JPH0724053A - 植え込み可能な医学装置による瘢痕組織生成の抑制方法および組成物 - Google Patents

植え込み可能な医学装置による瘢痕組織生成の抑制方法および組成物

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JPH0724053A
JPH0724053A JP6163075A JP16307594A JPH0724053A JP H0724053 A JPH0724053 A JP H0724053A JP 6163075 A JP6163075 A JP 6163075A JP 16307594 A JP16307594 A JP 16307594A JP H0724053 A JPH0724053 A JP H0724053A
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polymer
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growth factor
electrode
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JP6163075A
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David J Vachon
ジエイ ヴエイコン デイヴイツト
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Siemens AG
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Siemens AG
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L27/00Materials for grafts or prostheses or for coating grafts or prostheses
    • A61L27/28Materials for coating prostheses
    • A61L27/34Macromolecular materials

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 植え込み可能な医学装置を挿入した生体内の
場所における瘢痕組織生成を抑制する。 【構成】 表面をバイオコンパチブルな重合体および細
胞外マトリックス分子またはそのフラグメントを含んで
いる組成物で被覆されている装置を生体内の場所に挿入
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医学装置の汚れを防止
するべく医学装置の表面のバイオコンパチビリティを変
性するための方法およびこれに使用される重合体、詳し
くは植え込み可能な医学装置による瘢痕組織生成を抑制
する方法および医学装置の表面を被覆するための組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】人工血管、カテーテル、ペースメーカ、
補綴移植物および治療の制御された解放のための薬剤供
給システムのような植込み可能な医学装置の発展は急速
に発展する領域のなかの材料依存性の装置の小さい部分
に相当する。しかし、これらの植込み可能な装置の長期
間の使用はこれらの装置の汚れを惹起する血栓症、感染
のほかに慢性の炎症により損なわれる。汚れは装置の機
能および寿命の低下を招き得る。
【0003】血液から沈積されるタンパク質は医学装置
の表面への血液中の細胞状成分の沈積を開始し得る。こ
の沈積は人工血管のような装置の使用を制限しかつ妨げ
る。炎症、移植物への自然の反応もコンタクトレンズお
よびペースメーカリードのような装置の機能を妨げる反
応を開始し得る。従って、バイオ材料表面のこのような
汚れを阻止することは広く望まれている。
【0004】医学装置の汚れはこの汚れを防止するべく
装置の表面を変性することにより阻止され得る。さまざ
まな材料が汚れを制限しかつ防止するのに使用され得
る。このような材料の一つはポリエチレン酸化物(PE
O)である。しかしPEO被覆にはいくつかの問題があ
る。
【0005】PEOに伴う主な問題は水へのその高い溶
解度である。このことは汚れ防止材料としてPEOの利
用を許すために複雑かつ高価な方法の使用を必要とす
る。これらの複雑な技術は共有グラフティング、プラズ
マ重合、ペンダント基を含んでいる重合体の調製、ブロ
ック共重合体の調製および重合体の表面への界面活性剤
の吸収のような方法を含んでいる。これらの技術の複雑
さは被覆の均一性、厚みおよびコンシステンシーを制御
する際の困難度を高める。
【0006】さらに、これらの反応の多くは、続いて分
離技術により除去されなければならない望ましくない反
応副生物を生ずる触媒および/または反応開始剤を使用
する。たとえば米国特許第4,177,056号明細書には、ビ
スメタクリル酸により終端されている水溶性のPEOの
使用が記載されている。これらは重合のためにフリーラ
ジカル開始剤を必要とし、その結果、被覆のなかに望ま
しくない副生汚染物を生ずる。
【0007】このように、表面変性剤を施す多くの現在
の技術はそれらの複雑さ、費用、コンシステンシーの不
足、均一性およびタンパク質反発の減ぜられた有効性の
ゆえに不利である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、医学装置の表
面をバイオコンパチブルにするべく非毒性の組成物およ
びこれらの組成物を医学装置に施す方法に対する要求が
あり、これらの組成物および方法は簡単であり、また不
変かつ均一な厚みを与えるものでなければならない。本
発明の課題は、これらの要求を満足する材料組成および
それらの応用のための方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この課題は本発明によれ
ば請求項1および9に記載された特徴により解決され
る。本発明に従って調製された被覆は高い汚れ防止特性
を有し、また優れた粘着性および滑性を有する。さら
に、組成物を医学装置の表面に付ける方法は簡単であ
り、その結果、均等かつ不変の被覆が生じ、また触媒ま
たは反応開始剤の追加を必要としない。
【0010】これらの被覆を調製するために適した方法
は下記の過程を含んでいる。(1)少なくとも2つの反
復するアルキレン酸化物基を有する少なくとも1つの線
状のポリ(アルキレン酸化物)セグメントを含んでいる
光化学的に反応性または熱化学的に反応性の重合体の水
溶液により医学装置の少なくとも一部分を被覆し、重合
体の実質的にすべてが少なくとも2つの末端の光化学的
に反応性または熱化学的に反応性の基を有し、重合体の
分子量が少なくとも10000であり、また重合体が水
中に可溶であるのに十分に低く、また(2)光化学的に
反応性の重合体の場合には被覆を紫外線光に露出するこ
とにより、または熱化学的に反応性の重合体の場合には
重合体を加熱することにより被覆を硬化させる。
【0011】用語“ポリ(アルキレン)酸化物セグメン
ト”は構造
【化1】 (ここでR1 は少なくとも1つの炭素原子を含んでいる
アルキルモイエティであり、またnは少なくとも2であ
り、典型的にはnは少なくとも16である)を有するセ
グメントまたはユニットを意味する。
【0012】典型的にこれらの被覆のために使用される
反応性重合体はポリ(エチレン酸化物)またはポリ(エ
チレングリコール)のようなポリ(アルキレン酸化物)
と呼ばれる脂肪族ポリ(エーテルグリコール)から誘導
される。ポリ(アルキ酸化物)およびポリ(アルキレン
エチレングリコール)が共にヒドロキシ終端された脂肪
族ポリエーテルであり、差は分子量のみであることは理
解されなければならない。10000以下の分子量を有
する重合体はここではポリ(アルキレングリコール)と
呼ばれ、また10000およびそれ以上の分子量を有す
る重合体はポリ(アルキレン酸化物)と呼ばれる。
【0013】反応性重合体の式は原重合体の構造および
使用される光化学的に反応性の基の形式に関係する。ヒ
ドロキシ終端されたアルキレン酸化物が使用されるとき
には、反応性重合体は式
【化2】 を有する。
【0014】アミン終端されたポリ(アルキレン酸化
物)が使用されるときには、反応性重合体は式
【化3】 を有する。
【0015】ペンタエリトリットがビルディングブロッ
クとして使用されるときには、反応性重合体は式
【化4】 の1つを有し得る。
【0016】ジエタノールアミンまたはトリエタノール
アミンがビルディングブロックとして使用されるときに
は、反応性重合体は式
【化5】 を有する。
【0017】式1〜5中でR1 は少なくとも1つの炭素
原子、典型的には2〜10の炭素原子を含んでいるアル
キル基であり、nは少なくとも1であり、また重合体の
平均分子量を少なくとも10000、好ましくは約20
000とするのに十分な大きさを有し、R4 は水素、約
10までの炭素原子を含んでいる炭化水素基および約1
0までの炭素原子を含んでいるヘテロ原子含有炭化水素
基から成る群から選ばれており、R6 は10までの炭素
原子、典型的には2つの炭素原子を含んでいるアルキル
基であり、xは2または3であり、またx=2に対して
はR5 は水素、約10までの炭素原子を含んでいる炭化
水素基および約10までの炭素原子を含んでいるヘテロ
原子含有炭化水素基から成る群から選ばれており、また
x=3に対してはR5 は除外されており、P1 は汚れを
阻止する親水性、滑性かつ粘質の被覆を形成するべく光
活性化または加熱時に橋かけ結合を生じ得る光化学的ま
たは熱化学的に反応性のモイエティである。
【0018】各P1 は同一であっても異なっていてもよ
いが、簡単のためには、P1 は同一である。好ましくは
1 は光化学的に反応性である。
【0019】用語“ヘテロ原子含有炭化水素基”は酸
素、窒素または硫黄のようなヘテロ原子を含んでいる炭
化水素基を指している。
【0020】好ましくはR4 は水素または1から約6ま
での炭素原子を有する低級アルキル基であり、また最も
好ましくは水素またはメチルである。
【0021】ベース重合体もその構造のなかのブロック
に種々のアルキル基を有し得る。たとえば光化学的に反
応性の重合体は式
【化6】 の1つを有する。
【0022】式6〜19中でR1 およびR2 は少なくと
も1つの炭素原子、典型的には2〜10の炭素原子を含
んでいるアルキル基であり、R1 はR2 と異なってお
り、P1 、R4 、R5 、R6 は前記のように定義されて
おり、またmおよびnは少なくとも1であり、また重合
体の平均分子量を少なくとも10000とするように十
分な大きさを有する。
【0023】光化学的に反応性の基は典型的に置換され
たベンゾフェノンまたはアシドニトロフェニル基であっ
てよい。これらはそれぞれ構造
【化7】 を有する。ここでR3 はアルキルまたは1から約6まで
の炭素原子を有するヘテロ原子含有アルキル基のほかに
アシル基またはアシル末端を有するアルキルまたはヘテ
ロ原子含有アルキル基である。
【0024】
【化8】
【0025】バイオ分解可能な被覆の調製のためには、
重合体バックボーンのなかに被覆をバイオ分解可能にす
るモイエティを含んでいることが望ましい。このような
モイエティを含んでいる重合体は下記の式
【化9】 の1つを有し得る。
【0026】式13〜22中で、各Yはアミノ酸および
ペプチドから成る群から独立して選ばれており、またP
1 、R1 、R2 、R4 、R5 、R6 およびxは前記のよ
うに定義されており、またmおよびnは少なくとも1で
あり、またmおよびnは重合体の分子量を少なくとも1
0000とするのに十分な大きさを有する。
【0027】式5、10および22のアミン終端された
バージョンも使用され得る。すなわち、式5、10およ
び22はP1 に最も近い末端酸素をN−R4 により置換
することによって変性され得る。
【0028】
【実施例】本発明は、医学装置に汚れ防止被覆を形成す
るために適した組成物およびそれらの使用方法に向けら
れている。これらの組成物は下記の混合物から合成され
得る。 (a)ヒドロキシまたはアミン基により終端されてお
り、また少なくとも10000の分子量を有する、ポリ
エチレン酸化物のようなポリ(アルキレン酸化物)をベ
ースとする重合体。 (b)ハロゲン化メチルベンゾフェノンまたはハロゲン
化アシドニトロフェニルのような光化学的に反応性また
は熱化学的に反応性のモイエティの前駆物質。 (c)ナトリウム水素化物のような強い塩基。 (d)テトラヒドロフランまたはトルエンのような非反
応性の有機溶媒。
【0029】用語“非反応性”は、溶媒が重合反応の成
分のいずれとも有害に反応しないことを示す。
【0030】ポリ(アルキレン酸化物)は、ジファンク
ショナルなポリ(アルキレン酸化物)を得るべく、反応
性化合物によるアルキル化またはアシル化により変性さ
れている。この変性された重合体が次いで医学装置に施
される。被覆が紫外線光に露出または加熱されるとき
に、変性された重合体が重合し、また橋かけ結合して、
汚れ防止被覆を形成する。
【0031】1.ポリ(アルキレン酸化物)をベースと
する重合体 ポリ(アルキレン酸化物)は、アルキレン酸化物反復ユ
ニットを含んでいる材料のクラスに与えられる一般的な
名称である。反復するユニットはメチレン、エチレン、
プロピレン、ブチレンおよび少なくとも1つの炭素原
子、典型的には約10までの炭素原子を含んでいる任意
の他の炭化水素であってよい。
【0032】たとえば、ポリ(アルキレン酸化物)をベ
ースとする化合物はヒドロキシ基により終端された端を
有する、エチレン酸化物反復ユニットを有するポリエチ
レン酸化物であってよい。典型的な化合物は構造
【化10】 を有する。
【0033】ポリ(アルキレン酸化物)は両端でヒドロ
キシモイエティの代わりにアミン(NH2 )により終端
されていてもよい。典型的な化合物は構造
【化11】 を有する。
【0034】ペンタ‐エリトリットまたはその誘導体
が、変性された重合体を形成するべくビルディングブロ
ックとして使用され得る。ペンタ‐エリトリットをベー
スとする典型的な化合物は式
【化12】 を有する。
【0035】第二級および第三級アミンがポリ(アルキ
レン酸化物)をベースとする重合体を形成するべくビル
ディングブロックとして使用され得る。このような化合
物の典型的なものは
【化13】 である。
【0036】式23〜26中で、nは重合体の平均分子
量を少なくとも10000とするのに十分な大きさを有
する。
【0037】好ましくは、ポリ(アルキレン酸化物)を
ベースとする重合体は100000よりも小さい平均分
子量を有し、好ましい平均分子量は近似的に20000
である。
【0038】ポリ(アルキレン酸化物)をベースとする
重合体は式
【化14】 を有するPOLOXAMERS(商品名)として知られ
ている材料のような1つまたはそれ以上のアルキル基を
含んでいてよい。
【0039】アルキレン酸化物基の2つまたはそれ以上
のブロックを含んでいるこれらのポリ(アルキレン酸化
物)をベースとする重合体は式6〜10および18〜2
2の変性された重合体を形成するのに使用され得る。
【0040】式
【化15】 により表されるアルキル基の1つまたはそれ以上を含ん
でいるアミン終端されたポリ(アルキレン酸化物)も使
用され得る。
【0041】式27〜28中で、R1 およびR2 は少な
くとも1つの炭素原子を含んでいるアルキルモイエティ
であり、R1 はR2 と異なっており、nは少なくとも1
であり、またmは少なくとも1であり、R4 は前記のよ
うに定義されており、またnおよびmは重合体の平均分
子量を少なくとも10000とするように十分な大きさ
を有する。たとえば、式27に示されている重合体の構
造はポリ(オキシエチレン‐オキシプロピレン)、ここ
でエチレン対プロピレン比は約1:1から約3:1ま
で、に相当し得る。
【0042】式7、24および28の重合体を調製する
のに適したアミン終端されたポリ(アルキレン酸化物)
の一例はテキサコ・ケミカル社(Texaco Che
mical Co.)ヒューストン、テキサスにより商
標“JEFFAMINE”のもとに市販されている。
【0043】2.反応性化合物 P1 反応性の基は、米国特許第3,959,078号明細書に説明さ
れかつ例示されているように、熱化学的な基および光化
学的な基に分類される。上記明細書の教示を参照により
ここに組み入れるものとする。
【0044】光化学的に反応性の基(その共有結合は活
性線放射により活性化される)はアリール、アルキルお
よびアシルアジ化物、オキサジジン、イソシアネート
(ニトレン発生体)、アルキルおよびケトジアゾ誘導体
およびジアジリン(カルベン発生体)、芳香族ケトン
(トリプレット酸素発生体)、芳香族ジアゾニウム誘導
体および多数のクラスのカルボニウムイオンおよびラジ
カル発生体が挙げられる。光化学的に反応性の基の詳細
な説明はダーフラー(Frederick J. Darfler)およびト
メツコ(Andrew M. Tometsko)著「アミノ酸、ペプチド
およびタンパク質の化学および生化学」(Boris Weinst
ein 編) 、第5巻、Marcel Dekker 社、ニューヨーク、
1978年の第2章を参照されたい。バイオ材料のたい
ていのサイトで有用なイールドで共有結合を形成し得る
短寿命の反応性の中間生成物を形成するのに、アジドニ
トロフェニル、フルオロアジドニトロベンゼンおよび芳
香族ケトンは、暗所での化学反応条件へのそれらの安定
性およびたいていのバイオ材料に対して無害な波長の光
による活性化へのそれらの感受性のゆえに、好ましい基
を形成する。
【0045】たいていのパートに対する光化学的に反応
性の基としての使用のために適切なニトロフェニルアジ
化物誘導体はフルオロ‐2‐ニトロ‐4‐アジドベンゼ
ンから誘導され得るし、また4‐アジド‐2‐ニトロフ
ェニル(ANP)‐4‐アミノブチル、ANP‐6‐ア
ミノカプロイル、ANP‐11‐アミノウンデカノイ
ル、ANP‐グリシル、ANP‐アミノプロピル、AN
P‐メルカプトエチルアミノ、ANP‐ジアミノヘキシ
ル、ANP‐ジアミノプロピルおよびANP‐ポリエチ
レングリコールを含んでいる。(ANP‐6‐アミノカ
プロイル、ANP‐11‐アミノウンデカノイル、およ
びANP‐ポリエチレングリコールが好ましい。)光化
学的に反応性の基としての使用のために好ましい芳香族
ケトンはベンジルベンゾイルおよびニトロベンジルベン
ゾイルを含んでいる。
【0046】使用のために適切な(熱エネルギーにより
活性化される)熱化学的に反応性の基はジエン‐ジエノ
フィレ組合わせ、カルボニル基、水酸基、アミノ基(1
°、2°)、エポキシド、チオール、イソシアネート、
ハロゲン化物、イミデート、イソチオシアネート、アセ
チレン、マレイミド、ジアゾ化合物およびスルホニルヒ
ドラゾンの塩を含んでいる。
【0047】反応性の化合物は光化学的に反応性または
熱化学的に反応性であってよく、光化学的に反応性であ
ることが好ましい。光化学的に反応性の基は、変性され
た重合体が紫外線放射への露出時に橋かけ結合すること
を許す。
【0048】光化学的に反応性の化合物に対する好まし
い前駆物質は式
【化16】 (ここでR3 はアルキル基または1から約6までの炭素
原子を有するアルキル基、またxはハロゲンモイエティ
である)を有するハロゲン化されたメチルベンゾフェノ
ンである。
【0049】構造
【化17】 (ここでxはハロゲンモイエティである)を有するハロ
ゲン化されたアシドニトロフェニルも使用され得る。
【0050】光化学的に反応性の基は、紫外線光への露
出時に橋かけ結合を受けて粘質、滑性、親水性の汚れ防
止材料を形成するマルチファンクショナルなポリ(アル
キレン酸化物)を生ずるべくアルキル化またはアシル化
により重合体のなかに組み入れられる。
【0051】アルキル化プロセスの間に、重合体が式5
および6により示される反応性の基P1 を含んでいるよ
うに、ハロゲンモイエティが式15および16のハロゲ
ン化された化合物から転置される。
【0052】3.強い塩基 ポリ(アルキレン酸化物)の反応性は、一層求核性の種
を生ずるべく強い塩基の追加により変性される。これら
の塩基は水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水素化
カリウムおよび水酸化カリウムを含んでいる。
【0053】4.有機溶媒 反応物に対して不活性な多数の有機溶媒が反応に対する
媒体として使用され得る。テトラヒドロフラン、トルエ
ン、グリメおよびジグリメのような溶媒が使用され得
る。
【0054】5.応用のための表面 本発明に従ってバイオコンパチブルにされることが望ま
しい固体表面は生理学的流体には不溶性の合成または自
然材料である。表面は生体器官の組織および/または流
体と接触して機能するべく意図されている装置の1つま
たはそれ以上の表面であってよい。装置の固体表面は研
磨されたチタンまたはステンレス鋼のような任意の適当
な金属、ポリウレタン、シリコンエラストマー、ポリエ
チレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ(p‐フェ
ニレンテレフタルアミド)、ポリ塩化ビニル、ポリプロ
ピレン、ポリエステル、ポリアクリル酸(ポリメタクリ
ル酸を含む)、ヒドロキシ‐リン灰石のような鉱物また
はセラミックス、骨、皮膚および歯のような人体組織、
木、セルローズおよび圧縮された炭素のような有機材
料、およびガラス、ゴム、木などのような他の自然また
は合成材料であってよい。本発明に従ってバイオコンパ
チブルな表面を設けられ得る装置の例は脈管移植チュー
ブ、透析チューブまたは膜、血液酸素供給チューブまた
は膜、限外濾過膜、大動脈内バルーン、血液バッグ、カ
テーテル、縫合材料、軟または硬組織補綴物、人工補綴
物、人工器官およびコンタクトおよび眼内レンズのよう
な眼に対するレンズを含んでいる。
【0055】固体表面は望ましくは熱化学的に不反応性
である。“熱化学的に不反応性”とは、表面が表面の熱
化学的に反応する能力を増すように設計された表面処理
を施されていないことを意味する。熱化学的に不反応性
の表面はポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルピロリド
ン、シリコンエラストマー、ステンレス鋼およびチタン
を含んでいる。
【0056】6.バイオ分解可能な被覆 バイオ分解可能な被覆を調製するためには、重合体バッ
クボーンのなかに、被覆の加水分解を許すモイエティを
組み入れることが望ましい。適当な成分はアラニン、バ
リン、ロイシン、プロリン、メチオニン、アスパラギン
酸、トレオニン、セリン、グルタミン酸、グリシン、シ
ステイン、フェニルアラニン、リシン、ヒスチジン、ア
ルギンおよびアミノブチル酸のようなアミノ酸を含んで
いる。アルギニン‐グリシン‐アスパラギン酸のような
ペプチド‐シーケンスも使用され得る。
【0057】バイオ分解可能な被覆は、含まれている薬
剤または他の治療剤の遅い作用を許すのに使用され得
る。このような剤の典型的なものはペニシリンのような
抗菌剤、ヘパリンのようなアンチ‐トロンボ‐ゲン剤、
デクサメタゾーン、リン酸ナトリウムのような炎症防止
剤および種々の酵素である。
【0058】式7、8、9および10はバイオ分解性の
被覆を形成するために適した重合体を示す。
【0059】7.変性された重合体の構造 ヒドロキシ終端されたポリ(アルキレン酸化物)が光化
学的または熱化学的に反応性のモイエティと置換される
とき、変性された重合体は前記の式1および6により示
されている構造を有し得る。典型的な変性された重合体
は構造
【化18】 を有する。
【0060】アミン終端されたポリ(アルキレン酸化
物)が光化学的または熱化学的に反応性の化合物と反応
させられるときには、変性された重合体は前記の式2お
よび7の構造を有する。典型的な変性された重合体は構
【化19】 を有する。
【0061】ペンタエリトリットまたはその誘導物がビ
ルディングブロックとして使用されるときには、変性さ
れた重合体は式3および4により示されている構造を有
し得る。典型的なペンタエリトリットをベースとする重
合体は構造
【化20】 を有する。
【0062】ジアルキルアミノまたはトリアルキルアミ
ノ化合物またはそれらの誘導物がビルディングブロック
として使用されるときには、マルチペンダントまたはス
ター構成を有するポリ(アルキレン酸化物)が、式5に
より示されているように、調製され得る。
【0063】これらの式中nは重合体の平均分子量を少
なくとも10000とするのに十分な大きさを有し、ま
たP1 は光化学的または熱化学的に反応性のモイエティ
であり、またR4 は前記のように定義されている。
【0064】8.変性された重合体の調製 下記の手順が反応物の混合物から変性された重合体また
は前駆物質を調整するのに使用され得る。
【0065】ポリ(エチレン酸化物)重合体または他の
ポリ(アルキレン酸化物)をベースとする重合体がトル
エンまたは他の適切な溶媒のなかに溶解され、また存在
する水が共沸により除去される。水除去の後に、乾いた
テトラヒドロフランが追加され、また混合物が、重合体
を溶解させるべく、攪拌しながら、窒素またはアルゴン
の乾いた不活性雰囲気中で十分な時間、一般には約1時
間にわたり50〜60℃に加熱される。
【0066】次いで、強い塩基、好ましくはNaHが化
学量論的な量(重合体1モルあたり塩基2モル)で重合
体溶液に加えられる。約30分後に、塩基の溶解後に、
光化学的に反応性の4−ブロモメチルベンゾフェノン
(BBE)のような反応性の基が重合体の1モルあたり
2モルの量で加えられ、また一晩中攪拌される。
【0067】反応が種々の間隔でサンプルされ、また反
応サンプルが酢酸と共に急冷され、また生成物等価重量
が紫外線スペクトロスコピーにより求められる。変性さ
れたポリ(アルキレン酸化物)サンプルの等価重量は対
応する紫外線吸光度から式 A=cb (ここでAはモル吸光率、cは濃度、またbは光路長
さ)を使用して計算され得る。
【0068】反応を急冷した後に、溶媒が蒸発させられ
る。
【0069】次いで反応からの残分がトルエン中に溶解
され、遠心され、また濾過される。次いで澄んだ溶媒溶
液がトルエンの約70%(体積百分率)を除去するべく
蒸発させられ、また次いで溶液が沈澱を生じさせるべ
く、冷たく(0℃)攪拌されるEt2 Oに加えられる。
生成物が次いで濾過により集められる。
【0070】生起する反応は下記のように進行する。
【化21】 275 g/モル 20000 g/モル 24 g/モル 20388 g/モル 5.78 g 140 g 0.504 g(0.63gの80%) 42.7 g(理論値) 21.0 m モル 7.0 m モル 21.0 m モル 7.0 m モル (理論値)ここでPEGはポリエチレングリコールであ
る。
【0071】9.本発明の応用 被覆は水溶液として施され、その後に熱または光により
開始される硬化または橋かけ結合が行われるので、被覆
は広範囲の生物医学装置に応用され得る。種々の応用例
としては次のものが含まれている。 ・バイオコンパチビリティおよび滑性を増すカテーテル
被覆、たとえば尿管カテーテル、コロナリーカテーテ
ル、気管カテーテル。 ・トロンボゲニシティを減ずる血液コンタクト装置、た
とえば血管グラフト、シャント、ペースメーカリード。 ・繊維性カプセルの生成を最小化する皮下または筋肉内
移植物の被覆、たとえば再建/補綴移植物、すなわち人
工胸部。 ・表面の滑性を増す被覆、たとえばコンドーム、ペース
メーカリード、尿管カテーテル。 ・細胞応答を修正し、また感染を抑制するべく治療剤を
供給する被覆、たとえば炎症の管理のためのペースメー
カ電極およびリードボディ、細動除去装置パッチリード
および感染の抑制のためのパルス発生器。 ・抗ウイルス剤、殺精子剤、香気または臭気の供給のた
めの滑性の被覆、たとえばコンドーム(男性および女性
用)。 ・種々の治療剤の制御された作用のための紫外線レーザ
ーにより誘導されるマイクロカプセルの生成に使用され
るべき材料。
【0072】被覆は浸漬、噴霧およびはけ塗りのような
通常の仕方で施される。被覆は0.01ミクロンの薄い
厚みで施されることが有効であるが、一般的に少なくと
も1ミクロンの厚みに施されることは好ましい。ここに
使用される厚みは水和前、すなわち被覆が身体流体と接
触する位置に置かれる前の厚みを指している。
【0073】異材料の生体内植え込みはしばしば正常組
織または器官再生および治癒のような受容体プロセスと
干渉する。典型的に、異材料への受容体の有害な反応は
炎症反応により仲介される。本発明は、炎症反応を減
じ、また異装置の植え込みと共同しての治癒プロセスを
増進する組成物および処置を提供する。この効果は、安
定細胞(すなわち反復する能力を有するが、しばしばは
そうしない)および永久細胞(すなわち反復する能力に
欠ける)の増殖を許すことにより達成される。安定細胞
の例はヘパトサイト(肝細胞)であり、永久細胞の例は
神経細胞、骨格筋細胞および心筋細胞を含んでいる。植
え込みと結び付けられる損傷の時点で、これらの細胞は
線維症に通ずる炎症溶出物が発生されるように炎症反応
の開始に反応する。局部的損傷への血管新生組織の反応
として一般に定義される炎症は有害なエージェントまた
はプロセスを抑制、中和または阻止する役割をする。
【0074】有害な炎症反応としばしば結び付けられる
“異物”または対象物の一例はペースメーカの整調リー
ド電極である。心臓内組織のなかへの挿入時のペースメ
ーカの整調リード電極の接触は接触の場所に損傷を加
え、その結果として挿入場所における炎症、創傷治癒お
よび他の反応が生ずる。典型的に、これらの反応の結果
として電極の周りに、整調しきいに有害な影響を有し得
る瘢痕組織が生成する。従って、瘢痕または顆粒組織は
生理学的に心臓内組織と異なっている。心内膜を含む心
臓細胞は、分極/脱分極され、またこうして与えられた
刺激により収縮または緩和し得る点で独特である。他方
において、瘢痕組織を含む細胞もたいていの他の細胞も
この能力に欠けている。その結果、瘢痕組織が整調リー
ド電極のような異物の周りに生成する時、電子的信号が
心臓細胞に到達するのを困難にする環境が作られる。従
って、十分な電気的パルスが瘢痕組織を貫通して健康な
心臓内組織に到達するために、より多くのエネルギーが
ペースメーカ電池から与えられなければならない。こう
して、ペースメーカリードの遠位電極の周りの瘢痕組織
の生成はペースメーカの寿命に非常に有害である。
【0075】瘢痕組織の生成を制限するためのアプロー
チは整調リード電極に隣接する環境に適切なタンパク質
またはポリペプチドを導入することであろう。細胞外マ
トリックス分子のような適切なタンパク質の存在は損傷
された心内膜、心筋層または心外膜の迅速な治癒を促進
する。この仕方での治癒プロセスの加速の結果として生
ずる組織は最小の線維被膜およびより天然の実質性細胞
を含んでいるであろう。このような反応からの利益は、
(1)リードを有効に“アンカー”する電極の周りの迅
速な組織成長、(2)剥離および移転に起因する慢性炎
症の阻止、および(3)非顆粒状組織の再生を含んでお
り、その結果としてペースメーカからのエネルギー要求
が減ぜられる。瘢痕組織の生成の抑制により、健康な心
臓内組織に到達するのに利用されなければならないエネ
ルギーが少なくてすむ。その結果電池寿命を延長し、ま
た電池需要の減少によりエレクトロニクスに対するペー
スメーカハウジングまたは容器の一層の小形化を達成す
ることが可能である。
【0076】こうして他の実施態様では、本発明は、植
え込み可能な装置の上またはそのなかへの生育可能な細
胞の付着および成長を促進することにより挿入場所にお
ける瘢痕組織の生成を抑制するための方法であって、装
置の表面が細胞外マトリックス分子またはそのフラグメ
ントおよびバイオコンパチブルな重合体により処理され
ている方法を提供する。表面上に細胞を付着および成長
させるための方法は生体内または生体外で行われ得る。
処理された表面を有する装置はペースメーカの電極のよ
うな電極であってよい。
【0077】装置を被覆するのに使用され得る細胞外マ
トリックスはコラーゲン、ラミニン、フィブロネクショ
ン、ビトロネクション、メロシン、バーシカン、アグレ
カンおよびテナスシンおよびそのフラグメントを含んで
おり、また間質性結合組織および基底膜を作るインテグ
リン、糖タンパク質およびプロテオグリカンを含んでい
る。利用され得る細胞外マトリックス分子または細胞付
着分子は、受容体のなかの装置の挿入の場所における非
顆粒状組織の付着および成長を刺激することができる。
このような目的に有用なフラグメントの例はフィブロネ
クションのフラグメントであるRGDペプチド(アルギ
ニン‐グリシン‐アスパラギン酸)である。
【0078】本発明の方法での基体として有用なバイオ
コンパチブルな重合体はNafion(登録商標)のよ
うなスルホン化ポリ(テトラフルオロエチレン)、ゼラ
チン、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(アクリルアミ
ド)およびポリ(エチレングリコール)を含んでいる。
当業者は本発明により使用され得る他の受け入れ可能な
重合体を知っているであろう。
【0079】植え込み可能な装置の表面を被覆するバイ
オコンパチブルな重合体はさらに、細胞および生育可能
な組織の増殖を許す少なくとも1つの成長因子を含んで
いる。このような成長因子の例は表皮成長因子(EG
F)、血小板‐誘導された成長因子(PDGF)および
フィブロブラスト成長因子(FGF)を含んでいる。成
長因子は装置の被覆に直接に施され得るし、または被覆
としての役割をするスローレリーズ材料のなかに含まれ
ていてよい。当業者はこのような材料を知っており、ま
たは過度な実験なしにこのような材料を容易に見分けか
つ製造し得る。
【0080】さらに他の実施態様では、本発明は、植え
込み可能な装置の表面を、表面が瘢痕組織の生成を抑制
し、また表面(たとえばペースメーカの電極)への細胞
の付着および成長を増進するように処理するための方法
であって、装置の表面にバイオコンパチブルな重合体お
よび細胞外マトリックス分子またはそのフラグメントを
被覆する過程を含んでいる方法を提供する。装置の表面
上のバイオコンパチブルな重合体はさらに上記のような
少なくとも1つの成長因子を含んでいてよい。バイオコ
ンパチブルな重合体および細胞外マトリックス分子の被
覆はたとえば噴霧することまたは適切な溶液に表面を浸
漬することにより行われ得る。好ましくは、バイオコン
パチブルな重合体が表面に被覆され、それに続いて細胞
外マトリックスタンパク質が被覆される。しかし、細胞
外マトリックス分子およびバイオコンパチブルな重合体
は、適切な溶剤のなかに溶解または分散された後に、同
時に被覆され得る。このような溶剤は好ましくはリン酸
塩緩衝液(pH7.2〜7.6)、たとえばリン酸塩緩
衝された塩類(PBS)のような生理学的緩衝液であろ
う。装置の表面へのバイオコンパチブルな重合体の被覆
に続いて、表面はさらに、もし必要であれば、たとえ
ば、適切なバイオコンパチブルな重合体の橋かけ結合を
開始させ得る紫外線照射により処理されてよい。
【0081】装置の表面を被覆するバイオコンパチブル
な重合体および細胞外マトリックスの量は被覆材料の毒
性レベルのような因子に関係して変化し得る。被覆の深
さは被覆溶液濃度(すなわち百分率固体、被覆の回数な
ど)により影響される。好ましくは被覆材料の濃度は重
量百分率で約0.1%から約10%までである。好まし
い細胞外マトリックスおよび/または成長因子濃度は全
被覆重量の約0.1%から約10%までである。
【0082】また本発明は、重合体および細胞外マトリ
ックス分子またはそのフラグメントで被覆された表面を
有する植え込み可能な刺激電極であって、電極の被覆が
表面上の細胞の付着および成長を許す電極を提供する。
近位リングへの遠位電極を含んでいるリード部分が重合
体被覆により被覆されているペースメーカリードは好ま
しい。
【0083】以下具体例を説明する。
【0084】例1(重合体の調製) 140gのポリ(エチレン酸化物)(平均分子量200
00)が1リットルのトルエンのなかに溶解され、また
水がディーン・スターク(Dean Stark)トラ
ップを使用して共沸により除去された。残りの溶媒が次
いで回転蒸発器を使用して除去された。300mlの乾
いたテトラヒドロフランが追加され、また混合物がPE
Gを溶解させるべく加熱された。反応は、反応が完了す
るまで攪拌しながら窒素の乾いた不活性雰囲気に保たれ
た。
【0085】0.504gの水素化ナトリウム(Na
H)が攪拌溶液に添加され、また30分後に5.78g
の4−ブロモメチルベンゾフェノンが追加され、また反
応物が一晩中攪拌された。
【0086】反応物を急冷する前に、等価重量を求める
べく、下記の手順により反応物が間歇的にサンプリング
された。反応の5mlのサンプルが50μlの酢酸で処
理され、また蒸発された。トルエン(10ml)が残分
に添加され、また回転蒸発器を使用して除去された。残
分はトルエン(10ml)に溶解され、また0.45μ
シリンジフィルタにより濾過された。澄んだトルエン溶
液が攪拌中の冷たいEt2 Oに加えられた。固体がブフ
ナー漏斗の上に集められ、またトルエン(10ml)お
よびEt2 O(50ml)から再沈澱された。固体が濾
過により単離された。溶媒の痕跡が1mm以下の真空の
もとで室温で固体のかきまぜにより除去された。水中の
溶媒なしの変性されたポリ(エチレン酸化物)の溶液が
0.3〜0.5mg/mlの濃度にされた。等価重量は
式Eq.Wt.=〔Conc(mg/ml・ε(1.8
02・104 )〕/吸光度(260nm)から計算され
た。
【0087】いったん等価重量が10500以下になっ
たとき、反応はNaHのモルあたり2モルの酢酸の添加
により急冷された。急冷された反応は次いで、テトラヒ
ドロフランを除去するべく回転蒸発された。残分はトル
エン(1000ml)に溶解され、また温かい濁ったト
ルエン溶液が、不溶物を除去するべく遠心および濾過さ
れた。生成物の温かい濃縮されたトルエン溶液は次いで
1500mlの冷たい(0℃)攪拌されたEt2 Oに加
えられた。変性されたポリ(エチレン酸化物)がブフナ
ー漏斗の上に集められ、またトルエン(300ml)お
よびEt2 O(1500ml)から再沈澱された。得ら
れた変性されたポリ(エチレン酸化物)の最終重量は1
36g(理論値の95%)であった。
【0088】例2(汚れ防止被覆の調製) 下記の手順が例1の光化学的に反応性の重合体により表
面を被覆するのに使用された。
【0089】被覆されるべきポリウレタンチューブが洗
浄された。イソプロピルアルコールまたは他の洗浄剤の
ような溶媒によりぬぐうことにより洗浄され、また次い
でその表面を活性化するべくプラズマ内で処理された。
プラズマ処理は250ワットの電力でサイドあたり2分
間にわたり250mトルの圧力でアルゴンガスプラズマ
に表面を露出させることを含んでいた。プラズマ処理さ
れたチューブは次いで例1の変性されたポリ(アルキレ
ン酸化物)の水溶液のなかで浸漬被覆された。重合体を
50〜500mg/mlの量で含んでいてよい溶液がチ
ューブの3つのセグメントを被覆するのに使用された
(より高い濃度ではより厚い被覆が得られる)。浸漬は
30秒のソーキングと、それに続く約70〜80cm/
minでの装置の除去とから成っていた。装置の表面上
の過剰な重合体は、チューブを約15秒にわたり吊るす
ことにより排出された。湿ったサンプルは次いでECL
ランプ室のなかで3分間にわたり紫外線光に露出され
た。紫外線光露出は、粘質、滑性、親水性の汚れ防止被
覆を表面上に形成するべく、プリポリマーを橋かけ結合
した。
【0090】被覆厚みが例1のBBE‐PEG20000
BBEの3つの異なる濃度、50mg/ml、100m
g/mlおよび200mg/mlから調製された3つの
サンプルで測定された。50mg/ml溶液から調製さ
れた被覆は0.5ミクロンの厚みを有する均等な乾いた
被覆を与えた。100mg/mlでは乾いた被覆厚みは
1.4ミクロンであった。また200mg/mlでは乾
いた被覆厚みは3ミクロンであった。
【0091】例3(被覆の滑性) 例2のポリウレタンチューブ上の汚れ防止被覆に対する
摩擦の係数が“ビーフ‐ケーシング”法を利用して求め
られた。この方法は、水和された重合体表面を横切って
ビーフ‐ケーシングを引くのに必要とされる最小力を決
定する。被覆されていないポリウレタンチューブに対し
ては、1.11の平均摩擦係数を与えるのに、必要とさ
れる平均力は225.20グラムであった。水和された
被覆されたチューブは42.04(グラム)の平均力お
よび0.21の平均摩擦係数を与えた。これは被覆され
ていないポリウレタンチューブにくらべて5倍以上の滑
性の増大を表す。
【0092】本発明をそのいくつかの好ましいバージョ
ンに関して説明してきたが、他のバージョンも可能であ
る。たとえば、中心の炭素原子から4つの鎖が延びてい
る式3、4、8、9、15、16、20および21、ま
たは中心の炭素原子から2つまたは3つの鎖が延びてい
る式5、10および22のような枝分かれ形式の式で
は、鎖は同一である必要はない。すなわちR1 はR2
異なっていてよい。
【0093】例4(装置の被覆) この例は生体内に植え込まれ得る装置を被覆するのに使
用され得る種々の方法を説明する。説明される方法は非
顆粒状組織形成細胞の成長を増進し、またその結果とし
て、受容体のなかに植え込まれた時に最小の瘢痕化を生
じさせる。これらの被覆を説明するのに使用される装置
はペースメーカリード電極であった。
【0094】方法A 光誘導されたポリエチレングリコール(PEG)(1グ
ラム)が、200mg/mlの濃度を有する溶液を得る
べくオービタルシェーカーを用いて5mlの水のなかに
溶解された。ペースメーカリードの最も遠位の電極が温
かいイソプロピルアルコールの浴のなかに浸漬され、ま
たリードが電極を清浄化するべく攪拌された。電極が除
去され、また5〜10分間にわたり空気乾燥を許され
た。乾燥された電極がPEG溶液のなかに浸漬され、ま
たリードが電極表面を直立位置にしてホルダーのなかに
セットされた。被覆が追加的な5分間にわたり行われる
のを許され、また手順が、所望の被覆厚みが達成される
まで繰り返された。最後の浸漬手順の完了時にこの電極
は50℃で完全に乾燥するのを許され、また遠位電極が
橋かけ結合に作用するべく5分間にわたり305Nmで
照射された。リードがUVチャンバから除去され、また
1時間の周期にわたり50℃で真空炉のなかに置かれ、
その時に炉は完全な脱水を保証するべく24時間にわた
り25インチHgに排気された。
【0095】同時に、0.01gのペプチド‐アルギニ
ン‐グリシン‐アスパラギン酸(RGD)、Sigma
Chemical A 8052が室温で10mlの
生理学的緩衝液(リン酸塩緩衝液、pH7.0)のなか
に溶解された。脱水された電極被覆を有する電極がペプ
チド溶液のなかに置かれ、また被覆が完全に脱水するこ
とを許された。電極は溶液から除去され、また室温で1
時間にわたり保持ラックのなかに置かれた。この手順が
1回繰り返された。部分的に乾燥した被覆が真空チャン
バのなかに置かれ、また完全な脱水を保証するべく追加
的な24時間にわたり25インチHgに位置するのを許
された。リードはエチレン酸化物滅菌剤に露出され(2
回)、また通気するのを許された。
【0096】方法B 光誘導されたPEG(1グラム)が、200mg/ml
の濃度を有する溶液を得るべくオービタルシェーカーを
用いて5mlの水のなかに溶解された。ペースメーカリ
ードの最も遠位の電極が温かいイソプロピルアルコール
の浴のなかに浸漬され、またリードが電極を清浄化する
べく攪拌された。電極が除去され、また5〜10分間に
わたり空気乾燥を許された。乾燥された電極がPEG溶
液のなかに浸漬され、またリードが電極表面を直立位置
にしてホルダーのなかにセットされ、またリードホルダ
ーがUVチャンバのなかに置かれ、また被覆が5分間に
わたり305Nmで照射された(湿潤)。手順が、所望
の被覆厚みが達成されるまで繰り返された。リードがU
Vチャンバから除去され、また1時間の周期にわたり5
0℃で真空炉のなかに置かれ、その時に炉は完全な脱水
を保証するべく24時間にわたり25インチHgに排気
された。
【0097】同時に、0.01gのRGDが室温で10
mlの生理学的緩衝液(リン酸塩緩衝液、pH7.0)
のなかに溶解された。脱水された電極被覆を有する電極
がペプチド溶液のなかに置かれ、また被覆が完全に脱水
することを許された。電極は溶液から除去され、また室
温で1時間にわたり保持ラックのなかに置かれた。この
手順が1回繰り返された。部分的に乾燥した被覆が真空
チャンバのなかに置かれ、また完全な脱水を保証するべ
く追加的な24時間にわたり25インチHgに置かれる
のを許された。リードはエチレン酸化物滅菌剤に露出さ
れ(2回)、また通気するのを許された。
【0098】方法C 光誘導されたPEG(1グラム)が、250mg/ml
の濃度を有する溶液を得るべくオービタルシェーカーを
用いて水(4ml)のなかに溶解された。別の容器のな
かで、0.01gのペプチド、RGD(重量百分率で
0.99%)が1.0mlの滅菌水のなかに溶解され、
またペプチド溶液がPEG溶液に加えられ、また混合物
を入れたバイアルが、均一性が達成されるまで、オービ
タルシェーカーの上に置かれた。
【0099】ペースメーカリードの最も遠位の電極が温
かいイソプロピルアルコールの浴のなかに浸漬され、ま
たリードが電極を清浄化するべく攪拌された。電極が除
去され、また5〜10分間にわたり空気乾燥を許され
た。乾燥された電極がPEG溶液のなかに浸漬され、ま
たリードが電極表面を直立位置にしてホルダーのなかに
セットされた。被覆が5分間にわたり乾燥を許され、ま
た手順が所望の被覆厚みが達成されるまで繰り返され
た。最後の浸漬手順の完了時にこの電極は室温で完全に
乾燥するのを許され、また遠位電極が5分間にわたり3
05Nmで照射された。リードがUVチャンバから除去
され、また真空炉のなかに置かれ、また完全な脱水を保
証するべく24時間にわたり25インチHgに排気され
た。リードはエチレン酸化物滅菌剤に露出され(2
回)、また通気するのを許された。
【0100】方法D 光誘導されたPEG(1グラム)が、250mg/ml
の濃度を有する溶液を得るべくオービタルシェーカーを
用いて水(4ml)のなかに溶解された。別の容器のな
かで、0.01gのペプチド、RGDが1.0mlの滅
菌水のなかに溶解され、またペプチド溶液がPEG溶液
に加えられ、また混合物を入れたバイアルが、均一性が
達成されるまで、オービタルシェーカーの上に置かれ
た。
【0101】ペースメーカリードの最も遠位の電極が温
かいイソプロピルアルコールの浴のなかに浸漬され、ま
たリードが電極を清浄化するべく攪拌された。電極が除
去され、また5〜10分間にわたり空気乾燥を許され
た。乾燥された電極がPEG溶液のなかに浸漬され、ま
たリードが電極表面を直立位置にしてホルダーのなかに
セットされた。リードホルダーが直立位置でUVチャン
バのなかに置かれ、また被覆が5分間にわたり305N
mで照射された(湿潤)。浸漬/照射手順が、所望の被
覆厚みが達成されるまで繰り返された。最後の浸漬/照
射手順の完了時に、リードがUVチャンバから除去さ
れ、また真空炉のなかに置かれ、また完全な脱水を保証
するべく24時間にわたり25インチHgに排気され
た。リードはエチレン酸化物滅菌剤に露出され(2
回)、また通気するのを許された。
【0102】以上の開示に基づいて当業者は本発明の変
形を知り、または過度な実験なしに容易に確かめるであ
ろう。
【0103】従って、特許請求の範囲に記載されている
本発明の範囲はここに含まれている好ましいバージョン
の説明に限定されない。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 医学装置の挿入された生体内の場所にお
    ける瘢痕組織生成を抑制する方法において、表面をバイ
    オコンパチブルな重合体および細胞外マトリックス分子
    またはそのフラグメントを含んでいる組成物で被覆され
    ている装置を生体内の場所に挿入する過程を含んでいる
    ことを特徴とする植え込み可能な医学装置による瘢痕組
    織生成の抑制方法。
  2. 【請求項2】 細胞外マトリックス分子がラミニン、コ
    ラーゲン、フィブロネクション、ビトロネクション、メ
    ロシン、バーシカン、アグレカンおよびテナスシンから
    成る群から選択されていることを特徴とする請求項1記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 重合体がスルホン化ポリ(テトラフルオ
    ロエチレン)、ゼラチン、ポリ(ビニルピロリドン)、
    ポリ(アクリルアミド)およびポリ(エチレン)グリコ
    ールから成る群から選択されていることを特徴とする請
    求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 医学装置が電極であることを特徴とする
    請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 電極がペースメーカリード電極であるこ
    とを特徴とする請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 挿入の場所が心臓であることを特徴とす
    る請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 医学装置の被覆される表面が少なくとも
    1つの成長因子を含んでいることを特徴とする請求項1
    記載の方法。
  8. 【請求項8】 成長因子が表皮成長因子、血小板‐誘導
    された成長因子およびフィブロブラスト成長因子から成
    る群から選択されることを特徴とする請求項7記載の方
    法。
  9. 【請求項9】 植え込み可能な医学装置が生体内の場所
    に挿入される時に生体内の場所における瘢痕組織生成を
    抑制するように、植え込み可能な医学装置の表面を被覆
    するための組成物において、バイオコンパチブルな重合
    体および細胞外マトリックス分子またはそのフラグメン
    トを含んでいることを特徴とする植え込み可能な医学装
    置の表面を被覆するための組成物。
  10. 【請求項10】 医学装置が電極であることを特徴とす
    る請求項9記載の組成物。
  11. 【請求項11】 電極がペースメーカリード電極である
    ことを特徴とする請求項10記載の組成物。
  12. 【請求項12】 重合体がスルホン化ポリ(テトラフル
    オロエチレン)、ゼラチン、ポリ(ビニルピロリド
    ン)、ポリ(アクリルアミド)およびポリ(エチレング
    リコール)から成る群から選択されることを特徴とする
    請求項10記載の組成物。
  13. 【請求項13】 細胞外マトリックス分子がラミニン、
    コラーゲン、フィブロネクション、ビトロネクション、
    メロシン、バーシカン、アグレカンおよびテナスシンか
    ら成る群から選択されることを特徴とする請求項9記載
    の組成物。
  14. 【請求項14】 少なくとも1つの成長因子を含んでい
    ることを特徴とする請求項9記載の組成物。
  15. 【請求項15】 成長因子が表皮成長因子、血小板‐誘
    導された成長因子およびフィブロブラスト成長因子から
    成る群から選択されることを特徴とする請求項14記載
    の組成物。
  16. 【請求項16】 生体内の場所が心臓であることを特徴
    とする請求項9記載の組成物。
JP6163075A 1993-06-24 1994-06-22 植え込み可能な医学装置による瘢痕組織生成の抑制方法および組成物 Withdrawn JPH0724053A (ja)

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