JP2002333097A - 液化ガス用燃料タンク及びタンク内圧の制御装置 - Google Patents

液化ガス用燃料タンク及びタンク内圧の制御装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】構成の簡素化を図りつつ、タンク内圧を好適に
加圧保持すること。 【解決手段】燃料タンク1内にはピストン11が摺動自
在に収容されており、このピストン11により、燃料タ
ンク1内が燃料室12と加熱室13の2つの空間に分割
されている。燃料室12には燃料配管2が接続されてお
り、燃料室12内の液化ガス燃料が燃料配管2を通じて
高圧ポンプ3に供給される。加熱室13には燃料が所定
量充填され、この燃料に浸かるようにしてヒータ15が
設けられている。上記構成において、加熱室13内のヒ
ータ15が通電されると、燃料温度の上昇に伴い加熱室
13内の燃料が気化し、加熱室13の圧力が上昇する。
これにより、ピストン11が燃料室12側(図の右側)
に移動し始める。このとき、加熱室13の圧力は燃料の
飽和蒸気圧であり、燃料室12内の燃料が加熱室13の
圧力と同じ圧力で加圧される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液化ガス燃料を貯
蔵する液化ガス燃料用の燃料タンクと、タンク内圧の制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンでは一般的に燃料と
して軽油が使われているが、燃料の気化性や発火燃焼
性、エミッション等を考慮して、DME(ジメチルエー
テル)やセタン価向上のための添加剤を加えたLPG
(液化石油ガス)といった液化ガス燃料を使用すること
が提案されてきている。なお以下の記載において、LP
Gと称するものは、特に指示しない限りセタン価向上剤
を加えたものを指すこととする。
【0003】DMEやLPG等の液化ガス燃料は常温・
常圧下で気体であり、これら液化ガス燃料を使用するデ
ィーゼルエンジンの燃料タンクは、燃料の液化のために
約0.5MPa程度に加圧されている。そして、この燃
料タンク内の液化ガス燃料は、燃料タンクから噴射ポン
プに送られて最高50MPa程度に加圧された後、イン
ジェクタからエンジンの燃焼室に噴射供給される。この
場合、噴射ポンプやインジェクタはエンジンの運転によ
り高温となるため、燃料タンク内での0.5MPa程度
の加圧では、噴射ポンプやインジェクタで燃料が気化し
てしまう。この対策としては、燃料タンクから噴射ポン
プに送られる燃料を2〜3MPa程度に加圧して供給す
ることが効果的であることが分かっている。
【0004】従来より、燃料タンク内を加圧する手法と
して、窒素ガスによる液面加圧を行うものがある(例え
ば、特開平10−306760号公報)。この手法で
は、燃料タンクの燃料液面に液化ガス燃料の飽和蒸気圧
を超える窒素ガス圧を作用させるよう構成していた。し
かしながらこの手法では、窒素ボンベを搭載する必要が
あること、窒素の補充が必要となることなど実用化には
問題が多い。
【0005】またその他に、燃料タンク内に設置した、
いわゆるインタンクポンプを用いて燃料タンク内を加圧
する手法もある。しかしながらこの場合には、インタン
クポンプの吸入部に負圧が発生するため、それに伴う気
化対策が必要となることなど、やはり実用化する上での
問題があり、この方法でもタンク内加圧の実現が困難で
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題に
着目してなされたものであって、その目的とするところ
は、構成の簡素化を図りつつ、タンク内圧を好適に加圧
保持することができる液化ガス用燃料タンク及びタンク
内圧の制御装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の液化ガ
ス用燃料タンクでは、加熱手段にて第2室内を加熱する
ことにより当該第2室内の液化ガス燃料が気化し、第2
室内の圧力が上昇する。これにより、第1室と第2室と
の間に設けられた可動部材が第1室側に移動し、第1室
の容積が縮小化されて内部の液化ガス燃料が加圧され
る。このとき、第2室の圧力は液化ガス燃料の飽和蒸気
圧であり、第2室内において液化ガス燃料の温度上昇と
共に飽和蒸気圧が上昇するにつれ、第1室の圧力も同様
に上昇する。第1室内の液化ガス燃料が加圧されること
により、その第1室に接続される燃料配管に対し、同様
に加圧された液化ガス燃料が供給される。上記構成で
は、窒素ボンベを搭載したり、インタンクポンプを設置
したりする等の煩雑な構成を要することなく、タンク内
圧が任意に調節できる。その結果、構成の簡素化を図り
つつ、タンク内の液化ガス燃料を好適に加圧保持するこ
とが可能となる。
【0008】可動部材としては、以下の構成が適用でき
る。すなわち、 ・請求項2に記載の発明では、可動部材として、タンク
内を摺動自在なピストンを設けている。 ・請求項3に記載の発明では、可動部材として、内部空
間が前記第2室に連通し、且つ前記第1室内で伸縮する
袋部材を設けている。これら何れの構成においても、第
1室の容積を可変に調節し、ひいてはタンク内圧(実際
には第1室の圧力)を任意に調整することができる。
【0009】また、請求項4に記載の液化ガス用燃料タ
ンクでは、タンク内容積を可変に調節するための可動部
材と、該可動部材を移動させるためのアクチュエータと
を備えている。かかる場合にも、請求項1の発明と同様
に、窒素ボンベを搭載したり、インタンクポンプを設置
したりする等の煩雑な構成を要することなく、タンク内
圧が任意に調節できる。その結果、構成の簡素化を図り
つつ、タンク内の液化ガス燃料を好適に加圧保持するこ
とが可能となる。
【0010】また、上記請求項1〜3の何れかに記載の
液化ガス用燃料タンクを用いたタンク内圧の制御装置と
して、請求項5に記載の発明では、制御手段は、前記第
1室の目標圧力を設定し、その目標圧力に到達するよう
前記加熱手段を制御する。この場合、加熱手段の制御に
より第1室の圧力が目標圧力に制御され、それに伴いタ
ンク内の液化ガス燃料を好適に加圧することができる。
【0011】上記請求項5の発明では、請求項6に記載
したように、前記制御手段は、圧力検出手段により検出
した第1室内又は第2室内の何れかの圧力が目標圧力に
なるよう前記加熱手段の制御量をフィードバック制御す
ると良い。
【0012】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、この
発明を具体化した第1の実施の形態を図面に従って説明
する。本実施の形態では、DMEやLPG等の液化ガス
を燃料とする車両用ディーゼルエンジンにおいて、当該
エンジンへの燃料噴射を行わせるための燃料噴射システ
ムに本発明を具体化する。
【0013】図1は、本実施の形態における燃料噴射シ
ステムの基本構成を示す図面である。図1において、燃
料タンク1には、液化ガス燃料(DME、或いはLP
G)が貯蔵されている。この燃料タンク1は、タンク内
圧を2.5〜3MPa程度に加圧する機能を有するが、
その詳細は後述する。燃料タンク1の燃料供給口には燃
料配管2が接続され、その燃料配管2の途中には高圧ポ
ンプ3が設けられている。また、高圧ポンプ3の下流側
にはコモンレール4が設けられ、コモンレール4にはエ
ンジンの気筒分だけインジェクタ5が接続されている。
燃料タンク1内の燃料は高圧ポンプ3に供給され、この
高圧ポンプ3にて噴射圧相当の高圧状態(最大50MP
a程度)に加圧される。そして、この高圧燃料がコモン
レール4に圧送された後、インジェクタ5からエンジン
の各気筒に噴射供給される。
【0014】ECU10は周知のマイクロコンピュータ
を主体に構成され、図示しない各種センサよりアクセル
開度、エンジン回転数等の検出信号を入力する他、コモ
ンレール4に設けられた圧力センサ7よりコモンレール
圧(噴射圧)を入力する。そして、ECU10は、各種
入力情報に基づいてコモンレール圧(噴射圧)が最適値
になるよう高圧ポンプ3の燃料吐出量を制御する。また
ECU10は、各種入力情報に基づいて燃料噴射量及び
燃料噴射時期を算出し、それに応じてインジェクタ5の
駆動を制御する。
【0015】図2は、燃料タンク1の詳細な構成を示す
断面図である。略円筒形をなす燃料タンク1内にはピス
トン11が摺動自在に収容されており、このピストン1
1により、燃料タンク1内が「第1室」としての燃料室
12と「第2室」としての加熱室13の2つの空間に分
割されている。ピストン11の摺動部にはシール部材1
4が挿入され、燃料室12と加熱室13との間がシール
されている。ピストン11の中央部には凸状のストッパ
部11aが設けられており、ピストン移動量がゼロであ
る図2の状態では、ピストン11のストッパ部11aが
タンク内壁のストッパ部1aに当接している。但し、タ
ンク形状は円筒形をなさなくてもよく、他の形状であっ
ても良い。
【0016】燃料室12には、前述の燃料配管2が接続
されており、燃料室12内の燃料が燃料配管2を通じて
高圧ポンプ3に供給される。また、燃料室12には、燃
料補給のための補給通路6が接続されている。燃料室1
2には、「圧力検出手段」としての圧力センサ22が設
けられており、同センサ22により燃料室12内の圧力
が検出され、その検出値がECU10に入力される。
【0017】加熱室13には、燃料室12と同じ液化ガ
ス燃料が所定量充填され、この燃料に浸かるようにして
「加熱手段」としてのヒータ15が設けられている。ヒ
ータ15にはヒータ制御回路21が接続されており、ヒ
ータ制御回路21はECU10からの制御信号を受けて
ヒータ15の通電を制御する。なお、図の符号16は、
加熱室13内に燃料を補給するための補給通路である。
【0018】上記構成の燃料タンク1において、加熱室
13内のヒータ15が通電されると、加熱室13内の燃
料温度が上昇し、それに伴い飽和蒸気圧が上昇する。D
MEを例に取ると、DME温度と飽和蒸気圧とは概ね図
4に示す関係を有する。図4によれば、例えばDME温
度が25℃であれば飽和蒸気圧が0.6MPa程度であ
るのに対し、DME温度が90℃まで上昇すると、飽和
蒸気圧が3MPa程度にまで上昇することが分かる。な
お因みに、DMEに代えてLPGを用いる場合にも、L
PG温度と飽和蒸気圧とは上記図4とほぼ同等の関係を
有する。
【0019】かかる場合、ヒータ通電により、図3に示
すようにピストン11が図の右方向に移動する。すなわ
ち、ヒータ通電時には、燃料温度(DME温度)の上昇
に伴い加熱室13内の燃料が気化し、加熱室13の圧力
が上昇する。これにより、ピストン11が燃料室12側
(図の右側)に移動し始める。このとき、加熱室13の
圧力は燃料の飽和蒸気圧であり、燃料室12内の燃料が
加熱室13の圧力と同じ圧力で加圧される。例えば、加
熱室13内が80℃程度まで加熱されることにより、飽
和蒸気圧の上昇に伴い燃料室12が2MPa以上に加圧
される。そして、その加圧された燃料が燃料配管2を介
して高圧ポンプ3側に供給される。
【0020】因みに、ピストン11は、図2の状態から
タンク内壁の右側面に当接するまでの範囲で移動し、燃
料室12内の燃料を加圧する。そのため、上記範囲での
ピストン11の移動が可能となるよう加熱室13内の燃
料量が調整されると良い。
【0021】次に、タンク内圧の制御方法について説明
する。本実施の形態では、圧力センサ22の出力により
燃料室12内の圧力(タンク内圧)をモニタしつつ、そ
の圧力が所望の値になるようヒータ15の通電量を制御
することとしており、より具体的には、周知のデューテ
ィ制御手法を用いてヒータ15の通電量を制御する。図
5は、ヒータ15の通電制御手順を示すフローチャート
であり、この処理は所定の時間周期でECU10により
実施される。なお、図5の処理が特許請求の範囲に記載
の「制御手段」に相当する。
【0022】図5において、先ずステップ101では、
圧力センサ22の検出値に基づくタンク内圧Ptanを
読み込み、続くステップ102では、予め設定しておい
た所定の目標圧力Ptg(例えば2.5MPa)と、前
記読み込んだタンク内圧Ptanとを比較する。
【0023】そして、目標圧力Ptgよりもタンク内圧
Ptanが低い場合、すなわちPtg−Ptan>0と
なる場合にはステップ103に進み、タンク内圧の偏差
(Ptg−Ptan)に基づいて制御デューティDut
yを算出する。実際には、予め設定されている比例定数
αを用い、 Duty=α(Ptg−Ptan) として、制御デューティDutyを算出する。その後、
ステップ104では、前記算出したDutyによりヒー
タ15を通電する。この場合、タンク内圧の偏差(Pt
g−Ptan)が大きいほど、すなわち燃料室12内の
圧力が目標値に対して低いほど、Duty(デューティ
ON時間)が大きく、通電時間が長くなる。但し、Du
tyの最大値は当然100%である。
【0024】また、目標圧力Ptgよりもタンク内圧P
tanが高い場合、すなわちPtg−Ptan≦0とな
る場合にはステップ105に進み、ヒータ15の通電を
オフする。
【0025】ここで、エンジン始動時には、図2の状態
からヒータ通電が開始されるが、そのヒータ通電による
加熱室13内の温度上昇はあまり早くない。そのため、
燃料室12の圧力(タンク内圧)が目標圧力に到達する
までには時間を要する。しかし、エンジン始動時には高
圧ポンプ3の温度も低いため、燃料の加圧レベルが低く
ても燃料が気化されることはなく、問題にはならない。
また、エンジンが温まった後の高温再始動の場合には、
燃料室12の圧力(タンク内圧)はある程度高い状態で
あるので、十分な圧力で燃料の供給が可能となる。
【0026】以上詳述した本実施の形態によれば、以下
に示す効果が得られる。燃料タンク1の構成として、加
熱室13内における飽和蒸気圧を利用し、それにより燃
料室12の圧力(タンク内圧)を調整する構成としたの
で、構成の簡素化を図りつつ、燃料タンク1内の液化ガ
ス燃料を好適に加圧保持することが可能となる。すなわ
ち、本実施の形態の構成では、タンク内圧の調整のため
に、窒素ボンベを搭載したり、インタンクポンプを設置
したりする等の煩雑な構成を要することない。それ故、
窒素ガスの補充等のメンテナンスも不要となる。また本
構成によれば、高圧ポンプ3やインジェクタ5内での燃
料の気化が防止でき、ディーゼルエンジンの運転を好適
に行わせることができる。
【0027】また、燃料室12の圧力が目標圧力(例え
ば2.5MPa)に到達するようヒータ15の通電をフ
ィードバック制御したので、タンク内圧制御が適正に実
施できる。
【0028】(第2の実施の形態)次に、本発明におけ
る第2の実施の形態について、上述した第1の実施の形
態との相違点を中心に説明する。本実施の形態では、燃
料タンク1の構成に関し、燃料室12と加熱室13との
間の「可動部材」の構成を変更しており、それを図6を
用いて詳細に説明する。
【0029】図6(a)において、燃料タンク1には、
燃料室12と加熱室13とを仕切るための仕切り板31
が設けられている。燃料室12及び加熱室13には、上
記第1の実施の形態と同様にDME等の液化ガス燃料が
各々充填されている。仕切り板31は、その外周がタン
ク内壁に固着されるものであって、中央部には円形の貫
通孔32が設けられている。貫通孔32には、「可動部
材」としての袋部材33が取り付けられ、この袋部材3
3は燃料室12側に張り出して設けられている。袋部材
33は、例えばエチレンプロピレンゴム(EPDM)、
ブチルゴム(IIR)等からなる弾性体で構成され、図
6(a)の初期状態から膨らみ、最大で燃料室12全体
に膨らむことができるようになっている。
【0030】図6(b)は、袋部材33が膨らんだ状態
を示す。すなわち、前述の通り加熱室13内のヒータ1
5が通電されることにより同加熱室13内の燃料温度が
上昇し、それに伴い飽和蒸気圧が上昇する。かかる場
合、飽和蒸気圧が上昇するにつれ、袋部材33が膨らん
で燃料室12の圧力(タンク内圧)も同様に上昇する。
燃料室12内の液化ガス燃料が加圧されることにより、
その加圧された燃料が燃料配管2を介して高圧ポンプ3
側に供給される。なお、タンク内圧の制御手順について
は、既述の図5の手順がそのまま適用できる。
【0031】以上第2の実施の形態においても上記第1
の実施の形態と同様に、構成の簡素化を図りつつ、燃料
タンク1内の液化ガス燃料を好適に加圧保持することが
可能となる。また、高圧ポンプ3やインジェクタ5内で
の燃料の気化が防止でき、ディーゼルエンジンの運転を
好適に行わせることができる。
【0032】(第3の実施の形態)上記第1及び第2の
実施の形態では、加熱室13における燃料の飽和蒸気圧
を利用して可動部材(ピストン11,袋部材33)を作
動させ、燃料室12内の燃料を加圧したが、第3の実施
の形態では、アクチュエータにより可動部材を直接駆動
し、燃料室内の燃料を加圧する構成を提案する。
【0033】図7は、燃料タンク41の構成を示す断面
図である。図7において、燃料タンク41内には「可動
部材」としてのピストン42が摺動自在に収容され、ピ
ストン42の摺動部にはシール部材43が挿入されてい
る。ピストン42の軸部42aにはアクチュエータ44
が連結されている。アクチュエータ44は、ピストン4
2を図の左右に往復動させるものであり、例えばモータ
とウォームギアの組合せなどにより構成されると良い。
アクチュエータ44の駆動は、ECU10により制御さ
れる。このとき、ECU10はやはり圧力センサ22に
よりタンク内圧をモニタしつつ、アクチュエータ44の
駆動を制御する。
【0034】上記構成において、アクチュエータ44の
駆動によりピストン42が図の右方向に移動すると、タ
ンク内容積が縮小され、液化ガス燃料が加圧される。そ
して、その加圧された燃料が燃料配管2を介して高圧ポ
ンプ3側に供給される。
【0035】かかる場合にも上記の各実施の形態と同様
に、構成の簡素化を図りつつ、燃料タンク41内の液化
ガス燃料を好適に加圧保持することが可能となる。ま
た、高圧ポンプ3やインジェクタ5内での燃料の気化が
防止でき、ディーゼルエンジンの運転を好適に行わせる
ことができる。
【0036】なお本発明は、上記以外に次の形態にて具
体化できる。上記第1,第2の実施の形態では、デュー
ティ制御によりヒータ15の通電を制御したが、これに
代えて、ヒータ15の通電電流を直接制御する手法や、
ヒータ15への通電をON/OFF制御する手法を用い
ても良い。何れにしても、タンク内圧の検出値が目標値
よりも小さい場合において、ヒータ15の通電をONす
るよう構成する。特に電流制御を行うものは、タンク内
圧の検出値と目標値との偏差に応じてヒータ15の通電
電流を制御すれば良い。
【0037】上記第1,第2の実施の形態では、燃料室
12の圧力を検出し、その検出値に応じてヒータ15の
通電を制御したが、これに代えて、加熱室13の圧力を
検出し、その検出値に応じてヒータ15の通電を制御し
ても良い。また、ヒータ15の通電をフィードバック制
御するのではなく、オープン制御しても良い。
【0038】燃料噴射システムとしては、上述したコモ
ンレール式燃料噴射システム以外にも適用できる。例え
ば分配型燃料噴射ポンプや列型燃料噴射ポンプを用いた
燃料噴射システムに具体化し、上記構成の燃料タンクか
ら燃料噴射ポンプに燃料を供給する。この場合にも同様
に、上記の優れた効果が得られる。
【0039】これまではディーゼルエンジン(自己着火
式エンジン)用の燃料噴射システムを例にとって説明し
てきたが、火花着火式エンジンの燃料噴射システムにも
適用できる。この場合には、燃料タンクから供給された
液化ガス燃料はデリバリパイプに一旦蓄えられ、その
後、インジェクタからエンジンに噴射供給される。なお
ここで、使用される燃料はセタン価向上剤を添加してい
ないLPG燃料等である。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態における燃料噴射システムの
概要を示す構成図。
【図2】燃料タンクの断面図。
【図3】燃料タンクの断面図。
【図4】DME温度と飽和蒸気圧との関係を示す図。
【図5】ヒータの通電制御手順を示すフローチャート。
【図6】第2の実施の形態における燃料タンクを示す断
面図。
【図7】第3の実施の形態における燃料タンクを示す断
面図。
【符号の説明】
1…燃料タンク、10…ECU、11…ピストン、12
…燃料室(第1室)、13…加熱室(第2室)、15…
ヒータ、22…圧力センサ、33…袋部材、41…燃料
タンク、42…ピストン、44…アクチュエータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 榎本 滋郁 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 加藤 正明 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 竹内 久晴 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3D038 CA29 CC06 CC09 CC11 CC18 CD18 3E072 AA10 DB10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液化ガス燃料を貯蔵する液化ガス燃料用の
    燃料タンクであり、タンク内部を第1室と第2室とに分
    割してこれら各室に液化ガス燃料を充填し、第1室には
    エンジンに向かう燃料配管を接続する一方、第2室には
    加熱手段を設け、更に第1室と第2室との間にはこれら
    各室の容積比を可変に調節するための可動部材を設けた
    ことを特徴とする液化ガス用燃料タンク。
  2. 【請求項2】前記可動部材として、タンク内を摺動自在
    なピストンを設けた請求項1に記載の液化ガス用燃料タ
    ンク。
  3. 【請求項3】前記可動部材として、内部空間が前記第2
    室に連通し、且つ前記第1室内で伸縮する袋部材を設け
    た請求項1に記載の液化ガス用燃料タンク。
  4. 【請求項4】液化ガス燃料を貯蔵する液化ガス燃料用の
    燃料タンクであり、タンク内容積を可変に調節するため
    の可動部材と、該可動部材を移動させるためのアクチュ
    エータとを備えたことを特徴とする液化ガス用燃料タン
    ク。
  5. 【請求項5】請求項1〜3の何れかに記載の液化ガス用
    燃料タンクについてその内圧を制御するための制御装置
    であって、前記加熱手段を制御するための制御手段を備
    え、該制御手段は、前記第1室の目標圧力を設定し、そ
    の目標圧力に到達するよう前記加熱手段を制御するタン
    ク内圧の制御装置。
  6. 【請求項6】第1室内又は第2室内の何れかの圧力を検
    出する圧力検出手段を備え、前記制御手段は、前記検出
    した第1室内又は第2室内の何れかの圧力が目標圧力に
    なるよう前記加熱手段の制御量をフィードバック制御す
    る請求項5に記載のタンク内圧の制御装置。
JP2001139069A 2001-05-09 2001-05-09 液化ガス用燃料タンク及びタンク内圧の制御装置 Expired - Fee Related JP4588917B2 (ja)

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