JP2002331202A - ソーダ回収ボイラの捕集灰からの食塩及びカリウム塩の除去方法および除去装置 - Google Patents

ソーダ回収ボイラの捕集灰からの食塩及びカリウム塩の除去方法および除去装置

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JP2002331202A
JP2002331202A JP2001139175A JP2001139175A JP2002331202A JP 2002331202 A JP2002331202 A JP 2002331202A JP 2001139175 A JP2001139175 A JP 2001139175A JP 2001139175 A JP2001139175 A JP 2001139175A JP 2002331202 A JP2002331202 A JP 2002331202A
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slurry
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Masakazu Tateishi
正和 立石
Koretaka Baba
是崇 馬場
Jiro Maru
次郎 丸
Kikuo Tokunaga
喜久夫 徳永
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に氷による冷却を必要とすることなく、し
かも冷却に伴う冷却部表面への結晶成長を防止した、ソ
ーダ回収ボイラの捕集灰からの食塩及びカリウム塩の除
去装置を提供する。 【解決手段】 ソーダ回収ボイラの燃焼ガスから捕集さ
れた捕集灰と水とが混合されて、捕集灰中の食塩及びカ
リウム塩が水に溶解されてなるスラリーを冷却し、固形
分を析出させるソーダ回収ボイラの捕集灰からの食塩及
びカリウム塩の除去装置11である。スラリーを、15
℃を超える温度にまで前冷却する前冷却処理部24と、
前冷却されたスラリーをさらに15℃以下にまで後冷却
する後冷却処理部25とを有してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パルプ製造工場の
ソーダ回収ボイラに適用される技術に係り、詳しくはパ
ルプ蒸解薬品中に濃縮・蓄積された不純物としての食塩
及びカリウム塩を、燃焼排ガスから捕集した捕集灰から
除去する方法と、これを実施するのに好適な装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】パルプ蒸解薬品中から不純物を除去する
方法として、食塩除去方法がある。この方法は、ソーダ
回収ボイラの排ガスから電気集塵機等で捕集した捕集灰
を、少量の水と循環液を用いてスラリー化させ、60〜
70℃の温度で食塩を水に溶解し、スラリー中の固形分
を分離・回収する方法である。ところが、この方法で
は、薬品中の食塩は容易に除去できるものの、カリウム
塩についてはその溶解度が小さいため除去できず、また
カリウム塩を除去しようとすると、有効薬品であるNa
2 SO4 が回収できずに失われてしまい、薬品損失が大
きくなるといった課題があった。
【0003】そこで、本発明者等は前記課題を解消すべ
く、食塩とともにカリウム塩をも容易に除去し、しかも
有効薬品であるNa2 SO4 についてはこれを回収でき
るようにした方法を、先に提供した。(特開平8−17
0288号公報) この方法は、ソーダ回収ボイラの燃焼排ガスから電気集
塵機等で捕集した捕集灰を、水に混合・分散してスラリ
ー化し、一定時間保持してカリウム塩を水に溶解した
後、スラリー中の固形分を分離・回収するものである。
【0004】この際、図4に示すNa2 SO4 −K2
4 混合系の溶解度曲線から分かるとおり、Na回収率
の観点から見ると、溶解操作は20℃未満(好ましくは
約10℃)で行うのがよい。このため、先の方法を実施
するのに用いた装置では、後述するように攪拌槽内を冷
却機と氷や水の投入とによって冷却し、20℃未満にな
るように調整している。
【0005】ここで、先の方法を実施するのに用いた装
置について図5を参照して説明する。この装置では、ま
ず、ソーダ回収ボイラの排ガスから電気集塵機で捕集さ
れた捕集灰を、コンベア1で移送して第1の攪拌槽2内
に連続的に投下・供給する。また、この第1の攪拌槽2
には、捕集灰の供給と並行して水を供給する。そして、
このようにして供給された捕集灰と水とを攪拌機3で強
力に攪拌し、これらを十分に混合してスラリー化する。
【0006】この際、冷却機4による冷却により、第1
の攪拌槽2内のスラリーの温度を約35℃に保つように
する。また、このとき、スラリーのpHがNa2 CO3
によって10を超えている場合は、第1の攪拌槽2内に
希硫酸を供給し、スラリーのpHを10以下、好ましく
は9となるように調整することにより、スラリー中のN
2 CO3 の大部分をNa2 SO4 に転換する。そし
て、この状態で1〜2時間滞留させ、その後、この第1
の攪拌槽2内のスラリーをポンプ5によって第2の攪拌
槽6に移送する。
【0007】第2の攪拌槽6では、移送されてきたスラ
リーを攪拌機7によってゆるやかに攪拌しつつ、水又は
氷を供給して冷却する。そして、この状態で4〜8時間
滞留させ、カリウム塩を水に溶解するとともに、Na2
SO4 の結晶成長を促す。この際、水又は氷の供給と共
に、冷却機8による冷却をも併用して行い、第2の攪拌
槽6内のスラリーの温度を約15℃以下に保つようにす
る。その後、ポンプ9を介して第2の攪拌槽6内のスラ
リーをデカンタ10に移送し、ここでスラリー中の固形
分を分離する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図5に示し
た装置とこれを用いて行う方法では、第1の攪拌槽2
内、および第2の攪拌槽6内のスラリーの温度を下げる
手段として、冷却機4、8を用いているが、これら冷却
機4、8としては、攪拌槽2、6の外側に冷却ジャケッ
トを設けてここに冷媒(主に冷水)を循環させる冷却ジ
ャケット方式と、攪拌槽内に冷却管を配管し、この冷却
管内に冷媒を循環させる冷却管方式が考えられる。
【0009】しかしながら、より低温に冷却する第2の
攪拌槽6では、前記構成からなる冷却機8と水又は氷に
よる冷却とを併用して行うことにより、以下の不都合を
生じている。水又は氷による冷却を併用するが、水では
冷却効果が低く、一方、氷では製氷機が必要となること
からそのイニシャルコストが高くなり、しかも設置面積
が必要となって装置の大型化を招いてしまい、さらには
電気消費量が大きいためランニングコストも高くなると
いった不満がある。
【0010】また、水や氷による冷却を併用することな
く、あるいは水や氷による冷却効果を最小限に抑えて、
第2の攪拌槽6内の冷却機8でスラリー温度を所望温度
(例えば15℃)に保持しようとすると、冷却ジャケッ
ト方式では伝熱面積が十分に確保できないため十分な冷
却が難しく、また冷却管方式の場合には、伝熱面積につ
いては冷却ジャケット方式より大きく確保することがで
きるものの、冷却管をより低い温度(例えば5℃)に調
整する必要がある。ところが、このように冷却管をより
低温にすると、冷却管表面にNa2 SO4 の結晶が成長
してこれが冷却管全体を覆ってしまい、大幅な伝熱阻害
が起きてスラリーを所望する温度に冷却保持することが
困難になってしまう。
【0011】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、特に氷による冷却を必要
とすることなく、しかも冷却に伴う冷却部表面への結晶
成長を防止した、ソーダ回収ボイラの捕集灰からの食塩
及びカリウム塩の除去方法と、その除去装置とを提供す
ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のソーダ回収ボイ
ラの捕集灰からの食塩及びカリウム塩の除去方法は、ソ
ーダ回収ボイラの燃焼ガスから捕集した捕集灰を水と混
合してスラリー化するとともに、該スラリーのpHを硫
酸添加により10以下に、温度を20℃以上に調整して
一定時間保持し、捕集灰中の食塩及びカリウム塩を水に
溶解させるスラリー化工程と、前記スラリー化工程で得
られたスラリーを20℃未満の温度に冷却して固形分を
析出し、析出した固形分を液体から分離して該固形分を
回収する結晶析出工程と、を具備してなり、前記結晶析
出工程でのスラリーを20℃未満の温度に冷却する冷却
処理が、15℃を超える温度にまでスラリーを前冷却す
る前冷却処理と、前冷却されたスラリーをさらに15℃
以下にまで後冷却する後冷却処理とを備えていることを
前記課題の解決手段とした。
【0013】この除去方法によれば、結晶析出工程での
スラリーを20℃未満の温度に冷却する冷却処理を、1
5℃を超える温度にまでスラリーを前冷却する前冷却処
理と、前冷却されたスラリーをさらに15℃以下にまで
後冷却する後冷却処理とで行うようにしているので、ス
ラリー化工程から送られてきたスラリーをまず前冷却処
理することにより、これを急激に冷却することがなくな
り、したがってこの前冷却により結晶粒子が生成するも
ののこれが冷却部表面で成長するまでには至らないよう
になる。また、このような前冷却処理を行って結晶粒子
を生成させた後に、後冷却処理を行うので、前冷却処理
で生成した結晶粒子が後冷却処理を行う冷却部表面に付
着してここで成長することが抑えられ、したがって特に
氷による冷却を併用することなく、冷却管などの冷却手
段によって冷却処理を行うことが可能になる。
【0014】本発明のソーダ回収ボイラの捕集灰からの
食塩及びカリウム塩の除去装置は、ソーダ回収ボイラの
燃焼ガスから捕集された捕集灰と水とが混合されて、捕
集灰中の食塩及びカリウム塩が水に溶解されてなるスラ
リーを冷却し、固形分を析出させる除去装置であって、
前記スラリーを、15℃を超える温度にまで前冷却する
前冷却処理部と、前冷却されたスラリーをさらに15℃
以下にまで後冷却する後冷却処理部とを有してなること
を前記課題の解決手段とした。
【0015】この除去装置によれば、スラリーを、15
℃を超える温度にまで前冷却する前冷却処理部と、前冷
却されたスラリーをさらに15℃以下にまで後冷却する
後冷却処理部とを有しているので、スラリーをまず前冷
却処理部で前冷却することにより、これを急激に冷却す
ることがなくなり、したがってこの前冷却により結晶粒
子が生成するものの、これが冷却部表面で成長するまで
には至らないようになる。また、このような前冷却を行
って結晶粒子を生成させた後に、後冷却処理部で後冷却
を行うので、前冷却で生成した結晶粒子が後冷却を行う
冷却部表面に付着してここで成長することが抑えられ、
したがって特に氷による冷却を併用することなく、冷却
管などの冷却手段によって冷却処理を行うことが可能に
なる。
【0016】また、前記前冷却処理部と後冷却処理部と
を同じ攪拌槽内に設け、かつ冷却管を備えさせてそれぞ
れ構成し、前冷却処理部を該攪拌槽の上部に、後冷却処
理部を該攪拌槽の下部にそれぞれ配設するのが好まし
い。このように構成すれば、前冷却と後冷却とが同一の
攪拌槽で行えることにより、例えば2槽で行う場合に比
べて冷却効率が高くなり、またその設置面積などが大き
くなって装置が大型化するのが抑えられ、さらに前冷却
処理物を後冷却に供給するための移送手段が不要になっ
て装置が簡素化される。
【0017】また、前記前冷却処理部および後冷却処理
部を構成する冷却管を、樹脂コーティングがなされた金
属製の蛇管、あるいは樹脂製の蛇管によって形成するの
が好ましい。このように構成すれば、蛇管であることに
より冷却管の伝熱面積を大きくすることができ、また、
樹脂コーティングあるいは樹脂製とすることでこの冷却
管表面に結晶が析出し固着するのが抑えられる。
【0018】また、前記前冷却処理部と後冷却処理部と
の間にこれらを仕切る仕切部を設けるのが好ましい。こ
のように構成すれば、前冷却処理部が配設された攪拌槽
の上部から後冷却処理部が配設された下部にスラリーが
下降する際、仕切部によって仕切られてここに抵抗が生
じていることにより、上部での滞留時間が長くなり、し
たがって前冷却が十分になされるようになる。
【0019】また、攪拌槽内に複数の攪拌翼を有した攪
拌機を設け、該攪拌翼を少なくとも前冷却処理部と後冷
却処理部とにそれぞれ配置するのが好ましい。このよう
に構成すれば、前冷却処理部、後冷却処理部を構成する
冷却管表面に析出した結晶を、攪拌翼の攪拌力によって
冷却管表面からそれぞれ強制的に脱着させることが可能
になる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明のソーダ回収ボイラの捕集灰からの食塩
及びカリウム塩の除去装置の一実施形態例を示す図であ
り、図1中符号11は除去装置である。この除去装置1
1は、図5に示した装置と同様に、ソーダ回収ボイラの
燃焼ガスから捕集された捕集灰と水とを混合し、捕集灰
中の食塩及びカリウム塩を水に溶解してスラリーとし、
さらにこのスラリーを冷却して固形分となるNa2 SO
4 を結晶化し、析出させるものである。
【0021】すなわち、この除去装置11も、スラリー
化工程をなす第1の攪拌槽12と、冷却による結晶析出
工程をなす第2の攪拌槽13とを備えて構成されたもの
である。第1の攪拌槽12は、図5に示した攪拌槽2と
同様の構成からなるもので、攪拌機14を備え、また槽
中に冷却管を配してなる冷却機15を備えたもので、コ
ンベア16で移送されてくる捕集灰が供給され、さらに
スラリー化用の水が供給されるようになっている。ここ
で、この第1の攪拌槽12では、形成するスラリーを冷
却機15によって20℃以上、通常は35℃程度に冷却
保持するようになっている。
【0022】また、この第1の攪拌槽12にはpH計1
7が設けられており、これによって槽内のスラリーのp
Hが検出されるようになっている。また、この第1の攪
拌槽12には配管18を介して希硫酸タンク19が接続
されており、これによって希硫酸タンク19内の希硫酸
が第1の攪拌槽12内に供給されるようになっている。
なお、配管18中には希硫酸タンク19中の希硫酸を第
1の攪拌槽12内に供給するための薬注ポンプ20が設
けられており、この薬注ポンプ20には、前記pH計1
7によるpH検出値に基づいて薬注ポンプ20による希
硫酸供給量を制御するための、pH調整器21が接続さ
れている。
【0023】この第1の攪拌槽12には、ポンプ22を
設けた配管23を介して第2の攪拌槽13が配置されて
いる。この第2の攪拌槽13は、第1の攪拌槽12から
移送されたスラリーを冷却して有効薬品であるNa2
4 を析出させるもので、図2に示すようにその上部に
前冷却処理部24を形成し、下部に後冷却処理部25を
形成したものである。
【0024】前冷却処理部24は、第2の攪拌槽13の
上側略半部からなるもので、ここの内部に冷却管24a
を配設して構成されたものである。冷却管24aには、
ここに冷媒を供給循環させる冷却機本体(図示せず)が
接続されており、これによって冷却管24a内には所望
する温度の冷媒(通常は冷水)が流れるようになってい
る。ここで、この前冷却処理部24では、第1の攪拌槽
12から移送された35℃程度のスラリーを、15℃を
超える温度、例えば20℃程度に冷却するようになって
おり、したがって冷却管24aには、例えば15℃程度
の冷媒(冷水)が供給循環されるようになっている。
【0025】後冷却処理部25は、第2の攪拌槽13の
下側略半部からなるもので、ここの内部に冷却管25a
を配設して構成されたものである。冷却管25aには、
ここに冷媒を供給循環させる冷却機本体(図示せず)が
接続されており、これによって冷却管25a内にも所望
する温度の冷媒(通常は冷水)が流れるようになってい
る。ここで、この前冷却処理部25では、前冷却処理部
24から下降してきた20℃程度のスラリーを、15℃
以下、例えば10℃〜15℃に冷却するようになってお
り、したがって冷却管25aには、例えば5℃程度の冷
媒(冷水)が供給循環されるようになっている。
【0026】これら前冷却処理部24、後冷却処理部2
5の冷却管24a、25aは、本例においてはいずれも
ステンレス製の蛇管に、テフロン(登録商標)等のフッ
素樹脂やナイロンによる樹脂コーティングがなされて形
成されたもので、伝熱性の低下が抑えられるよう、樹脂
のコーティング厚が50〜200μm程度の薄厚に形成
されたものである。このような構成によって冷却管24
a、25aは、樹脂コーティングによって該冷却管24
a、25a表面に結晶が析出し固着するのが抑えられ、
また蛇管であることにより伝熱面積が大きくなっている
ことから、樹脂コーティングされているにもかかわらず
十分な冷却効率が得られるようになっている。
【0027】また、第2の攪拌槽13内には、該攪拌槽
13の上側略半部からなる前冷却処理部24と、下側略
半部からなる後冷却処理部25との間に、これらを仕切
る仕切板26(仕切部)が設けられている。この仕切板
26は、第2の攪拌槽13の内壁面全周に亘って配設さ
れたもので、中央部に開口26aを形成した環状のもの
であり、前冷却処理部24と後冷却処理部25とを仕切
ることによってここに抵抗を生じさせ、スラリーの前冷
却処理部24での滞留時間を長くさせるようにしたもの
である。また、この仕切板26の上面は、外側から内側
に行くに連れて漸次下方に向かう傾斜面に形成されてお
り、これによって仕切板26は、その上面に固形物が堆
積しても、これを長く滞留させることなく、その傾斜に
沿って開口26aを通して後冷却処理部25側に案内す
るようになっている。
【0028】また、第2の攪拌槽13内には、攪拌機2
7が設けられている。この攪拌機27は、本例では攪拌
翼27aを二段に形成したもので、上段の攪拌翼27a
を前冷却処理部24内に、下段の攪拌翼27aを後冷却
処理部25内にそれぞれ配置したものである。攪拌翼2
7a、27aは、それぞれ前記冷却管24aあるいは冷
却管25aの近傍を回転するように配置されたもので、
これによりこれら攪拌翼27a、27aは、その攪拌力
によって冷却管24a、25aの表面に付着した固形物
を、それぞれ強制的に脱着させるようになっている。
【0029】なお、第2の攪拌槽13は、その底部がテ
ーパ状に形成されており、これによって冷却により生成
した結晶(固形物)は、沈降して底部の中央に設けられ
た排出口(図示せず)に集められるようになっている。
【0030】この第2の攪拌槽13には、図5に示した
装置と同様に、その排出口に配管28を介してデカンタ
29が接続されており、ここでスラリー中の固形分が分
離されるようになっている。なお、配管28中には、第
2の攪拌槽13から排出されたスラリーを移送するため
のポンプ30が設けられ、さらにこのポンプ30の上流
側と下流側にはそれぞれ開閉弁(図示せず)が設けられ
ている。
【0031】次に、このような構成の除去装置による処
理操作に基づき、本発明のソーダ回収ボイラの捕集灰か
らの食塩及びカリウム塩の除去方法の一例を説明する。
まず、図5に示した装置の場合と同様に、ソーダ回収ボ
イラの排ガスから電気集塵機で捕集された捕集灰を、図
1に示すようにコンベア16で移送して第1の攪拌槽1
2内に連続的に投下・供給するとともに、水を供給す
る。この水については、図5に示した従来の装置による
場合に比べてその供給量を増やすことができる。
【0032】すなわち、従来では第2の攪拌槽6での処
理において冷却用に水や氷を投入することから、第1の
攪拌槽2での処理においてはその水の供給量を制限しな
ければならないものの、本例では後述するように第2の
攪拌槽13での処理において水や氷を投入しないことか
ら、その分、第1の攪拌槽12での処理において水を多
く供給することができるのである。なお、供給する水
(図5に示した装置の例では第2の攪拌槽6で供給する
水又は氷をも含む)が多くなりすぎるとよくないのは、
処理量が増加して処理に要する時間とコストが多くかか
ってしまうとともに、析出させて回収するNa2 SO4
の水中への溶解量が増加し、その分回収量が減少して損
失量が増えてしまうからである。
【0033】このようにして供給された捕集灰と水とを
攪拌機14で強力に攪拌し、これらを十分に混合してス
ラリー化すると同時に、冷却機15による冷却により、
第1の攪拌槽12内のスラリーの温度を約35℃に保つ
ようにする。また、このとき、スラリーのpHがNa2
CO3 によって10を超えている場合は、第1の攪拌槽
12内に希硫酸タンク19から希硫酸を供給し、スラリ
ーのpHを10以下、好ましくは9となるように調整す
る。この希硫酸の供給については、pH計17によるp
H検出値に基づき、pH調整器21で薬注ポンプ20に
よる希硫酸供給量を制御して行う。このようにして希硫
酸を供給してスラリーのpHを調整すると、スラリー中
のNa2 CO3 の大部分がNa2 SO4 に転換する。そ
して、この状態で1〜2時間滞留させたら、スラリー化
工程を終了として、この第1の攪拌槽12内のスラリー
をポンプ22によって第2の攪拌槽13に移送する。
【0034】第2の攪拌槽13に移送されたスラリー
は、まず攪拌槽上部にある前冷却処理部24に供給され
る。すると、この前冷却処理部24では、冷却管24a
によって該前冷却処理部24に滞留する間に約35℃に
調整されたスラリーが、15℃を超える温度、本例では
約20℃となるように冷却される。なお、このような冷
却の過程において、冷却管24aの表面にはNa2 SO
4 の結晶が析出するものの、冷却管24a内を流れる冷
媒の温度は本例では約15℃程度であり、したがって移
送されてきたスラリーは急激で過度な冷却を受けず、し
かも冷却管24aには樹脂コーティングがなされている
ことなどから、結晶の析出も僅かにしか起こらないもの
となっている。
【0035】また、このようにして冷却管24表面に結
晶が僅かながら析出しても、前冷却処理部24には攪拌
機27の攪拌翼27aが配置されていることから、その
攪拌力によって結晶を成長させることなく、冷却管24
a表面からこれを脱着させることができるようになって
いる。なお、前冷却処理部24と後冷却処理部25との
境界部は、仕切板26によって仕切られているため、こ
こに抵抗を生じている。したがって、前冷却処理部24
に移送されたスラリーは、ここで長く滞留させられるよ
うになり、これにより冷却管24aによって十分に冷却
されるようになる。
【0036】このようにして前冷却処理部24で約20
℃に冷却された処理液(スラリー)は、後述するように
ポンプ30の作動により仕切板26の開口26aを通っ
て下降し、後冷却処理部25に至る。なお、前冷却処理
部24で生成した固形物も、処理液とともに沈降する。
すると、この後冷却処理部25では、冷却管25aによ
って該後冷却処理部25に滞留する間に約20℃に調整
された処理液(スラリー)が15℃以下の温度、本例で
は10〜15℃となるように冷却される。ここで、後冷
却処理部25に移送されてきた処理液(スラリー)は、
先に前冷却処理部24で冷却されたことによってすでに
Na2 SO4 の一部が結晶化して析出しており、したが
ってその濃度が低下して過飽和状態が緩和されている。
よって、後冷却処理部25での冷却の過程において再度
過飽和度が高まり、冷却管25aの表面にNa2 SO4
の結晶が析出するものの、その量は僅かとなり、またそ
の成長も抑えられているのである。
【0037】なお、この後冷却処理部25にあっても、
冷却管25aが樹脂コーティングされており、また攪拌
機27の攪拌翼27aが配置されていることなどから、
冷却25a表面での結晶の成長が抑えられるようになっ
ている。そして、処理液(スラリー)を後冷却処理部2
5にて10〜15℃に冷却した状態で十分に滞留させ、
これにより処理液中に溶解していたNa2 SO4 のほと
んど(過飽和分)を固形物として析出させたら、第2の
攪拌槽13の排出口に接続する配管28中のポンプ30
を作動させ、後冷却処理部25中の処理液をデカンタ2
9に移送する。
【0038】このとき、析出した固形物は沈降して第2
の攪拌槽13の排出口に集められていることから、これ
も処理液と一緒に排出され、デカンタ29に送られる。
また、処理液の移送量は後冷却処理部25内の容量に相
当するだけとし、これにより後冷却処理部25内の処理
液が排出されると同時に、前述したように前冷却処理部
24内の処理液が後冷却処理部25内に流入するように
する。なお、この排出時に、後冷却処理部25内の処理
液と前冷却処理部24内の処理液とが大きく混ざり合っ
てしまわないよう、ポンプ30による処理液の排出速度
については、十分に小として行うのが望ましい。
【0039】このようにして固形物と処理液をデカンタ
29に移送したら、ここで遠心分離等によって固形分を
分離し、固形分(主にNa2 SO4 ・10H2 O)につ
いては有効薬品として回収し、循環使用する。一方、液
分については、廃液として所定の処理を行った後、排出
する。
【0040】このような除去装置とこれを用いてなる除
去方法にあっては、前冷却処理部24でスラリーを15
℃を超える温度、例えば20℃程度にまで前冷却し、続
いてこの前冷却されたスラリーを後冷却処理部25で1
5℃以下、例えば10〜15℃にまで後冷却するように
したので、前冷却処理部24での前冷却ではスラリーを
急激にまた過度に冷却しないため、冷却管24a表面で
の結晶粒子の生成を抑え、かつその成長を防止すること
ができる。また、このような前冷却を行った後に後冷却
処理部25で後冷却を行うので、前冷却で生成した結晶
粒子が後冷却を行う冷却管25a表面に付着してここで
成長することを抑えることができ、さらに、すでにNa
2 SO4 の一部が結晶化して析出し、スラリーの過飽和
状態が緩和されていることにより、冷却管25a表面で
の結晶の成長を抑えることができる。したがって、特に
氷による冷却を併用することなく、冷却管24a、25
aを備えた冷却手段のみによって支障なく冷却処理を行
うことができる。
【0041】図3は本発明のソーダ回収ボイラの捕集灰
からの食塩及びカリウム塩の除去装置の、他の実施形態
例を示す図であり、図3中符号31は除去装置における
第2の攪拌槽である。この第2の攪拌槽31を備えた除
去装置が図1、図2に示した除去装置11と異なるとこ
ろは、結晶析出工程をなす第2の攪拌槽の構成にある。
【0042】すなわち、図3に示した第2の攪拌槽31
には、その上部開口側において、第1の攪拌槽12に接
続する配管23の口部の下方に予備冷却管32が設けら
れており、また、仕切板33が金網やメッシュ板、パン
チングメタル等の多数の開口を有した板状体によって形
成されている。
【0043】予備冷却管32は、配管23から供給され
たスラリーが第2の攪拌槽31内の前冷却処理部24に
至る前に、これを直接冷却し、予備冷却をなすもので、
該予備冷却管32内に冷媒を供給循環させる冷却機本体
(図示せず)が接続されたものである。ここで、この予
備冷却管32は配管23から流れ落ちてくるスラリーと
短時間しか接触しないようになっているため、より大き
な冷却効果を与えるべく、その中を流れる冷媒としては
例えば−20℃から−50℃程度の極低温の冷媒が流れ
るようになっている。
【0044】このような構成の第2の攪拌槽31では、
配管23によって第1の攪拌槽12から移送されたスラ
リーを、その予備冷却管32で予備冷却し、スラリー中
に溶解していたNa2 SO4 の一部を結晶化して析出さ
せる。この析出したNa2 SO4 は、主に予備冷却管3
2表面に析出されるものの、配管23から連続してスラ
リーが供給されるため、このスラリーに洗い流されるよ
うにして第2の攪拌槽31内に落下せしめられる。
【0045】第2の攪拌槽31内に落下せしめられた固
形物(Na2 SO4 )は、前冷却処理部24、後冷却処
理部25を下降して攪拌槽底部の排出口に集められる。
このとき、仕切板33には多数の開口が形成されている
ことから、この仕切板33上に固形物(Na2 SO4
が堆積して長く滞留してしまい、そのまま固着してしま
うことがないようになっている。
【0046】また、予備冷却管32で予備冷却された後
に、第2の攪拌槽31の前冷却処理部24、さらには後
冷却処理部25に供給されるスラリーは、予備冷却がな
されて固形物(Na2 SO4 )を一部析出していること
から、これら前冷却処理部24、後冷却処理部25での
冷却によって析出する固形物(Na2 SO4 )量が少な
くなり、その分冷却管24a、25a表面で結晶成長す
ることが一層抑制されるようになる。
【0047】したがって、この第2の攪拌槽31を備え
た除去装置にあっては、予備冷却管32で予備冷却する
ことにより、前冷却処理部24、後冷却処理部25の冷
却管24aあるいは25a表面に結晶が成長することを
確実に抑制することができ、これによりこれら冷却管2
4a、25aでの冷却効果を高めることができる。
【0048】なお、本発明は前記実施形態例に限定され
ることなく、本発明の要旨を逸脱しない限り種々の設計
的変更が可能であり、例えば、前冷却処理部と後冷却処
理部とを一つの攪拌槽内に設けることなく、別の攪拌槽
に設けて一つの攪拌槽に前冷却処理部を、他の攪拌槽に
後冷却処理部を設けるようにしてもよい。
【0049】また、一つの攪拌槽に前冷却処理部と後冷
却処理部とを設けた場合においても、例えば仕切板につ
いてはこれを設けなくてもよい。また、前記実施形態例
では、冷却管24a、25aとして樹脂コーティングし
た金属製の蛇管を用いたが、本発明はこれに限定される
ことなく、例えば樹脂製の蛇管や、さらには通常の金属
製直管や樹脂製直管を用いてもよい。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のソーダ回
収ボイラの捕集灰からの食塩及びカリウム塩の除去方法
は、結晶析出工程でのスラリーを20℃未満の温度に冷
却する冷却処理を、15℃を超える温度にまでスラリー
を前冷却する前冷却処理と、前冷却されたスラリーをさ
らに15℃以下にまで後冷却する後冷却処理とで行うよ
うにした方法であるから、スラリー化工程から送られて
きたスラリーをまず前冷却処理することにより、これを
急激に冷却することがなくなり、したがってこの前冷却
により結晶粒子が生成するもののこれが冷却部表面で成
長するまでには至らないようになる。また、このような
前冷却処理を行って結晶粒子を生成させた後に、後冷却
処理を行うので、前冷却処理で生成した結晶粒子が後冷
却処理を行う冷却部表面に付着してここで成長すること
が抑えられ、したがって特に氷による冷却を併用するこ
となく、冷却管などの冷却手段によって冷却処理を行う
ことができる。よって、本発明の除去方法によれば、冷
却に氷を用いることによるコストの上昇を回避し、しか
も冷却に伴う冷却部表面への結晶成長を防止して冷却効
果を高め、省エネルギー化を図ることができる。
【0051】本発明のソーダ回収ボイラの捕集灰からの
食塩及びカリウム塩の除去装置は、スラリーを、15℃
を超える温度にまで前冷却する前冷却処理部と、前冷却
されたスラリーをさらに15℃以下にまで後冷却する後
冷却処理部とを有したものであるから、スラリーをまず
前冷却処理部で前冷却することにより、これを急激に冷
却することがなくなり、したがってこの前冷却により結
晶粒子が生成するものの、これが冷却部表面で成長する
までには至らないようになる。また、このような前冷却
を行って結晶粒子を生成させた後に、後冷却処理部で後
冷却を行うので、前冷却で生成した結晶粒子が後冷却を
行う冷却部表面に付着してここで成長することが抑えら
れ、したがって特に氷による冷却を併用することなく、
冷却管などの冷却手段によって冷却処理を行うことが可
能になる。よって、本発明の除去装置によれば、冷却に
氷を用いることによるコストの上昇を回避し、しかも冷
却に伴う冷却部表面への結晶成長を防止して冷却効果を
高め、省エネルギー化を図ることができる。
【0052】また、前記前冷却処理部と後冷却処理部と
を同じ攪拌槽内に設け、かつ冷却管を備えさせてそれぞ
れ構成し、前冷却処理部を該攪拌槽の上部に、後冷却処
理部を該攪拌槽の下部にそれぞれ配設すれば、前冷却と
後冷却とが同一の攪拌槽で行えることにより、例えば2
槽で行う場合に比べて冷却効率を高くすることができ、
またその設置面積などが大きくなって装置が大型化する
のを抑えることができ、さらに前冷却処理物を後冷却に
供給するための移送手段が不要になって装置構成を簡素
化することができる。
【0053】また、前記前冷却処理部および後冷却処理
部を構成する冷却管を、樹脂コーティングがなされた金
属製の蛇管、あるいは樹脂製の蛇管によって形成すれ
ば、蛇管であることにより冷却管の伝熱面積を大きくす
ることができ、また、樹脂コーティングあるいは樹脂製
とすることでこの冷却管表面に結晶が析出し固着するの
を抑えることができ、したがって冷却管による伝熱効率
(冷却効率)を高めることができる。
【0054】また、前記前冷却処理部と後冷却処理部と
の間にこれらを仕切る仕切部を設ければ、前冷却処理部
が配設された攪拌槽の上部から後冷却処理部が配設され
た下部にスラリーが下降する際、仕切部によって仕切ら
れてここに抵抗が生じていることにより、上部での滞留
時間が長くなり、したがって前冷却を十分に行うことが
できるようになる。
【0055】また、攪拌槽内に複数の攪拌翼を有した攪
拌機を設け、該攪拌翼を少なくとも前冷却処理部と後冷
却処理部とにそれぞれ配置すれば、前冷却処理部、後冷
却処理部を構成する冷却管表面に析出した結晶を、攪拌
翼の攪拌力によって冷却管表面からそれぞれ強制的に脱
着させることができ、したがって冷却管による冷却効率
を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のソーダ回収ボイラの捕集灰からの食
塩及びカリウム塩の除去装置の、一実施形態例を示す図
である。
【図2】 図1に示した除去装置の、第2の攪拌槽の概
略構成図である。
【図3】 本発明のソーダ回収ボイラの捕集灰からの食
塩及びカリウム塩の除去装置の他の実施形態例を説明す
るための、第2の攪拌槽の概略構成図である。
【図4】 Na2 SO4 −K2 SO4 混合系のNa2
4 、K2 SO4 の溶解度及びNa2 SO4 単独系、K
2 SO4 単独系のそれぞれの溶解度を示すグラフであ
る。
【図5】 従来のソーダ回収ボイラの捕集灰からの食塩
及びカリウム塩の除去装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
11…除去装置、12…第1の攪拌槽、13、31…第
2の攪拌槽、24…前冷却処理部、24a…冷却管、2
5…後冷却処理部、25a…冷却管、26、33…仕切
板(仕切部)、27…攪拌機、27a…攪拌翼
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 9/02 605 B01D 9/02 605 606 606 609 609Z 611 611B 615 615A 625 625Z B09B 3/00 D21C 11/04 Z 5/00 ZAB B09B 5/00 ZABN D21C 11/04 3/00 304G (72)発明者 丸 次郎 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三 菱重工業株式会社内 (72)発明者 徳永 喜久夫 長崎県長崎市深堀町五丁目717番1 長菱 エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 4D004 AA36 AC05 BA06 CA13 CA15 CA32 CA41 CB05 CB27 CB31 CC03 CC12 DA03 DA06 DA20 4L055 BC05 CC14 EA20 EA31 FA22

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソーダ回収ボイラの燃焼ガスから捕集し
    た捕集灰を水と混合してスラリー化するとともに、該ス
    ラリーのpHを硫酸添加により10以下に、温度を20
    ℃以上に調整して一定時間保持し、捕集灰中の食塩及び
    カリウム塩を水に溶解させるスラリー化工程と、 前記スラリー化工程で得られたスラリーを20℃未満の
    温度に冷却して固形分を析出し、析出した固形分を液体
    から分離して該固形分を回収する結晶析出工程と、を具
    備してなるソーダ回収ボイラの捕集灰からの食塩及びカ
    リウム塩の除去方法において、 前記結晶析出工程でのスラリーを20℃未満の温度に冷
    却する冷却処理が、15℃を超える温度にまでスラリー
    を前冷却する前冷却処理と、前冷却されたスラリーをさ
    らに15℃以下にまで後冷却する後冷却処理とを備えて
    いることを特徴とするソーダ回収ボイラの捕集灰からの
    食塩及びカリウム塩の除去方法。
  2. 【請求項2】 ソーダ回収ボイラの燃焼ガスから捕集さ
    れた捕集灰と水とが混合されて、捕集灰中の食塩及びカ
    リウム塩が水に溶解されてなるスラリーを冷却し、固形
    分を析出させるソーダ回収ボイラの捕集灰からの食塩及
    びカリウム塩の除去装置であって、 前記スラリーを、15℃を超える温度にまで前冷却する
    前冷却処理部と、 前冷却されたスラリーをさらに15℃以下にまで後冷却
    する後冷却処理部とを有してなることを特徴とするソー
    ダ回収ボイラの捕集灰からの食塩及びカリウム塩の除去
    装置。
  3. 【請求項3】 前記前冷却処理部と後冷却処理部とは、
    同じ攪拌槽内に設けられ、かつ冷却管を備えてそれぞれ
    構成されてなり、前冷却処理部は該攪拌槽の上部に、後
    冷却処理部は該攪拌槽の下部にそれぞれ配置されている
    ことを特徴とする請求項2記載のソーダ回収ボイラの捕
    集灰からの食塩及びカリウム塩の除去装置。
  4. 【請求項4】 前記前冷却処理部および後冷却処理部を
    構成する冷却管は、樹脂コーティングがなされた金属製
    の蛇管、あるいは樹脂製の蛇管によって形成されている
    ことを特徴とする請求項3記載のソーダ回収ボイラの捕
    集灰からの食塩及びカリウム塩の除去装置。
  5. 【請求項5】 前記前冷却処理部と後冷却処理部との間
    にこれらを仕切る仕切部が設けられていることを特徴と
    する請求項3又は4記載のソーダ回収ボイラの捕集灰か
    らの食塩及びカリウム塩の除去装置。
  6. 【請求項6】 攪拌槽内に複数の攪拌翼を有した攪拌機
    が設けられてなり、該攪拌翼は少なくとも前冷却処理部
    と後冷却処理部とにそれぞれ配置されていることを特徴
    とする請求項3、4又は5記載のソーダ回収ボイラの捕
    集灰からの食塩及びカリウム塩の除去装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016135931A (ja) * 2015-01-23 2016-07-28 王子ホールディングス株式会社 回収ボイラ捕集灰の処理方法及び処理装置

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