JP2005264902A - 内燃機関の燃料供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】内燃機関の機関停止後におけるデリバリパイプ内の燃料の圧力の調整を簡単にでき、かつ燃料供給手段である燃料噴射弁からの漏洩を抑制し、内燃機関の再始動時における始動性の低下を抑制することができる内燃機関の燃料供給装置を提供すること。
【解決手段】低圧ポンプ2と、高圧ポンプ4と、デリバリパイプ5と、低圧ポンプ2と高圧ポンプ4との間の低圧燃料を燃料タンク10内に戻し、低圧燃料の圧力を調整するプレッシャーレギュレータ3と、燃料供給弁6と、デリバリパイプ5とリリーフ通路8との間に設けられ、通電状態に応じて開閉弁する電磁式のリリーフ弁7と、電磁式のリリーフ弁7を介して、デリバリパイプ5内の高圧燃料を低圧ポンプ2と高圧ポンプ4との間である低圧通路11に戻すリリーフ通路8とを備える内燃機関の燃料供給装置1であって、内燃機関の機関停止時に電磁式のリリーフ弁7を開弁する。
【選択図】 図1
【解決手段】低圧ポンプ2と、高圧ポンプ4と、デリバリパイプ5と、低圧ポンプ2と高圧ポンプ4との間の低圧燃料を燃料タンク10内に戻し、低圧燃料の圧力を調整するプレッシャーレギュレータ3と、燃料供給弁6と、デリバリパイプ5とリリーフ通路8との間に設けられ、通電状態に応じて開閉弁する電磁式のリリーフ弁7と、電磁式のリリーフ弁7を介して、デリバリパイプ5内の高圧燃料を低圧ポンプ2と高圧ポンプ4との間である低圧通路11に戻すリリーフ通路8とを備える内燃機関の燃料供給装置1であって、内燃機関の機関停止時に電磁式のリリーフ弁7を開弁する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、内燃機関の燃料供給装置に関し、さらに詳しくは低圧ポンプおよび高圧ポンプにより加圧された燃料を内燃機関に供給する内燃機関の燃料供給装置に関するものである。
乗用車、トラックなどの車両に搭載されるガソリンエンジン、ディーゼルエンジンなどの内燃機関に燃料を供給する内燃機関の燃料供給装置としては、燃料供給手段である燃料噴射弁を介して燃料を内燃機関の気筒内に直接噴射する直噴噴射がある。この直噴噴射により噴射する燃料は、低圧ポンプにより加圧された燃料タンク内の燃料を高圧ポンプによりさらに加圧し、この高圧ポンプからデリバリパイプに圧送されるものである。この従来の内燃機関の燃料供給装置では、デリバリパイプに燃圧センサが取り付けられており、この燃圧センサにより検出されるデリバリパイプ内の燃料の圧力が一定となるように、ECU(Engine Control Unit)により制御される電磁式のリリーフ弁を介して、このデリバリパイプ内の燃料を燃料タンク内に戻すリリース通路が設けられている。
上記の従来の内燃機関の燃料供給装置では、内燃機関の機関停止時において電磁式のリリーフ弁は閉弁されるので、デリバリパイプ内に高圧ポンプによりさらに加圧された燃料が残留することとなる。内燃機関の燃料供給手段である燃料噴射弁のシール性が低いと内燃機関の燃焼室内にデリバリパイプ内の燃料が漏洩する虞がある。また、内燃機関を高負荷状態で運転した後に機関停止した場合、例えばこの内燃機関が搭載された車両が高速道路を走行中にパーキングエリアで停止したような場合は、内燃機関近傍が高温状態となるため、デリバリパイプ内の燃料が加熱される。内燃機関の機関停止時には、この電磁式のリリーフ弁は閉弁されているため、デリバリパイプ内の燃料は密閉された状態となる。従って、デリバリパイプ内の燃料が加熱され、燃料中の低沸点成分が気化し、このデリバリパイプ内の燃料の圧力がさらに上昇し、内燃機関の燃焼室内に燃料がさらに漏洩する虞がある。内燃機関の燃焼室内に燃料が漏洩することにより、内燃機関を再始動時においてエバポミッションが増加する虞がある。また、内燃機関の再始動時において、この内燃機関の燃焼室内に漏洩した燃料を燃焼する必要があり、内燃機関から排出される排気ガスにHCなどの有害物質が多く含まれる虞がある。
また、上記問題点を回避するために、上記の従来の内燃機関の燃料供給装置において、内燃機関の機関停止時に、電磁式のリリーフ弁を開弁し、デリバリパイプ内の燃料を燃料タンク内に戻すことで、このデリバリパイプ内の燃料の圧力を大気圧とすることも考えられる。これによれば、デリバリパイプ内の燃料は、電磁式のリリーフ弁が閉弁している場合におけるデリバリパイプ内の燃料あるいは加熱されることで圧力が上昇したデリバリパイプ内の燃料と比較して、その圧力が著しく低下する。従って、内燃機関の燃料供給手段である燃料噴射弁のシール性が低くても、内燃機関の燃焼室内にデリバリパイプ内の燃料が漏洩する虞を抑制することができる。しかしながら、デリバリパイプ内の燃料の圧力を大気圧まで低下させてしまうと、内燃機関の再始動時にデリバリパイプ内に残留する燃料中の低沸点成分が気化することで発生する燃料ベーパを排除する必要があり、この内燃機関の再始動時における始動性を低下させる虞がある。特に、内燃機関を高負荷状態で運転した後に機関停止した場合は、内燃機関近傍が高温状態となるため、デリバリパイプ内の燃料中の低沸点成分の気化が促進されることとなるため、この内燃機関の再始動時における始動性をさらに低下させる虞がある。
そこで、特許文献1に示すようにデリバリパイプ内の燃料の圧力を所定範囲内に維持する技術が提案されている。この特許文献1に示す従来の内燃機関の燃焼供給装置では、角度センサ(回転速度センサ)により内燃機関であるエンジンの停止状態を検出し、水温センサで温度状態を検出し、燃圧センサでエンジン停止状態におけるデリバリパイプ内(燃料配管中)の燃料の圧力を検出する。そして、これらの検出値に基づいて、高温状態下におけるエンジン停止後のデリバリパイプ内(燃料配管中)の燃料の圧力を所定範囲内、つまり所定圧力以下で、かつ内燃機関の再始動時の始動性が良好となる所定圧力以上となるように、デリバリパイプと分岐通路との間に設けられた電磁式のリリーフ弁(電磁弁)を制御することで、この分岐通路を介してデリバリパイプ内の燃料を燃料タンク内に戻すものである。これにより、燃料供給手段である燃料噴射弁からの燃料の漏洩を抑制し、内燃機関の再始動時における再始動性の低下を抑制するものである。
ところで、上記従来の内燃機関の燃料供給装置は、デリバリパイプ内の燃料の圧力を所定範囲内に維持することにより、内燃機関の機関停止後に燃料供給手段である燃料噴射弁からの漏洩を抑制し、内燃機関の再始動時における始動性の低下を抑制することができるが、ECUにより電磁式のリリーフ弁をフィードバック制御する必要があり、制御が複雑であるという問題がある。また、少なくともデリバリパイプ内の燃料の圧力が所定範囲内で安定するまで、ECUにより電磁式のリリーフ弁を制御し続けなくてはならない。従って、内燃機関の機関停止後にECUにより電磁式のリリーフ弁を駆動し続ける必要があり、バッテリの電力を消費するという問題もある。
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、内燃機関の機関停止後におけるデリバリパイプ内の燃料の圧力の調整を簡単にでき、あるいはバッテリの電力の消費を抑制でき、かつ燃料供給手段である燃料噴射弁からの漏洩を抑制し、内燃機関の再始動時における始動性の低下を抑制することができる内燃機関の燃料供給装置を提供することを目的とするものである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明では、燃料タンク内の燃料を加圧する低圧ポンプと、低圧ポンプで加圧された燃料をさらに加圧する高圧ポンプと、高圧ポンプでさらに加圧された燃料を燃料供給手段に供給するデリバリパイプと、低圧ポンプと高圧ポンプとの間の燃料を燃料タンク内に戻し、低圧ポンプと前記高圧ポンプとの間の燃料の圧力を調整する調圧手段と、デリバリパイプから供給された燃料を内燃機関に供給する燃料供給手段と、デリバリパイプとリリーフ通路との間に設けられ、通電状態に応じて開閉弁する電磁式のリリーフ弁と、電磁式のリリーフ弁を介して、デリバリパイプ内の燃料を低圧ポンプと高圧ポンプとの間に戻すリリーフ通路とを備える内燃機関の燃料供給装置であって、内燃機関の機関停止時に電磁式のリリーフ弁を開弁することを特徴とする。
この発明によれば、内燃機関の機関停止時に電磁式のリリーフ弁を開弁することで、デリバリパイプ内の燃料は、リリーフ通路を介して、低圧ポンプと高圧ポンプとの間に戻される。特に、内燃機関を高負荷状態で運転した後に機関停止した場合において、内燃機関近傍が高温状態となることにより、デリバリパイプ内の燃料が加熱され、この燃料の圧力がさらに上昇しても、この圧力が上昇した燃料は、リリーフ通路を介して、低圧ポンプと高圧ポンプとの間に戻される。このデリバリパイプ内の燃料が戻ることにより低圧ポンプと高圧ポンプとの間の燃料の圧力が上昇しても、調圧手段によりこの圧力が上昇した低圧燃料の一部が燃料タンク内に戻され、低圧ポンプと高圧ポンプとの間の燃料は一定の圧力(例えば0.3MPa程度の低圧)に維持される。つまり、従来の内燃機関の燃料供給装置のように、電磁式のリリーフ弁をデリバリパイプに取り付けられた燃圧センサにより検出されたデリバリパイプ内の燃料の圧力に基づいてフィードバック制御を行う必要なく、デリバリパイプ内の燃料を上記低圧ポンプと高圧ポンプとの間の低圧の燃料と同一の圧力に維持することができる。従って、内燃機関の機関停止後のデリバリパイプ内の燃料の圧力は、内燃機関の機関停止前のデリバリパイプ内の燃料の圧力よりも低い状態で維持されることとなり、燃料供給手段からの燃料の漏洩を抑制することができる。
また、デリバリパイプ内の燃料は、燃料タンク内に戻されず、電磁式のリリーフ弁およびリリーフ通路を介して調圧手段により一定の圧力(例えば0.3MPa程度の低圧)に維持される。従って、デリバリパイプ内の燃料は、大気圧とはならず低圧ポンプと高圧ポンプとの間の低圧の燃料と同一の圧力を維持することができるため、内燃機関の再始動時における始動性の低下を抑制することができる。
また、この発明では、上記内燃機関の燃料供給装置において、電磁式のリリーフ弁は、非通電時に開弁することを特徴とする。
この発明によれば、内燃機関の機関停止後に、電磁式のリリーフ弁は、この電磁式のリリーフ弁の制御を行わず、つまり電磁式のリリーフ弁に通電せずとも開弁する。従って、電磁式のリリーフ弁に電力を供給しなくても、デリバリパイプ内の燃料の圧力を上記低圧ポンプと高圧ポンプとの間の低圧の燃料と同一の圧力(例えば0.3MPa程度の低圧)に維持することができる。これにより、バッテリの電力の消費を抑制することができる。
また、この発明では、燃料タンク内の燃料を加圧する低圧ポンプと、低圧ポンプで加圧された燃料をさらに加圧する高圧ポンプと、高圧ポンプでさらに加圧された燃料を燃料供給手段に供給するデリバリパイプと、低圧ポンプと高圧ポンプとの間の燃料を燃料タンク内に戻し、低圧ポンプと高圧ポンプとの間の燃料の圧力を調整する調圧手段と、デリバリパイプから供給される燃料を内燃機関に供給する燃料供給手段と、デリバリパイプとリリーフ通路との間に設けられ、デリバリパイプ内の燃料の圧力が所定圧力以上で開弁する高圧リリーフ弁と、高圧リリーフ弁と並行に設けられ、デリバリパイプ内の燃料の圧力が低圧ポンプと高圧ポンプとの間の燃料と略同一の圧力以上で開弁する低圧リリーフ弁と、デリバリパイプと低圧リリーフ弁との間に設けられ、通電状態に応じて開閉弁する遮断弁と、高圧リリーフ弁あるいは遮断弁および低圧リリーフ弁を介して、デリバリパイプ内の燃料を高圧ポンプよりも上流側に戻すリリーフ通路とを備える内燃機関の燃料供給装置であって、内燃機関の機関停止時に遮断弁を開弁することを特徴とする。
この発明によれば、内燃機関の機関停止前は、デリバリパイプ内の燃料の圧力が所定圧力(例えば、13MPa程度の高圧)以上で開弁する高圧リリーフ弁を介して、デリバリパイプ内の高圧の燃料がリリーフ弁を介して高圧ポンプよりも上流側、例えば燃料タンク内に戻される。一方、内燃機関の機関停止時には、遮断弁を開き、デリバリパイプ内の燃料の圧力が低圧ポンプと高圧ポンプとの間の低圧の燃料と略同一の圧力(例えば、1.0MPa以下の低圧)以上で開弁する低圧リリーフ弁およびリリーフ通路を介して、デリバリパイプ内の高圧の燃料が高圧ポンプよりも上流側に戻される。特に、内燃機関を高負荷状態で運転した後に機関停止した場合において、内燃機関近傍が高温状態となることにより、デリバリパイプ内の高圧の燃料が加熱され、この燃料の圧力がさらに上昇しても、この圧力がさらに上昇した燃料は、遮断弁、低圧リリーフ弁、リリーフ通路を介して、高圧ポンプよりも上流側に戻される。内燃機関の機関停止後に、このデリバリパイプ内の高圧の燃料が高圧ポンプの上流側に戻されるが、デリバリパイプ内の燃料は、上記低圧リリーフ弁により、低圧ポンプと高圧ポンプとの間の低圧の燃料と略同一の圧力となる。つまり、従来の内燃機関の燃料供給装置のように、電磁式のリリーフ弁をデリバリパイプに取り付けられた燃圧センサにより検出されたデリバリパイプ内の燃料の圧力に基づいてフィードバック制御を行う必要なく、デリバリパイプ内の燃料を上記低圧ポンプと高圧ポンプとの間の低圧の燃料と略同一の圧力に維持することができる。従って、内燃機関の機関停止後のデリバリパイプ内の燃料の圧力は、内燃機関の機関停止前のデリバリパイプ内の燃料の圧力よりも低い状態で維持されることとなり、燃料供給手段からの燃料の漏洩を抑制することができる。
また、デリバリパイプ内の高圧の燃料は、遮断弁、低圧リリーフ弁、リリーフ通路を介して、高圧ポンプの上流側、例えば燃料タンク内に戻されるがこの低圧リリーフ弁は、デリバリパイプ内の燃料の圧力が低圧ポンプと高圧ポンプとの間の低圧の燃料と略同一の圧力(例えば、1.0MPa以下の低圧)以上とならないと開弁しないので、デリバリパイプ内の燃料の圧力は、大気圧とはならず一定の圧力(例えば、1.0MPa以下の低圧)を維持しているため内燃機関の再始動時における始動性の低下を抑制することができる。
また、この発明では、上記内燃機関の燃料供給装置において、遮断弁は、非通電時に開弁することを特徴とする。
この発明によれば、内燃機関の機関停止後に、遮断弁は、この遮断弁の制御を行わず、つまり遮断弁に通電せずとも、開弁する。従って、遮断弁に電力を供給しなくても、デリバリパイプ内の燃料を低圧ポンプと高圧ポンプとの間の低圧の燃料と略同一の圧力(例えば、1.0MPa以下の低圧)に維持することができる。これにより、バッテリの電力の消費を抑制することができる。
この発明にかかる内燃機関の燃料供給装置は、内燃機関の機関停止後に電磁式のリリーフ弁あるいは遮断弁を開き、デリバリパイプ内の燃料の圧力を低圧ポンプと高圧ポンプとの間の低圧の燃料の圧力と同一あるいは略同一に維持するので、デリバリパイプ内の燃料の圧力の調整を簡単にでき、あるいはバッテリの電力の消費を抑制でき、かつ燃料供給手段からの燃料の漏洩を抑制し、内燃機関の再始動時における始動性の低下を抑制することができるという効果を奏する。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この発明を実施するための最良の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの或いは実質的に同一のものが含まれる。ここで、以下に説明する内燃機関の燃料供給装置は、乗用車、トラックなどの車両に搭載されるガソリンエンジン、ディーゼルエンジンなどの内燃機関であるエンジンに燃料を供給する装置である。
図1は、実施例1にかかる内燃機関の燃料供給装置の構成例を示す図である。図2は、内燃機関の構成例を示す図である。図1に示すように、この実施例1にかかる内燃機関の燃料供給装置1は、低圧ポンプ2と、調圧手段であるプレッシャーレギュレータ3と、高圧ポンプ4と、デリバリパイプ5と、燃料供給手段である燃料噴射弁6と、電磁式のリリーフ弁7と、リリーフ通路8とにより構成されている。なお、9は、低圧ポンプ2の駆動制御、燃料噴射弁6の噴射制御、高圧ポンプ4の調量制御、電磁式のリリーフ弁7の開閉制御などを行うECUである。また、10は、低圧ポンプ2に燃料を供給する燃料タンクである。また、11は、低圧ポンプ2により加圧された燃料を高圧ポンプに圧送する低圧通路である。また、12は、高圧ポンプ4によりさらに加圧された燃料をデリバリパイプに圧送する高圧通路である。また、13は、デリバリパイプ内の燃料の圧力を検出する燃圧センサである。また、14は、高圧ポンプ4内の燃料の圧力が所定圧力(例えば、13MPa程度の高圧)以上となると開弁し、高圧ポンプ4内の燃料を高圧通路12に供給するチェック弁である。
低圧ポンプ2は、後述するECU9からの駆動信号により駆動し、燃料タンク10内に貯留された燃料を所定圧力(例えば、0.3MPa程度の低圧)まで加圧し、低圧通路11に加圧された低圧の燃料を吐出し、高圧ポンプ4にこの加圧された低圧の燃料を供給する電動式ポンプである。この低圧ポンプ2から吐出された低圧の燃料は、この低圧通路11、後述する高圧ポンプ4、チェック弁14、高圧通路12、デリバリパイプ5を介して複数の燃料噴射弁6に供給される。
プレッシャーレギュレータ3は、調圧手段であり、低圧通路11の途中に設けられており、低圧通路11内、つまり低圧ポンプ2と高圧ポンプ4との間の低圧の燃料の圧力が所定圧力(低圧)よりも高くなった際に、低圧ポンプ2から吐出された低圧燃料の一部を燃料タンク10に戻し、低圧ポンプ2と高圧ポンプ4との間の低圧の燃料の圧力を調整するものである。
高圧ポンプ4は、低圧通路11を介して、低圧ポンプ2で加圧され、吐出された低圧の燃料をさらに加圧する。そして、このさらに加圧された高圧の燃料を高圧通路12に吐出し、この高圧通路11から高圧デリバリパイプ5に圧送し、複数の燃料噴射弁6に供給するものである。この高圧ポンプ5は、低圧通路11から圧送された低圧の燃料をさらに加圧する図示しない加圧室と、この加圧室内を上下方向に往復運動するプランジャと、この加圧室に供給する低圧燃料の供給量を制御する高圧ポンプ電磁弁とにより構成されている。
低圧通路11から圧送された低圧の燃料は、高圧ポンプ4の高圧ポンプ電磁弁を介して加圧室に流入する。このとき、プランジャが内燃機関の図示しないインテークカムシャフトあるいはエキゾーストカムシャフトのいずれかに取り付けられた高圧ポンプ用カム15により上下方向に往復運動することで、加圧室内の低圧の燃料はさらに加圧され、所定圧力(高圧)になると開弁するチェック弁14を介して高圧通路12に吐出される。また、高圧ポンプ用電磁弁は、後述するECU9から出力される開弁信号により開閉し、加圧室内に供給する低圧の燃料の供給量を制御する。具体的には、この高圧ポンプ用電磁弁の弁開度は、燃圧センサ13から検出されるデリバリパイプ5内の高圧燃料の圧力が所定圧力(高圧)に維持されるように、この高圧燃料の圧力に基づいて、デューディー制御されるものである。
デリバリパイプ5は、高圧通路12を介して高圧ポンプ4から圧送された高圧の燃料を後述する各気筒20のそれぞれに設けられた燃料噴射弁6に供給するものである。また、このデリバリパイプ5には、このデリバリパイプ5内の高圧の燃料の圧力を検出する燃圧センサ13が設けられている。また、このデリバリパイプ5には、後述する電磁式のリリーフ弁7を介して、デリバリパイプ5内の高圧の燃料を低圧通路11に戻すリリーフ通路8が連通されている。
燃料噴射弁6は、内燃機関に燃料を供給する燃料供給手段であり、図1および図2に示すように、直列4気筒の内燃機関の各気筒20のそれぞれに設けられている。燃料噴射弁6は、電磁弁であり、後述するECU9からの噴射信号により噴射タイミングや噴射量が制御される。この燃料噴射弁6は、デリバリパイプ5を介して、高圧ポンプ4から圧送された高圧の燃料が供給される。ここで、内燃機関の気筒数は、4気筒に限定されるものではない。従って、例えば6気筒の内燃機関の場合、内燃機関の燃料供給装置1では、燃料噴射弁6をそれぞれ6個備えることとなる。
内燃機関の各気筒20は、図2に示すように、シリンダブロック21と、ピストン22と、シリンダブロック21に固定されたシリンダヘッド23と、ピストン22とシリンダヘッド23との間に形成される燃焼室24と、吸気弁25と、排気弁26と、吸気ポート27と、排気ポート28と、点火プラグ29とにより構成されている。燃料噴射弁6は、シリンダヘッド23に固定され、燃焼室24内に高圧の燃料を直接噴射できるように備えられている。なお、22aは、燃料噴射弁6から噴射された燃料を点火プラグ29近傍に導くための凹部である。
電磁式のリリーフ弁7は、デリバリパイプ5とリリーフ通路8との間に設けられており、ECU9から出力される開閉信号により、開閉弁を行うものである。この電磁式のリリーフ弁7の開閉弁は、後述するECU9から出力される開閉信号を通電することで行われ、通電状態で閉弁し、非通電状態で開弁するものである。つまり、電磁式のリリーフ弁7は、ECU9から開閉信号が出力されなくなると開弁する、すなわちデリバリパイプ5とリリーフ通路8との連通を行うものである。
なお、この電磁式のリリーフ弁7は、内燃機関の機関停止前、すなわち内燃機関の運転時には、燃圧センサ13により検出されたデリバリパイプ5内の高圧の燃料の圧力に基づいて開閉弁が制御されるものである。つまり、後述するECU9は、燃圧センサ13により検出されたデリバリパイプ5内の高圧燃料の圧力が所定圧力(高圧)以上となると、電磁式のリリーフ弁7に開閉信号を出力し、この電磁式のリリーフ弁7が開弁する。これにより、デリバリパイプ5とリリーフ通路8とが連通され、デリバリパイプ5内の高圧の燃料が電磁式のリリーフ弁7を介して、低圧通路11に戻され、デリバリパイプ5内の高圧燃料の圧力を所定圧力(高圧)に維持する。
リリーフ通路8は、上記電磁式のリリーフ弁7を介して、デリバリパイプ5内の高圧の燃料を低圧ポンプ2と高圧ポンプ4との間、つまり低圧通路11に戻すものである。
ECU9は、図2に示すように、内燃機関の各所に取り付けられたセンサ、例えばエンジン回転数を検出するクランクシャフト30に取り付けられた角度センサ41、アクセルの開度を検出するアクセル開度センサ42、内燃機関に吸入される空気の吸入空気量を検出する流量センサ43などから、エンジン回転数、アクセル開度、吸入空気量などが入力信号として入力される。また、この入力信号および記憶部93に記憶されている各種マップに基づいて、燃料噴射弁6の噴射タイミングや噴射量を制御する噴射信号、低圧ポンプ2の駆動を制御する駆動信号、高圧ポンプ5の図示しない高圧ポンプ用電磁弁の弁開度を制御する開弁制御、電磁式のリリーフ弁7の開閉弁を制御する開閉信号、点火プラグ29の点火を制御する点火信号などの出力信号を出力する。具体的には、上記入力信号や出力信号の入出力を行う入出力ポート(I/O)91と、燃料噴射弁6の噴射タイミングや噴射量などを算出する処理部92と、上記マップなどを記憶する記憶部93とにより構成されている。なお、この発明にかかる内燃機関の燃料供給装置1の動作方法は、専用のハードウェアにより実現されるものであっても良い。また、処理部92は、メモリおよびCPU(Central Processing Unit)により構成され、この発明にかかる内燃機関の燃料供給装置1の動作方法などに基づくプログラムをメモリにロードして実行することにより、この発明にかかる内燃機関の燃料供給装置1の動作方法などを実現させるものであっても良い。さらに、記憶部93は、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ、ROM(Read Only Memory)のような読み出しのみが可能な揮発性のメモリあるいはRAM(Random Access Memory)のような読み書きが可能な揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせにより構成することができる。
次に、この実施例1にかかる内燃機関の燃料供給装置1の動作について説明する。図3−1〜3は、この発明にかかる内燃機関の燃料供給装置1の動作説明図である。図3−1に示すように、内燃機関が機関停止、つまり内燃機関であるエンジンのエンジン回転数が0となると、ECU9への電力の供給が停止される。つまり、ECU9からの各種出力信号の出力が停止される。このとき、電磁式のリリーフ弁7への開閉信号の出力も停止される。従って、図3−3に示すように、電磁式のリリーフ弁7は、非通電状態となり開弁される。
電磁式のリリーフ弁7が開弁されると、デリバリパイプ5内の高圧の燃料は、デリバリパイプ5内の高圧の燃料と低圧通路11内の低圧の燃料との圧力差により、この電磁式のリリーフ弁7およびリリーフ通路8を介して、低圧通路11に戻る。これにより、低圧通路11内の燃料の圧力が上昇することとなる。しかし、低圧通路11には、この低圧通路11と連通するプレッシャーレギュレータ3が設けられている。圧力が上昇した低圧通路11内の燃料は、所定圧力(例えば、0.3MPa程度の低圧)以上となると、このプレッシャーレギュレータ3から燃料タンク10内に戻される。つまり、図3−2に示すように、低圧通路11内,リリーフ通路8内、デリバリパイプ5内の燃料の圧力は、このプレッシャーレギュレータ3により所定圧力(低圧)に調整されることとなる。
図4−1は、内燃機関の機関停止後のデリバリパイプ内の燃料の圧力状態の説明図である。図4−2は、デリバリパイプ内の燃料の圧力状態に基づくHC排出量を示す図である。なお、図4−1および図4−2において、Aは内燃機関の機関停止後に電磁式のリリーフ弁7を閉弁したままの状態、Bは内燃機関の機関停止直後に電磁式のリリーフ弁7を一時開弁し、デリバリパイプ5内の燃料の圧力を4MPaとした後に閉弁した状態、Cは内燃機関の機関停止直後に電磁式のリリーフ弁7を一時開弁し、デリバリパイプ5内の燃料の圧力を大気圧とした後に閉弁した状態、Dはこの発明にかかる内燃機関の燃料供給装置1のように内燃機関の機関停止後に電磁式のリリーフ弁7を開弁し、デリバリパイプ5内の燃料の圧力をプレッシャーレギュレータ3により調整される所定圧力、例えば、0.3MPa以下に維持する状態である。
図4−1のA,B,Cに示すように、内燃機関を高負荷状態で運転した後に機関停止した場合では、内燃機関近傍が高温状態となることにより、デリバリパイプ5内の燃料が加熱され、このデリバリパイプ5内の燃料の圧力が一時的に上昇する。このとき、燃料供給手段である燃料噴射弁6から燃料が内燃機関の各気筒20の燃料室24内に漏洩することとなる。内燃機関の機関停止後、再始動時を行う際には、燃料室24内に漏洩した燃料を燃焼させなくてはならず、図4−2のA,B,Cに示すように、燃料噴射弁6から燃焼室24内に漏洩した燃料により、排気ガスに含まれるHCの排出量が増加してしまう。
しかし、この発明にかかる内燃機関の燃料供給装置1によれば、内燃機関の機関停止時に電磁式のリリーフ弁7を開弁することで、デリバリパイプ5内の高圧の燃料は、リリーフ通路8を介して、低圧ポンプ2と高圧ポンプ4との間、すなわち低圧通路11に戻されることで、デリバリパイプ5内の燃料の圧力は、低圧通路11内の低圧の燃料の圧力と同一となる。つまり、従来の内燃機関の燃料供給装置のように、電磁式のリリーフ弁7を燃圧センサ13により検出されたデリバリパイプ5内の燃料の圧力に基づいてフィードバック制御を行う必要なく、デリバリパイプ5内の燃料を上記低圧ポンプ2と高圧ポンプ4との間の低圧の燃料と同一の圧力(例えば0.3MPa程度の低圧)に維持することができる。従って、内燃機関の機関停止後のデリバリパイプ5内の燃料の圧力は、内燃機関の機関停止前のデリバリパイプ5内の高圧の燃料の圧力よりも低い状態で維持されることとなり、燃料供給手段からの燃料の漏洩を抑制することができる。これにより、デリバリパイプ5内の燃料の圧力の調整を簡単にでき、かつ燃料供給手段である燃料噴射弁6からの燃料の漏洩を抑制することができるので、内燃機関を再始動時においてエバポミッションの増加を抑制することができる。また、内燃機関の再始動時において、この内燃機関から排出される排気ガスに含まれるHCなどの有害物質の増加を抑制することができる。
また、デリバリパイプ5内の高圧燃料は、燃料タンク10内に戻されず、電磁式のリリーフ弁7およびリリーフ通路8を介して調圧手段であるプレッシャーレギュレータ3により所定の圧力(例えば0.3MPa程度の低圧)に維持される低圧ポンプ2と高圧ポンプ4との間である低圧通路11内に戻される。従って、デリバリパイプ5内の燃料の圧力は、大気圧とはならずこの低圧ポンプ2と高圧ポンプ4との間である低圧通路11内の低圧の燃料と同一の圧力(例えば0.3MPa程度の低圧)を維持することができるため、内燃機関の再始動時における始動性の低下を抑制することができる。
さらに、電磁式のリリーフ弁7は、内燃機関の機関停止後にこの電磁式のリリーフ弁7の制御を行わずとも開弁する。従って、電磁式のリリーフ弁7に電力を供給しなくても、デリバリパイプ5内の燃料を上記低圧ポンプ2と高圧ポンプ4との間である低圧通路11内の低圧の燃料と同一の圧力(例えば0.3MPa程度の低圧)に維持することができる。これにより、バッテリの電力の消費を抑制することができる。
図5は、実施例2にかかる内燃機関の燃料供給装置の構成例を示す図である。実施例2にかかる内燃機関の燃料供給装置1´が、図1に示す実施例1にかかる内燃機関の燃料供給装置1と異なる点は、デリバリパイプ5とリリーフ通路8との間に設けられた電磁式のリリーフ弁7の代わりに、機械式の高圧リリーフ弁16と低圧リリーフ弁17を並列に設け、プレッシャーレギュレータ3を設けていない点である。なお、実施例2にかかる内燃機関の燃料供給装置1´の基本的構成は、実施例1にかかる内燃機関の燃料供給装置1の基本的構成と同様であるため、その説明は省略する。また、実施例2にかかる内燃機関の燃料供給装置1´のリリーフ通路8は、デリバリパイプ5内の燃料が燃料タンク10内に戻るように構成されているが、これに限定されるものではなく、デリバリパイプ5内の燃料が高圧ポンプ4の上流側に戻る構成であればいずれであっても良い。例えば、実施例1にかかる内燃機関の燃料供給装置1と同様に、低圧ポンプ2と高圧ポンプ4との間である低圧通路11内に戻るように構成しても良い。
高圧リリーフ弁16は、機械式のリリーフ弁であり、内燃機関の運転時におけるデリバリパイプ5内の高圧の燃料が所定圧力(例えば、13MPa程度の高圧)以上となると開弁するものである。つまり、高圧リリーフ弁16は、燃料供給手段である燃料噴射弁6により内燃機関の各気筒20の燃料室24に供給する燃料であるデリバリパイプ5内の燃料の圧力を高圧に維持するものである。
低圧リリーフ弁17は、上記高圧リリーフ弁16と同様に、機械式のリリーフ弁であり、内燃機関の機関停止時におけるデリバリパイプ5内の燃料が所定圧力(例えば、1.0MPa以下の低圧)以上となると開弁するものである。この低圧リリーフ弁17は、上記高圧リリーフ弁16と並列に設けられている。また、この低圧リリーフ弁17とデリバリパイプ5との間には、ECU9から出力される開閉信号により、開閉弁を行う電磁式の遮断弁18が設けられている。
電磁式の遮断弁18の開閉弁は、ECU9から出力される開閉信号を通電することで行われ、通電状態で閉弁し、非通電状態で開弁するものである。つまり、電磁式の遮断弁18は、ECU9から開閉信号が出力されなくなると開弁する、すなわち低圧リリーフ弁17を介して、デリバリパイプ5とリリーフ通路8との連通を行うものである。なお、この電磁式の遮断弁18は、内燃機関の機関停止前、すなわち内燃機関の運転時には、ECU9から出力される開閉信号を通電することで、通電状態となり閉弁している。つまり、低圧リリーフ弁17を介して、デリバリパイプ5とリリーフ通路8との連通は行われない。
次に、この実施例2にかかる内燃機関の燃料供給装置1の動作について説明する。内燃機関が機関停止、つまり内燃機関であるエンジンのエンジン回転数が0となると、ECU9への電力の供給が停止される。つまり、ECU9からの各種出力信号の出力が停止される。このとき、電磁式の遮断弁18への開閉信号の出力も停止される。従って、電磁式の遮断弁18は、非通電状態となり開弁される。
電磁式の遮断弁18が開弁されると、デリバリパイプ5内の高圧の燃料は、このデリバリパイプ5内の高圧の燃料と燃料タンク10内の燃料との圧力差により低圧リリーフ弁17が開弁し、この開弁された電磁式の遮断弁18およびリリーフ通路8を介して、燃料タンク10に戻る。これにより、デリバリパイプ5内の燃料は、所定圧力(例えば、1.0MPa以下の低圧)に調整されることとなる。
実施例2にかかる内燃機関の燃料供給装置1´によれば、内燃機関の機関停止前は、デリバリパイプ5内の高圧の燃料の圧力が所定圧力(例えば、13MPa程度の高圧)以上で開弁する高圧リリーフ弁16を介して、デリバリパイプ5内の高圧の燃料が高圧リリーフ弁16を介して燃料タンク10内に戻される。一方、内燃機関の機関停止時には、電磁式の遮断弁18を開き、デリバリパイプ5内の高圧の燃料の圧力が低圧ポンプ2と高圧ポンプ4との間である低圧通路11内の低圧の燃料と略同一の圧力(例えば、1.0MPa以下の低圧)以上で開弁する低圧リリーフ弁17およびリリーフ通路8を介して、デリバリパイプ5内の高圧の燃料が高圧ポンプ4よりも上流側である燃料タンク10内に戻される。特に、内燃機関を高負荷状態で運転した後に機関停止した場合において、内燃機関近傍が高温状態となることにより、デリバリパイプ5内の高圧の燃料が加熱され、この燃料の圧力がさらに上昇しても、この圧力が上昇した燃料は、電磁式の遮断弁18、低圧リリーフ弁17、リリーフ通路8を介して、燃料タンク10内に戻される。内燃機関の機関停止後に、このデリバリパイプ5内の高圧の燃料が燃料タンク10内に戻されるが、デリバリパイプ5内の燃料は、上記低圧リリーフ弁17により、低圧ポンプ2と高圧ポンプ4との間である低圧通路11内の低圧の燃料と略同一の圧力となる。つまり、従来の内燃機関の燃料供給装置のように、電磁式のリリーフ弁7をデリバリパイプ5に取り付けられた燃圧センサ13により検出されたデリバリパイプ5内の燃料の圧力に基づいてフィードバック制御を行う必要なく、デリバリパイプ5内の燃料を上記低圧ポンプ2と高圧ポンプ4との間である低圧通路11内の低圧の燃料と略同一の圧力(例えば1.0MPa以下の低圧)に維持することができる。従って、内燃機関の機関停止後のデリバリパイプ5内の燃料の圧力は、内燃機関の機関停止前のデリバリパイプ5内の高圧の燃料の圧力よりも低い状態で維持されることとなり、燃料供給手段である燃料噴射弁6からの燃料の漏洩を抑制することができる。これにより、デリバリパイプ5内の燃料の圧力の調整を簡単にでき、かつ燃料供給手段である燃料噴射弁6からの燃料の漏洩を抑制することができるので、内燃機関を再始動時においてエバポミッションの増加を抑制することができる。また、内燃機関の再始動時において、この内燃機関から排出される排気ガスに含まれるHCなどの有害物質の増加を抑制することができる。
また、電磁式の遮断弁18は、内燃機関の機関停止後にこの電磁式の遮断弁18の制御を行わずとも開弁する。従って、電磁式の遮断弁18に電力を供給しなくても、デリバリパイプ5内の燃料を上記低圧ポンプ2と高圧ポンプ4との間である低圧通路11内の低圧燃料と略同一の圧力(例えば1.0MPa以下の低圧)に維持することができる。これにより、バッテリの電力の消費を抑制することができる。
さらに、電磁式の遮断弁18は、内燃機関の機関停止後にこの電磁式の遮断弁18の制御を行わずとも開弁する。従って、電磁式の遮断弁18に電力を供給しなくても、デリバリパイプ5内の燃料を上記低圧ポンプ2と高圧ポンプ4との間である低圧通路11内の低圧の燃料と略同一の圧力(例えば、1.0MPa以下の低圧)に維持することができる。これにより、バッテリの電力の消費を抑制することができる。
なお、上記実施例では、内燃機関の燃料供給装置として、燃料供給手段である燃料噴射弁6から内燃機関の各気筒20の燃焼室24内に直接噴射することで内燃機関に燃料を供給する場合について説明したが、この発明はこれに限定されるものではない。例えば、この燃焼室24内への燃料の直接噴射と各気筒20の吸気ポート27に燃料を噴射するポート噴射とを切り替える直噴/ポート噴射を行う内燃機関の燃料供給装置に用いることもできる。この場合、吸気ポート27に燃料を噴射する燃料噴射供給手段である燃料噴射弁は、低圧通路11の途中(プレッシャーレギュレータ3よりも高圧ポンプ4側)に設けられた低圧デリバリパイプから供給された低圧ポンプ2により加圧された低圧燃料を内燃機関の吸気ポート27に噴射する。
以上のように、この発明にかかる内燃機関の燃料供給装置は、低圧ポンプおよび高圧ポンプにより加圧された燃料を内燃機関に供給する内燃機関の燃料供給装置に有用であり、
内燃機関の機関停止後におけるデリバリパイプ内の燃料の圧力の調整を簡単にでき、かつ燃料供給手段である燃料噴射弁からの漏洩を抑制し、内燃機関の再始動時における始動性の低下を抑制するのに適している。
内燃機関の機関停止後におけるデリバリパイプ内の燃料の圧力の調整を簡単にでき、かつ燃料供給手段である燃料噴射弁からの漏洩を抑制し、内燃機関の再始動時における始動性の低下を抑制するのに適している。
1 燃料供給装置
2 低圧ポンプ
3 プレッシャーレギュレータ(調圧手段)
4 高圧ポンプ
5 デリバリパイプ
6 燃料噴射弁(燃料供給手段)
7 電磁式のリリーフ弁
8 リリーフ通路
9 ECU
10 燃料タンク
11 低圧通路
12 高圧通路
13 燃圧センサ
14 チェック弁
15 高圧ポンプ用カム
16 高圧リリーフ弁
17 低圧リリーフ弁
18 電磁式の遮断弁
20 気筒
30 クランクシャフト
2 低圧ポンプ
3 プレッシャーレギュレータ(調圧手段)
4 高圧ポンプ
5 デリバリパイプ
6 燃料噴射弁(燃料供給手段)
7 電磁式のリリーフ弁
8 リリーフ通路
9 ECU
10 燃料タンク
11 低圧通路
12 高圧通路
13 燃圧センサ
14 チェック弁
15 高圧ポンプ用カム
16 高圧リリーフ弁
17 低圧リリーフ弁
18 電磁式の遮断弁
20 気筒
30 クランクシャフト
Claims (4)
- 燃料タンク内の燃料を加圧する低圧ポンプと、
前記低圧ポンプで加圧された燃料をさらに加圧する高圧ポンプと、
前記高圧ポンプでさらに加圧された燃料を燃料供給手段に供給するデリバリパイプと、
前記低圧ポンプと前記高圧ポンプとの間の燃料を前記燃料タンク内に戻し、当該低圧ポンプと当該高圧ポンプとの間の燃料の圧力を調整する調圧手段と、
前記デリバリパイプから供給された燃料を内燃機関に供給する燃料供給手段と、
前記デリバリパイプとリリーフ通路との間に設けられ、通電状態に応じて開閉弁する電磁式のリリーフ弁と、
前記電磁式のリリーフ弁を介して、前記デリバリパイプ内の燃料を前記低圧ポンプと前記高圧ポンプとの間に戻すリリーフ通路と、
を備える内燃機関の燃料供給装置であって、前記内燃機関の機関停止時に前記電磁式のリリーフ弁を開弁することを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。 - 前記電磁式のリリーフ弁は、非通電時に開弁することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料供給装置。
- 燃料タンク内の燃料を加圧する低圧ポンプと、
前記低圧ポンプで加圧された燃料をさらに加圧する高圧ポンプと、
前記高圧ポンプでさらに加圧された燃料を燃料供給手段に供給するデリバリパイプと、
前記低圧ポンプと前記高圧ポンプとの間の燃料を前記燃料タンク内に戻し、当該低圧ポンプと当該高圧ポンプとの間の燃料の圧力を調整する調圧手段と、
前記デリバリパイプから供給される燃料を内燃機関に供給する燃料供給手段と、
前記デリバリパイプと前記リリーフ通路との間に設けられ、当該デリバリパイプ内の燃料の圧力が所定圧力以上で開弁する高圧リリーフ弁と、
前記高圧リリーフ弁と並行に設けられ、当該デリバリパイプ内の燃料の圧力が前記低圧ポンプと前記高圧ポンプとの間の燃料と略同一の圧力以上で開弁する低圧リリーフ弁と、
前記デリバリパイプと前記低圧リリーフ弁との間に設けられ、通電状態に応じて開閉弁する遮断弁と、
前記高圧リリーフ弁あるいは前記遮断弁および前記低圧リリーフ弁を介して、前記デリバリパイプ内の燃料を前記高圧ポンプよりも上流側に戻すリリーフ通路と、
を備える内燃機関の燃料供給装置であって、前記内燃機関の機関停止時に前記遮断弁を開弁することを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。 - 前記遮断弁は、非通電時に開弁することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の燃料供給装置。
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008045539A (ja) * | 2006-07-20 | 2008-02-28 | Denso Corp | 燃料噴射装置 |
DE102008042371A1 (de) | 2007-09-26 | 2009-04-02 | Denso Corp., Kariya-shi | Kraftstoffdrucksteuervorrichtung und Hochdruckpumpensteuervorrichtung für eine Direkteinspritzungsmaschine |
JP2010174903A (ja) * | 2010-05-17 | 2010-08-12 | Hitachi Automotive Systems Ltd | 高圧燃料供給ポンプ |
US7801672B2 (en) | 2007-11-07 | 2010-09-21 | Denso Corporation | After-stop fuel pressure control device of direct injection engine |
JP2011069304A (ja) * | 2009-09-25 | 2011-04-07 | Honda Motor Co Ltd | 内燃機関の燃料供給装置 |
-
2004
- 2004-03-22 JP JP2004082598A patent/JP2005264902A/ja active Pending
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