JP2002346465A - 植毛鋼板の製造方法および製造装置 - Google Patents

植毛鋼板の製造方法および製造装置

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JP2002346465A
JP2002346465A JP2001151007A JP2001151007A JP2002346465A JP 2002346465 A JP2002346465 A JP 2002346465A JP 2001151007 A JP2001151007 A JP 2001151007A JP 2001151007 A JP2001151007 A JP 2001151007A JP 2002346465 A JP2002346465 A JP 2002346465A
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Shinichiro Iida
真一郎 飯田
Shinsuke Mita
伸介 三田
Kenji Ikishima
健司 壱岐島
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所望の外観品質や曲げ加工性を有する植毛鋼
板を、工業的規模で安定して量産することができる植毛
鋼板の製造方法および製造装置を提供する。 【解決手段】 鋼板5の表面に接着剤を塗布してウェッ
ト塗膜を形成する塗装装置2と、形成されたウェット塗
膜への短繊維の植え付けを行う植毛装置3と、植え付け
をウェット塗膜に植え付けられる多数の短繊維それぞれ
の間に作用する電気的結合力よりもウェット塗膜が有す
る形状保持力が大きい状態で行うための植え付け状態管
理装置4とを備える製造装置1を用いて、鋼板5の表面
に接着剤を塗布してウェット塗膜を形成した後にウェッ
ト塗膜への短繊維の植え付けを行うに際し、植え付け
を、ウェット塗膜に植え付けられる多数の短繊維それぞ
れの間に作用する電気的結合力よりもウェット塗膜が有
する形状保持力が大きい状態で、行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植毛鋼板の製造方
法および製造装置に関する。具体的には、本発明は、例
えば、短繊維を鋼板等からなる表面に接着されてなる植
毛鋼板を製造するための植毛鋼板の製造方法および製造
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、結露防止ダクトや結露防止パネ
ル等の建材製品、厨房機器、電機機器、事務用機器、自
動車用部品、玩具さらには各種の容器やケーシング等の
構成材として、クロム酸処理された亜鉛めっき鋼板等の
基材としての表面処理鋼板の表面に短繊維を植毛してな
る植毛鋼板(ファイバーコート鋼板)が、知られてい
る。かかる植毛鋼板は、まず基材の表面に接着剤を塗布
して接着剤のウェット塗膜を形成し、このウェット塗膜
に短繊維を静電気力を利用して付着させた後にドライヤ
を用いて昇温・硬化することにより、製造される。
【0003】例えば特開平5−147161号公報に
は、鋼材の表面に積層された防食被覆層が未硬化のうち
に長さ0.5mm以上の非金属繊維を静電植毛方法やエ
アー吹き付け方法、またはこれらの組合せにより吹き付
けることにより、防食被覆層の上に略垂直に立設した植
毛鋼板を製造する発明が、提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この提
案にかかる発明にしたがって植毛鋼板を製造しようとす
ると、非金属繊維が防食被覆層に均一に植毛されないた
め、得られる植毛鋼板の製品外観が低下したり、その曲
げ加工性が低下することがあった。このため、この提案
にかかる発明によっても、所望の外観品質や曲げ加工性
を有する植毛鋼板を、工業的規模で安定して量産するこ
とは困難であった。
【0005】本発明の目的は、所望の外観品質や曲げ加
工性を有する植毛鋼板を、工業的規模で安定して量産す
ることができる植毛鋼板の製造方法および製造装置を提
供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、基材の表面に
形成された接着剤のウェット塗膜における短繊維の移動
を抑制することによって上記課題を解決することができ
るとの新規な知見に基づくものである。
【0007】本発明は、基材の表面に接着剤を塗布して
ウェット塗膜を形成した後にこのウェット塗膜への短繊
維の植え付けを行うに際して、植え付けを、ウェット塗
膜に植え付けられる多数の短繊維それぞれの間に作用す
る電気的結合力よりもウェット塗膜が有する形状保持力
が大きい状態で、行うことを特徴とする植毛鋼板の製造
方法である。
【0008】この本発明にかかる植毛鋼板の製造方法で
は、接着剤が、粘度がせん断速度の減少とともに増加す
る特性を有することが望ましく、この場合に、ウェット
塗膜を形成した時の粘度が基材の表面へ塗布する直前の
粘度の10倍以上に増加することが望ましい。
【0009】また、これらの本発明にかかる植毛鋼板の
製造方法では、植え付けの前に、基材または接着剤を加
熱することが望ましく、この場合に、基材または接着剤
を50℃以上に加熱することが望ましい。
【0010】別の観点からは、本発明は、基材の表面に
接着剤を塗布してウェット塗膜を形成するための塗装装
置と、形成されたウェット塗膜への短繊維の植え付けを
行うための植毛装置と、植え付けをウェット塗膜に植え
付けられる多数の短繊維それぞれの間に作用する電気的
結合力よりもウェット塗膜が有する形状保持力が大きい
状態で行うための植え付け状態管理装置とを備えること
を特徴とする植毛鋼板の製造装置である。
【0011】この本発明にかかる植毛鋼板の製造装置で
は、植え付け状態管理装置が、粘度がせん断速度の減少
とともに増加する特性を有する接着剤を塗装装置へ供給
する接着剤供給装置、および/または、植え付けの前に
基材または接着剤を加熱するための加熱装置であること
が、例示される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる植毛鋼板の
製造装置の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細
に説明する。
【0013】図1は、本実施の形態の植毛鋼板の製造装
置1の構成を模式的に示す説明図である。同図に示すよ
うに、本実施の形態の製造装置1は、塗装装置2と、植
毛装置3と、植え付け状態管理装置4とを備える。以
下、本実施の形態の製造装置1におけるこれらの構成要
素について順次説明する。
【0014】[塗装装置2]図1に示すように、本実施
の形態の製造装置1は塗装装置2を有する。塗装装置2
は、基材である鋼板5の表面に接着剤を塗布することに
よって、鋼板5の表面に接着剤からなるウェット塗膜を
形成する。
【0015】本実施の形態では、塗装装置2としていわ
ゆるロールコータを用いたが、ロールコータに限定され
るものではなく、例えばスプレー塗装装置や静電塗装装
置等のロールコータ以外の、鋼板5の表面に接着剤から
なるウェット塗膜を形成することができる装置であれ
ば、等しく適用される。
【0016】この塗装装置2は、この種の装置として周
知慣用であるため、塗装装置2に関するこれ以上の説明
は省略する。なお、本実施の形態では、基材が鋼板5で
ある場合を例にとったが、基材は鋼板以外の鋼材であっ
てもよく、さらに基材は鋼材以外の基材にも等しく適用
可能である。
【0017】また、図1では、ペイオフロール、前処理
装置さらにはドライヤー等の付帯設備は、省略してあ
る。 [植毛装置3]本実施の形態の製造装置1は、植毛装置
3を有する。この植毛装置3は、塗装装置2により塗装
されることによって形成されたウェット塗膜への短繊維
の植え付けを行う装置である。
【0018】本実施の形態では、植毛装置3として、適
当な直径の短繊維を静電植毛することができる静電植毛
装置を用いた。この植毛装置3も、植毛鋼板の製造にお
いては周知慣用の装置であるため、これ以上の説明は省
略する。
【0019】[植え付け状態管理装置4]本実施の形態
の製造装置1は、植え付け状態管理装置4を備える。本
実施の形態における「植え付け状態管理装置4」は、植
毛装置3による短繊維のウェット塗膜への植え付けを、
ウェット塗膜に植え付けられる多数の短繊維それぞれの
間に作用する電気的結合力よりもウェット塗膜自体が有
する形状保持力を大きい状態に管理して行う装置であ
る。以下、この植え付け状態管理装置4について説明す
る。
【0020】本発明者らは、短繊維を接着剤からなるウ
ェット塗膜に均一に植え付けることを目的として鋭意検
討を重ねた結果、以下に列記する新規な知見(1)〜
(3)を得た。
【0021】(1)植毛鋼板の製品外観は、鋼板5の表
面に形成されたウェット塗膜に植毛された短繊維の面密
度(以下、「植毛密度」という)に局所的な変動、すな
わち短繊維の分布の粗密が発生した場合に低下する。
【0022】(2)曲げ加工における塗膜の割れは、植
毛密度が粗である部分を起点として発生する。 (3)短繊維の分布の局所的な粗密が発生するのは、短
繊維がウェット塗膜内に進入してから、このウェット塗
膜が乾燥して硬化するまでの間に、部分的に短繊維の間
の距離が短くなるように短繊維が移動するためである。
【0023】そこで、本発明者らは、植毛鋼板の製品外
観さらには曲げ加工性を向上させるためには、短繊維が
ウェット塗膜に突き刺さった後であって加熱装置等で塗
膜を硬化させるまでの間に、ウェット塗膜中における短
繊維の移動を抑制すればよいのではとの前提に立脚して
詳細に検討した結果、ウェット塗膜中に存在する短繊維
に生じる静電気引力が、短繊維同士を引き付けて移動さ
せるための駆動力になっているとの新規な知見を得た。
【0024】このため、本発明者らは、ウェット塗膜中
における短繊維の移動を抑制して植毛密度を均一化する
には、短繊維同士の間に静電気力が作用する場合にも、
このウェット塗膜自体が、各短織維の移動を抑制もしく
は解消するための形状保持力を有すればよいと考え、さ
らに検討した結果、植え付け状態管理装置4を開発し
た。
【0025】本実施の形態における植え付け状態管理装
置4は、ウェット塗膜中を移動しようとする短繊維を保
持および拘束するための保持力として、ウェット塗膜を
構成する接着剤の粘性力を利用する。すなわち、接着剤
の粘性力が、静電気力による引力よりも大きければ短繊
維は移動しない。
【0026】ここで、鋼板5へ接着剤を塗布する場合に
は、一般にその粘度が低いほど塗装作業性は良好であ
る。そこで、短繊維の保持および拘束だけでなく、塗装
作業性をも良好に維持するためには、接着剤は、塗布時
には低粘度であって、ウェット塗膜の状態では高粘度を
維持するものであることが望ましい。すなわち、接着剤
は、接着剤に作用するせん断速度によってその粘度が制
御されるものであることが望ましい。
【0027】前述したように、塗装装置2による塗装手
段には、ロールコータを用いる方法、ノズルを用いて吹
き付ける方法、さらには静電塗装機を用いて静電塗装を
行う方法等様々な方法がある。しかし、そのいずれによ
っても、塗装時の接着剤にはいくらかのせん断力が作用
し、せん断速度が作用する。例えば、ロールコータを用
いる場合には、対向配置される2本のロールの間を接着
剤が通過することにより鋼板5の表面におけるウェット
膜厚が規定されるが、この際の接着剤には、数102 〜数
103(l/s)のせん断速度が作用する。一方、鋼板5に塗布
されたウェット膜厚に局部的な凹凸が存在すると、ウェ
ット塗膜を構成する接着剤の表面張力が駆動力となって
ウェット塗膜は平滑化しようとし、この際に数10-1〜数
(l/s) 程度のせん断速度が接着剤に作用する。
【0028】このため、本実施の形態では、接着剤のせ
ん断速度が変動する際に粘度が大きく変化する接着剤、
すなわちせん断速度の減少に伴って粘度が増加する接着
剤を用いる。具体的には、本実施の形態では、粘度がせ
ん断速度の減少とともに増加する特性を有する接着剤を
収容するとともにこの接着剤を塗装装置2へ供給するこ
とができる接着剤供給装置6を第1の植え付け状態管理
装置4として用いて、塗装装置2により鋼板5の表面に
この接着剤からなるウェット塗膜を形成する。
【0029】本実施の形態では、接着剤供給装置6に収
容される接着剤として、ウェット塗膜を形成した時の粘
度が鋼板5の表面へ塗布する直前の粘度の10倍以上に
増加する接着剤を用いた。
【0030】図2は、本実施の形態で用いた接着剤の粘
度に及ぼすせん断速度の一例を示すグラフである。この
接着剤の粘度は、塗膜密着性、製品外観および取り扱い
の容易性から、図2のグラフで示す範囲内にあることが
望ましい。
【0031】ロールコータのロール間を接着剤が通過す
る際には、接着剤に作用するせん断速度が数102 〜数10
3(l/s)であるため、粘度は10-1〜数100(Pa・s)程度であ
る。一方、鋼材に塗布された直後に接着剤に作用するせ
ん断速度は、数10-1〜数100(l/s)程度であるので、粘度
は102 〜数103(Pa・s)程度まで高くなっており、102
オーダの粘度増加が認められる。
【0032】また、ウェット塗膜における短繊維の移動
を抑制するためには、鋼板5に塗装装置2を用いて接着
剤を塗布した後であって、植毛装置3を用いて短繊維を
静電植毛するまでの間に、ウェット塗膜を僅かに硬化さ
せることも有効である。このため、本実施の形態では、
塗装装置2から供給される接着剤の温度を上昇させると
ともに、鋼板5の温度を上昇させる。
【0033】そこで、本実施の形態では、鋼板5の温度
を上昇するための加熱装置7a、接着剤供給装置6に収
容された接着剤の温度を上昇するために接着剤供給装置
6の外周に設置された加熱装置7b、および鋼板5の表
面に塗布された接着剤のウェット塗膜を塗布して植毛す
るまでの間での加熱装置7cを、それぞれ第2の植え付
け状態管理装置4として用いた。なお、加熱装置7aお
よび加熱装置7cには、インダクションヒータや熱風ガ
ス等を用いることが望ましい。
【0034】なお、本実施の形態では、加熱装置7a〜
7cを全て含む場合を例にとったが、これらの加熱装置
7a〜7cのうち少なくとも加熱装置7aあるいは加温
装置7bを用いることが望ましい。
【0035】このように、本実施の形態では、第1の植
え付け状態管理装置4が接着剤供給装置6であり、第2
の植え付け状態管理装置4として加熱装置7a〜7cを
用いた。しかし、本実施の形態とは異なり、接着剤供給
装置6または加熱装置7a〜7cのいずれか一方によ
り、植え付け状態管理装置4を構成してもよい。
【0036】本実施の形態の製造装置1は、以上のよう
に構成される。次に、この製造装置1により、植毛鋼板
を製造する状況を説明する。本実施の形態の製造装置1
では、植毛装置3による短繊維の植え付けの前に、鋼板
5または接着剤を加熱装置7a〜7cにより50℃以上
に加熱しておく。
【0037】次に、接着剤供給装置6から供給された接
着剤を、塗装装置2により鋼板5の表面に塗布してウェ
ット塗膜を形成した後に、植毛装置3を用いてこのウェ
ット塗膜への短繊維の植え付けを行う。
【0038】本実施の形態では、この際、短繊維の植え
付けは、ウェット塗膜に植え付けられる多数の短繊維そ
れぞれの間に作用する電気的結合力よりもウェット塗膜
が有する形状保持力が大きい状態で行われ、ウェット塗
膜における短繊維の移動が抑制又は解消される。このた
め、本実施の形態の製造装置1によれば、所望の外観品
質や曲げ加工性を有する植毛鋼板を、工業的規模で安定
して量産することができる。
【0039】
【実施例】さらに、本発明を実施例を参照しながら詳細
に説明する。 (実施例1)図1に示す装置1において、幅1200mm、板
厚0.5mm の鋼板5の表面に接着剤(ガンツ化成(株)
製、品名:ウルトラゾール)をロールコータで塗布した
後、直径約20μmの短繊維を静電植毛し、オーブンで硬
化させることによって、植毛鋼板を製造した。そして、
この植毛鋼板の短繊維間距離を本発明例として画像処理
により測定した。測定結果を図3にグラフで示す。
【0040】また、図1に示す装置1において、本実施
の形態の接着剤とは異なる従来の接着剤を用いるととも
に加熱装置7a〜7cを用いない従来の方法を用いた場
合(従来例)の結果を図4にグラフで示す。
【0041】図4にグラフで示すように、従来例の短繊
維間距離は約20μmおよび約200 μmの2箇所にピーク
を有しており、均一に植毛がされていない。一方、本発
明例による短繊維間距離は、図3にグラフで示すよう
に、約100 μmに唯一のピークを有しており、均一に植
毛されたことがわかる。
【0042】また、従来例の植毛鋼板の外観は、植毛密
度に粗密が認められる極めて悪い状態であったのに対
し、本発明例の植毛鋼板の外観は、植毛密度が均一であ
り極めて良好であった。
【0043】さらに、本発明例および従来例について、
曲げ加工性の評価としてOT曲げ試験を行った。その結
果、従来例で製造された植毛鋼板では塗膜が割れ、曲げ
加工性は不芳であった。しかし、本発明で製造された植
毛鋼板では塗膜割れは全く発生せず、優れた曲げ加工性
が得られた。
【0044】(実施例2)実施例1において、加熱装置
7a〜7cを稼動させたときの、製品外観および曲げ加
工性に及ぼす鋼板5の温度および接着剤の温度の効果を
表1にまとめて示す。本実施例では、鋼板5の温度と
は、接着剤が塗布される直前、もしくは塗布された直後
の鋼板5の表面温度である。
【0045】本実施例においても曲げ加工性はOT曲げ試
験で評価し、植毛条件は実施例1と同一の条件とした。
なお、表1において、従来例は従来の接着剤 (水性エポ
キシ変性ポリウレタン樹脂) を用い、本発明例では本発
明の特性を有する接着剤 (アクリル酸エステル、メタク
リル酸エステル、アクリルニトリル共重合体水性エマル
ジョン) を用いた。
【0046】
【表1】
【0047】表1に示すように、鋼板5の温度および接
着剤温度、もしくはそのいずれかの温度を上昇すること
により、植毛鋼板の製品外観および曲げ加工性をいずれ
も向上することができた。
【0048】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
り、所望の外観品質や曲げ加工性を有する植毛鋼板を、
工業的規模で安定して量産することができる植毛鋼板の
製造方法および製造装置を提供することができた。
【0049】かかる効果を有する本発明の意義は、極め
て著しい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の植毛鋼板の製造装置の構成を模式
的に示す説明図である。
【図2】実施の形態で用いた接着剤の粘度に及ぼすせん
断速度の一例を示すグラフである。
【図3】植毛鋼板の短繊維間距離を画像処理により測定
した測定結果を示すグラフである。
【図4】実施例の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 製造装置 2 塗装装置 3 植毛装置 4 植え付け状態管理装置 5 鋼板
フロントページの続き (72)発明者 壱岐島 健司 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 Fターム(参考) 4D075 AF02 BB99X CA48 DB01 DC03 DC13 DC38 EA03 4F042 AA22 AB04 BA20

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の表面に接着剤を塗布してウェット
    塗膜を形成した後に該ウェット塗膜への短繊維の植え付
    けを行うに際して、 前記植え付けを、前記ウェット塗膜に植え付けられる多
    数の短繊維それぞれの間に作用する電気的結合力よりも
    該ウェット塗膜が有する形状保持力が大きい状態で、行
    うことを特徴とする植毛鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記接着剤は、粘度がせん断速度の減少
    とともに増加する特性を有することを特徴とする請求項
    1に記載された植毛鋼板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記接着剤は、前記ウェット塗膜を形成
    した時の粘度が、前記基材の表面へ塗布する直前の粘度
    の10倍以上に増加する請求項2に記載された植毛鋼板
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記植え付けの前に、前記基材または前
    記接着剤を加熱することを特徴とする請求項1から請求
    項3までのいずれか1項に記載された植毛鋼板の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記基材または前記接着剤を50℃以上
    に加熱する請求項4に記載された植毛鋼板の製遠方法。
  6. 【請求項6】 基材の表面に接着剤を塗布してウェット
    塗膜を形成するための塗装装置と、 形成された該ウェット塗膜への短繊維の植え付けを行う
    ための植毛装置と、 前記植え付けを、前記ウェット塗膜に植え付けられる多
    数の短繊維それぞれの間に作用する電気的結合力よりも
    該ウェット塗膜が有する形状保持力が大きい状態で行う
    ための植え付け状態管理装置とを備えることを特徴とす
    る植毛鋼板の製造装置。
  7. 【請求項7】 前記植え付け状態管理装置は、 粘度がせん断速度の減少とともに増加する特性を有する
    接着剤を前記塗装装置へ供給する接着剤供給装置、およ
    び/または前記植え付けの前に前記基材または前記接着
    剤を加熱するための加熱装置であることを特徴とする請
    求項6に記載された植毛鋼板の製造装置。
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JP7452781B2 (ja) 2018-01-12 2024-03-19 太倉▲カ▼蘭平汽車零部件有限公司 バネ表面の植毛加工装置

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