JP2002333499A - 照射窓冷却装置 - Google Patents

照射窓冷却装置

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JP2002333499A JP2001137419A JP2001137419A JP2002333499A JP 2002333499 A JP2002333499 A JP 2002333499A JP 2001137419 A JP2001137419 A JP 2001137419A JP 2001137419 A JP2001137419 A JP 2001137419A JP 2002333499 A JP2002333499 A JP 2002333499A
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Yukihiko Ono
幸彦 大野
Susumu Urano
晋 浦野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】荷電粒子ビームのエネルギー損失を低く抑える
とともに、照射窓を効率よく冷却すること。 【解決手段】真空中で電子線2を発生させ、当該電子線
2を照射窓3を通して大気中に取り出し、被照射物7を
照射する照射装置1に備えられ、照射窓3を冷却する照
射窓冷却装置であって、照射窓3と被照射物7との間
に、有機材料を主成分とする隔壁フィルム19を連続的
に供給する自動搬送部20a,20bと、自動搬送部2
0a,20bによって供給された隔壁フィルム19と照
射窓3との間の空間により形成される通風路21に、照
射窓3を冷却する冷却用気体18を供給するファン17
とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加速器等から取り
出される荷電粒子ビームを用いて被照射体を照射する照
射装置に適用され、荷電粒子ビームを射出するために設
けられた照射窓を冷却する照射窓冷却装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】通常、加速器等から取り出される電子線
などの荷電粒子ビームを用いて被照射体を照射する照射
装置においては、加速器側から送られてくる荷電粒子ビ
ームを被照射体側に射出するために、通常はチタン(T
i)などの薄板金属から構成されてなる照射窓が用いら
れている。
【0003】この種の照射窓が適用されている荷電粒子
ビーム照射装置の一例である電子線照射装置1につい
て、図5を用いて説明する。
【0004】すなわち、図5にその構成を示すような電
子線照射装置1は、図示しない真空排気装置でその内部
が真空排気された真空容器6内で発生させた電子線2
を、真空領域のバウンダリとなる照射窓3を通して大気
中に出射させる。これによって、照射窓3に対峙して配
置された被照射物7が照射される。
【0005】電子線発生部4(各種電極及び電源類は図
示せず)から一定エネルギーに加速されて出射した電子
線2は、真空雰囲気である真空容器6内を進行し、照射
窓3に入射される。これによって、電子線2は、照射窓
3へ入射すると、照射窓3を構成している原子や分子等
と非弾性散乱等の相互作用を繰り返すことによってその
エネルギーが失われる。
【0006】照射窓3に入射した電子線2の一部は、照
射窓3の電子入射側へ向かって再出射(反射)したり、
あるいは照射窓3の内部で全エネルギーを失って停止し
たりするが、照射窓3を透過した電子線2は大気中に出
射される。このようにして大気中に出射された電子線2
を、被照射物7に衝突させることによって被照射物7が
照射される。
【0007】なお、上述したような照射窓3を構成して
いる原子や分子等との被弾性散乱などによる相互作用を
低減させるために、照射窓3は極力薄いことが望まし
い。しかしながら、照射窓3は、真空容器6の内部であ
る真空領域の圧力と大気圧領域の大気圧との境界である
圧力バウンダリを形成しているために、1気圧の差圧に
耐えうる程度の厚みを有していなくてはならない。この
ような相反する条件を考慮して、チタンが照射窓3の材
質として一般的に用いられている。チタンは強度的に優
れた金属であって、10数μm程度の薄板であっても1
気圧の差圧に対する十分な耐圧強度を備えている。
【0008】また、照射窓3において電子線2が損失し
たエネルギーは熱に転換され、照射窓3の温度が上昇す
る。チタンなどの金属は一般的に温度が上昇すると引張
強度が低下するために、耐圧強度も低下する。このた
め、照射窓3の近接に配置された冷却ノズル5から、空
気や窒素ガスが用いられた冷却用気体8が照射窓3に吹
き付けられることによって、照射窓3が冷却されてい
る。すなわち、図5中に示す冷却ノズル5は、冷却用気
体8を吹き付けることによって照射窓3を冷却する照射
窓冷却装置として機能している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の冷却ノズル5による照射窓冷却装置では、以
下のような問題がある。
【0010】すなわち、従来の冷却ノズル5は、以下の
(1)から(3)に示す理由によって、照射窓3の長手
方向に沿った片側にのみ設けられている。 (1)照射処理の支障にならない位置であること。 (2)複数方向から吹き付けを行った場合、各方向から
吹き付けた冷却用気体8が交差する位置では風速が零に
なってしまうために冷却することができなくなるので、
これを回避するように冷却ノズル5を配置する必要があ
ること。 (3)吹き付け位置から離れるに従い、照射窓3面に境
界層が発達するので、この境界層を発達させないように
冷却ノズル5を配置すること。なお境界層とは、照射窓
3面に冷却用気体8の分子が付着することによって形成
される層であって、これによって、照射窓3面に対する
冷却用気体8の風速が実質的に低下し、冷却効果の低下
をもたらすものである。
【0011】上述した理由により、照射窓3の短手方向
側に冷却ノズル5を備え、ここから照射窓3に向けて冷
却用気体8を吹き付けるようにすることが望ましい。し
かしながら、照射窓3の短手方向側に冷却ノズル5を配
置しても、照射窓3の短手方向の長さ自体が大きい照射
装置の場合には、いずれにせよ冷却効率が低下してしま
うので効率良く照射窓3を冷却することが困難であると
いう問題がある。
【0012】なお、照射窓3を効率よく冷却する技術と
して、特開昭52−149596号公報に開示されてい
るような2重窓構造の照射窓がある。しかしながら、こ
の技術は、単純に照射窓を2重にした構造であり、2重
にした両照射窓を冷却することは可能であるが、2重構
成の照射窓内での荷電粒子ビームのエネルギー損失も増
大する。荷電粒子ビームのエネルギーは、エネルギーが
低いほど相互作用の確率が高くなるために、単純に同じ
厚みの照射窓が2枚ある場合には、照射窓が1枚の場合
に比べて、そのエネルギー損失は2倍以上となる。この
傾向は荷電粒子ビームのエネルギーが低くなるほど顕著
になるために、照射窓の材質及び厚みによっては荷電粒
子ビームを被照射物7にまで取り出せない場合も生じ
る。このように、特開昭52−149596号公報に開
示されている2重窓構造の照射窓では、荷電粒子ビーム
のエネルギー損失が大きいことから、被照射物7を高線
量で照射することが困難となり、照射装置の利用効率の
低下をもたらすという問題がある。
【0013】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、照射窓の被照射物側に、荷電粒子ビームを
良く透過する有機材料からなる隔壁を配し、照射窓面と
隔壁との間に形成される空間を通風路として、この通風
路に冷却ガスを導入することによって、荷電粒子ビーム
のエネルギー損失を低く抑えるとともに、照射窓を効率
よく冷却することが可能な照射窓冷却装置を提供するこ
とを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では、以下のような手段を講じる。
【0015】すなわち、請求項1の発明では、真空中で
荷電粒子ビームを発生させ、当該荷電粒子ビームを照射
窓を通して大気中に取り出し、被照射体を照射する照射
装置に備えられ、照射窓を冷却する照射窓冷却装置であ
って、照射窓と被照射体との間に、有機材料を主成分と
する交換可能な隔壁体を配し、照射窓と隔壁体との間の
空間を通風路として、この通風路に照射窓を冷却する冷
却ガスを導入する。
【0016】請求項2の発明では、請求項1の発明の照
射窓冷却装置において、照射窓と被照射体との間に配さ
れた隔壁体を、定期的に交換する。
【0017】請求項3の発明では、真空中で荷電粒子ビ
ームを発生させ、当該荷電粒子ビームを照射窓を通して
大気中に取り出し、被照射体を照射する照射装置に備え
られ、照射窓を冷却する照射窓冷却装置であって、照射
窓と被照射体との間に、有機材料を主成分とする隔壁体
を連続的に供給する隔壁体連続供給手段と、隔壁体連続
供給手段によって供給された隔壁体と照射窓との間の空
間により形成される通風路に、照射窓を冷却する冷却ガ
スを供給する冷却ガス供給手段とを備える。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の各実施の形態に
ついて図面を参照しながら説明する。
【0019】なお、以下の各実施の形態の説明に用いる
図中の符号は、図5と同一部分については同一符号を付
して示すことにする。
【0020】(第1の実施の形態)本発明の第1の実施
の形態を図1および図2を用いて説明する。
【0021】図1は、第1の実施の形態に係る照射窓冷
却装置を適用した電子線照射装置の電子線発生部近傍を
示す構成概念図である。
【0022】すなわち、本実施の形態に係る照射窓冷却
装置は、照射窓3と被照射物7との間に、照射窓3に対
峙するように連続的に搬送される有機材料で構成された
隔壁フィルム19を電子線の進行方向にほぼ直交するよ
うに張設し、照射窓3と隔壁フィルム19との間に形成
された通風路21に、ダクト16等から冷却用気体18
を導入するようにしている。
【0023】隔壁フィルム19は、例えばポリイミドや
ポリエチレン等の有機材料を主成分として製造する。照
射窓3と同様、電子線2が隔壁フィルム19を通過する
場合にも、隔壁フィルム19を構成する分子や原子等と
の相互作用によって電子線2のエネルギー損失が生じ
る。そして、このエネルギー損失量は、隔壁フィルム1
9の厚み、および隔壁フィルム19を構成する物質の原
子番号に依存する。隔壁フィルム19の厚みは薄い方
が、隔壁フィルム19を構成する物質の原子番号は低い
方が、この相互作用は小さくなる。
【0024】このため、隔壁フィルム19として上述し
たような有機材料を主成分とするフィルムを用いた場合
には、比較的原子番号が低く、その厚みが薄い場合であ
っても十分な強度を有し、かつ電子線2のエネルギー損
失を最低限に抑えることを可能としている。なお、上述
したような有機材料は安価であり、かつ容易に入手可能
である。
【0025】このような隔壁フィルム19を照射窓3と
被照射物7との間の空間に、電子線2の進行方向にほぼ
直交するように連続的に搬送するために、一対の自動搬
送部20a,20bを備えている。自動搬送部20a
は、隔壁フィルム19をロール状に巻き保持していると
ともに、このロール状に保持している隔壁フィルム19
を照射窓3側に送り出す送り出し機能を備えている。一
方、自動搬送部20bは、自動搬送部20aによって送
り出された隔壁フィルム19をロール状に巻き取り、保
持する。自動搬送部20aと自動搬送部20bとが連動
して動作することによって、未照射の隔壁フィルム19
を照射窓3と被照射物7との間の空間に連続的に供給
し、電子線2の進行方向にほぼ直交するように張設する
とともに、照射窓3を通過した電子線2によって照射さ
れ、照射損傷により強度が低下した照射済の隔壁フィル
ム19を自動搬送部20bにおいて巻き取り回収するよ
うにしている。
【0026】このようにして張設された隔壁フィルム1
9と照射窓3との間に形成される空間で通風路21を形
成する。この通風路21には、ダクト16を介してファ
ン17によって空気などの冷却用気体18が自動搬送部
20a側から導入されるようにしている。通風路21に
導入された冷却用気体18は、照射窓3を冷却し、しか
る後に自動搬送部20b側から通風路21の外に排出さ
れるようにしている。通風路21の外に排出された冷却
用気体18は、被照射物7が設置された大気圧領域を循
環している途中で他の気体分子との衝突等によって熱を
失い、やがてはダクト16に取り込まれ、ファン17に
よって駆動され再び通風路21に導入される。
【0027】なお、冷却用気体18は空気に限るもので
はなく、窒素(N)、アルゴン(Ar)やヘリウム(H
e)を用いても良い。また、通風路21に冷却用気体1
8を送風する手段としては、ファン17に限らず、ノズ
ル等別の手段を用いてもよく、実質的に冷却用気体18
を送風できるものであれば何れであっても構わない。
【0028】照射窓3と隔壁フィルム19とがある程度
近接している場合、すなわち通風路21の幅(照射窓3
と隔壁フィルム19との距離)がある程度小さい場合に
は、境界層が発達せず、通風路21の内部での冷却用気
体18の風速をほぼ一定に保ち、照射窓3を効率良く冷
却することを可能としている。
【0029】なお、電子線発生部4側の構成は、従来技
術で説明した構成と同一であるのでここでは重複説明を
避ける。
【0030】次に、以上のように構成した本実施の形態
に係る照射窓冷却装置の作用について説明する。
【0031】すなわち、本実施の形態に係る照射窓冷却
装置は、有機材料を主成分とした隔壁フィルム19を照
射窓3の被照射物7側に電子線2の進行方向にほぼ直交
するように張設し、この隔壁フィルム19と照射窓3と
の間に形成される通風路21に冷却用気体18を導入し
て照射窓3を冷却することによって、電子線2のエネル
ギー損失が低く抑えられるとともに、照射窓3が効率良
く冷却される。図2は、本実施の形態に係る照射窓冷却
装置を適用した照射装置と、従来技術の照射窓冷却装置
を適用した照射装置との冷却効率の比較を示す図であ
る。本実施の形態に係る照射窓冷却装置を用いると、同
一量の除熱量を実現するために必要な冷却用気体18の
流量は、従来技術による照射窓冷却装置の場合のわずか
15%程度で良いことがわかる。
【0032】隔壁フィルム19は、電子線2の照射によ
って照射損傷しその強度が低下するが、一対の自動搬送
部20a,20bによって、照射された隔壁フィルム1
9が回収されると同時に、未照射の隔壁フィルム19が
連続的に供給される。したがって、電子線2が連続的に
長時間照射されるような場合であっても強度的に健全な
隔壁フィルム19によって常に通風路21が健全に維持
されるので、その冷却効果が低下することはない。
【0033】上述したように、本実施の形態に係る照射
窓冷却装置においては、上記のような作用により、電子
線2のエネルギー損失を低く抑えるとともに、照射窓3
を効率良く冷却することができる。
【0034】したがって、従来よりも大型の照射窓を用
いた照射装置や、あるいは従来よりも大電流の電子線を
用いた照射装置であっても、本実施の形態に係る照射窓
冷却装置を適用することによって、電子線のエネルギー
損失を低く抑えるとともに、照射窓を効率良く冷却する
ことが可能となる。
【0035】(第2の実施の形態)本発明の第2の実施
の形態を図3および図4を用いて説明する。
【0036】図3は、第2の実施の形態に係る照射窓冷
却装置を適用した電子線照射装置の電子線発生部近傍を
示す構成概念図であり、図1と同一部分には同一符号を
付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について
のみ述べる。
【0037】すなわち、第1の実施の形態に係る照射窓
冷却装置では、ロール状の隔壁フィルム19を自動搬送
部20a,20bを連動させることよって連続的に交換
しているが、本実施の形態に係る照射窓冷却装置では、
自動搬送部20a,20bを備えておらず、その代わり
に、図4に示すように隔壁フィルム19を張設した隔壁
フレーム29を用い、図3および図4に示すようにその
4隅を固定具32上に載上することによって照射窓3と
被照射物7との間に、電子線2の進行方向にほぼ直交す
るように配置する。隔壁フィルム19は、第1の実施の
形態と同様のものであり、例えばポリイミドやポリエチ
レン等の有機材料を主成分として製造する。
【0038】そして、このようにして固定具32上に載
上された隔壁フレーム29と照射窓3との間の空間によ
って通風路21を形成する。この通風路21には、ダク
ト16を介してファン17によって空気などの冷却用気
体18が図中左側から導入されるようにしている。そし
て、通風路21に導入された冷却用気体18は、照射窓
3を冷却し、しかる後に図中右側から通風路21の外に
排出されるようにしている。
【0039】固定具32上に載上された隔壁フレーム2
9は、電子線2の照射によって損傷し、その強度が低下
するので、適当な頻度で新たな隔壁フレーム29に交換
する必要がある。このために、交換用隔壁フレームホル
ダ30と使用済隔壁フレームホルダ31とを備えてい
る。
【0040】交換用隔壁フレームホルダ30は、上部に
開口部を備えた箱形状をしており、未使用の隔壁フレー
ム29を複数枚保持する。また、底部にバネ33を備え
ており、このバネ33によって、保持している未使用の
隔壁フレーム29を、交換作業員が取り出しやすいよう
に開口部側に持ち上げる。使用済隔壁フレームホルダ3
1は、交換用隔壁フレームホルダ30と同様に、上部に
開口部を、底部にバネ34を備えた箱形状をしており、
使用済の隔壁フレーム29を複数枚保持する。
【0041】交換作業員は、電子線2の照射を行ってい
ない場合に、定期的(たとえば1日1回)あるいは必要
に応じて(たとえば、照射と照射とのインターバルを利
用して)随時固定具32上に載上された隔壁フレーム2
9を取り外し、使用済隔壁フレームホルダ31に収納す
る。そして、交換用隔壁フレームホルダ30から未使用
の隔壁フレーム29を取り出して固定具32上に載上す
ることによって隔壁フィルム19を交換する。
【0042】上記のような構成とすることによっても、
電子線2のエネルギー損失を低く抑えるとともに、照射
窓3を効率良く冷却することができる。ただし、第1の
実施の形態で説明したような隔壁フィルム19の連続交
換はできないので、電子線2を長時間連続して照射する
ような電子線照射装置1、短時間の照射でも隔壁フィル
ム19の損傷が激しくなるような高電流で電子線2を照
射するような電子線照射装置1への適用は不向きであ
る。しかしながら、さほど長時間連続した照射を行わ
ず、かつ次の照射までに、隔壁フレーム29を交換する
に十分な時間的余裕のあるような運転を行う電子線照射
装置1、あるいは低電流で電子線2を照射するような電
子線照射装置1への適用は可能である。
【0043】なお、上記実施の形態では、交換作業員に
よって隔壁フレーム29を所定のタイミングで交換する
ことを一例として説明しているが、未使用の隔壁フレー
ム29を交換用隔壁フレームホルダ30から取り出して
固定具32上に載上し、適当なタイミングで自動的にあ
るいは遠隔からの指示にしたがって、載上している隔壁
フレーム29を取り外して使用済隔壁フレームホルダ3
1に収納し、更に、未使用の隔壁フレーム29を交換用
隔壁フレームホルダ30から取り出して固定具32上に
載上する動作を実現するような自動交換手段を適用して
も良い。
【0044】また、上記実施の形態では、交換用隔壁フ
レームホルダ30および使用済隔壁フレームホルダ31
はそれぞれ隔壁フレーム29を上重ね収納するようにし
ているが、横並べ収納等の別の収納方法であっても良
い。
【0045】以上、本発明の好適な実施の形態につい
て、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかか
る構成に限定されない。特許請求の範囲の発明された技
術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更
例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及
び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと
了解される。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
照射窓の被照射物側に、荷電粒子ビームを良く透過する
有機材料からなる隔壁を配し、照射窓面と隔壁との間に
形成される空間を通風路として、この通風路に冷却ガス
を導入することによって、荷電粒子ビームのエネルギー
損失を低く抑えるとともに、照射窓を効率よく冷却する
ことが可能な照射窓冷却装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る照射窓冷却装置を適用
した電子線照射装置の電子線発生部近傍を示す構成概念
【図2】第1の実施の形態に係る照射窓冷却装置と、従
来技術による照射窓冷却装置との冷却能力の比較図
【図3】第2の実施の形態に係る照射窓冷却装置を適用
した電子線照射装置の電子線発生部近傍を示す構成概念
【図4】固定具上に載上された隔壁フレームの一例を示
す平面図
【図5】従来から用いられている電子線照射装置の電子
線発生部近傍を示す構成概念図
【符号の説明】
1…電子線照射装置 2…電子線 3…照射窓 4…電子線発生部 5…冷却ノズル 6…真空容器 7…被照射物 8、18…冷却用気体 16…ダクト 17…ファン 19…隔壁フィルム 20a、20b…自動搬送部 21…通風路 29…隔壁フレーム 30…交換用隔壁フレームホルダ 31…使用済隔壁フレームホルダ 32…固定具 33、34…バネ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G075 AA22 AA51 CA03 CA39 CA51 CA65 DA02 EB31 EC09 ED09 EE12 FB02 FB12 FC01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空中で荷電粒子ビームを発生させ、当
    該荷電粒子ビームを照射窓を通して大気中に取り出し、
    被照射体を照射する照射装置に備えられ、前記照射窓を
    冷却する照射窓冷却装置であって、 前記照射窓と前記被照射体との間に、有機材料を主成分
    とする交換可能な隔壁体を配し、前記照射窓と前記隔壁
    体との間の空間を通風路として、この通風路に前記照射
    窓を冷却する冷却ガスを導入するようにしたことを特徴
    とする照射窓冷却装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の照射窓冷却装置におい
    て、前記照射窓と前記被照射体との間に配された隔壁体
    を、定期的に交換するようにしたことを特徴とする照射
    窓冷却装置。
  3. 【請求項3】 真空中で荷電粒子ビームを発生させ、当
    該荷電粒子ビームを照射窓を通して大気中に取り出し、
    被照射体を照射する照射装置に備えられ、前記照射窓を
    冷却する照射窓冷却装置であって、 前記照射窓と前記被照射体との間に、有機材料を主成分
    とする隔壁体を連続的に供給する隔壁体連続供給手段
    と、 前記隔壁体連続供給手段によって供給された前記隔壁体
    と前記照射窓との間の空間により形成される通風路に、
    前記照射窓を冷却する冷却ガスを供給する冷却ガス供給
    手段とを備えたことを特徴とする照射窓冷却装置。
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