JP2002334873A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JP2002334873A
JP2002334873A JP2001140275A JP2001140275A JP2002334873A JP 2002334873 A JP2002334873 A JP 2002334873A JP 2001140275 A JP2001140275 A JP 2001140275A JP 2001140275 A JP2001140275 A JP 2001140275A JP 2002334873 A JP2002334873 A JP 2002334873A
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gas
film
dielectric constant
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Hideshi Miyajima
秀史 宮島
Miyoko Shimada
美代子 島田
Renpei Nakada
錬平 中田
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】劣化し難い絶縁膜を具備する半導体装置とその
製造方法を提供する。 【解決手段】半導体基板9の上に、これに接触させて第
1層低誘電率層間絶縁膜11aを設け、Cu配線10を
形成する。絶縁膜11aの上に第2層低誘電率層間絶縁
膜としての第2層ポリメチルシルセスキオキサン膜の液
状原料であるワニス11bを塗布する。ワニス11b
を、先ず約100℃、次に約200℃でそれぞれ約2分
間ずつ保持しつつ段階的に加熱して、ワニス11bを膜
11a上に固着させる。続けて、約9:1の混合比に設
定されたArガスおよびNF3ガスからなる混合ガスを
約10Torrに減圧した雰囲気下にワニス11bを配置し、
約400℃に加熱して保持しつつ、照射量が約1000μC/
cm2の電子線をワニス11bに向けて約30分間照射す
る。これにより、ダングリングボンドやSi−OH基が
殆ど無い、第2層ポリメチルシルセスキオキサン(MS
Q)膜11bを成膜する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置および
その製造方法、例えば、低誘電率層間絶縁膜を具備する
半導体装置と、その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の微細化および高速化に伴
い、配線構造は単層構造から多層化が進み、5層以上の
金属配線構造を有する半導体装置も開発および生産され
ている。ただし、微細化が進むにつれて、いわゆる配線
間寄生容量と配線抵抗による信号伝達遅延が問題となっ
ている。近年、多層化に伴い配線構造に起因する信号伝
達遅延が半導体装置の高速化に与える影響が増大してお
り、その回避策として様々な解決方法が取られている。
【0003】一般的に、信号伝達遅延は前述した配線間
寄生容量と配線抵抗との積で示すことができる。配線抵
抗の低減に対しては、従来のアルミニウム配線から抵抗
の低い銅配線への移行が検討されている。銅を従来と同
様にドライエッチングして配線形状に加工することは現
状の技術では極めて困難であるために、銅を用いる場合
には、埋め込み配線構造を採用する。
【0004】また、配線間の寄生容量を低減するため
に、従来の二酸化珪素(SiO2)を用いたCVD法に
よる絶縁膜に替わり、CVD法によるSiOF膜を用い
たり、スピンコート法による、いわゆるSOG(Spin o
n Glass)膜や、有機樹脂(ポリマー)膜を用いたりす
ることにより形成する低誘電率層間膜の適用が検討され
ている。一般的に、SiOF膜はその比誘電率を3.3程
度まで低減させることが可能であるとされる(従来用い
られているSiO2膜の比誘電率は3.9)が、それ以下に
下げることは、膜の安定性の面から実用は極めて困難と
される。それに対して低誘電率塗布膜は、比誘電率を2.
0程度まで下げることが可能とされているために、現在
盛んに検討が進められている。
【0005】以下、低誘電率絶縁膜の形成方法につい
て、その概略を具体例を挙げて説明する。ただし、その
図示は省略する。
【0006】処理室(真空容器)の内部に設置されてい
る加熱装置(ホットプレート)を兼ねた試料支持台の上
に、半導体基板を載置する。この半導体基板の表面上に
は、メチルポリシルセスキオキサン(MSQ)などの低
誘電率絶縁膜材料から形成されている第1層の低誘電率
層間絶縁膜としての下地絶縁膜が予め形成されている。
また、この下地絶縁膜には銅(Cu)を主成分とする埋
め込み配線が予め形成されている。
【0007】この下地絶縁膜の上に、同じく低誘電率絶
縁膜材料のメチルポリシルセスキオキサンをスピンコー
ト法により均一に塗布(コーティング)する。このメチ
ルポリシルセスキオキサンの塗布膜を、ホットプレート
を用いて先ず100℃で2分間、続けて200℃で2分
間ずつ焼成して下地絶縁膜の上に固定(固着)させる。
次に、処理室の内部を真空ポンプにより一旦真空状態に
した後、処理室の内部にArガスを主成分とするガスを
3(L/min)の流量で流し込み、固定されたメチルポリシ
ルセスキオキサンの塗布膜を、Arガスに晒す。この
際、処理室の内部の圧力は、圧力調整装置によって10To
rrの減圧雰囲気下に保持される。
【0008】この状態において、メチルポリシルセスキ
オキサンの塗布膜を、半導体基板および下地絶縁膜ご
と、ホットプレートを用いて400℃まで加熱し、その
状態を保持する。この加熱作業と併せて照射量が1000μ
C/cm2に設定された電子線をメチルポリシルセスキオキ
サンの塗布膜に向けて、所定の時間だけ照射することに
より、第2層の低誘電率層間絶縁膜としてのメチルポリ
シルセスキオキサン膜を焼成する。この第2層低誘電率
層間絶縁膜を焼成し終わった後、半導体基板を処理室の
外へ搬出する。
【0009】以上説明した方法により形成された、メチ
ルポリシルセスキオキサンからなる第2層低誘電率層間
絶縁膜は、加熱処理のみによって形成されたメチルポリ
シルセスキオキサン膜と比較して、その弾性率(ヤング
率)が2倍程度高く、同一種類の材料の中では特に高い
強度を有することが本発明の発明者達により明らかにさ
れた。これは、電子線照射により、膜中の分子間あるい
は分子内の結合が、電子の衝突により開裂する(切断さ
れる)とともに、再結合、縮合反応、あるいは重合反応
などが併行して進行し、単なる熱による焼成とは異な
り、膜中の分子間あるいは分子内に安定したネットワー
ク構造が構築されたためと考えられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、半導体基板
上に塗布された絶縁膜の材料を加熱しつつ、これに向け
て電子線を照射して絶縁膜を焼成する際に、電子線によ
って絶縁膜中の原子間あるいは原子内の結合が開裂した
ままの状態となり、再結合する相手が無い状態で残存す
る、いわゆるダングリングボンドが形成される。例え
ば、絶縁膜中に残留したSiダングリングボンドは活性
であり、絶縁膜を大気中に解放した後に大気中の水分と
反応し、以下に示す化学式(1)のような化学反応を起
こして、Si−OH基を形成し、大気中の水分を吸収し
易い、いわゆる吸湿サイトとなる。
【0011】
【化1】
【0012】また、Siダングリングボンドは、EB照
射を用いた焼成中においても、以下に示す化学式(2)
のような化学反応を起こして、Si−OH基を形成し、
吸湿サイトとなる。
【0013】
【化2】
【0014】このようにして絶縁膜中に形成されたSi
−OH基は、大気中の水分を吸収するために、形成され
た低誘電率絶縁膜を大気中に放置した場合、この低誘電
率絶縁膜の比誘電率が上昇するおそれがある。あるい
は、焼成工程後の熱処理において、大気中の水分を吸収
した絶縁膜が、その内部からガスを放出するおそれがあ
る。このように、絶縁膜中にSi−OH基が残存する
と、絶縁膜が劣化してその性能が低下し、ひいてはこの
ような絶縁膜を備える半導体装置の性能が低下する。こ
れにより、半導体装置の電気的作動性能を、適正な状態
に安定して保持し続けることが困難であった。
【0015】よって、本発明の目的は、劣化し難い絶縁
膜を具備する半導体装置、およびその製造方法を提供す
ることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板
の上に絶縁膜を設ける工程と、前記絶縁膜を、該絶縁膜
中に含まれている原子の結合を促進させるガスに暴露す
る工程と、前記絶縁膜を加熱しつつ、該絶縁膜に向けて
電子線を照射することにより、前記絶縁膜を焼成する工
程と、を含むことを特徴とするものである。
【0017】この半導体装置の製造方法においては、絶
縁膜を、この絶縁膜中に含まれている原子の結合を促進
させるガスに暴露する工程を含んでいる。これにより、
絶縁膜を形成する際に、その中に含まれている原子を殆
どむらなく結合させて、絶縁膜中のダングリングボンド
を低減できる。
【0018】また、本発明に係る半導体装置の製造方法
を実施するにあたり、その工程の一部を、以下に述べる
ような設定としても構わない。
【0019】前記絶縁膜を前記ガスに暴露する工程と、
前記絶縁膜を焼成する工程と、を同時に行う。
【0020】前記絶縁膜を前記ガスに暴露する工程によ
り、前記絶縁膜中に含まれているシリコンのダングリン
グボンドを非親水性の基で終端させる。
【0021】前記ガスは、水素ガス、ハロゲン系の元素
を含むガス、あるいはシラノールを含む有機Si系のガ
スのうちの少なくともいずれか1種類のガスを含んでい
る。
【0022】前記ガスは、予め励起状態に設定されてい
る。
【0023】前記絶縁膜を、低誘電率の絶縁膜を用いて
形成する。
【0024】前記低誘電率の絶縁膜は、シロキサン結合
を主骨格とする材料から構成されている。
【0025】前記シロキサン結合は、メチル基を有して
いる。
【0026】前記電子線を照射する際に、前記絶縁膜を
所定の減圧雰囲気下に配置する。
【0027】前記半導体基板の上に、該半導体基板に接
触させて絶縁膜を形成するとともに、この絶縁膜に銅を
主成分とする埋め込み配線を形成する。
【0028】本発明に係る半導体装置の製造方法を実施
するにあたり、その工程の一部を、以上述べたような各
種設定とすることにより、所望される絶縁膜の種類など
に応じて、より適正な形成材料や成膜環境などを設定で
きる。
【0029】また、前記課題を解決するために、本発明
に係る半導体装置は、半導体基板と、この半導体基板の
上に形成された絶縁膜とを具備した半導体装置であっ
て、前記絶縁膜は、該絶縁膜中に含まれているシリコン
のダングリングボンドが非親水性の基で終端されている
ことを特徴とするものである。
【0030】この半導体装置においては、絶縁膜中に含
まれているシリコンのダングリングボンドが非親水性の
基で終端されている。これにより、この半導体装置が備
える絶縁膜は大気中の水分を吸収し難い。
【0031】また、本発明に係る半導体装置を実施する
にあたり、その構成の一部を、以下に述べるような設定
としても構わない。
【0032】前記絶縁膜が、低誘電率の絶縁膜を用いて
形成されている。
【0033】前記低誘電率の絶縁膜は、シロキサン結合
を主骨格とする材料から構成されている。
【0034】前記シロキサン結合は、メチル基を有して
いる。
【0035】前記半導体基板の上には、銅を主成分とす
る埋め込み配線が形成された絶縁膜が、該半導体基板に
接触して焼成されている。
【0036】本発明に係る半導体装置を実施するにあた
り、その構成の一部を、以上述べたような設定とするこ
とにより、この半導体装置が具備する絶縁膜の種類など
に応じて、より適正な形成材料を設定したり、あるいは
半導体装置に形成される配線を絶縁膜によって適正な状
態に保持したりできる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
半導体装置の製造方法、およびこの製造方法によって製
造された半導体装置を、図1〜図4に基づいて説明す
る。
【0038】先ず、本実施形態の半導体装置の製造方
法、およびこの製造方法によって製造された半導体装置
4について説明するのに先立って、本製造方法を実施し
て半導体装置4を製造する際に用いる半導体製造装置1
を、図1を参照しつつ説明する。
【0039】半導体製造装置1は、図1に示すように、
半導体基板9に絶縁膜11を焼成する工程が実施される
処理室2を備えている。処理室2の上部には、半導体基
板9の上に設けられた絶縁膜11の形成材料に向けて、
図1中実線矢印で示すように、電子線(EB)を全面的
に照射可能な電子線照射装置3が複数台、本実施形態に
おいては4台設けられている。また、処理室2の内部に
は、4台の電子線照射装置3の下側に、半導体基板9が
載置される試料支持台5が設けられている。この試料支
持台5は、半導体基板9の上に設けられた絶縁膜11を
加熱できるように、加熱装置6を有するホットプレート
5として作られている。これら4台の電子線照射装置3
およびホットプレート5を用いることにより、半導体基
板9の上に設けられた絶縁膜11の形成材料に加熱処理
を施しつつ、絶縁膜11に向けて電子線を照射して、絶
縁膜11を焼成することができる。
【0040】また、処理室2の内部には、絶縁膜11を
焼成する際に、ガス導入バルブ7や図示しないガス供給
装置などを介して、所望のガスを導入することが可能と
なっている。それとともに、処理室2の内部は、絶縁膜
11を焼成する際に、真空排気口8を介して、所定の減
圧雰囲気に設定することが可能となっている。なお、図
示は省略するが、真空排気口8の下流側には、開閉弁、
圧力調節装置、および排気ポンプ(真空ポンプ)などが
設置されており、処理室2の内部を所定の圧力(真空状
態)に設定して保持することが可能となっている。
【0041】次に、前述した半導体製造装置1を用いた
本実施形態の半導体装置の製造方法、およびこの製造方
法によって製造された半導体装置4について説明する。
【0042】本実施形態の半導体装置の製造方法は、半
導体基板9の上に絶縁膜11を設ける工程と、この絶縁
膜11を、絶縁膜11中に含まれている原子の結合を促
進させるガスに暴露する工程と、絶縁膜11を加熱しつ
つ、絶縁膜11に向けて電子線を照射することにより、
絶縁膜11を焼成する工程と、を含むことを前提とし、
絶縁膜11をガスに暴露する工程と、絶縁膜11を焼成
する工程と、を併せて行うことを特徴とするものであ
る。
【0043】なお、本実施形態においては、半導体装置
4に形成される絶縁膜(層間絶縁膜)11は、図2に示
すように、半導体基板9の上に、これに接触して成膜さ
れる第1層絶縁膜(第1層間絶縁膜)11a、およびこ
の第1層絶縁膜11aの上に、これに接触して成膜され
る第2層絶縁膜(第2層間絶縁膜)11bの2層構造か
らなるものとする。これら第1層絶縁膜11aおよび第
2層絶縁膜11bは、いずれも後述する本発明に係る半
導体装置の製造方法により形成可能である。したがっ
て、本実施形態においては、第1層および第2層の両絶
縁膜11a,11bの、それぞれの形成工程の説明が重
複するのを避けるために、第1層絶縁膜11aは予め半
導体基板9の上に成膜されているものとし、この第1層
絶縁膜11aの上に第2層絶縁膜11bを形成する場合
について詳述し、第1層絶縁膜11aの形成工程につい
ては、その詳しい説明を省略する。
【0044】半導体製造装置1を用いて第2層絶縁膜1
1bを焼成するのに先立って、第1層絶縁膜11aの上
に第2層絶縁膜11bの形成材料を設ける。本実施形態
においては、塗布法の一種であるスピンコート法によっ
て、図示しないコーターなどを用いて、第1層絶縁膜1
1aの上に第2層絶縁膜11bの形成材料を略均一な膜
厚の薄膜形状となるように、むらなく塗布する。この第
2層絶縁膜11bの形成材料には、低誘電率の絶縁膜の
形成材料であるポリメチルシルセスキオキサン(MS
Q)を主成分として用いた。したがって、この第2層絶
縁膜11bは、第2層低誘電率絶縁膜(第2層低誘電率
層間絶縁膜)11bとして形成される。このポリメチル
シルセスキオキサン(MSQ)は、メチル基を有するシ
ロキサン結合を主骨格としている。さらに、本実施形態
においては、このポリメチルシルセスキオキサン(MS
Q)を主成分とする第2層絶縁膜11bの形成材料とし
ては、MSQの原料であるMSQの前駆体を有する液状
原料、すなわち、いわゆるワニスを使用した。
【0045】また、この第2層低誘電率絶縁膜11bと
同様に、第1層絶縁膜11aも、メチル基を有するシロ
キサン結合を主骨格とするポリメチルシルセスキオキサ
ン(MSQ)の前駆体を有する、液状原料であるワニス
から成膜されているものとする。すなわち、第1層絶縁
膜11aは、第1層低誘電率絶縁膜(第1層低誘電率層
間絶縁膜)11aとして形成されている。さらに、この
第1層低誘電率絶縁膜11aには、図2に示すように、
その第2層低誘電率絶縁膜11bと接触する側(表面
側)に、銅(Cu)を主成分とする埋め込み配線10な
ど、その他図示しない各種配線部などが予め形成されて
いるものとする。
【0046】第2層低誘電率絶縁膜11bの形成材料で
ある、前述したワニス11bが塗布(コーティング)さ
れた半導体基板9および第1層低誘電率絶縁膜11a
を、ワニス11bが上側を向くように姿勢を整えて、ホ
ットプレート5上に載置する。この後、ワニス11bの
温度が約100℃にされた状態で約2分間保持されるよ
うに、ワニス11bを半導体基板9および第1層低誘電
率絶縁膜11aごと、ホットプレート5を用いて加熱す
る。続けて、同様にワニス11bの温度が約200℃に
された状態で約2分間保持されるように、ワニス11b
を半導体基板9および第1層低誘電率絶縁膜11aご
と、ホットプレート5を用いて加熱する。このように、
ワニス11bに2回の段階的な加熱処理を施すことによ
って、ワニス11b中に含まれるMSQの前駆体の溶媒
などを揮発(蒸発)させて除去する。これにより、構成
成分の殆どを主成分のMSQから構成された状態となっ
ている第2層低誘電率絶縁膜11bのワニスを、第1層
低誘電率絶縁膜11aの上に固定化(固着)させる。
【0047】発明者達が行った実験によれば、前述した
2回の段階的な加熱処理において、ワニス11bの温度
を先ず約100℃、次に約200℃と段階的に約2分間
ずつ加熱して上昇させるのが、ワニス11b中の溶媒
等、ポリメチルシロキサン膜の主要成分であるMSQ以
外の成分を効率よく略完全に揮発させる(飛ばす)のに
好ましい(適している)温度設定であることが明らかに
されている。
【0048】前述した2回の段階的な加熱処理を経て、
第2層低誘電率絶縁膜11bのワニスを第1層低誘電率
絶縁膜11aの上に固定化させた後、ワニス11bに3
回目の加熱処理を施すとともに、ワニス11bに向けて
電子線を照射する。これに先立って、処理室2の内部
は、真空排気口8を介して真空ポンプによって一旦真空
に引かれる。その後、処理室2の内部には、ガス導入バ
ルブ7を介してガス供給装置によって、約3(L/min)の
勢いで、図示しないArガスおよびNF3ガスの混合ガ
スが導入される。この混合ガスは、ArガスとNF3
スとの混合比が、約9:1に設定されている。それとと
もに、処理室2の内部は、真空排気口8を介して圧力調
節装置および真空ポンプによって約10Torrに保持され
る。したがって、第1層低誘電率絶縁膜11aの上に固
定化された第2層低誘電率絶縁膜11bのワニスは、こ
れに3回目の加熱処理が施されるとともに、電子線が照
射される際に、混合比が約9:1に設定されたArガス
とNF3ガスとの混合ガスで満たされた、約10Torrの減
圧雰囲気下に配置された(晒された)状態となってい
る。
【0049】この所定の混合比に設定されたArガスお
よびNF3ガスからなる混合ガスは、ワニス11bが焼
成されて第2層低誘電率絶縁膜11bとして形成される
際に、ワニス11b中に含まれている原子の結合を促進
させる作用を有している。それとともに、この所定の混
合比に設定されたArガスおよびNF3ガスからなる混
合ガスは、ワニス11bが焼成されて第2層低誘電率絶
縁膜11bとして形成された後、所定の期間内におい
て、ワニス11b中に含まれている原子の結合を促進さ
せる作用を有している。
【0050】以上説明した状態において、ワニス11b
の温度が約400℃にされた状態で約30分間保持され
るように、ワニス11bを半導体基板9および第1層低
誘電率絶縁膜11aごと、ホットプレート5を用いて加
熱する。前述した2回の段階的な加熱処理が終了した
後、半導体基板9が載置されたホットプレート5はその
温度が、加熱装置(抵抗加熱ヒータ)6によって約40
0℃に保持されている。それとともに、ホットプレート
5は、半導体基板9およびワニス11bの温度を約60
秒後に約400℃に到達させて、その温度に保持できる
ように設定されている。これにより、半導体基板9、第
1層低誘電率絶縁膜11a、およびワニス11bは、そ
れらの温度が約400℃にされた状態で約30分間保持
される。
【0051】このようなワニス11bへの3回目の加熱
処理に併せて、ワニス11bに向けて電子線を照射す
る。電子線は、4台の電子線照射装置3によって、所定
の大きさの照射(加速)エネルギーが与えられて生成さ
れるとともに、その照射量(Dose量)を約1000μC/cm2
設定されて、図1中実線矢印で示すように、ワニス11
bに向けてその上方から全面的に、約30分間照射(暴
露)される。
【0052】以上説明したように、ワニス11bへの3
回の加熱処理のうち、それらの最終工程である3回目の
加熱処理においてのみ、ワニス11bに加熱処理を施し
つつ、ワニス11bに向けて電子線を照射する。これ
は、固定化されていない状態のワニス11bに電子線を
照射することにより、ワニス11b中に含まれる溶媒な
どの、ポリメチルシルセスキオキサン(MSQ)以外の
成分まで変質させて、所望外の特性を有する低誘電率層
間絶縁膜が形成されるのを未然に防ぐためである。すな
わち、ワニス11b中に含まれる溶媒などの不要な成分
が飛ばされて、固定化されたポリメチルシルセスキオキ
サン(MSQ)膜11bを、所望の特性を有する第2層
低誘電率絶縁膜(第2層低誘電率層間絶縁膜)11bと
して成膜するためである。
【0053】以上説明したワニス11bへの3回目の加
熱処理と電子線照射とを併せて行う工程を経ることによ
り、第2層低誘電率層間絶縁膜としての第2層ポリメチ
ルシルセスキオキサン(MSQ)膜11bは、第1層低
誘電率層間絶縁膜としての第1層ポリメチルシルセスキ
オキサン(MSQ)膜11aの上に焼成されて成膜され
る。このように、第1層MSQ膜11aの上に第2層M
SQ膜11bが成膜された後、これらを具備する半導体
装置4は、処理室2の外部に搬出されて、さらにエッチ
ング加工やCMPなどが施される。
【0054】従来の技術に係る低誘電率絶縁膜の焼成方
法は、ワニスに加熱処理を施しつつ、電子線を照射する
際に、ワニスをArガスのみを主成分とするガス中に配
置していたのに対して、本実施形態の第2層低誘電率絶
縁膜(第2層低誘電率層間絶縁膜)11bの焼成方法に
おいては、ワニス11bに加熱処理を施しつつ、電子線
を照射する際に、ワニス11bをArガスとNF3ガス
との混合ガス中に配置する点が大きく異なっている。
【0055】また、発明者達が行った実験によれば、ワ
ニス11bに3回目の加熱処理を施しつつ、ワニス11
bに電子線を照射する際に、ワニス11bの温度が約4
00℃の略一定温度となるように約30分間の加熱処理
を施すことにより、本製造方法によって形成される半導
体装置4は、実用上適正な動作性能を発揮できる良質な
第2層MSQ膜11bを具備できるものであることが明
らかにされている。
【0056】また、発明者達が行った実験によれば、ワ
ニス11bに3回目の加熱処理を施しつつ、ワニス11
bに電子線を照射する際に、ワニス11bに照射する電
子線の照射量を、約1000μC/cm2の略一定の値となるよ
うに設定して電子線照射を行うことにより、本製造方法
によって形成される半導体装置4は、実用上適正な動作
性能を発揮できる良質な第2層MSQ膜11bを具備で
きるものであることが明らかにされている。
【0057】さらに、発明者達が行った実験によれば、
ワニス11bに3回目の加熱処理を施しつつ、ワニス1
1bに電子線を照射する際に、ワニス11bを所定のガ
ス中において、所定の範囲内の減圧雰囲気下に配置する
ことにより、本製造方法によって形成される半導体装置
4は、実用上適正な動作性能を発揮できる良質な第2層
MSQ膜11bを具備できるものであることが明らかに
されている。とりわけ、混合比が約9:1に設定された
ArガスとNF3ガスとの混合ガスを主成分とする雰囲
気中において、約10Torrという略一定の減圧値に設定さ
れた雰囲気下にワニス11bを配置することにより、本
製造方法によって形成された半導体装置4は、実用上極
めて良好な動作性能を発揮できる極めて良質な第2層M
SQ膜11bを具備できるものであることが明らかにさ
れている。以下、ArガスとNF 3ガスとの混合ガス
が、形成中および形成後の第2層MSQ膜11bに与え
る作用および効果について詳しく説明する。
【0058】前述した本発明の一実施形態に係る半導体
装置の製造方法により製造された半導体装置4の第2層
低誘電率絶縁膜(第2層低誘電率層間絶縁膜)11bの
表面および内部などを、図示しない電子顕微鏡などを用
いて観察したところ、分子間の安定した結合(ネットワ
ーク)構造が構築(形成)されていた。これは、第2層
低誘電率絶縁膜11bを焼成する際に、加熱処理と電子
線照射とを併せて行うことにより、第2層低誘電率絶縁
膜11b中に含まれている分子の、加熱による各分子
内、あるいは各分子間における縮合反応または重合反
応、および電子の衝突による各分子内、あるいは各分子
間の結合の切断(開裂)が併せて行われたためであると
考えられる。
【0059】また、第2層低誘電率絶縁膜11bの表面
および内部などには、第2層低誘電率絶縁膜11b中に
含まれている図示しない各原子が、それらの間の結合が
切断(開裂)されて、再結合する相手の原子が無い(結
合にあずからない)状態のまま残存している結合手、い
わゆるダングリングボンドが殆ど見られなかった。それ
とともに、このダングリングボンドに基づいた、Si−
OH基などの大気中の水分を吸収し易い、いわゆる吸湿
サイトも殆ど見られなかった。これは、次に説明する現
象に基づくものと考えられる。
【0060】第2層低誘電率絶縁膜11bを焼成する際
に、そのワニス11が配置されて(晒されて)いる気相
(雰囲気)を構成している前記混合ガスが、加熱処理お
よび電子線照射によってガスの外部から与えられるエネ
ルギーで解離されて、所定の複数種類の成分に分解され
る。例えば前記混合ガスの一成分であるNF3ガスが、
外部エネルギーにより所定の複数種類の成分、すなわち
複数種類のフラグメントに分解される。これら各フラグ
メントのうちの一つであるFが、以下に示す2つの化学
式(3)および(4)で表されるように、第2層低誘電
率絶縁膜11bの表面および内部などに形成されたダン
グリングボンドや、あるいはこれらのダングリングボン
ドに基づくSi−OH基と、それぞれ化学反応を起こ
す。これにより、第2層低誘電率絶縁膜11b中のダン
グリングボンドやSi−OH基は、それらの殆どが消滅
する。
【0061】
【化3】
【0062】
【化4】
【0063】以上の2つの化学式(3)および(4)に
表されるような化学反応は、第2層低誘電率絶縁膜11
bを焼成する際に、前述したArガスとNF3ガスとの
混合ガス以外にも、Fをはじめとするハロゲン元素が添
加された(含まれている)ガスを用いることにより、こ
れに加熱処理および電子線照射を施すことによって、同
様に起すことができる。すなわち、第2層低誘電率絶縁
膜11bを焼成する際に、そのワニス11bをハロゲン
元素が添加された(含まれている)ガス中に配置した状
態で、ワニス11bに加熱処理および電子線照射を施す
ことによって、第2層低誘電率絶縁膜11bの表面およ
び内部などに形成されたダングリングボンドを、反応性
の低いハロゲン元素で終端(ターミネイト)させること
ができる。あるいは、同様の作業によって、第2層低誘
電率絶縁膜11bの表面および内部などに形成されたダ
ングリングボンドに基づくSi−OH基のOH基を、反
応性の低いハロゲン元素に置換できる。これにより、形
成された第2層低誘電率絶縁膜11bは、大気中に配置
されても大気中の水分を吸収し難いので、その比誘電率
が上昇したり、あるいはその内部からガスを放出したり
するおそれは殆どない。以下、具体的なデータを示して
説明する。
【0064】図3は、従来技術に係る半導体装置の製造
方法によって形成された図示しないポリメチルシルセス
キオキサン(MSQ)膜(低誘電率膜)、および前述し
た本発明の実施例に係る半導体装置の製造方法によって
形成された同じく図示しないポリメチルシルセスキオキ
サン(MSQ)膜(低誘電率膜)の、それぞれの形成後
の比誘電率の変化の時間依存性をグラフで示したもので
ある。
【0065】この場合、本発明の半導体装置の製造方法
によってポリメチルシルセスキオキサン膜を焼成する際
に、その図示しないワニスをハロゲンガスであるF2
ス中に配置した。従来技術の半導体装置の製造方法によ
って形成されたポリメチルシルセスキオキサン膜は、図
3中黒丸および実線からなるグラフに示されるように、
形成後に大気中に放置されると、時間(日数)が経つに
つれて、その比誘電率が単調に増加していき、その性質
が不安定である(劣化し易い)ことが分かる。これに対
して、本発明の実施例による半導体装置の製造方法によ
って形成されたポリメチルシルセスキオキサン膜は、図
3中白抜き四角および破線からなるグラフに示されるよ
うに、形成後に大気中に放置され、時間(日数)が経っ
ても、その比誘電率は殆ど変化せず、極めて安定した性
質を有していることが分かる。
【0066】また、図4は、それら従来技術の半導体装
置の製造方法によって形成されたポリメチルシルセスキ
オキサン膜、および本発明の実施例の半導体装置の製造
方法によって形成されたポリメチルシルセスキオキサン
膜の、それぞれの形成後の吸湿量の変化の時間依存性を
グラフで示したものである。具体的に説明すると、従来
技術の半導体装置の製造方法によって形成されたポリメ
チルシルセスキオキサン膜、および本発明の半導体装置
の製造方法によって形成されたポリメチルシルセスキオ
キサン膜を、まず、それぞれ形成直後において脱ガス分
析する。この際、それら2枚の膜が配置されている雰囲
気の温度を、室温から約450程度まで上昇させて、そ
の間に各膜から放出された水分の量の積分値(総量)を
それぞれ計測する。それとともに、これらの形成直後の
2枚の膜から放出された、それぞれの水分の量の積分値
を1とする。以後、それら2枚の膜に対して、それらが
形成された後、所定の日数ごとに前記と同様の脱ガス分
析を複数回行う。そして、各回ごとに、各膜から放出さ
れたそれぞれの水分の量の積分値と、形成直後の各膜か
ら放出されたそれぞれの水分の量の積分値との比をと
る。すなわち、2枚の膜のそれぞれに対して脱ガス分析
を行うごとに、形成されて所定の日数を経た後の各膜の
吸湿量が、前述したように1に設定された形成直後の各
膜の吸湿量に対して、それぞれ何倍になっているかを計
算する。そして、2枚の膜のそれぞれに対して、形成直
後および各回ごとの計算結果をプロットして、グラフに
示したものが、図4である。
【0067】従来技術の半導体装置の製造方法によって
形成されたポリメチルシルセスキオキサン膜は、図4中
黒丸および実線からなるグラフに示されるように、形成
後に大気中に放置されると、時間(日数)が経つにつれ
て、その吸湿量が増加していき、その性質が不安定であ
る(劣化し易い)ことが分かる。これに対して、本発明
の実施例の半導体装置の製造方法によって形成されたポ
リメチルシルセスキオキサン膜は、図4中白抜き四角お
よび破線からなるグラフに示されるように、形成後に大
気中に放置され、時間(日数)が経っても、その吸湿量
は増加せず、極めて安定した性質を有していることが分
かる。
【0068】このように、本発明の実施例に係る半導体
装置の製造方法によれば、この製造方法によって形成さ
れた絶縁膜であるポリメチルシルセスキオキサン膜(低
誘電率絶縁膜)は劣化し難く、その比誘電率などの電気
的性能を、安定した良好な状態に保持し易い。
【0069】以上説明したように、本発明の実施例に係
る半導体装置の製造方法によって形成された第2層低誘
電率絶縁膜11bは劣化し難いので、その性能が低下し
難い。また、これは、第1層低誘電率絶縁膜(第1層低
誘電率層間絶縁膜)11aについても同様である。すな
わち、この製造方法によって形成された第1層低誘電率
絶縁膜11aおよび第2層低誘電率絶縁膜11bの2層
の低誘電率絶縁膜11a,11bから構成される、半導
体装置4の低誘電率層間絶縁膜11は劣化し難いので、
その性能が低下し難い。また、このような劣化し難い低
誘電率層間絶縁膜11を具備している半導体装置4に形
成されているCu配線10などの各種電子回路なども、
劣化し難い低誘電率層間絶縁膜11によって保護される
ので、その電気的性能が低下し難い。ひいては、このよ
うに劣化し難い低誘電率層間絶縁膜11を具備する半導
体装置4の性能も低下し難い。したがって、この製造方
法よって製造された半導体装置4の電気的作動性能を殆
ど低下させることなく、その適正な作動状態を安定して
容易に維持(保持)させ続けることができる。
【0070】また、前述した混合比が約9:1に設定さ
れたArガスとNF3ガスとの混合ガスの代わりに、水
素ガスを用いた場合には、以下に示す2つの化学式
(5)および(6)に表されるような化学反応を、それ
ぞれ起こさせることができる。
【0071】
【化5】
【0072】
【化6】
【0073】特に、化学式(6)に示されている化学反
応は脱水反応であり、従来技術によって形成された低誘
電率絶縁膜に特有の、大気中の水分を吸収し易いという
欠点とは正反対の反応である。
【0074】同様に、前述した混合比が約9:1に設定
されたArガスとNF3ガスとの混合ガスの代わりに、
シラノール(Si−OH基)を含む有機Si系ガスを用
いた場合には、以下に示す3つの化学式(7)〜(9)
に表されるような化学反応を、それぞれ起こさせること
ができる。
【0075】
【化7】
【0076】
【化8】
【0077】
【化9】
【0078】この場合も、特に、化学式(8)および
(9)に示されている化学反応は脱水反応であり、従来
技術によって形成された低誘電率絶縁膜に特有の、大気
中の水分を吸収し易いという欠点とは正反対の反応であ
る。
【0079】このように、本発明の実施例に係る半導体
装置の製造方法においては、形成される絶縁膜(低誘電
率層間絶縁膜)11中にダングリングボンドやSi−O
H基が含まれるのを抑制するために、絶縁膜11を焼成
する際に、そのワニスを、焼成中あるいは焼成後の絶縁
膜11中に含まれている原子の結合を促進させるガスに
晒す。この際、そのガスは所定の減圧雰囲気に設定され
る。具体的には、絶縁膜11を焼成する際に、そのワニ
スに以下に述べるような処理を施す。
【0080】すなわち、絶縁膜(低誘電率層間絶縁膜)
11のワニスに加熱処理および電子線照射を施して絶縁
膜11を焼成する際に、そのワニスを、水素ガス、ハロ
ゲンガスを含むガス、あるいはシラノールを含む有機S
i系ガスのうち、少なくともいずれか1種類のガスを含
むとともに、所定の減圧状態に設定された雰囲気下に暴
露する(晒す)。
【0081】このような処理を、絶縁膜11を焼成する
際に、そのワニスに施すことにより、ダングリングボン
ドなどの欠陥や、このダングリングボンドに基づくSi
−OH基に代表されるいわゆる吸湿サイトが絶縁膜11
中に形成されるのを抑制できる。
【0082】以上説明したように、本発明の実施例に係
る半導体装置の製造方法によれば、その絶縁膜の形成過
程において、以上示した各化学式(3)〜(9)に表さ
れるような化学反応を起こすことができる。これによ
り、絶縁膜11中に残存するダングリングボンドや、あ
るいはこのダングリングボンドに基づいて形成されるS
i−OH基を殆ど無くすことができる。したがって、形
成された後に大気中の水分を吸収して比誘電率が上昇し
たり、あるいは焼成工程後の熱処理において、吸収した
大気中の水分をガスとして放出するような絶縁膜を形成
するおそれは殆ど無い。すなわち、本発明の実施例に係
る半導体装置の製造方法によれば、絶縁性能を適正(良
好)な状態に安定して維持(保持)できる劣化し難い絶
縁膜を容易に形成できる。
【0083】また、本発明の発明者達が行った実験によ
れば、前述したように、絶縁膜(低誘電率層間絶縁膜)
11のワニスに加熱処理および電子線照射を施して絶縁
膜11を焼成する際に、そのワニスを水素ガス、ハロゲ
ンガスを含むガス、あるいはシラノールを含む有機Si
系ガスのうち、少なくともいずれか1種類のガスを含む
とともに、所定の減圧状態に設定された雰囲気下に暴露
する(晒す)方法以外の方法でも、劣化し難く、絶縁性
能を安定した良好な状態に容易に維持できる絶縁膜を形
成できることが明らかにされている。例えば、絶縁膜1
1のワニスに加熱処理および電子線照射を施した後、焼
成された絶縁膜11を、水素ガス、ハロゲンガスを含む
ガス、あるいはシラノールを含む有機Si系ガスのう
ち、少なくともいずれか1種類のガスを含む雰囲気下に
暴露しても、前述した方法と同様の効果を得ることがで
きることが明らかにされている。この際、焼成された絶
縁膜11を、大気に暴露(解放)することなく、連続し
て水素ガス、ハロゲンガスを含むガス、あるいはシラノ
ールを含む有機Si系ガスのうち、少なくともいずれか
1種類のガスを含む雰囲気下に暴露しても、あるいは一
旦大気に暴露(解放)した後、さらに連続して前記雰囲
気下に暴露しても、いずれの方法でも前述した方法と同
様の効果を得ることができることが明らかにされてい
る。また、前述した方法も含めて、これら2通りの方法
を実施するに当たり、水素ガス、ハロゲンガスを含むガ
ス、あるいはシラノールを含む有機Si系ガスのうち、
少なくともいずれか1種類のガスが、予め励起された状
態にあっても、前述した方法と同様の効果を得ることが
できることが明らかにされている。
【0084】これらを簡潔にまとめると、絶縁膜11を
焼成する際の工程は、以下のような様々な形態に設定す
ることができる。
【0085】(1)絶縁膜(低誘電率層間絶縁膜)11
のワニスに加熱処理および電子線照射を施して絶縁膜1
1を焼成する際に、そのワニスを、水素ガス、ハロゲン
ガスを含むガス、あるいはシラノールを含む有機Si系
ガスのうち、少なくともいずれか1種類のガスを含むと
ともに、所定の減圧状態に設定された雰囲気下に暴露す
る(晒す)。
【0086】(2)絶縁膜(低誘電率層間絶縁膜)11
のワニスに加熱処理および電子線照射を施して絶縁膜1
1を焼成する際に、そのワニスを、水素ガス、ハロゲン
ガスを含むガス、あるいはシラノールを含む有機Si系
ガスのうち、少なくともいずれか1種類のガスを含むと
ともに、その含まれているガスのうちの少なくとも1種
類のガスが予め励起された状態に設定されており、かつ
所定の減圧状態に設定された雰囲気下に暴露する(晒
す)。
【0087】(3)絶縁膜(低誘電率層間絶縁膜)11
のワニスに加熱処理および電子線照射を施して絶縁膜1
1を焼成した後に、この形成された絶縁膜11を大気に
暴露(解放)することなく、連続して水素ガス、ハロゲ
ンガスを含むガス、あるいはシラノールを含む有機Si
系ガスのうち、少なくともいずれか1種類のガスを含む
雰囲気下に暴露する(晒す)。
【0088】(4)絶縁膜(低誘電率層間絶縁膜)11
のワニスに加熱処理および電子線照射を施して絶縁膜1
1を焼成した後に、この形成された絶縁膜11を大気に
暴露(解放)することなく、連続して水素ガス、ハロゲ
ンガスを含むガス、あるいはシラノールを含む有機Si
系ガスのうち、少なくともいずれか1種類のガスを含む
とともに、その含まれているガスのうちの少なくとも1
種類のガスが予め励起された状態に設定されている雰囲
気下に暴露する(晒す)。
【0089】(5)絶縁膜(低誘電率層間絶縁膜)11
のワニスに加熱処理および電子線照射を施して絶縁膜1
1を焼成した後に、この形成された絶縁膜11を一旦大
気に暴露(解放)した後、さらに連続して水素ガス、ハ
ロゲンガスを含むガス、あるいはシラノールを含む有機
Si系ガスのうち、少なくともいずれか1種類のガスを
含む雰囲気下に暴露する(晒す)。
【0090】(6)絶縁膜(低誘電率層間絶縁膜)11
のワニスに加熱処理および電子線照射を施して絶縁膜1
1を焼成した後に、この形成された絶縁膜11を一旦大
気に暴露(解放)した後、さらに連続して水素ガス、ハ
ロゲンガスを含むガス、あるいはシラノールを含む有機
Si系ガスのうち、少なくともいずれか1種類のガスを
含むとともに、その含まれているガスのうちの少なくと
も1種類のガスが予め励起された状態に設定されている
雰囲気下に暴露する(晒す)。
【0091】このように、本発明の実施例に係る半導体
装置の製造方法においては、絶縁膜11を焼成する際の
工程を、以上説明したような様々な形態に設定すること
ができる。
【0092】なお、本発明に係る半導体装置の製造方
法、およびこの製造方法によって製造された半導体装置
4は、前述した一実施形態には制約されない。本発明の
主旨を逸脱しない範囲において、本発明に係る半導体装
置の製造方法が有する各工程を、種々様々な状態に設定
できる。
【0093】例えば、本発明に係る半導体装置の製造方
法の一例として、前述した2層構造の第1層低誘電率層
間絶縁膜11aおよび第2層低誘電率層間絶縁膜11b
からなる低誘電率絶縁膜11を形成する場合のみなら
ず、1層のみからなる絶縁膜や、あるいは3層以上の多
層構造からなる絶縁膜を形成する場合においても、前記
2層構造の低誘電率絶縁膜11を形成する場合と同様の
効果を得ることができる。また、低誘電率絶縁膜11
は、前述したポリメチルシルセスキオキサン(MSQ)
膜以外でも構わない。例えば、ハイドロジェンシルセス
キオキサン(HSQ)膜をはじめとして、低誘電率絶縁
膜になり得るその他のシロキサン薄膜に加熱処理および
電子線照射を施した場合においても、同様の効果を得る
ことができた。
【0094】また、半導体基板9の上に絶縁膜を設ける
方法は、前述した塗布法でなくとも構わない。絶縁膜を
形成する材料に応じて、成膜される膜の品質を良好な状
態に維持できる方法であれば、前述した塗布法以外でも
構わない。例えばCVD法を採用することにより、より
良質の絶縁膜を形成することもできる。
【0095】また、電子線照射装置3として、本実施形
態では、4台の電子線照射装置3を利用したが、ワニス
にむらなく電子線を照射できるものであれば、これに限
定されるものではない。電子線の生成方法やその照射装
置3の台数などに拘らず、本実施形態と同様の効果が得
られることが確認されている。ワニスを加熱する装置と
して、本実施形態では、抵抗加熱ヒータ6を有するホッ
トプレート5を使用したが、ワニス全体をむらなく加熱
できるものであれば、これに限定されるものではない。
例えば、ランプヒータを用いても同様の効果を得ること
ができた。
【0096】また、第2層低誘電率層間絶縁膜11bを
形成する際に、段階的に温度を上げて溶媒を揮発させる
代わりに、ワニス11bを所定の減圧雰囲気下に配置し
て溶媒を揮発させることにより、ワニス11bを基板9
に固着させても構わない。
【0097】さらに、前述したワニス11bの加熱温度
および時間、電子線の加速エネルギーおよび照射量、な
らびに雰囲気の減圧値など諸々の各設定値は、半導体装
置4の性能を、所望する水準に到達させることができる
ものであれば、製造環境に応じて、種々様々な組み合わ
せに設定して構わない。
【0098】本発明の実施例に係る半導体装置の製造方
法によれば、絶縁膜を形成する際に、その中に含まれて
いる原子を殆どむらなく結合させて、絶縁膜中のダング
リングボンドを低減できる。これにより、形成される絶
縁膜が大気中の水分を吸収し難くなるので、この絶縁膜
を劣化し難くできる。したがって、このように形成され
た絶縁膜を備える半導体装置の電気的作動性能を低下し
難くして、その適正な作動状態を安定して容易に維持
(保持)させ続けることができる。
【0099】また、本発明の実施例に係る半導体装置の
製造方法を実施するにあたり、所望される絶縁膜の種類
などに応じて、より適正な形成材料や成膜環境などを設
定できる。これにより、所望される絶縁膜の種類などに
拘らず、劣化し難い絶縁膜を容易に形成できる。したが
って、絶縁膜や、ひいてはこのように形成された絶縁膜
を備える半導体装置の電気的作動性能をより低下し難く
して、その適正な作動状態をより安定して、かつ、より
容易に維持(保持)させ続けることができる。
【0100】また、本発明の実施例に係る半導体装置に
よれば、これが備える絶縁膜は大気中の水分を吸収し難
い。したがって、当該絶縁膜は劣化し難いので、この絶
縁膜を備える半導体装置はその電気的作動性能が低下し
難く、その適正な作動状態を安定して容易に維持(保
持)し続けることができる。
【0101】また、本発明の実施例に係る半導体装置を
実施するにあたり、この半導体装置が具備する絶縁膜の
種類などに応じて、より適正な形成材料を設定したり、
あるいは半導体装置に形成される配線を絶縁膜によって
適正な状態に保持したりできる。これにより、この半導
体装置は、これが具備する絶縁膜がより劣化し難いとと
もに、これが具備する配線も劣化し難い。したがって、
この半導体装置は、これが具備する絶縁膜はもちろんの
こと、この絶縁膜を備える半導体装置はその電気的作動
性能がより低下し難い。すなわち、前記半導体装置は、
その適正な作動状態をより安定して、かつ、より容易に
維持(保持)し続けることができる。
【0102】
【発明の効果】本発明の半導体装置の製造方法によれ
ば、絶縁膜を形成する際に、その中に含まれている原子
を殆どむらなく結合させて、絶縁膜中のダングリングボ
ンドを低減できる。これにより、大気中の水分を吸収し
難く、劣化し難い絶縁膜を形成できるまた、本発明の半
導体装置の製造方法を実施するにあたり、絶縁膜の形成
材料や成膜環境などを、所望される絶縁膜の種類などに
応じてより適正な状態に設定できる。これにより、所望
される絶縁膜の種類などに拘らず、より劣化し難い絶縁
膜を容易に形成できる。
【0103】また、本発明の半導体装置によれば、これ
が具備する絶縁膜はその中に含まれている原子が殆どむ
らなく結合しており、ダングリングボンドが殆ど存在し
ない。したがって、当該絶縁膜は大気中の水分を吸収し
難く、劣化し難いので、この絶縁膜を具備している半導
体装置は、その性能を適正な状態に安定して保持でき
る。
【0104】また、本発明の半導体装置を実施するにあ
たり、この半導体装置が具備する絶縁膜の形成材料など
を、所望される絶縁膜の種類などに応じてより適正なも
のに設定したり、あるいはこの半導体装置が具備する配
線を適正な状態に保持できる絶縁膜を形成したりでき
る。したがって、当該絶縁膜を具備している半導体装置
は、その性能を適正な状態により安定して、かつ容易に
保持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方
法を実施する際に使用する半導体製造装置の概略を示す
図。
【図2】本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方
法により製造された半導体装置を示す断面図。
【図3】本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方
法により製造された半導体装置、および従来の技術に係
る半導体装置の製造方法により製造された半導体装置
の、それぞれの比誘電率の変化の時間依存性を示すグラ
フ。
【図4】本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方
法により製造された半導体装置、および従来の技術に係
る半導体装置の製造方法により製造された半導体装置
の、それぞれの吸湿量の変化の時間依存性を示すグラ
フ。
【符号の説明】
4…半導体装置 9…半導体基板 10…Cu配線(埋め込み配線) 11…ポリメチルシルセスキオキサン膜(MSQ膜、低
誘電率層間絶縁膜) 11a…第1層ポリメチルシルセスキオキサン膜(第1
層MSQ膜、第1層低誘電率層間絶縁膜) 11b…第2層ポリメチルシルセスキオキサン膜(第2
層MSQ膜、第2層低誘電率層間絶縁膜、ワニス)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中田 錬平 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 Fターム(参考) 5F033 HH11 QQ48 QQ54 QQ74 QQ82 QQ84 QQ85 RR01 RR21 SS22 TT03 WW10 XX00 XX01 XX24 5F058 AC03 AD01 AF04 AG01 AG10

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板の上に絶縁膜を設ける工程と、 前記絶縁膜を、該絶縁膜中に含まれている原子の結合を
    促進させるガスに暴露する工程と、 前記絶縁膜を加熱しつつ、該絶縁膜に向けて電子線を照
    射することにより、前記絶縁膜を焼成する工程と、 を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】前記絶縁膜を前記ガスに暴露する工程と、 前記絶縁膜を焼成する工程と、 を同時に行うことを特徴とする請求項1に記載の半導体
    装置の製造方法。
  3. 【請求項3】前記絶縁膜を前記ガスに暴露する工程によ
    り、前記絶縁膜中に含まれているシリコンのダングリン
    グボンドを非親水性の基で終端させることを特徴とする
    請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】前記ガスは、水素ガス、ハロゲン系の元素
    を含むガス、あるいはシラノールを含む有機Si系のガ
    スのうちの少なくともいずれか1種類のガスを含んでい
    ることを特徴とする請求項1または3に記載の半導体装
    置の製造方法。
  5. 【請求項5】前記ガスは、予め励起状態に設定されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造
    方法。
  6. 【請求項6】前記絶縁膜を、低誘電率の絶縁膜を用いて
    形成することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置
    の製造方法。
  7. 【請求項7】前記低誘電率の絶縁膜は、シロキサン結合
    を主骨格とする材料から構成されていることを特徴とす
    る請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】前記シロキサン結合は、メチル基を有して
    いることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製
    造方法。
  9. 【請求項9】前記電子線を照射する際に、前記絶縁膜を
    所定の減圧雰囲気下に配置することを特徴とする請求項
    1に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】前記半導体基板の上に、該半導体基板に
    接触させて絶縁膜を形成するとともに、この絶縁膜に銅
    を主成分とする埋め込み配線を形成することを特徴とす
    る請求項1〜9のうちのいずれか1項に記載の半導体装
    置の製造方法。
  11. 【請求項11】半導体基板と、この半導体基板の上に形
    成された絶縁膜とを具備した半導体装置であって、 前記絶縁膜は、該絶縁膜中に含まれているシリコンのダ
    ングリングボンドが非親水性の基で終端されていること
    を特徴とする半導体装置。
  12. 【請求項12】前記絶縁膜が、低誘電率の絶縁膜を用い
    て形成されていることを特徴とする請求項11に記載の
    半導体装置。
  13. 【請求項13】前記低誘電率の絶縁膜は、シロキサン結
    合を主骨格とする材料から構成されていることを特徴と
    する請求項12に記載の半導体装置。
  14. 【請求項14】前記シロキサン結合は、メチル基を有し
    ていることを特徴とする請求項13に記載の半導体装
    置。
  15. 【請求項15】前記半導体基板の上には、銅を主成分と
    する埋め込み配線が形成された絶縁膜が、該半導体基板
    に接触して焼成されていることを特徴とする請求項11
    〜14のうちのいずれか1項に記載の半導体装置。
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