとおりであり、そしてA′は式:
    Figure 2004538034
    (式中、Aは、−O−により割り込まれていてもよいC〜C30アルキレンであり、
    は、C〜C200アルキレンであるが、Cアルキルを除いて−O−により割り込まれていてもよく、
    は、−O−または−NH−により割り込まれていてもよいC〜C200アルキレンであり、
    およびAは、それぞれ互いに独立して、−O−、−NH−、−C(O)NH−、−NH(CO)−、−C(O)O−または−O(O)C−により割り込まれていてもよいC〜C200アルキレンであり、
    Rは、直鎖もしくは分岐鎖のC〜C18アルキレンであるか、あるいは非置換、またはC〜Cアルキル−もしくはC〜Cアルコキシ−で置換されている、C〜C10アリーレン、C〜C18アラルキレン、C〜C10−アリーレン−C〜Cアルキレン−C〜C10アリーレン、C〜Cシクロアルキレン、C〜Cシクロアルキレン−C〜Cアルキレン、C〜Cシクロアルキレン−C〜Cアルキレン−C〜CシクロアルキレンまたはC〜Cアルキレン−C〜Cシクロアルキレン−C〜Cアルキレンであり、XおよびXは、それぞれ互いに独立して、基−O−または−NR−であり、Rは、水素またはC〜Cアルキルである)のスペーサー基である)
    で示される基が、表面に結合している、請求項1〜4のいずれか一項記載の生物医学的成形物。
  7. (i)反応基を有するエチレン性不飽和化合物のプラズマ誘導重合によって、反応基を有する成形物表面を得る工程、および
    (ii)修飾された成形物表面の反応基を、式(1)の基を含む共反応性化合物と反応させる工程
    を含む方法によって、式(1)で示される基が成形物表面に結合している、請求項1〜4のいずれか一項記載の生物医学的成形物。
  8. 眼科用成形物、特に角膜アンレーである、請求項1〜7のいずれか一項記載の生物医学的成形物。
  9. (i)請求項1記載の式(1)で示される基を、前面にのみ含むアンレーを提供する工程、
    (ii)アンレーを角膜組織と接触させて配置する工程、および
    (iii)アンレーを照射することによって、角膜上にアンレーを固定する工程
    を含む、角膜アンレーを角膜上に移植する方法。
  10. (i)請求項1記載の式(1)で示される基を、前面および後面の両方に含むアンレーを提供する工程、
    (ii)アンレーを角膜組織と接触させて配置する工程、
    (iii)工程(ii)の前または後に、移植されるアンレーに隣接する組織の増殖を促進する1種以上の成分で、後面を被覆する工程、および
    (iv)アンレーを照射することによって、角膜上にアンレーを固定し、組織の増殖を促進する化合物を、アンレー表面の後面に固定する工程、
    を含む、角膜アンレーを角膜上に移植する方法。
  11. 組織の増殖を促進する化合物が、アルブミン、細胞外基質(ECM)、フィブロネクチン、ラミニン、コンドロイタン硫酸、コラーゲン、細胞接着タンパク質、抗ゼラチン因子、常温不溶性グロブリン、コンドロネクチン、上皮増殖因子、イガイ接着タンパク質、唾液タンパク質、トロンボスポンジン、ビトロネクチン、プロテオグリカン、または前記化合物の2種以上の混合物である、請求項10記載の方法。
  12. 角膜内または角膜上への移植用眼内レンズとしての、式:
    Figure 2004538034
    (式中、Rは、電子求引性置換基であり、mは、0〜2の整数であり、Zは、カルベン、ニトレンまたはベンズヒドロール形成のための誘発可能な前駆体として機能する基である)
    で示される基が、表面に結合している、非生分解性の生体適合性有機ポリマーの使用。
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