JP2002343750A - ウェーハ研磨方法及びその装置 - Google Patents

ウェーハ研磨方法及びその装置

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JP2002343750A
JP2002343750A JP2001141454A JP2001141454A JP2002343750A JP 2002343750 A JP2002343750 A JP 2002343750A JP 2001141454 A JP2001141454 A JP 2001141454A JP 2001141454 A JP2001141454 A JP 2001141454A JP 2002343750 A JP2002343750 A JP 2002343750A
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carrier
pressure
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Takashi Fujita
隆 藤田
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Tokyo Seimitsu Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、半径方向に緩やかに変化する膜厚・
膜質分布や研磨形状分布を補正することができるウェー
ハ研磨装置を提供する。 【解決手段】本発明のウェーハ研磨装置10は、キャリ
ア24の表面に設けられた多数のエア噴射孔36、36
…の保護シート34に対する距離を可変するダイヤフラ
ム40を設け、このダイヤフラム40によって各エア噴
射孔36、36…の保護シート34に対する距離を変更
することにより、キャリア24と保護シート34との間
の隙間に連続して変化する圧力分布を形成し、この圧力
分布を保護シート34を介してウェーハWに与えてウェ
ーハWを研磨する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化学的機械研磨法
(CMP:Chemical Mechanical Polishing )によるウ
ェーハ研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のCMPでは、ウェーハ全面を研磨
パッドに均一な圧力で押圧すれば、ウェーハ全面を均一
に研磨できると考えられていた。
【0003】しかしながら、近年、Cuダマシンプロセ
スに用いられるCMPでは、CMP前工程であるメッキ
工程などで生じる膜厚ばらつき及びメッキ工程後のアニ
ール処理により生じる膜厚ばらつきなどにより、研磨初
期状態が必ずしも均一でないウェーハがCMPに供給さ
れ、CMPでこのばらつきを修正するような研磨が要求
されている。
【0004】このような膜厚ばらつきは、図8に示すよ
うに大抵の場合、円対称に分布を持つ。すなわち、ウェ
ーハWの周方向には一様であるが、半径方向にCu膜の
膜厚分布があるということである。図8(A)は、ウェ
ーハWの中央部から外周部に向けてCu膜の膜厚が薄く
なっている例が示され、図8(B)は、ウェーハWの中
央部から外周部に向けて膜厚が厚くなっている例が示さ
れている。このような半径方向の膜厚・膜質分布は、緩
やかな放物線形状であることが多い。
【0005】膜厚ばらつきの補正用研磨装置として、米
国特許第5762539号公報、及び米国特許第596
4653号公報には、ウェーハをエアーバッグで押さえ
付けて研磨する研磨装置が開示されている。この研磨装
置は、エアーバッグをウェーハの中心部から外周部にか
けて三つの領域に分割し、これらのエアーバッグでウェ
ーハを押すとともに三つの領域の押圧分布を変化させる
ことで、ウェーハを平坦に研磨しようとしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、米国特
許第5762539号公報、及び米国特許第59646
53号公報に記載された研磨装置は、三つの領域にウェ
ーハを押す領域を分けているために押圧する領域が限ら
れるという欠点があった。特に、領域の境目部分は節の
部分になり、押圧調整ができない。また、緩やかな研磨
形状補正に対し、三つの領域の圧力分布で調整するた
め、ウェーハに与える圧力分布形態が段階的になり、圧
力分布を放物形状に連続的に緩やかに変化させて研磨形
状を補正することができない。そのため、三つの領域で
押圧割合を変化させたとしても、連続的な緩やかな研磨
形状を完全に補正することはできない。
【0007】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、半径方向に緩やかに変化する膜厚・膜質分布や
研磨形状分布を補正することができるウェーハ研磨装置
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、ウェーハを保持ヘッドで保持し、該保持
ヘッドを介してウェーハを研磨パッドに押し付けて研磨
するウェーハ研磨装置において、前記保持ヘッドは、ウ
ェーハを前記研磨パッドに押し付ける保護シートと、該
保護シートの周囲を保持するリテーナと、ウェーハ領域
に該当する部分の保護シートをウェーハに向けて押し付
けるキャリアとから構成され、保護シートに対向するキ
ャリアの表面には、保護シートにエアーを噴射する多数
のエア噴射部材が設けられるとともに、各エア噴射部材
の保護シートに対する距離を可変する距離可変手段が設
けられ、該距離可変手段によって各エア噴射部材の保護
シートに対する距離を変更し、各エア噴射部材と保護シ
ートとの間の隙間を制御することにより、キャリアと保
護シートとの間に連続して変化する圧力分布を形成し、
該圧力分布を保護シートを介してウェーハに与えてウェ
ーハを研磨することを特徴とする。
【0009】請求項1、4に記載の発明は、従来のキャ
リアでは困難であった緩やかな研磨形状補正を可能とす
る。すなわち、ウェーハに与える圧力分布に関して、キ
ャリアと保護シートとの間に連続して変化する圧力分布
を形成することにより、ウェーハ外周部に与える圧力分
布とウェーハ中央部に与える圧力分布とを連続的に緩や
かに変化させることができる。よって、緩やかに半径方
向に変化するウェーハの凹凸形状を精度よく平坦に補正
することができる。
【0010】先に示した従来技術においては、区切られ
た押圧領域内は均等な圧力分布になり、この均等な圧力
分布状態が三領域に分けられるため、ウェーハに与える
圧力分布は不連続になる。
【0011】これに対し、本発明では、キャリアの表面
に設けられた多数のエア噴射部材の保護シートに対する
距離を可変する距離可変手段を設け、この距離可変手段
によって各エア噴射部材の保護シートに対する距離を変
更し、各エア噴射部材と保護シートとの間の隙間を制御
することにより、キャリアと保護シートとの間に連続し
て変化する圧力分布を形成し、この圧力分布を保護シー
トを介してウェーハに与えてウェーハを研磨する。この
ため、従来のキャリアでは困難であった緩やかな研磨形
状補正が可能となる。
【0012】距離可変手段として、請求項5の如くダイ
ヤフラムを用い、このダイヤフラムに与える圧力を変化
させ、ダイヤフラムを下に凸形状又は上に凸形状に変化
させることにより、各エア噴射部材の保護シートに対す
る距離を変更することができる。また、請求項6、7の
如く、エア噴射部材毎にピエゾアクチュエータを設け、
このピエゾアクチュエータでエア噴射部材を保護シート
に向けて各々所定の位置に移動させることにより、各エ
ア噴射部材の保護シートに対する距離を変更することが
できる。
【0013】請求項8の如く、キャリアの表面に、エア
噴射部材から噴射されたエアーを保持ヘッドの外部に逃
がす逃げ孔をエア噴射部材に近接して形成することで、
所望の圧力分布を安定して形成することができる。圧力
分布に寄与したエアーが他の領域に逃げ込まず、その位
置から外部に排気されるからである。
【0014】請求項2、9に記載の発明によれば、エア
ー流量可変手段によって、各エアー噴射部材の保護シー
トに対する流量を変更し、各エアー噴射部材と保護シー
トの間で、流量に応じた噴射流体圧力を制御することに
よりキャリアと保護シートの間に連続して変化する圧力
分布を形成し、この圧力分布を、保護シートを介してウ
ェーハに与えてウェーハを研磨する。これにより、半径
方向に緩やかに変化する膜厚・膜質分布や研磨形状分布
を補正できる。
【0015】請求項3、10に記載の発明の如く、ウェ
ーハの中央部が外周部よりも膜厚が厚い凸形状膜厚分布
の場合、若しくは均一に圧力を付与したときにウェーハ
外周部がウェーハ中央部よりも多く研磨される場合につ
いては、ウェーハの中央部から外周部に向けて圧力が低
くなるべく圧力分布を形成するように各エアー噴射部材
の位置又はエアー噴射部材の噴射量を制御する。また、
ウェーハの中央部が外周部よりも膜厚が薄い凹形状膜厚
分布の場合、若しくは均一に圧力を付与したときにウェ
ーハ中央部がウェーハ外周部よりも多く研磨される場合
については、ウェーハの中央部から外周部に向けて圧力
が高くなる圧力分布を形成するように各エア噴射部材の
位置又はエアー噴射部材の噴射量を制御する。これによ
って、緩やかに半径方向に変化するウェーハの凹凸形状
を精度よく平坦に補正できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
るウェーハ研磨装置の好ましい実施の形態について詳説
する。
【0017】図1は、ウェーハ研磨装置10の全体構成
を示す斜視図である。同図に示すウェーハ研磨装置10
は、主として研磨定盤12とウェーハ保持ヘッド14と
で構成される。
【0018】研磨定盤12は円盤状に形成され、その下
面中央には回転軸16が連結される。研磨定盤12は、
回転軸16に連結されたモータ18を駆動することによ
り回転する。また、研磨定盤12の上面には、研磨パッ
ド20が貼付され、研磨パッド20上に図示しないノズ
ルからスラリが供給される。
【0019】ウェーハ保持ヘッド14は、 図2に示すよ
うに、主としてヘッド本体22、キャリア24、キャリ
ア駆動機構26、キャリア押圧機構28、リテーナーリ
ング(リテーナに相当)30、 リテーナーリング押圧機
構32、 及び保護シート34等から構成される。
【0020】ヘッド本体22は円盤状に形成され、その
上面中央に回転軸22Aが連結される。ヘッド本体22
は、この回転軸22Aに連結された図示しないモータの
駆動で回転する。
【0021】キャリア24は略円盤状に形成され、ヘッ
ド本体22の下部中央に配置される。このキャリア24
の保護シート34と対向する下面には、多数のエア噴射
孔(エア噴射部材に相当)36、36…が密に形成され
た弾性シート38が貼付されている。また、弾性シート
38を保護シート34に対して変形させるダイヤフラム
40がキャリア24に内蔵されている。弾性シート38
及びダイヤフラム40は、ウェーハWの表面積(ウェー
ハの領域)よりも広く形成されている。
【0022】弾性シート38のエア噴射孔36、36…
は、ヘッド本体22に取り付けられた不図示のロータリ
ージョイントを介して、図3に示すエアー供給装置42
に接続されている。エアー供給装置42は、レギュレー
タ及びエアーポンプを含み、これによって、エアーポン
プからレギュレータに供給された圧縮エアーがレギュレ
ータで流量が制御された後、エア噴射孔36、36…を
介して保護シート34に噴射される。噴射されたエアー
は、キャリア24とリテーナリング30との間に形成さ
れた隙間25からヘッド本体22の外部に排気される。
なお、弾性シート38は、エア噴射孔36、36…を形
成する厚みを有するとともにダイヤフラム40からの押
圧力で容易に変形可能な材料、例えばゴムや薄手の金属
材料、樹脂等によって形成されている。
【0023】ダイヤフラム40とキャリア24とで画成
される空気室44は、不図示のロータリージョイント及
び三方弁45を介してダイヤフラム加圧装置46及びダ
イヤフラム減圧装置48に接続されている。ダイヤフラ
ム40、ダイヤフラム加圧装置46及びダイヤフラム減
圧装置48によって、本発明の距離可変手段が構成され
ている。
【0024】ダイヤフラム加圧装置46は、レギュレー
タ及びエアーポンプを含み、エアーポンプからレギュレ
ータに供給された圧縮エアーがレギュレータで流量が制
御された後、空気室44に供給される。これにより、空
気室44の圧力が高まり、ダイヤフラム40は図3の如
く下に凸形状に変形する。このようにダイヤフラム40
が変形すると、この形状が弾性シート38に転写され、
弾性シート38も同様に下に凸形状に変形する。
【0025】この動作によって、弾性シート38の保護
シート34に対する距離が、弾性シート38の中央部か
ら外周部に向けて離れる方向に変化する。すなわち、弾
性シート38の中央部に配置されたエア噴射孔36、3
6…が保護シート34に最接近し、それから径方向に配
置されたエア噴射孔36、36…が保護シート34から
徐々に離れていき、弾性シート38の最外周部に配置さ
れたエア噴射孔36、36…が保護シート34から最も
離れる。
【0026】この時、各エア噴射孔36、36…から
は、保護シート34に向けてエアーが噴射されているの
で、前記距離に応じて保護シート34に加わるエアーの
力Fが変化する。つまり、前記距離と力Fとは反比例の
関係にあるので、エア噴射孔36、36…が最接近した
保護シート34の中央部に最大の力Fが作用し、それか
ら径方向に離れるに従って徐々に弱くなる力Fが保護シ
ート34に作用する。これにより、キャリア24と保護
シート34との間の隙間に、保護シート34の中央部を
ピークとした、連続して変化する圧力分布が形成され、
この圧力分布が保護シート34を介してウェーハWに伝
達される。このような圧力分布を形成することで、図8
(A)に示した中央部が凸形状の膜厚ばらつきを有する
ウェーハWを精度よく平坦に研磨することができる。
【0027】一方、図3に示したダイヤフラム減圧装置
48は、サクションポンプを含んでいるので、三方弁4
5のダイヤフラム減圧装置48側が開放されると、空気
室44内のエアーが吸引される。これにより、空気室4
4の圧力が減圧され、ダイヤフラム40は図4の如く上
に凸形状に変形する。ダイヤフラム40の形状は弾性シ
ート38に転写され、弾性シート38も同様に上に凸形
状に変形する。
【0028】この動作によって、弾性シート38の保護
シート34に対する距離が、弾性シート38の外周部か
ら中央部に向けて離れる方向に変化する。すなわち、弾
性シート38の最外周部に配置されたエア噴射孔36、
36…が保護シート34に最接近し、それから径方向に
配置されたエア噴射孔36、36…が保護シート34か
ら徐々に離れていき、弾性シート38の中央部に配置さ
れたエア噴射孔36、36…が保護シート34から最も
離れる。
【0029】この時、保護シート34に加わるエア噴射
孔36、36…からのエアーの力Fは、エア噴射孔3
6、36…が最接近した保護シート34の外周部に最大
の力Fが作用し、それから径方向に離れるにしたがって
徐々に弱くなる力Fが保護シート34に作用する。これ
により、キャリア24と保護シート34との間の隙間
に、保護シート34の外周部をピークとした、連続して
変化する圧力分布が形成され、この圧力分布が保護シー
ト34を介してウェーハWに伝達される。このような圧
力分布を形成することで、図8(B)に示した中央部が
凹形状の膜厚ばらつきを有するウェーハWを精度よく平
坦に研磨することができる。
【0030】キャリア駆動機構26は、図2に示すよう
に、ドライブシャフト60、ドライブプレート62、ド
ライブピン64で構成される。ドライブシャフト60は
円柱状に形成され、その上端部がヘッド本体22の下面
中央に連結される。ドライブプレート62は、このドラ
イブシャフト60の下端部に連結される。ドライブプレ
ート62は円盤状に形成され、キャリア24の上面中央
部に形成された円形状の凹部66に嵌合される。この凹
部66内に、ドライブピン64が嵌合され、ドライブピ
ン64はドライブプレート62に形成された図示しない
ピン孔に嵌合される。
【0031】以上のように構成されたキャリア駆動機構
26は、ヘッド本体22を回転させると、その回転がド
ライブシャフト60を介してドライブプレート62へと
伝達され、そのドライブプレート62の回転がドライブ
ピン64を介してキャリア24に伝達される。
【0032】キャリア押圧機構28は、 キャリア用エア
バッグ68とキャリア用押圧部材70とで構成される。
キャリア用エアバッグ68はドーナツ状に形成され、ヘ
ッド本体22の下面外周部に配置される。このキャリア
用エアバッグ68はゴムシートで形成され、図示しない
エア供給手段から供給されるエアの吸排気で膨張、収縮
する。キャリア用押圧部材70は、ほぼ円筒状に形成さ
れ、その下端部がキャリア24の上面外周部に固定され
る。
【0033】以上のように構成されたキャリア押圧機構
28は、キャリア用エアバッグ68を膨張させると、キ
ャリア用押圧部材70がキャリア用エアバッグ68によ
って下方に押圧される。これにより、キャリア24が下
方に押圧される。
【0034】リテーナーリング30は、キャリア24の
外周に配置される。このリテーナーリング30は、リテ
ーナーリング本体30Aとリテーナーリングホルダ30
Bとで構成され、リテーナーリング本体30Aとリテー
ナーリングホルダ30Bとによって保護シート34の外
周部が挟持されるとともに張設されている。リテーナー
リングホルダ30Bは円筒状に形成され、その下部にリ
テーナーリング本体30Aが取り付けられる。リテーナ
ーリング本体30Aは、接着により又はボルトで複数箇
所をねじ止めされることにより、リテーナーリングホル
ダ30Bに固定される。
【0035】リテーナーリング押圧機構32は、リテー
ナーリング用エアバッグ72とリテーナーリング用押圧
部材74とで構成される。リテーナーリング用エアバッ
グ72は、ほぼドーナツ状に形成され、ヘッド本体22
の下面中央部に配置される。このリテーナーリング用エ
アバッグ72はゴムシートで形成され、図示しないエア
供給手段から供給されるエアの吸排気で膨張、収縮す
る。リテーナーリング用押圧部材74は筒状に形成さ
れ、その下端部が取付リング60を介してリテーナーリ
ング30に連結されている。
【0036】以上のように構成されたリテーナーリング
押圧機構32は、リテーナーリング用エアバッグ72を
膨張させると、リテーナーリング用押圧部材74がリテ
ーナーリング用エアバッグ72によって下方に押圧され
る。これにより、リテーナーリング30が下方に押圧さ
れて、研磨パッド20に押し付けられる。
【0037】図5は、エア噴射孔36、36…とエアー
逃げ孔50、50…とが形成された弾性シート38がキ
ャリア24に取り付けられた例を示している。エアー逃
げ孔50、50…は、弾性シート38とキャリア24と
に形成された排気路52を介して大気開放されている。
また、エアー逃げ孔50、50…は、図6(A)、
(B)に示すように弾性シート38の表面に密に形成さ
れるとともに、エア噴射孔36、36…と交互に形成さ
れている。このような弾性シート38を適用すると、エ
ア噴射孔36、36…から保護シート34に噴射され
た、圧力分布を形成するためのエアーが他の領域に逃げ
込まず、そのエア噴射孔36、36…の近傍のエアー逃
げ孔50、50…から外部に排気されるので、図3、図
4に示した所望の圧力分布を安定して形成することがで
きる。
【0038】図7は、エア噴射孔36、36…に代えて
エア噴射ノズル54、54…がピエゾアクチュエータ5
6、56…を介してキャリア24に取り付けられた例が
示されている。このキャリア24にはダイヤフラム40
は設けられていない。
【0039】各エア噴射ノズル54、54は、エアー供
給装置42に接続される。また、各々のピエゾアクチュ
エータ56、56…は、図7において上下方向に伸縮す
る方向に取り付けられるとともに、ピエゾ入力電圧供給
装置(制御手段に相当)58に接続され、ピエゾ入力電
圧供給装置58によって各々のピエゾアクチュエータ5
6、56…に印加される電圧が制御されている。また、
ピエゾ入力電圧供給装置58からピエゾアクチュエータ
56、56…に印加される電圧は、ウェーハの膜厚分布
形状形状が予め記載されている入力パターン指示機能5
9からの指示情報に基づいて設定される。
【0040】ピエゾアクチュエータ56、56…の伸縮
量を制御することによって、エア噴射ノズル54、54
…と保護シート34との距離を可変することができるの
で、ダイヤフラム40で弾性シート38を変形させた図
3、図4に示した形態と同様な効果を得ることができ
る。すなわち、キャリア24と保護シート34との間の
隙間に連続して変化する圧力分布を形成することができ
るので、緩やかに半径方向に変化する凹凸形状を有する
ウェーハについても、平坦に精度よく研磨することがで
き、研磨後の膜厚分布を均一にすることができる。
【0041】また、ピエゾアクチュエータ56の伸縮に
よって、各エア噴射ノズル54、54のオリフィスの径
が変わり流量調整できるので、各部のウェーハに与える
圧力分布を所望の圧力分布に形成できる。ピエゾアクチ
ュエータ56とピエゾ入力電圧供給装置58とによっ
て、本発明の距離可変手段が構成されている。
【0042】なお、ウェーハに均一に圧力を付与したと
きにウェーハ外周部がウェーハ中央部よりも多く研磨さ
れる場合については、ウェーハの中央部から外周部に向
けて圧力が低くなるべく圧力分布を形成するように各エ
ア噴射ノズルの位置又はエア噴射ノズルの噴射量を制御
する。また、ウェーハに均一に圧力を付与したときにウ
ェーハ中央部がウェーハ外周部よりも多く研磨される場
合については、ウェーハの中央部から外周部に向けて圧
力が高くなる圧力分布を形成するように各エア噴射ノズ
ルの位置又はエア噴射ノズルの噴射量を制御すればよ
い。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るウェー
ハ研磨装置によれば、キャリアと保護シートとの間の隙
間に連続して変化する圧力分布を形成し、圧力分布を保
護シートを介してウェーハに与えてウェーハを研磨する
ので、初期形態が均一でなく、緩やかに半径方向に変化
する凹凸形状を有するウェーハについても、平坦に精度
よく研磨することができ、研磨後の膜厚分布を均一にす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態のウェーハ研磨装置の全体斜視図
【図2】図1に示したウェーハ研磨装置の保持ヘッドの
断面図
【図3】中央部が凸形状のウェーハを研磨する場合の保
護シートの形状を示す模式図
【図4】中央部が凹形状のウェーハを研磨する場合の保
護シートの形状を示す模式図
【図5】エアー逃げ孔が形成されたキャリアの例を示す
模式図
【図6】図5に示したキャリアの表面図
【図7】ピエゾアクチュエータを使用したキャリアの例
を示す模式図
【図8】ウェーハの膜厚ばらつきを説明したウェーハの
模式図
【符号の説明】
10…ウェーハ研磨装置、12…研磨定盤、14…ウェ
ーハ保持ヘッド、20…研磨パッド、22…ヘッド本
体、24…キャリア、26…キャリア駆動機構、28…
キャリア押圧機構、30…リテーナーリング、32…リ
テーナーリング押圧機構、34…保護シート、36…エ
ア噴射孔、38…弾性シート、40…ダイヤフラム、4
2…エアー供給装置、46…ダイヤフラム加圧装置、4
8…ダイヤフラム減圧装置、50…エアー逃げ孔、54
…エア噴射ノズル、56…ピエゾアクチュエータ、58
…ピエゾ入力電圧供給装置

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェーハを保持ヘッドで保持し、該保持
    ヘッドを介してウェーハを研磨パッドに押し付けて研磨
    するウェーハ研磨方法において、 前記保持ヘッドを、ウェーハを前記研磨パッドに押し付
    ける保護シートと、該保護シートの周囲を保持するリテ
    ーナと、ウェーハ領域に該当する部分の保護シートをウ
    ェーハに向けて押し付けるキャリアとから構成し、 保護シートに対向するキャリアの表面に、保護シートに
    エアーを噴射する多数のエア噴射部材を設けるととも
    に、各エア噴射部材の保護シートに対する距離を可変す
    る距離可変手段を設け、 該距離可変手段によって各エア噴射部材の保護シートに
    対する距離を変更し、各エア噴射部材と保護シートとの
    間の隙間を制御することにより、キャリアと保護シート
    との間に連続して変化する圧力分布を形成し、該圧力分
    布を保護シートを介してウェーハに与えてウェーハを研
    磨することを特徴とするウェーハ研磨方法。
  2. 【請求項2】 前記保護シートに対向するキャリアの表
    面に、保護シートにエアーを噴射する多数のエアー噴射
    部材を設けるとともに、各エアー噴射部材の保護シート
    に対する流量を可変するエアー流量可変手段を設け、 該エアー流量可変手段によって、各エアー噴射部材の保
    護シートに対する流量を変更し、各エアー噴射部材と保
    護シートの間で、流量に応じた噴射流体圧力を制御する
    ことによりキャリアと保護シートの間に連続して変化す
    る圧力分布を形成し、該圧力分布を、保護シートを介し
    てウェーハに与えてウェーハを研磨することを特徴とす
    る請求項1に記載のウェーハ研磨方法。
  3. 【請求項3】 ウェーハの中央部が外周部よりも膜厚が
    厚い凸形状膜厚分布の場合、若しくは均一に圧力を付与
    したときにウェーハ外周部がウェーハ中央部よりも多く
    研磨される場合については、ウェーハの中央部から外周
    部に向けて圧力が低くなるべく圧力分布を形成するよう
    に各エア噴射部材の位置又はエア噴射部材の噴射量を制
    御し、 ウェーハの中央部が外周部よりも膜厚が薄い凹形状膜厚
    分布の場合、若しくは均一に圧力を付与したときにウェ
    ーハ中央部がウェーハ外周部よりも多く研磨される場合
    については、前記距離可変手段は、ウェーハの中央部か
    ら外周部に向けて圧力が高くなる圧力分布を形成するよ
    うに各エア噴射部材の位置又はエア噴射部材の噴射量を
    制御することを特徴とする請求項1に記載のウェーハ研
    磨方法。
  4. 【請求項4】 ウェーハを保持ヘッドで保持し、該保持
    ヘッドを介してウェーハを研磨パッドに押し付けて研磨
    するウェーハ研磨装置において、 前記保持ヘッドは、ウェーハを前記研磨パッドに押し付
    ける保護シートと、該保護シートの周囲を保持するリテ
    ーナと、ウェーハ領域に該当する部分の保護シートをウ
    ェーハに向けて押し付けるキャリアとから構成され、 保護シートに対向するキャリアの表面には、保護シート
    にエアーを噴射する多数のエア噴射部材が設けられると
    ともに、各エア噴射部材の保護シートに対する距離を可
    変する距離可変手段が設けられ、 該距離可変手段によって各エア噴射部材の保護シートに
    対する距離を変更し、各エア噴射部材と保護シートとの
    間の隙間を制御することにより、キャリアと保護シート
    との間に連続して変化する圧力分布を形成し、該圧力分
    布を保護シートを介してウェーハに与えてウェーハを研
    磨することを特徴とするウェーハ研磨装置。
  5. 【請求項5】 前記距離可変手段は、 前記キャリアに内蔵されるとともに、その表面に前記エ
    ア噴射部材が設けられたダイヤフラムと、 該ダイヤフラムに与える圧力を変化させ、ダイヤフラム
    を下に凸形状又は上に凸形状に変化させる圧力供給手段
    とを有し、 該圧力供給手段でダイヤフラムを下に凸形状又は上に凸
    形状に変化させることにより、各エア噴射部材の保護シ
    ートに対する距離を可変することを特徴とする請求項4
    に記載のウェーハ研磨装置。
  6. 【請求項6】 前記距離可変手段は、 前記エア噴射部材毎に前記キャリアに設けられたアクチ
    ュエータと、 各アクチュエータを駆動制御する制御手段とを備えてい
    ることを特徴とする請求項4に記載のウェーハ研磨装
    置。
  7. 【請求項7】 前記アクチュエータは、ピエゾアクチュ
    エータであることを特徴とする請求項6に記載のウェー
    ハ研磨装置。
  8. 【請求項8】 前記キャリアの表面には、前記エア噴射
    部材から噴射されたエアーを前記保持ヘッドの外部に逃
    がす逃げ孔が形成されていることを特徴とする請求項4
    に記載のウェーハ研磨装置。
  9. 【請求項9】 前記保護シートに対向するキャリアの表
    面に、保護シートにエアーを噴射する多数のエアー噴射
    部材が設けられるとともに、各エアー噴射部材の保護シ
    ートに対する流量を可変するエアー流量可変手段が設け
    られ、 該エアー流量可変手段によって、各エアー噴射部材の保
    護シートに対する流量を変更し、各エアー噴射部材と保
    護シートの間で、流量に応じた噴射流体圧力を制御する
    ことによりキャリアと保護シートの間に連続して変化す
    る圧力分布を形成し、該圧力分布を、保護シートを介し
    てウェーハに与えてウェーハを研磨することを特徴とす
    る請求項4に記載のウェーハ研磨装置。
  10. 【請求項10】 ウェーハの中央部が外周部よりも膜厚
    が厚い凸形状膜厚分布の場合、若しくは均一に圧力を付
    与したときにウェーハ外周部がウェーハ中央部よりも多
    く研磨される場合については、前記距離可変手段は、ウ
    ェーハの中央部から外周部に向けて圧力が低くなるべく
    圧力分布を形成するように各エアー噴射部材の位置又は
    エアー噴射部材の噴射量を制御し、 ウェーハの中央部が外周部よりも膜厚が薄い凹形状膜厚
    分布の場合、若しくは均一に圧力を付与したときにウェ
    ーハ中央部がウェーハ外周部よりも多く研磨される場合
    については、前記距離可変手段は、ウェーハの中央部か
    ら外周部に向けて圧力が高くなる圧力分布を形成するよ
    うに各エア噴射部材の位置又はエアー噴射部材の噴射量
    を制御することを特徴とする請求項4に記載のウェーハ
    研磨装置。
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