JP2002337554A - 車両の駆動装置配設構造 - Google Patents
車両の駆動装置配設構造Info
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Abstract
を車両に配設するに際し、被駆動輪の車軸周りの専用部
品を極力少なくし、低コスト化を実現する。 【解決手段】モーターなどの駆動源5が、その駆動源5
により駆動される被駆動輪3とともにサスペンション部
材9に取付けられている。また、モーターの出力軸Mと
車輪の回転軸Wは、同軸上にない状態に配置される。モ
ーター出力シャフト51にピニオンギア11が、そして該ピ
ニオンギア11と係合するリングギア12がブレーキドラム
31などの車輪3と一体に回転する部材に車輪の回転軸周
りに略環状に設けられており、モーター出力シャフト51
の回転がピニオンギア11及びリングギア12を介して車輪
3に伝達される。
Description
輪、及び駆動源からの駆動力を被駆動輪に伝達する駆動
力伝達手段を有する駆動装置を、車両に配設する構造に
関する。
2000−52788に見られるように、車両の車輪各
輪にそれぞれ駆動源としての電気モーターを配置した、
いわゆるホイールモーター式と呼ばれる形式が知られて
いる。その公報に記載されたものにおいて、モーター
は、被駆動輪各輪の内側に収容される様に、かつモータ
ーの出力軸がその車輪の回転軸と同軸に配置されてい
る。したがって、モーターが非常にコンパクトな態様で
車両に搭載され得るため、上記の形式は、車両のパッケ
ージングが重視される場合や、既存の車両をベースにモ
ーターを付加する場合に、有効な方法であると考えられ
る。
報に記載の形式においては、上述の様に車両に駆動源と
してのモーターを搭載するにあたり、車軸やブレーキ部
品を既存の車両に対して大きく変更する必要があり、専
用に設計される部品が多くなってコストの上昇を招く。
本発明は、駆動装置、特にホイールモーター式の駆動装
置を車両に搭載するに際し、被駆動輪の車軸周りの専用
部品を極力少なくし、低コストにて実現される構造を提
供することを目的とする。
有する駆動源と、車体に取付けられたサスペンション部
材に支持されるとともに回転軸周りに回転駆動される被
駆動輪と、該駆動源からの駆動力を該被駆動輪に伝達す
る駆動力伝達手段を有する駆動装置を、車両に配設する
構造であって、上記駆動源が、上記被駆動輪に対する相
対位置が実質的に不変に上記サスペンション部材に支持
され、上記駆動力伝達手段が、上記駆動源の回転出力軸
に設けられた駆動部と、該駆動部から駆動力が伝達され
るとともに、上記被駆動輪と一体的に回転する部材に設
けられた被駆動部を含み、そして、上記駆動源の回転出
力軸と上記被駆動輪の回転軸が、同軸上にない状態に配
置されたものである。この様な構成により、被駆動輪の
車軸部分を避けて駆動源、駆動部及び被駆動部を設ける
ことが出来るため、既存車両の車軸部分の変更を最小限
としながら駆動装置を車両に配設することが出来る。
けられかつ上記被駆動輪を位置決めする車輪位置決め部
材に支持される場合、上記駆動源は、上記被駆動輪と上
記車輪位置決め部材の車体への取付部との間で上記車輪
位置決め部材に支持されるのが好ましい。その様な構成
とすれば、駆動源が車輪位置決め部材の回動軸近くに配
置されることになり、駆動源の質量に起因する車輪位置
決め部材の車体取付部周りのモーメント増大が抑えられ
て、実質的なばね下重量増加を最小限にすることが出来
る。
自動車或いはハイブリッド電気自動車を、専用に設計さ
れる部品を最小限にしつつ実現出来る。
が、互いに係合するギアである。この構成により、駆動
源と被駆動輪とを近接させて配置することが出来、駆動
装置全体の構成がコンパクトになるとともに、駆動源の
出力が効率良く被駆動輪に伝達される。
有する車両であれば、上記駆動源と上記被駆動輪がトー
ションビームアクスルに配置され、上記被駆動輪が該ト
ーションビームアクスルの左右に一対設けられ得る。ト
ーションビームアクスルは車幅方向に亘って一体的に延
びる形状を有するため、上記駆動源を比較的レイアウト
しやすいという点で有利である。
記被駆動輪のそれぞれを別個に駆動する様に該被駆動輪
ごとに設けられているのが好ましい。この様に構成する
ことで、駆動源が比較的小型となり、駆動装置がよりコ
ンパクトになる。
被駆動輪を後輪とすれば、車両のリア周りを大きく変更
すること無しに後輪駆動車両又は四輪駆動車両を実現出
来る。
なるエネルギー源を用いて駆動される構成とすれば、ベ
ース車両の構成を極力残しつつハイブリッド四輪駆動車
両を実現出来る。
ルモーター式の駆動装置を車両に配設するに際し、被駆
動輪の車軸周りの専用部品を極力少なくし、低コストに
て実現される構造を提供出来る。
を、図面を参照しながら説明する。
配設構造を有する車両1の、概略上面図である。車両1
は、前輪2が内燃機関(以下、エンジンと呼ぶ)4によ
り駆動される前輪駆動車をベース車両とし、後輪3に対
して駆動源としての電気モーター(以下、モーターと呼
ぶ)5を有する駆動装置を配設することにより、ハイブ
リッド電気自動車を構成するとともに四輪駆動による走
行が可能に構成されている。
ジンルームに搭載されており、駆動力を伝達する様にト
ランスミッション6、ドライブシャフト7を介して前輪
2に接続されている。また、エンジン4にはジェネレー
ター8が接続されており、エンジン4が発生する駆動力
の一部を用いて電力を発生する。発生した電力は、図示
しないバッテリーに蓄えられ、運転状態に応じて後述の
モーター5や図示しない車両電装品を駆動させるのに使
用される。
輪3を駆動させるモーター5が、左右の後輪3それぞれ
に対応して2つ、別個に後輪3を駆動する様に、そして
その出力シャフトの回転軸Mが後輪3の回転軸Wと同軸
上になくオフセットした状態で、搭載されている。モー
ター5は、車体に支持され、後輪3が回転可能に回転軸
Wの近傍で支持されるサスペンション部材9、具体的に
はトーションビーム形式のサスペンションにおけるトー
ションビームアクスル93に、モーターブラケットを介し
て支持される。この様にモーター5がサスペンションに
取付けられる場合、車両のばね下重量を小さくするため
にモーター5は可能な限り軽量のものが使用されるのが
望ましい。また、モーター5は上記のバッテリーから電
力を供給されてその出力シャフトが回転し、駆動力とし
ての該出力シャフトの回転が駆動力伝達手段を介して後
輪3に伝達される様に構成されている。この駆動力伝達
手段については、後で詳述する。
力を前輪2に供給する一方、モーター5は、走行条件に
応じた所望の駆動力を後輪3に対してアシストするべく
制御される。また、所定の運転状態において、エンジン
4を停止してモーター5のみにより車両が走行する様
に、エンジン4とモーター5を制御するようにしても良
い。いずれの場合も、車両走行中でモーター5が駆動力
を発生する必要が無い状態のとき、モーター5は後輪3
により回転させられて発電機として機能し、発生した電
力を上記バッテリーに蓄えることが可能な様に構成され
得る。
(後輪)3の関係を、図2乃至4を参照しながら説明す
る。
及び車輪が取付けられるブレーキドラム31の組立体の左
側を示す斜視図である。右側についての図示は省略する
が、図2に示す左側部分と対称である。サスペンション
9は、トーションビーム形式のものであり、左右のショ
ックアブソーバー91、それらに対応するコイル92、及び
後輪を位置決めするトーションビームアクスル93から本
質的に構成される。更にトーションビームアクスル93
は、車両搭載状態で車幅方向に延びるトーションビーム
部931とその両端から車両の略前後方向に延びるととも
に左右のブレーキドラム31を介して車輪がそれぞれ回転
可能に取付られるトレーリングアーム部932、及び該ト
レーリングアーム部932の前端でトーションビームアク
スル93を車体に回動可能に取付ける取付部933からな
る。トレーリングアーム部932の上面にはモーターブラ
ケット10が取付けられ、該モーターブラケット10にモー
ター5が固定されている。
ア11が形成され、そしてブレーキドラム31の外周に、上
記ピニオンギア11と係合するリングギア12が形成されて
いる。それで、駆動力としてのモーター5の回転は、ピ
ニオンギア11からリングギア12、そしてブレーキドラム
31を介して車輪に伝達される。該ピニオンギア11が駆動
部、及び該ブレーキドラム31の外周に形成されたリング
ギア12が被駆動部に対応し、駆動力伝達手段を構成す
る。
周、つまり後輪3の回転軸周りに略環状に設けられてお
り、かつ上述の様にモーター出力シャフト51の回転軸M
と車輪の回転軸Wとが同軸上にない状態となっている。
すなわち駆動装置が後輪3の車軸部分を避けて設けられ
るため、後輪の車軸周りを構成する部品、例えばトーシ
ョンビームアクスル93とブレーキドラム31の接続部やブ
レーキパッドは変更される必要が無く、ベース車両のも
のがそのまま使用される。つまり、本実施形態におい
て、ベース車両に対して専用に追加される後輪車軸周り
の部品は、実質的に、モーター5及びピニオンギア11、
モーターブラケット10、及び外周にリングギア12を有す
るブレーキドラム31、のみである。
形態の様なブレーキドラムに限らず、車輪と一体的に回
転する他の部材、例えばブレーキディスクやホイールな
どであっても良い。また、駆動力伝達手段もピニオンギ
アとリングギアの組合わせに限らず、チェーン等の巻き
掛け伝達部材等、駆動源からの駆動力を被駆動輪に伝達
可能で車軸部分を避けて設けられ得る構成であればいか
なるものであっても良い。更に、モーターブラケット10
は、トーションビーム部931に、或いはトーションビー
ム部931とトレーリングアーム部932に跨って取付けられ
ても良い。
ター5、及びブレーキドラム31を介して取付けられる後
輪3は、位置関係が相対的に不変である。そのため、車
両の走行に伴って後輪が変位しても、モーター出力シャ
フト51に設けられたピニオンギア11とブレーキドラム31
外周に設けられたリングギア12は係合状態に保たれる。
部分概略側面図が示されている。ブレーキドラム31の詳
細、リングギアの歯、及びピニオンギアの歯は省略して
ある。
ーム932上面で、トーションビームアクスルの車体への
取付部933と車輪回転軸Wの間に設けられ、モーター5
及びその出力シャフト回転軸Mを車輪回転軸Wに対して
車両進行方向かつ上方に位置した状態に、そしてピニオ
ンギア11がブレーキドラム31外周のリングギア12と係合
した状態に保持する。本実施形態の様にサスペンション
にモーター5が固定される場合、本実施形態ではトーシ
ョンビームアクスル93に相当する車輪位置決め部材の、
該車輪位置決め部材の車体への取付部933と車輪3の支
持位置との間で、モーター5が支持されるのが好まし
い。その様にすると、モーター5が上記車輪位置決め部
材の回動軸近くに配置されることになり、モーター5及
びモーターブラケット10の質量に起因する車輪位置決め
部材の車体取付部周りのモーメント増大が抑えられ、実
質的なばね下重量増加を最小限にすることが出来る。ま
た、その様な配置により、車両1が悪路を走行した場合
に車輪が車両に対して相対的に上下方向に大きく変位し
ても、それに伴うモーター5の上下方向の相対的な変位
は比較的小さく抑えられ、モーター5がホイールハウス
内面などの他の部材と干渉する恐れや振動によるモータ
ーの誤作動の恐れを小さくすることが出来る。
る図4に示す様に、モーターブラケットは、2枚の鋼板
製プレート101、102からなり、モーター5本体の出力シ
ャフト側の面とその反対側の面においてボルト及びナッ
トによりモーター5本体とそれぞれ締結されている。ま
た、下端部にはプレート端部が折曲げられてフランジ10
3が形成され、該フランジ103にてトレーリングアーム93
2上面に溶接されている。
(回転軸)Mと同じ方向、すなわちプレート101、102が
形成する面を直交する方向にプレート101、102を貫通す
るボルトにより、モーター5に締結される、つまりモー
ター出力軸Mとプレート面が直交するように固定され
る。また、プレート101、102の上部にはそれらの端部を
折曲げて補強フランジが設けられている。それで、モー
ター5の回転による反力が生じても、プレート101、102
はその反力に充分に抗し、撓みなどの変形を生じる可能
性が小さい。そのため、モーター5の回転がダイレクト
に車輪に伝達され得るとともに、ピニオンギア11とリン
グギア12との係合が安定的に維持され得る。また、図示
しないが、ピニオンギア11とリングギア12の係合部を砂
等の噛み込みから保護する保護部材を設けても良く、そ
の保護部材が上記モーターブラケット10に支持される様
にしても良い。
説明したが、本発明はその実施形態に限定されるもので
はない。例えば、モーターのみにより駆動される車両、
或いはエンジンとモーターにより共通の車輪が駆動され
る車両などに適用可能であるし、また、配設される駆動
源はモーターやエンジンに限定されない。モーターと車
輪を支持するのは、本発明の様なトーションビームアク
スルに限定されず、モーターと車輪の相対位置を実質的
に不変に取付可能であれば他のサスペンション部材でも
良い。また、その様にモーターと車輪の相対位置を実質
的に不変に取付可能であれば、トーションビームアクス
ルを持たない他のサスペンション形式にも適用され得
る。更に、モーターブラケットも、サスペンション部材
に固定されてモーターを所定の位置に保持可能であれば
いかなる構造であっても良い。
する車両の、概略上面図である。
び車輪が取付けられるブレーキドラムの組立体の、左側
部分を示す斜視図である。
(トーションビームアクスル) 933 取付部 M 駆動源の回転出力軸 W 被駆動輪
の回転軸
Claims (8)
- 【請求項1】 回転出力軸を有する駆動源と、車体に取
付けられたサスペンション部材に支持されるとともに回
転軸周りに回転駆動される被駆動輪と、該駆動源からの
駆動力を該被駆動輪に伝達する駆動力伝達手段を有する
駆動装置を、車両に配設する構造であって、 上記駆動源が、上記被駆動輪に対する相対位置が実質的
に不変に上記サスペンション部材に支持され、 上記駆動力伝達手段が、上記駆動源の回転出力軸に設け
られた駆動部と、該駆動部から駆動力が伝達されるとと
もに、上記被駆動輪と一体的に回転する部材に設けられ
た被駆動部を含み、そして、 上記駆動源の回転出力軸と上記被駆動輪の回転軸が、同
軸上にない状態に配置されている、車両の駆動装置配設
構造。 - 【請求項2】 上記サスペンション部材が、上記車体に
回動可能に取付けられかつ上記被駆動輪を位置決めする
車輪位置決め部材であり、上記駆動源が、上記被駆動輪
と上記車輪位置決め部材の車体への取付部との間で上記
車輪位置決め部材に支持されている、請求項1に記載の
車両の駆動装置配設構造。 - 【請求項3】 上記駆動源が電気モーターである、請求
項1及び2に記載の車両の駆動装置配設構造。 - 【請求項4】 上記駆動部及び上記被駆動部が、互いに
係合するギアである、請求項1乃至3に記載の車両の駆
動装置配設構造。 - 【請求項5】 上記サスペンション部材がトーションビ
ームアクスルであり、上記被駆動輪が該トーションビー
ムアクスルの左右に一対設けられている、請求項1乃至
4に記載の車両の駆動装置配設構造。 - 【請求項6】 上記駆動源及び上記駆動力伝達手段が、
上記被駆動輪のそれぞれを別個に駆動する様に該被駆動
輪ごとに設けられている、請求項5に記載の車両の駆動
装置配設構造。 - 【請求項7】 上記車両が前輪と後輪を有し、上記被駆
動輪が後輪である、請求項1乃至6に記載の車両の駆動
装置配設構造。 - 【請求項8】 上記前輪が、上記駆動源のものと異なる
エネルギー源を用いて駆動される、請求項7に記載の車
両の駆動装置配設構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001145948A JP2002337554A (ja) | 2001-05-16 | 2001-05-16 | 車両の駆動装置配設構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001145948A JP2002337554A (ja) | 2001-05-16 | 2001-05-16 | 車両の駆動装置配設構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002337554A true JP2002337554A (ja) | 2002-11-27 |
Family
ID=18991672
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2001145948A Pending JP2002337554A (ja) | 2001-05-16 | 2001-05-16 | 車両の駆動装置配設構造 |
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