JP2002339000A - ペースト状洗剤組成物の製造方法 - Google Patents

ペースト状洗剤組成物の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】使用時の簡便性、溶解性に優れ、製品保存中に
非イオン界面活性剤等の染み出しが無く、更には生産性
の良いペースト状洗剤組成物の製造方法、該製造方法を
用いて得られるペースト状洗剤組成物及び該ペースト状
洗剤組成物を用いて得られるシート状洗剤を提供するこ
と。 【解決手段】ペースト状の洗剤原料混合物に対して真空
脱気処理を行なってペースト状洗剤組成物を調製するペ
ースト状洗剤組成物の製造方法、該製造方法によって得
られるペースト状洗剤組成物、及び前記製造方法によっ
て得られるペースト状洗剤組成物をシート状に成形して
なるシート状洗剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペースト状洗剤組
成物の製造方法、該製造方法で得られるペースト状洗剤
組成物及び該ペースト状洗剤組成物を用いてなるシート
状洗剤に関する。さらに詳しくは、粉末もしくは液体の
飛散、吸引等の問題を大きく改善するペースト状洗剤組
成物の製造方法、該製造方法で得られるペースト状洗剤
組成物及び該ペースト状洗剤組成物を用いてなるシート
状洗剤に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に衣料用洗剤の殆どには「使用上の
注意」として「使用後は手をよく水であらうこと」や
「目に入った場合には水ですぐに洗い流すこと」等を記
している。これは、洗剤である粉末あるいは液体が飛散
しやすいために生じる問題であり、従って、粉末あるい
は液体の飛散を回避できるような洗剤形態であれば、該
粉末あるいは液体が飛散して手に触れたり或いは目に入
ったりした場合に、水で洗ったり、すすいだりする操作
を回避できるので、使用上の簡便性を向上でき非常に好
ましい。
【0003】このような洗剤形態を実現する試みとして
は、ペースト状の洗剤組成物をチューブもしくは、ポン
プ容器に充填し、使用時に押し出しもしくはポンプアッ
プする形態のもの(特開平2−10590号公報)、ペ
ースト状洗剤を水溶性フィルムで個装するもの(特公平
8−3120号公報、特開平10−204499号公
報、特開2000−26899号公報)が提案されてい
る。
【0004】これらの洗剤形態は、内包する洗剤がペー
スト状であるため、粉末もしくは液体の飛散を防止する
という点では有効である。しかしながら、特開平2−1
0590号公報では、チューブ又はポンプ容器に洗剤を
充填するため、使用時には必要量を手又は器具に受けな
くてはならず、使用後に手又は器具を水で洗ったりすす
いだりする操作が必要となる。また、通常、洗剤は洗濯
30〜100回分を一つの単位として販売しており、そ
れを手や器具を使わず洗濯機中に投入するためには洗剤
を収めた容器自体を持ち上げ、洗濯機上で操作しなけれ
ばならず、煩雑である。
【0005】一方、特公平8−3120号公報、特開平
10−204499号公報に記載の洗剤は、洗濯1回分
を水溶性フィルムに個装したものであり、必要量を直接
手で持ち、洗濯機に投入できるため、非常に簡便性が高
い。しかしながら、前記水溶性フィルムは、洗剤の透過
性が完全に0ではなく、例えば、運動性の高い非イオン
界面活性剤は、特別の方策が取られていない限り水溶性
フィルムを透過して外に染み出すことが知られている。
この点について、特公平8−3120号公報の技術で
は、非イオン界面活性剤の安定化剤(相安定化剤)とし
て水を洗剤に配合しているのみであり、不十分である。
また、特開平10−204499号公報及び特開200
0−26899号公報では前記透過性の問題について洗
剤中の固形分を高く設定することで解決しようとしてい
るが、その結果、洗剤製造時のペーストが硬くなり、充
填、成形等の生産面で課題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、使用
時の簡便性、溶解性に優れ、製品保存中に非イオン界面
活性剤等の染み出しが無く、更には生産性の良いペース
ト状洗剤組成物の製造方法、該製造方法を用いて得られ
るペースト状洗剤組成物及び該ペースト状洗剤組成物を
用いて得られるシート状洗剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、〔1〕
ペースト状の洗剤原料混合物に対して真空脱気処理を
行なってペースト状洗剤組成物を調製するペースト状洗
剤組成物の製造方法、〔2〕 前記〔1〕記載の製造方
法によって得られるペースト状洗剤組成物、及び〔3〕
前記〔1〕記載の製造方法によって得られるペースト
状洗剤組成物をシート状に成形してなるシート状洗剤に
関する。
【0008】
【発明の実施の形態】ペースト状洗剤組成物の製造方法
本発明のペースト状洗剤組成物の製造方法は、前記のよ
うに、ペースト状の洗剤原料混合物に対して真空脱気処
理を行なうことに一つの大きな特徴がある。かかる真空
脱気処理を行なうことにより、得られるペースト状洗剤
組成物の空隙率が適度に調整されるという利点がある。
本発明においては、この利点を有することで、驚くべき
ことに、従来の方法に比べ、粘度、延展性、レオロジー
特性等のペースト物性の経日的な安定性が有意に増大す
るため、使用時の簡便性、溶解性に優れ、製品保存中に
非イオン界面活性剤等の染み出しが無いペースト状洗剤
組成物を生産性良く、得ることができるという優れた効
果が発現される。
【0009】通常、洗剤原料の攪拌混合を終了した時の
ペースト状洗剤組成物は、原料の種類、製造方法、粒度
等により差はあるものの、固体中の空隙や、混合中に含
んだ気泡に由来した空隙を持っており、通常見掛け密度
は0.9〜1.2g/cm3(該密度は、後述する実施
例に記載の方法により求めることができる)である。ま
た、固体中の空隙やペースト内の気泡は完全に安定な状
態ではなく、製造時の条件に保持した際、固体中の空隙
やペースト内の気泡が経日的に液体成分と置き換わる。
一方、本発明のペースト状洗剤組成物内の液体と固体と
の存在状態は、完全なスラリー領域ではなく、キャピラ
リー〜ファニキュラー域の状態であると推測され、例え
ば、固体中の空隙やペースト内の気泡が液体成分と置き
換わることで固体外の液体成分の容量が変化すると、大
きな物性変化(例えば、粘度、レオロジー特性)として
現れる。また、このような液体成分の移動は、液体成分
の組成が固定されたまま起こるとは限らず、例えば水分
の優先的な移動等が起きた場合、液体中での非イオン界
面活性剤、相安定化剤の存在状態が変化し、ペースト物
性および製品の品質にバラつきを生ずる。
【0010】そこで、ペースト状の洗剤原料混合物に対
して真空脱気処理を行なうことによりペースト内の空隙
率を調整して、ペースト状洗剤組成物中の固体粉末内外
の気体を除去することにより、固体外の液体成分の量、
組成、相安定化剤の存在状態を安定域に移行させ、その
結果、ペースト物性の安定性が向上し、更に生産性を向
上させることができるとともに、製品品質のバラつきも
小さくできる。
【0011】本発明において、真空脱気処理は、ペース
ト状の洗剤原料混合物に対して行なえばよく、ペースト
状洗剤組成物の製造工程のどの段階で真空脱気処理を行
ってもよい。例えば、真空脱気処理は、後述する常温で
液体の非イオン界面活性剤、相安定化剤等の洗剤原料の
一部を添加した段階、全ての洗剤原料を添加した段階、
または洗剤原料を添加混合しながら行なってもよく、中
でも最終ペーストの物性を安定領域に移行するという観
点から、全ての洗剤原料を添加した段階又は洗剤原料を
添加混合しながら真空脱気処理を行うことが好ましい。
また、真空脱気処理を行なう回数は、特に限定はない
が、低沸点成分や水分の揮散の観点から、1〜2回程度
が好ましい。なお、洗剤原料混合物は、一部分でもペー
スト状であればよく、均一性が損なわれた「液浮き」が
見られる状態であってもよい。また、洗剤原料混合物を
調製する方法としては、公知の方法であれば特に限定は
ない。
【0012】真空脱気処理により、ペースト状洗剤組成
物の空隙率の調整を行う場合、製造時の温度で2万mP
a・s以下の低粘度ペーストでは、混合槽を直接減圧す
ることも可能だが、微粒化、薄膜化機構を備えた真空脱
気装置が生産性等の面で好ましい。このような機構を備
えた好適な脱気装置の具体例としては、(株)宇野澤組
鉄工所製「コルマ真空式連続脱気装置」、エバラ(株)
製「デアマイルド連続真空脱気装置」等が挙げられる。
真空脱気処理装置の操作条件としては、洗剤原料の種
類、ペースト状洗剤組成物の粘度等により、一概に限定
はできないが、例えば、真空度50〜200Torr程
度で、5分間以下程度が好ましい。
【0013】本発明において、ペースト状洗剤組成物の
空隙率は、液体成分の存在状態を十分安定な状態に移行
させる観点から、10%以下とすることが好ましく、5
%以下とすることがより好ましい。
【0014】本発明における空隙率とは、以下の方法に
より測定された値をいう。 〔空隙率の測定方法〕空隙率は、ペースト状洗剤組成物
の製造時温度での密度(ペースト密度)と、各原料の真
密度から計算した理論真密度から下記式で算出する。 空隙率〔%〕=〔1−(ペースト密度)/(理論真密
度)〕×100
【0015】〔ペースト状洗剤組成物の密度測定方法〕
予め重量を測定したSUS製短管(内径2.78mm、
高さ4.056mm(内容積24.62cm3 ))に、
ペースト状洗剤組成物を隙間無く詰め、短管の上下を擦
りきった際の重量増加分を短管の内容積で割ってペース
ト密度を算出する。 密度〔g/cm3 〕=(サンプル込み短管重量−短管重
量)/短管内容積
【0016】〔理論真密度〕ペースト状洗剤組成物の各
種原料を製造時の温度における、液体成分と25℃にお
ける固体成分(固体1、固体2、・・・、固体n)とに
分けて、それぞれの真密度を測定し、配合組成より下記
式に基づいて理論真密度を計算する。 理論真密度〔g/cm3 〕=1/(液量〔%〕/液真密
度〔g/cm3 〕/100+固体1量〔%〕/固体1真
密度〔g/cm3 〕/100+固体2量〔%〕/固体2
真密度〔g/cm3 〕/100+固体n量〔%〕/固体
n真密度〔g/cm3 〕/100)
【0017】〔液真密度〕液体成分(製造時温度(50
〜90℃)で溶解もしくは溶融しているものを含む)の
重量を測定した後、ノズル付きガラス製容器(容量2
L)に投入する。製造時温度(50〜90℃)に調整し
た温水浴中で十分攪拌、昇温した後、容器を密閉し、ノ
ズルから任意の真空ポンプ(真空度50Torr)を用
いて、真空吸引し、気泡の発生が収まるまで脱気する
(約30分)。脱気後の液の容積をメスシリンダー(容
量100ml測定用)にて測定して、脱気後密度を計算
し、下記式に示すように、脱気前後のカールフィッシャ
ー水分(KF値)より、計算値を補正して液真密度を算
出する。なお、水密度は、0.98g/cm3 とする。 液真密度〔g/cm3 〕=100/((100−(脱気
前KF値〔%〕−脱気後KF値〔%〕))/脱気後密度
〔g/cm3 〕+(脱気前KF値〔%〕−脱気後KF値
〔%〕)/水密度〔g/cm3 〕)
【0018】〔固体真密度〕各固体原料(固体1〜n)
について、空気比較式比重計(ベックマン(株)製モデ
ル930)を用いて固体真密度を測定する。
【0019】また、本発明の好ましい態様は、常温で液
体の非イオン界面活性剤、相安定化剤等の洗剤原料を配
合し、その配合量及び製造時温度を適当に選択すること
で、真空脱気処理による空隙率調整後のペースト状洗剤
組成物の粘度を製造時の温度(50〜90℃)で5万m
Pa・s以下とするペースト状洗剤組成物の製造方法で
ある。つまり、本発明のペースト状洗剤組成物は、粘度
を製造時に5万mPa・s以下に調整することで、攪拌
/混合、ポンプ輸送が可能であり生産性に優れ、脱気操
作の効果として経日の安定性に優れるという利点があ
る。しかも製品として保存時には、温度因子による増
粘、及び固定化剤の効果として水溶性フィルムを透過す
る等の使用上問題となる非イオン界面活性剤の染み出し
が少なく、溶解性に優れたペースト状洗剤組成物が得ら
れるという利点がある。
【0020】本発明における粘度とは以下の方法により
測定されたものをいう。 [粘度の測定方法]ペーストの粘度は、ハーケ式粘度計
(英弘精機( 株) 製ROTOVISCO RV20)を用いて測定す
る。測定部には図1に示ような構造を有するセル1を用
いる。セル1の外筒4の外部は二重管構造(図示せず)
となっており、そこに温水を循環する事で測定温度(5
0〜90℃)を一定とする。測定時には内筒(ボブ)3
と、外筒(カップ)4との間に測定対象物をボブとカッ
プの隙間が埋まるだけ(約11cm3 )入れ、内筒3を回
転させ、回転速度を断続的に変えた時の各回転速度を維
持するのに必要なトルク(N) を測定する。その時の回転
速度とトルクから下記式で表される粘度を算出する。具
体的な測定条件としては、せん断速度1、3.2 、10、
32、100(1/sec) となる様に断続的に回転速度を上
げていき( せん断速度の変更は6秒間で行う) 、各せん
断速度でのトルクを15秒間測定し、その中の終了までの
5秒間における平均値をそのせん断速度でのトルクとす
る。本発明での粘度は、せん断速度10(1/sec) での粘
度を製造時の粘度とし、このせん断速度での測定値を示
す。
【0021】Haake粘度[mPas]=せん断応力[Pa]/せ
ん断速度[1/sec] ×1000 せん断応力[Pa]=M/(2πLR1 2 ) せん断速度[1/sec] =2R2 2 Ω/(R2 2 −R1 2 ) 〔但し、M:トルク[N] ,L:ボブ長さ(31.95×10-3
[m] R1 :ボブ半径(9.65 ×10-3)[m] ,R2 :カップ半径
(11.55×10-3)[m] Ω:回転速度[rad/sec] を示す〕
【0022】また、前記非イオン界面活性剤は常温(2
5℃)で液状もしくはスラリー状であればいずれも使用
可能である。非イオン界面活性剤としては、例えば、ポ
リオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアル
キレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビ
ット脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エ
ステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステル、
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエー
テル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸
アルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミ
ン、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン高
級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アルカノールアミド、ポ
リオキシエチレン高級脂肪酸アルカノールアミド、脂肪
酸多価アルコールのエステル、ショ糖脂肪酸エステル、
アルキルアミンオキサイド、アルキルグリコシド、アル
キルグルコースアミド等が挙げられる。これらは単独で
又は2種以上を混合して使用することができる。特に、
非イオン界面活性剤としては、炭素数10〜18の直鎖又は
分岐鎖の1級又は2級のアルコールにエチレンオキシド
やプロピレンオキシドなどのアルキレンオキシドを付加
し、HLB値(グリフィン法で算出)が10.5〜1
5.0、好ましくは11.0〜14.5になるようにし
たポリオキシアルキレンアルキルエーテルが好ましく、
更には、下記一般式(I): R1 −O−(EO)p −(PO)q −(EO)r −H (I) 〔式中、R1 は炭素数10〜18の直鎖及び/又は分岐
鎖のアルキル基及び/又はアルケニル基を表し、EOは
エチレンオキサイド基、POはプロピレンオキサイド基
を表し、p、q、rはそれぞれ平均付加モル数を表し、
p>0、r>0、p+q+r=5〜14であり、p+r
=4〜10であり、q=0.2〜5、かつ(p+r)/
q=1/1〜10/1である。〕で表わされるEO・P
O・EO付加型非イオン界面活性剤が低温での溶解性に
優れ特に好ましい。
【0023】非イオン界面活性剤の配合量は、洗浄力の
観点からのアルカリ剤、金属イオン捕捉剤とのバランス
をとる必要があり、その観点から、ペースト状洗剤組成
物中において、10〜50重量%が好ましく、20〜3
5重量%がより好ましい。
【0024】前記非イオン界面活性剤の染み出しを抑制
し、ペースト状洗剤組成物中の液体成分と固体成分との
分離を抑制する相安定化剤としては、洗剤組成物の洗浄
力等に悪影響を与えないものであればいずれも使用可能
である。その中でも好適なものとしては、脂肪酸、アル
キルベンゼンスルホン酸、アルキル硫酸のナトリウム塩
またはカリウム塩等の陰イオン界面活性剤、ポリエチレ
ングリコール、アクリル酸ナトリウムポリマー等の構造
形成剤もしくは増粘剤等が挙げられる。これらは単独で
又は2種以上を混合して用いてもよい。
【0025】前記陰イオン界面活性剤の中でも好適な例
としては、炭素数12〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホ
ン酸塩、炭素数10〜18のアルキル硫酸塩が好ましく、更
にそのナトリウム塩が好ましい。中でもアルキル硫酸ナ
トリウムが低温での溶解性が高いため最も好ましい。
【0026】相安定化剤の配合形態としては、水溶液と
して配合してもよいし、固体として配合し系中の水によ
り分散/溶解してもよい。また、陰イオン界面活性剤を
用いる場合、酸前駆体とアルカリ剤の形で配合し、非イ
オン界面活性剤中で反応により生成してもよい。但し、
アルキル硫酸ナトリウムを相安定化剤として用いる場合
には、半溶解状態(ゲル状)が最も安定化効果が高いこ
とから、粉末品を用いることが好ましい。
【0027】構造形成剤もしくは増粘剤の好適な例とし
ては、常温以上に融点を持つポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール、ポリカルボン酸塩、アミノ
ポリ酢酸塩、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチル
セルロース、ポリカルボン酸塩ポリマー等が挙げられ、
なかでも融点25℃以上のポリエチレングリコールが特
に好ましい。
【0028】相安定化剤の配合量は、非イオン界面活性
剤10重量部に対し0.05〜10重量部の範囲とする
ことで、製造時及び製品として保存時に非イオン界面活
性剤の他成分からの分離、染みだしを抑え、且つ製品と
して良好な溶解性が得られるので好ましい。更に好まし
くは0.05〜5重量部とすることで低温での溶解性を
更に向上することができる。
【0029】また、相安定化補助剤として少量の水がペ
ースト状洗剤組成物に配合されていることが好ましい。
その配合形態は特に限定されず、例えば配合水として配
合してもよいし、いずれかの原料の溶媒や、中和などの
反応水の形態でもよい。水分量としては非イオン界面活
性剤10重量部に対して0.01〜3重量部の範囲とす
ることで、相安定化剤の分散、溶解に寄与し、且つ水溶
性フィルムを溶かしてしまう等の物性面での問題を引き
起こさないという利点がある。特に、水分量が上記範囲
内であれば、ペーストの硬度が適当であり、成形が容易
になるという優れた利点もある。なお、水分量は、揮発
分として測定されるものであり、ペースト状洗剤組成物
1gによく乾燥した硫酸ナトリウム15gを添加した
後、よく混合し、これをシャーレにいれて105℃で2
時間乾燥した時の重量減分を水分量とし、非イオン界面
活性剤に対する比率を計算する。
【0030】本発明のペースト状洗剤組成物は、必要に
応じて洗浄力向上、製品物性調整などの目的で、他の界
面活性剤、例えば高分子界面活性剤、両性界面活性剤、
陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤等を含んでも
よい。
【0031】また、前記界面活性剤以外にペースト状洗
剤組成物に配合できる成分としては、一般に衣料用洗剤
に用いられるものは全て使用することができる。例え
ば、アルカリ剤、金属イオン捕捉剤、溶解促進剤、酵
素、漂白剤、漂白活性化剤、消泡・抑泡剤、香料、蛍光
増白剤、青み剤等が挙げられる。
【0032】アルカリ剤の具体例としては、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウ
ム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、セスキ炭酸ナ
トリウム、非晶質珪酸塩、結晶性珪酸塩等が挙げられ
る。金属イオン捕捉剤の具体例としては、結晶性珪酸
塩、ゼオライト等の結晶性アルミノ珪酸塩、非晶質アル
ミノ珪酸塩等の無機ビルダー、ポリカルボン酸塩、アミ
ノポリ酢酸塩、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチ
ルセルロース、ポリカルボン酸塩ポリマー等の有機キレ
ート剤が挙げられる。溶解促進剤の具体例としては硫酸
ナトリウム、パラトルエンスルホン酸塩、キシレンスル
ホン酸酸塩、タルク、微粉末シリカ、粘土、セルロース
パウダー等が挙げられる。また、その他成分の具体例と
しては、特開平10−204499号公報記載のものが
挙げられる。
【0033】これらの配合形態としては、各原料をそれ
ぞれの固体粉末として配合してもよいし、噴霧乾燥、造
粒等の手段により複合化された固体粒子の形態でもよ
い。特に固体粒子の形態には拘らないが、本発明の効果
を奏する上では、多孔質を有するもの(多孔質粉体)が
好ましい。また、上記成分は水溶液等の液体成分の形態
でもよい。これら形態のうち噴霧乾燥物とすることは、
配合成分の自由度が高く特に好ましい。
【0034】また、漂白剤、漂白活性化剤等、製造およ
び保存中反応するおそれの有る成分にはヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース、脂肪酸等でコーティング等の保
護を施すことや、酵素、香料等の熱安定性の低い成分は
加工、成形直前に後から混合することや成形後に滴下/
散布することも有効である。
【0035】本発明においては、前記洗剤原料を添加混
合する際の順番や、混合攪拌時の温度等の条件について
は、特に限定はない。
【0036】ペースト状洗剤組成物の物性 ペースト状洗剤組成物の粘度としては、製造時の温度
(50〜90℃)及び空隙率において、5万mPa・s
以下の粘度が好ましく、更に1万〜5万mPa・sの範
囲が特に好ましい。つまり、5万mPa・s以下の粘度
範囲とすることで、攪拌/混合、ポンプ輸送が容易であ
り生産性に優れる。また、1万mPa・s以上とするこ
とでペーストが自重のみで変形しずらくなり、特定の形
状に成形する場合に、流れ出し等の加工時、外観状の問
題をおこしにくくなる。このような粘度範囲に調整する
具体的な方法としては、洗剤組成物としてハンドリング
する際の温度を配合物の分解を引き起こすことの無い範
囲で高く設定すること、相安定化剤量の調整、固体粉末
/複合粒子/水溶液等の配合形態の選択等があり、これ
らを適切に選択することで、目的の洗浄力を備えたペー
スト状洗剤組成物を上記粘度範囲に設定することが可能
である。結果的に固体の比率は、通常40〜80重量%
の範囲であることが好ましい。
【0037】製品形態及び製造方法 本発明のペースト状洗剤組成物の製品形態としては、特
に限定されないが、例えば、箱からの取り出し易さ、低
温での溶解性の観点から、シート状に成形して、シート
状洗剤とすることが好ましい。シート状に成形する方法
としては、例えば、水溶性フィルムで分包した形態が最
も簡便性が高いので好ましく、具体的には、成形したペ
ースト状洗剤組成物を水溶性フィルムで包む方法、フィ
ルム溶液を成形したペースト状洗剤組成物に塗り乾燥す
る方法、袋状にしたフィルムに組成物を注入後圧延等の
方法で形態を整える方法等が挙げられるが、中でも水溶
性フィルム上に直接ペースト状洗剤組成物を連続または
パターン成形し、上からさらに水溶性フィルムを乗せ
て、加熱圧着処理により密封する方法でシート状洗剤を
得る方法が、最も生産性が良く好ましい。該方法には、
図2に示すような構成の装置を用いることが好ましく、
このような装置については、例えば、特開2000−3
55302号公報に記載のものが挙げられる。加熱圧着
しろを残す為のパターン成形方法としては、型枠にペー
スト状洗剤組成物を流し込み擦り切る方法や予め一定周
期で折り込んだ水溶性フィルムを搬送させ、その上にペ
ースト状洗剤組成物を連続塗工する方法が、生産能力的
に有利且つ、確実に加熱圧着しろを設けることができ特
に望ましい。また、ペースト状洗剤組成物の成形が終了
後、成形物を冷却することで、粘度を増大させ、加熱圧
着等の包装、集積工程でのハンドリング性を向上するこ
とも有効である。
【0038】なお、シート状に成形する際の温度等の条
件については、特に限定はない。
【0039】また、シート状洗剤を製造する際に使用す
る水溶性フィルムとしては、一般に用いられる水溶性基
体が使用可能である。中でも特開平10−204499
号公報や特開2000−26899号公報に記載のよう
な耐アルカリ性向上や積層化により機能化した水溶性基
体を用いることは、更に好ましい。
【0040】以上のようにして得られた本発明のシート
状洗剤は、非イオン界面活性剤のシミ出しがなく、粉末
洗剤や液体洗剤の様に洗濯機への投入時に飛散する心配
がなく、低温での溶解性が高く、十分な洗浄力を備える
ため、衣料用洗剤として好適に使用することができる。
【0041】
【実施例】表1に示ように、原料A〜Jを用い、ペース
ト状洗剤組成物を製造した。なお、原料A〜Jとして
は、以下のとおりである。 原料A(ノニオン):炭素数12のアルコールにエチレ
ンオキシド平均3モル、プロピレンオキシド平均2モル
エチレンオキシド平均3モルのブロック付加物。 原料B(E−10P):炭素数約12のアルキル硫酸ナ
トリウム乾燥物(花王製、エマール10パウダー)。 原料C(LAS−S):直鎖アルキルベンゼンスルホン
酸。 原料D(48%NaOH):48重量%水酸化ナトリウ
ム水溶液。 原料E(PEG):ポリエチレングリコール(分子量約
6000、流動点約60℃)。 原料F(添加水):イオン交換水。 原料G(噴乾生地):ゼオライト/デンス灰/芒硝/ア
クリル酸ポリマー/蛍光染料/水分=64/18/5/8/0.7/4.
3 (重量%)の組成を有する噴霧乾燥物(真密度:2.
0g/cm3 )。 原料H(噴乾生地):ゼオライト/デンス灰/芒硝/ア
クリル酸ポリマー/蛍光染料/LAS/水分=60/18/5/
11/0.7/2/3.3(重量%)の組成を有する噴霧乾燥物(真
密度:2.0g/cm3 )。 原料I(デンス灰):セントラル硝子社製「デンス灰」
(真密度:2.54g/cm3 )。 原料J(KAP4.3G):花王製アルカリプロテアー
ゼ造粒物「KAP4.3G 」(真密度:2.21g/c
3 )。
【0042】以下に各実施例、比較例について詳述す
る。
【0043】比較例1、実施例1 3Lセパラブルフラスコに液体原料〔比較例1:A、
F、実施例1:A、D、E〕を仕込み、規定温度に温調
した温水槽中でアンカータイプ攪拌機を用いて200r
/mで攪拌した(実施例1では攪拌下に液体原料Cを投
入し更に5分間混合した)。次に粉体原料〔比較例1:
G、J、実施例1:B、H、I、J〕を予め混合した粉
体を3分間で投入し、更に27分間混合して、洗剤組成
物を得た。なお、実施例1では、エバラ(株)製「デア
マイルド連続真空脱気装置UCD0」にて真空度100
Torrでさらに真空脱気処理を行い、ペースト状洗剤
組成物を得た。
【0044】比較例2、3 25Lバッチニーダを規定温度の温水にて温調し、液体
原料〔比較例2:A、E、F、比較例3:A、D、E〕
を仕込み、混合した(比較例3では、混合下に液体原料
Cを投入し更に5分間混合した)。次に粉体原料〔比較
例2:B、G、J、比較例3:B、G、I、J〕を予め
混合した粉体を3分間で投入し、更に27分間混合し
て、ペースト状洗剤組成物を得た。
【0045】実施例2 300L配合槽(アンカー+ピッチドパドル翼)を温水
ジャケット70℃にて温調し、液体原料A、D、Eを仕
込み、80r/mで攪拌する。次に攪拌下に液体原料C
を投入し更に5分間混合した。次に粉体原料B、H、
I、Jを予め混合した粉体を15分間で投入し、更に3
0分間混合した。その後真空度100Torrに調整し
た真空脱気装置(宇野澤組鉄工所製「コルマ真空式連続
脱気装置ERV020」)に600kg/hrにて供給
し、連続的に真空脱気処理を行った。また、真空脱気装
置内に適当量のペーストが溜まった時点からペーストを
600kg/hrで連続的に抜出し、スタティックミキ
サー(12エレメント)にて香料を連続混合して、ペー
スト状洗剤組成物を得た。
【0046】実施例1、2と比較例1〜3で得られたペ
ースト状洗剤組成物の物性、加工性、品質及び保存安定
性について評価した。なお、ペースト状洗剤組成物の物
性について、Haake粘度、理論真密度及び空隙率に
ついては、前記の方法に基づいて行い、密度、状態の評
価について、また、耐シミ出し性、溶解性等の品質の測
定、加工性、保存安定性等の評価は、後述のとおりにし
て行った。これらの結果を表1に示す。
【0047】〔密度〕予め重量を測定したSUS製短管
(内径2.78mm、高さ4.056mm(内容積2
4.62cm3 ))に、ペースト状洗剤組成物を隙間無
く詰め、短管の上下を擦りきった際の重量増加分を短管
の内容積で割って密度(g/cm3 )を求めた。 密度〔g/cm3 〕=(サンプル込み短管重量−短管重
量)/短管内容積
【0048】〔加工性評価〕比較例1及び実施例1につ
いては、後述の溶解性測定用試験片作成時における型枠
内でのペーストを引き伸ばす操作の難易度及び型枠を外
した際のペーストの流れ出しにより評価した。「○」、
「△1」を合格品とする。 判定基準 (比較例1及び実施例1) (○:成形容易、△1:型枠形状に引き延ばし困難、×
1:型枠形状に引き延ばし時亀裂が入る、△2:型枠を
外す時変形、×2:型枠を外す時圧着面に洗剤進入)
【0049】比較例2、3及び実施例2については、得
られたペースト状洗剤組成物をポンプ輸送し、図2に示
すような塗工方式シート洗剤加工テスト機にて加工性を
評価した。加工テスト機では予め折込まれた水溶性フィ
ルムの上にペースト状洗剤組成物を連続的に塗布し、塗
布後折込み部上部の洗剤にワイヤーで切れ込みを入れて
から折込み部を開放し、開放された部分を含む四方を加
熱圧着処理する。本例では塗工速度30m/min、塗
布膜圧2.5mmの条件で行い、塗布膜にチギレ等の無
いこと、折込み部開放時及び加熱圧着時に洗剤組成物の
圧着部への流れ込みがないことを確認した。「○」、
「△1」を合格品とする。判定基準 (比較例2、3、実施例2) (○:成形容易、△1:塗布膜に若干亀裂、×1:塗布
膜に亀裂多、△2:加熱圧着時洗剤変形、×2:加熱圧
着時圧着面に洗剤進入)
【0050】〔耐シミ出し性〕密度測定に用いた、ペー
スト状洗剤組成物を含有したSUS製短管を50℃以下
に冷えてから、100メッシュの金網を乗せた5枚重ね
のろ紙にのせ、50℃の電気乾燥機中で48hr保存
し、何も乗せずに同様の条件で保存したろ紙の重量変化
と比較した場合の重量増加分(g)を測定した。 (重量増加分)(g)=〔測定重量(保存後)−測定重
量(保存前)〕−〔ろ紙重量(保存後)−ろ紙重量(保
存前)〕
【0051】〔溶解性〕水溶性フィルム(日本合成製ハ
イセロン)に内寸55mm×70mm、厚み2.5mm
の型を置き、その内側に測定するペースト状洗剤組成物
を置き、へらにより余分なペースト状洗剤組成物を除い
た。その後型を外し、余分なフィルムを切り取り試験片
(ペースト状洗剤組成物約11.3g)とした。最終形
態では更に上側にもフィルムを施すが、水溶性フィルム
の溶解性が測定結果に影響しないよう水溶性フィルムは
片面とした。
【0052】2槽式電気洗濯機((株)東芝製「VH−
360S1」)に水温5℃の水道水(硬度約4°DH)
を30L注入し、強・反転モードで攪拌する。そこに試
験片2個を投入し、投入前、3分後、完全溶解後の洗浄
液をサンプリングし、各々の電気伝導度を測定した。3
分後の溶解率は下記計算式により算出した(%)。な
お、液のサンプリング時には未溶解の洗剤を混入させな
いようフィルターを用いながら、吸引により行った。ま
た、溶解率50%以上のものを合格品とする。 溶解率(%)=〔(3分測定値−投入前測定値)/(完
全溶解測定値−投入前測定値)〕×100
【0053】〔保存安定性〕200mL容ビーカーにペ
ースト状洗剤組成物を深さ5cmまでつめ、静置した状
態で配合温度で2日間保存した後、目視により状態を判
定した。
【0054】
【表1】
【0055】1)アニオン比率: (アルキルベンゼンス
ルホン酸塩+アルキル硫酸塩) /(非イオン界面活性
剤)×10 2)水比率:水分/ (非イオン界面活性剤)×10 3)密度、粘度測定温度は、設備温調温度と同じ 4)目視によりペースト状態を判定した。判定基準
(○:均一なペースト、×1:表面に透明な液が分層、
×2 :パサパサ)
【0056】特に、比較例1、実施例1、2の詳細は以
下のとおりであった。比較例1:静置するとペースト上
部に液成分がうっすらと浮いた状態となり、均一性が損
なわれた「液浮き」が見られる。また、製品形態での染
み出し抑制には効果がなかった。 実施例1:液浮きがなく、加工性、耐シミ出し性及び保
存安定性が優れている。 実施例2:液浮きがなく、加工性、耐シミ出し性、溶解
性、保存安定性のいずれも優秀である。
【0057】表1の結果より、真空脱気処理により、空
隙率を10%以下にすることにより(実施例1、2)、
製造時温度で固液の分離が無く粘度も5万mPa・s以
下であることから加工性の良好なペースト状洗剤組成物
が得られ、また、シート状に成形して製品とした際にも
非イオン界面活性剤の染み出しがなく、溶解性にも優れ
た洗剤組成物が得られることがわかる。特に、実施例
1、2のシート状洗剤組成物は、2日間の製造温度で保
存してもペーストの状態の安定性に優れたものであるこ
とがわかる。
【0058】
【発明の効果】本発明により、使用時の簡便性、溶解性
に優れ、製品保存中に非イオン界面活性剤等の染み出し
が低減したペースト状洗剤組成物を生産性よく製造する
ことができるという効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、粘度測定装置の概略図を示す。
【図2】図2は、実施例に用いた塗工方式シート洗剤加
工テスト機の概略図を示す。
【符号の説明】
1 セル 2 ハーケ式粘度計 3 内筒(ボブ) 4 外筒(カップ) 5 シート状洗剤の製造装置 6 下フィルム搬送部 7 下フィルム折り込み部 8 上フィルム搬送部 9 加熱圧着部 10 カット部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新田 秀一 和歌山市湊1334番地 花王株式会社研究所 内 (72)発明者 山下 博之 和歌山市湊1334番地 花王株式会社研究所 内 Fターム(参考) 4H003 AB19 AB27 AC08 AC23 BA15 BA19 CA18 DA01 EA12 EA16 EA21 EA28 EB22 EB30 EB36 EC02 ED02 FA16 FA32

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペースト状の洗剤原料混合物に対して真
    空脱気処理を行なってペースト状洗剤組成物を調製する
    ペースト状洗剤組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 真空脱気処理によりペースト状洗剤組成
    物の空隙率を10%以下に調整する請求項1記載のペー
    スト状洗剤組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】 ペースト状洗剤組成物の粘度が製造時の
    温度で5万mPa・s以下である請求項1又は2記載の
    ペースト状洗剤組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】 ペースト状洗剤組成物が噴霧乾燥物を含
    有する請求項1〜3いずれか記載のペースト状洗剤組成
    物の製造方法。
  5. 【請求項5】 ペースト状洗剤組成物が非イオン界面活
    性剤及びその相安定化剤を含有する請求項1〜4いずれ
    か記載のペースト状洗剤組成物の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5いずれか記載の製造方法に
    よって得られるペースト状洗剤組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5いずれか記載の製造方法に
    よって得られるペースト状洗剤組成物をシート状に成形
    してなるシート状洗剤。
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