JP2002342730A - コイルの巻線装置、icチップとコイルの接続装置、フレキシブルicモジュールの製造装置及び情報担体の製造装置 - Google Patents

コイルの巻線装置、icチップとコイルの接続装置、フレキシブルicモジュールの製造装置及び情報担体の製造装置

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JP2002342730A
JP2002342730A JP2001146423A JP2001146423A JP2002342730A JP 2002342730 A JP2002342730 A JP 2002342730A JP 2001146423 A JP2001146423 A JP 2001146423A JP 2001146423 A JP2001146423 A JP 2001146423A JP 2002342730 A JP2002342730 A JP 2002342730A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 間隔巻きコイルを高能率に巻回可能な巻線装
置と、当該巻線装置を備えたICチップとコイルの接続
装置、フレキシブルICモジュールの製造装置、及び情
報担体の製造装置を提供する。 【解決手段】 第1のニードル群11a〜11fをニー
ドル保持板10の外周に配置し、続いて第2〜第4のニ
ードル群12〜14をその内周に配置する。給線ノズル
より繰り出されたワイヤの先端部をワイヤチャック16
にチャッキングした後、ワイヤを第1のニードル群11
から第4のニードル群14の順で巻回する。ワイヤをニ
ードル15に巻回し、端部をワイヤチャック17の上方
に配置する。コイル整形部材をニードル保持板のニード
ル植設面に最も接近する位置まで下降し、立体形状に巻
回されたコイルを平面形状のコイル1に整形し、その端
部をワイヤチャック17にチャッキングする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コイルの巻線装置
と、当該巻線装置を備えたICチップとコイルの接続装
置と、前記巻線装置を備えたフレキシブルICモジュー
ルの製造装置と、前記巻線装置を備えた情報担体の製造
装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】非接触式ICカード等の非接触式情報担
体は、定期券、運転免許証、テレホンカード、キャッシ
ュカード等の代替品として使用されるか、使用が検討さ
れており、大量の使用が見込まれるところから、構造及
び製造工程をいかに簡略化し、単価を下げるかが最も重
要な技術的課題の1つになっている。
【0003】本願出願人は、先に、かかる情報担体の製
造方法として、ICチップの入出力端子に巻線コイルの
両端部を直接接続することによってICチップと巻線コ
イルの接続体を作製し、次いで、当該ICチップと巻線
コイルの接続体を例えば不織布などからなるフレキシブ
ル基体に熱圧着して、中間体であるフレキシブルICモ
ジュールを作製し、しかる後に、当該フレキシブルIC
モジュールの外面に例えばポリプロピレンシートなどか
らなるカバーシートを接着して、完成品である情報担体
を得る方法を提案した(特開平11−263091
号)。
【0004】この方法によれば、ICチップと巻線コイ
ルの接続体をフレキシブル基体に熱圧着するので、接続
体の保護効果が高められ、破壊されやすいICチップの
取り扱いや低剛性のコイルの取り扱いが容易になって、
情報担体を製造する際の接続体の取扱いが容易化され、
情報担体の生産性を高めることができる。また、この方
法によれば、フレキシブルICモジュールの外面にカバ
ーシートを接着するだけで完成品である情報担体を得る
ことができるので、この点からも情報担体の生産性を高
めることができる。さらに、この方法によれば、ICチ
ップと巻線コイルとの接続体として、ICチップの入出
力端子に巻線コイルの両端部が直接接続されたものを用
いるので、ICチップと巻線コイルとの接続の信頼性を
高めることができ、情報担体の耐久性の向上と通信特性
の改善とを図ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記巻線コ
イルとしては、線間に発生する寄生容量の防止又は減少
を図るため、各線間に所定幅以上のスペースを有する間
隔巻きコイルを用いることが望ましいが、ICチップに
直接接続される巻線コイルは、心線の直径が20μm〜
200μm程度の被覆銅線からなり、剛性が極めて低い
ので、コイルの巻回工程において所要の形状に巻回して
も、その後の搬送工程或いはICチップとの接続工程に
おいて巻回したままの形状に保持することが難しく、実
際には良品を歩留まり良く製造することが困難であっ
た。
【0006】なお、ICチップに接続された巻線コイル
を含む通信系の共振周波数を調整するため、コイルの一
部を密巻きにする場合もあるが、この場合にも、コイル
巻回後の搬送工程又はICチップとの接続工程におい
て、巻線コイルを所要の形状に保持することが難しく、
同様の不都合があった。
【0007】本発明は、かかる従来技術の不備を解決す
るためになされたものであって、その目的は、間隔巻き
コイルを高能率に巻回可能な巻線装置と、当該巻線装置
を備えたICチップとコイルの接続装置と、前記巻線装
置を備えたフレキシブルICモジュールの製造装置と、
前記巻線装置を備えた情報担体の製造装置とを提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】〈コイルの巻線装置〉本
発明は、前記の課題を解決するため、コイルの巻線装置
に関しては、第1に、ニードル保持板と、当該ニードル
保持板の片面に植設されたニードル群と、給線ノズル
と、当該給線ノズルより供給されるワイヤの端部を保持
するワイヤチャックとを備え、前記ニードル群は、前記
ニードル保持板の表面からの突出量が異なる複数組のニ
ードルより構成されていて、当該突出量が異なるニード
ル毎に前記ニードル保持板上の異なる半径位置に植設さ
れ、前記ニードル保持板と前記給線ノズルとは、前記ニ
ードル群に対する前記ワイヤの巻回方向に関して相対的
に駆動可能に構成されていて、これらニードル保持板及
び給線ノズルのうちの少なくともいずれか一方を駆動す
ることによって前記ニードル群を構成する各ニードルに
前記給線ノズルより供給されるワイヤを所定の順序で巻
回し、線間の全部又は一部に一定間隔のスペースを有す
る間隔巻きコイルを形成するという構成にした。
【0009】かように、ニードル保持板の片面に、当該
ニードル保持板からの突出量が異なる複数組のニードル
群を、前記ニードル保持板上の異なる半径位置に植設す
ると、給線ノズルより供給されるワイヤの一端をワイヤ
チャックに固定した後、ニードル保持板及び給線ノズル
のうちの少なくともいずれか一方を駆動し、各ニードル
に所定の順序でワイヤを巻回することによって、線間の
全部又は一部に一定間隔のスペースを有する間隔巻きコ
イルを形成することができるので、所要形状の間隔巻き
コイルを高能率に製造することができる。また、ワイヤ
の末端をワイヤチャックに固定することによって、巻回
されたコイルの形状をそのままの形状に維持できるの
で、この状態でICチップの入出力端子とコイルの両端
部とを接合することによって、チップ接合時におけるコ
イルの巻き乱れを防止することができる。さらに、ニー
ドル保持板にニードルを植設し、当該ニードルにコイル
を巻回するようにしたので、不織布やシート状のホット
メルト接着剤などからなるフレキシブル基体にニードル
を差し込むことが可能であり、ニードルに巻回されたコ
イルを直接フレキシブル基体に転写することができるの
で、搬送時のコイルの変形をも防止することができる。
【0010】本発明は、コイルの巻線装置に関して、第
2に、前記ニードル保持板を回転可能にのみ構成すると
共に、前記給線ノズルを前記ニードル保持板に対して接
近又は離隔可能に構成し、前記ニードル保持板の回転と
前記給線ノズルの位置とを制御することにより、前記ニ
ードル群を構成する各ニードルに前記給線ノズルより供
給されるワイヤを所定の順序で巻回するという構成にし
た。
【0011】本発明は、コイルの巻線装置に関して、第
3に、前記ニードル保持板を回転可能かつ軸線方向に往
復移動可能に構成し、前記ニードル保持板の回転と軸線
方向位置を制御することにより、前記ニードル群を構成
する各ニードルに前記給線ノズルより供給されるワイヤ
を所定の順序で巻回するという構成にした。
【0012】ニードル保持板からの突出量が異なる複数
組のニードル群に順次給線ノズルから供給されるワイヤ
を巻回する場合、ワイヤを巻回しようとするニードル群
のニードル保持板からの突出量に応じて、ニードル保持
板と給線ノズルとの相対的な位置関係を順次変更する必
要がある。
【0013】ニードル保持板と給線ノズルとの相対的な
位置関係を変更する手段としては、前記第2の課題解決
手段に示したニードル保持板を固定して給線ノズルを駆
動する方法と、前記第3の課題解決手段に示した給線ノ
ズルを固定してニードル保持板を駆動する方法とが考え
られる。前記第2の課題解決手段によれば、ニードル保
持板に比べて重量が小さい給線ノズルをニードル保持板
に対して接近又は離隔する方向に駆動してワイヤを巻回
するので、給線ノズルの駆動機構を小型化でき、消費電
力も小さくすることができる。これに対して、前記第3
の課題解決手段によれば、ニードル保持板を回転可能か
つ軸線方向に往復移動可能に構成するので、ワイヤの巻
線に要する機構部を集約化することができ、装置全体を
小型化することができる。
【0014】本発明は、コイルの巻線装置に関して、第
4に、前記ニードル保持板のニードル植設面と対向に、
前記ニードルの挿通孔と前記ワイヤの押圧面とを有し、
前記ニードル保持板に対して接近又は離隔する方向に移
動するコイル整形部材を設けるという構成にした。
【0015】本発明は、コイルの巻線装置に関して、第
5に、前記コイル整形部材は、前記ニードル保持板及び
給線ノズルによる前記ワイヤの巻回が終了した後に前記
ニードル保持板側に接近して、所要形状のコイルを整形
するという構成にした。
【0016】本発明は、コイルの巻線装置に関して、第
6に、前記コイル整形部材は、前記ニードル保持板及び
給線ノズルによる前記ワイヤの巻回中に当該ワイヤの巻
回程度に応じて前記ニードル保持板側に接近し、前記ワ
イヤの巻回が終了した段階で前記ニードル保持板側に最
も接近して、所要形状のコイルを整形するという構成に
した。
【0017】ニードル保持板からの突出量が異なるニー
ドル群ごとに順次ワイヤを巻回すると、巻き上がったコ
イルは立体形状になるので、この立体形状のコイルを平
面形状のコイルに整形するためには、何らかのコイル整
形部材を必要とする。前記第4の課題解決手段によれ
ば、コイル整形部材にニードルの挿通孔とワイヤの押圧
面とを形成したので、ニードル保持板に植設されたニー
ドルを挿通孔に挿入することによってコイル整形部材の
ワイヤ押圧面をニードル保持板の表面付近まで接近させ
ることができ、これによって立体形状のコイルを平面形
状に整形することができる。
【0018】この場合、ニードル保持板に対するコイル
整形部材の接近動作は、前記第5の課題解決手段に示し
たワイヤの巻回が終了した後にコイル整形部材をニード
ル保持板側に接近して所要形状のコイルを整形する方法
と、前記第6の課題解決手段に示したワイヤの巻回中に
コイル整形部材をニードル保持板側に接近する方法とが
考えられる。前記第5の課題解決手段によれば、ワイヤ
の巻回が終了した後にコイル整形部材をニードル保持板
側に接近するので、コイル整形部材に回転駆動機構を備
える必要がなく、巻線装置の構成を簡単なものにするこ
とができる。一方、前記第6の課題解決手段によれば、
ワイヤの巻回中にコイル整形部材をニードル保持板側に
徐々に接近するので、ワイヤに過大なテンションが作用
せず、コイルの断線やワイヤの線伸びを防止することが
できる。
【0019】なお、巻回されたワイヤには、給線ノズル
によって常時一定のテンションがかけられているので、
立体形状のコイルを平面形状のコイルに整形しても、巻
き緩みを生じることがない。
【0020】本発明は、コイルの巻線装置に関して、第
7に、前記ニードル保持板のニードル植設面側に、前記
給線ノズルより供給されるワイヤを所要の前記ニードル
に案内するワイヤガイドを設けるという構成にした。
【0021】ニードル保持板と給線ノズルとを互いに接
近する方向及び離隔する方向並びに回転する方向に相対
的に駆動すれば、ニードル保持板からの突出量が異なる
複数組のニードル群に順次ワイヤを巻回することができ
るが、巻回されるコイルの形状が複雑な場合やコイルの
巻回速度が大きい場合には、ニードルに対するワイヤの
滑りやワイヤの一時的な緩みによって、所要のニードル
群に所要の順番でワイヤを巻回できなくなるおそれがあ
る。このような場合にも、ニードル保持板のニードル植
設面側にワイヤガイドを設けると、ワイヤガイドによっ
て所要のニードル群に確実にワイヤを案内することがで
きるので、不正なニードル群へのワイヤの巻回を防止す
ることができ、所要のコイルを高能率に作製することが
できる。
【0022】本発明は、コイルの巻線装置に関して、第
8に、前記ニードル保持板に前記ワイヤチャックを出入
可能に取り付け、当該ワイヤチャックの先端部を前記ニ
ードル保持板側に押圧することによって前記ニードル保
持板に対する前記ワイヤのチャッキング位置を変更でき
るようにするという構成にした。
【0023】かように、ニードル保持板にワイヤチャッ
クを出入可能に取り付け、ニードル保持板に対するワイ
ヤのチャッキング位置を変更できるようにすると、ワイ
ヤの巻きはじめ位置をニードル保持板の表面から最も離
れた位置に設定することができ、給線ノズルの移送方向
とコイル整形部材及び/又はワイヤガイドの移送方向を
一致させることができるので、巻線装置の構成を簡略化
することができる。
【0024】〈ICチップとコイルの接続装置〉本発明
は、前記の課題を解決するため、ICチップとコイルの
接続装置に関しては、片面に所要のニードル群が植設さ
れたニードル保持板と、当該ニードル保持板の一部に備
えられたIC保持部と、当該IC保持部に保持されたI
Cチップとコイルの接合部と、給線ノズルと、当該給線
ノズルより供給されるワイヤの端部を保持するワイヤチ
ャックとを備え、前記ニードル保持板及び給線ノズルの
うちの少なくともいずれか一方を駆動して前記ニードル
群に所要のコイルを巻回した後、前記接合部を駆動して
前記ICチップの入出力端子に前記コイルの両端部を接
合するという構成にした。
【0025】かように、巻線装置を構成するニードル保
持板の一部にIC保持部を備えると共に、当該IC保持
部に保持されたICチップとコイルの接合部を備える
と、巻線装置によって所定形状のコイルを形成した後、
直ちに当該コイルの両端をICチップの入出力端子に直
接接続することができるので、ICチップとコイルの接
続体を高能率に製造することができる。また、ワイヤを
ニードルに巻回した状態のまま保持するので、チップ接
合時におけるコイルの巻き乱れを防止することができ
る。その他、巻線装置については、前記〈コイルの巻線
装置〉の欄で説明したと同様の作用効果を有する。
【0026】〈フレキシブルICモジュールの製造装
置〉本発明は、前記の課題を解決するため、フレキシブ
ルICモジュールの製造装置に関しては、片面に所要の
ニードル群が植設されたニードル保持板と、当該ニード
ル保持板の一部に備えられたIC保持部と、当該IC保
持部に保持されたICチップとコイルの接合部と、給線
ノズルと、当該給線ノズルより供給されるワイヤの端部
を保持するワイヤチャックと、フレキシブル基体の搬送
部とを備え、前記ニードル保持板及び給線ノズルのうち
の少なくともいずれか一方を駆動して前記ニードル群に
所要のコイルを巻回した後、前記接合部を駆動して前記
ICチップの入出力端子に前記コイルの両端部を接合
し、次いで、前記搬送部を駆動して前記フレキシブル基
体に前記ICチップとコイルの接続体を転写するという
構成にした。
【0027】かように、巻線装置及びICチップとコイ
ルの接続装置と一体にフレキシブル基体の搬送部を備え
ると、巻線装置による所定形状のコイルの形成と、接続
装置によるICチップとコイルとの直接接続体の作製
と、フレキシブル基体への当該接続体の転写とを連続的
に行うことができるので、フレキシブルICモジュール
を高能率に製造することができる。また、ニードルに巻
回されたワイヤをそのままの状態でフレキシブル基体に
転写することができるので、フレキシブルICモジュー
ルの製造時におけるコイルの巻き乱れを防止することが
できる。その他、巻線装置については、前記〈コイルの
巻線装置〉の欄で説明したと同様の作用効果を有し、I
Cチップとコイルの接続装置については、前記〈ICチ
ップとコイルの接続装置〉の欄で説明したと同様の作用
効果を有する。
【0028】〈情報担体の製造装置〉本発明は、前記の
課題を解決するため、情報担体の製造装置に関しては、
片面に所要のニードル群が植設されたニードル保持板
と、当該ニードル保持板の一部に備えられたIC保持部
と、当該IC保持部に保持されたICチップとコイルの
接合部と、給線ノズルと、当該給線ノズルより供給され
るワイヤの端部を保持するワイヤチャックと、フレキシ
ブル基体の搬送部と、カバーシートの接着部とを備え、
前記ニードル保持板及び給線ノズルのうちの少なくとも
いずれか一方を駆動して前記ニードル群に所要のコイル
を巻回した後、前記接合部を駆動して前記ICチップの
入出力端子に前記コイルの両端部を接合し、次いで、前
記搬送部を駆動して前記フレキシブル基体に前記ICチ
ップとコイルの接続体を転写し、しかる後に、前記接着
部を駆動して前記ICチップとコイルの接続体が転写さ
れたフレキシブル基体に前記カバーシートを接着すると
いう構成にした。
【0029】かように、巻線装置及びICチップとコイ
ルの接続装置並びにフレキシブル基体の搬送部と一体に
カバーシートの接着部を備えると、巻線装置による所定
形状のコイルの形成と、接続装置によるICチップとコ
イルとの直接接続体の作製と、フレキシブル基体への当
該接続体の転写と、フレキシブルICモジュールに対す
るカバーシートの接着とを連続的に行うことができるの
で、所要の情報担体を高能率に製造することができる。
その他、巻線装置については前記〈コイルの巻線装置〉
の欄で説明したと同様の作用効果を有し、ICチップと
コイルの接続装置については前記〈ICチップとコイル
の接続装置〉の欄で説明したと同様の作用効果を有し、
フレキシブルICモジュールの製造装置については前記
〈フレキシブルICモジュールの製造装置〉の欄で説明
したと同様の作用効果を有する。
【0030】
【発明の実施の形態】〈巻線装置及びこれを備えたIC
チップとコイルの接続装置〉以下、本発明に係る巻線装
置とこれを用いたICチップとコイルとの接続装置の第
1実施形態例を、図1乃至図4に基づいて説明する。本
例の装置は、全ての線間が等間隔に形成されたコイルを
巻回すると共に、当該コイルの外側でICチップを実装
することを特徴とするものであって、図1は第1実施形
態例に係る装置の構成図、図2は第1実施形態例に係る
装置に適用されるニードル保持板の平面図、図3は図2
のA−A断面図、図4は図2のB−B断面図である。
【0031】図1及び図2に示すように、本例の装置
は、ニードル保持板10と、当該ニードル保持板の一隅
部に備えられたIC保持部20と、ニードル保持板10
に巻回されたコイル1とIC保持部20に保持されたI
Cチップ2とを接合する接合部30と、給線ノズル40
と、コイル整形部材50とを備えてなる。
【0032】ニードル保持板10の上面には、図1乃至
図4に示すように、当該上面からの突出量が最も小さな
6本のニードル11a〜11fからなる第1のニードル
群11と、前記上面からの突出量が2番目に小さな5本
のニードル12a〜12eからなる第2のニードル群1
2と、前記上面からの突出量が3番目に小さな5本のニ
ードル13a〜13eからなる第3のニードル群13
と、前記上面からの突出量が4番目に小さな5本のニー
ドル14a〜14eからなる第4のニードル群14と、
前記上面からの突出量が最も大きな1本のニードル15
とが植設されると共に、IC保持部20を介してニード
ル11a,15の設定部と対向する部分には、コイル1
の巻き始端を保持する第1のワイヤチャック16と、コ
イル1の巻き終端を保持する第2のワイヤチャック17
とが設定されている。これら第1及び第2のワイヤチャ
ック16,17は、ワイヤのチャッキング部分が前記第
1のニードル群11を構成する6本のニードル11a〜
11fの略中央位置になるように、前記ニードル保持板
10の上面(ニードル植設面)からの突出量が調整され
ている。
【0033】前記第1のニードル群11を構成する6本
のニードル11a〜11fはニードル保持板10の回転
中心Pに関して最も外周側に配置され、前記第2のニー
ドル群12を構成する5本のニードル12a〜12eは
第1のニードル群11の内周側に配置され、前記第3の
ニードル群13を構成する5本のニードル13a〜13
eは第2のニードル群12の内周側に配置され、前記第
4のニードル群14を構成する5本のニードル14a〜
14e及びニードル15は第3のニードル群13の内周
側に配置される。
【0034】IC保持部20は、チップホルダ21を備
えており、当該チップホルダ21は、前記ニードル保持
板10の一隅部に開設されたチップホルダ収納孔22内
に収納されている。ニードル保持板10のニードル植設
面に対するチップホルダ21の設定位置は、当該チップ
ホルダ21に所要のICチップ2を取り付けたとき、当
該ICチップ2の入出力端子に設けられたバンプ2a
に、ワイヤチャック16,17にチャッキングされたワ
イヤ3が接触する位置に調整される。
【0035】なお、ICチップ2としては、従来より非
接触式ICカードに搭載されている任意のICチップを
用いることができるが、非接触式ICカードなどの薄形
の情報担体に適用する場合には、全厚が300μm以
下、好ましくは200μm以下に薄形化されたベアIC
チップを用いることが望ましい。なお、特に薄形の情報
担体に適用する場合には、ICチップ2として全厚が5
0μm〜150μm程度まで薄形化されたベアICチッ
プを用いることもできる。また、バンプ2aとしては、
ニッケルバンプや金バンプ或いはハンダバンプ等を形成
することができるが、拡散接合によってワイヤ3を構成
する銅線を接合することができて、入出力端子(バンプ
2a)に対する導線の接合位置を厳密に規制できること
から、ニッケルバンプを用いることが特に好ましい。な
お、バンプ2aとしてニッケルバンプを形成する場合に
は、ニッケルバンプの表面に酸化層が生成されるのを防
止し、ワイヤ3の接続を容易かつ確実にするため、ニッ
ケルバンプ2aの表面にフラッシュメッキ等のメッキ層
を形成することが望ましい。
【0036】コイル1とICチップ2の接合部30に
は、ウェッジボンディング装置、電気溶接装置、ガス溶
接装置、抵抗溶接装置、スポット溶接装置又ははんだ付
け装置など、バンプ2aとワイヤ3との接続部に所要の
熱又は熱と押圧力を加えて、これらを電気的に接続する
任意の接合装置を用いることができるが、接合部に大き
な変形や介在物を発生させず、信頼性の高い接合を行え
ることから、拡散接合装置を用いることが特に好まし
い。拡散接合装置としては、本願出願人が先に特開平1
1−333561号公報で提案した装置、即ち、微小間
隔を隔てて配設された2本の電極の先端部に抵抗発熱体
からなるリボンを巻回した装置を用いることが特に好ま
しい。
【0037】給線ノズル40は、コイル1の元になるワ
イヤ3を繰り出す装置であって、ニードル保持板10に
対して3次元方向に移動できるように構成されており、
ワイヤ3に一定のテンションを負荷しつつ、所定量のワ
イヤ3を繰り出して、ニードル保持板10に植設された
各ニードルに所定の順番でワイヤ3を巻回する。なお、
この給線ノズル40の先端部には、ワイヤカッターを備
えることもできる。また、前記ワイヤ3としては、心線
の直径が20μm〜200μmの被覆銅線、例えば、銅
線の周囲に絶縁層が直接被覆されたもの、或いは、銅線
の周囲にバンプ2aとの接続性をより高めるための金層
が被覆され当該金層の周囲に絶縁層が被覆されたもの等
が用いられる。
【0038】コイル整形部材50は、前記各ニードルに
巻回された立体形状のコイルを平面形状に整形するもの
であって、周面51がニードル保持板10側に傾斜する
傾斜面に形成された円板よりなり、前記ニードル保持板
10に植設された各ニードルと対応する部分に各ニード
ルを挿入可能なニードル挿通孔52が開設されていて、
ニードル保持板10と対向する小径の面がワイヤ押圧面
53になっている。このコイル整形部材50は、ニード
ル挿通孔52内に各ニードルを挿入することによって、
ニードル保持板10のニードル植設面と接近する位置ま
で下降できるようになっており、この下降工程で、前記
各ニードルに巻回された立体形状のコイル1を平面形状
に整形する。
【0039】前記ニードル保持板10、IC保持部2
0、コイルとICチップの接合部30、給線ノズル40
及びコイル整形部材50は、図示しない制御装置によっ
て所定の順序で駆動され、所定形状のコイル1の巻回
と、巻回されたコイル1とIC保持部20に保持された
ICチップ2との接続を行う。
【0040】以下、本実施形態例に係る装置の動作を、
図5及び前出の図2に基づいて説明する。図5は、本例
装置を用いたコイルの巻回手順を示すフロー図である。
【0041】コイル1の巻回開始時点において、給線ノ
ズル40はニードル保持板10に最も接近した位置まで
下降されており、コイル整形部材50はニードル保持板
10から最も離隔した位置まで上昇されている。また、
コイルとICチップの接合部30はニードル保持板10
のニードル植設面を対向しない位置に退避されている。
さらに、IC保持部20のチップホルダ21には、図示
しないIC搬送部より供給されたICチップ2が所定の
向きで設定されている。
【0042】コイル1の巻回に際しては、まず、給線ノ
ズル40より所定量のワイヤ3を繰り出して、その先端
部を第1のワイヤチャック16にチャッキングする。次
に、給線ノズル40をニードル保持板10のニードル植
設面と平行な面内で駆動し、図2に示すように、ワイヤ
3をニードル11aに巻回する。しかる後に、給線ノズ
ル40を図5(a)に示すように、ニードル保持板10
と対向しない部分まで移動する。
【0043】次いで、ニードル保持板10を回転し、第
1のニードル群11を構成する他のニードル11b〜1
1fに順次ワイヤ3を巻回する。
【0044】ニードル11fにワイヤ3を巻回した後、
図5(b)に示すように、給線ノズル40を第1のニー
ドル群11と第2のニードル群12との間の高さまで上
昇し、第2のニードル群12を構成する5本のニードル
12a〜12eにワイヤ3を巻回する。
【0045】以下同様にして、所定のニードルへのワイ
ヤ3の巻回が終了した後、給線ノズル40を第2のニー
ドル群12と第3のニードル群13との間、及び第3の
ニードル群13と第4のニードル群14との間の高さま
で順次上昇し、図5(c)に示すように、第3のニード
ル群13を構成する5本のニードル13a〜13e及び
第4のニードル群14を構成する5本のニードル14a
〜14eに順次ワイヤ3を巻回する。そして、ニードル
14eにワイヤ3を巻回した後、給線ノズル40をニー
ドル保持板10のニードル植設面と平行な面内で駆動し
て図2に示すようにワイヤ3を最も突出量が大きいニー
ドル15に巻回し、その端部を第2のワイヤチャック1
7の上方に配置する。
【0046】しかる後に、図5(d),(e)に示すよ
うに、コイル整形部材50をニードル保持板10のニー
ドル植設面に最も接近する位置まで下降し、立体形状に
巻回されたコイルを平面形状のコイル1に整形する。な
お、ワイヤ3には給線ノズル40によって一定のテンシ
ョンが負荷されているため、この整形段階でワイヤ3に
巻き緩みを生じることはない。
【0047】最後に、コイル1の巻き終端を第2のワイ
ヤチャック17にチャッキングし、給線ノズル40に備
えられたワイヤーカッターにて前記第2のワイヤチャッ
ク17より突出した余剰部分を切断することによって、
所望の間隔巻きコイル1の巻回を終了する。
【0048】次いで、前記のようにして巻回されたコイ
ル1とIC保持部20に保持されたICチップ2との直
接接続工程に移行する。
【0049】即ち、コイルとICチップの接合部30を
ニードル保持板10の上方のバンプ2aと対向する位置
まで移送した後、コイル1とバンプ2aとに所要の熱又
は熱と押圧力を加えて、コイル1とバンプ2aとを電気
的に接続する。これによって、コイル1とICチップ2
との接続体が作製される。
【0050】本例の装置は、ニードル保持板10の片面
に、当該ニードル保持板10からの突出量が異なる第1
乃至第4のニードル群11〜14とニードル15とを、
ニードル保持板10の回転中心から異なる半径位置に植
設したので、給線ノズル40より供給されるワイヤ3の
一端を第1のワイヤチャック16に固定した後、ニード
ル保持板10及び給線ノズル40を駆動し、各ニードル
群11〜14ごとにワイヤ3を順次巻回することによっ
て線間の全部に一定間隔のスペースを有する間隔巻きコ
イル1を形成することができ、所要形状の間隔巻きコイ
ルを高能率に製造することができる。また、巻回された
コイル1の形状を維持したまま、その両端部を直ちにI
Cチップ2のバンプ2aに直接接続するので、コイル1
とICチップ2の接続体を高能率に製造することができ
ると共に、チップ接合時におけるコイル1の巻き乱れを
防止することができる。さらに、ニードル保持板10を
回転可能にのみ構成し、給線ノズル40を3次元方向に
駆動できるように構成したので、ニードル保持板10を
回転可能かつ軸線方向に往復移動可能に構成する場合に
比べて、コイル1の巻線機構を小型化でき、消費電力も
小さくすることができる。また、本例の装置は、ワイヤ
の巻回が終了した後にコイル整形部材50をニードル保
持板10側に下降して平面形状のコイルを整形するコイ
ル整形部材50に回転駆動機構を備える必要がなく、巻
線装置の構成を簡単なものにすることができる。
【0051】なお、前記実施形態例においては、第1及
び第2のワイヤチャック16,17をニードル保持板1
0のニードル植設面に固定したが、これらの各ワイヤチ
ャック16,17をニードル保持板10のニードル植設
面に出入可能に構成し、図6に示すように、ニードル植
設面からの突出量が最も長いニードル15からコイル1
の巻回を開始することもできる。
【0052】この場合、各ニードルへのワイヤ3の巻回
をより高速かつ確実に行えるようにするため、図6に示
すように、給線ノズル40の下降と同期してコイル整形
部材50を順次ニードル保持板10側に下降し、コイル
整形部材50に形成された傾斜面51をワイヤ3のガイ
ドとして使用することもできる。
【0053】また、図7に示すように、ニードル保持板
10にワイヤガイド18を出入可能に設け、給線ノズル
40の下降と同期してコイル整形部材50及びワイヤガ
イド18を順次一定の間隔を保ってニードル保持板10
側に下降し、これらコイル整形部材50とワイヤガイド
18との間に形成されるクリアランスをワイヤ3のガイ
ドとして使用することもできる。
【0054】その他の部分については、図5と同じであ
るので、対応する部分に同一の符号を付して説明を省略
する。
【0055】図6及び図7に示すように、給線ノズル4
0の下降と同期してコイル整形部材50を順次ニードル
保持板10側に下降すると、立体形状に巻回された4タ
ーンのコイル1を平面形状に整形する場合に比べて、ワ
イヤ3に作用するテンションを低減することができるの
で、ワイヤ3の断線や変形を防止することができ、良品
の歩留まりをより向上することができる。
【0056】次に、本発明に係る巻線装置とこれを用い
たICチップとコイルとの接続装置の第2実施形態例
を、図8乃至図10に基づいて説明する。本例の装置
は、全ての線間が等間隔に形成されたコイルを巻回する
と共に、当該コイルの内側でICチップを実装すること
を特徴とするものであって、図8は第2実施形態例に係
る装置に適用されるニードル保持板の平面図、図9は図
8のC−C断面図、図10は図8のD−D断面図であ
る。
【0057】ニードル保持板10の上面には、図8乃至
図10に示すように、当該上面からの突出量が最も小さ
な5本のニードル11a〜11eからなる第1のニード
ル群11と、前記上面からの突出量が2番目に小さな4
本のニードル12a〜12dからなる第2のニードル群
12と、前記上面からの突出量が3番目に小さな4本の
ニードル13a〜13dからなる第3のニードル群13
と、前記上面からの突出量が最も大きな5本のニードル
14a〜14eからなる第4のニードル群14とが植設
されると共に、IC保持部20が前記各ニードル群11
〜14の設定部の内周領域に設けられ、かつ、当該IC
保持部20を介してニードル11a,14eの設定部と
対向する部分には、コイル1の巻き始端を保持する第1
のワイヤチャック16と、コイル1の巻き終端を保持す
る第2のワイヤチャック17とが設定されている。
【0058】前記第1のニードル群11を構成する5本
のニードル11a〜11eはニードル保持板10の回転
中心Pに関して最も外周側に配置され、前記第2のニー
ドル群12を構成する4本のニードル12a〜12dは
第1のニードル群11の内周側に配置され、前記第3の
ニードル群13を構成する4本のニードル13a〜13
dは第2のニードル群12の内周側に配置され、前記第
4のニードル群14を構成する5本のニードル14a〜
14eは第3のニードル群13の内周側に配置される。
その他の各部は、第1実施形態例に係る装置と同様に構
成される。
【0059】以下、第2実施形態例に係る装置の動作
を、図11及び前出の図8に基づいて説明する。図11
は本例装置を用いたコイルの巻回手順を示すフロー図で
ある。
【0060】第1実施形態例に係る装置と同様に、給線
ノズル40がニードル保持板10に最も接近した位置ま
で下降され、コイル整形部材50がニードル保持板10
から最も離隔した位置まで上昇され、コイルとICチッ
プの接合部30がニードル保持板10のニードル植設面
を対向しない位置に退避され、さらに、IC保持部20
のチップホルダ21にICチップ2が所定の向きで設定
された状態から、まず、給線ノズル40より所定量のワ
イヤ3を繰り出して、その先端部を第1のワイヤチャッ
ク16にチャッキングする。
【0061】次に、給線ノズル40をニードル保持板1
0のニードル植設面と平行な面内でニードル11aの方
向に移動し、当該給線ノズル40を図11(a)に示す
ように、ニードル保持板10と対向しない部分まで移動
する。
【0062】次いで、ニードル保持板10を回転し、第
1のニードル群11を構成する他のニードル11b〜1
1eに順次ワイヤ3を巻回する。以下、図11(b)に
示すように、第1実施形態例に係る装置と同様に、ニー
ドル保持板10に対する給線ノズル40の高さ位置を段
階的に上昇しつつ、第2、第3及び第4のニードル群1
2,13,14を構成する各ニードルにワイヤ3を巻回
する。そして、最後のニードル14eにワイヤ3を巻回
した後、給線ノズル40を第2のワイヤチャック17側
に移動し、コイル1の終端部を当該第2のワイヤチャッ
ク17の上方に配置する。
【0063】以下、第1実施形態例に係る装置と同様
に、コイル整形部材50によるコイル1の整形と、コイ
ル終端部の第2のワイヤチャック17へのチャッキング
と、接合部30によるコイル1とICチップ2との接続
体の作製とを行う。
【0064】本例の装置も、第1実施形態例に係る装置
と同様の効果を有する。
【0065】なお、IC保持部20が各ニードル群11
〜14の設定部の内周領域に設けられた装置において
も、各ワイヤチャック16,17をニードル保持板10
のニードル植設面に出入可能に構成することによって、
ニードル植設面からの突出量が最も長いニードルからコ
イル1の巻回を開始することができる。
【0066】図12及び図13は、ニードル植設面から
の突出量が最も長いニードルからコイル1の巻回を開始
する場合のコイルの巻回手順を示す図であって、図12
は、給線ノズル40の下降と同期してコイル整形部材5
0を順次ニードル保持板10側に下降し、コイル整形部
材50に形成された傾斜面51をワイヤ3のガイドとし
て使用する場合を示しており、図13は、ニードル保持
板10にワイヤガイド18を出入可能に設け、給線ノズ
ル40の下降と同期してコイル整形部材50及び当該ワ
イヤガイド18を順次一定の間隔を保ってニードル保持
板10側に下降し、これらコイル整形部材50とワイヤ
ガイド18との間に形成されるクリアランスをワイヤ3
のガイドとして使用する場合を示している。
【0067】次に、本発明に係る巻線装置とこれを用い
たICチップとコイルとの接続装置の第3実施形態例
を、図14乃至図16に基づいて説明する。本例の装置
は、線間の一部のみが等間隔に形成されたコイルを巻回
すると共に、当該コイルの外側でICチップを実装する
ことを特徴とするものであって、図14は第3実施形態
例に係る装置に適用されるニードル保持板の平面図、図
15は図14のE−E断面図、図16は図14のF−F
断面図である。
【0068】ニードル保持板10の上面には、図14乃
至図16に示すように、当該上面からの突出量が最も小
さな4本のニードル11a〜11dからなる第1のニー
ドル群11と、前記上面からの突出量が2番目に小さな
3本のニードル12a〜12cからなる第2のニードル
群12と、前記上面からの突出量が3番目に小さな3本
のニードル13a〜13cからなる第3のニードル群1
3と、前記上面からの突出量が4番目に小さな5本のニ
ードル13a〜13eからなる第4のニードル群14
と、前記上面からの突出量が最も大きな1本のニードル
15とが植設されると共に、IC保持部20が前記各ニ
ードル群11〜14の設定部の外周領域に設けられ、か
つ、当該IC保持部20を介してニードル11a,15
の設定部と対向する部分には、コイル1の巻き始端を保
持する第1のワイヤチャック16と、コイル1の巻き終
端を保持する第2のワイヤチャック17とが設定されて
いる。
【0069】前記第1のニードル群11を構成する4本
のニードル11a〜11dのうち、ニードル11aを除
く3本のニードル11b〜11dはニードル保持板10
の回転中心Pに関して最も外周側に配置され、前記第2
のニードル群12を構成する3本のニードル12a〜1
2cは前記3本のニードル11b〜11dの内周側に配
置され、前記第3のニードル群13を構成する3本のニ
ードル13a〜13cは第2のニードル群12の内周側
に配置され、前記第4のニードル群14を構成する5本
のニードル14a〜14eのうち、ニードル14a,1
4eを除く3本のニードル14b〜14dは第3のニー
ドル群13の内周側に配置される。また、第1のニード
ル群11を構成するニードル11aとニードル保持板1
0からの突出量が最も大きなニードル15とは、IC保
持部20を介して、第1及び第2のワイヤチャック1
6,17とそれぞれ対向に配置される。さらに、第4の
ニードル群14を構成するニードル14aと14eと
は、ぞれぞれ前記ニードル11aと15に隣接して配置
される。その他の各部は、第1実施形態例に係る装置と
同様に構成される。
【0070】以下、第3実施形態例に係る装置の動作を
図14に基づいて説明する。
【0071】第1実施形態例に係る装置及び第2実施形
態例に係る装置と同様に、給線ノズル40がニードル保
持板10に最も接近した位置まで下降され、コイル整形
部材50がニードル保持板10から最も離隔した位置ま
で上昇され、コイルとICチップの接合部30がニード
ル保持板10のニードル植設面を対向しない位置に退避
され、さらに、IC保持部20のチップホルダ21にI
Cチップ2が所定の向きで設定された状態から、まず、
給線ノズル40より所定量のワイヤ3を繰り出して、そ
の先端部を第1のワイヤチャック16にチャッキングす
る。
【0072】次に、給線ノズル40をニードル保持板1
0のニードル植設面と平行な面内で駆動し、ワイヤ3を
ニードル11aと14aとに巻回する。次いで、給線ノ
ズル40をニードル保持板10と対向しない部分まで移
動する。
【0073】しかる後に、ニードル保持板10を回転
し、第1のニードル群11を構成する他の3本のニード
ル11b,11c,11d、第4のニードル群14を構
成するニードル14eの順にワイヤ3を巻回する。
【0074】次いで、給線ノズル40を第1のニードル
群11と第2のニードル群12との間の高さまで上昇
し、最も突出量が大きなニードル15、第4のニードル
群14を構成するニードル14a、第2のニードル群1
2を構成する3本のニードル12a,12b,12c、
第4のニードル群14を構成するニードル14eの順に
ワイヤ3を巻回する。
【0075】次いで、給線ノズル40を第2のニードル
群12と第3のニードル群13との間の高さまで上昇
し、最も突出量が大きなニードル15、第4のニードル
群14を構成するニードル14a、第3のニードル群1
3を構成する3本のニードル13a,13b,13c、
第4のニードル群14を構成するニードル14eの順に
ワイヤ3を巻回する。
【0076】次いで、給線ノズル40を第3のニードル
群13と第4のニードル群14との間の高さまで上昇
し、最も突出量が大きなニードル15、第4のニードル
群14を構成する第4のニードル群14を構成する5本
のニードル14a,14b,14c,14d,14eの
順にワイヤ3を巻回する。
【0077】次いで、給線ノズル40をニードル保持板
10のニードル植設面と平行な面内で駆動し、ワイヤ3
を最も突出量が大きなニードル15に巻回した後、その
端部を第2のワイヤチャック17の上方に配置する。
【0078】以下、第1実施形態例に係る装置及び第2
実施形態例に係る装置と同様に、コイル整形部材50に
よるコイル1の整形と、コイル終端部の第2のワイヤチ
ャック17へのチャッキングと、接合部30によるコイ
ル1とICチップ2との接続体の作製とを行う。
【0079】なお、前記実施形態例においては、IC保
持部20が各ニードル群11〜14の設定部の外周領域
に設けられた装置を例にとって説明したが、ニードルの
配列や各ニードルに対するワイヤ3の巻回順序を変更す
ることによって、IC保持部20が各ニードル群11〜
14の設定部の内周領域に設けられた装置を作製するこ
ともできる。
【0080】また、第1実施形態例に係る装置及び第2
実施形態例に係る装置と同様に、ワイヤ3を最も突出量
が大きなニードル15側から巻回すること、給線ノズル
40の下降と同期してコイル整形部材50を順次ニード
ル保持板10側に下降すること、並びに、ニードル保持
板10にワイヤガイド18を出入可能に設けることもで
きる。
【0081】その他、前記各実施形態例においては、コ
イルの巻線装置を備えたコイルとICチップの接続装置
を例にとって説明したが、これらの巻線装置と接続装置
とを独立の別体に形成することもできる。
【0082】〈フレキシブルICモジュールの製造装
置〉以下、本発明に係るフレキシブルICモジュールの
製造装置を、図17及び図18に基づいて説明する。図
17は実施形態例に係るフレキシブルICモジュール製
造装置の構成図であり、図18は当該装置によって製造
されるフレキシブルICモジュールの一例を示す平面図
である。
【0083】図17に示すように、本例のフレキシブル
ICモジュール製造装置は、巻線装置を備えたICチッ
プとコイルの接続装置100の上方に、ヒータ200
と、搬送プレート201によって搬送されるフレキシブ
ル基体202とを配置し、接続装置100に備えられた
ニードル保持板10とヒータ200とを相対的に接近又
は離隔可能に構成したことを特徴とする。
【0084】接続装置100としては、前記第1乃至第
3の実施形態例にて説明した装置が用いられる。ヒータ
200の下面には、接続装置100のニードル保持板1
0に植設されたニードル群41〜44を逃げるためのニ
ードル挿入凹部200aが形成され、搬送プレート20
1には、当該ニードル群41〜44を貫通するための貫
通孔201aが開設されている。
【0085】フレキシブル基体202としては、自己圧
着性を有する不織布やシート状に形成されたホットメル
ト接着剤などを用いることができる。自己圧着性を有す
る不織布としては、公知に属する任意のものを用いるこ
とができるが、自己圧着性が特に高く、かつ熱収縮が小
さく、しかも熱と圧力を負荷した後も多孔質で樹脂の含
浸性に優れることから、結晶性樹脂と非結晶性共重合ポ
リエステルとを含む繊維からなる不織布、例えば、結晶
性樹脂と非結晶性共重合ポリエステルとの複合繊維から
なるもの又は結晶性樹脂繊維と非結晶性共重合ポリエス
テル繊維の混合体からなるものを用いることが特に望ま
しい。なお、本明細書において、「自己圧着性」とは、
常温又は加熱下で不織布に圧縮力を負荷したとき、当該
不織布を構成する各繊維が接合されると共に、複数枚の
不織布を重ねあわせて圧縮力を負荷した場合にはそれら
重ね合わされた各不織布が互いに接合され、不織布の形
状が圧縮前より体積が減少した状態に保たれる特性をい
う。
【0086】本例のフレキシブルICモジュール製造装
置は、接続装置100を用いて所要形状のコイル1を巻
回し、次いで当該コイルの両端部をICチップ2のバン
プ2aに接続した後、接続装置100に備えられたニー
ドル保持板10とヒータ200とを相対的に接近させ、
接続装置100にて作製されたコイル1とICチップ2
の接続体をフレキシブル基体202に転写させることに
よって、所望のフレキシブルICモジュールを製造す
る。即ち、ニードル保持板10とヒータ200とを相対
的に接近させると、各ニードル群41〜44は、フレキ
シブル基体202を差し貫いた後に搬送プレート201
に開設された貫通孔201aを貫通し、ヒータ200の
下面に形成されたニードル挿入凹部200a内に内挿さ
れるので、フレキシブル基体202にコイル1とICチ
ップ2の接続体を密着させることができる。そこで、ニ
ードル保持板10と搬送プレート201とによってフレ
キシブル基体202と接続体との間に所要の押圧力を負
荷しつつ、ヒータ200の熱をフレキシブル基体202
と接続体に加えることによって、フレキシブル基体20
2にコイル1とICチップ2の接続体を転写することが
できる。以下、搬送プレート201からフレキシブル基
体202を剥離し、フレキシブル基体202を所要の形
状に裁断することによって、図18に例示する所要のフ
レキシブルICモジュール300が得られる。
【0087】かように、本例の装置によれば、接続装置
100に巻回されたコイル1をそのままの状態でフレキ
シブル基体202に転写するので、フレキシブルICモ
ジュール300の製造段階におけるコイル1の巻き緩み
を解消することができ、図18に例示する良品を高能率
に製造することができる。
【0088】なお、前記実施形態例においては、1回の
転写工程で接続体を1つずつフレキシブル基体202に
転写したが、フレキシブルICモジュール300の製造
効率を高めるため、1回の転写工程で複数個の接続体を
同時にフレキシブル基体202に転写することも、もち
ろん可能である。
【0089】また、前記実施形態例においては、1枚の
フレキシブル基体202の片面に接続体を転写してフレ
キシブルICモジュールの完成品としたが、1枚のフレ
キシブル基体202の片面に接続体を転写した後、当該
フレキシブル基体202の接続体転写面に第2のフレキ
シブル基体を貼り合わせて、フレキシブルICモジュー
ルの完成品とすることもできる。
【0090】〈情報担体の製造装置〉以下、本発明に係
る情報担体の製造装置を、図19に基づいて説明する。
図19は実施形態例に係る情報担体製造装置の構成図で
ある。
【0091】図19に示すように、本例の情報担体製造
装置は、巻線装置を備えたICチップとコイルの接続装
置100の上方に、ヒータ200と、搬送プレート20
1によって搬送されるフレキシブル基体202とを配置
し、接続装置100に備えられたニードル保持板10と
ヒータ200とを相対的に接近又は離隔可能に構成した
フレキシブルICモジュール製造装置の後方に、カバー
シート400の供給ローラ401と、フレキシブル基体
202にカバーシート400を熱圧着するためのローラ
形のヒータ402を備えたことを特徴とする。
【0092】カバーシート400としては、任意のプラ
スチックシート又は紙を用いることができるが、焼却時
に有害物質を発生しにくく、地球環境に優しいことか
ら、例えばポリプロピレン等の非塩素系のプラスチック
シートや紙を用いることが特に好ましい。なお、フレキ
シブル基体202が不織布をもって構成されている場合
には、カバーシート400としては、片面に接着剤層が
設けられたものが用いられる。一方、フレキシブル基体
202がホットメルト接着剤をもって構成されている場
合には、接着剤層を有しないカバーシート400が用い
られる。
【0093】本例の情報担体製造装置は、フレキシブル
ICモジュール製造装置によって製造されたフレキシブ
ルICモジュール300の表裏両面に、供給ローラ40
1より供給されたカバーシート400を貼り合わせ、次
いでローラ形のヒータ402にてこれらフレキシブルI
Cモジュール300とカバーシート400とを熱圧着す
る。しかる後に、カバーシート400及びフレキシブル
基体202を所要の形状に裁断することによって、所要
の情報担体が得られる。
【0094】かように、本例の装置によれば、所定形状
のコイル1の形成と、当該コイル1とICチップ2との
直接接続体の作製と、フレキシブル基体202への当該
接続体の転写と、フレキシブルICモジュール300に
対するカバーシート400の接着とを連続的に行うこと
ができるので、所要の情報担体を高能率に製造すること
ができる。
【0095】なお、前記各実施形態例においては、ニー
ドル保持板10を回転駆動することによって各ニードル
群11〜14及びニードル15にワイヤ3を巻回し、所
要のコイル1を作製したが、ニードル保持板10を固定
し、当該ニードル保持板10の回りに給線ノズル40を
回転駆動させることによっても、所要のコイル1を作製
することができる。
【0096】また、かかる構成に代えて、ニードル保持
板10を回転駆動しながら当該ニードル保持板10の回
りに給線ノズル40を回転駆動させることによっても、
所要のコイル1を作製することができる。このように、
ニードル保持板10と給線ノズル40の双方を回転駆動
させると、より巻線構造が複雑なコイル3を高速に巻回
することができる。
【0097】
【発明の効果】本発明のコイルの巻線装置は、ニードル
保持板の片面に、当該ニードル保持板からの突出量が異
なる複数組のニードルを、前記ニードル保持板上の異な
る半径位置に植設したので、給線ノズルより供給される
ワイヤの一端をワイヤチャックに固定した後、ニードル
保持板及び給線ノズルのうちの少なくともいずれか一方
を駆動し、各ニードル群ごとにワイヤを順次巻回するこ
とによって、線間の全部又は一部に一定間隔のスペース
を有する間隔巻きコイルを形成することができる。ま
た、ワイヤの末端をワイヤチャックに固定することによ
って、巻回されたコイルの形状をそのままの形状に維持
できるので、この状態でICチップの入出力端子とコイ
ルの両端部とを接合することによって、チップ接合時に
おけるコイルの巻き乱れを防止することができる。さら
に、ニードル保持板にニードルを植設し、当該ニードル
にコイルを巻回するようにしたので、不織布やシート状
のホットメルト接着剤などからなるフレキシブル基体に
ニードルを差し込むことができ、ニードルに巻回された
コイルを直接フレキシブル基体に転写することができ
て、搬送時のコイルの変形をも防止することができる。
【0098】本発明のICチップとコイルの接続装置
は、巻線装置を構成するニードル保持板の一部にIC保
持部を備えると共に、当該IC保持部に保持されたIC
チップとコイルの接合部を備えたので、巻線装置によっ
て所定形状のコイルを形成した後、直ちに当該コイルの
両端をICチップの入出力端子に直接接続することがで
きて、ICチップとコイルの接続体を高能率に製造する
ことができる。また、ワイヤをニードルに巻回した状態
のまま保持するので、チップ接合時におけるコイルの巻
き乱れを防止することができる。
【0099】本発明のフレキシブルICモジュールの製
造装置は、巻線装置及びICチップとコイルの接続装置
と一体にフレキシブル基体の搬送部を備えたので、巻線
装置による所定形状のコイルの形成と、接続装置による
ICチップとコイルとの直接接続体の作製と、フレキシ
ブル基体への当該接続体の転写とを連続的に行うことが
でき、フレキシブルICモジュールを高能率に製造する
ことができる。また、ニードルに巻回されたワイヤをそ
のままの状態でフレキシブル基体に転写することができ
るので、フレキシブルICモジュールの製造時における
コイルの巻き乱れを防止することができる。
【0100】本発明の情報担体の製造装置は、巻線装置
及びICチップとコイルの接続装置並びにフレキシブル
基体の搬送部と一体にカバーシートの接着部を備えたの
で、巻線装置による所定形状のコイルの形成と、接続装
置によるICチップとコイルとの直接接続体の作製と、
フレキシブル基体への当該接続体の転写と、フレキシブ
ルICモジュールに対するカバーシートの接着とを連続
的に行うことができ、所要の情報担体を高能率に製造す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態例に係る巻線装置及びこれを備え
たコイルとICチップの接続装置の構成図である。
【図2】第1実施形態例に係る巻線装置及びこれを備え
たコイルとICチップの接続装置に適用されるニードル
保持板の平面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】図2のB−B断面図である。
【図5】第1実施形態例に係る巻線装置を用いたコイル
の巻回手順を示すフロー図である。
【図6】第1実施形態例に係る巻線装置及びこれを備え
たコイルとICチップの接続装置の変形例を示す図であ
る。
【図7】第1実施形態例に係る巻線装置及びこれを備え
たコイルとICチップの接続装置の他の変形例を示す図
である。
【図8】第2実施形態例に係る巻線装置及びこれを備え
たコイルとICチップの接続装置に適用されるニードル
保持板の平面図である。
【図9】図8のC−C断面図である。
【図10】図8のD−D断面図である。
【図11】第2実施形態例に係る巻線装置を用いたコイ
ルの巻回手順を示すフロー図である。
【図12】第2実施形態例に係る巻線装置及びこれを備
えたコイルとICチップの接続装置の変形例を示す図で
ある。
【図13】第2実施形態例に係る巻線装置及びこれを備
えたコイルとICチップの接続装置の他の変形例を示す
図である。
【図14】第3実施形態例に係る巻線装置及びこれを備
えたコイルとICチップの接続装置に適用されるニード
ル保持板の平面図である。
【図15】図14のE−E断面図である。
【図16】図14のF−F断面図である。
【図17】実施形態例に係るフレキシブルICモジュー
ル製造装置の構成図である。
【図18】実施形態例に係るフレキシブルICモジュー
ル製造装置によって製造されるフレキシブルICモジュ
ールの一例を示す平面図である。
【図19】実施形態例に係る情報担体製造装置の構成図
である。
【符号の説明】
1 コイル 2 ICチップ 2a バンプ 3 ワイヤ 10 ニードル保持板 11 第1のニードル群 12 第2のニードル群 13 第3のニードル群 14 第4のニードル群 15 ニードル 16 第1のワイヤチャック 17 第2のワイヤチャック 20 IC保持部 30 接合部 40 給線ノズル 50 コイル整形部材 100 ICチップとコイルの接続装置 200 ヒータ 201 搬送プレート 202 フレキシブル基体 300 フレキシブルICモジュール 400 カバーシート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C005 MA19 MB01 MB05 MB07 MB08 NA09 NB01 TA22 5B035 BB09 CA01 CA23

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニードル保持板と、当該ニードル保持板
    の片面に植設されたニードル群と、給線ノズルと、当該
    給線ノズルより供給されるワイヤの端部を保持するワイ
    ヤチャックとを備え、前記ニードル群は、前記ニードル
    保持板の表面からの突出量が異なる複数組のニードルよ
    り構成されていて、当該突出量が異なるニードル毎に前
    記ニードル保持板上の異なる半径位置に植設され、前記
    ニードル保持板と前記給線ノズルとは、前記ニードル群
    に対する前記ワイヤの巻回方向に関して相対的に駆動可
    能に構成されていて、これらニードル保持板及び給線ノ
    ズルのうちの少なくともいずれか一方を駆動することに
    よって前記ニードル群を構成する各ニードルに前記給線
    ノズルより供給されるワイヤを所定の順序で巻回し、線
    間の全部又は一部に一定間隔のスペースを有する間隔巻
    きコイルを形成することを特徴とするコイルの巻線装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のコイルの巻線装置にお
    いて、前記ニードル保持板を回転可能にのみ構成すると
    共に、前記給線ノズルを前記ニードル保持板に対して接
    近又は離隔可能に構成し、前記ニードル保持板の回転と
    前記給線ノズルの位置とを制御することにより、前記ニ
    ードル群を構成する各ニードルに前記給線ノズルより供
    給されるワイヤを所定の順序で巻回することを特徴とす
    るコイルの巻線装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のコイルの巻線装置にお
    いて、前記ニードル保持板を回転可能かつ軸線方向に往
    復移動可能に構成し、前記ニードル保持板の回転と軸線
    方向位置を制御することにより、前記ニードル群を構成
    する各ニードルに前記給線ノズルより供給されるワイヤ
    を所定の順序で巻回することを特徴とするコイルの巻線
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のコイルの巻線装置にお
    いて、前記ニードル保持板のニードル植設面と対向に、
    前記ニードルの挿通孔と前記ワイヤの押圧面とを有し、
    前記ニードル保持板に対して接近又は離隔する方向に移
    動するコイル整形部材を設けたことを特徴とするコイル
    の巻線装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のコイルの巻線装置にお
    いて、前記コイル整形部材は、前記ニードル保持板及び
    給線ノズルによる前記ワイヤの巻回が終了した後に前記
    ニードル保持板側に接近して、所要形状のコイルを整形
    することを特徴とするコイルの巻線装置。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載のコイルの巻線装置にお
    いて、前記コイル整形部材は、前記ニードル保持板及び
    給線ノズルによる前記ワイヤの巻回中に当該ワイヤの巻
    回程度に応じて前記ニードル保持板側に接近し、前記ワ
    イヤの巻回が終了した段階で前記ニードル保持板側に最
    も接近して、所要形状のコイルを整形することを特徴と
    するコイルの巻線装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のコイルの巻線装置にお
    いて、前記ニードル保持板のニードル植設面側に、前記
    給線ノズルより供給されるワイヤを所要のニードルに案
    内するワイヤガイドを設けたことを特徴とするコイルの
    巻線装置。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載のコイルの巻線装置にお
    いて、前記ニードル保持板に前記ワイヤチャックを出入
    可能に取り付け、当該ワイヤチャックの先端部を前記ニ
    ードル保持板側に押圧することによって前記ニードル保
    持板に対する前記ワイヤのチャッキング位置を変更でき
    るようにしたことを特徴とするコイルの巻線装置。
  9. 【請求項9】 片面に所要のニードル群が植設されたニ
    ードル保持板と、当該ニードル保持板の一部に備えられ
    たIC保持部と、当該IC保持部に保持されたICチッ
    プとコイルの接合部と、給線ノズルと、当該給線ノズル
    より供給されるワイヤの端部を保持するワイヤチャック
    とを備え、前記ニードル保持板及び給線ノズルのうちの
    少なくともいずれか一方を駆動して前記ニードル群に所
    要のコイルを巻回した後、前記接合部を駆動して前記I
    Cチップの入出力端子に前記コイルの両端部を接合する
    ことを特徴とするICチップとコイルの接続装置。
  10. 【請求項10】 片面に所要のニードル群が植設された
    ニードル保持板と、当該ニードル保持板の一部に備えら
    れたIC保持部と、当該IC保持部に保持されたICチ
    ップとコイルの接合部と、給線ノズルと、当該給線ノズ
    ルより供給されるワイヤの端部を保持するワイヤチャッ
    クと、フレキシブル基体の搬送部とを備え、前記ニード
    ル保持板及び給線ノズルのうちの少なくともいずれか一
    方を駆動して前記ニードル群に所要のコイルを巻回した
    後、前記接合部を駆動して前記ICチップの入出力端子
    に前記コイルの両端部を接合し、次いで、前記搬送部を
    駆動して前記フレキシブル基体に前記ICチップとコイ
    ルの接続体を転写することを特徴とするフレキシブルI
    Cモジュールの製造装置。
  11. 【請求項11】 片面に所要のニードル群が植設された
    ニードル保持板と、当該ニードル保持板の一部に備えら
    れたIC保持部と、当該IC保持部に保持されたICチ
    ップとコイルの接合部と、給線ノズルと、当該給線ノズ
    ルより供給されるワイヤの端部を保持するワイヤチャッ
    クと、フレキシブル基体の搬送部と、カバーシートの接
    着部とを備え、前記ニードル保持板及び給線ノズルのう
    ちの少なくともいずれか一方を駆動して前記ニードル群
    に所要のコイルを巻回した後、前記接合部を駆動して前
    記ICチップの入出力端子に前記コイルの両端部を接合
    し、次いで、前記搬送部を駆動して前記フレキシブル基
    体に前記ICチップとコイルの接続体を転写し、しかる
    後に、前記接着部を駆動して前記ICチップとコイルの
    接続体が転写されたフレキシブル基体に前記カバーシー
    トを接着することを特徴とする情報担体の製造装置。
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