JP2002335133A - 前置増幅器及び光受信装置 - Google Patents

前置増幅器及び光受信装置

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JP2002335133A
JP2002335133A JP2001138484A JP2001138484A JP2002335133A JP 2002335133 A JP2002335133 A JP 2002335133A JP 2001138484 A JP2001138484 A JP 2001138484A JP 2001138484 A JP2001138484 A JP 2001138484A JP 2002335133 A JP2002335133 A JP 2002335133A
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Katsuhiko Hakomori
克彦 箱守
Masahiko Yamashita
雅彦 山下
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光入力に干渉光が重畳されていても該干渉光
の影響を軽減して高い信号対雑音比で電気信号を抽出す
ることが可能な前置増幅器及び該前置増幅器を備えて良
好な符号誤り特性の下に該光入力を復調する光受信装置
を提供する。 【解決手段】 光入力をフォト・ダイオードが電流変換
した信号を増幅するトランス・インピーダンス型増幅器
より成る前置増幅器において、信号光に干渉光が重畳さ
れた光入力全体に対応する振幅を検出する第一の振幅検
出手段と、該信号光に該干渉光が重畳されていても、該
トランス・インピーダンス型増幅器の出力振幅の該信号
光に対応する振幅を検出する第二の振幅検出手段と、該
第一の振幅検出手段の出力と該第二の振幅検出手段出力
との差によって駆動される電流源を備え、該電流源の電
流を該フォト・ダイオードに供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信システムに
おいて入力光信号から該入力光信号の波形に対応する電
気信号を抽出する前置増幅器及び該前置増幅器を備えて
該入力光信号を復調する光受信装置に係り、特に、該入
力光信号が信号光に干渉光が重畳されている光信号であ
る時にも、該干渉光の影響を軽減して該入力光信号から
高い信号対雑音比で電気信号を抽出することが可能な前
置増幅器、及び、該前置増幅器を備えて良好な符号誤り
特性の下に該入力光信号を復調する光受信装置に関す
る。
【0002】波長多重光通信システムにおいては、1つ
の波長の光信号を1つの電気信号によって変調し、電気
信号によって個別に変調された多数の波長の光信号を多
重化して1本の光ファイバによって伝送する。そして、
波長多重する光信号の数は100のオーダーにも達して
いる。
【0003】図16は、波長多重光通信システムの受信
装置の構成である。
【0004】図16において、101は波長多重されて
いる光信号を各々の波長の光信号に分離する波長分離装
置である。
【0005】102、102a及び102bは光受信装
置で、それぞれ、光信号を電流に変換するフォト・ダイ
オード102−1(図では、Photo Diode の略である
「PD」と略記している。以降も、図では同様に記載す
る。)、フォト・ダイオード102−1の出力を電圧変
換して電気信号を抽出する前置増幅器102−2、前置
増幅器102−2の出力を十分な振幅にまで増幅する電
力増幅器102−3、電力増幅器102−3の出力の論
理レベルを識別して光信号を変調しているデータを再生
する識別器102−4を備えている。そして、光受信装
置102乃至102bの出力は、それぞれ、データ処理
装置に導かれる。
【0006】尚、電力増幅器102−3がリミッタ増幅
器である場合には、識別器102−4は必ずしも必要で
はない。
【0007】波長多重光通信システムの受信装置におい
ては、波長分離装置101において電気信号によって個
別に変調されている各々の波長の光信号に分離して、分
離された光信号を光受信装置102乃至102bにおい
て復調して該光信号を変調しているデータを得る。
【0008】波長多重された光信号から各々の波長の光
信号に分離する波長分離装置において、各々の波長を含
む狭い通過域を有する帯域通過ろ波器を通過させる。ち
なみに、該帯域通過ろ波器は光学的に透明な板の上に例
えば二酸化チタンと二酸化シリコンより成る誘電体多層
薄膜を形成して実現している。
【0009】さて、該帯域通過ろ波器の減衰域における
減衰量が非常に大きければ、多重化されている波長の数
が多くても、単一の波長の光信号に対して他の全ての波
長の光信号は実質的に干渉光にはならない。しかし、該
帯域通過ろ波器の減衰域における減衰量の改善に関する
努力がされているものの、該帯域通過ろ波器の減衰域に
おける減衰量は必ずしも十分ではない。
【0010】従って、先に記載した如く多重化されてい
る波長数が100にも達すると、各々の波長の光信号が
互いに相関がないものとすると、波長多重されている状
態で単一の波長の光信号に対して他の全ての波長の光信
号のトータル・パワーは+10dBにもなる。このた
め、減衰帯域の減衰量が十分でない帯域通過ろ波器によ
って単一の波長の光信号を分離する場合、他の全ての波
長の光信号が干渉光となる恐れが十分にある。
【0011】更に、波長多重光通信システムの送信装置
の出力増幅器に光ファイバ増幅器が適用されることが多
いが、光ファイバ増幅器は増幅した光信号の他に自然放
出光を出力する。該自然放出光は増幅された光信号より
広いスペクトラムを有しており、やはり、光信号に対す
る干渉光になる恐れがある。
【0012】このため、波長多重光通信システムの光受
信装置に適用される前置増幅器は上記2つの干渉光に対
する耐力が大きくなければならない。
【0013】図17は、単一波長光通信システムの受信
装置の構成である。
【0014】図17において、102は光受信装置で、
波長多重光通信システムにおける光受信装置と同様に、
光信号を電流に変換するフォト・ダイオード102−
1、フォト・ダイオード102−1の出力を電圧変換し
て電気信号を抽出する前置増幅器102−2、前置増幅
器102−2の出力を十分な振幅にまで増幅する電力増
幅器102−3、電力増幅器102−3の出力の論理レ
ベルを識別して光信号を変調しているデータを再生する
識別器102−4を備えている。そして、光受信装置1
02の出力はデータ処理装置に導かれる。
【0015】尚、電力増幅器102−3がリミッタ増幅
器である場合には、識別器102−4は必ずしも必要で
はない。
【0016】単一波長光通信システムにおいては波長多
重化されている他の波長はないので、他の波長の光信号
による干渉光はない。しかし、単一波長光通信システム
においても、光送信装置の出力増幅器に光ファイバ増幅
器が適用されることがしばしばある。
【0017】従って、単一波長光通信システムの光受信
装置に適用される前置増幅器も自然放出光に対する大き
な耐力を必要とする。
【0018】
【従来の技術】図10は、従来の前置増幅器の構成(そ
の1)で、入力光を電流に変換するフォト・ダイオード
も併せて図示している。
【0019】図10において、1は入力光を電流に変換
するフォト・ダイオード、2は反転増幅器、3は帰還抵
抗、4はダイオードである。
【0020】基本的には、反転増幅器2及び帰還抵抗3
によって前置増幅器が構成される。そして、反転増幅器
2の無帰還利得が十分に大きく、反転増幅器2の入力イ
ンピーダンスが十分に大きい時は(通常、この2つの仮
定は容易に成立させることができる。)、反転増幅器2
の入力端子が仮想アースになり、フォト・ダイオード1
の出力電流は帰還抵抗3を流れるので、フォト・ダイオ
ード1の出力電流をI、帰還抵抗3の抵抗値をRとすれ
ば、反転増幅器2及び帰還抵抗3によって構成される前
置増幅器の出力電圧は(−I・R)となる。このよう
に、フォト・ダイオード1の出力電流が帰還抵抗3を流
れることによって電流が電圧に変換されるので図10の
構成の増幅器をトランス・インピーダンス型増幅器と呼
ぶ。
【0021】そして、光入力のレベルが高くなってフォ
ト・ダイオード1の出力電流が大きくなると反転増幅器
2及び帰還抵抗3によって構成される前置増幅器は飽和
する恐れがある。ダイオード4は、この飽和から反転増
幅器2及び帰還抵抗3によって構成される前置増幅器を
救って、前置増幅器のダイナミック・レンジを拡大する
ために適用される。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図10の構成
の前置増幅器には決定的な問題がある。以降、波形図を
用いてこの問題について説明する。
【0023】図11は、光入力の波形であり、図11
(イ)は干渉光がない場合、図11(ロ)は干渉光があ
る場合の光入力の波形である。ここで、干渉光は光入力
のフロアになっており、図11(ロ)では縦線によって
干渉光を示している。尚、光入力及び電気変換された信
号における干渉光成分について、以降の全ての波形図に
おいてこの表現法を採用する。
【0024】干渉光がない図11(イ)の場合には、光
入力の包絡線は光信号を変調している電気信号のパルス
と同じくパルス状で、該電気信号の論理レベルが「0」
の部分の光強度は基本的には0である。尚、該包絡線の
論理レベルが「1」の部分の内部には電気信号によって
変調された光信号の波形が存在するが、図の簡略化のた
めにこれは図示を省略している。尚、干渉光がない場合
のこの光信号を干渉光に対して「信号光」と呼ぶことに
する。
【0025】干渉光がある図11(ロ)の場合には、光
入力の包絡線は干渉光の上に図11(イ)の光信号が乗
った形になる。従って、干渉光がある場合には干渉光を
含めた光入力の振幅が大きくなる。
【0026】図12は、干渉光がない場合の図10の構
成の出力波形である。
【0027】図10の反転増幅器2の無帰還利得が十分
に大きく、且つ、反転増幅器2の入力インピーダンスが
十分に大きい場合には、出力電圧はフォト・ダイオード
1の出力電流をI、帰還抵抗3とダイオード4の並列イ
ンピーダンスをZとすると、図10の構成の出力電圧は
(−I・Z)であるので、負の電圧のパルスとなる。
【0028】そして、フォト・ダイオード1が電気信号
によって変調された光信号の周波数に追随できないため
に、図12の波形の中には何も存在しない。
【0029】図13は、干渉光がある場合の図10の構
成の出力波形で、図13(イ)は光入力が低レベルな場
合、図13(ロ)は光入力が高レベルな場合を示してい
る。いずれの場合にも、出力波形は信号光に対応するパ
ルスが干渉光に対応する直流分の上に乗った形になり、
しかも、フォト・ダイオード1が電気信号によって変調
された光信号の周波数に追随できないために、図13の
波形の中には何も存在しない。
【0030】光入力が低レベルな場合には、図10のダ
イオード4のインピーダンスが十分に高いので出力波形
は光入力の波形に比例するものとなる。
【0031】一方、光入力が高レベルな場合には、図1
0のダイオード4のインピーダンスが光入力のレベルに
応じて変化するので、図10の構成の出力波形は光入力
には比例しなくなり、しかも、図14に示す如くダイオ
ード4の端子電圧がほぼ一定値VD に制限されるため、
出力波形の電圧は−VD に制限される。このため、光入
力が高レベルになるほど信号光に対応する部分の振幅が
圧縮されるようになり、前置増幅器の出力の信号対雑音
比が劣化して、光受信装置から出力される再生データの
符号誤り率が劣化する。
【0032】図15は、従来の前置増幅器の構成(その
2)で、図10の構成の前置増幅器の上記問題点を解決
するものである。図15においても、光入力を電流に変
換するフォト・ダイオードを併せて示している。
【0033】図15において、1は入力光を電流に変換
するフォト・ダイオード、2は反転増幅器、3は帰還抵
抗、5はフォト・ダイオード1の出力電流を電圧変換す
る抵抗、6は直流遮断コンデンサである。
【0034】図15の構成では、フォト・ダイオード1
の出力電流を抵抗5によって電圧変換し、フォト・ダイ
オード1のアノードと前置増幅器の間にコンデンサを挿
入して図12又は図13の波形の直流分を遮断した後で
信号光に対応する部分だけを前置増幅器によって増幅す
る。従って、前置増幅器の入力端子における振幅を低減
させることが可能で、図10の構成の上記問題点を解決
することができる。
【0035】ここで、フォト・ダイオード1の出力電流
を電圧変換する抵抗5の端子間に生ずる電圧レベルは非
常に低いものである。
【0036】一方、一般にコンデンサは急激な温度変化
に起因する焦電効果や、振動や衝撃による機械的な歪み
によって電荷を放出する圧電効果による雑音を発生させ
るという問題がある。上記雑音が電圧レベルが極めて低
い前置増幅器の入力側で混入するので、前置増幅器の出
力の信号対雑音比が大幅に低下して光受信装置の符号誤
り特性を劣化させる原因になる。つまり、図10の構成
の欠点を補う筈の図15の構成も前置増幅器として重大
な問題を競っている。
【0037】本発明は、かかる問題点に鑑み、入力光信
号が干渉光が重畳されているものであっても該干渉光の
影響を軽減して該入力光信号から高い信号対雑音比で電
気信号を抽出することが可能な前置増幅器、及び、該前
置増幅器を備えて良好な符号誤り特性の下に該入力光信
号を復調する光受信装置を提供することを目的とする。
【0038】
【課題を解決するための手段】第一の発明は、光入力を
フォト・ダイオードが電流変換した信号を増幅するトラ
ンス・インピーダンス型増幅器より成る前置増幅器にお
いて、信号光に干渉光が重畳された光入力全体に対応す
る振幅を検出する第一の振幅検出手段手段と、該信号光
に該干渉光が重畳されていても、該トランス・インピー
ダンス型増幅器の出力振幅のうち該信号光に対応する振
幅だけを検出する第二の振幅検出手段と、該第一の振幅
検出手段の出力と該第二の振幅検出手段出力との差によ
って駆動される電流源を備え、該電流源の電流を該フォ
ト・ダイオードに供給して負帰還ループを構成する前置
増幅器である。
【0039】第一の発明によれば、該第一の振幅検出手
段手段は該信号光に該干渉光が重畳された光入力全体に
対応する振幅を検出し、該第二の振幅検出手段は干渉光
の重畳の有無に関係なく該前置増幅器の出力振幅のうち
該信号光に対応する振幅を検出する。
【0040】従って、信号光に干渉光が重畳されていな
い場合には、該第一の振幅検出手段と該第二の振幅検出
手段の出力は等しく、該電流源は駆動されない。
【0041】一方、該信号光に該干渉光が重畳されてい
る場合には、該第一の振幅検出手段は該信号光に該干渉
光が重畳されている光信号全体の振幅に対応する振幅を
検出し、該第二の振幅検出手段は該信号光だけに対応す
る振幅を検出するので、該第一の振幅検出手段と該第二
の振幅検出手段の検出した振幅の差は該干渉光の振幅に
対応する。
【0042】従って、該信号光に干渉光が重畳されてい
る場合には、該電流源に流れる電流は干渉光の振幅に対
応し、上記負帰還によってフォト・ダイオードの出力電
流のうち干渉光の振幅に対応する電流は該トランス・イ
ンピーダンス型増幅器には供給されなくなり、前置増幅
器の出力には干渉光は影響しなくなる。
【0043】これにより、信号光に干渉光が重畳されて
いても、前置増幅器の出力における信号対雑音比の劣化
は生じない。
【0044】第二の発明は、少なくとも、フォト・ダイ
オードと、該フォト・ダイオードの出力を増幅する前置
増幅器と、該前置増幅器の出力を電力増幅する電力増幅
器とを備える光受信装置において、該前置増幅器として
第一の発明の前置増幅器を適用する光受信装置である。
【0045】第二の発明によれば、干渉光が重畳されて
いても第一の発明の前置増幅器の出力における信号対雑
音比の劣化がないので、該光受信装置の出力における符
号誤り特性にも劣化がない。
【0046】
【発明の実施の形態】以降、図面を用いて主として前置
増幅器の構成と前置増幅器の動作を詳細に説明する。
【0047】まず、理解をしやすくするために以降暫く
は自然放出光による干渉光は存在しないものとして、干
渉光は波長多重光通信システムの他の波長の光信号に起
因するものだけを考慮する。しかし、自然放出光による
干渉光が存在しても本発明の効果に変わりがないことが
後で明らかにされる。
【0048】図1は、本発明の前置増幅器の第一の実施
の形態である。
【0049】図1において、1は入力光を電流に変換す
るフォト・ダイオードである。
【0050】2は入力信号の極性を反転する反転増幅
器、7は帰還インピーダンスで、反転増幅器2及び帰還
インピーダンス7とによってトランス・インピーダンス
型増幅器を構成する。
【0051】8は入力信号の極性を反転する反転する第
一の緩衝増幅器である。そして、10は整流ダイオー
ド、11は整流ダイオード10が整流した電荷を蓄積す
る蓄積コンデンサで、整流ダイオード10及び蓄積コン
デンサによって第一のピーク電圧検出回路を構成する。
又、第一の緩衝増幅器8と該第一のピーク電圧検出回路
によって第一の振幅検出手段を構成する。
【0052】9は第一の緩衝増幅器の出力の直流成分を
遮断する直流遮断コンデンサである。10aは整流ダイ
オード、11aは整流ダイオード10aが整流した電荷
を蓄積する蓄積コンデンサで、整流ダイオード10a及
び蓄積コンデンサ11aによって第二のピーク電圧検出
回路を構成する。
【0053】12は該第二のピーク電圧検出回路の出力
を2倍する第二の緩衝増幅器で、第一の緩衝増幅器8、
該第二のピーク電圧検出回路及び第二の緩衝増幅器12
によって第二の振幅検出手段を構成する。
【0054】13は該第一の振幅検出手段の出力である
蓄積コンデンサ11の端子電圧と該第二の振幅検出手段
の出力である第二の緩衝増幅器12の出力電圧の差を出
力する差動増幅器である。
【0055】14は差動増幅器13の出力によって駆動
されるトランジスタ、15はトランジスタ14の電流を
決定する抵抗で、トランジスタ14及び抵抗15とによ
って電流源を構成する。尚、該電流源の出力端子である
トランジスタ14のコレクタは該フォト・ダイオード1
のアノードとトランス・インピーダンス型増幅器の入力
端子の接続点に接続される。
【0056】図2は、図1の構成の動作を説明する図
(その1)で、他の波長の光信号に起因する干渉光が存
在しない場合を想定したもので、具体的には、波長多重
光通信システムにおいて他の波長の光信号が出力されて
いない場合である。以降、図1の符号も参照しながら他
の波長の光信号に起因する干渉光が存在しない場合の図
1の構成の動作について説明する。
【0057】図2(イ)は、図1のフォト・ダイオード
1に入力される光入力で、縦軸は光強度、横軸は時間で
ある。今は他の波長の光信号に起因する干渉光が存在し
ない場合を想定しているので、光強度は0を基底にした
パルスとなる。尚、光信号を変調した電気信号のマーク
率は50%と規定されているので、光入力におけるパル
スのマーク率も50%である。
【0058】図2(ロ)は、トランス・インピーダンス
型増幅器の出力で、縦軸は電圧、横軸は時間である。該
トランス・インピーダンス型増幅器は反転増幅器である
ので、出力は0を基底にした負のパルスとなる。
【0059】図2(ハ)は、図1の第一の緩衝増幅器8
の出力で、縦軸は電圧、横軸は時間である。第一の緩衝
増幅器8は反転増幅器であるので、第一の緩衝増幅器8
の出力はトランス・インピーダンス型増幅器の出力の極
性を反転させたものになる。
【0060】尚、ここではピーク電圧検出回路は理想的
なものとして図1の構成を示している。この意味は、実
際にはピーク検出回路を構成するダイオードの順方向電
圧が無視しえないので、第一の緩衝増幅器8には十分な
利得を持たせる必要があるが、ここではダイオードの順
方向電圧が0であるものとして第一の緩衝増幅器8の利
得は(−1)でもよいとしていることである。そして、
ピーク電圧検出回路などダイオードによる電圧検出回路
が理想的なものと考えるのは以降全ての発明の実施の形
態においても同様である。
【0061】図2(ニ)は、第一の振幅検出手段の出力
である。従って、この電圧は図2(ハ)に示されている
パルスの振幅vに等しい。
【0062】図2(ホ)は、第二の振幅検出手段の出力
である。
【0063】第二の振幅検出手段の出力は、第一の緩衝
増幅器8の出力の直流分を遮断した波形のピーク電圧を
検出して振幅を2倍したものである。まず、第一の緩衝
増幅器8の出力の直流分を遮断すると、図示はしない
が、図2(ハ)の波形の振幅の中心を0とした波形にな
る。これは、マーク率50%という前提により、図2
(ハ)の波形の平均値(直流分)が図2(ハ)のパルス
の振幅の1/2に等しいからである。
【0064】従って、該第二のピーク電圧検出回路の出
力電圧はv/2となり、該第二のピーク電圧検出回路の
出力電圧を第二の緩衝増幅器12によって2倍に増幅す
るので、第二の振幅検出手段の出力もまたvとなる。
【0065】図2(ヘ)は、図1のトランジスタ14の
ベース電圧である。
【0066】図1の差動増幅器13は、該第一の振幅検
出手段出力と該第二の振幅検出手段の出力の差をとって
トランジスタ14のベースに供給するので、この場合、
即ち、他の波長の光信号に起因する干渉光が存在しない
場合にはトランジスタ14のベース電圧は0になり、ト
ランジスタ14には電流が流れない。即ち、フォト・ダ
イオード1の出力電流は該トランス・インピーダンス型
増幅器に全て流れ込む。尚、上でダイオードの順方向電
圧が無視しうるとしたのと同様に、トランジスタ14の
ベース・エミッタ間電圧も無視しうるものとしている。
【0067】図3は、図1の構成の動作を説明する図
(その2)で、他の波長の光信号に起因する干渉光が存
在すると想定したものである。これは、波長多重光通信
システムにおいて他の波長の光信号も出力されている場
合である。以降、図1の符号も参照しながら他の波長の
光信号に起因する干渉光が存在する場合の図1の構成の
動作について説明する。
【0068】図3(イ)は、図1のフォト・ダイオード
1に入力される光入力で、縦軸は光強度、横軸は時間で
ある。今は他の波長の光信号に起因する干渉光が存在す
る場合を想定しているので、光強度は干渉光のレベルに
光信号を変調した電気信号に対応する信号光のパルスを
加算したものになる。尚、干渉光のレベルは直流と考え
ることができ、又、光信号を変調した電気信号のマーク
率は50%と規定されているので、光入力におけるパル
スの部分だけのマーク率も50%である。
【0069】図3(ロ)は、図1のフォト・ダイオード
1の初期電流で、縦軸は電流、横軸は時間である。フォ
ト・ダイオード1の出力電流は光入力に比例するので、
図3(ロ)の波形は図3(イ)の波形と相似になる。
【0070】図3(ハ)は、トランス・インピーダンス
型増幅器の出力で、縦軸は電圧、横軸は時間である。該
トランス・インピーダンス型増幅器は反転増幅器である
ので、図3(ロ)の波形の極性を反転させたものと相似
になる。
【0071】図3(ニ)は、図1の第一の緩衝増幅器8
の出力で、縦軸は電圧、横軸は時間である。第一の緩衝
増幅器8は反転増幅器であるので、第一の緩衝増幅器8
の出力はトランス・インピーダンス型増幅器の出力の極
性を反転させたものになる。
【0072】図3(ホ)は、第一の振幅検出手段の出力
である。従って、この電圧は図3(ニ)に示されている
波高Vに等しい。
【0073】図3(ヘ)は、第二の振幅検出手段の出力
である。
【0074】第二の振幅検出手段の出力は、第一の緩衝
増幅器8の出力の直流分を遮断した波形のピーク電圧を
検出して振幅を2倍したものである。まず、第一の緩衝
増幅器8の出力の直流分を遮断すると、図示はしない
が、図3(ニ)の波形のパルス部分だけをその中心を0
とした波形になる。これは、パルス部分のマーク率50
%という前提と干渉光の影響は直流として考え得ること
から、図3(ニ)の波形の平均値(直流分)が図3
(ニ)のパルスの振幅の1/2のレベルになるからであ
る。
【0075】従って、該第二のピーク電圧検出回路の出
力電圧はv/2となり、該第二のピーク電圧検出回路の
出力電圧を第二の緩衝増幅器12によって2倍にするの
で、第二の振幅検出手段の出力は干渉光が存在してもv
となる。
【0076】図3(ト)は、図1のトランジスタ14の
ベース電圧である。
【0077】図1の差動増幅器13は、該第一の振幅検
出手段出力と該第二の振幅検出手段の出力の差をとって
トランジスタ14のベースに供給するので、この場合、
即ち、他の波長の光信号に起因する干渉光が存在する場
合にはトランジスタ14のベース電圧は該第一の振幅検
出手段の出力Vと該第二の振幅検出手段の出力vとの差
になり、トランジスタ14には電流が流れる。
【0078】トランジスタ14に流れるこの電流は該第
一の振幅検出手段の出力Vと該第二の振幅検出手段の出
力vとの差、即ち、干渉光による第一の緩衝増幅器8の
フロア電圧(V−v)に対応している。そして、トラン
ジスタ14に流れる電流の分だけトランス・インピーダ
ンス型増幅器への入力電流が減少する。
【0079】これにより、図3(ロ)におけるフォト・
ダイオード1の電流のフロアが低下し、図3(ホ)にお
ける該第一の振幅検出手段の出力電圧も低下してゆく。
そして、該第一の振幅検出手段の出力電圧がvになると
該第二の振幅検出手段の出力電圧vと等しくなり、トラ
ンジスタ14のベース電圧が0になるのでトランジスタ
14は電流を流さなくなる。
【0080】即ち、図1の構成は、干渉光によるフォト
・ダイオード1の電流のピークの上昇分だけ該第一の振
幅検出手段、該第二の振幅検出手段、差動増幅器13及
び該電流源によってフォト・ダイオード1に負帰還をか
けている。従って、トランジスタ14のベース電圧が0
になってトランジスタ14が電流を流さなくなった状態
で上記負帰還ループが安定する。
【0081】図3(チ)は、図1のフォト・ダイオード
1の安定時の電流で、図3(ロ)におけるフロアがなく
なったものになる。
【0082】ここで一つ補足すべきことがある。それ
は、図2及び図3では該第二の振幅検出手段が出力する
電圧が干渉光の有無にかかわらず一定として説明した
が、実際には、干渉光のレベルが大きくなって該トラン
ス・インピーダンス型増幅器の出力における信号光に対
応する振幅が圧縮されることがあった場合に上記動作が
完遂されるか否かということである。結論を先に記載す
れば、干渉光のレベルが大きくなって該トランス・イン
ピーダンス型増幅器の出力における信号光に対応する振
幅が圧縮されても上記動作を完遂することができる。そ
の理由は下記の通りである。
【0083】即ち、干渉光のレベルが大きくなって該ト
ランス・インピーダンス型増幅器の出力における信号光
に対応する振幅が圧縮されると、該第二の振幅検出手段
の出力電圧は小さくなる。極端な場合、該第二の振幅検
出手段の出力電圧は0になりうる。
【0084】一方、この時にも該第一の振幅検出手段は
第一の緩衝増幅器8の出力の波高値に等しい電圧を出力
する。従って、図1の差動増幅器13はトランジスタ1
4が電流を流すに足る電圧を出力することができ、差動
増幅器13の出力電圧に応じた電流をトランジスタ14
が流す。この電流は干渉光の増加に対応してトランス・
インピーダンス型増幅器への入力電流を減少させるの
で、トランス・インピーダンス型増幅器における出力振
幅の制限動作は緩和される。この結果、トランス・イン
ピーダンス型増幅器の出力の信号光に対応する振幅は干
渉光がない場合の振幅に等しくなって安定する。そし
て、この作用は以降に説明する発明の実施の形態におい
ても同様である。
【0085】図1の構成の前置増幅器は上記の如く動作
して、干渉光が存在しても該干渉光の影響を減殺して光
入力から電気信号を抽出することができる。しかも、該
干渉光の影響を減殺して光入力から電気信号を抽出する
ために設定なり調整を行なう必要がないという利点を有
している。
【0086】さて、図1の構成における整流ダイオード
10a、蓄積コンデンサ11a及び第二の緩衝増幅器1
2は第一の緩衝増幅器8の出力から直流分を遮断した波
形のピーク間電圧を検出する回路であるといえる。従っ
て、この部分の回路を所謂ピーク間電圧検出回路で代替
することも可能である。該ピーク間電圧検出回路につい
ては後述するので、ここでは図示を省略する。
【0087】図4は、本発明の前置増幅器の第二の実施
の形態である。
【0088】図4において、1は光入力を電流に変換す
るフォト・ダイオードである。
【0089】2は入力信号の極性を反転する反転増幅
器、7は帰還インピーダンスで、反転増幅器2及び帰還
インピーダンス7によってトランス・インピーダンス型
増幅器を構成する。そして、該トランス・インピーダン
ス型増幅器の出力が本発明の前置増幅器の出力となる。
【0090】16はベースとコレクタを接続したトラン
ジスタ、16aはトランジスタ16と設計パラメタが共
通なトランジスタ、17は電源とトランジスタ16のエ
ミッタとの間に配置される抵抗、17aは電源とトラン
ジスタ16aのエミッタとの間に配置される抵抗で、ト
ランジスタ16、トランジスタ16a、抵抗17及び抵
抗17aによってカレント・ミラーを構成する。トラン
ジスタ16はフォト・ダイオード1と直列に接続されて
いるので、トランジスタ16aにはフォト・ダイオード
1の出力電流と同じ電流が流れる。
【0091】2aは入力信号の極性を反転する反転増幅
器、7aは帰還インピーダンスで、反転増幅器2及び帰
還インピーダンス7によって電流を電圧に変換する電圧
変換回路を構成する。尚、該電圧変換回路はフォト・ダ
イオード1の電流と等しい電流を電圧変換するので、反
転増幅器2及び帰還インピーダンス7によって構成され
るトランス・インピーダンス型増幅器と同じ構成にする
ことが好ましい。
【0092】8は入力信号の極性を反転する第一の緩衝
増幅器である。そして、10は整流ダイオード、11は
整流ダイオード10が整流した電荷を蓄積する蓄積コン
デンサで、整流ダイオード10及び蓄積コンデンサ11
によって第一のピーク電圧検出回路を構成し、第一の緩
衝増幅器8と該第一のピーク電圧検出回路によって第一
の振幅検出手段を構成する。
【0093】8aは入力信号の極性を反転する第三の緩
衝増幅器である。9は直流遮断コンデンサ、10aは整
流ダイオード、18は抵抗で、直流遮断コンデンサ9、
整流ダイオード10a及び抵抗18によってクランパを
構成する。又、10bは整流ダイオード、11aは整流
された電荷を蓄積する蓄積コンデンサで、整流ダイオー
ド10b及び蓄積コンデンサ11aによって第二のピー
ク電圧検出回路を構成する。そして、第三の緩衝増幅器
8a、該クランパ及び第二のピーク電圧検出回路とによ
って第二の振幅検出手段を構成する。
【0094】尚、図1の構成の説明の最後に記載したピ
ーク間電圧検出回路は上記ピーク間電圧検出回路と同じ
構成でよい。
【0095】13は該第一の振幅検出手段の出力である
整流コンデンサ11の端子電圧と、該第二の振幅検出手
段の出力である整流コンデンサ11aの端子電圧の差を
出力する差動増幅器である。
【0096】14は差動増幅器13の出力によって駆動
されるトランジスタ、15はトランジスタ14の電流を
決定する抵抗で、トランジスタ14及び抵抗15とによ
って電流源を構成する。尚、該電流源の出力端子である
トランジスタ14のコレクタは負荷1のアノードと該ト
ランス・インピーダンス型増幅器の入力端子の接続点に
接続される。
【0097】図5は、図4の構成の動作を説明する図
(その1)で、他の波長の光信号に起因する干渉光が存
在しない場合を想定したものである。これは、波長多重
光通信システムにおいて他の波長の光信号が出力されて
いない場合に該当する。以降、図4の符号も参照しなが
ら他の波長の光信号に起因する干渉光が存在しない場合
の図4の構成の動作を説明する。
【0098】図5(イ)は、図4のフォト・ダイオード
1に入力される光入力で、縦軸は光強度、横軸は時間で
ある。今は他の波長の光信号に起因する干渉光が存在し
ない場合を想定しているので、光強度は0を基底にした
パルスとなる。尚、光信号を変調した電気信号のマーク
率は50%と規定されているので、光入力におけるパル
スのマーク率も50%である。
【0099】図5(ロ)は、トランス・インピーダンス
型増幅器の出力で、縦軸は電圧、横軸は時間である。該
トランス・インピーダンス型増幅器は反転増幅器である
ので、出力は0を基底にした負のパルスとなる。
【0100】図5(ハ)は、第二の振幅検出手段の出力
である該ピーク間電圧検出回路の出力で、縦軸は電圧、
横軸は時間である。該ピーク間電圧検出回路では該トラ
ンス・インピーダンス型増幅器の出力の極性を反転した
信号をクランプした後にクランプされた電圧のピーク電
圧を検出するので、該ピーク間電圧検出回路の出力は該
トランス・インピーダンス型増幅器の出力のピーク間電
圧vに等しい直流になる。
【0101】図5(ニ)は、該第一の振幅検出手段の出
力である。従って、この電圧も図5(ロ)に示されてい
るパルスの振幅vに等しい。
【0102】図5(ヘ)は、図1のトランジスタ14の
ベース電圧である。
【0103】図4の差動増幅器13は、該第一の振幅検
出手段の出力と該第二の振幅検出手段の出力の差をとっ
てトランジスタ14のベースに供給するので、この場
合、即ち、他の波長の光信号に起因する干渉光が存在し
ない場合にはトランジスタ14のベース電圧は0にな
り、トランジスタ14には電流が流れない。即ち、フォ
ト・ダイオード1の出力電流は該トランス・インピーダ
ンス型増幅器に全て流れ込む。
【0104】図6は、図4の構成の動作を説明する図
(その2)で、他の波長の光信号に起因する干渉光が存
在すると想定したものである。これは、波長多重光通信
システムにおいて他の波長の光信号も出力されている場
合に該当する。以降、図4の符号も参照しながら他の波
長の光信号に起因する干渉光が存在する場合の図4の構
成の動作について説明する。
【0105】図6(イ)は、図1のフォト・ダイオード
1に入力される光入力で、縦軸は光強度、横軸は時間で
ある。今は他の波長の光信号に起因する干渉光が存在す
る場合を想定しているので、光強度は干渉光のレベルに
光信号を変調した電気信号に対応するパルスを加算した
ものになる。尚、干渉光のレベルは直流と考えることが
でき、又、光信号を変調した電気信号のマーク率は50
%と規定されているので、光入力におけるパルスの部分
だけのマーク率も50%である。
【0106】図6(ロ)は、トランス・インピーダンス
型増幅器の出力で、縦軸は電圧、横軸は時間である。該
トランス・インピーダンス型増幅器は反転増幅器である
ので、図6(イ)の波形の極性を反転させたものと相似
になる。
【0107】図6(ハ)は、第二の振幅検出手段の出力
である。
【0108】第二の振幅検出手段の出力は該ピーク間電
圧検出回路の出力で、縦軸は電圧、横軸は時間である。
該ピーク間電圧検出回路では該トランス・インピーダン
ス型増幅器の出力の極性を反転した信号をクランプした
後に、クランプされた電圧のピーク電圧を検出するの
で、信号光と干渉光が重畳した波形が入力された場合に
は、該ピーク間電圧検出回路の出力は該トランス・イン
ピーダンス型増幅器の出力のうち信号分の振幅vに等し
い直流になる。
【0109】図6(ニ)は、第一の振幅検出手段の出力
である。
【0110】該第一の振幅検出手段の出力は、第一の緩
衝増幅器8の出力を該第一のピーク電圧検出回路によっ
てピーク検出したものである。該電圧変換回路を該トラ
ンス・インピーダンス型増幅器と同じ構成にした場合、
該カレント・ミラーの出力電流はフォト・ダイオード1
の出力電流と同じであるので、第一の緩衝増幅器8の出
力電圧は図6(ロ)の波形の極性を反転したものにな
る。従って、第一の緩衝増幅器8の出力を該第一のピー
ク電圧検出回路によってピーク検出した電圧は図6
(ロ)の全振幅Vに等しくなる。
【0111】図6(ト)は、図1のトランジスタ14の
ベース電圧である。
【0112】図4の差動増幅器13は、該第一の振幅検
出手段出力と該第二の振幅検出手段の出力の差をとって
トランジスタ14のベースに供給するので、この場合、
即ち、他の波長の光信号に起因する干渉光が存在する場
合にはトランジスタ14のベース電圧は該第一の振幅検
出手段の出力Vと該第二の振幅検出手段の出力vとの差
になり、トランジスタ14には電流が流れる。
【0113】トランジスタ14に流れるこの電流は該第
一の振幅検出手段の出力Vと該第二の振幅検出手段の出
力vとの差、即ち、干渉光による第一の緩衝増幅器8の
フロア電圧(V−v)に対応している。そして、トラン
ジスタ14に流れる電流の分だけトランス・インピーダ
ンス型増幅器への入力電流が減少する。
【0114】これにより、図6(ロ)における該トラン
ス・インピーダンス型増幅器の出力の電圧のフロアが低
下し、図6(ニ)における該第一の振幅検出手段の出力
電圧も低下してゆく。そして、該第一の振幅検出手段の
出力電圧がvになると該第二の振幅検出手段の出力電圧
vと等しくなり、トランジスタ14のベース電圧が0に
なるのでトランジスタ14は電流を流さなくなる。
【0115】即ち、図4の構成は、干渉光によるフォト
・ダイオード1の電流のピークの上昇分だけ該第一の振
幅検出手段、該第二の振幅検出手段、差動増幅器13及
び該電流源によってフォト・ダイオード1に負帰還をか
けている。従って、トランジスタ14のベース電圧が0
になってトランジスタ14が電流を流さなくなった状態
で上記負帰還ループが安定する。
【0116】図6(ヘ)は、図1のフォト・ダイオード
1の安定時の電流で、図6(イ)におけるフロアがなく
なったものになる。
【0117】図4の構成の前置増幅器は上記の如く動作
して、干渉光が存在しても該干渉光の影響を減殺して光
入力から電気信号を抽出することができる。しかも、該
干渉光の影響を減殺して光入力から電気信号を抽出する
ために設定なり調整を行なう必要がないという利点を有
している。
【0118】図7は、本発明の前置増幅器の第三の実施
の形態である。
【0119】図7において、1は光入力を電流に変換す
るフォト・ダイオードである。
【0120】2は入力信号の極性を反転する反転増幅
器、7は帰還インピーダンスで、反転増幅器2及び帰還
インピーダンス7によってトランス・インピーダンス型
増幅器を構成する。そして、該トランス・インピーダン
ス型増幅器の出力が本発明の前置増幅器の出力となる。
【0121】8は入力信号の極性を反転する第一の緩衝
増幅器である。そして、10は整流ダイオード、11は
整流ダイオード10が整流した電荷を蓄積する蓄積コン
デンサで、整流ダイオード10及び蓄積コンデンサ11
によって第一のピーク電圧検出回路を構成し、第一の緩
衝増幅器8と該第一のピーク電圧検出回路によって第一
の振幅検出手段を構成する。
【0122】19は該トランス・インピーダンス型増幅
器の出力と該第一の振幅検出手段の出力である蓄積コン
デンサ11の端子電圧を加算する加算増幅器である。そ
して、10aは整流ダイオード、11aは整流ダイオー
ド10aが整流した電荷を蓄積する蓄積コンデンサで、
整流ダイオード10a及び蓄積コンデンサ11aによっ
て第二のピーク電圧検出回路を構成し、加算増幅器19
及び該第二のピーク電圧検出回路によって第二の振幅検
出手段を構成する。
【0123】13は該第一の振幅検出手段の出力である
整流コンデンサ11の端子電圧と、該第二の振幅検出手
段の出力である整流コンデンサ11aの端子電圧の差を
出力する差動増幅器である。
【0124】14は差動増幅器13の出力によって駆動
されるトランジスタ、15はトランジスタ14の電流を
決定する抵抗で、トランジスタ14及び抵抗15とによ
って電流源を構成する。尚、該電流源の出力端子である
トランジスタ14のコレクタは負荷1のアノードと該ト
ランス・インピーダンス型増幅器の入力端子の接続点に
接続される。
【0125】図8は、図7の構成の動作を説明する図
(その1)で、他の波長の光信号に起因する干渉光が存
在しない場合を想定したものである。これは、波長多重
光通信システムにおいて他の波長の光信号が出力されて
いない場合である。以降、図7の符号も参照しながら他
の波長の光信号に起因する干渉光が存在しない場合の図
7の構成の動作について説明する。
【0126】図8(イ)は、図1のフォト・ダイオード
1に入力される光入力で、縦軸は光強度、横軸は時間で
ある。今は他の波長の光信号に起因する干渉光が存在し
ない場合を想定しているので、光強度は0を基底にした
パルスとなる。尚、光信号を変調した電気信号のマーク
率は50%と規定されているので、光入力におけるパル
スのマーク率も50%である。
【0127】図8(ロ)は、トランス・インピーダンス
型増幅器の出力で、縦軸は電圧、横軸は時間である。該
トランス・インピーダンス型増幅器は反転増幅器である
ので、出力は0を基底にした負のパルスとなる。
【0128】図8(ハ)は、図7の第一の緩衝増幅器8
の出力で、縦軸は電圧、横軸は時間である。第一の緩衝
増幅器8は反転増幅器であるので、第一の緩衝増幅器8
の出力はトランス・インピーダンス型増幅器の出力の極
性を反転させたものになる。
【0129】図8(ニ)は、第一の振幅検出手段の出力
である。従って、この電圧は図8(ハ)に示されている
パルスの振幅vに等しい。
【0130】図8(ホ)は、加算増幅器19の出力であ
る。
【0131】該第二の振幅検出手段の出力は、該トラン
ス・インピーダンス型増幅器の出力と、該第一の振幅検
出手段の出力を加算増幅器19によって加算したもので
あるので、図8(ロ)の波形と図8(ニ)の波形の加算
をすると、該第二の振幅検出手段の出力は図8(ホ)の
如くなる。
【0132】図8(ヘ)は、該第二の振幅検出手段の出
力である。
【0133】図8(ホ)の如く、加算増幅器19の出力
のピーク電圧はvであるので、該第二の振幅検出手段の
出力電圧はvとなる。尚、図8(ホ)の波形は、図8
(ハ)の波形を天地逆にした波形になっていることが判
る。
【0134】図8(ト)は、図7のトランジスタ14の
ベース電圧である。
【0135】図7の差動増幅器13は、該第一の振幅検
出手段出力と該第二の振幅検出手段の出力の差をとって
トランジスタ14のベースに供給するので、この場合、
即ち、他の波長の光信号に起因する干渉光が存在しない
場合にはトランジスタ14のベース電圧は0になり、ト
ランジスタ14には電流が流れない。即ち、フォト・ダ
イオード1の出力電流は該トランス・インピーダンス型
増幅器に全て流れ込む。
【0136】図9は、図7の構成の動作を説明する図
(その2)で、他の波長の光信号に起因する干渉光が存
在すると想定したものである。これは、波長多重光通信
システムにおいて他の波長の光信号も出力されている場
合である。以降、図7の符号も参照しながら他の波長の
光信号に起因する干渉光が存在する場合の図7の構成の
動作について説明する。
【0137】図9(イ)は、図7のフォト・ダイオード
1に入力される光入力で、縦軸は光強度、横軸は時間で
ある。今は他の波長の光信号に起因する干渉光が存在す
る場合を想定しているので、光強度は干渉光のレベルに
光信号を変調した電気信号に対応するパルスを加算した
ものになる。尚、干渉光のレベルは直流と考えることが
でき、又、光信号を変調した電気信号のマーク率は50
%と規定されているので、光入力におけるパルスの部分
だけのマーク率も50%である。
【0138】図9(ロ)は、トランス・インピーダンス
型増幅器の出力で、縦軸は電圧、横軸は時間である。該
トランス・インピーダンス型増幅器は反転増幅器である
ので、図9(イ)の波形の極性を反転させたものと相似
になる。
【0139】図9(ハ)は、図7の第一の緩衝増幅器8
の出力で、縦軸は電圧、横軸は時間である。第一の緩衝
増幅器8は反転増幅器であるので、第一の緩衝増幅器8
の出力はトランス・インピーダンス型増幅器の出力の極
性を反転させたものになる。
【0140】図9(ニ)は、第一の振幅検出手段の出力
である。従って、この電圧は図9(ハ)に示されている
波高Vに等しい。
【0141】図9(ホ)は、図7の加算増幅器19の出
力である。
【0142】加算増幅器19は該トランス・インピーダ
ンス型増幅器の出力と該第一の振幅検出手段の出力を加
算するので、図9(ロ)の波形と図9(ニ)の波形を加
算して、図9(ホ)の如き波形を得ることができる。
尚、図9(ホ)の波形は、図9(ハ)の波形の信号光に
対応する部分を天地逆にした波形になっていることが判
る。
【0143】図9(ヘ)は、第二の振幅検出手段の出力
である。
【0144】第二の振幅検出手段の出力は加算増幅器1
9の出力のピーク電圧を検出したものであるから、電圧
がvの直流になる。
【0145】図9(ト)は、図7のトランジスタ14の
ベース電圧である。
【0146】図7の差動増幅器13は、該第一の振幅検
出手段出力と該第二の振幅検出手段の出力の差をとって
トランジスタ14のベースに供給するので、この場合、
即ち、他の波長の光信号に起因する干渉光が存在する場
合にはトランジスタ14のベース電圧は該第一の振幅検
出手段の出力Vと該第二の振幅検出手段の出力vとの差
になり、トランジスタ14には電流が流れる。
【0147】トランジスタ14に流れるこの電流は該第
一の振幅検出手段の出力Vと該第二の振幅検出手段の出
力vとの差、即ち、干渉光による第一の緩衝増幅器8の
フロア電圧(V−v)に対応している。そして、トラン
ジスタ14に流れる電流の分だけトランス・インピーダ
ンス型増幅器への入力電流が減少する。
【0148】これにより、図9(ロ)におけるトランス
・インピーダンス型増幅器の出力電圧フロアの振幅が減
少し、図9(ニ)における該第一の振幅検出手段の出力
電圧も低下してゆく。そして、該第一の振幅検出手段の
出力電圧がvになると該第二の振幅検出手段の出力電圧
vと等しくなり、トランジスタ14のベース電圧が0に
なるのでトランジスタ14は電流を流さなくなる。
【0149】即ち、図7の構成は、干渉光によるフォト
・ダイオード1の電流のピークの上昇分だけ該第一の振
幅検出手段、該第二の振幅検出手段、差動増幅器13及
び該電流源によってフォト・ダイオード1に負帰還をか
けている。従って、トランジスタ14のベース電圧が0
になってトランジスタ14が電流を流さなくなった状態
で上記負帰還ループが安定する。
【0150】尚、既に先に図示して説明しているので、
図9においてはフォト・ダイオード1の出力電流は図示
を省略している。
【0151】ここで、これまでに説明した発明の実施の
形態の技術の本質をまとめておきたい。
【0152】図1に示した構成及び文章で補足した構成
では、干渉光の存在の影響を受ける、トランス・インピ
ーダンス型増幅器の出力の反転のピーク電圧を検出する
第一のピーク電圧検出回路の出力と、干渉光の有無にか
かわらず一定の電圧になる、トランス・インピーダンス
型増幅器の出力の反転の平均値を差し引いた波形のピー
ク間電圧の差によってトランジスタを駆動して負帰還を
かけている。
【0153】又、図4に示した構成では、干渉光の存在
の影響を受ける、フォト・ダイオードの電流と等しい電
流を電圧変換して反転してピーク電圧を検出する第一の
ピーク電圧検出回路の出力と、干渉光の有無にかかわら
ず一定の電圧になる、トランス・インピーダンス型増幅
器の出力から平均値を差し引いた波形のピーク間電圧の
差によってトランジスタを駆動して負帰還をかけてい
る。
【0154】更に、図7に示した構成では、干渉光の存
在の影響を受ける、トランス・インピーダンス型増幅器
の出力の反転のピーク電圧を検出する第一のピーク電圧
検出回路の出力と、干渉光の有無にかかわらず一定の電
圧になる、該トランス・インピーダンス型増幅器の出力
と該第一のピーク電圧検出回路の出力の加算のピーク電
圧を検出する第二のピーク電圧検出回路の出力の差によ
ってトランジスタを駆動して負帰還をかけている。
【0155】即ち、図示をしなかった発明の実施の形態
も含めて4つの構成は、光入力をフォト・ダイオードが
電流変換した信号を増幅するトランス・インピーダンス
型増幅器より成る前置増幅器において、信号光に干渉光
が重畳された光入力全体に対応する振幅を検出する第一
の振幅検出手段手段と、該信号光に該干渉光が重畳され
ていてもいなくても、該トランス・インピーダンス型増
幅器の出力振幅のうち該信号光に対応する振幅を検出す
る第二の振幅検出手段と、該第一の振幅検出手段の出力
と該第二の振幅検出手段出力との差によって駆動される
電流源を備えて該電流源の電流を該フォト・ダイオード
に供給して負帰還ループを構成するものであるといえ
る。
【0156】さて、先にも断ったように、上記説明は光
入力に自然放出光に起因する干渉光が含まれないとする
場合に関するものである。最後に、波長多重光通信シス
テムにおいて他の光信号に起因する干渉光の上に更に自
然放出光に起因する干渉光が重畳されている場合、又
は、単一波長光通信システムにおいて自然放出光に起因
する干渉光が信号光に重畳されている場合についても本
発明が適用できることを説明する。
【0157】波長多重光通信システムにおいても単一波
長光通信システムにおいても、自然放出光に起因する干
渉光が重畳されている場合には、上記第一の振幅検出手
段と上記第二の振幅検出手段の出力が等しくなることは
なく、必ず差が生ずる。
【0158】しかし、自然放出光に起因する干渉光の影
響は該第一の振幅検出手段の出力には必ず現われるのに
対して、自然放出光に起因する干渉光の有無は該第二の
振幅検出手段の出力では無関係である。
【0159】上記性質に注目すれば、上記構成において
該第一の振幅検出手段の出力と該第二の振幅検出手段の
出力との差によって自然放出光に起因する干渉光の影響
も除去できることは容易に理解できる。
【0160】更に、ここまでにおいては波長多重光通信
システムにおける他の波長の光信号に起因する干渉波
と、単一波長光通信システムも含めて自然放出光に起因
する干渉波に着目しているが、現実の光通信システムに
おいては光送信装置におけるレーザ・ダイオードの零発
光に起因する干渉波も存在する。レーザ・ダイオードの
零発光に起因する干渉波は先の2つの干渉波と発生の要
因が異なるが、光入力のフロアを持ち上げることは先の
2つの干渉波と同じである。
【0161】従って、本発明によってレーザ・ダイオー
ドの零発光に起因する干渉波の影響も併せて除去するこ
とができる。そして、本発明では受信した光入力におけ
る信号光に対応する電気信号の振幅と、受信した光入力
における干渉波も含めた電気信号の振幅との差によって
干渉波の影響を除去するものであるから、受信した光入
力のレベルの変化や前置増幅器の非直線性による信号光
に対応する電気信号の振幅の圧縮があっても、電圧の設
定や調整をすることなく干渉波の影響を除去できること
が非常に大きい利点である。
【0162】(付記1) 光入力をフォト・ダイオード
が電流変換した信号を増幅するトランス・インピーダン
ス型増幅器より成る前置増幅器において、信号光に干渉
光が重畳された光入力全体に対応する振幅を検出する第
一の振幅検出手段手段と、該信号光に該干渉光が重畳さ
れていても、該トランス・インピーダンス型増幅器の出
力振幅のうち該信号光に対応する振幅だけを検出する第
二の振幅検出手段と、該第一の振幅検出手段の出力と該
第二の振幅検出手段出力との差によって駆動される電流
源を備え、該電流源の電流を該フォト・ダイオードに供
給して負帰還ループを構成することを特徴とする前置増
幅器。
【0163】(付記2) 少なくとも、フォト・ダイオ
ードと、該フォト・ダイオードの出力を増幅する前置増
幅器と、該前置増幅器の出力を電力増幅する電力増幅器
とを備える光受信装置において、該前置増幅器として付
記1記載の前置増幅器を適用することを特徴とする光受
信装置。
【0164】(付記3) 付記1記載の前置増幅器にお
いて、上記第一の振幅検出手段は、該前置増幅器の出力
電圧を反転する第一の緩衝増幅器と、該第一の緩衝増幅
器の出力のピーク電圧を検出する第一のピーク電圧検出
回路とで構成し、上記第二の振幅検出手段は、該第一の
緩衝増幅器と、該第一の緩衝増幅器の出力の平均電圧の
ピーク電圧を検出する第二のピーク電圧検出回路と、該
第二のピーク検出回路の出力を2倍する第二の緩衝増幅
器とで構成することを特徴とする前置増幅器。
【0165】(付記4) 付記1記載の前置増幅器にお
いて、上記第一の振幅検出手段は、該前置増幅器の出力
電圧を反転する第一の緩衝増幅器と、該第一の緩衝増幅
器の出力のピーク電圧を検出する第一のピーク電圧検出
回路とで構成し、上記第二の振幅検出手段は、該第一の
緩衝増幅器の出力の平均電圧のピーク間電圧を検出する
ピーク間電圧検出回路とで構成することを特徴とする前
置増幅器。
【0166】(付記5) 付記1記載の前置増幅器にお
いて、上記第一の振幅検出手段は、上記フォト・ダイオ
ードの電流と等しい電流を電圧変換する電圧変換回路
と、該電圧変換回路の出力を反転する第一の緩衝増幅器
と、該第一の緩衝増幅器の出力のピーク電圧を検出する
ピーク電圧検出回路とで構成し、上記第二の振幅検出手
段は、上記トランス・インピーダンス型増幅器の出力の
平均電圧のピーク間電圧を検出するピーク間電圧検出回
路で構成することを特徴とする前置増幅器。
【0167】(付記6) 付記1記載の前置増幅器にお
いて、上記第一の振幅検出手段は、該前置増幅器の出力
を反転する第一の緩衝増幅器と、該第一の緩衝増幅器の
出力のピーク電圧を検出する第一のピーク電圧検出回路
とで構成し、上記第二の振幅検出手段は、上記トランス
・インピーダンス型増幅器の出力電圧と該第一のピーク
検出回路の出力電圧を加算する加算増幅器と、該加算増
幅器の出力のピーク電圧を検出する第二のピーク電圧検
出回路とで構成することを特徴とする前置増幅器。
【0168】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明により、入力
光信号に干渉光が重畳されていても該干渉光の影響を軽
減して該入力光信号から高い信号対雑音比で電気信号を
抽出することが可能な前置増幅器及び該前置増幅器を備
えて良好な符号誤り特性の下に該入力光信号を復調する
光受信装置を実現することができる。
【0169】即ち、第一の発明によれば、第一の振幅検
出手段手段は信号光に干渉光が重畳された光入力全体に
対応する振幅を検出し、第二の振幅検出手段は該干渉光
の重畳の有無に関係なく該前置増幅器の出力振幅のうち
該信号光に対応する振幅を検出する。
【0170】従って、信号光に干渉光が重畳されていな
い場合には、該第一の振幅検出手段と該第二の振幅検出
手段の出力は等しく、該電流源は駆動されない。
【0171】一方、該信号光に該干渉光が重畳されてい
る場合には、該第一の振幅検出手段は該信号光に該干渉
光が重畳されている光信号全体の振幅に対応する振幅を
検出し、該第二の振幅検出手段は該信号光だけに対応す
る振幅を検出するので、該第一の振幅検出手段と該第二
の振幅検出手段の検出した振幅の差は該干渉光の振幅に
対応する。
【0172】従って、該信号光に干渉光が重畳されてい
る場合には、該電流源に流れる電流は干渉光の振幅に対
応し、上記負帰還によってフォト・ダイオードの出力電
流のうち干渉光の振幅に対応する電流は該トランス・イ
ンピーダンス型増幅器には供給されなくなり、前置増幅
器の出力には干渉光は影響しなくなる。
【0173】これにより、信号光に干渉光が重畳されて
いても、前置増幅器の出力における信号対雑音比の劣化
は生じない。
【0174】又、第二の発明によれば、干渉光が重畳さ
れていても、第一の発明の前置増幅器の出力における信
号対雑音比の劣化がないので、該光受信装置の出力にお
ける符号誤り特性にも劣化がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の前置増幅器の第一の実施の形態。
【図2】 図1の構成の動作を説明する図(その1)。
【図3】 図1の構成の動作を説明する図(その2)。
【図4】 本発明の前置増幅器の第二の実施の形態。
【図5】 図4の構成の動作を説明する図(その1)。
【図6】 図4の構成の動作を説明する図(その2)。
【図7】 本発明の前置増幅器の第三の実施の形態。
【図8】 図7の構成の動作を説明する図(その1)。
【図9】 図7の構成の動作を説明する図(その2)。
【図10】 従来の前置増幅器の構成(その1)。
【図11】 光入力の波形。
【図12】 干渉光がない場合の図10の構成の出力波
形。
【図13】 干渉光がある場合の図10の構成の出力波
形。
【図14】 ダイオードの特性。
【図15】 従来の前置増幅器の構成(その2)。
【図16】 波長多重光通信システムの受信装置の構
成。
【図17】 単一波長光通信システムの受信装置の構
成。
【符号の説明】
1 フォト・ダイオード 2 反転増幅器 2a 反転増幅器 3 帰還抵抗 4 ダイオード 5 抵抗 6 直流遮断コンデンサ 7 帰還インピーダンス 7a 帰還インピーダンス 8 第一の緩衝増幅器 8a 第三の緩衝増幅器 9 直流遮断コンデンサ 10 整流ダイオード 10a 整流ダイオード 11 蓄積コンデンサ 11a 蓄積コンデンサ 12 第二の緩衝増幅器 13 差動増幅器 14 トランジスタ 15 抵抗 16 トランジスタ 16a トランジスタ 17 抵抗 17a 抵抗 18 抵抗 19 加算増幅器 101 波長分離装置 102 光受信装置 102−1 フォト・ダイオード 102−2 前置増幅器 102−3 電力増幅器 102−4 識別器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 10/04 H04B 9/00 Y 10/06 10/14 10/18 10/26 10/28 Fターム(参考) 2G065 AA12 AB09 AB16 BA09 BB02 BB27 BC03 BC05 BC09 CA01 CA12 CA21 DA13 5J069 AA01 AA41 AA46 AA56 CA41 FA17 HA02 HA08 HA19 HA25 HA29 HA32 HA44 KA00 KA02 KA03 KA09 KA26 KA27 KA31 KA51 MA13 SA13 TA01 TA02 TA06 5J090 AA01 AA41 AA46 AA56 CA41 FA17 HA02 HA08 HA19 HA25 HA29 HA32 HA44 KA00 KA02 KA03 KA09 KA26 KA27 KA31 KA51 MA13 MN02 NN11 SA13 TA01 TA02 TA06 5J092 AA01 AA41 AA46 AA56 CA41 FA17 GR09 HA02 HA08 HA19 HA25 HA29 HA32 HA44 KA00 KA02 KA03 KA09 KA26 KA27 KA31 KA51 MA13 SA13 TA01 TA02 TA06 5K002 BA15 CA02 CA08 CA13 DA02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光入力をフォト・ダイオードが電流変換
    した信号を増幅するトランス・インピーダンス型増幅器
    より成る前置増幅器において、 信号光に干渉光が重畳された光入力全体に対応する振幅
    を検出する第一の振幅検出手段と、 該信号光に該干渉光が重畳されていても、該トランス・
    インピーダンス型増幅器の出力振幅のうち該信号光に対
    応する振幅だけを検出する第二の振幅検出手段と、 該第一の振幅検出手段の出力と該第二の振幅検出手段出
    力との差によって駆動される電流源を備え、 該電流源の電流を該フォト・ダイオードに供給して負帰
    還ループを構成することを特徴とする前置増幅器。
  2. 【請求項2】 少なくとも、 フォト・ダイオードと、 該フォト・ダイオードの出力を増幅する前置増幅器と、 該前置増幅器の出力を電力増幅する電力増幅器とを備え
    る光受信装置において、 該前置増幅器として請求項1記載の前置増幅器を適用す
    ることを特徴とする光受信装置。
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