JP2002322974A - グロープラグの制御装置 - Google Patents

グロープラグの制御装置

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JP2002322974A
JP2002322974A JP2001127535A JP2001127535A JP2002322974A JP 2002322974 A JP2002322974 A JP 2002322974A JP 2001127535 A JP2001127535 A JP 2001127535A JP 2001127535 A JP2001127535 A JP 2001127535A JP 2002322974 A JP2002322974 A JP 2002322974A
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JP
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glow plug
glow
engine
power supply
control device
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JP2001127535A
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Atsushi Ishii
淳 石井
Eiji Hashigami
栄二 橋上
Fumihiro Katakura
文寛 片倉
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 始動時における電源の電圧の低下を抑制で
き、それにより内燃機関の始動性を向上させることがで
きるグロープラグの制御装置を提供する。 【解決手段】 ディーゼルエンジン3のグロープラグ4
の制御装置1は、ECU2を備える。このECU2は、
ディーゼルエンジン3の始動時、検出されたバッテリ電
圧VBが所定判別値VBREFより大きいときに、グロ
ープラグ4への通電を実行し(ステップ16〜18)、
所定判別値VBREF以下のときに、グロープラグ4へ
の通電を停止する(ステップ16,27)。また、グロ
ープラグ4の通電停止時間Toffと通電時間Tonと
の比DRが所定値DRREFよりも大きいときに、ディ
ーゼルエンジン3を始動不能な状態にあると判定し、グ
ローランプを点滅させる(ステップ54,55)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジ
ンなどの内燃機関の始動時に燃焼室を加熱するグロープ
ラグの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のグロープラグの制御装置
として、例えば特開平9−291873号公報に記載さ
れたものが知られている。この制御装置は、ディーゼル
エンジン(以下「エンジン」という)のグロープラグを
制御するものであり、このエンジンは、これを始動する
ためのスタータを備えている。このスタータは、バッテ
リから電力が供給されることにより起動する。また、制
御装置は、上記バッテリを電源とするマイクロコンピュ
ータで構成されたECUを備えており、このECUに
は、イグニッション・スイッチ(以下「IG・SW」と
いう)およびグローランプが接続されている。このIG
・SWは、OFF位置、ON位置およびSTART位置
のうちのいずれか1つに選択的に切換可能に構成されて
いる。また、グローランプは、グロープラグへの予熱通
電中に点灯する。
【0003】この制御装置では、エンジンの始動時、運
転者により、IG・SWがOFF位置からON位置に切
り換えられると、ECUによるプリグロー制御が実行さ
れる。すなわち、グロープラグへの予熱通電を開始する
とともに、グローランプを点灯させる。その後、所定の
予熱時間が経過した時点で、グローランプを消灯させる
とともに、グロープラグへの通電を継続する。そして、
グローランプの消灯を受けて、運転者により、IG・S
WがON位置からSTART位置に切り換えられると、
スタータへの通電によりクランキングが開始され、エン
ジンの始動が開始される。
【0004】また、近年、ディーゼルエンジン用の燃料
噴射装置として、高圧状態で蓄圧した軽油を電気制御式
のインジェクタを介して燃焼室内に噴射する、いわゆる
コモンレール方式のものが用いられるようになってきて
いる。この場合、インジェクタの燃料噴射は、バッテリ
を電源とする上記のようなECUにより制御される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のグロープラ
グの制御装置によれば、クランキング中、グロープラグ
への通電が継続されるとともに、クランキングの開始
時、大きな起動電流がスタータに一時的に流れるので、
ECU、スタータおよびグロープラグなどにバッテリか
ら供給される電力が全体として不足することがある。そ
の場合には、ECU、スタータおよびグロープラグなど
が正常に作動しないことで、エンジンの始動性が悪化し
てしまう。特に、極低温状態での始動時には、通常の始
動時と比べて、バッテリの起電力がかなり低下した状態
となることに加えて、エンジンオイルの粘性抵抗が大き
く、クランキング抵抗が大きいことで、スタータの起動
電流がかなり大きい状態になるため、上記問題が発生し
やすい。また、前述したコモンレール方式の燃料噴射装
置を備えたエンジンでは、上記のようにECUが正常に
作動しないと、燃料がインジェクタから適切に噴射され
ないおそれがあり、その場合には、エンジンの始動性が
より一層、悪化してしまう。
【0006】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、始動時における電源の電圧の低下を抑制で
き、それにより内燃機関の始動性を向上させることがで
きるグロープラグの制御装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、内燃機関(ディーゼルエン
ジン3)の始動時に電源(バッテリ6)からの通電によ
り燃焼室を加熱するグロープラグ4の制御装置1であっ
て、電源の電圧(バッテリ電圧VB)を検出する電源電
圧検出手段(バッテリ電圧センサ12)と、内燃機関の
始動時、検出された電圧(バッテリ電圧VB)が所定電
圧(所定判別値VBREF)以下のときに、グロープラ
グ4への通電を停止する通電停止手段(ECU2、ステ
ップ16,27)と、を備えることを特徴とする。
【0008】このグロープラグの制御装置によれば、内
燃機関の始動時、電源からグロープラグへの通電が行わ
れ、燃焼室が加熱されることによって、内燃機関の始動
が促進される。また、電源の電圧が所定電圧以下のとき
に、グロープラグへの通電を停止することにより、グロ
ープラグの電力消費による、それ以上の電圧の低下を回
避することができる。これにより、電源で駆動されるグ
ロープラグ以外の他の始動用機器(例えばスタータやE
CUなど)の作動性を確保できる。したがって、例えば
この所定電圧を他の始動用機器が正常に作動するのに必
要な値を考慮して設定することにより、電源の電圧が、
他の始動用機器が異常作動するような値まで低下するの
を確実に防止できる。また、一般に、グロープラグは、
一定の容量を有しており、一時的に通電を停止しても温
度が短時間で低下しないという特性を備えているので、
上記のように通電を停止した場合でも、燃焼室温度の低
下を招くことがなく、内燃機関の始動動作を支障なく行
うことができる。さらに、グロープラグへの一時的な通
電停止により他の始動用機器の作動性が確保されるの
で、グロープラグとして消費電力のより大きいもの、す
なわち発熱性能のより高いものを用いて、内燃機関の始
動を行うことが可能になる。以上により、内燃機関の始
動性を向上させることができる。また、本発明を例えば
コモンレール方式のディーゼルエンジンに適用した場
合、上記のように、電源の電圧が所定電圧以下に低下し
たときでも、始動中の始動用機器の作動性が確保される
ので、インジェクタによる燃料噴射を確実に行うことが
でき、その結果、ディーゼルエンジンの始動性を向上さ
せることができる。
【0009】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
グロープラグ4の制御装置1において、グロープラグ4
の通電時間Tonおよび通電停止時間Toffを計時す
る計時手段(ECU2)と、計時された通電時間Ton
に対する通電停止時間Toffの割合(通電停止時間T
offと通電時間Tonとの比DR)が所定値DRRE
Fよりも大きいときに、内燃機関の始動が不可能な状態
にあると判定する判定手段(ECU2、ステップ54)
と、をさらに備えることを特徴とする。
【0010】このグロープラグの制御装置によれば、通
電時間に対する通電停止時間の割合が所定値よりも大き
いときに、内燃機関の始動が不可能な状態にあると判定
する。この通電停止時間は、電源の電圧が所定電圧以下
まで低下していた時間に相当し、電源の電圧の低下状態
を反映するので、そのような時間をパラメータとして用
いることで、格別のセンサを用いることなく、内燃機関
の始動が不可能な状態であるか否かを適切に判定するこ
とができる。したがって、例えば判定結果を運転者に報
知する手段を設けることにより、内燃機関が始動不可能
な状態であることを運転者に報知することができる。ま
た、例えば内燃機関が始動不可能な状態であると判定さ
れたときに、他の始動用機器を停止させ、クランキング
を停止することにより、電源の電力を無駄に消費するの
を防止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の一実施形態に係るグロープラグの制御装置について
説明する。図1は、本実施形態の制御装置の概略構成を
示している。同図に示すように、この制御装置1は、内
燃機関としてのディーゼルエンジン(以下「エンジン」
という)3のグロープラグ4を制御するものであり、そ
のための後述するECU2を備えている。このグロープ
ラグ4は、エンジン3の各気筒の燃焼室(いずれも図示
せず)に臨んで設けられ、エンジン始動時、燃焼室を加
熱するとともに、その内部に図示しないインジェクタか
ら噴射された燃料を加熱することで、燃料の着火・燃焼
を促進するものである。
【0012】また、エンジン3のスタータ5は、ピニオ
ンギヤ、マグネットスイッチおよび始動モータ(いずれ
も図示せず)などを組み合わせた飛び込み式のスタータ
で構成されており、エンジン始動時には、ピニオンギヤ
が回転しながら、エンジン3のクランクシャフトに接続
されたリングギヤ(いずれも図示せず)に噛み合うこと
で、クランクシャフトを回転駆動する。
【0013】以上のグロープラグ4およびスタータ5に
は、電源としてのバッテリ6が駆動回路7を介して接続
されている。ECU2は、駆動回路7を介して、グロー
プラグ4およびスタータ5へのバッテリ6の電力供給を
制御することにより、グロープラグ4およびスタータ5
をON/OFFする。
【0014】ECU2には、上記バッテリ6、グローラ
ンプ8、イグニッション・スイッチ(以下「IG・S
W」という)10、水温センサ11、バッテリ電圧セン
サ12およびエンジン回転数センサ13がそれぞれ接続
されている。
【0015】このグローランプ8は、グロープラグ4の
作動状態などを表示するものであり、ECU2により、
点灯、点滅および消灯のいずれか1つの状態に制御され
る。
【0016】さらに、IG・SW10は、OFF位置、
ON位置およびSTART位置のいずれか1つに選択的
に切換可能に構成されており、その選択されている位置
を表す信号をECU2に出力する。
【0017】また、水温センサ11は、エンジン3のシ
リンダブロック内を循環する冷却水の温度であるエンジ
ン水温TWを検出し、その検出信号をECU2に出力す
る。さらに、バッテリ電圧センサ12(電源電圧検出手
段)およびエンジン回転数センサ13はそれぞれ、バッ
テリ6の電圧VBおよびエンジン回転数NEを検出し、
その検出信号をECU2に出力する。
【0018】一方、ECU2(通電停止手段、計時手
段、判定手段)は、CPU、RAM、ROMおよびI/
Oインターフェースなどからなるマイクロコンピュータ
で構成されており、バッテリ6を電源として作動する。
前述したIG・SW10の信号および各種のセンサ11
〜13の検出信号は、I/OインターフェースでA/D
変換や整形がなされた後、CPUに入力される。CPU
は、後述するように、エンジン始動時、これらの入力信
号に応じて、グロープラグ4、スタータ5およびグロー
ランプ8などを制御する。
【0019】以下、図2〜図4のフローチャートを参照
しながら、エンジン始動時のグロープラグ4、スタータ
5およびグローランプ8の制御処理について説明する。
この処理は、所定時間(例えば10msec)ごとに実
行される。この処理では、以下に述べるように、IG・
SW10がOFF位置からON位置まで操作されたとき
に、スタータ5に先行してグロープラグ4をONさせる
プリグロー制御を実行する(ステップ1〜10)。そし
て、このプリグロー制御の終了後、IG・SW10がO
N位置からSTART位置に切り換えられたときに、ス
タータ5をONし、クランキングを開始するとともに、
このクランキング中、バッテリ電圧VBに基づいてグロ
ープラグ4をON/OFFする。そして、クランキング
終了後、スタータ5をOFFするとともに、アフタグロ
ー制御の実行条件が成立しているときには、グロープラ
グ4をON状態に保持する(ステップ11〜27)。
【0020】まず、ステップ1(図では「S1」と略
す。以下同じ)で、IG・SW10がON位置にあるか
否かを判別する。この判別結果がYESで、IG・SW
10がON位置にあるときには、ステップ2に進み、エ
ンジン始動フラグF_ENGONが「1」であるか否か
を判別する。このエンジン始動フラグF_ENGON
は、後述するように、クランキングが終了したときに
「1」に設定される。
【0021】この判別結果がNOで、クランキングが終
了していないときには、ステップ3に進み、グローON
フラグF_GLONが「1」であるか否かを判別する。
このグローONフラグF_GLONは、以下に述べるよ
うに、グロープラグ4がONされたときに「1」にセッ
トされる。この判別結果がNOで、グロープラグ4がO
FF状態にあるときには、ステップ4に進み、グロープ
ラグ4をONした後、ステップ5に進み、上記グローO
NフラグF_GLONを「1」にセットする。次いで、
ステップ6に進み、プリグロー制御中であることを表す
ために、グローランプ8を点灯した後、後述するステッ
プ7に進む。上記ステップ5の実行により、次回以降の
ループではステップ3の判別結果がYESとなり、その
場合には、ステップ4〜6をスキップしてステップ7に
進む。
【0022】このステップ7では、プリグロー終了フラ
グF_GLUPが「1」であるか否かを判別する。この
プリグロー終了フラグF_GLUPは、以下に述べるよ
うに、ON(通電)状態のグロープラグ4が所定温度
(例えば1000℃)まで上昇したときに「1」にセッ
トされる。この判別結果がNOのときには、ステップ8
に進み、グロープラグ4が所定温度まで上昇したか否か
を判別する。この判別は、例えばグロープラグ4を流れ
る電流値に基づいて実行される。
【0023】この判別結果がNOのときには、そのまま
本処理を終了する。一方、この判別結果がYESで、グ
ロープラグ4が所定温度まで上昇したときには、プリグ
ロー制御を終了すべき状態にあるとして、それを表すた
めにプリグロー終了フラグF_GLUPを「1」にセッ
トするとともに、グローランプ8を消灯する(ステップ
9,10)。その後、本処理を終了する。これにより、
次回以降のループでは、ステップ7の判別結果がYES
となり、その場合には、本処理を終了する。
【0024】一方、ステップ1の判別結果がNOで、I
G・SWがON位置にないときには、図3のステップ1
1に進み、IG・SW10がSTART位置にあるか否
かを判別する。この判別結果がYESのときには、ステ
ップ12に進み、スタータONフラグF_STONが
「1」であるか否かを判別する。このスタータONフラ
グF_STONは、以下に述べるように、スタータ5が
ONされたときに「1」にセットされる。この判別結果
がNOで、スタータ5がOFF状態にあるときには、ス
テップ13に進み、プリグロー終了フラグF_GLUP
が「1」であるか否かを判別する。
【0025】この判別結果がNOのとき、すなわちプリ
グロー制御が終了していない(グロープラグ4が所定温
度まで上昇していない)にもかかわらず、IG・SW1
0がSTART位置に操作されたときには、そのまま本
処理を終了する。一方、この判別結果がYESで、プリ
グロー制御が終了している状態でIG・SW10がST
ART位置に操作されたときには、クランキングを開始
すべき状態にあるとして、スタータ5をONする(ステ
ップ14)。次いで、それを表すためにスタータONフ
ラグF_STONを「1」にセット(ステップ15)し
た後、後述するステップ16に進む。これにより、次回
以降のループでは、ステップ12の判別結果がYESと
なり、その場合には、以上のステップ13〜15をスキ
ップして、ステップ16に進む。
【0026】ステップ15またはステップ12に続くス
テップ16では、バッテリ電圧VBが所定判別値VBR
EFより大きいか否かを判別する。この所定判別値VB
REF(所定電圧)は、クランキング中のバッテリ電圧
VBが各種の始動用機器(ECU2、グロープラグ4お
よびスタータ5など)を駆動するのに十分な状態にある
か否かを判別するためのものであり、制御の安定のため
にハンチング防止用の所定幅(図5に示す上限値VBR
EFHと下限値VBREFLの間の幅)のヒステリシス
を備えるように設定される。
【0027】ステップ16の判別結果がYESで、クラ
ンキング中のバッテリ電圧VBが各始動用機器を駆動す
るのに十分な状態であるときには、ステップ17に進
み、グロー休止フラグF_GLSTPが「1」であるか
否かを判別する。このグロー休止フラグF_GLSTP
は、後述するように、クランキング中にバッテリ電圧V
Bが所定判別値VBREF以下になったことで、グロー
プラグ4がOFFされているときに「1」にセットされ
るものである。この判別結果がNOで、グロープラグ4
がONされているときには、以下のステップ18,19
をスキップして、後述する図4のステップ21に進む。
【0028】一方、ステップ17の判別結果がYES
で、グロープラグ4がOFFされているときには、ステ
ップ18に進み、グロープラグ4をONした後、ステッ
プ19に進み、グロー休止フラグF_GLSTPを
「0」にセットする。
【0029】一方、前記ステップ16の判別結果がNO
で、クランキング中のバッテリ電圧VBが所定判別値V
BREF以下のときには、図4のステップ26に進み、
グロープラグ4がOFF状態にあることを表すために、
グロー休止フラグF_GLSTPを「1」にセットす
る。次に、ステップ27に進み、グロープラグ4をOF
Fした後、本処理を終了する。以上のように、本処理で
は、バッテリ電圧VBと所定判別値VBREFとの比較
結果に基づいて、グロープラグ4がON状態/OFF状
態に切り換えられる。
【0030】上記ステップ19またはステップ17に続
く図4のステップ21では、エンジン始動フラグF_E
NGONが「1」であるか否かを判別する。この判別結
果がNOのときには、ステップ22に進み、クランキン
グが終了したか否かを判別する。この判別は、例えばエ
ンジン回転数NEに基づいて実行され、具体的には、エ
ンジン回転数NEの値が所定回転数(例えば500rp
m)以上になったときに、クランキングが終了したと判
別される。この判別結果がNOで、クランキングが終了
していないときには、本処理を終了する。
【0031】一方、この判別結果がYESで、クランキ
ングが終了したときには、ステップ23に進み、それを
表すためにエンジン始動フラグF_ENGONを「1」
にセットする。次に、ステップ24に進み、スタータ5
をOFFした後、後述するステップ25に進む。このス
テップ23の実行により、図2の前記ステップ2および
ステップ21の判別結果がYESとなり、その場合に
は、ステップ25に進む。
【0032】これらのステップ2、ステップ21および
ステップ24のいずれかに続くステップ25では、アフ
タグロー制御の実行条件が成立しているか否かを判別す
る。この判別は、例えばエンジン水温TWに基づいて実
行され、具体的には、エンジン水温TWの値が所定温度
(例えば40℃)以下であるときに、実行条件が成立し
ていると判別される。
【0033】この判別結果がYESのときには、そのま
ま本処理を終了し、グロープラグ4をON状態に保持す
ることで、アフタグロー制御を実行する。一方、判別結
果がNOのときには、ステップ27に進み、グロープラ
グ4をOFFすることで、アフタグロー制御を実行する
ことなく、本処理を終了する。
【0034】一方、図3の前記ステップ11の判別結果
がNOで、IG・SW10がOFF位置に切り換えられ
たときには、ステップ20に進み、停止処理を実行した
後、本処理を終了する。この停止処理では、前述した各
種のフラグをいずれも「0」にセットするとともに、グ
ロープラグ4、スタータ5およびグローランプ8をいず
れもOFF状態にする。
【0035】図5は、以上のような制御処理をエンジン
3が極低温状態にある場合に実行したときの、バッテリ
電圧VB、スタータ電流、グロープラグ4の通電状態お
よびグロープラグ電流の推移の一例を示している。同図
のバッテリ電圧VBを示す曲線において、実線は前述し
た図2〜図4の制御処理を実行した例であり、破線はク
ランキング中、グロープラグ4をOFFすることなくO
N状態に保持した比較例である。なお、図中の作動下限
値VBLMTは、所定判別値VBREFよりも低く、グ
ロープラグ4以外の始動用機器を正常に駆動することが
できるバッテリ電圧VBの下限値として設定されてい
る。
【0036】まず、前述した制御処理を実行した場合に
ついて説明すると、同図に示すように、IG・SW10
がOFF位置からON位置に切り換えられると(時刻t
1)、プリグロー制御が開始され、グロープラグ4がO
Nされる。このプリグロー制御の終了後、スタータ5が
ONされると(時刻t2)、クランキングが開始され、
大きな起動電流がスタータ5に一時的に流れることで、
バッテリ電圧VBが低下する。
【0037】そして、バッテリ電圧VBが所定判別値V
BREF(下限値VBREFL)を下回った時点(時刻
t3)で、グロープラグ4がOFFされる。その後、バ
ッテリ電圧VBが所定判別値VBREF(上限値VBR
EFH)以上に復帰した時点(時刻t4)で、グロープ
ラグ4がONされる。これ以降、上記と同様にして、バ
ッテリ電圧VBが所定判別値VBREFを下回った時点
(時刻t5,t7,t9)でのグロープラグ4のOFF
動作と、所定判別値VBREF以上に復帰した時点(時
刻t6,t8,t10)でのグロープラグ4のON動作
とが繰り返し実行される。以上のようなグロープラグ4
のON/OFF制御により、バッテリ電圧VBを作動下
限電圧VBLMTよりも大きな値に保持することがで
き、バッテリ6でECU2などを正常に駆動することが
できる。これにより、エンジン3の始動性を向上させる
ことができる。
【0038】これに対して、グロープラグ4をON状態
に保持した場合には、スタータ5がONされると、破線
で示すように、バッテリ電圧VBが作動下限電圧VBL
MTを下回る状態が発生するので、ECU2などの正常
な作動状態が確保できなくなる。
【0039】次に、図6を参照しながら、クランキング
中におけるバッテリ6の電圧状態の判定処理について説
明する。この処理は、図2〜図4の制御処理の実行周期
よりも長い所定周期Tx(図7参照)で実行される。
【0040】まず、ステップ50〜52において、クラ
ンキング中であるか否かを判別する。具体的には、これ
らのステップ50〜52の判別結果がいずれもYESの
とき、すなわちプリグロー終了フラグF_GLUPが
「1」であること、IG・SW10がSTART位置に
あること、およびエンジン始動フラグF_ENGONが
「0」であることがいずれも成立しているときに、クラ
ンキング中であると判別される。
【0041】これらのステップ50〜52の判別結果が
いずれもYESで、クランキング中であるときには、ス
テップ53に進み、前回のループから今回のループの間
における、グロープラグ4の通電停止時間Toffと通
電時間Tonとの比DR(=Toff/Ton)を算出
する。これらの通電停止時間Toffおよび通電時間T
onはいずれも、通算時間として算出される。例えば、
図7に示す例では、通電時間Tonは、Ton1とTo
n2の和として算出される。
【0042】次に、ステップ54に進み、ステップ53
で算出した比DRが所定値DRREFより大きいか否か
を判別する。この判別結果がYESのとき、すなわちク
ランキング中のグロープラグ4の停止時間が長いときに
は、バッテリ電圧VBがエンジン3を始動不能な状態ま
で低下しているとして、ステップ55に進み、それを運
転者に報知するためにグローランプ8を点滅した後、本
処理を終了する。
【0043】一方、ステップ54の判別結果がNOのと
き、すなわちバッテリ電圧VBがエンジン3を始動可能
な状態にあるときには、ステップ56に進み、グローラ
ンプ8を消灯した後、本処理を終了する。
【0044】一方、上記ステップ50〜52の判別結果
のいずれかがNOで、クランキング中でないときには、
そのまま本処理を終了する。
【0045】以上のように、本実施形態の制御装置1に
よれば、バッテリ電圧VBが所定判別値VBREF以下
のときに、グロープラグ4への通電を停止することによ
って、グロープラグ4の電力消費による、それ以上のバ
ッテリ電圧VBの低下を回避することができる。前述し
たように、この所定判別値VBREFはグロープラグ
4、ECU2およびスタータ5などを正常に作動させる
のに十分な値として設定されているので、上記制御によ
り、バッテリ電圧VBを前述した作動下限値VBLMT
よりも大きな値に保持でき、ECU2およびスタータ5
などの正常な作動状態を確保することができる。また、
一般に、グロープラグ4は、一定の容量を有しており、
一時的に通電を停止しても温度が短時間で低下しないと
いう特性を備えているので、上記のような通電停止制御
を実行した場合でも、燃焼室温度の低下を招くことがな
く、エンジン3の始動動作を支障なく行うことができ
る。さらに、グロープラグ4への一時的な通電停止によ
りECU2およびスタータ5などの正常な作動状態が確
保されるので、グロープラグ4として消費電力のより大
きいもの、すなわち発熱性能のより高いものを用いてエ
ンジン3の始動を行うことが可能になる。以上により、
エンジン3の始動性を向上させることができる。また、
この制御装置1を例えばコモンレール方式のディーゼル
エンジンに適用した場合、上記のように、ECU2およ
びスタータ5などの正常な作動状態が確保されるので、
ディーゼルエンジンの始動中、インジェクタによる燃料
噴射を確実に行うことができ、その結果、ディーゼルエ
ンジンの始動性を向上させることができる。
【0046】また、通電停止時間Toffと通電時間T
onとの比DRが所定値DRREFよりも大きいとき
に、バッテリ電圧VBがエンジン3を始動不能な状態に
あると判定し、グローランプ8を点滅させる。この通電
停止時間Toffは、バッテリ電圧VBが所定電圧DR
REF以下に低下していた時間に相当し、バッテリ電圧
VBの低下状態を反映するので、そのような時間をパラ
メータとして用いることで、格別のセンサを用いること
なく、バッテリ電圧VBがエンジン3を始動不能な状態
にあるか否かを適切に判定することができる。また、グ
ローランプ8を点滅させることにより、バッテリ電圧V
Bがエンジン3を始動不能な状態にあることを、既存の
部品を利用して運転者に報知することができる。
【0047】なお、実施形態は、ディーゼルエンジン3
のグロープラグ4の例であるが、本発明の制御装置はこ
れに限らず、内燃機関に設けられたグロープラグであれ
ば適用可能である。また、グロープラグ4を含む各種の
始動機器用の電源としては、実施形態のバッテリ6に限
らず、始動機器に所定の電力を供給可能なものであれば
よい。
【0048】さらに、実施形態では、バッテリ電圧VB
がエンジン3の始動不能な状態にあるか否かを判別する
ためのパラメータとして、前回のループから今回のルー
プの間における、グロープラグ4の通電停止時間Tof
fと通電時間Tonとの比DRを用いたが、これに代え
て、グロープラグ4の通電/通電停止が繰り返し実行さ
れるときの、連続する1回分の通電停止時間Toff
と、連続する1回分の通電時間Tonとの比DRを用い
たり、通電停止時間Toffと通電時間Tonとの偏差
を用いたりしてもよく、さらに複数回の比DRの平均値
を用いてもよい。
【0049】また、前述した図6のフローチャートにお
いて、グロープラグ4の通電停止時間Toffが所定の
上限値よりも小さいか否かを判別するステップを加える
とともに、この判別結果がYESで、グロープラグ4の
通電停止時間Toffが長いときには、ステップ54の
判別結果がYESであっても、バッテリ電圧VBがエン
ジン3を始動不能な状態にあると判定するようにしても
よい。
【0050】また、実施形態では、バッテリ電圧VBが
エンジン3を始動不能な状態にあることを報知する手段
として、グローランプ8の点滅を採用しているが、これ
に限らず、他の適当な手段を用いてもよい。例えば、ク
ラクションを鳴らしたり、ヘッドライトを点滅させたり
してもよい。さらに、バッテリ電圧VBがエンジン3を
始動不能な状態にあると判別されたときに、スタータ5
を停止するように構成してもよい。このようにすれば、
バッテリ6の電力をそれ以上、無駄に消費するのを防止
することができる。
【0051】
【発明の効果】以上のように、本発明のグロープラグの
制御装置によれば、始動時における電源の電圧の低下を
抑制でき、それにより内燃機関の始動性を向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るグロープラグの制御
装置の概略構成を示す図である。
【図2】始動時のグロープラグ、スタータおよびグロー
ランプの制御処理を示すフローチャートである。
【図3】図2の続きを示すフローチャートである。
【図4】図3の続きを示すフローチャートである。
【図5】図2〜図4の処理を実行した場合の、バッテリ
電圧、スタータ電流、グロープラグの通電状態およびグ
ロープラグ電流の推移の一例を示すタイミングチャート
である。
【図6】クランキング中におけるバッテリの電圧状態の
判定処理を示すフローチャートである。
【図7】図2〜図4の処理を実行した場合のグロープラ
グの通電時間および通電停止時間の一例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 制御装置 2 ECU(通電停止手段、計時手段、判定手段) 3 ディーゼルエンジン(内燃機関) 4 グロープラグ 6 バッテリ(電源) 12 バッテリ電圧センサ(電源電圧検出手段) DR 比(通電時間に対する通電停止時間の割合) DRAVE 比DRの平均値(通電時間に対する通電
停止時間の割合) DRREF 所定値 VB バッテリ電圧(電源の電圧) VBREF 所定判別値(所定電圧) Ton 通電時間 Toff 通電停止時間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片倉 文寛 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の始動時に電源からの通電によ
    り燃焼室を加熱するグロープラグの制御装置であって、 前記電源の電圧を検出する電源電圧検出手段と、 前記内燃機関の始動時、前記検出された電圧が所定電圧
    以下のときに、前記グロープラグへの通電を停止する通
    電停止手段と、 を備えることを特徴とするグロープラグの制御装置。
  2. 【請求項2】 前記グロープラグの通電時間および通電
    停止時間を計時する計時手段と、 当該計時された通電時間に対する通電停止時間の割合が
    所定値よりも大きいときに、前記内燃機関の始動が不可
    能な状態にあると判定する判定手段と、 をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のグロ
    ープラグの制御装置。
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