JP2002341007A - 水中深度自動設定型音響計測ブイ - Google Patents

水中深度自動設定型音響計測ブイ

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JP2002341007A
JP2002341007A JP2001145057A JP2001145057A JP2002341007A JP 2002341007 A JP2002341007 A JP 2002341007A JP 2001145057 A JP2001145057 A JP 2001145057A JP 2001145057 A JP2001145057 A JP 2001145057A JP 2002341007 A JP2002341007 A JP 2002341007A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】最適な音波伝搬を得られる水面の音速とほぼ等
しい音速が導かれる深度に自動的に設定可能な機能を備
えた水中深度自動設定型音響計測ブイを提供する。 【解決手段】水面投入時(電源投入時)の温度センサの
データを記録器にて記録し、その記録された水温データ
等から導かれる音速と等しい音速が得られる所定深度に
達するまで深度切替回路および深度切替機構にて、音響
を計測するセンサ部を水面下に沈下させ、所定深度に達
したところで、タップと深度切替機構にてセンサ部を固
定させ、音響計測を実施する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水中深度自動設定
型音響計測ブイに関し、特に温度センサおよび深度セン
サを用いて音波伝搬の良い最適深度(音波がより遠距離
伝搬を行うことができる深度)に自動設定できる水中深
度自動設定型音響計測ブイに関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種の音響計測ブイは、たとえば
特開昭60−152965号公報に示される様に、音響
計測ブイに取り付けられた温度センサを一旦所定の位置
(深度)まで吊下げ、温度情報を無線にて送信し、その
温度情報によって後述する音響計測ブイの送受波器の深
度を決定し、無線による管制によって送受波器の位置を
その決定された深度に切り換えることによって、より遠
方の目標を探知することを目的としている。
【0003】図4は、従来の水中深度多段型音響計測ブ
イ(特開昭60−152965号公報)の一例を示すブ
ロック図である。
【0004】この従来の水中深度多段型音響計測ブイ
は、計測を行うために音響の送信および受信を行う送受
波器101と、送受波器101を吊下げる送受波器吊下
ケーブル102と、送受波器吊下ケーブル102の所定
の位置(深度)を何段階かで送受波器101と固定する
ことにより送受波器101の深度を決める固定タップ1
03と、送受波器吊下ケーブル102と固定タップ10
3とを巻き込んだドラム104と、固定タップ103を
接続している送受波器深度切替機構105と、固定タッ
プ103を切断するための信号を発信するための送受波
器深度切替回路106と、送受波器深度切替回路106
を作動させるための電源107と、送受波器101の信
号を送受波器吊下ケーブル102を介して無線にて送受
信するアンテナ108と、送受波器101による音響の
送信・受信を切り替える送受信切替回路109と、水温
を計測する温度センサ110と、温度センサ110用の
吊下ケーブルである温度センサ吊下ケーブル111と、
温度センサ吊下ケーブル111を介して送受信切替回路
109に温度センサ110の信号を送信する温度情報送
信回路112とで構成されている。
【0005】次に図4を参照して動作について説明す
る。水中深度多段型音響計測ブイは海面に投入(この
時、電源も投入される)されると、温度センサ110を
温度センサ吊下ケーブル111により吊下げ、海中下に
予め決められた一定の深度まで沈下する。
【0006】沈下時、温度センサ110より出力される
温度情報は、温度センサ吊下ケーブル111を介して温
度情報送信回路112で処理され、送受信切替回路10
9を介してアンテナ108より送信される。
【0007】その信号を外部にて受信し、水中深度多段
型音響計測ブイの最適深度を計算し、その最適深度に設
定するための管制信号を送信する。管制信号は、水中深
度多段型音響計測ブイのアンテナ108で受信され、送
受信切替回路109を介して送受波器深度切替回路10
6に入力される。送受波器深度切替回路106は、送受
波器深度切替機構105に対し対応する固定タップ10
3を切断するための切替信号を送信する。
【0008】切替信号を送信するまでは、送受波器10
1は、予め決められている複数の深度のうち、送受波器
吊下ケーブル102の最も短い長さの点にある固定タッ
プ103と送受波器深度切替機構105が接続している
ため、送受波器101は、予め決められた深度の中で最
も浅い深度で固定されている。
【0009】切替信号が送信されると、選択された固定
タップ103は切断され、送受波器吊下ケーブル102
の繰り出しが始まり、切断されなかった固定タップ10
3の送受波器吊下ケーブル102の位置まで繰り出して
選択された深度に達する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】第1の問題点は、音響
計測する前に各深度に対する温度センサによる水温の計
測を実施する必要があるということである。音波伝搬の
良い音線を確認するため、音響計測する前に温度センサ
を吊下げ、水温の計測を行った上で最適な深度を計算
し、その最適深度まで音響計測を行う送受波器を吊下
げ、音響計測を行うというシーケンスとなる。その結
果、音響計測を行うまでに時間を要するということにな
る。音波伝搬の良い最適な音線は、音速および音波の送
信角度に依存し、音速は、主に水温に影響される。水温
は、時間、季節および海域などの影響を受けるため、音
響計測する前に、計測する場所・時間の水温を必ず計測
する必要がある。
【0011】第2の問題点は、水温を計測するための機
能が水中深度多段型音響計測ブイに必要であるというこ
とである。前述した様に、水温を計測するために温度セ
ンサのみならず温度センサを吊下げさせるための温度セ
ンサ吊下ケーブルおよび温度センサからの情報を送信す
る温度情報送信回路などが必要になり、水中深度多段型
音響計測ブイが複雑かつ大きくなるということである。
水中深度多段型音響計測ブイは、消耗品であるため安価
であることが要求される。また、航空機などから投下し
て使用する場合があるため小型化され、かつ衝撃、振
動、温度などの環境性能に優れたものでなければならな
い。
【0012】本発明の目的は、小型・安価・環境性能に
優れ回路規模が小さく、また海面に投入後直ちに音響計
測可能な水中深度自動設定型音響計測ブイを提供するこ
とにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に係わる水中深度自動設定型音響計測ブ
イの発明は、水温を計測する温度センサと、深度を計測
する深度センサと、音響を計測するセンサ部と、沈下し
ながら深度を切り替えて固定する深度切替固定手段と、
沈下しながら前記水温と前記深度とから音速を求め、音
波が遠距離伝搬できる最適深度を選定し、前記最適深度
にて深度を固定させる制御手段と、を備えることを特徴
とする。
【0014】また、請求項2に係わる水中深度自動設定
型音響計測ブイの発明は、前記請求項1記載の前記最適
深度が、前記水温と前記深度とから求めた音速を水面の
音速と比較することにより選定されることを更に特徴と
する。
【0015】さらに、請求項3に係わる水中深度自動設
定型音響計測ブイの発明は、水面に浮遊する浮上部と、
沈下して水中に位置する水中部と、前記浮上部と前記水
中部とを接続する吊下ケーブルとを含んで構成され、前
記浮上部が、計測停止などの管制信号を受信する受信手
段と、外部に情報を送信する送信手段とを備え、前記水
中部が、水温を計測する温度センサと、深度を計測して
深度切替を制御し音響を計測するプローブ部と、前記プ
ローブ部に取り付けられる深度切替機構と、前記吊下ケ
ーブルを前記深度切替機構に固定する複数個のタップか
らなるタップ群と、前記吊下ケーブルと前記タップ群と
を巻き込んだケーブルパックとを備え、前記水中部が、
沈下しながら各深度における水温を用いて各深度におけ
る音速を算出し、水面の音速と比較することによって音
波が遠距離伝搬できる最適深度を選定し、前記最適深度
にて深度を固定させることを特徴とする。
【0016】さらに、請求項4に係わる水中深度自動設
定型音響計測ブイの発明は、前記請求項3記載の前記プ
ローブ部が、音響計測を行うセンサ部と、深度を計測す
る深度センサと、前記複数個のタップを切断する信号を
前記深度切替機構に送出する深度切替回路と、深度切替
を実施するか否かを前記深度切替回路の動作有無により
制御する制御回路と、前記温度センサ等の電源投入時に
おける初期データを水面データとして記録する記録器
と、を備えることを更に特徴とする。
【0017】さらに、請求項5に係わる水中深度自動設
定型音響計測ブイの発明は、前記請求項3記載の前記深
度切替機構が、前記複数個のタップそれぞれに対し1個
づつ備えられ、前記タップの数量と同数であることを更
に特徴とする。
【0018】さらに、請求項6に係わる水中深度自動設
定型音響計測ブイの発明は、前記請求項4記載の前記制
御回路が、前記記録器に記録されている水温データと深
度データとから導き出される音速と各深度における音速
とを比較し、一定の範囲外であれば、前記深度切替回路
より前記深度切替機構に切断信号を出力させ、前記タッ
プを切断させることにより前記水中部を沈下させること
を更に特徴とする。
【0019】さらに、請求項7に係わる水中深度自動設
定型音響計測ブイの発明は、前記請求項3記載の前記吊
下ケーブルと前記深度切替機構との間に、前記吊下ケー
ブルの下方に沿って所定の間隔で前記複数個のタップが
設けられ、上方の前記タップが切断される毎に次の前記
タップの位置まで前記吊下ケーブルが沈下することを更
に特徴とする。
【0020】さらに、請求項8に係わる水中深度自動設
定型音響計測ブイの発明は、前記請求項4記載の前記深
度切替回路と前記制御回路との間に、前記深度切替回路
から出力される切断信号の出力回数をカウントするカウ
ンタを備え、前記カウンタが、前記出力回数をカウント
することによって、設定深度を確認することを更に特徴
とする。
【0021】
【発明の実施の形態】音響計測ブイを用いて、より遠方
の目標を探知するためには音波が遠距離伝搬できる最適
深度に送受波器を設置する必要があり、そのためには音
波伝搬と密接な関係がある海中の温度を知る必要があ
る。
【0022】従来の技術では、音響を計測する前に事前
に水温計測を行う必要があるという課題および、音響計
測ブイは、消耗品であるため安価であることが要求され
ると共に、航空機などから投下して使用する場合がある
ため小型化が必要であるということから、本発明の水中
深度自動設定型音響計測ブイは、海面の音速と一致する
音速が得られる深度が最も音波伝搬に適した最適深度で
あるとの理論を用い、海面の温度から求まる音速とほぼ
一致する深度に自動的に設定される深度設定回路および
深度設定機構を備えている。
【0023】本発明では、温度センサ吊下ケーブル11
1および温度情報送信回路112などを用いず、音響計
測する送受波器に取り付けられた温度センサ等の初期デ
ータ(海面の水温データ等)を記録し、吊下げながら水
温を計測し、海面の音速と一致する音速となる深度にて
吊下げを停止することにより、音響計測する前の水温計
測−最適深度計算−深度設定というシーケンスを取り去
り、直ちに音響計測を行うことができる。また、温度セ
ンサ吊下ケーブルおよび温度情報送信回路などを削減で
き、小型化を行うことが可能である。
【0024】《第1の実施の形態》(構成の説明)次
に、本発明の第1の実施の形態の構成について図面を参
照して詳細に説明する。図1(a)は、本発明の水中深
度自動設定型音響計測ブイの第1の実施の形態を示すブ
ロック図である。図1(b)は、本発明の水中深度自動
設定型音響計測ブイの第1の実施の形態を示す概略配置
図である。
【0025】図1(a)、(b)を参照すると、水中深
度自動設定型音響計測ブイは、海面に浮遊し無線にて情
報を送受信する浮上部1と、水中に位置し音響計測する
水中部2と、浮上部1と水中部2とを結びタップ7a〜
7eが切断されることにより繰り出される吊下ケーブル
3と、で構成されている。
【0026】浮上部1は、音響計測を行うセンサ部10
のセンサ信号と深度センサ11のセンサ信号等を吊下ケ
ーブル3を介して無線にて送信する送信器15/送信ア
ンテナ16と、計測停止などの管制信号を無線にて受信
する受信器17/受信アンテナ18とで構成される。
【0027】水中部2は、水温を計測する温度センサ4
と、プローブ部5と、プローブ部5に取り付けられてい
る深度切替機構6と、吊下ケーブル3の長さ内で異なる
位置に備え付けられ、吊下ケーブル3の途中の長さの位
置と深度切替機構6とを固定し、水中部2の深度を吊下
ケーブル3の途中の長さの位置に設定するタップ7a〜
7eと、タップ7a〜7eで構成されるタップ群8と、
吊下ケーブル3とタップ群8を巻き込んだケーブルパッ
ク9と、で構成される。
【0028】従って、吊下ケーブル3が一定の間隔(所
定の間隔)で深度切替機構6に固定されることになり、
タップ7a〜7eを切断しない限りそのタップ深度(タ
ップ7a〜7eのいずれかが規定する深度)でプローブ
部5が海中に固定される。タップ群8は、図1では5本
のタップ7a〜7eで構成されているが、5本に限定さ
れるものではない。また、吊下ケーブル3に沿ってタッ
プ7a〜7eが所定の間隔で装着されるが、この所定の
間隔は等間隔であってもよいし、等間隔でなくてもよ
い。この所定の間隔は予め分かっているので、等間隔で
あってもなくても音響計測に支障を来すものではない。
【0029】プローブ部5は、音響計測を行うセンサ部
10と、深度を計測する深度センサ11と、タップ群8
のタップ7a〜7eを切断する切断信号を深度切替機構
6に送信する深度切替回路12と、深度切替を実施する
か否かを深度切替回路12の動作有無により制御する制
御回路13と、温度センサ4等の電源投入時の初期デー
タを海面データ(つまり、海面の水温データと海面の深
度データ)として記録する記録器14と、を備えてい
る。
【0030】深度切替機構6は、タップ7a〜7eのそ
れぞれに対して1個ずつ備えられている。よって、タッ
プ7a〜7eの数量と同数の深度切替機構6があり、図
1では、深度切替機構6の数量は5個となる。
【0031】制御回路13(制御手段)は、深度切替回
路12より、タップ7a〜7eのそれぞれに接続された
深度切替器機構6にDC電圧の有無を表す信号(以下に
おいてDC電圧有り:H信号と称す、DC電圧無し:L
信号と称す)を送信させ、H信号(切断信号)を送られ
たタップ7a〜7eは切断され、L信号を送られたタッ
プ7a〜7eは切断しないことにより深度切替の制御を
実施する。
【0032】(動作の説明)次に図1(a)、(b)を
参照して、第1の実施の形態の動作について説明する。
水中深度自動設定型音響計測ブイは、海面に投入される
と電源が入り(電源投入)温度センサ4および深度セン
サ11が動作を開始し、温度センサ4および深度センサ
11が正常である出力電圧に達した時、その出力信号が
海面の水温データおよび深度データとして記録器14に
記録される。また、水中深度自動設定型音響計測ブイが
海面に投入されると同時に水中部2の自重にて沈下を始
め、吊下ケーブル3がケーブルパック9から繰り出さ
れ、水中部2を海面下に吊下げる。
【0033】水中部2は海中に沈下しながら、温度セン
サ4は水温データを、深度センサ11は深度データを逐
次制御回路13に出力し、制御回路13はこの吊下深度
における音速を導き出す。制御回路13は、記録器14
に記録されている海面の水温データと海面の深度データ
から導き出される音速(海面の音速)と比較し、一定の
範囲外であれば、深度切替回路12より深度切替機構6
にH信号を出力させ、タップ7a〜7eを切断させるこ
とにより水中部2をさらに沈下させる。
【0034】一方、水中部2が吊下げられている吊下深
度において、温度センサ4が計測した水温データと深度
センサ11が計測した深度データとから導き出される音
速が、記録器14に記録されている海面の水温データと
海面の深度データから導き出される音速と比較して、一
定の範囲内であったとき、制御回路13は、深度切替回
路12より深度切替機構6にL信号を出力させ、タップ
7a〜7eの切断を行わず、タップ7a〜7eのいずれ
かにて水中部2は吊下ケーブル3の繰り出しを止め、吊
下げが止まる。つまり、水中部2の沈下が停止する。
【0035】吊下げが止まった吊下深度においてセンサ
部10によって音響計測を行い、深度センサ11の深度
データと共に情報(音響計測結果、深度データ、水温デ
ータ等)を吊下ケーブル3を介して送信器15および送
信アンテナ16より無線にて図示しない外部へ送信す
る。
【0036】この一連の動作により、水中部2は、音波
伝搬の最適な深度に自動的に吊下げられ音響計測を行う
ことができる。
【0037】《第2の実施の形態》次に本発明の第2の
実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図
2(a)は、本発明の水中深度自動設定型音響計測ブイ
の第2の実施の形態を示すブロック図である。図2
(b)は、本発明の水中深度自動設定型音響計測ブイの
第2の実施の形態を示す概略配置図である。
【0038】図2(a)、(b)を参照すると、図1
(a)、(b)と比較して深度切替回路12と制御回路
13との間にカウンタ19が設けられ、深度センサ11
が削除されている。その他の構成は、図1(a)、
(b)に示す第1の実施の形態と同一なので、その説明
を省略する。
【0039】深度切替回路12から出力されるパルスの
H信号を、カウンタ19にてカウントするそのカウンタ
数をASCII等にて深度センサ11の情報の代わりに
吊下ケーブル3経由にて送信器15に送ることにより、
深度センサ11を用いずに設定深度を確認することがで
きるという特徴がある。従って、本発明の第2の実施の
形態では、第1の実施の形態の効果に加えて、深度セン
サ11を用いずに設定深度を確認することができるとい
う効果を有する。
【0040】深度センサ11を用いないで、設定深度を
確認する動作について、図を参照してさらに説明する。
図3は、本発明の吊下ケーブル3の繰り出しを説明する
ための図である。タップ7a、7bがすでに切断され、
タップ7cが吊下ケーブル3を保持し、タップ7cが設
定する深度に、水中部2が位置している状態である。こ
こで、浮上部1とタップ7a、タップ7aとタップ7
b、タップ7bとタップ7c、タップ7cと図示しない
タップ7d、図示しないタップ7dと図示しないタップ
7e、図示しないタップ7eとプローブ部5等々の間隔
(所定の間隔)である刻み長さがそれぞれ200mに事
前に設定されているものとする。従って、吊下ケーブル
3の全長は1,200mになる。
【0041】水中深度自動設定型音響計測ブイは、海面
に投入されると、水中部2の自重によって沈下し、吊下
ケーブル3がケーブルパック9から繰り出され、海面下
200mの深度に設定される。H信号が、2回出力され
たことを確認できた場合、タップ7a、7bが切断され
るので、さらに吊下ケーブル3がケーブルパック9から
繰り出されて400m沈下する。ここで、図3に示す状
態になり、水中部2の自重で沈下する200mを含み、
吊下ケーブル3は全長600mが繰り出されたことにな
る。従って、水中部2の深度が、600mに設定された
ことになる。
【0042】尚、本発明は上記し、且つ、図面に示す実
施の形態に限定することなく、その要旨を変更しない範
囲内で適宜変形して実施し得るものである。例えば、本
実施の形態では深度の設定刻み長さ(所定の間隔)が図
3では、200mであるが、この値に限定されることな
く必要に応じて変更することが可能である。また、海
面、海中を対象として説明したが、水面、水中に対して
も適用することが可能である。
【0043】
【発明の効果】第1の効果は、温度センサを吊下げた
後、音響計測を行うセンサ部を吊下げさせるのではなく
て温度センサと音響計測を行うセンサ部を一緒に吊下
げ、温度センサにて水温計測しながら音響計測を行うセ
ンサ部の深度を設定し、音響計測を可能にした事によ
り、水中深度自動設定型音響計測ブイを海中に投入した
後に音響計測するまでの時間を短縮し、従来よりも信頼
性が高まる効果がある。
【0044】第2の効果は、温度センサ吊下ケーブルお
よび温度情報送信回路を削減できることである。その理
由は、音波伝搬の最適な深度は海面の音速と等しい音速
が得られる位置(つまり、深度)であることに着目し、
温度センサと深度センサから導き出される音速により海
面の音速と一致(ある範囲内で一致する状態を含む)す
る深度まで深度切替を実施することにより、自動的に最
適深度まで音響計測を行うセンサ部を吊下げることを可
能にしたためである。
【0045】第3の効果は、深度センサを用いずに、従
って深度データを送信することなく、設定深度を確認す
ることができるということである。その理由は、深度切
替回路と制御回路との間にカウンタが設けられており、
深度切替回路から出力されるパルスのH信号(切断信
号)を、カウンタにてカウントするそのカウンタ数をA
SCII等にて深度センサの情報(深度データ)の代わ
りに吊下ケーブル経由にて送信器に送ることにより、深
度センサを用いずに設定深度を確認することができるか
らである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、本発明の水中深度自動設定型音
響計測ブイの第1の実施の形態を示すブロック図であ
る。図1(b)は、本発明の水中深度自動設定型音響計
測ブイの第1の実施の形態を示す概略配置図である。
【図2】図2(a)は、本発明の水中深度自動設定型音
響計測ブイの第2の実施の形態を示すブロック図であ
る。図2(b)は、本発明の水中深度自動設定型音響計
測ブイの第2の実施の形態を示す概略配置図である。
【図3】本発明の水中深度自動設定型音響計測ブイの吊
下ケーブルの繰り出しを説明するための図である。
【図4】従来の水中深度多段型音響計測ブイの一例を示
すブロック図である。
【符号の説明】
1 浮上部 2 水中部 3 吊下ケーブル 4 温度センサ 5 プローブ部 6 深度切替機構 7 タップ 8 タップ群 9 ケーブルパック 10 センサ部 11 深度センサ 12 深度切替回路 13 制御回路 14 記録器 15 送信器 16 送信アンテナ 17 受信器 18 受信アンテナ 19 カウンタ 101 送受波器 102 送受波器吊下ケーブル 103 固定タップ 104 ドラム 105 送受波器深度切替機構 106 送受波器深度切替回路 107 電源 108 アンテナ 109 送受信切替回路 110 温度センサ 111 温度センサ吊下ケーブル 112 温度情報送信回路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水温を計測する温度センサと、深度を計
    測する深度センサと、音響を計測するセンサ部と、沈下
    しながら深度を切り替えて固定する深度切替固定手段
    と、沈下しながら前記水温と前記深度とから音速を求
    め、音波が遠距離伝搬できる最適深度を選定し、前記最
    適深度にて深度を固定させる制御手段と、を備えること
    を特徴とする水中深度自動設定型音響計測ブイ。
  2. 【請求項2】 前記最適深度が、前記水温と前記深度と
    から求めた音速を水面の音速と比較することにより選定
    されることを更に特徴とする請求項1記載の水中深度自
    動設定型音響計測ブイ。
  3. 【請求項3】 水面に浮遊する浮上部と、沈下して水中
    に位置する水中部と、前記浮上部と前記水中部とを接続
    する吊下ケーブルとを含んで構成され、前記浮上部が、
    計測停止などの管制信号を受信する受信手段と、外部に
    情報を送信する送信手段とを備え、前記水中部が、水温
    を計測する温度センサと、深度を計測して深度切替を制
    御し音響を計測するプローブ部と、前記プローブ部に取
    り付けられる深度切替機構と、前記吊下ケーブルを前記
    深度切替機構に固定する複数個のタップからなるタップ
    群と、前記吊下ケーブルと前記タップ群とを巻き込んだ
    ケーブルパックとを備え、前記水中部が、沈下しながら
    各深度における水温を用いて各深度における音速を算出
    し、水面の音速と比較することによって音波が遠距離伝
    搬できる最適深度を選定し、前記最適深度にて深度を固
    定させることを特徴とする水中深度自動設定型音響計測
    ブイ。
  4. 【請求項4】 前記プローブ部が、音響計測を行うセン
    サ部と、深度を計測する深度センサと、前記複数個のタ
    ップを切断する信号を前記深度切替機構に送出する深度
    切替回路と、深度切替を実施するか否かを前記深度切替
    回路の動作有無により制御する制御回路と、前記温度セ
    ンサ等の電源投入時における初期データを水面データと
    して記録する記録器と、を備えることを更に特徴とする
    請求項3記載の水中深度自動設定型音響計測ブイ。
  5. 【請求項5】 前記深度切替機構が、前記複数個のタッ
    プそれぞれに対し1個づつ備えられ、前記タップの数量
    と同数であることを更に特徴とする請求項3記載の水中
    深度自動設定型音響計測ブイ。
  6. 【請求項6】 前記制御回路が、前記記録器に記録され
    ている水温データと深度データとから導き出される音速
    と各深度における音速とを比較し、一定の範囲外であれ
    ば、前記深度切替回路より前記深度切替機構に切断信号
    を出力させ、前記タップを切断させることにより前記水
    中部を沈下させることを更に特徴とする請求項4記載の
    水中深度自動設定型音響計測ブイ。
  7. 【請求項7】 前記吊下ケーブルと前記深度切替機構と
    の間に、前記吊下ケーブルの下方に沿って所定の間隔で
    前記複数個のタップが設けられ、上方の前記タップが切
    断される毎に次の前記タップの位置まで前記吊下ケーブ
    ルが沈下することを更に特徴とする請求項3記載の水中
    深度自動設定型音響計測ブイ。
  8. 【請求項8】 前記深度切替回路と前記制御回路との間
    に、前記深度切替回路から出力される切断信号の出力回
    数をカウントするカウンタを備え、前記カウンタが、前
    記出力回数をカウントすることによって、設定深度を確
    認することを更に特徴とする請求項4記載の水中深度自
    動設定型音響計測ブイ。
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JP2019031180A (ja) * 2017-08-08 2019-02-28 石井 昭良 海中輸送機

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