JP2002323086A - 防振装置 - Google Patents

防振装置

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JP2002323086A
JP2002323086A JP2001129675A JP2001129675A JP2002323086A JP 2002323086 A JP2002323086 A JP 2002323086A JP 2001129675 A JP2001129675 A JP 2001129675A JP 2001129675 A JP2001129675 A JP 2001129675A JP 2002323086 A JP2002323086 A JP 2002323086A
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rotary valve
vibration
liquid chamber
inner peripheral
circular hole
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JP2001129675A
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Katsumi Someya
勝己 染谷
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体の漏れ出しを防止して防振性能を高め
る。 【解決手段】 外筒金具16の内側に中間筒22及び中
間ブロック24が配置され、中間ブロック24と弾性体
28とで区画された空間が主液室30を構成する。アイ
ドルオリフィス60及びこもり用オリフィス62で主液
室30と副液室32、96との間が連通され、ロータリ
バルブ36でこれらオリフィス60、62が開閉され
る。ロータリバルブ36の頂部37の内周側寄りの部分
に、この頂部37に沿う形で内周側突起37Aが円環状
に突出している。ロータリバルブ36の頂部37に対向
する蓋板金具40の位置に円穴41が貫通して設けら
れ、内周側突起37Aの外周側に蓋板金具40の円穴4
1を嵌合して、相互に係合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動を発生する部
材からの振動の伝達を防止する防振装置に関し、例えば
車両に搭載されるエンジンからの振動の伝達を防止する
場合等に適用可能なものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、振動発生部となる車両のエンジ
ンと振動受部となる車体との間にエンジンマウントとし
ての防振装置が配設されていて、エンジンが発生する振
動をこの防振装置が吸収し、振動が車体側に伝達される
のを阻止するような構造が知られている。すなわち、こ
の防振装置の一例として、内部に弾性体だけでなく主液
室及び副液室を設けると共に、通路でこれらの液室を互
いに連通した構造のものがある。そして、搭載されたエ
ンジンが作動して振動が発生した場合には、弾性体が変
形して振動を低減するだけでなく、これら液室を連通す
る通路内の液体の液柱共振等で低動ばねとして振動を吸
収したり振動を減衰したりして、振動の伝達を阻止する
ようになっている。
【0003】一方、車両状態の変化と共にエンジン回転
数が幅広く変化し、このエンジンの幅広い作動状態に伴
って振動周波数も広範囲なものとなった。従って、この
ような広範囲な周波数の振動それぞれにおいても防振特
性を維持するべく、長さ及び内径を種々相違させた通路
であるオリフィスを複数有し、バルブでこれらのオリフ
ィスを開閉するようにした防振装置が、近年案出される
ようになった。
【0004】この防振装置として例えば、図7及び図8
に示す構造のものがあり、以下にこれらの図に基づき従
来の防振装置を具体的に説明する。つまり、この防振装
置の外枠となる外筒112の内側にゴム製の弾性体11
6を介して内筒114が配置されるだけで無く、外筒1
12の内側に主液室118及び一対の副液室120、1
22が設けられている。
【0005】さらに、この防振装置内のオリフィス部材
である中間ブロック124には、円形の挿入穴132が
主液室118側に開放されつつ形成されるだけでなく、
主液室118と副液室120との間を連通してアイドル
振動を低減するアイドルオリフィス126及び、主液室
118と副液室122との間を連通してこもり音を低減
するこもり用オリフィス128が形成され、これら一対
のオリフィス126、128が、挿入穴132に回転可
能に挿入される円筒状のロータリバルブ130により切
り替えられる構造となっている。
【0006】さらに、中間ブロック124の凸形部分と
なった平面部124Bに、ロータリバルブ130の抜け
出しを防止する為に、図8に示すU字形断面形状の蓋材
である蓋板金具134の凹部を嵌合して、蓋板金具13
4を中間ブロック124に取り付けるが、この場合、主
液室118とロータリバルブ130の開口部130Aと
を連通すべく、蓋板金具134に設けられた円穴136
をロータリバルブ130の開口部130Aに、正確に位
置合わせする必要がある。
【0007】つまり、蓋板金具134の脚部134Bに
より中間ブロック124を挟み付けるので、図8に示す
外筒112の軸方向(矢印Y方向)は正確に位置合わせ
でき、また、金属製の脚部134Bは弾性を有している
ので、嵌合に際して支障をきたすこともない。
【0008】この一方、中間ブロック124の平面部1
24Bの両端に壁部124Aがそれぞれ形成されている
ので、蓋板金具134を中間ブロック124に嵌合する
際に、蓋板金具134の平坦部134Aをこれら壁部1
24A間に配置して、図7に示す外筒112の半径方向
(矢印X方向)の位置合わせをする。しかし、蓋板金具
134の平坦部134Aと壁部124Aとの間に隙間が
ないと、嵌合時に引っかかって嵌合できない為、蓋板金
具134の平坦部134Aの長さは、中間ブロック12
4の平面部124Bの長さより短くされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、蓋板金
具134の平坦部134Aの長さが中間ブロック124
の平面部124Bの長さより短いことから、蓋板金具1
34を中間ブロック124に嵌合する際に、ロータリバ
ルブ130の開口部130Aと蓋板金具134の円穴1
36とが、外筒112の半径方向に位置ずれを生じるこ
とがあり、これらが相互に位置ずれした場合には、主液
室118とオリフィス126、128とのシール性が低
下するという欠点がある。
【0010】すなわち、中間ブロック124の挿入穴1
32とロータリバルブ130との間には、ロータリバル
ブ130を回転可能とする為の隙間を有しているが、蓋
板金具134の円穴136近辺の部分とロータリバルブ
130のリング状の頂部131とにより、主液室118
に対してこの隙間がシールされている。但し、蓋板金具
134が中間ブロック124に対して位置ずれすると、
蓋板金具134の円穴136近辺の部分とロータリバル
ブ130のリング状の頂部131の重なり合う部分が小
さくなる。
【0011】例えば、蓋板金具134が図9に示す左側
に位置ずれした状態で、ロータリバルブ130がアイド
ルオリフィス126と連通された場合には、実線で示す
正規の流れの他に、点線で示すように液体がリークす
る。これに対して、蓋板金具134が図10に示す右側
に位置ずれした状態で、ロータリバルブ130がこもり
用オリフィス128と連通された場合には、実線で示す
正規の流れの他に、点線で示すように液体がリークす
る。
【0012】この結果、ロータリバルブ130がオリフ
ィスを閉鎖する閉鎖状態であっても、蓋板金具134の
円穴136近辺の部分とロータリバルブ130のリング
状の頂部131との間の隙間を介して、中間ブロック1
24の挿入穴132とロータリバルブ130の外周面と
の間から、液体が漏れ出して正常な液柱共振が得られな
いおそれがあった。本発明は上記事実を考慮し、蓋板金
具とロータリバルブの頂部との間のシール性を高め、液
体の漏れ出しを防止して防振性能を高め得る防振装置を
提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1による防振装置
は、振動発生部及び振動受部の一方に連結される第1の
取付部材と、振動発生部及び振動受部の他方に連結され
る第2の取付部材と、これら取付部材間に配置されて弾
性変形し得る弾性体と、弾性体を内壁の一部として液体
が封入され且つ弾性体の変形により内容積が変化する主
液室と、液体が封入され且つ内壁の少なくとも一部が弾
性変形可能とされる副液室と、主液室と副液室との間を
連通する通路が形成されると共にこの通路に繋がる穴部
が設けられたオリフィス部材と、リング状に頂部が形成
され且つ、オリフィス部材の穴部に挿入されて回転に伴
って通路を開閉するロータリバルブと、オリフィス部材
に取り付けられ且つロータリバルブの頂部と嵌合して相
互に係合する円穴を有した蓋材と、を有することを特徴
とする。
【0014】請求項1に係る防振装置の作用を以下に説
明する。第1の取付部材或いは第2の取付部材のいずれ
かに連結された振動発生部側から振動が伝達された場
合、弾性体が変形してこの弾性体により振動が減衰され
る。さらに、この弾性体の変形により主液室の内容積が
変化するのに伴って、オリフィス部材に形成された主液
室と副液室との間を連通する通路を介して、内壁の少な
くとも一部が弾性変形可能とされる副液室側とで積極的
に液体が流動等して液柱共振するようになって、この通
路で振動が低減される。
【0015】一方、オリフィス部材には、主液室と副液
室との間を連通する通路が形成されるだけでなく、この
通路と繋がる穴部が設けられ、ロータリバルブがこの穴
部に挿入されている。そして、このロータリバルブが回
転するのに伴ってロータリバルブが通路を開閉するよう
になっている。
【0016】従って、振動発生部側から周波数が異なる
振動が伝達された場合、ロータリバルブを回転すること
で、主液室と副液室との間を連通する別の通路を開放し
た状態とする。この結果、弾性体の変形だけでなくこの
新たに開放された通路を介して、副液室側とで積極的に
液体が流動等して液柱共振するようになって、この通路
でも振動が低減される。以上より、幅広い周波数の振動
が吸収され、第2の取付部材或いは第1の取付部材のい
ずれかに連結された振動受部側に振動が伝達され難くな
り、防振装置の低減可能な振動の周波数の範囲が広がっ
て防振性能がさらに高まることになる。
【0017】他方、オリフィス部材には蓋材が取り付け
られているが、この蓋材が取り付けられる際に、蓋材に
設けられた円穴が、ロータリバルブのリング状に形成さ
れる頂部に嵌合して相互に係合する構造となっている。
つまり、蓋材の円穴とロータリバルブの頂部とを嵌合さ
せることで、蓋材とロータリバルブとの間のオーバラッ
プ長を大きくした状態でオーバラップの状態が一定に維
持可能となり、これに伴って液体が漏れ出る際の流動抵
抗が増大する。
【0018】この結果として、蓋材の円穴とロータリバ
ルブの頂部との間の隙間が小さい状態で維持されるよう
になって、オリフィス部材の穴部とロータリバルブの外
周側との間からこの隙間を介しての液体の漏れ出しが防
止され、これに伴って、通路内において正常な液柱共振
を生じさせ、防振性能を高めることが可能となる。この
一方、本請求項では、ロータリバルブにより蓋材を位置
決めすることになるので、蓋材を小型化して、蓋材の材
料コストや加工コストを低減することも可能となる。
【0019】請求項2に係る防振装置の作用を以下に説
明する。本請求項では請求項1と同様に作用するが、さ
らに、ロータリバルブのリング状に形成された頂部の内
周側寄りの部分に内周側突起を環状に形成し、蓋材の円
穴を当該内周側突起の外周側に嵌合するという構成を有
している。
【0020】つまり、ロータリバルブの頂部の内周側寄
りの部分に内周側突起を環状に形成し、この内周側突起
の外周側に、蓋材の円穴の内周面を嵌合することで、ロ
ータリバルブに対して蓋材が位置ずれしなくなり、これ
らの嵌合により、蓋材とロータリバルブの頂部との間の
オーバラップ長を大きい状態のままで常時確保可能とな
って、蓋材の円穴とロータリバルブの頂部との間の隙間
が小さい状態で維持されるようになる。この結果、これ
らロータリバルブと蓋材との間の隙間からの液体の漏れ
出しが確実に防止されて、請求項1の作用がより一層確
実に達成される。
【0021】請求項3に係る防振装置の作用を以下に説
明する。本請求項では請求項1と同様に作用するが、さ
らに、ロータリバルブのリング状に形成された頂部の外
周側寄りの部分に外周側突起を環状に形成すると共に、
蓋材の円穴の内周端部をロータリバルブ側に曲げ、ロー
タリバルブ側に曲がる円穴の内周端部を当該外周側突起
の内周に嵌合するという構成を有している。
【0022】つまり、ロータリバルブの頂部の外周側寄
りの部分に外周側突起を環状に形成し、この外周側突起
の内周側に、ロータリバルブ側に曲げられた円穴の内周
端部を嵌合することで、ロータリバルブに対して蓋材が
位置ずれしなくなる。そして、これらの嵌合により、請
求項2と同様に蓋材とロータリバルブの頂部との間のオ
ーバラップ長を大きい状態のままで常時確保可能となっ
て、蓋材の円穴とロータリバルブの頂部との間の隙間が
小さい状態で維持されるようになる。この結果、これら
ロータリバルブと蓋材との間の隙間からの液体の漏れ出
しが確実に防止されて、請求項1の作用がより一層確実
に達成される。
【0023】請求項4に係る防振装置の作用を以下に説
明する。本請求項では請求項1と同様に作用するが、さ
らに、ロータリバルブのリング状に形成された頂部の内
外周中央部に溝部を環状に形成すると共に、蓋材の円穴
の内周端部をロータリバルブ側に曲げ、ロータリバルブ
側に曲がる円穴の内周端部を当該溝部に嵌合するという
構成を有している。
【0024】つまり、ロータリバルブの頂部の内外周中
央部に溝部を環状に形成し、この溝部にロータリバルブ
側に曲げられた円穴の内周端部を嵌合することで、ロー
タリバルブに対して蓋材が位置ずれしなくなり、これら
の嵌合により、請求項2及び請求項3と同様に蓋材とロ
ータリバルブの頂部との間のオーバラップ長を大きい状
態のままで常時確保可能となって、蓋材の円穴とロータ
リバルブの頂部との間の隙間が小さい状態で維持される
ようになる。この結果、これらロータリバルブと蓋材と
の間の隙間からの液体の漏れ出しが確実に防止されて、
請求項1の作用がより一層確実に達成される。
【0025】請求項5に係る防振装置の作用を以下に説
明する。本請求項では請求項1から請求項4と同様に作
用するが、さらに、駆動源とされるアクチュエータが取
り付けられ、このアクチュエータがロータリバルブを回
転し得るように、ロータリバルブの底部に直接連結され
るという構成を有している。従って、駆動源とされるア
クチュエータをロータリバルブの底部に直接連結すると
いう簡易な構成としたことで、ロータリバルブの底部側
においても液体が漏れ出し難くなると共に、防振装置の
製造コストを低減することも可能となる。
【0026】請求項6に係る防振装置の作用を以下に説
明する。本請求項では請求項5と同様に作用するが、さ
らに、アクチュエータがモータとされるという構成を有
している。従って、アクチュエータを一般的な駆動源と
されるモータとしたことで、防振装置の製造コストをよ
り低減することが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明に係る防振装置の第1の実
施の形態を図1から図4に示し、これらの図に基づき本
実施の形態を説明する。図1から図3に示すように、こ
の所謂ブッシュタイプの防振装置10には図示しない車
体への連結用のリング状のブラケット12が備えられて
おり、このブラケット12内には円筒状の外筒金具16
が嵌合されて配設されている。さらに、一対の円弧部1
4A及びこれら一対の円弧部14Aの両端部間をそれぞ
れ繋ぐ一対のブリッジ部14Bによって、四角い枠状に
金属製の支持フレーム14が形成され、この外筒金具1
6内に配置されている。また、この支持フレーム14
に、ゴム製で薄肉の弾性膜である第1ダイヤフラム20
の外周部分を構成する接着部20Aが、加硫接着されて
いる。
【0028】一方、外筒金具16内には中間筒22及び
オリフィス部材である中間ブロック24が挿入されてお
り、これら中間筒22及び中間ブロック24が仕切部材
を構成することとなる。この中間ブロック24は、外筒
金具16の軸方向から見て略半円形のブロック状とされ
ており、図1に示すように、中間ブロック24の外周面
が外筒金具16の内周面に密着している。図2に示すよ
うに、中間筒22の軸方向両端部には、それぞれフラン
ジ部22Aが形成されており、これら一対のフランジ部
22A間であって中間筒22の下部側寄りに中間ブロッ
ク24が嵌入されることとなる。また、一対のフランジ
部22Aの外周面が外筒金具16の内周面へ密着され
て、外筒金具16の内周面側に中間筒22が取付けられ
ている。
【0029】これに伴って、一対のフランジ部22A間
であって中間筒22の上部側寄りに、上記の支持フレー
ム14が嵌入されつつ中間筒22に取り付けられてい
る。これにより、第1ダイヤフラム20の接着部20A
が、外筒金具16の上部寄りの内周面側と中間筒22と
の間で支持されつつ固定され、この第1ダイヤフラム2
0が外筒金具16の内周面側の図1及び図2において上
部寄りに配置されることになる。
【0030】また、図1及び図2に示すように、このゴ
ム製で弾性変形可能に形成される第1ダイヤフラム20
と外筒金具16との間の空間は、第1空気室31とされ
ている。さらに、中間ブロック24の上面となる平面部
24Bに対向した中間筒22の部分は、切り欠かれると
共に内部が空洞とされており、この空洞内を図示しない
エンジンに連結される内筒金具26が貫通している。こ
の内筒金具26は外筒金具16と平行に配置され、中間
筒22との間にゴム材等で弾性変形可能に形成される弾
性体28が、掛け渡されるように配置されている。これ
によって内筒金具26は外筒金具16に対して相対移動
可能となっている。
【0031】つまり、振動発生部であるエンジンに第1
の取付部材とされる内筒金具26が連結され、振動受部
である車体にブラケット12を介して第2の取付部材と
される外筒金具16が連結されることになる。また、外
筒金具16と内筒金具26との間に中間筒22が配置さ
れており、これら外筒金具16と中間筒22との間に第
1ダイヤフラム20が配置されることになる。
【0032】さらに、弾性体28は中間筒22のフラン
ジ部22A間の外周面にも延設されており、中間ブロッ
ク24の両端部にそれぞれ突出して円弧状に形成された
部分の内周側の内周円弧面24Aに、弾性体28の一部
が密着している。また、弾性体28の中間部であって内
筒金具26の下側には、弾性体28の下面を略V字形に
凹ますように切欠部が形成されており、この切欠部と中
間ブロック24との間の空間が主液室30とされてい
る。この為、弾性体28の切欠部が主液室30の隔壁の
一部としての隔壁面30Aを構成することになる。
【0033】一方、中間筒22の一対のフランジ部22
A間には、外筒金具16の内周面、中間筒22及び第1
ダイヤフラム20等によって囲まれた第1の副液室32
が形成されている。つまり、第1の副液室32の隔壁が
少なくとも中間筒22及び第1ダイヤフラム20により
形成されることになる。
【0034】また、図1に示す中間ブロック24の外周
面には、図示しないもののU字状に溝部46が形成され
ている。この溝部46の一端は、中間ブロック24の図
1において右側の端部に開口して第1の副液室32に連
結されている。この溝部46の他端は、中間ブロック2
4内を貫通して形成される貫通孔48を介して、主液室
30と連通している。そして、これら溝部46及び貫通
孔48は、シェイク振動吸収用の制限通路としてのシェ
イクオリフィス64となる。
【0035】さらに、中間ブロック24の平面部24B
側には円筒形の穴部34が形成されており、穴部34の
底部には、穴部34よりも細径とされると共に中間ブロ
ック24の外周面に貫通する円形貫通孔35が、穴部3
4と同軸的に形成されている。また、中間ブロック24
の外筒金具16側には、円形貫通孔35と同軸的に座ぐ
り部39が設けられており、さらに座ぐり部39の外側
にシール用のOリング42が嵌め込まれている。
【0036】これら穴部34及び円形貫通孔35には、
ロータリバルブ36が回転可能に挿入されている。この
ロータリバルブ36の主液室30側は円筒状の円筒部3
6Aとされており、この円筒部36Aが穴部34に挿入
されていることになる。この円筒部36Aは空洞になっ
ていて、主液室30と対向する円筒部36Aの上面側が
主液室30に開放されている。また、図4に示すよう
に、空洞の円筒部36Aの上端部をリング状に形成する
このロータリバルブ36の頂部37の内周側寄りの部分
には、この頂部37に沿う形に内周側突起37Aが円環
状に突出しつつ形成されている。
【0037】さらに、中間ブロック24の平面部24B
側には座金を兼ねた蓋材である蓋板金具40が固定さ
れ、ロータリバルブ36の抜け出しを防止している。つ
まり、図2に示すように、この蓋板金具40は、中間ブ
ロック24の凸形部分となった平面部24Bに当接する
平坦部40A及び、平面部24Bの側部を形成する側壁
を挟み込む一対の脚部40Bを備えたU字形断面形状に
形成されており、中間ブロック24の平面部24BにU
字形断面形状の蓋板金具40を嵌合して、蓋板金具40
が中間ブロック24に取り付けられている。
【0038】そして、図4に示すように、ロータリバル
ブ36の頂部37に対向するこの蓋板金具40の位置に
円穴41が貫通して設けられ、ロータリバルブ36の頂
部37の内周側寄りの部分に形成された内周側突起37
Aの外周側に、蓋板金具40の円穴41を嵌合して、相
互に係合した構造とする。これにより、主液室30とロ
ータリバルブ36の円筒部36A内の空洞部分を連通し
つつ、蓋板金具40の平坦部40Aに形成された円穴4
1周辺の部分でロータリバルブ36の抜け出しを防止し
ている。
【0039】また、ロータリバルブ36の円筒部36A
と反対側の部分には回転軸としての細軸部36Bが円筒
部36Aと同軸的に設けられており、円形貫通孔35と
回転可能に嵌合されている。そして、この円形貫通孔3
5と回転可能に嵌合される細軸部36Bの外周には、一
対のOリング44がそれぞれ嵌め込まれている。従っ
て、このOリング44によって液体は円形貫通孔35を
介して中間ブロック24の外方へ漏れ出ることはない。
【0040】さらに、穴部34と回転可能に嵌合される
ロータリバルブ36の円筒部36Aには、円筒部36A
の内外を連通する貫通孔38が形成される一方、中間ブ
ロック24には、一端側が穴部34に連結されると共に
図2において紙面に垂直となる方向に延びるように通路
56が形成されている。すなわち、この通路56の一端
は穴部34の内周に開口されている。
【0041】図1に示すように、この通路56の他端は
中間ブロック24の外周に周方向に沿って形成される溝
部である通路58の一端と連通されており、この通路5
8の他端は第1の副液室32と連通されている。従っ
て、ロータリバルブ36が回転して、図1に示すように
貫通孔38がこの通路56と対向すると、主液室30と
第1の副液室32との間が通路56、58により連通さ
れることになる。つまり、これら通路56、58によ
り、主液室30と第1の副液室32とを連通してアイド
ル振動吸収用の制限通路とされるアイドルオリフィス6
0が構成されることになる。
【0042】他方、図1及び図3に示すように、中間ブ
ロック24には、さらに穴部34の半径方向に沿い且つ
通路56と逆方向に向かうこもり用通路92が、通路5
6より短いものの、形成されている。このこもり用通路
92の開口端に対応する中間ブロック24の部分には、
円弧状の空間とされる第2の副液室96が形成されてお
り、こもり用通路92の端部が第2の副液室96に開口
されている。従って、ロータリバルブ36が回転して、
図3に示すように貫通孔38がこのこもり用通路92と
対向すると、主液室30と第2の副液室96との間が連
通されることになる。つまり、高周波数の振動を吸収す
るように通路56より短く形成されたこもり用通路92
により、主液室30と第2の副液室96とを連通してア
イドル振動より高周波数の振動である中低速こもり音を
吸収する為の制限通路とされるこもり用オリフィス62
が構成されることになる。
【0043】この第2の副液室96に対して中間ブロッ
ク24の外周側の部分には、ゴム製の弾性膜である第2
ダイヤフラム94が、その外周部分を外筒金具16と中
間ブロック24との間に挟まれて配置されていて、この
第2ダイヤフラム94が第2の副液室96の隔壁の一部
を弾性変形可能に構成している。また、図1及び図3に
示すように、この第2ダイヤフラム94と外筒金具16
の内周面側との間の空間が、外筒金具16に内蔵されて
内部に気体が入っている第2空気室98とされる。
【0044】さらに、図1に示すように、この第2ダイ
ヤフラム94の面積は第1の副液室32の隔壁の一部を
構成する第1ダイヤフラム20の面積より小さく、また
第2ダイヤフラム94の厚みは第1ダイヤフラム20と
ほぼ同等とされているので、第2ダイヤフラム94は第
1ダイヤフラム20より剛性が高いことになる。そし
て、これら主液室30、第1の副液室32及び第2の副
液室96には、エチレングリコール等の液体が充填され
るように封入されている。
【0045】一方、ブラケット12の外側には、アクチ
ュエータとしてのモータ70が配設されている。このモ
ータ70の回転軸71の先端は、外筒金具16に設けら
れた孔部84を貫通してロータリバルブ36の細軸部3
6Bの先端側に嵌入されている。また、モータ70には
フランジ部70Aが設けられており、このフランジ部7
0Aは、ブラケット12の外径に沿った円弧状に形成さ
れている。この為、フランジ部70Aを挿通したビス
(図示せず)がブラケット12に設けられた図示しない
ねじ部に螺入されることによって、モータ70がブラケ
ット12に固定されることになる。
【0046】以上のような構造より、ロータリバルブ3
6がモータ70により回転されて、図1に示すように、
円筒部36Aの貫通孔38がアイドルオリフィス60を
開放すると、アイドルオリフィス60を介して主液室3
0と第1の副液室32とが連通される。また、この位置
からロータリバルブ36がモータ70により180°回
転されて、図3に示すように、円筒部36Aの貫通孔3
8がこもり用オリフィス62を開放すると、こもり用オ
リフィス62を介して主液室30と第2の副液室96と
が連通される。
【0047】そして、この位置からロータリバルブ36
がモータ70によりさらに180°回転されると、上記
のようにアイドルオリフィス60が再度開放されること
になり、以下上記と同様に順次オリフィスが開放される
ことになる。従って、低周波数域の振動であるアイドル
振動と高周波数域の振動である走行時の振動をも低減し
得るように、これらのオリフィス60、62をロータリ
バルブ36が開閉してオリフィスを切り換えることとな
る。
【0048】以上より、ロータリバルブ36が、図1に
示すようにアイドルオリフィス60を介して主液室30
と第1の副液室32との間を連通する配置と、図3に示
すようにこもり用オリフィス62を介して主液室30と
第2の副液室96との間を連通する配置とを選択的に採
るように、モータ70によってこのロータリバルブ36
が回転される。このモータ70は制御手段であるコント
ローラ72に連結されており、コントローラ72よって
その回転が制御されるようになっている。コントローラ
72は車両電源によって作動し、少なくとも車速センサ
74及びエンジン回転数検出センサ76からの検出信号
を受け、車速及びエンジン回転数を検出し、アイドル振
動発生時かシェイク振動発生時かを判断できるようにな
っている。
【0049】次に、本実施の形態に係る防振装置10の
作用を説明する。内筒金具26と連結されて防振装置1
0に搭載されるエンジンが作動すると、エンジンの振動
が内筒金具26を介して弾性体28に伝達される。弾性
体28は吸振主体として作用し、弾性体28の内部摩擦
に基づく制振機能によって振動を吸収することができ
る。さらに、弾性体28及び第1ダイヤフラム20の変
形に伴って内容積が変化する主液室30及び第1の副液
室32の中の液体が、シェイクオリフィス64或いはア
イドルオリフィス60を介して相互に流動等し、また、
弾性体28及び第2ダイヤフラム94の変形に伴って内
容積が変化する主液室30及び第2の副液室96の中の
液体がこもり用オリフィス62を介して相互に流動等す
る。この結果、これらオリフィス空間に生ずる液体流動
の粘性抵抗及び液柱共振等に基づく減衰作用で防振効果
を向上することができる。
【0050】そして、中間ブロック24には、常時開放
されているシェイクオリフィス64の他に、アイドルオ
リフィス60及びこもり用オリフィス62を設けるだけ
でなく、これらアイドルオリフィス60及びこもり用オ
リフィス62と繋がる穴部34が設けられ、ロータリバ
ルブ36がこの穴部34に挿入されている。さらに、こ
のロータリバルブ36が回転するのに伴ってロータリバ
ルブ36がオリフィス60、62を開閉し、これに合わ
せて、これらアイドルオリフィス60とこもり用オリフ
ィス62との間でオリフィス60、62を切り換える結
果として、以下のように作用する。
【0051】例えば、エンジンがアイドリング運転の場
合や車速が5km/h以下の場合には、アイドル振動(2
5Hz程度)が生じる。コントローラ72は車速センサ7
4、エンジン回転数検出センサ76によりアイドル振動
発生時か否かを判断する。コントローラ72がアイドル
振動発生時であると判断すると、コントローラ72はモ
ータ70を回転させて、図1に示すように、ロータリバ
ルブ36の貫通孔38をアイドルオリフィス60と対応
させ、こもり用オリフィス62とは対応しない配置にす
る。
【0052】これによってこもり用オリフィス62は閉
止され、アイドルオリフィス60を介して主液室30と
第1の副液室32との間を液体が行き来することにな
り、このアイドルオリフィス60内で液柱共振して動ば
ね定数が低下し、アイドル振動が吸収される。
【0053】他方、車両が例えば70〜80km/h以上
の高速で走行するとシェイク振動(10Hz程度)が生じ
る。前記コントローラ72は車速センサ74、エンジン
回転数検出センサ76によりシェイク振動発生時か否か
を判断する。コントローラ72がシェイク振動発生時で
あると判断すると、コントローラ72はモータ70を作
動させてロータリバルブ36を回転し、図3に示すよう
に、貫通孔38をこもり用オリフィス62と対応させ、
アイドルオリフィス60とは対応しない配置にする。
【0054】これによってアイドルオリフィス60は閉
止され、常時開放されているシェイクオリフィス64が
主液室30と第1の副液室32とを連通すると共に、こ
もり用オリフィス62が主液室30と第2の副液室96
とを連通する。この結果、主液室30内に生じるエンジ
ン振動に基づく圧力変化がシェイクオリフィス64及び
こもり用オリフィス62内の液体に伝達されると共にこ
の液体の抵抗等を受けシェイク振動が吸収される。さら
に、シェイク振動と共に生じることがある高周波で小振
幅の振動である中低速こもり音(80Hz程度)に対して
は、長さの短いこもり用オリフィス62内で液柱共振し
て動ばね定数が低下し、このこもり音が吸収される。
【0055】以上より、主液室30と副液室32、96
との間をそれぞれ連通して振動を低減し得る2つのオリ
フィス60、62の一端とそれぞれ対向して配置される
ロータリバルブ36が、モータ70により回転されるの
に合わせて、これら2つのオリフィス60、62を選択
的に開閉することになり、これに伴って、相互に異なる
2段階の周波数の振動をそれぞれ低減し得るようになっ
た。この結果、いずれの振動周波数においても適切に振
動が吸収され、広範囲な振動を低減することが可能にな
る。
【0056】他方、図4に示すように、蓋板金具40に
円穴41が設けられ、また、ロータリバルブ36のリン
グ状に形成される頂部37の内周側寄りの部分に内周側
突起37Aを円環状に形成し、中間ブロック24にこの
蓋板金具40が取り付けられる際に、蓋板金具40の円
穴41をこの内周側突起37Aの外周側に嵌合して、こ
れらを相互に係合するようにした。
【0057】つまり、ロータリバルブ36の頂部37の
内周側寄りの部分に円環状に内周側突起37Aを形成
し、この内周側突起37Aの外周側に、蓋板金具40の
円穴41の内周面を嵌合することにより、ロータリバル
ブ36に対して蓋板金具40が位置ずれしなくなり、蓋
板金具40とロータリバルブ36との間のオーバラップ
長を大きくした状態でオーバラップの状態を一定に維持
可能となって、液体が漏れ出る際の流動抵抗が増大す
る。
【0058】この結果として、蓋板金具40の円穴41
とロータリバルブ36の頂部37との間の隙間が小さい
状態で維持されるようになって、中間ブロック24の穴
部34とロータリバルブ36の外周側との間から、この
隙間を介しての液体の漏れ出しが防止されるようになっ
た。そしてこれに伴って、オリフィス60、62内にお
いて正常な液柱共振を生じさせ、防振性能を高めること
が可能となった。尚この際、蓋板金具40の円穴41は
円形に形成されているので、ロータリバルブ36の回転
を阻害することもない。この一方、本実施の形態では、
ロータリバルブ36により蓋板金具40を位置決めする
ことになるので、蓋板金具40を小型化して、蓋板金具
40の材料コストや加工コストを低減することも可能と
なる。
【0059】また、アクチュエータであるモータ70が
駆動源として外筒金具16の外周側に取り付けられ、こ
のモータ70がロータリバルブ36を回転し得るよう
に、ロータリバルブ36の底部に直接連結されている。
従って、駆動源とされるモータ70をロータリバルブ3
6の底部に直接連結するという簡易な構成としたこと
で、ロータリバルブ36の底部側においても液体が漏れ
出し難くなると共に、防振装置10の製造コストを低減
することも可能となる。さらに、アクチュエータを一般
的な駆動源とされるモータとしたことで、防振装置10
の製造コストをより一層低減することが可能となった。
【0060】次に、本発明に係る防振装置の第2の実施
の形態を図5に示し、この図に基づき本実施の形態を説
明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の
部材には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
第1の実施の形態で、ロータリバルブ36の頂部37の
内周側寄りの部分に内周側突起37Aを形成した替わり
に、本実施の形態では、図5に示すように、ロータリバ
ルブ36のリング状に形成された頂部37の外周側寄り
の部分に外周側突起37Bを円環状に形成している。さ
らに、本実施の形態では、蓋板金具40の円穴41の内
周端部41Aをロータリバルブ36側に曲げ、ロータリ
バルブ36側に曲がる円穴41の内周端部41Aを当該
外周側突起37Bの内周に嵌合した構造としている。
【0061】つまり、本実施の形態によれば、第1の実
施の形態と同様の作用を奏するが、ロータリバルブ36
の頂部37の外周側寄りの部分に外周側突起37Bを円
環状に形成し、この外周側突起37Bの内周側に、ロー
タリバルブ36側に曲げられた円穴41の内周端部41
Aを嵌合することで、ロータリバルブ36に対して蓋板
金具40が位置ずれしなくなる。
【0062】そして、これらの嵌合により、蓋板金具4
0とロータリバルブ36の頂部37との間のオーバラッ
プ長を大きい状態のままで常時確保可能となって、蓋板
金具40の円穴41とロータリバルブ36の頂部37と
の間の隙間が小さい状態で維持されるようになる。この
結果、これらロータリバルブ36と蓋板金具40との間
の隙間からの液体の漏れ出しが確実に防止されて、上記
実施の形態と同様に防振性能を高めることが可能とな
る。
【0063】次に、本発明に係る防振装置の第3の実施
の形態を図6に示し、この図に基づき本実施の形態を説
明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の
部材には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
上記第1及び第2の実施の形態と異なり、本実施の形態
では、図6に示すように、ロータリバルブ36のリング
状に形成された頂部37の内外周中央部に溝部37Cを
円環状に形成するだけでなく、蓋板金具40の円穴41
の内周端部41Aをロータリバルブ36側に曲げて、こ
のロータリバルブ36側に曲がる円穴41の内周端部4
1Aを当該溝部37Cに嵌合した構造となっている。
【0064】つまり、本実施の形態によれば、第1及び
第2の実施の形態と同様の作用を奏するが、ロータリバ
ルブ36の頂部37の内外周中央部に溝部37Cを円環
状に形成し、この溝部37Cにロータリバルブ36側に
曲げられた円穴41の内周端部41Aを嵌合すること
で、ロータリバルブ36に対して蓋板金具40が位置ず
れしなくなる。
【0065】そして、これらの嵌合により、蓋板金具4
0とロータリバルブ36の頂部37との間のオーバラッ
プ長を大きい状態のままで常時確保可能となって、蓋板
金具40の円穴41とロータリバルブ36の頂部37と
の間の隙間が小さい状態で維持されるようになる。この
結果、これらロータリバルブ36と蓋板金具40との間
の隙間からの液体の漏れ出しが確実に防止されて、上記
実施の形態と同様に防振性能を高めることが可能とな
る。
【0066】尚、上記実施の形態において副液室を2つ
設けたが、副液室を1つとして、アイドルオリフィス6
0及びこもり用オリフィス62により主液室とこの1つ
の副液室との間を個々に連通する構造としても良く、ま
た、オリフィスを1つとしてこのオリフィスを単に開閉
する構造としても良い。一方、上記実施の形態におい
て、車体に外筒金具16側が取り付けられ、エンジンに
内筒金具26側が取り付けられる構成としたが、この逆
の構成としても良い。また、上記実施の形態において、
車両に搭載されるエンジンの防振を目的としたが、本発
明の防振装置は他の用途にも用いられることはいうまで
もなく、また、形状等も実施の形態のものに限定される
ものではない。
【0067】他方、上記実施の形態において、ロータリ
バルブをモータによって回転させる構成としたが、本発
明はこれに限らず、ロータリバルブを回転させるアクチ
ュエータはモータ以外のものであっても良く、蓋板金
具、中間ブロック及びロータリバルブの材質も合成樹
脂、金属材等の種々のものが考えられる。
【0068】
【発明の効果】本発明の防振装置は、以上のように説明
した構成とした結果、蓋板金具とロータリバルブの頂部
との間のシール性を高め、液体の漏れ出しを防止して防
振性能を高めることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る防振装置の第1の実施の形態を示
す断面図であって、アイドルオリフィスが開放された状
態を示す図である。
【図2】図1及び図3の2−2矢視線図である。
【図3】本発明に係る防振装置の第1の実施の形態を示
す断面図であって、こもり用オリフィスが開放された状
態を示す図である。
【図4】本発明に係る防振装置の第1の実施の形態のロ
ータリバルブ周辺を拡大して示す断面図である。
【図5】本発明に係る防振装置の第2の実施の形態のロ
ータリバルブ周辺を拡大して示す断面図である。
【図6】本発明に係る防振装置の第3の実施の形態のロ
ータリバルブ周辺を拡大して示す断面図である。
【図7】従来技術に係る防振装置の横断面図である。
【図8】図7の8−8矢視線図である。
【図9】従来技術に係る防振装置のロータリバルブ周辺
を拡大して示す断面図であって、アイドルオリフィスが
開放された状態を示す図である。
【図10】従来技術に係る防振装置のロータリバルブ周
辺を拡大して示す断面図であって、こもり用オリフィス
が開放された状態を示す図である。
【符号の説明】
10 防振装置 16 外筒金具 24 中間ブロック 26 内筒金具 28 弾性体 30 主液室 32 第1の副液室 34 穴部 36 ロータリバルブ 40 蓋板金具 41 円穴 60 アイドルオリフィス 62 こもり用オリフィス 70 モータ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動発生部及び振動受部の一方に連結さ
    れる第1の取付部材と、 振動発生部及び振動受部の他方に連結される第2の取付
    部材と、 これら取付部材間に配置されて弾性変形し得る弾性体
    と、 弾性体を内壁の一部として液体が封入され且つ弾性体の
    変形により内容積が変化する主液室と、 液体が封入され且つ内壁の少なくとも一部が弾性変形可
    能とされる副液室と、 主液室と副液室との間を連通する通路が形成されると共
    にこの通路に繋がる穴部が設けられたオリフィス部材
    と、 リング状に頂部が形成され且つ、オリフィス部材の穴部
    に挿入されて回転に伴って通路を開閉するロータリバル
    ブと、 オリフィス部材に取り付けられ且つロータリバルブの頂
    部と嵌合して相互に係合する円穴を有した蓋材と、 を有することを特徴とする防振装置。
  2. 【請求項2】 ロータリバルブのリング状に形成された
    頂部の内周側寄りの部分に内周側突起を環状に形成し、
    蓋材の円穴を当該内周側突起の外周側に嵌合したことを
    特徴とする請求項1記載の防振装置。
  3. 【請求項3】 ロータリバルブのリング状に形成された
    頂部の外周側寄りの部分に外周側突起を環状に形成する
    と共に、蓋材の円穴の内周端部をロータリバルブ側に曲
    げ、 ロータリバルブ側に曲がる円穴の内周端部を当該外周側
    突起の内周に嵌合したことを特徴とする請求項1記載の
    防振装置。
  4. 【請求項4】 ロータリバルブのリング状に形成された
    頂部の内外周中央部に溝部を環状に形成すると共に、蓋
    材の円穴の内周端部をロータリバルブ側に曲げ、 ロータリバルブ側に曲がる円穴の内周端部を当該溝部に
    嵌合したことを特徴とする請求項1から請求項4の何れ
    かに記載の防振装置。
  5. 【請求項5】 駆動源とされるアクチュエータが取り付
    けられ、このアクチュエータがロータリバルブを回転し
    得るように、ロータリバルブの底部に直接連結されるこ
    とを特徴とする請求項1記載の防振装置。
  6. 【請求項6】 アクチュエータがモータとされることを
    特徴とする請求項5記載の防振装置。
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