JP2010008387A - 電子線照射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】X線遮蔽に要する材料コストの低下を図ることができる電子線照射装置を提供する。
【解決手段】照射室20は、電子線照射時に照射室20内で二次的に発生したX線が外部へ漏出しないような構造になっている。X線遮蔽構造体23は、被処理物の搬送を妨げることなくビームキャッチャー22及び照射空間21を取り囲むようにして照射室20内に設置されている。これにより、電子線照射時に照射空間21内で二次的に発生したX線は、X線遮蔽構造体23で効果的に遮蔽され、このX線遮蔽構造体23で遮蔽されなかったX線は、照射室20で遮蔽されることになる。このため、照射室20についてはその壁を薄く形成しても、X線が外部に漏出するのを回避することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、電子線を被処理物に照射して、被処理物に所望の処理を施す電子線照射装置に関するものである。
一般に、電子線照射装置では、線状のフィラメントから放出された熱電子を電子線として取り出し、この電子線を加速管内の真空空間で加速した後、照射窓部を介して照射室内に取り出し、照射室内を搬送される被処理物に照射することにより、所望の処理を行う。ここで、電子線照射時には照射室内でX線が二次的に発生する。このため、照射室には、その発生したX線が外部に漏出しないように、鉛遮蔽が施されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平9−211199号公報
ところで、照射室内には被処理物を搬送する搬送装置が設置されるが、この搬送装置として、多数の被処理物を高速で搬送することができる大掛かりな装置が用いられることがある。このような場合には、大きな体積を有する照射室が形成されることになる。しかし、照射室が大きな体積を有すると、その照射室の壁の表面積がとても大きくなるので、X線遮蔽に要する材料コストがかさんでしまうという問題がある。このため、電子線照射装置では、X線遮蔽に工夫を凝らして、大幅な材料コストの増加を防ぐことが望まれている。
本発明は上記事情に基づいてなされたものであり、X線遮蔽に要する材料コストの低下を図ることができる電子線照射装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するための本発明は、電子線を発生する電子線発生部と、被処理物に電子線を照射する処理が行われる照射室と、電子線発生部内の真空雰囲気と照射室内の照射雰囲気とを仕切ると共に電子線を照射室内に取り出す照射窓部と、照射窓部から照射室内に取り出された電子線が被処理物に照射される照射空間に、被処理物を搬送する搬送手段と、を備える電子線照射装置であり、照射室が、電子線照射時に照射室内で二次的に発生したX線を遮蔽する構造になっており、且つ、電子線照射時に照射空間内で二次的に発生したX線を遮蔽するためのX線遮蔽構造体が、被処理物の搬送を妨げることなく照射空間を取り囲むようにして照射室内に設けられている。
本発明では、照射室内にX線遮蔽構造体を設けたことにより、X線遮蔽構造体と照射室とでX線遮蔽を行うことができる。X線は照射空間内で最も多く発生するが、この照射空間を取り囲むようにX線遮蔽構造体が設けられているので、照射空間内で発生したX線はX線遮蔽構造体で効果的に遮蔽されることとなる。このため、照射室についてはその壁を薄く形成しても、X線が外部に漏出するのを回避することができる。したがって、本発明の電子線照射装置では、照射室の壁を薄くすることができるので、X線遮蔽に要する材料コストの低下を図ることができる。
本発明の電子線照射装置では、X線遮蔽に要する材料コストの低下を図ることができる。ここで、照射室の体積が大きいほど、その材料コストはより大幅に低下することになる。
以下に、図面を参照して、本願に係る発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は本発明の一実施形態である電子線照射装置の概略構成図、図2はその電子線照射装置の水平方向概略部分断面図、図3はその電子線照射装置の電子線発生部の概略回路図である。
本実施形態の電子線照射装置は、被処理物の表面における重合や架橋処理、被処理物の殺菌処理等、いろいろな用途に使用されるものである。また、被処理物としては、ペットボトルやゴムロール等の立体物、フィルムや紙等のシート状部材など、さまざまなものを用いることができる。以下では、被処理物として立体物を用いる場合を考える。
本実施形態の電子線照射装置は、図1及び図2に示すように、電子線発生部10と、照射室20と、照射窓部30とを備えるものである。ここでは、かかる電子線照射装置として、岩崎電気株式会社製の電子線照射装置を使用している。
電子線発生部10は、図2に示すように、電子線を発生するターミナル11と、ターミナル11で発生した電子線を真空空間(加速空間)で加速する加速管12とを有するものである。ターミナル11は、熱電子を放出する線状のフィラメント11aと、フィラメント11aを支持するガン構造体11bと、フィラメント11aで発生した熱電子をコントロールするグリッド11cとを含む。
加速管12は円筒形状に形成されており、その中心軸が略鉛直方向を向くように設置されている。この加速管12の中心軸に沿ってフィラメント11aが配置されている。この加速管12には、電子線照射時に二次的に発生するX線が外部へ漏出しないように、鉛遮蔽が施されている。尚、加速管12(電子線発生部10)の内部は、電子が気体分子と衝突してエネルギーを失うことを防ぐため、及びフィラメント11aの酸化を防止するため、図示しないポンプ等により10−4〜10−5Paの真空に保たれている。
照射室20は、被処理物に電子線を照射する処理が行われる処理室である。この照射室20内には、被処理物を搬送する搬送装置(不図示)が設置されている。本実施形態では、この搬送装置として、多数の被処理物を高速で搬送することができる大掛かりな装置を用いている。このため、図1に示すように、照射室20はかなり大きな体積を有している。被処理物は、搬送装置により照射室20内を所定の経路(図1における矢印で示した経路)に沿って搬送される。そして、図2に示すように、被処理物が照射窓部30の近傍を通過する際に、その照射窓部30から照射室20内に取り出された電子線がその被処理物に照射される。以下では、照射室20内において被処理物が通過する照射窓部30の近傍領域を、照射空間21と称することにする。すなわち、照射空間21とは、電子線が被処理物に照射される空間のことである。
この照射室20は、電子線照射時に照射室20内で二次的に発生したX線が外部へ漏出しないような構造になっている。すなわち、照射室20それ自体がX線遮蔽構造体となっている。具体的に、照射室20は、鉛をステンレスで挟んだ材料で形成されている。このため、照射室20の外面及び内面においては、鉛がむき出しになっていない。これは、被処理物として、飲料水用ペットボトルや食品包装材等、食品に関連するものが用いられる場合があるので、鉛がむき出しになった装置で処理を行うのは好ましくないからである。
また、照射室20内は、処理内容に応じて不活性ガスや大気等の雰囲気とされる。例えば、被処理物の表面に塗布された放射線硬化性樹脂の硬化処理を行う場合には、照射室20内の雰囲気を窒素等の不活性ガスで置換する。これは、照射室20内に酸素が存在すると、電子線を照射することで生成されたラジカルが酸素と反応してしまい、樹脂の硬化(重合)反応が阻害されてしまうからである。一方、殺菌・滅菌処理を行う場合には、照射室20内の照射雰囲気を大気(酸素のある雰囲気)にしておき、電子線によって被処理物を殺菌すると共に、電子線により酸素から生成されたオゾンの殺菌効果をも利用することがある。
照射窓部30は、図2に示すように、金属箔からなる窓箔31と、窓枠部32と、クランプ板33とを有する。窓枠部32は、窓箔31を冷却すると共に窓箔31を支持するものである。クランプ板33は、照射室20の側から窓箔31を押さえるものである。窓箔31は、電子線発生部10内の真空雰囲気と照射室20内の照射雰囲気とを仕切ると共に、窓箔31を介して電子線発生部10から照射室20へ電子線を取り出すためのものである。窓箔31に使用する金属としては、電子線発生部10内の真空雰囲気を十分維持できる機械的強度があって、電子線が透過しやすいように比重が小さくて肉厚が薄く、しかも耐熱性に優れたものが望ましい。この窓箔31に使用される金属の例としては、チタン(Ti)がある。通常は、機械的な取扱いやすさからアルミ箔、チタン箔などの金属箔が最もよく使用されている。
また、電子線照射装置には、図3に示すように、フィラメント11aを加熱して熱電子を発生させるための加熱用電源51と、フィラメント11aとグリッド11cとの間に電圧を印加する制御用直流電源52と、グリッド11cと窓箔31との間に電圧(加速電圧)を印加する加速用直流電源53とが備えられている。
加熱用電源51によりフィラメント11aに電流を通じて加熱するとフィラメント11aは熱電子を放出し、この熱電子は、フィラメント11aとグリッド11cとの間に印加された制御用直流電源52の制御電圧により四方八方に引き寄せられる。このうち、グリッド11cを通過したものだけが電子線として有効に取り出される。そして、このグリッド11cから取り出された電子線は、グリッド11cと窓箔31との間に印加された加速用直流電源53の加速電圧により加速管12内の加速空間で加速された後、窓箔31を突き抜け、照射室20内の照射空間21を搬送される被処理物に照射される。尚、グリッド11cから取り出された電子線の流れによる電流値はビーム電流と称される。したがって、ビーム電流が大きいほど、電子線の量が多くなる。
電子線照射装置では、加速電圧、ビーム電流、被処理物の搬送速度等を所定の値に設定して、被処理物に電子線を照射する処理が行われる。電子線に与えられるエネルギーは加速電圧によって決まる。すなわち、加速電圧を高く設定する程、電子線の得る運動エネルギーが大きくなり、その結果、電子線は被処理物の表面から深い位置まで到達することができるようになる。このため、加速電圧の設定値を変えることにより、被処理物に対する電子線の浸透深さを調整することができる。また、被処理物に電子線が照射されるときに被処理物が受けるエネルギーの量は吸収線量という値で表される。適切な吸収線量を被処理物に与えるためには、ビーム電流を制御することになる。通常は、加熱用電源51と加速用直流電源53とを所定の値に設定し、制御用直流電源52を可変にすることにより、ビーム電流の調整を行っている。被処理物が受ける吸収線量は、ビーム電流に比例し、被処理物の搬送速度に反比例する。このため、ビーム電流や被処理物の搬送速度を変えることにより、電子線の吸収線量を調整することができる。
本実施形態では、照射室20内に、ビームキャッチャー22とX線遮蔽構造体23とを設けている。図4は本実施形態の電子線照射装置におけるビームキャッチャー22及びX線遮蔽構造体23の鉛直方向概略断面図、図5はそのビームキャッチャー22の概略斜視図、図6はそのX線遮蔽構造体23の概略斜視図である。
まず、ビームキャッチャー22について説明する。ビームキャッチャー22は、図4に示すように、被処理物を介して照射窓部30と対向する位置に設置されている。すなわち、被処理物は、照射窓部30とビームキャッチャー22とで囲まれた照射空間21内を搬送される。このビームキャッチャー22は、被処理物に照射されずに照射空間21を通過してきた電子線を捕捉するものである。ビームキャッチャー22は、例えば、ステンレスやアルミニウム等で形成されている。
ビームキャッチャー22は立体的な形状に形成されている。具体的に、このビームキャッチャー22は、図4及び図5に示すように、横から見たときの形状が略コの字状となるように形成されている。すなわち、ビームキャッチャー22は、平板状の本体部22aと、上側壁部22bと、下側壁部22cとを有する。ここで、本体部22aの形状は略四角形状である。上側壁部22bは本体部22aの上端部において本体部22aに垂直に取り付けられ、下側壁部22cは本体部22aの下端部において本体部22aに垂直に取り付けられている。上側壁部22b及び下側壁部22cの形状も略四角形状である。ビームキャッチャー22は、本体部22aが電子線の照射方向に略垂直になるようにして照射空間21内に設置される。このとき、上側壁部22b及び下側壁部22cは、電子線の照射方向と被処理物の搬送方向とに略直交する方向に沿って照射空間21をその両側から挟むことになる。
また、このビームキャッチャー22は水冷式の冷却部となっている。すなわち、ビームキャッチャー22の内部には冷却水が流通している。電子線は高い運動エネルギーを持っており、この電子線がビームキャッチャー22に捕捉されると、その電子線の運動エネルギーが熱エネルギーに変換して、ビームキャッチャー22の温度が上昇する。このため、冷却部としてのビームキャッチャー22が、自分自身を冷却することにしている。しかも、電子線照射時には、電子線が照射空間21内の気体分子や被処理物に衝突することにより、照射空間21内の雰囲気の温度及び被処理物の温度が上昇するという現象が起こる。ビームキャッチャー22は、自分自身を冷却する役割だけでなく、照射空間21内の照射雰囲気及び被処理物を冷却する役割をも果たす。
かかるビームキャッチャー22は、例えばステンレス製の角パイプを繋ぎ合わせることにより製作される。このとき、それらの角パイプによりビームキャッチャー22内には通路が形成される。この通路が冷却水用の流路となる。ここで、この通路は、本体部22aの内部だけでなく上側壁部22b及び下側壁部22cの内部をもくまなく通過するように形成されている。すなわち、ビームキャッチャー22の表面が冷却可能な面となっている。
本実施形態では、ビームキャッチャー22が本体部22aと上側壁部22bと下側壁部22cとを有し、立体的な形状に形成されている。これにより、このビームキャッチャー22は、従来のビームキャッチャー(平面的な形状のもの)よりも広い表面積を有すると共に、照射空間21を上側、下側及び後ろ側の合計三方向の側から取り囲むことができる。このため、ビームキャッチャー22と照射空間21との接触面積を増やすことができるので、ビームキャッチャー22の冷却効果を高めることができ、したがって、電子線照射時における照射雰囲気の温度上昇及び被処理物の温度上昇を効果的に抑制することができる。
次に、X線遮蔽構造体23について説明する。X線遮蔽構造体23は、図4に示すように、被処理物の搬送を妨げることなくビームキャッチャー22及び照射空間21を取り囲むようにして照射室20内に設置されている。このX線遮蔽構造体23は、電子線照射時に照射空間21内で二次的に発生したX線を遮蔽するためのものである。ここで、X線遮蔽構造体23も、照射室20と同様に、鉛をステンレスで挟んだ材料で形成されている。この理由は、上述したように、被処理物として、飲料水用ペットボトルや食品包装材等、食品に関連するものが用いられる場合があるので、鉛がむき出しになった装置で処理を行うのは好ましくないからである。
具体的に、X線遮蔽構造体23は、図4及び図6に示すように、平板状の本体部23aと、上側壁部23bと、下側壁部23cと、左側壁部23dと、右側壁部23eとを有する。本体部23aは電子線の照射方向に略垂直となるようにして、ビームキャッチャー22の背面側に配置されている。ここで、この本体部23aの形状は略四角形状である。上側壁部23bは本体部23aの上端部において本体部23aに垂直に取り付けられ、下側壁部23cは本体部23aの下端部において本体部23aに垂直に取り付けられている。すなわち、上側壁部23b及び下側壁部23cは、電子線の照射方向と被処理物の搬送方向とに略直交する方向に沿ってビームキャッチャー22をその両側から挟み込んでいる。これら上側壁部23b及び下側壁部23cの形状は略四角形状である。そして、左側壁部23dは本体部23aの左端部において本体部23aに垂直に取り付けられ、右側壁部23eは本体部23aの右端部において本体部23aに垂直に取り付けられている。すなわち、左側壁部23d及び右側壁部23eは、被処理物の搬送方向に沿って照射空間21をその両側から挟み込んでいる。但し、左側壁部23d及び右側壁部23eはそれぞれ、被処理物の搬送を妨げないように、四角形からその一部が切り欠かれた形状を有している。このように、X線遮蔽構造体23は密閉した空間を形成しているわけではないので、このX線遮蔽構造体23ではX線を完全に遮蔽することはできないが、その大部分を効果的に遮蔽することができる。
尚、X線遮蔽構造体23の本体部23aとビームキャッチャー22の本体部22aとの間には一定の空間が設けている。これは、X線をこの空間の中に閉じ込めることにより、遮蔽効果を高めるためである。また、ビームキャッチャー22の水冷配管の引き回しのためのスペースを確保するためでもある。
照射室20の中でX線が一番多く発生するところは、照射空間21である。実際、電子線がビームキャッチャー22、照射空間21内の気体分子、被処理物等に衝突すると、X線が発生する。本実施形態では、照射室20内にX線遮蔽構造体23を設けたことにより、X線遮蔽構造体23と照射室20とでX線遮蔽を行うことができる。すなわち、X線遮蔽構造体23が照射空間21を取り囲むように設けられているので、電子線がビームキャッチャー22等に衝突することにより照射空間21内で発生したX線は、このX線遮蔽構造体23で効果的に遮蔽されることとなる。そして、このX線遮蔽構造体23で遮蔽されなかったX線は、照射室20で遮蔽されることになる。
このように、本実施形態の電子線照射装置では、照射空間内で発生したX線をX線遮蔽構造体で効果的に遮蔽することができるので、照射室についてはその壁を薄く形成しても、X線が外部に漏出するのを回避することができる。このため、照射室の壁を薄くすることにより、X線遮蔽に要する材料コストの低下を図ることができる。また、本実施形態では、X線をX線遮蔽構造体で効果的に遮蔽することができるので、照射室の設計上の自由度が高く、その設計がしやすくなるという利点がある。更に、本実施形態では、照射室内に、搬送装置等、電子線を照射する必要のない機器が多数置かれることとなるが、X線をX線遮蔽構造体で効果的に遮蔽することができるので、これらの機器にX線があまり当たらないようにすることができる。
ところで、照射室には、図1に示すように、被処理物を外部から照射室内に入れるための入口部25及び被処理物を照射室内から外部に出すための出口部26が設けられている。このように、照射室が入口部25及び出口部26を有するにもかかわらず、本実施形態の電子線照射装置では、照射室の壁はX線漏洩防止の役割を十分に果たしている。これが可能であるのは、照射空間の近傍にX線遮蔽構造体を配置して、二重のX線遮蔽が施されているからである。
尚、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々の変形が可能である。
例えば、上記の実施形態では、X線遮蔽構造体の左側壁部及び右側壁部がそれぞれ、四角形からその一部が切り欠かれた形状を有している場合について説明したが、左側壁部及び右側壁部はそれぞれ四角形状に形成してもよい。すなわち、X線遮蔽構造体は、一方の面が開放された箱型であってもよい。
また、上記の実施形態では、照射室が大きな体積を有している場合について説明したが、本発明は、照射室の大小に関係なく、どんな大きさの照射室を備える電子線照射装置に対しても適用することができる。この場合も、上記の実施形態と同様に、X線遮蔽に要する材料コストの低下を図ることができる。但し、照射室の体積が大きいほど、その材料コストはより大幅に低下することになる。
以上説明したように、本発明の電子線照射装置によれば、照射室内にX線遮蔽構造体を設けたことにより、X線遮蔽構造体と照射室とでX線遮蔽を行うことができる。X線は照射空間内で最も多く発生するが、この照射空間を取り囲むようにX線遮蔽構造体が設けられているので、照射空間内で発生したX線はX線遮蔽構造体で効果的に遮蔽されることとなる。このため、照射室についてはその壁を薄く形成することができるので、X線遮蔽に要する材料コストの低下を図ることができる。したがって、本発明は、電子線を被処理物に照射して、被処理物に所望の処理を施す電子線照射装置に適用することができる。
本発明の一実施形態である電子線照射装置の概略構成図である。 その電子線照射装置の水平方向概略部分断面図である。 その電子線照射装置の電子線発生部の概略回路図である。 本実施形態の電子線照射装置におけるビームキャッチャー及びX線遮蔽構造体の鉛直方向概略断面図である。 そのビームキャッチャーの概略斜視図である。 そのX線遮蔽構造体の概略斜視図である。
符号の説明
10 電子線発生部
11 ターミナル
11a フィラメント
11b ガン構造体
11c グリッド
12 加速管
20 照射室
21 照射空間
22 ビームキャッチャー
22a 本体部
22b 上側壁部
22c 下側壁部
23 X線遮蔽構造体
23a 本体部
23b 上側壁部
23c 下側壁部
23d 左側壁部
23e 右側壁部
25 入口部
26 出口部
30 照射窓部
31 窓箔
32 窓枠部
33 クランプ板
51 加熱用電源
52 制御用直流電源
53 加速用直流電源

Claims (1)

  1. 電子線を発生する電子線発生部と、
    被処理物に前記電子線を照射する処理が行われる照射室と、
    前記電子線発生部内の真空雰囲気と前記照射室内の照射雰囲気とを仕切ると共に前記電子線を前記照射室内に取り出す照射窓部と、
    前記照射窓部から前記照射室内に取り出された前記電子線が前記被処理物に照射される照射空間に、前記被処理物を搬送する搬送手段と、
    を備える電子線照射装置において、
    前記照射室は、電子線照射時に前記照射室内で二次的に発生したX線を遮蔽する構造になっており、且つ、電子線照射時に前記照射空間内で二次的に発生したX線を遮蔽するためのX線遮蔽構造体が、前記被処理物の搬送を妨げることなく前記照射空間を取り囲むようにして前記照射室内に設けられていることを特徴とする電子線照射装置。
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