JP2002332940A - 内燃機関の始動装置 - Google Patents

内燃機関の始動装置

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JP2002332940A JP2001138657A JP2001138657A JP2002332940A JP 2002332940 A JP2002332940 A JP 2002332940A JP 2001138657 A JP2001138657 A JP 2001138657A JP 2001138657 A JP2001138657 A JP 2001138657A JP 2002332940 A JP2002332940 A JP 2002332940A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】バッテリ電圧がなくても簡易な構成で確実に内
燃機関を始動させること。 【解決手段】始動装置は、交流発電機22で発生して半波
整流器23で整流される電力、バッテリ21の電力の供給を
受けてコンピュータ(ECU)20を動作させ、インジェ
クタ等への通電を開始してエンジン3を始動させる。通
電制御リレー46は、整流器23から燃料ポンプ2への電力
供給を常には許容し、必要により遮断するためにECU
20に制御される常閉式である。バッテリ上がりのとき、
IGスイッチ18を入れた状態で、キック式スタータ24を
動かすと、クランクシャフト17が一時回転して発電機22
が発電し、その電力が整流器23で整流されECU20及び
燃料ポンプ2へ一時供給される。このとき、燃料ポンプ
2の回転イナーシャ起電力が整流器23からの出力と共に
ECU20に供給され、ECU20が動作可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、交流発電機から
供給される電力を受けてコンピュータが動作することに
より、所定の燃焼関連機器への通電を開始して内燃機関
を始動させる内燃機関の始動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、二輪車用小型エンジンに
使用される制御装置では、バッテリからの電力供給を受
けてコンピュータが動作することにより、インジェク
タ、点火装置及び燃料ポンプ等の燃焼関連機器への通電
が制御され、エンジンの動作が制御される。この種の制
御装置では、コンピュータに電力が供給されない限り燃
焼関連機器への通電が制御されないことから、エンジン
が動作することはない。
【0003】一般に、二輪車用小型エンジンには、始動
装置(スタータ)が設けらる。この種のスタータは、直
流モータと、そのモータ出力をエンジンへ伝えるための
動力伝達機構とから構成される。そして、バッテリを電
源として直流モータが駆動され、その動力がエンジンの
クランクシャフトに伝達されることにより、エンジンが
始動される。一方、二輪車用小型エンジンには、上記電
動式スタータに加え、キック式スタータが設けられる。
この種のキック式スタータは、主として、バッテリ電圧
の低下やバッテリ上がりなどが起きた非常時に使用され
ることになる。
【0004】ところで、コンピュータで運転が制御され
る二輪車用小型エンジンでは、バッテリ上がりが起きる
とコンピュータに電力が供給されず、燃焼関連機器への
通電が困難となる。このような状況では、電動式スター
タによるエンジン始動も困難になる。このような場合に
は、キック式スタータでエンジンをキック始動させるこ
とになるが、このときコンピュータにも所定のDC電圧
を供給する必要がある。ここで、コンピュータに所定の
DC電圧を供給するために、バッテリに付随した交流発
電機をキック始動により駆動させて発電を行うことが考
えられる。しかし、コンピュータを動作させるために必
要なDC電圧を交流発電機による発電だけで確保しよう
とすると、交流発電機の構成に費用がかかり、コストア
ップの要因となってしまう。
【0005】例えば、特開平8−338293号公報に
は、この種の交流発電機を含む燃料噴射制御装置の構成
が開示される。図8に示すように、この燃料噴射制御装
置は、エンジンに駆動連結された磁石式発電機80と、
その発電機80に付属して設けられる全波整流器81及
びバッテリ82と、全波整流器81及びバッテリ82か
らの電力供給を受けて動作する制御装置90と、その制
御装置90に接続されて駆動される燃料ポンプ83及び
インジェクタ84とを備える。制御装置90は、複数の
単安定マルチバイブレータ93,96,98、OR回路
95、分周回路97及び一対のトランジスタTR1,T
R2を備える。各トランジスタTR1,TR2が、燃料
ポンプ83、インジェクタ84にそれぞれ接続される。
上記のように全波整流器81を備えたものであれば、バ
ッテリ82の電圧が不充分でも、スイッチ85をONさ
せれば、発電機80で発生する電力を全波整流器81で
整流させることで制御装90に十分なDC電圧を供給す
ることが可能である。即ち、十分なDC電圧によって制
御装置90の単安定マルチバイブレータ93,96,9
8を動作させることが可能となり、燃料ポンプ83を駆
動させるために一方のトランジスタTR1をオンさせる
ことが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来の
燃料噴射制御装置では、発電機80に全波整流器81を
使用していたことから、発電機80の付属構成に費用が
かかり、コストアップの要因となっていた。ここで、全
波整流器81の代わりにそれより安価な半波整流器を使
用することが考えられる。二輪車用小型エンジンの発電
機の付属構成に安価な半波整流器が設けられることは多
く、前記従来の燃料噴射制御装置においても全波整流器
81の代わりに半波整流器を使用することが考えられ
る。しかし、この場合、半波整流器で整流された電圧で
は、単安定マルチバイブレータ93等を安定して動作さ
せることができず、燃料ポンプ83を駆動させるための
トランジスタTR1が必ずしも動作するとは限らない。
従って、バッテリ上がりが起きた場合に、制御装置90
の動作に必要なDC電圧を確保することができず、イン
ジェクタ84等を適正に動作させることができず、エン
ジンを始動させることができなくなってしまう。
【0007】この発明は、上記事情に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、バッテリ電圧がなくても簡易
な構成により確実に内燃機関を始動させることを可能に
した内燃機関の始動装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、交流発電機で発生して整
流器により整流される電力の供給を受けてコンピュータ
が動作することにより、所定の燃焼関連機器への通電を
開始して内燃機関を始動させる始動装置であって、交流
発電機が内燃機関の出力軸に駆動連結されることと、内
燃機関の出力軸を人力により回転させるための回転助力
手段と、内燃機関に燃料を供給するための電動ポンプ
と、整流器を半波整流器として、その半波整流器から前
記コンピュータ及び電動ポンプへの電力供給を任意に操
作するための電源スイッチと、半波整流器から電動ポン
プに対する電力供給を常には許容し、必要に応じて遮断
するためにコンピュータにより制御される常閉式切換手
段とを備えたことを趣旨とする。
【0009】上記発明の構成によれば、半波整流器から
コンピュータ及び電動ポンプへ電力供給が行われるよう
電源スイッチを操作しておく。この操作状態で、回転助
力手段を使用して人力により出力軸を一時的に回転させ
ることにより、出力軸に駆動連結された交流発電機が連
動して交流電力を発生させる。ここで、交流発電機で発
生して半波整流器により整流される電力の電動ポンプへ
の供給は、常閉式切換手段により許容状態にあることか
ら、交流発電機で発生した電力は、半波整流器で半波整
流された状態でコンピュータ及び電動ポンプに一時的に
供給される。このとき、電動ポンプが一時的に駆動さ
れ、その回転イナーシャによる起電力が半波整流器によ
り整流される電力に加わり、コンピュータに必要な動作
電圧が与えられるようになる。
【0010】上記目的を達成するために、請求項2に記
載の発明は、請求項1に記載の発明において、内燃機関
の運転に関する異常を検出するための異常検出手段と、
コンピュータは、異常検出手段により内燃機関の異常が
検出されたとき、電動ポンプに対する電力供給を遮断す
るために常閉式切換手段を切り換えて開くものであるこ
ととを備えたことを趣旨とする。
【0011】上記発明の構成によれば、内燃機関の運転
に関する何らかの異常が発生すると、その異常が異常検
出手段により検出され、その検出を受けて常閉式切換手
段がコンピュータにより切り換えられ開かれる。これに
より、半波整流器から電動ポンプへの電力供給が遮断さ
れ、電動ポンプの動作が停止する。従って、異常発生後
には、電動ポンプから内燃機関への燃料供給が強制停止
される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の内燃機関の始動装
置を二輪車用小型エンジンに具体化した一実施の形態を
図面を参照して詳細に説明する。
【0013】図1に、本実施の形態のエンジンシステム
の概略構成を示す。二輪車に搭載されたエンジンシステ
ムは、燃料を貯留する燃料タンク1を備える。燃料タン
ク1に内蔵された電動ポンプである燃料ポンプ2は、タ
ンク1に貯留された燃料を吐出する。内燃機関であるレ
シプロタイプの小型単気筒エンジン3には、本発明の燃
焼関連機器の一つである燃料噴射弁(インジェクタ)4
が設けられる。燃料ポンプ2から吐出された燃料は、燃
料通路5を通じてインジェクタ4に供給される。供給さ
れた燃料は、インジェクタ4が通電によって動作するこ
とにより、吸気通路6へ噴射される。吸気通路6には、
エアクリーナ7を通じて外部から空気が取り込まれる。
吸気通路6に取り込まれた空気とインジェクタ4から噴
射された燃料は可燃混合気を形成して燃焼室8に吸入さ
れる。
【0014】吸気通路6には、所定のアクセル装置(図
示略)により操作されるスロットルバルブ9が設けられ
る。スロットルバルブ9が開閉されることにより、吸気
通路6から燃焼室8に吸入される空気量(吸気量)が調
節される。吸気通路6には、スロットルバルブ9を迂回
してバイパス通路10が設けられる。バイパス通路10
には、アイドル・スピード・コントロール・バルブ(I
SCバルブ)11を設けてもよい。ISCバルブ11
は、アイドル運転時、即ち、スロットルバルブ9の全閉
時に、エンジン3のアイドル回転速度を調節するために
通電によって動作するものである。
【0015】燃焼室8に設けられた点火プラグ12は、
イグニッションコイル13から出力される点火信号を受
けてスパーク動作する。点火プラグ12及びイグニッシ
ョンコイル13は、本発明の燃焼関連機器の一つに相当
する。両部品12,13は、燃焼室8に供給される可燃
混合気に点火するための点火装置を構成する。燃焼室8
に吸入された可燃混合気は、点火プラグ12のスパーク
動作により爆発・燃焼する。燃焼後の排気ガスは、燃焼
室8から排気通路14を通じて外部へ排出される。排気
通路14には、排気ガスを浄化するための三元触媒15
が設けられる。燃焼室8における可燃混合気の燃焼に伴
い、ピストン16が運動してクランクシャフト17が回
転することにより、二輪車を走行させる駆動力がエンジ
ン3で得られる。
【0016】二輪車には、エンジン3を始動させるため
の本発明の電源スイッチとしてのイグニションスイッチ
18が設けられる。二輪車には、エンジン3の各種制御
を司るコンピュータとしての電子制御装置(ECU)2
0が設けられる。車載電源を構成するバッテリ21及び
交流発電機22は、イグニションスイッチ18を介して
ECU20に接続される。バッテリ21及び交流発電機
22は、イグニションスイッチ18に対して並列に接続
される。交流発電機22は半波整流器23を介してイグ
ニションスイッチ18に接続される。交流発電機22
は、クランクシャフト17に対して駆動連結される。
【0017】この他、クランクシャフト17には、電動
式スタータ(図示略)が連結される。この電動式スター
タは、バッテリ21を電源として直流モータを駆動さ
せ、その動力によりクランクシャフト17を回転させる
ことにより、エンジン3を始動させるものである。クラ
ンクシャフト17には、更に、足踏みレバーを有するキ
ック式スタータ24が連結される。キック式スタータ2
4は、主として、バッテリ21の電圧の低下やバッテリ
上がりなどが起きて電動式スタータが使えない非常時
に、クランクシャフト17を人力により回転させるため
の本発明の回転助力手段に相当する。イグニションスイ
ッチ18がオンされることにより、バッテリ21からE
CU20に電力が供給される。又、イグニションスイッ
チ18がオンされることにより、交流発電機22で発生
して半波整流器23により整流された電力はECU20
に供給される。バッテリ21及び交流発電機22等から
の電力供給を受けてECU20が動作することにより、
インジェクタ4及び点火プラグ12等の燃焼関連機器へ
の通電が行われ、燃料噴射制御及び点火時期制御が行わ
れることにより、エンジン3の運転が制御される。
【0018】エンジン3等に設けられる各種センサ3
1,32,33,34,35は、エンジン3の運転状態
等に関する各種運転パラメータを検出するためのもので
あり、それぞれECU20に接続される。即ち、吸気通
路6に設けられた吸気圧センサ31は、スロットルバル
ブ9より下流側の吸気通路6における吸気圧pmを検出
し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エンジン
3に設けられた水温センサ32は、エンジン3の内部を
流れる冷却水の温度(冷却水温)THWを検出し、その
検出値に応じた電気信号を出力する。エンジン3に設け
られた回転速度センサ33は、クランクシャフト17の
回転速度(エンジン回転速度)NEを検出し、その検出
値に応じた電気信号を出力する。排気通路14に設けら
れた酸素センサ34は、排気通路14へ排出された排気
ガス中の酸素濃度(出力電圧)Oxを検出し、その検出
値に応じた電気信号を出力する。この酸素センサ34
は、エンジン3の燃焼室8に供給される可燃混合気の空
燃比A/Fを得るために使用される。二輪車に設けられ
た転倒センサ35は、万が一、二輪車が転倒したときそ
のことをエンジン3の運転に関する異常として検出し、
電気信号として出力するものであり、本発明の異常検出
手段に相当する。
【0019】この実施の形態で、ECU20は、前述し
た各種センサ31〜34から出力される各種信号を入力
する。ECU20は、これらの入力信号に基づき、燃料
噴射制御、点火時期制御及び転倒時制御等を実行するた
めに、燃料ポンプ2、インジェクタ4、ISCバルブ1
1及びイグニションコイル13等をそれぞれ制御する。
【0020】ここで、燃料噴射制御とは、エンジン3の
運転状態に応じてインジェクタ4による燃料噴射量及び
その噴射タイミングを制御することである。点火時期制
御とは、エンジン3の運転状態に応じてイグニションコ
イル13を制御することにより、各点火プラグ12によ
る点火時期を制御することである。転倒時制御とは、二
輪車の転倒時に、それを転倒センサ35で検出して燃料
ポンプ2の動作を強制停止させることである。
【0021】周知のように、ECU20は中央処理装置
(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダム
アクセスメモリ(RAM)、外部入力回路及び外部出力
回路等を備える。ECU20は、CPU、ROM及びR
AMと、外部入力回路及び外部出力回路等とをバスによ
り接続してなる論理演算回路を構成する。ROMは、エ
ンジン3の各種制御に関する所定の制御プログラムを予
め記憶したものである。RAMは、CPUの演算結果を
一時記憶するものである。CPUは、入力回路を介して
入力される各種センサ31〜35の検出信号に基づき、
所定の制御プログラムに従って前述した各種制御等を実
行する。
【0022】図2に、エンジン3の始動装置に関連した
電気的構成を回路図に示す。ECU20は、CPU4
1、電源IC42、抵抗43,44及びトランジスタ4
5を備える。燃料ポンプ2に関連して設けられる通電制
御リレー46は、本発明の常閉式切換手段に相当し、常
閉式スイッチ46aと、同スイッチ46aを開き切り換
えるためのリレー駆動コイル46bとを含む。リレー駆
動コイル46bの一端はイグニションスイッチ18に、
他端はトランジスタ45のコレクタに接続される。常閉
式スイッチ46aの一端はイグニションスイッチ18
に、他端は燃料ポンプ2に接続される。電源IC42の
一端はイグニションスイッチ18に接続される。電源I
C42の他端には、トランジスタ45のベースが抵抗4
4を介して接続される。トランジスタ45のベースは、
抵抗43を介してCPU41に接続される。CPU41
には、前述した各種センサ31〜35が外部入力回路を
介して接続され、インジェクタ4、ISCバルブ11及
びイグニションコイル3が外部出力回路を介して接続さ
れる。電源IC42には、CPU41が接続される。イ
グニションスイッチ18には、前述したように、バッテ
リ21が接続され、交流発電機22が半波整流回路23
を介して接続される。
【0023】図3には、バッテリ21の電圧が十分にあ
る場合におけるエンジン3の始動動作の一例を示す。図
3(a)の「+B電源」は、バッテリ21、交流発電機
22及び半波整流器23を含む電源装置から供給される
電圧レベルを示す。図3(e)の「ECUからのリレー
駆動出力」は、リレー駆動コイル46aをON・OFF
するためのECU20からの出力を示す。ここで「O
N」は、燃料ポンプ2が動作していることを意味し、
「OFF」は燃料ポンプ2が動作していないことを意味
する。図3(f)の「エンジン回転」は、回転速度セン
サ33で検出される回転レベルを意味する。図3(g)
の「転倒検出」は、転倒センサ35の検出結果を示す。
【0024】図3において、時刻t1に、イグニション
スイッチ18がONされると、それと同時に所定の動作
電圧(12V)分の+B電源がECU20に供給され、
ECU20が即時に動作可能な状態となる。即ち、エン
ジン3の始動に際して、ECU20がインジェクタ4及
びイグニションコイル13等を通電によって制御可能な
状態となり、これらを制御して燃料噴射制御及び点火時
期制御を実行することにより、エンジン3を確実に始動
させることができるようになる。
【0025】ECU20は、通電によって動作可能とな
ってからエンジン回転信号の入力がなければ、所定時間
TCが経過するまでリレー駆動出力をOFFとし、同時
間TCが経過すると、これをONにする。これにより、
通電制御リレー46がONからOFFへ切り換えられ、
燃料ポンプ2への通電が停止される。これは、始動後に
エンジン3の回転が立ち上がらなければ、インジェクタ
4への燃料供給を強制停止させるために燃料ポンプ2を
停止させることを意味する。
【0026】その後、時刻t2に、電動式スタータによ
りエンジン3の回転が立ち上がると、ECU20はリレ
ー駆動出力をOFFし、これによって通電制御リレー4
6がONとなり、燃料ポンプ2への通電が開始される。
【0027】その後、時刻t3〜t4の間で、転倒検出
があると、ECU20は、その間だけリレー駆動出力を
ONにして通電制御リレー46をOFFにする。これに
より、燃料ポンプ2への通電が停止され、インジェクタ
4への燃料供給が一時止められる。
【0028】その後、時刻t5に、エンジン回転がなく
なると、ECU20は、所定時間TCが経過したときに
リレー駆動出力をONにする。これにより、通電制御リ
レー46がOFFとなり、燃料ポンプ2への通電が停止
され、インジェクタ4への燃料供給が止められる。
【0029】その後、時刻t6で、再びエンジン3の回
転が立ち上がると、ECU20はリレー駆動出力をOF
Fとし、通電制御リレー46をONにして燃料ポンプ2
への通電を再開する。
【0030】次に、バッテリ21の電圧が全く無いか、
バッテリ21が取り外された場合におけるエンジン3の
始動動作について説明する。これは、バッテリ上がりを
想定したものであり、この場合には、電動式スタータが
使えないことから、ドライバはキック式スタータ24を
使用してエンジン3をキック始動させることになる。
【0031】キック始動に際して、ドライバは、半波整
流器23からECU20及び燃料ポンプ2への電力供給
が行われるようにイグニションスイッチ18をONにし
ておく。このON状態で、キック式スタータ24を使用
して人力によりクランクシャフト17を一時的に回転さ
せると、クランクシャフト17に連結された交流発電機
22が連動して交流電力を発生させる。この交流電力が
半波整流器23により半波整流されることから、同整流
器23からは、図4に示すような+B電圧の出力が得ら
れる。このとき、交流発電機22で発生して半波整流器
23により整流される電力の燃料ポンプ2への供給は、
常閉式スイッチ46aを含む通電制御リレー46により
許容状態にある。このことから、交流発電機22で発生
した電力は、半波整流器23で半波整流された状態で、
ECU20及び燃料ポンプ2に一時供給される。このと
き、燃料ポンプ2が一時的に駆動され、その回転イナー
シャによる起電力が半波整流器23で整流される電力に
加わることから、ECU20には、図5に示すような+
B電圧が供給されることになる。この図5の+B電圧
は、図4の+B電圧よりも燃料ポンプ2による回転イナ
ーシャの起電力分だけ相対的に高くなり、これによっ
て、ECU20に必要な動作電圧が与えられる。つま
り、半波整流による+B電圧は、図4に示すように、間
欠的に発生しないが、その発生しない間も燃料ポンプ2
による起電力で電圧出力が補われ、+B電圧の変動が小
さくなり、DC電圧としてはCPU41が動作を継続で
きる+B電圧レベルに維持することができる。この結
果、ECU20が動作可能な状態となり、インジェクタ
4及びイグニションコイル13等の燃焼関連機器を制御
して燃料噴射制御及び点火時期制御を実行することがで
きるようになり、これにより、エンジン3を確実に始動
させることができる。
【0032】図6には、バッテリ21の電圧が全く無い
場合におけるエンジン3の始動動作の一例を示す。図中
のパラメータは、図3のそれと同じである。
【0033】この場合、時刻t1で、イグニションスイ
ッチ18をONするが、バッテリ21に電圧がないこと
から、+B電源が直ちにECU20に供給されることは
なく、ECU20は動作不可能な状態となっている。
【0034】その後、時刻t2〜時刻t3で、キック式
スタータ24を使用してクランクシャフト17を人力に
より回転させると、エンジン回転が立ち上がり、これに
連動して交流発電機22で交流発電が行われる。この電
力が半波整流器23で整流され、その整流電圧に燃料ポ
ンプ2による回転イナーシャの起電力分が加わることか
ら、+B電源は、時刻t2〜t3にかけて徐々に上昇
し、所要の駆動電圧に達する。
【0035】この結果、時刻t3に、ECU20が動作
可能な状態となり、ECU20がインジェクタ4及びイ
グニションコイル13等を通電制御可能となり、燃料噴
射制御及び点火時期制御を実行することができ、エンジ
ン3を確実に始動させることができる。
【0036】その後は、エンジン3に回転が得られる間
は、交流発電機22を動作させることができ、所要の動
作電圧によってECU20が動作可能となり、エンジン
3の運転を持続させることができる。
【0037】一方、時刻t4〜t5の間で、転倒検出が
あると、前述したように、ECU20が動作してリレー
駆動出力により通電制御リレー46がOFFとなり、燃
料ポンプ2が強制停止されることになる。
【0038】以上説明したように、この実施の形態の内
燃機関の始動装置によれば、二輪車のバッテリ21に電
圧が全くないような場合に、交流発電機22で発生して
半波整流器23により整流される電力の供給を受けてE
CU20が動作することにより、インジェクタ4やイグ
ニションコイル13等への通電を開始してエンジン3を
始動させる。ここで、常閉式スイッチ46aを含む通電
制御リレー46を通じて燃料ポンプ2を直ちに動作さ
せ、その動作の結果、燃料ポンプ2で生じる回転イナー
シャの起電力を半波整流器23からの出力電圧に加えて
利用することにより、ECU20に所要の駆動電圧を供
給してECU20を動作可能とすることができる。この
ため、特に複雑な構成を何ら新たに追加することなく、
従来から使われている交流発電機22や、安価な半波整
流器23、非常時に燃料ポンプ2を強制停止させるため
の通電制御リレー46等を利用するだけで、ECU20
により所定の燃料噴射制御及び点火時期制御を実行させ
て、エンジン3を確実に始動させることができるように
なる。
【0039】一方、運転中に二輪車が転倒したり、エン
スト等が発生したりしたときには、燃料ポンプ2を強制
停止させる仕組みがあることが望ましい。この実施の形
態では、万が一、二輪車がエンジン3の運転中に転倒す
ると、その転倒が転倒センサ35により検出され、その
検出を受けて通電制御リレー46の常閉式水位置46a
がECU20により切り換えられて開かれる。これによ
り、半波整流器23から燃料ポンプ2への電力供給が遮
断され、燃料ポンプ2の動作が停止する。従って、転倒
後に燃料ポンプ2からエンジン3へ誤って燃料が供給さ
れることがなくなる。
【0040】つまり、この実施の形態では、バッテリ2
1の電圧が十分な場合は、ECU20が転倒等の異常を
判断してECU20から燃料ポンプ2への通電が強制停
止される。これに対し、バッテリ21の電圧がほとんど
無い場合は、ECU20が動作可能となる電圧領域で
は、通電制御リレー46が開いて燃料ポンプ2への通電
がOFFとなり、ECU20が動作不可能な電圧領域で
は、通電制御リレー46が開かれ、燃料ポンプ2が強制
停止される。このため、異常時に対処してエンジン3へ
の燃料供給を停止して、エンジン3を強制停止すること
ができる。
【0041】尚、この発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲
で以下のように実施することもできる。
【0042】(1)前記実施の形態では、常閉式切換手
段として常閉式スイッチ46bを含む通電制御リレー4
6を用いたが、図7に示すように、通電制御リレー46
に代わって、一対のトランジスタ51,52及び複数の
抵抗53,54,55よりなるスイッチング回路56を
設けて燃料ポンプ2への通電を制御するようにしてもよ
い。このスイッチング回路56は、CPU41によりト
ランジスタ45がONされると、一方のトランジスタ5
2がONとなり、他方のトランジスタ51がOFFとな
り、燃料ポンプ2への通電が強制停止されるようになっ
ている。この場合も、前記実施の形態と同等の作用及び
効果を得ることができる。
【0043】(2)前記実施の形態では、回転助力手段
として足踏みレバーを有するキック式スタータ24を設
けたが、手回しレバーを有するスタータを設けてクラン
クシャフトの回転を助力するようにしてもよい。
【0044】
【発明の効果】請求項1に記載の発明の構成によれば、
バッテリ電圧が無い場合や不充分な場合でも、交流発電
機、半波整流器及び電動ポンプ等による比較的簡易な構
成により、内燃機関を確実に始動させることができると
いう効果がある。
【0045】請求項2に記載の発明の構成によれば、請
求項1に記載の発明の効果に加え、非常時には、電動ポ
ンプを停止させて内燃機関を強制停止させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態に係り、エンジンシステムを示す
概略構成図である。
【図2】始動装置に関連した電気的構成を示す回路図で
ある。
【図3】エンジン始動関連パラメータの挙動を示すタイ
ムチャートである。
【図4】半波整流器から出力される+B電圧波形を示す
タイムチャートである。
【図5】ECUに入力される+B電圧波形を示すタイム
チャートである。
【図6】エンジン始動関連パラメータの挙動を示すタイ
ムチャートである。
【図7】別の実施の形態に係り、始動装置に関連した電
気的構成を示す回路図である。
【図8】従来技術の電気的構成を示す回路図である。
【符号の説明】
2 燃料ポンプ(電導ポンプ) 3 エンジン(内燃機関) 4 インジェクタ(燃焼関連機器) 12 点火プラグ(燃焼関連機器) 13 イグニションコイル(燃焼関連機器) 17 クランクシャフト(出力軸) 18 イグニションスイッチ(電源スイッチ) 20 ECU(コンピュータ) 22 交流発電機 23 半波整流器 24 キック式スタータ(回転助力手段) 35 転倒センサ(異常検出手段) 46 通電制御リレー(常開式切換手段) 56 スイッチング回路(常開式切換手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 45/00 310 F02D 45/00 310B 310S 395 395A F02M 37/08 F02M 37/08 D F02N 3/04 F02N 3/04 J Fターム(参考) 3G084 BA11 BA28 CA01 DA09 FA03 FA33 FA35 FA36 3G093 AA02 BA04 CA01 CA02 DA01 DA12 DB19 DB28 EA00 EB09 EC01 3G301 HA26 JA23 KA28 LB07 LC03 MA24 PE01B PG00B

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流発電機で発生して整流器により整流
    される電力の供給を受けてコンピュータが動作すること
    により、所定の燃焼関連機器への通電を開始して内燃機
    関を始動させる始動装置であって、 前記交流発電機が前記内燃機関の出力軸に駆動連結され
    ることと、 前記内燃機関の出力軸を人力により回転させるための回
    転助力手段と、 前記内燃機関に燃料を供給するための電動ポンプと、 前記整流器を半波整流器として、その半波整流器から前
    記コンピュータ及び前記電動ポンプへの電力供給を任意
    に操作するための電源スイッチと、 前記半波整流器から前記電動ポンプに対する電力供給を
    常には許容し、必要に応じて遮断するために前記コンピ
    ュータにより制御される常閉式切換手段とを備えたこと
    を特徴とする内燃機関の始動装置。
  2. 【請求項2】 前記内燃機関の運転に関する異常を検出
    するための異常検出手段と、 前記コンピュータは、前記異常検出手段により前記内燃
    機関の異常が検出されたとき、前記電動ポンプに対する
    電力供給を遮断するために前記常閉式切換手段を切り換
    えて開くものであることとを備えたことを特徴とする請
    求項1に記載の内燃機関の始動装置。
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