JP2002341489A - フイルム送り出し装置及びフイルムキャリア - Google Patents

フイルム送り出し装置及びフイルムキャリア

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JP2002341489A
JP2002341489A JP2002047447A JP2002047447A JP2002341489A JP 2002341489 A JP2002341489 A JP 2002341489A JP 2002047447 A JP2002047447 A JP 2002047447A JP 2002047447 A JP2002047447 A JP 2002047447A JP 2002341489 A JP2002341489 A JP 2002341489A
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film
holder
cartridge
transport path
feeding
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JP2002047447A
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Shigeru Tanaka
茂 田中
Chukei Tsuchida
忠敬 土田
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 搬送路の幅方向でのフイルムキャリアのコン
パクト化を図る。 【解決手段】 フイルムキャリアには、搬送路14の一
端にホルダ30が配されている。ホルダ30には、支持
板33と受板34とガイド溝40とが設けられている。
受板34は、支持板33との間でカートリッジ35を保
持する。ガイド溝40は、支持板33に対して受板34
とは逆の面に形成されており、ストリップフイルムを搬
送路14にガイドする。このホルダ30は、搬送路14
から起立したカートリッジ装填位置から軸42を中心に
回転して、カートリッジ35の保持の可否に応じて、搬
送路14に倒伏してカートリッジ35から写真フイルム
を送り出すフイルム送り出し位置と、ストリップフイル
ムを搬送路14に向けてガイドするストリップ案内位置
とのいずれかにセットされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フイルム画像読取
装置や写真用プリンタ等に用いられるフイルム送り出し
装置及びフイルムキャリアに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、135タイプのフイルムの他に、
135タイプとはフイルム幅の異なるIX240タイプ
のフイルムが市販されている。これらフイルムは、フイ
ルム幅が異なるだけでなく、現像処理後のフイルム収納
形態も異なっている。135タイプのフイルムは、6コ
マずつに切断したストリップ形態になるのに対し、IX
240タイプのフイルムの場合には切断しないでそのま
まカートリッジに収納した形態にされる。
【0003】フイルム画像読取装置やプリンタプロセッ
サ等には、フイルムの各コマを画像読み取り位置や露光
位置に位置決めするためのフイルムキャリアが用いられ
る。前述したようにフイルム幅や収納形態が異なる現像
済みフイルムから各コマの画像を効率良く読み取る場合
には、特開平10−339916号公報に記載されてい
るように、現像済みフイルムの種類に応じた複数の搬送
路を備えたフイルムキャリアが使用される。
【0004】ところで、IX240タイプのフイルムの
ように、現像処理後にカートリッジに収納される形態の
ものをフイルムキャリアにセットする場合には、フイル
ムキャリアにカートリッジを装填するためのカートリッ
ジ装填部が必要になる。特開平8−122943号公報
記載のフイルムキャリアには、そのカートリッジ装填部
が設けられている。
【0005】前記公報記載のカートリッジ装填部には、
現像済みフイルムを焼き付け位置に向けて搬送ガイドす
る搬送路の一端にカートリッジを保持するホルダが設け
られている。ホルダは、搬送路の搬送方向に対して直交
方向に移動自在となっており、搬送路から離脱した位置
がカートリッジを装填する装填位置となっている。装填
位置では、搬送方向に対してスプール軸を直交するに向
けた姿勢でカートリッジホルダにセットされる。装填し
た後には、装填位置から搬送路内に入り込んだフイルム
送り出し位置にホルダを移動する。フイルム送り出し位
置にホルダがセットされると、カートリッジのフイルム
送出口が搬送路に対峙する。その後、駆動手段がスプー
ルに結合され、結合後に駆動手段が回転してスプールが
フイルム送り出し方向に回転され、現像済みフイルムが
搬送路に送り出される。
【0006】IX240フイルムは、現像処理後にカー
トリッジに収納した形態で取り扱うのが一般的である
が、中にはカートリッジから取り出したストリップフイ
ルムの形態にされるものがある。この場合には、ストリ
ップフイルムを搬送路に挿入する挿入部がカートリッジ
装填部とは別にフイルムキャリアに必要になる。前述し
た公報記載のフイルムキャリアには、ホルダのフイルム
送り出し位置の上にその挿入部が配されている。挿入部
は、傾斜したトンネル状でフイルムキャリアに固定して
設けられており、ホルダのフイルム送り出し位置を超え
た搬送路にストリップ形態のフイルムを上方から合流さ
せるガイドの作用をなす。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た公報記載のフイルムキャリアは、ホルダがフイルムの
搬送路に対して直交方向に移動する構造のため、フイル
ム幅方向にホルダの移動路を配する必要が生じ、フイル
ムキャリア自身が大型化する欠点がある。また、前述し
た公報のようにフイルム幅の異なる現像済みフイルム搬
送用の2つの搬送路を並行して設けたタイプのフイルム
キャリアを考慮した場合には、当然フイルム幅方向の長
さが長くなるため、できるだけその方向のサイズをコン
パクトに抑えることが望まれる。
【0008】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、フイルム幅が同じで現像処理後の取り扱い形態の異
なる複数種類の現像済みフイルムを効率良く送り出すこ
とができるフイルム送り出し装置及びフイルムキャリア
を提供することを目的とする
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明のフイルム送り
出し装置では、カートリッジを着脱自在に保持するホル
ダと、このホルダに設けられ、前記第2の写真フイルム
を前記搬送路入り口に案内するためのフイルムガイド部
と、前記カートリッジが前記ホルダに装填された状態で
は前記カートリッジのフイルム出入り口を前記搬送路入
り口に位置させる第1の送り出し位置と、前記カートリ
ッジが前記ホルダに装填されていない状態では、前記フ
イルムガイド部を前記搬送路入り口に位置させる第2の
送り出し位置との間で、前記ホルダを変位させる変位手
段とを備えたものである。
【0010】変位手段としては、前記ホルダを回転自在
に保持する取付部と、前記ホルダを第1の送り出し位置
または第2の送り出し位置のいずれかに向けて付勢する
付勢手段と、前記付勢手段により付勢された前記ホルダ
を、前記カートリッジが装填されていない状態では第2
の送り出し位置で停止させるとともに、前記カートリッ
ジが装填された状態では第1の送り出し位置で停止させ
る停止部材とで構成するのが好ましい。
【0011】また、変位手段としては、前記ホルダを昇
降自在に保持する取付部と、前記ホルダを第1の送り出
し位置または第2の送り出し位置のいずれかに向けて付
勢する付勢手段と、前記付勢手段により付勢された前記
ホルダを、前記カートリッジが装填されていない状態で
は第2の送り出し位置で停止させるとともに、前記カー
トリッジが装填された状態では第1の送り出し位置で停
止させる停止部材とで構成してもよい。
【0012】さらに、変位手段としては、前記カートリ
ッジを前記ホルダから着脱するための着脱位置を有し、
この着脱位置への前記ホルダの変位を許容する構成とす
るのが好適である。
【0013】ホルダとしては、支持板と、この支持板の
一方の面に設けられた受け板とで構成し、前記フイルム
ガイド部を支持板の他方の面に形成するのが好適であ
る。
【0014】カートリッジが、写真フイルムを巻き取る
スプールと、前記フイルム出入り口を開閉する蓋部材
と、スプールを外部から回動操作するスプール操作部
と、前記蓋部材を外部から回動操作する蓋操作部とを備
えている場合には、前記第1の送り出し位置に前記ホル
ダがセットされたときに、前記カートリッジのスプール
操作部及び蓋操作部に係合して、前記写真フイルムを送
り出しまたは巻き取るフイルム操作手段を備えてもよ
い。
【0015】このようなフイルム送り出し装置を、写真
フイルムの対象コマを読取位置または焼付位置に送り、
画像読み取りまたは画像焼付けを行うためのフイルムキ
ャリアに用いてもよい。
【0016】フイルムキャリアとしては、135タイプ
の写真フイルムの搬送路と、IX240タイプの写真フ
イルムの搬送路と、前記読取位置または焼付位置に各搬
送路を選択的にセットするようにシフトするシフト部と
を設け、前記フイルム送り出し装置を前記IX240タ
イプの写真フイルムの搬送路の入り口に設ける。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明のフイルムキャリアは、画
像読取装置の画像読み取り部にセットされる。画像読取
装置は、現像済みフイルムの各コマの画像をCCDで読
み取り、デジタル的に加工する。
【0018】フイルムキャリア10は、図1及び図2に
示すように、キャリアベース11と上カバー12とで構
成されている。上カバー12は、キャリアベース11に
設けられた軸12aを中心に起立位置と倒伏位置との間
で回転自在に取り付けられている。キャリアベース11
と上カバー12との間には、軸12aと平行に135フ
イルム15を搬送する135フイルム用搬送路13と、
IX240フイルム16を搬送するIX240フイルム
用搬送路14との2つが並設されており、各搬送路1
3,14は、キャリアベース11に形成された断面コ字
状の搬送基部13a,14aと、上カバーに形成された
蓋部13b,14bとからなる断面トンネル状となって
いる。このフイルムキャリア10は、図示していないス
ライド機構により画像読取装置に対して搬送路13,1
4の幅方向にスライドし、2つの搬送路13,14の何
れか一方が画像読取装置の読み取り位置Lに選択的にセ
ットされる。
【0019】上カバー12は、図示していないバネによ
り起立位置に向けて付勢されている。キャリアベース1
1には、上カバー12を倒伏位置でロックするロック部
材17と、ロック部材17のロックを解除する解除ボタ
ン18とが設けられている。解除ボタン18を操作する
と、上カバー12が開き位置に回転し、搬送基部13
a,14a及び蓋部13b,14bが露呈される。
【0020】135フイルム用搬送路13には、一端に
ストリップ形態の写真フイルム15を挿入するためのフ
イルム挿入口20が、他端には画像読み取り後の写真フ
イルム15を巻き取って貯留する135フイルム用貯留
部21がそれぞれ設けられている。この搬送路13を構
成するキャリアベース11には、読み取り位置にロアマ
スク22が、またロアマスク22に対峙する上カバー1
2にはアッパマスク23がそれぞれ取り付けられてい
る。
【0021】IX240フイルム用搬送路14には、前
記フイルム挿入口20の側に、カートリッジが装填され
る本発明のフイルム送り出し装置24が、他端に読み取
り後のフイルムを巻き取って貯留するIX240フイル
ム用貯留部25がそれぞれ設けられている。この搬送路
14を構成するキャリアベース11には、読み取り位置
にロアマスク26が、またロアマスク26に対峙する上
カバー12にはアッパマスク27がそれぞれ取り付けら
れている。
【0022】フイルム送り出し装置24は、図3に示す
ように、ホルダ30、ホルダ用の位置決め部材31、及
び、フイルム操作手段としてのフイルム送り出し用駆動
部32とを一体に組み込んだユニット部品となってい
る。ホルダ30は、支持板33と、その支持板33との
間でカートリッジ35を挟持する受板34とからなる。
【0023】支持板33の背面には、図4に示すよう
に、ストリップ形態のIX240フイルム16を搬送路
14に導くガイド溝40が形成されている。ガイド溝4
0は、IX240フイルム16に応じた幅で搬送路14
に沿って長くして形成されている。このガイド溝40に
は、ストリップフイルムの先端を検知する先端センサ4
1が配されている。
【0024】受板34は、図5に示すように、断面L字
状となっており、支持板33との間で断面コ字状となる
ように取り付けられている。カートリッジ35は、フイ
ルム送出口36とは逆側から支持板33と受板34との
間に挿入される。受板34は、開放位置と倒伏位置との
間で軸37を中心として回転自在に支持されており、バ
ネ38により倒伏位置に向けて付勢されている。開放位
置では、支持板33と受板34との間の受け入れ口30
aが大きく開かれ、受け入れ口30aにカートリッジ3
5の挿入を許容する。倒伏位置は、カートリッジ35が
装填されていないときに支持板33に向けて倒伏する位
置である。受板34は、カートリッジ35が装填される
と開放位置と倒伏位置との間に設定された保持位置に移
動する。この保持位置では、バネ38の付勢を利用して
カートリッジ35の胴部を支持板33との間で保持す
る。この保持によりフイルム送出口36を搬送路14の
搬送方向とほぼ平行した姿勢でカートリッジ35の回転
が止められている。そして、受板34には、カートリッ
ジ35がスプール軸方向に動かないように両端にリブ3
9が設けられている。
【0025】支持板33の平板状の一端部には軸受け部
33aが形成されており、キャリアベース11には軸4
2が設けられている。これら軸受け部33a及び軸42
を介して支持板33がキャリアベース11に回転自在に
取り付けられている。これにより、ホルダ30は、図4
に示した装填位置から図6に示したフイルム送り出し位
置を通って図7に示したストリップ案内位置までの間で
回転する。装填位置は、フイルム送出口36が搬送路1
4に対して90度以上起立した位置であり、この位置で
はカートリッジ35の装填が行われる。フイルム送り出
し位置は、フイルム送出口36が搬送路14に対峙する
位置であり、この位置では現像済みフイルムの搬送路1
4への送り出しが行われる。ストリップ案内位置は、装
填位置から送り出し位置に向けた回転方向での送り出し
位置を超えたところに設定されており、この位置では、
ガイド溝40がストリップフイルムを搬送路14に導く
ように傾斜する。
【0026】図3及び図5に示すように、位置決め部材
31は、ホルダ30を各位置に各々位置決めするもので
あり、装填位置用ストッパ45、フイルム送り出し位置
用ストッパ46、及びストリップ案内位置用ストッパ4
7で構成されている。装填位置用ストッパ45は、スト
リップ案内位置から装填位置に向けて回転する支持板3
3を受け止めて、ホルダ30を装填位置に位置決めす
る。
【0027】フイルム送り出し位置用ストッパ46及び
ストリップ案内位置用ストッパ47は、図3にも示した
ように、一枚のプレートを折り曲げて形成されている。
これらストッパ46,47は、装填位置からストリップ
案内位置に向けて回転するホルダ30を受け止めて、ホ
ルダ30を各位置で停止させる。
【0028】フイルム送り出し位置用ストッパ46は、
図6に示すように、保持位置となった受板34の下に当
接してホルダ30をフイルム送り出し位置に位置決めす
る。ストリップ案内位置用ストッパ47は、図7に示す
ように、受板34が倒伏位置のときに、その受板34に
フイルム送り出し位置用ストッパ46が当たるよりも先
に支持板33の下面に形成した凹部48に当接し、ホル
ダ30をストリップ案内位置に停止させる。
【0029】フイルム送り出し位置用ストッパ46は、
カートリッジ35がホルダ30に装填されているとき
に、受板34が倒伏位置よりも開いた保持位置となって
いるので、凹部48がストリップ案内位置用ストッパ4
7に当接するよりも先に受板34に当接し、ホルダ30
をフイルム送り出し位置に位置決めする。逆に、ストリ
ップ案内位置用ストッパ47は、カートリッジ35がホ
ルダ30に装填されていないときに、受板34が保持位
置より閉じた倒伏位置となっているので、フイルム送り
出し位置用ストッパ46にフイルム送り出し位置用スト
ッパ46が当接するよりも先に凹部48に当接してホル
ダ30をストリップ案内位置に位置決めする。
【0030】このように、位置決め部材31は、カート
リッジ35の装填の有無により支持板33に対する受板
34の位置が異なることを利用して、カートリッジ35
の装填の有無に応じた位置にそれぞれホルダ30を自動
的に位置決めする。なお、支持板33には、背面側に摘
み50が設けられている。この摘み50は、ホルダ30
を開閉するときの取手であるとともに、ホルダ30を各
ストッパ46,47に向けて付勢する重りの作用もな
す。
【0031】図3に示すように、受板34は、詳しくは
後述する駆動軸51が結合される結合位置とこれから退
避した退避位置との間で支持板33に対してスプール軸
方向に移動自在に取り付けられており、図示してないバ
ネにより退避位置に向けて付勢されている。カートリッ
ジ35の側面には、スプールの両端に形成されたキー溝
52が露呈している。キー溝52には、ホルダ30がフ
イルム送り出し位置のときに、詳しくは後述する駆動軸
51が入り込む。駆動軸51が入り込む前には、その駆
動軸51に押されてカートリッジ35とともに受板34
が結合位置に向けて移動する。
【0032】また、カートリッジ35には、フイルム送
出口36の奥に、その送出口36を開閉する蓋部材が設
けられている。蓋部材の両端には、キー溝53が形成さ
れており、これらキー溝53はカートリッジ35の側面
から各々露呈している。受板34は、カートリッジ35
とともに結合位置に移動することで、駆動軸51とは逆
側に配された蓋開閉軸54に蓋部材のキー溝52が結合
する。
【0033】図8に示すように、フイルム送り出し用駆
動部32は、駆動軸51を有したスプール駆動機構5
5、蓋開閉軸54、及び駆動伝達機構57とから構成さ
れている。駆動伝達機構57は、レバー58、スライド
板59、リンク機構60、及び連動機構61とからな
る。レバー58は、キャリアベース11に対してフイル
ム送り出し開始位置と作業完了位置との間でスプール軸
方向に移動自在に設けられており、ホルダ30をフイル
ム送り出し位置に位置決めした後にオペレータによって
手動操作される。
【0034】連動機構61は、ラック62、中間ギヤ6
3、連動板64、及びスライド部材65とから構成され
ており、レバー58の操作力を利用して駆動軸51をス
プール軸方向に移動させる。ラック62は、レバー58
の先端に形成されており、中間ギヤ63に噛合してい
る。連動板64には、一端に中間ギヤ63に噛合するラ
ック72が形成されており、他端がスライド部材65に
連係している。スライド部材65は、駆動軸51を回転
自在に支持しており、キャリアベース11に固定された
ガイド棒66とスライドレール67とにガイドされてス
プール軸方向に移動自在に支持されている。
【0035】スライド部材65の上には、キャリアベー
ス11に固定される押さえ板68が配されている。連動
板64は、一部64aが押さえ板68とスライド部材6
5との間で挟装されており、これらの間の摩擦抵抗によ
りスライド部材65をスプール軸方向に一緒に移動させ
るとともに、スライド部材65に負荷がかかることでス
リップしてスライド部材65との連係を解除する。駆動
軸51は、スプール軸方向に移動することでカートリッ
ジ35とともに受板34を結合位置に向けて押し、結合
位置でスプールのキー溝52に入り込む。蓋開閉軸54
には、カートリッジ35とともに受板34が結合位置に
移動することで蓋部材のキー溝53が入り込む。
【0036】レバー58、スライド板59、リンク機構
60は、レバー58の操作力を利用して蓋開閉軸54を
回転させてカートリッジ35の蓋部材を開閉する蓋開閉
機構を構成する。スライド板59は、レバー58と一緒
にスプール軸方向に移動する。そのスライド板59の先
端には、リンク機構60に連係するカム69が形成され
ている。リンク機構60は、一端がカム69に連係さ
れ、他端が蓋開閉軸54に連係し、カム69の変位によ
り蓋開閉軸54を所定角度の範囲で回転させる。カム6
9は、蓋開閉軸54を回転させない無変位部70と、駆
動軸51がスプールに結合した後に蓋開閉軸54を回転
させる変位部71とをもっている。これにより、レバー
58の操作域のうちの前半域で駆動軸51がカートリッ
ジ35を押し、カートリッジ35をホルダ30内でスプ
ール軸方向に移動させて蓋部材のキー溝53に蓋開閉軸
54を結合させ、カートリッジ35の移動が阻止された
後に駆動軸51がスプールのキー溝52に結合する。そ
して、その後のレバー58の後半域の操作により蓋開閉
軸54が回転して蓋部材を開く。このレバー58の後半
域の操作のときには、駆動軸51がキー溝52に入り込
んでそれ以上の押し込みが阻止されているから、スライ
ド部材65に負荷がかかり、よって連動板64とスライ
ド部材65との連係が解除され、スライド部材65が移
動することはない。
【0037】図9に示すように、スプール駆動機構55
は、駆動軸51の他に、モータ75、遊星歯車機構7
6、及び回転位置検出機構77とを備えている。遊星歯
車機構76は、モータ75の回転が入力される太陽歯車
78、2つの遊星歯車79,80、及び連結板81から
構成されている。遊星歯車79,80は、互いが噛合せ
ず、かつ太陽歯車78に各々噛合するように連結板81
に支持されている。連結板81は、遊星歯車79,80
を公転させ、何れか一方の遊星歯車を駆動軸51と同軸
に固定されたギヤ82に噛合させる。この実施形態で
は、モータ75の正転駆動が入力されることで遊星歯車
79がギヤ82に噛合する時計方向に公転し、また、逆
にモータ75の逆転駆動が入力されることで遊星歯車8
0がギヤ82に噛合する反時計方向に公転する。
【0038】このように遊星歯車機構76を駆動軸51
とモータ75との間に組み込むことで、駆動軸51より
もスプールが早く回転したときに、ギヤ82と噛合を解
除する方向に遊星歯車79が公転してモータ75の駆動
が詳しくは後述するフイルム搬送モータに悪影響を及ぼ
すことを防止する。なお、スライド部材65は、駆動軸
51,ギヤ82,円板85,及びセンサ87を保持して
おり、ギヤ82と遊星歯車79,80とは、スライド部
材65がスプール軸方向に移動しても噛合が解除される
ことのないように歯厚が厚くなっている。
【0039】カートリッジ35は、現像済みフイルムを
収納した形態のときのスプールを停止させる回転位置が
予め決められている。このため、駆動軸51の回転位置
を特定してスプールに容易に結合することができるよう
に予め決められた位置で停止させることが要求される。
回転位置検出機構77は、このために配されており、切
り欠き86付きの円板85と、切り欠き86の縁を検知
するセンサ87とから構成される。円板85は、駆動軸
51と同軸に固定されており、また、センサ87は、切
り欠き86の縁を検知してスプールの回転位置を特定し
た旨を表す検知信号を送る。
【0040】図10に示すように、135フイルム用搬
送路13には、フイルム挿入口20から順に、フイルム
先端センサ90、第1搬送ローラ対91、第1パーフォ
レーションセンサ92、第2搬送ローラ対93、第3搬
送ローラ対94、読取開口95、フイルムプレス機構9
6、第4搬送ローラ対97、第2パーフォレーションセ
ンサ98が配置されている。そして、第4搬送ローラ対
97から出た写真フイルム15が135フイルム用貯留
部21に案内される。
【0041】フイルム先端センサ90は、写真フイルム
15の先端の挿入を検知する。この検知信号はコントロ
ーラ99に送られる。コントローラ99は、フイルム先
端検知信号に基づき、図示していないドライバを介して
フイルム搬送モータ100を正転するよう制御する。フ
イルム搬送モータ100の回転は、図示しないタイミン
グベルトやプーリを介して各搬送ローラ対91,93、
94、97に伝達される。これにより、各搬送ローラ対
91,93、94、97が同期して回転し、写真フイル
ム15を135フイルム用搬送路13に引き込む。な
お、フイルム搬送モータ100の正転に応じたフイルム
搬送方向をA方向とし、逆にモータ100の逆転に応じ
たフイルム搬送方向をB方向とする。
【0042】第1パーフォレーションセンサ92は、写
真フイルム15のパーフォレーションを検知してパーフ
ォレーション検知信号をコントローラ99に送出する。
コントローラ99は、パーフォレーション検出信号をカ
ウントしてこのカウント値を1コマ送り制御に用いる。
【0043】読取開口95は、フイルム用搬送路13の
読み取り位置に形成されており、読取開口95には、下
方から画像読取装置に内蔵した光源からの光が照射され
る。画像読取装置は、フイルムキャリア10を挟んで光
源とは逆側に内蔵したCCDで写真フイルム15を透過
した光を撮像して各撮影コマの画像を読み取る。
【0044】読取開口95には、前述したロアマスク2
2とアッパマスク23がセットされている。フイルムプ
レス機構96は、フイルム圧着板101をアッパマスク
23とともにロアマスク22に向けて押圧して読取開口
95にセットされた撮影コマの範囲の平面性を向上させ
る。フイルム用貯留部21には、フイルム巻き取り軸1
02が配されている。フイルム巻き取り軸102は、フ
イルム搬送モータ100の駆動を利用して回転し、写真
フイルム15を先端から巻き取って貯留する。なお、フ
イルム搬送モータ100を用いて写真フイルムを巻き取
る代わりに、別個に巻き取りモータを設けてもよい。
【0045】IX240フイルム用搬送路14には、装
填部から順に、第1搬送ローラ対105、パーフォレー
ションセンサ106、磁気読取ヘッド107、読取開口
108、第2搬送ローラ対110、IX240フイルム
用貯留部25が配されている。
【0046】第1及び第2搬送ローラ対105,110
は、フイルム搬送モータ100の駆動により互いに同期
して回転する。フイルム用貯留部25には、フイルム巻
き取り軸111が配されており、フイルム巻き取り軸1
11は、フイルム搬送モータ100の駆動により回転し
て写真フイルム16を先端から巻き取って一時的に貯留
する。フイルム搬送モータ100が正転駆動すると、フ
イルム送り出し装置24から読取開口108に向けたA
方向に写真フイルム16が搬送され、また、そのモータ
100が逆転駆動すると、カートリッジに巻き戻すB方
向に向けて写真フイルム16が搬送される。
【0047】なお、本実施形態では、ローコスト化及び
コンパクト化を図るために、単一のフイルム搬送モータ
100で2つの搬送路13,14に配したフイルム搬送
ローラ対、及びフイルム巻き取り軸102,111の全
てを同期して回転させているが、これに限定されること
なく、それぞれに個別にモータを用いてもよい。
【0048】磁気読取ヘッド107は、IX240フイ
ルム16の磁気記録層に記録された撮影情報などを読み
取って各種情報をコントローラ99に送る。パーフォレ
ーションセンサ106は、写真フイルム16に形成され
たパーフォレーションを検知してパーフォレーション検
知信号をコントローラ99に送る。
【0049】読取開口108には、前述したロアマスク
26とアッパマスク27がセットされている。フイルム
プレス機構96は、フイルム圧着板113をアッパマス
ク27とともにロアマスク26に向けて押圧して読取開
口108にセットされた撮影コマの範囲の平面性を向上
させる。
【0050】各読取開口95,108に配されたフイル
ム圧着板101,113は、例えばソレノイドなどの単
一のアクチュエータ116により駆動される。アクチュ
エータ116は、コントローラ99によって駆動が制御
され、各撮影コマが読取開口95,108にセット完了
後に応答して駆動される。
【0051】次に、上記構成の作用を説明する。まず、
IX240タイプの写真フイルム16を読み取るときに
は、画像読取装置の読み取り位置に、IX240用フイ
ルム搬送路14の読取開口108が合うようにフイルム
キャリア10を移動する。
【0052】次に、IX240タイプのフイルム16を
収納したカートリッジ35の装填を行う。カートリッジ
35の装填は、摘み50をもってホルダ30を装填位置
に引き上げる。ホルダ30は、装填位置用ストッパ45
に当接してその状態に保持される。支持板33と受板3
4との間の受け入れ口30aにカートリッジ35を挿入
していくと、受板34がバネ38の付勢に抗して開放位
置に向けて開かれ、その後カートリッジ35の胴部が嵌
入することでバネ38の付勢により受板34が保持位置
に戻される。これにより、カートリッジ35は、フイル
ム送出口36を上方に向けた姿勢でホルダ30に保持さ
れる。
【0053】カートリッジ35の装填作業が完了した後
には、摘み50をもってホルダ30を倒す。このとき受
板34が保持位置となっているから、ストリップ案内位
置用ストッパ47が凹部48に当接するよりも先に、そ
の受板34にフイルム送り出し位置用ストッパ46が当
接してホルダ30がフイルム送り出し位置に自然に位置
決めされる。これにより、カートリッジ35のフイルム
送出口36がIX240用フイルム搬送路14に高さ方
向で位置決めされる。
【0054】次に、レバー58を操作する。レバー58
は、作業完了位置の状態が通常位置となっている。この
位置からレバー58をフイルム送り出し開始位置に向け
てスライドさせる。この操作により移動される全域のう
ちの略半分までの域で駆動軸51がスプール軸方向に移
動される。駆動軸51の移動先には、カートリッジ35
が位置している。駆動軸51がスプール軸方向に移動す
ると、先端でスプールのキー溝52をスプール軸方向に
押す。これによりカートリッジ35が受板34とともに
支持板33に対してスプール軸方向に移動する。
【0055】カートリッジ35を挟んで駆動軸51の逆
側には蓋開閉軸54が配されている。カートリッジ35
が移動することで蓋部材のキー溝53が蓋開閉軸54に
嵌入する。その後受板34が結合位置に移動することで
駆動軸51がスプールのキー溝52に嵌入する。これに
より、フイルム送出口36がフイルム幅方向でIX24
0用フイルム搬送路14に位置決めされる。この間、リ
ンク機構60は、カム69の無変位部70に一端が係合
しているから、蓋開閉軸54を回転させることはない。
その後、フイルム送り出し開始位置までの残りのレバー
58の操作により、スライド部材65と連動板64とが
スリップして駆動軸51の押し付けが解除されるととも
に、カム69の変位部71にリンク機構60の一端が係
合するため、蓋開閉軸54が回転してカートリッジ35
の蓋部材を開き位置に回転させる。
【0056】レバー58のセットが完了した後に、図1
に示す読み取りボタン120を操作すると、コントロー
ラ99がスプール駆動用のモータ75と、フイルム搬送
モータ100とをそれぞれ正転駆動する。
【0057】スプール駆動用のモータ75が正転駆動す
ると、スプールがフイルム送り出し方向に回転する。フ
イルム搬送モータ100が正転駆動すると、写真フイル
ム16をA方向に搬送するように第1及び第2搬送ロー
ラ対105,110が回転する。写真フイルム16が搬
送ローラ対105,110で搬送されると、搬送ローラ
対105,110によるフイルム引き出し速度が駆動軸
51によるフイルム送り出し速度よりも早いから、図1
0に示すように、駆動軸51に同軸のギヤ82が遊星歯
車79を噛合解除方向に公転させ、スプール駆動用のモ
ータ75と駆動軸51との駆動伝達を解除する。これに
より、その後は、搬送ローラ対105,110のみで搬
送される。
【0058】写真フイルム16は、第1搬送ローラ対1
05により読取開口108に向けて送られる。読取開口
108のフイルム圧着板113は、上に退避した位置に
セットされているため、写真フイルム16の通過を許容
する。その後、フイルム先端は、フイルム巻き取り軸1
11に巻き取られていく。この巻き取り過程中に、パー
フォレーションセンサ106でパーフォレーションが検
知されるととともに、磁気読取ヘッド107により撮影
情報が読み取られる。この撮影情報は、画像読取装置に
送られる。そして、フイルム頭出し分に応じた所定のパ
ーフォレーション検知信号を受け取るとコントローラ9
9は、スプール駆動用のモータ75とフイルム搬送モー
タ100との駆動を停止する。これにより、最初の撮影
コマが読取開口108にセットされる。
【0059】コントローラ99は、撮影コマの読取開口
108へのセットが完了すると、アクチュエータ116
を駆動してフイルム圧着板113を圧着位置に移動させ
る。そして、その後に画像読取装置にプレスキャン開始
信号を送る。このプレスキャンは、比較的ラフな読み取
り精度で各撮影コマの画像を読み取り、後で行うファイ
ンスキャンでの読取データを補正するための補正データ
等のプレスキャン情報を撮影コマ毎に算出するためのも
のである。これらプレスキャン情報は、画像読取装置で
撮影コマに対応付けして記憶される。記憶完了後、画像
読取装置は、コントローラ99に情報取り込み完了の信
号を送る。コントローラ99は、その信号に応答してフ
イルム圧着板113を退避位置に移動させる制御を行っ
た後に、スプール駆動用のモータ75とフイルム搬送モ
ータ100を駆動して写真フイルム16を1コマ移送す
る。以下、前述したように、写真フイルムを一方向に向
けて1コマ送りしながら、各撮影コマの撮影情報やプレ
スキャン情報を取り込む。そして、最後の撮影コマの情
報を取り込むことで写真フイルム16の送り出しを停止
する。
【0060】次に、画像読取装置は、読み取った情報に
基づいて最後の撮影コマから順にファインスキャンを行
って撮影コマの画像を読み取る。コントローラ99は、
画像読取装置から読み取り完了信号を受けた後に、フイ
ルム搬送モータ100及びスプール駆動用のモータ75
をそれぞれ逆回転させる。このように今度は写真フイル
ム16をカートリッジ35に巻き戻しながら、1コマず
つ搬送して各撮影コマの画像を読み取る。
【0061】全撮影コマの画像を読み取った後には、フ
イルム搬送モータ100とスプール駆動用のモータ75
との駆動を一定時間経過後に停止する。これにより、写
真フイルム16の全てをカートリッジ35に巻き取るこ
とができる。なお、スプール駆動用のモータ75の駆動
停止は、円板85の切り欠き86の縁を検知するセンサ
87からの検知信号を受けた時点で行う。これにより、
スプールを予め決められた回転位置で停止させることが
できる。
【0062】スプール駆動用のモータ75の駆動が停止
すると、操作部にカートリッジ取り替え可能の旨を知ら
せる表示ランプが点灯する。その表示を確認した後に、
レバー58を作業完了位置に移動させる。この操作の最
初で蓋開閉軸54が蓋部材を閉じ位置に回転させる。そ
れ以降の操作により、駆動軸51が退避位置に移動す
る。これによりカートリッジ35とともに受板34が駆
動軸51に引きずられて移動し、この移動により蓋開閉
軸54が蓋部材のキー溝53から抜け出る。その後は、
受板34が退避位置に移動することで駆動軸51がスプ
ールのキー溝52から抜け出る。このようにレバー58
を作業完了位置に戻すと、カートリッジ35は、蓋開閉
軸54と駆動軸51との連結が解除され、また蓋部材が
フイルム送出口36を閉じた状態となる。レバー58の
戻し完了後には、摘み50をもってホルダ30を引き上
げる。これによりホルダ30は、装填位置に保持され、
この位置でカートリッジ35の取り出しが可能となる。
【0063】次に、ストリップ形態のIX240フイル
ム16から画像を読み取る場合について説明する。カー
トリッジ35を装填しないでホルダ30を倒すと、受板
34が倒伏位置となっているから、受板34にフイルム
送り出し位置用ストッパ46が当接するよりも先に、ス
トリップ案内位置用ストッパ47が支持板33の凹部4
8に当接し、ホルダ30がストリップ案内位置に位置決
めされる。これにより、支持板33の背面に形成された
ガイド溝40がストリップフイルム16を搬送路14に
導く傾斜となる。そして、ストリップフイルム16をガ
イド溝40に沿って挿入すると、ガイド溝40に配した
先端センサ41がフイルムの先端を検知する。このセン
サ41から得られる検知信号はコントローラ99に取り
込まれ、コントローラ99は、その検知信号の受け取り
に応答してフイルム搬送モータ100を正転する。
【0064】第1及び第2搬送ローラ対105,110
が回転すると、奥まで挿入するだけで後はストリップフ
イルム16が自動的に搬送路14に送られる。以下、前
述したと同じに、ストリップフイルム16を一方向に1
コマ送りながらプレスキャンし、全撮影コマのプレスキ
ャンが完了した後には、逆方向に1コマ送りしながら各
撮影コマの画像を読み取る。全撮影コマの画像を読み取
った後には、ストリップフイルム16がガイド溝40に
案内されて排出される。
【0065】135タイプの写真フイルム15から画像
を読み取る場合には、画像読取装置の読み取り位置に、
135フイルム用搬送路の読取開口95が合うようにフ
イルムキャリア10を移動する。そしてフイルム挿入口
20からストリップ形態の写真フイルム15を挿入す
る。ストリップフイルム15を挿入すると、その先端が
先端センサ90に検知され、この検知に応答してフイル
ム搬送モータ100が正転する。その後は、搬送ローラ
対91,93,94,97で読取開口95に向けて搬送
される。以後、前述したと同じに、ストリップフイルム
15を一方向に1コマ送りしながらプレスキャンし、全
撮影コマのプレスキャンが完了した後には、逆方向に1
コマ送りしながら各撮影コマの画像を読み取る。全撮影
コマの画像を読み取った後には、ストリップフイルム1
5がフイルム挿入口20から排出される。
【0066】なお、上記実施形態では、ホルダ30や摘
み50などの自重によってホルダ30を各位置へ押さえ
ているが、これは別個にクリック機構などを設けてお
き、これら各位置でホルダ30を安定的に停止させても
よい。また、上記実施形態では、ホルダ30や摘み50
の自重によって、ホルダ30をストリップ案内位置へ向
けて付勢しているが、この付勢は図11〜図13に示す
ようにバネ部材などによって行ってもよい。また、付勢
方向もストリップ案内位置に代えてフイルム送り出し位
置へ付勢してもよい。
【0067】上記実施形態では、本発明のフイルム送り
出し装置をフイルムキャリア10に設けているが、写真
フイルムを用いる他の各種装置のフイルム送り出し装置
として用いてもよい。
【0068】また、上記実施形態では、CCDセンサ等
の撮像素子を用いて画像を読み取る画像読取装置に本発
明のフイルムキャリアを用いたが、これに限定されるこ
となく、各撮影コマの画像を印画紙に焼付けるプリンタ
やプリンタプロセッサなどに用いてもよい。
【0069】また、フイルムキャリアでの写真フイルム
の送りは、上記実施形態のような各コマ毎に読取位置ま
たは焼付露光位置にセットする間欠送りの他に、連続送
りしてもよい。この場合には、フイルムの連続送りによ
る副走査に同期させてラインCCDなどの撮像手段によ
り写真フイルムの幅方向で主走査して、画像を読み取
る。
【0070】上記実施形態では取付軸を用いてホルダを
キャリアベースに取り付けて、ホルダを各位置に回転変
位させるようにしたが、これに代えて、図11〜図13
に示すように、ホルダをガイド部材により昇降自在に保
持して、鉛直方向にスライドさせ、各位置にセットする
ようにしてもよい。この場合には、バネ部材を設けてホ
ルダを下方に付勢する。
【0071】図11はホルダがストリップ案内位置にセ
ットされた状態を、図12はホルダが装填位置にセット
された状態を、図13はホルダがフイルム送り出し位置
にセットされた状態を示している。なお、図11〜図1
3において、上記実施形態と同一構成部材には同一符号
が付してある。ホルダ30は、ガイド部材124によっ
て昇降自在に支持されており、バネ125により下方に
向けて付勢されている。
【0072】ガイド部材124には、下方にホルダ30
をストリップ案内位置に位置決めするストッパ126
が、上方にはホルダ30を装填位置に止めるストッパ1
27が、さらに、受板34が保持位置のときにホルダ3
0をフイルム送り出し位置に位置決めするストッパ12
8がそれぞれ設けられている。
【0073】図11の状態では、支持板33にストッパ
126が当接してバネ125の付勢に抗してホルダ30
をフイルムストリップ位置に保持している。カートリッ
ジ35の装填は、ホルダ30を持って、バネ125の付
勢に抗してホルダ30を上方に持ち上げる。すると、ホ
ルダ30にストッパ127が当接し、それ以上の上昇を
規制する。この位置が図12に示す装填位置となる。そ
して、ホルダ30を持ち上げて装填位置に保った状態
で、受板34を倒伏位置から開放位置に回転させてカー
トリッジ35を装填する。これにより受板34が倒伏位
置から保持位置に回転してカートリッジ35を保持す
る。
【0074】カートリッジ35を装填後に、ホルダ30
の持ち上げを止めると、バネ125の付勢によりホルダ
30が下降する。ホルダ30が下降する途中で、図13
に示すように、受板34が保持位置となっているから、
支持板33がストッパ126に当接するよりも先に受板
34がストッパ128に当接し、ホルダ30をフイルム
送り出し位置に位置決めする。また、ホルダ30にカー
トリッジ35が装填されていないときには、受板34が
倒伏位置となっているから、装填位置から下降すると、
受板34がストッパ128に当接するよりも先に支持板
33がストッパ126に当接してホルダ30が図11に
示すように、フイルム送り出し位置よりも下方のストリ
ップ案内位置に位置決めされる。
【0075】なお、上記実施形態において、受板34の
回転位置に応じてホルダ33を回転させて位置決めする
位置が異なるように、ストッパ及びホルダ30に設けた
当たり部との位置をずらして構成しているが、この他
に、ホルダ30にカートリッジ35の装填の有無を検知
するセンサを設け、そのセンサの検知に応答して各位置
に設けたストッパ機構をホルダ30に当接する位置とこ
れから退避する位置との間で出入りさせるように構成し
てもよい。
【0076】また、ホルダ30を回転又は昇降させるこ
とに限らず、例えば装填位置とフイルム送り出し位置と
の間を回転とし、フイルム送り出し位置とストリップ案
内位置との間では昇降移動としてもよいし、またそれら
の移動を逆に構成してもよい。また、ストリップフイル
ムとしては、カートリッジから引き出した長尺状の写真
フイルムを切断したものに限らず、その長尺写真フイル
ムとしてもよい。
【0077】上記実施形態では、2つの搬送路をもった
フイルムキャリアとしているが、1つの搬送路だけでも
よい。また、ストリップ形態としては、単にカートリッ
ジから取り出した形態に限らず、所定コマごとに切断し
た形態でもよい。さらに、IX240フイルムに限ら
ず、現像処理後の取り扱い形態においてストリップ形態
とカートリッジ形態との両方の形態をもつフイルムであ
れば、いずれでもよい。ホルダ30としては、支持板3
3と受板34とでカートリッジ35を保持する構成とし
ているが、本発明ではこれに限らず、周知の機構であれ
ば、いずれでもよい。また、ホルダ30の位置決め順番
を装填位置、フイルム送り出し位置、及びストリップ案
内位置の順にしているが、本発明ではこれに限らず、例
えば装填位置、ストリップ案内位置、及びフイルム送り
出し位置の順にしてもよい。この場合には、支持板33
に対して受板34とガイド溝40との取り付けを逆にす
ればよい。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
カートリッジをホルダに装填した状態でカートリッジの
フイルム出入り口を搬送路入り口に位置させる第1の送
り出し位置と、カートリッジをホルダに装填していない
状態ではフイルムガイド部を搬送路入り口に位置させる
第2の送り出し位置との間で、ホルダを変位させる変位
手段を設けているから、現像処理後の取り扱い形態が異
なるフイルムを効率よく送り出すことができるととも
に、ホルダの移動操作を簡便に行うことができる。
【0079】別の発明では、ホルダを第1及び第2の送
り出し位置との間で回転又は昇降させる変位手段を設け
ているから、装置自体のフイルム幅方向でのサイズをコ
ンパクトにすることができる。
【0080】また、変位手段がホルダを着脱位置に変位
させる発明では、カートリッジの装填及び取り出しが簡
便となる。また、ホルダを支持板とこの支持板の一方の
面に設けられた受け板とで構成し、支持板の他方の面に
フイルムガイド部を設けた発明では、フイルムガイド部
を別途に設ける必要がないから、装置自体のコンパクト
化を図ることができる。
【0081】さらに、第1の送り出し位置にホルダがセ
ットされたときにカートリッジのスプール操作部及び蓋
操作部に係合して写真フイルムを送り出しまたは巻き取
るフイルム操作手段を設けた発明では、カートリッジか
らフイルムを一々引き出す操作が必要ないから、フイル
ムの送り出しを簡便に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるフイルムキャリアを示
す斜視図である。
【図2】上カバーを開いた状態のフイルムキャリアを示
す斜視図である。
【図3】フイルム送り出し用駆動部を示す斜視図であ
る。
【図4】ストリップフイルムを挿入するガイド溝を背面
に形成したホルダを示す説明図である。
【図5】装填位置にセットした状態のホルダを示す説明
図である。
【図6】フイルム送り出し位置にセットしたホルダを示
す説明図である。
【図7】ストリップ案内位置にセットしたホルダを示す
説明図である。
【図8】フイルム送り出し駆動部の概略を示した分解斜
視図である。
【図9】スプール駆動機構の概略を示した斜視図であ
る。
【図10】フイルムキャリアの搬送路に配された機構の
概略を示す説明図である。
【図11】ホルダが昇降移動する別の実施例を示す説明
図であり、ホルダがストリップ案内位置にある状態を示
している。
【図12】図11で説明した別の実施例を示す説明図で
あり、ホルダが装填位置にある状態を示している。
【図13】図11で説明した別の実施例を示す説明図で
あり、ホルダがフイルム送り出し位置にある状態を示し
ている。
【符号の説明】
11 キャリアベース 13 135フイルム用搬送路 14 IX240フイルム用搬送路 15 135用フイルム 16 IX240用フイルム 20 フイルム挿入口 24 装填部 30 ホルダ 33 支持板 34 受板 35 カートリッジ 36 フイルム送出口 40 ガイド溝 45 装填位置用ストッパ 46 フイルム送り出し位置用ストッパ 47 ストリップ案内位置用ストッパ 75 スプール駆動用のモータ 100 フイルム搬送モータ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カートリッジに収納されており前記カー
    トリッジのフイルム出入り口から出し入れされる第1の
    写真フイルムと、前記カートリッジから取り出されたむ
    き出しの第2の写真フイルムとを選択的に搬送路入り口
    に向けて送り出すフイルム送り出し装置において、 前記カートリッジを着脱自在に保持するホルダと、 このホルダに設けられ、前記第2の写真フイルムを前記
    搬送路入り口に案内するためのフイルムガイド部と、 前記カートリッジが前記ホルダに装填された状態では前
    記カートリッジのフイルム出入り口を前記搬送路入り口
    に位置させる第1の送り出し位置と、前記カートリッジ
    が前記ホルダに装填されていない状態では、前記フイル
    ムガイド部を前記搬送路入り口に位置させる第2の送り
    出し位置との間で、前記ホルダを変位させる変位手段と
    を備えたことを特徴とするフイルム送り出し装置。
  2. 【請求項2】 前記変位手段は、回転自在に保持する取
    付部と、前記ホルダを第1の送り出し位置または第2の
    送り出し位置のいずれかに向けて付勢する付勢手段と、
    前記付勢手段により付勢された前記ホルダを、前記カー
    トリッジが装填されていない状態では第2の送り出し位
    置で停止させるとともに、前記カートリッジが装填され
    た状態では第1の送り出し位置で停止させる停止部材と
    を備えていることを特徴とする請求項1記載のフイルム
    送り出し装置。
  3. 【請求項3】 前記変位手段は、前記ホルダを昇降自在
    に保持する取付部と、前記ホルダを第1の送り出し位置
    または第2の送り出し位置のいずれかに向けて付勢する
    付勢手段と、前記付勢手段により付勢された前記ホルダ
    を、前記カートリッジが装填されていない状態では第2
    の送り出し位置で停止させるとともに、前記カートリッ
    ジが装填された状態では第1の送り出し位置で停止させ
    る停止部材とを備えていることを特徴とする請求項1記
    載のフイルム送り出し装置。
  4. 【請求項4】 前記変位手段は、前記カートリッジを前
    記ホルダから着脱するための着脱位置を有し、この着脱
    位置への前記ホルダの変位を許容することを特徴とする
    請求項1ないし3いずれか1つ記載のフイルム送り出し
    装置。
  5. 【請求項5】 前記ホルダは、支持板と、この支持板の
    一方の面に設けられた受け板とから構成されており、前
    記フイルムガイド部は支持板の他方の面に形成されてい
    ることを特徴とする請求項1ないし4いずれか1つ記載
    のフイルム送り出し装置。
  6. 【請求項6】 前記カートリッジは、写真フイルムを巻
    き取るスプールと、前記フイルム出入り口を開閉する蓋
    部材と、スプールを外部から回動操作するスプール操作
    部と、前記蓋部材を外部から回動操作する蓋操作部とを
    備えており、前記第1の送り出し位置に前記ホルダがセ
    ットされたときに、前記カートリッジのスプール操作部
    及び蓋操作部に係合して、前記写真フイルムを送り出し
    または巻き取るフイルム操作手段を備えていることを特
    徴とする請求項1ないし5いずれか1つ記載のフイルム
    送り出し装置。
  7. 【請求項7】 写真フイルムの対象コマを読取位置また
    は焼付位置に送り、画像読み取りまたは画像焼付けを行
    うためのフイルムキャリアにおいて、請求項1ないし6
    いずれか1つ記載のフイルム送り出し装置を備えること
    を特徴とするフイルムキャリア。
  8. 【請求項8】 135タイプの写真フイルムの搬送路
    と、IX240タイプの写真フイルムの搬送路と、前記
    読取位置または焼付位置に各搬送路を選択的にセットす
    るように移動する移動機構とを備え、前記フイルム送り
    出し装置を前記IX240タイプの写真フイルムの搬送
    路の入り口に設けたことを特徴とする請求項7記載のフ
    イルムキャリア。
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