JP3545519B2 - フィルムキャリア - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真プリンタ等に備えられ写真フィルムに記録されている画像の焼付け処理を行うためのフィルムキャリアに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、写真フィルムの一種であるネガフィルムは、撮影の終了後にパトローネ等のケース内に巻き取られた状態で現像所に持ち込まれる。そして、現像所では、パトローネに巻き取られているネガフィルムを引出して現像処理をし、この後、プリンタプロセッサ等の写真プリンタに設置されたフィルムキャリアにネガフィルムを装着して、ネガフィルムに記録された画像を印画紙へ焼付けるプリント処理を行い、写真プリントを作成していた。
【0003】
現像処理の終了したネガフィルムは、所定の画像コマ毎(例えば6コマ毎)に切断したピースネガとされてネガシートに入れられ、写真プリントと共に顧客に返却されている。
【0004】
近年、再度のプリント処理時等における処理の容易化などの為に、現像処理の終了したネガフィルムを切断せずにパトローネ(以下「カートリッジ」と言う)に巻き取った状態で返却する方法が検討されている。これに伴って、ネガフィルムの収容されているカートリッジをフィルムキャリアに装填可能とし、このカートリッジからネガフィルムを直接取り出してプリント処理する構造にフィルムキャリアをすることが考えられる。
【0005】
但し、このような構造のフィルムキャリアであっても、念のため、カートリッジから引き出されてカートリッジから取り外された状態であるストリップス状態のネガフィルムをもプリント処理できるような構造にする必要があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事実を考慮してなされたものであり、カートリッジを装填可能としてカートリッジ内の写真フィルムを処理可能とすると共にストリップス状態の写真フィルムをも処理可能なフィルムキャリアを提供することを第1の目的とする。また、これに伴って、ストリップス状態の写真フィルムを案内する案内材の位置決めが可能な構造のフィルムキャリアを提供することを第2の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係るフィルムキャリアは、写真フィルムに記録されている画像を印画紙へプリント処理する写真プリンタに用いられるフィルムキャリアであって、
写真フィルムを搬送する搬送路を有するキャリア本体と、
写真フィルムを収容するカートリッジが挿入可能な開放端が形成されると共に、前記カートリッジの挿入位置では前記開放端が水平より上方を向き、写真フィルムを搬送路に送り込み得る装填位置では前記カートリッジと共に水平に配置されるようにキャリア本体に移動可能に回動支持されるホルダと、
ストリップス状態の写真フィルムを案内可能に形成されると共に、ストリップス状態の写真フィルムを搬送路に送り込み得る位置においては前記カートリッジが前記装填位置へ配置されるのを阻止するようにキャリア本体に支持される案内材と、
を含むことを特徴とする。
【0008】
請求項2に係るフィルムキャリアは、画像が記録されている写真フィルムを搬送路に沿って搬送すると共に搬送路中の焼付け位置で画像の焼付け処理がされるフィルムキャリアであって、
搬送路を有するキャリア本体と、
ストリップス状態の写真フィルムを案内可能に形成されると共に、ストリップス状態の写真フィルムを搬送路に送り込み得る位置に回動して配置されるようにキャリア本体に回動可能に支持される案内材と、
案内材側あるいはキャリア本体側に突出するように形成される係合凸部と、
キャリア本体側あるいは案内材側に係合凸部が係合されるように設置され且つ係合凸部が係合された状態で移動可能な長さに形成される係合凹部と、
係合凸部と当接して係合凹部の係合凸部が移動可能な方向の両端の位置で係合凸部をそれぞれ係止可能とすることにより、写真フィルムを搬送路に送り込み得る搬送位置及び写真フィルムを搬送路に送り込み得ない非搬送位置の間で案内材を選択的に停止し得る選択部材と、
を含むことを特徴とする。
【0009】
請求項3に係るフィルムキャリアは、請求項1に記載のフィルムキャリアにおいて、前記案内材は、前記ストリップス状態の写真フィルムを前記搬送路に送り込み得る搬送位置と、前記ストリップス状態の写真フィルムを前記搬送路に送り込み得ない非搬送位置の間で選択的に配置されるように、前記キャリア本体に支持されると共に、前記非搬送位置にあるときに、前記ホルダの姿勢を前記挿入位置での姿勢から前記装填位置での姿勢へと変えるローラを備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項1に係るフィルムキャリアの作用を以下に説明する。
画像が記録されている写真フィルムを搬送する搬送路をキャリア本体が有する。さらに、写真フィルムを収容するカートリッジを挿入可能な開放端が形成されたホルダは、カートリッジの挿入位置では開放端が水平より上方を向き、写真フィルムを搬送路に送り込み得る装填位置ではカートリッジと共に水平に配置されるように、キャリア本体に移動可能に回動支持される。また、ストリップス状態の写真フィルムを案内可能に形成された案内材は、ストリップス状態の写真フィルムを搬送路に送り込み得る位置においてはカートリッジが装填位置へ配置されるのを阻止するように、キャリア本体に支持される。
【0011】
従って、写真フィルムを搬送路に送り込み得る位置に、ホルダと案内材とが選択的に配置されるので、ホルダがカートリッジを装填可能として写真フィルムを処理可能とすると共に、案内材がストリップス状態の写真フィルムを搬送路に送り込んでストリップス状態の写真フィルムをも処理可能にする。また、案内材がストリップス状態の写真フィルムを搬送路に送り込み得る位置にあるときには、カートリッジが写真フィルムを搬送路に送り込み得る装填位置へ配置できないようにしているので、ストリップス状態の写真フィルムを処理しようとするときに、カートリッジが誤って装填位置に配置されることがない。
【0012】
請求項2に係るフィルムキャリアの作用を以下に説明する。
画像が記録されている写真フィルムを搬送する搬送路をキャリア本体が有する。さらに、案内材がキャリア本体に回動可能に支持され、ストリップス状態の写真フィルムを案内して搬送路に送り込み得る位置に配置可能なように回動される。また、突出するように形成される係合凸部が係合凹部に係合された状態で、係合凸部が移動可能な長さに係合凹部が形成される。そして、選択部材が係合凸部と当接して、係合凸部が移動可能な方向の係合凹部の両端の位置で、係合凸部をそれぞれ係止可能とすることにより、写真フィルムを搬送路に送り込み得る搬送位置及び写真フィルムを搬送路に送り込み得ない非搬送位置の間で、案内材が選択的に停止し得る。
【0013】
従って、選択部材が係合凸部と当接して案内材を選択的に停止することで、写真フィルムを搬送路に送り込み得る搬送位置及び、写真フィルムを搬送路に送り込み得ない非搬送位置で、ストリップス状態の写真フィルムを案内する案内材の位置決めが可能になる。
【0014】
請求項3に係るフィルムキャリアの作用を以下に説明する。
案内材は、ストリップス状態の写真フィルムを、搬送路に送り込み得る搬送位置と、搬送路に送り込み得ない非搬送位置の間で選択的に配置されるように、キャリア本体に支持される。そして、案内材が非搬送位置にあるときに、案内材に備えられたローラによって、ホルダの姿勢が挿入位置での姿勢から装填位置での姿勢へと変えられる。従って、カートリッジに収容された写真フィルムを処理しようとするときには、ホルダの姿勢が変えられつつ、その移動が可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照しながら本発明の一実施の形態を詳細に説明する。
【0016】
図1から図4には、本実施の形態に適用したフィルムキャリア10の概略を示している。このフィルムキャリア10は、写真フィルム(以下、一例として「ネガフィルム12」とする)に記録されている画像を印画紙等に焼付けて写真プリントを作成するプリンタプロセッサ等に取り付けられる。このプリンタプロセッサでは、ネガフィルム12に記録されている画像を印画紙に焼付けた後、この印画紙に発色現像、漂白定着、リンス(水洗)、乾燥等の一連の処理を施して写真プリントを作成するようになっている。
【0017】
図8(A)に示されように、このフィルムキャリア10に装着されるネガフィルム12は、幅方向の端部に所定間隔でパーフォレーション14が形成され、これらのパーフォレーション14によって定められた位置に画像が記録された画像コマ12Aが形成される。
【0018】
また、ネガフィルム12の幅方向の両端部であって画像コマ12Aに隣接する位置には、磁気情報が記録される磁気トラック16が設けられている。この磁気トラック16には、ネガフィルム12に関する情報と共に、各画像コマ12Aの画像の撮影時の情報、プリント処理を行うときのプリントサイズ、露光条件等の種々の情報が記録されるようになっている。
【0019】
図8(B)に示されるように、このネガフィルム12は、スプール軸18に巻き取られてカートリッジ20に収容されて保管される。図8(A)及び図8(B)に示されるように、カートリッジ20には、ネガフィルム12が通過する挿通口22が設けられている。カートリッジ20の挿通口22は、ドア24によって閉止されてカートリッジ20の内部が遮光されており、スプール軸18と平行に配置されたドア24のドア軸24Aを回転し、このドア24を回動させて挿通口22を開放することにより、ネガフィルム12の送り出し及び引き入れが可能となっている。
【0020】
図8(B)に示されるように、カートリッジ20の一方の側面には、カートリッジ20の内部に収容しているネガフィルム12が現像済みであるか否かを表示する現像表示部28が設けられている。この現像表示部28は、例えばカートリッジ20の側面でスプール軸18を挟んで挿通口22と反対側の周縁部に形成されており、矩形孔28A内に設けたツメ28Bがその基部28Cによって矩形孔28Aに連結されることにより、この現像表示部28が構成されている。
【0021】
そして、カートリッジ20の内部に収容しているネガフィルム12が未現像の間は現像表示部28のツメ28Bによって矩形孔28Aを閉塞した状態とし、カートリッジ20内のネガフィルム12を現像処理したときに、このツメ28Bを矩形孔28A内に押し込んで基部28Cでカートリッジ20の内方側へ折り曲げるか、この現像表示部28のツメ28Bを矩形孔28A内から切除するようにしている。
【0022】
なお、カートリッジ20には、現像表示部28と共に内部に収容しているネガフィルム12の処理状態を表示するための複数の表示孔26A〜26Dがスプール軸18の周囲に所定間隔で設けられ、カートリッジ20の内部に設けられた白色の表示プレート18Aが表示孔26A〜26Dの何れに位置しているか、すなわち表示孔26A〜26Dの何れの内部が白色となっているかによって、カートリッジ20の内部に収容しているネガフィルム12の処理状態を明示することができるようにしている。例えば、丸孔の表示孔26Aはカートリッジ20内のネガフィルム12が未露光(未撮影)状態であることを示し、半丸孔の表示孔26Bは一部露光露光済みであることを示し、×状の表示孔26Cは露光済みで未現像であることを示し、矩形孔の表示孔26Dは現像済みであることを示すようになっている。これによって、カートリッジ20内に収容されているネガフィルム12が何れの露光状態又は処理状態にあるかを判断することができるようになっている。
【0023】
図1から図4に示されるように、このネガフィルム12が装着されるフィルムキャリア10は、台座30、カートリッジ装填部32、フィルム収容部34及びカバー36を備えており、このカバー36がキャリア本体である台座30に対して開閉可能に支持され、閉鎖時に台座30の上面を覆うようになっている。また、この台座30の上面には、カートリッジ装填部32とフィルム収容部34との間を繋ぐ搬送路38が形成されており、カバー36の閉鎖時にこの搬送路38はカバー36に覆われる。
【0024】
カートリッジ装填部32にはドライブシャフト102が突出して設けられており、現像済みのネガフィルム12を収容しているカートリッジ20がこのカートリッジ装填部32のホルダ33に装着されると、カートリッジ20内のスプール軸18にドライブシャフト102の先端側が係合するようになっている。
【0025】
図9に示されるように、このドライブシャフト102の基端側には、トルクリミッタ104を介してギヤ106が設置されており、このギヤ106が、モータ40の駆動軸40Aに設けられたギヤ108と噛合することにより、モータ40の駆動力をスプール軸18に伝達するようになっている。なお、図9には、フィルムキャリア10に設けられているネガフィルム12の搬送機構100の概略構成が示されている。
【0026】
このモータ40の駆動力によってスプール軸18をネガフィルム12の送り出し方向へ回転することにより、ネガフィルム12の先端が搬送路38へ送り出される。また、モータ40を逆転させてスプール軸18をネガフィルム12の巻取方向へ回転することにより、カートリッジ20から引き出されているネガフィルム12をスプール軸18に巻き取ることができるようになっている。
【0027】
一方、図4から図7に示すように、カートリッジ20から引き出されてカートリッジ20から取り外された状態であるストリップス状態のネガフィルム12を案内可能に形成されるフィルム案内材310が、支持軸312を介してカートリッジ装填部32の側板202に回動可能に支持されている。つまり、フィルム案内材310のフィルム挿入口86より挿入されるストリップス状態のネガフィルム12がフィルム案内材310により案内されて、台座30側に送り込まれる構造となっている。
【0028】
このフィルム案内材310には、係合凸部であるピン314が植設されて突出するように形成されており、このピン314が緩く嵌合されて係合される係合凹部である長穴316が側板202に設けられている。この長穴316は、支持軸312廻りにピン314が回動し得る方向を長手方向とし、また、係合された状態のピン314が長手方向に移動可能な長さに長く形成されている。
【0029】
さらに、側板202には、図5及び図7上、上下方向に沿って延びる揺動レバー318が、中心部分を揺動軸320廻りに揺動可能に取り付けられて、支持されている。一端側が側板202に係止されたコイルスプリング322の他端側が、この揺動レバー318の下端側に係止されており、揺動レバー318を矢印H方向に回動するようにコイルスプリング322が常時付勢している。
【0030】
揺動レバー318の上端側は長穴316に対向して配置されており、揺動レバー318の上端が長穴316の上部寄りの部分に対向し、長穴316の下部寄りの部分に対向する揺動レバー318の部分には、凹部318Aが設けられている。
【0031】
そして、図4及び図5に示すように、ストリップス状態のネガフィルム12を搬送路38に送り込み得ない非搬送位置にフィルム案内材310が回動すると、長穴316の上部側にピン314が位置し、このピン314を揺動レバー318の上端と長穴316の内壁面とで挟持して、フィルム案内材310の不用意な移動を阻止するようになっている。
【0032】
また、図6及び図7に示すように、ストリップス状態のネガフィルム12を搬送路38に送り込み得る搬送位置にフィルム案内材310が回動すると、長穴316の下部側にピン314が位置し、このピン314を揺動レバー318の凹部318Aと長穴316の内壁面とで挟持して、フィルム案内材310の不用意な移動を阻止するようになっている。
【0033】
以上より、揺動レバー318及びコイルスプリング322が、搬送位置及び非搬送位置の間でフィルム案内材310を選択的に停止し得る選択部材を構成する。
【0034】
ところで、カートリッジ装填部32には、カートリッジ20を所定の位置に装填する装填機構200が設けられており、図6、図10及び図11に、本実施の形態に適用した装填機構200の概略が示されている。
【0035】
図10及び図11に示されるように、カートリッジ装填部32の内方とカートリッジ装填部32の外方に対で側板202、204が配置されており、これら側板202、204の間には、シャフト206が回転自在に掛け渡されると共にガイドシャフト208がこのシャフト206と平行に掛け渡されている。
【0036】
図10から図12に示されるように、シャフト206の側板202から突出した先端にはギヤ210が設けられ、シャフト206の中間部には、長尺の連動ギヤ212が取り付けられている。ギヤ210は、開閉モータ214の回転軸214Aに取り付けられたギヤ216に噛合しており、開閉モータ214の駆動によってシャフト206及び連動ギヤ212が回転するようになっている。
【0037】
また、ガイドシャフト208が挿通されてガイドシャフト208に回転自在に支持されると共に側板220に回転可能に取り付けられるスライドギヤ222が、連動ギヤ212に噛合する。そして、この側板220は、ガイドシャフト208に移動可能に支持されている。この為、側板220に設けられたスライドギヤ222は、長尺の連動ギヤ212と噛合した状態で、側板220と共にガイドシャフト208に沿って移動可能になっている。
【0038】
一方、図13から図17に示すように、側板220に隣合って位置すると共にカートリッジ20を挿入してカートリッジ20が装着され得るホルダ33の開放端側33A寄りの位置には、コイルスプリング326の一端側が係止されている。このホルダ33の側壁部33Bに沿ってスライド可能に配置されたスライド片328にコイルスプリング326の他端側が係止されている。この為、スライド片328がコイルスプリング326により常時ホルダ33の開放端側33Aに付勢されることになる。
【0039】
このスライド片328の一端部は折り曲げられて当接部328Aとされており、ホルダ33に挿入されるカートリッジ20がこの当接部328Aに当たることにより、ホルダ33の奥側にスライド片328が押し込まれるような構造となっている。
【0040】
そして、ホルダ33の側壁部33Bには、カートリッジ20の挿入方向に沿って長い案内穴332が形成されており、この案内穴332の一端寄りには、一段深く形成された係合部332Aが設けられている。これに対して、スライド片328には、この案内穴332に緩く嵌まり込んで案内される係止片328Bが形成されており、ホルダ33にカートリッジ20が完全に挿入された場合には、図15及び図16に示すように、係止片328Bが係合部332Aに係合され、コイルスプリング326の付勢力に抗してスライド片328が停止された状態となる。
【0041】
また、図13及び図14に示すように、ホルダ33の開放端側33A寄りには、レバー336が軸部338廻りに回動可能に支持されつつ位置しており、図14に示すように、このレバー336は軸部338に巻き付けられたねじりコイルばね342により矢印J方向に付勢されている。
【0042】
この為、図15及び図16に示すように、ホルダ33にカートリッジ20が完全に挿入された状態では、レバー336がカートリッジ20の端部をねじりコイルばね342の付勢力で押さえつけて、ホルダ33からのカートリッジ20の不用意な飛び出しを防いでいる。
【0043】
このレバー336の軸部338を挟んだ他端側には操作部336Aが伸びており、スライド片328に形成された操作片328Cと操作片328Dとの間にこの操作部336Aが位置している。さらに、案内穴332と隣り合ってホルダ33の側壁部33Bには案内穴334が形成されており、スライド片328に形成される操作片328Eがこの案内穴334に緩く嵌まり込んでいる。
【0044】
他方、ホルダ33の側壁部33Cには、コイルスプリング340の一端側が係止されるばね軸342が植設されており、回動軸348を介してホルダ33を回動可能に支持する壁部材346に植設されたばね軸344にコイルスプリング340の他端側が係止されている。
【0045】
また、フィルム案内材310に固定されたストッパ材352から伸びるブラケット354には、側壁部33Cの端部に当接し得るローラ356が回転可能に支持されている。
【0046】
従って、コイルスプリング340の付勢力により回動軸348廻りの矢印K方向に回動しようとするホルダ33にローラ356が当接して、ホルダ33の姿勢が図13に示す状態で維持される。
【0047】
さらに、図14、図16及び図17に示すように、ブラケット354の案内穴334と対向する位置には、レバー358が回動可能に支持されており、ブラケット354とレバー358に植設されたピン360との間にかけ渡されたコイルスプリング362により、レバー358のピン360がブラケット354に係止された状態でレバー358が停止している。
【0048】
この為、図16に示すように、ホルダ33内にカートリッジ20が挿入された状態でホルダ33がブラケット354の部分を矢印L方向に通過する際には、コイルスプリング362の付勢力に抗してレバー358が回動して問題なく操作片328Eが通過する。
【0049】
さらに、ホルダ33内にカートリッジ20が挿入された状態でホルダ33がブラケット354の部分を矢印M方向に通過する際には、レバー358により押されて矢印N方向に操作片328Eが移動する。この為、操作片328Eの移動に伴って、スライド片328に形成された係止片328B、操作片328C及び操作片328Dが同じく矢印N方向に移動する。この結果、操作片328Cがレバー336の操作部336Aを押してレバー336によるカートリッジ20の端部の付勢を解除すると共に、係止片328Bの係合が解除されてコイルスプリング326によりカートリッジ20が押し出され、カートリッジ20がホルダ33より取り出されて、図13及び図14に示すような状態となる。
【0050】
一方、図10及び図11に示すように、ホルダ33を回動可能に支持する壁部材346は、側板220に固定されると共に先端部に被検出片378が取り付けられるガイドシャフト372に、ブッシュ374を介して移動可能に支持されており、この側板220にカートリッジ20を装填させる作動レバー376が繋がっている。
【0051】
従って、壁部材346及びホルダ33は、所定量の遊びを有するものの作動レバー376の操作により、側板220と共にガイドシャフト208に沿って移動し得るようになっている。この為、壁部材346の移動に伴って、ローラ356が側壁部33Cの端部に当接しつつホルダ33が移動するので、ホルダ33の開放端側33Aがローラ356により押し下げられて、ホルダ33及びホルダ33に収容されているカートリッジ20の軸方向が水平方向に沿った姿勢になる。
【0052】
以上より、ホルダ33は、ガイドシャフト208に案内されて、矢印E方向及び矢印E方向と反対方向へスライド可能となっている。この為、作動レバー376を操作することにより、カートリッジ20が装着された図10に示すホルダ33が矢印E方向に沿ってカートリッジ装填部32の所定位置まで移動され、これに伴ってホルダ33及びカートリッジ20の姿勢がローラ356により変えられて、図11に示すように、カートリッジ20がカートリッジ装填部32に装填される。
【0053】
このカートリッジ20がカートリッジ装填部32に装填された位置である装填位置では、カートリッジ20の挿通口22が搬送路38に対向し、カートリッジ20から搬送路38へネガフィルム12を送り出し可能となっている。さらに、取出しレバー380を操作し、装填位置からホルダ33を矢印E方向と反対方向へスライドさせることにより、ホルダ33からのカートリッジ20の取り出しが可能となる。
【0054】
また、図12に示すように、側板220には、スライドギヤ222に噛合したアイドルギヤ224及び、アイドルギヤ224に噛合した扇形のドライブギヤ226が取り付けられている。このため、連動ギヤ212の回転は、スライドギヤ222、アイドルギヤ224を介してドライブギヤ226に伝達される。
【0055】
ドライブギヤ226には、側板220を貫通して突出したドアドライバ228が取り付けられている。このドアドライバ228は、ホルダ33にカートリッジ20を装着しガイドシャフト208に案内されて装填位置に配置された直後に、カートリッジ20のドア軸24Aに入り込んでドア軸24Aと一体回転可能に係合するようになっている。これにより、連動ギヤ212の回転に応じてドライブギヤ226が矢印F方向へ回動すると、ドアドライバ228によってドア24が挿通口22を開放する方向へ回動し、ドライブギヤ226の矢印G方向(矢印F方向と反対方向)へ回動することにより、ドア24が挿通口22を閉止する方向へ回動する。
【0056】
また、カートリッジ装填部32には、ホルダ33に装着されたカートリッジ20をカートリッジ装填部32の所定の位置に装填したときに、扇型のドライブギヤ226に対向するようにストッパ230が設けられている。扇型のドライブギヤ226は、カートリッジ20のドア24を挿通口22の開放方向へ回動したときに、ストッパ230の凹部230Aへ入り込むようになっている。これにより、ストッパ230は、カートリッジ20の挿通口22が開放された状態でホルダ33のカートリッジ取り出し方向(矢印E方向と反対方向)への移動を阻止するようになっている。
【0057】
シャフト206の側板204から突出した先端部近傍には、略L字状の被検出片234が取り付けられている。また、側板204の近傍には、被検出片234に対向してセンサ232が配設されている。この被検出片234の先端部は、センサ232の検出部232Aに入り込んでおり、シャフト206がカートリッジ20のドア24を開く方向(矢印D方向)へ回動したときに、この先端部がセンサ232の検出部232Aから抜け出るようになっている。
【0058】
開閉モータ214及びセンサ232は、図示しないコントローラに接続されており、コントローラは、開閉モータ214を駆動したときに、センサ232によってカートリッジ20の挿通口22が開放状態となったか又は閉止状態となったかを検出して開閉モータ214を停止するようにしている。
【0059】
一方、図10から図12に示されるように、ホルダ33が支持されている側板220には、ドライブシャフト102と反対側でカートリッジ20のスプール軸18に当接してドライブシャフト102との間でカートリッジ20を挟持する支持シャフト238が、設けられており、ドライブシャフト102と支持シャフト238とでスプール軸18が挟持された状態で、スプール軸18がネガフィルム12の送り出し回転及び巻き取り回転される。
【0060】
このドライブシャフト102に隣合った位置には、カートリッジ20の現像表示部28に対向する検出ピン240が設けられており、この検出ピン240の先端部は、ホルダ33に装着されてカートリッジ装填部32に装填されるカートリッジ20の矩形孔28Aに対向している。また、この検出ピン240は、中間部にホルダ33の側壁に当接する段部240Aが形成されている。
【0061】
そして、この検出ピン240は、略コ字状のブラケット242の一端部に取り付けられている。このブラケット242の他端部には、圧縮コイルバネ244の一端が係止されており、これにより検出ピン240がカートリッジ装填部32に装填されたカートリッジ20に向けて矢印D方向へ付勢されている。
【0062】
また、ブラケット242の中間部近傍には、センサ246、248が配設されており、ブラケット242の中間部には、センサ248に対向し得る被検出片250が突設されている。
【0063】
この被検出片250は、カートリッジ20の非装填状態でセンサ246、248の間に位置するようになっている。
【0064】
また、カートリッジ20がホルダ33に装着されてカートリッジ装填部32に装填されたときに、検出ピン240の段部240Aがホルダ33に当接し、ブラケット242が圧縮コイルバネ244の付勢力に抗して矢印D方向と反対方向に移動するものの、この被検出片250は、センサ246、248の間に位置したままになっている。
【0065】
さらに、現像表示部28のツメ28Bが折り曲げられていないカートリッジ20が装填されたときには、検出ピン240がこのツメ28Bに当接してブラケット242が圧縮コイルバネ244の付勢力に抗して押し戻されることにより、被検出片250はセンサ248に対向するようになっている。
【0066】
一方、ガイドシャフト372の先端部に取り付けられた被検出片378がセンサ246内に入り込み得るようになっており、カートリッジ20が装填されると、ガイドシャフト372がホルダ33の移動に合わせて移動して被検出片378がセンサ246内に入り込むことになる。
【0067】
従って、被検出片378がセンサ246内に入り込んだカートリッジ20の装填状態で、検出ピン240がセンサ248と対向していないことを検出することにより、現像済のネガフィルム12を収納したカートリッジ20が装填されて、ネガフィルム12の搬送が可能であると判断する。
【0068】
以上より、カートリッジ装填部32にカートリッジ20が装填されたかと共に、カートリッジ20が装填されたときに、そのカートリッジ20の現像表示部28が現像済みであると表示しているか否かを検出できるようになっており、カートリッジ20内に収容されているネガフィルム12が現像済みであるか否かを確認してから搬送路38へ送り出すようにし、未現像のネガフィルム12を不用意に引き出して感光させてしまうのを防止している。
【0069】
図2から図4に示されるように、搬送路38上には、台座30及びカバー36に設けられてそれぞれ対とされたフィードローラ42A〜42Dが配置されており、モータ44(図3参照)の駆動によってこれらフィードローラ42A〜42Dがネガフィルム12を挟持して、カートリッジ20からの引き出し方向(図中の矢印A方向)及びカートリッジ20への送り込み方向(矢印A方向と反対方向)へ搬送する。
【0070】
すなわち、図9に示されるように、フィードローラ42A〜42Dが取り付けられているシャフト110の一端には、プーリー112、114(プーリー114は、フィードローラ42Dに対応している)が取り付けられており、これらのプーリー112、114と、モータ44の駆動軸44Aに取り付けられているプーリー116との間に、無端の駆動ベルト118が巻き掛けられており、モータ44の駆動力が、駆動ベルト118を介してフィードローラ42A〜42Dに伝達されている。
【0071】
図4に示されるように、フィルム収容部34にはネガフィルム12を巻き取る巻取軸50がカバー部120の先端側に支持された状態で設けられており、この巻取軸50の上方はカバー部120によって覆われている。さらに、カバー部120の下部には、台座30に固定されたベース部122が配置されており、カバー部120の基端側の端部が、巻取軸50と平行に掛け渡された駆動シャフト154を介して、ベース部122に回動可能に取り付けられている。
【0072】
そして、これらカバー部120及びベース部122の巻取軸50と対向する部分には、カバー部120及びベース部122をそれぞれ円弧状に切り欠いて形成されるガイド部120A、122Aが、設けられている。
【0073】
一方、このカバー部120にはガイド板128の基端が軸支されており、このガイド板128の先端には、ガイドローラ52Aが回転自在に取り付けられている。ガイド板128の基端側に係合された引張コイルばね130の付勢力によってこのガイドローラ52Aを巻取軸50に押し付けるようにしている。
【0074】
この巻取軸50の下方には、基端がベース部122に軸支されたガイド板140が設けられている。このガイド板140の先端には、ガイドローラ52Bが回転自在に取り付けられており、ガイド板140の基端側に係合された引張コイルばね142の付勢力によってこのガイドローラ52Bを巻取軸50に押し付けるようにしている。
【0075】
以上より、搬送路38からフィルム収容部34へ送り込まれたネガフィルム12は、その先端がガイド板128の下面に沿ってガイドローラ52Aと巻取軸50との間へ案内され、ガイドローラ52Aと巻取軸50の周面の間へ入り込むようになっている。このとき、巻取軸50がネガフィルム12の巻取方向へ回転されていることにより、ネガフィルム12がガイド部120A、122Aに案内されつつ巻取軸50に巻き込まれる。このネガフィルム12の先端は、さらに、ガイド板140に案内されてガイドローラ52Bと巻取軸50の間へ送り込まれ、次第に巻取軸50に層状に巻き取られるようになっている。
【0076】
ところで、図9に示されるように、この巻取軸50のカバー部120から側方に突出した先端には、ギヤ150が設けられている。また、カバー部120には巻取軸50及び駆動シャフト154と平行に掛け渡されたシャフト152が支持されていて、シャフト152の一端側寄りの位置に取り付けられたギヤ156が、巻取軸50のギヤ150と噛合している。さらに、このシャフト152の一端には、トルクリミッタ158を介してギヤ160が設けられ、このギヤ160が駆動シャフト154にワンウェイクラッチ164を介して設置されたギヤ162と噛合している。
【0077】
このトルクリミッタ158は、シャフト152に所定以上の負荷が作用すると例えば滑りを生じるようになっており、これによって巻取軸50に必要以上の回転力が付与することがないようにしている。
【0078】
この駆動シャフト154の他端には、プーリー166が取り付けられており、このプーリー166には、フィードローラ42Dと一体に回転するプーリー114との間に無端の駆動ベルト168が巻掛けられている。このため、モータ44が駆動すると、フィードローラ42A〜42Dと共に巻取軸50も回転するようになっている。
【0079】
搬送路38の搬送方向中央部に対応するフィルムキャリア10の部分には、ネガフィルム12の焼付け用の開口54が形成されており、ネガフィルム12の各画像コマ12Aがこの開口54に順に位置決めされるようになっている。この開口54は、台座30の下方に位置する図示しない光源から照射された光線を通過させ、通過した光線が位置決めされたネガフィルム12を透過し、図示しない光学系によって印画紙へ画像コマ12Aに記録された画像が結像される。以上より、開口54でネガフィルム12に記録された画像を印画紙に焼付ける画像の焼付け処理がされるようになるので、この開口54が焼付け位置となる。
【0080】
なお、台座30とカバー36の間には、画像コマ12Aに対応した大きさの開口56Aを有したネガ圧着板56が設けられており、ネガフィルム12が開口54に対応して位置決めされると、ネガ圧着板56と開口54の周囲の台座30の部分との間でネガフィルム12の画像コマ12Aの周囲を均一に押さえて、印画紙に焼付ける画像に歪み等が生じないようにしている。
【0081】
そして、これら開口54及びネガ圧着板56の開口56Aは、従来、ネガフィルム12のアスペクトレシオが相違する幾種類かの画像コマの大きさにそれぞれ開口の面積を合致させるべく、これら開口54及びネガ圧着板56に対応する部分に、交換可能なネガマスクを設置していた。
【0082】
しかし、各画像コマ12Aのアスペクトレシオを磁気情報に含めることにより、アスペクトレシオの相違が判断でき、ネガマスクを本実施の形態のフィルムキャリア10に設置する必要がなくなって、単一の大きさの貫通部分である開口54、56A有した台座30及びネガ圧着板56を採用することが可能となった。
【0083】
一方、図2から図4に示されるように、フィルムキャリア10には、磁気ヘッド部58、センサ部60が設けられている。
【0084】
磁気ヘッド部58は、磁気情報をそれぞれ書き込む一対の記録ヘッド62及び、書き込まれている磁気情報をそれぞれ読み取る一対の読取ヘッド64を備えている。つまり、搬送路38の幅方向の一端部に対向したカバー36の部分に、記録ヘッド62及び読取ヘッド64が一個づつ配置されており、搬送路38の幅方向の他端部に対向したカバー36の部分に、同じく記録ヘッド62及び読取ヘッド64が一個づつ配置されている。
【0085】
また、記録ヘッド62及び読取ヘッド64のそれぞれに対向する台座30の部分には、バックアップローラ66が設けられており、搬送路38に沿って搬送されるネガフィルム12の幅方向の両端部の磁気トラック16を記録ヘッド62及び読取ヘッド64のそれぞれへ密着させるようにしている。
【0086】
図4に示されるように、センサ部60は、開口54と磁気ヘッド部58との間に配置され、それぞれが投光部68と受光部70によって構成されたそれぞれ複数(本実施の形態では一対)のセンサ72、74を備えている。これらのセンサ72、74は、投光部68或いは受光部70のいずれか一方をカバー36に設け、他方を台座30に設ける構造となっている。
【0087】
図3に示されるように、一対のセンサ72は、搬送路38の幅方向の両端部に対応してそれぞれ配置されており、ネガフィルム12に形成されているパーフォレーション14を検出する。なお、ネガフィルム12にバーコード化されたDXコード等の光学情報が記録されているときには、この光学情報の読み取りもできるようになっている。また、一対のセンサ74は、搬送路38の幅方向に沿って並んで配置されており、搬送路38を通過するネガフィルム12の画像検出用となっている。
【0088】
次に本実施の形態の作用を説明する。
ネガフィルム12を収容するカートリッジ20を挿入可能に形成されるホルダ33が、移動可能に支持されている。この為、図4に示すように、カートリッジ20内のネガフィルム12を処理しようとする場合、ネガフィルム12を搬送路38に送り込み得る装填位置にカートリッジ20が配置されるように、ホルダ33にカートリッジ20を挿入し作動レバー376を操作してホルダ33を移動させる。尚、この際、フィルム案内材310は非搬送位置へ回動させておくことにする。
また、ストリップス状態のネガフィルム12を案内可能に形成されるフィルム案内材310が側板202に回動可能に支持されている。この為、図6に示すように、ストリップス状態のネガフィルム12を処理しようとする場合、ストリップス状態のネガフィルム12を搬送路38に送り込み得る搬送位置に配置されるように、フィルム案内材310を移動する。この際、フィルム案内材310に固定されたストッパ材352(図13及び図15等に示す)がカートリッジ20の装填位置まで下降して、誤ってカートリッジ20が装填位置に配置されることを阻止している。
【0089】
従って、ホルダ33とフィルム案内材310とが搬送路38にネガフィルム12を送り込み得る位置に選択的に配置されるので、ホルダ33がカートリッジ20を装填可能としてネガフィルム12を処理可能とすると共に、フィルム案内材310がストリップス状態のネガフィルム12を搬送路38に送り込んでストリップス状態のネガフィルム12をも処理可能とする。
【0090】
一方、図5及び図7に示すように、突出して形成されるピン314が長穴316に係合された状態で、ピン314が移動可能な長さに長穴316が形成される。そして、コイルスプリング322により付勢された揺動レバー318がピン314と当接して、ピン314が移動可能な方向の長穴316の両端の位置で、ピン314をそれぞれ係止可能とする。この結果、ネガフィルム12を搬送路38に送り込み得る搬送位置及びネガフィルム12を搬送路38に送り込み得ない非搬送位置の間で、フィルム案内材310が選択的に停止し得ることになる。
【0091】
従って、コイルスプリング322により付勢された揺動レバー318がピン314と当接してフィルム案内材310を選択的に停止することにより、搬送位置及び非搬送位置で、ストリップス状態のネガフィルム12を案内するフィルム案内材310の位置決めが可能になる。
【0092】
そして、フィルム案内材310を搬送位置から非搬送位置へ回動する場合、或いはフィルム案内材310を非搬送位置から搬送位置へ回動する場合は、作業者が、例えば手動でフィルム案内材310を回動させることにより、容易にフィルム案内材310の位置が変更される。
【0093】
次に、ネガフィルム12に記録された画像の印画紙への焼付けの動作を説明する。
【0094】
フィルムキャリア10のカートリッジ装填部32にネガフィルム12を収容したカートリッジ20が装着されると、カートリッジ20のスプール軸18にドライブシャフト102が係合して、モータ40の駆動力をスプール軸18に伝達できるようになる。この後、カートリッジ20内に収容されているネガフィルム12が現像済みであることを、例えばカートリッジ20の所定の位置の表示等によって確認すると共に挿通口22のドア24をモータ214が開放すると、カートリッジ20からのネガフィルム12の送り出しと、搬送路38でのネガフィルム12の搬送を開始する。
【0095】
すなわち、モータ40、44を駆動して、カートリッジ20からネガフィルム12を送り出して、このネガフィルム12を搬送路38へ引き出しながら搬送路38に沿って一定速度で搬送して、フィルム収容部34へ送り込む。これに伴って、位置が調整されている磁気ヘッド部58の読取ヘッド64によってネガフィルム12の磁気トラック16に記録されている磁気情報の読み取りを行う。
【0096】
一方、フィルム収容部34では、カートリッジ20からのネガフィルム12の引き出し方向へのモータ44の駆動力が伝達されて、巻取軸50が搬送路38でのネガフィルム12の搬送速度より速い周速度で駆動されている。この為、搬送路38を搬送されたネガフィルム12がこのフィルム収容部34へ送り込まれると、巻取軸50に巻き取られる。
【0097】
さらに、カートリッジ20から引き出したネガフィルム12を一旦、フィルム収容部34に巻き取って収容した後、モータ40、44を逆回転させて、フィルム収容部34からネガフィルム12を引き出しながら、コマ送り搬送する。このときに、ネガフィルム12の各画像コマ12Aに記録された画像が印画紙に焼付けられる。また、このネガフィルム12をコマ送り搬送するときに、磁気ヘッド部58の記録ヘッド62によってネガフィルム12の磁気トラック16へ磁気情報の書き込みを行う。
【0098】
そして、磁気トラック16へ磁気情報が書き込まれたネガフィルム12をカートリッジ装填部32のスプール軸18が巻き取って、カートリッジ20にネガフィルム12が収容される。
【0099】
なお、本実施の形態(一実施の形態)は、本発明を適用したフィルムキャリアの一例を示すものであり、本発明の構成を限定するものではなく、本発明は種々の構成が可能である。
【0100】
例えば、上記実施の形態では、係合凹部である長穴316を台座30に固定された側板202に形成し、係合凸部であるピン314をフィルム案内材310に設けたが、この逆に、長穴316をフィルム案内材310に設け、ピン314を側板202に形成しても良い。また、長穴316及びピン314の替わりに、相互に係合し得る他の構造の係合凹部及び係合凸部を採用してもよい。
【0101】
一方、選択部材も、コイルスプリング322の替わりにねじりコイルばね等の弾性部材を採用することとしても良く、また、揺動レバー318の替わりにソレノイド等を採用して電気的に案内材を停止することとしても良い。
【0102】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明では、カートリッジを装填可能としてカートリッジ内の写真フィルムを処理可能とすると共にストリップス状態の写真フィルムをも処理可能となる優れた効果を有している。
【0103】
また、本発明では、ストリップス状態の写真フィルムを案内する案内材の位置決めを可能とすることができる優れた効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に適用したフィルムキャリアを示す概略斜視図である。
【図2】本実施の形態に適用したフィルムキャリアのカバーを開放した状態を示す概略斜視図である。
【図3】フィルムキャリアの台座を示す平面図である。
【図4】フィルムキャリアのネガフィルム搬送方向に沿った概略断面図であって、フィルム案内材が非搬送位置にある状態を示す図ある。
【図5】フィルム案内材が非搬送位置にある状態の図3の5−5矢視線断面に対応する図である。
【図6】フィルムキャリアのネガフィルム搬送方向に沿った概略断面図であって、フィルム案内材が搬送位置にある状態を示す図ある。
【図7】フィルム案内材が搬送位置にある状態の図3の7−7矢視線断面に対応する図である。
【図8】(A)はフィルムキャリアに装着されるネガフィルム及びカートリッジを示す概略平面図、(B)はカートリッジの概略側面図である。
【図9】一実施の形態に係る搬送機構を示す概略構成図である。
【図10】カートリッジ装填部の拡大平面図であって、カートリッジが装填されてない状態を示す図である。
【図11】カートリッジ装填部の拡大平面図であって、カートリッジが装填されている状態を示す図である。
【図12】カートリッジ装填部の要部拡大斜視図である。
【図13】カートリッジが未装着の状態のホルダの拡大斜視図である。
【図14】カートリッジが未装着の状態のホルダの拡大平面図である。
【図15】カートリッジが装着された状態のホルダの拡大斜視図である。
【図16】カートリッジが装着された状態のホルダの拡大平面図である。
【図17】ホルダの装填状態の拡大斜視図である。
【符号の説明】
10 フィルムキャリア
12 ネガフィルム(写真フィルム)
20 カートリッジ
30 台座(キャリア本体)
33 ホルダ
38 搬送路
310 フィルム案内材
314 ピン
316 長穴
318 揺動レバー
322 コイルスプリング
Claims (3)
- 写真フィルムに記録されている画像を印画紙へプリント処理する写真プリンタに用いられるフィルムキャリアであって、
写真フィルムを搬送する搬送路を有するキャリア本体と、
写真フィルムを収容するカートリッジが挿入可能な開放端が形成されると共に、前記カートリッジの挿入位置では前記開放端が水平より上方を向き、写真フィルムを搬送路に送り込み得る装填位置では前記カートリッジと共に水平に配置されるようにキャリア本体に移動可能に回動支持されるホルダと、
ストリップス状態の写真フィルムを案内可能に形成されると共に、ストリップス状態の写真フィルムを搬送路に送り込み得る位置においては前記カートリッジが前記装填位置へ配置されるのを阻止するようにキャリア本体に支持される案内材と、
を含むことを特徴とするフィルムキャリア。 - 画像が記録されている写真フィルムを搬送路に沿って搬送すると共に搬送路中の焼付け位置で画像の焼付け処理がされるフィルムキャリアであって、
搬送路を有するキャリア本体と、
ストリップス状態の写真フィルムを案内可能に形成されると共に、ストリップス状態の写真フィルムを搬送路に送り込み得る位置に回動して配置されるようにキャリア本体に回動可能に支持される案内材と、
案内材側あるいはキャリア本体側に突出するように形成される係合凸部と、
キャリア本体側あるいは案内材側に係合凸部が係合されるように設置され且つ係合凸部が係合された状態で移動可能な長さに形成される係合凹部と、
係合凸部と当接して係合凹部の係合凸部が移動可能な方向の両端の位置で係合凸部をそれぞれ係止可能とすることにより、写真フィルムを搬送路に送り込み得る搬送位置及び写真フィルムを搬送路に送り込み得ない非搬送位置の間で案内材を選択的に停止し得る選択部材と、
を含むことを特徴とするフィルムキャリア。 - 前記案内材は、前記ストリップス状態の写真フィルムを前記搬送路に送り込み得る搬送位置と、前記ストリップス状態の写真フィルムを前記搬送路に送り込み得ない非搬送位置の間で選択的に配置されるように、前記キャリア本体に支持されると共に、前記非搬送位置にあるときに、前記ホルダの姿勢を前記挿入位置での姿勢から前記装填位置での姿勢へと変えるローラを備えたことを特徴とする請求項1に記載のフィルムキャリア。
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