JP2002332454A - 電気絶縁用樹脂組成物及びこれを用いた絶縁電線 - Google Patents

電気絶縁用樹脂組成物及びこれを用いた絶縁電線

Info

Publication number
JP2002332454A
JP2002332454A JP2001140190A JP2001140190A JP2002332454A JP 2002332454 A JP2002332454 A JP 2002332454A JP 2001140190 A JP2001140190 A JP 2001140190A JP 2001140190 A JP2001140190 A JP 2001140190A JP 2002332454 A JP2002332454 A JP 2002332454A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin composition
resin
weight
electrical insulation
insulated wire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001140190A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Suzuki
賢二 鈴木
Motoyasu Binkai
元康 備海
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP2001140190A priority Critical patent/JP2002332454A/ja
Publication of JP2002332454A publication Critical patent/JP2002332454A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Organic Insulating Materials (AREA)
  • Insulated Conductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐加水分解性に優れる電気絶縁用樹脂組成物
(特にエナメル線用ワニス)およびこれを用いた絶縁電
線を提供する。 【解決手段】 電気絶縁用樹脂塗料の樹脂分100重量
部に対して、ヒンダードフェノール系酸化防止剤トリエ
チレングリコール-ビス[3-t-ブチル-ブチル-5メチル
-4-ヒドロキシフェニルプロピオネート]0.5〜10
重量部を添加してなる電気絶縁用樹脂組成物並びにこの
樹脂組成物を導体上に直接または他の絶縁物を介して塗
布し、焼付けてなる絶縁電線。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気絶縁用樹脂組成
物およびこれを用いた絶縁電線に関し、さらに詳しくは
低コストで、耐加水分解性に優れた電気絶縁用樹脂組成
物およびこれを用いた絶縁電線に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリビニルホルマール、ポリウレ
タン、ポリエステル、ポリエステルイミド、ポリアミド
イミドなどの合成樹脂塗料を導体上に塗布し、焼付けて
得られる絶縁電線(以下、エナメル線と略す)は、それ
ぞれの特徴に応じてモータやトランスなどの各種の用途
に使用されている。これらの用途においては、エナメル
線を巻線、組立後にモールドレジンでモールドする場合
とモールドせずそのまま、または含浸ワニスで処理する
場合とに大きく分けられる。近年、電気機器の使用条件
の過酷化に伴い、エナメル線に対する耐熱性向上の要求
が強くなっている。特にモールドして使用されるエナメ
ル線の場合には、熱劣化のみならず、モールドレジンお
よびフィラーに含有する水分等による加水分解性の影響
が大きな問題となっている。このような場合には、通
常、耐熱性および耐加水分解性に優れたポリアミドイミ
ドエナメル線が使用されるが、価格、塗装作業性および
得られるエナメル線の剥離特性などの点から、すべての
用途で使用されていないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の欠点を解決し、耐加水分性に優れる電気絶縁用樹脂
組成物(特にエナメル線用ワニス)およびこれを用いた
絶縁電線を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、次のものに関
する。 (1) 電気絶縁用樹脂塗料の樹脂分100重量部に対
して、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を0.5〜1
0重量部を添加してなる電気絶縁用樹脂組成物。 (2) (1)記載の電気絶縁用樹脂組成物を導体上に
直接または他の絶縁物を介して塗布し、焼付けてなる絶
縁電線。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる電気絶縁用合
成樹脂塗料に制限はなく、加水分解されうる樹脂を含む
ものである。このような樹脂としては、ポリビニルホル
マール、ポリエステルポリオール等の樹脂状ポリオール
とブロックされていてもよいイソシアネート化合物から
なるポリウレタン、ポリエステル、ポリエステルイミド
等がある。この他、トリメリット酸無水物等の三価のカ
ルボキシ基を有するトリカルボン酸の無水物またはその
誘導体とジアミンを必須成分として反応させて得られる
ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂もあるが、低価
格の点から前記の樹脂の方が好ましい。前記電気絶縁用
樹脂塗料は、クレゾール、フェノール、キシレン、ソル
ベントナフサ等の高沸点炭化水素などの有機溶剤に樹脂
が溶解されているが、ポリアミドイミド樹脂およびポリ
イミド樹脂に対しては、有機溶剤としてN−メチル−2
−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N
−ジメチルフォルムアミド等の極性有機溶剤が使用さ
れ、キシレン等はこれらの極性有機溶剤と必要により混
合して使用される。前記電気絶縁用樹脂塗料には、添加
剤として、レベリング剤、着色剤等が含まれてもよい。
特に、ポリエステル、ポリエステルイミドを使用する場
合は、硬化剤としてテトラブチルチタネート等のテトラ
アルキルチタネートを樹脂に対し0.1〜10重量%含
有することが好ましい。前記電気絶縁用樹脂塗料は樹脂
含有量が10〜55重量%であることが好ましい。
【0006】本発明に用いられるヒンダードフェノール
系酸化防止剤としては、トリエチレングリコール−ビス
[3−t−ブチル−ブチル−5メチル−4−ヒドロキシ
フェニルプロピオネート]が好ましい。
【0007】トリエチレングリコール−ビス[3−t−
ブチル−ブチル−5メチル−4−ヒドロキシフェニルプ
ロピオネート]の市販品としては、IRGANOX24
5(日本チバガイギー(株))などが挙げられる。
【0008】本発明においてのヒンダードフェノール系
酸化防止剤添加量は電気絶縁用樹脂塗料の樹脂分100
重量部に対して0.5〜10重量部、好ましくは1〜8
重量部である。ヒンダードフェノール系酸化防止剤の添
加量が0.5重量部未満では、本発明の効果が少なく、
また、10重量部を超えると得られるエナメル線の外観
および他の一般特性に悪影響を及ぼす。ヒンダードフェ
ノール系酸化防止剤の添加方法には特に制限はないが、
合成樹脂の合成工程に影響を与えないようにする点から
は、合成の最終工程または塗料化後に添加するのが好ま
しく、ヒンダードフェノール系酸化防止剤をそのまま、
または、クレゾール、キシレン等の適当な有機溶剤に溶
解して添加される。絶縁電線は、本発明の電気絶縁用樹
脂組成物を公知の方法で導体上に直接または他の絶縁物
を介して塗布し、焼付けることにより得られる。
【0009】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0010】実施例1 ポリビニルホルマールワニス、WM−445U−28
(日立化成工業(株)製商品名 樹脂分28重量%)1
00重量部に、トリエチレングリコール−ビス[3−t
−ブチル−ブチル−5メチル−4−ヒドロキシフェニル
プロピオネート](日本チバガイギー(株)製 商品名
IRGANOX245)0.56重量部を添加して溶
解し、電気絶縁用樹脂組成物を得た。
【0011】実施例2 ポリウレタンワニス、WD−437K−49(日立化成
工業(株)製 商品名樹脂分49重量%)100重量部
に、トリエチレングリコール−ビス[3−t−ブチル−
ブチル−5メチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオネ
ート](日本チバガイギー(株)製 商品名 IRGA
NOX245)0.98重量部を添加して溶解し、電気
絶縁用樹脂組成物を得た。
【0012】実施例3 ポリエステルワニス、WH−4068K−40(日立化
成工業(株)製 商品名 樹脂分40重量%)100重
量部に、トリエチレングリコール−ビス[3−t−ブチ
ル−ブチル−5メチル−4−ヒドロキシフェニルプロピ
オネート](日本チバガイギー(株)製 商品名 IR
GANOX245)0.8重量部を添加して溶解し、電
気絶縁用樹脂組成物を得た。
【0013】実施例4 ポリエステルイミドワニス、WH−4050−44(日
立化成工業(株)製商品名 樹脂分44重量%)100
重量部に、トリエチレングリコール−ビス[3−t−ブ
チル−ブチル−5メチル−4−ヒドロキシフェニルプロ
ピオネート](日本チバガイギー(株)製 商品名 I
RGANOX245)0.88重量部を添加して溶解
し、電気絶縁用樹脂組成物を得た。
【0014】比較例1〜4 実施例1〜4でそれぞれ使用したポリビニルホルマール
ワニスWM−445U−28、ポリウレタンワニスWD
−437K−49、ポリエステルワニスWH−4068
K−40およびポリエステルイミドワニスWH−405
0−44をそのまま電気絶縁用樹脂組成物として用い
た。
【0015】<試験例>実施例1〜4および比較例1〜
4で得られた電気絶縁用樹脂組成物を用いて直径1mm
の銅線に皮膜厚約30μmになるように塗布焼付けを行
い、エナメル線を製造した。得られたエナメル線を用い
てJIS C3003に準じて2個より線を作製し、試
験片とした。次いで内容積670mlのオートクレーブ
内に試験片を入れ、純水0.67gを添加した後、オー
トクレーブ内部の空気を窒素で置換して密閉した。この
オートクレーブを150℃で15時間保温し、冷却した
後、試験片の絶縁破壊電圧を測定し、初期値より絶縁破
壊電圧の保持率を算出し、その結果を表1に示した。ま
た、組成物の塗布作業性および得られたエナメル線の一
般特性は良好であった。
【0016】
【表1】
【0017】表1から、本発明の電気絶縁用樹脂組成物
が耐加水分解性に優れていることが明らかである。
【0018】
【発明の効果】請求項1における電気絶縁用樹脂組成物
によれば、耐加水分解性に優れたエナメル線を得ること
ができる。請求項2における絶縁電線は、モールドレジ
ンでモールドした場合のレジンおよびフィラー等の水分
による耐加水分解性が優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 7/02 H01B 7/02 A Fターム(参考) 4J038 DD001 DG101 DJ021 DJ041 DJ051 JA64 KA06 NA21 PB09 PC02 5G305 AA02 AA11 AB26 BA09 CA11 CA14 CA18 CA22 CB11 CD09 5G309 CA06 LA12 MA04 MA08 MA09 MA11

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気絶縁用樹脂塗料の樹脂分100重量
    部に対して、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を0.
    5〜10重量部を添加してなる電気絶縁用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電気絶縁用樹脂組成物を
    導体上に直接または他の絶縁物を介して塗布し、焼付け
    てなる絶縁電線。
JP2001140190A 2001-05-10 2001-05-10 電気絶縁用樹脂組成物及びこれを用いた絶縁電線 Pending JP2002332454A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001140190A JP2002332454A (ja) 2001-05-10 2001-05-10 電気絶縁用樹脂組成物及びこれを用いた絶縁電線

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001140190A JP2002332454A (ja) 2001-05-10 2001-05-10 電気絶縁用樹脂組成物及びこれを用いた絶縁電線

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002332454A true JP2002332454A (ja) 2002-11-22

Family

ID=18986836

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001140190A Pending JP2002332454A (ja) 2001-05-10 2001-05-10 電気絶縁用樹脂組成物及びこれを用いた絶縁電線

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002332454A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5351011B2 (ja) 絶縁電線、電機コイル及びモータ
JP2002332454A (ja) 電気絶縁用樹脂組成物及びこれを用いた絶縁電線
JP2012046619A (ja) 絶縁電線及びそれを用いた電機コイル、モータ
JP3724922B2 (ja) ポリイミド系絶縁塗料及び絶縁電線
JP2001266647A (ja) 絶縁被覆物及びそれを得るための絶縁塗料
JP3654504B2 (ja) 耐熱性自己融着線およびスピーカー用耐熱性ボイスコイル
JP5329121B2 (ja) 絶縁電線
JP2011159578A (ja) 絶縁電線及びそれを用いた電機コイル、モータ
JP3525060B2 (ja) 自己融着性絶縁塗料およびこれを用いた自己融着性絶縁電線
JPH093367A (ja) 電気絶縁用組成物および絶縁電線
JPS58127B2 (ja) 絶縁電線
JP3490895B2 (ja) 絶縁電線
JP2000260233A (ja) 平角ポリエステルイミドエナメル線
JP2002038087A (ja) 電気絶縁用樹脂組成物及びこれを用いた絶縁電線
JP5804314B2 (ja) 絶縁電線用ポリアミドイミド樹脂、絶縁電線用絶縁塗料及びそれを用いた絶縁電線
JP2968641B2 (ja) 絶縁電線
JP2890280B2 (ja) クレージング性及び低温での接着性に優れた自己融着性絶縁電線
JP3504859B2 (ja) 絶縁塗料
JP3504858B2 (ja) 半田剥離可能な絶縁電線
JP3737913B2 (ja) 絶縁電線
JP3364372B2 (ja) 絶縁電線
JP3364007B2 (ja) 自己融着性絶縁電線およびそれを用いた回転電機
JP2001351440A (ja) 高耐熱エナメル線
JP2003016847A (ja) 自己融着性絶縁電線
JPS592314B2 (ja) 自己融着性絶縁塗料