JP2002342985A - 貼合せ情報記録媒体の製造方法、貼合せ情報記録媒体の製造装置および貼合せ情報記録媒体 - Google Patents

貼合せ情報記録媒体の製造方法、貼合せ情報記録媒体の製造装置および貼合せ情報記録媒体

Info

Publication number
JP2002342985A
JP2002342985A JP2002102704A JP2002102704A JP2002342985A JP 2002342985 A JP2002342985 A JP 2002342985A JP 2002102704 A JP2002102704 A JP 2002102704A JP 2002102704 A JP2002102704 A JP 2002102704A JP 2002342985 A JP2002342985 A JP 2002342985A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
thickness
information recording
spacer
adhesive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002102704A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002342985A5 (ja
Inventor
Yoshiyuki Okubo
美志 大久保
Yoshi Nishisaka
歓 西坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2002102704A priority Critical patent/JP2002342985A/ja
Publication of JP2002342985A publication Critical patent/JP2002342985A/ja
Publication of JP2002342985A5 publication Critical patent/JP2002342985A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】量産向きの2枚貼合せ光ディスクを供給する。 【解決手段】基板30と同心状に所定厚のスペーサ60
を配置し;スペーサ60が配置された側の基板30の面
上に接着剤220を塗布し;接着剤220が塗布された
基板30の面に別の基板40を載置し;スペーサ60を
中心に基板30および40を高速回転させ、この回転に
より生じる遠心力を利用して基板30と基板40との間
に挟まれた接着剤220の余分を、気泡等とともに外部
にはじき飛ばす。これにより、両基板間に、スペーサ6
0の厚さで決まる厚みの接着剤層50を残す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、2枚のディスク
基板を貼り合わせた構造を持つ情報記録媒体の製造方
法、この媒体の製造装置、およびこの製造方法によって
得られる貼合せ情報記録媒体に関する。とくに、光ディ
スクの一面から2つの情報記録層の情報が読み取られる
ことを想定した2枚貼2層光ディスクにおける、接着方
法および接着構成の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、多種多様な映像や音声等の大容量
データをデジタル記録できる小径光ディスク(直径5イ
ンチ/120mm〜3.5インチ/80mm程度)が開
発されている。この種の光ディスクでは、大きな情報記
憶量を確保するために、2枚のディスク基板の少なくと
も一方に1以上の情報記録層が形成され、これらが正確
に貼り合わされて、所定厚(1.2mm)の大容量ディ
スクとされる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】いま、それぞれに情報
記録層が形成された2枚のディスク基板を接着剤により
正確に貼り合わして大容量光ディスクを得た場合を想定
してみる。この場合、2枚のディスク基板のいずれか一
方の面側から内部情報記録層の情報を読み取ろうとする
と、読取レーザ光は、必ず両基板間の接着剤層を往復す
ることになる。このとき、両基板間の接着剤層中にごみ
または気泡が混入していると、ごみまたは気泡混入位置
に存在する情報の読取時にエラーが発生する。
【0004】また、両基板間の接着剤層が不均一であり
その厚さにムラがあると、接着剤層厚さ変化部分でレー
ザ光走行経路長が変動するため、厚さムラの発生位置に
ある情報の読取時にエラーが発生しやすくなる。
【0005】また、両基板間の接着剤層中に気泡が混入
していると、この接着層の強度が低下するので、落下な
どで起きる衝撃により貼合せディスク基板が剥がれてし
まう恐れも生じる。
【0006】また、2枚のディスク基板の一方にしか情
報記録層がなく他方に同様な情報記録層(あるいはこれ
に相当するダミー層)が無い場合、環境変化により貼合
せ面に劣化が生じ、貼り合わせた2枚のディスク基板が
剥がれたり変形したりする恐れがある。
【0007】上記ごみまたは気泡の混入は完全に除去し
なければならず、また上記両基板間の接着剤層の厚さム
ラは極力小さく抑えなければならない(たとえば接着剤
層厚50μmに対して厚さムラは±5μm以内)。しか
し、ごみ・気泡なし/厚さムラなしの接着剤層を大量生
産される2枚貼光ディスクに対して高い歩留まりで実現
することは困難である。
【0008】この発明の第1の目的は、接着剤層にごみ
・気泡の混入がなく接着剤層の厚さムラを許容値以下に
収めることができる貼合せ情報記録媒体の製造方法を提
供することである。
【0009】この発明の第2の目的は、接着剤層にごみ
・気泡の混入がなく接着剤層の厚さムラを許容値以下に
収めることができる貼合せ情報記録媒体の製造装置を提
供することである。
【0010】この発明の第3の目的は、第1の目的の製
造方法により製造される貼合せ情報記録媒体を提供する
ことである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、この発明の製造方法では、 イ>情報記録層(10)が形成された第1基板(30)
と同心状に所定厚(40〜70μm)のスペーサ(6
0)を配置し(図6a;図8ステップST50); ロ>前記スペーサ(60)が配置された側の前記第1基
板(30)の面上に接着剤(220)を所定量供給し
(図6a;図8ステップST50〜ステップST52イ
エス); ハ>前記接着剤(220)が供給された前記第1基板
(30)の面に第2の基板(40)を接触させ(図6
b;図8ステップST54); ニ>前記スペーサ(60)の配置位置を中心にして前記
第1基板(30)および第2基板(40)を回転させ
(図6c;図8ステップST58)、この回転により前
記第1基板(30)と前記第2基板(40)との間に挟
まれた前記接着剤(220)を外部にはじき飛ばすこと
により、前記第1基板(30)と前記第2基板(40)
との間に、前記スペーサ(60)の厚さ(40〜70μ
m)で規制される厚みの接着剤層(50)を残すように
している。
【0012】上記回転工程<ニ>において、2枚の基板
(30、40)は、スペーサ(60)の厚み(たとえば
50μm)で規制される間隔を保ちつつ、基板間のごみ
および気泡が完全に外部へ吹き飛ばされるように、高速
回転できる。
【0013】この高速回転時において、両基板間から接
着剤(220)が外部に吹き飛ばされると両基板間の圧
力が下がり、両基板は周囲の気圧(通常は大気圧)によ
り押しつぶされる方向の力を全面均一に受ける。このと
き、両基板の間隔はスペーサ(60)の厚さ(50μ
m)以下には狭まらず、結局は両基板間の接着剤(22
0)が作る接着剤層(50)の厚さをスペーサ(60)
の厚さで規制される所定範囲(たとえば50±5μm)
に管理できるようになる。
【0014】なお、上記第1基板と第2基板の関係は、
両基板とも情報記録層を有するときは、逆転しても良
い。すなわち、第1基板(30)にスペーサ(60)を
および接着剤(220)を介して第2基板(40)を接
触させる代わりに、第2基板(40)にスペーサ(6
0)をおよび接着剤(220)を介して第1基板(3
0)を接触させるようにしても良い。
【0015】また上記第2の目的を達成するために、こ
の発明の貼合せ情報記録媒体製造装置は、所定内形(1
5mm)を持つ第1基板(30)と、この所定内形(1
5mm)と同じかそれより大きな内形(15〜16mm
程度)を持つ所定厚(40〜70μm)のスペーサ(6
0)と、前記所定内形(15mm)を持つ第2基板(4
0)とを、前記第1基板(30)と前記第2基板(4
0)との間に接着剤(220)を挟んで、同心状に位置
決め保持する位置決め保持手段(位置合わせピン202
+スピンテーブル200)と;前記位置決め保持手段
(200、202)により同心状に位置決め保持された
前記第1基板(30)、スペーサ(60)および第2基
板(40)を、所定時間、前記接着剤(220)が外部
に放出されるような速度で回転させる回転手段(21
0)と;前記回転手段(210)の回転により前記接着
剤(220)の一部が外部に放出された後に、前記第1
基板(30)および第2基板(40)の間に前記スペー
サ(60)で規制される一定の厚さに残った前記接着剤
(220)の層(50)を硬化させる接着剤硬化手段
(230)とを備えている。
【0016】上記回転手段(210)において、2枚の
基板(30、40)は、スペーサ(60)の厚み(たと
えば50μm)で規制される間隔を保ちつつ、基板間の
ごみおよび気泡が完全に外部へ吹き飛ばされるように、
高速回転できる。
【0017】この高速回転時において、両基板間から接
着剤(220)が外部に吹き飛ばされると両基板間の圧
力が下がり、両基板は周囲の気圧により押しつぶされる
方向の力を全面均一に受ける。このとき、両基板の間隔
はスペーサ(60)の厚さ(50μm)以下には狭まら
ず、結局は両基板間の接着剤(220)が作る接着剤層
(50)の厚さがスペーサ(60)の厚さで規制される
所定範囲(たとえば50±5μm)に収まるようにな
る。
【0018】この発明の製造方法または製造装置におい
て、スペーサ(60)が無いと、以下のような不都合が
生じる。
【0019】すなわち、スペーサ(60)が無いと、貼
合せ両基板(30、40)間の接着剤層(50)の厚さ
は、硬化前の接着剤(220)の粘度および貼合せ両基
板(30、40)の回転速度(単位時間あたりの回転
数)に依存するようになる。この場合、貼合せ後の接着
剤層厚を所定値(たとえば50μm前後)に設定しよう
とすると、回転速度を所望の接着剤層厚に対応した速度
に抑えなければならない(回転速度が速すぎると接着剤
層厚が薄くなりすぎるから)。このように回転速度が制
限されると貼合せ両基板(30、40)間の接着剤層
(50)内部に残留する気泡を完全に外部へはじき飛ば
すに足る高速回転を行うことができなくなる可能性が高
まり、気泡の無い貼合せディスクの製造歩留まりが悪化
することになる。この発明のようにスペーサ(60)を
用いれば、貼合せ両基板(30、40)を十分高速に回
転させても両基板間の接着剤層厚が薄くなりすぎること
がないので、回転速度の上限の制限がなくなるから、十
分な高速回転により、貼合せ両基板(30、40)間の
接着剤層(50)内部に残留する気泡やごみ等を完全に
外部へ吹き飛ばすことが可能になる。
【0020】また上記第3の目的を達成するために、こ
の発明の貼合せ情報記録媒体は、第1の情報記録層(1
0)が形成され、所定の外形(120mmまたは80m
m)と所定内形(15mm)と所定の厚み(0.6m
m)を持つ孔開き円盤状第1基板(30)と;第2の情
報記録層(20)が形成され、前記所定の外形(120
mmまたは80mm)と前記所定内形(15mm)と所
定の厚み(0.6mm)を持つ孔開き円盤状第2基板
(40)と;特定の外形(21mm)と特定の内形(1
5〜16mm程度)と所定の厚み(40〜70μm)を
持ち、前記第1基板(30)および前記第2基板(4
0)の間に同心状に挟まれるスペーサ(60)と;前記
スペーサ(60)の位置を避けて前記第1基板(30)
および前記第2基板(40)の間に存在し、前記スペー
サ(60)によって規制される一定の厚さを持つ接着剤
層(50)とを備えている。
【0021】2枚の基板(30、40)のいずれか一方
の面側から内部情報記録層(10、20)の情報を読み
取ろうとすると、読取レーザ光は両基板間の接着剤層
(50)を往復通過することになる。このとき、両基板
間の接着剤層(50)の厚さにムラや気泡などがある
と、接着剤層厚変化部分でレーザ光走行経路長が変動す
るため、厚さムラや気泡などの発生位置にある情報の読
取時にエラーが発生しやすくなる。
【0022】ところが、この発明の貼合せ情報記録媒体
では、上記スペーサ(60)があるために、上記気泡を
完全に外部にはじき出すに十分な速度で貼合せ基板を高
速回転させても第1基板(30)および第2基板(4
0)の間に存在する接着剤層(50)の厚さがスペーサ
(60)で規制される厚さにほぼ均一(50±5μm程
度)に収まるから、接着剤層(50)の厚さムラや気泡
などに起因する読取エラーの発生率は実用上問題ないレ
ベルまで抑え込むことができる。
【0023】さらに、上記スペーサ(60)があるため
に、接着層(50)の厚みを所定範囲に管理しつつそこ
から気泡を完全に除去する高速回転処理が可能となった
ことから、接着層内残留気泡に起因する接着層の強度低
下なくなるので、落下衝撃などにより貼合せディスク基
板が剥がれてしまうことを防止できる。
【0024】また上記第3の目的に係る発明の貼合せ情
報記録媒体(たとえば図11の貼合せ1層ディスクでス
ペーサ60あり)は、第1の情報記録層(10)が形成
され、所定の外形(120mmまたは80mm)と所定
内形(15mm)と所定の厚み(0.6mm)を持つ孔
開き円盤状第1基板(30)と;ダミー層(20d)が
形成され、前記所定の外形(120mmまたは80m
m)と前記所定内形(15mm)と所定の厚み(0.6
mm)を持つ孔開き円盤状第2基板(40)と;特定の
外形(21mm)と特定の内形(15〜16mm程度)
と所定の厚み(40〜70μm)を持ち、前記第1基板
(30)および前記第2基板(40)の間に同心状に挟
まれるスペーサ(60)と;前記スペーサ(60)の位
置を避けて前記第1基板(30)および前記第2基板
(40)の間に存在し、前記スペーサ(60)によって
規制される一定の厚さを持つ接着剤層(50)とを備え
ている。
【0025】上記貼合せ情報記録媒体は、2枚の円盤状
基板(30、40)の一方(30)にしか情報記録層
(10)が無い場合を主に想定しており、貼合せ基板の
他方(40)に情報記録層(10)に対応する無記録の
ダミー層(20d)が設けられている。このように一方
基板(30)および他方基板(40)の双方に同様な層
(10、20d)が形成されており、これらが向き合わ
せに貼り合わされると、次のような効果が得られる。す
なわち、環境変化あるいは経時変化に伴う両基板の物理
的な変形は対称的に同程度の量で生じるため、その変形
が貼合せにより打ち消される。このことから、貼合せ基
板の「剥がれ」あるいは「そり」が起きにくく、環境変
化あるいは経時変化に対して物理的に安定な貼合せ情報
記録媒体が得られる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の一実施の形態に係る貼合せ情報記録媒体の製造方法、
貼合せ情報記録媒体の製造装置および貼合せ情報記録媒
体を説明する。なお、重複説明を避けるために、複数の
図面に渡り機能上共通する部分には共通の参照符号が用
いられている。
【0027】図1は、この発明の貼合せ情報記録媒体の
一例として用いられる2層光ディスクODを、読取レー
ザ光受光面側から見た平面図である。この光ディスクO
Dは、外径が120mmあり、内径15mmの中心孔7
0を持ち、0.6mmのポリカーボネート製基板を2枚
貼合せた1.2mmの厚さ寸法を持つ。この貼合せ基板
それぞれにはドーナッツ状の情報記録層が形成されてい
る(図1に図示されているのは一方の基板の層10の
み)。これらドーナッツ状情報記録層の内径はおよそ4
5mmであり、その外径は最大で約117mmとなって
いる。このような構成の光ディスクODの中心孔70と
同軸状に、2つの基板に挟まれて、たとえば内径15〜
16mm、外径20〜21mmで厚さがおよそ50μm
の高分子フィルムスペーサ60が配置される。
【0028】このスペーサ60に用いる高分子フィルム
としては、そこに何も記載しないときは、ポリカーボネ
ートフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、
ポリイミドフィルムなどが使用可能である。また、そこ
にラベル情報を印刷するときはポリカーボネートフィル
ムなどが適当である。ただし、印刷を施すときは、印刷
後の実質的な厚みを所望の厚み(たとえば50μm)に
管理することになる。
【0029】図2は、図1の2層光ディスクODの断面
の一部を拡大・デフォルメして示している。図示するよ
うに、このディスクODは、読取レーザ光RLが入射す
る面から見て、第1情報記録層保持用ポリカーボネート
基板30と、第1の情報が記録される金薄膜(第1情報
記録層;厚さ11〜14nm、たとえば13nm程度)
10と、レーザ光RLに対して透明な接着剤層50と、
第2の情報が記録されるアルミニウム・モリブデン合金
薄膜(第2情報記録層;厚さ40nm以上、たとえば1
00nm程度)20と、第2情報記録層保持用ポリカー
ボネート基板40とで、構成されている。読取レーザ光
RLの受光面30と反対側の基板面40上には、必要に
応じて、記録情報(上記第1、第2情報)に関係した情
報(文字、絵、模様などの視覚パターン情報)が印刷さ
れたラベルLBが張り付けられるようになっている。
【0030】中心孔70の位置で基板30と基板40に
同心状に挟まれたフィルムスペーサ60は50μmの厚
さを持ち、このスペーサ60と同じレベルで基板30お
よび基板40の間に挟まれた接着剤層50は、スペーサ
60のフィルム厚50μmと殆ど同じ一定厚(50±5
μm程度)を持つ。接着剤層50の厚さを増やしたけれ
ば、スペーサ60のフィルム厚を対応して増やせば良
い。
【0031】第1情報記録層を形成する金薄膜10の膜
厚を11nmないし14nmの間(好ましくは13nm
前後)に選ぶことにより、第1情報記録層10および第
2情報記録層20双方から同程度の強さの読取レーザ反
射光を得ることができるようになる。
【0032】なお、第1情報記録層10は、波長650
nm(または635nm)の読取レーザ光RLに対して
金薄膜と同程度のレーザ光反射率・レーザ光透過率を示
すもの(金合金、銅、銀、黄銅、銅・亜鉛合金、銅・ア
ルミニウム合金など)で構成することもできる。
【0033】また、第2情報記録層を形成するアルミニ
ウム・モリブデン合金薄膜20の膜厚を40nm以上に
選ぶことにより、膜20のレーザ光反射率を実用上十分
(反射率80%以上)なものにできる。この実施の形態
では、第2情報記録層20の膜厚設定値を100nm程
度に選んでいる。
【0034】また、第2情報記録層20はアルミニウム
だけでも形成可能であるが、モリブデン、タンタル、コ
バルト、クロム、チタン、白金などの高融点金属とアル
ミニウムとを合金化することにより、第2情報記録層用
の薄膜20の反射率の経時劣化(環境信頼性)を大幅に
改善できる。
【0035】また、モリブデンは第2情報記録層20の
耐酸化性を改善する機能を持つが、その配合割合には適
正な範囲があり、1〜20at%が実用範囲といえる。
アルミニウム・モリブデン合金薄膜20におけるモリブ
デンの割合は、好ましくは1〜20at%である。この
実施の形態では、モリブデンの割合を20at%として
いる。これが20at%を超えると、薄膜20の膜厚が
40nm以上確保されていても、第2情報記録層20と
してのレーザ光反射率は低下する。
【0036】また、読取レーザ光RLの波長は、例示し
た650nmの他に、635nmでも良いし、より短波
長のレーザでも良い。ただし、波長が異なればスペーサ
60の最適フィルム厚は変化し得る(接着材層50の物
性によっても最適フィルム厚は変化し得る)。最適フィ
ルム厚は、実際に使用されるレーザ波長、接着材層50
の材質、基板30および40の材質などが具体的に決定
された後、複数サンプルを用いて実験的に決定するのが
実用的といえる。この決定は、たとえば記録層10およ
び20双方からの読取信号のC/N(キャリア対雑音
比)がともに所望値以上となり、かつ基板30および4
0の貼合せ強度が十分取れるように決定される。
【0037】図1および図2の貼合せ光ディスクODの
物理的なパラメータとしては、たとえば以下のものを採
用できる。
【0038】[外径] 12センチディスクの場合>120.00±0.30mm 8センチディスクの場合> 80.00±0.30mm [中心孔70] 12センチ/8センチ共通>15.00+0.15mm、-
0.00mm [貼合せ後の厚さ] 12センチ/8センチ共通>1.20+0.30mm、-
0.06mm [ディスククランプエリア内径] 12センチ/8センチ共通>最大22.0mm [ディスククランプエリア外径] 12センチ/8センチ共通>最小33.0mm [ディスククランプエリアの厚さ] 12センチ/8センチ共通>1.20+0.20mm、-
0.10mm [貼合せ後のディスク重量] 12センチディスクの場合>13g〜20g 8センチディスクの場合> 6g〜 9g [貼合せ後のディスクの慣性モーメント] 12センチディスクの場合>最大0.040g・m2 8センチディスクの場合>最大0.010g・m2 [貼合せ後のディスクのダイナミックバランス] 12センチディスクの場合>最大0.010g・m 8センチディスクの場合>最大0.0045g・m 図3は、図2に示すような構成を持つ貼合せ2層光ディ
スクODの基板30または40に金薄膜(第1情報記録
層)10またはアルミニウム・モリブデン合金薄膜(第
2情報記録層)20を形成するスパッタリング装置の概
要を示している。
【0039】真空容器100内の天井近傍には、ポリカ
ーボネート基板30(または40)支持用の円盤状回転
基台102が、回転面が水平になるように配設されてい
る。回転基台102の下面に基板30(40)が支持さ
れ、モータ110により回転されるようになっている
(回転させない実施形態もあり得る)。
【0040】真空容器100内の底部近傍には、上方の
回転基台102と対向するように、スパッタリング源が
配置されたアノード板104が配設される。このスパッ
タリング源は、光ディスクODのレーザ光反射層10を
構成する材料(金)、またはレーザ光反射層20を構成
する材料(アルミニウム、モリブデンなど)で構成され
る。
【0041】回転基台(カソード板)102は接地され
る。アノード板104には、RFスパッタの場合、高周
波電源装置112が接続される。(DCスパッタの場合
なら直流電源装置112が接続される。)スパッタリン
グが行われる際は、電源装置112の出力電圧が、接地
されたカソード板102とアノード板104との間に印
加される。
【0042】真空容器100は、ガス排気ポート113
を介して排気装置114に接続される。排気装置114
により十分に排気(マイクロトールレベル)された真空
容器100へは、スパッタリング実行時に、ガス導入ポ
ート115および制御バルブ118を介して、アルゴン
ガスボンベ116から、スパッタリングガスとしてのア
ルゴンガス(不活性ガス)が微量注入(ミリトールレベ
ル)される。アルゴンガスの注入量は、真空容器100
に取り付けられた内圧センサ(真空計)108によりチ
ェックされる。
【0043】基板回転モータ110、スパッタリング用
電源装置112、排気装置114および制御バルブ11
8は、スパッタリング制御装置120内部のCPUによ
り、コンピュータコントロールされる。
【0044】アノード板104に配置されたスパッタリ
ング源(金)の上方には、膜厚計測機能を持つモニタ装
置106が設けられている。制御装置120のCPU
は、モニタ装置106によって、スパッタリング源から
基板30(40)へのスパッタ量をモニタする。すなわ
ち、制御装置120のCPUは、基板30(40)にス
パッタされた薄膜をモニタしながら、薄膜層10(2
0)が所定の組成となるように(あるいは所定の膜厚に
なるように)、電源装置112からアノード板104へ
の高周波電力を調節するようにプログラムされる。
【0045】図4は、図3の装置を用いて貼合せ2層光
ディスクOD用の第1情報記録層10を形成する手順を
説明するフローチャートである。この手順に対応するプ
ログラムは、図3のスパッタリング制御装置120の内
部CPUにより実行される。
【0046】すなわち、制御装置120は、内圧センサ
108を用いて真空容器100の内圧を監視しながら排
気装置114を運転して、真空容器100をたとえば5
マイクロトール以下まで排気する(ステップST10;
ステップST12ノー)。その後、制御装置120は、
内圧センサ108を用いて真空容器100の内圧を監視
しなが制御バルブ118を開閉制御して、真空容器10
0内に5ミリトール以下のアルゴンガスを導入する(ス
テップST14;ステップST16ノー)。
【0047】こうして導入された低圧アルゴンガスをス
パッタリングガスとして用いて、金のスパッタリングが
開始される。
【0048】すなわち、制御装置120は、基板30が
取り付けられたカソード板102をモータ110により
回転させつつ(ステップST18)、スパッタリング源
(ここでは金)に対して、所定時間、所定電力を印加し
て(ステップST20)、所定の膜厚のレーザ光反射層
10を形成する(ステップST22イエス)。
【0049】なお、上記実施の形態では、スパッタリン
グ中に基板30を回転させているが、薄膜10の膜厚の
ばらつきが所定値以内に収まるときは、スパッタリング
中に基板30を回転させなくても良い。
【0050】また、上記実施の形態では、ターゲット材
の上方に基板30を配設するアップスパッタの場合で説
明を行ったが、ターゲット材の側方に基板30を配設す
るサイドスパッタ法を採用しても良い。
【0051】[実験例]排気装置114により真空容器
100の内圧を1マイクロトール(μ Torr)台まで下
げ、次いでアルゴンガスを注入してアルゴンガス圧を所
定値に設定した。設定したアルゴンガス圧とスパッタ形
成された金薄膜10の形成状態と、そのアルゴン含有量
との関係は、以下のようになった。
【0052】 アルゴンガス圧(m Torr) 金薄膜の形成状態 含有アルゴン量(at %) 9 島状 5 8 島状 5 7 島状 4 6 ほぼ均一 3 5 均一 2 4 均一 2 3 均一 1 2 均一 1 1 均一 1 アルゴン圧を5ミリトール以下にすると金薄膜10中の
含有アルゴン量が2at%以下となって均一な薄膜(膜
厚11nm〜14nm)が得られる。
【0053】図5は、図3の装置を用いて貼合せ2層光
ディスクOD用の第2情報記録層20を形成する手順を
説明するフローチャートである。この手順に対応するプ
ログラムも、図3のスパッタリング制御装置120のC
PUにより実行できる。
【0054】すなわち、制御装置120は、内圧センサ
108を用いて真空容器100の内圧を監視しながら排
気装置114を運転して、真空容器100をたとえば5
マイクロトール以下まで排気する(ステップST30;
ステップST32ノー)。その後、制御装置120は、
内圧センサ108を用いて真空容器100の内圧を監視
しなが制御バルブ118を開閉制御して、真空容器10
0内に5ミリトール以下のアルゴンガスを導入する(ス
テップST34;ステップST16ノー)。
【0055】こうして導入された低圧アルゴンガスをス
パッタリングガスとして用いて、金のスパッタリングが
開始される。
【0056】すなわち、制御装置120は、基板40が
取り付けられたカソード板102をモータ110により
回転させつつ(ステップST38)、各スパッタリング
源(ここではアルミニウムとモリブデン)に対して、層
構成の順番(アルミニウム、次にモリブデン)に、所定
時間、所定電力を印加して(ステップST40)、所定
の膜厚のレーザ光反射層20を形成する(ステップST
42イエス)。
【0057】なお、上記実施の形態では、スパッタリン
グ中に基板40を回転させているが、薄膜20の膜厚の
ばらつきが所定値以内に収まるときは、スパッタリング
中に基板40を回転させなくても良い。
【0058】また、上記実施の形態では、ターゲット材
の上方に基板40を配設するアップスパッタの場合で説
明を行ったが、ターゲット材の側方に基板40を配設す
るサイドスパッタ法を採用しても良い。
【0059】また、図5では図3の装置を利用したスパ
ッタリング法による場合を例にとって説明したが、層2
0は真空蒸着法でも形成できる。
【0060】図6は、図4および図5の手順を経て得ら
れた半ディスク状態の基板30および40が張り合わさ
れて貼合せ2層光ディスクODが完成するまでの過程
(a)〜(d)を説明する図である。
【0061】図7は、貼合せディスクODの製造過程で
出てくる余分な接着剤を回収する装置の構成例である。
(図7bは図7aの7b−7b線に沿った部分断面を示
している。) また、図8は、図6の貼合せディスクの製造過程に対応
した手順を説明するフローチャートである。以下、順を
追って説明する。
【0062】図6(a)>まず、第1情報記録層(金薄
膜)10が上になるように、ポリカーボネート基板(貼
合せ光ディスクODの片割れ)30がスピンテーブル2
00の位置合わせピン202に挿通される。その後、厚
さ50μmのフィルムスペーサ60が位置合わせピン2
02に挿通される。
【0063】基板30がスピンテーブル200に密着
し、スペーサ60が基板30に密着したあと、低粘度の
紫外線硬化性接着剤220が適量塗布(または点滴)さ
れる(図8のステップST50)。
【0064】この接着剤220としては、粘度300〜
800mPa・s(ミリパスカル秒)程度の、紫外線
(UV)硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、嫌気性硬化型
接着剤などが適当である。
【0065】図6(b)>接着剤220を所定量塗布ま
たは点滴後(ステップST52イエス)、直ちに、第2
情報記録層(アルミニウム・モリブデン合金薄膜)20
が下になるように、ポリカーボネート基板(貼合せ光デ
ィスクODのもう一方の片割れ)40がスピンテーブル
200の位置合わせピン202に挿通される(ステップ
ST54)。基板40は、基板30上に塗布された接着
剤220を押し広げるように基板30に密着される。
(この密着後は、格別な力を加えて基板40を基板30
側に押しつけることはしない。) 基板30と基板40との間で押し広げられた接着剤22
0の薄い皮膜(後の接着剤層50)中に気泡(または微
細なごみ・ちり・ほこり)が混入する可能性が一番高い
のは、このときである。このときの基板30と基板40
との間隔は、スペーサ60の厚み(50μm)より大き
くなっており、基板間には余分な接着剤220とともに
若干の気泡・ごみ等が挟まっている可能性がある。
【0066】図6(c)>基板40を基板30に密着さ
せたあと、スピンテーブル200を所定速度(100〜
2000rpm程度;必ずしも定速回転である必要はな
く、可変速でも良い)で高速回転させる(ステップST
58)。すると基板30と基板40の間の余分な接着剤
220が気泡・ごみ等とともに高速回転の遠心力により
外部へはじき出される。
【0067】図7(a)(b)>外部へはじき出された
気泡・ごみ等を含む余分接着剤220は、一部が接着剤
飛散防止フェンス300でブロックされる(ステップS
T58の実行中)。この高速回転が所定時間(10秒程
度;この数値はケースバイケースで変わり得る)継続さ
れたあと(ステップST60イエス)、スピンテーブル
200の回転速度が低速回転(たとえば6rmp程度)
に変更される(ステップST61)。この時点で、基板
30および40の間に、厚さが50μm程度で均一な気
泡の無い接着剤層50が残留している。このとき、基板
30と基板40の合計厚はほぼ1.2mmになってい
る。
【0068】ところで、高速回転により余分接着剤22
0が外へはじき出されたあとの貼合せディスクOD(3
0+40)の外周端部には、若干の未硬化接着剤220
が付着している。この外周端部付着接着剤220を取り
除くために、まず吸引ポンプ500が作動開始する(ス
テップST62)。吸引ポンプ500の作動中にスピン
テーブル200が低速回転(6rmp程度)することに
より、貼合せディスクODの外周に付着した余分な接着
剤220がポンプ500側に回収される。
【0069】貼合せディスクODの外周に付着した余分
な接着剤220の回収が済むと、スピンテーブル200
の回転が停止され、吸引ポンプ500が停止される(ス
テップST63)。
【0070】なお、貼合せディスクODの外周に付着し
た余分な接着剤220はポンプ500からのエアチュー
ブ502を介して生成される吸引空気流により回収容器
400に回収される。その際、エアチューブ502側へ
流れ込もうとする接着剤220は接着剤通過阻止フィル
タ302により阻止されるから、接着剤220がポンプ
500に流入することはない。その代わり、フィルタ3
02は定期的に交換あるいはクリーニングされる。
【0071】図6(d)>均一で気泡の無い接着剤層5
0が残留した貼合せ光ディスクODは、紫外線ランプ2
30により紫外線照射を受ける(ステップST64)。
所定時間の紫外線照射が済むと(ステップST66イエ
ス)、層50を構成する接着剤220は実用強度まで硬
化する。これにより基板30と基板40は完全に一体化
し、2層構造の貼合せ光ディスクODが完成する。
【0072】なお、図8のステップST50〜ST60
の工程において、高速回転するモータ210の回転速度
およびその高速回転持続期間は、複数サンプルを用いた
実験によって、接着剤層50内に気泡が残留せずかつそ
の厚さが50±5μmに収まるような値に選ぶことがで
きる。
【0073】また、スピンテーブル200の直径は、製
造される光ディスクODの外径(通常120mmまたは8
0mm)よりも多少小さくしておく。スピンテーブル2
00の直径を光ディスクODの外径より小さくしておけ
ば、貼合せディスクODの外周から漏れ出た接着剤22
0がディスクODとスピンテーブル200のテーブル面
との間に流れ込むことを、防止できる。
【0074】具体的に例示すると、直径120mm規格
の貼合せ光ディスク(5インチディスク)ODに対して
はスピンテーブル200の直径を例えば115〜117
mm程度とし、直径80mm規格の貼合せ光ディスク
(3.5インチディスク)ODに対してはスピンテーブ
ル200の直径を例えば75〜77mm程度とすれば良
い。同様に、2.5インチディスク(直径63mm)も
そのサイズに応じてスピンテーブルの直径が選択され
る。
【0075】図9は、図2の片面読取型貼合せ2層ディ
スクの変形例であって、貼合せ光ディスクODの情報記
録層を4層構成とした場合の部分断面をデフォルメして
示している。
【0076】ここでは、情報記録層10bが形成された
基板30上に第1透明層51を介して情報記録層10a
が形成され(2層構造)、情報記録層20bが形成され
た基板40上に第2透明層52を介して情報記録層20
aが形成されている(2層構造)。そして、基板30の
層10a側面と基板40の層20a側面とが接着剤層5
0(接着剤220)を介して接着される。
【0077】層10aと層10bとの間のディスク中心
部にはラベルとして利用できる第1スペーサ61が配置
され、層20aと層20bとの間のディスク中心部には
やはりラベルとして利用できる第2スペーサ62が配置
されている。
【0078】図9の実施形態では、情報記録層10aお
よび10bの読取が下側からの読取レーザ光RL1によ
り行われ、情報記録層20aおよび20bの読取が上側
からの読取レーザ光RL2により行われる。
【0079】図10は、図2の片面読取型貼合せ2層デ
ィスクの他の変形例であって、貼合せ光ディスクODの
情報記録層を3層構成とした場合の部分断面をデフォル
メして示している。
【0080】こでは、情報記録層10bが形成された基
板30上に第1透明層51を介して情報記録層10aが
形成され(2層構造)、基板40上に情報記録層20a
が形成されている(単層構造)。そして、基板30の層
10a側面と基板40の層20a側面とが接着剤層50
(接着剤220)を介して接着される。
【0081】層10aと層10bとの間のディスク中心
部にはラベルとして利用できる第1スペーサ61が配置
されている。
【0082】図10の実施形態では、情報記録層10a
および10bの読取は下側からの読取レーザ光RL1に
より行なうことができ、情報記録層20aおよび10a
の読取は上側からの読取レーザ光RL2により行なうこ
とができる。
【0083】なお、図10の実施形態において、上側読
取レーザ光RL2で情報記録層10aおよび20aの双
方から読取を行なうときは、層20aを、厚手のアルミ
ニウム系金属薄膜ではなく、厚さ13nm前後の金薄膜
で形成すると良い。
【0084】図11は、図2の片面読取型貼合せ2層デ
ィスクのさらに他の変形例であって、貼合せ光ディスク
ODの情報記録層を1層構成とした場合の部分断面をデ
フォルメして示している。
【0085】図11の実施形態では、図2の情報記録層
20が情報記録されないダミー層20dで置換されてい
る。ディスクODに格納しようとする総データ量が情報
記録層10に完全に収まるときは、図11の実施形態を
利用できる(情報記録層10だけでも約5Gバイトの記
憶容量を確保できる。)ダミー層20dは、実質的な内
容を持たない一定の情報パターンで塗りつぶされたアル
ミニウム系金属薄膜で構成できる。(ここで、「実質的
な内容を持たない一定の情報パターンで塗りつぶされ
た」とは、本当に何も記録されていない場合だけでな
く、データ「0」あるいはデータ「1」などの単調なデ
ータで記録面が書き潰されている場合も含む。) 図12は、図11の構成を変形して得られるもので、貼
合せ光ディスクODの情報記録層を1層構成とした場合
の部分断面をデフォルメして示している。
【0086】図12の実施形態では、図2の情報記録層
20が、ラベルパターンを持つダミー兼ラベル層20d
bで置換されている。最初に情報記録層10の一部を読
み取ることでこの光ディスクODが貼合せ1層ディスク
であることが特定されるようになっておれば、このディ
スクODの再生装置は、ダミー兼ラベル層20dbへ情
報アクセスに行かないように初期設定可能である。この
場合、ダミー兼ラベル層20dbは読取レーザ光RLを
反射しなくても良いから、ダミー兼ラベル層20dbの
材料選択の幅が広がる。具体例をあげれば、ラベルパタ
ーンが印刷されたポリカーボネートフィルムをダミー兼
ラベル層20dbとして利用することができる。
【0087】なお、図11および図12の実施形態にお
いて、ダミー層20dあるいは20dbの厚みは特に管
理する必要はないが、このダミー層20dあるいは20
dbの厚さを含めた基板40の厚さは、所定値(0.6
mm)に管理される。
【0088】ところで、図2の片面読取型貼合せ2層デ
ィスクODでは第2基板40側から読取を行わないの
で、基板40の面上にラベルLBを配置することができ
た。しかし、図9または図10の構成では基板30およ
び基板40の両方から読取を行なうため、図2に示すよ
うな広面積なラベルLBをディスクODに設けることが
できない。
【0089】このような場合は、ポリカーボネート基板
30および40が透明であることを利用して、基板30
および40に挟まれたスペーサ60に、ディスクの記録
情報に関係した文字・パターン等を印刷しておく。そう
すれば、視覚的な記載情報量に限度はあるが、ディスク
中央のスペーサ60部分をディスクラベルとして利用す
ることができる。
【0090】図2、図9、および図10のいずれの実施
形態においても、貼合せ多層光ディスクODの全厚は
1.2mmに管理されている。そのため、透明層51が
存在する図9または図10の基板30自体の厚み(0.
6mm弱)は、透明層51が存在しない図2の基板30
自体の厚み(およそ0.6mm)よりも、透明層51の
厚さ(およそ50μm)分少なくなる。同様に、透明層
52が存在する図9の基板40自体の厚み(0.6mm
弱)は、透明層52が存在しない図2または図10の基
板40自体の厚み(およそ0.6mm)よりも、透明層
52の厚さ(およそ50μm)分少なくなる。いずれに
せよ、基板30および40の厚さは(標準値は0.6m
m)実施形態の内容に応じて適宜修正されて良い。
【0091】また、一実施の形態では第2情報記録層2
0としてアルミニウム・モリブデン合金薄膜を使用した
が、この発明はこれに限定されない。この発明の実施の
形態によっては、第2情報記録層20として、純アルミ
ニウム層、金層、モリブデン以外の高融点・高強度であ
って耐酸化性にも優れた高融点金属(タングステン、タ
ンタル、ニッケル、コバルト、白金、クロム、チタンな
ど)とアルミニウムの合金層などが実用的に利用できる
場合があり得る。ただし、第1情報記録層10の材料と
しては、使用する特定波長のレーザ光に対して、薄膜化
したときに金と同程度のレーザ光反射率・レーザ光透過
率を示すもの(金合金、銅、銀、黄銅、銅・亜鉛合金、
銅・アルミニウム合金など)に限定される。
【0092】上記説明では、紫外線硬化性樹脂層(接着
層)50の厚みとして50μmを例示したが、図1の貼
合せディスクODが読出専用ディスク(DVD−RO
M)の場合は、この厚みを40μm〜70μmの範囲か
ら選択すると良い。図1の貼合せディスクODが読み書
き両用ディスク(DVD−RAM)の場合は、接着層5
0の厚みは読出専用の場合よりも薄い方が良い。その場
合は、接着層50の厚みを20μm〜40μmの範囲か
ら選択すれば良い。
【0093】また、光ディスクODの外形サイズとして
5インチタイプ(直径120mm)と3.5インチタイ
プ(直径80mm)を例示したが、2.5インチタイプ
(直径63mm)その他のサイズの貼合せ光ディスクに
この発明を利用することも可能である。その場合、ディ
スクサイズ、ディスク材料、ディスク用途(ROMかR
AMか)、接着材の種類、その他の条件に応じて、最適
の接着層厚(つまりはスペーサ60の厚さ)を決定すれ
ば良い。
【0094】また、上記説明では、スペーサ60として
ディスクと相似のフィルムリングを例示したが、スペー
サ60の形はリング形に限定されない。スペーサ60の
内側孔は図6の位置合わせピン202が挿通されたとき
に位置決めさえできればよいのだから、ピン202が直
径15mmの円柱であればスペーサ60の内側孔を3角
形以上の多角形にしても良い(その内接円の直径が15
mmより僅かに大きくなるようにする)。同様に、スペ
ーサ60の外形は、その外接円の直径が図1の情報記録
層の領域に及ばない限り、任意の多角形としても良い。
たとえば、直径33mmの円に外接する6角形の外形
と、直径15mmの円に内接する8角形の内形を持つ多
角形フィルム(たとえば厚さ50μm)をスペーサ60
として用いることができる。スペーサ60にディスク記
録情報(文字、記号、または絵)を印刷する場合、スペ
ーサ60を円形リングに限定しない方が(主に意匠上
で)商品価値が上がることがある。
【0095】図13は、波長650nmのコヒーレント
光を読取に用い、図2のような1基板/1記録層の基板
対(30、40)を用いる場合において、貼合せに用い
る基板(30または40)の厚み(縦軸)の許容幅が基
板材料の屈折率(横軸)に応じてどのように変化するか
を例示したグラフである。
【0096】このグラフにおいて、基板の屈折率が1.
45なら、基板厚が上限0.643(点P01)から下
限0.583(点P03)の範囲内に収まるように管理
される(中心値は点P02の0.615mm)。たとえ
ばポリカーボネート製基板の屈折率が1.56なら、基
板厚が上限0.630(点P11)から下限0.570
(点P13)の範囲内に収まるように管理される(中心
値は点P12の0.600mm)。基板の屈折率が1.6
5なら、基板厚が上限0.630(点P21)から下限
0.570(点P23)の範囲内に収まるように管理さ
れる(中心値は点P02の0.600mm)。
【0097】この発明の実施形態では、このグラフ中の
点P01〜点P23で囲まれる範囲に収まったポリカー
ボネート製等の透明基板(30、40)が採用される。
【0098】図14は、波長650nmのコヒーレント
光を読取に用い、図9のような1基板/2記録層の基板
対(30、40)を用いる場合において、貼合せに用い
る基板(30または40)の厚み(縦軸)の許容幅が基
板材料の屈折率(横軸)に応じてどのように変化するか
を例示したグラフである。
【0099】このグラフにおいて、基板の屈折率が1.
45なら、基板厚が上限0.653(点Q01)から下
限0.563(点Q03)の範囲内に収まるように管理
される。基板の屈折率が1.56なら、基板厚が上限0.
640(点Q11)から下限0.550(点Q13)の
範囲内に収まるように管理される(中心値はおよそ0.
595mm)。基板の屈折率が1.65なら、基板厚が
上限0.640(点Q21)から下限0.550(点Q2
3)の範囲内に収まるように管理される。
【0100】この発明の実施形態では、このグラフ中の
点Q01〜点Q23で囲まれる範囲に収まったポリカー
ボネート製等の透明基板(30、40)が採用される。
【0101】図9のように1基板あたり2層の情報記録
層(10a、10b;または20a、20b)を形成す
る場合では、情報記録層間に樹脂層(51、52)が設
けられるため、この層間樹脂層(51、52)の厚みを
見込んで、基板厚が薄目に選択される(図13では中心
厚が0.600mmであるのに対して図14では中心厚
が0.595mm)。
【0102】<まとめ> (1)情報記録層が形成された第1基板と同心状に所定
厚のスペーサを配置し;前記スペーサが配置された側の
前記第1基板の面上に接着剤を所定量供給し;前記接着
剤が供給された前記第1基板の面に第2の基板を接触さ
せ;前記スペーサの配置位置を中心にして前記第1基板
および第2基板を回転させ、この回転により前記第1基
板と前記第2基板との間に挟まれた前記接着剤を外部に
はじき飛ばすことにより、前記第1基板と前記第2基板
との間に、前記スペーサの厚さで規制される厚みの接着
剤層を残すようにしたことを特徴とする貼合せ情報記録
媒体の製造方法。
【0103】(2)前記接着剤は紫外線硬化型接着剤を
含み、前記接着剤層が残った前記第1基板と前記第2基
板との貼合せ物体に紫外線を照射することにより、前記
接着剤層を硬化させるようにしたことを特徴とする
(1)の製造方法。
【0104】(3)情報記録層が形成された第1基板と
同心状に所定厚のスペーサを配置し;前記スペーサが配
置された側の前記第1基板の面上に接着剤を所定量供給
し;前記接着剤が供給された前記第1基板の面に第2の
基板を接触させ;前記スペーサの配置位置を中心にして
前記第1基板および第2基板を回転させ、この回転によ
り前記第1基板と前記第2基板との間に挟まれた前記接
着剤を外部にはじき飛ばし、周囲の気圧により前記第1
基板と前記第2基板とを全面均一に圧接させ、回転中心
側へ侵入しようとする前記接着剤を前記スペーサにより
ブロックし、)前記スペーサの厚さにより保証される前
記第1基板と前記第2基板と間の隙間を介して、前記第
1基板と前記第2基板との間の気泡を外部に追い出し、
前記第1基板と前記第2基板との間に残留する前記接着
剤の層の厚みが、前記スペーサの厚さで規制される一定
厚となるようにしたことを特徴とする貼合せ情報記録媒
体の製造方法。
【0105】(4)前記接着剤は紫外線硬化型接着剤を
含み、前記接着剤の層が残った前記第1基板と前記第2
基板との貼合せ物体に紫外線を照射することにより、前
記接着剤の層を硬化させるようにしたことを特徴とする
(3)の製造方法。
【0106】(5)コヒーレントな光の一部を反射しそ
の残部を通過させる第1情報記録層が形成されるもので
あって、一定の外形、一定の内形および一定の厚さを持
つ孔開き円盤状の第1基板を用意し;前記コヒーレント
な光の残部を反射する第2情報記録層が形成されるもの
であって、一定の外形、一定の内形および一定の厚さを
持つ孔開き円盤状の第2基板を用意し;前記第1情報記
録層の形成面側に、前記第1基板の内形と同心状に、所
定外形、所定内形および所定厚を持つリング状のスペー
サを配置し;前記第1基板の第1情報記録層の形成面上
に接着剤を所定量塗布または点滴し;前記第1基板と前
記第2基板とが同心状となるように、前記接着剤が塗布
または点滴された前記第1基板の面に対して前記第2の
基板の第2情報記録層の形成面を接触させ;前記リング
状スペーサの中央位置を回転中心として前記第1基板お
よび第2基板を回転させ、この回転により前記第1基板
と前記第2基板との間に挟まれた前記接着剤を外部には
じき飛ばし、周囲の気圧により前記第1基板と前記第2
基板とを全面均一に圧接させ、回転中心側へ侵入しよう
とする前記接着剤を前記スペーサによりブロックし、前
記スペーサの厚さにより保証される前記第1基板と前記
第2基板と間の隙間を介して、前記第1基板と前記第2
基板との間の気泡を外部に追い出し、前記第1基板と前
記第2基板との間に残留する前記接着剤の層の厚みが、
前記スペーサの厚さで規制される一定厚となるようにし
たことを特徴とする貼合せ情報記録媒体の製造方法。
【0107】(6)コヒーレントな光の一部を反射しそ
の残部を通過させる第1情報記録層が形成されるもので
あって、一定の外形、一定の内形および一定の厚さを持
つ孔開き円盤状の第1基板を用意し;前記コヒーレント
な光の残部を反射する第2情報記録層が形成されるもの
であって、一定の外形、一定の内形および一定の厚さを
持つ孔開き円盤状の第2基板を用意し;前記第2情報記
録層の形成面側に、前記第2基板の内形と同心状に、所
定外形、所定内形および所定厚を持つリング状のスペー
サを配置し;前記第2基板の第2情報記録層の形成面上
に接着剤を所定量塗布または点滴し;前記第1基板と前
記第2基板とが同心状となるように、前記接着剤が塗布
または点滴された前記第2基板の面に対して前記第1基
板の第1情報記録層の形成面を接触させ;前記リング状
スペーサの中央位置を回転中心として前記第1基板およ
び第2基板を回転させ、この回転により前記第1基板と
前記第2基板との間に挟まれた前記接着剤を外部にはじ
き飛ばし、周囲の気圧により前記第1基板と前記第2基
板とを全面均一に圧接させ、回転中心側へ侵入しようと
する前記接着剤を前記スペーサによりブロックし、前記
スペーサの厚さにより保証される前記第1基板と前記第
2基板と間の隙間を介して、前記第1基板と前記第2基
板との間の気泡を外部に追い出し、前記第1基板と前記
第2基板との間に残留する前記接着剤の層の厚みが、前
記スペーサの厚さで規制される一定厚となるようにした
ことを特徴とする貼合せ情報記録媒体の製造方法。
【0108】(7)前記接着剤は紫外線硬化型接着剤を
含み、前記接着剤の層が残った前記第1基板と前記第2
基板との貼合せ物体に紫外線を照射することにより、前
記接着剤の層を硬化させるようにしたことを特徴とする
(5)〜(6)の製造方法。
【0109】(8)所定内形を持つ第1基板と、この所
定内形と同じかそれより大きな内形を持つ所定厚のスペ
ーサと、前記所定内形を持つ第2基板とを、前記第1基
板と前記第2基板との間に接着剤を挟んで、同心状に位
置決め保持する位置決め保持手段と;前記位置決め保持
手段により同心状に位置決め保持された前記第1基板、
スペーサおよび第2基板を、所定時間、前記接着剤が外
部に放出されるような速度で回転させる回転手段と;前
記回転手段の回転により前記接着剤の一部が外部に放出
された後に、前記第1基板および第2基板の間に前記ス
ペーサで規制される一定の厚さに残った前記接着剤の層
を硬化させる接着剤硬化手段とを備えたことを特徴とす
る貼合せ情報記録媒体の製造装置。
【0110】(9)前記位置決め保持手段は、前記第1
基板および第2基板の内形以下のサイズを持つ位置合わ
せピンと、前記第1基板または第2基板の片面を支える
スピンテーブルとを含み、前記スピンテーブルの外形サ
イズが、前記第1基板または第2基板の外形より小さく
その内形より大きな所定サイズに設定されることを特徴
とする(8)の製造装置。
【0111】(10)前記接着剤は紫外線硬化型接着剤
を含み、前記接着剤硬化手段が、前記第1基板および第
2基板の間の前記接着剤層に紫外線を照射する紫外線ラ
ンプを含むことを特徴とする(8)または(9)の製造
装置。
【0112】(11)前記回転手段の回転により外部に
放出された前記接着剤の一部を回収する接着剤回収手段
をさらに備えたことを特徴とする(8)〜(10)の製
造装置。
【0113】(12)第1の情報記録層が形成され、所
定の外形と所定内形と所定の厚みを持つ孔開き円盤状第
1基板と;第2の情報記録層が形成され、前記所定の外
形と前記所定内形と所定の厚みを持つ孔開き円盤状第2
基板と;特定の外形と特定の内形と所定の厚みを持ち、
前記第1基板および前記第2基板の間に同心状に挟まれ
るスペーサと;前記スペーサの位置を避けて前記第1基
板および前記第2基板の間に存在し、前記スペーサによ
って規制される一定の厚さを持つ接着剤層とを備えたこ
とを特徴とする貼合せ情報記録媒体。
【0114】(13)前記接着剤層の厚みが、前記第1
の情報記録層または前記第2の情報記録層から記録情報
を読み取るコヒーレント光の波長の10倍以上の所定範
囲に収まっていることを特徴とする(12)の貼合せ情
報記録媒体。
【0115】(14)前記スペーサに、前記第1の情報
記録層または前記第2の情報記録層の記録情報に関連し
た文字またはパターンが形成されていることを特徴とす
る(12)の貼合せ情報記録媒体。
【0116】(15)前記第1基板の外向き面または前
記第2基板の外向き面の上に、前記第1の情報記録層ま
たは前記第2の情報記録層の記録情報に関連した文字ま
たはパターンを含むラベルが形成されていることを特徴
とする(12)の貼合せ情報記録媒体。
【0117】(16)前記第1基板が、前記第1の情報
記録層に重なる第3の情報記録層を含むことを特徴とす
る(12)の貼合せ情報記録媒体。
【0118】(17)前記第1基板が、前記第1の情報
記録層に重なる第3の情報記録層を含み、前記第2基板
が、前記第2の情報記録層に重なる第4の情報記録層を
含むことを特徴とする(12)の貼合せ情報記録媒体。
【0119】(18)前記第1の情報記録層が膜厚およ
そ11nmないし14nmの金薄膜を含み、前記第2の
情報記録層がアルミニウム含有薄膜を含むことを特徴と
する(12)の貼合せ情報記録媒体。
【0120】(19)前記第1の情報記録層が膜厚およ
そ11nmないし14nmの金薄膜を含み、前記第2の
情報記録層が膜厚およそ40nm以上のアルミニウム・
高融点金属合金薄膜を含むことを特徴とする(12)の
貼合せ情報記録媒体。
【0121】(20)前記第1の情報記録層が膜厚およ
そ11nmないし14nmの金薄膜を含み、前記第2の
情報記録層が膜厚およそ40nm以上のアルミニウム・
高融点金属合金薄膜を含み、前記アルミニウム・高融点
金属合金薄膜における高融点金属の割合をおよそ1at
%ないし20at%に設定したことを特徴とする(1
2)の貼合せ情報記録媒体。
【0122】(21)前記第1基板の厚みはおよそ0.
6mmであり、前記第2基板の厚みはおよそ0.6mm
であり、前記スペーサの厚みは40〜70μmの範囲か
ら選択された所定値前後であることを特徴とする(1
2)〜(20)の貼合せ情報記録媒体。
【0123】(22)第1の情報記録層および第2の情
報記録層が第1スペーサの厚さに対応した間隔をおいて
形成され、所定の外形と所定内形と第1の厚みを持つ孔
開き円盤状第1基板と;第3の情報記録層および第4の
情報記録層が第2スペーサの厚さに対応した間隔をおい
て形成され、前記所定の外形と前記所定内形と第2の厚
みを持つ孔開き円盤状第2基板と;前記第1スペーサの
位置を避けて前記第1の情報記録層および前記第2の情
報記録層の間に存在し、前記第1スペーサで規制される
一定の厚さを持つ第1透明層と;前記第2スペーサの位
置を避けて前記第3の情報記録層および前記第4の情報
記録層の間に存在し、前記第2スペーサで規制される一
定の厚さを持つ第2透明層とを備えたことを特徴とする
貼合せ多層情報記録媒体。
【0124】(23)第1の情報記録層および第2の情
報記録層が第1スペーサの厚さに対応した間隔をおいて
形成され、所定の外形と所定内形と第1の厚みを持つ孔
開き円盤状第1基板と;第3の情報記録層および第4の
情報記録層が第2スペーサの厚さに対応した間隔をおい
て形成され、前記所定の外形と前記所定内形と第2の厚
みを持つ孔開き円盤状第2基板と;前記第1スペーサの
位置を避けて前記第1の情報記録層および前記第2の情
報記録層の間に存在し、前記第1スペーサで規制される
一定の厚さを持つ第1透明層と;前記第2スペーサの位
置を避けて前記第3の情報記録層および前記第4の情報
記録層の間に存在し、前記第2スペーサで規制される一
定の厚さを持つ第2透明層と;特定の外形と特定の内形
と特定の厚みを持ち、前記第1基板および前記第2基板
の間に挟まれる第3スペーサと;前記第3スペーサの位
置を避けて前記第1基板および前記第2基板の間に存在
し、前記第3スペーサで規制される一定の厚さを持つ接
着剤層とを備えたことを特徴とする貼合せ多層情報記録
媒体。
【0125】(24)第1の情報記録層および第2の情
報記録層が層間スペーサの厚さに対応した間隔をおいて
形成され、所定の外形と所定内形と第1の厚みを持つ孔
開き円盤状第1基板と;第3の情報記録層が形成され、
前記所定の外形と前記所定内形と第2の厚みを持つ孔開
き円盤状第2基板と;前記層間スペーサの位置を避けて
前記第1の情報記録層および前記第2の情報記録層の間
に存在し、前記層間スペーサで規制される一定の厚さを
持つ透明層とを備えたことを特徴とする貼合せ多層情報
記録媒体。
【0126】(25)第1の情報記録層および第2の情
報記録層が層間スペーサの厚さに対応した間隔をおいて
形成され、所定の外形と所定内形と第1の厚みを持つ孔
開き円盤状第1基板と;第3の情報記録層が形成され、
前記所定の外形と前記所定内形と第2の厚みを持つ孔開
き円盤状第2基板と;前記層間スペーサの位置を避けて
前記第1の情報記録層および前記第2の情報記録層の間
に存在し、前記層間スペーサで規制される一定の厚さを
持つ透明層と;特定の外形と特定の内形と特定の厚みを
持ち、前記第1基板および前記第2基板の間に挟まれる
基板間スペーサと;前記基板間スペーサの位置を避けて
前記第1基板および前記第2基板の間に存在し、前記基
板間スペーサで規制される一定の厚さを持つ接着剤層と
を備えたことを特徴とする貼合せ多層情報記録媒体。
【0127】(26)第1の情報記録層が形成され、所
定の外形と所定内形と所定の厚みを持つ孔開き円盤状第
1基板と;ダミー層が形成され、前記所定の外形と前記
所定内形と所定の厚みを持つ孔開き円盤状第2基板と;
特定の外形と特定の内形と所定の厚みを持ち、前記第1
基板および前記第2基板の間に同心状に挟まれるスペー
サと;前記スペーサの位置を避けて前記第1基板および
前記第2基板の間に存在し、前記スペーサによって規制
される一定の厚さを持つ接着剤層とを備えたことを特徴
とする貼合せ情報記録媒体。
【0128】(27)前記第2基板の外向き面の上に、
前記第1の情報記録層の記録情報に関連した文字または
パターンを含むラベルが形成されていることを特徴とす
る(26)の貼合せ情報記録媒体。
【0129】(28)第1の情報記録層が形成され、所
定の外形と所定内形と所定の厚みを持つ孔開き円盤状第
1基板と;前記第1の情報記録層の記録情報に関連した
文字またはパターンが記載されたダミー兼ラベル層が形
成され、前記所定の外形と前記所定内形と所定の厚みを
持つ孔開き円盤状第2基板と;特定の外形と特定の内形
と所定の厚みを持ち、前記第1基板および前記第2基板
の間に同心状に挟まれるスペーサと;前記スペーサの位
置を避けて前記第1基板および前記第2基板の間に存在
し、前記スペーサによって規制される一定の厚さを持つ
接着剤層とを備えたことを特徴とする貼合せ情報記録媒
体。
【0130】(29)波長が650nm前後あるいは6
35nm前後のコヒーレントな光の一部を反射しその残
部を通過させる第1情報記録層が形成されるものであっ
て、120mm前後あるいは80mm前後の一定外形
と、15mm前後の一定内形と、0.6mm前後の一定
厚を持つ孔開き円盤状の第1基板を用意し;前記コヒー
レントな光の残部を反射する第2情報記録層が形成され
るものであって、前記第1基板と実質的に同一形状を持
つ孔開き円盤状の第2基板を用意し;前記第1情報記録
層の形成面側に、前記第1基板の内形と同心状に、所定
外形、所定内形および所定厚を持つリング状のスペーサ
を配置し;前記第1基板の第1情報記録層の形成面上に
接着剤を所定量塗布または点滴し;前記第1基板と前記
第2基板とが同心状となるように、前記接着剤が塗布ま
たは点滴された前記第1基板の面に対して前記第2の基
板の第2情報記録層の形成面を接触させ;前記リング状
スペーサの中央位置を回転中心として前記第1基板およ
び第2基板を回転させ、この回転により前記第1基板と
前記第2基板との間に挟まれた前記接着剤を外部にはじ
き飛ばし、周囲の気圧により前記第1基板と前記第2基
板とを全面均一に圧接させ、回転中心側へ侵入しようと
する前記接着剤を前記スペーサによりブロックし、前記
スペーサの厚さにより保証される前記第1基板と前記第
2基板と間の隙間を介して、前記第1基板と前記第2基
板との間の気泡を外部に追い出し、前記第1基板と前記
第2基板との間に残留する前記接着剤の層の厚みが、前
記スペーサの厚さで規制される一定厚となるようにした
ことを特徴とする貼合せ情報記録媒体の製造方法。
【0131】(30)波長が650nm前後あるいは6
35nm前後のコヒーレントな光の一部を反射しその残
部を通過させる第1情報記録層が形成されるものであっ
て、120mm前後あるいは80mm前後の一定外形
と、15mm前後の一定内形と、0.6mm前後の一定
厚を持つ孔開き円盤状の第1基板を用意し;前記コヒー
レントな光の残部を反射する第2情報記録層が形成され
るものであって、前記第1基板と実質的に同一形状を持
つ孔開き円盤状の第2基板を用意し;前記第2情報記録
層の形成面側に、前記第2基板の内形と同心状に、所定
外形、所定内形および所定厚を持つリング状のスペーサ
を配置し;前記第2基板の第2情報記録層の形成面上に
接着剤を所定量塗布または点滴し;前記第1基板と前記
第2基板とが同心状となるように、前記接着剤が塗布ま
たは点滴された前記第2基板の面に対して前記第1基板
の第1情報記録層の形成面を接触させ;前記リング状ス
ペーサの中央位置を回転中心として前記第1基板および
第2基板を回転させ、この回転により前記第1基板と前
記第2基板との間に挟まれた前記接着剤を外部にはじき
飛ばし、周囲の気圧により前記第1基板と前記第2基板
とを全面均一に圧接させ、回転中心側へ侵入しようとす
る前記接着剤を前記スペーサによりブロックし、前記ス
ペーサの厚さにより保証される前記第1基板と前記第2
基板と間の隙間を介して、前記第1基板と前記第2基板
との間の気泡を外部に追い出し、前記第1基板と前記第
2基板との間に残留する前記接着剤の層の厚みが、前記
スペーサの厚さで規制される一定厚となるようにしたこ
とを特徴とする貼合せ情報記録媒体の製造方法。
【0132】(31)前記接着剤は紫外線硬化型接着剤
を含み、前記接着剤の層が残った前記第1基板と前記第
2基板との貼合せ物体に紫外線を照射することにより、
前記接着剤の層を硬化させるようにしたことを特徴とす
る(29)〜(30)の製造方法。
【0133】(32)コヒーレントな光の一部を反射し
その残部を通過させる第1情報記録層が形成されるもの
であって、一定の外形、一定の内形および一定の厚さを
持つ孔開き円盤状の第1基板を用意し;前記コヒーレン
トな光の残部を反射する第2情報記録層が形成されるも
のであって、一定の外形、一定の内形および一定の厚さ
を持つ孔開き円盤状の第2基板を用意し;前記第2基板
の第2情報記録層の形成面上に接着剤を所定量塗布また
は点滴し;前記第1基板と前記第2基板とが同心状とな
るように、前記接着剤が塗布または点滴された前記第2
基板の面に対して前記第1基板の第1情報記録層の形成
面を接触させ;前記第1基板および第2基板を回転さ
せ、この回転により前記第1基板と前記第2基板との間
に挟まれた前記接着剤を外部にはじき飛ばし、周囲の気
圧により前記第1基板と前記第2基板とを全面均一に圧
接させ、前記スペーサの厚さにより保証される前記第1
基板と前記第2基板と間の隙間を介して、前記第1基板
と前記第2基板との間の気泡を外部に追い出し、前記第
1基板と前記第2基板との間に残留する前記接着剤の層
の厚みが、一定厚となるようにしたことを特徴とする貼
合せ情報記録媒体の製造方法。
【0134】(33)前記接着剤は紫外線硬化型接着剤
を含み、前記接着剤の層が残った前記第1基板と前記第
2基板との貼合せ物体に紫外線を照射することにより、
前記接着剤の層を硬化させるようにしたことを特徴とす
る(32)の製造方法。
【0135】(34)第1の情報記録層が形成され、1
20mmまたは80mmの外径と15mmの内径と0.
6mmの厚みを持つポリカーボネート製孔開き円盤状第
1基板と;第2の情報記録層が形成され、前記第1基板
と同じ外径、内径および厚みを持つを持つポリカーボネ
ート製孔開き円盤状第2基板と;特定の外形と、特定の
内形と、40μmないし70μmの範囲から選択された
所定の厚みを持ち、前記第1基板および前記第2基板の
間に同心状に挟まれるスペーサと;前記スペーサの位置
を避けて前記第1基板および前記第2基板の間に存在
し、前記スペーサによって規制される一定の厚さを持つ
紫外線硬化性樹脂層とを備えたことを特徴とする貼合せ
光ディスク。
【0136】(35)第1の情報記録層が形成され、1
20mmまたは80mmの外径と15mmの内径と0.
6mmの厚みを持つポリカーボネート製孔開き円盤状第
1基板と;第2の情報記録層が形成され、前記第1基板
と同じ外径、内径および厚みを持つを持つポリカーボネ
ート製孔開き円盤状第2基板と;特定の外形と、特定の
内形と、20μmないし40μmの範囲から選択された
所定の厚みを持ち、前記第1基板および前記第2基板の
間に同心状に挟まれるスペーサと;前記スペーサの位置
を避けて前記第1基板および前記第2基板の間に存在
し、前記スペーサによって規制される一定の厚さを持つ
紫外線硬化性樹脂層とを備えたことを特徴とする貼合せ
光ディスク。
【0137】<実施の形態の効果>この発明の実施の形
態によれば、2枚の貼合せ基板間に接着剤層厚規定機能
を持つスペーサ60を設けるようにしたことで、以下の
効果が得られる。
【0138】(1)2枚の基板30および40は、高速
回転されることにより、スペーサ60の厚み(50μ
m)で規制される間隔を保ちつつ、基板間のごみ・気泡
などが余分な接着剤220とともに外部へ吹き飛ばされ
る。この高速回転時において、両基板30および40間
から接着剤220の余分が外部に吹き飛ばされると両基
板間の圧力が下がり、両基板30および40は周囲の気
圧(通常は大気圧)により押しつぶされる方向の力を全
面均一に受ける。このとき、両基板30および40の間
隔はスペーサ60の厚さ(50μm)以下には狭まら
ず、結局は両基板30および40間の接着剤220が作
る接着剤層50の厚さを、スペーサ60の厚さで規制さ
れる所定範囲(たとえば50±5μm)に管理できるよ
うになる。
【0139】(2)この発明のようにスペーサ60を用
いれば、貼合せ両基板30および40を十分高速に回転
させても両基板間の接着剤層厚が薄くなりすぎることが
ないので、回転速度の上限の制限がなくなる。このこと
から、余裕を見た十分な高速回転により、貼合せ両基板
30および40間の接着剤層50内部に残留する気泡や
ごみ等を余分な接着剤220とともに完全に外部へ吹き
飛ばすことが可能になる。すなわち、高速回転の回転数
を厳密に特定値に制御しなくても厚みムラのほとんどな
い接着剤層50を得ることができる。このことから、貼
合せ後の厚さ方向の寸法に正確さが要求される貼合せデ
ィスクを高い歩留まりで大量生産でき、その製造コスト
を単板ディスクと大差ないレベルまで抑えることができ
る。
【0140】(3)互いに接着された第1基板30およ
び第2基板40の間に存在する接着剤層50の厚さがス
ペーサ60で規制される厚さでほぼ均一(50±5μm
程度)に収まるから、接着剤層50の厚さムラに起因す
る読取エラーの発生率は実用上問題ないレベルまで抑え
込むことができる。
【0141】(4)接着剤層厚規定機能を持つスペーサ
60は、文字・パターン等が書き込まれた極薄のラベル
フィルムでも良い。このラベルフィルムは、情報記録面
上にラベルを設けることができない両面読取型の貼合せ
光ディスクに、ディスクラベルとして利用できる。
【0142】(5)スペーサ60があるために、接着層
50の厚みを所定範囲に管理しつつそこから気泡を完全
に除去する高速回転処理が可能となったことから、接着
層内残留気泡に起因する接着層の強度低下なくなる。こ
のため、落下衝撃などにより貼合せディスク基板が剥が
れてしまうことを防止できる。
【0143】(6)2枚の貼合せ基板(30、40)の
一方(30)にしか情報記録層(10)が無い場合は、
貼合せ基板の他方(40)に情報記録層(10)に対応
するダミー層(20d)が設けられている。このよう
に、一方基板(30)および他方基板(40)の双方に
同様な層(10、20d)を形成し、これらを向き合わ
せに貼り合わすと、次のような効果が得られる。すなわ
ち、環境変化あるいは経時変化に伴う両基板の物理的な
変形は対称的に同程度の量で生じるため、その変形が貼
合せにより打ち消される。このことから、貼合せ基板の
「剥がれ」あるいは「そり」が起きにくく、環境変化あ
るいは経時変化に対して物理的に安定な貼合せ情報記録
媒体(貼合せ光ディスクOD)が得られる。
【0144】
【発明の効果】この発明によれば、2枚貼合せ光ディス
ク等を高い歩留まりで量産できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態に係る2層光ディスク
を読取レーザ光受光面側から見た平面図。
【図2】図1の2層光ディスクの部分断面をデフォルメ
して示す図。
【図3】図2に示すような構成を持つ2層光ディスクに
第1情報記録層10または第2情報記録層20を形成す
るスパッタリング装置を例示するブロック図。
【図4】図3の装置を用いて2層光ディスク用の第1情
報記録層10(金薄膜)を形成する手順を説明するフロ
ーチャート図。
【図5】図3の装置を用いて2層光ディスク用の第2情
報記録層20(アルミニウム・モリブデン薄膜)を形成
する手順を説明するフローチャート図。
【図6】図4および図5の手順を経て得られた半ディス
ク状態の基板30および40が貼り合わされて2層光デ
ィスクが完成するまでの製造過程を説明する図。
【図7】図6の貼合せディスクの製造過程において、半
ディスク状態基板30および40の接着処理中に出てく
る余分な接着剤の回収装置の構成を例示する図。
【図8】図6の貼合せディスクの製造過程に対応した手
順を説明するフローチャート図。
【図9】図2の変形例であって、貼合せ光ディスクOD
の情報記録層を4層構成とした場合の部分断面をデフォ
ルメして示す図。
【図10】図2の他の変形例であって、貼合せ光ディス
クODの情報記録層を3層構成とした場合の部分断面を
デフォルメして示す図。
【図11】図2のさらに他の変形例であって、貼合せ光
ディスクODの情報記録層を1層構成とした場合の一例
の部分断面をデフォルメして示す図。
【図12】図2のさらに他の変形例であって、貼合せ光
ディスクODの情報記録層を1層構成とした場合の他例
の部分断面をデフォルメして示す図。
【図13】波長650nmのコヒーレント光を読取に用
い、図2のような1基板/1記録層の基板対を用いる場
合において、貼合せに用いる基板(30または40)の
厚み(縦軸)の許容幅が基板材料の屈折率(横軸)に応
じてどのように変化するかを例示したグラフ図。
【図14】波長650nmのコヒーレント光を読取に用
い、図9のような1基板/2記録層の基板対を用いる場
合において、貼合せに用いる基板(30または40)の
厚み(縦軸)の許容幅が基板材料の屈折率(横軸)に応
じてどのように変化するかを例示したグラフ図。
【符号の説明】
10、10b、20b…第1情報記録層(金薄膜/金属
半透明膜;レーザ光透過・反射層);20、10a、2
0a…第2情報記録層(アルミニウム・モリブデン合金
薄膜;レーザ光反射層);20d…ダミー層;20db
…ダミー兼ラベル層;30…第1情報記録層用基板(ポ
リカーボネート);40…第2情報記録層用基板(ポリ
カーボネート);50…接着剤層(紫外線硬化接着
剤);51…第1透明層;52…第2透明層;60…ス
ペーサ(50μm透明フィルムまたはラベル印刷された
フィルム;基板間スペーサ);61…スペーサ(透明フ
ィルムまたはラベル印刷されたフィルム;層間スペー
サ);62…スペーサ(透明フィルムまたはラベル印刷
されたフィルム;層間スペーサ);70…中心孔;LB
…ラベル;100…真空容器;102…カソード板(回
転基台);104…アノード板(スパッタリング源);
106…モニタ装置(膜厚計);108…内圧センサ;
110…基板回転モータ;112…スパッタリング用電
源装置;113…ガス排気ポート;115…ガス導入ポ
ート;114…排気装置(真空ポンプ);116…アル
ゴンガスボンベ;118…制御バルブ;120…スパッ
タリング制御装置(CPU);200…スピンテーブル
(位置決め保持手段);202…位置合わせピン(位置
決め保持手段);210…モータ(回転手段);220
…紫外線硬化性接着剤;230…紫外線ランプ(接着剤
硬化手段);300…接着剤飛散防止フェンス;302
…接着剤通過阻止フィルタ;400…接着剤回収容器;
500…吸引ポンプ;502…エアチューブ;OD…2
層光ディスク;RL、RL1、RL2…読取レーザ光
(波長635nmまたは650nm)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D029 JB13 KB14 RA08 RA30 RA35 5D121 AA07 EE22 FF03 FF04 FF15 FF18 GG02 GG28

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】情報記録層が形成された第1基板と同心状
    に所定厚のスペーサを配置し;前記スペーサが配置され
    た側の前記第1基板の面上に接着剤を所定量供給し;前
    記接着剤が供給された前記第1基板の面に第2の基板を
    接触させ;前記スペーサの配置位置を中心にして前記第
    1基板および第2基板を回転させ、この回転により前記
    第1基板と前記第2基板との間に挟まれた前記接着剤を
    外部にはじき飛ばすことにより、前記第1基板と前記第
    2基板との間に、前記スペーサの厚さで規制される厚み
    の接着剤層を残すようにしたことを特徴とする貼合せ情
    報記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】所定内形を持つ第1基板と、この所定内形
    と同じかそれより大きな内形を持つ所定厚のスペーサ
    と、前記所定内形を持つ第2基板とを、前記第1基板と
    前記第2基板との間に接着剤を挟んで、同心状に位置決
    め保持する位置決め保持手段と;前記位置決め保持手段
    により同心状に位置決め保持された前記第1基板、スペ
    ーサおよび第2基板を、所定時間、前記接着剤が外部に
    放出されるような速度で回転させる回転手段と;前記回
    転手段の回転により前記接着剤の一部が外部に放出され
    た後に、前記第1基板および第2基板の間に前記スペー
    サで規制される一定の厚さに残った前記接着剤の層を硬
    化させる接着剤硬化手段とを備えたことを特徴とする貼
    合せ情報記録媒体の製造装置。
  3. 【請求項3】第1の情報記録層が形成され、所定の外形
    と所定内形と所定の厚みを持つ孔開き円盤状第1基板
    と;第2の情報記録層が形成され、前記所定の外形と前
    記所定内形と所定の厚みを持つ孔開き円盤状第2基板
    と;特定の外形と特定の内形と所定の厚みを持ち、前記
    第1基板および前記第2基板の間に同心状に挟まれるス
    ペーサと;前記スペーサの位置を避けて前記第1基板お
    よび前記第2基板の間に存在し、前記スペーサによって
    規制される一定の厚さを持つ接着剤層とを備えたことを
    特徴とする貼合せ情報記録媒体。
  4. 【請求項4】第1の情報記録層が形成され、120mm
    または80mmの外径と15mmの内径と0.6mmの
    厚みを持つポリカーボネート製孔開き円盤状第1基板
    と;第2の情報記録層が形成され、前記第1基板と同じ
    外径、内径および厚みを持つを持つポリカーボネート製
    孔開き円盤状第2基板と;特定の外形と、特定の内形
    と、20μmないし70μmの範囲から選択された所定
    の厚みを持ち、前記第1基板および前記第2基板の間に
    同心状に挟まれるスペーサと;前記スペーサの位置を避
    けて前記第1基板および前記第2基板の間に存在し、前
    記スペーサによって規制される一定の厚さを持つ紫外線
    硬化性樹脂層とを備えたことを特徴とする貼合せ光ディ
    スク。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の光ディスクの記録内容を
    読み取るように構成された再生装置。
JP2002102704A 1995-12-20 2002-04-04 貼合せ情報記録媒体の製造方法、貼合せ情報記録媒体の製造装置および貼合せ情報記録媒体 Pending JP2002342985A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002102704A JP2002342985A (ja) 1995-12-20 2002-04-04 貼合せ情報記録媒体の製造方法、貼合せ情報記録媒体の製造装置および貼合せ情報記録媒体

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33199495 1995-12-20
JP7-331994 1995-12-20
JP2002102704A JP2002342985A (ja) 1995-12-20 2002-04-04 貼合せ情報記録媒体の製造方法、貼合せ情報記録媒体の製造装置および貼合せ情報記録媒体

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8324922A Division JPH09231626A (ja) 1995-12-20 1996-12-05 貼合せ情報記録媒体の製造方法、貼合せ情報記録媒体の製造装置および貼合せ情報記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002342985A true JP2002342985A (ja) 2002-11-29
JP2002342985A5 JP2002342985A5 (ja) 2004-10-14

Family

ID=26574036

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002102704A Pending JP2002342985A (ja) 1995-12-20 2002-04-04 貼合せ情報記録媒体の製造方法、貼合せ情報記録媒体の製造装置および貼合せ情報記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002342985A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2401741A2 (en) * 2009-02-27 2012-01-04 Brigham Young University Optical data storage media containing substantially inert low melting temperature data layer
KR20190010223A (ko) * 2017-07-21 2019-01-30 한국광기술원 마이크로 led칩 전사방법 및 전사장치

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2401741A2 (en) * 2009-02-27 2012-01-04 Brigham Young University Optical data storage media containing substantially inert low melting temperature data layer
EP2401741A4 (en) * 2009-02-27 2014-11-19 Univ Brigham Young OPTICAL DATA STORAGE MEDIA WITH A LARGER INTERNAL DATA LAYER WITH LOW MELTING TEMPERATURE
KR20190010223A (ko) * 2017-07-21 2019-01-30 한국광기술원 마이크로 led칩 전사방법 및 전사장치
KR101959057B1 (ko) 2017-07-21 2019-03-18 한국광기술원 마이크로 led칩 전사방법 및 전사장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5858498A (en) Information recording medium for manufacturing the medium, and apparatus for manufacturing the medium
JPH09259470A (ja) 貼合せ情報記録媒体
JP4262707B2 (ja) 光情報記録媒体及び光情報記録媒体の製造方法
JP2002260307A (ja) 光情報記録媒体の製造方法、製造装置及び光情報記録媒体
JP2001209980A (ja) 光学的情報記録媒体の製造方法および製造装置
JP2002063737A (ja) 光情報媒体およびその製造方法
TW200405322A (en) Photo-data recording media
CN100358032C (zh) 制造光学数据存储介质的方法、光学数据存储介质和执行所述方法的设备
JP2003281791A (ja) 片面2層光ディスク及びその製造方法及び装置
JP2002342985A (ja) 貼合せ情報記録媒体の製造方法、貼合せ情報記録媒体の製造装置および貼合せ情報記録媒体
JPH09231626A (ja) 貼合せ情報記録媒体の製造方法、貼合せ情報記録媒体の製造装置および貼合せ情報記録媒体
JP4258096B2 (ja) 光記録媒体の製造装置及び製造方法
WO2008041526A1 (fr) Procédé et appareil pour la fabrication d'un support d'enregistrement optique
JP2002279707A (ja) 片面2層ディスクの作製方法、該2層ディスク及び記録再生装置
JPH10112081A (ja) 光ディスクの貼り合わせ方法および貼り合わせ装置ならびにこの方法による光ディスク
JP4039131B2 (ja) 多層型光ディスクの製造方法
JPH0917027A (ja) 光学的情報記録媒体
JP4039132B2 (ja) 多層型光ディスクの製造方法
JP2002056583A (ja) 光学的情報記録媒体製造装置、および光学的情報記録媒体製造方法
JP2000339766A (ja) 光記録媒体及びその製造方法
JP2002312980A (ja) 光学記録媒体およびその製造方法、並びにスパッタリング用ターゲット
JP2003022578A (ja) 光学記録媒体の製造方法
JP2003067975A (ja) 貼り合せ型光記録媒体及びその製造方法
JP2002150610A (ja) 情報記録担体及び情報記録担体の製造方法
JP2008210418A (ja) 光記録媒体の貼り合わせ方法、及び貼り合わせ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040908

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050128

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050308