JP2002329694A - 基板処理装置および基板処理方法、ならびに基板保持用回転部材 - Google Patents

基板処理装置および基板処理方法、ならびに基板保持用回転部材

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JP2002329694A
JP2002329694A JP2001129682A JP2001129682A JP2002329694A JP 2002329694 A JP2002329694 A JP 2002329694A JP 2001129682 A JP2001129682 A JP 2001129682A JP 2001129682 A JP2001129682 A JP 2001129682A JP 2002329694 A JP2002329694 A JP 2002329694A
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wafer
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JP2001129682A
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Isato Iwamoto
勇人 岩元
Hiromi Kiyose
浩巳 清瀬
Akira Izumi
昭 泉
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Sony Corp
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Sony Corp
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】基板を回転させるための回転部材の耐薬液性を
阻害することなく、そのコストを低減する。回転部材が
パーティクルの発生源となることを防止する。 【解決手段】ウエハWは、スピンチャック11によって
保持されて回転される。ウエハWの上下面に対して、オ
ゾン水供給源24A,41Aからのオゾン水と、ふっ酸
供給源24B,41Bからのふっ酸とが交互に供給され
る。スピンチャック11のスピンベース2は、SiCの
焼結体で基体を構成し、その表面にふっ素樹脂被覆を施
したものである。このふっ素樹脂被覆は、安価に形成で
き、しかも、オゾン水またはふっ酸により侵されること
がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体ウエハ、
フォトマスク用ガラス基板、液晶表示装置用ガラス基
板、プラズマディスプレイ用ガラス基板、光ディスク用
基板、光磁気ディスク用基板、磁気ディスク用基板など
に代表される各種の被処理基板に薬液(ふっ酸やオゾン
水等)を供給してその表面の処理(洗浄処理等)を行う
ための基板処理装置および基板処理方法に関する。ま
た、この発明は、上記のような基板処理において基板を
保持して回転するために用いられる回転部材に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造工程においては、必要
に応じて半導体ウエハ(以下単に「ウエハ」という。)
の洗浄が行われる。ウエハを洗浄するための基板洗浄装
置は、ウエハをほぼ水平に保持して回転することができ
るスピンチャックと、このスピンチャックを回転させる
回転駆動機構と、スピンチャックに保持されたウエハの
表面および裏面に薬液を供給するための薬液供給機構
と、スピンチャックに保持されたウエハの表面および裏
面に純水を供給するための純水供給機構とを備えてい
る。
【0003】基板洗浄のために用いられる典型的な薬液
はふっ酸の水溶液であるが、オゾン水とふっ酸とが併用
される場合もある。すなわち、オゾン水の供給とふっ酸
の供給とを交互に行い、オゾン水の供給によって形成さ
れた表面酸化膜をふっ酸によってエッチング除去するこ
とにより、ウエハ表面の洗浄が達成される。薬液をウエ
ハの表面に供給するとともに、スピンチャックを回転駆
動することによって、ウエハの表面の全域に薬液が行き
渡り、これによってウエハ表面の異物を除去できる。
【0004】この薬液供給の後、薬液の供給を停止し、
ウエハ表面に純水供給機構から純水を供給することで、
ウエハ表面の薬液を洗い流すためのリンス工程が行われ
る。このようなリンス工程に引き続き、スピンチャック
を高速回転させることによって、ウエハ表面の液滴が遠
心力によって振り切られ、ウエハの乾燥のための乾燥工
程が行われる。スピンチャックは、回転駆動機構によっ
て回転されるスピンベースと、このスピンベースの周縁
部に立設されてウエハを保持する保持ピンとを備えてい
る。スピンベースおよび保持ピンは、とくにふっ酸に対
する耐薬液性を有するSiC(炭化珪素)等の樹脂材料
で構成されている。スピンベースは、大きな部品である
ので、平面度等の加工精度の観点から、SiC(炭化珪
素)の焼結体で、その基体が作製されている。この焼結
体の隙間には、Si(珪素)が埋め込まれている。
【0005】このSiCの焼結体は、その隙間に埋め込
まれているSiがふっ酸によって侵されるから、そのま
までは、パーティクルを生じることになる。そこで、そ
の表面には、CVD(化学的気相成長)法によって形成
されたSiC被膜がコーティングされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、CVD法によ
りSiC被膜を形成したスピンベースは、非常に高価な
部品となり、基板処理装置のコストの低減を阻害する。
また、CVD法によるSiC被膜は、オゾン水に対する
耐久性が不充分であり、オゾン水およびふっ酸を用いた
基板洗浄プロセスにおいて、パーティクルの発生源とな
る。
【0007】そこで、この発明の目的は、上述の技術的
課題を解決し、基板を回転させるための回転部材の耐薬
液性を阻害することなく、そのコストを低減することが
できる基板処理装置および基板処理方法を提供すること
である。また、この発明の他の目的は、基板を回転させ
るための回転部材がパーティクルの発生源となることの
ない基板処理装置および基板処理方法を提供することで
ある。
【0008】この発明のさらに他の目的は、耐薬液性を
阻害することなく安価に作製でき、かつ、パーティクル
の発生源となることもない回転部材を提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記の
目的を達成するための請求項1記載の発明は、基板
(W)を保持して回転する回転部材(2)と、この回転
部材によって保持されて回転している基板に薬液を供給
する薬液供給機構(24A,24B,25A,25B,
41A,41B,42A,42B)とを含み、上記回転
部材は、炭化珪素を含む材料で形成されており、少なく
とも上記薬液に曝される表面にふっ素樹脂被覆が施され
ていることを特徴とする基板処理装置である。なお、括
弧内の英数字は後述の実施形態における対応構成要素等
を表す。以下、この項において同じ。
【0010】この構成によれば、基板を保持して回転す
る回転部材の少なくとも薬液に曝される表面には、ふっ
素樹脂被覆が施されているので、この回転部材はふっ酸
にもオゾン水にも侵されることがない。しかも、ふっ素
樹脂被覆は安価に形成できる。これにより、基板処理装
置のコストを低減でき、パーティクルの発生も防ぐこと
ができる。上記ふっ素樹脂は、請求項2に記載のよう
に、上記ふっ素樹脂は、PFA(四ふっ化エチレン・パ
ーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂)、PTFE
(四ふっ化エチレン樹脂)およびPCTFE(三ふっ化
塩化エチレン樹脂)のうちの少なくとも1種を含むこと
が好ましい。
【0011】なお、これらのうち、PFAを用いる場合
には、炭化珪素からなる回転部材の基体(たとえば、炭
化珪素の焼結体)の表面にプライマを施し、その上にP
FA被膜を形成する。請求項3に記載のように、上記薬
液供給機構によって供給される薬液は、オゾン水を含む
ものであってもよい。ふっ素樹脂被覆はオゾン水に対す
る耐久性を有するので、オゾン水を用いた処理中にパー
ティクルが発生するおそれはない。
【0012】請求項4に記載のように、上記薬液供給機
構によって供給される薬液は、ふっ酸を含んでいてもよ
い。ふっ素樹脂被覆は、オゾン水およびふっ酸の両方に
対する耐久性を有するので、これらの両薬液を用いた処
理において、パーティクルが生じるおそれはない。請求
項5記載の発明は、少なくとも薬液に曝される表面にふ
っ素樹脂被覆が施され、炭化珪素を含む材料で形成され
た回転部材(2)を設ける工程と、この回転部材により
基板(W)を保持して、基板を回転させる工程と、回転
している基板の表面にオゾン水を含む薬液を供給する工
程とを含むことを特徴とする基板処理方法である。
【0013】この方法によれば、安価に作製でき、かつ
オゾン水に対する耐久性を有する回転部材を用いている
ので、パーティクルを生じることなく、基板を良好に処
理できる。この方法に関して、請求項2および4に記載
された各特徴が組み合わされることがさらに好ましい。
請求項6記載の発明は、薬液を基板(W)に供給する基
板処理において、基板を保持して回転するために用いら
れる回転部材(2)であって、炭化珪素を含む材料で形
成されており、少なくとも上記薬液に曝される表面にふ
っ素樹脂被覆が施されていることを特徴とする回転部材
である。
【0014】この回転部材は、ふっ素樹脂被覆を有して
いるので、薬液(とくに、ふっ酸およびオゾン水)に対
する耐久性が充分であり、安価でありながら、パーティ
クルを発生させることがない。
【0015】
【発明の実施の形態】以下では、この発明の実施の形態
を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、この
発明の基板処理装置の一実施形態に係る基板洗浄装置の
構成を図解的に示す断面図である。この基板洗浄装置
は、被処理基板としての半導体ウエハW(以下単に「ウ
エハW」という。)の表面および裏面を薬液を用いて洗
浄するための装置である。この基板洗浄装置は、ウエハ
Wをほぼ水平に保持して回転することができるスピンチ
ャック11と、このスピンチャック11の上方に上下動
可能に配置された円板状の遮断板20と、ウエハWの下
面に処理液としての薬液または純水を供給する処理液供
給管5と、ウエハWの上面に処理液としての薬液または
純水を供給する処理液供給管21とを備えている。
【0016】スピンチャック11は、鉛直方向に沿って
配置された中空の回転軸1と、この中空の回転軸1の上
端にほぼ水平に固定された円板状のスピンベース2と、
このスピンベース2の周端部付近に設けられてウエハW
の外周端部を3箇所以上で保持する保持部材3とを備え
ている。回転軸1は、回転駆動機構10からの回転力を
得て、鉛直軸回りに回転可能になっている。回転駆動機
構10は、たとえば、モータと、このモータの回転トル
クを回転軸1に伝達する無端ベルトとを備えている。
【0017】処理液供給管5は、回転軸1に挿通されて
いて、その上端がスピンチャック11に保持されたウエ
ハWの下面の回転中心に対向する処理液吐出口6を形成
している。この処理液供給管5には、オゾン水供給源4
1Aまたはふっ酸供給源41Bからの薬液(オゾン水ま
たはふっ酸)が、下面薬液供給バルブ42A,42Bお
よび薬液供給管5Aを介して供給されるようになってい
る。また、処理液供給管5には、純水供給源43からの
純水が、下面純水供給バルブ44および純水供給管5B
を介して供給できるようになっている。
【0018】一方、回転軸1と処理液供給管5との間の
空間は、スピンチャック11に保持されたウエハWの下
方の空間に不活性ガスとしての窒素ガスを供給するため
の気体供給路7を形成している。この気体供給路7に
は、気体供給源45からの窒素ガスが、下面窒素ガス供
給バルブ46を介して供給されるようになっている。処
理液供給管5の上端には、回転半径方向外方側に張り出
した外向きのフランジ51が形成されている。したがっ
て、気体供給路7からの窒素ガスは、フランジ51とス
ピンベース2との間から、ウエハWの下面に沿って回転
半径方向外方に向かって吹き出されることになる。
【0019】フランジ51は、平面視において気体供給
路7の気体吐出口8を覆っており、処理液供給管5の上
端の処理液吐出口6から吐出された処理液が、気体吐出
口8から気体供給路7へと入りにくい構造となってい
る。遮断板20は、スピンチャック11に保持されたウ
エハWの上方にウエハWの表面との対向面を有し、かつ
ウエハWよりも若干大きなサイズの円板形状に形成され
ている。この遮断板20の回転中心付近には、鉛直方向
に沿って中空の回転軸27が結合されている。この回転
軸27には、上述の処理液供給管21が挿通されてい
る。処理液供給管21には、オゾン水供給源24Aまた
はふっ酸供給源24Bからの薬液(オゾン水またはふっ
酸)が、上面薬液供給バルブ25A,25Bを介して供
給できるようになっている。また、純水供給源22から
の純水が、上面純水供給バルブ23を介して処理液供給
管21に供給できるようになっている。処理液供給管2
1と回転軸27との間の空間は、スピンチャック11に
保持されたウエハWの上方の空間に、不活性ガスとして
の窒素ガスを供給するための気体供給路31を形成して
いる。この気体供給路31には気体供給源33からの窒
素ガスが、上面窒素ガス供給バルブ34を介して供給で
きるようになっている。
【0020】円形の遮断板20の回転中心には、回転軸
27と連通する開口が形成されていて、この開口を介し
て処理液供給管21の処理液吐出口30がスピンチャッ
ク11に保持されたウエハWの上面の回転中心に臨んで
いる。また、処理液供給管21と回転軸27との間に形
成された気体供給路31の気体吐出口32が、処理液吐
出口30の外方においてウエハWの上面に臨んでいる。
回転軸27に関連して、遮断板20を上下動させるため
の昇降駆動機構13と、遮断板20を鉛直軸線回りに回
転駆動するための遮断板回転駆動機構12とが設けられ
ている。昇降駆動機構13の働きによって、ウエハWに
薬液を供給したり、スピンチャック11に対してウエハ
Wの搬入または搬出を行うときには、遮断板20は、ス
ピンチャック11の上方の待機位置に配置されている。
この待機位置は、たとえば、スピンチャック11に保持
されたウエハWの上面から約150mm程度鉛直上方に
離隔した位置である。ウエハWの表面の液滴を振り切り
乾燥する乾燥工程を行うときには、昇降駆動機構13
は、遮断板20をウエハWに近接した処理位置まで下降
させる。たとえば、乾燥工程では、遮断板20は、ウエ
ハWの上面に対して約2.5mmの距離の位置まで接近
させられる。
【0021】遮断板回転駆動機構12は、遮断板20が
ウエハWに近接した処理位置にあるときに、遮断板20
をスピンチャック11と同じ方向に同じ速度で同期回転
させる。これにより、ウエハWの近傍の空間に外部の酸
素を含む雰囲気が巻き込まれることを防止している。回
転駆動機構10、遮断板回転駆動機構12、昇降駆動機
構13、上面薬液供給バルブ25A,25B、上面純水
供給バルブ23、上面窒素ガス供給バルブ34、下面薬
液供給バルブ42A,42B、下面純水供給バルブ44
および下面窒素ガス供給バルブ46の動作は、マイクロ
コンピュータ等で構成された制御部40によってそれぞ
れ制御されるようになっている。
【0022】スピンベース2は、薬液処理中において、
とくにその上面がふっ酸およびオゾン水に曝されること
になる。このスピンベース2は、比較的大きな部品であ
るので、平面度等の加工精度の観点から、SiCの焼結
体によってその基体が構成されている。このSiCの焼
結体の全面に、ふっ素樹脂被覆をコーティングすること
により、スピンベース2が構成されている。ふっ素樹脂
としては、PFAが好適であるが、他にも、PTFEお
よびPCTFEのうちの少なくともいずれせか1種を適
用することができる。
【0023】このようなふっ素樹脂被覆を有するスピン
ベース2は、ふっ酸およびオゾン水に対する良好な耐久
性を有するので、薬液処理中にパーティクルを生じるこ
とがない。また、ふっ素樹脂被覆の形成は、安価なプロ
セスで行えるので、スピンベース2の製造コストが高く
つくこともない。したがって、結果として、基板洗浄装
置の製造コストを削減できる。また、パーティクルの発
生を抑制できるから、高品質な基板洗浄処理を実現でき
る。
【0024】保持部材3もオゾン水およびふっ酸に曝さ
れることになるが、保持部材3は、小さな部品なので、
SiCの焼結体を用いることなく作製できる。たとえ
ば、保持部材3は、PCTFEのようなオゾン水および
ふっ酸に対する耐久性を有する樹脂で構成することが好
ましい。図2は、ウエハWの洗浄処理を行うときに制御
部40が実行する制御の内容を説明するためのフローチ
ャートである。
【0025】図示しない基板搬送機構によって、未処理
のウエハWがスピンチャック11に受け渡されると、制
御部40は、回転駆動機構10を制御することによっ
て、スピンチャック11の回転を加速する。たとえば、
制御部40は、スピンチャック11の回転速度を約30
0rpmまで加速する(ステップS1)。このとき、遮
断板20はスピンチャック11のはるか上方の待機位置
に待機しており、その回転は停止されている。
【0026】スピンチャック11の回転速度が300r
pmに達すると、制御部40は上面薬液供給バルブ25
Aおよび下面薬液供給バルブ42Aを開成する(ステッ
プS2)。これにより、処理液供給管21の処理液吐出
口30からウエハWの上面中央にオゾン水が供給され、
処理液供給管5の処理液吐出口6からウエハWの下面中
央にオゾン水が供給される。このとき、上面薬液供給バ
ルブ25Bおよび下面薬液供給バルブ42B、ならびに
上面純水供給バルブ23および下面純水供給バルブ44
は、いずれも閉成状態に保持されている。上面窒素ガス
供給バルブ34および下面窒素ガス供給バルブ46は、
当初から終始開成状態とされる。
【0027】このようにして、ウエハWの上面および下
面にオゾン水を、たとえば、約10秒間にわたって供給
することにより、ウエハWの上面および裏面に酸化膜が
形成される。この酸化膜形成工程の後には、制御部40
は、上面薬液供給バルブ25Aおよび下面薬液供給バル
ブ42Aを閉成してオゾン水の供給を停止し、代わっ
て、上面薬液供給バルブ25Bおよび下面薬液供給バル
ブ42Bを開成する(ステップS3)。これにより、ウ
エハWの表面にふっ酸が供給され、ウエハWの上面およ
び下面の酸化膜を除去するためのエッチング工程が行わ
れる。このエッチング工程において、スピンチャック1
1の回転速度、すなわちウエハWの回転速度は、制御部
40による回転駆動機構10の制御によって、約300
rpmに保持される。
【0028】このエッチング工程を約10秒間行った後
に、制御部40は、上面薬液供給バルブ25Bおよび下
面薬液供給バルブ42Bを閉成してふっ酸の供給を停止
し、一定時間(たとえば、約3秒)にわたって、ウエハ
Wへの薬液供給を行わない薬液供給休止工程を行う(ス
テップS4)。この薬液供給休止工程において、ウエハ
Wの表面のふっ酸水溶液は、遠心力によってウエハW外
へと排除される。この薬液供給休止工程の後には、再
び、酸化膜形成工程(ステップS2)が行われる。こう
して、薬液供給休止工程(ステップS4)を挟んで、酸
化膜形成工程(ステップS2)およびエッチング工程
(ステップS3)が所定のサイクル数だけ繰り返し実行
される(ステップS5)。
【0029】その後、制御部40は、上面薬液供給バル
ブ25A,25Bおよび下面薬液供給バルブ42A,4
2Bを閉じて、ウエハWの上下面への薬液の供給を停止
する。この後、制御部40は、回転駆動機構10を制御
して、スピンチャック11の回転速度を約300rpm
として、上面純水供給バルブ23および下面純水供給バ
ルブ44を開成する。これによって、ウエハWの上面中
央および下面中央にそれぞれ純水が処理液供給管21,
5から供給されることになる(ステップS6)。こうし
て、ウエハWの上下面のエッチング液を洗い流すための
リンス工程が行われる。
【0030】一定時間にわたってウエハWの上下面に純
水が供給されてリンス工程が行われると、制御部40は
下面純水供給バルブ44を閉成し、ウエハWの下面への
純水供給を停止する。次に、制御部40は、回転駆動機
構10を制御して、スピンチャック11を乾燥回転速度
である3000rpmまで加速する(ステップS7)。
これによって、ウエハWの上下面の液滴を除去すること
ができる。このとき、制御部40は、昇降駆動機構13
を制御することによって、遮断板20をウエハWの上方
約2.5mmの位置に導く(ステップS8)。また、制
御部40は、遮断板回転駆動機構12を制御することに
よって、遮断板20を約3000rpmで回転させ、遮
断板20とスピンチャック11の回転を同期させる(ス
テップS9)。
【0031】遮断板20をウエハWの上面のごく近接し
た位置に配置することにより、ウエハWの上方の空間を
制限することができるため、ウエハWの上面付近の雰囲
気を効果的に窒素ガス雰囲気とすることができる。これ
によって、ウエハWの表面の酸化に起因するパーティク
ルの発生を抑制できる。スピンチャック11および遮断
板20を乾燥回転速度(約3000rpm)で一定時間
(たとえば約30秒)だけ回転させた後、制御部40は
回転駆動機構10を制御してスピンチャック11の回転
を停止させるとともに(ステップS10)、遮断板回転
駆動機構12を制御して遮断板20の回転も停止させる
(ステップS11)。さらに、制御部40は、昇降駆動
機構13を制御して、遮断板20をウエハWのはるか上
方の待機位置まで上昇させる(ステップS12)。ま
た、制御部40は上面窒素ガス供給バルブ34,46を
閉じて、ウエハWの上面および下面への窒素ガスの供給
を停止する(ステップS13)。この後は、図示しない
基板搬送機構によって、スピンチャック11から処理済
のウエハWが搬出されることになる。
【0032】以上、この発明の一実施形態について説明
したが、この発明は他の形態で実施することもできる。
たとえば、上述の実施形態では、スピンベース2の全表
面にふっ素樹脂被膜が形成される例について説明した
が、スピンベース2の上面のみにふっ素樹脂被膜が施さ
れていてもよい。たとえば、スピンベース2が、ウエハ
Wに対向することになる上側部材と、この上側部材の下
方に位置することになる下側部材とを有している場合に
は、上記上側部材の表面にのみふっ素樹脂被膜を施せば
充分である。
【0033】また、上記の実施形態では、ウエハWの洗
浄を行う装置を例にとったが、この発明の基板洗浄装置
は、液晶表示装置用ガラス基板、光ディスク用基板、光
磁気ディスク用基板、磁気ディスク用基板等の他の種類
の基板の洗浄にも同様に適用することができる。さらに
は、この発明は、基板の洗浄以外の処理にも適用するこ
とができ、とくにオゾン水およびふっ酸が併用される基
板処理に対して適用すると効果的である。
【0034】その他、特許請求の範囲に記載された事項
の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る基板洗浄装置の構
成を説明するための図解的な断面図である。
【図2】洗浄処理時における各部の制御内容を説明する
ためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 回転軸 2 スピンベース 3 保持部材 5 処理液供給管 6 処理液吐出口 10 回転駆動機構 11 スピンチャック 21 処理液供給管 24A オゾン水供給源 24B ふっ酸供給源 25A 上面薬液供給バルブ 25B 上面薬液供給バルブ 30 処理液吐出口 40 制御部 41A オゾン水供給源 41B ふっ酸供給源 42A 下面薬液供給バルブ 42B 下面薬液供給バルブ W ウエハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清瀬 浩巳 京都府京都市上京区堀川通寺之内上る4丁 目天神北町1番地の1 大日本スクリーン 製造株式会社内 (72)発明者 泉 昭 京都府京都市上京区堀川通寺之内上る4丁 目天神北町1番地の1 大日本スクリーン 製造株式会社内 Fターム(参考) 4J038 CD091 CD121 NA04 PB06 PB08 PB09 PC01 5F043 AA01 AA40 EE08 GG10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板を保持して回転する回転部材と、 この回転部材によって保持されて回転している基板に薬
    液を供給する薬液供給機構とを含み、 上記回転部材は、炭化珪素を含む材料で形成されてお
    り、少なくとも上記薬液に曝される表面にふっ素樹脂被
    覆が施されていることを特徴とする基板処理装置。
  2. 【請求項2】上記ふっ素樹脂は、四ふっ化エチレン・パ
    ーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂、四ふっ化エ
    チレン樹脂および三ふっ化塩化エチレン樹脂のうちの少
    なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1記載の基
    板処理装置。
  3. 【請求項3】上記薬液供給機構によって供給される薬液
    は、オゾン水を含むことを特徴とする請求項1または2
    記載の基板処理装置。
  4. 【請求項4】上記薬液供給機構によって供給される薬液
    は、ふっ酸を含むことを特徴とする請求項3記載の基板
    処理装置。
  5. 【請求項5】少なくとも薬液に曝される表面にふっ素樹
    脂被覆が施され、炭化珪素を含む材料で形成された回転
    部材を設ける工程と、 この回転部材により基板を保持して、基板を回転させる
    工程と、 回転している基板の表面にオゾン水を含む薬液を供給す
    る工程とを含むことを特徴とする基板処理方法。
  6. 【請求項6】薬液を基板に供給する基板処理において、
    基板を保持して回転するために用いられる回転部材であ
    って、 炭化珪素を含む材料で形成されており、少なくとも上記
    薬液に曝される表面にふっ素樹脂被覆が施されているこ
    とを特徴とする回転部材。
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