JP2002327333A - タイヤコード織物緯糸用マルチフィラメント及びその製造方法 - Google Patents
タイヤコード織物緯糸用マルチフィラメント及びその製造方法Info
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- JP2002327333A JP2002327333A JP2001134912A JP2001134912A JP2002327333A JP 2002327333 A JP2002327333 A JP 2002327333A JP 2001134912 A JP2001134912 A JP 2001134912A JP 2001134912 A JP2001134912 A JP 2001134912A JP 2002327333 A JP2002327333 A JP 2002327333A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】従来のマルチフィラメントでは得られなかった
高性能ラジアルタイヤに用いる補強用タイヤコード織物
を得るのに好適な緯糸、すなわち、均一な伸びと、十分
な強伸度を保持するポリエステルマルチフィラメントを
提供する。 【解決手段】経糸がポリエステルマルチフィラメント糸
からなるタイヤコード織物において、緯糸はポリエステ
ルマルチフィラメント糸で、180℃×20分の高温定
長熱処理後の伸度保持率が80%以上、強度保持率が9
0%以上で、かつ破断伸度が70%以上、破断強力が3
00cN以上であることを特徴とするタイヤコード織物
緯糸用マルチフィラメント。
高性能ラジアルタイヤに用いる補強用タイヤコード織物
を得るのに好適な緯糸、すなわち、均一な伸びと、十分
な強伸度を保持するポリエステルマルチフィラメントを
提供する。 【解決手段】経糸がポリエステルマルチフィラメント糸
からなるタイヤコード織物において、緯糸はポリエステ
ルマルチフィラメント糸で、180℃×20分の高温定
長熱処理後の伸度保持率が80%以上、強度保持率が9
0%以上で、かつ破断伸度が70%以上、破断強力が3
00cN以上であることを特徴とするタイヤコード織物
緯糸用マルチフィラメント。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はタイヤコード織物緯
糸用原糸に関し、さらに詳しくは高性能ラジアルタイヤ
に用いる補強用タイヤコード織物を得るのに好適な緯糸
用原糸のポリエステルマルチフィラメントに関するもの
である。
糸用原糸に関し、さらに詳しくは高性能ラジアルタイヤ
に用いる補強用タイヤコード織物を得るのに好適な緯糸
用原糸のポリエステルマルチフィラメントに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般にタイヤの製造工程は、(1)タイヤ
コード用原糸(2)撚糸工程(3)製織工程(4)接着処理、熱
処理工程(5)タイヤ成型の製造工程を経るものが一般的
である。タイヤの不均一は、成形工程または加硫工程で
タイヤが大きく拡がり、特にラジアルタイヤのカーカス
はタイヤ成型時にコード間隔が約50%以上も拡がり、
このために緯糸が追随できずにタイヤ不均一の問題を有
している。
コード用原糸(2)撚糸工程(3)製織工程(4)接着処理、熱
処理工程(5)タイヤ成型の製造工程を経るものが一般的
である。タイヤの不均一は、成形工程または加硫工程で
タイヤが大きく拡がり、特にラジアルタイヤのカーカス
はタイヤ成型時にコード間隔が約50%以上も拡がり、
このために緯糸が追随できずにタイヤ不均一の問題を有
している。
【0003】タイヤコード織物用の緯糸としては、従来
は綿糸などの天然繊維が用いられてきた。しかし緯糸と
して綿糸を用いた場合、タイヤ成型時に補強用織物もゴ
ムと一緒に加熱成形するために、綿糸の強伸度斑が著し
く、かつ伸度が低いことと相まって、タイヤの成形工程
での変形力によって緯糸の綿糸が切断し、タイヤ中のコ
ード分布の不均一を招き、タイヤに局部的な弱点を生み
出すという問題点を有している。特にこれらの問題点
は、タイヤ成型時により大きな変形を受け、しかもより
高性能が要求されるラジアルタイヤ製造時において顕著
に現れるものである。
は綿糸などの天然繊維が用いられてきた。しかし緯糸と
して綿糸を用いた場合、タイヤ成型時に補強用織物もゴ
ムと一緒に加熱成形するために、綿糸の強伸度斑が著し
く、かつ伸度が低いことと相まって、タイヤの成形工程
での変形力によって緯糸の綿糸が切断し、タイヤ中のコ
ード分布の不均一を招き、タイヤに局部的な弱点を生み
出すという問題点を有している。特にこれらの問題点
は、タイヤ成型時により大きな変形を受け、しかもより
高性能が要求されるラジアルタイヤ製造時において顕著
に現れるものである。
【0004】また、ゴム糸、捲縮糸などの破断伸度を十
分に有する糸を使用する方法も提案されたが、これらは
初期引張抵抗力が無いために織物加工中に容易に伸びて
しまい、例えば織物の織組織が安定しないなどタイヤコ
ードスダレ織物の品位を著しく悪くしているものであっ
た。
分に有する糸を使用する方法も提案されたが、これらは
初期引張抵抗力が無いために織物加工中に容易に伸びて
しまい、例えば織物の織組織が安定しないなどタイヤコ
ードスダレ織物の品位を著しく悪くしているものであっ
た。
【0005】これらの欠点を解消するために、合成繊
維、主にポリエステル繊維を芯糸として周囲を綿などの
短繊維で被覆したコアヤーンとして用いる方法、例え
ば、 (1)特開昭52−70167号公報では芯糸としてポ
リエステルフィラメント糸条を熱処理して150℃×8
0分の乾熱収縮率±2%以下にした糸条を用いる。 (2)特開昭55−7433号公報、特開昭55−62
235号公報では芯糸に高配向ポリエステルフィラメン
ト糸を用いる。などが種々提案されてきた。
維、主にポリエステル繊維を芯糸として周囲を綿などの
短繊維で被覆したコアヤーンとして用いる方法、例え
ば、 (1)特開昭52−70167号公報では芯糸としてポ
リエステルフィラメント糸条を熱処理して150℃×8
0分の乾熱収縮率±2%以下にした糸条を用いる。 (2)特開昭55−7433号公報、特開昭55−62
235号公報では芯糸に高配向ポリエステルフィラメン
ト糸を用いる。などが種々提案されてきた。
【0006】しかしながら、(1)の例では、高温下で
の緯糸の残留伸度不十分であるのに加えて、芯糸である
ポリエステルフィラメント糸条を得る製造工程において
熱処理工程が加わるため、製造コストが極めて高くなる
こと、(2)の例では、ポリエステルフィラメントを単
に高配向化したのみでは高温下での芯糸の長さ方向、ま
たは芯糸を構成する単糸間で伸度のバラツキが生じ、か
かる芯糸の局部的な弱点がタイヤ成型時に露出し、緯糸
の切断が起きる欠点がある。
の緯糸の残留伸度不十分であるのに加えて、芯糸である
ポリエステルフィラメント糸条を得る製造工程において
熱処理工程が加わるため、製造コストが極めて高くなる
こと、(2)の例では、ポリエステルフィラメントを単
に高配向化したのみでは高温下での芯糸の長さ方向、ま
たは芯糸を構成する単糸間で伸度のバラツキが生じ、か
かる芯糸の局部的な弱点がタイヤ成型時に露出し、緯糸
の切断が起きる欠点がある。
【0007】一般にタイヤ補強用織物、特にラジアルタ
イヤ補強用織物は接着剤との高温処理工程を受けた後
も、緯糸は大きな残留伸度を保持し、タイヤ成型時の大
変形に破断することなく均一な伸びで追随して、経糸で
あるタイヤコードをゴム中に均一に分散させる特性を有
していることが望まれている。しかし、上述の例の如く
従来技術では、高性能ラジアルタイヤに用いる補強用タ
イヤコード織物を得るのに好適な緯糸を得るために必要
な特性、すなわち、過酷なタイヤ加工工程においてもタ
イヤ補強用織物の緯糸として均一な伸びと、十分な強伸
度を保持するポリエステルマルチフィラメントは得られ
なかったのである。
イヤ補強用織物は接着剤との高温処理工程を受けた後
も、緯糸は大きな残留伸度を保持し、タイヤ成型時の大
変形に破断することなく均一な伸びで追随して、経糸で
あるタイヤコードをゴム中に均一に分散させる特性を有
していることが望まれている。しかし、上述の例の如く
従来技術では、高性能ラジアルタイヤに用いる補強用タ
イヤコード織物を得るのに好適な緯糸を得るために必要
な特性、すなわち、過酷なタイヤ加工工程においてもタ
イヤ補強用織物の緯糸として均一な伸びと、十分な強伸
度を保持するポリエステルマルチフィラメントは得られ
なかったのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前述の問題点
を改良し、高性能ラジアルタイヤに用いる補強用タイヤ
コード織物を得るのに好適な緯糸、すなわち、均一な伸
びと、十分な強伸度を保持するポリエステルマルチフィ
ラメントを提供することを目的とするものである。
を改良し、高性能ラジアルタイヤに用いる補強用タイヤ
コード織物を得るのに好適な緯糸、すなわち、均一な伸
びと、十分な強伸度を保持するポリエステルマルチフィ
ラメントを提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の目的を
達成するために、次の構成よりなるものである。すなわ
ち、本発明は「経糸がポリエステルマルチフィラメント
からなるタイヤコード織物の緯糸用原糸として、ポリエ
ステルマルチフィラメントであって、180℃×20分
の高温定長熱処理後の伸度保持率が80%以上、強力保
持率が90%以上で、かつ破断伸度が70%以上、破断
強力が300cN以上であることを特徴とするタイヤコ
ード織物緯糸用マルチフィラメント」により前述の目的
を達成することができる。以下、本発明について詳細に
説明する。
達成するために、次の構成よりなるものである。すなわ
ち、本発明は「経糸がポリエステルマルチフィラメント
からなるタイヤコード織物の緯糸用原糸として、ポリエ
ステルマルチフィラメントであって、180℃×20分
の高温定長熱処理後の伸度保持率が80%以上、強力保
持率が90%以上で、かつ破断伸度が70%以上、破断
強力が300cN以上であることを特徴とするタイヤコ
ード織物緯糸用マルチフィラメント」により前述の目的
を達成することができる。以下、本発明について詳細に
説明する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において用いるポリエステ
ルマルチフィラメントはポリエチレンテレフタレートか
らなるフィラメントを主対象とするが、ポリエチレンテ
レフタレート単位を95モル%以上含有する共重合ポリ
エステルや艶消剤、着色顔料、安定剤などの添加剤を5
モル%以下含有するポリエステルでも差しつかえない。
ルマルチフィラメントはポリエチレンテレフタレートか
らなるフィラメントを主対象とするが、ポリエチレンテ
レフタレート単位を95モル%以上含有する共重合ポリ
エステルや艶消剤、着色顔料、安定剤などの添加剤を5
モル%以下含有するポリエステルでも差しつかえない。
【0011】本発明の緯糸用原糸であるポリエステルマ
ルチフィラメントは、180℃×20分の高温定長熱処
理後の伸度保持率が80%以上、強度保持率が90%以
上で有る。ここでいう伸度保持率とは、高温定長熱処理
前の伸度を高温定長熱処理後の伸度で除した値に100
を掛けたもので、強度保持率についても同様に、高温定
長熱処理前の強度を高温定長熱処理後の強度で除した値
に100を掛けたものである。この保持率が高いほど耐
熱性に優れた原糸の証であり、過酷なタイヤ成型加工時
でも急激な幅変位に追従でき均一なラジアルタイヤを提
供することが出来る。この180℃×20分の高温定長
熱処理条件の選定は、タイヤコード織物のコード収縮率
規格の熱処理加工条件の一つであり、この測定値が本発
明の範囲内で有れば均一なタイヤ成型が可能となる。す
なわち、この条件下での伸度保持率が80%以上ある
と、タイヤ加工時のコード織物が約50%以上という急
激な幅変位に対して、緯糸がこの変位に対応でき、緯糸
切れが生じることがなく、従って均斉なタイヤ成型を可
能ならしめるタイヤコード織物を得ることができる。こ
の伸度保持率は、好ましくは90%以上、更に好ましく
は100%以上である。
ルチフィラメントは、180℃×20分の高温定長熱処
理後の伸度保持率が80%以上、強度保持率が90%以
上で有る。ここでいう伸度保持率とは、高温定長熱処理
前の伸度を高温定長熱処理後の伸度で除した値に100
を掛けたもので、強度保持率についても同様に、高温定
長熱処理前の強度を高温定長熱処理後の強度で除した値
に100を掛けたものである。この保持率が高いほど耐
熱性に優れた原糸の証であり、過酷なタイヤ成型加工時
でも急激な幅変位に追従でき均一なラジアルタイヤを提
供することが出来る。この180℃×20分の高温定長
熱処理条件の選定は、タイヤコード織物のコード収縮率
規格の熱処理加工条件の一つであり、この測定値が本発
明の範囲内で有れば均一なタイヤ成型が可能となる。す
なわち、この条件下での伸度保持率が80%以上ある
と、タイヤ加工時のコード織物が約50%以上という急
激な幅変位に対して、緯糸がこの変位に対応でき、緯糸
切れが生じることがなく、従って均斉なタイヤ成型を可
能ならしめるタイヤコード織物を得ることができる。こ
の伸度保持率は、好ましくは90%以上、更に好ましく
は100%以上である。
【0012】強度保持率についても同様で熱処理後強度
保持率が90%以上あると、タイヤ加工時のコード織物
が約50%以上という急激な幅変位に対して、緯糸がこ
の変位に対応でき、緯糸切れが生じることがなく、従っ
て均斉なタイヤ成型を可能ならしめるタイヤコード織物
を得ることができる。この強度保持率は、好ましくは1
00%以上、更に好ましくは110%以上である。
保持率が90%以上あると、タイヤ加工時のコード織物
が約50%以上という急激な幅変位に対して、緯糸がこ
の変位に対応でき、緯糸切れが生じることがなく、従っ
て均斉なタイヤ成型を可能ならしめるタイヤコード織物
を得ることができる。この強度保持率は、好ましくは1
00%以上、更に好ましくは110%以上である。
【0013】この180℃という高温熱処理でも伸度保
持率が80%以上の極めて高い保持率を有するフィラメ
ントの破断伸度は70%以上であり、更に好ましくは8
0%以上である。70%以上の破断伸度が有ると熱処理
工程後に伸度が50%を下回る恐れが無く、タイヤ成型
時に緯糸の伸びが不足して切断することが無くなるので
好ましい。上限は特に設けないが強いて挙げれば170
%以内が好ましく、170%以内で有れば緯糸は安易に
伸びることはなく経糸を等間隔で保持する事ができて好
ましい。
持率が80%以上の極めて高い保持率を有するフィラメ
ントの破断伸度は70%以上であり、更に好ましくは8
0%以上である。70%以上の破断伸度が有ると熱処理
工程後に伸度が50%を下回る恐れが無く、タイヤ成型
時に緯糸の伸びが不足して切断することが無くなるので
好ましい。上限は特に設けないが強いて挙げれば170
%以内が好ましく、170%以内で有れば緯糸は安易に
伸びることはなく経糸を等間隔で保持する事ができて好
ましい。
【0014】破断強力も重要な特性値で、良好な製織
性、過酷な熱処理工程を通過し良好なコード織物を得る
ためには300cN以上の破断強力を有しており、更に
好ましくは300cN以上である。350cN以上の破
断強力が有ると製織時の糸切れが少なく好ましいが更に
好ましくは400cN以上である。
性、過酷な熱処理工程を通過し良好なコード織物を得る
ためには300cN以上の破断強力を有しており、更に
好ましくは300cN以上である。350cN以上の破
断強力が有ると製織時の糸切れが少なく好ましいが更に
好ましくは400cN以上である。
【0015】本発明の緯糸原糸用ポリエステルマルチフ
ィラメントの乾熱収縮率ΔSは寸法安定性を高め均一な
コード織物を得るためには10%以下が好ましく、更に
好ましくは7%以下が好ましい。
ィラメントの乾熱収縮率ΔSは寸法安定性を高め均一な
コード織物を得るためには10%以下が好ましく、更に
好ましくは7%以下が好ましい。
【0016】この10%以下の熱収縮率を得る方法は7
0℃〜常圧沸水中又は、120℃〜150℃の乾熱中を
所定の時間処理すれば得られる。どの方法を採用するか
はタイヤ成型工程で均一なタイヤが得られる適正な条件
を採用すれば良い。
0℃〜常圧沸水中又は、120℃〜150℃の乾熱中を
所定の時間処理すれば得られる。どの方法を採用するか
はタイヤ成型工程で均一なタイヤが得られる適正な条件
を採用すれば良い。
【0017】本発明の複屈折Δnは0.03以上が高温
処理時でも耐熱性が向上し、好ましい。0.03以上Δ
nがあるとタイヤ成型の準備工程、接着熱処理工程にお
いて糸条は無配向結晶化し難く、熱処理後の強伸度劣化
が少なく、本発明の目的とする均斉なタイヤを得ること
ができるので好ましい。0.03以上の複屈折を得る方
法は、使用するポリマの固有粘度、その他種々の紡糸条
件にも影響されるが、本発明では紡速が2800m/min
以上が好ましく、更に好ましくは3000m/min以上で
ある。固有粘度とこの紡速との組み合わせ、その他の製
造条件のどれを採用するかは、タイヤ成型工程で均一な
タイヤが得られる適正な条件を採用すれば良い。
処理時でも耐熱性が向上し、好ましい。0.03以上Δ
nがあるとタイヤ成型の準備工程、接着熱処理工程にお
いて糸条は無配向結晶化し難く、熱処理後の強伸度劣化
が少なく、本発明の目的とする均斉なタイヤを得ること
ができるので好ましい。0.03以上の複屈折を得る方
法は、使用するポリマの固有粘度、その他種々の紡糸条
件にも影響されるが、本発明では紡速が2800m/min
以上が好ましく、更に好ましくは3000m/min以上で
ある。固有粘度とこの紡速との組み合わせ、その他の製
造条件のどれを採用するかは、タイヤ成型工程で均一な
タイヤが得られる適正な条件を採用すれば良い。
【0018】本発明のこのような耐熱性の高いポリエス
テルマルチフィラメントは、固有粘度[η]が0.65
〜0.90の範囲に有るのが好ましい。[η]が0.6
5以上有るとタイヤ加工工程で受ける熱処理工程におい
ても糸条の熱劣化は軽減でき、熱処理後の伸度保持率が
80%以上、強度保持率が90%以上となり好ましい。
更に好ましくは0.70以上である。上限値の0.90
以下は紡糸性が良好で、かつ、特別な高温仕様の紡糸機
を必要としない紡糸の容易さ、更には破断伸度70%以
上を保持することが出来るので、この範囲内の固有粘度
のポリマを使用するのが好ましい。
テルマルチフィラメントは、固有粘度[η]が0.65
〜0.90の範囲に有るのが好ましい。[η]が0.6
5以上有るとタイヤ加工工程で受ける熱処理工程におい
ても糸条の熱劣化は軽減でき、熱処理後の伸度保持率が
80%以上、強度保持率が90%以上となり好ましい。
更に好ましくは0.70以上である。上限値の0.90
以下は紡糸性が良好で、かつ、特別な高温仕様の紡糸機
を必要としない紡糸の容易さ、更には破断伸度70%以
上を保持することが出来るので、この範囲内の固有粘度
のポリマを使用するのが好ましい。
【0019】本発明の総繊度dTは100dtex以上が好
ましい。120dtex以上有ると製織も糸切れが少なく効
率が良く、また、熱処理後でも強力は250cN以上が
保持されコード織物の急激な幅変位に対しても緯糸切れ
が無いので好ましい。最も好ましい繊度は130dtexか
ら200dtexまでで、タイヤコード織物の緯糸として品
質の良いコード織物が得られ好ましい。このようにある
特定のポリマ、特定の物性、特定の条件を適正化し組み
合わせることにより、従来のマルチフィラメントでは得
られなかった高温処理後でも強伸度保持率が極めて良好
で、タイヤ成型時の大変形に破断することなく均一な伸
びで追随し、経糸であるタイヤコードをゴム中に均一に
分散させることができ、高性能ラジアルタイヤを得るた
めのタイヤコード織物緯糸用原糸として好適な素材とな
るのである。
ましい。120dtex以上有ると製織も糸切れが少なく効
率が良く、また、熱処理後でも強力は250cN以上が
保持されコード織物の急激な幅変位に対しても緯糸切れ
が無いので好ましい。最も好ましい繊度は130dtexか
ら200dtexまでで、タイヤコード織物の緯糸として品
質の良いコード織物が得られ好ましい。このようにある
特定のポリマ、特定の物性、特定の条件を適正化し組み
合わせることにより、従来のマルチフィラメントでは得
られなかった高温処理後でも強伸度保持率が極めて良好
で、タイヤ成型時の大変形に破断することなく均一な伸
びで追随し、経糸であるタイヤコードをゴム中に均一に
分散させることができ、高性能ラジアルタイヤを得るた
めのタイヤコード織物緯糸用原糸として好適な素材とな
るのである。
【0020】次に本発明のポリエステルフィラメントを
得るための製法は、従来周知の紡糸技術を利用すること
によって製造できる。すなわちポリエステルフィラメン
トを形成するポリマーを溶融、計量、濾過した後、所定
の口金を用いて吐出孔から吐出させることによって得ら
れる。
得るための製法は、従来周知の紡糸技術を利用すること
によって製造できる。すなわちポリエステルフィラメン
トを形成するポリマーを溶融、計量、濾過した後、所定
の口金を用いて吐出孔から吐出させることによって得ら
れる。
【0021】本発明のポリエステルフィラメントを得る
ための吐出した糸条を冷却する距離は口金面下500mm
以内で冷却するのが好ましい。この範囲で有ればフィラ
メント内部のミクロな結晶化を均一に進行させることが
でき、本発明に適した緯糸用のマルチフィラメントを得
ることができる。本発明糸は産業用原糸製造で用いられ
ている口金面下に加熱筒を用い、糸条を徐々に冷却する
大がかりな設備は不要で、一般衣料用紡糸機と設備の共
有化ができこの点からも専用設備にならず好ましい。
ための吐出した糸条を冷却する距離は口金面下500mm
以内で冷却するのが好ましい。この範囲で有ればフィラ
メント内部のミクロな結晶化を均一に進行させることが
でき、本発明に適した緯糸用のマルチフィラメントを得
ることができる。本発明糸は産業用原糸製造で用いられ
ている口金面下に加熱筒を用い、糸条を徐々に冷却する
大がかりな設備は不要で、一般衣料用紡糸機と設備の共
有化ができこの点からも専用設備にならず好ましい。
【0022】なお、ポリエステルフィラメントを紡糸す
る際に、ポリマー濾過層に不織布フィルターを用いるこ
とにより、熱劣化によってポリマー配管内やパック内で
発生するゲル化したポリマーを濾過・除去、もしくは分
散することができるため好ましい。ポリエステルの紡糸
においては、ゲル化したポリマーは紡糸工程での糸切れ
など製糸性低下の原因になるばかりでなく、強伸度劣化
を起こし目的とするタフネスが得られない場合も生じ好
ましくない。このように製糸性の低下や強伸度劣化は不
織布フィルターを用いてゲル化したポリマーを濾過・除
去もしくは微分散させることによって防止することがで
きるので好ましい。
る際に、ポリマー濾過層に不織布フィルターを用いるこ
とにより、熱劣化によってポリマー配管内やパック内で
発生するゲル化したポリマーを濾過・除去、もしくは分
散することができるため好ましい。ポリエステルの紡糸
においては、ゲル化したポリマーは紡糸工程での糸切れ
など製糸性低下の原因になるばかりでなく、強伸度劣化
を起こし目的とするタフネスが得られない場合も生じ好
ましくない。このように製糸性の低下や強伸度劣化は不
織布フィルターを用いてゲル化したポリマーを濾過・除
去もしくは微分散させることによって防止することがで
きるので好ましい。
【0023】また、油剤付与後には糸条の収束性を向上
させ、巻き取りパッケージの単糸落ち防止、毛羽、タル
ミの改善・高次工程での糸条取り扱い性の向上を目的に
交絡付与し、巻き取るのが好ましい。
させ、巻き取りパッケージの単糸落ち防止、毛羽、タル
ミの改善・高次工程での糸条取り扱い性の向上を目的に
交絡付与し、巻き取るのが好ましい。
【0024】製造方法としては、上記本発明のポリエス
テルフィラメント糸を得られる方法であれば特に限定は
しない。以下にその製法の一例を挙げる。ポリマーとし
てポリエチレンテレフタレートを用い、これを融点以上
に加熱し、溶融させて、紡糸温度290℃〜300℃で
口金より吐出させる。これを冷却、固化した後、所定の
紡速で巻き取り本発明のマルチフィラメントを得る。
テルフィラメント糸を得られる方法であれば特に限定は
しない。以下にその製法の一例を挙げる。ポリマーとし
てポリエチレンテレフタレートを用い、これを融点以上
に加熱し、溶融させて、紡糸温度290℃〜300℃で
口金より吐出させる。これを冷却、固化した後、所定の
紡速で巻き取り本発明のマルチフィラメントを得る。
【0025】本発明のポリエステルフィラメントをこの
ままはタイヤコード織物の緯糸として用いた場合、タイ
ヤ成型時の変形に追従して伸長してもタイヤコード原糸
である経糸との摩擦係数が低く、このため滑りによる乱
れが生じタイヤコードをゴムの中に均一に保てなくな
る。このタイヤコードのゴム中の乱れを抑制するため、
緯糸はポリエステルフィラメントを芯糸にして、これに
綿のスパン糸を巻き付けたコアヤーンを用いるの一般的
で、本発明もこの方法を採用し綿糸を20〜30%巻き
付け、これを緯糸として用いる。
ままはタイヤコード織物の緯糸として用いた場合、タイ
ヤ成型時の変形に追従して伸長してもタイヤコード原糸
である経糸との摩擦係数が低く、このため滑りによる乱
れが生じタイヤコードをゴムの中に均一に保てなくな
る。このタイヤコードのゴム中の乱れを抑制するため、
緯糸はポリエステルフィラメントを芯糸にして、これに
綿のスパン糸を巻き付けたコアヤーンを用いるの一般的
で、本発明もこの方法を採用し綿糸を20〜30%巻き
付け、これを緯糸として用いる。
【0026】
【実施例】以下に実施例および比較例により本発明を具
体的に説明するが本発明はそれにより限定されない。な
お実施例および比較例中における各測定値は以下の方法
により測定および判定した値である。
体的に説明するが本発明はそれにより限定されない。な
お実施例および比較例中における各測定値は以下の方法
により測定および判定した値である。
【0027】A.破断伸度(%)、破断強度(cN) JIS−L−1073に記載される引張試験機に準じ、
自動記録式引張試験機を用いて試長25cm、引張東速度
30cm/分、チャート速度30cm/分の条件で測定した
値である。
自動記録式引張試験機を用いて試長25cm、引張東速度
30cm/分、チャート速度30cm/分の条件で測定した
値である。
【0028】B.乾熱収縮率ΔS 資料を周長1mの検尺機で3回巻きのカセを作り、表示
繊度(dtex)の1/20の荷重下で原長L1を測定し、次に
150℃オーブン中で30分間乾熱処理した後、再び表示
繊度(dtex)の1/20 の荷重をかけ、処理後長L2を測
定し、下式より算出する。 ΔS(%)={(L1−L2)/L1}×100 C.複屈折Δn 偏光分析計により測定し求めた値 D.固有粘度[η] 資料0.1gになるようにをO−クロルフェノール10c
c中に溶解し、25℃で測定し求めた値である。
繊度(dtex)の1/20の荷重下で原長L1を測定し、次に
150℃オーブン中で30分間乾熱処理した後、再び表示
繊度(dtex)の1/20 の荷重をかけ、処理後長L2を測
定し、下式より算出する。 ΔS(%)={(L1−L2)/L1}×100 C.複屈折Δn 偏光分析計により測定し求めた値 D.固有粘度[η] 資料0.1gになるようにをO−クロルフェノール10c
c中に溶解し、25℃で測定し求めた値である。
【0029】E.繊度dT 検尺機を用いてサンプル長100mを採取し、重量をdt
ex単位に換算した値である。
ex単位に換算した値である。
【0030】実施例1 重合条件を適宜選択して、種々異なる固有粘度[η]を
有するポリエステルチップを製造し、このチップを加
熱、溶融させ、紡糸温度300℃でポリマー濾過層には
不織布フィルターを組み込み、孔数36の口金を通して
吐出し、口金面から200mmの位置で冷却風により冷却
し、給油ガイドで油剤付与後に糸条を交絡し、3200
m/分の速度で巻き取り195T−36のポリエステルマ
ルチフィラメントを得た。
有するポリエステルチップを製造し、このチップを加
熱、溶融させ、紡糸温度300℃でポリマー濾過層には
不織布フィルターを組み込み、孔数36の口金を通して
吐出し、口金面から200mmの位置で冷却風により冷却
し、給油ガイドで油剤付与後に糸条を交絡し、3200
m/分の速度で巻き取り195T−36のポリエステルマ
ルチフィラメントを得た。
【0031】得られたマルチフィラメントの破断強力、
破断伸度、乾収率、複屈折、180℃×20分処理後の
破断強力、破断伸度、強力保持率、伸度保持率、紡糸
性、製織性、織物性能を評価した。
破断伸度、乾収率、複屈折、180℃×20分処理後の
破断強力、破断伸度、強力保持率、伸度保持率、紡糸
性、製織性、織物性能を評価した。
【0032】実験No.2,3,4,5,6,7につい
ては本発明であり、いずれの水準についても熱処理後の
伸度保持率、強力保持率、破断強伸度、乾収率、複屈
折、織物性能とも最低限は満たしており、また紡糸性、
製織性も許容範囲内であった。中でも 実験No.3,
4,5は各特性とも良好であった。
ては本発明であり、いずれの水準についても熱処理後の
伸度保持率、強力保持率、破断強伸度、乾収率、複屈
折、織物性能とも最低限は満たしており、また紡糸性、
製織性も許容範囲内であった。中でも 実験No.3,
4,5は各特性とも良好であった。
【0033】実験No.1については乾収率が本発明を
外れており、熱処理後の強伸度保持率が不足しており、
織物性能も不十分であった。実験No.8については破
断伸度が不足しており、熱処理後の伸度保持率も不十分
であった。また、紡糸性が不良で糸切れが多発し、製織
性も不良であった。
外れており、熱処理後の強伸度保持率が不足しており、
織物性能も不十分であった。実験No.8については破
断伸度が不足しており、熱処理後の伸度保持率も不十分
であった。また、紡糸性が不良で糸切れが多発し、製織
性も不良であった。
【0034】
【表1】 実施例2 実施例1と同様の製法で水準No.4の固有粘度ポリマ
ーを用いて紡速3200m/分で吐出量を種々変更して
繊度の異なるサンプルを得た。実験No.10,11,
12,13が本発明であり、いずれの水準についても伸
度保持率、強力保持率、破断強伸度、乾収率、複屈折、
織物性能とも満たしており、また紡糸性、製織性も良好
であった。
ーを用いて紡速3200m/分で吐出量を種々変更して
繊度の異なるサンプルを得た。実験No.10,11,
12,13が本発明であり、いずれの水準についても伸
度保持率、強力保持率、破断強伸度、乾収率、複屈折、
織物性能とも満たしており、また紡糸性、製織性も良好
であった。
【0035】実験No.9についてはトータル繊度が細
くそのため、熱処理前後の破断強力が不足し製織時糸切
れが多発した。
くそのため、熱処理前後の破断強力が不足し製織時糸切
れが多発した。
【0036】
【表2】 実施例3 実施例1の水準No.4と同様の製法で195T−36
のポリエステルマルチフィラメントを製造する際に、紡
速を種々変更して表−3の如くサンプルを得た。実験N
o.16,17,18が本発明であり、いずれの水準に
ついても伸度保持率、強力保持率、破断強伸度、乾収
率、複屈折、織物性能とも満たしており、また紡糸性、
製織性も良好であった。水準No.15は比較例で熱処
理後の強力保持率、伸度保持率が不十分であった。ま
た、複屈折も本発明から外れ、乾収率も高く、製織時寸
法安定性に欠け経糸が均一にならない等の不具合が生じ
た。従って織物性能も不十分であった。
のポリエステルマルチフィラメントを製造する際に、紡
速を種々変更して表−3の如くサンプルを得た。実験N
o.16,17,18が本発明であり、いずれの水準に
ついても伸度保持率、強力保持率、破断強伸度、乾収
率、複屈折、織物性能とも満たしており、また紡糸性、
製織性も良好であった。水準No.15は比較例で熱処
理後の強力保持率、伸度保持率が不十分であった。ま
た、複屈折も本発明から外れ、乾収率も高く、製織時寸
法安定性に欠け経糸が均一にならない等の不具合が生じ
た。従って織物性能も不十分であった。
【0037】
【表3】 実施例4 実施例1の水準No.4と同様の製法で195T−36
のポリエステルマルチフィラメントを製造する際に、ポ
リマー濾過層に不織布フィルターを使用したものと使用
しないもの、吐出糸条の口金面下からの冷却位置を変
更、また、油剤付与後の交絡の有無についての紡糸を行
い、表4に記載の水準を得た。評価は紡糸性と製織性の
比較を行った。水準No.19はポリマ−濾過層に不織
布フィルターを使用しなかった例で、紡糸時の糸切れが
多発し、製織性も不良であった。水準No.22は冷却
位置を口金面下600mmまで下げた例で紡糸性、製織性
が不良であった。また、物性面では糸条の断面方向、長
手方向への強伸度バラツキが大きかった。水準No.2
3は油剤付与後に交絡を付与しなかった例で、巻き上げ
パッケージの端面から糸落ちが発生し、タルミ、毛羽も
認められた。更に、糸条の収束性が悪く、高次工程での
取り扱いも不良で製織時糸切れが多発した。
のポリエステルマルチフィラメントを製造する際に、ポ
リマー濾過層に不織布フィルターを使用したものと使用
しないもの、吐出糸条の口金面下からの冷却位置を変
更、また、油剤付与後の交絡の有無についての紡糸を行
い、表4に記載の水準を得た。評価は紡糸性と製織性の
比較を行った。水準No.19はポリマ−濾過層に不織
布フィルターを使用しなかった例で、紡糸時の糸切れが
多発し、製織性も不良であった。水準No.22は冷却
位置を口金面下600mmまで下げた例で紡糸性、製織性
が不良であった。また、物性面では糸条の断面方向、長
手方向への強伸度バラツキが大きかった。水準No.2
3は油剤付与後に交絡を付与しなかった例で、巻き上げ
パッケージの端面から糸落ちが発生し、タルミ、毛羽も
認められた。更に、糸条の収束性が悪く、高次工程での
取り扱いも不良で製織時糸切れが多発した。
【0038】
【表4】
【0039】
【発明の効果】本発明において得られたポリエステルマ
ルチフィラメントは、従来のマルチフィラメントでは得
られなかった高温処理後でも強伸度保持率が極めて良好
で、タイヤ成型時の大変形に破断することなく均一な伸
びで追随し、経糸であるタイヤコードをゴム中に均一に
分散させることができ、高性能ラジアルタイヤを得るた
めのタイヤコード織物緯糸用原糸として好適な素材とな
る。
ルチフィラメントは、従来のマルチフィラメントでは得
られなかった高温処理後でも強伸度保持率が極めて良好
で、タイヤ成型時の大変形に破断することなく均一な伸
びで追随し、経糸であるタイヤコードをゴム中に均一に
分散させることができ、高性能ラジアルタイヤを得るた
めのタイヤコード織物緯糸用原糸として好適な素材とな
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D02G 3/48 D02G 3/48 Fターム(参考) 4L035 BB31 EE08 EE20 FF01 FF07 4L036 MA05 MA26 MA33 PA01 PA03 RA03 UA07 4L048 AA21 AA43 AA44 AA45 AA46 AA47 AA48 AA49 AA50 AA53 AB07 AB17 AB19 AC09 AC10 AC11 AC14 BA06 CA01 CA02 CA03 DA42
Claims (4)
- 【請求項1】経糸がポリエステルマルチフィラメントか
らなるタイヤコード織物の緯糸用原糸として、ポリエス
テルマルチフィラメントであって、180℃×20分の
高温定長熱処理後の伸度保持率が80%以上、強力保持
率が90%以上で、かつ破断伸度が70%以上、破断強
力が300cN以上であることを特徴とするタイヤコー
ド織物緯糸用マルチフィラメント。 - 【請求項2】緯糸用原糸であるポリエステルマルチフィ
ラメントは次式(1)〜(4)を同時に満足する請求項
1記載のタイヤコード織物緯糸用マルチフィラメント。 乾熱収縮率(%) ΔS≦10・・・(1) 複屈折 Δn≧0.03・・・(2) 固有粘度 0.65≦[η]≦0.90・・・(3) 総繊度(dtex) dT≧100・・・(4) - 【請求項3】ポリマーを溶融、計量、濾過した後、口金
を用いて吐出させる溶融紡糸方法において、口金面下5
00mm以内で冷却し、油剤付与後に交絡付与し、280
0m/min以上の速度で巻取ることを特徴とする請求項1
または2記載のタイヤコード織物緯糸用マルチフィラメ
ントの製造方法。 - 【請求項4】濾過に際して、ポリマー濾過層に不織布フ
ィルターを用いることを特徴とする請求項3記載のタイ
ヤコード織物緯糸用マルチフィラメントの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001134912A JP2002327333A (ja) | 2001-05-02 | 2001-05-02 | タイヤコード織物緯糸用マルチフィラメント及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001134912A JP2002327333A (ja) | 2001-05-02 | 2001-05-02 | タイヤコード織物緯糸用マルチフィラメント及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002327333A true JP2002327333A (ja) | 2002-11-15 |
Family
ID=18982490
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001134912A Pending JP2002327333A (ja) | 2001-05-02 | 2001-05-02 | タイヤコード織物緯糸用マルチフィラメント及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002327333A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007283897A (ja) * | 2006-04-17 | 2007-11-01 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤ |
JP2010156062A (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-15 | Teijin Fibers Ltd | すだれ織物及び繊維コードの製造方法 |
JP2013540906A (ja) * | 2010-09-17 | 2013-11-07 | コーロン インダストリーズ インク | ポリエステル原糸およびその製造方法 |
-
2001
- 2001-05-02 JP JP2001134912A patent/JP2002327333A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007283897A (ja) * | 2006-04-17 | 2007-11-01 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤ |
JP2010156062A (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-15 | Teijin Fibers Ltd | すだれ織物及び繊維コードの製造方法 |
JP2013540906A (ja) * | 2010-09-17 | 2013-11-07 | コーロン インダストリーズ インク | ポリエステル原糸およびその製造方法 |
US9951176B2 (en) | 2010-09-17 | 2018-04-24 | Kolon Industries, Inc. | Polyester fiber and method for preparing the same |
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