JP2010021318A - 電子部品およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた電気的特性を維持すると同時に、小形、低背化を実現できる電子部品を提供することを目的とする。
【解決手段】正負の電極を両端面11a、11bから夫々取り出すように形成された巻回形のコンデンサ素子11と、一端に設けた集電部12aがコンデンサ素子11の一方の端面11aに接合されると共に、他端に丸線からなる外部接続用の端子部12bが設けられた正極集電体12と、この正極集電体12と同様に形成され、集電部13aがコンデンサ素子11の他方の端面11bに接合された負極集電体13と、上記集電体12、13に夫々設けられた端子部12b、13bの一部が外部に露呈する状態でコンデンサ素子11並びに集電体12、13を一体に被覆して方形に形成された外装体14からなり、上記集電体12、13に設けられた端子部12b、13bが外装体14の隣り合う角部14a、14bに夫々配設された構成としたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は各種電子機器に使用される電子部品の中で、特に、等価直列抵抗が低く、高周波特性の優れた電子部品およびその製造方法に関するものである。
近年、デジタル機器の発展により、等価直列抵抗(以下、ESRと記す)が低く、高周波特性の優れた電子部品が強く要望されている。このような電子部品の一例として、二酸化マンガン、ポロアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンなどの固体電解質を用いたコンデンサが開発され、商品化されている。そして、この種の固体電解質を用いたコンデンサにおいて、特に巻回形素子(電極箔を巻回した構造の素子)を用いた構成のものは、積層形素子(電極箔を垂直方向に積層した構成の素子)と比較して、構造的に静電容量の大容量化が容易で、合理的に生産できることから、その需要が益々拡大してきている。
ここで、図16はこの種の従来の巻回形機能素子を用いた固体電解コンデンサの構成を示した断面図である。図16において、エッチング処理により粗面化した表面に誘電体酸化皮膜を有した正の電極箔(図示せず)と、負の電極箔(図示せず)とを、その間にセパレータ(図示せず)を介在させて巻回することにより構成された素子である巻回形のコンデンサ素子1と、前記正の電極箔の表面に生成した固体電解質層(図示せず)と、正の電極箔と負の電極箔の夫々に一方の端部を接続し、他方の端部をコンデンサ素子1の同一端面より引出した一対の外部引き出し用のリード線2と、これらのリード線2の夫々一部を外部に露呈するようにしてコンデンサ素子1の周囲を覆った外装樹脂3とからなる固体電解コンデンサであり、前記固体電解質層が、正電極箔の表面にポリアニリン膜と化学重合により生成したポリピロール膜を順次生成したものとなっている。
ここで、このように構成された従来の巻回形素子を用いた固体電解コンデンサは、小形、低背化によって縮小されてしまった電極箔収納スペースを補うため、正の電極箔のエッチング倍率を上げ、エッチングピットを更に微細化することで表面積を拡大した場合に、微細なエッチングピット内にも、均一かつ緻密な固体電解質層を形成することができ、その結果として、固体電解コンデンサの小形、低背化を図ると同時に、高静電容量等の優れた電気的特性を得ることができるとされている。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開平6−45201号公報
しかしながら上記従来の巻回形のコンデンサ素子1を用いた固体電解コンデンサでは、静電容量等の電気特性を維持しながら製品をさらに小形、低背化していくことに限界があった。
この従来の固体電解コンデンサを回路基板に実装した場合に実質的に占有される方形状の空間に対して、この従来の固体電解コンデンサの内部に収納されたコンデンサ素子1が巻回形であるため、前記方形状の空間の四隅の角部にデッドスペースを生じてしまう。ここで、この従来の固体電解コンデンサを、さらに小形、低背化していくにあたり、上記デッドスペースを有効に活用することができないため、コンデンサ素子1を構成している電極箔の幅、長さ、厚さを益々小さくせねばならない。しかしながら、電極箔の幅、長さ、厚さを小さくするにつれて、エッチング倍率を上げる等によって電極箔の単位面積当たりの静電容量を高めていくと、微細化がさらに進んだエッチング箔表面を固体電解質で被覆することが困難になる他、電気的な抵抗値も上昇し、さらに電極箔強度の低下により、リード線接続や電極箔巻取といった生産上の制御も困難になってくる。これらの結果、従来の固体電解コンデンサは、さらに小形、低背化をしていくと、静電容量の低下や等価直列抵抗(以下、ESRと表す)の増大といった電気的特性への影響を避けられないものであった。
本発明はこのような従来の課題を解決し、優れた電気的特性を維持すると同時に、小形、低背化を実現できる電子部品を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために本発明は、正負の電極を両端面から夫々取り出すように形成された巻回形の素子と、一端に設けた集電部が上記素子の一方の端面に接合されると共に、他端に丸線からなる外部接続用の端子部が設けられた正極集電体と、この正極集電体と同様に形成され、集電部が上記素子の他方の端面に接合された負極集電体と、上記正極集電体ならびに負極集電体を構成する各端子部の少なくとも一部が外部に露呈する状態で上記素子ならびに正極集電体、負極集電体を一体に被覆して方形に形成された外装体からなり、上記正極集電体ならびに負極集電体を構成する各端子部が上記方形に形成された外装体の隣り合う角部に夫々配設された構成の電子部品としたものである。
以上のように本発明の電子部品によれば、回路基板上で実質的に占有してしまう方形状のスペースに適合する方形の外装体を用い、この外装体の内部素子を巻回形とした場合に外装体の四隅の角部に生じたスペースに一対の端子を夫々配置することにより、回路基板上に電子部品を実装した時にデッドスペースとなっていた空間を有効に活用することができるため、素子を小さくすることなく、すなわち電気的特性を維持しつつ、外装体を小さくして電子部品を小形、低背化することができる。
また、前記一対の端子部は、外装体の四隅の角部のいずれに配置されてもよいのではなく、隣り合う角部に夫々配設されるようになっており、これにより、電子部品製造過程において、特に、素子を電解質形成用溶液などの液状物質に浸漬させる工程が必要な場合、端子部の先端部分を素子の上方に保持したままの状態で、素子を液状物質に十分に浸漬できる一方で、端子部の先端部分に液状物質を付着させないようにできる。この結果、素子内に液状物質を十分に充填し、素子性能を高めることができると共に、端子部の先端部分と外装体との界面の気密性や、端子部の先端部分のはんだ付け性を確保することができ、高品質の電子部品を極めて合理的に製造することができるという効果を得られるものである。
また、前記一対の端子部は、集電部の一端に設けられており、この端子部を丸線状とすることによって、素子の両端面に接合した集電部どうしの平行度にばらつきが生じても、端子の平行度に与える影響を抑制することができ、端子部の先端部分を搬送用基材に固定する際に、端子部の先端が確実に接地して浮き上がらないため、粘着テープ等より安定した固定強度を得ることができると共に、端子部の先端部分を外装体の表面に沿って折り曲げて外装体の底面に配置する場合に、この端子部の先端部分が捩れを生じることもなく、回路基板に確実に接地でき、良好なはんだ付け性を確保することができる。
(実施の形態1)
以下、実施の形態1を用いて、本発明の特に請求項1、6〜8、12、13、15、16に記載の発明について説明する。
図1は本発明の実施の形態1における電子部品の一例としての固体電解コンデンサの構成を示したものであり、この固体電解コンデンサの構成をわかりやすくするために内部を透視して示した斜視図、図2は同固体電解コンデンサを構成する外装体の角部をわかりやすくするために内部を透視して示した斜視図、図3(a)〜(f)は同固体電解コンデンサの製造方法を説明するための製造工程図、図4(a)、(b)は同固体電解コンデンサの集電体接合工程における側面図(端子部引出面である側面)、図5は同固体電解コンデンサの他の構成を示したものであり、この固体電解コンデンサを構成する外装体の角部をわかりやすくするために内部を透視して示した斜視図である。
まず、本実施の形態における固体電解コンデンサの構成について図1を用いて説明する。
図1に示すように、本発明の固体電解コンデンサは、正負の電極を上下の両端面11a、11bから夫々取り出すように形成された巻回形のコンデンサ素子11と、このコンデンサ素子11の上部端面11aに平板状の集電部12aが接合されると共に、外部接続用の端子部12bが一端に設けられた正極集電体12と、同じく巻回形コンデンサ素子11の下部端面11bに平板状の集電部13aが接合されると共に、外部接続用の端子部13bが一端に設けられた負極集電体13と、上記正極集電体12ならびに負極集電体13に夫々設けられた端子部12b、13bの一部が外部に露呈する状態で上記コンデンサ素子11ならびに正極集電体12、負極集電体13を一体に被覆して方形に形成された外装体14からなっている。そして、上記正極集電体12ならびに負極集電体13を構成する端子部12b、13bが上記方形に形成された外装体14の隣り合う角部14a、14bに夫々配設された構成となっている。
ここで、コンデンサ素子11は、図示しないアルミニウム等の弁作用金属でエッチング処理等によって拡大された表面に誘電酸化皮膜を設けた正の電極箔と、アルミニウム等の弁作用金属からなる負の電極箔とを、その間にセルロースや合成繊維等からなるセパレータを介在させて重ね合わせ、略円筒状に巻回して最外周を図示しない粘着テープ等で巻き止めて形成した巻回形の素子である。
また、このコンデンサ素子11は、前記正負の電極箔を、巻回軸方向において互いにずらして巻回されており、上部端面11aから正の電極、下部端面11bから負の電極を夫々取り出せるように構成されている(図1において上下方向)。
また、このコンデンサ素子11は、正負の電極箔間に電解質を保持しており、この電解質として、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンやこれらの誘導体に代表される導電性高分子等の固体状のものや、駆動用電解液等の液体状のものが用いられる。
また、コンデンサ素子11は、アルミニウム箔からなる集電体上にカーボン材料からなる分極性電極層を有した正負一対の電極を、その間にセパレータを介在させて重ね合わせ、略円筒状に巻回して構成してもよい。
この他、コンデンサ素子11は、正負の電極に金属化フィルムを用い、巻回して略円筒状としてもよい。この金属化フィルムは、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレンナフタレート、またはポリフェニレンサルファイド等のいずれかからなる誘電体フィルムの表面に、非蒸着部分と、アルミニウムなどの金属を蒸着した蒸着電極とを形成したものであり、この金属化フィルムを一対で重ね合わせ、互いの前記蒸着電極を接触させないようにする。
なお、素子とは、電気的機能を司る能動、受動素子全般のことを示し、例えば、コンデンサの場合はコンデンサ素子であり、電池の場合は電池素子、半導体の場合は半導体素子などである。また、正極集電体12は、集電部12aと端子部12bとからなり、一体に形成されており、同様に、負極集電体13は、集電部13aと端子部13bとからなり、一体に形成されている。
また、集電部12a、13aは、平板状の金属材であり、集電部12a、13aをコンデンサ素子11の上部端面11a、下部端面11bに接するように配置され、レーザー溶接等の手段によって、集電部12aと上部端面11aに突出した正の電極、および集電部13aと下部端面11bに突出した負の電極とが、夫々機械的かつ電気的に接合された構成となっている。
なお、集電部12aと上部端面11aの間、および集電部13aと下部端面11bの間に別の導電材、例えば金属微粒子を含むものなどを介して接合するようにしてもよい。
なお、集電部12a、13aの材質としては、コンデンサ素子11を構成する電極材料と機械的かつ電気的に接合できるものであればよく、例えば、アルミニウム、鉄、ニッケル、銅の単体や、アルミニウム合金、鉄合金、ニッケル合金、銅合金などの金属基材からなり、特に、電極箔材料にアルミニウム基材を用いている場合は、アルミニウム製の板材が好ましく、コンデンサ素子11の両端面11a、11bより突出した電極箔エッジとの接合を容易化し、かつ接合面積を広く確保することができる。
また、端子部12b、13bは、集電部12a、13aと一体となった丸線状の金属材であり、前記集電部12a、13aの一端に夫々設けられており、方形の外装体14の隣り合った角部14a、14bに夫々配置されている。
ここで、方形の外装体14の角部とは、図2に示すように、外装体14の内部に巻回形のコンデンサ素子11を収納した場合に、外装体14の四隅に生じる各スペース14a〜14d(図2中の濃色部)のことであり、コンデンサ素子11の巻回軸方向(図2中の矢印方向)から見た状態を言う。
また、端子部12b、13bが外装体14の外部へ露呈した部分は、回路基板との半田付け接続を良好にするため、外表面にメッキ層を形成してもよく、Ni、Sn単体、あるいはSnにAg、Bi、In、Pbなどが添加された錫合金からなる錫系メッキなどを用いることができる。
また、外装体14は、端子部12b、13bの一部を外部へ露呈するようにしてコンデンサ素子11を被覆しており、その材質は、エポキシ樹脂等からなる絶縁性の外装樹脂からなり、気密性、耐熱性、機械特性等に優れたものであればよい。
なお、図示はしないが、コンデンサ素子11を、開口部を有する金属ケースに収納し、端子部12b、13bの一部を外部へ引出す貫通孔を備えたゴム等の弾性体により前記金属ケースの開口部を封止するようにしてもよい。
次に、以上のように構成された本実施の形態における固体電解コンデンサの製造方法について図3(a)〜(f)を参照しながら説明する。
まず、図3(a)に示すように、アルミニウムよりなり誘電体酸化皮膜を表面に有する正の電極である陽極箔15と、アルミニウムよりなる負の電極である陰極箔16と、絶縁性のセパレータ17を、それぞれ一定の幅と長さに切断し、陽極箔15と陰極箔16との間にセパレータ17を介在させ、ロール状に巻回して略円筒形とし、その外周側面を図示しない絶縁テープ等で巻き止めて固定し、巻回形のコンデンサ素子11を形成する。このとき、本固体電解コンデンサを実装する回路基板の実装面に対して垂直な方向を巻回軸として、陽極箔15を上方へ、陰極箔16を下方へ夫々ずらして巻回することにより、コンデンサ素子11の上部端面11aより陽極箔15のエッジ、下部端面11bより陰極箔16のエッジを夫々突出させるようにする。
また、上記コンデンサ素子11を形成する一方で、図3(b)に示すように、アルミニウム製の丸線材の一方の端部を端子部12bとし、他方の端部をプレス加工等によって平板状の集電板12aを形成した正極集電体12を作製する。負極集電体13についても、正極集電体12と同様に作製する。
なお、後の外装体14の形成工程において、外装体14より表出する端子部12b、13bの先端部分の表面には、はんだ付け性を良好とするため、錫系合金等からなるメッキ層を設けておくとよい。
またここで、次工程において正負一対の集電体12、13がコンデンサ素子11に取り付けられた際に、正負一対の集電体12、13が夫々所定位置に配置されやすいようにするため、集電部12aの一部もしくは端子部12bの一部を、略直角に折り曲げ、さらに、上記折り曲げ方向に対して略直角に折り曲げ、上記集電部12aと端子部12bの先端が略平行になるようにしておく。また、負極集電体13についても、上記正極集電体12と同様に作製する。
なお、上記折り曲げ加工は、次工程において、正負一対の集電体12、13をコンデンサ素子11に取り付けた後に行ってもよい。
次に、上記正負一対の集電体12、13をコンデンサ素子11に取り付ける。図3(c)に示すように、後の工程で、外装体14がコンデンサ素子11を被覆すると仮想される範囲を仮想方形体24(二点鎖線で示した範囲)として示した場合に、その仮想方形体24の隣り合う角部24a、24bの位置に、端子部12b、13bを夫々合わせた状態で、正極の集電部12aとコンデンサ素子11の上方端面11aから突出している陽極箔15のエッジとを接合し、負極の集電部13aとコンデンサ素子11の下方端面11bから突出している陰極箔16のエッジとを接合する。そして、端子部12b、13bの先端部分が、同一の方向を向くようにしておく。
その後、図3(d)に示すように、上記同一の方向を向いた端子部12b、13bの先端部分を搬送用基材18に粘着テープ等で固定し、コンデンサ素子11を次工程へ搬送する。なお、上記端子部12b、13bの先端部分をチャッキング装置で挟んで保持してもよい。
次に、図3(e)に示すように、所定の容器19内に入れられたピロールやチオフェン等の重合性モノマー材料および酸化剤を含んだ電解質形成用溶液20に、上記端子部12b、13bの先端部分をコンデンサ素子11よりも上方に配置し、コンデンサ素子11を降下させて電解質形成用溶液20中に浸漬し、コンデンサ素子11を構成する電極箔間に電解質形成用溶液20を満たすようにする。このとき、端子部12b、13bの先端部分を、電解質形成用溶液20に浸漬しないように、コンデンサ素子11の上方の位置に保っておく。そして、コンデンサ素子11を電解質形成用溶液20から引き上げ、所定の温度、時間条件の下、化学重合によって電極箔表面およびセパレータ空隙にポリピロール、ポリチオフェン等の導電性高分子からなる固体電解質層を形成する。
なお、電解質形成用溶液20は、重合性モノマー溶液と酸化剤溶液とを別々に分け、コンデンサ素子11を夫々の溶液に順次浸漬するようにしてもよく、浸漬順序の前後は適宜変えてよい。
なお、電解質形成用溶液20は、重合反応の主体となる重合性モノマーと酸化剤の他、溶媒や界面活性剤等の添加剤を加えて調製する。
なお、重合方法としては、電解重合法を用いてもよく、または電解重合法と化学重合法を併用してもよい。
なお、導電性高分子以外に、TCNQ錯塩や二酸化マンガン等の固体電化質層を形成するための電解質形成用溶液20を用いてもよい。
また、電解質形成溶液20として、エチレングリコールやγ−ブチロラクトン等の有機溶媒にイオン電導性の電解質材料を含んだ駆動用電解液を用いてもよい。
その後、図3(f)に示すように、コンデンサ素子11をエポキシ等からなる絶縁樹脂材料で被覆して方形状の外装体14を形成する。このとき、端子部12b、13bを、外装体14の隣り合う角部14a、14bに夫々配置すると共に、端子部12b、13bの一部を夫々外部へ露呈するようにする。
そして、適宜、端子部12b、13b間に電圧を印加して、電極箔の誘電体酸化皮膜の欠陥部の修復やその周辺の固体電解質の絶縁化処理を行い、固体電解コンデンサの漏れ電流を低減させる。
なお、コンデンサ素子11に正極・負極集電体12、13を取り付けた後に、コンデンサ11を再化成溶液に浸漬し、端子部12b、13b間に電圧を印加して再化成を行い、電極箔の誘電体酸化皮膜の修復を行ってもよい。この場合、図3(e)に示したコンデンサ素子11を電解質形成溶液20に浸漬する方法と同様に、コンデンサ11を再化成溶液に浸漬するようにするとよい。このようにして本実施の形態における固体電解コンデンサを作製する。
以上のように、本実施の形態における固体電解コンデンサによれば、コンデンサ素子11の上下の両端面11a、11bから夫々突出した正負の電極箔のエッジに、正極・負極集電体12、13の集電部12a、13aを夫々接合した構成により、図16に示した従来の固体電解コンデンサのように、巻回形のコンデンサ素子1の巻回の途中で電極箔に集電部を接続した構成と比較して、電極引出しの電気抵抗をより小さくすることができるため、固体電解コンデンサを低ESR化することができる。
さらに、コンデンサ素子11の巻回時に、集電部12a、13aを巻き込むことがないため、極めて真円状態に巻回することができ、図16に示した従来の固体電解コンデンサのように、コンデンサ素子1内で応力が集中しやすい集電板エッジと電極箔の接触によるショート不良を低減することができる。
また、回路基板上で実質的に占有してしまう方形状のスペースに適合する方形の外装体14を用い、この外装体14の内部素子を巻回形コンデンサ素子11とした場合に、外装体14の四隅の角部14a〜14dに生じたスペースに一対の端子部12b、13bを夫々配置することにより、回路基板上に固体電解コンデンサを実装した時にデッドスペースとなっていた空間を有効に活用することができるため、コンデンサ素子11を小さくすることなく、すなわち電気的特性を維持しつつ、外装体14を小さくして固体電解コンデンサを小形、低背化することができる。
また、前記一対の端子部12b、13bは、外装体14の四隅の角部14a〜14dのいずれに配置されてもよいのではなく、隣り合う角部14a、14b(または14bと14c、または14cと14d、または14dと14a)に夫々配設されるようになっており、これにより、固体電解コンデンサ製造過程において、特に、コンデンサ素子11を電解質形成用溶液20などの液状物質に浸漬させる工程が必要な場合、端子部12b、13bの先端部分をコンデンサ素子11の上方に保持したままの状態で、コンデンサ素子11を液状物質に十分に浸漬できる一方で、端子部12b、13bの先端部分に液状物質を付着させないようにできる。この結果、コンデンサ素子11内に液状物質を十分に充填して緻密な電解質層を形成し、コンデンサ素子11を低抵抗化、高容量化できると共に、端子部12b、13bの先端部分と外装体14との界面の気密性や、端子部12b、13bの先端部分のはんだ付け性を確保することができ、高品質の固体電解コンデンサを極めて合理的に製造することができるという効果を得られるものである。
また、平板状の集電部12a、13aをレーザー溶接等によりコンデンサ素子11の両端面11a、11bに夫々固定する際に、集電部12aと集電部13aの平行度にばらつきを生じるが、これらの集電部12a、13aの夫々の一端に設けた端子部12b、13bの形状を、偏平状ではなく丸線状としてあるため、集電部12aと集電部13aの平行度ばらつきが端子部12b、13bの先端部分の平行度に与える影響を抑制することができる。
具体的には、端子部12b、13bの先端部分が、仮に扁平状であったとすると、図3(d)に示す搬送用基材18上に粘着テープ等で端子部12b、13bの先端部分を固定する際、集電部12aと集電部13aの平行度ばらつきの影響を受けて端子部12b、13bの先端部分の平行度にもばらつきが生じているため、端子部12bの先端、または端子部13bの先端部分が、搬送用基材18に確実に接地できずに浮いてしまい、粘着テープ等での固定強度の低下を招く。ここで、端子部12b、13bの先端部分が丸線状であると、集電部12aと集電部13aの平行度ばらつきが生じても、端子部12b、13bの先端部分は、搬送用基材18に接地して浮き上がらないため、粘着テープ等での固定強度を確実に得ることができる。
また、図3(e)に示すように、固体電解コンデンサの製造過程において、コンデンサ素子11を電解質形成用溶液20などの液状物質に浸漬する場合、正極・負極集電体12、13を構成する板状の集電部12a、13aが、コンデンサ素子11の両端面11a、11bの一部を覆っているため、集電部12aと集電部13aの位置関係がほぼ対称の場合、コンデンサ素子11の両端面11a、11bを塞いでしまう部分が多くなり、液状物質がコンデンサ素子11内部へ浸透しにくくなってしまう。
そこで、集電部12a、13aをコンデンサ素子11に取り付ける際に、図3(c)に示すように、集電部12a、13aを互いに非対称にずらすように配置した構成とすることにより、集電部12a、13aによってコンデンサ素子11の両端面11a、11bとも塞いでしまう部分を極力小さくすることができるため、コンデンサ素子11への液状物質の浸透性を高めることができる。この結果、コンデンサ素子11内に液状物質を十分に充填して緻密な電解質層を形成し、コンデンサ素子11を低抵抗化、高容量化できると共に、コンデンサ素子11への液状物質の含浸時間を短縮することができ、高品質の固体電解コンデンサを極めて合理的に製造することができるという効果を得られるものである。
また、端子部12b、13bの先端部分が、外装体14の同一面から夫々表出し、かつ、同一方向に向かうように構成することにより、図3(d)に示すように、固体電解コンデンサの製造過程において、両方の端子部12b、13bの先端位置を揃え、ひとつの搬送用基材18に固定することが容易にでき、生産性を合理化できるという効果を奏する。
また、図4(a)、(b)に示すように、端子部12b、13bの先端どうしを結ぶ線(図4(a)、(b)中の一点鎖線)が、コンデンサ素子11の両端面11a、11bと略平行になるように構成することにより、コンデンサ素子11の両端面11a、11bと、端子部12b、13bの先端どうしを結ぶ線との捩れをなくすことができる。この結果として、固体電解コンデンサの製造過程において、図3(d)に示すように、搬送用基材18に端子部12b、13bの先端を固定した複数のコンデンサ素子11間の隙間を極小化して整列させることができ、この結果として、固体電解コンデンサの生産性を落とすことなく、生産装置のコンパクト化や生産スペースの縮小化を図ることができる。具体的事例として、図3(e)において、搬送用基材18に固定した同一数量のコンデンサ素子11を電解質形成用溶液20などの液状物質に浸漬する場合、液状物質を入れた容器19をより小さくすることができ、品質面でも管理し易くなるという効果を得ることができる。
また、図4(a)に示すように、コンデンサ素子11の両端面11a、11bに平行で、かつ両端面11a、11bの中間に位置する平面上に、端子部12b、13bの先端を配置した構成とすることにより、正負極の集電体12、13を同一の形状とすることができ、部品を標準化して生産性を合理化できるという効果を奏する。
また、上記集電部12a、13a、もしくは端子部12b、13bを複数回折り曲げた後に、端子部12b、13bの先端部分を外装体14の外部へ引出すことにより、端子部12b、13bと外装体14の界面より進入する空気や水分等の進入経路を長くすることができ、コンデンサ素子11の特性劣化の原因となる空気や水分等の外部要素が、コンデンサ素子11に到達するのを遅延させることができる。この結果、長期的に優れた耐環境性能を有する固体電解コンデンサを得ることができる。
また、本実施の形態では、回路基板の実装面に対して巻回形のコンデンサ素子11の巻回軸が垂直方向となる構成(縦置き巻回形素子タイプ)を説明したが、図5に示すように、回路基板の実装面に対して巻回形のコンデンサ素子31の巻回軸が水平方向となる構成(横置き巻回形素子タイプ)であってもよい。なお、方形の外装体34の角部とは、外装体34の内部にコンデンサ素子31を収納した場合に、外装体34の四隅に生じる各スペース34a〜34d(図5中の濃色部)のことであり、コンデンサ素子31の巻回軸方向(図5中の矢印方向)から見た状態を言う。
ただし、固体電解コンデンサを低背化していく場合、この横置き巻回形素子タイプは、巻回形のコンデンサ素子31の両端面31a、31bの面積が小さくなると共に、電気的性能を確保するためは巻回方向に対して垂直方向の電極箔寸法を延ばしていかざるを得ないため、コンデンサ素子31への液状物質の浸透性の悪化を招くことになる。
一方、縦置き巻回形素子タイプは、コンデンサ素子11の両端面11a、11bの面積が小さくなることはなく、電気的性能を確保するためには巻回方向の電極箔寸法をさらに延ばせばよく、コンデンサ素子11への液状物質の浸透性の悪化を招くこともない。よって、固体電解コンデンサを低背化していくには、横置き巻回形素子タイプよりも縦置き巻回形素子タイプのほうが有利といえる。
(実施の形態2)
以下、実施の形態2を用いて、本発明の特に請求項2〜4、14に記載の発明について説明する。
図6は本発明の実施の形態2における電子部品の一例としての固体電解コンデンサの構成を示したものであり、この固体電解コンデンサの構成をわかりやすくするために内部を透視して示した斜視図、図7は同固体電解コンデンサの他の例を示したものであり、この固体電解コンデンサの構成をわかりやすくするために内部を透視して示した斜視図、図8は同固体電解コンデンサの集電体接合工程における側面図(端子部引出面である側面に隣接した側面)、図9、図10は同固体電解コンデンサの他の例を示したものであり、この固体電解コンデンサの構成をわかりやすくするために内部を透視して示した斜視図である。
なお、実施の形態1における固体電解コンデンサと同様の構成については、同一符号を付しその説明を省略し、異なる部分についてのみ以下に説明する。
図6において、図1に示した実施の形態1における固体電解コンデンサと相違する点は、集電体52、53を構成する集電板52aと端子52bとが一体に成形されておらず、平板状の集電板52a、53aの一端に丸棒部52c、53cを形成し、この丸棒部52c、53cと、別に準備した丸線状の金属材である端子52b、53bの端部とを、レーザー溶接や抵抗溶接等によって、接合部52d、53dを形成して接合している点である。
ここで、集電体52、53を構成する端子52b、53bは、外装体14の角部14a、14bの限られたスペースへ配置せねばならず、あまり大きくすることができないが、正極・負極集電体52、53を構成する集電板52a、53aは、コンデンサ素子11の端面11a、11bに配置されるため、端子52b、53bの大きさと比較してより大きく構成することができる。この構成により、集電体52、53自体の電気抵抗を低減できると共に、コンデンサ素子11の端面11a、11bと集電板52a、53aとの接触面積を増やして電極引出しの電気抵抗を低減することができ、固体電解コンデンサをより低ESR化することができる。
一方、集電板52a、53aと端子52b、53bの大きさに差を生じる結果となり、集電板52a、53aと端子52b、53bを一体に成形する場合には、寸法差の増加に伴い材料ロスの増加を招いてしまう。そこで、平板状の集電板52a、53aの一端に、別に準備した端子52b、53bを接合することによって正極・負極集電体52、53を形成すると、材料ロスを低減して生産性を向上することができると共に、折り曲げや捩りなどの形状加工の融通性も高めることができる。
また、図7、図8に示すように、平板状の集電板72a、73a上の一端に、丸線状の端子72b、73bを夫々接合し、その接合部72d、73dどうしを互いに対向するようにして端子72b、73bを配置するようにしてもよい。この構成により、回路基板の実装面に対してコンデンサ素子11の巻回軸が垂直方向となる構成(縦置き巻回形素子タイプ)の固体電解コンデンサでは、外装体14の角部14a、14bのスペースを有効に活用できるため、端子72b、73bの部材厚み分を固体電解コンデンサの高さ寸法に加算しなくてよい。
なお、図9に示すように、丸線状の端子92b、93bの端部を偏平加工し、この偏平部分を集電板72a、73aの一端に接合するようにしてもよい。
また、図10に示すように、回路基板の実装面に対して巻回形のコンデンサ素子31の巻回軸が水平方向となる構成(横置き巻回形素子タイプ)固体電解コンデンサでも、同様に、集電板112a、113a上の一端に丸棒状の端子112b、113bを夫々接合し、その接合部112d、113dどうしを互いに対向するようにして端子112b、113bを配置することにより、外装体34の角部34a、34bのスペースを有効に活用でき、端子112b、113bの部材厚み分を固体電解コンデンサの幅寸法に加算しなくてよい。
この結果として、固体電解コンデンサを低背化、小形化することができるという効果を得られるものである。
また、図6において、集電板52a(53a)と端子52b(53b)に夫々異なる金属材料を用い、抵抗溶接法やレーザー溶接法等の溶接によって集電板52a(53a)の一端に形成した丸棒部52c(53c)と端子52b(53b)とを接合すると、その接合部52d(53d)では、互いの金属材が溶融して拡散した状態になり、金属材料の組み合わせによっては、高湿度、温度サイクル等の環境下でウィスカを発生させてしまう場合があり、上記接合部分が固体電解コンデンサの外部に露出していると、外部端子間でショートする恐れがある。
ここで、その具体的例として、集電体52(53)を、平板状のアルミニウム基材よりなる集電板52a(53a)と、鉄基材をベースとした丸線材で、その表面に銅を下地層とした錫メッキ層を設けた端子52b(53b)とを溶接によって接合して形成した場合、この接合部52d、53dは、アルミニウムと錫が拡散した状態になっており、このアルミと錫が拡散した状態は、一般的に、高温高湿やヒートサイクルがかかる環境下に放置されること等によって錫ウィスカを生じ易く、錫ウィスカの成長によってショートを引き起こす場合がある。
そこで、上記接合部52d、53dを、エポキシ樹脂等からなる絶縁性の外装樹脂からなる外装体14によって被覆した構成とすることにより、異種金属部材間を溶接して接合した接合部分が外部に露出しないようにし、高湿度、温度サイクル等の環境下で生じやすいウィスカによる外部端子間のショートを防止することができる。
また、接合部52d、53dを被覆するために外装樹脂の厚みを増やさなくても、端子52b(53b)が方形の外装体14の角部14a(14b)のスペースに配置されているため、十分な外装樹脂量を確保することができる。
(実施の形態3)
以下、実施の形態3を用いて、本発明の特に請求項5に記載の発明について説明する。
図11は本発明の実施の形態3における電子部品の一例としての固体電解コンデンサの構成を示したものであり、この固体電解コンデンサの構成をわかりやすくするために内部を透視して示した斜視図である。
なお、実施の形態2における固体電解コンデンサと同様の構成については、同一符号を付しその説明を省略し、異なる部分についてのみ以下に説明する。
図11において、図7に示した実施の形態2における固体電解コンデンサと相違する点は、集電板132aの端子72bと接合される側の端部形状を錐状に突出させて錐状突出部132eとすると共に、他端側の端部形状を、上記錐状突出部132eが嵌まり込む錐状に窪ませた錐状窪部132fとし、集電板133aについても同様に、端子73bと接合される側の端部形状を錐状に突出させて錐状突出部133eとすると共に、他端側の端部形状を、上記錐状突出部133eが嵌まり込む錐状に窪ませた錐状窪部133fとした点である。
以上のように本実施の形態における固体電解コンデンサの構成によれば、集電板132aの端子72bと接合される側の端部は、外装体14の角部14aに位置するため、その形状を錐状に突出させることで、角部14aのスペースを有効に活用し、端子72bを接合する集電板132aのエリアを最大限に広く確保でき、集電板132aと端子72bとの接合強度の向上、および接合作業性の容易化を図ることができるものである。
また、集電板132aの端子72bが接合される側の端部とは他端側にある端部において、その端部形状が、上記錐状突出部132eが嵌まり込むように錐状に窪んでいるため、コンデンサ素子11の端面11aに液状物質を浸透させる部分を確保できると同時に、集電板132aをコンデンサ素子11の端面11aの中央部から放射状に溶接して固定でき、接合強度を向上することができる。
また、上記錐状突出部132eが、上記錐状窪部132fに嵌まり込む形状とすることにより、集電板132aの作製は、細長い金属平板をカッターで連続的に切断して行うことができると共に、廃棄材料をほとんど発生させないことができ、集電板132aを非常に合理的に生産することができるという効果を奏する。
なお、集電板133aについても、上記集電板132aと同様の効果を得ることができる。
(実施の形態4)
以下、実施の形態4を用いて、本発明の特に請求項9、10に記載の発明について説明する。
図12は本発明の実施の形態4における電子部品の一例としての固体電解コンデンサを示した底面側からの斜視図、図13、図14、図15は同固体電解コンデンサの他の例を示した底面側からの斜視図である。
なお、実施の形態1における固体電解コンデンサと同様の構成については、同一符号を付しその説明を省略し、異なる部分についてのみ以下に説明する。
図12において、図1に示した実施の形態1における固体電解コンデンサと相違する点は、外装体154から表出した端子部152b、153bを外装体154の表面に沿って折り曲げた構成とした点である。
以上のように本実施の形態における固体電解コンデンサの構成によれば、外装体154の外部へ引出した端子部152b、153bを、外装体154の表面に沿って折り曲げることにより、本固体電解コンデンサを面実装可能な形状とすることができる。この場合、外装体154の下部面に予め溝部154eを設けておき、端子先端部152e、153eを嵌め込むようにして固定するとよい。
また、図13に示すように、外装体174の下部面に配置された端子先端部172e、173eの一部を、外装体174の側面より外部へ突出させた突出部172f、173fを設けることにより、本固体電解コンデンサを回路基板上にはんだ付けする際に、外装体174の下部面に配置されて外部より視認できない端子先端部172e、173eが、はんだ付けされたかどうかを間接的にチェックすることができる。
また、外装体174の表面に沿って折り曲げ、外装体174の下部面の溝部174e内に配置した端子先端部172e、173eを固定する手段として、溝部174e内壁に、突起部174fを設けることにより、端子先端部172e、173eを夫々挟み込んで溝部174e内に固定することができる。
また、図14に示すように、外装体194の下部面の溝部194e内に配置した端子先端部192e、193eの端部に、外装体194の側面に沿って屈曲した立ち上げ部192g、193gを設けると共に、これら立ち上げ部192g、193gの先端に相対した外装体194側面に夫々凹部194gを設け、立ち上げ部192g、193gの先端を夫々凹部194gに嵌め込むようにしてもよい。この構成であれば、端子先端部192e、193eを溝部194eに嵌め込むために、端子先端部192e、193eと溝部194eの幅寸法を高精度で制御しなくても、容易に端子先端部192e、193eを溝部194e内に固定することができる。
なお、凹部194gを、端子192b、193bが配置されていない方形の外装体194の角部194c、194dを構成している側面に設けることが好ましく、外装体194の大きさを変えずにスペースを有効に活用することができる。
また、図1に示すように、平板状の集電部12a、13aをレーザー溶接等によりコンデンサ素子11の両端面11a、11bに夫々固定する際に、集電部12aと集電部13aの平行度にばらつきを生じても、これらの集電部12a、13aの夫々の一端に備えた端子部12b、13bの形状を、扁平状ではなく丸線状としてあるため、集電部12aと集電部13aの平行度ばらつきが端子部12b、13bの先端部分の平行度に与える影響を抑制することができる。この結果、図14に示すように、外装体194の底面に配置した端子先端部192e、193eが捩れを生じることもなく、回路基板に確実に接地でき、良好なはんだ付け性を確保することができる。
さらに、図15に示すように、外装体214の外部へ表出した丸線状の端子部212b、213bの先端を、外装体214の表面に沿って折り曲げる前に偏平加工し、外装体214の下部面に偏平状の端子先端部212e、213eを配置することにより、偏平状の端子先端部212e、213eの平行度を確保することができると共に、回路基板とのはんだ付け面積を広くして接続強度を高めることができる。
また、本固体電解コンデンサが極性を有する場合、その極性を外観形状によって視認できるように適宜形状を調整してもよい。例えば、図12に示すように、外装体154の下部面の溝部154e内に配置した端子先端部152e、153eの長さを相違するようにしたり、また、方形の外装体154の四隅の角部154a〜154dのうち、一対の端子部152b、153bを配置していない角部154c、154dのいずれか一方にのみ面取り部154hを施したりすればよい。
なお、図13に示すように、角部174c、174dの双方に面取り部174hを設ければ、外装樹脂材料量を必要最低限まで減らし、生産性を合理化することができる。
なお、面取り形状は、平面、曲面いずれであってもよく、極性の表示機能を果たし、外装体174が気密性、耐熱性、耐衝撃性、耐振動性等の必要最低限の性能を確保できる範囲であればよい。
本発明による電子部品は、回路基板上で実質的に占有してしまう方形状のスペースに適合する方形の外装体を用い、この外装体の内部素子を巻回形とした場合に外装体の四隅の角部に生じたスペースに一対の端子を夫々配置することにより、回路基板上に電子部品を実装した時にデッドスペースとなっていた空間を有効に活用することができるため、素子を小さくすることなく、すなわち電気的特性を維持しつつ、外装体を小さくして電子部品を小形、低背化することができる。
また、前記一対の端子は、外装体の四隅の角部のいずれに配置されてもよいのではなく、隣り合う角部に夫々配設されるようになっており、これにより、電子部品製造過程において、特に、素子を電解質形成用溶液などの液状物質に浸漬させる工程が必要な場合、端子の先端部分を素子の上方に保持したままの状態で、素子を液状物質に十分に浸漬できる一方で、端子の先端部分に液状物質を付着させないようにできる。この結果、素子内に液状物質を十分に充填し、素子性能を高めることができると共に、端子の先端部分と外装体との界面の気密性や、端子部の先端部分のはんだ付け性を確保することができ、高品質の電子部品を極めて合理的に製造することができる。
また、前記一対の端子部は、集電部の一端に設けられており、この端子部を丸線状とすることによって、素子の両端面に接合した集電部どうしの平行度にばらつきが生じても、端子の平行度に与える影響を抑制することができ、端子部の先端部分を搬送用基材に固定する際に、端子部の先端が確実に接地して浮き上がらないため、粘着テープ等より安定した固定強度を得ることができると共に、端子部の先端部分を外装体の表面に沿って折り曲げて外装体の底面に配置する場合に、この端子部の先端部分が捩れを生じることもなく、回路基板に確実に接地でき、良好なはんだ付け性を確保することができるものである。
以上のことから、本発明は、高静電容量や低ESR等の優れた電気的特性を有すると共に、小形、低背化を要求される高信頼性の電子部品に適用することができる。
本発明の実施の形態1における電子部品の一例としての固体電解コンデンサの構成を示した斜視図(内部を透視して示した斜視図) 同固体電解コンデンサを構成する外装体の角部をわかりやすくするために内部を透視して示した斜視図 (a)〜(f)同固体電解コンデンサの製造方法を説明するための製造工程図 (a)、(b)同固体電解コンデンサの集電体接合工程における側面図(端子引出面である側面) 同固体電解コンデンサの他の例を示した斜視図(内部を透視して示した斜視図) 本発明の実施の形態2における電子部品の一例としての固体電解コンデンサの構成を示した斜視図(内部を透視して示した斜視図) 同固体電解コンデンサの他の例を示した斜視図(内部を透視して示した斜視図) 同固体電解コンデンサの集電体接合工程における側面図(端子引出面である側面に隣接した側面) 同固体電解コンデンサの他の例を示した斜視図(内部を透視して示した斜視図) 同固体電解コンデンサの他の例を示した斜視図(内部を透視して示した斜視図) 本発明の実施の形態3における電子部品の一例としての固体電解コンデンサの構成を示した斜視図(内部を透視して示した斜視図) 本発明の実施の形態4における電子部品の一例としての固体電解コンデンサの構成を示した底面側からの斜視図 同固体電解コンデンサの他の例を示した底面側からの斜視図 同固体電解コンデンサの他の例を示した底面側からの斜視図 同固体電解コンデンサの他の例を示した底面側からの斜視図 従来の電子部品の一例である固体電解コンデンサの断面図
符号の説明
11、31 コンデンサ素子
11a、11b、31a、31b 端面
12、32、52、72、92、112、132 正極集電体
12a、13a、32a、33a 集電部
12b、13b、32b、33b 端子部
13、33、53、73、93、113、133 負極集電体
14、34、154、174、194、214 外装体
14a、14b、14c、14d、34a、34b、34c、34d、154a、154b、154c、154d、174a、174b、174c、174d、194a、194b、194c、194d、214a、214b、214c、214d 角部
15 陽極箔
16 陰極箔
17 セパレータ
18 搬送用基材
19 容器
20 電解質形成用溶液
24 仮想方形体
24a、24b、24c、24d 角部
52a、53a、72a、73a、92a、93a、132a、133a 集電板
52b、53b、72b、73b、92b、93b、112b、113b、152b、153b、172b、173b、192b、193b、212b、213b 端子
52c、53c 丸棒部
52d、53d、72d、73d、92d、93d、132d、133d 接合部
132e 錐状突出部
132f 錐状窪部
152e、153e、172e、173e、192e、193e、212e、213e 端子先端部
154e、174e、194e、214e 溝部
154h、174h、194h、214h 面取り部
172f、173f 突出部
174f 突起部
192g、193g 立ち上げ部
194g 凹部

Claims (16)

  1. 正負の電極を両端面から夫々取り出すように形成された巻回形の素子と、一端に設けた集電部が上記素子の一方の端面に接合されると共に、他端に丸線からなる外部接続用の端子部が設けられた正極集電体と、この正極集電体と同様に形成され、集電部が上記素子の他方の端面に接合された負極集電体と、上記正極集電体ならびに負極集電体を構成する各端子部の少なくとも一部が外部に露呈する状態で上記素子ならびに正極集電体、負極集電体を一体に被覆して方形に形成された外装体からなり、上記正極集電体ならびに負極集電体を構成する各端子部が上記方形に形成された外装体の隣り合う角部に夫々配設された電子部品。
  2. 正極集電体ならびに負極集電体が、平板状の集電板の一端に丸線からなる外部接続用の端子が接合されて構成されたものである請求項1に記載の電子部品。
  3. 正極集電体ならびに負極集電体を構成する各集電板に接合された夫々の端子どうしが対向するようにして各集電板を素子の両端面に夫々接合した請求項2に記載の電子部品。
  4. 正極集電体ならびに負極集電体を構成する集電板と端子の接合部分が外装体に被覆されるようにした請求項2に記載の電子部品。
  5. 正極集電体ならびに負極集電体を構成する平板状の集電板の端子と接合される側の端部を錐状に突出させると共に、他端側の端部を上記錐状に突出した部分が嵌まり込むような錐状に窪ませた請求項2に記載の電子部品。
  6. 正極集電体ならびに負極集電体を構成する各集電部または各集電板が、素子の両端面に非対称になるように位置をずらして接合された請求項1または2に記載の電子部品。
  7. 正極集電体ならびに負極集電体を構成する端子部または端子の先端が夫々外装体の同一面から表出し、かつ、同一方向に向かうように構成された請求項1または2に記載の電子部品。
  8. 外装体の同一面から夫々表出した端子部または端子の先端どうしを結ぶ線が、外装体に被覆された素子の両端面と略平行になるようにした請求項1または2に記載の電子部品。
  9. 外装体から表出した端子部または端子を外装体の表面に沿って折り曲げた請求項1または2に記載の電子部品。
  10. 正極集電体ならびに負極集電体を構成する丸線からなる外部接続用の端子部または端子の、外装体から表出して外装体の表面に沿って折り曲げられる部分の少なくとも一部を偏平に加工した請求項9に記載の電子部品。
  11. 正極集電体ならびに負極集電体を構成する夫々の端子部または端子が配設された隣り合う角部を除く外装体の角部の少なくとも一つに面取り部を設けた請求項1または2に記載の電子部品。
  12. 正負の電極を両端面から夫々取り出すように形成された巻回形の素子が、陽極箔と陰極箔をその間にセパレータを介在させた状態で巻回すると共に、上記セパレータに電解質を保持させることにより形成されたものである請求項1に記載の電子部品。
  13. 正負の電極を両端面から夫々取り出すようにした巻回形の素子を作製する工程と、一端に集電部が、他端に丸線からなる外部接続用の端子部が設けられた正極集電体と、同様に形成された負極集電体の上記夫々の端子部が同一方向に向かうようにして上記正極集電体ならびに負極集電体に設けられた各集電部を上記素子の両端面に夫々接合する工程と、この素子に接合された正極集電体ならびに負極集電体の夫々の端子を保持した状態で素子を電解質形成用溶液に浸漬して正負電極間に電解質を形成する工程と、この電解質が形成された素子の上記正極集電体ならびに負極集電体の端子の少なくとも一部が外部に露呈する状態で上記素子ならびに正極集電体、負極集電体を一体に被覆する方形の外装体を作製する工程とを有し、この方形に形成された外装体の隣り合う角部に上記正極集電体ならびに負極集電体の夫々の端子が配設されると共に、この端子の先端が外装体の同一面から夫々表出し、かつ、同一方向に向かうようにした電子部品を作製する電子部品の製造方法。
  14. 正極集電体ならびに負極集電体として、平板状の集電板の一端に丸線からなる外部接続用の端子が接合されて構成されたものを用いた請求項13に記載の電子部品の製造方法。
  15. 正負電極間に電解質を形成する工程で用いる電解質形成用溶液が、重合性モノマーと酸化剤溶液を少なくとも含むものである請求項13に記載の電子部品の製造方法。
  16. 正負電極間に電解質を形成する工程で用いる電解質形成用溶液が、駆動用電解液を含むものである請求項13に記載の電子部品の製造方法。
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