JP2002334254A - 電子クーポン利用システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 メーカー、実店舗、ＷＷＷ上の仮想店舗の各
々に役割分担を設定することで、それぞれのシステムの
維持・運営コストと労力負担を軽減し、かつ顧客に密着
した戦略的なシステムの運営を行う。 【解決手段】 電子クーポン発行施設１は、電子クーポ
ン情報の送信により電子クーポンを発行し、発行後の使
用実績の管理を行う。サイバー店舗２は、電子クーポン
で利用可能な商品の情報をＷＷＷ上に展示すると共に、
顧客からの電子クーポンの注文を受け付ける。カード用
端末を備えた施設３は、顧客の注文内容を送信すると共
に、この送信後に送られてくる電子クーポン情報を電子
クーポンとなるＩＣカードへ書き込むことで電子クーポ
ンの発行を完了させる。リアル店舗４は、電子クーポン
を使用した商品代金の清算と、使用済の電子クーポンの
消し込みを行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電子クーポン利用
システムに関し、特に、通信ネットワーク上での電子ク
ーポンの発行、電子クーポンの購入、購入可能商品の展
示、実店舗での使用までを含む包括的な電子クーポン利
用システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、消費者（以下、「顧客」と呼称す
る）が、実店舗にて商品の購入や一定のサービスを受け
る場合には、その代金の支払い（清算）時に予め入手し
ていたクーポン券を引渡して、所定の割引（値引き）等
を受けるサービスシステムが実用されていた。このサー
ビスシステムは、全ての顧客を対象として、商品の購入
代金が決済される時点で割り引く通常の割引サービスに
比べて、クーポン券を媒介として顧客の固定化が図れる
戦略的に有効な仕組みとして多用されている。

【０００３】この時に使用される従来のクーポン券は、
紙を印刷媒体としており、顧客がこの従来のクーポン券
を入手するための方法には、例えば、新聞や雑誌等のメ
ディアに印刷されている広告を切り抜く方法、または新
聞や雑誌等に折り込まれている折り込み広告を切り抜く
方法、さらにはＷＷＷ（World Wide Web）上の該当ペー
ジを自宅の端末（パソコン）を使用して印刷する方法等
や、商品購入時に顧客の次回来店を期待して引き渡され
るクーポン券を受け取る方法等が有った。

【０００４】顧客は、レジ（清算窓口）での商品やサー
ビスの清算時に、予め入手したクーポン券を、提出する
ことにより、割引（値引き）等の所定のサービス等を受
けることができる。

【０００５】また、最近では、上記クーポン券と同様の
機能を持つものとして、電子クーポン、即ち、ＩＣカー
ド等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され
たクーポンも利用されている。

【０００６】電子クーポンに関する公知例としては、ま
ず、特開平１１−１６０５３号公報の「電子クーポンの
利用方法及びシステム」では、通信ネットワーク上での
１施設を介して消費者が購入する商品・サービスを決定
した際に、上記施設において、この商品・サービスに対
して適用可能なクーポンが存在するか否かを自動的に検
索する技術が開示されている。

【０００７】また、特開２０００−２０８２３号公報の
「商品販売データ処理システム」には、従来のクーポン
を電子クーポンに代え、通信ネットワークを介して電子
クーポンを発行及び利用する技術が開示されている。

【０００８】さらに、特開平１１−１７５８５１号公報
の「電子クーポン発行・引換システム」には、クーポン
の発行実績情報、引換実績情報を管理するメーカー側の
管理サーバと、メーカー側が供給するクーポンに基づい
て電子クーポンを発行する第１の店舗と、クーポン情報
や商品情報を表示する顧客の端末と、顧客による電子ク
ーポンの使用に際して上記管理サーバでの発行実績情報
を参照して検索された適用可能なクーポン情報を基に割
引サービスを実施する第２の店舗とを、互いに通信回線
で結ぶ技術が開示されている。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のクー
ポンシステムで、新聞や雑誌等のメディアを利用してク
ーポン券を配付するものについては、クーポン券の発行
側としてもコスト高になり、時期的にも所望するセール
ス期間のタイミングに対して時間的遅れが生じる可能性
があった。また、顧客側としても、広告内のクーポンを
見逃さず、忘れず、さらには汚れや破損も無く対象商品
毎に自分で綺麗に切り抜き、管理して、店頭まで持参す
る必要があり、その労力が負担となっていた。

【００１０】従って、本発明の課題は、安い発行コスト
で、かつ適切なタイミングで、さらには顧客の労力負担
を少なくして利用することができるクーポンシステムを
提供することにあるが、この時に考慮すべきことは、従
来のクーポンシステムが有していた効果、即ち、顧客の
固定化（即ち、囲い込み）効果については消失させずに
残しておくことである。

【００１１】また、本発明の他の課題は、クーポンの使
用時期を割引率に反映させたり、同じクーポン利用顧客
であっても、一般顧客と馴染みの顧客との差別化を図る
ことができるようにすることである。

【００１２】なお、特開平１１−１６０５３号公報に開
示されている「電子クーポンの利用方法及びシステム」
は、クーポンを発行・管理する発行母体（メーカー等）
が、クーポンに関する商品情報を提供する販売網（販社
や店舗）の役割まで引き受けることになり、クーポンシ
ステムの運営に販売網が企画する販売戦略を反映するこ
とができないので、顧客に対して、地域に密着した最適
な商品情報をきめ細かく提供することができない。

【００１３】また、特開２０００−２０８２３号公報に
開示されている「商品販売データ処理システム」は、電
子クーポンを発行・配信し、会計処理するためのハード
ウェア構成が示されているが、利用可能なクーポンと関
連させた商品情報や、利用可能な店舗情報等の、クーポ
ン利用に際して顧客側から見て必要な情報の提供が配慮
されていない。なお、前述の特開平１１−１６０５３号
公報の場合と同様の問題点も有する。

【００１４】さらに、特開平１１−１７５８５１号公報
に開示されている「電子クーポン発行・引換システム」
は、実店舗がクーポンシステムにおけるリアル店舗の役
割、即ち、ＷＷＷ上でのクーポン情報や商品情報の提供
まで引き受けることになり、そのコストや労力負担に耐
える実店舗と耐えられない実店舗との間で格差が生じる
ことになる。また、クーポンに記録されている割引金額
は固定であり、本発明のように使用時期や使用回数に応
じた割引率は適用されない。

【００１５】本発明は、以上のような従来の電子クーポ
ン利用システムにおける問題点に鑑みてなされたもので
あり、メーカー、実店舗、ＷＷＷ上の仮想店舗の各々に
役割分担を設定することで、それぞれのシステムの維持
・運営コストと労力負担を軽減し、かつ顧客に密着した
戦略的なシステムの運営を行うことができる電子クーポ
ン利用システムを提供することを目的とする。

【００１６】

【課題を解決するための手段】本発明では上記の課題を
解決するために、電子クーポン情報が情報記録媒体に記
録された電子クーポンを顧客に利用させるための電子ク
ーポン利用システムにおいて、発行依頼通知の内容に対
応した電子クーポン情報を通信回線を介して送信する手
段と、前記送信された電子クーポン情報により発行され
る電子クーポンの使用実績を管理する手段とを具備した
電子クーポン発行施設と、電子クーポンに関連した商品
情報をＷＷＷ上で展示する手段と、顧客からの電子クー
ポンの注文を通信回線を介して受付ける手段と、前記注
文内容に対応した前記発行依頼通知を前記電子クーポン
発行施設に通信回線を介して送信する手段とを具備した
サイバー店舗と、電子クーポンの発行に必要な所定の情
報を通信回線を介して送信することにより電子クーポン
を注文する手段と、注文後に送信されてくる前記電子ク
ーポン情報を情報記録媒体へ書き込むことにより電子ク
ーポンの発行を完了する手段と、顧客が所有する電子ク
ーポンの内容を表示するための手段とを具備した電子ク
ーポン作製施設と、前記発行された電子クーポンを使用
して商品代金を清算する手段と、前記使用された電子ク
ーポンの消去を行う手段とを具備したリアル店舗とを含
むことを特徴とする電子クーポン利用システムが提供さ
れる。

【００１７】即ち、本発明では、電子クーポンの発行
と、発行後の使用実績の管理を行う電子クーポン発行施
設と、電子クーポンに関連した商品情報のＷＷＷ上での
展示と電子クーポンの発行の受付を行うサイバー店舗
と、電子クーポンの注文と該注文により発行される電子
クーポン情報のＩＣカードへの書き込みを行うカード用
端末を備えた施設と、発行された電子クーポンによる商
品代金の清算を行うリアル店舗とを設置することによ
り、システム全体の運営と維持管理に必要な仕事を、こ
れらの施設及び店舗の各々に分担処理させ、これによ
り、これらの施設及び店舗の各々における維持・運営コ
ストと、労力負担とを軽減し、かつ顧客に密着した戦略
的なシステムの運営を行えるようにしている。

【００１８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図１は、本発明の実施の形態に係
る電子クーポン利用システムの全体構成を示すブロック
図である。

【００１９】本実施の形態に係る電子クーポン利用シス
テムは、電子クーポンの発行・管理母体の施設である電
子クーポン発行施設１と、電子クーポンで利用可能な商
品の情報をＷＷＷ上に展示すると共に、電子クーポンの
注文窓口（発行依頼窓口）となるサイバー店舗２と、電
子クーポンとなるＩＣカードへの読み書きを行うカード
用端末を備えた施設３（電子クーポン作製施設）と、電
子クーポンを使用した買い物ができるリアル店舗４と、
顧客５を有する。

【００２０】なお、これら本発明の電子クーポン利用シ
ステムの構成要素の各々は、図１に示すような１つずつ
とは限らず、一般に複数にすることが可能である。電子
クーポン発行施設１は、全体を制御する制御部１１と、
制御部１１の実行を制御するプログラムやデータを格納
したメモリ１２と、通信回線１０を介した通信を行うた
めの通信部１３と、電子クーポンの発行を依頼してくる
サイバー店舗２を管理するための店舗ＤＢ１４（データ
ベース）と、電子クーポンの発行と、その後の使用状況
の管理を行うためのクーポンＤＢ１５とを具備する。

【００２１】サイバー店舗２は、全体を制御する制御部
２１と、制御部２１の実行を制御するプログラムやデー
タを格納したメモリ２２と、通信回線１０を介した通信
を行うための通信部２３と、ＷＷＷ上に展示する商品情
報を記録する商品情報ＤＢ２４と、顧客の注文を記録す
る受注ＤＢ２５と、電子クーポンの発行を注文してくる
顧客を管理するための顧客ＤＢ２６とを具備する。

【００２２】カード用端末を備えた施設３は、全体を制
御する制御部３１と、制御部３１の実行を制御するプロ
グラムやデータを格納したメモリ３２と、通信回線１０
を介した通信を行うための通信部３３と、電子クーポン
の内容や商品情報を表示するための表示装置３４と、電
子クーポンの注文（発行依頼）に必要な情報を入力する
ためのデータ入力装置３５と、電子クーポンの記録媒体
となるＩＣカードを読み書きするためのＩＣカード読み
書き装置３６とを具備する。このカード用端末を備えた
施設３は、例えば、顧客の自宅内の施設であってもよい
し、特設の窓口施設であってもよい。

【００２３】リアル店舗４は、全体を制御する制御部４
１と、制御部４１の実行を制御するプログラムやデータ
を格納したメモリ４２と、通信回線１０を介した通信を
行うための通信部４３と、電子クーポンの内容や顧客が
購入する商品情報を表示するための表示装置４４と、顧
客が購入する商品情報を入力するためのデータ入力装置
４５と、顧客が商品購入の際に利用する電子クーポンに
読み書きするためのＩＣカード読み書き装置４６とを具
備する。

【００２４】図２は、本発明の実施の形態に係る電子ク
ーポン利用システムのＩＣカードに記録される電子クー
ポン情報の１例をデータエントリ毎に示したデータ構成
図である。

【００２５】図２に示すように、本発明の実施の形態に
係る電子クーポン利用システムの電子クーポン（ＩＣカ
ード）は、例えば、クーポンＩＤ、対象商品ＩＤ、最大
購入可能数、最小購入必要数、有効期限、使用形態（１
回使用または複数回の区別）、最大使用回数（使用形態
が複数回の場合）、使用回数実績、割引率決定プログラ
ムへのポインタまたは固定割引率、利用可能店舗ＩＤと
いった情報で構成することができる。

【００２６】「クーポンＩＤ」のエントリには、発行さ
れる電子クーポンの全体から、この電子クーポンを識別
するための識別番号（識別可能な値とする）が、電子ク
ーポンの種類毎に重複無く選んで記録される。

【００２７】「最大購入可能数」のエントリには、この
電子クーポンを使用して購入することが可能な商品の最
大数が記録される。「最小購入必要数」のエントリに
は、纏め売りが実施される場合の最低限度の必要購入数
が記録される。

【００２８】「利用可能店舗ＩＤ」のエントリには、こ
の電子クーポンが有効（利用可能）な店舗の識別番号
（または識別記号）が記録されるが、全てのリアル店舗
で有効であれば、逐一指定されない。

【００２９】「使用形態」のエントリには、この電子ク
ーポンを１回限りで使用（単独使用）するのか、それと
も複数回に渡って使用（複数回使用）するのかの区別が
記録される。ここで、１回限りで使用される場合は、割
引率は固定となり、複数回に渡って使用される場合に
は、使用回数に対応した割引率が適用される。

【００３０】「最大使用回数」のエントリには、この電
子クーポンの使用形態が複数回使用の場合に、その最大
限度の使用回数が記録される。「使用回数実績」のエン
トリには、この電子クーポンが実際に使用された回数が
記録される。

【００３１】「割引率決定プログラムへのポインタまた
は固定割引率」のエントリには、この電子クーポンの使
用形態が単独使用の場合には固定割引率が記録され、こ
の電子クーポンの使用形態が複数回使用の場合には、後
述の図１０に示す割引率決定プログラムへのポインタ
（実際には、このポインタを選択するための指示情報）
が記録される。

【００３２】この電子クーポン及び割引率決定プログラ
ムは、第３者による改竄を受けないものとする。図３〜
５は、本発明の実施の形態に係る電子クーポン利用シス
テムによる処理手順を示す説明図である。

【００３３】以下、本実施の形態に係る電子クーポン利
用システムによる処理手順を図３〜５を参照して説明す
る。図３では、顧客が電子クーポンを注文（発行を依
頼）する際の処理の手順を示している。処理手順Ａで
は、顧客５は、ＩＣカード３７（電子クーポンの記録媒
体）をカード用端末を備えた施設３にて図１に示すＩＣ
カード読み書き装置３６にセットした後、制御部３１を
起動して、サイバー店舗２に、通信部３３と通信回線１
０を介してアクセスし、サイバー店舗２がＷＷＷ上で用
意している電子クーポン注文用のホームページ（図示は
省略）を表示装置３４に表示させる。

【００３４】なお、このアクセスをなす前に、顧客５
は、サイバー店舗２がＷＷＷ上に展示している商品情報
を表示装置３４上で閲覧することができて、これにより
取得した商品情報の知識により、電子クーポンの注文を
行うことができる。

【００３５】このアクセスが完了すると、処理手順Ｂで
は、顧客５は、このホームページ内の電子クーポン注文
画面の所定のカラムの各々に、データ入力装置３５から
入力した注文情報を設定し、その後、所定の注文釦等を
クリックすることで電子クーポンの注文（発行依頼）を
行う。

【００３６】図４では、顧客が注文してから電子クーポ
ンが発行されるまでの処理の手順を示している。処理手
順Ｃでは、前述の電子クーポンの注文を受け取ったサイ
バー店舗２の制御部２１が、顧客ＤＢ２６を参照した顧
客認証を行い、この認証が取れると、この注文を受注Ｄ
Ｂ２５に記録すると共に、通信部２３と通信回線１０を
介して電子クーポン発行施設１へ前述の電子クーポンの
注文内容に対応した電子クーポンの発行を依頼する。

【００３７】なお、前述の電子クーポンの注文を受け取
る前に、サイバー店舗２は、電子クーポン発行施設１か
ら電子クーポンに関係する商品情報を入手し、商品情報
ＤＢに記録すると共に、それを整理してＷＷＷ上に展示
しておくことができる。

【００３８】処理手順Ｄでは、電子クーポン発行施設１
の制御部１１は、店舗ＤＢ１４を参照して店舗の認証を
行い、この認証が取れると、前述の電子クーポンの注文
内容に対応した電子クーポンの発行（注文内容に対応し
た図２に示す電子クーポン情報の作成）を行い、この電
子クーポン情報を通信部１３と通信回線１０を介してカ
ード用端末を備えた施設３に送信する（電子クーポンの
発行）。また、処理手順Ｅでは、カード用端末を備えた
施設３の制御部３１が、ＩＣカード読み書き装置３６に
前述の送信された電子クーポン情報を記録する。

【００３９】処理手順Ｆでは、カード用端末を備えた施
設３の制御部３１が、通信部３３、通信回線１０を介し
て電子クーポン発行施設１へ、電子クーポンの発行が完
了した旨の通知を行う。この通知を受けた電子クーポン
発行施設１は、この電子クーポンを発行済の電子クーポ
ンとしてクーポンＤＢ１５に記録する。なお、この電子
クーポン発行情報は、後で集計して、サイバー店舗２及
びリアル店舗４に通知される。

【００４０】図５では、顧客が電子クーポンを使用する
際の手順を示している。処理手順Ｇでは、顧客５は、Ｉ
Ｃカード３７内に発行された電子クーポンの内容（図２
に示す電子クーポン情報）を必要に応じて表示装置３４
で表示させて、有効期限、割引率、利用可能店舗名など
を確認することができる。なお、この電子クーポンの内
容表示は、リアル店舗の表示装置４４を使用して実施す
ることもできる。また、この際、有効期限切れとなった
電子クーポンがＩＣカード３７内に存在していた場合に
は、その説明と該当電子クーポンが表示装置３４または
表示装置４４の画面に表示され、顧客５の同意の下に、
これを消去することができる。

【００４１】処理手順Ｈでは、顧客５は、リアル店舗４
にて、購入した商品の代金を清算する際にＩＣカード３
７内に発行された電子クーポンを使用することができ
る。制御部４１は、ＩＣカード３７に記録されている電
子クーポン情報をＩＣカード読み書き装置４６から入力
し、この電子クーポン情報の内、対象商品、購入数、有
効期限、使用回数実績、利用可能店舗等の情報をチェッ
ク（具体的には、これらの情報が示す条件が、顧客５の
商品購入状況を満たすか否かの検証、使用回数実績につ
いては最大使用回数に達しているか否かの検証）し、条
件が満たされていると、商品代金に対する所定の割引
（割引率及びその算出手段については後述する）を実施
した後、この電子クーポンの消去処理を行う（この処理
は、例えば、単独使用型の電子クーポンの場合は、ＩＣ
カード３７に記録されている電子クーポン情報全体を消
去することで、また、複数使用型の電子クーポンの場合
は、ＩＣカード３７に記録されている「使用回数実績」
に＋１を加算することで実施することができる）。

【００４２】処理手順Ｉでは、リアル店舗４の制御部４
１は、前述の消去処理前の電子クーポンの使用がなされ
た旨と、その消去状況を通信部４３と通信回線１０を介
して電子クーポン発行施設１に通知する。電子クーポン
発行施設１は、この通知を受けてクーポンＤＢ１５を更
新する。なお、後日、電子クーポン発行施設１は、この
更新内容を集計して、前述の電子クーポン発行情報と併
せてサイバー店舗２及びリアル店舗４に通知することが
できる。

【００４３】図６は、本発明の実施の形態に係る電子ク
ーポン利用システムによる商品代金の割引率と電子クー
ポンの利用回数との関係を例示するグラフである。図６
に示すグラフは、電子クーポンの利用回数（電子クーポ
ン使用前の「使用回数実績」のエントリの数値＋１）
が、１〜５、６〜１０、１１〜１５と増えるに連れて、
割引率が８％、１２％、１６％と増えていく関係を示し
ている。

【００４４】図７は、本発明の実施の形態に係る電子ク
ーポン利用システムによる商品代金の割引率と電子クー
ポンの利用時期との関係を例示するグラフである。図７
に示すグラフは、電子クーポンが利用される時期が、１
〜２月、３月、４月と転じるに連れて、割引率が１０
％、１５％、８％と変化していく関係を示している。

【００４５】図８は、本発明の実施の形態に係る電子ク
ーポン利用システムによる商品代金の割引率を算出する
方法を示す説明図である。リアル店舗４で使用される電
子クーポンに記録された電子クーポン情報の内で、「割
引率決定プログラムへのポインタまたは固定割引率」の
エントリに固定割引率が記録されている場合は、図１の
制御部４１は、この固定割引率を使用して商品代金の割
引を実施する。また、「割引率決定プログラムへのポイ
ンタまたは固定割引率」のエントリに割引率決定プログ
ラムへのポインタが記録されている場合は、制御部４１
からの、このエントリの読み取り指令に対して、この電
子クーポンを記録している記録媒体であるＩＣカード３
７は、自己の内部の計算部（図示は省略）にて実行可能
に記録されている割引率決定プログラムの入口に制御の
流れを移し、この割引率決定プログラムを自己の内部の
計算部で実行した後、その実行結果としての割引率を制
御部４１に返す。なお、この呼び出しに際しては、ＩＣ
カード３７は、この割引率決定プログラムへのポインタ
を、自己の「割引率決定プログラムへのポインタまたは
固定割引率」のエントリを参照して使用する。また、こ
の割引率決定プログラムは、本実施の形態では、割引率
決定プログラム−１と、割引率決定プログラム−２との
２つのプログラムが用意されている（その動作について
は後述する）。

【００４６】図９は、本発明の実施の形態に係る電子ク
ーポン利用システムのリアル店舗における制御部の動作
を示すフローチャートである。以下、図１，２を参照し
ながら、図９に示す本実施の形態に係る電子クーポン利
用システムのリアル店舗４における制御部４１の動作を
説明する。

【００４７】ステップＳ１では、顧客が差し出したＩＣ
カード３７をＩＣカード読み書き装置４６に装填し、記
録されている電子クーポン情報を制御部４１に入力す
る。ステップＳ２では、顧客５が差し出した電子クーポ
ンが使用可能か否かの検証、より具体的には、顧客５の
商品購買状況が、入力された電子クーポン情報の対象商
品、購入数、有効期間、使用回数実績、利用可能店舗の
各情報に示される条件を満たすか否かの検証を行う。

【００４８】ステップＳ３では、この検証結果により、
顧客５が差し出した電子クーポンが使用可能か否かを判
断する。使用可能でない場合は、そのまま処理を終了す
る。また、使用可能の場合は、ステップＳ４に進む。

【００４９】ステップＳ４では、顧客５が差し出した電
子クーポンが、複数回使用型か、それとも単独使用型か
を検証する。ステップＳ５では、この検証により、顧客
５が差し出した電子クーポンが、複数回使用型か、それ
とも単独使用型かを判断する。複数回使用型ではない場
合、即ち、単独使用型の場合には、ステップＳ８に飛
び、また、複数回使用型の場合は、ステップＳ６に進
む。

【００５０】ステップＳ６では、この電子クーポンの
「割引率決定プログラムへのポインタまたは固定割引
率」のエントリの情報を参照して、この電子クーポン
（ＩＣカード）内部の前述の割引率決定プログラム（割
引率決定プログラム−１または割引率決定プログラム−
２）に制御の流れを移して割引率を決定する。

【００５１】ステップＳ７では、ステップＳ６で決定し
た割引率を適用して、顧客の購入代金の割引を行い、処
理を終了する。ステップＳ８では、この電子クーポンの
「割引率決定プログラムへのポインタまたは固定割引
率」のエントリの情報（固定割引率）を割引率として決
定する。

【００５２】ステップＳ９では、ステップＳ８で決定し
た割引率を適用して、顧客の購入代金の割引を行い、処
理を終了する。図１０は、本発明の実施の形態に係る電
子クーポン利用システムのリアル店舗における割引処理
の際の制御部の動作を示すフローチャートである。

【００５３】図１０（ａ）は、電子クーポンの使用実績
に応じた割引を実施するための割引率決定プログラム
（即ち、割引率決定プログラム−１）による動作を示
し、図１０（ｂ）は、電子クーポンの利用時期に応じた
割引を実施するための割引率決定プログラム（即ち、割
引率決定プログラム−２）による動作を示す。

【００５４】以下、図１，２，８を参照しながら、図１
０に示す本実施の形態に係る電子クーポン利用システム
のリアル店舗における割引処理の際の制御部の動作を説
明する。

【００５５】先ず、図１０（ａ）に示す電子クーポンの
使用実績に応じた割引を実施するための割引率決定プロ
グラムによる動作を説明する。ステップＡ１では、顧客
が差し出した電子クーポン（ＩＣカード）内部の割引率
決定プログラム−１に制御の流れが移される。以下は、
割引率決定プログラム−１による処理を示す。

【００５６】ステップＡ１１では、この電子クーポンに
記録されている電子クーポン情報の内、「使用回数実
績」のエントリ内の情報（即ち、積算利用回数）を読み
取る。ステップＡ１２では、この読み取った積算利用回
数に対応する割引率を、この電子クーポン内部の割引率
テーブル（例えば、図６に示すグラフをテーブル化した
もの）を参照して決定し、処理を終了する。

【００５７】次に、図１０（ｂ）に示す電子クーポンの
使用時期に応じた割引を実施するための割引率決定プロ
グラムによる動作を説明する。ステップＢ１では、顧客
が差し出した電子クーポン（ＩＣカード）内部の割引率
決定プログラム−２に制御の流れが移される。以下は、
割引率決定プログラム−２による処理を示す。

【００５８】ステップＢ１１では、この電子クーポンの
使用時期（即ち、この電子クーポンを顧客が差し出した
時点の暦日、及び、場合によっては時刻）を図１に示す
データ入力装置４５から入力する。

【００５９】ステップＢ１２では、この入力された時期
に対応する割引率を、この電子クーポン内部の割引率テ
ーブル（例えば、図７に示すグラフをテーブル化したも
の）を参照して決定し、処理を終了する。

【００６０】

【発明の効果】以上に説明したとおり、本発明では、電
子クーポン発行施設と、サイバー店舗と、カード用端末
を備えた施設と、リアル店舗とを設置し、これらの施設
及び店舗において、システム全体の運営・維持管理に必
要な仕事をそれぞれ分担処理するので、これらの施設及
び店舗の各々においては、その維持・運営コストと、労
力負担とを軽減することが可能となり、かつ顧客に密着
した戦略的なシステムの運営が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態に係る電子クーポン利用シ
ステムの全体構成を示すブロック図である。

【図２】本発明の実施の形態に係る電子クーポン利用シ
ステムのＩＣカードに記録される電子クーポン情報の１
例をデータエントリ毎に示したデータ構成図である。

【図３】本発明の実施の形態に係る電子クーポン利用シ
ステムにより電子クーポンを注文する際の処理手順を示
す説明図である。

【図４】本発明の実施の形態に係る電子クーポン利用シ
ステムにより電子クーポンを発行する際の処理手順を示
す説明図である。

【図５】本発明の実施の形態に係る電子クーポン利用シ
ステムにより電子クーポンを使用する際の処理手順を示
す説明図である。

【図６】本発明の実施の形態に係る電子クーポン利用シ
ステムによる商品代金の割引率と電子クーポンの利用回
数との関係を例示するグラフである。

【図７】本発明の実施の形態に係る電子クーポン利用シ
ステムによる商品代金の割引率と電子クーポンの利用時
期との関係を例示するグラフである。

【図８】本発明の実施の形態に係る電子クーポン利用シ
ステムによる商品代金の割引率を算出する方法を示す説
明図である。

【図９】本発明の実施の形態に係る電子クーポン利用シ
ステムのリアル店舗における制御部の動作を示すフロー
チャートである。

【図１０】本発明の実施の形態に係る電子クーポン利用
システムのリアル店舗における割引処理の際の制御部の
動作を示すフローチャートである。

【符号の説明】

１……電子クーポン発行施設、２……サイバー店舗、３
……カード用端末を備えた施設、４……リアル店舗、５
……顧客、１１，２１，３１，４１……制御部、１２，
２２，３２，４２……メモリ、１３，２３，３３，４３
……通信部、１４……店舗ＤＢ、１５……クーポンＤ
Ｂ、２４……商品情報ＤＢ、２５……受注ＤＢ、２６…
…顧客ＤＢ、３５，４５……データ入力装置、３６，４
６……ＩＣカード読み書き装置、３７……ＩＣカード
（電子クーポンの記録媒体）

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｇ０６Ｆ 17/60 ＺＥＣ Ｇ０６Ｆ 17/60 ＺＥＣ Ｇ０６Ｋ 17/00 Ｇ０６Ｋ 17/00 Ｒ

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電子クーポン情報が情報記録媒体に記録
   された電子クーポンを顧客に利用させるための電子クー
   ポン利用システムにおいて、 発行依頼通知の内容に対応した電子クーポン情報を通信
   回線を介して送信する手段と、前記送信された電子クー
   ポン情報により発行される電子クーポンの使用実績を管
   理する手段とを具備した電子クーポン発行施設と、 電子クーポンに関連した商品情報をＷＷＷ上で展示する
   手段と、顧客からの電子クーポンの注文を通信回線を介
   して受付ける手段と、前記注文内容に対応した前記発行
   依頼通知を前記電子クーポン発行施設に通信回線を介し
   て送信する手段とを具備したサイバー店舗と、 電子クーポンの発行に必要な所定の情報を通信回線を介
   して送信することにより電子クーポンを注文する手段
   と、注文後に送信されてくる前記電子クーポン情報を情
   報記録媒体へ書き込むことにより電子クーポンの発行を
   完了する手段と、顧客が所有する電子クーポンの内容を
   表示するための手段とを具備した電子クーポン作製施設
   と、 前記発行された電子クーポンを使用して商品代金を清算
   する手段と、前記使用された電子クーポンの消去を行う
   手段とを具備したリアル店舗と、 を含むことを特徴とする電子クーポン利用システム。
2. 【請求項２】 前記情報記録媒体がＩＣカードであるこ
   とを特徴とする請求項１記載の電子クーポン利用システ
   ム。
3. 【請求項３】 前記電子クーポンを使用した際の商品代
   金の割引率、または前記電子クーポンを使用した際の商
   品代金の割引率を計算するためのプログラムを、前記電
   子クーポンの内部に記録したことを特徴とする請求項１
   または請求項２記載の電子クーポン利用システム。
4. 【請求項４】 前記割引率を計算するためのプログラム
   は、前記電子クーポンの累積使用回数に対応した所定の
   割引率を計算することを特徴とする請求項３記載の電子
   クーポン利用システム。
5. 【請求項５】 前記割引率を計算するためのプログラム
   は、前記電子クーポンの使用時期に対応した所定の割引
   率を計算することを特徴とする請求項３記載の電子クー
   ポン利用システム。
6. 【請求項６】 前記割引率を計算するためのプログラム
   は、前記電子クーポンの内部において起動され、かつ実
   行されることを特徴とする請求項４または請求項５記載
   の電子クーポン利用システム。
7. 【請求項７】 コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に
   実行可能に記録されたコンピュータプログラムであっ
   て、 前記電子クーポンの累積使用回数に対応した所定の割引
   率を計算する第１の計算ステップ、または前記電子クー
   ポンの使用時期に対応した所定の割引率を計算する第２
   の計算ステップを含むことを特徴とするコンピュータプ
   ログラム。