JP2002338613A - 硬化性組成物 - Google Patents
硬化性組成物Info
- Publication number
- JP2002338613A JP2002338613A JP2001143014A JP2001143014A JP2002338613A JP 2002338613 A JP2002338613 A JP 2002338613A JP 2001143014 A JP2001143014 A JP 2001143014A JP 2001143014 A JP2001143014 A JP 2001143014A JP 2002338613 A JP2002338613 A JP 2002338613A
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- JP
- Japan
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- meth
- component
- acrylate
- sodium
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- Pending
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- Graft Or Block Polymers (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 希釈用モノマーを使用せずに、低粘度の硬化
性組成物を得る。 【解決手段】 分子内に1個のラジカル重合可能なエチ
レン性不飽和基を有する化合物(a1)と、分子内に2
個以上のラジカル重合可能なエチレン性不飽和基を有す
る化合物(a2)とを、(a1):(a2)=55:4
5〜95:5(質量比)でラジカル重合した架橋微粒子
(A)、及び分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリ
ロイル基を有するラジカル重合性化合物(B)を含む、
ナトリウム元素濃度が5〜5000ppmである硬化性
組成物。
性組成物を得る。 【解決手段】 分子内に1個のラジカル重合可能なエチ
レン性不飽和基を有する化合物(a1)と、分子内に2
個以上のラジカル重合可能なエチレン性不飽和基を有す
る化合物(a2)とを、(a1):(a2)=55:4
5〜95:5(質量比)でラジカル重合した架橋微粒子
(A)、及び分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリ
ロイル基を有するラジカル重合性化合物(B)を含む、
ナトリウム元素濃度が5〜5000ppmである硬化性
組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、架橋微粒子を含む
硬化性組成物に関し、さらに詳しくは、希釈用モノマー
を含有させずに低粘度化を可能とした硬化性組成物に関
する。
硬化性組成物に関し、さらに詳しくは、希釈用モノマー
を含有させずに低粘度化を可能とした硬化性組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】活性エネルギー線硬化性組成物は、紫外
線、電子線、可視光線などの活性エネルギー線の照射に
より速やかに硬化し、耐擦傷性、耐薬品性等に優れた被
膜を与えるので、各種表面加工分野に利用されている。
しかしながら、一般的な活性エネルギー線硬化性組成物
は、粘度が比較的高いので、有機溶剤や希釈モノマーを
添加することにより低粘度化し、塗工を容易にする必要
があった。この場合、VOC(揮発性有機化合物)によ
る環境負荷の増大や、希釈モノマーによる皮膚かぶれに
対する対策が必要になり、また硬化速度の低下等の問題
が起きることがある。
線、電子線、可視光線などの活性エネルギー線の照射に
より速やかに硬化し、耐擦傷性、耐薬品性等に優れた被
膜を与えるので、各種表面加工分野に利用されている。
しかしながら、一般的な活性エネルギー線硬化性組成物
は、粘度が比較的高いので、有機溶剤や希釈モノマーを
添加することにより低粘度化し、塗工を容易にする必要
があった。この場合、VOC(揮発性有機化合物)によ
る環境負荷の増大や、希釈モノマーによる皮膚かぶれに
対する対策が必要になり、また硬化速度の低下等の問題
が起きることがある。
【0003】また、活性エネルギー線硬化性組成物は、
硬化時の体積収縮が大きいので、収縮率を下げる方法と
して、分子量の大きいオリゴマーやポリマーを添加する
手法が用いられている。しかしながら、この手法では、
組成物の粘度が増大して塗工が難しくなったり、ラジカ
ル重合性官能基の数が低下することによる硬化性低下が
生じる傾向にある。
硬化時の体積収縮が大きいので、収縮率を下げる方法と
して、分子量の大きいオリゴマーやポリマーを添加する
手法が用いられている。しかしながら、この手法では、
組成物の粘度が増大して塗工が難しくなったり、ラジカ
ル重合性官能基の数が低下することによる硬化性低下が
生じる傾向にある。
【0004】そこで、低粘度、低収縮性に優れた組成物
とするために、特開平7−228644号公報に記載さ
れているような有機高分子固体微粒子が添加された組成
物、特許第2703125号公報、特公平6−2521
0号公報などに記載されているような反応性マイクロゲ
ルが添加された組成物等が提案されている。
とするために、特開平7−228644号公報に記載さ
れているような有機高分子固体微粒子が添加された組成
物、特許第2703125号公報、特公平6−2521
0号公報などに記載されているような反応性マイクロゲ
ルが添加された組成物等が提案されている。
【0005】しかしながら、有機高分子固体微粒子が添
加された組成物は、低収縮化を図ることはできたもの
の、ラジカル重合性単量体がマイクロゲル内部に浸透
し、マイクロゲルが膨潤してしまい、これにより得られ
る塗料は増粘してしまう、また塗膜外観は十分ではない
といった課題があった。
加された組成物は、低収縮化を図ることはできたもの
の、ラジカル重合性単量体がマイクロゲル内部に浸透
し、マイクロゲルが膨潤してしまい、これにより得られ
る塗料は増粘してしまう、また塗膜外観は十分ではない
といった課題があった。
【0006】反応性マイクロゲルが添加された組成物
は、低収縮性に優れることから刷版用レジスト組成物と
して使用するのに適している。しかしながら、無溶剤型
塗料として反応性マイクロゲルが添加された組成物を用
いた場合には、高粘度になってしまう。具体的には、例
えば反応性マイクロゲルと他のラジカル重合性単量体と
を混合して無溶剤型塗料とした場合、マイクロゲルの架
橋密度があまりにも小さ過ぎるため、ラジカル重合性単
量体がマイクロゲル内部に浸透し、マイクロゲルが膨潤
してしまい、これにより得られる塗料は増粘してしま
う。このように、反応性マイクロゲルが添加された組成
物を、無溶剤型塗料として使用するには、低粘度化が課
題であった。
は、低収縮性に優れることから刷版用レジスト組成物と
して使用するのに適している。しかしながら、無溶剤型
塗料として反応性マイクロゲルが添加された組成物を用
いた場合には、高粘度になってしまう。具体的には、例
えば反応性マイクロゲルと他のラジカル重合性単量体と
を混合して無溶剤型塗料とした場合、マイクロゲルの架
橋密度があまりにも小さ過ぎるため、ラジカル重合性単
量体がマイクロゲル内部に浸透し、マイクロゲルが膨潤
してしまい、これにより得られる塗料は増粘してしま
う。このように、反応性マイクロゲルが添加された組成
物を、無溶剤型塗料として使用するには、低粘度化が課
題であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のよう
に粘度低下を目的とする希釈用モノマーを用いることな
く、低粘度な硬化性組成物を得ることにある。さらに詳
しくは、架橋微粒子を含有し、しかも低粘度な硬化性組
成物を提供するものである。
に粘度低下を目的とする希釈用モノマーを用いることな
く、低粘度な硬化性組成物を得ることにある。さらに詳
しくは、架橋微粒子を含有し、しかも低粘度な硬化性組
成物を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、分
子内に1個のラジカル重合可能なエチレン性不飽和基を
有する化合物(a1)と、分子内に2個以上のラジカル
重合可能なエチレン性不飽和基を有する化合物(a2)
とを、(a1):(a2)=55:45〜95:5(質
量比)でラジカル重合した架橋微粒子(A)、及び分子
内に少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有する
ラジカル重合性化合物(B)を含む、ナトリウム元素濃
度が5〜5000ppmである硬化性組成物にある。
子内に1個のラジカル重合可能なエチレン性不飽和基を
有する化合物(a1)と、分子内に2個以上のラジカル
重合可能なエチレン性不飽和基を有する化合物(a2)
とを、(a1):(a2)=55:45〜95:5(質
量比)でラジカル重合した架橋微粒子(A)、及び分子
内に少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有する
ラジカル重合性化合物(B)を含む、ナトリウム元素濃
度が5〜5000ppmである硬化性組成物にある。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて説明する。なお、本発明において「(メタ)アク
リル酸」は「アクリル酸又はメタクリル酸」を、「(メ
タ)アクリロイル基」は「アクリロイル基又はメタクリ
ロイル基」をそれぞれ意味する。
ついて説明する。なお、本発明において「(メタ)アク
リル酸」は「アクリル酸又はメタクリル酸」を、「(メ
タ)アクリロイル基」は「アクリロイル基又はメタクリ
ロイル基」をそれぞれ意味する。
【0010】〔成分(A)〕本発明では、成分(A)と
して架橋微粒子を用いる。この架橋微粒子は、分子内に
1個のラジカル重合可能なエチレン性不飽和基を有する
化合物(a1)と、分子内に2個以上のラジカル重合可
能なエチレン性不飽和基を有する化合物(a2)とを、
(a1):(a2)=55:45〜95:5(質量比)
でラジカル重合することによって得られる微粒子であ
る。
して架橋微粒子を用いる。この架橋微粒子は、分子内に
1個のラジカル重合可能なエチレン性不飽和基を有する
化合物(a1)と、分子内に2個以上のラジカル重合可
能なエチレン性不飽和基を有する化合物(a2)とを、
(a1):(a2)=55:45〜95:5(質量比)
でラジカル重合することによって得られる微粒子であ
る。
【0011】この架橋微粒子(A)とは、水分を除去し
た乾燥状態のものをいう。その粒子構造としては、単一
構造、コア/シェル構造、複層構造等が挙げられる。
た乾燥状態のものをいう。その粒子構造としては、単一
構造、コア/シェル構造、複層構造等が挙げられる。
【0012】架橋微粒子(A)を構成する、分子内に1
個のラジカル重合可能なエチレン性不飽和基を有する化
合物(a1)は、用途や要求性能を考慮して、適宜選択
すればよい。
個のラジカル重合可能なエチレン性不飽和基を有する化
合物(a1)は、用途や要求性能を考慮して、適宜選択
すればよい。
【0013】(a1)成分の具体例としては、例えば、
スチレン、α−メチルスチレン、α−クロロスチレン、
ビニルトルエン等の芳香族ビニル系モノマー類;酢酸ビ
ニル、酪酸ビニル等のビニルエステルモノマー類;エチ
ルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニル
エーテル類;アクリルアミド、N−メチロールアクリル
アミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−ブト
キシメチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルア
ミド、アクリロイルモルホリン、メチレンビスアクリル
アミド等のアクリルアミド類;
スチレン、α−メチルスチレン、α−クロロスチレン、
ビニルトルエン等の芳香族ビニル系モノマー類;酢酸ビ
ニル、酪酸ビニル等のビニルエステルモノマー類;エチ
ルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニル
エーテル類;アクリルアミド、N−メチロールアクリル
アミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−ブト
キシメチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルア
ミド、アクリロイルモルホリン、メチレンビスアクリル
アミド等のアクリルアミド類;
【0014】(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸
メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル
酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)
アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチ
ル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸
2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、
(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸テ
トラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロ
キシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピ
ル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メ
タ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸ジメチ
ルアミノメチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノメ
チル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル
酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチ
ル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカン、(メタ)ア
クリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸アリ
ル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)
アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ジシクロ
ペンテニル、(メタ)アクリル酸フェニル、等の(メ
タ)アクリル酸エステル類等が挙げられる。これらは一
種を単独で、又は二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル
酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)
アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチ
ル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸
2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、
(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸テ
トラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロ
キシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピ
ル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メ
タ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸ジメチ
ルアミノメチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノメ
チル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル
酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチ
ル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカン、(メタ)ア
クリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸アリ
ル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)
アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ジシクロ
ペンテニル、(メタ)アクリル酸フェニル、等の(メ
タ)アクリル酸エステル類等が挙げられる。これらは一
種を単独で、又は二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
【0015】上記した中でも、ラジカル重合の安定性の
観点から、化合物(a1)として好ましいのは、スチレ
ン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピ
ル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル
酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルである。
観点から、化合物(a1)として好ましいのは、スチレ
ン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピ
ル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル
酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルである。
【0016】架橋微粒子(A)を構成する、分子内に2
個以上のラジカル重合可能なエチレン性不飽和基を有す
る化合物(a2)は、架橋微粒子の架橋構造を形成する
ために用いられる成分である。
個以上のラジカル重合可能なエチレン性不飽和基を有す
る化合物(a2)は、架橋微粒子の架橋構造を形成する
ために用いられる成分である。
【0017】(a2)成分の具体例としては、例えば、
ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)
アクリル酸ポリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリ
ル酸1,3−ブチレングリコール、ジ(メタ)アクリル
酸1,4−ブタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,
6−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ネオペン
チルグリコール、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグ
リコールジ(メタ)アクリル酸エステル、ジ(メタ)ア
クリル酸ポリプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリ
ル酸ポリテトラメチレングリコール、トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリル酸エステル、エトキシレー
テッドトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリル酸
エステル、プロポキシレーテッドトリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリル酸エステル、グリセリントリ
(メタ)アクリル酸エステル、エトキシレーテッドグリ
セリントリ(メタ)アクリル酸エステル、
ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)
アクリル酸ポリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリ
ル酸1,3−ブチレングリコール、ジ(メタ)アクリル
酸1,4−ブタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,
6−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ネオペン
チルグリコール、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグ
リコールジ(メタ)アクリル酸エステル、ジ(メタ)ア
クリル酸ポリプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリ
ル酸ポリテトラメチレングリコール、トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリル酸エステル、エトキシレー
テッドトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリル酸
エステル、プロポキシレーテッドトリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリル酸エステル、グリセリントリ
(メタ)アクリル酸エステル、エトキシレーテッドグリ
セリントリ(メタ)アクリル酸エステル、
【0018】トリス(アクリロイルオキシエチル)イソ
シアヌレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メ
タ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールテ
トラ(メタ)アクリル酸エステル、ジペンタエリスリト
ールペンタ(メタ)アクリル酸エステル、ジペンタエリ
スリトールヘキサ(メタ)アクリル酸エステル等の(メ
タ)アクリル酸エステル類;多塩基酸[フタル酸、アジ
ピン酸等]と、多価アルコール[エチレングリコール、
ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、ポリテト
ラメチレングリコール等]と、(メタ)アクリル酸又は
その誘導体との反応で得られるポリエステルポリ(メ
タ)アクリレート類;グリシジルエーテル化合物[ビス
フェノールAジグリシジルエーテル、エチレングリコー
ルジグリシジルエーテル等]に(メタ)アクリル酸又は
その誘導体を反応させたエポキシポリ(メタ)アクリレ
ート類;
シアヌレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メ
タ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールテ
トラ(メタ)アクリル酸エステル、ジペンタエリスリト
ールペンタ(メタ)アクリル酸エステル、ジペンタエリ
スリトールヘキサ(メタ)アクリル酸エステル等の(メ
タ)アクリル酸エステル類;多塩基酸[フタル酸、アジ
ピン酸等]と、多価アルコール[エチレングリコール、
ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、ポリテト
ラメチレングリコール等]と、(メタ)アクリル酸又は
その誘導体との反応で得られるポリエステルポリ(メ
タ)アクリレート類;グリシジルエーテル化合物[ビス
フェノールAジグリシジルエーテル、エチレングリコー
ルジグリシジルエーテル等]に(メタ)アクリル酸又は
その誘導体を反応させたエポキシポリ(メタ)アクリレ
ート類;
【0019】イソシアネート化合物[ヘキサメチレンジ
イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレ
ンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジ
フェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタ
ンジイソシアネート等]に、水酸基を持つ(メタ)アク
リレート[2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等]を反応さ
せたウレタンポリ(メタ)アクリレート類;アジピン酸
ジビニル、ジビニルベンゼン、ジビニルスルホン、トリ
エチレングリコールジビニルエーテル、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノールジビニルエーテル等のビニル化合
物;フタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、マレイ
ン酸ジアリル等の(メタ)アリル化合物が挙げられる。
これらは一種を単独で、又は二種以上を組み合わせて用
いてもよい。
イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレ
ンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジ
フェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタ
ンジイソシアネート等]に、水酸基を持つ(メタ)アク
リレート[2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等]を反応さ
せたウレタンポリ(メタ)アクリレート類;アジピン酸
ジビニル、ジビニルベンゼン、ジビニルスルホン、トリ
エチレングリコールジビニルエーテル、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノールジビニルエーテル等のビニル化合
物;フタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、マレイ
ン酸ジアリル等の(メタ)アリル化合物が挙げられる。
これらは一種を単独で、又は二種以上を組み合わせて用
いてもよい。
【0020】上記した中でも、汎用性が高いことから、
化合物(a2)として好ましいのは、ジ(メタ)アクリ
ル酸1,6−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸
ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリル酸エステル、ヒドロキシピバリン酸ネ
オペンチルグリコールジ(メタ)アクリル酸エステル、
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリル酸エステ
ル、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリル酸エ
ステル、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリ
ル酸エステル、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)
アクリル酸エステルである。
化合物(a2)として好ましいのは、ジ(メタ)アクリ
ル酸1,6−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸
ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリル酸エステル、ヒドロキシピバリン酸ネ
オペンチルグリコールジ(メタ)アクリル酸エステル、
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリル酸エステ
ル、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリル酸エ
ステル、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリ
ル酸エステル、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)
アクリル酸エステルである。
【0021】本発明において、架橋微粒子(A)を構成
する、分子内に1個のラジカル重合可能なエチレン性不
飽和基を有する化合物(a1)と分子内に2個以上のラ
ジカル重合可能なエチレン性不飽和基を有する化合物
(a2)の構成比率((a1):(a2))は、質量比
で55:45〜95:5であり、好ましくは、65:3
5〜93:7である。
する、分子内に1個のラジカル重合可能なエチレン性不
飽和基を有する化合物(a1)と分子内に2個以上のラ
ジカル重合可能なエチレン性不飽和基を有する化合物
(a2)の構成比率((a1):(a2))は、質量比
で55:45〜95:5であり、好ましくは、65:3
5〜93:7である。
【0022】この構成比率において、化合物(a1)が
95質量%を超える場合、つまり化合物(a2)が5質
量%より少ない場合には、得られる架橋微粒子の架橋密
度が低くなり、これを化合物(B)に分散させると、該
微粒子内部に化合物(B)が浸透し、極度に硬化性組成
物が増粘する傾向にある。また、化合物(a1)が55
質量%より少ない場合、つまり化合物(a2)が45質
量%を超える場合には、重合時にゲル化を起こす傾向に
ある。
95質量%を超える場合、つまり化合物(a2)が5質
量%より少ない場合には、得られる架橋微粒子の架橋密
度が低くなり、これを化合物(B)に分散させると、該
微粒子内部に化合物(B)が浸透し、極度に硬化性組成
物が増粘する傾向にある。また、化合物(a1)が55
質量%より少ない場合、つまり化合物(a2)が45質
量%を超える場合には、重合時にゲル化を起こす傾向に
ある。
【0023】架橋微粒子(A)は、従来より知られる乳
化重合法、懸濁重合法、懸濁乳化重合法等のラジカル重
合法により得られるが、組成物中に容易に分散する粒径
の架橋微粒子を得るためには、乳化重合法で得るのがよ
り好ましい。
化重合法、懸濁重合法、懸濁乳化重合法等のラジカル重
合法により得られるが、組成物中に容易に分散する粒径
の架橋微粒子を得るためには、乳化重合法で得るのがよ
り好ましい。
【0024】この乳化重合法は特に限定されず、乳化重
合法としては、例えば、一括混合重合法、モノマー滴下
法、プレエマルション法、シード重合法、多段階(コア
シェル)重合法等が挙げられる。乳化重合法の場合に
は、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジアルキ
ルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアル
キルプロペニルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニ
ウム塩等のアニオン系乳化剤、ラウリルトリメチルアン
モニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウ
ムクロライド等のカチオン系乳化剤、ポリオキシエチレ
ンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエ
ーテル等のノニオン系乳化剤等の乳化剤を適宜選択して
使用してもよい。
合法としては、例えば、一括混合重合法、モノマー滴下
法、プレエマルション法、シード重合法、多段階(コア
シェル)重合法等が挙げられる。乳化重合法の場合に
は、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジアルキ
ルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアル
キルプロペニルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニ
ウム塩等のアニオン系乳化剤、ラウリルトリメチルアン
モニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウ
ムクロライド等のカチオン系乳化剤、ポリオキシエチレ
ンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエ
ーテル等のノニオン系乳化剤等の乳化剤を適宜選択して
使用してもよい。
【0025】前記した乳化剤の中でも、重合安定性の観
点から、ラジカル重合性のアニオン系乳化剤が特に好ま
しい。
点から、ラジカル重合性のアニオン系乳化剤が特に好ま
しい。
【0026】これらの乳化剤を使用する場合には、乳化
重合時の反応系(水等の溶媒、単量体、乳化剤等)の合
計量100質量%に対して0.1〜8質量%の範囲で使
用することが好ましい。
重合時の反応系(水等の溶媒、単量体、乳化剤等)の合
計量100質量%に対して0.1〜8質量%の範囲で使
用することが好ましい。
【0027】本発明において、乳化剤を使用して乳化重
合で架橋微粒子(A)を得る場合には、例えば、重合性
単量体(化合物(a1)及び化合物(a2)の合計)1
00質量部に対して、純水100〜300質量部、乳化
剤1〜10質量部の比率で用いればよい。
合で架橋微粒子(A)を得る場合には、例えば、重合性
単量体(化合物(a1)及び化合物(a2)の合計)1
00質量部に対して、純水100〜300質量部、乳化
剤1〜10質量部の比率で用いればよい。
【0028】架橋微粒子(A)の数平均一次粒子径は特
に限定されるものではないが、数平均一次粒子径が10
〜1000nmの範囲内にあることが好ましい。架橋微
粒子(A)の数平均一次粒子径を10〜1000nmの
範囲とした場合に、得られる硬化性組成物の粘度が低く
抑えられ、これを硬化して得た塗膜の外観は優れる傾向
にある。
に限定されるものではないが、数平均一次粒子径が10
〜1000nmの範囲内にあることが好ましい。架橋微
粒子(A)の数平均一次粒子径を10〜1000nmの
範囲とした場合に、得られる硬化性組成物の粘度が低く
抑えられ、これを硬化して得た塗膜の外観は優れる傾向
にある。
【0029】乳化重合等により得られた架橋微粒子
(A)は、水を除去した乾燥状態とした上で、成分
(B)等の他の成分と混合すればよい。この乾燥方法は
特に限定されず、例えば、凝固、洗浄、乾燥により微粉
化する方法、スプレー乾燥(噴霧乾燥)法などが挙げら
れる。このうち、硬化後の塗膜外観が良好となる点で、
スプレー乾燥法が特に好ましい。
(A)は、水を除去した乾燥状態とした上で、成分
(B)等の他の成分と混合すればよい。この乾燥方法は
特に限定されず、例えば、凝固、洗浄、乾燥により微粉
化する方法、スプレー乾燥(噴霧乾燥)法などが挙げら
れる。このうち、硬化後の塗膜外観が良好となる点で、
スプレー乾燥法が特に好ましい。
【0030】〔成分(B)〕本発明では成分(B)とし
て、分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を
有するラジカル重合性化合物を用いる。本発明では、成
分(B)の選択及び含有量を適宜調整することにより、
硬化性組成物の粘度を調整することができる。この成分
(B)は、特に限定されるものではなく、例えばエチレ
ン性不飽和基を有する前記化合物(a1)及び(a2)
の具体例として先に列挙した各種の(メタ)アクリロイ
ル基を有する化合物を挙げることができる。これらは一
種を単独で、又は二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
て、分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を
有するラジカル重合性化合物を用いる。本発明では、成
分(B)の選択及び含有量を適宜調整することにより、
硬化性組成物の粘度を調整することができる。この成分
(B)は、特に限定されるものではなく、例えばエチレ
ン性不飽和基を有する前記化合物(a1)及び(a2)
の具体例として先に列挙した各種の(メタ)アクリロイ
ル基を有する化合物を挙げることができる。これらは一
種を単独で、又は二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
【0031】この中でも、ナトリウム元素濃度の調整が
容易にできる、活性エネルギー線硬化性組成物の塗工作
業性に優れる、及び貯蔵安定性が良好に保たれるという
点から、室温で液状であるラジカル重合性化合物(B)
が好ましい。ここで室温とは10℃〜35℃のことを指
し、液状とは室温に於ける粘度が100000mPa・s以
下であることを指す。
容易にできる、活性エネルギー線硬化性組成物の塗工作
業性に優れる、及び貯蔵安定性が良好に保たれるという
点から、室温で液状であるラジカル重合性化合物(B)
が好ましい。ここで室温とは10℃〜35℃のことを指
し、液状とは室温に於ける粘度が100000mPa・s以
下であることを指す。
【0032】また、(B)成分中に、分子内に少なくと
も1個の水酸基と(メタ)アクリロイル基とを有する化
合物が少なくとも1質量%以上含まれていることが、反
応性架橋微粒子(A)の分散安定性の点でより好まし
い。
も1個の水酸基と(メタ)アクリロイル基とを有する化
合物が少なくとも1質量%以上含まれていることが、反
応性架橋微粒子(A)の分散安定性の点でより好まし
い。
【0033】本発明の硬化性組成物において、成分
(A)と成分(B)との構成比率は、硬化性組成物中、
成分(A)は5〜50質量%の範囲、成分(B)は95
〜50質量%の範囲であることが好ましい。さらに好ま
しくは、成分(A)は10〜40質量%の範囲、成分
(B)は90〜60質量%の範囲である。
(A)と成分(B)との構成比率は、硬化性組成物中、
成分(A)は5〜50質量%の範囲、成分(B)は95
〜50質量%の範囲であることが好ましい。さらに好ま
しくは、成分(A)は10〜40質量%の範囲、成分
(B)は90〜60質量%の範囲である。
【0034】成分(A)の構成比率が50質量%を超え
ると、得られる組成物の粘度が高くなる傾向にある。ま
た、成分(A)の構成比率が5質量%より少ないと、得
られる組成物の硬化性が低下するだけでなく、硬化収縮
率が大きくなる傾向にある。
ると、得られる組成物の粘度が高くなる傾向にある。ま
た、成分(A)の構成比率が5質量%より少ないと、得
られる組成物の硬化性が低下するだけでなく、硬化収縮
率が大きくなる傾向にある。
【0035】〔(C)成分〕本発明の硬化性組成物に
は、必要に応じて、熱硬化性重合開始剤及び/又は活性
エネルギー線感応性ラジカル重合開始剤(C)(以下、
光重合開始剤という)を、適宜添加してもよい。
は、必要に応じて、熱硬化性重合開始剤及び/又は活性
エネルギー線感応性ラジカル重合開始剤(C)(以下、
光重合開始剤という)を、適宜添加してもよい。
【0036】ここでいう活性エネルギー線とは、電子
線、紫外線、可視光線等、特に限定されるものではな
く、公知の活性エネルギー線を含むものである。例え
ば、本発明の硬化性組成物を硬化させる場合に、活性エ
ネルギー線として電子線を使用する場合には、光重合開
始剤を使用しなくても硬化させることができる。
線、紫外線、可視光線等、特に限定されるものではな
く、公知の活性エネルギー線を含むものである。例え
ば、本発明の硬化性組成物を硬化させる場合に、活性エ
ネルギー線として電子線を使用する場合には、光重合開
始剤を使用しなくても硬化させることができる。
【0037】しかしながら、本発明の硬化性組成物を電
子線以外の活性エネルギー線により硬化させる場合に
は、本発明の硬化性組成物に成分(C)として光重合開
始剤を添加することが好ましい。
子線以外の活性エネルギー線により硬化させる場合に
は、本発明の硬化性組成物に成分(C)として光重合開
始剤を添加することが好ましい。
【0038】光重合開始剤の具体例としては、例えば、
ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベン
ゾフェノン、t−ブチルアントラキノン、2−エチルア
ントラキノン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソ
プロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサン
トン等のチオキサントン類;ジエトキシアセトフェノ
ン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパ
ン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロ
キシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2
−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1
−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4
−モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセトフェノン
類;
ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベン
ゾフェノン、t−ブチルアントラキノン、2−エチルア
ントラキノン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソ
プロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサン
トン等のチオキサントン類;ジエトキシアセトフェノ
ン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパ
ン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロ
キシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2
−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1
−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4
−モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセトフェノン
類;
【0039】ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエ
チルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベン
ゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル類;
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィ
ンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)
−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイ
ド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェ
ニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサ
イド類;メチルベンゾイルホルメート;1,7−ビスア
クリジニルヘプタン;9−フェニルアクリジン等が挙げ
られる。これらは一種を単独で、又は二種以上を組み合
わせて用いてもよい。
チルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベン
ゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル類;
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィ
ンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)
−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイ
ド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェ
ニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサ
イド類;メチルベンゾイルホルメート;1,7−ビスア
クリジニルヘプタン;9−フェニルアクリジン等が挙げ
られる。これらは一種を単独で、又は二種以上を組み合
わせて用いてもよい。
【0040】本発明において成分(C)を使用する場
合、その添加量は、成分(A)及び成分(B)の合計1
00質量部に対して、0.01〜20質量部の範囲が好
ましく、0.1〜10質量部の範囲が特に好ましい。
合、その添加量は、成分(A)及び成分(B)の合計1
00質量部に対して、0.01〜20質量部の範囲が好
ましく、0.1〜10質量部の範囲が特に好ましい。
【0041】成分(C)の添加量が0.01質量部より
少ない場合には硬化不良となる傾向にあり、20質量部
を超える場合には、深部硬化性、実質的な生産性に優れ
かつ硬化塗膜の臭気性の点で劣る傾向にある。
少ない場合には硬化不良となる傾向にあり、20質量部
を超える場合には、深部硬化性、実質的な生産性に優れ
かつ硬化塗膜の臭気性の点で劣る傾向にある。
【0042】〔他の成分〕さらに、本発明の硬化性組成
物には、必要に応じて、4−ジメチルアミノ安息香酸メ
チル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチ
ルアミノ安息香酸アミル、4−ジメチルアミノアセトフ
ェノン等の公知の光増感剤を添加することもできる。そ
の他、必要に応じて、離型剤、滑剤、可塑剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、難燃剤、難燃助剤、重合禁止剤、充
填剤、有機溶剤、顔料、染料、シランカップリング剤
等、公知の添加剤を添加することもできる。
物には、必要に応じて、4−ジメチルアミノ安息香酸メ
チル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチ
ルアミノ安息香酸アミル、4−ジメチルアミノアセトフ
ェノン等の公知の光増感剤を添加することもできる。そ
の他、必要に応じて、離型剤、滑剤、可塑剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、難燃剤、難燃助剤、重合禁止剤、充
填剤、有機溶剤、顔料、染料、シランカップリング剤
等、公知の添加剤を添加することもできる。
【0043】これら添加剤の含有量については特に限定
されるものではなく、本発明の硬化性組成物の効果を損
なわない範囲で用いることができる。
されるものではなく、本発明の硬化性組成物の効果を損
なわない範囲で用いることができる。
【0044】〔組成物〕本発明は、前記成分(A)と前
記成分(B)を含み、かつナトリウム元素濃度(ナトリ
ウム元素換算の質量ベース)が5〜5000ppmの範
囲となるよう適宜調整すれば、組成物の低粘度化が図れ
ることを見出したものである。ここでいう低粘度とは、
塗工作業性の点から、25℃におけるE型粘度で100
00mPa・s以下を意味し、好ましくは5000mP
a・s以下、より好ましくは1000mPa・s以下で
ある。
記成分(B)を含み、かつナトリウム元素濃度(ナトリ
ウム元素換算の質量ベース)が5〜5000ppmの範
囲となるよう適宜調整すれば、組成物の低粘度化が図れ
ることを見出したものである。ここでいう低粘度とは、
塗工作業性の点から、25℃におけるE型粘度で100
00mPa・s以下を意味し、好ましくは5000mP
a・s以下、より好ましくは1000mPa・s以下で
ある。
【0045】なお、本発明においてナトリウム元素濃度
の測定方法は特に限定されるものではなく、例えば、混
酸で湿式分解する、低温灰化装置で灰化しHClに溶解
抽出する、などの前処理を行った後、原子吸光法、IC
P発光分光分析法、などの分析法によって、ナトリウム
濃度の測定すればよい。
の測定方法は特に限定されるものではなく、例えば、混
酸で湿式分解する、低温灰化装置で灰化しHClに溶解
抽出する、などの前処理を行った後、原子吸光法、IC
P発光分光分析法、などの分析法によって、ナトリウム
濃度の測定すればよい。
【0046】本発明において、硬化性組成物中のナトリ
ウム元素濃度が5ppmより低いと、硬化性組成物が増
粘する傾向にあり、また5000ppmを超えると、硬
化性組成物がチキソ性を帯びる、増粘する等の傾向にあ
る。
ウム元素濃度が5ppmより低いと、硬化性組成物が増
粘する傾向にあり、また5000ppmを超えると、硬
化性組成物がチキソ性を帯びる、増粘する等の傾向にあ
る。
【0047】本発明において、硬化性組成物中のナトリ
ウム元素濃度を制御する方法としては、特に限定される
ものではなく、ナトリウム元素濃度が5〜5000pp
mの範囲内となればよい。
ウム元素濃度を制御する方法としては、特に限定される
ものではなく、ナトリウム元素濃度が5〜5000pp
mの範囲内となればよい。
【0048】具体的には、例えば、まず組成物中のナト
リウム成分含有量をICP発光分光分析法で測定し、こ
れをナトリウム元素質量に換算する。その結果、硬化性
組成物中に必要量のナトリウム成分が既に含有されてい
る場合には、そのまま硬化性組成物として使用すればよ
く、また、組成物中のナトリウム成分が不足している場
合には、ナトリウム成分を混合溶解して必要量のナトリ
ウム元素濃度に調整した硬化性組成物とすればよい。
リウム成分含有量をICP発光分光分析法で測定し、こ
れをナトリウム元素質量に換算する。その結果、硬化性
組成物中に必要量のナトリウム成分が既に含有されてい
る場合には、そのまま硬化性組成物として使用すればよ
く、また、組成物中のナトリウム成分が不足している場
合には、ナトリウム成分を混合溶解して必要量のナトリ
ウム元素濃度に調整した硬化性組成物とすればよい。
【0049】また、予め硬化性組成物の各構成成分につ
いて、ナトリウム元素濃度を測定し、これをもとに各構
成成分の使用量を算出して、必要量のナトリウム元素濃
度を含有する硬化性組成物としてもよい。
いて、ナトリウム元素濃度を測定し、これをもとに各構
成成分の使用量を算出して、必要量のナトリウム元素濃
度を含有する硬化性組成物としてもよい。
【0050】このナトリウム元素濃度を調整する作業で
は、ホモディスパー、ディゾルバー、三本ロール、ボー
ルミル等、公知の分散機等を適宜選択して用いればよ
い。
は、ホモディスパー、ディゾルバー、三本ロール、ボー
ルミル等、公知の分散機等を適宜選択して用いればよ
い。
【0051】本発明の硬化性組成物を得るために、必要
に応じて別途添加可能なナトリウム成分は、特に限定さ
れない。
に応じて別途添加可能なナトリウム成分は、特に限定さ
れない。
【0052】このナトリウム成分の具体例としては、例
えば金属ナトリウム、酢酸ナトリウム、アルギン酸ナト
リウム、アジ化ナトリウム、ベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム、ホウ酸ナトリウム、亜塩素酸ナトリウム、クロロ
酢酸ナトリウム、p−クロロベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、シアン酸
ナトリウム、シアン化ナトリウム、N−ドデカノイルサ
ルコシン酸ナトリウム、ナトリウムエチラート、フッ化
ナトリウム、水酸化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、マ
レイン酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、硫酸ナ
トリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジ
アルキルスルホコハク酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、
塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム
等が挙げられる。これらは、一種を単独で、又は二種以
上を組み合わせて用いてもよい。
えば金属ナトリウム、酢酸ナトリウム、アルギン酸ナト
リウム、アジ化ナトリウム、ベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム、ホウ酸ナトリウム、亜塩素酸ナトリウム、クロロ
酢酸ナトリウム、p−クロロベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、シアン酸
ナトリウム、シアン化ナトリウム、N−ドデカノイルサ
ルコシン酸ナトリウム、ナトリウムエチラート、フッ化
ナトリウム、水酸化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、マ
レイン酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、硫酸ナ
トリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジ
アルキルスルホコハク酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、
塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム
等が挙げられる。これらは、一種を単独で、又は二種以
上を組み合わせて用いてもよい。
【0053】ナトリウム成分は、ラジカル重合性化合物
中に含まれる微量の水分に溶解する。そこで、本発明で
は、前記したナトリウム成分のうち、水に対する溶解性
が高いナトリウム成分である、硫酸ナトリウム、塩化ナ
トリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が特
に好ましい。
中に含まれる微量の水分に溶解する。そこで、本発明で
は、前記したナトリウム成分のうち、水に対する溶解性
が高いナトリウム成分である、硫酸ナトリウム、塩化ナ
トリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が特
に好ましい。
【0054】本発明の硬化性組成物は、活性エネルギー
線照射及び/又は加熱により、硬化させることができる
が、速硬化性という観点からは活性エネルギー線照射に
よる硬化が好ましい。
線照射及び/又は加熱により、硬化させることができる
が、速硬化性という観点からは活性エネルギー線照射に
よる硬化が好ましい。
【0055】〔製法〕本発明の硬化性組成物を製造する
には、各成分を適宜混合すればよく、本発明による特段
の制限はないが、塗工作業性に優れた組成物とするには
均一な分散体であることが望ましいので、各成分を混合
して分散機で混合・分散させることが好ましい。
には、各成分を適宜混合すればよく、本発明による特段
の制限はないが、塗工作業性に優れた組成物とするには
均一な分散体であることが望ましいので、各成分を混合
して分散機で混合・分散させることが好ましい。
【0056】例えば、成分(A)、成分(B)、及び必
要に応じて成分(C)、ナトリウム成分、光増感剤や離
型剤等を混合して、ホモディスパー、ディゾルバー、三
本ロール、ボールミル等、任意の分散機を用いて分散さ
せることができる。あるいは成分(A)を成分(B)に
混合・分散した後、さらに他の成分を混合・分散させる
というように、段階的に製造することもできる。
要に応じて成分(C)、ナトリウム成分、光増感剤や離
型剤等を混合して、ホモディスパー、ディゾルバー、三
本ロール、ボールミル等、任意の分散機を用いて分散さ
せることができる。あるいは成分(A)を成分(B)に
混合・分散した後、さらに他の成分を混合・分散させる
というように、段階的に製造することもできる。
【0057】本発明の硬化性組成物は、低粘度であるこ
とから塗工作業性に優れるものであり、熱硬化型及び/
又は活性エネルギー線硬化型として使用可能である。そ
こで、例えば木工用ハードコーティング材、紙用コーテ
ィング材、成形品、接着剤、塗料、インキ、レジスト、
光造形材等、各種用途に使用可能である。
とから塗工作業性に優れるものであり、熱硬化型及び/
又は活性エネルギー線硬化型として使用可能である。そ
こで、例えば木工用ハードコーティング材、紙用コーテ
ィング材、成形品、接着剤、塗料、インキ、レジスト、
光造形材等、各種用途に使用可能である。
【0058】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。なお、以下の記載において、「部」は特記の無
い限り「質量部」を意味する。
明する。なお、以下の記載において、「部」は特記の無
い限り「質量部」を意味する。
【0059】(ナトリウム元素濃度の測定方法)試料約
75mgを石英フラスコに採り、PROLABO製mi
crodigest300を用い、硫酸、硝酸、過酸化
水素によりマイクロ波湿式分解を行った。その後、50
ml容量に希釈し、日本ジャーレルアュシュ社製ICA
P−575 MK−IIを用いICP発光分光分析法によ
りナトリウム元素濃度の測定を行った。
75mgを石英フラスコに採り、PROLABO製mi
crodigest300を用い、硫酸、硝酸、過酸化
水素によりマイクロ波湿式分解を行った。その後、50
ml容量に希釈し、日本ジャーレルアュシュ社製ICA
P−575 MK−IIを用いICP発光分光分析法によ
りナトリウム元素濃度の測定を行った。
【0060】(評価方法) E型粘度:得られた組成物の25℃におけるE型粘度を
測定し、下記評価基準に従い評価した。 ○:20〜1000mPa・s ×:1000mPa・s以上
測定し、下記評価基準に従い評価した。 ○:20〜1000mPa・s ×:1000mPa・s以上
【0061】塗膜外観:塗膜を完全硬化させて硬化塗膜
の外観を目視で下記評価基準に従い評価した。 ○:透明、平滑な面で良好 ×:白濁、凹凸が残り、使用不可能
の外観を目視で下記評価基準に従い評価した。 ○:透明、平滑な面で良好 ×:白濁、凹凸が残り、使用不可能
【0062】<実施例1> [原料プレエマルションの調製]成分(a1)としてメ
チルメタクリレート50部及びn−ブチルメタクリレー
ト30部、成分(a2)としてペンタエリスリトールト
リアクリレート15部及びジビニルベンゼン5部、過酸
化物開始剤(日本油脂(株)製、商品名パーブチルH)
0.3部、ポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェ
ニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(旭電化
(株)製、商品名アデカリヤソープSE−10N)5
部、純水40部を混合し、攪拌を続けることにより、プ
レエマルションを得た。
チルメタクリレート50部及びn−ブチルメタクリレー
ト30部、成分(a2)としてペンタエリスリトールト
リアクリレート15部及びジビニルベンゼン5部、過酸
化物開始剤(日本油脂(株)製、商品名パーブチルH)
0.3部、ポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェ
ニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(旭電化
(株)製、商品名アデカリヤソープSE−10N)5
部、純水40部を混合し、攪拌を続けることにより、プ
レエマルションを得た。
【0063】[架橋微粒子(A−I)の調製]2Lの4
つ口フラスコに、純水145部、ロンガリット0.06
部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.001
部、硫酸第一鉄七水和物0.0005部を入れ、いかり
型攪拌棒により150rpmで攪拌した。窒素ガス通気
により系内を窒素ガスで置換した後、昇温を開始し、内
温が60℃に達したところで、プレエマルションの滴下
を開始し、30分かけて40部滴下し、さらに30分間
内温60℃で攪拌を続けた。その後、プレエマルション
の残り120部を2時間かけて全量滴下し終えた。内温
を60℃に維持したまま攪拌を2時間続けたところで冷
却し、乳白色のエマルションを得た。得られたエマルシ
ョンの一部をサンプリングし、大塚電子(株)製ダイナ
ミック光散乱光度計DLS−600を用い、一次粒子の
25℃における数平均一次粒子径R1を測定したとこ
ろ、208.6nmであった。
つ口フラスコに、純水145部、ロンガリット0.06
部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.001
部、硫酸第一鉄七水和物0.0005部を入れ、いかり
型攪拌棒により150rpmで攪拌した。窒素ガス通気
により系内を窒素ガスで置換した後、昇温を開始し、内
温が60℃に達したところで、プレエマルションの滴下
を開始し、30分かけて40部滴下し、さらに30分間
内温60℃で攪拌を続けた。その後、プレエマルション
の残り120部を2時間かけて全量滴下し終えた。内温
を60℃に維持したまま攪拌を2時間続けたところで冷
却し、乳白色のエマルションを得た。得られたエマルシ
ョンの一部をサンプリングし、大塚電子(株)製ダイナ
ミック光散乱光度計DLS−600を用い、一次粒子の
25℃における数平均一次粒子径R1を測定したとこ
ろ、208.6nmであった。
【0064】得られたエマルションについて、大川原化
工機(株)製L−8型スプレードライヤーを用い、チャ
ンバー入口温度120℃、チャンバー出口温度60℃、
アトマイザ回転数25000rpmの条件で噴霧乾燥を
行った。得られた架橋微粒子(A−I)にはブロッキン
グ物は認められず、高い流動性を示した。
工機(株)製L−8型スプレードライヤーを用い、チャ
ンバー入口温度120℃、チャンバー出口温度60℃、
アトマイザ回転数25000rpmの条件で噴霧乾燥を
行った。得られた架橋微粒子(A−I)にはブロッキン
グ物は認められず、高い流動性を示した。
【0065】[トリプロピレングリコールジアクリレー
ト(II)の調整]トリプロピレングリコールジアクリレ
ート(I)(ICP発光分光分析法によるナトリウム元
素濃度は0.2ppm)100質量部に無水硫酸ナトリ
ウム0.03質量部をホモディスパーを用いて4000
rpmで15分間攪拌し、ナトリウム元素濃度100.
2ppmのトリプロピレングリコールジアクリレート
(II)を得た。
ト(II)の調整]トリプロピレングリコールジアクリレ
ート(I)(ICP発光分光分析法によるナトリウム元
素濃度は0.2ppm)100質量部に無水硫酸ナトリ
ウム0.03質量部をホモディスパーを用いて4000
rpmで15分間攪拌し、ナトリウム元素濃度100.
2ppmのトリプロピレングリコールジアクリレート
(II)を得た。
【0066】[組成物の調製]架橋微粒子(A−I)3
5部、トリプロピレングリコールジアクリレート(I)
(ICP発光分光分析法によるナトリウム元素濃度は
0.2ppm)65部、1−ヒドロキシシクロヘキシル
−フェニルケトン(チバスペシャリティーケミカルズ
(株)製、商品名イルガキュア184)3部を混合し、
ホモディスパーを用いて4000rpmで5分間攪拌
し、乳白色の組成物を得た。得られた組成物中のナトリ
ウム元素濃度は、40ppmであった。
5部、トリプロピレングリコールジアクリレート(I)
(ICP発光分光分析法によるナトリウム元素濃度は
0.2ppm)65部、1−ヒドロキシシクロヘキシル
−フェニルケトン(チバスペシャリティーケミカルズ
(株)製、商品名イルガキュア184)3部を混合し、
ホモディスパーを用いて4000rpmで5分間攪拌
し、乳白色の組成物を得た。得られた組成物中のナトリ
ウム元素濃度は、40ppmであった。
【0067】[組成物の評価]また、この組成物の粘度
は、340mPa・sと低粘度であった。さらに、得ら
れた組成物を、バーコーター#3にてガラス基板上に塗
装し、80W/cmの高圧水銀灯3本、ランプ高さ10
cm、コンベア速度3m/分の条件で紫外線を照射し
て、完全に硬化した硬化塗膜を得た。得られた硬化塗膜
の外観は、透明でかつ平滑であり優れたものであった。
は、340mPa・sと低粘度であった。さらに、得ら
れた組成物を、バーコーター#3にてガラス基板上に塗
装し、80W/cmの高圧水銀灯3本、ランプ高さ10
cm、コンベア速度3m/分の条件で紫外線を照射し
て、完全に硬化した硬化塗膜を得た。得られた硬化塗膜
の外観は、透明でかつ平滑であり優れたものであった。
【0068】<実施例2〜6、比較例1〜4>まず、表
1に示す組成比率に変更したこと以外は実施例1と同様
にして架橋微粒子(A−II)〜(A−VII)を調製し
た。なお、A−Vについては、乳化重合の途中でエマル
ションが膨潤化してしまい、その後のスプレードライに
より粉体を得ることができなかったので、評価を行うこ
とが出来なかった。さらに、表2に示す成分と組成比率
に変更したこと以外は実施例1と同様にして、組成物を
調製した。得られたこれらの組成物について、ナトリウ
ム元素濃度および粘度を実施例1と同様にして評価を行
った。この評価結果は、表2に示す。
1に示す組成比率に変更したこと以外は実施例1と同様
にして架橋微粒子(A−II)〜(A−VII)を調製し
た。なお、A−Vについては、乳化重合の途中でエマル
ションが膨潤化してしまい、その後のスプレードライに
より粉体を得ることができなかったので、評価を行うこ
とが出来なかった。さらに、表2に示す成分と組成比率
に変更したこと以外は実施例1と同様にして、組成物を
調製した。得られたこれらの組成物について、ナトリウ
ム元素濃度および粘度を実施例1と同様にして評価を行
った。この評価結果は、表2に示す。
【0069】
【表1】
【0070】表1中の略号は以下の通りである。 MMA:メチルメタクリレート n−BMA:n−ブチルメタクリレート PETA:ペンタエリスリトールトリアクリレート TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート DVB:ジビニルベンゼン SE−10N :ポリオキシエチレンアルキルプロペニ
ルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(旭電
化(株)製、商品名:アデカリヤソープSE−10N) DBSソーダ:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム EDTA・2Na:エチレンジアミン四酢酸二ナトリウ
ム FESO4・7H2O:硫酸第一鉄七水和物
ルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(旭電
化(株)製、商品名:アデカリヤソープSE−10N) DBSソーダ:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム EDTA・2Na:エチレンジアミン四酢酸二ナトリウ
ム FESO4・7H2O:硫酸第一鉄七水和物
【0071】
【表2】
【0072】(注1)A−VIII:球形シリカゲル(粒径
50nm)。 (注2)粘度が高すぎて、E型粘度は測定できず。
50nm)。 (注2)粘度が高すぎて、E型粘度は測定できず。
【0073】表2中の略号は以下の通りである。 TPGDA(I):トリプロピレングリコールジアクリ
レート(ナトリウム元素濃度0.2ppm) TPGDA(II):トリプロピレングリコールジアクリ
レート(ナトリウム元素濃度100.2ppm) TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート 4HBA:4−ヒドロキシブチルアクリレート Irg184:1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニ
ルケトン(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製光
重合開始剤、商品名:イルガキュア184)
レート(ナトリウム元素濃度0.2ppm) TPGDA(II):トリプロピレングリコールジアクリ
レート(ナトリウム元素濃度100.2ppm) TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート 4HBA:4−ヒドロキシブチルアクリレート Irg184:1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニ
ルケトン(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製光
重合開始剤、商品名:イルガキュア184)
【0074】これら硬化性組成物について、実施例1と
同様にして評価を行い、その評価結果を表2に示す。
同様にして評価を行い、その評価結果を表2に示す。
【0075】表2に示した通り、実施例1〜7では、E
型粘度、塗膜外観について良好な結果が示され、低粘度
の硬化性組成物が得られることを確認できた。
型粘度、塗膜外観について良好な結果が示され、低粘度
の硬化性組成物が得られることを確認できた。
【0076】比較例1では、硬化性組成物中のナトリウ
ム元素濃度が低すぎるため、組成物の低粘度化が達成で
きなかった。
ム元素濃度が低すぎるため、組成物の低粘度化が達成で
きなかった。
【0077】比較例2では、硬化性組成物中のナトリウ
ム元素濃度が高すぎるために、組成物の低粘度化は達成
できなかった。また、組成物は高粘度であり、成分
(A)の分散性が不良であった。
ム元素濃度が高すぎるために、組成物の低粘度化は達成
できなかった。また、組成物は高粘度であり、成分
(A)の分散性が不良であった。
【0078】比較例3では、(a2)成分不含有の架橋
微粒子(A−IV)を用いたので、組成物は極度に増粘
し、低粘度化が達成できなかった。
微粒子(A−IV)を用いたので、組成物は極度に増粘
し、低粘度化が達成できなかった。
【0079】比較例4では、架橋微粒子の代わりにシリ
カゲル(A−VII)を混合して用いたので、組成物は低
粘度になったが、塗膜外観は不良であった。
カゲル(A−VII)を混合して用いたので、組成物は低
粘度になったが、塗膜外観は不良であった。
【0080】
【発明の効果】このように、本発明は、ナトリウム元素
濃度を特定範囲とすることにより、組成物全体の低粘度
化を可能としたものである。これにより、従来から行わ
れている希釈用モノマーを添加することなく、組成物の
低粘度化が可能となったものであり、非常に優れた効果
である。また本発明は、VOC対策の面からも、環境に
負荷をかけない硬化性組成物として非常に有用なもので
ある。このように、本発明の組成物は、成形品、接着
剤、塗料、インキ、レジスト、注型、光造形材等、広範
囲の分野で産業上の利用性大である。特に、本発明の硬
化性組成物を活性エネルギー線硬化型とした場合には、
塗工作業性、外観、速硬化性、低収縮性に優れることか
ら、光学材料分野等の精密物品用に好適である。
濃度を特定範囲とすることにより、組成物全体の低粘度
化を可能としたものである。これにより、従来から行わ
れている希釈用モノマーを添加することなく、組成物の
低粘度化が可能となったものであり、非常に優れた効果
である。また本発明は、VOC対策の面からも、環境に
負荷をかけない硬化性組成物として非常に有用なもので
ある。このように、本発明の組成物は、成形品、接着
剤、塗料、インキ、レジスト、注型、光造形材等、広範
囲の分野で産業上の利用性大である。特に、本発明の硬
化性組成物を活性エネルギー線硬化型とした場合には、
塗工作業性、外観、速硬化性、低収縮性に優れることか
ら、光学材料分野等の精密物品用に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺澤 薫 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究所内 Fターム(参考) 4J011 PA65 PB06 PC02 QA03 SA21 SA31 SA51 SA61 UA01 VA01 WA01 WA02 WA05 WA06 WA07 4J026 AA17 AA18 AA43 AA45 AC31 BA26 BB01 DA03 DA04 DA16 DB06 DB25 DB36 FA04 GA07 4J038 CC022 CF012 CG032 CG072 CG142 CG172 CH022 CH052 CH062 CH072 CH082 CH122 CH202 CJ022 CJ082 CJ112 CJ252 CJ272 CJ282 FA081 FA091 FA121 FA141 FA151 FA161 FA201 FA251 FA261 FA281 HA066 HA116 HA246 HA276 JA19 JA31 JA33 JA34 JA45 JA48 JB15 JB18 JB28 JC14 JC18 JC20 JC26 KA03 KA09 KA20 MA02 MA15 NA04 NA11 NA17 NA24 NA26 PA17 PB14 PC06 PC10
Claims (3)
- 【請求項1】分子内に1個のラジカル重合可能なエチレ
ン性不飽和基を有する化合物(a1)と、分子内に2個
以上のラジカル重合可能なエチレン性不飽和基を有する
化合物(a2)とを、(a1):(a2)=55:45
〜95:5(質量比)でラジカル重合した架橋微粒子
(A)、及び分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリ
ロイル基を有するラジカル重合性化合物(B)を含む、
ナトリウム元素濃度が5〜5000ppmである硬化性
組成物。 - 【請求項2】熱硬化性重合開始剤及び/又は活性エネル
ギー線感応性ラジカル重合開始剤(C)を含む、請求項
1記載の硬化性組成物。 - 【請求項3】(A)成分が5〜50質量%であり、
(B)成分が95〜50質量%であり、これら(A)成
分と(B)成分の合計量100質量部に対して、(C)
成分を0.01〜20質量部含む、請求項1記載の硬化
性組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001143014A JP2002338613A (ja) | 2001-05-14 | 2001-05-14 | 硬化性組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001143014A JP2002338613A (ja) | 2001-05-14 | 2001-05-14 | 硬化性組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002338613A true JP2002338613A (ja) | 2002-11-27 |
Family
ID=18989219
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001143014A Pending JP2002338613A (ja) | 2001-05-14 | 2001-05-14 | 硬化性組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002338613A (ja) |
-
2001
- 2001-05-14 JP JP2001143014A patent/JP2002338613A/ja active Pending
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