JP2002332670A - 湯水混合装置とトイレ装置 - Google Patents

湯水混合装置とトイレ装置

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JP2002332670A
JP2002332670A JP2001138165A JP2001138165A JP2002332670A JP 2002332670 A JP2002332670 A JP 2002332670A JP 2001138165 A JP2001138165 A JP 2001138165A JP 2001138165 A JP2001138165 A JP 2001138165A JP 2002332670 A JP2002332670 A JP 2002332670A
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hot
mixing
switching
water discharge
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JP2001138165A
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English (en)
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Takehiro Kosugi
建博 小杉
Kenichi Nagato
賢一 長門
Hiroyuki Tokunaga
博之 徳永
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】適切な温度に混合済みの混合湯水を所定の吐水
先から当初から吐水できるようにすることや、使い勝手
の向上を図る。 【解決手段】 湯水混合装置15の切換/止水弁130
は、混合湯水の吐水先を、切換ハンドル195の回転操
作により、吐水カラン13と衛生洗浄装置10の洗浄水
吐水ノズル10cに切り換える。この切換ハンドル19
5の回転方向は一方向に規定されており、ハンドル回転
に伴って、切換/止水弁130は、止水位置、カラン吐
水位置、衛生洗浄装置10のノズル吐水位置とその吐水
位置を順次切り換える。このため、ノズル吐水時には、
常に、カラン吐水を経ることになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、供給を受けた高・
低温水を混合生成した混合湯水を吐水先に通水する湯水
混合装置と、これを用いたトイレ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の湯水混合装置は、台所や浴室等
において多用されている。また、特開平11−2294
69号公報で提案されているように、近年では、人体局
部を洗浄する衛生洗浄装置への混合湯水供給源としても
利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報で提案されたものにあっても、次のような問題点が指
摘されるに至った。
【0004】衛生洗浄装置の洗浄ノズルへの混合湯水供
給に際して、シャワーヘッド流路分岐箇所における弁機
構のプルボタンを洗浄ノズル流路側に操作する。その
後、衛生洗浄装置の使用により洗浄ノズルから混合湯水
が噴出されて局部洗浄が行われる。そして、局部洗浄終
了後もプルボタンが洗浄ノズル流路側にされたたままで
あることがある。この状態のまま、次回の局部洗浄時に
おいて、湯或いは水ハンドルの操作と混合水栓の切換つ
まみのシャワーヘッド側吐水切換操作並びに流調つまみ
操作がなされると、洗浄ノズルから混合湯水が噴出す
る。この場合は、混合湯水の温度が適切かどうかといっ
たことを確かめることができないので、噴出混合湯水を
局部に受ける使用者に違和感や不快感を与えることがあ
った。
【0005】或いは、このような違和感や不快感を解消
するには、局部洗浄を行う都度に、上記弁機構のプルボ
タンの位置を確かめつつ、上記した手順でプルボタンを
操作する必要があった。もしくは、局部洗浄の終了の都
度に、プルボタンをシャワーヘッド流路側に戻したりす
る操作が必要であった。従って、使用者にこれら操作を
強いることになるので、煩雑であり使い勝手にやや欠け
る点があった。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するためにな
され、適切な温度に混合済みの混合湯水を所定の吐水先
から当初から吐水できるようにすることや、使い勝手の
向上を図ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】か
かる課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の第
1の湯水混合装置は、供給を受けた高温水と低温水とを
混合させて混合湯水を生成する混合部と、該混合部の下
流に位置し前記混合湯水を第1、第2の吐水先に通水す
るための通水部とを有する湯水混合装置であって、前記
通水部は、前記混合部からの混合湯水の通水を行わない
止水ポジションと、前記混合湯水を前記第1の吐水先に
通水する第1通水ポジションと、前記混合湯水を前記第
2の吐水先に通水する第2通水ポジションの各通水ポジ
ションを選択的に採ることが可能な切換部と、止水状態
から前記第2の吐水先からの吐水を行う場合には、前記
第1通水ポジションを経由して前記切換部が前記止水ポ
ジションから前記第2通水ポジションを採るよう、前記
切換部の駆動手順を規定する規定部とを備えることを特
徴とする。
【0008】上記構成を有する本発明の第1の湯水混合
装置は、止水状態にある時に第2の吐水先から吐水する
に際しては、止水ポジションにある切換部を、第1通水
ポジションを経由して第2通水ポジションとする。よっ
て、第2の吐水先からの吐水に先立ち、必ず第1の吐水
先からの吐水を経ることになり、このことを止水状態か
ら第2の吐水先の吐水とする度に起こす。このため、第
1の吐水先からの吐水を経ているときに、湯水の混合が
進んで適正な温度の混合湯水となっているかを確実に確
認できる。よって、第2の吐水先からの吐水を、当初か
ら適正温度の混合湯水の吐水とできる。しかも、止水状
態から第2の吐水先からの吐水とするに際し、切換部で
の吐水先切換の様子を確かめたりする必要がないので、
使い勝手がよい。
【0009】この場合、第2の吐水先からの吐水停止後
には、湯水混合装置使用時に通常行うよう切換部を止水
ポジションに駆動すればよく、次回以降の第2の吐水先
からの吐水に対しての特別な操作や確認作業を要しな
い。
【0010】上記の構成を有する本発明の第1の湯水混
合装置は、以下の態様を採ることもできる。即ち、前記
切換部を、前記混合部からの混合湯水の通水孔を有する
第1ディスクと、該第1ディスクに接合して前記第1デ
ィスクに対して相対的に摺動回転し該摺動回転に伴って
前記通水孔と順次連通する第1連通孔と第2連通孔を備
える第2ディスクとを有するディスクバルブを備え、前
記混合湯水の通水先を、前記通水孔と前記第1、第2の
連通孔との連通に応じて切り換え可能とし、前記規定部
を、前記ディスクの相対的な摺動回転方向を、前記第1
連通孔、第2連通孔がこの順序で前記通水孔に連通する
回転方向に規定する回転規定機構とすることもできる。
【0011】こうすれば、ディスクを規定された摺動回
転方向に沿って摺動回転させるという操作だけで、第1
ディスクの通水孔と第1連通孔を連通させて、一旦第1
の吐水先から吐水させた後、第2の吐水先からの吐水を
行うことができる。
【0012】この場合、前記ディスクの相対的な摺動回
転を起こすために手動操作される操作部と、該操作部の
操作により前記ディスクが相対的に摺動回転する際、前
記通水孔が塞がれた状態の止水回転位置と前記通水孔が
前記第1連通孔と連通した第1通水回転位置と前記通水
孔が前記第2連通孔と連通した第2通水回転位置の各回
転位置において、前記操作部を操作する使用者に節度感
を付与する機構とを有するものとすることもできる。
【0013】こうすれば、ディスクの摺動回転により第
1通水回転位置となったことを操作部操作の際に知覚す
ることができる。よって、止水ポジションにある切換部
を確実に第1通水ポジションとした後に、第2通水ポジ
ションとできる。このため、第1の吐水先からの吐水時
における混合湯水温度の確認を、より確実に実行でき
る。加えて、操作部の操作状況を知覚できることから、
より使い勝手が高まる。
【0014】なお、この湯水混合装置にあっては、モー
タ或いはソレノイド等の電気駆動機器を用いて、切換部
を上記した駆動手順に沿って駆動するものとすることも
できる。
【0015】また、上記課題の少なくとも一部を解決す
るため、本発明の第2の湯水混合装置は、供給を受けた
高温水と低温水とを混合させて混合湯水を生成する混合
部と、該混合部の下流に位置し前記混合湯水を第1、第
2の吐水先に通水するための通水部とを有する湯水混合
装置であって、前記通水部は、前記混合湯水を前記第1
の吐水先に通水する第1通水ポジションと、前記混合湯
水を前記第2の吐水先に通水する第2通水ポジションの
各通水ポジションを選択的に採ることが可能な切換部
と、前記混合湯水の吐水先として前記第2の吐水先が選
択される場合には、前記切換部が前記第1通水ポジショ
ンを経て前記第2通水ポジションを採ると共に、前記第
2の吐水先からの吐水終了時には前記切換部が前記第1
通水ポジションを採るよう、前記切換部の駆動手順を規
定する規定部とを備えることを特徴とする。
【0016】上記構成を有する本発明の第2の湯水混合
装置は、混合湯水の吐水先を第2の吐水先とする際に
は、第1通水ポジションを経て切換部を第2通水ポジシ
ョンとする。よって、第2の吐水先からの吐水に先立
ち、必ず第1の吐水先からの吐水を経ることになり、こ
の第1の吐水先からの吐水を経ているときに、適正な温
度の混合湯水となっているかを確実に確認できる。しか
も、第2の吐水先からの吐水終了時には切換部を第1通
水ポジションとするので、切換部を、第2の吐水先から
の吐水の状態としておくことがない。この結果、第2の
吐水先の吐水とする度に、必ず第1の吐水先からの吐水
を行ってこの間での混合湯水温度の確認を可能とするの
で、第2の吐水先からの吐水時には、当初から適正温度
の混合湯水を吐水できる。しかも、第2の吐水先からの
吐水とするに際しては、切換部を規定された手順で駆動
すればよく、切換部での吐水先切換の様子を確かめたり
する必要がない。よって、使い勝手がよい。
【0017】更に、上記課題の少なくとも一部を解決す
るため、本発明の第3の湯水混合装置は、供給を受けた
高温水と低温水とを混合させて混合湯水を生成する混合
部と、該混合部の下流に位置し前記混合湯水を第1、第
2の吐水先に通水するための通水部とを有する湯水混合
装置であって、前記通水部は、前記混合湯水を前記第1
の吐水先に通水する第1通水ポジションと、前記混合湯
水を前記第2の吐水先に通水する第2通水ポジションの
各通水ポジションを選択的に採ることが可能な切換部
と、前記第2の吐水先への前記混合湯水の通水を開始す
る通水開始部と、通水開始当初は、前記切換部が前記第
1通水ポジションを採って前記混合湯水の通水先が前記
第1の吐水先となり、その後に前記切換部が前記第2通
水ポジションを採って前記混合湯水の通水先が前記第2
の吐水先となるよう、前記切換部の駆動手順を規定する
規定部とを備えることを特徴とする。
【0018】上記構成を有する本発明の第3の湯水混合
装置は、混合湯水を第2の吐水先に通水して当該吐水先
から吐水する都度に、その通水開始当初において、切換
部を第1通水ポジションとして第1の吐水先から吐水さ
せる。その後、切換部を第2通水ポジションとして第2
の吐水先から吐水させる。よって、第2の吐水先からの
吐水に先立ち、必ず第1の吐水先からの吐水を経ること
になる。このため、この第3の湯水混合装置にあって
も、上記した本発明の湯水混合装置と同様、第2の吐水
先からの吐水時には、当初から適正温度の混合湯水を吐
水できると共に、使い勝手を高めることができる。
【0019】上記した第2、第3の湯水混合装置にあっ
ては、切換部を上記した駆動手順に沿って手動駆動する
タイプや、モータ或いはソレノイド等の電気駆動機器で
駆動するタイプとできる。
【0020】なお、上記したいずれの湯水混合装置にあ
っても、前記混合部を、前記高温水と低温水の混合比率
を前記混合湯水の設定温度に応じて変更し、該設定温度
の混合湯水を生成するものとすることもできる。こうす
れば、第2の吐水先からの吐水に当たり、当初から、設
定温度での混合湯水を吐水できる。このように温度設定
が可能な混合部を構成するに際しては、ワックスサーモ
式の混合バルブの他、温度に応じてバネ常数が変化する
感温バネを用いた混合バルブなどを用いることができ
る。
【0021】また、上記課題の少なくとも一部を解決す
るため、本発明のトイレ装置は、洗浄水を吐水して人体
局部を洗浄する衛生洗浄装置を有するトイレ装置であっ
て、上記したいずれかの湯水混合装置を備え、該湯水混
合装置の前記第2通水ポジションを、前記衛生洗浄装置
の洗浄水吐水ノズルに前記混合湯水を通水するためのポ
ジションとすることを特徴とする。
【0022】この場合、前記衛生洗浄装置を、便器に装
着される便座を有し、該便座に着座した使用者の人体局
部を洗浄するものとすることが、汎用性の上から好適で
ある。また、当該衛生洗浄装置を、便器と別に構成した
洗浄水受け陶器製品に装着され、女性局部の洗浄専用の
ものとすることもできる。
【0023】上記の本発明のトイレ装置では、既述した
ように第2の吐水先からの吐水当初から適正温度の混合
湯水通水を可能とする湯水混合装置を用い、この湯水混
合装置から、局部洗浄用の洗浄水吐水ノズルに混合湯水
を通水する。従って、洗浄水吐水ノズルからは、その吐
水当初から、適正温度の混合湯水を確実に吐水できるの
で、使用者に違和感等を与えることがない。しかも、洗
浄水吐水ノズルからの吐水とするに際し、切換部での吐
水先切換の様子を確かめたりする必要がないので、使い
勝手がよい。
【0024】上記の構成を有する本発明のトイレ装置
は、以下の態様を採ることもできる。即ち、前記衛生洗
浄装置を、前記洗浄水吐水ノズルからの吐水開始を指示
する指示手段と、該吐水開始が指示されるまでは、前記
洗浄水吐水ノズルに至る管路を全閉状態に維持する弁機
構とを有するものとすることができる。
【0025】こうすれば、洗浄水吐水ノズルからの吐水
開始が指示されるまでは、当該洗浄水吐水ノズルから不
用意に混合湯水を吐水することが無く、吐水開始の指示
の後から、混合湯水の吐水を適正温度で実行できる。
【0026】こうした弁機構として、管路を開閉する電
磁開閉弁を用いることが簡便である。また、ノズルから
の吐水量調整を行う場合には、この電磁開閉弁の前後
に、好ましくはその上流側に、管路の開口面積を調整し
て流量調整を行う流調弁を配設すればよい。
【0027】また、前記湯水混合装置の前記第1通水ポ
ジションを、前記衛生洗浄装置以外にトイレ室内に設置
された他の吐水先(例えば、トイレ室内の手洗いボール
の吐水カラン等)に前記混合湯水を通水するためのポジ
ションとすることができる。
【0028】こうすれば、トイレに入った使用者は、吐
水カラン等から吐水される混合湯水にて、その温度の適
否を確認できる。この場合、トイレ室内では、手洗いボ
ールと便器は比較的近接して設置されているので、温度
確認のための手間があまり掛からない。つまり、他の吐
水先をトイレ室内に配設の浴槽に付属のシャワーヘッド
とした場合には、便器から比較的離れた浴槽内にわざわ
ざ手を入れる必要があるが、手洗いボールであれば、便
器に向かう動作の最中に容易に温度確認ができる。
【0029】また、前記湯水混合装置を、前記切換部が
前記第1通水ポジションを経由して前記第2通水ポジシ
ョンを採る際、前記切換部が前記第1通水ポジションを
経由する間において所定量の混合湯水を前記第1の吐水
先に通水させた後に、前記切換部を前記第2通水ポジシ
ョンとする切換動作を実行するものとすることができ
る。
【0030】こうすれば、洗浄水吐水ノズルからの湯水
温度の適正化のための第1の吐水先(例えば、上記した
吐水カラン)からの混合湯水吐水が終了すると、その時
点から、洗浄水吐水ノズルからの吐水が可能となる。そ
して、この第1の吐水先からの所定の吐水量を、高温水
・低温水の混合が十分で温度が設定温度となっていると
予想される量とすることができる。具体的には、所定時
間に亘って吐水した後に、切換部を第2通水ポジション
とする。こうすれば、第1の吐水先からの吐水混合湯水
に実際に手を触れさせなくても、第1の吐水先からの吐
水後において、洗浄水吐水ノズルからの適正温度での混
合湯水吐出が可能となり、より使い勝手が高まる。
【0031】また、前記湯水混合装置を、前記切換部が
前記第1通水ポジションを経由して前記第2通水ポジシ
ョンを採る際、前記切換部が前記第1通水ポジションを
経由する間において前記第1の吐水先に通水される混合
湯水の温度に基づいて、前記切換部を前記第2通水ポジ
ションとする切換動作を実行するものとすることができ
る。
【0032】こうすれば、洗浄水吐水ノズルからの湯水
温度の適正化のための第1の吐水先(例えば、上記した
吐水カラン)からの混合湯水吐水が終了すると、その時
点から、洗浄水吐水ノズルからの吐水が可能となる。具
体的には、第1の吐水先から吐水される混合湯水の温度
を検出して、その検出温度に基づいて切換部を第2通水
ポジションとする。こうすれば、第1の吐水先からの吐
水混合湯水に実際に手を触れさせなくても、第1の吐水
先からの吐水後において、洗浄水吐水ノズルからの適正
温度での混合湯水吐出が可能となり、より使い勝手が高
まる。
【0033】これらの場合、前記衛生洗浄装置を、便器
に装着された便座への使用者の着座を検出する着座検出
部を有するものとし、前記湯水混合装置を、使用者の着
座が検出されると、前記切換動作を実行するものとする
ことができる。
【0034】こうすれば、使用者の着座動作で、洗浄水
吐水ノズルからの湯水温度の適正化のための第1の吐水
先(例えば、上記した吐水カラン)からの所定量の混合
湯水吐水、その後の切換部の第2通水ポジションへの切
換動作が実行される。よって、洗浄水吐水ノズルからの
混合湯水吐水の準備のための特別な操作が不要となり、
その分、使い勝手が高まる。
【0035】さらに、湯水混合装置を、前記指示手段に
より吐水開始の指示がなされると、前記切換動作を実行
するものとすることができる。
【0036】こうすれば、使用者による吐水開始の指示
で、洗浄水吐水ノズルからの湯水温度の適正化のための
第1の吐水先(例えば、上記した吐水カラン)からの所
定量の混合湯水吐水、その後の切換部の第2通水ポジシ
ョンへの切換動作が実行される。よって、洗浄水吐水ノ
ズルからの混合湯水吐水の準備のための特別な操作が不
要となり、その分、使い勝手が高まる。
【0037】上記したトイレ装置において、トイレ室内
に手洗いボールの他、浴槽が設置された場合には、次の
ようにすればよい。まず、湯水混合装置は、シャワーヘ
ッドを第3の吐水先とし、この第3の吐水先に混合部か
ら混合湯水を通水する第3通水ポジションを有するもの
とし、切換部をこの第3通水ポジションにも切換可能に
構成する。そして、この第3の通水先(シャワーヘッ
ド)からの吐水を行う場合には、切換部の駆動手順を、
第1、第2、第3通水ポジションを順次採るようにす
る。こうすれば、切換部をこのように駆動することで、
シャワーヘッドから混合湯水を支障無く吐水できる。或
いは、止水・シャワーヘッド吐水の切換を行う切換機構
を上記の第1、第2の吐水先吐水のための切換機構とは
別に設けることもできる。
【0038】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例に基づき説明する。図1は本発明のトイレ装置の構成
機器を概略的に示す説明図、図2は実施例に係る湯水混
合装置15の断面図、図3はこの湯水混合装置15の要
部拡大断面図である。この湯水混合装置15は、図示し
ない給湯器等の高温水と水道源等の低温水とを混合して
所定温度の混合湯水を生成し、この湯水の吐水先を後述
するように衛生洗浄装置10と吐水カラン13のいずれ
かに順次切り換える。
【0039】図1に示すように、この実施例のトイレ装
置は、湯水混合装置15と、便器Tに装着され人体局部
に洗浄水を吐水してこれを洗浄する衛生洗浄装置10
と、便器側方に設置された手洗いボール12とを有す
る。
【0040】衛生洗浄装置10は、便器上縁の便座10
aと、開閉自在な便蓋10bと、洗浄水吐水ノズル10
cと、操作袖部10dを有する。操作袖部10dには、
お尻洗浄スイッチ10e・ビデ洗浄スイッチ10f・停
止スイッチ10gや、吐水洗浄水量を調整する流量つま
み10hが設けられている。洗浄水吐水ノズル10c
は、湯水混合装置15から操作袖部10dに配管された
通水ホース10k(フレキシブルホース)を経て洗浄水
(混合湯水)の供給を受け、上記のスイッチ・つまみの
操作により、次のように駆動して局部洗浄を行う。
【0041】操作袖部10dには、流量つまみ10hの
操作に応じて管路の開口面積を調整して流調を行う図示
しない流調弁と、洗浄スイッチ操作により管路を開き停
止スイッチ操作で管路を閉じる電磁開閉弁が配設されて
いる。また、衛生洗浄装置10は、洗浄スイッチ操作に
より洗浄水吐水ノズル10cを洗浄位置まで前進させ、
停止スイッチ操作でノズル待避を行う図示しないノズル
進退機構を有する。よって、お尻或いはビデの洗浄スイ
ッチが操作されると、洗浄水吐水ノズル10cは、それ
ぞれの洗浄位置まで前進し、流調済みの洗浄水(混合湯
水)を吐水する。そして、停止スイッチが操作される
と、洗浄水吐水が停止すると共に、洗浄水吐水ノズル1
0cが待機位置に後退する。なお、後述するように、湯
水混合装置15によって衛生洗浄装置10の側への混合
湯水の通水が完了していない場合は、上記洗浄スイッチ
が操作されても上記の電磁開閉弁やノズル進退機構は駆
動しないよう、インターロックが採られている。このた
め、衛生洗浄装置10の側への混合湯水通水未了時に
は、ノズル駆動や洗浄水吐水はなされない。
【0042】例えば、操作袖部10dに洗浄水通水の有
無を検出するセンサを設け、当該センサにより通水無し
とされている間は、上記洗浄スイッチの操作を無効とし
て、電磁開閉弁やノズル進退機構は駆動しない。この場
合、通水無し(即ち、湯水混合装置15での通水切換未
実施)をランプ10mの点滅等で報知して、衛生洗浄装
置10の側への通水を促すようにすることもできる。洗
浄水通水の検出センサとしては、操作袖部内の管路圧力
を検出する圧力センサを用い、そのセンサ出力で通水の
有り無しを検出すればよい。或いは、後述の湯水混合装
置15が有する切換/止水部190に吐水先検出センサ
を設け、吐水先が衛生洗浄装置10とされていないとき
は、上記したように洗浄スイッチの操作無効化、ランプ
点滅等を行うようにしてもよい。吐水先検出センサとし
ては、磁力によりオンオフするリードスイッチを用いる
ことができる。
【0043】湯水混合装置15は、手洗いボール12の
上方壁面に図示しない脚を介して設置されており、図2
に示すように、ハウジング61を有する。ハウジング6
1に、湯水混合弁60、予荷重調節機構100、温度セ
ンサ110および切換/止水弁130が組み込まれてい
る。また、このハウジング61には、水入口85と湯入
口95が形成されており、水入口85には水側水栓が接
続され、湯入口95には給湯機の出湯水栓が接続され
る。
【0044】湯水混合弁60は、湯水混合を行うべく、
水入口85および湯入口95にそれぞれ連通する環状流
路86,96と、可動弁体70を軸方向摺動自在に収容
する弁室63と、湯水混合室64とを有する。弁室63
は、湯水混合弁60の軸線に垂直な水側弁座87および
湯側弁座97と、軸方向のボア62によって画定されて
いる。可動弁体70は、円筒部71と半径方向のウェブ
72とを有する。
【0045】円筒部71の外径とボア62の内径との間
には微小なクリアランスが設けてある。可動弁体70の
ウェブ72には複数の開口73が設けてあり、湯入口9
5から弁室63内に流入した湯は、開口73を通って湯
水混合室64に流れ込み、水と混合される。水と湯との
混合の割合は、可動弁体70が軸方向に変位することに
よって変化する。
【0046】可動弁体70が水側弁座87と係合する位
置まで変位して水を遮断すれば湯のみが流れ出ることに
なり、可動弁体70が湯側弁座97と係合する位置まで
変位して湯を遮断すれば水のみが流れ出ることになる。
このような水又は湯の流出を起こす際の可動弁体70の
動きは、予荷重調節機構100の湯温設定ハンドル10
5の正逆回転操作により、引き起こされる。
【0047】可動弁体70は、湯水混合室64内に配置
された感温コイルスプリング80と弁室63内に配置さ
れた第2コイルスプリング90の力の釣り合いによって
位置決めされる構造となっている。このため、感温コイ
ルスプリング80の一端は止め輪74によりハウジング
61に固定された第1ばね受け75に支承され、他端は
可動弁体70に固定された第2ばね受け76に支承され
ている。また、第2コイルスプリング90の一端は可動
弁体70と連動する第3ばね受け77に支承され、他端
は予荷重調節機構100の可動ばね受け102に支承さ
れている。組立の便宜のため、第2ばね受け76はウェ
ブ72を貫通し、第3ばね受け77と螺合する構造にな
っている。
【0048】感温コイルスプリング80は温度に応じて
ばね定数が変化する金属によって形成されており、第2
コイルスプリング90は温度に関して一定のばね定数を
有する通常のばね材料によって形成されている。温度に
応じてばね定数が変化する金属材料としては、ニッケル
・チタン合金からなる形状記憶合金(SMA)の範疇に
属する合金が知られている。この種のSMAは温度に応
じて弾性係数が変化し、その結果、SMAからなる感温
コイルスプリング80のばね定数が温度に応じて変化す
る。SMAからなる所望の温度特性を有する温度応答性
の感温コイルスプリング80は、種々の供給者から入手
することができる。例えば、関東特殊製鋼株式会社の
「KTS−SMアロイ」がある。
【0049】また、予荷重調節機構100は、混合湯水
の温度設定を行うと共に、上記したように湯又は水のみ
の流出を行うためのものであり、次のように調整されて
いる。まず、感温コイルスプリング80のばね定数と予
荷重は、そのばね力(発生荷重)が充分小さくなるよう
に設定される。一方、感温コイルスプリング80は、水
のみを吐出すべき低温条件下(この時には、第2コイル
スプリング90に加える予荷重はゼロにすることがで
き、可動弁体70は感温コイルスプリング80のばね力
のみによって湯側弁座97に押圧される)においては、
湯の流入を遮断するに充分な力で可動弁体70を湯側弁
座97に押圧するばね力を発生する必要がある。このた
め、感温コイルスプリング80のばね定数と予荷重は、
低温時(例えば、給水温度が5℃の時)に発生するばね
力が500g以下、好ましくは300g以下になるよう
に設定する。
【0050】予荷重調節機構100では、使用者が予荷
重調節ハンドル105(温度設定ハンドル)をいずれか
の方向に回転操作すると、第2コイルスプリング90の
予荷重は、ハンドル回転に伴って可変するよう構成され
ている。このため、ハウジング61に液密に締結された
端部部材101には、可動ばね受け102が軸方向変位
自在、かつ回転不能にスプライン嵌合してあり、この可
動ばね受け102の内ねじには予荷重調節ハンドル10
5の回転軸103に形成されたウォーム104が噛み合
っている。また、予荷重調節ハンドル105の回転軸1
03はOリング106によって軸封されている。
【0051】こうして構成された予荷重調節機構100
は、予荷重調節ハンドル105の正逆回転により、第2
コイルスプリング90の予荷重を増大もしくは減少さ
せ、可動弁体70を挟んだ力の均衡を変える。これによ
り、弁室63における可動弁体70を図の右方或いは左
方に変位させ、湯水混合室64で混合される湯水の温度
を、可動弁体位置で定まる温度とする。なお、予荷重調
節ハンドル105側のハウジング端面には、ハンドル回
転位置により混合湯水温度を視認させる温度目盛りや絵
文字、図柄が記入されている。
【0052】上記温度センサ110は、その感温部が湯
水混合弁60から流出する混合湯水が直接接触するよう
に、湯水混合弁60の出口である第1ばね受け75の下
流側に配置され、ハウジング61に液密に締結されてい
る。この場合、混合湯水温度を実際に吐水された湯水を
手で触る等して確かめる場合には、温度センサ110を
省略することもできる。また、温度センサ110をこの
ように設ければ、センサ出力によって混合湯水温度が適
正で有ることを判断できる。よって、温度適正となる
と、衛生洗浄装置10における操作袖部のランプ10m
を点灯制御するようにすることもできる。
【0053】次に、切換/止水弁130について説明す
る。図4は切換/止水弁130の構成部材の概略斜視図
である。この切換/止水弁130は、図3に示すよう
に、温度センサ110の下流側に配置されており、ハウ
ジング61内に形成された弁連結流路132、環状段部
134および嵌合孔136を備えている。上記環状段部
134には、Oリング用環状溝144が形成され、嵌合
孔136には、Oリング用環状溝146が形成されてい
る。
【0054】上記環状段部134には、小径固定ディス
ク150が嵌合されており、この小径固定ディスク15
0は、その外周部でOリング用環状溝144に収納され
たOリング212によりシールされている。この小径固
定ディスク150は、その中心軸に連結流路152を有
すると共に、その外面が受圧面154、外周面156お
よび側端面158となっている。
【0055】また、嵌合孔136には、底面138およ
び側面142に対して回転自在に回転ディスク160が
支持されている。この回転ディスク160は、図示する
ように、中央端面部に有底孔である保持孔162を有す
ると共に、上記連結流路152に連通する中央流路16
4およびこの中央流路164に接続される扇形流路16
6を備えており、その外周部が側端面168、側端面1
72および外周面174となっている。
【0056】図5は図4の回転ディスク160を矢印A
方から見た矢視図であり、同図に示すように、回転ディ
スク160は、外周面174の端部に、周上等分に段差
顎部175a〜175cを有する。各段差顎部間は、顎
部コーナーから傾斜面176が形成され、当該傾斜面が
外周面174と連続するようにされている。
【0057】この段差顎部には、図2や図3および図5
に示すように、回転方向規制ピン177が入り込む。こ
の回転方向規制ピン177は、ハウジング61を貫通し
て配置され、スプリング178により弁中心方向に付勢
されている。このため、図5に示すように回転方向規制
ピン177が段差顎部175cに入り込んでいる状態か
ら回転ディスク160を回転させようとすると、図中反
時計回りには回転せず、図中時計回り方向Xに沿ってし
か回転しない。そして、この回転方向Xに沿って図示す
る位置から回転ディスク160が回転する過程では、回
転方向規制ピン177は、傾斜面176に沿って押し上
げられて外周面174に乗り上げる。更に回転が継続さ
れると、回転方向規制ピン177は、次の段差顎部17
5aにスプリング付勢力により落ち込む。なお、こうし
たピン動作に支障がないよう、回転方向規制ピン177
には、その外周に軸方向に沿ってエア抜き溝177aが
形成されている。
【0058】今、こうした回転ディスク160の回転を
手動操作で行うとすると、回転方向規制ピン177の上
記した落ち込みにより、操作者(使用者)は、回転操作
の節度感を感じ取ることができる。
【0059】この他、嵌合孔136には、回転ディスク
160に接合するように収納されかつハウジング61に
固定された大径固定ディスク180が設けられている
(図4参照)。上記大径固定ディスク180は、その外
周部で上記Oリング用環状溝146に収納されたOリン
グ214によりシールされている。また、大径固定ディ
スク180は、その中央部に貫通孔182を備えると共
に、断面扇形の第1接続流路184と第2接続流路18
6と、僅かに凹所の止水端面189とを備えており、そ
れらは周方向へ120゜で等角度で配置されている。こ
の場合、第1接続流路184は、吐水カラン13への通
水のためであることから、大流量での通水ができるよ
う、開口面積は広くされている。その一方、第2接続流
路186は、衛生洗浄装置10の洗浄水吐水ノズル10
cへの通水のためであることから、カランに比べて少量
の通水で済むので、その開口面積は狭くされている。な
お、大径固定ディスク180は、回転ディスク160側
の側端面188と他方の側端面187で、それぞれ、回
転ディスク160と後述の端面保持部材200に接合し
ている。
【0060】ここで、回転ディスク160の扇形流路1
66と、大径固定ディスク180の第1接続流路18
4、第2接続流路186および止水端面189との関係
について説明する。止水状態では、扇形流路166が止
水端面189と対向し、回転方向規制ピン177が段差
顎部175cに落ち込んでいる状態とされている。回転
ディスク160は、既述したように、図5の回転方向X
に沿った方向にしか回転しないので、回転ディスク16
0が当該方向に回転すると、その回転に伴って、扇形流
路166は徐々に第1接続流路184と重なり、120
度回転した時点で、回転方向規制ピン177は次の段差
顎部175aに落ち込み、扇形流路166は第1接続流
路184と完全に重なる。更に回転ディスク160の回
転が継続すると、扇形流路166は、次に、第2接続流
路186と重なり、やがては、止水時の止水端面189
に再度重なることになる。つまり、扇形流路166は、
第1接続流路184、第2接続流路186とこの順に順
次重なることになり、これら流路下流のそれぞれの吐水
先への通水が可能となる。
【0061】ハウジング61の嵌合孔136の開口部に
は、端面保持部材200が封止するよう固定されてい
る。端面保持部材200は、その中央部に貫通孔202
を備え、さらに、第1接続流路184に連通している第
1吐水流路204および第2接続流路186に連通して
いる第2吐水流路206を有している。第1吐水流路2
04は、図2に示すように、端面保持部材200の外周
において、吐水カラン13への接続管204aと接続さ
れている。第2吐水流路206は、同じく保持部材外周
において、接続管206aと接続され、当該接続管およ
び既述した通水ホース10kへの湯水通水を可能とす
る。なお、第1吐水流路204および第2吐水流路20
6の開口部は、シートパッキン216、218にて、シ
ールされている。
【0062】端面保持部材200の端面には、切換/止
水部190が取り付けられている。この切換/止水部1
90は、端面保持部材200に対して回転可能に支持さ
れており、その回転軸192は、上記の貫通孔202を
貫通して、回転ディスク160の保持孔162に固定さ
れている。また、この切換/止水部190には、使用者
に操作される切換ハンドル195が設けられている。使
用者は、この切換ハンドル195を既述した一方向の回
転方向に沿って切換/止水部190を回転させ、切換/
止水部190の回転と連動させて回転ディスク160を
回転させることができる。図6は切換/止水部190を
表す概略斜視図であり、この図に示すように、切換/止
水部190側のハウジング端面には、ハンドル回転位置
により止水位置やカラン吐水位置、ノズル吐水位置(図
示略)を視認させる位置表示が記入され、切換/止水部
190には、切換ハンドル195の回転方向矢印やハン
ドル位置を示す図中黒塗り三角のハンドル位置マークが
記入されている。こうすることで、使用者は、必要なハ
ンドル操作位置を容易に視認することができる。また、
既述したように切換/止水部190による吐水先を検出
するには、次のようにすればよい。
【0063】即ち、上記した止水位置やカラン吐水位置
の位置表示箇所にリードスイッチを埋設し、切換ハンド
ル195のハンドル位置マークの箇所に磁石を埋設す
る。こうすれば、ハンドル操作によりカラン吐水位置に
ハンドルが位置するとオン信号(カラン吐水信号)が出
力される。後述の衛生洗浄装置側通水も同じである。
【0064】次に、切換/止水弁130の切換動作につ
いて、使用者が所望する吐水先との関係を含めて説明す
る。なお、既に予荷重調節機構100にて混合湯水の温
度設定は完了しているとする。
【0065】今、使用者が手を洗うことをだけを所望し
ているとする。湯水混合装置15は、切換/止水弁13
0により止水状態にあるので、使用者は、切換ハンドル
195を上記回転方向に回転操作する。こうしてハンド
ル操作がされると、使用者は、上記のハンドル位置マー
クがカラン吐水位置に近づく様子を視認することで、カ
ラン吐水が始まることを知覚できる。このハンドル操作
に伴う回転ディスク160の回転により、扇形流路16
6は既述したように大径固定ディスク180の第1接続
流路184に重なる。よって、湯水混合弁60の弁連結
流路132側からの設定温度の混合湯水は、小径固定デ
ィスク150の連結流路152、回転ディスク160の
中央流路164および扇形流路166を経て第1接続流
路184に流れ込む。これにより、設定温度の混合湯水
は、端面保持部材200の第1吐水流路204並びに接
続管204aを経て吐水カラン13に通水され、当該カ
ランから吐水される。
【0066】このようなカラン吐水において、図5で説
明したように、回転ディスク160の回転に伴って回転
方向規制ピン177の押し上げと、次の段差顎部への落
ち込みが起きる。よって、使用者は、止水状態からカラ
ン吐水に切り換えたことをハンドル操作感からも容易に
知覚できる。
【0067】次の段差顎部への回転方向規制ピン177
の落ち込みが起きる以前の状態では、即ち、図5に示す
段差顎部175c〜175aの間に回転方向規制ピン1
77が位置する。そして、この間にあっては、扇形流路
166と第1接続流路184との重なり程度は、ハンド
ル操作量(回転操作量)で定まる。よって、次の段差顎
部へのピン落ち込み以前にあっては、ハンドル操作量に
応じてカラン吐水量を調整できる。
【0068】また、ピン落ち込み以前では、切換ハンド
ル195を逆方向に戻し回転させることもできる。よっ
て、止水状態からカラン吐水だけを行う場合には、ハン
ドル操作の調整により、止水→カラン吐水→止水といっ
た吐水形態を採ることも可能であり、汎用性が高まる。
【0069】次に、使用者が衛生洗浄装置10を用いた
局部洗浄を所望する場合について説明する。この場合
は、使用者は、止水状態にある湯水混合装置15の切換
/止水弁130を、切換ハンドル195の上記回転方向
の回転操作により、まず、カラン吐水位置に切り換え、
上記した通りカラン吐水を行う。この際は、ハンドル位
置マークがカラン吐水位置に合致するまで或いは当該位
置を僅かに通り過ぎるまでハンドル操作を行えばよい。
そして、カラン吐水位置への切換完了は、次の段差顎部
への回転方向規制ピン177の落ち込みに基づく操作感
で容易且つ確実に知覚される。
【0070】このハンドル操作により、局部洗浄のため
の混合湯水吐水に先立ち、必ず吐水カラン13からの吐
水を行うことができる。そして、このカラン吐水時の吐
水混合湯水を手で触ったりして、混合湯水温度が局部洗
浄に適切な温度となっているかを確実に確認できる。
【0071】その後、使用者は、止水状態からカラン吐
水に切り換えたようにして、カラン吐水位置から切換ハ
ンドル195を同じ方向に回転させて、ノズル吐水位置
とする。この際、ピン落ち込みによりハンドルの逆回転
操作はできないので、操作方向を間違うことはなく、使
い勝手がよい。
【0072】このハンドル操作を行うに当たり、使用者
は、次の段差顎部へのピン落ち込みをハンドル操作感か
ら得られるまで、単純にハンドル回転操作を継続すれば
よい。このハンドル操作により、扇形流路166は第2
接続流路186に重なるので、湯水混合装置15から衛
生洗浄装置10の側への混合湯水の通水がなされる。な
お、この状態では、衛生洗浄装置10の洗浄スイッチが
未操作であるので、洗浄水吐水ノズル10cからの混合
湯水吐水はなされない。
【0073】そして、使用者が衛生洗浄装置10の便座
10aに着座して洗浄スイッチを操作すれば、その操作
を受けて、洗浄水吐水ノズル前進・吐水が行われ、混合
湯水で局部を洗浄できる。こうして局部洗浄のために吐
水された混合湯水は、カラン吐水時において適正温度で
あることが確かめられたものである。よって、局部洗浄
の開始当初から、適正温度の混合湯水を確実に吐水でき
る。しかも、こうした局部洗浄の開始に当たり、前回の
吐水先の設定がカランであったか或いは衛生洗浄装置の
側であったかというような確認を一切必要としないの
で、使い勝手がよい。
【0074】なお、局部洗浄後は、停止スイッチ操作に
より、衛生洗浄装置10の側でのノズル動作(ノズル後
退・管路閉鎖)を行い、その後は、湯水混合装置15を
使用した場合に通常行う操作(湯水混合装置15の止水
操作)を行う。つまり、止水状態からカラン吐水への切
換操作やカラン吐水から局部洗浄吐水への切換操作と同
様に、切換ハンドル195を同じ方向に止水位置まで回
転させる。この場合であっても、逆方向操作ができない
ことと、ピン落ち込みによるハンドル操作感を得ること
ができることと相まって、使い勝手がよい。
【0075】次に、第2実施例について説明する。この
第2実施例は、切換/止水弁130の切換ハンドル19
5に替わる操作源として切換モータ197を用いる点
で、機器構成上、上記の第1実施例と相違する。図7は
第2実施例のトイレ装置の概略構成を表す説明図であ
る。なお、切換モータ197の回転により、切換/止水
弁130がその吐水先を切り換える点については、第1
実施例と同様である。
【0076】また、切換モータ197を用いて当該モー
タを回転制御することから、既述した回転方向規制ピン
177を用いない点と、次の構成を有する点で、第1実
施例と相違する。図示するように、第2実施例では、カ
ラン吐水と衛生洗浄装置側吐水(通水)を選択するため
の吐水制御装置220と、手洗いボール12に入れられ
た手を検出する手洗いセンサ222とを有する。吐水制
御装置220は、吐水カラン13からの吐水を行う際に
操作されるカラン吐水スイッチと、衛生洗浄装置の側の
吐水を行う際に操作される局部洗浄吐水スイッチと、吐
水停止スイッチとを有する。手洗いセンサ222は、光
透過型或いは光反射型の光センサであり、手洗いボール
12に手が入れられるとカラン吐水オン信号を出力す
る。
【0077】湯水混合装置15は、手洗いセンサ222
と吐水制御装置220により、次のようにしてカラン吐
水を実行する。
【0078】手洗いボール12に手が入れられると、手
洗いセンサ222がカラン吐水オン信号を出力する。こ
れを受けて、吐水制御装置220は、そのスイッチの操
作状況に拘わらず切換モータ197を回転駆動させ、切
換/止水弁130をカラン吐水側に切り換える。これに
より、手洗いボール12に手を入れるだけで、カラン吐
水が開始され、手洗いを行うことができる。この場合、
手洗いボール12に手を入れる前に吐水制御装置220
のカラン吐水スイッチが操作されれば、スイッチ操作に
同期して切換モータ197を回転駆動させ、カラン吐水
を実行するようにできる。或いは、カラン吐水スイッチ
操作後にボール12に手が入れられるまで待機し、手洗
いセンサ222のカラン吐水オン信号出力で、カラン吐
水を開始するようにすることもできる。そして、手洗い
ボール12から手が外れると、詳しくは、吐水カラン1
3の下方から手が外されると、手洗いセンサ222がオ
フとなり、これによりそれまでのカラン吐水を停止させ
る。具体的には、切換モータ197を上記した止水位置
まで逆回転駆動する。なお、上記したように手洗いセン
サ222によりカラン吐水の開始並びに停止ができるこ
とから、吐水制御装置220のカラン吐水スイッチを省
略することもできる。
【0079】衛生洗浄装置10は、電子制御装置10M
を有する。この電子制御装置10Mは、CPU、RO
M、RAM等を備えた論理演算回路として構成されてい
る。そして、電子制御装置10Mは、操作袖部10dの
スイッチ・つまみ、着座センサ11d、吐水制御装置2
20のスイッチや手洗いセンサ222の信号を入力し、
その結果に応じて、洗浄水吐水ノズル10cに至る管路
の流調弁11bや電磁開閉弁11cや、ノズル駆動用の
ノズルモータ11a、切換モータ197等を制御する。
【0080】次に、電子制御装置10Mが行う通水制御
の様子について説明する。図8は局部洗浄通水制御の様
子を表すフローチャートである。この局部洗浄通水制御
は、所定時間ごとに繰り返し実行される。
【0081】図示するように、この局部洗浄ルーチンで
は、まず、吐水制御装置220における局部洗浄吐水ス
イッチの操作状況から、局部洗浄吐水時か否かを判定す
る(ステップS100)。ここで、局部洗浄吐水で有る
と判定した場合は、切換モータ197に駆動信号を出力
して切換/止水弁130の回転ディスク160を止水位
置からカラン吐水位置まで回転させ、カラン吐水に切り
換える(ステップS110)。これにより、吐水カラン
13から混合湯水が吐水される。一方、ステップS10
0で否定判定した場合は、着座センサ11dからの信号
出力によって、着座の有無を判定し(ステップS12
0)、着座が有れば、ステップS110に移行する。着
座が無ければ、何の処理も行わず一旦本ルーチンを終了
する。
【0082】上記したステップS100の肯定判定後の
カラン吐水は、使用者が衛生洗浄装置10の便座10a
への着座に先立って局部洗浄吐水スイッチを操作して、
局部洗浄に備えた場合のものである。一方、ステップS
100の否定判定、ステップS120の肯定判定に続く
カラン吐水は、局部洗浄吐水スイッチが操作されること
なく使用者が便座10aに着座した場合のものである。
【0083】カラン吐水への切換後は、温度センサ11
0からの信号に基づいて、カラン吐水の混合湯水の温度
が設定温度となっているか否かを判定し(ステップS1
30)、設定温度なるまでカラン吐水を継続する。次い
で、混合湯水温度が設定温度となれば、切換モータ19
7に駆動信号を出力して回転ディスク160をカラン吐
水位置からノズル吐水位置まで更に回転させ、ノズル吐
水に切り換える(ステップS140)。この状態では、
衛生洗浄装置10の洗浄スイッチが未操作であるので、
洗浄水吐水ノズル10cへの混合湯水通水の準備は完了
したものの、ノズルからの混合湯水吐水はなされない。
【0084】こうしてノズル吐水への切換後は、お尻・
ビデの洗浄スイッチの操作を待機し(ステップS15
0)、その操作があると、ノズル吐水を実行する(ステ
ップS160)。具体的に説明すると、電子制御装置1
0Mは、ノズルモータ11aを駆動して洗浄水吐水ノズ
ル10cを洗浄位置まで前進させ、その後、流調弁11
bの制御、電磁開閉弁11cの開弁制御を実行する。こ
れにより、設定温度の混合湯水が設定流量でノズルから
吐水され、局部洗浄が行われる。
【0085】このノズル吐水は、停止スイッチが操作さ
れると、解除される。そして、このノズル吐水解除に伴
って、電子制御装置10Mは、電磁開閉弁11cの閉弁
制御、洗浄水吐水ノズル10cを後退させるためのノズ
ルモータ11aの駆動制御を実行して局部洗浄を終了す
ると共に、湯水混合装置15を初期状態(止水状態)と
すべく、切換モータ197に駆動信号を出力して回転デ
ィスク160をノズル吐水位置から止水位置まで更に回
転させる。
【0086】以上説明した第2実施例によれば、次の利
点がある。
【0087】局部洗浄吐水スイッチ操作により、或い
は、便座への着座により、混合湯水の吐水先が衛生洗浄
装置10の洗浄水吐水ノズル10cとされると、このノ
ズルへの通水に先立ち、カラン吐水を実行する。しか
も、このカラン吐水を混合湯水温度が適正となるまで継
続し、その後、洗浄水吐水ノズル10cへの混合湯水通
水を可能とする。従って、洗浄スイッチ操作により局部
洗浄の開始指示が出されると、その当初から、適正温度
の混合湯水を洗浄水吐水ノズル10cから吐水して局部
を洗浄できる。しかも、こうした局部洗浄の開始に当た
り、前回の吐水先の設定がカランであったか或いは衛生
洗浄装置の側であったかというような確認を一切必要と
しないので、使い勝手がよい。
【0088】また、着座動作に伴って、上記したカラン
吐水、その後のノズル通水準備を完了できるので、使い
勝手をより一層高めることができる。
【0089】また、局部洗浄の終了後は、湯水混合装置
15を初期状態の止水状態とする。よって、次回以降の
手洗いのためのカラン吐水や局部洗浄のためのノズル吐
水時において、前回の吐水先選択の様子を気にかけるこ
となく、使用者の吐水意図に沿って吐水でき、使い勝手
に勝る。
【0090】この第2実施例において、温度センサ11
0による温度検出に替えて、次のようにすることもでき
る。ステップS110で開始したカラン吐水を所定時間
経過後に停止させ、その後に、カラン吐水からノズル吐
水に切り換えるようにすることもできる。そして、この
際のカラン吐水継続時間を、湯水混合装置15での湯水
混合が完了すると予想できる時間とする。こうすれば、
温度センサ110を省略でき、湯水混合装置15の機器
構成の簡略化、コスト低減を図ることができる。
【0091】また、ステップS110で開始したカラン
吐水からノズル吐水への切換を次のようにすることもで
きる。この場合は、カラン吐水の間の温度確認を使用者
が吐水を手にかける等の手法により実行し、温度が適正
で有れば、使用者によってノズル吐水に切り換えるため
の所定の操作がなされるようにする。例えば、吐水制御
装置220にカラン吐水からノズル吐水への切換を指示
する切換スイッチを設け、当該スイッチ操作により、カ
ラン吐水からノズル吐水への上記した切換動作を行う。
或いは、温度確認後に、再度、局部洗浄吐水スイッチが
操作されると、カラン吐水からノズル吐水への上記した
切換動作を行うようにする。このようにしても、温度セ
ンサ110を省略できる。
【0092】次に、変形例について説明する。この変形
例は、吐水のオン・オフを行う止水弁機構を湯水混合装
置15に組み込み、その下流に吐水先を切り換える切換
/止水弁130を設ける。そして、この切換/止水弁1
30では、回転ディスク160を、切換モータ197の
回転駆動により、カラン吐水位置とノズル吐水位置のい
ずれかを採るようにする。つまり、切換/止水弁130
では、止水を行わないようにし、吐水先の切換のみを行
うようにする。また、吐水制御装置220には、吐水の
オン・オフ時に操作されるオンスイッチとオフスイッチ
を設ける。
【0093】この変形例では、局部洗浄において次のよ
うにする。まず、切換/止水弁130における初期状態
をカラン吐水状態とし、止水弁機構は閉弁状態を初期状
態とする。この状態では、吐水のオンスイッチ・オフス
イッチに応じて、或いは手洗いセンサ222のオン・オ
フに応じて、止水弁機構を開閉弁駆動し、カラン吐水の
実行・停止を行う。一方、ノズル吐水の場合は、吐水制
御装置220の局部洗浄吐水スイッチが操作されると、
止水弁機構の開弁制御を行ってカラン吐水を一旦実行
し、温度センサ110の検出結果、カラン吐水時間、使
用者による温度確認操作等により、切換/止水弁130
をカラン吐水からノズル吐水に切り換える。
【0094】そして、洗浄スイッチの操作により、上記
したように局部洗浄を開始し、停止スイッチの操作によ
り局部洗浄を終了する。この局部洗浄の終了と共に、止
水弁機構を閉弁制御し、併せて、切換/止水弁130を
その初期状態のカラン吐水状態に切換駆動する。
【0095】こうした構成の変形例にあっても、洗浄水
吐水ノズル10cからの混合湯水吐水に先立ち、必ずカ
ラン吐水を実行する。よって、洗浄水吐水ノズルから
は、適正な温度の混合湯水を当初から吐水したり、混合
湯水の温度を確実に確認したりできる。しかも、ノズル
吐水終了時には、切換/止水弁130をカラン吐水の状
態に切り換えてノズル吐水の状態としておくことがない
ので、前回の吐水先設定の様子を確かめたりする必要が
なく、使い勝手がよい。なお、止水弁機構を、吐水カラ
ン13や衛生洗浄装置10に通水するための接続管20
4a、206aにそれぞれ設置し、各止水弁機構ごとに
開閉制御するようにすることもできる。
【0096】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明は上記の実施例や実施形態になんら限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種
々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【0097】例えば、上記したように便器Tと衛生洗浄
装置10、手洗いボール12および湯水混合装置15を
備えたトイレ装置にあっては、浴槽とシャワーヘッドを
併設する場合がある。このようなトイレ装置では、湯水
混合装置15の生成した混合湯水をシャワーヘッドにも
通水する。よって、このトイレ装置では、湯水混合装置
15を次のように構成する。図9はし、浴槽とシャワー
ヘッドを併設した変形例のトイレ装置の湯水混合装置1
5の要部を説明するための斜視図である。
【0098】図示するように、この変形例では、止水並
びに吐水先の切換に用いる回転ディスク160を、端面
を略4分割した形状の扇形流路166を有するものとす
る。また、この扇形流路166に併せて、大径固定ディ
スク180を、止水状態とする止水端面189と、カラ
ン吐水のための第1接続流路184と、ノズル吐水のた
めの第2接続流路186と、シャワー吐水のための第3
接続流路185とを等間隔で有するものとする。この
際、止水端面189と第1接続流路184と第3接続流
路185についてはその端面形状を略同一の大きさの扇
形とし、第2接続流路186については小さな扇形とす
る。扇形流路166と上記の各接続流路の重なりによ
り、吐水先が切換選択される点については第1実施例と
同じである。
【0099】この変形例では、手洗いのためだけのカラ
ン吐水については、既述したように手洗いセンサ222
等により吐水を実行する。ノズル吐水にあっては、カラ
ン吐水の実行後の吐水先切換は、第2実施例と同じであ
り、局部洗浄終了後においては、切換/止水弁130
を、ノズル吐水位置から、シャワー吐水位置を経て止水
位置まで切り換え復帰させる。そして、この切換復帰時
には、切換モータ197の回転速度を早くして、シャワ
ー吐水位置とされる時間を短時間とする。こうすれば、
シャワーからの吐水量を低減できる。
【0100】シャワー吐水のためだけの吐水の場合に
は、具体的には、吐水制御装置220に設けたシャワー
吐水スイッチが操作された場合は、次のようにする。第
1の手法は、切換/止水弁130がカラン吐水位置、ノ
ズル吐水位置、シャワー吐水位置となるように回転ディ
スク160を切換モータ197により回転駆動する。こ
うすれば、カラン吐水が一旦実行されるものの、支障無
くシャワー吐水を実行できる。衛生洗浄装置10で洗浄
スイッチが操作されていないので、ノズル吐水位置とな
っても、ノズルからの吐水はない。こうした切換動作に
おいて、切換モータ197の回転速度を早くすれば、カ
ラン吐水位置とされる時間を短時間してカラン吐水量を
低減できると共に、速やかにシャワー吐水を開始でき
る。なお、シャワー吐水終了後は、切換/止水弁130
を止水位置に切り換える。
【0101】また、第2の手法は、扇形流路166が止
水端面189と重なって止水位置にある切換/止水弁1
30を、この扇形流路166が止水端面189隣の第3
接続流路185に回転(逆回転)するよう、切換モータ
197を回転制御する。こうすれば、カラン吐水を行う
ことなく、速やかにシャワー吐水を実行できる。なお、
シャワー吐水終了後は、切換/止水弁130を止水位置
に切り換える。
【0102】この変形例によっても、局部洗浄に際し
て、当初から適正温度で混合湯水を吐水でき、また、前
回の吐水先設定等を意識する必要が無く、使い勝手がよ
い。また、シャワー吐水も支障無く実行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトイレ装置の構成機器を概略的に示す
説明図である。
【図2】実施例に係る湯水混合装置15の断面図であ
る。
【図3】この湯水混合装置15の要部拡大断面図であ
る。
【図4】切換/止水弁130の構成部材の概略斜視図で
ある。
【図5】図4の回転ディスク160を矢印A方から見た
矢視図である。
【図6】切換/止水部190を表す概略斜視図である。
【図7】第2実施例のトイレ装置の概略構成を表す説明
図である。
【図8】局部洗浄通水制御の様子を表すフローチャート
である。
【図9】浴槽とシャワーヘッドを併設した変形例のトイ
レ装置の湯水混合装置15の要部を説明するための斜視
図である。
【符号の説明】
10…衛生洗浄装置 10a…便座 10b…便蓋 10c…洗浄水吐水ノズル 10d…操作袖部 10e…お尻洗浄スイッチ 10f…ビデ洗浄スイッチ 10g…停止スイッチ 10m…ランプ 10k…通水ホース 10M…電子制御装置 11a…ノズルモータ 11d…着座センサ 11b…流調弁 11c…電磁開閉弁 12…手洗いボール 13…吐水カラン 15…湯水混合装置 60…湯水混合弁 61…ハウジング 62…ボア 63…弁室 64…湯水混合室 70…可動弁体 71…円筒部 80…感温コイルスプリング 85…水入口 86,96…環状流路 87…水側弁座 90…第2コイルスプリング 95…湯入口 97…湯側弁座 100…予荷重調節機構 101…端部部材 103…回転軸 104…ウォーム 105…予荷重調節ハンドル(湯温設定ハンドル) 110…温度センサ 130…切換/止水弁 132…弁連結流路 134…環状段部 136…嵌合孔 150…小径固定ディスク 160…回転ディスク 162…保持孔 164…中央流路 166…扇形流路 175a〜175c…段差顎部 176…傾斜面 177…回転方向規制ピン 178…スプリング 180…大径固定ディスク 182…貫通孔 184…第1接続流路 185…第3接続流路 186…第2接続流路 189…止水端面 190…切換/止水部 192…回転軸 195…切換ハンドル 197…切換モータ 200…端面保持部材 202…貫通孔 204a…接続管 204…第1吐水流路 206a…接続管 206…第2吐水流路 216…シートパッキン 220…吐水制御装置 222…手洗いセンサ T…便器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳永 博之 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 2D038 JB05 JC00 JH12 ZA01 2D060 BA10 BB01 BC01 BE15 3H067 AA13 AA20 AA33 BB08 BB14 CC07 CC44 DD03 DD12 DD23 DD24 EA05 EA14 EA15 FF04 FF17 GG13 GG21

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給を受けた高温水と低温水とを混合さ
    せて混合湯水を生成する混合部と、該混合部の下流に位
    置し前記混合湯水を第1、第2の吐水先に通水するため
    の通水部とを有する湯水混合装置であって、 前記通水部は、 前記混合部からの混合湯水の通水を行わない止水ポジシ
    ョンと、前記混合湯水を前記第1の吐水先に通水する第
    1通水ポジションと、前記混合湯水を前記第2の吐水先
    に通水する第2通水ポジションの各通水ポジションを選
    択的に採ることが可能な切換部と、 止水状態から前記第2の吐水先からの吐水を行う場合に
    は、前記第1通水ポジションを経由して前記切換部が前
    記止水ポジションから前記第2通水ポジションを採るよ
    う、前記切換部の駆動手順を規定する規定部とを備える
    ことを特徴とする湯水混合装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の湯水混合装置であって、 前記切換部は、 前記混合部からの混合湯水の通水孔を有する第1ディス
    クと、該第1ディスクに接合して前記第1ディスクに対
    して相対的に摺動回転し該摺動回転に伴って前記通水孔
    と順次連通する第1連通孔と第2連通孔を備える第2デ
    ィスクとを有するディスクバルブを備え、前記混合湯水
    の通水先を、前記通水孔と前記第1、第2の連通孔との
    連通に応じて切り換え可能とされ、 前記規定部は、 前記ディスクの相対的な摺動回転方向を、前記第1連通
    孔、第2連通孔がこの順序で前記通水孔に連通する回転
    方向に規定する回転規定機構とされている、湯水混合装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の湯水混合装置であって、 前記ディスクの相対的な摺動回転を起こすために手動操
    作される操作部と、 該操作部の操作により前記ディスクが相対的に摺動回転
    する際、前記通水孔が塞がれた状態の止水回転位置と前
    記通水孔が前記第1連通孔と連通した第1通水回転位置
    と前記通水孔が前記第2連通孔と連通した第2通水回転
    位置の各回転位置において、前記操作部を操作する使用
    者に節度感を付与する機構とを有する、湯水混合装置。
  4. 【請求項4】 供給を受けた高温水と低温水とを混合さ
    せて混合湯水を生成する混合部と、該混合部の下流に位
    置し前記混合湯水を第1、第2の吐水先に通水するため
    の通水部とを有する湯水混合装置であって、 前記通水部は、 前記混合湯水を前記第1の吐水先に通水する第1通水ポ
    ジションと、前記混合湯水を前記第2の吐水先に通水す
    る第2通水ポジションの各通水ポジションを選択的に採
    ることが可能な切換部と、 前記混合湯水の吐水先として前記第2の吐水先が選択さ
    れる場合には、前記切換部が前記第1通水ポジションを
    経て前記第2通水ポジションを採ると共に、前記第2の
    吐水先からの吐水終了時には前記切換部が前記第1通水
    ポジションを採るよう、前記切換部の駆動手順を規定す
    る規定部とを備えることを特徴とする湯水混合装置。
  5. 【請求項5】 供給を受けた高温水と低温水とを混合さ
    せて混合湯水を生成する混合部と、該混合部の下流に位
    置し前記混合湯水を第1、第2の吐水先に通水するため
    の通水部とを有する湯水混合装置であって、 前記通水部は、 前記混合湯水を前記第1の吐水先に通水する第1通水ポ
    ジションと、前記混合湯水を前記第2の吐水先に通水す
    る第2通水ポジションの各通水ポジションを選択的に採
    ることが可能な切換部と、 前記第2の吐水先への前記混合湯水の通水を開始する通
    水開始部と、 通水開始当初は、前記切換部が前記第1通水ポジション
    を採って前記混合湯水の通水先が前記第1の吐水先とな
    り、その後に前記切換部が前記第2通水ポジションを採
    って前記混合湯水の通水先が前記第2の吐水先となるよ
    う、前記切換部の駆動手順を規定する規定部とを備える
    ことを特徴とする湯水混合装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5いずれか記載の
    湯水混合装置であって、 前記混合部は、前記高温水と低温水の混合比率を前記混
    合湯水の設定温度に応じて変更し、該設定温度の混合湯
    水を生成する、湯水混合装置。
  7. 【請求項7】 洗浄水を吐水して人体局部を洗浄する衛
    生洗浄装置を有するトイレ装置であって、 請求項1ないし請求項6いずれか記載の湯水混合装置を
    備え、 該湯水混合装置の前記第2通水ポジションを、前記衛生
    洗浄装置の洗浄水吐水ノズルに前記混合湯水を通水する
    ためのポジションとすることを特徴とするトイレ装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のトイレ装置であって、 前記衛生洗浄装置は、便器に装着される便座を有し、該
    便座に着座した使用者の人体局部を洗浄するものであ
    る、トイレ装置。
  9. 【請求項9】 請求項7又は請求項8記載のトイレ装置
    であって、 前記衛生洗浄装置は、 前記洗浄水吐水ノズルからの吐水開始を指示する指示手
    段と、 該吐水開始が指示されるまでは、前記洗浄水吐水ノズル
    に至る管路を全閉状態に維持する弁機構とを有する、ト
    イレ装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載のトイレ装置であって、 前記湯水混合装置の前記第1通水ポジションを、前記衛
    生洗浄装置以外にトイレ室内に設置された他の吐水先に
    前記混合湯水を通水するためのポジションとする、トイ
    レ装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載のトイレ装置であっ
    て、 前記他の吐水先は、トイレ室内に設置された手洗いボー
    ルの吐水カランとされている、トイレ装置。
  12. 【請求項12】 請求項9ないし請求項11いずれか記
    載のトイレ装置であって、 前記湯水混合装置は、 前記切換部が前記第1通水ポジションを経由して前記第
    2通水ポジションを採る際、前記切換部が前記第1通水
    ポジションを経由する間において所定量の混合湯水を前
    記第1の吐水先に通水させた後に、前記切換部を前記第
    2通水ポジションとする切換動作を実行する、トイレ装
    置。
  13. 【請求項13】 請求項9ないし請求項11いずれか記
    載のトイレ装置であって、 前記湯水混合装置は、 前記切換部が前記第1通水ポジションを経由して前記第
    2通水ポジションを採る際、前記切換部が前記第1通水
    ポジションを経由する間において前記第1の吐水先に通
    水される混合湯水の温度に基づいて、前記切換部を前記
    第2通水ポジションとする切換動作を実行する、トイレ
    装置。
  14. 【請求項14】 請求項12又は請求項13記載のトイ
    レ装置であって、 前記衛生洗浄装置は、便器に装着された便座への使用者
    の着座を検出する着座検出部を有し、 前記湯水混合装置は、使用者の着座が検出されると、前
    記切換動作を実行する、トイレ装置。
  15. 【請求項15】 請求項12又は請求項13記載のトイ
    レ装置であって、 前記湯水混合装置は、前記指示手段により吐水開始の指
    示がなされると、前記切換動作を実行する、トイレ装
    置。
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