JP2002339222A - 炭素繊維ストランドのサイジング剤付与方法及びその装置 - Google Patents

炭素繊維ストランドのサイジング剤付与方法及びその装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリプレグ製造時における炭素繊維ストラン
ドの開繊性、及び開繊後の高次加工工程における耐擦過
性を同時に満足させる炭素繊維ストランドのサイジング
付与方法、及び同付与装置を提供する。 【解決手段】 サイジング剤が含浸された炭素繊維スト
ランド1を走行させながら、平ローラー2の円周面に接
触させ、かつ、平ローラーの円周面に接触する炭素繊維
ストランドに向けてスリット4から気体を吹き付ける。
気体の風速は15〜50m/秒である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は炭素繊維ストランド
のサイジング剤付与方法、及びその装置に関する。更に
詳述すれば、炭素繊維ストランドにサイジング剤を均一
に付与でき、その結果、耐擦過性、開繊性に優れた炭素
繊維ストランドを製造することのできるサイジング剤付
与方法、及びその付与装置に関する。
【0002】
【従来の技術】炭素繊維は高い比強度、及び比弾性率を
有する。このため、これらの特徴を生かして、近年炭素
繊維と各種のマトリックス樹脂とからなる複合材料を構
成し、レジャー、スポーツ用具等に広く応用することが
行われている。また、最近は航空宇宙分野の他、土木建
築分野等の産業用途への炭素繊維の応用も拡大してい
る。
【0003】この炭素繊維はストランド(数百本乃至数
万本のフィラメントからなる繊維束)の状態でマトリッ
クス樹脂の有機溶剤溶液中に浸漬、含浸され、一方向に
引き揃えられてプリプレグ(溶剤法)とするか、あるい
は炭素繊維ストランドに溶融した樹脂を含浸させた後、
一方向に引き揃えられてプリプレグ(ホットメルト法)
とされる場合が多い。このようにして製造されるプリプ
レグは、通常、次工程で成形され、複合材料にされる。
【0004】前記プリプレグの製造工程においては、炭
素繊維ストランドは開繊され、一方向、等間隔に引き揃
えられる。この際、炭素繊維ストランドの開繊性が不十
分であると、引き揃えられた炭素繊維ストランド間に隙
間が発生する。その結果、得られるプリプレグを用いて
製造する複合材料の物性が低下する。従って、前記物性
の低下を避けるためには、炭素繊維ストランドにマトリ
ックス樹脂が均一に含浸されるように炭素繊維ストラン
ドを開繊させる必要がある。
【0005】即ち、炭素繊維ストランドは良好な開繊性
と、開繊後のプリプレグ製造工程において毛羽立つこと
のない高い耐擦過性が要求される。
【0006】この開繊性、及び耐擦過性の要求を満たす
ため、通常炭素繊維ストランドにサイジング剤を付与し
て繊維同士の集束性を高め、耐擦過性や取り扱い性を向
上させる処理が行われている。
【0007】特開昭47―43395号公報にはパラフ
ィン系化合物を添加したサイジング剤が開示されてい
る。しかしながら、このサイジング剤を用いると良好な
開繊性が得られるものの、プリプレグ製造に際し炭素繊
維ストランドを開繊した後の高次加工工程において、毛
羽が多発する問題がある。
【0008】特開昭62―56266号公報には固形状
のグリシジルエーテル・ビスフェノールA型エポキシ樹
脂を配合した炭素繊維ストランド用サイジング剤が開示
されている。このサイジング剤を用いて処理された炭素
繊維ストランドは良好な耐擦過性を付与されるものの、
炭素繊維ストランドが硬くなり、開繊性が低下する。
【0009】このように、サイジング剤は炭素繊維スト
ランドの集束性を高めることにより、耐擦過性を向上さ
せる機能を有する一方、開繊性を阻害する機能も有す
る。
【0010】従来、炭素繊維ストランド用サイジング剤
に関して種々の提案がなされているが、プリプレグ製造
の際に必要な、良好な開繊性と耐擦過性を同時に付与す
るサイジング剤は存在しない。
【0011】一方、サイジング剤の付与方法についても
種々の提案がなされている。例えば、特開平7―145
549号公報には炭素繊維ストランドのサイジング方法
が開示されている。この方法においては、ストランドが
サイジング剤の溶液、又は分散液中に浸漬された後、こ
のストランドに加圧気体が吹き付けられる。この方法に
よれば、サイジング剤が付与された炭素繊維ストランド
同志の粘着により毛羽の発生は抑制されるものの、良好
な開繊性は炭素繊維ストランドに与えられない。
【0012】また、サイジング剤が付与された炭素繊維
ストランドに張力を与えながらローラーを用いて、余分
なサイジング剤を絞り出し、かつ、サイジング剤を均一
に炭素繊維ストランドに含浸させる方法も通常行われて
いる。
【0013】更に、特開昭59―36762号公報に
は、サイジング剤付与後、炭素繊維ストランドに超音波
照射を施こす方法が提案されている。この方法による場
合、炭素繊維ストランドに対するサイジング剤の含浸状
態が良好になり、炭素繊維ストランドの耐擦過性は向上
する。しかしこの場合も、炭素繊維ストランドに対し、
良好な開繊性は付与されていない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上記問題
を解決するために種々検討しているうちに、炭素繊維ス
トランドを平ローラーの円周面に接触させると共に、そ
の接触箇所に気体を吹き付ける事により、炭素繊維スト
ランドを毛羽立たせる事なく、良好にサイジング剤を付
与できることを見出した。本発明は上記知見に基づいて
完成するに至ったものである。
【0015】従って、本発明の目的とするところは、上
記問題点を解決し、プリプレグ製造時における炭素繊維
ストランドの開繊性、及び開繊時に続く高次加工工程に
おける耐擦過性を同時に満足させる炭素繊維ストランド
のサイジング付与方法、及び同付与装置を提供すること
にある。
【0016】
【課題を解決する為に手段】上記目的を達成する本発明
は以下に記載するものである。
【0017】〔1〕 サイジング剤が含浸された炭素繊
維ストランドを走行させながら、平ローラーの円周面に
接触させ、かつ、平ローラーの円周面に接触する炭素繊
維ストランドに向けて気体を吹き付けることを特徴とす
る炭素繊維ストランドのサイジング剤付与方法。
【0018】〔2〕 気体の風速が15〜50m/秒で
ある〔1〕に記載の炭素繊維ストランドのサイジング剤
付与方法。
【0019】〔3〕 平ローラーと、前記平ローラーに
対向して平ローラーの軸に平行に配設された気体吹付け
スリットを備える気体吹付け装置とを有し、前記スリッ
トの幅が0.8〜4mmである事を特徴とする炭素繊維
ストランドのサイジング剤付与装置。
【0020】
【作用】本発明において、サイズ剤を炭素繊維ストラン
ドに良好に付与できる理由は、炭素繊維ストランドが平
ローラーの円周面に接触すると、炭素繊維ストランドが
拡幅化される。この拡幅化された状態の炭素繊維ストラ
ンドへ気体を吹き付けると、吹き付け効果が拡幅化され
たストランド全体に及ぶので、その付与効果が最大限に
発揮されるものと考えられる。
【0021】更に、気体吹付け装置の吹付け口がスリッ
ト状であるので、その吹付けが均一になる。
【0022】以下、本発明を詳細に説明する。
【0023】
【発明の実施の形態】通常炭素繊維ストランドに対する
サイジング剤の付与は、炭素繊維製造の最終処理として
行われる。サイジング剤が付与された炭素繊維は乾燥工
程を経て、所望の長さ、重量で巻き取られた後、各用途
に応じた複合材料に加工される。
【0024】以下、本発明を図面を参照しながら詳細に
説明する。
【0025】図1は、本発明の炭素繊維ストランドのサ
イジング剤付与装置の一例を示す側面図である。
【0026】図1中、100は炭素繊維ストランド1の
サイジング剤付与装置で、平ローラー2と気体吹付け装
置3とからなる。気体吹付け装置3は、図2に示すよう
に、気体の吹付けスリット4を有する。前記平ローラー
2と、スリット4とは所定間隔離れて互いに対向してい
ると共に、平ローラー2の回転軸2aとスリット4とは
平行に配設してある。なお、5は、乾燥機である。
【0027】スリットの幅は0.8mm〜4mmであ
る。スリット幅が0.8mmに満たない場合、十分な気
体の吹き付け効果が得られない。また、4mmを越える
と炭素繊維ストランドに乱れが生じ、毛羽立ちや平ロー
ラーへの巻き付きが起こる。
【0028】本発明において、気体吹付け口がスリット
である事は重要なことである。気体の吹付け口を穿孔タ
イプにすると、連続的に炭素繊維ストランドのサイジン
グを行う際に、吹付ける気体により炭素繊維ストランド
から跳ね返るサイジング剤が吹付け口に付着して吹付け
孔を塞ぎ、気体の吹付けを継続出来なくなる。
【0029】吹付け口をスリットにすることにより、サ
イジング剤が跳ね返ってスリットに付着しても塞がれる
ことはなく、継続して気体の吹き付けを行うことができ
る。
【0030】炭素繊維ストランドとスリット3との距離
は5〜40mmが好ましい。5mm以下の場合、炭素繊
維ストランドとスリットとの間に異物が挟まった際、気
体吹付け装置を破損する恐れがある。また、40mmを
超える場合、十分な気体の吹き付け効果が得られない。
【0031】吹付ける気体は特に制限がないが、空気が
安価であるので好ましい。
【0032】平ローラー2のローラー径は、直径50〜
500mmのものが好ましい。50mm未満の場合、平
ローラーと炭素繊維ストランドの接触面積が狭まって、
拡幅化が十分に行えないので、気体吹き付けによる効果
が十分に得られない。また500mmを超える場合、平
ローラーと炭素繊維ストランドの接触面積が広くなり、
炭素繊維ストランドが損傷して毛羽立ちが起こり易い。
【0033】平ローラー2の表面材質は炭素繊維の毛羽
発生を抑制するために炭素繊維に対する摩擦抵抗が少な
いものが好ましく、例えばクロムメッキされたものが良
い。
【0034】また、平ローラー2は炭素繊維ストランド
との擦過を防ぐ為、炭素繊維ストランドの走行速度と同
一の周速度で回転させる事が好ましい。
【0035】次ぎに、上記装置を用いてサイジング剤を
炭素繊維ストランドに付与する場合に付き説明する。
【0036】本発明において、サイジング剤を付与する
炭素繊維ストランドとしては、アクリロニトリル系、レ
ーヨン系、ピッチ系等の周知の炭素繊維フィラメントを
1000〜1000000本集束した繊維束が好まし
い。炭素繊維には黒鉛化繊維も含む。
【0037】先ず、不図示のサイジング剤含浸装置によ
り炭素繊維ストランドにサイジング剤を含浸させる。炭
素繊維ストランドへサイジング剤を付与する装置は特に
限定されるものではなく、浸漬法、ローラー転写法、ス
プレー法等の公知の方法を用いる装置を利用できる。
【0038】サイジング剤としては特に制限が無い。例
えば熱硬化性樹脂としてはエポキシ樹脂、ポリエステル
樹脂、フェノール樹脂等が例示できる。熱可塑性樹脂と
しては、ウレタン樹脂、ナイロン樹脂、ポリエーテル樹
脂等の汎用の各種樹脂を例示できる。
【0039】炭素繊維ストランドに付与するサイジング
剤は、上記樹脂の有機溶剤溶液、あるいは、水分散液の
形態で用いる。安全、環境等を考慮すると水分散液が好
ましい。
【0040】次いで、サイジング剤を含浸させた炭素繊
維ストランド1を平ローラー2に送り、平ローラー2の
円周面に接触させると共に、平ローラー2の円周面に接
触して拡幅している炭素繊維ストランドに、気体吹付け
装置3のスリット4から気体を吹き付ける。
【0041】この際の炭素繊維ストランドの張力はサイ
ジング剤付着量や、複数本の炭素繊維ストランドを処理
する場合は隣接する炭素繊維ストランドとの幅を考慮し
て調整する。好ましくは0.05〜0.3g/フィラメ
ントである。
【0042】気体を平ローラーに吹き付ける角度は、平
ローラー周面に対し、垂直である事が好ましい。垂直に
吹付ける事により、気体吹き付けの効果を最大限に発揮
できる。
【0043】炭素繊維ストランド表面における気体の風
速は15〜50m/秒が好ましい。風速が15m/秒に
満たない場合は、開繊性が不足し、開繊性のばらつきが
生じる。
【0044】風速が50m/秒を越える場合は、炭素繊
維ストランドに乱れが生じ、毛羽立ちや、平ローラーへ
の巻き付きが起こる。
【0045】このようにして、押圧しながら平ローラー
へ気体を吹付けることにより、開繊とサイジング量を調
節して得た炭素繊維ストランドを乾燥機5へ送り、ここ
で乾燥させ、必要によりボビン等(不図示)に巻取るも
のである。
【0046】以下、実施例により本発明を更に具体的に
説明する。
【0047】
【実施例】実施例中、炭素繊維ストランドの擦過毛羽
量、及び開繊性は次の方法で評価した。 (1)炭素繊維ストランドの擦過毛羽量 クロムメッキした直径2mmのステンレス棒を15mm
間隔で5本配置し、かつ、サイジング処理された炭素繊
維ストランドが前記ステンレス棒で120°の角度で曲
折しながら通過し得るようにジグザグに配置した。この
ステンレス棒に炭素繊維ストランドを掛け、ボビンから
の炭素繊維ストランドの解舒テンションを200g/ス
トランドに設定して擦過させた。
【0048】擦過後の炭素繊維ストランドをウレタンス
ポンジ(寸法:32mm×64mm×10mm、重さ:
約0.25g)2枚の間に挟み、125gの重りをウレ
タンスポンジ全面にのせ、炭素繊維ストランドを15m
/秒の速度で2分間通過させた時のスポンジに付着した
毛羽の重量を擦過毛羽量とした。 (2)炭素繊維ストランドの開繊性 図3に示すように、炭素繊維ストランドを巻き取ったボ
ビン15から炭素繊維ストランドを繰出し、樹脂溶液1
6に浸漬した後、直径10mmのハードクロムメッキし
た8本のステンレス棒17を通した。樹脂溶液は油化シ
ュル社製エピコート828をアセトンに溶かしたもの
で、B型粘度計で25℃における粘度が20cpsにな
るよう調整した。ステンレス棒を通した後、直径700
mmのドラム18に巻付け、解舒テンションを400g
/ストランドに設定した。
【0049】ドラム18を80m/分の速さで回転さ
せ、炭素繊維ストランドをドラム18に巻き取った。そ
の際の炭素繊維ストランドの拡がり幅をセンサー19に
より40秒間づつ200回測定し、その拡がり幅の平均
とばらつき(CV)を算出した。CVは下記の式を用い
て算出した。
【0050】
【数1】CV(%)=拡がり幅の平均値/拡がり幅の標
準偏差×100 (実施例1〜4)フィラメント数12000本のポリア
クリロニトリル系炭素繊維ストランドを通常の方法に従
い、耐炎化、炭素化、表面処理を行い、フィラメント径
0.6dtexの炭素繊維ストランドを得た。
【0051】この炭素繊維ストランドを、ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂(「エピコート828」油化シェル
社製)からなる有効成分4質量%の水分散液に浸漬させ
た後、図1に示すサイジング剤付与装置で処理した。
【0052】この際の気体吹付け口のスリット幅は2m
m、炭素繊維ストランドと気体吹付け口との距離は25
mm、空気を平ローラーに対して垂直になるように吹き
付けた。炭素繊維ストランドの張力は0.2g/フィラ
メントであった。この際の空気の風速を表1に示す。
【0053】その後、100℃×3分間乾燥機で乾燥を
行い、常法によりボビンに巻き取った。この炭素繊維ス
トランドの擦過毛羽量と開繊性を表1に示す。
【0054】表1から明らかなように、本実施例1〜4
における炭素繊維ストランドは十分な開繊性と耐擦過性
を示した。
【0055】(比較例1、2)空気の風速を比較例1に
おいては10m/秒、比較例2においては60m/秒と
した以外は上記実施例と同じ方法で炭素繊維ストランド
を処理した後、常法通りにボビンに巻き取った。この炭
素繊維ストランドの擦過毛羽量と開繊性を表1に示す。
【0056】比較例1における炭素繊維ストランドの耐
擦過性は良好であったものの、十分な開繊性を示さなか
った。また、比較例2における炭素繊維ストランドは開
繊性は良好であったものの、十分な耐擦過性を示さなか
った。
【0057】(比較例3)空気の風速を35m/秒と
し、図1に示す平ローラーを使用せず、空気吹き付けの
みを行った以外は実施例1〜4上記と同じ方法で炭素繊
維ストランドを処理した後、常法通りボビンに巻き取っ
た。この炭素繊維ストランドの擦過毛羽量と開繊性を表
1にしめす。比較例3における炭素繊維ストランドは耐
擦過性及び開繊性共に不十分であった。
【0058】(比較例4)図1に示すサイジング剤付与
装置を使用しない以外は実施例1〜4上記と同じ方法に
て炭素繊維ストランドを処理後、常法通りボビンに巻き
取った。この炭素繊維ストランドの擦過毛羽量と開繊性
を表1にしめす。比較例3における炭素繊維ストランド
は耐擦過性共に不十分であった。
【0059】
【表1】
【0060】
【発明の効果】本発明のサイジング剤付与方法によれ
ば、平ローラーとスリットから吹付ける気体の協同作用
により、適量のサイジング剤が均一に付与される結果、
得られる炭素繊維ストランドは、耐擦過性及び開繊性に
優れ、かつ開繊性にばらつきが生じない。
【0061】更に本発明のサイジング剤付与装置は気体
の吹付け口にスリットを採用しているので、連続的に炭
素繊維ストランドにサイジングを行っても吹付け口がサ
イジング剤により閉塞され難く、上記作用を継続的に発
揮できる。その結果、開繊性に優れ、そのばらつきがな
く、耐擦過性に優れた炭素繊維ストランドを得る事が出
来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明炭素繊維ストランドのサイジング剤付与
装置の一例を示す概略説明図である。
【図2】気体吹付けスリットの一例を示す斜視図であ
る。
【図3】炭素繊維ストランドの開繊性評価装置の構成を
示す説明図である。
【符号の説明】
1 炭素繊維ストランド 2 平ローラー 2a 回転軸 3 気体吹付け装置 4 気体の吹付けスリット 5 乾燥機 15 ボビン 16 樹脂溶液 17 ステンレス棒 18 ドラム 19 センサー 100 サイジング剤付与装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サイジング剤が含浸された炭素繊維スト
    ランドを走行させながら、平ローラーの円周面に接触さ
    せ、かつ、平ローラーの円周面に接触する炭素繊維スト
    ランドに向けて気体を吹き付けることを特徴とする炭素
    繊維ストランドのサイジング剤付与方法。
  2. 【請求項2】 気体の風速が15〜50m/秒である請
    求項1に記載の炭素繊維ストランドのサイジング剤付与
    方法。
  3. 【請求項3】 平ローラーと、前記平ローラーに対向し
    て平ローラーの軸に平行に配設された気体吹付けスリッ
    トを備える気体吹付け装置とを有し、前記スリットの幅
    が0.8〜4mmである事を特徴とする炭素繊維ストラ
    ンドのサイジング剤付与装置。
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