JP2002329637A - 金属化フィルムコンデンサ - Google Patents
金属化フィルムコンデンサInfo
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Abstract
法不良、外観不良等を防止でき、特性を向上できる金属
化フィルムコンデンサを提供すること。 【解決手段】 コンデンサ素子1を樹脂ケース4に収納
し、樹脂封止した金属化フィルムコンデンサ11におい
て、前記樹脂ケース4の内側面5に対向する位置に舌片
6を有し、この舌片6を前記樹脂ケース4の開口端7側
の方に引出すとともにスプリング作用を維持して前記内
側面5に接触する端子3を前記コンデンサ素子1に接続
することを特徴とする金属化フィルムコンデンサ11。
Description
スに収納し樹脂封止した金属化フィルムコンデンサに関
し、特にチップ型の金属化フィルムコンデンサに関す
る。
各種の電子部品がチップ化されている。金属化フィルム
コンデンサについてもケース入りタイプとモールドタイ
プの2種類が使用されている。
コンデンサ20は、従来、例えば図4に示す通りの構造
になっている。すなわち、金属化フィルムを積層し、巻
回して端面にメタリコン層21を設けてコンデンサ素子
22とする。そしてリードフレームを加工した端子23
をメタリコン層21に接続したコンデンサ素子22を樹
脂ケース24に収納するとともに、この樹脂ケース24
内に絶縁樹脂25を充填して樹脂封止している。端子2
3は、樹脂ケース24の側壁に沿って引出して折り曲げ
ている。
0は、端子23を接続後のコンデンサ素子22を樹脂ケ
ース24に収納して樹脂封止する際に、樹脂ケース24
内のコンデンサ素子22の位置を正確に一定にするため
に、リードフレーム状の端子23や樹脂ケース24を治
具で固定している。そしてこの状態で樹脂ケース24内
に絶縁樹脂25を充填し、樹脂封止する。
前にコンデンサ素子22と樹脂ケース24とを治具に組
み込む作業は、通常手作業であり、自動化し難い。そし
て手作業であるため、樹脂ケース24内におけるコンデ
ンサ素子22の位置がばらつき易い。このため、樹脂封
止処理をしてもコンデンサ素子が充填された樹脂から露
呈し易く、絶縁不良や寸法不良、外観不良となり易い欠
点がある。
の自動化が容易で、絶縁不良や寸法不良、外観不良を防
止でき、特性を向上できる金属化フィルムコンデンサを
提供することを課題とするものである。
記の課題を解決するために、コンデンサ素子を樹脂ケー
スに収納して樹脂封止した金属化フィルムコンデンサに
おいて、前記樹脂ケースの内側面に対向する位置に舌片
を有し、この舌片を前記樹脂ケースの開口端側の方に引
出すとともにスプリング作用を維持して前記内側面に接
触する端子を前記コンデンサ素子に接続するものであ
る。
脂ケースの内側面に対向する位置に舌片を設け、かつ、
この舌片を樹脂ケースの開口端側の方に引出すとともに
スプリング作用を維持した状態で樹脂ケースの内側面に
接触しているため、コンデンサ素子を樹脂ケース外に突
出させようとする力に対しては、舌片が内側面に引っか
かり、大きな抵抗力が働く。したがって、端子を接続後
のコンデンサ素子を樹脂ケースに収納した後に、治具に
より端子のみをつかんでケースごと所定の位置まで搬送
しても、コンデンサ素子を、樹脂ケースから露呈するこ
となく樹脂ケース内の所定の位置に保持できる。そして
樹脂を樹脂ケースに充填しても絶縁不良や寸法不良、外
観不良を防止できる。
スの内側面に舌片が接触する角度(以下、「傾斜角」と
いう)を40度よりも大きくした金属化フィルムコンデ
ンサを提供するものである。この発明によれば、舌片の
傾斜角を40度より大きくすることにより、コンデンサ
素子を樹脂ケース外に突出させようとする力に対する抵
抗力を大きくでき、したがって樹脂ケース内の所定の位
置に保持し易くできる。
て説明する。図1(イ)及び(ロ)において、1は、金
属化フィルムを積層して巻回し、偏平化して形成したコ
ンデンサ素子である。金属化フィルムは、ポリプロピレ
ンフィルムやポリエチレンテレフタレートフィルム、ポ
リフェニレンサルファイドフィルム、ポリパラフェニレ
ンフタルアミドフィルム等の高分子フィルムに、長手方
向の一端にマージン部分を残してAlやZn等の金属を
150〜400Åの厚さに蒸着して金属薄膜を形成した
ものである。そしてこの金属化フィルムを2枚、マージ
ン部分を互いに逆にしてずらして積層し、巻回し、最外
周にシール用フィルムを巻き付けヒートシールしてい
る。また、巻回した素子の端面には、Sn合金やはんだ
等の金属からなるメタリコン層2を引出し用電極として
設けコンデンサ素子1を形成している。
っきした細長いFe等の金属板等からなる端子3を接続
している。この端子3は、樹脂ケース4の側面に沿って
引出され折り曲げられている。そして端子3には、樹脂
ケース4の内側面5に対向する位置に舌片6を設けてい
る。この舌片6は、樹脂ケース4の開口端7側の方に向
って引出され、傾斜角θが0度<θ<90度になってい
て、かつスプリング作用を維持して前記内側面5に接触
している。なお、傾斜角θは好ましくは40度より大き
い方が良く、コンデンサ素子1を樹脂ケース4外に突出
させようとする力に対する抵抗力をより大きくできる。
また、端子3の舌片6よりも先の方に四角形状の孔8を
設け、溶接等によりメタリコン層2に端子3を接続する
作業をし易くしている。樹脂ケース4内にはエポキシ樹
脂等の絶縁樹脂10を充填し、樹脂封止している。
コンデンサ素子1の長手方向の2辺9を斜めに面取りし
ている。したがって、偏平形のコンデンサ素子1を収納
した場合に、面取りしないケースに比較してコンデンサ
素子1の形状により類似していて、充填する絶縁樹脂の
量を少なくでき、より小型化及び軽量化できる。また、
樹脂ケース4の舌片6が接触する内側面5に微小な突起
を設けたり、舌片6の先端をはめ込める溝を設けること
により、舌片6の先端を内側面5に引っかかり易くでき
る。このため、コンデンサ素子1を樹脂ケース4外に突
出させようとする力に対する抵抗力を大きくできる。樹
脂ケース4内にはエポキシ樹脂等の絶縁樹脂10が充填
され、樹脂封止されている。
1の製造方法について説明する。先ず、金属化フィルム
を2枚重ねて巻回し、偏平形にする。次に、巻回後の素
子の端面にSn合金等を溶射してメタリコン層2を形成
し、コンデンサ素子1とする。メタリコン層2を形成
後、100〜150℃程度の温度でコンデンサ素子1を
1〜2時間程度加熱処理して金属化フィルムを加熱収縮
する。加熱処理後、メタリコン層2のバリを除去する。
このバリ取り作業後、コンデンサ素子1に電圧を印加し
て、セルフヒーリングする。この電圧処理後、容量をチ
ェックする。
形成する。すなわち、表面にはんだめっきした鉄板等を
打ち抜いて、図2(イ)に示す通り、互いに対向する端
子3の組を2以上設けたリードフレーム12を形成す
る。そしてこの打ち抜き工程の際に、図2(ロ)にも示
す通り、コンデンサ素子1に端子3として利用される部
分の一部を下方に切り起して舌片6を形成するととも
に、この舌片6よりも先の方に四角形状の孔8を形成す
る。この後、図2(ハ)に示す通り、少なくとも舌片6
と、コンデンサ素子1に接続する部分とを含む端子3の
部分を下方に直角に折り曲げる。
レーム12のこの折り曲げ部分に、メタリコン層2の箇
所ではんだ付けや溶接等によりコンデンサ素子1を接続
する。
素子1をリードフレーム12の一部とともに樹脂ケース
4に収納する。
た後、治具によりリードフレーム12をつかんで、樹脂
ケース4ごとコンデンサ素子1を樹脂の注型装置の所定
位置まで搬送する。そして注型装置により、図3(ハ)
に示す通り、ほぼコンデンサ素子1の高さまでエポキシ
樹脂等の絶縁樹脂10を樹脂ケース4内に充填する。絶
縁樹脂10を充填後、脱泡処理を行ない、絶縁樹脂10
及びコンデンサ素子1内のガスを樹脂ケース4外に放出
する。脱泡処理後、充填した絶縁樹脂10を熱硬化す
る。
してコンデンサを個々に分解する。
通り、樹脂ケース4の開口端7の縁まで再び絶縁樹脂1
0を充填し、熱硬化する。この2回目の絶縁樹脂10の
充填処理により、脱泡処理の際に1回目に充填した絶縁
樹脂10に生じた孔を埋め込む。
る端子3を樹脂ケース4の外側面に沿って折り曲げ、金
属化フィルムコンデンサ11を形成する。
前のコンデンサ素子を樹脂ケース外に引出すときの引張
り力を測定する。測定に用いる試料は、定格500V,
0.68μFとし、コンデンサ素子を樹脂ケースに収納
しただけで、絶縁樹脂で封止する前の金属化フィルムコ
ンデンサとする。また、測定方法は、端子の引出し側を
上にしてコンデンサ素子に接続した端子を治具により固
定し、樹脂ケースを他の治具によりつかんで下方に引張
ったときに、樹脂ケースの内側面に対する舌片の接触が
外れて、コンデンサ素子が樹脂ケースの外に引出される
ときの引張り力を測定する。さらに各実施例の条件は次
の通りとする。
テレフタレートフィルムを巻回して偏平化し、端面にS
n合金からなるメタリコン層を形成したもので、長さを
10.0mm,長い方の径を11.2mm,短い方の径を
7.2mmにしている。 端子:肉厚0.2mm,長さ11.2mm,幅4.5mmの表
面にはんだめっきした鉄板からなり、舌片の長さ1.2
mm,幅1.3mm,切り起し高さ(肉厚を含む)を平均値
で0.98mm(σ=0.01mm),傾斜角を約40.5
度とする。 樹脂ケース:図1に示す通りの構造であり、肉厚0.7
mm,長手方向の長さ13.0mm,高さ9.6mmとする。 試料数:19個
片の切り起り越し高さを平均値で0.73mm(σ=0.
01mm),傾斜角度を約26.4度とする以外は同一の
条件とする。
は、各々平均値で954g(σ=182g)及び285
g(σ=392g)となる。すなわち、引出し方向が樹
脂ケースの開口端側の方に向いている範囲内において、
舌片の切り起り越し高さが高く、その傾斜角が大きい方
が、コンデンサ素子を樹脂ケース外に引出し難く、抵抗
力が大きくなる。
ば、コンデンサ素子を樹脂ケースに収納し、樹脂封止し
た金属化フィルムコンデンサにおいて、前記樹脂ケース
の内側面に対向する位置に舌片を有し、この舌片を前記
樹脂ケースの開口端側の方に引き出すとともにスプリン
グ作用を維持して前記内側面に接触する端子を前記コン
デンサ素子に接続しているため、樹脂ケース内のコンデ
ンサ素子の位置決めをするための治具を用いることなく
コンデンサ素子の位置決めが可能で、自動化し易く、製
造し易く、コンデンサ素子が樹脂ケースから露呈するこ
とによる絶縁不良や寸法不良,外観不良を防止でき、特
性を向上できる金属化フィルムコンデンサが得られる。
片の傾斜角を40度よりも大きくしているため、製造工
程中において、コンデンサ素子を樹脂ケース外により露
呈し難くでき、樹脂ケース内の所定の位置に保持し易
く、自動化が容易で、絶縁不良等を防止でき、特性を向
上できる金属化フィルムコンデンサが得られる。
図を示す。
ームの加工工程図を示す。
を示す。
ス、 5…内側面、6…舌片、 7…開口端、 11…
金属化フィルムコンデンサ。 整理番号 P2570
Claims (2)
- 【請求項1】 コンデンサ素子を樹脂ケースに収納して
樹脂封止した金属化フィルムコンデンサにおいて、前記
樹脂ケースの内側面に対向する位置に舌片を有し、この
舌片を前記樹脂ケースの開口端側の方に引出すとともに
スプリング作用を維持して前記内側面に接触する端子を
前記コンデンサ素子に接続することを特徴とする金属化
フィルムコンデンサ。 - 【請求項2】 樹脂ケースの内側面に舌片が接触する角
度が40度よりも大きいことを特徴とする請求項1記載
の金属化フィルムコンデンサ。
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- 2001-04-27 JP JP2001130778A patent/JP4360588B2/ja not_active Expired - Lifetime
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