JP2002337898A - シュリンク蓋用成形シート及びシュリンク蓋付包装体 - Google Patents
シュリンク蓋用成形シート及びシュリンク蓋付包装体Info
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Abstract
出するタブとを備えたシュリンク蓋を、開口部にフラン
ジ部を有する容器に被せ、スカート部を熱収縮させてフ
ランジ部の下部に巻き込ませるシュリンク蓋付包装体に
ついて、タブを引き裂き開封するときの裂け目の伝播方
向を安定させると共に、割れによる破片の飛散や引き裂
き破断面による手指の怪我を防止する。 【解決手段】 下記A〜Cの条件をそれぞれ満たす2枚
の2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムを、主延伸方向
が同一方向に接着し、主延伸方向に直交する方向にタブ
4を設ける A:厚みが30〜85μm。 B:ビカット軟化点におけるORSが、主延伸方向が4
〜48kg/cm2、かつ両方向の比率が1〜2.5。 C:ビカット軟化点+30℃におけるORSが、主延伸
方向が6〜51kg/cm2、主延伸方向と直交する方
向が4〜34kg/cm2であって、かつ両方向の比率
が1〜2.5。
Description
を、天板部と、その周縁から垂下するスカート部とを有
する形状に成形したもので、開口部の周縁にフランジ部
を有する容器に被せ、スカート部を熱収縮させてフラン
ジ部の下部に巻き込ませて取り付けるシュリンク蓋用成
形シート及びそれを用いたシュリンク蓋付包装体に関す
る。
は、0.13〜0.18mmのポリスチレンシートを成
形したものであって、それを用いたシュリンク蓋付包装
体について、シュリンク蓋を取り除いて開封するとき
に、熱収縮されているスカート部から天板部を横断する
方向にシュリンク蓋を切り開くことができるよう、スカ
ート部の下縁からタブを延出させ、このタブの両側縁の
基部にノッチを形成したものが知られている(特開平8
−133280号公報)。
来のシュリンク蓋用成形シート及びそれを用いたシュリ
ンク蓋付包装体には、次のような問題がある。
り開いて開封する際に、引き裂きの伝播方向が安定せ
ず、タブ両側縁の基部に形成された2つのノッチから伝
播する2本の引き裂き線が蓋の天板部において交差し、
タブに連なる帯状の開封片が途中でちぎれてしまい、最
後まで開封できなくなりやすい。
ブを引き起こす際に、曲げによってタブが割れ落ち、引
き裂き開封の手掛かりを失いやすい。
に巻き込まれている箇所も熱収縮で厚く硬くなっている
ことから、タブを引き起こすときや、フランジ部の下側
に巻き込まれている部分を引き裂くときに、小さな破片
が飛散したり、引き裂き破断面に触れて手指に怪我をす
ることもある。
れたもので、シュリンク蓋付包装体としたときに、開封
時の引き裂きの伝播方向が安定していると共に、割れや
手指の怪我を防止しやすいシュリンク蓋用成形シート及
びそれを用いたシュリンク蓋付包装体を提供することを
目的とする。
性シートで構成され、天板部と、天板部の周縁から垂下
するスカート部と、スカート部から延出するタブとを備
えたシュリンク蓋用成形シートにおいて、下記A〜Cの
条件を満たす2枚の2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィル
ムを、主延伸方向が同一方向に重なる状態で接着した積
層シートで構成されており、主延伸方向に直交する方向
にタブが設けられていることを特徴とするシュリンク蓋
用成形シート。
厚みが30〜85μmであること。
ビカット軟化点におけるORSが、それぞれ、主延伸方
向が4〜48kg/cm2、主延伸方向と直交する方向
が2〜25kg/cm2であって、かつ両方向の比率が
2〜4の範囲であること。
ビカット軟化点+30℃におけるORSが、それぞれ、
主延伸方向が6〜51kg/cm2、主延伸方向と直交
する方向が4〜34kg/cm2であって、かつ両方向
の比率が1〜2.5の範囲であること。
にV字形ノッチを有し、該V字形ノッチを構成する2辺
のうち、タブの側縁側の辺が、タブの中心線方向よりも
外側方向を向いていること、タブの両側縁の基部にスリ
ット状ノッチを有し、該スリット状ノッチが、タブの中
心線方向よりも外側方向を向いていること、接着された
2枚の2軸延伸ポリスチレン系フィルム間に印刷が施さ
れていること、をその好ましい態様として含むものであ
る。
に係るシュリンク蓋用成形シートが、開口部にフランジ
部を有する容器に被せられ、スカート部が熱収縮されて
該フランジ部の下部に巻き込まれていることを特徴とす
るシュリンク蓋付包装体を提供するものである。
るシュリンク蓋用成形シートの一例を説明する。
ク蓋用成形シート1は、天板部2と、天板部2の周縁か
ら垂下するスカート部3を有する蓋形状をなしている。
が延出している。図示される例におけるタブ4は1箇所
であるが、2箇所以上に設けることもできる。
2の中央部を横断する方向となるように延出している。
また、タブ4の両側縁の基部にはノッチ5が設けられて
いる。このノッチ5は、必須のものではないが、後述す
るシュリンク蓋1’としたときに、その引き裂きによる
開封開始時に要する力を軽減するために設けておくこと
が好ましい。図示されるノッチ5はV字形ノッチとなっ
ている。
熱収縮性シートに、圧空成形、真空成形もしくはプレス
成形などによって、天板部2の周縁からスカート部3が
垂下した形状を付与した後、輪郭形状に沿って打ち抜く
ことで得られるものであるが、単層のシートで構成され
たものではなく、後述する2軸延伸ポリスチレン系樹脂
フィルムを2枚接着積層した積層シートで構成されてい
るものである。
示されるように、開口部の周囲にフランジ部6を有する
容器7上に上記シュリンク蓋用成形シート1を被せ、天
板部2で容器7の開口部を覆うと共に、フランジ部6の
縁部からスカート部3を垂下させ、容器7の側方から赤
外線、熱風などを当ててスカート部3を加熱し、図3に
示されるように、スカート部3を熱収縮させてフランジ
部6の下部に巻き込ませ、シュリンク蓋用成形シート1
を容器7に取り付けられたシュリンク蓋1’とすること
で得られる。図1で説明したタブ4及びノッチ5は、上
記熱収縮で多少変形するものの、フランジ部6の下部側
に巻き込まれた状態で残されることになる。
7に被せやすいよう、容器7の径より5〜20%大きく
しておくことが好ましい。また、シュリンク蓋用成形シ
ート1のスカート部3の高さは、容器7の高さの7〜2
5%程度が好ましく、特に容器7上に被せたときの安定
性から、7mm以上であることが好ましい。
形シート1は、単層のシートで構成されたものではな
く、2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムを2枚接着積
層した積層シートで構成されているものである。単層の
2軸延伸ポリスチレン系樹脂シートでは、シュリンク蓋
用成形シート1への成形時の良好な型再現性(成形型に
忠実な形状へ成形可能であること)、必要な天板部2の
張り、フランジ部6へのスカート部3のきれいな巻き付
き性などを満たすと共に、タブ4の割れやちぎれを発生
させることなく裂け目を伝播させることが困難となる。
構成するポリスチレン系樹脂とは、ビニル芳香族炭化水
素の重合体、ビニル芳香族炭化水素とこれと重合可能な
単量体との共重合体及びゴム強化ビニル芳香族炭化水素
重合体から選ばれる重合体組成物をいい、これらの中で
も全重合体組成物に含有されるビニル芳香族炭化水素が
93重量%以上の重合体組成物が好ましい。また、ビニ
ル芳香族炭化水素とは、スチレン、O−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレンなどのスチレン系単量体をい
う。
明性と構成の点から、汎用ポリスチレンを挙げることが
できる。特に汎用ポリスチレンに、透明性を損なわない
範囲で、例えば脂肪族不飽和カルボン酸エステルとの共
重合体などを混合すると、成形性を向上させることがで
きるので好ましい。
構成するポリスチレン系樹脂は、全樹脂組成物のビカッ
ト軟化点(ASTM−D−1504に準拠し、該当樹脂
組成物を200℃で厚み4mmのシートとし、荷重1k
g、昇温速度2℃/分の条件で測定した値。)が90℃
を超え115℃未満であることが好ましく、更に好まし
くは95℃以上110℃以下である。ビカット軟化点が
90℃以下であると、熱収縮挙動が鋭敏になりすぎ、タ
ブ4が収縮しすぎたり天板部2が変形しやすくなる他、
シュリンク蓋1’の耐熱性が不足しやすい。ビカット軟
化点が115℃以上となると、シュリンク蓋用成形シー
ト1への成形時の温度が高くなって、成形サイクルが長
くなりやすい。
系樹脂フィルムのビカット軟化点は、等しいことが最も
好ましいが、ビカット軟化点に差がある場合、10℃未
満であることが好ましい。ビカット軟化点の差が大きす
ぎると、シュリンク蓋用成形シート1への成形時にカー
ルして型再現性が低下しやすくなる。
の2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムは、主延伸方向
が同一方向に重なる状態で接着積層されていることが必
要である。2枚の2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルム
の主延伸方向がずれて接着積層されている場合、引き裂
き開封時の裂け目の直進性が得にくくなり、伝播方向に
ズレを生じやすくなる。ここで、主延伸方向とは、縦方
向(フィルム製造時の巻き取り方向)と横方向(縦方向
に対する直交方向)について、ビカット軟化点における
ORSが高い方の方向である。該ORSは、延伸配向の
効果の高さについての指標の一つであって、一般的には
主延伸方向は延伸倍率の高い方の方向である。
の場合、その延伸方向に沿った方向に裂け目が伝播しや
すいといえるが、少なくとも2枚の2軸延伸ポリスチレ
ン系樹脂フィルムを接着積層した本発明における積層シ
ートにおいては、上記主延伸方向に直交する方向が裂け
目の直進性に優れている。この理由は必ずしも明らかで
はないが、本発明で用いる積層シートを構成する2枚の
2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムが、後述する所定
の延伸状態にあることが有効に作用しているものと考え
られる。
の直進性が得やすい方向に行われるよう、上記積層シー
トを構成する2枚の2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィル
ムの主延伸方向に直交する方向に設けられているもので
ある。
ける場合であって、このノッチ5が図1に示されるよう
なV字形ノッチである場合には、該V字形ノッチを構成
する2辺のうち、タブ4の側縁側の辺が、タブ4の中心
線方向よりも外側方向を向いていることが好ましい。こ
れは、シュリンク蓋1’とした後にタブ4を起こして引
き裂くときに、シュリンク蓋1’の中央が凸形に持ち上
げられやすく、これによって裂け目がタブ4の中心線方
向に寄りやすくなることから、これによる裂け目の伝播
方向のズレを抑制しやすくするためのものである。
他、スリット状ノッチとすることもできる。このスリッ
ト状ノッチとする場合も、上記と同じ理由から、タブ4
の中心線方向よりも外側方向を向けて設けておくことが
好ましい。更に、上記V字形ノッチの先端部にこのスリ
ット状ノッチを設け、V字形ノッチとスリット状ノッチ
を併用したノッチ5とすることもできる。
レン系樹脂フィルムを接着積層した積層シートを用いて
いるのは、前記裂け目の直進性を得やすくするためのも
のである他、割れや欠けの防止、更には破断面の軟質化
を得るためのものでもある。
の2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムを接着積層した
ものであり、1枚1枚の2軸延伸ポリスチレン系樹脂フ
ィルムは単層の2軸延伸ポリスチレン系樹脂シートを用
いた場合に比して薄いものとなる。従って、積層シート
を構成する各2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムは、
厚い単層の2軸延伸ポリスチレン系樹脂シートを用いた
場合に比して深い曲げ角度に耐えると共に、両者間の接
着層が曲げエネルギーを吸収できることから、例えばシ
ュリンク蓋1’とした後にタブ4を起こして引き裂くと
きに、タブ4の割れ落ちを生じにくいものである。ま
た、このように割れにくいと共に、前記のように裂け目
の直進性に優れることから、引き裂き時の破片の発生も
抑制できるものである。更に、引き裂き破断面における
2枚の2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムは、上下に
揃わず、わずかではあるがずれることが多く、しかも1
枚1枚は上記のように薄く、手指に食い込むような剛性
を持ちにくいことから、開封時の怪我も防止しやすいも
のである。
厚みは30〜85μmであることが必要で、好ましくは
45〜75μmである。2軸延伸ポリスチレン系樹脂フ
ィルムの厚みが30μm未満の場合、シュリンク蓋1’
とした場合に、形状を維持するための強度が不足し、こ
の厚みが85μmを超える場合、やはりシュリンク蓋
1’とした場合に、タブ4基部の引き裂き開始点が熱収
縮によって厚くなりすぎ、引き裂き開始時に要する力が
過大となると共に、割れや破断を生じやすくなる。
枚接着積層することで得られる積層シートの全体厚みは
60〜150μmであることが好ましい。積層シートの
全体厚みが小さすぎたり大きすぎると、上記と同様に、
シュリンク蓋1’とした場合に、形状を維持するための
強度が不足したり、引き裂き開始時に要する力が過大と
なると共に、割れや破断を生じやすくなる。
ン系樹脂フィルムの厚みは等しいことが最も好ましい
が、厚みに差がある場合、厚い方の2軸延伸ポリスチレ
ン系樹脂フィルムの厚みが薄い方の2軸延伸ポリスチレ
ン系樹脂フィルムの厚みの1.7倍を超えない範囲であ
ることが好ましい。厚みの差が大きすぎると、シュリン
ク蓋用成形シート1への成形時にカールして型再現性が
低下しやすくなる。
ン系フィルムは、そのビカット軟化点におけるORS
が、それぞれ、主延伸方向が4〜48kg/cm2、主
延伸方向と直交する方向が2〜25kg/cm2であっ
て、かつ両方向の比率が2〜4の範囲であることが必要
で、好ましくは、主延伸方向が6〜40kg/cm2、
主延伸方向と直交する方向が3〜20kg/cm2であ
って、かつ両方向の比率が2.2〜3.7の範囲であ
る。このビカット軟化点におけるORSは、引き裂き時
の裂け目の直進性の指標となるもので、上記範囲から外
れると、主延伸方向と直交する方向への裂け目の直進性
が得にくくなる。
ムは、そのビカット軟化点におけるORSが、主延伸方
向及び主延伸方向と直交する方向共にそれぞれ等しいこ
とが最も好ましいが、上記範囲内において、主延伸方向
及び主延伸方向と直交する方向のいずれか一方もしくは
両方向とも相違するものであっても良い。
ン系フィルムは、そのビカット軟化点+30℃における
ORSが、それぞれ、主延伸方向が6〜51kg/cm
2、主延伸方向と直交する方向が4〜34kg/cm2で
あって、かつ両方向の比率が1〜2.5の範囲であるこ
とが必要で、好ましくは、主延伸方向が8〜45kg/
cm2、主延伸方向と直交する方向が5〜25kg/c
m2であって、かつ両方向の比率が1〜2.3の範囲で
ある。このビカット軟化点+30℃におけるORSは、
シュリンク蓋用成形シート1からシュリンク蓋1’とす
る場合の熱収縮性の指標となるもので、このORSが低
すぎると、シュリンク蓋1’としたときの収縮性が不足
して必要な密着力が得にくくなり、逆に高すぎると、収
縮量が大きくなりすぎ、シュリンク蓋1’としたときの
タブ4付近の厚みが大きくなって引き裂き開始時に大き
な力が必要となったり、容器7が変形しやすくなる。ま
た、主延伸方向と、主延伸方向と直交する方向が両方向
の上記ORSの比率が2.5を超えると、やはり熱収縮
による容器7の変形を生じやすい。
ムは、そのビカット軟化点+30℃におけるORSが、
主延伸方向及び主延伸方向と直交する方向共にそれぞれ
等しいことが最も好ましいが、上記範囲内において、主
延伸方向及び主延伸方向と直交する方向のいずれか一方
もしくは両方向とも相違するものであっても良い。
ムの接着積層は、例えばドライラミネート、ワックスラ
ミネートなどによって行うことができる。接着剤は一般
に使用されているものでよく、また通常と同様に0.5
〜3μm程度の厚みで介在させることが好ましい。本発
明で使用する積層シートは、接着層を介して2枚積層し
たものでることから、熱収縮した積層シートの切り裂き
時に加わる衝撃負荷が2枚に分散される結果、単層のシ
ートに比して割れにくく、開封時のタブ4の割れ落ちを
生じにくくなっていると考えられる。
ムを接着積層するに先立って、一方の2軸延伸ポリスチ
レン系樹脂フィルムの接着積層側面に、包装体に必要な
印刷を施しておくことが好ましい。このようにすると、
印刷層が2枚の2軸延伸スチレン系樹脂フィルムに挟ま
って保護され、印刷落ちを防止することができる。
枚接着積層した積層シートの弾性率は、220〜450
kg/mm2であることが好ましい。弾性率が小さすぎ
ると、天板部2の剛性が不足して弛みやすく、弾性率が
大きすぎると引き裂き時に大きな力が必要となりやす
い。
示されるa〜gの2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルム
(シート)を用意した。
均分子量33万)、HIPSはハイインパクトポリスチ
レン(ゴム分濃度6重量%、ゴム平均粒子径4μm)、
BASはスチレン−ブチルアクリレート共重合体(アク
リレート12重量%)、縦方向とはフィルム製造時の巻
き取り方向、横方向とは縦方向に対する直角方向であ
る。a〜fの各フィルムの延伸はバブル延伸法にて行
い、延伸温度を106〜127℃の範囲内で調整し、表
1に示される延伸倍率とした。また、gのフィルムにつ
いては、Tダイ押出後にロールによる縦延伸とテンター
による横延伸を、縦延伸温度118〜126℃、横延伸
温度120〜127℃の範囲で調整して施し、表1に示
される延伸倍率とした。
と、ビカット軟化点+30℃のORSは、ASTM−D
−1540に準拠し、当該フィルムのビカット軟化点の
温度のシリコーンオイル浴で測定したピーク温度と、該
当フィルムのビカット軟化点+30℃の温度のシリコー
ンオイル浴で測定したピーク応力値である。ビカット軟
化点は、ASTM−D−1525に準拠し、該当樹脂組
成物を200℃で厚み4mmのシートとし、荷重1k
g、昇温速度2℃/分の条件で測定した値である。
置するフィルムcの片面に単色の格子模様印刷を施した
後、この印刷面にもう1枚のフィルムcを、両者の縦方
向が同一方向に重なるように、1μm厚の接着剤を介在
させたドライラミネート法で接着積層し、合計厚み13
1μmのサンプルシートとした。
装用のアルミ箔製のフランジ付の容器を用意し、この容
器に合わせて、上記サンプルシートに130℃の熱板加
熱を伴う圧空成形と打ち抜き加工を施して、図1に示さ
れるような1箇所のタブとV字形ノッチを有するシュリ
ンク蓋用成形シートを作製すると共に、成形性の評価を
行った。シュリンク蓋用成形シートへの成形は、印刷を
施した一方のフィルムc側が蓋の外面側となるように行
った。尚、タブは、その中心線が、蓋の上側のフィルム
cの横方向となるように設け、V字形ノッチは、そのタ
ブ側縁側の辺を、タブの中心線方向から外側に20〜2
5°傾けて形成した。
を被せ、容器の側方から赤外線ヒータでスカート部を3
秒間加熱して熱収縮させることで、シュリンク蓋付包装
体とすると共に、シュリンク性の評価を行った。また、
得られたシュリンク蓋付包装体について、タブを摘んで
引っ張り、タブによる開封開始性、引き裂き直進性、引
き裂き断面の評価を行い、この各評価に基づき総合評価
を行った。
否かを、天板部の平面性を中心に目視観察して評価し
た。評価は、天板部が平面で、成形型の形状が十分に再
現されていると認められるものを◎、天板部に若干カー
ルが認められたものを○、天板部に目立つカールが認め
られたものを△とした。
後、得られたシュリンク蓋付包装体のシュリンク部分を
中心に目視観察して評価した。評価は、熱収縮したスカ
ート部がフランジ部の下面側に十分に巻き込まれている
と共に、タブの曲がりや容器の変形のないものを◎、タ
ブにやや曲がりが認められたものを○、タブに目立つ曲
がりが認められたものやスカート部の巻き込みにやや不
足が認められたものを△、熱収縮が不足でスカート部の
巻き込みが不十分であったり、熱収縮が過剰で容器が変
形したものを×とした。
び引き裂き開始時の抵抗感が少ないものを◎、タブを引
き起こす際及び引き裂き開始時の抵抗感があるが、タブ
の破断は生じないものを○、タブの引き起こす際にタブ
の破断を生じる場合があるものを△とした。
総て所定の方向に引き裂いて開封できたものを◎、まれ
に天板部で裂け目が交差してしまったものを○、天板部
での裂け目の交差などによって途中で破断するものが多
いものを△、ほとんど予定通りに引き裂いて開封できな
いものを×とした。
り、怪我の心配をほとんど感じられないものを◎、やや
鋭利な感触はあるが、怪我に至る程の鋭利さを感じない
ものを○、怪我に至る危険をやや感じる鋭利な感触があ
るものを△、怪我に至る危険を強く感じる鋭利な感触が
あるものを×とした。
であるものを実用性に優れるとして◎、1つ以上の○は
あるが×及び△はないものを実用性ありとして○、×は
ないが1つでも△があるものを実用性に劣るとして△、
1つでも×があるものを実用性なしとして×とした。
bの片面に印刷を施し、この印刷面に、両者の縦方向が
同一方向に重なるように、他方のフィルムbを積層する
と共に、印刷を施したフィルムbが蓋の上側となるよう
にシュリンク蓋用成形シートを成形した他は、実施例1
と同様にして同様の評価を行った。
ムaの片面に印刷を施し、この印刷面に、フィルムaの
横方向とフィルムcの縦方向が重なるようにしてフィル
ムcを積層し、印刷を施したフィルムaが蓋の上側とな
り、タブの中心線がフィルムaの縦方向となるようにシ
ュリンク蓋用成形シートを成形した他は、実施例1と同
様にして同様の評価を行った。
なるように設けた他は実施例1と同様にして同様の評価
を行った。
に積層し、タブの中心線が、蓋の上側のフィルムaの横
方向となるようにシュリンク蓋用成形シートを成形した
他は、実施例3と同様にして同様の評価を行った。
の片面に印刷を施すと共に、この印刷面が蓋の内面側と
なると共に、タブの中心線がフィルムgの横方向となる
ようにシュリンク蓋用成形シートを成形した他は、実施
例1と同様にして同様の評価を行った。
ムaの片面に印刷を施し、この印刷面に、フィルムaの
横方向とフィルムgの縦方向が重なるようにしてフィル
ムgを積層し、印刷を施したフィルムaが蓋の上側とな
り、タブの中心線がフィルムaの横方向となるようにシ
ュリンク蓋用成形シートを成形した他は、実施例1と同
様にして同様の評価を行った。
dの片面に印刷を施し、この印刷面に、両者の縦方向が
重なるようにして他方のフィルムdを積層し、印刷を施
したフィルムdが蓋の上側となり、タブの中心線が蓋の
上側のフィルムdの横方向となるようにシュリンク蓋用
成形シートを成形した他は、実施例1と同様にして同様
の評価を行った。
eの片面に印刷を施し、この印刷面に、両者の縦方向が
重なるようにして他方のフィルムeを積層し、印刷を施
したフィルムeが蓋の上側となり、タブの中心線が蓋の
上側のフィルムeの横方向となるようにシュリンク蓋用
成形シートを成形した他は、実施例1と同様にして同様
の評価を行った。
fの片面に印刷を施し、この印刷面に、両者の縦方向が
重なるようにして他方のフィルムfを積層し、印刷を施
したフィルムfが蓋の上側となり、タブの中心線が蓋の
上側のフィルムfの横方向となるようにシュリンク蓋用
成形シートを成形した他は、実施例1と同様にして同様
の評価を行った。
あり、次の効果を奏するものである。
を用いて得られる本発明のシュリンク蓋付包装体は、容
器上に被せられているシュリンク蓋をタブを引っ張って
引き裂き開封するときに、裂け目の直進性がよく、途中
でちぎれることなく確実な開封ができる。
てとれてしまうことがなく、開封時の手掛かりを失うこ
とがない。
生じにくく、引き裂き開封時に手指に怪我をする心配が
ない。
にくく、破片が飛ぶことによる内容物への混入などを防
止することができる。
形のない外観に優れた包装体が得られる。
を示す斜視図である。
上に被せた状態の断面図である。
の断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 熱収縮性シートで構成され、天板部と、
天板部の周縁から垂下するスカート部と、スカート部か
ら延出するタブとを備えたシュリンク蓋用成形シートに
おいて、 下記A〜Cの条件を満たす2枚の2軸延伸ポリスチレン
系樹脂フィルムを、主延伸方向が同一方向に重なる状態
で接着した積層シートで構成されており、主延伸方向に
直交する方向にタブが設けられていることを特徴とする
シュリンク蓋用成形シート。 A:各2軸延伸ポリスチレン系フィルムの厚みが30〜
85μmであること。 B:各2軸延伸ポリスチレン系フィルムのビカット軟化
点におけるORSが、 それぞれ、主延伸方向が4〜48kg/cm2、主延伸
方向と直交する方向が2〜25kg/cm2であって、
かつ両方向の比率が2〜4の範囲であること。 C:各2軸延伸ポリスチレン系フィルムのビカット軟化
点+30℃におけるORSが、それぞれ、主延伸方向が
6〜51kg/cm2、主延伸方向と直交する方向が4
〜34kg/cm2であって、かつ両方向の比率が1〜
2.5の範囲であること。 - 【請求項2】 タブの両側縁の基部にV字形ノッチを有
し、該V字形ノッチを構成する2辺のうち、タブの側縁
側の辺が、タブの中心線方向よりも外側方向を向いてい
ることを特徴とする請求項1に記載のシュリンク蓋用成
形シート。 - 【請求項3】 タブの両側縁の基部にスリット状ノッチ
を有し、該スリット状ノッチが、タブの中心線方向より
も外側方向を向いていることを特徴とする請求項1に記
載のシュリンク蓋用成形シート。 - 【請求項4】 接着された2枚の2軸延伸ポリスチレン
系フィルム間に印刷が施されていることを特徴とする請
求項1〜3のいずれかに記載のシュリンク蓋用成形シー
ト。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のシュリ
ンク蓋用成形シートが、開口部にフランジ部を有する容
器に被せられ、スカート部が熱収縮されて該フランジ部
の下部に巻き込まれていることを特徴とするシュリンク
蓋付包装体。
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- 2001-05-17 JP JP2001147216A patent/JP3808722B2/ja not_active Expired - Lifetime
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