JP2002345178A - 低コギングトルクのマイクロモーター - Google Patents

低コギングトルクのマイクロモーター

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文喜 黄
Kokusei Rin
國正 林
Shutoku Yu
守徳 游
Chin-Hao Liu
志浩 劉
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    • H02K1/12Stationary parts of the magnetic circuit
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コギングトルクのマイクロモーターを提供
する。 【解決手段】 少なくとも一つの固定子及びローターか
らなる。前記固定子100は第1導磁スタックと、ボビ
ン及び第2導磁スタックを連接して軸方向巻線を形成す
る。前記第1導磁スタックと第2導磁スタックは共に複
数のスタックの導磁片を備え、各導磁片は複数の不対称
の凸歯を備える。少なくとも一つの導磁片はその他の導
磁片に対し倒置されている。このロータは前記固定子に
結合されて軸方向の空隙モーターになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマイクロモーターに
関するもので、特に低コギングトルクのマイクロモータ
ーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】コギングトルクというのは、モーターに
電流が流れていない時、永久磁石と固定子との間に存在
する磁気相互作用のことである。このコギングトルクと
通電後に生じるランニングトルクの方向は反対であるた
め、コギングトルクは一部のランニングトルクを相殺す
る。即ち、ランニングトルクはコギングトルクを克服し
ないと、モーターを回転させることが出来ない。過大な
コギングトルクはモーターの振動、騒音、寿命及び操作
に影響を与える。
【0003】コギングトルクの問題に対して、公知技術
は一般に永久磁石の着磁方式又は特殊なモーター固定子
の形状設計により解決してきた。その中でも、特殊なモ
ーター固定子の形状設計は特殊な固定アーク方式によ
り、コギングトルクを低減させるが、非常に複雑な数学
の公式計算が必要である。例えば、図1A及び図1Bの
米国特許NO.6044737(Yao,et al,April 4.2000)
で開示されるように、図1Aのケイ素鋼片中、P点、C
点及びG点に沿って、突極の点線部を整える。そして、
固定アークが基づく公式及び説明は以下のようである:
径方向巻線の径方向空隙のモーター中、中央円弧の円心
角Aと修正円弧の半径rは以下の公式に符合する:
【0004】
【数1】 Aは中央円弧の円心角であり、Nは固定子の突極数であ
り、b0は開口の円心角である;第1修正円弧と第2修
正円弧の半径は以下の公式に符号する。図1Bを参考に
する:
【0005】
【数2】
【0006】
【数3】 Rは中央円弧の半径、tはコグ部の厚さである。
【0007】もう一つの公知技術は特殊な“スロットポ
ール比”により、コギングトルクを低減させる。スロッ
トポール比は“開口角度とピッチ角の比例”のことであ
る。例えば、図1Cの台湾特許第404621で開示されるよ
うに、軸方向巻線の径方向空隙のモーター中、ケイ素鋼
片41は数個の突極43を備え、前記突極43は対象の
外形(例えば円弧)を備え、2つの突極43の間に開口
44を備え、前記単一開口の角度(B−A)を突極の節角
(B)を割った値は0.55〜0.68の間である。
【0008】しかし、上述の公知技術は欠点を有し、例
えば固定アーク方式が元にする公式は複雑であると共
に、固定アーク方式はサイズが更に小さいマイクロモー
ターには適用できない。これにより、公知技術の欠点を
改善する必然性がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】公知技術のコギングト
ルクを低減させる方式と構造が複雑であるため、本発明
は公知技術より簡単なコギングトルクのマイクロモータ
構造を提供する。
【0010】本発明は、コギングトルクを低減させるマ
イクロモータを提供することを目的とする。注目すべき
ことは、本発明のコギングトルクを低減させる方式は、
公知技術よりも簡単であり、既存のケイ素鋼片を援用す
ることが出来るため、別途にケイ素鋼片の形状をデザイ
ンする必要がなく、大幅にコストと時間を節約すること
が出来る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のモーターは固定
子とローターを備える。前記固定子は複数の導磁片から
なる導磁スタックを備える。どの導磁片も複数の“不対
称”のスタック導磁片を備える。導磁スタック中に、更
に他の導磁片に対し“倒置”されている導磁片を備え
る。
【0012】
【発明の実施の形態】上述した本発明の目的、特徴、及
び長所をより一層明瞭にするため、以下に本発明の好ま
しい実施の形態を挙げ、図を参照にしながらさらに詳し
く説明する。
【0013】図2A及び図2Bを参照する。図2Aは本
発明の分解図で、図2Bは、本発明の立体断面図であ
る。本発明のマイクロモーターは主に固定子100及び
ローター200からなる。前記固定子100は第1導磁
スタック110と、ボビン130及び第2導磁スタック
120を更に含む。前記ボビン130は軸方向に沿って
第1導磁スタック110上に形成され、前記ボビン13
0上には少なくとも一つのコイル(図示せず)を備え
る。前記第2導磁スタック120は軸方向に沿って前記
ボビン130上に形成される。つまり、前記ボビン13
0は第1導磁スタック110及び第2導磁スタック12
0に挟着されて軸方向巻線のモーター固定子になる。
【0014】図3Aを参照する。前記本発明の単一導磁
片115の正面図である。図で示されるように、どの導
磁片115も中央開口140(例えば円形開口)及び複
数個の“不対称”の凸歯117を備える。この中央開口
140は幾何学中心145を備える。明らかに、前記中
央開口140が円形で、導磁片115の幾何学中心14
5は円心である。この“不対称”は凸歯117の外縁と
幾何学中心145の距離(半径)が完全に同じではない
ことを指す。例えば、r1≠r2である。又は凸歯11
7の一端が広く、もう一端に向かって狭くなる。又は幾
何学中心145から径方向に延伸して出た中心線(例え
ば中心線X及び中心線Y)により分割された凸歯117
の二つの部分は異なった形状を備える。
【0015】図3Bは、本発明の第1導磁スタック11
0(或いは第2導磁スタック120)の立体透視図で、
本発明のスタック方式の実施例を詳細に説明している。
前記第1導磁スタック110は複数個(例えば2個)の
スタックの導磁片115を備え、少なくとも一つの導磁
片はその他の導磁片に対し“倒置”されている。図中で
導磁片がその他の導磁片に対し“倒置”されているのが
はっきり表示され、点線は下方の導磁片を表している。
例えば、図3B中の下方に置かれた導磁片115b(点
線にて表示)は、上方におかれた導磁片115aに対し
て“倒置”される。更に詳しく述べると、各導磁片11
5の一表面上にしるしをつけ(例えば点或いは線、図示
せず)、スタック後ろの上導磁片115aのしるしは、
下導磁片115bのしるしに面する(下導磁片115b
は倒置されているため)。注目すべきは、この下導磁片
115bと上導磁片115aは完全に同様の外形を備え
ており、この“上”“下”は”倒置”を説明するために
使用したものである。同様に、第2導磁スタック120
は複数個のスタックの導磁片115を備え、各導磁片1
15は複数個の不対称の凸歯117を備えている。
【0016】この他、本発明の固定子構造100及びそ
の他部分は図3Cで示されるように、第1導磁スタック
110がn個の凸歯117を備え、第2導磁スタック1
20がn個の凸歯117を備える場合、この固定子10
0は2n個の突極(salientpole)を形成する。この導
磁片は導磁可能な薄片を指し、例えばケイ素鋼片、ニッ
ケル鋼片等である。
【0017】図2A及び図2Bへ戻る。本発明のロータ
ー200は前記固定子100に連結され、ローター20
0は更にマグネットリング210と、スチールハウジン
グ220と、回転軸230と、を備える。
【0018】この他、本発明のマイクロモーターは回路
板150、ベース300及びスリーブ500を備える。
前記ベース300は回路板150を搭載し、回路板15
0上は駆動IC及びホール素子を備え、それぞれ固定子の
駆動及び固定子の磁場変化の検出に用いられる。
【0019】図2Aで、ベース300は突起の軸管35
0を更に備え、この軸管350は外壁が第1導磁スタッ
ク110、ボビン130及び第2導磁スタック120と
結合すると共に、軸管350の内部にスリーブ500を
嵌入する。その後、一端が固定子200の回転軸230
がスリーブ500を貫通して固定子200とローター1
00を結合する。
【0020】図4で示されるように、本発明はコギング
トルクの振幅を低減させ頻度を変更(偏移)するもので
ある。このように、コギングトルクの波形の零点はラン
ニングトルクの波形の零点と交差せず、死点(die poi
nt)を形成してモーターの特性を改善する。曲線700
は本発明のコギングトルクの波形で、曲線600は公知
のコギングトルクの波形である。この他、本発明の導磁
片スタック構造がコギングトルクを低減させる効果は固
定アーチだけの公知技術より効果的である。
【0021】本発明では好ましい実施例を前述の通り開
示したが、これらは決して本発明に限定するものではな
く、当該技術を熟知する者なら誰でも、本発明の精神と
領域を脱しない範囲内で各種の変動や潤色を加えること
ができ、従って本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で
指定した内容を基準とする。
【0022】
【発明の効果】本発明のコギングトルクを低減させる方
式は、公知技術よりも簡単であり、既存のケイ素鋼片を
援用することが出来るため、別途にケイ素鋼片の形状を
デザインする必要がなく、大幅にコストと時間を節約す
ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1A】径方向巻線の径方向空隙のモーターのケイ素
鋼片である。
【図1B】図1Aのケイ素鋼片の突極である。
【図1C】公知の軸方向径方向空隙のモーターのケイ素
鋼片である。
【図2A】本発明の分解図である。
【図2B】本発明の立体断面図である。
【図3A】本発明の単一導磁片の正面図である。
【図3B】本発明の導磁スタックの立体透視図である。
【図3C】本発明の固定子結合を示す図である。
【図4】本発明の固定子構造のトルクと機械角の関係図
である。
【符号の説明】
41 ケイ素鋼片 43 突極 44 開口 100 固定子 110 第1導磁スタック 115 導磁片 117 凸歯 115a 上導磁片 115b 下導磁片 120 第2導磁スタック 130 ボビン 150 回路板 200 ローター 210 マグネットリング 220 スチールハウジング 230 回転軸 300 ベース 350 軸管 500 スリーブ 600、700 曲線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 國正 台湾桃園縣龜山郷山頂村興邦路31之1号 (72)発明者 游 守徳 台湾桃園縣龜山郷山頂村興邦路31之1号 (72)発明者 劉 志浩 台湾桃園縣龜山郷山頂村興邦路31之1号 Fターム(参考) 5H002 AA01 AA09 AB08 AE08 5H621 AA02 BB07 GA01 GA06 GA09 GA16 GA17 GB08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低コギングトルクのマイクロモーターで
    あって、少なくとも、 複数個のスタックの不対称導磁片を備え、少なくとも一
    つの導磁片が他の導磁片に対し倒置されている導磁群
    と、軸方向に前記導磁群上に形成されているコイルと、
    からなる固定子と、 前記固定子に連結されたロータと、からなることを特徴
    とする低コギングトルクのマイクロモーター。
  2. 【請求項2】 前記コイル上に形成され、複数個のスタ
    ックの不対称導磁片を備え、少なくとも一つの導磁片が
    他の導磁片に対し倒置されているもう一つの導磁群を更
    に備え、前記の2つの導磁群がそれぞれ前記コイルの相
    反する両側に配置されることを特徴とする請求項1に記
    載のマイクロモーター。
  3. 【請求項3】 前記ローターは、 前記固定子に径方向に連結されているマグネットリング
    と、 前記マグネットリングをカバーするスチールハウジング
    と、 前記ローターを前記固定子に連結する回転軸と、からな
    ることを特徴とする請求項1に記載のマイクロモータ
    ー。
  4. 【請求項4】 ベースと、 前記ベース中に形成され、前記回転軸に連結しているス
    リーブと、 前記ベース上に形成され、前記固定子を駆動し磁場変化
    を検出する回路板と、からなることを特徴とする請求項
    1に記載のマイクロモーター。
  5. 【請求項5】 前記ベースは更に突起した軸管を備え、
    前記軸管はその外壁により、前記導磁群及び前記コイル
    を連結すると共に、前記軸管の内部に前記スリーブを嵌
    入することを特徴とする請求項4に記載のマイクロモー
    ター。
  6. 【請求項6】 前記導磁片は更に中央開口を備えること
    を特徴とする請求項1又は2に記載のマイクロモータ
    ー。
  7. 【請求項7】 前記導磁片がそれぞれ備える複数の不対
    称の前記導磁片の外縁と幾何学中心との距離は完全に同
    じではないことを特徴とする請求項1又は2に記載のマ
    イクロモーター。
  8. 【請求項8】 前記導磁片はケイ素銅片またはニッケル
    銅片であることを特徴とする請求項1又は2に記載のマ
    イクロモーター。
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