JP2002332911A - 内燃機関のシリンダブロック構造 - Google Patents

内燃機関のシリンダブロック構造

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JP2002332911A
JP2002332911A JP2001141640A JP2001141640A JP2002332911A JP 2002332911 A JP2002332911 A JP 2002332911A JP 2001141640 A JP2001141640 A JP 2001141640A JP 2001141640 A JP2001141640 A JP 2001141640A JP 2002332911 A JP2002332911 A JP 2002332911A
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cylinder
cylinder bore
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cylinder block
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JP2001141640A
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Yuji Aikawa
裕二 相川
Akiteru Ogawa
明輝 小川
Tokuji Kobayashi
篤司 小林
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明の目的は、ピストンリング追従性の
悪化防止によりオイル消費量を低減し得て、フリクショ
ン増大の回避により動力性能を確保することにある。 【構成】 このため、この発明は、内燃機関のシリンダ
ブロック構造において、ボルトボス部の一端側をシリン
ダボア壁の一端側のデッキ部に連絡して設けるとともに
他端側をシリンダボア壁の他端側まで延長して設けたこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は内燃機関のシリン
ダブロック構造に係り、特に、ピストンリング追従性の
悪化防止によりオイル消費量を低減し得て、フリクショ
ン増大の回避により動力性能を確保し得る内燃機関のシ
リンダブロック構造に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関には、シリンダブロックにシリ
ンダボア壁の外側にウォータジャケットを区画するジャ
ケット外側壁を設け、シリンダブロックにシリンダヘッ
ドをヘッドボルトにより取付けているものがある。この
ような内燃機関のシリンダブロック構造としては、図1
1〜図14に示すものがある。図11・図12におい
て、102は内燃機関のシリンダブロックである。
【0003】このシリンダブロック102は、複数のシ
リンダボア壁104を直列に配列し、シリンダボア壁1
04内にシリンダボア106を区画して設けている。シ
リンダボア壁104は、シリンダ軸線C1方向の一端側
にシリンダヘッド(図示せず)が取付けられるデッキ部
108を設けるとともに、他端側にクランク軸(図示せ
ず)を囲むスカート部110を設けている。
【0004】シリンダブロック102は、図13・図1
4に示す如く、シリンダボア壁104の外側にジャケッ
ト外側壁112を設け、シリンダボア壁104との間に
ウォータジャケット114を区画して設けている。ジャ
ケット外側壁112は、一端側をデッキ部108に連絡
して設けるとともに、他端側をシリンダボア壁104の
途中にジャケット底壁116により連絡して設けてい
る。ジャケット外側壁112の外側には、ボルトボス部
118を設けている。ボルトボス部118には、ヘッド
ボルト(図示せず)が螺着されるボルト螺着孔120を
デッキ部108に開口して設けている。
【0005】このような内燃機関のシリンダブロック構
造としては、特開平11−6462号公報、特開平6−
346782号公報、特開平10−318040号公報
に開示されるものがある。
【0006】特開平11−6462号公報に開示される
ものは、ウォータジャケット外壁部とシリンダ壁部の途
中を結ぶウォータジャケット底壁部と、ウォータジャケ
ット外壁部に形成されたヘッドボルトボス部とを備える
シリンダブロックにおいて、ウォータジャケット底壁部
をウォータジャケット外壁部からシリンダ壁部にかけて
下降するよう傾斜させ、ウォータジャケット底壁部の途
中に肉厚が小さくなる歪集中部を形成したものである。
【0007】特開平6−346782号公報に開示され
るものは、複数のシリンダボア壁がボア壁結合部により
結合されたサイアミーズ壁構成体と、サイアミーズ壁構
成体を囲みボア結合部の気筒並び方向両側部位にボルト
ボスが形成されたシリンダブロック外壁と、を有するシ
リンダブロックにおいて、ボア壁結合部とこのボア壁結
合部の中心線上にあるシリンダブロック外壁のボルトボ
スとを、下部ブリッジとその真直上方にある上部ブリッ
ジとのダブルブリッジで連結したものである。
【0008】特開平10−318040号公報に開示さ
れるものは、シリンダボアとシリンダブロック外壁とが
上部において離間され、シリンダブロック外壁に複数の
ヘッドボルトボスを備えるシリンダブロックにおいて、
複数のヘッドボルトボスのうち、シリンダブロック長手
方向端に位置する端部ボスとこの端部ボスに隣接する隣
接ボスとの間に、一方の下端部を他方の上端部に連結す
るとともに一方の上端部を他方の下端部に連結するクロ
スリブを設けたものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記図11
〜図14に示す内燃機関のシリンダブロック構造におい
ては、シリンダブロック102のデッキ部108に図示
しないヘッドガスケット介してシリンダヘッドを載置
し、シリンダヘッドの図示しないボルト挿通孔に挿通し
たヘッドボルトをボルトボス部118のボルト螺着孔1
20に螺着して締め付けることにより、シリンダブロッ
ク102にシリンダヘッドを取付けている。
【0010】ヘッドボルトの締付けによりシリンダヘッ
ドを取付けたシリンダブロック102は、図12に示す
如く、シリンダボア106のシリンダ軸線C1とボルト
螺着孔120のボルト軸線C2とを含む面Pで切断する
と、図14に示す如く、ウォータジャケット114の周
囲に破線で示す四角形断面SQが形成される。この四角
形断面SQに対しては、ヘッドボルト軸力によりシリン
ダヘッド側へ引っ張りあげる力F1とヘッドガスケット
のビードの拘束による反力F2とが作用することによ
り、図15に示す如く略平行四辺形に変形することにな
る。この変形は、ボルト螺着孔120周りが最も大き
い。
【0011】このため、図16に示す如く、直列に配列
した複数の第1〜第3シリンダボア壁104−1〜10
4−3のうちの、端部側の第1・第3シリンダボア壁1
04−2・104−3は、図17に示す如く、中央側の
2箇所のボルト螺着孔120周りに対して、端部側の2
箇所のボルト螺着孔102外側にシリンダボア壁が無
く、ボルト螺着孔120周りが隣のシリンダボア壁に支
えられることがないことから、図18に示す如く、第1
・第3シリンダボア106−1・106−3内に大きく
入り込むように変形し、図19に示す如く、第1・第3
シリンダボア106−1・106−3が3次変形とな
る。
【0012】また、図16に示す如く、直列に配列した
複数の第1〜第3シリンダボア壁104−1〜104−
3のうちの、中央側の第2シリンダボア壁104−2
は、図17に示す如く、周囲4箇所のボルト螺着孔12
0周りが隣の第1・第3シリンダボア壁104−2・1
04−3に支えられることから、図18に示す如く、周
囲4箇所のボルト螺着孔120周りが夫々外側に広がる
ように大きく変形し、図20に示す如く、第2シリンダ
ボア106−2が4次変形となる。
【0013】この結果、シリンダブロック102は、ヘ
ッドボルトの締付けによるシリンダボア壁104の変形
によって、シリンダボア106の特にデッキ部108近
傍部分Aが図14に示す如く大きく変形するため、ピス
トンリング(図示せず)の追従性を悪化させてしまい、
シリンダボア106とピストンリングとの隙間からオイ
ルが燃焼室に漏れてしまい、オイル消費量を増大させる
不都合がある。
【0014】このようなオイル消費量の増大を防止する
ために、ピストンリングの張力を増大させた場合には、
フリクションの増大を招いてしまい、動力性能を低下さ
せる不都合がある。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上
述の不都合を除去するために、内燃機関のシリンダブロ
ックにシリンダボアを区画する複数のシリンダボア壁を
直列に配列して設け、前記シリンダボア壁の一端側にシ
リンダヘッドが取付けられるデッキ部を設けるとともに
他端側にクランク軸を囲むスカート部を設け、前記シリ
ンダボア壁の外側にウォータジャケットを区画するジャ
ケット外側壁を設け、このジャケット外側壁の一端側を
前記デッキ部に連絡して設けるとともに他端側を前記シ
リンダボア壁の途中にジャケット底壁により連絡して設
け、前記ジャケット外側壁にヘッドボルトが螺着される
ボルトボス部を設けた内燃機関のシリンダブロック構造
において、前記ボルトボス部の一端側を前記シリンダボ
ア壁の一端側のデッキ部に連絡して設けるとともに他端
側を前記シリンダボア壁の他端側まで延長して設けたこ
とを特徴とする
【0016】
【発明の実施の形態】この発明の内燃機関のシリンダブ
ロック構造は、ボルトボス部の一端側をシリンダボア壁
の一端側のデッキ部に連絡して設けるとともに他端側を
シリンダボア壁の他端側まで延長して設けたことによ
り、ボルトボス部周りの剛性を高めることができ、ヘッ
ドボルトの締付けによるシリンダボア壁の変形を防止し
得て、シリンダボアの変形によるピストンリングの追従
性の悪化を防止し得て、また、オイル消費量の増大を防
止すべくピストンリングの張力を増大させる必要がな
く、フリクションの増大を招くことがない。
【0017】
【実施例】以下図面に基づいて、この発明の実施例を説
明する。図1〜図3は、この発明の第1実施例を示すも
のである。図3において、2は内燃機関のシリンダブロ
ックである。シリンダブロック2は、複数のシリンダボ
ア壁4を直列に配列し、シリンダボア壁4内にシリンダ
ボア6を区画して設けている。シリンダボア壁4は、シ
リンダ軸線C1方向の一端側にシリンダヘッド(図示せ
ず)が取付けられるデッキ部8を設けるとともに、他端
側にクランク軸(図示せず)を囲むスカート部10を設
けている。なお、図3に示すシリンダブロック2は、直
列に配列した複数のシリンダボア壁4を2つ設け、一方
の直列に配列した複数のシリンダボア壁4に対して、他
方の図示しない直列に配列した複数のシリンダボア壁を
傾斜させてV字型に配列している。以下の実施例におい
ては、一方の直列に配列した複数のシリンダボア壁4を
例示して説明する。
【0018】シリンダブロック2は、図1・図2に示す
如く、シリンダボア壁4の外側にジャケット外側壁12
を設け、シリンダボア壁4との間にウォータジャケット
14を区画して設けている。ジャケット外側壁12は、
一端側をデッキ部8に連絡して設けるとともに、他端側
をシリンダボア壁4の途中にジャケット底壁16により
連絡して設けている。ジャケット外側壁12の外側に
は、ボルトボス部18を設けている。ボルトボス部18
には、ヘッドボルト(図示せず)が螺着されるボルト螺
着孔20をデッキ部8に開口して設けている。
【0019】この内燃機関のシリンダブロック2は、図
1・図2に示す如く、ボルトボス部18の一端側をシリ
ンダボア壁4の一端側のデッキ部8に連絡して設けると
ともに、ボルトボス部18の他端側をシリンダボア壁4
の途中のジャケット底壁16を越えて他端側の端部22
まで延長して、ジャケット外側壁12に連絡されるジャ
ケット用延長部24とジャケット底壁16及びシリンダ
ボア壁4に連絡されるシリンダボア用延長部26とを形
成して設けている。
【0020】次に作用を説明する。内燃機関は、シリン
ダブロック2のデッキ部8に図示しないヘッドガスケッ
ト介してシリンダヘッドを載置し、シリンダヘッドの図
示しないボルト挿通孔に挿通したヘッドボルトをボルト
ボス部18のボルト螺着孔20に螺着して締め付けるこ
とにより、シリンダブロック2にシリンダヘッドを取付
けている。
【0021】ヘッドボルトの締付けによりシリンダヘッ
ドを取付けたシリンダブロック2は、シリンダボア6の
シリンダ軸線C1とボルト螺着孔20のボルト軸線C2
とを含む面Pで切断すると、ウォータジャケット14の
周囲に破線で示す四角形断面SQが形成される。この四
角形断面SQに対しては、ヘッドボルト軸力によりシリ
ンダヘッド側へ引っ張りあげる力F1とヘッドガスケッ
トのビードの拘束による反力F2とが作用することによ
り、略平行四辺形に変形させようとする。
【0022】この内燃機関のシリンダブロック2構造
は、ボルトボス部18の一端側をシリンダボア壁4の一
端側のデッキ部8に連絡して設けるとともに他端側をシ
リンダボア壁4の他端側まで延長して、ジャケット用延
長部24とシリンダボア用延長部26とによってシリン
ダボア壁4とジャケット外側壁12とに連絡して設けた
ことにより、ボルトボス部18周りの剛性を高めること
ができ、四角形断面SQの変形を防止することができ
る。
【0023】これにより、このシリンダヘッド2は、ヘ
ッドボルトの締付けによるシリンダボア壁4の3次・4
次変形(図16〜図19参照)を防止し得て、シリンダ
ボア6の変形によるピストンリングの追従性の悪化を防
止し得て、また、オイル消費量の増大を防止すべくピス
トンリングの張力を増大させる必要がなく、フリクショ
ンの増大を招くことがない。
【0024】このため、この内燃機関2のシリンダブロ
ック2構造は、ピストンリングの追従性の悪化防止によ
りオイル消費量を低減することができ、フリクション増
大の回避により内燃機関の動力性能を確保することがで
きる。
【0025】図4・図5は、第2実施例を示すものであ
る。第2実施例のシリンダブロック2構造は、四角形断
面SQの底辺は設計空間に制約が無いことから、底辺に
相当するジャケット底壁16の底壁厚さtをシリンダボ
ア壁4の他端側に向かって増大して、2点差線で示す如
く大なる厚さT(t<T)の厚肉部28を形成して設け
たものである。
【0026】第2実施例のシリンダブロック2構造は、
シリンダボア壁4とジャケット外側壁12とを連絡する
ジャケット底壁16を増大して大なる厚さTの厚肉部2
8を形成して設けたことにより、ボルトボス部18周り
の剛性を高め得て、ヘッドボルトの締付けによるシリン
ダボア壁4の変形を防止し得て、シリンダボア6の変形
によるピストンリングの追従性の悪化を防止し得て、ま
た、オイル消費量の増大を防止すべくピストンリングの
張力を増大させる必要がなく、フリクションの増大を招
くことがない。
【0027】このため、この内燃機関2のシリンダブロ
ック2構造は、ピストンリングの追従性の悪化防止によ
りオイル消費量を低減することができ、フリクション増
大の回避により内燃機関の動力性能を確保することがで
きる。
【0028】なお、第2実施例においては、ジャケット
底壁16全体に均一に大なる厚さTの厚肉部28を形成
して設けたが、図5に実線で示す如く、ジャケット底壁
16のボルトボス部18に近接する部位のジャケット底
壁16をシリンダボア壁4の他端側に向かって増大し
て、ボルトボス部18離間部位を小なる厚さtとし、ボ
ルトボス部18近接部位のみに大なる厚さTの厚肉部2
8を形成して設けることもできる。
【0029】このように、ボルトボス部18近接部位の
みに大なる厚さTの厚肉部28を形成して設けたシリン
ダブロック2は、第1・第2実施例と同様に、ボルトボ
ス部18周りの剛性を高め得て、ヘッドボルトの締付け
によるシリンダボア壁4の変形を防止し得て、オイル消
費量の低減・内燃機関の動力性能の確保を果たすことが
できるとともに、さらに、重量増加を抑制することがで
きる。
【0030】図6・図7は、第3実施例を示すものであ
る。第3実施例のシリンダブロック2構造は、ウォータ
ジャケット14内の少なくともボルトボス部18に近接
する部位に、シリンダボア壁4とジャケット外側壁12
とを連絡するリブ30を、シリンダボア6の周方向に指
向させて設けたものである。
【0031】第3実施例のシリンダブロック2構造は、
ボルトボス部18に近接する部位のシリンダボア壁4と
ジャケット外側壁12とを周方向に指向するリブ30に
よって連絡して設けたことにより、第1・第2実施例と
同様に、ボルトボス部18周りの剛性を高め得て、ヘッ
ドボルトの締付けによるシリンダボア壁4の変形を防止
し得て、オイル消費量の低減・内燃機関の動力性能の確
保を果たすことができるとともに、さらに、リブ30を
放熱フィンとして機能させてウォータジャケット14内
の冷却水への伝熱を増大させ得て、冷却効果を向上する
ことができ、内燃機関の出力向上に寄与し得る。
【0032】図8・図9は、第4実施例を示すものであ
る。第4実施例のシリンダブロック2構造は、ウォータ
ジャケット14内の少なくともボルトボス部18に近接
する部位に、シリンダボア壁4とジャケット外側壁12
とを連絡するリブ32を、シリンダ軸線C方向に指向さ
せて設けたものである。
【0033】第4実施例のシリンダブロック2構造は、
ボルトボス部18に近接する部位のシリンダボア壁4と
ジャケット外側壁12とを軸線方向に指向するリブ32
によって連絡して設けたことにより、第1・第2実施例
と同様に、ボルトボス部18周りの剛性を高め得て、ヘ
ッドボルトの締付けによるシリンダボア壁4の変形を防
止し得て、オイル消費量の低減・内燃機関の動力性能の
確保を果たすことができるとともに、また、リブ32を
放熱フィンとして機能させてウォータジャケット14内
の冷却水への伝熱を増大させ得るとともに、リブ32を
軸線方向に指向させて設けていることによりウォータジ
ャケット14内の冷却水の流れを阻害することがなく、
冷却効果を向上することができ、内燃機関の出力向上に
寄与し得る。
【0034】図10は、第5実施例を示すものである。
第5実施例のシリンダブロック2構造は、ヘッドボルト
軸力による引っ張りあげる力F1とヘッドガスケットの
ビードの拘束による反力F2とによる変形を考慮して、
予めシリンダヘッド2を変形量Dだけ変形して形成して
設け、ウォータジャケット14内の少なくともボルトボ
ス部18に近接する部位のシリンダボア壁4にシリンダ
ボア側突出部34を形成して設けるとともに、ウォータ
ジャケット14内の少なくともボルトボス部18に近接
する部位のジャケット外側壁12に前記シリンダボア側
突出部34に対して変形量Dだけ離間させてジャケット
外側突出部36を形成して設けたものである。シリンダ
ボア側突出部34とジャケット外側突出部36とは、ヘ
ッドボルトの締付けによりシリンダボア壁4が変形量D
だけ変形すると、互いに当接して適正な四角形断面SQ
に維持し、略平行四辺形に変形することを阻止するもの
である。
【0035】第5実施例のシリンダブロック2構造は、
予めシリンダヘッド2を変形量Dだけ変形し、ウォータ
ジャケット14内のシリンダボア壁4とジャケット外側
壁12とに、ヘッドボルトの締付けによりシリンダボア
壁4が変形量Dだけ変形した際に互いに当接して変形を
阻止するシリンダボア側突出部34とジャケット外側突
出部36とを夫々形成して設けたことにより、第1〜第
3実施例と同様に、シリンダボア側突出部34とジャケ
ット外側突出部36とによってボルトボス部18周りの
剛性を高め得て、ヘッドボルトの締付け時にシリンダボ
ア側突出部34とジャケット外側突出部36との当接に
よってシリンダボア壁4を適正な四角形断面SQに維持
して変形を阻止し得て、オイル消費量の低減・内燃機関
の動力性能の確保を果たすことができるとともに、さら
に、シリンダボア側突出部34とジャケット外側突出部
36とを放熱フィンとして機能させてウォータジャケッ
ト14内の冷却水への伝熱を増大させ得て、冷却効果を
向上することができ、内燃機関の出力向上に寄与し得
る。
【0036】
【発明の効果】このように、この発明の内燃機関のシリ
ンダブロック構造は、ボルトボス部周りの剛性を高める
ことができ、ヘッドボルトの締付けによるシリンダボア
壁の変形を防止し得て、シリンダボアの変形によるピス
トンリングの追従性の悪化を防止し得て、また、オイル
消費量の増大を防止すべくピストンリングの張力を増大
させる必要がなく、フリクションの増大を招くことがな
い。
【0037】このため、この内燃機関のシリンダブロッ
ク構造は、ピストンリング追従性の悪化防止によりオイ
ル消費量を低減し得て、フリクション増大の回避により
動力性能を確保し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による内燃機関のシリンダブロック構
造の第1実施例を示すボルトボスボス部の断面図であ
る。
【図2】シリンダブロックのボルトボス部の斜視図であ
る。
【図3】シリンダブロックの斜視図である。
【図4】第2実施例を示すシリンダブロックのボルトボ
ス部の断面図である。
【図5】ジャケット外側壁を除去した状態のシリンダブ
ロックの部分斜視図である。
【図6】第3実施例を示すシリンダブロックのボルトボ
ス部の断面図である。
【図7】ジャケット外側壁を除去した状態のシリンダブ
ロックの部分斜視図である。
【図8】第4実施例を示すシリンダブロックのボルトボ
ス部の断面図である。
【図9】ジャケット外側壁を除去した状態のシリンダブ
ロックの部分斜視図である。
【図10】第5実施例を示すシリンダブロックのボルト
ボス部の断面図である。
【図11】従来例を示すシリンダブロックの斜視図であ
る。
【図12】シリンダブロックのボルトボス部の部分平面
図である。
【図13】シリンダブロックのボルトボス部の部分斜視
図である。
【図14】シリンダブロックのボルトボス部の断面図で
ある。
【図15】シリンダブロックのボルトボス部の変形状体
を示す断面図である。
【図16】シリンダブロックの部分平面図である。
【図17】シリンダブロックの簡易モデルによる変形前
の解析図である。
【図18】シリンダブロックの簡易モデルによる変形後
の解析図である。
【図19】シリンダボアの3次変形を示す図である。
【図20】シリンダボアの4次変形を示す図である。
【符号の説明】
2 シリンダブロック 4 シリンダボア壁 6 シリンダボア 8 デッキ部 10 スカート部 12 ジャケット外側壁 14 ウォータジャケット 16 ジャケット底壁 18 ボルトボス部 20 ボルト螺着孔 24 ジャケット用延長部 26 シリンダボア用延長部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 篤司 静岡県浜松市高塚町300番地 スズキ株式 会社内 Fターム(参考) 3G024 AA26 AA31 AA33 AA36 AA37 AA38 BA05 CA05 DA18 FA01 FA03 FA07 FA08 GA01 GA28

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関のシリンダブロックにシリンダ
    ボアを区画する複数のシリンダボア壁を直列に配列して
    設け、前記シリンダボア壁の一端側にシリンダヘッドが
    取付けられるデッキ部を設けるとともに他端側にクラン
    ク軸を囲むスカート部を設け、前記シリンダボア壁の外
    側にウォータジャケットを区画するジャケット外側壁を
    設け、このジャケット外側壁の一端側を前記デッキ部に
    連絡して設けるとともに他端側を前記シリンダボア壁の
    途中にジャケット底壁により連絡して設け、前記ジャケ
    ット外側壁にヘッドボルトが螺着されるボルトボス部を
    設けた内燃機関のシリンダブロック構造において、前記
    ボルトボス部の一端側を前記シリンダボア壁の一端側の
    デッキ部に連絡して設けるとともに他端側を前記シリン
    ダボア壁の他端側まで延長して設けたことを特徴とする
    内燃機関のシリンダブロック構造。
  2. 【請求項2】 内燃機関のシリンダブロックにシリンダ
    ボアを区画する複数のシリンダボア壁を直列に配列して
    設け、前記シリンダボア壁の一端側にシリンダヘッドが
    取付けられるデッキ部を設けるとともに他端側にクラン
    ク軸を囲むスカート部を設け、前記シリンダボア壁の外
    側にウォータジャケットを区画するジャケット外側壁を
    設け、このジャケット外側壁の一端側を前記デッキ部に
    連絡して設けるとともに他端側を前記シリンダボア壁の
    途中にジャケット底壁により連絡して設け、前記ジャケ
    ット外側壁にヘッドボルトが螺着されるボルトボス部を
    設けた内燃機関のシリンダブロック構造において、前記
    ジャケット底壁の底壁厚さを前記シリンダボア壁の他端
    側に向かって増大して設けたことを特徴とする内燃機関
    のシリンダブロック構造。
  3. 【請求項3】 前記シリンダブロックは、前記ジャケッ
    ト底壁の前記ボルトボス部に近接する部位の底壁厚さを
    前記シリンダボア壁の他端側に向かって増大して設けた
    ことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関のシリンダ
    ブロック構造。
  4. 【請求項4】 内燃機関のシリンダブロックにシリンダ
    ボアを区画する複数のシリンダボア壁を直列に配列して
    設け、前記シリンダボア壁の一端側にシリンダヘッドが
    取付けられるデッキ部を設けるとともに他端側にクラン
    ク軸を囲むスカート部を設け、前記シリンダボア壁の外
    側にウォータジャケットを区画するジャケット外側壁を
    設け、このジャケット外側壁の一端側を前記デッキ部に
    連絡して設けるとともに他端側を前記シリンダボア壁の
    途中にジャケット底壁により連絡して設け、前記ジャケ
    ット外側壁にヘッドボルトが螺着されるボルトボス部を
    設けた内燃機関のシリンダブロック構造において、前記
    ウォータジャケット内の少なくとも前記ボルトボス部に
    近接する部位に前記シリンダボア壁とジャケット外側壁
    とを連絡するリブを設けたことを特徴とする内燃機関の
    シリンダブロック構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102012204805A1 (de) * 2012-03-26 2013-09-26 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Kurbelgehäuse für eine Brennkraftmaschine
JP2015108346A (ja) * 2013-12-05 2015-06-11 マツダ株式会社 多気筒エンジンの冷却構造
US9429063B2 (en) 2014-03-14 2016-08-30 Hyundai Motor Company Cylinder block

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