JP6294720B2 - 永久磁石電動機 - Google Patents

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Description

本発明は、永久磁石電動機に関し、特に、固定子巻線が集中巻方式で巻き付けられている永久磁石電動機に関する。
機器(例えば、冷蔵庫やエアコン等に設けられている圧縮機、車両、車両に搭載されている車載機器)を駆動する電動機として、例えば、特許文献1に開示されている永久磁石電動機が用いられている。
特許文献1に開示されている永久磁石電動機は、固定子と、固定子に対して相対的に回転可能な回転子を備えている。固定子は、電磁鋼板を積層して構成された固定子コアと、固定子巻線を有している。固定子コアは、周方向に沿って配設されている複数のティースを有している。固定子巻線は、各ティースに、分布巻方式あるいは集中巻方式で巻き付けられている。回転子は、主磁極部と補助磁極部が周方向に沿って交互に配置されている。主磁極部には、磁石挿入孔が形成されているとともに、磁石挿入孔には永久磁石が挿入されている。
また、特許文献1に開示されている永久磁石電動機の回転子は、磁石挿入孔の外側に、永久磁石の減磁を防止するためのスリットが形成されている。
特開2012−95474号公報
特許文献1には、回転子の永久磁石の外側にスリットを形成することにより、永久磁石の減磁を防止する技術が開示されている。
しかしながら、回転子の永久磁石の外側にスリットを形成する方法は、スリットの形状や位置を設定する必要があり、面倒である。
本発明者は、永久磁石電動機の永久磁石の減磁を防止する技術について種々検討した結果、固定子巻線が集中巻方式でティースに巻き付けられている永久磁石電動機において、永久磁石の減磁を簡単に防止することができる技術を見出した。
したがって、本発明の目的は、固定子巻線が集中巻方式でティースに巻き付けられている永久磁石電動機における永久磁石の減磁を簡単に防止することができる技術を提供することである。
本発明の永久磁石電動機は、固定子と、固定子に対して相対的に回転可能であり、永久磁石を有する回転子を備えている。
固定子は、磁性を有する板状部材、典型的には、電磁鋼板を積層した固定子コアと、固定子巻線を有している。固定子コアは、軸方向に直角な断面で見て、周方向に沿って延びている固定子ヨークと、固定子ヨークから径方向に沿って延びているティースを有している。ティースは、固定子ヨークから径方向に沿って延びているティース基部と、ティース基部の先端側に設けられ、周方向に沿って延びているとともに固定子ヨークと反対側にティース先端面が形成されているティース先端部を有している。なお、周方向に隣接するティースによってスロットが形成されている。固定子巻線は、ティースに巻き付けられている。本発明では、固定子巻線は、集中巻方式で巻き付けられている。
回転子は、軸方向に直角な断面で見て、主磁極部と補助磁極部が周方向に沿って交互に配置されている。主磁極部には磁石挿入孔が形成され、磁石挿入孔には永久磁石が挿入されている。永久磁石としては、典型的には、希土類磁石が用いられる。
ここで、固定子のスロットの数をs、回転子の磁極の数(主磁極部あるいは補助磁極部の数)をn、固定子(固定子コア)を構成する板状部材の飽和磁束密度をBs、回転子の永久磁石の残留磁束密度をBr、回転子の外周面と固定子のティースのティース先端面との間の間隔をG、磁石挿入孔の長さをL、永久磁石の厚さをHとする。
本発明では、固定子を構成する板状部材の飽和磁束密度Bsが[2.1(T)≦Bs≦2.25(T)]の範囲内、回転子の永久磁石の残留磁束密度Brが[1.2(T)≦Br≦1.45(T)]の範囲内、間隔Gが[0.5(mm)≦G≦0.6(mm)]の範囲内に設定されている。
さらに、本発明では、固定子のティースのティース基部の幅Wが、[式1]を満足するように設定されている。
Figure 0006294720
[式1]
本発明では、固定子を構成する板状部材の飽和磁束密度Bs、回転子の永久磁石の残留磁束密度Br、回転子の外周面と固定子のティースのティース先端面との間の間隔G、固定子のティースのティース基部の幅Wを、それぞれの設定条件が満足されるように設定することにより、固定子巻線が集中巻方式でティースに巻き付けられている永久磁石電動機における永久磁石の減磁を簡単に防止することができる。
主磁極部の磁石挿入孔および磁石挿入孔に挿入する永久磁石の断面形状は種々変更可能である。本発明の異なる形態では、磁石挿入孔および永久磁石は、軸方向に直角な断面で見て、回転子の主磁極部のd軸と交差する方向に直線状に延びている。
「d軸」は、主磁極部の周方向中心と回転子中心を結ぶ線である。
本発明の他の異なる形態では、回転子の外周面は、軸方向に直角な断面で見て、主磁極部のd軸と交差し、外周側に飛び出ている第1の曲線形状に形成されている第1の曲線部分と、補助磁極部のq軸と交差し、外周側に飛び出ている第2の曲線形状に形成されている第2の曲線部分により形成されている。そして、第2の曲線部分の第2の曲線形状の曲率半径が、第1の曲線部分の第1の曲線形状の曲率半径より大きく設定されている。典型的には、第1の曲線形状は、d軸上の回転子中心を中心とする円弧形状であり、第2の曲線形状は、q軸上の、回転子中心より第2の曲線部分と反対側に離れた箇所を中心とする円弧形状である。
「q軸」は、回転子の補助磁極部の周方向中心と回転子中心を結ぶ線である。
本形態では、間隔Gとして、回転子の外周面の第1の曲線部分と固定子のティースのティース先端面との間の間隔が用いられる。
本発明では、固定子巻線が集中巻方式でティースに巻き付けられている永久磁石電動機における永久磁石の減磁を簡単に防止することができる。
本発明の永久磁石回転機の第1の実施の形態の、軸方向に直交する断面図である。 図1の部分拡大図である。 本発明の永久磁石回転機の第2の実施の形態の、軸方向に直交する断面図である 図3の部分拡大図である。 ティースの幅と減磁開始電流との関係を示す図である。
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
なお、本明細書では、「軸方向」は、回転子が固定子に対して回転可能に支持されている状態において、回転子中心を通る回転中心線の方向を示す。また、「周方向」は、回転子が固定子に対して回転可能に支持されている状態において、軸方向(回転中心線の方向)に直角な断面でみて、回転子中心を中心とする円周方向を示す。また、「径方向」は、回転子が固定子に対して回転可能に支持されている状態において、軸方向に直角な断面でみて、回転子中心を通る方向を示す。
また、「d軸」は、軸方向に直角な断面で見て、主磁極部の周方向中心と回転子中心を結ぶ線であり、「q軸」は、軸方向に直角な断面で見て、補助磁極部の周方向中心と回転子中心を結ぶ線である。
図1、図2に、本発明の永久磁石電動機の第1の実施の形態が示されている。
図1は、本実施の形態の永久磁石電動機100の、軸方向に沿った断面図である。また、図2は、図1の部分拡大図である。
また、本実施の形態の永久磁石電動機100は、固定子110のスロットの数sが6、回転子120の磁極の数(主磁極部あるいは補助磁極部の数)nが4(極対数が2)の場合について説明する。
本実施の形態の永久磁石電動機100は、固定子110と回転子120を備えている。
固定子110は、薄い板状の電磁鋼板を軸方向に沿って複数枚積層した積層体(「固定子コア」という)により構成されている。
固定子コアは、軸方向に直角な断面で見て、外周側に配置され、周方向に沿って延びている固定子ヨーク111と、固定子ヨーク111から径方向に沿って回転子中心O側に延びているティース112を有している。
ティース112は、固定子ヨーク111から径方向に沿って回転子中心O側に延びているティース基部112aと、ティース基部112aの先端側(回転子120側)に設けられ、周方向に沿って延びているティース先端部112bを有している。ティース先端部112bは、ティース基部112aに対して周方向両側に延びているティース端部を有している。ティース先端部112bは、固定子ヨーク111と反対側(回転子120側)にティース先端面112cが形成されている。ティース先端面112cは、回転子中心Oを中心とする円弧形状に形成されている。
ティース112には、固定子巻線(図示省略)が集中巻方式で巻き付けられている。
回転子120は、薄い板状の電磁鋼板を軸方向に沿って複数枚積層した積層体(「回転子コア」という)により構成されている。
回転子コアは、軸方向に直角な断面で見て、磁石挿入孔123が形成されている主磁極部a、b、c、dと、補助磁極部ab、bc、cd、daが周方向に沿って交互に配置されている。主磁極部a〜dと補助磁極部ab〜daを周方向に沿って交互に配置することにより、永久磁石の磁束によるマグネットトルクと、補助磁極部の突極性によるリラクタンストルクの両方を利用することができる。補助磁極部ab〜daの磁束通路幅を調整することによって、リラクタンストルクを調整することができる。
本実施の形態では、回転子120の外周面121は、軸方向に直角な断面で見て、回転子中心Oを中心とする円形形状に形成されている。
回転子120の回転軸挿入孔122には、回転軸(図示省略)が挿入される。
また、本実施の形態では、磁石挿入孔123は、軸方向に直角な断面で見て、主磁極部a〜dのd軸と直交する方向に直線状に延びるように形成されている。そして、磁石挿入孔123には、主磁極部a〜dのd軸と直交する方向に直線状に延びる(軸方向に直角な断面形状が長方形形状を有する)永久磁石124が挿入されている。なお、磁石挿入孔123の両端部に空隙123aおよび123bが形成されるように永久磁石124が磁石挿入孔123に挿入される。例えば、永久磁石124の長さが磁石挿入孔123の長さより短くなるように永久磁石124を形成するとともに、磁石挿入孔123を形成する内壁に、磁石挿入孔123側に飛び出るように、永久磁石124の位置決め用の突起を形成する。永久磁石124の端部と磁石挿入孔の端部の間に空隙を設けることにより、永久磁石124から発生する磁束の短絡を防止することができる。
本実施の形態では、永久磁石124として希土類磁石が用いられている。
また、磁石挿入孔123の両端部と回転子120の外周面121との間に、永久磁石124から発生する磁束の短絡を防止するためのブリッジ部(図示省略)が形成されている。
主磁極部a〜dの磁石挿入孔123に挿入された永久磁石124は、隣接する主磁極部a〜d同士が異極となるように着磁される。すなわち、周方向にS極とN極の主磁極部a〜dが交互に配置されるように磁化される。例えば、図2では、主磁極部aの永久磁石124は、外周側がS極、内周側がN極に着磁され、主磁極部aに隣接する主磁極部b、dの永久磁石124は、外周側がN極、内周側がS極に着磁されている。
次に、本実施の形態の、固定子巻線が集中巻方式でティース112に巻き付けされている永久磁石電動機100について、ティース112のティース基部112aの幅W(以下、「ティース幅W」という)と減磁耐力(減磁開始電流)との関係について説明する。
固定子110のスロット113の数sが6、回転子120の磁極の数nが4である永久磁石電動機100では、図2に示されているように、回転子120の永久磁石124には、最大2個のティース112(図2では、112A、112B)を介して磁束が流れる。
そこで、2個のティース112(112A、112B)のティース幅W(mm)の合計値2W(mm)(以下、「ティース幅合計値」という)と永久磁石124の減磁開始電流(A)との関係を測定した。なお、減磁開始電流は、永久磁石の減磁が開始される電流であり、減磁開始電流が小さいほど減磁し易いことを表している。
なお、2個のティース112のティース幅合計値2Wと減磁開始電流との関係は、回転子120の直径が54.8mm、固定子110のスロット113の数(スロット数)sが6、回転子120の磁極の数(磁極数)nが4、永久磁石124の残留磁束密度Brが1.4(T)、固定子110を構成する電磁鋼板の飽和磁束密度Bsが2.2(T)、永久磁石124の厚さHが2mm、磁石挿入孔124の長さLが32mm、回転子120の外周面121と固定子110のティース121のティース先端面112cとの間の間隔(ギャップ)Gが0.6mmである永久磁石電動機100について測定した。
図5に、2個のティース112のティース幅合計値2W(mm)と減磁開始電流(A)との測定結果が示されている。
図5から、2個のティース112のティース幅合計値2Wが13.8mm以下である場合に、減磁開始電流の低下が抑制されていることが分かる。
この条件は、[式2]で表される。
Figure 0006294720
[式2]
なお、[式2]中の(1/sin60°)は、図2に示されているように、永久磁石124には、2個のティース112(112A、112B)を通る磁束の全部ではなく、一部が流れることによる係数である。
[式2]は2個のティース112のティース幅合計値2Wを表しているから、1個のティース112のティース幅Wは、[式3]で表される。
Figure 0006294720
[式3]
すなわち、前述した永久磁石電動機では、ティース112のティース幅Wが6.9mm以下である場合に、減磁開始電流の低下が抑制される。
さらに測定を行った結果、固定子110を構成する電磁鋼板の飽和磁束密度Bsが[2.1(T)≦Bs≦2.25(T)]の範囲内、回転子120の永久磁石124の残留磁束密度Brが[1.2(T)≦Br≦1.45(T)]の範囲内、回転子120の外周面121と固定子110のティース112のティース先端面112cとの間の間隔(ギャップ)Gが[0.5(mm)≦G≦0.6(mm)]の範囲内である場合には、[式2]と同様の条件を満足することにより、減磁開始電流の低下が抑制されることが分かった。
なお、固定子110のスロット数sが12、回転子120の磁極数nが8である場合には、スロット数sが6、磁極数nが4の場合と同様に、回転子120の永久磁石124には、最大2個のティース112を介して磁束が流れる。すなわち、スロット数sと磁極数nがこの組み合わせの場合には、[式2]は、2個のティース112のティース幅合計値2Wを表す。
また、固定子110のスロット数sが9、回転子120の磁極数nが6である場合には、スロット数sが6、磁極数nが4の場合と同様に、回転子120の永久磁石124には、最大2個のティース112を介して磁束が流れる。すなわち、スロット数sと磁極数nがこの組み合わせの場合には、[式2]は、2個のティース112のティース幅合計値2Wを表す。
以上のように、固定子巻線が集中巻方式でティース112に巻き付けられている場合には、固定子110のスロット数sと回転子120の磁極数nの組み合わせに関係なく、ティース112のティース幅Wが[式3]を満足する場合に、減磁開始電流の低下が抑制される。
以上の測定結果から、固定子巻線が集中巻方式でティース112に巻き付けられている永久磁石電動機100では、固定子110のスロット数をs、回転子120の磁極数をn、固定子110を構成する電磁鋼板の飽和磁束密度をBs、回転子120の永久磁石124の残留磁束密度をBr、回転子120の外周面121と固定子110のティース112のティース先端面112cとの間の間隔をG、磁石挿入孔123の長さをL、永久磁石124の厚さをHとした場合、固定子110を構成する電磁鋼板の飽和磁束密度Bsが[2.1(T)≦Bs≦2.25(T)]の範囲内、回転子120の永久磁石124の残留磁束密度Brが[1.2(T)≦Br≦1.45(T)]の範囲内、間隔Gが[0.5(mm)≦G≦0.6(mm)]の範囲内に設定され、固定子110のティース112のティース幅Wが[式4]を満足するように設定されている場合に、永久磁石の減磁を防止することができる。
Figure 0006294720
[式4]
このような条件を満足するようにティース112のティース幅Wを設定することにより、ティース112の磁束密度がほぼ飽和して回転子120に流れる磁束が抑制される。その結果、回転子内部の磁束密度が、永久磁石124を減磁させる状態まで高くならないように抑制される。
なお、ティース112のティース幅Wの下限値は、永久磁石電動機100の所望の特性に応じて設定される。
なお、回転子120の直径が大きくなると、永久磁石の減磁を防止することができるティース幅Wも大きくなる。一方、回転子120の直径が小さくなると、永久磁石の減磁を防止することができるティース幅Wも小さくなる。
ここで、磁石挿入孔123の長さLおよび厚さHは、回転子120の直径が大きくなると大きくすることができ、一方、回転子120の直径が小さくなると小さくなる。
[式4]には、磁石挿入孔123の長さLと厚さHが含まれており、[式4]を満足するティース幅Wは、回転子120の直径が大きくなると大きくなり、一方、回転子120の直径が小さくなると小さくなる。
したがって、[式4]を満足するティース幅Wは、回転子120の直径を実質的に考慮したものとなっている。
図3、図4に、本発明の永久磁石電動機の第2の実施の形態が示されている。
図3は、本実施の形態の永久磁石電動機200の、軸方向に沿った断面図である。また、図4は、図3の部分拡大図である。
また、本実施の形態の永久磁石電動機200は、第1の実施の形態の永久磁石電動機100と同様に、固定子210のスロット数sが6、回転子220の磁極数nが4の場合について説明する。
本実施の形態の永久磁石電動機200は、回転子220の外周面221の形状が第1の実施の形態の永久磁石電動機100と異なっている。
本実施の形態の永久磁石電動機200は、固定子210と回転子220を備えている。
固定子210は、薄い板状の電磁鋼板を軸方向に沿って複数枚積層した固定子コアにより構成されている。
固定子コアは、軸方向に直角な断面で見て、外周側に配置され、周方向に沿って延びている固定子ヨーク211と、固定子ヨーク211から径方向に沿って回転子中心O側に延びているティース212を有している。ティース212は、ティース基部212aと、回転子220側にティース先端面212cが形成されているティース先端部212bを有している。ティース先端面212cは、回転子中心Oを中心とする円弧形状に形成されている。
ティース212には、固定子巻線(図示省略)が集中巻方式で巻き付けられている。
回転子220は、薄い板状の電磁鋼板を軸方向に沿って複数枚積層した回転子コアにより構成されている。
回転子コアは、軸方向に直角な断面で見て、磁石挿入孔223が形成されている主磁極部a〜dと、補助磁極部ab〜daが周方向に沿って交互に配置されている。
回転子220の外周面221は、軸方向に直角な断面で見て、主磁極部a〜dのd軸と交差する、第1の曲線形状の第1の曲線部分221Aと、補助磁極部ab〜daのq軸と交差する、第2の曲線形状の第2の曲線部分221Bにより形成されている。第1の曲線部分221Aは、主磁極部a〜dの中心線(d軸)上の回転子中心Oを曲率中心とする、半径R1の円弧形状に形成されている。また、第2の曲線部分221Bは、補助磁極部ab〜daの中心線(q軸)上の、回転子中心Oから第2の曲線部分221Bと反対側に離れている点Pを曲率中心とする、半径R2(R2>R1)を有する円弧形状に形成されている。
第1の曲線部分221Aと第2の曲線部分221Bの周方向に沿った幅(第1の曲線部分221Aと第2の曲線部分221Bとの境界部221a間の周方向に沿った幅)は、適宜選択することができる。
近年、永久磁石電動機の制御方式として、センサレス制御方式が用いられている。このセンサレス制御方式では、誘起電圧の波形が正弦波であると仮定し、入力電圧と入力電流を用いて回転子の位置を検出している。このセンサレス制御方式を用いている場合には、誘起電圧の波形に含まれる高調波成分が多くなると、回転子の位置検出制度が低下する。回転子の位置検出制度が低下すると、最適な制御を行うことができなくなり、永久磁石電動機の効率が低下する。
本実施の形態では、補助磁極部ab〜daに対応する第2の曲線部分221Bの曲率半径を、主磁極部a〜dに対応する第1の曲線部分221Aの曲率半径より大きく設定しているため、回転子220の外周面221が、第1の曲線部分221Aと第2の曲線部分221Bの境界部221aで急激に変化していない。これにより、第1の曲線部分221Aと第2の曲線部分221Bの境界部221aが固定子210のティース212が配置されている箇所を通過する時に、固定子210のティース212に流れる磁束の急激な変化が防止される。ティース212に流れる磁束の急激な変化が防止されることにより、誘起電圧に含まれる高調波成分が少なくなる。したがって、センサレス制御方式を用いている場合でも、最適な制御を行うことができ、永久磁石電動機の効率を向上させることができる。
本実施の形態の永久磁石電動機200においても、第1の実施の形態の永久磁石電動機100と同様に、ティース212のティース幅W等を前述した条件を満足するように設定することにより、永久磁石の減磁を防止することができる。
なお、本実施の形態では、回転子の直径は、第1の曲線部分221A間の長さ(d軸に沿った長さ)である。また、回転子220の外周面221と固定子210のティース212のティース先端面212cとの間の間隔Gは、第1の曲線部分221Aとティース先端面212cとの間の間隔である。
すなわち、本実施の形態の永久磁石電動機200においても、固定子210のスロット数をs、回転子220の磁極数をn、固定子210を構成する電磁鋼板の飽和磁束密度をBs、回転子220の永久磁石224の残留磁束密度をBr、回転子220の外周面221と固定子210のティース212のティース先端面212cとの間の間隔をG、磁石挿入孔223の長さをL、永久磁石224の厚さをHとした場合、固定子210を構成する電磁鋼板の飽和磁束密度Bsが[2.1(T)≦Bs≦2.25(T)]の範囲内、回転子220の永久磁石224の残留磁束密度Brが[1.2(T)≦Br≦1.45(T)]の範囲内、間隔Gが[0.5(mm)≦G≦0.6(mm)]の範囲内に設定され、固定子210のティース212のティース幅Wが[式4]を満足するように設定されている場合に、永久磁石の減磁を防止することができる。
本発明は、実施の形態で説明した構成に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲内で種々の変更、追加、削除が可能である。
磁石挿入孔および永久磁石の断面形状は、直線形状(長方形形状)に限定されず、円弧形状、V字形状等の種々の形状を選択することができる。
固定子のスロット数や回転子の磁極数の組み合わせは、適宜変更可能である。
固定子を構成する板状部材は、電磁鋼板に限定されない。
実施の形態で説明した構成は、単独で用いることもできるし、適宜選択した複数の構成を組み合わせて用いることもできる。
100、200 永久磁石回転機
110、210 固定子
111、211 固定子ヨーク
112、112A、112B、212、212A、212B ティース
112a、212a ティース基部
112b、212b ティース先端部
112c、212c ティース先端面
113、213 スロット
120、220 回転子
121、221 外周面
122、222 回転軸挿入孔
123、223 磁石挿入孔
123a、123b、223a、223b 空隙
124、224 永久磁石
221A 第1の曲線部分
221B 第2の曲線部分

Claims (3)

  1. 固定子と、前記固定子に対して相対的に回転可能な回転子を備え、
    前記固定子は、板状部材を積層して形成され、軸方向に直角な断面で見て、
    周方向に沿って延びている固定子ヨークと、
    前記固定子ヨークから径方向に沿って延びているティース基部と、前記ティース基部の先端側に設けられ、周方向に沿って延びているとともに前記固定子ヨークと反対側にティース先端面が形成されているティース先端部を有する複数のティースと、
    周方向に隣接する前記ティースによって形成される複数のスロットを有し、
    前記回転子は、軸方向に直角な断面で見て、主磁極部と補助磁極部が周方向に沿って交互に配置されているとともに、前記主磁極部には、永久磁石が挿入された磁石収容孔が形成されており、
    前記固定子は、前記ティースに集中巻方式で巻き付けられている固定子巻線を有する永久磁石電動機であって、
    前記固定子のスロットの数をs、前記回転子の磁極の数をn、前記固定子の板状部材の飽和磁束密度をBs、前記回転子の永久磁石の残留磁束密度をBr、前記回転子の外周面と前記固定子の前記ティース先端面との間の間隔をG、前記磁石挿入孔の長さをL、前記永久磁石の厚さをHとした場合、前記固定子の板状部材の飽和磁束密度Bsが[2.1(T)≦Bs≦2.25(T)]の範囲内、前記回転子の永久磁石の残留磁束密度Brが[1.2(T)≦Br≦1.45(T)]の範囲内、前記間隔Gが[0.5(mm)≦G≦0.6(mm)]の範囲内に設定され、前記ティース基部の幅Wが、
    Figure 0006294720
    を満足するように設定されていることを特徴とする永久磁石電動機。
  2. 請求項1に記載の永久磁石電動機であって、
    前記磁石挿入孔および前記永久磁石は、軸方向に直角な断面で見て、主磁極部のd軸と交差する方向に直線状に延びていることを特徴とする永久磁石電動機、
  3. 請求項1または2に記載の永久磁石電動機であって、
    前記回転子の外周面は、軸方向に直角な断面で見て、主磁極部のd軸と交差し、外周側に飛び出ている第1の曲線形状に形成されている第1の曲線部分と、補助磁極部のq軸と交差し、外周側に飛び出ている第2の曲線形状に形成されている第2の曲線部分により形成されているとともに、第2の曲線形状の曲率半径が、第1の曲線形状の曲率半径より大きく設定されており、
    前記間隔Gとして、前記回転子の外周面の前記第1の曲線部分と前記固定子の前記ティース先端面との間の間隔が用いられていることを特徴とする永久磁石電動機。
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