JP2547698Y2 - 金属積層形ガスケット - Google Patents

金属積層形ガスケット

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JP2547698Y2
JP2547698Y2 JP1989005654U JP565489U JP2547698Y2 JP 2547698 Y2 JP2547698 Y2 JP 2547698Y2 JP 1989005654 U JP1989005654 U JP 1989005654U JP 565489 U JP565489 U JP 565489U JP 2547698 Y2 JP2547698 Y2 JP 2547698Y2
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hole
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fluid
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JP1989005654U
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Inventor
辰郎 内田
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石川ガスケット 株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 [考案の属する技術分野] 本考案は、金属積層形ガスケットに関するものであ
り、さらに詳しくは、内燃機関のシリンダヘッドガスケ
ットとして用いるのに有効な金属積層形ガスケットに関
するものである。
[従来の技術] 従来、内燃機関のシリンダブロックとシリンダヘッド
との間に装着される金属積層形のシリンダヘッドガスケ
ットは、複数枚の金属板を積層し、それらの金属板のう
ちの両面の外板で中板を包合させることにより組立てら
れている。このようなガスケットは、燃焼室穴シール部
やその他の水穴や油穴等の流体穴の周縁の流体穴シール
部における金属板の積層厚さ(各金属板の厚さ合計)
を、平坦部よりも厚く形成することにより、その部分に
締付け時の面圧を集中させ、シール効果を高めるように
している。
しかしながら、例えばシリンダヘッドガスケットなど
においては、内燃機関の運転に伴ってシリンダヘッドに
大きな振動が発生し、それに伴って大きな繰返し荷重が
作用するため、シリンダヘッドをボルトで締め付けたと
きに、ガスケットにおける流体穴等の穴シール部が大き
な締付け力で過度に締付けられていると、該穴シール部
が振動の影響をまともに受けてへたりを生じ易いという
欠点があった。
しかも、上記の如くシリンダヘッドをボルトで締付け
た場合、ガスケットのボルト穴の周辺部分に大きな締付
け力が局部的に作用する片締まりの現象を生じ易いた
め、該ボルト穴の近くに位置する流体穴の穴シール部に
他の流体穴の穴シール部より大きな締付け力が作用して
締付け力が不均等になるばかりでなく、ガスケットの変
形(傾き)やボルト下のシリンダヘッドの変形等を生じ
易いという欠点もあった。
[考案が解決しようとする課題] 本考案の技術的課題は、水穴や油穴等の流体穴の内周
縁に穴シール部を備えた金属積層形ガスケットにおい
て、ボルト穴を利用して上記流体孔の穴シール部を保護
することにより、シリンダヘッドの振動に伴う繰返し荷
重の作用により流体穴の回りの穴シール部にへたりが生
じるのを防止し、該穴シール部の耐久性を高めると共
に、片締まりに起因する締付け力の不均等やガスケット
及びシリンダヘッドの変形等の不都合を解消することに
ある。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するため、本考案は、数枚の金属板を
積層することにより構成され、内周縁に燃焼室穴シール
部を有する燃焼室穴と、内周縁に圧縮代をもつ流体穴シ
ール部を有する流体穴と、複数のボルト穴とを備えてな
る金属積層形ガスケットにおいて、上記ボルト穴の穴縁
の一部で該ボルト穴に近接する流体穴側の部分に、一方
の外板からボルト穴内に突出するように突片を設けて、
これを該ボルト穴の穴縁の一部に沿って流体穴側に向け
て他方の外板上に折り返すことにより、シール保護部を
形成し、上記各穴シール部における板厚合計を積層金属
板の平坦部における板厚合計よりも厚く形成し、上記シ
ール保護部における板厚合計を、上記穴シール部におけ
る板厚合計よりも厚く、且つ上記穴シール部における圧
縮代を含む見掛け上の厚さより薄く形成したことを特徴
とするものである。
[作用] 金属積層形ガスケットのボルト穴の穴縁部に設けたシ
ール保護部は、その板厚合計を上記穴シール部における
板厚合計よりも厚く、且つ上記穴シール部における圧縮
代を含む見掛け上の厚さより薄く形成しているので、該
穴シール部に過度の締付け力が集中的に作用するような
ことがなく、このため、内燃機関の運転に伴ってシリン
ダヘッドに発生する大きな振動の影響を受けることも少
なくなり、これによって流体穴シール部のへたりが防止
され、その耐久性が高められる。
また、上記シール保護部は、ボルト穴の穴縁の一部で
該ボルト穴に近接する流体穴側の部分に、一方の外板か
らボルト穴内に突出するように突片を設けて、これを該
ボルト穴の穴縁の一部に沿って流体穴側に向けて他方の
外板上に折り返すことにより形成されているため、この
シール保護部により、ボルト穴に近い流体穴の穴シール
部に過度の締付け力が局部的に作用するのが防止され、
締付け力の均等化が図られると共に、片締まりによるガ
スケットやボルト下のシリンダヘッドの変形が防止され
る。
しかも、上記ボルト穴は、通常ガスケット全体に均等
に配置されているので、これらのボルト穴の位置にシー
ル保護部を設けることにより、このシール保護部がガス
ケット全体に均等に分散し、各流体穴シール部を効率的
に保護することになる。
[実施例] 第1図及び第2図は、本考案の実施例の内燃機関用金
属積層形シリンダヘッドガスケットを示し、このガスケ
ットは、上下の外板1,2と、それらの間に包合された複
数の中板3,4とを備えている。
上記ガスケットを構成する積層金属板(外板及び中
板)は、燃焼室穴6の内周縁に圧縮代をもつ燃焼室穴シ
ール部7を備えると共に、ガスケット周辺部に位置する
その他の流体穴8の内周縁に流体穴シール部9を備え、
且つ、シリンダブロックとシリンダヘッドとを締付ける
ための締付けボルトを挿通する複数のボルト穴10を、ガ
スケット全体にほぼ均等に位置するように備えており、
このボルト穴10の穴縁部に後述するシール保護部11を設
けている。
上記外板1,2及び中板3,4自体は、ガスケットの性能に
応じて適宜金属板を選択使用することができるが、上記
流体穴シール部9においては、第2図に詳細に示すよう
に、外板1,2及び中板3,4の内縁に金属環(グロメット)
13を折曲して取付けると共に、適宜中板等にビード部18
を形成し、その部分の板厚合計(ビード部18の高さは除
く)T1を、積層金属板の平坦部における板厚合計T0より
も厚く形成している。
一方、上記ボルト穴10の穴縁部に設けたシール保護部
11は、一方の外板2にボルト穴10内に突出するように形
成した突片15を、該ボルト穴10内において他方の外板1
上に折り返し、外板1,2及び中板3,4を相互に止着するこ
とにより構成したもので、このシール保護部11における
板厚合計T2を、平坦部における板厚合計T0及び流体穴シ
ール部9における板厚合計T1よりは厚いが、該流体穴シ
ール部9におけるビード部18を圧縮代として、該ビード
部18の高さを含む見掛け上の厚さよりは薄くなるように
形成している。シール保護部11と流体穴シール部9との
厚さをこのような関係に設定することにより、締付け時
におけるビード部18の過圧を防止して流体穴シール部9
の見掛け上の厚さを保ち、シール効果を高めることがで
きる。また、上記の如くボルト穴10の穴縁部にシール保
護部11を設ける場合、該ボルト穴10が比較的小さい(φ
10〜15mm)ため、突片15をボルト穴10の全周に亙って折
り返すようにすることは難しく、従って、上記突片15を
ボルト穴10の穴縁の一部に沿って流体穴8側に向けて折
り返すことによって穴縁の一部にシール保護部11を形成
している。この場合、シール保護部11は、ボルト穴10に
近接する流体穴8側に形成するものである。
上記の如く板厚に変化をもたせる場合、例えば、シー
ル保護部11を他の部分よりも厚く形成するには、第2図
のように、外板2の突片15の折り返しによることもでき
るが、第3図に示すように、厚さt1の薄い中板3を途中
で欠落させると共に、厚さt2(t1<t2)の厚い外板2の
突片15を折り返すなどの手段を用いることもできる。
なお、流体穴シール部9から金属環(グロメット)13
を取り除いた構造とすることもできる。
上記構成を有する金属積層形ガスケットにおいては、
ボルト穴10の穴縁部に設けたシール保護部11における板
厚合計を、上記流体穴シール部9における板厚合計より
も厚く、且つ流体穴シール部9における圧縮代を含む見
掛け上の厚さより薄く形成しているので、その締付け時
に流体穴シール部9に過度の締付け力が作用しないばか
りでなく、内燃機関の運転に伴ってシリンダヘッドに発
生する大きな振動の影響を受けることも少なくなり、従
って該流体穴シール部9のへたりが防止され、その耐久
性が高められる。
しかも、一般的に、上記ボルト穴10はガスケット全体
に均等に配置されているので、このボルト穴10の位置に
シール保護部11を設けることにより、該シール保護部11
をガスケット全体に均等に配設して各流体穴シール部9
を効率的に保護することができると共に、シリンダヘッ
ドをボルトにより強固に固定して片締まりによるボルト
下のエンジンの変形やガスケットの傾き等を確実に防止
することができる。
また、上記シール保護部11においては、突片15の折り
返しにより外板1,2及び中板3,4が止束固定されるので、
ガスケットの不揃い、変形及び精度低下などが解消され
る。
なお、上記シール保護部11は、必ずしも全てのボルト
穴10に設ける必要はなく、ガスケット全体に均等に分布
するように主要なボルト穴10だけに設けることもでき、
また、第1図に鎖線で示すように、一つのボルト穴10に
複数の突片15により向きの異なる複数のシール保護部11
を形成しても良く、更に、該シール保護部11の他に、積
層金属板の外周縁の適宜位置に同様に外板の2の突片を
折り返してなるシール保護部11aを形成することもでき
る。
また、上記流体穴シール部9の板厚合計T1と平坦部の
板厚合計T0との関係は、必ずしも前述のT0<T1なる関係
に限定されるものではなく、T1≦T0なる関係に設定する
こともできる。
[考案の効果] 以上に詳述した本考案によれば、複数の金属板を積層
することにより構成される金属積層形ガスケットにおい
て、ボルト穴の穴縁部に、その板厚合計を穴シール部に
おける板厚合計よりも厚く、且つ上記穴シール部におけ
る圧縮代を含む見掛け上の厚さより薄く形成したシール
保護部を設け、このシール保護部により流体穴の穴シー
ル部に過度の締付け力が集中的に作用するのを防止し
て、過度な締付け力を作用させるようにしたので、内燃
機関の運転に伴ってシリンダヘッドに発生する振動の影
響を排除することが可能となり、これにより、穴シール
部のへたりを確実に防止して該穴シール部の耐久性を高
めることができる。
また、上記シール保護部は、ボルト穴の穴縁の一部で
該ボルト穴に近接する流体穴側の部分に形成しているの
で、該ボルト穴に近い流体穴の穴シール部に過度の締付
け力が局部的に作用するのを防止し、締付け力の均等化
を図ることができると共に、片締まりによるガスケット
やボルト下のシリンダヘッドの変形を確実に防止するこ
とができ、しかも、該シール保護部の形成に当っては、
ボルト穴の穴縁の一部のみに対応する小幅の突片を設
け、該突片を穴縁に沿って局部的に折り返すだけで良い
ため、ボルト穴の穴縁全周に対応する突片を設けてそれ
を折り返す場合に比べ、構造及び作業が簡単でシール保
護部を容易に形成することができ、ボルト穴が小さい場
合でも、突片を簡単且つ確実に折り返すことができる。
更に、上記ボルト穴は、通常ガスケット全体に均等に
配置されているので、これらのボルト穴の位置にシール
保護部を設けることにより、このシール保護部をガスケ
ット全体に均等に分散させて、各流体穴シール部を効率
的に保護することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る金属積層形ガスケットの実施例を
示す部分平面図、第2図は第1図のA−A位置で破断し
て示す要部断面図、第3図は他の実施例の要部断面図で
ある。 1,2……外板、3,4……中板、8……流体穴 9……流体穴シール部、10……ボルト穴、11……シール
保護部 15……突片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭59−68121(JP,U) 実開 昭61−35266(JP,U) 実開 昭59−101049(JP,U) 実開 昭58−183946(JP,U) 実開 昭62−148760(JP,U) 実開 昭58−148247(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】数枚の金属板を積層することにより構成さ
    れ、内周縁に燃焼室穴シール部を有する燃焼室穴と、内
    周縁に圧縮代をもつ流体穴シール部を有する流体穴と、
    複数のボルト穴とを備えてなる金属積層形ガスケットに
    おいて、 上記ボルト穴の穴縁の一部で該ボルト穴に近接する流体
    穴側の部分に、一方の外板からボルト穴内に突出するよ
    うに突片を設けて、これを該ボルト穴の穴縁の一部に沿
    って流体穴側に向けて他方の外板上に折り返すことによ
    り、シール保護部を形成し、 上記各穴シール部における板厚合計を積層金属板の平坦
    部における板厚合計よりも厚く形成し、 上記シール保護部における板厚合計を、上記穴シール部
    における板厚合計よりも厚く、且つ上記穴シール部にお
    ける圧縮代を含む見掛け上の厚さより薄く形成した、 ことを特徴とする金属積層形ガスケット。
JP1989005654U 1989-01-20 1989-01-20 金属積層形ガスケット Expired - Lifetime JP2547698Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2539276Y2 (ja) * 1991-02-19 1997-06-25 石川ガスケット株式会社 金属積層形ガスケット
JP2539275Y2 (ja) * 1991-02-19 1997-06-25 石川ガスケット株式会社 金属積層形ガスケット
JP2597303Y2 (ja) * 1992-08-31 1999-07-05 いすゞ自動車株式会社 シリンダヘッドの金属積層形ガスケット

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JPS6135266U (ja) * 1984-08-07 1986-03-04 石川ガスケツト株式会社 金属積層形ガスケツト

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