JP2002340488A - 積層式熱交換器およびその製造方法 - Google Patents

積層式熱交換器およびその製造方法

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JP2002340488A
JP2002340488A JP2001144373A JP2001144373A JP2002340488A JP 2002340488 A JP2002340488 A JP 2002340488A JP 2001144373 A JP2001144373 A JP 2001144373A JP 2001144373 A JP2001144373 A JP 2001144373A JP 2002340488 A JP2002340488 A JP 2002340488A
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flow path
heat exchanger
plate
plates
stacked
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Satoshi Matsumoto
松本  聡
Tadashi Yamazaki
正 山崎
Takeji Watanabe
竹司 渡辺
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成の簡略化と高性能化により積層式熱交換
器の製造コストの低減を図ることを課題とするものであ
る。 【解決手段】 溝状の流路6(A)が形成された流路プ
レート1(A)と、板面を貫通する流路7(B)が形成
された流路プレート2(B)と、隔壁プレート3とを順
に複数枚積み重ね、一対のエンドプレート4と5間に配
した構成とした積層式熱交換器であり、従来4枚のプレ
ートを一つのユニットとして構成していたものに対し、
3枚のプレートすなわち流路プレート1、流路プレート
2、隔壁プレート3を一つのユニットとして構成するも
のであるため、部品点数が削減され、製造コストの低減
を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体として液体お
よび相変化を伴う気液2相流の熱交換に用いる積層式熱
交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、熱交換器の小型・軽量化を目的
に、特開昭63−137793号公報に開示されている
ような積層式熱交換器が提案されている。この積層式熱
交換器は、金属平板を打ち抜いて流路を形成したものを
積み重ねて構成したもので、流体が流れる流路が平板の
厚み内に形成されるものである。積層式熱交換器は、体
積当たりの表面積が大きく、コンパクトであり、使用材
料が少なくすむため、従来のシェルアンドチューブ式や
プレート式の熱交換器に置き換わる特長を有する。
【0003】図8は、この積層式熱交換器の内部構成が
説明できるように、一部を切断して示したものである。
積層式熱交換器は、板面を貫通する流路86が形成され
た流路プレート81と、同様に流路87が形成された流
路プレート82とを、隔壁プレート83を介して交互に
複数枚積み重ね、一対のエンドプレート84と85の間
に配置した構成である。
【0004】流路プレート81には流路86以外に貫通
孔92aと92bが、流路プレート82には流路87以
外に貫通孔95aと95bが、隔壁プレート83には貫
通孔93a、93b、94aおよび94bが、それぞれ
設けられている。また、エンドプレート84には、熱交
換流体Aの入口管88と出口管89、熱交換流体Bの入
口管90と出口管91が植立されている。ここで、流路
86と流路87は、図8に示したように、隔壁プレート
83を介して、流路内の流れが直交する位置関係にあ
る。
【0005】熱交換流体Aは、エンドプレート84に設
置された入口管88より熱交換器内部に流入し、貫通孔
94aおよび95aを経由して、流路プレート81に形
成された流路86に入る。流路86を流れた熱交換流体
Aは、貫通孔95bおよび94bを経由して、出口管8
9より熱交換器外部に流出する。一方、熱交換流体B
は、エンドプレート84に設置された入口管90より熱
交換器内部に流入し、貫通孔92aおよび93aを経由
して、流路プレート82に形成された流路87に入る。
流路87を流れた熱交換流体Bは、貫通孔93bおよび
92bを経由して、出口管91より熱交換器外部に流出
する。このとき、流路86を流れる熱交換流体Aは、そ
の上下に位置する2つの隔壁プレート83を介して、流
路87を流れる熱交換流体Bと熱交換を行うことにな
る。
【0006】従来の積層式熱交換器は、4枚のプレート
すなわち流路プレート81、隔壁プレート83、流路プ
レート82、隔壁プレート83を一つのユニットとし
て、複数のユニットを積層する構成であり、所望の熱交
換量に応じて積層するユニット数を増減し、必要な伝熱
面積を確保する構成となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の構成では、十分な伝熱面積を確保するために多数の
ユニットを積層すると、部品点数が多くなり、その結果
製造コストが高くなる。
【0008】また、熱交換流体AとBとの伝熱形態が、
一般に対向流よりも伝熱性能に劣る直交流となっている
ため、対向流型の熱交換器よりも伝熱面積が多く必要と
なり、熱交換器の大型化すなわち部品点数の増大を招く
という課題を有していた。
【0009】本発明は、前記従来の課題を解決するもの
で、構成の簡略化により、部品点数を削減し、製造コス
トの低減を実現する積層式熱交換器を提供するものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記従来の課題を解決す
るために、本発明の積層式熱交換器は、溝状の流路Aが
形成された流路プレートAと、板面を貫通する流路Bが
形成された流路プレートBと、隔壁プレートとを順に複
数枚積み重ね、一対のエンドプレート間に配した構成と
したものである。
【0011】これによって、従来4枚のプレートを一つ
のユニットとして構成していたものに対し、3枚のプレ
ートすなわち流路プレートA、流路プレートB、隔壁プ
レートを一つのユニットとして構成するものであるた
め、部品点数が削減され、製造コストの低減を実現でき
る。
【0012】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、溝状の
流路Aが形成された流路プレートAと、板面を貫通する
流路Bが形成された流路プレートBと、隔壁プレートと
を順に複数枚積み重ね、一対のエンドプレート間に配し
た構成とした積層式熱交換器であり、従来4枚のプレー
トを一つのユニットとして構成していたものに対し、3
枚のプレートすなわち流路プレートA、流路プレート
B、隔壁プレートを一つのユニットとして構成するもの
であるため、部品点数が削減され、製造コストの低減を
実現できる。
【0013】請求項2に記載の発明は、特に、請求項1
に記載の積層式熱交換器に対して、流路Aと流路Bとが
長手方向に略同一の流路形状を有し、流路Aを流れる熱
交換流体Aと流路Bを流れる熱交換流体Bとが対向して
流れる構成とすることにより、熱交換流体AとBとが対
向流の形態で熱交換を行うことができるため、積層式熱
交換器の高性能化とさらなる部品点数の削減を実現でき
る。
【0014】請求項3に記載の発明は、特に、請求項1
〜2に記載の積層式熱交換器に対して、流路Aと流路B
が略U字形状の折り返し部を有する構成とすることによ
り、流路長に対して熱交換器の縦方向あるいは横方向の
長さを十分に小さくすることができるため、積層式熱交
換器のより一層の小型化を実現できる。
【0015】請求項4に記載の発明は、特に、請求項3
に記載の積層式熱交換器に対して、流路Aと流路Bの少
なくとも一方の流路の幅が、前記流路の長手方向で略同
一である構成とすることにより、各流体が流路内を円滑
に流れることが可能になり、流体の滞留による伝熱性能
の劣化が排除されるため、積層式熱交換器のより一層の
高性能化を実現できる。
【0016】請求項5に記載の発明は、特に、請求項3
〜4に記載の積層式熱交換器に対して、流路プレート上
の互いに隣り合う位置にある同一流体の流路間に貫通孔
を設け、他のプレート上にも前記貫通孔に対向する位置
に前記貫通孔と連通する貫通孔を設ける構成とすること
により、互いに隣り合う流路における同一流体間の熱の
移動が完全に遮断されるため、積層式熱交換器の格段の
高性能化を実現できる。
【0017】請求項6に記載の発明は、特に、請求項1
〜5に記載の積層式熱交換器に対して、流路Aと流路B
の少なくとも一方の流路内に、前記流路を幅方向に分割
する仕切部を設ける構成とすることにより、流路幅を小
さくすなわち流路断面積を小さくし、流路内を流れる流
体の速度を増大できるため、伝熱特性を向上することが
できる。また、流路間に仕切部を設けることにより、圧
力容器としての機械強度が向上するため、積層式熱交換
器のより一層の高性能化と信頼性向上を実現できる。
【0018】請求項7に記載の発明は、特に、請求項1
〜6に記載の積層式熱交換器に対して、各プレートがプ
レス加工により成形され、前記プレス加工の打ち抜き方
向が一致するように積層される構成とすることにより、
各プレートを積層する際、プレス加工により各プレート
に発生するバリ同士の当接が回避され、プレート間の密
着性が良好になるため、積層式熱交換器の製造時の歩留
まりが向上する。
【0019】請求項8に記載の発明は、請求項1〜7記
載の積層式熱交換器の製造方法に関するものであり、各
プレートがプレス加工により成形される工程と、前記各
プレートが前記プレス加工の打ち抜き方向の上流側の面
にペースト状のロウ材を塗布される工程と、前記各プレ
ートが前記プレス加工の打ち抜き方向が一致するように
積層される工程と、前記積層されたプレートが密着した
状態で加熱される工程からなる製造方法である。これに
よれば、安価なペースト状のロウ材を使用するため、プ
レート熱交換器の製造コストの低減が図れる。また、各
プレートに対して、プレス加工の打ち抜き方向の上流側
の面、つまり、バリの突出していない面にロウ材を塗布
するため、ロウ材塗布に使用するマスク等の治具のバリ
による損傷が低減され、積層式熱交換器の製造時の信頼
性向上が実現される。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。
【0021】(実施例1)図1は、本発明の実施例1の
積層式熱交換器の構成を示し、その内部構成が説明でき
るように一部を分解している。
【0022】本実施例の積層式熱交換器は、図1に示し
たように、溝状の流路6が形成された流路プレート1
と、板面を貫通する流路7が形成された流路プレート2
と、隔壁プレート3とを順に複数枚積み重ね、一対のエ
ンドプレート4と5の間に配した構成である。
【0023】図2は、図1に示した積層式熱交換器の矢
印CCに対する断面を示すものである。流路プレート1
には、例えばプレス加工により、溝状の流路6が形成さ
れている。このとき、流路プレート1の下面には流路6
に対応した凸状の突起部10が形成される。一方、流路
プレート2には、同じく例えばプレス加工により、板面
を貫通する流路7が形成されており、各プレートを積層
した際、この流路7に流路プレート1下面の突起部10
が嵌合する構成となっている。但し、流路プレート1へ
の流路6の加工法として、プレス加工後にその下面の突
起部10を切削加工等により除去する工法や、下面に突
起部10が形成されないコイニング加工法を用いれば、
流路プレート1の下面は平坦な形状となり、必ずしもこ
のような構成にする必要はない。
【0024】図1に示したように、流路プレート1には
この流路6と連通する貫通孔11aと11b、さらに貫
通孔12aと12bが設けられている。また、流路プレ
ート2には流路7以外に貫通孔13aと13bが、隔壁
プレート3には貫通孔14a、14b、15aおよび1
5bが、それぞれ設けられている。なお、熱交換流体A
の入口ヘッダー16は、流路プレート1および2と隔壁
プレート3を積層したときに、各プレートに設けた貫通
孔11a、13aおよび15aにより形成される空間で
ある。同様にして、熱交換流体Aの出口ヘッダー17、
熱交換流体Bの入口ヘッダー18と出口ヘッダー19が
構成される。
【0025】また、エンドプレート4には、熱交換流体
Aの入口管8aと出口管8b、熱交換流体Bの入口管9
aと出口管9bが植立されている。入口管8aと出口管
8bは、それぞれ熱交換流体Aの入口ヘッダー16と出
口ヘッダー17に連通している。同様に、入口管9aと
出口管9bは、それぞれ熱交換流体Bの入口ヘッダー1
8と出口ヘッダー19に連通している。
【0026】熱交換流体Aは、図中実線の矢印で示すよ
うに、エンドプレート4に設置された入口管8aより入
口ヘッダー16に流入し、流路プレート1に形成された
流路6に入る。流路6を流れた熱交換流体Aは、出口ヘ
ッダー17に集められ、出口管8bより外部に流出す
る。一方、熱交換流体Bは、図中点線の矢印で示すよう
に、エンドプレート4に設置された入口管9aより入口
ヘッダー18に流入し、流路プレート2に形成された流
路7に入る。流路7を流れた熱交換流体Bは出口ヘッダ
ー19に集められ、出口管9bより外部に流出する。こ
のとき、流路6を流れる熱交換流体Aは、流路6の下面
を形成する流路プレート1自身と上面を形成する隔壁プ
レート3を介して、上下の流路7を流れる熱交換流体B
と熱交換を行うことになる。
【0027】図1に示すように、本発明の積層式熱交換
器は、3枚のプレートすなわち流路プレート1、流路プ
レート2、隔壁プレート3を一つのユニットとして構成
するものであるため、従来4枚のプレートを一つのユニ
ットとして構成していたものに対し、部品点数が削減さ
れ、製造コストの低減を実現できる。
【0028】(実施例2)本発明の実施例2は、図1に
示した積層式熱交換器において、流路6と流路7とが長
手方向に略同一の流路形状を有し、流路6を流れる熱交
換流体Aと流路7を流れる熱交換流体Bとが対向して流
れる構成とするものである。
【0029】流路6と流路7が、各ヘッダー近傍を除い
て全て対向する位置に設けられているため、熱交換流体
AとBとが対向流の形態で熱交換を行うことができる。
一般に、対向流は、従来の積層式熱交換器の伝熱形態で
ある直交流や並行流に比べて、高い熱交換特性を有する
伝熱形態である。
【0030】したがって、上記した構成により、熱交換
流体AとBとが対向流の形態で熱交換を行うことができ
るため、積層式熱交換器の高性能化とさらなる部品点数
の削減を実現できる。
【0031】(実施例3)本発明の実施例3は、図1に
示した積層式熱交換器において、流路6および7が、そ
れぞれ略U字形状の折り返し部20および21を有する
ものである。
【0032】流路に略U字形状の折り返し部を設けるこ
とにより、プレート上に直線状の流路だけではなく、矩
形状や渦巻き状等の任意の形状の流路を構成することが
できる。これは、流路長の極めて長い流路に対して、熱
交換器の縦方向あるいは横方向の長さを十分に小さくで
きることを意味する。
【0033】したがって、上記した構成により、積層式
熱交換器のより一層の小型化を実現できる。
【0034】(実施例4)本発明の実施例4は、図1に
示した構成の積層式熱交換器において、流路6および7
が、それぞれ略U字形状の折り返し部20および21を
有するとともに、流路6と7の少なくとも一方の流路の
幅が、その長手方向で略同一であるものである。
【0035】図3は、流路プレート1の構成図であり、
流路6の形状を詳細に示すものである。流路6は、流路
プレート1上に溝状に形成され、直行部24および略U
字形状の折り返し部20を有するとともに、その両端に
熱交換流体Aの入口および出口ヘッダー16および17
の一部を形成する貫通孔11aおよび11bを備えてい
る。このとき、直行部24の流路幅T1と折り返し部2
0の流路幅T2はほぼ同一である。ここでは説明を省略
するが、熱交換流体Bの流路についても、同様の形状を
有する。
【0036】流路幅が流路の長手方向で略同一ではない
場合、特に、流路の折り返し部が矩形状となる場合を考
えると、この流路には角部が存在することになる。熱交
換流体がこの流路角部を通過するとき、角部近傍の流体
は円滑な流れを阻害され、流体の滞留を引き起こしやす
い。この流体の滞留は、流路間の熱交換を阻害し、熱交
換器全体の性能を劣化させる要因となる。
【0037】本実施例では、流路6の幅が、流路の長手
方向、特に直行部24と折り返し部20においてほぼ同
一となっているため、熱交換流体Aが流路6の折り返し
部20を滞留することなく円滑に流れることが可能にな
る。流路6と対向する流路7についても、同様である。
【0038】したがって、上記した構成により、各流体
が流路内を円滑に流れることが可能になり、流体の滞留
による伝熱性能の劣化が排除されるため、積層式熱交換
器のより一層の高性能化を実現できる。
【0039】(実施例5)図4は本発明の実施例5の積
層式熱交換器の構成を示し、その内部構成が説明できる
ように一部を分解している。
【0040】本実施例の積層式熱交換器は、図1で示し
た構成と同様に、溝状の流路6が形成された流路プレー
ト1と、板面を貫通する流路7が形成された流路プレー
ト2と、隔壁プレート3とを順に複数枚積み重ね、一対
のエンドプレート4と5の間に配した構成であり、流路
6および7が、それぞれ略U字形状の折り返し部20お
よび21を有するとともに、流路プレート1上の互いに
隣り合う位置にある流路6の間に貫通孔25aを設ける
ものである。さらに、流路プレート2および隔壁プレー
ト3上にも貫通孔25aと対向する位置に貫通孔25a
と連通する貫通孔25bおよび25cが設けられてい
る。なお、エンドプレート4と5にも、貫通孔25a、
25bおよび25cと対向する位置に、貫通孔25dと
25eが設けられている。
【0041】図4に示すように、流路6が略U字状の折
り返し部20を有する場合、熱交換流体Aは熱交換流体
Bと熱交換するとともに、流路6の隣り合う部分を流れ
る同じ熱交換流体Aとも熱交換する可能性がある。しか
し、本実施例によれば、互いに隣り合う位置にある流路
6の間に貫通孔25aが形成されるため、この部分にお
ける同一流路間の熱の移動が完全に遮断される。流路7
側についても、同様である。
【0042】したがって、上記した構成により、熱交換
流体の同一流路間での熱交換が完全に遮断されるため、
積層式熱交換器のより一層の高性能化を実現できる。
【0043】(実施例6)図5は本発明の実施例6の積
層式熱交換器の構成を示し、その内部構成が説明できる
ように一部を分解している。
【0044】本実施例の積層式熱交換器は、図1で示し
た構成と同様に、溝状の流路6が形成された流路プレー
ト1と、板面を貫通する流路7が形成された流路プレー
ト2と、隔壁プレート3とを順に複数枚積み重ね、一対
のエンドプレート4と5の間に配した構成であり、さら
に、流路プレート1の流路6を幅方向に分割する仕切部
26を設けるものである。
【0045】図6は、図5に示した積層式熱交換器の矢
印C−C線における断面を示すものである。流路プレー
ト1には、例えばプレス加工により、溝状の流路6が形
成されているが、この流路6は仕切部26によりその幅
方向を2つに分割されている。流路プレート1の下面に
は流路6および仕切部26に対応した突起部27が形成
される。一方、流路プレート2には、同じく例えばプレ
ス加工により、板面を貫通する流路7が形成されてお
り、各プレートを積層した際、この流路7に流路プレー
ト1下面の突起部27が嵌合する構成となっている。但
し、流路プレート1への流路6および仕切部26の加工
法として、プレス加工後にその下面の突起部27を切削
加工等により除去する工法や、下面に突起部27が形成
されないコイニング加工法を用いれば、流路プレート1
の下面は平坦な形状となり、必ずしもこのような構成に
する必要はない。
【0046】図5に示すように、流路6を幅方向に2つ
に分割する仕切部26を設けることにより、流路6全体
の幅が小さくなり断面積が小さくなるため、流路6を流
れる熱交換流体Aの速度を早くすることができる。一般
に、流体の流速を早くすると、伝熱特性は向上する。ま
た、流路間に仕切部26を設けることにより、流路プレ
ート1と隔壁プレート3との接合面積が拡大され、熱交
換器の圧力容器としての機械強度が向上する。
【0047】したがって、上記した構成により、積層式
熱交換器のより一層の高性能化と信頼性向上を実現でき
る。
【0048】(実施例7)本発明の実施例7は、図1に
示した積層式熱交換器において、流路プレート1と2、
隔壁プレート3の流路、貫通孔および外周形状がプレス
加工により成形され、このプレス加工の打ち抜き方向が
一致するように積層されるものである。
【0049】一般に、プレス加工によりプレートに貫通
孔を成形すると、この貫通孔の輪郭部に突起状のバリが
形成される。このバリはプレス加工の打ち抜き方向の下
流側のプレート面に形成される。各プレートを積層する
際、このバリ同士が当接すると、プレート間の密着性を
損ない接合不良の原因となる。本実施例のように、各プ
レートをプレス加工の打ち抜き方向が一致するように積
層すれば、バリ同士が当接が回避され、プレート間の密
着性が良好なものになる。
【0050】したがって、上記した構成により、積層式
熱交換器の製造時の歩留まりが向上する。
【0051】(実施例8)次に、実施例1から7で説明
した積層式熱交換器の製造方法を具体的に説明する。本
実施例は、特に各プレートが全てステンレス鋼、銅、ア
ルミニウム等の熱伝導性に優れた金属材料からなること
を想定している。
【0052】図7は、図1に示した積層式熱交換器の矢
印CCにおける断面を示しており、積層時のロウ材の設
置状態をわかりやすく示したものである。上下のエンド
プレート4と5の間に、上面のみにロウ材を塗布した流
路プレート1と2、同じく上面のみにロウ材を塗布した
隔壁プレート3が、順次積層されている。
【0053】まず、流路プレート1と2、隔壁プレート
3への流路と貫通孔の加工は、量産性に優れたプレス加
工により行われる。
【0054】次に、各プレートに対してロウ材を塗布す
る。ロウ材としては、パウダー状のロウ材にバインダを
配合させたペーストロウを用いる。ペーストロウの塗布
は、例えばシルクスクリーンプロセス等の印刷方法によ
り、塗布用のマスクを用いて行う。本実施例では、流路
プレート1の上側の面と略同一形状の開口部を有するマ
スクにより、流路プレート1の上面にロウ材28aを塗
布する。ここで、ロウ材の塗布は、各プレートのプレス
加工の打ち抜き方向の上流側の面(図中では上面)に対
して行う。同様に、流路プレート2と略同一形状の開口
部を有するマスクにより、流路プレート2と、その下に
位置する隔壁プレート3のそれぞれの上面にロウ材28
bおよび28cを塗布する。なお、ロウ材としては、各
プレートの材質がステンレス鋼である場合は例えばNi
系のものを使用し、銅である場合は例えば銀あるいはリ
ン銅系のものを使用することが望ましい。
【0055】さらに、全てのプレートは、図中に矢印で
示した方向にプレス加工の打ち抜き方向が一致するよう
に、積層される。
【0056】最後に、ロウ材を塗布され積層された各プ
レートを密着した状態で加熱することにより、ペースト
ロウのロウ材成分を溶融させ一体的に接合する。
【0057】したがって、プレート間の接合がペースト
ロウを使用したロウ付けにより確実に保証される。ま
た、安価なペースト状のロウ材を使用するため、熱交換
器の製造コストの低減が図れる。さらに、各プレートの
バリの突出していない面にロウ材を塗布するため、ロウ
材塗布に使用するマスク等の治具のバリによる損傷が低
減され、製造時の信頼性向上が実現される。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
〜8の積層式熱交換器は、溝状の流路Aが形成された流
路プレートAと、板面を貫通する流路Bが形成された流
路プレートBと、隔壁プレートとを順に複数枚積み重
ね、一対のエンドプレート間に配した構成とした積層式
熱交換器であり、従来4枚のプレートを一つのユニット
として構成していたものに対し、3枚のプレートすなわ
ち流路プレートA、流路プレートB、隔壁プレートを一
つのユニットとして構成するものであるため、部品点数
が削減され、製造コストの低減を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1、2、3、4、7、8の積層
式熱交換器の構成図
【図2】本発明の実施例1の積層式熱交換器の断面図
【図3】本発明の実施例4の積層式熱交換器の流路プレ
ートの構成図
【図4】本発明の実施例5の積層式熱交換器の構成図
【図5】本発明の実施例6の積層式熱交換器の構成図
【図6】本発明の実施例6の積層式熱交換器の断面図
【図7】本発明の実施例8の積層式熱交換器の断面図
【図8】従来の積層式熱交換器の構成図
【符号の説明】
1、2 流路プレート 3 隔壁プレート 4、5 エンドプレート 6、7 流路 20、21 折り返し部 25a〜25e 貫通孔 26 仕切部 28a〜28c ロウ材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 竹司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3L103 AA05 AA09 CC01 CC18 DD15 DD58

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溝状の流路Aが形成された流路プレート
    Aと、板面を貫通する流路Bが形成された流路プレート
    Bと、隔壁プレートとを順に複数枚積み重ね、一対のエ
    ンドプレート間に配した構成を有する積層式熱交換器。
  2. 【請求項2】 流路Aと流路Bとが長手方向に略同一の
    流路形状を有し、流路Aを流れる熱交換流体Aと流路B
    を流れる熱交換流体Bとが対向して流れる構成とした請
    求項1記載の積層式熱交換器。
  3. 【請求項3】 流路Aと流路Bが、略U字形状の折り返
    し部を有する請求項1または2記載の積層式熱交換器。
  4. 【請求項4】 流路Aと流路Bの少なくとも一方の流路
    の幅が、前記流路の長手方向で略同一である請求項3記
    載の積層式熱交換器。
  5. 【請求項5】 流路プレート上の互いに隣り合う位置に
    ある同一流体の流路間に貫通孔を設け、他のプレート上
    にも前記貫通孔に対向する位置に前記貫通孔と連通する
    貫通孔を設けた請求項3または4記載の積層式熱交換
    器。
  6. 【請求項6】 流路Aと流路Bの少なくとも一方の流路
    内に、前記流路を幅方向に分割する仕切部を設けた請求
    項1〜5のいずれか1項に記載の積層式熱交換器。
  7. 【請求項7】 各プレートがプレス加工により成形さ
    れ、前記プレス加工の打ち抜き方向が一致するように積
    層された請求項1〜6のいずれか1項に記載の積層式熱
    交換器。
  8. 【請求項8】 各プレートがプレス加工により成形され
    る工程と、前記各プレートが前記プレス加工の打ち抜き
    方向の上流側の面にペースト状のロウ材を塗布される工
    程と、前記各プレートが前記プレス加工の打ち抜き方向
    が一致するように積層される工程と、前記積層されたプ
    レートが密着した状態で加熱される工程からなる請求項
    1〜7のいずれか1項に記載の積層式熱交換器の製造方
    法。
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